JP2955250B2 - 半導体発光素子とその製造方法 - Google Patents

半導体発光素子とその製造方法

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JP2955250B2 JP11793297A JP11793297A JP2955250B2 JP 2955250 B2 JP2955250 B2 JP 2955250B2 JP 11793297 A JP11793297 A JP 11793297A JP 11793297 A JP11793297 A JP 11793297A JP 2955250 B2 JP2955250 B2 JP 2955250B2
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一 大西
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、活性層の平担部
と、ファセット部を含む斜面部との間において伝導型の
違いで形成された横方向p−n接合を利用して、横方向
より電流を注入することにより発光させる半導体発光素
子とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の量子井戸レーザ(以下、第1の従
来例という。)が、例えば、従来技術文献1「H.C.Sun
et al.,“Properties of a Tunneling Injection Quant
um-Well Laser:Recipe for a"Cold"Device with a Larg
e Modulation Bandwidth",IEEEPhotonics Technology L
etters,vol.5,No.8,pp.870-872,1993年」において開示
されている。第1の従来例においては、共鳴トンネルに
よる電流注入を利用して量子井戸レーザにより発光させ
ており、従来のバリア層から電流を注入するタイプのも
のと比較して、利得を下げるようなオージェ再結合やホ
ットキャリア効果を減らし、速度に影響する注入電子と
ホールの緩和時間も小さくすることが期待されている。
【0003】また、反射型レーザ(以下、第2の従来例
という。)が、例えば、従来技術文献2「Jack L. Jewe
ll et al.,“Vertical-Cavity Surface-Emitting Laser
s:Design,Growth,Fabrication,Characterization",IEEE
Journal of Quantum Electronics,Vol.27,No.6,1991年
6月」において開示されている。第2の従来例において
は、活性層の上下に配置された比較的厚い分布反射膜
(Distributed Bragg Reflector;以下、DBR膜とい
う。)間でファブリ・ペロー共振器を構成し、縦方向に
電流を注入して、活性層において光子を発生させ、DB
R膜間で光子を反射させて共振させることにより、より
大きな強度を有する光出力を発生して出力する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】第1の従来例において
は、デバイス構造の依存性が大きいので最適設計するこ
とが難しく、その製造が極めて難しいという問題点があ
った。また、第2の従来例においては、縦方向でDBR
膜を介して電流を注入するので、バリア層におけるキャ
リアの損失が比較的大きく、消費電力が比較的大きいと
いう問題点があった。さらに、第2の従来例において、
各DBR膜が比較的厚いので、キャリアを高速で転送さ
せることができず、変調速度が比較的遅いという問題点
があった。
【0005】本発明の目的は以上の問題点を解決し、従
来例に比較して低い消費電力でかつ高速で動作し、しか
も製造方法が簡単である半導体発光素子とその製造方法
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る請求項1記
載の半導体発光素子は、面方位(311)A面の平坦部
と面方位(511)A面の斜面部とが形成されるように
段差加工された半絶縁性化合物半導体基板上に、所定の
