JPH11332362A - コンバインにおける穀粒排出用オーガの操作装置 - Google Patents

コンバインにおける穀粒排出用オーガの操作装置

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JPH11332362A
JPH11332362A JP14878598A JP14878598A JPH11332362A JP H11332362 A JPH11332362 A JP H11332362A JP 14878598 A JP14878598 A JP 14878598A JP 14878598 A JP14878598 A JP 14878598A JP H11332362 A JPH11332362 A JP H11332362A
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Tamaki Naka
珠喜 中
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 オーガの移動操作を適正な状態で行うことが
可能となるコンバインにおける穀粒排出用オーガの操作
装置を提供する。 【解決手段】 コンバインの機体に対して昇降並びに旋
回自在に設けられた穀粒排出用オーガの操作装置におい
て、オーガの先端側に設けられた手動操作部42に、左
方向の旋回動作を指令する左旋回用指令具に対応させて
設けられ、機体と張出位置にあるオーガとを図形表示し
た図形表示部分74aと図形表示したオーガが左旋回す
る方向を示す方向表示部分74bとを備えた左旋回表示
部74と、オーガの右方向の旋回動作を指令する右旋回
用指令具に対応させて設けられ、機体と張出位置にある
オーガとを図形表示した図形表示部分75aと図形表示
したオーガが右旋回する方向を示す方向表示部分75b
とを備えた右旋回表示部75とが設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、機体に対して、昇
降自在、並びに、機体内方側の格納位置と機体外方側に
張り出した張出位置とにわたり旋回自在に設けられた穀
粒排出用オーガと、このオーガを昇降駆動する昇降用ア
クチュエータと、前記オーガを旋回駆動する旋回用アク
チュエータと、前記オーガの先端側に設けられて、昇降
指令及び旋回指令を指令する手動操作部と、その操作指
令に基づいて、前記各アクチュエータの動作を制御する
制御手段とが設けられたコンバインにおける穀粒排出用
オーガの操作装置に関する。
【0002】
【従来の技術】上記コンバインにおける穀粒排出用オー
ガの操作装置において、前記手動操作部には、オーガの
昇降や旋回を指令するために、例えば、オーガの上昇、
下降、左旋回、右旋回等を指令する複数の指令操作具が
存在し、操作者は、それらの複数の指令操作具のうちオ
ーガを移動させるべき方向に対応する指令操作具を選択
して操作することになる(例えば、特開平2‐5342
1号公報参照)。ところで、従来では、このような複数
の指令操作具がどのような移動方向に対応するものであ
るかを表す場合、例えば、文字情報でそのことを表示す
るようにしていた。例えば、オーガを上昇させる指令操
作具に対応して「上昇」「下降」「左旋回」「右旋回」
(あるいは、「上」、「下」、「左」、「右」)等の文
字情報により操作方向を表すようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来構成
においては、文字情報に基づいて操作することから、次
のような不利な面があった。オーガの昇降用指令、例え
ば、「上昇」や「下降」については、指令すべき移動方
向を誤るおそれは少ないが、「左旋回」や「右旋回」等
の旋回操作方向については、実際のオーガの旋回移動方
向と、操作者が移動させるべきであると考える方向とが
対応しないおそれがある。つまり、オーガの旋回操作は
上下軸芯周りでの旋回動作であることから、例えば「左
旋回」と規定した場合、平面視で、即ち、上方側から見
て左方向に旋回するように旋回用アクチュエータの作動
方向を対応させることが考えられる。しかし、オーガの
先端側に設けられる手動操作部によりオーガを移動操作
させる場合としては、例えば、図5(ロ)に示すように
オーガを外方側に大きく突出した張出位置に旋回させ
