JP3132209B2 - スプライン軸継手 - Google Patents

スプライン軸継手

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JP3132209B2
JP3132209B2 JP04355155A JP35515592A JP3132209B2 JP 3132209 B2 JP3132209 B2 JP 3132209B2 JP 04355155 A JP04355155 A JP 04355155A JP 35515592 A JP35515592 A JP 35515592A JP 3132209 B2 JP3132209 B2 JP 3132209B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はスプライン軸継手に係
り、特に、同心に位置決めしつつ僅かな揺動を許容する
スプライン軸継手に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
(a)外周面にスプライン歯が設けられた第1嵌合部を
有する第1回転部材と、(b)内周面にスプライン歯が
設けられて前記第1嵌合部に相対回転不能に嵌合される
第2嵌合部を有する第2回転部材と、(c)その第2嵌
合部の外側に配設されてその第2嵌合部を位置決めしつ
つ回転可能に支持している中間ベアリングとを備え、前
記第1回転部材と前記第2回転部材との間で動力を伝達
するスプライン軸継手が知られている。図4は、このよ
うなスプライン軸継手を有する自動変速機の一例で、ト
ヨタ自動車株式会社発行の「A140系A141系オー
トマチックトランスアクスル修理書」に記載されている
ものである。
【0003】かかる図4において、インプットシャフト
10には図示しないエンジンからトルクコンバータを介
して動力が伝達されるようになっており、インプットシ
ャフト10からは、第1変速装置12,インタミディエ
イトシャフト14,O/Dインプットシャフト16,お
よび第2変速装置18を経て出力歯車20に動力伝達さ
れる。図5の骨子図からも明らかなように、第1変速装
置12は、一対の遊星歯車機構22,24、クラッチC
1 ,C2 、ブレーキB1 ,B2 ,B3 、および一方向ク
ラッチF1 ,F2 を備えて構成されている一方、第2変
速装置18は、遊星歯車機構26、クラッチC0 、ブレ
ーキB0 、および一方向クラッチF0 を備えて構成され
ており、それ等のクラッチC0 ,C1 ,C2 、およびブ
レーキB0 ,B1 ,B2 ,B3 が図6に「○」印で示さ
れているように選択的に係合させられることにより、前
進4段および後進1段の各変速段が成立させられる。図
6において括弧付きで示されている○印は、エンジンブ
レーキを作用させる場合である。そして、上記出力歯車
20は、軸心O2 がインプットシャフト10,インタミ
ディエイトシャフト14の軸心O1 と平行なカウンタシ
ャフト28の大歯車30と噛み合わされており、そのカ
ウンタシャフト28の小歯車32から歯車34を介して
図示しない差動歯車装置に動力が伝達され、駆動輪が回
転駆動される。なお、図5の第1変速装置12および第
2変速装置18は、中心線から上半分のみを示したもの
である。
【0004】ここで、上記インタミディエイトシャフト
14は第1変速装置12,O/Dインプットシャフト1
6,および第2変速装置18の中心部を挿通させられ、
その一端部すなわち図4の右端部は、ニードルベアリン
グ36を介してインプットシャフト10と同心に且つ相
対回転可能に連結されており、他端部すなわち図4の左
端部は、ニードルベアリング38を介してハウジング4
0により回転可能に支持されている。そして、遊星歯車
機構22のキャリアおよび遊星歯車機構24のリングギ
ヤは、それぞれインタミディエイトシャフト14にスプ
ライン嵌合され、一体回転させられる一方、遊星歯車機
構22,24,26のサンギヤは、それぞれニードルベ
アリングを介してインタミディエイトシャフト14の周
囲に相対回転可能に配設されている。また、かかるイン
タミディエイトシャフト14の中間部分、すなわち第1
変速装置12と第2変速装置18との間の部分には、前
記O/Dインプットシャフト16がスプライン嵌合さ
れ、一体回転させられるようになっている。
【0005】図7は、上記インタミディエイトシャフト
14とO/Dインプットシャフト16との嵌合部分を示
す拡大図で、インタミディエイトシャフト14の外周面
に設けられたスプライン歯42とO/Dインプットシャ
フト16の内周面に設けられたスプライン歯44とが噛