化合物半導体にてなる活性層を、それぞれAlAs層と
GaAs層とが交互に積層されてなる下部と上部の分布
反射膜で挟設しかつ上記段差の斜面部上に面方位(41
1)A面のファセット部が形成されるように形成した
後、上記AlAs層を酸化させ、上記活性層の平坦部
と、ファセット部及び斜面部との間において伝導型の違
いにより形成された横型p−n接合を利用して、上記活
性層の横方向に形成された2つの電極を介して横方向で
電流を注入することにより発光させることを特徴とす
る。
【0007】また、請求項2記載の半導体発光素子は、
請求項1記載の半導体発光素子において、上記活性層
は、量子井戸層を、第1のSiドープGaAs層及び第
1のキャリア閉じ込め層と、第2のSiドープGaAs
層及び第2のキャリア閉じ込め層とにより挟設するよう
に形成されたことを特徴とする。
【0008】本発明に係る請求項3記載の半導体発光素
子の製造方法は、半絶縁性化合物半導体基板上において
面方位(311)A面の平坦部と面方位(511)A面
の斜面部とが形成されるように段差を形成することと、
上記半導体基板上に、それぞれAlAs層とGaAs層
とが交互に積層されてなる下部の分布反射膜を形成する
ことと、上記下部の分布反射膜上に、結晶成長法によっ
て上記段差の斜面部上に面方位(411)A面のファセ
ット部が形成されるように、所定の化合物半導体にてな
る活性層を形成することと、上記段差によって形成され
る上記活性層の平担部と、ファセット部及び斜面部との
間において伝導型の違いで横方向p−n接合を形成する
ことと、上記活性層上に、AlAs層とGaAs層とが
交互に積層されてなる上部の分布反射膜を形成すること
と、上記上部と下部の分布反射膜の各AlAs層を酸化
させることと、上記活性層の横方向に配置されるよう
に、2つの電極を形成することとを含むことを特徴とす
る。
【0009】また、請求項4記載の半導体発光素子の製
造方法は、請求項3記載の半導体発光素子の製造方法に
おいて、上記活性層を形成することは、量子井戸層を、
第1のSiドープGaAs層及び第1のキャリア閉じ込
め層と、第2のSiドープGaAs層及び第2のキャリ
ア閉じ込め層とにより挟設するように形成することを含
むことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明に係
る実施形態について説明する。
【0011】図1は、本発明に係る一実施形態である半
導体発光素子の構造を示す断面図であり、図2は、図1
の半導体発光素子の詳細な構造を示す断面図である。本
実施形態の半導体発光素子は、平坦部10aと斜面部1
0bにファセット部を有するように段差加工された半絶
縁性GaAs化合物半導体にてなるGaAs半導体基板
(以下、半導体基板という。)10上に、所定の化合物
半導体にてなる活性層12を、AlAs層21,41と
GaAs層22,42とが交互に積層されてなる下部と
上部のDBR膜11,13で挟設するように形成し、上
記AlAs層21,41を酸化させ、上記活性層12の
平坦部と、ファセット部を含む斜面部との間において伝
導型の違いにより形成された横型p−n接合を利用し
て、上記活性層の横方向に形成された2つの電極15,
16を介して横方向で電流を注入することにより発光さ
せることを特徴とする。
【0012】図1に示すように、本実施形態の半導体発
光素子は、(311)A面の平担部10aと(511)
面の斜面部10bとを有するように段差加工されたGa
As基板10上に、下部DBR膜11と、活性層12
と、上部DBR膜13とを形成してなる。ここで、下部
DBR膜11は約1.8μmの膜厚を有し、図2に示す
ように、基板側から3.5周期でAlAs層21(厚さ
181.7nm)とGaAs層22(厚さ69.4n
m)とが交互に積層してなる。また、活性層12は、図
2に示すように、1.5周期でIn0.2Ga0.8As層5
1(厚さ8nm)とGaAs層52(厚さ8nm)とが
交互に積層されなる量子井戸層33を、第1のSiドー
プGaAs層32及び第1のキャリア閉じ込め層31
と、第2のSiドープGaAs層34及び第2のキャリ
ア閉じ込め層35とにより挟設するように形成してな
る。ここで、In0.2Ga0.8As層51とGaAs層5
