JPH11330630A - 面発光型半導体レーザ及びその製造方法 - Google Patents

面発光型半導体レーザ及びその製造方法

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JPH11330630A
JPH11330630A JP10268927A JP26892798A JPH11330630A JP H11330630 A JPH11330630 A JP H11330630A JP 10268927 A JP10268927 A JP 10268927A JP 26892798 A JP26892798 A JP 26892798A JP H11330630 A JPH11330630 A JP H11330630A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レーザ光の偏光方向の制御が安定した面発光
型半導体レーザを提供すること。 【解決手段】 歪み付加部22は金属、基板10は半導
体である。よって、歪み付加部22の熱膨張係数は、基
板10のそれと比べ、かなり大きい。歪み付加部22が
リフローによって基板10上に形成されると、この熱膨
張係数の差により、歪み付加部22は、大きな引張歪み
を活性層14に生じさせる。これにより、活性層14に
は、大きな引張応力が作用する。歪み付加部22の平面
形状によれば、活性層14に作用する応力は、x軸方向
からの方がy軸方向からの方より大きくなる。この結
果、活性層14の利得がy軸方向の偏光に対して優位と
なり、y軸方向に偏光したレーザ光が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、半導体基板に対
して垂直にレーザ光を出射する面発光型半導体レーザ及
びその製造方法に関する。
【0002】
【背景技術】半導体レーザの共振器は、活性層を半導体
多層膜、誘電体多層膜、金属反射膜等からなる二つの反
射層で挟んだ構造をしている。面発光型半導体レーザ
は、半導体レーザの一種である。面発光型半導体レーザ
の共振器は、反射層、活性層、反射層を半導体基板上に
垂直方向に積層することにより形成されている。面発光
型半導体レーザは、半導体基板に対して垂直にレーザ光
を出射する。
【0003】面発光型半導体レーザには、アレイ化(同
一半導体基板上に多数のレーザを配置)が容易、しきい
値が小さい、発振波長が安定、小さなレーザ放射角が得
やすい、等方的なビーム形状を得ることができる等の優
れた特徴がある。よって、面発光型半導体レーザは、光
並列通信や光並列演算等への応用が期待されている。
【0004】ところで、光学装置の構成要素となるビー
ムスプリッタや回折格子は、反射率が偏光方向に依存す
る。このため半導体レーザを光学装置に組み込んで利用
する場合、半導体レーザの偏光方向の制御が重要であ
る。
【0005】しかし、面発光型半導体レーザの共振器
は、偏光に対して等方的である。よって、面発光型半導
体レーザは、偏光方向の制御が困難であるという問題を
有する。
【0006】面発光型半導体レーザの偏光方向の制御の
ため、活性層に異方的な応力(すなわち、方向によって
作用する応力が異なる)を与える技術がある。一例が、
エレクトロニクスレター誌(T.Mukaihara et al.EL
ECTRONICS LETT−ERS VOL.28
(1992)555頁)に開示されている。この面発光
型半導体レーザは、以下の構成をしている。AlGaA
sのクラッド層とGaAsの活性層とからなるエピタキ
シャル層が半導体基板上に形成されている。半導体基板
の裏面からエピタキシャル層に到達する長方形の穴が形
成されている。エピタキシャル層のうち、この穴の上に
位置する部分が共振器として機能する。
【0007】GaAsを含むAlGaAs層は、Al組
成比によってその熱膨張係数が僅かに異なる。そして、
エピタキシャル成長の際の温度とレーザ駆動の際の温度
とは、大きな差がある。よって、レーザ駆動の際、共振
器が湾曲する。この湾曲によって、活性層には引張応力
が作用する。長方形穴の長辺方向と短辺方向とでは、共
振器が湾曲率が異なるので、活性層に作用する応力は、
異方的となる。これにより、レーザの利得の異方性、つ
まり特定の偏光方向の利得が大きくなる現象が生じる。
この結果、特定の偏光方向の光が優先的に増幅されたレ
ーザ発振となり、偏光方向の制御されたレーザ光とな
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記技術は、エピタキ
シャル層の組成の違いによる熱膨張係数の差により、活
性層に異方的な応力を加え、偏光方向の制御されたレー
ザ光を得ている。
【0009】しかし、熱膨張係数の差はあまり大きくな
いので、偏光方向の制御の安定性を得るのが困難であ
る。よって、例えば、実装時の外圧等によって偏光方向
