JPH11333405A - 有害成分含有物の処理装置 - Google Patents
有害成分含有物の処理装置Info
- Publication number
- JPH11333405A JPH11333405A JP10142431A JP14243198A JPH11333405A JP H11333405 A JPH11333405 A JP H11333405A JP 10142431 A JP10142431 A JP 10142431A JP 14243198 A JP14243198 A JP 14243198A JP H11333405 A JPH11333405 A JP H11333405A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- heat treatment
- duct
- treatment furnace
- furnace
- heating
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Landscapes
- Fire-Extinguishing Compositions (AREA)
- Processing Of Solid Wastes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 有害成分を多量に含有する廃棄物を単一の回
転処理炉で加熱し炭化処理して排出する場合、分解した
有害成分が加熱処理炉内に充満し、残渣がこれを吸収す
るため、炭化処理物を再利用することはできない。 【解決手段】 被処理物とアルカリ物質の処理剤とを加
熱処理炉10で加熱処理してハロゲン物質等の有害成分
を分解析出すると同時に処理剤と反応させて無害な塩化
物を生成することで、発生ガス及び残渣を無害化する。
被処理物の性質により不完全反応等により、排ガス中に
有害成分が残存している場合は追加処理剤投入手段6に
より処理剤を投入し残存有害成分と反応させて除去す
る。無害化処理された被処理物を別の加熱処理炉20で
炭化(灰化)処理して減容化し、有害成分の含まない炭
化物を取り出して再利用を可能とする。
転処理炉で加熱し炭化処理して排出する場合、分解した
有害成分が加熱処理炉内に充満し、残渣がこれを吸収す
るため、炭化処理物を再利用することはできない。 【解決手段】 被処理物とアルカリ物質の処理剤とを加
熱処理炉10で加熱処理してハロゲン物質等の有害成分
を分解析出すると同時に処理剤と反応させて無害な塩化
物を生成することで、発生ガス及び残渣を無害化する。
被処理物の性質により不完全反応等により、排ガス中に
有害成分が残存している場合は追加処理剤投入手段6に
より処理剤を投入し残存有害成分と反応させて除去す
る。無害化処理された被処理物を別の加熱処理炉20で
炭化(灰化)処理して減容化し、有害成分の含まない炭
化物を取り出して再利用を可能とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハロゲン等の有害
成分を多量に含有する廃棄物などの被処理物を、熱分解
などの熱的処理を行って処理する処理装置において、分
解反応工程で被処理物の含有する有害成分(特に塩素)
を分解析出する際、アルカリ物質と反応させて無害な塩
化物に置換生成することで、有害なダイオキシン類の発
生を防止し、合わせて排ガスの無害化と被処理物の無害
化を図り、この無害化された被処理物を炭化又は灰化等
の減容化を行って残渣中に有害成分が反応残存しないよ
うにする処理装置に関し、特に、分解反応工程で不完全
反応が生じた場合でも、残存する有害成分を完全に除去
するための追加処理剤投入手段を設けた装置に関する。
成分を多量に含有する廃棄物などの被処理物を、熱分解
などの熱的処理を行って処理する処理装置において、分
解反応工程で被処理物の含有する有害成分(特に塩素)
を分解析出する際、アルカリ物質と反応させて無害な塩
化物に置換生成することで、有害なダイオキシン類の発
生を防止し、合わせて排ガスの無害化と被処理物の無害
化を図り、この無害化された被処理物を炭化又は灰化等
の減容化を行って残渣中に有害成分が反応残存しないよ
うにする処理装置に関し、特に、分解反応工程で不完全
反応が生じた場合でも、残存する有害成分を完全に除去
するための追加処理剤投入手段を設けた装置に関する。
【0002】
【従来の技術】都市ゴミなどの一般廃棄物や産業廃棄
物、シュレッダーダスト、塩化ビニルなどの廃棄物はハ
ロゲン物質(塩素、臭素、沃素、フッ素、アスタチ
ン)、特に、塩素成分を多量に含んでいるので、焼却な
どの加熱処理をした場合には、塩素系ガス(塩化水素、
塩素)を多量に発生し、発生したガス(排ガス)、焼却
後の残渣(処理灰)、排ガス中の飛灰中に猛毒のダイオ
キシン類を生成し、環境汚染、焼却設備の劣化等の問題
を発生させる。そこで、これらの問題を解決するための
技術の開発が進められ、現在次のような技術が開示され
ている。
物、シュレッダーダスト、塩化ビニルなどの廃棄物はハ
ロゲン物質(塩素、臭素、沃素、フッ素、アスタチ
ン)、特に、塩素成分を多量に含んでいるので、焼却な
どの加熱処理をした場合には、塩素系ガス(塩化水素、
塩素)を多量に発生し、発生したガス(排ガス)、焼却
後の残渣(処理灰)、排ガス中の飛灰中に猛毒のダイオ
キシン類を生成し、環境汚染、焼却設備の劣化等の問題
を発生させる。そこで、これらの問題を解決するための
技術の開発が進められ、現在次のような技術が開示され
ている。
【0003】(1)焼却による処理方法 この方法は、廃棄物等の被処理物を焼却炉で焼却するも
のであるが、焼却する際、焼却炉内にアルカリ物質(石
灰粉)を噴霧して、焼却によって発生した排ガス中の塩
素系ガスと接触反応させ、無害な塩化物(塩化カルシウ
ム)を生成させて排ガスの無害化を図る(例えば、特開
昭54−93864号)。
のであるが、焼却する際、焼却炉内にアルカリ物質(石
灰粉)を噴霧して、焼却によって発生した排ガス中の塩
素系ガスと接触反応させ、無害な塩化物(塩化カルシウ
ム)を生成させて排ガスの無害化を図る(例えば、特開
昭54−93864号)。
【0004】(2)乾留(熱分解)による処理方法 この処理方法としては、単一の回転処理炉(ロータリー
キルン)を使用して熱分解し、排出された残渣を後スト
ーカで焼却し、熱分解ガスを再燃室で燃焼させ、発生し
た高温ガスをボイラ等を通した後、反応塔に導き、この
反応塔で前述同様に消石灰スラリを噴霧して排ガスと反
応させるようにして処理する方法が提案されている(例
えば、特開平5−33916)。
キルン)を使用して熱分解し、排出された残渣を後スト
ーカで焼却し、熱分解ガスを再燃室で燃焼させ、発生し
た高温ガスをボイラ等を通した後、反応塔に導き、この
反応塔で前述同様に消石灰スラリを噴霧して排ガスと反
応させるようにして処理する方法が提案されている(例
えば、特開平5−33916)。
【0005】また、回転処理炉で低温乾留法により廃棄
物を熱処理して低温乾留ガスと熱分解残留物とに変換
し、これを高温燃焼炉で燃焼して溶融液状のスラグを生
成し、これを冷却してガラス状に固化し、発生したガス
はボイラ、除去フィルタ及びガス浄化装置で処理して排
出する処理の方法も提案されている(例えば、特開平8
−510789)。
物を熱処理して低温乾留ガスと熱分解残留物とに変換
し、これを高温燃焼炉で燃焼して溶融液状のスラグを生
成し、これを冷却してガラス状に固化し、発生したガス
はボイラ、除去フィルタ及びガス浄化装置で処理して排
出する処理の方法も提案されている(例えば、特開平8
−510789)。
【0006】また、他の方法として、被処理物を加熱処
理炉で加熱処理する際、塩素成分と反応しやすいアルカ
リ系の添加剤を適量混入して加熱処理し、処理灰に塩素
成分を固定化して無害な排ガスを得、処理灰は水洗浄等
により塩素成分を除去する方法も提案されている(特開
平9−155326)。
理炉で加熱処理する際、塩素成分と反応しやすいアルカ
リ系の添加剤を適量混入して加熱処理し、処理灰に塩素
成分を固定化して無害な排ガスを得、処理灰は水洗浄等
により塩素成分を除去する方法も提案されている(特開
平9−155326)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記の焼却処理による
方法は、アルカリ物質を焼却炉内に噴霧していることか
ら、発生源に近い所での処理ではあるが、塩素系ガスを
一旦発生させた後に処理するのである。
方法は、アルカリ物質を焼却炉内に噴霧していることか
ら、発生源に近い所での処理ではあるが、塩素系ガスを
一旦発生させた後に処理するのである。
【0008】従って、この方法によれば、塩素系ガスの
除去効果はある程度期待できるものの、改正された法規
制による各種ガスの排出基準値を十分に満足することは
困難である。
除去効果はある程度期待できるものの、改正された法規