2は図10に図示している。一方、各キャリア閉じ込め
層31,35は、厚さ50nmを有し、Al0.5Ga0.5
Asにてなる。また、各SiドープGaAs層32,3
4は、電流注入層として動作し、厚さ100nmのGa
As層に対して両性不純物であるSiをキャリア濃度1
×1018cm-3でドープすることにより形成される。さ
らに、上部DBR膜13は、下部DBR膜11と同様
に、約1.8μmの膜厚を有し、図2に示すように、基
板側から3.5周期でAlAs層41(厚さ181.7
nm)とGaAs層42(厚さ69.4nm)とが交互
に積層してなる。そして、上部DBR膜13上に、厚さ
100nmのGaAsキャップ層14が形成されてい
る。
【0013】本実施形態において、DBR膜11,13
の膜厚について以下のように計算して形成している。一
般に、電磁波が屈折率の高い物質から低い物質へ入射す
るとその位相は変化せず、屈折率の低い物質から高い物
質へ入射する場合にのみその位相はπだけ変化する。こ
のことから、屈折率をn、発振波長をλとするとき、
【数1】λ/4n の膜厚で屈折率の高い物質と低い物質を交互に積み重ね
ると各々の層における反射波の位相が揃うためその位相
整合を利用した高反射率の反射鏡(DBR膜)を作製す
ることができる。従来、多層膜の反射鏡は屈折率の異な
る2種類の材質を1/4波長の光学的厚さで積み重ね、
このペア数を増加させることにより高い反射率の反射鏡
が得られるようになっているが、2つの材料の屈折率差
が大きい場合には少ないペア数で高反射率が得られると
いう特徴がある。
【0014】そこで、本実施形態の半導体発光素子の発
光波長は980nmであり、GaAs、AlAs、酸化
Alの屈折率はそれぞれ3.53,2.95,1.55
であることから、GaAsと酸化Alとで多層膜を形成
することにより、従来のGaAsとAlAsとの組み合
わせに比較して、少ないペア数で高反射率が得られるこ
とが分かる。酸化Alの膜厚について上記数1から適当
な値は158.1nmであるが、ここではAlAs層2
1,41を酸化させて形成しており、酸化後に膜厚が8
7%に減少するという実験結果から、AlAs層21,
41の膜厚としては181.7nmとしている。なお、
GaAs層22,42の膜厚については上記数1から6
9.4nmに設定している。
【0015】図3乃至図8は、図1の半導体発光素子の
製造工程を示す断面図であり、図3乃至図8を参照して
当該製造工程について説明する。
【0016】まず、図3に示すように、半導体基板10
において、面方位(311)A面の平担部10aに対し
て所定の傾斜角θ(90°>θ≧5°)で傾斜する斜面
部10bを、第1のマスクパターンを用いて、例えばウ
ェットエッチング法により段差加工して形成する。次い
で、段差加工された半導体基板10上に、図4に示すよ
うに、図2に示した構造を有する下部DBR膜11と活
性層12と上部DBR膜13とを、分子線エピタキシャ
ル(MBE)装置を用いて分子線エピタキシャル法によ
り結晶成長させて形成する。このとき、斜面部10bの
上部には、図4に示すように面方位(411)A面のフ
ァセット部17が生ずる。ここで、活性層12に両性不
純物であるSiをドープして、平担部10a上にp型活
性層12pを形成する一方、斜面部10b上にファセッ
ト部17を含むn型活性層12nを形成することによ
り、横方向のp−n接合を形成する。
【0017】次いで、フォトリソグラフィー法及びウェ
ットエッチング法により、第2のマスクパターンを用い
て、図5に示すように1つの素子のみを素子分離し、引
き続いて、図6に示すように、ウェットエッチング法に
より、第3のマスクパターンを用いて、発光部(本実施
形態ではレーザ)に相当する上部DBR膜13のみを残
してエッチングする。さらには、詳細後述する酸化処理
装置を用いて、DBR膜11,13を酸化処理する。最
後に、図7に示すように、AuGe(厚さ100nm)
/Ni(厚さ20nm)Au(厚さ150nm)にてな
るn型電極15をリフトオフ法により形成する一方、図
8に示すように、Zn(厚さ20nm)/Au(厚さ1
50nm)にてなるp型電極16をリフトオフ法により
形成し、450°C、1分間窒素ガス雰囲気中で合金化
する。以上の処理により、図1の半導体発光素子を得