て、図13(イ)に示すようにオーガから運搬車Nに穀
粒を排出させたり、図13(ロ)に示すようにオーガか
ら籾袋Fに穀粒を排出させたりする場合に利用されるも
のである。このような穀粒排出作業中において、例え
ば、オーガの穀粒排出口の位置を調節する等の為に、オ
ーガを旋回操作させる場合に、例えば、上記したよう
に、「左旋回」を指令したとき平面視で左方向に旋回す
ると、穀粒排出口は操作者に対して「右」方向に移動す
ることになる。このように、旋回方向を文字情報で規定
すると、操作者の操作感覚と合致しないおそれがあり、
操作者の意思と反する方向に移動してしまう等の不都合
が生じることになる。
【0004】本発明はかかる点に着目してなされたもの
であり、その目的は、合理的な構成により、上記不具合
を解消してオーガの移動操作を適正な状態で行うことが
可能となるコンバインにおける穀粒排出用オーガの操作
装置を提供する点にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の特徴構
成によれば、オーガの先端側に設けられた手動操作部
に、オーガの左方向の旋回動作を指令する左旋回用指令
具と、その左旋回用指令具に対応させて設けられ、且
つ、機体と張出位置にあるオーガとを図形表示した図形
表示部分と、図形表示したオーガが左旋回する方向を示
す方向表示部分とを備えた左旋回表示部と、オーガの右
方向の旋回動作を指令する右旋回用指令具と、その右旋
回用指令具に対応させて設けられ、且つ、機体と張出位
置にあるオーガとを図形表示した図形表示部分と、図形
表示したオーガが右旋回する方向を示す方向表示部分と
を備えた右旋回表示部とが設けられている。
【0006】従って、手動操作部における左旋回用指令
具に対応させて左旋回表示部が設けられるので、操作者
は、その左旋回表示部における図形表示部分にて、機体
と張出位置にあるオーガとの位置関係が理解でき、しか
も、方向表示部分にてオーガが旋回する方向を理解する
ことができるので、その左旋回用指令具の指令操作によ
ってオーガがどのように移動するかを直感的に理解する
ことができる。右旋回用指令具においても同様に、その
右旋回用指令具の指令操作によってオーガがどのように
移動するかを直感的に理解することができる。
【0007】その結果、操作者の意思と反する方向に移
動させる等の不都合が生じるおそれが少なく、張出位置
にあるオーガに対して常に適切な旋回移動方向を指令す
ることが可能となり、操作上の安全性を向上することが
できた。
【0008】請求項2に記載の特徴構成によれば、請求
項1において、前記手動操作部が、オーガの先端側と機
体側とに夫々設けられ、機体側の手動操作部に、オーガ
の左方向の旋回動作を指令する左旋回用指令具と、その
左旋回用指令具に対応させて設けられ、且つ、機体と格
納位置にあるオーガとを図形表示した図形表示部分と、
図形表示したオーガが左旋回する方向を示す方向表示部
分とを備えた左旋回表示部と、前記オーガの右方向の旋
回動作を指令する右旋回用指令具と、その右旋回用指令
具に対応させて設けられ、且つ、機体と格納位置にある
オーガとを図形表示した図形表示部分と、図形表示した
オーガが右旋回する方向を示す方向表示部分とを備えた
右旋回表示部とが設けられている。
【0009】機体側の手動操作部を操作するときは、オ
ーガが格納位置にある状態から張出位置まで旋回させた
り、あるいは、張出位置から格納位置まで旋回させたり
する場合であるから、機体と格納位置にあるオーガとを
図形表示した図形表示部分と、その図形表示状態でのオ
ーガの移動方向を示すことで、左旋回用指令具や右旋回
用指令具の指令操作によってオーガがどのように移動す
るかを直感的に理解することができ、操作者の意思と反
する方向に移動させる等の不都合が生じるおそれが少な
く、張出位置にあるオーガに対して常に適切な旋回移動
方向を指令することが可能となり、操作上の安全性を向
上することができた。
【0010】請求項3に記載の特徴構成によれば、請求
項1又は2において、前記オーガの先端側に設けられた
手動操作部が、前記オーガに対して取り外し可能に保持
され、且つ、前記オーガから取り外して手で保持した状
態で各指令具を操作可能に構成されている。
【0011】従って、手動操作部をオーガから取り外し
て手で保持することで、図形表示部分や方向表示部分を