み合わされているとともに、そのスプライン嵌合部の近
傍において、インタミディエイトシャフト14の外周面
46とO/Dインプットシャフト16の内周面48とが
略密着する状態で嵌合され、同心に位置決めされてい
る。O/Dインプットシャフト16には、前記遊星歯車
機構26のキャリアピンが一体的に固設されるととも
に、その遊星歯車機構26のリングギヤに一体的に連結
された前記出力歯車20が、一対のローラベアリング5
0を介して相対回転可能に配設されている。この出力歯
車20には、前記大歯車30との間における動力伝達時
に反力が加わり、O/Dインプットシャフト16、更に
はインタミディエイトシャフト14を図4の上方へ押し
上げる力が作用する。この時の逃げを防止するため、上
記O/Dインプットシャフト16、すなわちインタミデ
ィエイトシャフト14の中間部は、ボールベアリング5
2を介してハウジング40により位置決めされつつ回転
可能に支持されている。この従来例では、インタミディ
エイトシャフト14およびO/Dインプットシャフト1
6が第1回転部材および第2回転部材に相当し、ボール
ベアリング52が中間ベアリングに相当する。なお、図
7の符号54は、前記遊星歯車機構24のリングギヤに
一体的に設けられた連結部材で、スプライン歯56を介
してインタミディエイトシャフト14にスプライン嵌合
されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来のスプライン軸継手は、第1回転部材と第2回転部
材とが同心に位置決めされているため、一方の回転部材
に半径方向の力が加えられることによりベアリングの支
持部を支点として撓み変形が生じると、他方の回転部材
も同様に変形してしまうという問題があった。
【0007】上記従来例について具体的に説明すると、
ボールベアリング52による支持部を、反力が加えられ
る出力歯車20の配設位置と完全に一致させることはで
きないため、出力歯車20と大歯車30との間の伝達ト
ルクが大きい場合には、インタミディエイトシャフト1
4がボールベアリング52による支持部を支点として撓
み変形することがある。インタミディエイトシャフト1
4は、第1変速装置12を挿通して配設されているた
め、その長さ寸法が長く、出力歯車20の配設位置にお
ける変位が小さくても第1変速装置12側部分での変位
は拡大され、ハウジング40との間に配設されているブ
レーキB2 ,B3 や一方向クラッチF2 などに引き摺り
が生じて、摩擦板等の寿命が低下したり動力損失が大き
くなったりするなどの不都合がある。
【0008】なお、第1回転部材と第2回転部材とを径
方向に遊びを有する状態でスプライン嵌合すれば、一方
の回転部材の撓み変形に起因する他方の回転部材の変形
を防止できるが、両者間の位置決めが無くなるため、心
ずれが生じてがたつきや異音を発生する恐れがある。前
記従来例の場合には、インタミディエイトシャフト14
によるO/Dインプットシャフト16の位置決めが無く
なるため、O/Dインプットシャフト16は第2変速装
置18によって支持されることになり、第2変速装置1
8の各部に大きな負荷が作用するようになるため、この
ような遊びを設けることは実質的に不可能である。
【0009】本発明は以上の事情を背景として為された
もので、その目的とするところは、スプライン嵌合され
る第1回転部材および第2回転部材を同心に位置決めし
つつ、一方の回転部材の撓み変形に起因する他方の回転
部材の変形を防止することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めには、径方向に遊びを有する状態でスプライン嵌合す
るとともに、部分的に遊びを小さくして位置決めできる
ようにすれば良く、本発明は、前記(a)外周面にスプ
ライン歯が設けられた第1嵌合部を有する第1回転部材
と、(b)内周面にスプライン歯が設けられて前記第1
嵌合部に相対回転不能に嵌合される第2嵌合部を有する
第2回転部材と、(c)その第2嵌合部の外側に配設さ
れてその第2嵌合部を位置決めしつつ回転可能に支持し
ている中間ベアリングとを備え、前記第1回転部材と前
記第2回転部材との間で動力を伝達するスプライン軸継
手において、(d)前記第1回転部材および第2回転部
材は、何れも前記第1嵌合部および第2嵌合部から離間
した位置においてそれぞれ第1ベアリングおよび第2ベ
アリングにより位置決めされつつ軸心まわりの回転可能
に支持されている一方、(e)前記第1嵌合部および第
2嵌合部は径方向に遊びを有する状態でスプライン嵌合
されているとともに、前記スプライン歯またはスプライ