制による各種ガスの排出基準値を十分に満足することは
困難である。
【0009】しかも焼却であることから、反応温度が高
いものであり、安定した反応を維持することは困難であ
る。また多量に噴霧すると本来の燃焼にも悪影響(未燃
現象の発生)を及ぼし法規制による各種ガスの排出基準
値を満足することが困難となる。
いものであり、安定した反応を維持することは困難であ
る。また多量に噴霧すると本来の燃焼にも悪影響(未燃
現象の発生)を及ぼし法規制による各種ガスの排出基準
値を満足することが困難となる。
【0010】また、乾留処理による方法は、被処理物を
燃焼させることなく、熱分解させることから、焼却炉ほ
どの不安定要因は除去されやすい。しかし、焼却炉と同
様に熱処理炉内にアルカリ物質を噴霧したものは、焼却
処理の場合と同様の効果しか期待できない。
燃焼させることなく、熱分解させることから、焼却炉ほ
どの不安定要因は除去されやすい。しかし、焼却炉と同
様に熱処理炉内にアルカリ物質を噴霧したものは、焼却
処理の場合と同様の効果しか期待できない。
【0011】また、上記の各処理方法において、排ガス
が多量のハロゲン物質(特に塩素系ガス)を含む場合に
は、加熱処理炉及び煙道など施設の腐食が著しいものと
なり、施設の耐久性の低下、排ガス漏れなどを引き起こ
す恐れがあり、保守が大変となる。
が多量のハロゲン物質(特に塩素系ガス)を含む場合に
は、加熱処理炉及び煙道など施設の腐食が著しいものと
なり、施設の耐久性の低下、排ガス漏れなどを引き起こ
す恐れがあり、保守が大変となる。
【0012】以上のいずれの処理方法も、被処理物から
一旦塩素系ガスを発生させた後、後工程で(バグフィル
タ,燃焼などの手段等により)塩素系ガス、ダイオキシ
ン類を除去するために問題が発生している。
一旦塩素系ガスを発生させた後、後工程で(バグフィル
タ,燃焼などの手段等により)塩素系ガス、ダイオキシ
ン類を除去するために問題が発生している。
【0013】これらの課題を解決するために、本願の出
願人は、先に加熱処理する際にアルカリ系の添加剤を混
入することを提案している(特開平9−15532
6)。
願人は、先に加熱処理する際にアルカリ系の添加剤を混
入することを提案している(特開平9−15532
6)。
【0014】上記の乾留処理による各処理方法は、被処
理物を熱分解して分解ガスを析出する処理は、単一処理
炉で行われている。即ち、単一の処理炉の一方の供給口
から被処理物を供給し、他方の排出口から炭化物を排出
する一連の過程で行われる。この一連の過程において、
被処理物を撹拌しながら、加熱処理(例えば、1時間、
300℃〜600℃)することで、被処理物の乾燥→熱
分解→減容(炭化)の各処理が連続して行われる。
理物を熱分解して分解ガスを析出する処理は、単一処理
炉で行われている。即ち、単一の処理炉の一方の供給口
から被処理物を供給し、他方の排出口から炭化物を排出
する一連の過程で行われる。この一連の過程において、
被処理物を撹拌しながら、加熱処理(例えば、1時間、
300℃〜600℃)することで、被処理物の乾燥→熱
分解→減容(炭化)の各処理が連続して行われる。
【0015】ところで、ハロゲン物質が被処理物から熱
分解して析出する温度は、200℃〜350℃程度であ
り、処理炉内に分解析出したハロゲン物質、特に、塩素
系ガスが充満しやすい状態となる。
分解して析出する温度は、200℃〜350℃程度であ
り、処理炉内に分解析出したハロゲン物質、特に、塩素
系ガスが充満しやすい状態となる。
【0016】従って、この時点でダイオキシン類を生成
する可能性がある。
する可能性がある。
【0017】また、被処理物は撹拌されており、発生し
た塩素系ガスが被処理物に巻き込まれやすく、被処理物
が350℃以上の温度に加熱されて炭化物となった場合
には、炭化物に吸着されてしまう。
た塩素系ガスが被処理物に巻き込まれやすく、被処理物
が350℃以上の温度に加熱されて炭化物となった場合
には、炭化物に吸着されてしまう。
【0018】処理炉内に生成した炭化物,塩素系ガス,
生成されたダイオキシン類が同時に存在すると、炭化物
はこれらの塩素系ガス,ダイオキシン類を吸着してしま
い、一旦吸着したダイオキシン類を炭化物から除去する
ことは非常に困難である。
生成されたダイオキシン類が同時に存在すると、炭化物
はこれらの塩素系ガス,ダイオキシン類を吸着してしま
い、一旦吸着したダイオキシン類を炭化物から除去する
ことは非常に困難である。
【0019】従って、生成した炭化物は再利用すること
は困難で、残渣として最終処分場に埋設するか、非常に
高温にて溶融処理する等の別の手段によって処理する必
要がある。
は困難で、残渣として最終処分場に埋設するか、非常に
高温にて溶融処理する等の別の手段によって処理する必
要がある。
【0020】そこで、本願の出願人は、被処理物の分解
処理時に、被処理物から分解析出したハロゲン物質(特
に、塩化水素)とアルカリ物質とを接触反応させて、無
害な塩化物を生成することで、排ガスおよび残渣の無害
化を実現し、この無害化された残渣を他の加熱処理炉で
炭化等により減容処理化して上記の課題を解決し、すで
に提案した(特願平10−38366号)。
処理時に、被処理物から分解析出したハロゲン物質(特
に、塩化水素)とアルカリ物質とを接触反応させて、無
害な塩化物を生成することで、排ガスおよび残渣の無害
化を実現し、この無害化された残渣を他の加熱処理炉で
炭化等により減容処理化して上記の課題を解決し、すで
に提案した(特願平10−38366号)。
【0021】この処理方法は、被処理物に含まれている
塩素とか塩素化合物と反応しやすいアルカリ系の添加物
を適量混入して、焼却ではない熱分解手段により処理す
る方法であることから、発生した塩素系ガスが発生時点
で反応して無害な塩化物を生成し、残渣と排ガスの無害
化が実現されるという特徴があるが、しかし被処理物の
性質は安定したものではなく、事前に被処理物の性質を
完全に予測することは困難である。又、被処理物にアル
カリ系の物質を添加することによって基本的に残渣と排
ガスの無害化をはかることができるものの、不完全反応
などの現象によって少量の塩素系ガス成分が排ガス中に
残存することを完全に防止することができないという課
題が残っている。
塩素とか塩素化合物と反応しやすいアルカリ系の添加物
を適量混入して、焼却ではない熱分解手段により処理す
る方法であることから、発生した塩素系ガスが発生時点
で反応して無害な塩化物を生成し、残渣と排ガスの無害
化が実現されるという特徴があるが、しかし被処理物の
性質は安定したものではなく、事前に被処理物の性質を
完全に予測することは困難である。又、被処理物にアル
カリ系の物質を添加することによって基本的に残渣と排
ガスの無害化をはかることができるものの、不完全反応
などの現象によって少量の塩素系ガス成分が排ガス中に
残存することを完全に防止することができないという課
題が残っている。
【0022】そこで本発明は、被処理物の分解処理時に
被処理物から分解析出した有害成分とアルカリ物質とを
接触反応させて、無害な塩化物を形成することで、排ガ
スおよび残渣の無害化処理を行い、ここで、塩素系ガス
が残存している場合に、処理剤を追加投入して完全に無
害化するようになし、この無害化された残渣を別の加熱
処理炉で炭化等により減容化処理するとともに、排ガス
は従来から使用されているバグフイルタ装置に導入する
ようにするものである。
被処理物から分解析出した有害成分とアルカリ物質とを
接触反応させて、無害な塩化物を形成することで、排ガ
スおよび残渣の無害化処理を行い、ここで、塩素系ガス
が残存している場合に、処理剤を追加投入して完全に無
害化するようになし、この無害化された残渣を別の加熱
処理炉で炭化等により減容化処理するとともに、排ガス
は従来から使用されているバグフイルタ装置に導入する
ようにするものである。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明は、加熱処理炉で
の被処理物へのアルカリ物質添加により、基本的に残渣
と排ガスの無害化をはかることができるが、不完全反応
等の原因によって排ガス又は残渣中に少量の塩素系ガス
が残存する場合に追加処理剤を投入して、より完全な無
害化処理を実現することを目的とするものである。
の被処理物へのアルカリ物質添加により、基本的に残渣
と排ガスの無害化をはかることができるが、不完全反応
等の原因によって排ガス又は残渣中に少量の塩素系ガス
が残存する場合に追加処理剤を投入して、より完全な無
害化処理を実現することを目的とするものである。
【0024】従来から、ハロゲン物質(特に、塩素系ガ
ス)とアルカリ物質とが、接触すると反応して無害な塩
化物を生成することは知られているが、本願の発明者は
実験検討の結果、アルカリ物質を被処理物に添加して加
熱処理することで、塩化水素が分解析出直後にアルカリ
物質と接触反応して無害な塩化物を生成し、発生源で排