より見やすい状態で操作することができ、左旋回用指令
具や右旋回用指令具の指令操作によってオーガがどのよ
うに移動するかをより確実に理解することができ、操作
上の安全性が向上するものとなる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るコンバインに
おける穀粒排出用オーガの操作装置について図面に基づ
いて説明する。図1及び図2に示すように、稲、麦等の
植立穀稈を引起こして刈取り、刈取った穀稈を機体後方
に搬送する刈取部1を、クローラ式走行装置2や運転座
席3を有した運転部等を備えた走行機体の前部に、上下
に揺動操作できるように取付け、刈取部1から搬送され
てくる穀稈を扱ぎ処理する脱穀装置4、この脱穀装置4
からの脱穀粒を貯留するグレンタンク5、及び、グレン
タンク5に貯留された脱穀粒を排出する穀粒排出用オー
ガ10等を走行機体に搭載してコンバインを構成してあ
る。
【0013】脱穀装置4の脱穀粒排出部から延出する揚
穀装置8の穀粒排出口がグレンタンク5の横内側の側壁
部に位置する穀粒受入れ口に接続され、脱穀装置4から
の脱穀粒をグレンタンク5に供給して貯留できるように
構成している。
【0014】前記グレンタンク5は、天板部に開閉蓋5
aが付いた点検用開口を、底部に穀粒排出用開口をそれ
ぞれ備えるように形成した合成樹脂で成るタンクにして
あり、横外側の側壁部に付設してある上下一対の把手6
により、走行機体に固定の板金製の底スクリューケース
7の上側に着脱するように構成してある。すなわち、作
業時には、グレンタンク5の穀粒排出用開口が付いてい
る底部を底スクリューケース7の上に載せて固定し、作
業終了時等にてグレンタンク5を底スクリューケース7
から取外すことにより、底スクリューケース7の内部を
清掃及び点検しやすいように開放できるとともに、グレ
ンタンク5の内部を点検用開口や穀粒排出用開口から容
易に清掃したり、点検したりすることができるようにな
っている。
【0015】図1に示すように、穀粒排出用オーガ10
は、底スクリューケース7の後側に連結している伝動ケ
ース9を介して接続された縦オーガ11と、この縦オー
ガ11の上部先端側に接続された横オーガ12とを備え
て構成され、縦オーガ11が伝動ケース9に対して旋回
用アクチュエータとしての旋回用電動モータM1(以
下、旋回モータと言う)を有する旋回操作機構20によ
ってその縦軸芯Y周りで旋回操作できるように支持さ
れ、前記横オーガ12は、縦オーガ11に対して昇降用
アクチュエータとしての起伏用電動モータM2(以下、
起伏モータと言う)を有する起伏操作機構30によって
水平方向の軸芯Pまわりで上下に起伏揺動操作できるよ
うに連結して構成してある。
【0016】横オーガ12を、縦オーガ11に基端部が
連結する基端側横オーガ12Aと、この基端側横オーガ
12Aの先端側に揺動自在に連結する先端側オーガ12
Bとによって構成し、先端側オーガ12Bを基端側オー
ガ12Aに対して揺動調節し、両オーガ12A,12B
を一直線状に並べるとともに先端側オーガ12Bの基端
部を基端側オーガ12Aの先端部に連動連結することに
より、横オーガ12が使用状態になり、先端側オーガ1
2Bを基端側オーガ12Aの横側に平行に並べることに
より、横オーガ12が折れ曲がり収納状態(図2の仮想
線の状態)になるように構成してある。
【0017】底スクリューケース7の内部にケース内に
貯留される穀粒を後方側に搬送する底スクリュー7aを
設けるとともに、縦オーガの内部には穀粒を上方側に向
けて搬送する縦スクリュー11aを設け、又、横オーガ
12の内部には穀粒を先端側に向けて搬送する横スクリ
ュー12aを設けている。そして、底スクリュー7aと
縦スクリュー11aとは伝動ケースの内部にてベベルギ
ア機構(図示せず)を介して連動連結し、縦スクリュー
11aと横スクリュー12aとは、縦オーガ11と横オ
ーガ12の連結している部分の内部にてベベルギア機構
(図示せず)を介して連動連結している。
【0018】そして、運転座席3の下方側に配置された
エンジンEの動力が、ベルトテンションクラッチで成る
穀粒排出クラッチCLを介して底スクリュー7aに伝達
されるように構成され、穀粒排出クラッチCLを入りに
操作すると、底スクリュー7a、縦スクリュー11a及
び横スクリュー12aの夫々が回転駆動され、グレンタ