ン溝の軸方向における中間部には、その第1嵌合部を第
2嵌合部と略同心に位置決めする係合凸部が、その係合
凸部を支点としてそれ等の第2嵌合部と第1嵌合部とが
相対的に揺動し得るように設けられていることを特徴と
する。
【0011】
【作用および発明の効果】このようなスプライン軸継手
においては、第1回転部材および第2回転部材は、第1
嵌合部および第2嵌合部がスプライン嵌合されることに
より相対回転不能に連結され、第2回転部材は、その第
2嵌合部において中間ベアリングにより位置決めされつ
つ軸心まわりの回転可能に支持されるとともに、第2嵌
合部から離間した位置において第2ベアリングにより位
置決めされつつ軸心まわのり回転可能に支持される。ま
た、第1回転部材は、第1嵌合部から離間した位置にお
いて第1ベアリングにより位置決めされつつ軸心まわり
の回転可能に支持されるとともに、第1嵌合部では、第
2回転部材の第2嵌合部を介して上記中間ベアリングに
より位置決めされる。
【0012】ここで、上記第1嵌合部および第2嵌合部
は、径方向に遊びを有する状態でスプライン嵌合されて
いるが、スプライン歯またはスプライン溝の軸方向にお
ける中間部には、その第1嵌合部を第2嵌合部と略同心
に位置決めする係合凸部が設けられているため、第1嵌
合部は第2嵌合部を介して中間ベアリングにより良好に
位置決めされ、第1嵌合部が心ずれしてがたつきや異音
を生じる恐れはない。また、かかる係合凸部を支点とし
て、第1嵌合部および第2嵌合部は相対的に揺動し得る
ため、第1回転部材および第2回転部材の一方に撓み変
形が生じても、その撓み変形に起因して他方の回転部材
が変形させられることはない。したがって、かかる本発
明のスプライン軸継手を、例えば前述した従来の自動変
速機におけるインタミディエイトシャフトおよびO/D
インプットシャフトの連結構造に適用すれば、O/Dイ
ンプットシャフトに撓み変形が生じてもインタミディエ
イトシャフトが変形することはなく、そのインタミディ
エイトシャフトの外周部に配設された第1変速装置の寿
命が向上するとともに動力損失が低減される。
【0013】また、上記係合凸部は、スプライン歯また
はスプライン溝の軸方向における中間部に設けられてい
るため、軸方向の端部やスプライン嵌合部から離間した
位置に設ける場合に比較して、同じ揺動角度であればス
プライン歯の端部における変位が小さくなり、それだけ
スプライン歯の噛合い寸法を大きくしたり軸方向長さを
長くしたりすることが可能で、スプライン歯の耐久性が
向上するとともに大きな動力伝達を行うことができ、こ
の点でも上記自動変速機の連結構造等に好適に用いられ
得る。
【0014】なお、かかる係合凸部は、第1回転部材お
よび第2回転部材の何れか一方に設けるだけでも良い
が、それ等の両方に設けることも可能である。
【0015】
【実施例】以下、本発明を前記自動変速機に適用した場
合の一実施例を説明する。なお、前記従来例と共通する
部分には同一の符号を付して詳しい説明を省略する。
【0016】図1および図2において、第1回転部材と
してのインタミディエイトシャフト60は、軸部62,
フランジ64,および第1嵌合部66を一体的に備えて
おり、その軸心O1 部分には潤滑油を供給するための油
路68が設けられている。軸部62は、第1変速装置1
2の中心部を挿通させられているとともに、その軸端部
はニードルベアリング70を介してインプットシャフト
10と同心に且つ相対回転可能に連結されており、前記
遊星歯車機構22のキャリアは、軸部62にスプライン
嵌合されて一体回転させられる一方、遊星歯車機構22
および24のサンギヤは、複数のニードルベアリングを
介して軸部62の周囲に相対回転可能に配設されてい
る。上記ニードルベアリング70は第1ベアリングに相
当する。上記フランジ64は前記従来例の連結部材54
に相当するもので、遊星歯車機構24のリングギヤに相
対回転不能に連結される。また、第1嵌合部66は、中
間ベアリングとしての前記ボールベアリング52の内周
側に位置させられているとともに、その外周面には多数
のスプライン歯72が設けられている。
【0017】一方、第2回転部材としてのO/Dインプ
ットシャフト76は、軸部78,フランジ80,および
大径円筒部82を一体に備えており、上記インタミディ
エイトシャフト60と同心に配設されているとともに、
その軸心部分には潤滑油を供給するための油路84が設
けられている。軸部78は、第2変速装置18の中心部
を挿通させられているとともに、その軸端部はニードル
ベアリング86を介してハウジング40により軸心O1
と同心に位置決めされつつ回転可能に支持されており、