ガスおよび残渣の無害化処理ができ、従来のような塩素
系ガスを含有する排気ガスの無害化処理は不要となるこ
と。および、分解反応工程で塩素系ガスを分解析出さ
せ、分解析出後の被処理物(残渣)を別の加熱処理炉に
移して、炭化する温度(紙韻は350℃程度で炭化す
る)以上で加熱処理、又は800℃以上に加熱して灰化
処理して減容化することで、減容化した被処理物に塩素
系ガス成分、ダイオキシン数が吸着されないようにして
資源として再利用が可能となることを判明し、これに関
する発明をすでに提案した。
ス)とアルカリ物質とが、接触すると反応して無害な塩
化物を生成することは知られているが、本願の発明者は
実験検討の結果、アルカリ物質を被処理物に添加して加
熱処理することで、塩化水素が分解析出直後にアルカリ
物質と接触反応して無害な塩化物を生成し、発生源で排
ガスおよび残渣の無害化処理ができ、従来のような塩素
系ガスを含有する排気ガスの無害化処理は不要となるこ
と。および、分解反応工程で塩素系ガスを分解析出さ
せ、分解析出後の被処理物(残渣)を別の加熱処理炉に
移して、炭化する温度(紙韻は350℃程度で炭化す
る)以上で加熱処理、又は800℃以上に加熱して灰化
処理して減容化することで、減容化した被処理物に塩素
系ガス成分、ダイオキシン数が吸着されないようにして
資源として再利用が可能となることを判明し、これに関
する発明をすでに提案した。
【0025】本発明はこれらの知見を基に、更に不完全
反応等により排ガス又は残渣に有害成分が残存する場合
に、処理剤を追加投与して、より完全な無害化を実現す
るものである。
反応等により排ガス又は残渣に有害成分が残存する場合
に、処理剤を追加投与して、より完全な無害化を実現す
るものである。
【0026】本発明による課題解決の具体的手段は、一
端の供給口側から供給した被処理物を撹拌し、他端の排
出口側に移動させる手段を有する円筒体と、この円筒体
の外部から加熱する加熱手段とを備えた加熱処理炉を少
なくとも一基設けて加熱処理炉で被処理物から有害成分
を分解析出するとともにアルカリ物質からなる処理剤と
反応させて分解反応処理を行い、この分解反応処理後の
被処理物をダクトを介して導出し、導出した被処理物を
他の加熱処理炉で炭化又は灰化等の減容処理を行うとと
もに、前記ダクトに処理剤を追加投入する追加処理剤投
入手段を設けて、排ガス又は残渣中に有害成分が残存し
ているときは、処理剤を噴霧等により添加して反応させ
る。
端の供給口側から供給した被処理物を撹拌し、他端の排
出口側に移動させる手段を有する円筒体と、この円筒体
の外部から加熱する加熱手段とを備えた加熱処理炉を少
なくとも一基設けて加熱処理炉で被処理物から有害成分
を分解析出するとともにアルカリ物質からなる処理剤と
反応させて分解反応処理を行い、この分解反応処理後の
被処理物をダクトを介して導出し、導出した被処理物を
他の加熱処理炉で炭化又は灰化等の減容処理を行うとと
もに、前記ダクトに処理剤を追加投入する追加処理剤投
入手段を設けて、排ガス又は残渣中に有害成分が残存し
ているときは、処理剤を噴霧等により添加して反応させ
る。
【0027】または、一端の供給口側から供給した被処
理物を撹拌し、且つ他端の排出口側に移動させる手段を
有する円筒体と、この円筒体の外部から加熱する加熱手
段とを備えた加熱処理炉を少なくとも二基設けて上下、
又は平面上に横置きにして配置し、一方の加熱処理炉の
排出口側と、他方の加熱処理炉の供給口側とをダクトで
連通し、一方の加熱処理炉で被処理物から有害成分を分
解析出するとともにアルカリ物質からなる処理剤と反応
させる分解反応処理を行い、この分解反応処理後の被処
理物をダクトを介して他方の加熱処理炉に移送し、該加
熱処理炉で炭化等の減容化処理を行うようにするととも
に、前記ダクトに処理剤を追加投入する追加処理剤投入
手段を設けるものである。
理物を撹拌し、且つ他端の排出口側に移動させる手段を
有する円筒体と、この円筒体の外部から加熱する加熱手
段とを備えた加熱処理炉を少なくとも二基設けて上下、
又は平面上に横置きにして配置し、一方の加熱処理炉の
排出口側と、他方の加熱処理炉の供給口側とをダクトで
連通し、一方の加熱処理炉で被処理物から有害成分を分
解析出するとともにアルカリ物質からなる処理剤と反応
させる分解反応処理を行い、この分解反応処理後の被処
理物をダクトを介して他方の加熱処理炉に移送し、該加
熱処理炉で炭化等の減容化処理を行うようにするととも
に、前記ダクトに処理剤を追加投入する追加処理剤投入
手段を設けるものである。
【0028】上記の分解反応工程で添加するアルカリ物
質は、ハロゲン物質と反応して無害な塩化物を生成す
る、アルカリ金属(Na,Kなど)、アルカリ土類金属
(Ca,Sr,Ba,Ra)、アルカリ土類金属化合物
(石灰,消石灰,炭酸カルシウム,ドロマイドなど)に
含まれる物質の中から、少なくとも1種類を選択するこ
とが好ましい。
質は、ハロゲン物質と反応して無害な塩化物を生成す
る、アルカリ金属(Na,Kなど)、アルカリ土類金属
(Ca,Sr,Ba,Ra)、アルカリ土類金属化合物
(石灰,消石灰,炭酸カルシウム,ドロマイドなど)に
含まれる物質の中から、少なくとも1種類を選択するこ
とが好ましい。
【0029】また、分解反応工程は、被処理物を乾燥す
る乾燥工程を経た後、塩化物生成工程に移るようにして
もよい。この2つの工程は、同一加熱処理炉で行っても
良いし、また別々の加熱処理炉で行っても良い。
る乾燥工程を経た後、塩化物生成工程に移るようにして
もよい。この2つの工程は、同一加熱処理炉で行っても
良いし、また別々の加熱処理炉で行っても良い。
【0030】また、上記の加熱処理炉を少なくとも二基
設けて、一方の加熱処理炉の排出口側と、他方の加熱処
理炉の供給口側とをダクトで連通し、一方の加熱処理炉
で被処理物から有害成分を分解析出する分解処理を行
い、この有害成分析出後の被処理物を、ダクトを介して
他方の加熱処理炉に移送し、該加熱処理炉で炭化等の減
容化処理を行い、且つ、減容化した被処理物を溶解槽内
に排出し、これを脱水手段で固・液分離し、固体物は乾
燥手段で乾燥して取り出すようにする。
設けて、一方の加熱処理炉の排出口側と、他方の加熱処
理炉の供給口側とをダクトで連通し、一方の加熱処理炉
で被処理物から有害成分を分解析出する分解処理を行
い、この有害成分析出後の被処理物を、ダクトを介して
他方の加熱処理炉に移送し、該加熱処理炉で炭化等の減
容化処理を行い、且つ、減容化した被処理物を溶解槽内
に排出し、これを脱水手段で固・液分離し、固体物は乾
燥手段で乾燥して取り出すようにする。
【0031】上記の少なくとも二基の加熱処理炉は、上
下に横置きにして配置し、上部側の加熱処理炉の排出口
側と下部側の加熱処理炉の供給口側とをダクトで連通
し、上部側に配置した加熱処理炉で被処理物から有害成
分を分解析出する分解処理を行い、下部側に配置した加
熱処理炉で有害成分を除去した被処理物を減容化する減
容化処理を行う。
下に横置きにして配置し、上部側の加熱処理炉の排出口
側と下部側の加熱処理炉の供給口側とをダクトで連通
し、上部側に配置した加熱処理炉で被処理物から有害成
分を分解析出する分解処理を行い、下部側に配置した加
熱処理炉で有害成分を除去した被処理物を減容化する減
容化処理を行う。
【0032】また、上部および下部の加熱処理炉は、ダ
クトの一方の側面に略平行に、又はダクトを挟んで両側
に配置する。
クトの一方の側面に略平行に、又はダクトを挟んで両側
に配置する。
【0033】上記の分解処理する加熱処理炉は複数(少
なくとも二基)設けることもできる。
なくとも二基)設けることもできる。
【0034】この場合は夫々の排出口と、減容化処理す
る加熱処理炉の供給口とをダクトで連通する。
る加熱処理炉の供給口とをダクトで連通する。
【0035】また、分解処理する複数の熱処理炉は、ダ
クトを挟んだ両側又はダクトの一方の側面側のいずれに
配置してもよい。
クトを挟んだ両側又はダクトの一方の側面側のいずれに
配置してもよい。
【0036】上記の減容化処理する加熱処理炉も複数
(少なくも二基)設けることができる。
(少なくも二基)設けることができる。
【0037】この場合は夫々の供給口と、分解処理する
加熱処理炉の排出口とをダクトで連通する。
加熱処理炉の排出口とをダクトで連通する。
【0038】また、この複数の減容化処理する加熱処理
炉は、ダクトを挟んだ両側又はダクトの一方の側面側に
平行に配置する。
炉は、ダクトを挟んだ両側又はダクトの一方の側面側に
平行に配置する。
【0039】また、減容化処理する第1および第2の加
熱処理炉を二基設けた場合は、第1の加熱処理炉の排出
口と第2の加熱処理炉の供給口とをダクトで連通すると
ともに第1の加熱処理炉の供給口を、分解処理する加熱
処理炉の排出口と連通する。
熱処理炉を二基設けた場合は、第1の加熱処理炉の排出
口と第2の加熱処理炉の供給口とをダクトで連通すると