ンク5から底スクリューケース7に流下する脱穀粒を底
スクリューケース7から伝動ケース9の内部に搬出す
る。そして、縦オーガ11が底スクリュー7aからの穀
粒を縦オーガ11の上端部まで揚送し、横オーガ12が
縦オーガ11からの穀粒を横オーガ12の先端部に吐出
筒を付設して形成してある穀粒排出口13まで横送りし
て、この穀粒排出口13から落下排出させることにな
る。
【0019】従って、穀粒排出作業を行う場合には、図
5に示すように、機体内方側に引退する格納位置(同図
(イ)参照)から機体外方側に突出する張出位置(同図
(ロ)参照)に旋回操作させて、例えば図13(イ)に
示す如く、穀粒排出口13を運搬車の荷台Nにセットし
ておくことにより、搬出穀粒を運搬車に積み込むことが
でき、図13(ロ)に示す如く、穀粒排出口13に籾袋
Fを装着しておくことにより、搬出穀粒の袋詰めができ
る。
【0020】図3に示すように、旋回操作機構20は、
縦オーガ11のスクリュー筒の下端部に一体回動するよ
うに取付けた旋回ギヤ22と、伝動ケース9に固定のモ
ータブラケット23に水平向きの軸芯まわりで回動自在
に支持されながら旋回ギヤ22に噛み合うウォームギヤ
24と、このウォームギヤ24の回転支軸24aに出力
軸を連動させた状態でモータブラケット23に取付けた
旋回モータM1とによって構成してある。
【0021】図4に示すように、起伏操作機構30は、
縦オーガ11の先端部に固定のシリンダブラケット32
と、横オーガ12の基端部に固定のシリンダブラケット
33とに亘って取付けたネジシリンダ34及びガスシリ
ンダ35、シリンダブラケット33に取付けた起伏モー
タM2の夫々によって構成してある。ネジシリンダ34
は、縦オーガ側のシリンダブラケット32に一端側が揺
動自在に支持されるシリンダチューブ34aと、横オー
ガ側のシリンダブラケット33に一端側が揺動自在に支
持されるとともに他端側がシリンダチューブ34aに螺
合するシリンダネジ34bとによって構成してある。
【0022】シリンダネジ34bを起伏モータM2の出
力軸に連動させ、起伏モータM2を正回転及び逆回転方
向に回転駆動されるように操作すると、起伏モータM2
の駆動力により、シリンダネジ34bが正回転方向に回
転駆動されてネジシリンダ34が伸長作動したり、シリ
ンダネジ34bが逆回転方向に回転駆動されてネジシリ
ンダ34が短縮作動したりするように構成してある。
【0023】すなわち、ネジシリンダ34が起伏モータ
M2の駆動力によって伸長及び短縮作動する電動ネジシ
リンダになっており、伸長作動することによって横オー
ガ12を上昇側に揺動操作し、短縮作動することによっ
て横オーガ12を下降側に揺動操作する。ガスシリンダ
35は、シリンダチューブと、このシリンダチューブに
封入されたガスによってシリンダチューブから突出する
側に付勢されているシリンダロッドとで成り、電動ネジ
シリンダ34が横オーガ12を上昇側に揺動操作する
際、シリンダロッドの突出付勢力によって横オーガ12
に上昇操作力を与えて電動ネジシリンダ34による上昇
操作を補助する。
【0024】図8に示すように、穀粒排出クラッチCL
のベルトテンションアーム60に操作ケーブル61、揺
動レバー62、ギヤ機構63などで成る連動機構を介し
て連動させた電動クラッチモータM3を設けて、このク
ラッチモータM3の正逆転駆動によって、クラッチ入り
切り操作できるように構成し、穀粒排出クラッチCLの
入り切り操作によって穀粒排出用オーガ10を穀粒排出
状態と停止状態に切り換えるように構成している。
【0025】そして、同図に示すように、旋回モータM
1、起伏モータM2、クラッチモータM3の夫々の動作
を制御する制御手段としてのマイクロコンピュータ利用
の制御装置40が備えられ、この制御装置40は、横オ
ーガ12の先端側に備えた手動操作式のオーガ側指令手
段としてのオーガ側操作部42及び運転部の脇パネルに
備えた機体側指令手段としての機体側の操作部44の指
令操作に基づいて、前記各モータM1,M2,M3の動
作を制御するように構成されている。
【0026】運転部3に備えた機体側の操作部44は、
中立位置から前後方向並びに左右方向の夫々に十字揺動
操作自在に設けられた十字操作レバー45と、クラッチ
モータM3による穀粒排出クラッチCLの入り切りを指
令する入切スイッチ46により構成され、十字操作レバ