遊星歯車機構26のサンギヤは、複数のニードルベアリ
ングを介して軸部78の周囲に相対回転可能に配設され
ている。上記ニードルベアリング86は第2ベアリング
に相当する。上記フランジ80には、遊星歯車機構26
のキャリアピンが一体的に固設されるとともに、大径円
筒部82の外周側には、出力歯車20が一対のローラベ
アリング50を介して相対回転可能に配設されている。
【0018】上記大径円筒部82の先端側部分88は、
前記インタミディエイトシャフト60の第1嵌合部66
にスプライン嵌合する第2嵌合部であり、前記ボールベ
アリング52を介してハウジング40により軸心O1
同心に位置決めされつつ回転可能に支持されているとと
もに、内周面には前記スプライン歯72と噛み合う多数
のスプライン歯90が設けられている。スプライン歯7
2の外径はスプライン歯90の溝底径より小さいととも
に、スプライン歯72の溝底径はスプライン歯90の内
径より小さく、第1嵌合部66および第2嵌合部88は
径方向に所定の遊びを有する状態で嵌合されているが、
図3の拡大図から明らかなように、スプライン歯72の
軸方向における中央部分には、スプライン歯90の溝底
に略接する係合凸部92が設けられている。この係合凸
部92とスプライン歯90の溝底との係合により、第1
嵌合部66は第2嵌合部88と略同心に位置決めされ、
ボールベアリング52によって支持されることになる。
また、かかる係合凸部92の長さ寸法は約3mm程度と
短く、第1嵌合部66および第2嵌合部88は、この係
合凸部92を支点として上記遊びにより定まる所定の角
度範囲で相対的に揺動することが許容される。係合凸部
92の両端部には軸心に対して約30゜で傾斜する緩や
かな傾斜が設けられており、第1嵌合部66に対して第
2嵌合部88が円滑にスプライン嵌合されるようになっ
ている。なお、第1嵌合部66の基端部にはOリング9
4が嵌着され、第2嵌合部88の先端部との間を液密に
シールするようになっている。
【0019】このように、本実施例ではインタミディエ
イトシャフト60とO/Dインプットシャフト76とが
相対的な揺動可能にスプライン嵌合されているため、出
力歯車20に作用する反力によってO/Dインプットシ
ャフト76が撓み変形しても、それに起因してインタミ
ディエイトシャフト60が変形することはない。したが
って、そのインタミディエイトシャフト60の外周側に
配設された第1変速装置12のブレーキB2 ,B3 や一
方向クラッチF2 の引き摺りが軽減され、摩擦板等の寿
命が向上するとともに、その引き摺りによる動力損失が
低減される。
【0020】また、上記インタミディエイトシャフト6
0の第1嵌合部66は、係合凸部92によってそのO/
Dインプットシャフト76の第2嵌合部88と略同心に
位置決めされるとともに、その第2嵌合部88はボール
ベアリング52によって位置決めされているため、O/
Dインプットシャフト76が撓み変形しているか否かに
拘らず、第1嵌合部66は常に第2嵌合部88を介して
ボールベアリング52によって良好に位置決めされ、が
たつきや異音等を発生する恐れがない。
【0021】また、上記係合凸部92は、スプライン歯
72の軸方向における中央部分に設けられているため、
軸方向の端部やスプライン嵌合部から離間した位置に設
ける場合に比較して、同じ揺動角度であればスプライン
歯72,90の端部における変位が小さくなり、それだ
けスプライン歯72,90の噛合い寸法(高さ)を大き
くしたり軸方向長さを長くしたりできる。これにより、
スプライン歯72,90の耐久性が十分に得られるよう
になるとともに、車両加速時等の大きなトルクを伝達す
ることが可能となる。
【0022】一方、O/Dインプットシャフト76は、
第2変速装置18を貫通する軸部78を一体に有し、そ
の軸部78の端部においてニードルベアリング86によ
り回転可能に支持されているため、出力歯車20に作用
する反力は、そのニードルベアリング86および前記ボ
ールベアリング52を介してハウジング40により受け
止められ、第2変速装置18に大きな負荷が加わること
はない。前記係合凸部92にも出力歯車20の反力が作
用しないため、その摩耗が少なくて十分な耐久性が得ら
れる。
【0023】以上、本発明の一実施例を図面に基づいて
詳細に説明したが、本発明は他の態様で実施することも
できる。
【0024】例えば、前記実施例では自動変速機のイン
タミディエイトシャフト60とO/Dインプットシャフ
ト76との連結構造に本発明が適用された場合について
説明したが、自動変速機の他の動力伝達部や別の形式の