ともに第1の加熱処理炉の供給口を、分解処理する加熱
処理炉の排出口と連通する。
【0040】各加熱処理炉は、ダクトを被処理物が流下
可能に立設し、その上部に分解処理する加熱処理炉を横
置きにして設置し、下部に減容化処理する加熱処理炉を
横置きにして配置する。
可能に立設し、その上部に分解処理する加熱処理炉を横
置きにして設置し、下部に減容化処理する加熱処理炉を
横置きにして配置する。
【0041】また、分解処理する加熱処理炉の前処理と
して、被処理物から水分を除去する乾燥処理を施す場合
は、同一加熱処理内で行っても良いが、別の加熱処理炉
で行う場合は、乾燥処理,分解処理および減容化処理す
る各加熱処理炉を、夫々横置きにして上下に順次配置
し、乾燥処理する加熱処理炉の排出口と分解処理する加
熱処理炉の供給口とをダクトで連通し、該分解処理する
加熱処理炉の排出口と減容化処理する加熱処理炉の供給
とを他のダクトで連通するようにする。
して、被処理物から水分を除去する乾燥処理を施す場合
は、同一加熱処理内で行っても良いが、別の加熱処理炉
で行う場合は、乾燥処理,分解処理および減容化処理す
る各加熱処理炉を、夫々横置きにして上下に順次配置
し、乾燥処理する加熱処理炉の排出口と分解処理する加
熱処理炉の供給口とをダクトで連通し、該分解処理する
加熱処理炉の排出口と減容化処理する加熱処理炉の供給
とを他のダクトで連通するようにする。
【0042】乾燥処理は100℃〜200℃の温度で加
熱し、被処理物に付着している水分(H2O)を除去す
る。
熱し、被処理物に付着している水分(H2O)を除去す
る。
【0043】分解処理の加熱温度は、被処理物からハロ
ゲン物質等が分解析出する温度で、被処理物が炭化する
に至らない温度、例えば、200℃〜350℃である。
ゲン物質等が分解析出する温度で、被処理物が炭化する
に至らない温度、例えば、200℃〜350℃である。
【0044】また、減容化処理は、被処理物を炭化又は
灰化する工程で、被処理物が炭化、又は灰化する温度で
加熱処理する。被処理物は一般的に350℃〜700℃
で炭化し、800℃以上で灰化する。
灰化する工程で、被処理物が炭化、又は灰化する温度で
加熱処理する。被処理物は一般的に350℃〜700℃
で炭化し、800℃以上で灰化する。
【0045】この減容化処理した被処理物は溶解槽に排
出され、次の工程の脱水手段で固・液分離され固体物は
乾燥手段で乾燥され、炭化物、金属類等を分離回収し、
再利用を図る。
出され、次の工程の脱水手段で固・液分離され固体物は
乾燥手段で乾燥され、炭化物、金属類等を分離回収し、
再利用を図る。
【0046】この乾燥手段には、加熱処理炉で加熱に使
用された熱ガスを利用することができる。
用された熱ガスを利用することができる。
【0047】加熱処理炉の加熱手段は、円筒体を包囲す
る加熱コイル(抵抗体又は誘導加熱)で形成し、通電に
より加熱するか、又は、円筒体を包囲する加熱筒(ガス
ダクト)を設け、この加熱筒内に熱ガスを導入して加熱
するか、あるいは、この両方の加熱手段を併用する。
る加熱コイル(抵抗体又は誘導加熱)で形成し、通電に
より加熱するか、又は、円筒体を包囲する加熱筒(ガス
ダクト)を設け、この加熱筒内に熱ガスを導入して加熱
するか、あるいは、この両方の加熱手段を併用する。
【0048】円筒体は必ずしも回転自在とする必要はな
く、固定して内部に被処理物を移送する手段(スクリュ
ー等)を設けてもよいが、回転自在とするときは、円筒
体の外周に従動歯車を設けて、従動歯車をモータで回転
駆動する。また、上下に設置した加熱処理炉の各円筒体
の外周に従動歯車を設け、これら両方の従動歯車を共通
のモータで回転駆動する。
く、固定して内部に被処理物を移送する手段(スクリュ
ー等)を設けてもよいが、回転自在とするときは、円筒
体の外周に従動歯車を設けて、従動歯車をモータで回転
駆動する。また、上下に設置した加熱処理炉の各円筒体
の外周に従動歯車を設け、これら両方の従動歯車を共通
のモータで回転駆動する。
【0049】このような処理装置により、減容化した被
処理物の無害化が実現できる。
処理物の無害化が実現できる。
【0050】なお、上記の有害成分の熱分解析出過程で
発生し、無害化した排ガスは、従来から行われているバ
グフィルタ等の周知の手段によって残存する塩素系ガ
ス、生成されたダイオキシン類の除去を行う。
発生し、無害化した排ガスは、従来から行われているバ
グフィルタ等の周知の手段によって残存する塩素系ガ
ス、生成されたダイオキシン類の除去を行う。
【0051】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
によって説明する。本発明は上記のように、加熱処理炉
を少なくとも一基設け、この加熱処理炉で被処理物とア
ルカリ物質からなる処理剤とを加熱処理して被処理物か
ら分解析出した有害成分と反応させて無害化し、被処理
物の性質により、不完全反応等の原因で排ガス中に有害
成分が残存する場合は、追加処理剤投入手段により処理
剤を追加投入して無害化するとともに、有害成分を析出
した後の被処理物を減容化するようにしたことに特徴を
有する。図1は加熱処理炉を2基使用した場合の実施の
形態の概念図、図2は円筒体の断面図である。
によって説明する。本発明は上記のように、加熱処理炉
を少なくとも一基設け、この加熱処理炉で被処理物とア
ルカリ物質からなる処理剤とを加熱処理して被処理物か
ら分解析出した有害成分と反応させて無害化し、被処理
物の性質により、不完全反応等の原因で排ガス中に有害
成分が残存する場合は、追加処理剤投入手段により処理
剤を追加投入して無害化するとともに、有害成分を析出
した後の被処理物を減容化するようにしたことに特徴を
有する。図1は加熱処理炉を2基使用した場合の実施の
形態の概念図、図2は円筒体の断面図である。
【0052】図1において、10は第1の加熱処理炉、
20は第2の加熱処理炉を示す。第1の加熱処理炉10
は、内部に被処理物を撹拌しながら移動させる羽根S
(図2参照)を有する回転自在の円筒体11と、該円筒
体11の外周にガスダクトを形成し熱ガスを導入して円
筒体11を加熱する加熱筒12と、円筒体11の一方の
端部に設けられ、被処理物を円筒体11内に供給する供
給口13と、円筒体11の他方の端部に設けられた排出
口14とで構成され、この円筒体11は回転駆動手段1
5によって回転駆動される。回転駆動手段15は駆動用
モータ15a、駆動歯車15b,円筒体11に設けられ
た従動歯車15cから成る。
20は第2の加熱処理炉を示す。第1の加熱処理炉10
は、内部に被処理物を撹拌しながら移動させる羽根S
(図2参照)を有する回転自在の円筒体11と、該円筒
体11の外周にガスダクトを形成し熱ガスを導入して円
筒体11を加熱する加熱筒12と、円筒体11の一方の
端部に設けられ、被処理物を円筒体11内に供給する供
給口13と、円筒体11の他方の端部に設けられた排出
口14とで構成され、この円筒体11は回転駆動手段1
5によって回転駆動される。回転駆動手段15は駆動用
モータ15a、駆動歯車15b,円筒体11に設けられ
た従動歯車15cから成る。
【0053】16は供給口13側を包囲する供給側ダク
ト、17は排出口14側を包囲する排出側ダクトで、追
加処理剤を噴霧投入できる投入手段を設けてある。18
は加熱コイル(誘導加熱又は抵抗体)で、加熱筒12の
両側の円筒体11の外周に、円筒体11とは非接触で且
つ近接して設けられ、加熱筒12と共に加熱手段を構成
する。
ト、17は排出口14側を包囲する排出側ダクトで、追
加処理剤を噴霧投入できる投入手段を設けてある。18
は加熱コイル(誘導加熱又は抵抗体)で、加熱筒12の
両側の円筒体11の外周に、円筒体11とは非接触で且
つ近接して設けられ、加熱筒12と共に加熱手段を構成
する。
【0054】19はセンサ装着装置で、円筒体11の左
右の側壁を貫通する貫通パイプから成り、貫通パイプの
内部に温度センサ又はガス成分(濃度)センサが取り付
けられたセンサ取付管が収納され、センサ部分は円筒体
11内の空間に晒され、空間内の温度又はガス成分を検
出する。
右の側壁を貫通する貫通パイプから成り、貫通パイプの
内部に温度センサ又はガス成分(濃度)センサが取り付
けられたセンサ取付管が収納され、センサ部分は円筒体
11内の空間に晒され、空間内の温度又はガス成分を検
出する。
【0055】6は追加処理剤投入手段で、排出側ダクト
17の側面又は上部に設けられ、処理剤貯留部61,処
理剤送出部62およびノズル部63から成り、円筒体1
1内又は排出側ダクト14内の排ガス内に有害成分が残
存しているときに、アルカリ物質からなる処理剤を噴霧
状にして排出側ダクト17内に供給し、残存成分と反応
させる。この噴霧するアルカリ物質は、粉体、溶液、懸
濁液のいずれか、もしくはこれらの組み合わせによる。
17の側面又は上部に設けられ、処理剤貯留部61,処
理剤送出部62およびノズル部63から成り、円筒体1