ー45のパネル下方側には、該レバーを上、下、左、右
の各方向に揺動操作することにより操作している間だけ
ONする状態で各別に、上昇指令スイッチSU1 、下降
指令スイッチSD1 、左旋回指令スイッチSL 1 (左旋
回用指令具に対応)、右旋回指令スイッチSR1 (右旋
回用指令具に対応)の各スイッチが設けられ(図9参
照)、これらのスイッチの操作状態が制御装置40に指
令情報として入力される。又、入切スイッチ46は、ラ
ンプを内蔵した位置保持型であり、押し操作するとスイ
ッチがON(クラッチがON)するとともにランプが点
灯してその状態を維持し、再度押し操作するとスイッチ
がOFF(クラッチがOFF)してランプが消灯するよ
うになっている。
【0027】前記オーガ側の操作部42は、横オーガ1
2の先端側に取り外し自在に保持する状態で設けられて
いる。詳述すると、図1、図6、図7に示すように、横
オーガ12の穀粒排出口13よりも先端側に、作業灯5
0の上側を覆うように形成し、作業灯50を支持ピン5
0aによってこれの軸芯まわりで取付け向き変更自在に
支持する作業灯ブラケットに兼用した作業灯カバー51
を取付け、この作業灯カバー51の傾斜天板部51aで
作成した載置部と、傾斜天板部51aの上面側の両横側
に立設した支持板52と、作業灯カバー51の傾斜天板
部51aを形成する板体の一部分を傾斜天板部51aの
上面側に立つように折曲げ成形して作成した受け板53
とにより、保持部54を構成し、オーガ側操作部42を
取外し自在にこの保持部に保持させる構成としている。
【0028】図6に二点鎖線で示すように、オーガ側操
作部42の操作面42aとは反対側の背面側が作業灯カ
バー51の傾斜天板部51aに対向する取付け向きにし
てオーガ側操作部42を左右の支持板52,52の間に
その上方から差し込み、オーガ側操作部42の背面側が
載置部に、オーガ側操作部42の機体側との接続ケーブ
ル41が延出している側とは反対側の端面が受け板53
に夫々載置して受け止め支持されるとともに、オーガ側
操作部42の両横側が支持板52に受け止め支持され
る。
【0029】さらに、オーガ側の操作部42の操作面4
2aの両端部に支持板52の折曲げ端部で成る浮き上が
り止めが作用する状態になると、オーガ側操作部42が
保持部54に対する所定の装着状態になる。この装着状
態では、オーガ側操作部42の操作面42aが横オーガ
12に対して横オーガ先端側に至るほど横オーガ下方側
に位置する傾斜状態での上向きとなるように構成してあ
る。保持部54に装着したオーガ側操作部42は、両支
持板52の間から上方に抜き出すことにより、保持部5
4から取外せるように構成してある。
【0030】又、オーガ側操作部42の操作面42aの
反対側の背面部には、板状の磁石Jが設けられ、前記装
着状態ではこの磁石Jの磁気力によって金属材からなる
傾斜天板部51aに吸着され位置保持されるようになっ
ている。尚、この磁石Jの磁気力は、操作部42を保持
できる程度の磁気力に設定され、後述するような手で保
持しながら作業しているときに、一時的にオーガの外表
面等に磁気力で保持させることができるようになってい
る。
【0031】つまり、図13(イ)に示すように、穀粒
を運搬車荷台Nに積み込む等の場合、オーガ側操作部4
2を保持部54から取外すことにより、オーガ側操作部
42を横オーガ12と共に移動しないように手で保持し
ながら操作し、穀粒排出口13を荷台上の所望の穀粒排
出個所に迅速かつ正確に位置合わせするなど穀粒排出用
オーガ10を適切かつ正確に操作しながら作業できる。
【0032】そして、図13(ロ)に示すように、穀粒
の袋詰めを行う等の場合、オーガ側の操作部42を保持
部54に装着しておくことにより、籾袋Fを穀粒排出口
13に着脱するなどの操作に手が何時でも使えるように
しながらオーガ側操作部42を操作し、籾袋Fが満杯に
なると同時に穀粒排出用オーガ10の穀粒排出を停止さ
せるなど穀粒排出用オーガ10を適切かつ正確に操作し
ながら作業できる。
【0033】このとき、籾袋Fを圃場面など比較的低レ
ベルに置いていて横オーガ12は先端側ほど低レベルに
位置する先端下がりの傾斜姿勢で縦オーガ11から延出
する姿勢になっていても、オーガ側の操作部42の操作
面42aが上向きになっており、オーガ側の操作部42
の各スイッチを容易に見るとともに操作しながら作業で
きる。