自動変速機、或いは自動変速機以外の動力伝達装置など
にも本発明は同様に適用され得る。
【0025】また、前記実施例では第2回転部材として
のO/Dインプットシャフト76が撓み変形するが、第
1回転部材が撓み変形する場合にも本発明は有効に適用
され得る。
【0026】また、前記実施例では第1嵌合部66のス
プライン歯72に係合凸部92が設けられていたが、第
2嵌合部88のスプライン歯90に同様な係合凸部を設
けることもできるし、それ等の溝底部分にスプライン歯
と係合する係合凸部を設けることも可能である。
【0027】また、上記係合凸部は必ずしも正確にスプ
ライン歯の中央部に設けられる必要はなく、中央部から
多少ずれていても差し支えない。係合凸部の長さや形状
は適宜変更され得る。
【0028】また、前記実施例では第1嵌合部66,第
2嵌合部88が何れも軸端部に設けられていたが、第1
回転部材や第2回転部材の軸方向における中間部分にそ
れ等の嵌合部が設けられても良く、例えば第1回転部材
が第2回転部材を貫通するようになっていても良い。
【0029】また、前記実施例のインタミディエイトシ
ャフト60,O/Dインプットシャフト76は、何れも
軸端部においてニードルベアリング70,86により回
転可能に支持されるようになっていたが、それぞれ軸方
向の中間部分をベアリングによって支持することもでき
るし、複数箇所をベアリングで支持するようにしても良
い。
【0030】また、前記実施例では中間ベアリングとし
てボールベアリング52が用いられ、第1ベアリング,
第2ベアリングとしてニードルベアリング70,86が
用いられていたが、それ等のベアリングの種類は適宜設
定される。
【0031】その他一々例示はしないが、本発明は当業
者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実
施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるスプライン軸継手を備
えた自動変速機の断面図である。
【図2】図1の自動変速機におけるインタミディエイト
シャフトとO/Dインプットシャフトとの連結部を拡大
して示す断面図である。
【図3】図2のスプライン嵌合部を拡大して示す断面図
である。
【図4】従来の自動変速機の断面図で、図1に対応する
図である。
【図5】図4の自動変速機の骨子図である
【図6】図4の自動変速機の各変速段とそれを成立させ
る係合要素を示す図である。
【図7】図4の自動変速機におけるインタミディエイト
シャフトとO/Dインプットシャフトとの連結部を拡大
して示す断面図で、図2に対応する図である。
【符号の説明】
52:ボールベアリング(中間ベアリング) 60:インタミディエイトシャフト(第1回転部材) 66:第1嵌合部 70:ニードルベアリング(第1ベアリング) 72:スプライン歯 76:O/Dインプットシャフト(第2回転部材) 86:ニードルベアリング(第2ベアリング) 88:第2嵌合部 90:スプライン歯 92:係合凸部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16D 3/06 F16D 1/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周面にスプライン歯が設けられた第1
    嵌合部を有する第1回転部材と、内周面にスプライン歯
    が設けられて前記第1嵌合部に相対回転不能に嵌合され
    る第2嵌合部を有する第2回転部材と、該第2嵌合部の
    外側に配設されて該第2嵌合部を位置決めしつつ回転可
    能に支持している中間ベアリングとを備え、前記第1回
    転部材と前記第2回転部材との間で動力を伝達するスプ
    ライン軸継手において、 前記第1回転部材および第2回転部材は、何れも前記第
    1嵌合部および第2嵌合部から離間した位置においてそ
    れぞれ第1ベアリングおよび第2ベアリングにより位置
    決めされつつ軸心まわりの回転可能に支持されている一
    方、前記第1嵌合部および第2嵌合部は径方向に遊びを
    有する状態でスプライン嵌合されているとともに、前記
    スプライン歯またはスプライン溝の軸方向における中間
    部には、該第1嵌合部を該第2嵌合部と略同心に位置決
    めする係合凸部が、該係合凸部を支点として該第2嵌合
    部と該第1嵌合部とが相対的に揺動し得るように設けら
    れていることを特徴とするスプライン軸継手。
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