が切り替わってしまう偏光スイッチングが生じる。
【0010】この発明は、このような課題を解決するた
めになされたものであり、この発明の目的は、レーザ光
の偏光方向の制御が安定した面発光型半導体レーザ及び
その製造方法を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】(1)この発明は、活性
層を含む共振器が半導体基板上に垂直方向に形成され、
共振器により半導体基板に垂直な方向にレーザ光を出射
する面発光型半導体レーザであって、以下の構成を有す
る。この発明は、共振器の一部に接触して形成され、活
性層に電流を注入するための電極を有し、電極上に、活
性層に歪みを発生させるための歪み付加部が形成されて
いる。歪み付加部は、金属によって構成され、かつ異方
的平面形状を有する。
【0012】この発明は、異方的平面形状をした金属層
を、歪み付加部としている。この歪み付加部により、活
性層に歪みを発生させ、応力を異方的(方向によって異
なる応力)に活性層に作用させさせている。これによ
り、この発明は、レーザ光の偏光方向を制御する。一般
に、金属の熱膨張係数は、半導体のそれに比べて、かな
り大きい。よって、金属の熱膨張係数と半導体の熱膨張
係数とには、かなりの差がある。したがって、エピタキ
シャル層の組成の違いによる熱膨張係数の差により、活
性層に異方的な応力を加える従来のレーザに比べ、レー
ザ光の偏光方向の制御が安定する。
【0013】また、歪み付加部の平面形状で活性層に作
用する応力の方位を決めることができる。よって、結晶
方位に関係なく自由に偏光方位を選ぶことができる。
【0014】また、歪み付加部は金属なので、半導体に
比べて、熱伝導度が大きい。よって、歪み付加部は、活
性層で発生した熱をヒートシンクする機能を有する。こ
の機能により、レーザの熱放散効果が高まるので、共振
器の温度を低く抑えることができ、レーザの高出力を図
れる。
【0015】(2)この発明の歪み付加部は、共振器上
面の中心から所定半径の領域において、中心を通り互い
に直交するx軸及びy軸方向における長さが異なるのが
好ましい。
【0016】例えば、x軸方向の長さがy軸方向の長さ
より大きい場合、活性層に作用する応力は、x軸方向か
らの方がy軸方向からの方より大きくなる。この結果、
活性層の利得がy軸方向の偏光に対して優位となり、y
軸方向に偏光したレーザ光が得られる。
【0017】なお、所定半径は、活性層に異方的な応力
を作用させることにより、レーザ光の偏光方向の制御を
安定させるという効果を達成する点から定まるものであ
る。面発光型半導体レーザの寸法、材料、歪み付加部の
材料等から所定半径を定めることができる。
【0018】(3)この発明は、歪み付加部の平面形状
は、共振器を中心として、2回回転対称であるのが好ま
しい。
【0019】2回回転対称とは、共振器を中心として歪
み付加部の平面形状が180度回転したとき、回転後の
歪み付加部の平面形状は、もとの歪み付加部の平面形状
と一致するという意味である。この形状により、活性層
の一方側に作用する応力は、活性層の反対側に作用する
応力と大きさ同じで、かつ180度向きが違う。この結
果、活性層に作用する応力の異方性を大きくできる。し
たがって、レーザ光の偏光制御が安定する。
【0020】(4)この発明の電極は、金属を含み、電
極の平面形状と歪み付加部の平面形状とは、同じである
のが好ましい。
【0021】上記(1)で説明したように、歪み付加部
の平面形状で活性層に作用する応力の方位を決めること
ができる。よって、歪み付加部の平面形状を所望の形状
にすることは、重要である。
【0022】フォトリソグラフィ等の技術により、電極
のパターンニングは、正確にできる。電極のパターン形
状に一致するように歪み付加部を形成するには、リフロ
ー又は電解メッキを用いた方法が適用できる。歪み付加
部をリフローにより形成する場合、電極が金属を含む
と、歪み付加部の平面形状を、電極の平面形状と一致さ
せることができる。なぜなら、電極が金属を含むと、歪
み付加部となる金属は、電極に対して良好な濡れ性を示
すが、絶縁膜や半導体に対してははじかれる。したがっ
て、リフローによって歪み付加部が形成されるとき、歪
み付加部となる金属は、電極の平面形状と一致するよう
流動し、硬化する。この結果、歪み付加部の平面形状と
電極の平面形状とは、一致する。ここで、リフローと
は、金属層となる金属を加熱溶融し流動させて金属層に
再形成することである。
【0023】また、歪み付加部をメッキで形成する場
合、電極を陰極として電解メッキを行えば、電極上に金
属が析出し、歪み付加部となる。電解メッキ法では、金
属は陰極表面にのみ析出する。したがって、歪み付加部
の平面形状は、電極の平面形状に一致する。
【0024】上記(2)で説明した例を用いると、x軸
方向の長さがy軸方向の長さより大きいように電極の平