【0034】前記オーガ側の操作部42は、図10、図
11に示すように、穀粒排出用オーガ10の上昇を指令
する上昇指令操作部70a、オーガの下降を指令する下
降指令操作部70b、オーガを左方向に移動するように
旋回させる左旋回指令操作部70c、オーガを右方向に
移動するように旋回させる右旋回指令操作部70dの夫
々が十字状に一体的に形成され、且つ、操作部42のケ
ーシング71から外方突出するように十字形操作体70
が設けられ、この十字形操作体70における各操作部に
対する押し操作に基づいて入り操作される指令スイッチ
を夫々設けている。つまり、図9に示すように、上昇指
令操作部70aに対応して上昇指令スイッチSU2 を設
け、下降指令操作部70bに対応して下降指令スイッチ
SD2 を設け、左旋回指令操作部70cに対応して左旋
回指令スイッチSL2 (左旋回用指令具に対応)を設
け、右旋回指令操作部70dに対応して右旋回指令スイ
ッチSR2 (右旋回用指令具に対応)を設けている。各
指令スイッチは、図11に示すように、この十字形操作
体70における各操作部の下方側に設けられて、指で押
し操作するとONして指を離すとOFFする開閉部とし
ての小型スイッチ72と、この小型スイッチ72のON
に伴って導通状態になる信号出力用トランジスタ73と
からなる。このような構成によって、例えば、制御装置
40が故障したり、動作異常に陥った場合等やあるいは
このような制御装置40を装備していないような機種に
おいて、スイッチの出力部と、モータ用切り換えリレー
とを直接、接続してオーガを操作させることが可能であ
り、リレーを駆動するための大電流容量の大型接点を用
いることなく、小型のスイッチで済ませることができ
る。
【0035】従って、オーガ側操作部42と機体側の操
作部44の夫々には、前記オーガの上昇を指令する上昇
用指令スイッチSU1 ,SU2 、前記オーガの下降を指
令する下降用指令スイッチSD1 ,SD2 、前記オーガ
の左方向への旋回を指令する左旋回用指令スイッチSL
1 ,SL2 、前記オーガの右方向への旋回を指令する右
旋回用指令スイッチSR1 ,SR2 の夫々を備えてお
り、図9に示すように、機体側の操作部における前記各
指令スイッチの指令と、前記オーガ側の操作部42にお
ける各指令スイッチの指令とが、同内容を指令するスイ
ッチの出力をワイヤードオア接続して論理和の情報とし
て前記制御装置40に入力され、制御装置40は、その
論理和の指令に基づいて指令内容を判別するように構成
されている。つまり、制御装置40のオーガの移動用の
指令情報が入力される入力端子は、「上昇」「下降」
「左旋回」「右旋回」の4個であり、これらの入力端子
に、オーガ側の操作部42と機体側の操作部44の夫々
の指令内容が論理和の情報として入力されることにな
る。
【0036】前記制御装置40は、前記各入力端子への
入力(前記論理和の指令情報)に基づいて、オーガの上
昇が指令されると、起伏モータM2をオーガ上昇側に回
転駆動させるべく上昇用出力端子をONに切り換えて上
昇用リレーRaを切り換える。オーガの下降が指令され
ると、起伏モータM2をオーガ下降側に回転駆動させる
べく下降用出力端子をONに切り換えて下降用リレーR
bを切り換える。同様にして、オーガの左旋回が指令さ
れると、旋回モータM1をオーガ左旋回側に回転駆動さ
せるべく左旋回用出力端子をONに切り換えて左旋回用
リレーRcを切り換え、オーガの右旋回が指令される
と、旋回モータM1をオーガ右旋回側に回転駆動させる
べく右旋回用出力端子をONに切り換えて右旋回用リレ
ーRdを切り換えるように構成されている。このように
して、オーガ側操作部42と機体側操作部44のいずれ
の操作部によっても、オーガを所望の方向に移動操作さ
せることができる。
【0037】前記オーガ側操作部42には、図10に示
すように、張出位置にあるオーガを左方向に旋回動作を
指令する左旋回用指令位置70cに対応させて、機体と
張出位置にあるオーガ10とを図形表示した図形表示部
分74aと、図形表示したオーガ10が左旋回する方向
を示す方向表示部分74bとを備えた左旋回表示部74
が設けられている。そして、張出位置にあるオーガ10
の右方向の旋回動作を指令する右旋回用指令位置に対応
させて、機体と張出位置にあるオーガとを図形表示した
図形表示部分75aと、図形表示したオーガが右旋回す