1内又は排出側ダクト14内の排ガス内に有害成分が残
存しているときに、アルカリ物質からなる処理剤を噴霧
状にして排出側ダクト17内に供給し、残存成分と反応
させる。この噴霧するアルカリ物質は、粉体、溶液、懸
濁液のいずれか、もしくはこれらの組み合わせによる。
【0056】なお、図中、Pは動的シール(メカニカル
シール)を示している。
シール)を示している。
【0057】第2の加熱処理炉20は、前記の第1の加
熱処理炉10とは基本的構成は同じである。よって、同
一又は相当部分には20の次の一桁を同じ数字とし(例
えば、21は円筒体、22は加熱筒、29はセンサ装着
装置)説明を省略する。
熱処理炉10とは基本的構成は同じである。よって、同
一又は相当部分には20の次の一桁を同じ数字とし(例
えば、21は円筒体、22は加熱筒、29はセンサ装着
装置)説明を省略する。
【0058】30はホッパで、被処理物とアルカリ物質
からなる処理剤とを混合して投入し、該被処理物を開閉
バルブ(開閉扉)31を介して円筒体11の供給口13
から円筒体11内に供給する。被処理物としては、一般
廃棄物,産業廃棄物等の固形物や灰類,汚泥いずれでも
よい。
からなる処理剤とを混合して投入し、該被処理物を開閉
バルブ(開閉扉)31を介して円筒体11の供給口13
から円筒体11内に供給する。被処理物としては、一般
廃棄物,産業廃棄物等の固形物や灰類,汚泥いずれでも
よい。
【0059】また、このホッパ30は、破砕機能と処理
剤の混合機能を持たせ、固形物を破砕しながら処理剤と
混合してもよいし、また、あらかじめ破砕した被処理物
と処理剤とを混合して投入してもよい。
剤の混合機能を持たせ、固形物を破砕しながら処理剤と
混合してもよいし、また、あらかじめ破砕した被処理物
と処理剤とを混合して投入してもよい。
【0060】第1の加熱処理炉10の円筒体11と、第
2の加熱処理炉20の円筒体21とは上下方向に配設さ
れ、円筒体11の排出側ダクト17と円筒体21の供給
口23とは、開閉バルブ(開閉扉)32を介して連通さ
れ、また、第2の加熱処理炉20の円筒体21の排出側
ダクト27は開閉バルブ(開閉トビラ)33を介して溶
解槽34に連通し、加熱処理後の炭化物又は処理灰を排
出する。
2の加熱処理炉20の円筒体21とは上下方向に配設さ
れ、円筒体11の排出側ダクト17と円筒体21の供給
口23とは、開閉バルブ(開閉扉)32を介して連通さ
れ、また、第2の加熱処理炉20の円筒体21の排出側
ダクト27は開閉バルブ(開閉トビラ)33を介して溶
解槽34に連通し、加熱処理後の炭化物又は処理灰を排
出する。
【0061】35は燃焼装置で、例えばLNGを燃焼さ
せる場合はLNGタンク36からのLNGを燃焼して熱
ガスを発生させる。この熱ガスは円筒体21の外周に設
けた加熱筒22内に供給され円筒体21を加熱した後、
連絡管37を介して円筒体11の加熱筒12内に送入
し、この円筒体11を加熱した後、排出管38を介して
乾燥手段39に送出して、乾燥手段の熱として利用した
後、管路41を介して燃焼手段42に送り込まれる。
せる場合はLNGタンク36からのLNGを燃焼して熱
ガスを発生させる。この熱ガスは円筒体21の外周に設
けた加熱筒22内に供給され円筒体21を加熱した後、
連絡管37を介して円筒体11の加熱筒12内に送入
し、この円筒体11を加熱した後、排出管38を介して
乾燥手段39に送出して、乾燥手段の熱として利用した
後、管路41を介して燃焼手段42に送り込まれる。
【0062】燃焼手段42は、第1の加熱処理炉10の
排出側ダクト17,第2の加熱処理炉20の供給側ダク
ト26内のガスと、燃焼装置35から送出され、各加熱
部に利用し後のガスとを燃焼させ、次工程のバグフィル
タ40に送り込む。
排出側ダクト17,第2の加熱処理炉20の供給側ダク
ト26内のガスと、燃焼装置35から送出され、各加熱
部に利用し後のガスとを燃焼させ、次工程のバグフィル
タ40に送り込む。
【0063】この燃焼手段42では、ガスを燃焼してタ
ール分等の可撚成分を除去し、且つバグフィルタ40の
耐久温度以下にガスを冷却して送り込む。
ール分等の可撚成分を除去し、且つバグフィルタ40の
耐久温度以下にガスを冷却して送り込む。
【0064】バグフィルタ40では処理剤で反応処理し
た後、未反応の処理剤をホッパ30に送って再利用し、
排ガスは排ガス燃焼部43に送り込み、ここでLNG等
により燃焼処理を行い、煙突44から放出する。
た後、未反応の処理剤をホッパ30に送って再利用し、
排ガスは排ガス燃焼部43に送り込み、ここでLNG等
により燃焼処理を行い、煙突44から放出する。
【0065】45は脱水手段で、溶解槽34内の水溶液
を固、液分離し、固形物は乾燥手段39で乾燥した後、
炭化物ホッパ46に排出し、液体は、水処理手段47で
中和剤等により中和した後、溶解槽34に返送して、再
利用を図る。
を固、液分離し、固形物は乾燥手段39で乾燥した後、
炭化物ホッパ46に排出し、液体は、水処理手段47で
中和剤等により中和した後、溶解槽34に返送して、再
利用を図る。
【0066】次に一連の処理方法について説明すると、
まず、燃焼装置35でLNGを燃焼して熱ガスを発生さ
せ、加熱筒22及び12に供給する。また必要に応じて
加熱コイル18,28に交流電力を供給して円筒体2
1,11を加熱する。次に、(又は同時に)有害成分を
含有する被処理物と処理剤とを混合したもの、又は混合
しながらホッパ30から第1の加熱処理炉10の円筒体
11内に供給する。
まず、燃焼装置35でLNGを燃焼して熱ガスを発生さ
せ、加熱筒22及び12に供給する。また必要に応じて
加熱コイル18,28に交流電力を供給して円筒体2
1,11を加熱する。次に、(又は同時に)有害成分を
含有する被処理物と処理剤とを混合したもの、又は混合
しながらホッパ30から第1の加熱処理炉10の円筒体
11内に供給する。
【0067】この第1の加熱処理炉10での加熱処理
は、被処理物から有害成分が析出する温度と時間を事前
に調査して、被処理物の性質を把握し、この調査結果を
十分にカバーできる温度(200℃〜350℃)と時間
で処理する。
は、被処理物から有害成分が析出する温度と時間を事前
に調査して、被処理物の性質を把握し、この調査結果を
十分にカバーできる温度(200℃〜350℃)と時間
で処理する。
【0068】なお、この時間と温度は、加熱処理炉の状
態(大きさ、加熱手段などの炉に依存する条件)、処理
量、処理時間、処理温度などにも関係するので、事前に
調査などを十分に行っておく必要があり、またデータを
取り蓄積しておく必要がある。
態(大きさ、加熱手段などの炉に依存する条件)、処理
量、処理時間、処理温度などにも関係するので、事前に
調査などを十分に行っておく必要があり、またデータを
取り蓄積しておく必要がある。
【0069】しかし、被処理物の性質によっては、不完
全反応などの現象により、少量の塩素系ガス成分が排ガ
ス中に残存することがあるので、常時排出側ダクト17
内のガス濃度をガス濃度計48で測定し、所定濃度のと
きは追加処理剤投入手段6によって排出側ダクト17内
に処理剤を投入し、残存する塩素系ガスと反応させて無
害化する。
全反応などの現象により、少量の塩素系ガス成分が排ガ
ス中に残存することがあるので、常時排出側ダクト17
内のガス濃度をガス濃度計48で測定し、所定濃度のと
きは追加処理剤投入手段6によって排出側ダクト17内
に処理剤を投入し、残存する塩素系ガスと反応させて無
害化する。
【0070】また、第1の加熱処理炉での加熱は、「燃
焼、焼却」ではなく、「蒸し焼き、熱分解」での処理と
し、塩素系ガス等を被処理物から分解析出して処理剤と
反応させる。反応後のガスはバグフィルタ40で処理剤
と反応させて無害化処理する。この処理は公知の処理で
ある。
焼、焼却」ではなく、「蒸し焼き、熱分解」での処理と
し、塩素系ガス等を被処理物から分解析出して処理剤と
反応させる。反応後のガスはバグフィルタ40で処理剤
と反応させて無害化処理する。この処理は公知の処理で
ある。
【0071】バグフィルタ40に取り込む前工程とし
て、燃焼手段42でガスを燃焼してタール分等を除去
し、且つバグフィルタ40の耐久温度以下にガスを冷却
する。
て、燃焼手段42でガスを燃焼してタール分等を除去
し、且つバグフィルタ40の耐久温度以下にガスを冷却
する。
【0072】この有害成分を析出した後の被処理物はダ
クト17,開閉バルブ32を介して第2の加熱処理炉2
0の円筒体21の供給口23に送り込まれ、ここで被処
理物が炭化する温度(紙類は350℃程度で炭化が始ま
る。)350℃〜700℃に加熱して炭化処理、又は8
00℃以上に加熱して灰化処理して減容化する。この減
容化工程の第2の加熱処理炉20内には、HCl等の有
害成分,ダイオキシン類を含む分解ガスは存在しないの
で、炭化又は灰化した被処理物にはこれを吸収すること
はない。
クト17,開閉バルブ32を介して第2の加熱処理炉2