面形状をパターンニングする。すると、リフロー又は電
解メッキによって得られる歪み付加部の平面形状は、x
軸方向の長さがy軸方向の長さより大きくなる。
【0025】(5)この発明の歪み付加部は、融点が4
00℃以下であるのが好ましい。
【0026】歪み付加部の融点が400℃より高いと、
リフローの際に、面発光型半導体レーザ内でドーパント
の拡散等が生じ、ダイオード特性の劣化を招く可能性が
あるからである。歪み付加部は、融点が300℃以下で
あるのがさらに好ましい。面発光レーザの上部電極及び
下部電極のアロイ温度は、一般的には300℃程度であ
る。よって、300℃より高い温度でリフローして歪み
付加部を形成すると、上部電極及び下部電極がコンタク
ト不良する可能性があるからである。(6)この発明の
歪み付加部は、金、銀、銅、ニッケル、クロム、錫、亜
鉛等の金属であることが好ましい。これらの金属は、電
解メッキで形成しやすい材料であるため、電解メッキに
よる歪み付加部の作製が簡単となるからである。これら
のうち、歪み付加作用を考えると熱膨張係数の大きな亜
鉛、銀、銅、金が好ましい。また、歪み付加部はヒート
シンクとしての作用も期待できるので、熱伝導度の高い
銀、銅、金が好ましい。さらに耐腐食性を考慮すると金
が好ましい。
【0027】(7)この発明は、活性層を含む共振器が
半導体基板上に垂直方向に形成され、共振器により半導
体基板に垂直な方向にレーザ光を出射する面発光型半導
体レーザの製造方法であって、半導体基板上に、共振器
を形成する工程と、共振器と接合し、活性層に電流を注
入するための電極を、半導体基板上に形成する工程と、
金属から構成され、かつ異方的平面形状をし、活性層に
歪みを発生させるための歪み付加部を、電極上に形成す
る工程と、を備える。
【0028】この発明の面発光型半導体レーザの製造方
法において、歪み付加部を、リフローにより形成するの
が好ましい。
【0029】上記したように、金属の熱膨張係数と半導
体の熱膨張係数とには、かなりの差がある。歪み付加部
がリフローによって電極上に形成されるとき、この熱膨
張係数の差により、金属の収縮量と半導体の収縮量と
に、大きな差がでる。これにより、歪み付加部は、活性
層に大きな歪みを発生させる。この歪みの発生により、
活性層に大きな異方的応力が作用する。よって、レーザ
光の偏光方向の制御が安定した面発光型半導体レーザを
製造することができる。
【0030】(8)この発明は、面発光型半導体レーザ
の製造方法であって、電極は金属を含み、以下の工程を
含むのが好ましい。
【0031】(a)電極を形成する工程は、共振器上面
の中心から所定半径の領域において、中心を通り互いに
直交するx軸及びy軸方向における電極の長さが、異な
るようにする工程を含む。
【0032】(b)歪み付加部を形成する工程は、その
一部が少なくとも電極上に乗るように、歪み付加部とな
る金属を、半導体基板上に堆積する工程と、堆積された
上記金属をリフローし、その平面形状が電極の平面形状
と一致する歪み付加部を形成する工程と、を含む。
【0033】レーザの偏光を制御するために、活性層に
異方的な応力を与える手段として、歪み付加部の平面形
状がある。(8)は、その平面が所定形状を有する歪み
付加部を作製する方法である。(a)は、電極の平面形
状を、形成したい歪み付加部の平面形状と同じ形にパタ
ーンニングするという意味である。リフローの際に、歪
み付加部の平面形状が、電極の平面形状と一致する効果
を利用すると、(b)の工程により、容易に所定形状を
した平面を有する歪み付加部を得ることができる。
【0034】なお、この発明に用いられる歪み付加部の
材料として、金−錫、銀−錫、鉛−錫、インジウム等の
比較的融点の小さな金属や合金がある。このうち、金8
0パーセント錫20パーセントの合金が最も好ましい。
その理由は、融点が約280度と低いこと、面発光レー
ザの素子劣化を起こす元素がなく信頼性が高いからであ
る。
【0035】(9)この発明の面発光型半導体レーザの
製造方法において、歪み付加部を、電解メッキにより形
成するのが好ましい。この方法で製造した歪み付加部
は、上記の歪み付加作用の点でリフローを用いた方法に
劣るものの、より厚く形成できることや密着性が高いこ
となどから十分な歪み付加作用を得ることができる。ま
た、金、銀、銅など熱伝導度の高い金属を緻密に密着よ
く形成でき、ヒートシンク効果にも優れている。この方
法では、十分なレーザ光の偏光方向の制御性を有する面
発光型半導体レーザをより簡単に製造できる。
【0036】(10)この発明は、面発光型半導体レー
ザの製造方法であって、以下の工程を含むのが好まし
い。
【0037】(a)電極を形成する工程は、共振器上面
の中心から所定半径の領域において、中心を通り互いに
直交するx軸及びy軸方向における電極の長さが、異な
るようにする工程を含む。
【0038】(b)歪み付加部を形成する工程は、上記