る方向を示す方向表示部分75bとを備えた右旋回表示
部75が設けられている。このようにオーガ側操作部4
2を使用する状態(張出位置)に対応してオーガの旋回
方向を図形表示しているので、操作を誤ることなく、適
正に旋回動作を行わせることが可能となる。
【0038】又、機体側操作部44には、図12に示す
ように、オーガの左方向の旋回動作を指令する左旋回用
指令位置に対応させて設けられ、且つ、前記機体と前記
格納位置にあるオーガとを図形表示した図形表示部分7
6aと、前記図形表示したオーガが左旋回する方向を示
す方向表示部分76bとを備えた左旋回表示部76と、
前記オーガの右方向の旋回動作を指令する右旋回用指令
位置に対応させて設けられ、且つ、前記機体と前記格納
位置にあるオーガとを図形表示した図形表示部分77a
と、前記図形表示したオーガが右旋回する方向を示す方
向表示部分77bとを備えた右旋回表示部77とが設け
られている。
【0039】機体側操作部44を操作するときは、格納
位置と張出位置との間での旋回動作を指令する場合が多
いので、そのような使用状態に対応してオーガの旋回方
向を図形表示しているので、操作を誤ることなく、適正
に旋回動作を行わせることが可能となる。
【0040】又、前記制御装置40は、機体側の操作部
44とオーガ側の操作部42との両操作部により、同時
に異なる指令内容が指令された場合には、その指令にか
かわらず、各電動モータM1,M2を動作させないよう
に構成されている。つまり、前記各入力端子に対して2
つ以上の複数の入力端子がONすると、旋回モータM
1、起伏モータM2のいずれも動作させないようになっ
ている。このように構成することで、例えば、穀粒の排
出作業に際してオーガ側操作部42にて操作させている
ときに、運転部側で別の作業員が機体側の操作部44を
誤って操作すると、各電動モータM1,M2は動作しな
いようにして、同時操作によって不適切な動作を行わな
いようにしている。
【0041】又、オーガ側操作部42には、穀粒排出ク
ラッチCLを入りにさせるべき操作指令を出力するクラ
ッチ入りスイッチ80と、穀粒排出クラッチCLを切り
にさせるべき操作指令を制御装置40に出力するクラッ
チ切りスイッチ81とを備え、図示はしないが、制御装
置40は、クラッチ入りスイッチ80が操作されると、
クラッチ入り用リレーを切り換えてクラッチモータM3
をクラッチ入り側に回転駆動させ、穀粒排出クラッチC
Lを入り操作させる。又、クラッチ切りスイッチ81が
操作されると、クラッチ切り用リレーを切り換えてクラ
ッチモータM3をクラッチ切り側に回転駆動させ、穀粒
排出クラッチCLを切り操作させるようになっている。
尚、クラッチ切りスイッチ81は、その操作部分がクラ
ッチ入りスイッチ80よりも高く突出するように構成さ
れ、クラッチ入り操作は不注意により簡単に操作されな
いようにしながら、クラッチ切り操作は安全性を考慮し
て容易に行えるようにしている。尚、図8中、82はク
ラッチ入り状態で点灯し、クラッチ切り状態で消灯する
表示ランプである。
【0042】〔別実施形態〕 (1)上記実施形態では、オーガ側操作部42と機体側
操作部44における指令スイッチが論理和の情報として
制御装置に入力される構成としたが、このような構成に
限らず、各別に単独で入力される構成としてもよい。
【0043】(2)上記実施形態では、オーガ側操作部
の指令スイッチが開閉部と信号出力用トランジスタとで
構成したが、このような構成に限らず、単に開閉部のみ
で構成してもよい。
【0044】(3)上記実施形態では、昇降用アクチュ
エータ及び旋回用アクチュエータの夫々を電動式アクチ
ュエータにて構成したが、そのいずれか一方、あるいは
両方を油圧式アクチュエータ等他の形式のアクチュエー
タでもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンバイン全体の側面図
【図2】コンバイン全体の平面図
【図3】旋回操作機構の平面図
【図4】起伏操作機構の側面図
【図5】旋回操作状態を示す平面図
【図6】オーガ側操作部の保持状態を示す斜視図
【図7】オーガ側操作部の保持状態を示す側面図
【図8】穀粒排出用オーガ操作系の制御ブロック図
【図9】穀粒排出用オーガの移動操作用の制御回路図
【図10】オーガ側操作部の正面図
【図11】オーガ側操作部の断面図