0の円筒体21の供給口23に送り込まれ、ここで被処
理物が炭化する温度(紙類は350℃程度で炭化が始ま
る。)350℃〜700℃に加熱して炭化処理、又は8
00℃以上に加熱して灰化処理して減容化する。この減
容化工程の第2の加熱処理炉20内には、HCl等の有
害成分,ダイオキシン類を含む分解ガスは存在しないの
で、炭化又は灰化した被処理物にはこれを吸収すること
はない。
【0073】この減容化した被処理物と、反応後の処理
剤はダクト、開閉バルブ33を介して溶解槽34内に排
出される。この溶解槽34内で、減容化された被処理
物,反応した後の処理剤等を水に溶解し、これを脱水手
段45で固体物と液体とを分離して、固体物は乾燥手段
39で乾燥した後、炭化物ホッパ46から取り出し、一
方、液体は水処理手段47で処理済みの処理剤を回収
し、中和剤等を注入して処理した後、溶解槽43に戻し
再利用する。
剤はダクト、開閉バルブ33を介して溶解槽34内に排
出される。この溶解槽34内で、減容化された被処理
物,反応した後の処理剤等を水に溶解し、これを脱水手
段45で固体物と液体とを分離して、固体物は乾燥手段
39で乾燥した後、炭化物ホッパ46から取り出し、一
方、液体は水処理手段47で処理済みの処理剤を回収
し、中和剤等を注入して処理した後、溶解槽43に戻し
再利用する。
【0074】第1および第2の加熱処理炉の温度制御手
段は、次のように行われる。第1の加熱処理炉10にお
いては、第2の加熱処理炉20の加熱筒22との連絡管
37にバルブ(開閉バルブ又は3方弁)を設け、このバ
ルブの開閉制御により、又は連絡管37を複数本設けて
使用本数をバルブ開閉制御により選択する手段により熱
ガスの流量を制御し、次に、補助として加熱コイル18
に供給する交流電流、もしくは誘導加熱の場合は周波数
を制御する手段により昇温制御が行われる。
段は、次のように行われる。第1の加熱処理炉10にお
いては、第2の加熱処理炉20の加熱筒22との連絡管
37にバルブ(開閉バルブ又は3方弁)を設け、このバ
ルブの開閉制御により、又は連絡管37を複数本設けて
使用本数をバルブ開閉制御により選択する手段により熱
ガスの流量を制御し、次に、補助として加熱コイル18
に供給する交流電流、もしくは誘導加熱の場合は周波数
を制御する手段により昇温制御が行われる。
【0075】これらの制御はセンサ装着装置19に設け
た温度検出用のセンサ、又はガス成分検出用のセンサで
円筒体11内の温度又はガス濃度を検出して行われる。
又はダクト17内のHCl等のガス濃度をガス濃度計4
8により検出して自動又は手動で制御される。このと
き、ダクト17内のガス濃度が所定値より高いときは、
ダクト17内に追加処理剤投入手段6により処理剤を噴
霧等により投与して残存ガスと反応させて無害化する。
た温度検出用のセンサ、又はガス成分検出用のセンサで
円筒体11内の温度又はガス濃度を検出して行われる。
又はダクト17内のHCl等のガス濃度をガス濃度計4
8により検出して自動又は手動で制御される。このと
き、ダクト17内のガス濃度が所定値より高いときは、
ダクト17内に追加処理剤投入手段6により処理剤を噴
霧等により投与して残存ガスと反応させて無害化する。
【0076】また、第2の加熱処理炉20の温度制御手
段は、上記とほぼ同じであるが、燃焼装置35によるL
NG燃焼手段の制御がメインとなり、電気加熱手段が補
助となる。これらの制御も、ダクト26,27内のHC
l濃度を計測するガス濃度計49,50およびセンサ装
着装置29内の温度センサ又はガス成分センサによる検
出信号を反映して制御する。
段は、上記とほぼ同じであるが、燃焼装置35によるL
NG燃焼手段の制御がメインとなり、電気加熱手段が補
助となる。これらの制御も、ダクト26,27内のHC
l濃度を計測するガス濃度計49,50およびセンサ装
着装置29内の温度センサ又はガス成分センサによる検
出信号を反映して制御する。
【0077】また、乾燥手段39の加熱は、第1および
第2の加熱処理炉10,20を加熱した後の熱ガスを利
用し、熱エネルギーの有効利用を図る。
第2の加熱処理炉10,20を加熱した後の熱ガスを利
用し、熱エネルギーの有効利用を図る。
【0078】なお、図1の実施の形態は、第1および第
2の加熱処理炉10,20内の被処理物を撹拌して移動
する手段として、図2に示すように、円筒体の中に羽根
Sを設けて円筒体自体を回転させて移動するようにした
場合であるが、必ずしも円筒体を回転させる必要はな
く、円筒体を固定し、内部の軸線方向に長いスクリュー
体を設けて、スクリュー体を外部から回転駆動するよう
にしてもよい。
2の加熱処理炉10,20内の被処理物を撹拌して移動
する手段として、図2に示すように、円筒体の中に羽根
Sを設けて円筒体自体を回転させて移動するようにした
場合であるが、必ずしも円筒体を回転させる必要はな
く、円筒体を固定し、内部の軸線方向に長いスクリュー
体を設けて、スクリュー体を外部から回転駆動するよう
にしてもよい。
【0079】また、円筒体を加熱する加熱手段は、熱ガ
スによる加熱と加熱コイルによる加熱の両方を適用した
場合について説明したが、加熱コイルによる加熱は、必
ずしも必要でない。
スによる加熱と加熱コイルによる加熱の両方を適用した
場合について説明したが、加熱コイルによる加熱は、必
ずしも必要でない。
【0080】以上のように本発明は、加熱処理炉を少な
くとも一基設け、この加熱処理炉で被処理物とアルカリ
物質からなる処理剤とを加熱処理して被処理物から分解
析出した有害成分と反応させ無害化し、被処理物の性質
により、不完全反応等の原因で排ガス中に有害成分が残
存する場合は、追加処理剤投入手段により処理剤を追加
投入して無害化するとともに、有害成分を析出した後の
被処理物を減容化するようにすることを基本としている
ので、加熱処理炉の数およびその配置の仕方は設置場所
の条件等により任意に選定しても実現できる。その実施
の形態を模式図によって説明する。
くとも一基設け、この加熱処理炉で被処理物とアルカリ
物質からなる処理剤とを加熱処理して被処理物から分解
析出した有害成分と反応させ無害化し、被処理物の性質
により、不完全反応等の原因で排ガス中に有害成分が残
存する場合は、追加処理剤投入手段により処理剤を追加
投入して無害化するとともに、有害成分を析出した後の
被処理物を減容化するようにすることを基本としている
ので、加熱処理炉の数およびその配置の仕方は設置場所
の条件等により任意に選定しても実現できる。その実施
の形態を模式図によって説明する。
【0081】今、有害成分を分解析出する加熱処理炉を
分解手段1とし、析出後の被処理物を減容化する加熱処
理炉を減容手段2、ダクトを3,追加処理剤投入手段を
追加投入手段6とすると、図1の処理装置は図3のよう
に模式化される。即ち、分解手段1および減容手段2は
ダクト3の一方の側面の同一垂直線上の上下に略平行
に、また追加投入手段6はダクト3の他方の側面に配置
され、上部の分解手段1で処理した被処理物をダクト3
を介して下部の減容手段2で減容化して排出する。この
追加投入手段6は、図示のようにダクト3の側面又は一
点鎖線で示すように、ダクト3の上部のいずれに設けて
も良い。以下の実施の形態においても同じである。な
お、4は開閉度の制御可能な開閉扉(仕切)を示してい
る。
分解手段1とし、析出後の被処理物を減容化する加熱処
理炉を減容手段2、ダクトを3,追加処理剤投入手段を
追加投入手段6とすると、図1の処理装置は図3のよう
に模式化される。即ち、分解手段1および減容手段2は
ダクト3の一方の側面の同一垂直線上の上下に略平行
に、また追加投入手段6はダクト3の他方の側面に配置
され、上部の分解手段1で処理した被処理物をダクト3
を介して下部の減容手段2で減容化して排出する。この
追加投入手段6は、図示のようにダクト3の側面又は一
点鎖線で示すように、ダクト3の上部のいずれに設けて
も良い。以下の実施の形態においても同じである。な
お、4は開閉度の制御可能な開閉扉(仕切)を示してい
る。
【0082】図4は第2の実施の形態で、分解手段1と
減容手段2とをダクト3を挟み両側に直線的に配置し、
追加投入手段6はダクト3の側面に設けた場合の模式図
である。しかし、必ずしも直線的に配置する必要はな
く、平面的に見てダクトを中心に任意の角度で放射状に
配置してもよい。
減容手段2とをダクト3を挟み両側に直線的に配置し、
追加投入手段6はダクト3の側面に設けた場合の模式図
である。しかし、必ずしも直線的に配置する必要はな
く、平面的に見てダクトを中心に任意の角度で放射状に
配置してもよい。
【0083】図5は第3の実施の形態で、その(A)は
側面図、(B)は正面図を示し、分解手段1と減容手段
2とはダクト3の同一側面ではあるが垂直方向をづらし
て配置した場合である。
側面図、(B)は正面図を示し、分解手段1と減容手段
2とはダクト3の同一側面ではあるが垂直方向をづらし
て配置した場合である。