の電極を陰極に接続し、陽極とともにメッキ液中に浸漬
させて電流を流し、金属を電極上に析出させて、その平
面形状が電極の平面形状と一致する歪み付加部を形成す
る工程と、を含む。
【0039】レーザの偏光を制御するために、活性層に
異方的な応力を与える手段として、歪み付加部の平面形
状がある。(10)は、その平面が所定形状を有する歪
み付加部を作製する方法である。(a)は、電極の平面
形状を、形成したい歪み付加部の平面形状と同じ形にパ
ターンニングするという意味である。電解メッキでは、
陰極上にのみ金属が析出するので、(b)の工程によ
り、容易に所定の平面形状を有する歪み付加部を得るこ
とができる。
【0040】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態) (デバイスの構造)図2は、この発明の第1の実施の形
態に係る面発光型半導体レーザを模式的に示す平面図で
ある。図1は、図2に示す構造を、A−A線に沿って切
断した断面図である。図3は、図2に示す構造を、B−
B線に沿って切断した断面図である。第1の実施の形態
に係る面発光型半導体レーザは、活性層14に異方的な
応力を与えるための歪み付加部22を備えたことを特徴
とする。以下、図1、2、3を用いて、この面発光型半
導体レーザの構造を詳細に説明する。
【0041】この面発光型半導体レーザは、n型GaA
s基板10上に、Al0.15Ga0.85AsとAlAsとを
交互に積層した25ペアの分布反射型多層膜ミラー(以
下、「下部ミラー」という)12、厚さ3nmのGaA
sウエル層と厚さ3nmのAl0.3Ga0.7Asバリア層
から成り該ウエル層が3層で構成される量子井戸構造を
した活性層14、Al0.15Ga0.85AsとAl0.9Ga
0.1Asとを交互に積層した30ペアの分布反射型多層
膜ミラー(以下、「上部ミラー」という)16が順次積
層されて形成されている。すなわち、上部ミラー16、
下部ミラー12は、屈折率の異なる半導体層を光の波長
の1/4に相当する厚さづつ交互に積層した構造をして
いる。
【0042】上部ミラー16は、Znがドーピングされ
ることにより、p型にされ、下部ミラー12は、Seが
ドーピングされることにより、n型とされている。した
がって、上部ミラー16、不純物がドーピングされてい
ない活性層14および下部ミラー12とで、pinダイ
オードが形成される。
【0043】上部ミラー16、活性層14および下部ミ
ラー12の途中まで、所定の領域を除き、メサ状にエッ
チングすることにより、共振器26が形成されている。
共振器26の直径は、30μmである。
【0044】さらに、絶縁層24は、共振器26の側面
の一部分および下部ミラー12の上面を覆うようにして
形成されている。絶縁層24の材料は、シリコン酸化膜
である。
【0045】上部電極18は、共振器26の上面におい
て、共振器26とリング状に接触し、露出した上部ミラ
ー16の側面、および絶縁層24の表面の一部を覆うよ
うにして形成されている。上部電極18の材料は、金と
亜鉛との合金である。また、基板10の下には、下部電
極20が形成されている。下部電極20の材料は、金と
ゲルマニウムとの合金である。
【0046】上部電極18上には、歪み付加部22が形
成されている。歪み付加部22は、金80パーセント錫
20パーセントの合金から構成される。歪み付加部22
の平面形状は、上部電極18の平面形状と一致してい
る。歪み付加部22の平面形状は、次の特徴を有する。
共振器26上面の中心28を原点とする。中心28を通
り互いに直交する軸をx軸及びy軸とする。歪み付加部
22の長さが、x軸方向とy軸方向とでは異なる。すな
わち、+x軸方向の長さL1が、−x軸方向の長さL2
+y軸方向の長さL3、−y軸方向の長さL4より大き
い。なお、長さL2、L3、L4は等しい。
【0047】(デバイスの動作)上部電極18と下部電
極20とで、pinダイオードに順方向の電圧を印加す
ると、活性層14において、電子と正孔との再結合が起
こり、再結合発光が生じる。そこで生じた光が上部ミラ
ー16と下部ミラー12との間を往復する際、誘導放出
が起こり、光の強度が増幅される。光利得が光損失を上
まわるとレーザ発振が起こり、上部電極18の開口部3
6から基板10に対して垂直方向にレーザ光が出射され
る。
【0048】(デバイスの製造方法)第1の実施の形態
に係る面発光型半導体レーザの製造方法を、図4〜図8
を用いて説明する。(a)は、図2に示す構造のA−A
断面の製造工程を示す。(b)は、図2に示す構造の平
面構造の製造工程を示す。
【0049】図4を参照して、基板10上に、有機金属
気相成長や分子線エピタキシー法を用いて、GaAs、
AlGaAs、InGaAs等の化合物半導体層を、組
成を変調しながら成長させ、下部ミラー12、活性層1
4、上部ミラー16を形成する。
【0050】図5を参照して、上部ミラー16上に、フ