【図12】機体側操作部の正面図
【図13】穀粒排出状態を示す説明図
【符号の説明】
10 穀粒排出用オーガ 40 制御手段 42,44 手動操作部 74a,75a,76a,77a 図形表示部分 74b,75b,76b,77b 方向表示部分 74,76 左旋回表示部 75,77 右旋回表示部 M1 旋回用アクチュエー
タ M2 昇降用アクチュエー
タ SL1 ,SL2 左旋回用指令具 SR1 ,SR2 右旋回用指令具

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機体に対して、昇降自在、並びに、機体
    内方側の格納位置と機体外方側に張り出した張出位置と
    にわたり旋回自在に設けられた穀粒排出用オーガと、こ
    のオーガを昇降駆動する昇降用アクチュエータと、前記
    オーガを旋回駆動する旋回用アクチュエータと、前記オ
    ーガの先端側に設けられて、昇降指令及び旋回指令を指
    令する手動操作部と、その操作指令に基づいて、前記各
    アクチュエータの動作を制御する制御手段とが設けられ
    たコンバインにおける穀粒排出用オーガの操作装置であ
    って、 前記オーガの先端側に設けられた手動操作部に、 前記オーガの左方向の旋回動作を指令する左旋回用指令
    具と、 その左旋回用指令具に対応させて設けられ、且つ、前記
    機体と前記張出位置にあるオーガとを図形表示した図形
    表示部分と、前記図形表示したオーガが左旋回する方向
    を示す方向表示部分とを備えた左旋回表示部と、 前記オーガの右方向の旋回動作を指令する右旋回用指令
    具と、 その右旋回用指令具に対応させて設けられ、且つ、前記
    機体と前記張出位置にあるオーガとを図形表示した図形
    表示部分と、前記図形表示したオーガが右旋回する方向
    を示す方向表示部分とを備えた右旋回表示部とが設けら
    れているコンバインにおける穀粒排出用オーガの操作装
    置。
  2. 【請求項2】 前記手動操作部が、前記オーガの先端側
    と前記機体側とに夫々設けられ、 前記機体側の手動操作部に、 前記オーガの左方向の旋回動作を指令する左旋回用指令
    具と、 その左旋回用指令具に対応させて設けられ、且つ、前記
    機体と前記格納位置にあるオーガとを図形表示した図形
    表示部分と、前記図形表示したオーガが左旋回する方向
    を示す方向表示部分とを備えた左旋回表示部と、 前記オーガの右方向の旋回動作を指令する右旋回用指令
    具と、 その右旋回用指令具に対応させて設けられ、且つ、前記
    機体と前記格納位置にあるオーガとを図形表示した図形
    表示部分と、前記図形表示したオーガが右旋回する方向
    を示す方向表示部分とを備えた右旋回表示部とが設けら
    れている請求項1記載のコンバインにおける穀粒排出用
    オーガの操作装置。
  3. 【請求項3】 前記オーガの先端側に設けられた手動操
    作部が、前記オーガに対して取り外し可能に保持され、
    且つ、前記オーガから取り外して手で保持した状態で前
    記各指令具を操作可能に構成されている請求項1又は2
    記載のコンバインにおける穀粒排出用オーガの操作装
    置。
JP14878598A 1998-05-29 1998-05-29 コンバインにおける穀粒排出用オーガの操作装置 Pending JPH11332362A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009055809A (ja) * 2007-08-30 2009-03-19 Iseki & Co Ltd コンバイン

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009055809A (ja) * 2007-08-30 2009-03-19 Iseki & Co Ltd コンバイン

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A02 Decision of refusal

Effective date: 20040311

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02