【0084】なお、上記の各実施例の形態はダクト3が
垂直に立設した場合であるが、必ずしも垂直である必要
はなく、傾斜させてもよい。
垂直に立設した場合であるが、必ずしも垂直である必要
はなく、傾斜させてもよい。
【0085】図6は第4の実施の形態の模式図で、分解
手段1と減容手段2とを同一平面上に設置した場合で、
この場合は追加投入手段6はダクト3の上部に設け、ま
たダクト3内にはスクリュー体又はコンベヤ等の被処理
物を移送する移送手段を設ける。
手段1と減容手段2とを同一平面上に設置した場合で、
この場合は追加投入手段6はダクト3の上部に設け、ま
たダクト3内にはスクリュー体又はコンベヤ等の被処理
物を移送する移送手段を設ける。
【0086】以上は分解手段1および減容手段2を各一
基設置した場合であるが分解手段を二基設置する場合
は、図7,図8に例示する配置がある。
基設置した場合であるが分解手段を二基設置する場合
は、図7,図8に例示する配置がある。
【0087】即ち、図7は第5の実施の形態の模式図
で、分解手段1,1′の二基をダクト3を挟んだ両側
に、追加投入手段6はダクト3の上部に配置した場合、
図8は第6の実施の形態で、その(A)は側面図、
(B)は正面図を示し、ダクト3を立設(直立又は傾斜
して)し、その上部の同一側面に分解手段1,1′を横
置きに配置し、減容手段2はダクトの下部に横置きに設
置した場合である。
で、分解手段1,1′の二基をダクト3を挟んだ両側
に、追加投入手段6はダクト3の上部に配置した場合、
図8は第6の実施の形態で、その(A)は側面図、
(B)は正面図を示し、ダクト3を立設(直立又は傾斜
して)し、その上部の同一側面に分解手段1,1′を横
置きに配置し、減容手段2はダクトの下部に横置きに設
置した場合である。
【0088】次に、減容手段2を二基設置する場合は、
減容手段をダクトの同一側面に二基配置する他、図9お
よび図10に例示する配置がある。
減容手段をダクトの同一側面に二基配置する他、図9お
よび図10に例示する配置がある。
【0089】即ち、図9は第7の実施の形態の模式図の
正面図を示し、ダクト3を立設(直立又は傾斜して)
し、その上部の一面側に分解手段1を横置きに設置し、
第1及び第2の減容手段2,2′は下部にダクト3を挾
んでダクトの両側に横置きに配置し、いずれか一方を選
択的(非連続)に使用する場合である。
正面図を示し、ダクト3を立設(直立又は傾斜して)
し、その上部の一面側に分解手段1を横置きに設置し、
第1及び第2の減容手段2,2′は下部にダクト3を挾
んでダクトの両側に横置きに配置し、いずれか一方を選
択的(非連続)に使用する場合である。
【0090】図10は第8の実施の形態の模式図の正面
図を示し、分解手段1の排出口側と第1の減容手段2の
供給口側をダクト3で連通し、また、第1の減容手段2
の排出口側と第2の減容手段2′の供給口側とをダクト
3′で連通して、第1の減容手段2で炭化し、この炭化
物の中から金属類を回収し、残りの残渣を第2の減容手
段2′で灰化して排出するようにし、減容手段を連続的
に使用する場合である。
図を示し、分解手段1の排出口側と第1の減容手段2の
供給口側をダクト3で連通し、また、第1の減容手段2
の排出口側と第2の減容手段2′の供給口側とをダクト
3′で連通して、第1の減容手段2で炭化し、この炭化
物の中から金属類を回収し、残りの残渣を第2の減容手
段2′で灰化して排出するようにし、減容手段を連続的
に使用する場合である。
【0091】また、分解手段1の前工程として乾燥手段
5を設置する場合は、図11〜図13に例示する配置が
ある。
5を設置する場合は、図11〜図13に例示する配置が
ある。
【0092】即ち、図11は、第9の実施の形態の正面
図で、乾燥手段5と分解手段1および減容手段2とを横
置きにして上下に順次配置し、乾燥手段5の排出口と分
解手段1の供給口とをダクト3′で連通し、また、分解
手段1の排出口と減容手段2の供給口とをダクト3で連
通し、乾燥手段の供給口から被処理物を供給し、減容手
段2の排出口から炭化等により減容化した被処理物を排
出する。
図で、乾燥手段5と分解手段1および減容手段2とを横
置きにして上下に順次配置し、乾燥手段5の排出口と分
解手段1の供給口とをダクト3′で連通し、また、分解
手段1の排出口と減容手段2の供給口とをダクト3で連
通し、乾燥手段の供給口から被処理物を供給し、減容手
段2の排出口から炭化等により減容化した被処理物を排
出する。
【0093】図12は第10の実施の形態の模式図の正
面図で、第9の実施の形態に乾燥手段5,5′の二基設
け、両乾燥手段で乾燥して分解手段1に供給する場合で
ある。
面図で、第9の実施の形態に乾燥手段5,5′の二基設
け、両乾燥手段で乾燥して分解手段1に供給する場合で
ある。
【0094】図13は第11の実施の形態の模式図の正
面図で、分解手段1と減容手段2とはダクト3の同一側
面に配置し、乾燥手段5はダクト3′を挟んだ分解手段
の反対側に設置した場合である。
面図で、分解手段1と減容手段2とはダクト3の同一側
面に配置し、乾燥手段5はダクト3′を挟んだ分解手段
の反対側に設置した場合である。
【0095】なお、上記の各実施の形態は、ダクトを立
設(垂直又は傾斜して)し、各処理手段を上下に配置
し、各処理手段間の被処理物の移動を流下により行う場
合であるが、必ずしも上下に配置する必要はなく、設置
場所の条件等によっては、平面的に配置してもよい。但
し、この場合は、ダクト内に被処理物を移送させる移送
手段(例えば回転駆動されるスクリュー)を設ける必要
がある。
設(垂直又は傾斜して)し、各処理手段を上下に配置
し、各処理手段間の被処理物の移動を流下により行う場
合であるが、必ずしも上下に配置する必要はなく、設置
場所の条件等によっては、平面的に配置してもよい。但
し、この場合は、ダクト内に被処理物を移送させる移送
手段(例えば回転駆動されるスクリュー)を設ける必要
がある。
【0096】
【発明の効果】本発明は以上のように、少なくとも一基
の加熱処理炉で被処理物の含有する有害成分を分解析出
させると同時に、アルカリ物質と接触反応させて無害な
塩化物を生成して発生ガス及び残渣の無害化し、有害成
分を分解析出した後の被処理物を加熱して減容化するよ
うにしたので、減容化の過程では、残渣と有害成分に起
因して生成されるダイオキシン類とは共存することがな
いので、ダイオキシン類が残渣(炭化物、灰類)に吸着
混入することはない。よって残渣の無害化が実現でき、
残渣から金属,炭化物を取り出して再利用できる等、環
境上好ましい廃棄物処理が可能となる。
の加熱処理炉で被処理物の含有する有害成分を分解析出
させると同時に、アルカリ物質と接触反応させて無害な
塩化物を生成して発生ガス及び残渣の無害化し、有害成
分を分解析出した後の被処理物を加熱して減容化するよ
うにしたので、減容化の過程では、残渣と有害成分に起
因して生成されるダイオキシン類とは共存することがな
いので、ダイオキシン類が残渣(炭化物、灰類)に吸着
混入することはない。よって残渣の無害化が実現でき、
残渣から金属,炭化物を取り出して再利用できる等、環
境上好ましい廃棄物処理が可能となる。
【0097】また、加熱処理炉内で分解析出した排ガス
と処理剤との不完全反応等により、排ガス中に有害成分
が残存することがあっても、追加処理剤投入手段により
処理剤を追加投入して残存する有害成分と反応させるこ
とで有害成分を除去し排ガスの完全な無害化処理が可能
となる。
と処理剤との不完全反応等により、排ガス中に有害成分
が残存することがあっても、追加処理剤投入手段により
処理剤を追加投入して残存する有害成分と反応させるこ
とで有害成分を除去し排ガスの完全な無害化処理が可能
となる。
【図1】本発明の実施の形態の廃棄物処理設備の概念
図。
図。
【図2】円筒体の断面図。
【図3】本発明の第1の実施の形態の模式図。
【図4】本発明の第2の実施の形態の模式図。
【図5】本発明の第3の実施の形態の模式図。
【図6】本発明の第4の実施の形態の模式図。
【図7】本発明の第5の実施の形態の模式図。
【図8】本発明の第6の実施の形態の模式図。
【図9】本発明の第7の実施の形態の模式図。
【図10】本発明の第8の実施の形態の模式図。
【図11】本発明の第9の実施の形態の模式図。
【図12】本発明の第10の実施の形態の模式図。
【図13】本発明の第11の実施の形態の模式図。
1…分解手段 2…減容手段 3…ダクト 4…開閉扉 5…乾燥手段 6…追加処理剤投入手段 10,20…加熱処理炉 11,21…円筒体 12,22…加熱筒 13,23…供給口 14,24…排出口 15,25…回転駆動手段 16,26…供給側ダクト 17,27…排出側ダクト 18,28…加熱コイル 19,29…センサ装着装置 30…ホッパ 31,32,33…開閉バルブ 34…溶解槽 35…燃焼装置 36…LNGタンク 37…連絡管 38…排出管 39…乾燥手段 40…バグフィルタ 41…管路 42…燃焼手段 43…排ガス燃焼部 44…煙突 45…脱水手段 46…炭化物ホッパ 47…水処理手段 48,49,50…ガス濃度計