ォトレジストを塗布した後、フォトリソグラフィーによ
り、フォトレジストをパターニングすることにより、所
定のパターンのレジスト32を形成する。次に反応性イ
オンエッチングを用いて、上部ミラー16、活性層1
4、下部ミラー12を選択的に除去し、メサ状の共振器
26を形成する。そして、レジスト32を除去する。
【0051】図6を参照して、モノシランを原料とした
CVD法により、基板10上に、シリコン酸化膜からな
る絶縁層24を形成する。その後、フォトリソグラフィ
とドライエッチングにより、共振器26の側面の一部及
び下部ミラー12上に、絶縁層24を残す。
【0052】次いで、真空蒸着法により、基板10上
に、金と亜鉛とから構成される合金層を形成する。フォ
トリソグラフィ法を用い、合金層をパターンニングして
上部電極18を形成する。上部電極18の平面形状は、
以下の特徴を有する。共振器26の中心28を原点とす
る。中心28を通り互いに直交する軸をx軸及びy軸と
する。上部電極18の長さが、x軸方向とy軸方向とで
は異なる。すなわち、+x軸方向の長さl1が、−x軸
方向の長さl2、+y軸方向の長さl3、−y軸方向の長
さl4より大きい。長さl2、l3、l4は等しい。また、
上部電極18の平面形状は、共振器26の上面上に、開
口部36を有する。
【0053】上部電極18形成後、基板10の下面に、
真空蒸着法により、金とゲルマニウムとから構成される
合金層からなる下部電極20を形成する。そして、この
構造体を、350℃で加熱処理し、上下部電極18、2
0と化合物半導体層とを、オーミック接触させる。
【0054】図7を参照して、薄板からなるマスク38
を、基板10上に重ねる。図7(b)では、マスク38
が省略されている。マスク38は、蒸着のときに、金属
が通過する開口領域40と、通過しない遮蔽領域42と
で構成される。遮蔽領域42が、共振器26の開口部3
6上に位置するようにされている。
【0055】マスク38を介して、真空蒸着法により、
基板10上に金属層44を堆積する。金属層44は、厚
さ約5μmであり、金80パーセント錫20パーセント
の合金から構成される。
【0056】図8を参照して、金属層44をその融点2
80℃以上の温度、例えば290℃でリフローし、冷却
して歪み付加部22を形成する。溶融した金属層44
は、合金である上部電極18に対しては良好な濡れ性を
示す。その一方、絶縁層や化合物半導体に対しては、は
じかれる性質を有する。よって、リフローにより、上部
電極18の平面形状と一致するように、金属層44が流
動する。これにより、歪み付加部22の平面形状は、上
部電極18の平面形状と一致する。以上の工程により、
図1、2に示す面発光型半導体レーザが完成する。
【0057】(効果)図1及び2を参照して、第1の実
施の形態の効果を説明する。
【0058】(1)歪み付加部22は、上部電極18と
接合し、上部電極18は共振器26と接合している。歪
み付加部22の熱膨張係数は、基板10のそれと比べ、
かなり大きい。したがって、歪み付加部22がリフロー
によって基板10上に形成されると、この熱膨張係数の
差により、歪み付加部22は、大きな引張歪みを活性層
14に生じさせる。これにより、活性層14に大きな引
張応力が作用する。
【0059】第1の実施の形態に係る面発光型半導体レ
ーザは、歪み付加部22の長さが、x軸方向とy軸方向
とでは異なる。すなわち、+x軸方向の長さL1が、−
x軸方向の長さL2、+y軸方向の長さL3、−y軸方向
の長さL4より大きい。活性層14に作用する応力を、
+x軸方向がt1、−x軸方向がt2、+y軸方向が
3、−y軸方向がt4 とする。t1は、t2、t3、t4
より大きくなる。このため、活性層14に作用する応力
は、x軸方向からの方がy軸方向からの方より大きくな
る。この結果、活性層14の利得がy軸方向の偏光に対
して優位となり、y軸方向に偏光したレーザ光が得られ
る。
【0060】(2)第1の実施の形態では、歪み付加部
の平面形状により、活性層14に異方的な応力を与え
る。第1の実施の形態では、この平面形状を有する歪み
付加部の形成方法として、上記製造方法で説明したよう
に、リフローの際に、歪み付加部22の平面形状が、上
部電極18の平面形状と一致する効果を利用している。
この効果を利用すると、容易に所定形状をした平面を有
する歪み付加部22を得ることができる。
【0061】(3)歪み付加部22の体積が大きいと、
活性層14に作用する引張応力を大きくできる。この結
果、レーザ光の偏光制御を安定させることができる。歪
み付加部22の体積は、歪み付加部22の面積や厚みを
大きくすることにより、大きくできる。第1の実施の形
態では、上記平面形状が一致する効果により、歪み付加
部22の厚みを大きくすることができる。理由は次の二
つである。
【0062】一つめの理由を説明する。図7を参照し
て、第1の実施の形態では、金属層44の面積は、上部
電極18の面積より大きい。金属層44の体積と歪み付
加部22の体積とは、同じである。よって、上記平面形
状が一致する効果により、歪み付加部22の厚さは、金
属層44の厚さより大きくなる。
【0063】もう一つの理由を説明する。図7を参照し
て、上記平面形状が一致する効果により、金属層44が
上部電極18の一部分に堆積すればよい。したがって、
マスク38のアライメント精度は低くてもよい。薄板か
らなるマスク38は、アライメント精度は低い。しか
し、薄板からなるマスク38を用いると、フォトリソグ
ラフィでは不可能な厚さの金属層44を堆積できる。
【0064】すなわち、フォトリソグラフィを用いて、
金属層44をこのようにパターンニングするには、リフ
トオフ法が一般的である。リフトオフ法を簡単に説明す
る。 (a)レジストを形成する。(b)金属層を形成したい
領域にあるレジストを除去する。(c)金属層をレジス
ト上及びレジストが除去された領域に堆積する。 (d)レジストを溶剤で溶かすことにより、レジスト上
にある金属層を除去し、レジストが除去された領域にあ
る金属層を残す。
【0065】このリフトオフ法では、以下の理由から金
属層の堆積厚に制限がある。すなわち、金属層によって
レジストが埋まると、レジストを除去できなくなる。こ
のようになると、所定の領域のみに金属層を残すことが
できなくなる。よって、金属層の堆積厚は、レジストの
厚み以下でなければならない。したがって、実現可能な
金属層の堆積厚は、せいぜい3μmである。
【0066】一方、薄板マスク38を用いたパターンニ
ング法は、厚さ100μm以上の所望の形状の孔を開け
た金属板等を、基板に重ねて蒸着を行う。薄板マスク3
8は、単に基板に重ねているだけである。このため、堆
積金属層の厚さに関係なく蒸着後、薄板マスク38を基
板から容易に剥がすことができる。よって、金属層の堆
積厚に制限がない。
【0067】(4)歪み付加部22の平面形状で活性層
14に作用する応力の方位を決めることができる。よっ
て、結晶方位に関係なく自由に偏光方位を選ぶことがで
きる。
【0068】(5)歪み付加部22は、化合物半導体に
比べて、熱伝導度が大きい。よって、歪み付加部22
は、活性層14で発生した熱をヒートシンクする機能を
有する。この機能により、レーザの熱放散効果が高まる
ので、共振器26の温度を低く抑えることができ、レー
ザの高出力を図れる。
【0069】(6)図7を参照して、金属層44は、融
点が約280℃である。よって、金属層44を300℃
以下の温度でリフローできる。上部電極18及び下部電
極20のアロイ温度は、一般的には300℃程度であ
る。よって、第1の実施の形態では、上部電極18及び
下部電極20のコンタクト不良を防ぐことができる。
【0070】(第2の実施の形態)(デバイスの構造) 図9は、この発明の第2の実施の形態に係る面発光型半
導体レーザを模式的に示す平面図である。図10は、図
9に示す構造を、A−A線に沿って切断した断面図であ
る。図11は、図9に示す構造を、B−B線に沿って切
断した断面図である。
【0071】第2の実施の形態に係る面発光型半導体レ
ーザが、第1の実施の形態に係る面発光型半導体レーザ
と相違する点は、歪み付加部48及び上部電極46の平
面形状である。歪み付加部48、上部電極46は、それ
ぞれ第1の実施の形態に係る面発光型半導体レーザの歪
み付加部22、上部電極18に対応する。
【0072】第2の実施の形態に係る面発光型半導体レ
ーザの構造は、歪み付加部48、上部電極46以外、第
1の実施の形態の構造と同じである。よって、歪み付加
部48、上部電極46以外の構成要素については、同一
符号を付すことにより説明を省略する。
【0073】歪み付加部48、上部電極46の平面形状
は、共振器26を中心として、2回回転対称にされてい
る。2回回転対称とは、共振器26を中心として歪み付
加部48、上部電極46の平面形状が180度回転した
とき、回転後の歪み付加部48、上部電極46の平面形
状は、もとの歪み付加部48、上部電極46の平面形状
と一致するという意味である。
【0074】(デバイスの動作)第2の実施の形態に係
る面発光型半導体レーザの動作は、第1の実施の形態に
係る面発光型半導体レーザの動作と同じである。よっ
て、その説明を省略する。
【0075】(デバイスの製造方法)第2の実施の形態
に係る面発光型半導体レーザの製造方法が、第1の実施
の形態と相違する点は、以下のとおりである。上部電極
46の平面形状が、共振器26を中心として、2回回転
対称にされるように、上部電極46の平面形状がパター
ンニングされる。よって、リフローによって形成される
歪み付加部48も、これに対応した平面形状となる。
【0076】(効果)第2の実施の形態は、第1の実施
の形態の(2)〜(6)の効果を有する。第2の実施の
形態は、第1の実施の形態の(1)の効果について、よ