Claims (13)
- 【請求項1】 一端の供給口側から供給した被処理物を
撹拌し、他端の排出口側に移動させる手段を有する円筒
体と、この円筒体の外部から加熱する加熱手段とを備え
た加熱処理炉を少なくとも一基設けて加熱処理炉で被処
理物から有害成分を分解析出するとともに、アルカリ物
質からなる処理剤と反応させて分解反応処理を行い、こ
の分解反応処理後の被処理物をダクトを介して導出し、
導出した被処理物を他の加熱処理炉で炭化又は灰化等の
減容化処理を行うとともに、前記ダクトに処理剤を追加
投入する追加処理剤投入手段を設けたことを特徴とする
有害成分含有物の処理装置。 - 【請求項2】 一端の供給口側から供給した被処理物を
撹拌し、且つ他端の排出口側に移動させる手段を有する
円筒体と、この円筒体の外部から加熱する加熱手段とを
備えた加熱処理炉を少なくとも二基設けて上下、又は平
面上に横置きにして配置し、一方の加熱処理炉の排出口
側と、他方の加熱処理炉の供給口側とをダクトで連通
し、一方の加熱処理炉で被処理物から有害成分を分解析
出するとともに、アルカリ物質からなる処理剤と反応さ
せる分解反応処理を行い、この分解反応処理後の被処理
物をダクトを介して他方の加熱処理炉に移送し、該加熱
処理炉で炭化等の減容化処理を行うようにするととも
に、前記ダクトに処理剤を追加投入する追加処理剤投入
手段を設けたことを特徴とする有害成分含有物の処理装
置。 - 【請求項3】 少なくとも二基の加熱処理炉は、上下に
横置きにして配置し、上部側の加熱処理炉の排出口側と
下部側の加熱処理炉の供給口側とをダクトで連通し、上
部側に配置した加熱処理炉で被処理物から有害成分を分
解析出する分解処理を行い、下部側に配置した加熱処理
炉で有害成分を除去した被処理物を減容化する減容化処
理を行うことを特徴とする請求項2記載の有害成分含有
物の処理装置。 - 【請求項4】 上部および下部の加熱処理炉は、ダクト
の一方の側面に略平行に、又はダクトを挟んで両側に配
置したことを特徴とする請求項2又は3記載の有害成分
含有物の処理装置。 - 【請求項5】 分解処理する加熱処理炉は、少なくとも
二基設けて夫々の排出口と、減容化処理する加熱処理炉
の供給口とをダクトで連通したことを特徴とする請求項
1,2,3,4のいずれか1項に記載の有害成分含有物
の処理装置。 - 【請求項6】 分解処理する複数の加熱処理炉は、ダク
トを挟んだ両側又はダクトの一方の側面側に配置したこ
とを特徴とする請求項5記載の有害成分含有物の処理装
置。 - 【請求項7】 減容化処理する加熱処理炉は、少なくと
も二基設けて夫々の供給口と、分解処理する加熱処理炉
の排出口とをダクトで連通したことを特徴とする請求項
2,3,4のいずれか1項に記載の有害成分含有物の処
理装置。 - 【請求項8】 少なくとも二基設けた減容化処理する加
熱処理炉は、ダクトを挟んだ両側又はダクトの一方の側
面側に平行に配置したことを特徴とする請求項7記載の
有害成分含有物の処理装置。 - 【請求項9】 少なくとも二基設けた減容化処理する第
1および第2の加熱処理炉は、第1の加熱処理炉の排出
口と、第2の加熱処理炉の供給口とをダクトで連通する
とともに第1の加熱処理炉の供給口を分解処理する加熱
処理炉の排出口と連通したことを特徴とする請求項7,
8のいずれか1項に記載の有害成分含有物の処理装置。 - 【請求項10】 ダクトは被処理物が流下可能に立設
し、その上部に分解処理する加熱処理炉を横置きにして
設置し、下部に減容化処理する加熱処理炉を横置きにし
て配置したことを特徴とする請求項2ないし9のいずれ
か1項に記載の有害成分含有物の処理装置。 - 【請求項11】 分解処理する加熱処理炉に供給する被
処理物を乾燥させる加熱処理炉を設けたことを特徴とす
る請求項1,2,3,4,5,6,9,10のいずれか
1項に記載の有害成分含有物の処理装置。 - 【請求項12】 乾燥処理,分解処理および減容化処理
する各加熱処理炉を、夫々横置きにして上下に順次配置
し、乾燥処理する加熱処理炉の排出口と分解処理する加
熱処理炉の供給口とをダクトで連通し、該分解処理する
加熱処理炉の排出口と減容化処理する加熱処理炉の供給
口とを他のダクトで連通したことを特徴とする請求項1
1記載の有害成分含有物の処理装置。 - 【請求項13】 処理剤としてのアルカリ物質は、ハロ
ゲン物質と反応して無害な塩化物を生成するアルカリ金
属,アルカリ土類金属,アルカリ土類金属化合物に含ま
れる物質の中から少なくとも1種類を選択することを特
徴とする請求項1,2,3,4,5,6,9,10,1
1,12のいずれか1項に記載の有害成分含有物の処理
装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10142431A JPH11333405A (ja) | 1998-05-25 | 1998-05-25 | 有害成分含有物の処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10142431A JPH11333405A (ja) | 1998-05-25 | 1998-05-25 | 有害成分含有物の処理装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11333405A true JPH11333405A (ja) | 1999-12-07 |
Family
ID=15315165
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10142431A Withdrawn JPH11333405A (ja) | 1998-05-25 | 1998-05-25 | 有害成分含有物の処理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11333405A (ja) |
-
1998
- 1998-05-25 JP JP10142431A patent/JPH11333405A/ja not_active Withdrawn
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3952702B2 (ja) | 消化ガスを使用したガス機関発電施設による熱分解処理施設 | |
JP3982040B2 (ja) | ハロゲン含有物の処理方法と処理装置 | |
JP3864553B2 (ja) | 有害成分含有物の処理装置 | |
JPH11333405A (ja) | 有害成分含有物の処理装置 | |
JPH11333406A (ja) | 有害成分含有物の処理装置 | |
JPH11226546A (ja) | ハロゲン含有物の処理装置 | |
JP2001239248A (ja) | 被処理物の加熱処理方法と処理装置 | |
JP3758513B2 (ja) | 消化ガスを使用したガス機関発電施設による熱分解処理施設と熱分解処理方法 | |
JPH11226545A (ja) | ハロゲン含有物の処理方法と処理装置 | |
JPH11226548A (ja) | ハロゲン含有物の処理方法と処理装置 | |
JPH11333419A (ja) | 有害成分含有物の処理装置 | |
JP3785789B2 (ja) | 有害成分含有物の処理方法と処理装置 | |
JPH11211042A (ja) | ハロゲン含有物の処理方法と処理装置 | |
JPH11315282A (ja) | 有害成分含有物の処理装置 | |
JPH11263977A (ja) | 被処理物の加熱処理装置 | |
JP2000063559A (ja) | 塩素含有高分子樹脂の処理方法と処理装置 | |
JPH11333404A (ja) | 有害成分含有物の処理装置 | |
JPH11278887A (ja) | セメントクリンカーの製造方法 | |
JPH11290818A (ja) | バグフィルタ装置を備えた廃棄物等の処理施設 | |
JP3852204B2 (ja) | 有害成分含有物の処理方法と処理装置 | |
JP2000044962A (ja) | 排ガス燃焼装置を備えた廃棄物等の処理施設 | |
JPH11211040A (ja) | ハロゲン含有物の処理方法と処理装置 | |
JPH11333417A (ja) | 有害成分含有物の処理装置 | |
JP2004008917A (ja) | 汚泥の加熱処理方法とその施設 | |
JPH11207295A (ja) | ハロゲン含有物の処理方法と処理装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040823 |
|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20060313 |