り優れた効果を得られる。以下説明する。図9を参照し
て、第2の実施の形態の歪み付加部48の平面形状は、
共振器26を中心として、2回回転対称の一例にされて
いる。すなわち、歪み付加部48の長さが、次のとおり
にされている。+x軸方向の長さL1と−x軸方向の長
さL2とは、等しい。+y軸方向の長さL3と−y軸方向
の長さL4とは、等しい。長さL1 、L2は、長さL3
4より大きい。
【0077】活性層14に作用する応力を、+x軸方向
がt1、−x軸方向がt2、+y軸方向がt3、−y軸方
向がt4とする。上記寸法により、t1 、t2、t3、t4
には以下の関係が成立する。t1とt2とは、等しい。t
3とt4とは、等しい。t1 、t2は、t3、t4より大き
い。
【0078】したがって、第1の実施の形態と同様に、
活性層14に作用する応力は、x軸方向からの方がy軸
方向からの方より大きくなる。したがって、活性層14
の利得がy軸方向の偏光に対して優位となり、y軸方向
に偏光したレーザ光が得られる。さらに、第2の実施の
形態は、この形状により、活性層14の一方側に作用す
る応力は、活性層14の反対側に作用する応力と絶対値
は同じで、かつ180度向きが違う。この結果、活性層
14に作用する応力の異方性を、第1の実施の形態より
大きくできる。したがって、レーザ光の偏光制御が第1
の実施の形態より安定する。
【0079】(第3の実施の形態) (デバイスの構造)図12は、この発明の第3の実施の
形態に係る面発光型半導体レーザを模式的に示す断面図
である。平面構造は、第1の実施の形態に係る面発光型
半導体レーザと同じなので省略する。第3の実施の形態
に係る面発光型半導体レーザが、第1の実施の形態に係
る面発光型半導体レーザと相違する点は、歪み付加部5
0の材質である。レーザの構造及び歪み付加部の平面形
状については相違ない。
【0080】歪み付加部50は、金で構成される。歪み
付加部50の平面形状は、上部電極18の平面形状と一
致している。
【0081】(デバイスの製造方法)第3の実施の形態
に係る面発光型半導体レーザの製造方法が、第1の実施
の形態に係る面発光型半導体レーザの製造方法と相違す
る点は、以下のとおりである。
【0082】上部電極18、下部電極20の形成及び加
熱処理を行い、上下部電極18、20と半導体をオーミ
ック接触させるまでの工程は、第1の実施の形態に係る
面発光型半導体レーザの製造方法と同じである。
【0083】その後、上部電極18を陰極に接続して電
解メッキ法により、金を5ミクロンの厚さメッキする。
この金が歪み付加部50になる。電解メッキ法では、陰
極である上部電極18上にのみ金が析出するので、上部
電極18の平面形状に一致した平面形状の歪み付加部5
0が得られる。以上の工程によって面発光型半導体レー
ザが完成する。
【0084】(効果)第3の実施の形態では、歪み付加
部50を、電解メッキにより形成している。この方法で
製造した歪み付加部50は、厚く形成できることや密着
性が高いことなどから十分な歪み付加作用を得ることが
できる。また、金を歪み付加部50の材料としているの
で、ヒートシンク効果にも優れている。
【0085】なお、第1、第2及び第3の実施の形態で
は、歪み付加部22、48、50が共振器26の周囲全
体を覆うように形成されている。しかしながら、この発
明はこれに限定されず、活性層14に異方的な応力が作
用すればよい。よって、例えば共振器26の周囲の一部
を覆うように、歪み付加部22、48、50を形成して
もよい。
【0086】第1、第2及び第3の実施の形態では、メ
サ状共振器構造の面発光型半導体レーザの場合について
説明した。しかしながら、この発明はこれに限定され
ず、他の共振器の構造、例えば、メサ状共振器構造を持
たず、不純物打ち込み等を用いて電流狭窄を行うタイプ
の面発光型半導体レーザにも適用できる。共振器の材料
についても、第1、第2及び第3の実施の形態に限定さ
れず、例えばGaN系化合物半導体、ZnSe系化合物
半導体を材料としてもよい。
【0087】
【図面の簡単な説明】
【図1】図2に示す構造を、A−A線に沿って切断した
断面図である。
【図2】この発明の第1の実施の形態に係る面発光型半
導体レーザを模式的に示す平面図である。
【図3】図2に示す構造を、B−B線に沿って切断した
断面図である。
【図4】この発明の第1の実施の形態に係る面発光型半
導体レーザの製造方法の第1の工程を示す工程図であ
る。
【図5】この発明の第1の実施の形態に係る面発光型半
導体レーザの製造方法の第2の工程を示す工程図であ
る。
【図6】この発明の第1の実施の形態に係る面発光型半
導体レーザの製造方法の第3の工程を示す工程図であ
る。
【図7】この発明の第1の実施の形態に係る面発光型半
導体レーザの製造方法の第4の工程を示す工程図であ
る。
【図8】この発明の第1の実施の形態に係る面発光型半
導体レーザの製造方法の第5の工程を示す工程図であ
る。
【図9】この発明の第2の実施の形態に係る面発光型半
導体レーザを模式的に示す平面図である。
【図10】図9に示す構造を、A−A線に沿って切断し
た断面図である。
【図11】図9に示す構造を、B−B線に沿って切断し
た断面図である。
【図12】この発明の第3の実施の形態に係る面発光型
半導体レーザを模式的に示す断面図である。
【符号の説明】
10 基板 12 下部ミラー 14 活性層 16 上部ミラー 18 上部電極 20 下部電極 22 歪み付加部 24 絶縁層 26 共振器 28 中心 32 レジスト 36 開口部 38 マスク 40 開口領域 42 遮蔽領域 44 金属層 46 上部電極 48 歪み付加部 50 歪み付加部

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 活性層を含む共振器が半導体基板上に垂
    直方向に形成され、前記共振器により前記半導体基板に
    垂直な方向にレーザ光を出射する面発光型半導体レーザ
    であって、 前記共振器の一部に接触して形成され、前記活性層に電
    流を注入するための電極を有し、 前記電極上に、前記活性層に歪みを発生させるための歪
    み付加部が形成され、前記歪み付加部は、金属によって
    構成され、かつ異方的平面形状を有する、面発光型半導
    体レーザ。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記歪み付加部は、前記共振器上面の中心から所定半径
    の領域において、前記中心を通り互いに直交するx軸及
    びy軸方向における長さが異なる、面発光型半導体レー
    ザ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、 前記歪み付加部の平面形状は、前記共振器を中心とし
    て、2回回転対称である、面発光型半導体レーザ。
  4. 【請求項4】 請求項1、2又は3において、 前記電極は、金属を含み、 前記電極の平面形状と前記歪み付加部の平面形状とは、
    同じである、面発光型半導体レーザ。
  5. 【請求項5】 請求項1、2、3又は4において、 前記歪み付加部は、融点が400℃以下である、面発光
    型半導体レーザ。
  6. 【請求項6】 請求項1、2、3又は4において、 前記歪み付加部は、電解メッキにより形成可能な金属で
    ある、面発光型半導体レーザ。
  7. 【請求項7】 請求項6において、 前記金属は、金、銀、銅、ニッケル、クロム、錫又は亜
    鉛である、面発光型半導体レーザ。
  8. 【請求項8】 活性層を含む共振器が半導体基板上に垂
    直方向に形成され、前記共振器により前記半導体基板に
    垂直な方向にレーザ光を出射する面発光型半導体レーザ
    の製造方法であって、 前記半導体基板上に、前記共振器を形成する工程と、 前記共振器と接合し、前記活性層に電流を注入するため
    の電極を、前記半導体基板上に形成する工程と、 金属から構成され、かつ異方的平面形状をし、前記活性
    層に歪みを発生させるための歪み付加部を、前記電極上
    に形成する工程と、 を備えた、面発光型半導体レーザの製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項8において、 前記歪み付加部を、リフローにより形成する、面発光型
    半導体レーザの製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項9において、 前記電極は、金属を含み、 前記電極を形成する工程は、 前記共振器上面の中心から所定半径の領域において、前
    記中心を通り互いに直交するx軸及びy軸方向における
    前記電極の長さが、異なるようにする工程を含み、 前記歪み付加部を形成する工程は、 その一部が少なくとも前記電極上に乗るように、前記歪
    み付加部となる金属を、前記半導体基板上に堆積する工
    程と、 堆積された前記金属をリフローし、その平面形状が前記
    電極の平面形状と一致する前記歪み付加部を形成する工
    程と、 を含む、面発光型半導体レーザの製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項8において、 前記歪み付加部を、前記電極を陰極として電解メッキ法
    により形成する、面発光型半導体レーザの製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項11において、 前記歪み付加部の平面形状を、前記電極の平面形状と一
    致させて形成する、面発光型半導体レーザの製造方法。
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