る。そして、2つの電極15,16に電圧可変型直流電
源15,16が接続され、当該半導体発光素子に対して
順方向のバイアス電圧が印加される。
【0018】図9は、図6に示した、第3のマスクパタ
ーンを用いて上部DBR膜のパターニング及びDBR膜
11,13内のAlAs層21,41の酸化を行う第4
の工程において用いる酸化処理装置の構成を示す断面図
である。
【0019】図9において、N2ガスが充填されたN2
スボンベ201から出射されたNガスは、ポンプ20
2及びパイプ401を介して処理室101内に載置され
たビーカー203内の90°Cに加熱した水中に導入さ
れ、これにより発生する湿ったNガスは、パイプ40
2を介して処理室102内に導入される。これにより、
ヒーター301により400°Cに加熱されたサンプル
302のAlAs層21,41の側面から酸化処理を行
う。処理後のN2ガスはパイプ403を介して排出され
る。このときの酸化速度は水とサンプル302の加熱温
度、及び窒素ガスの流量によって適宜制御される。
【0020】図10は、図1の半導体発光素子の発光動
作を示すエネルギー準位図である。図10に示すよう
に、直流電源1からの電流によるキャリアは、活性層1
2の横方向に配置された2つの電極15,16を介し
て、活性層12内の量子井戸層33内のIn0.2Ga0.8
As層51の伝導帯Ecにトラップされた後、その価電
子帯Evに遷移して誘導放出により光子が発生し、上部
DBR膜13と下部DBR膜11との間で光子を反射さ
せて共振させることにより、より大きな強度を有する光
出力が発生されて出力される。
【0021】以上のように構成された半導体発光素子の
駆動において、電流は、図1に示すように横方向のp−
n接合を利用して注入する。当該p−n接合については
SiドープGaAs層の伝導型が面方位に依存するとい
う性質を用いており、面方位(311)A面上でp型と
なり、面方位(411)A面のファセット部17及び面
方位(511)面の斜面部10b上でn型になる。本構
造を用いることにより、伝導性がないことからDBR膜
を通して電流を注入するといった従来例の構造では不可
能であった酸化AlをDBR膜11,13として用いる
ことができるだけでなく、GaAsとの屈折率差が大き
いため膜厚を従来の6μmから2μmと激減させること
ができる。しかも横方向p−n接合から電流を注入する
ことにより、従来問題となっていたDBR膜から電流注
入する場合のバリア層でのキャリアの損失も無いことか
ら、従来例に比較して低い低消費電力で動作し、かつ高
速変調を行うことができる。
【0022】本実施形態の半導体発光素子は、AlAs
層21,41を酸化してなるAl酸化膜と、GaAs層
22,42との反射率差が大きいことを利用しており、
これによりDBR膜11,13においてAlAs層2
1,41とGaAs層22,42が交互に積層された積
層数を激減させることが可能である。さらに、従来この
ような構造を用いた場合には酸化Alの抵抗が高くな
り、電流注入を出来ないという問題点があったが、横方
向のp−n接合を用いることによりこの問題点を解決
し、しかもp−n接合部から電流を注入することにより
DBR膜を通した場合に問題であったキャリアの損失お
よび緩和時間を長くする要因を減らすことができる。従
って、従来例に比較して低い消費電力でかつ高速で動作
し、しかも製造方法が簡単である半導体発光素子とその
製造方法を提供することができる。
【0023】<変形例>以上の実施形態において、Ga
As層及びInGaAs層を分子線エピタキシャル法で
成長させているが、本発明はこれに限らず、有機金属化
学的気相成長法又は液相成長法などのその他の結晶成長
法で形成してもよい。
【0024】以上の実施形態においては、半導体基板1
0の上面である面方位(311)A面の平担部10aに
対して傾斜角θ(90°>θ≧6°)を有する、例えば
面方位(511)A面(θ=9.5゜)の斜面部10b
が形成されるようにウェットエッチング法によって段差
加工を行っているが、本発明はこれに限らず、以下のよ
うに形成してもよい。半導体基板10の上面である面方
位(311)A面の平担部10aに対して傾斜角θ(9
0°>θ≧6°)を有する、例えば面方位(100)面
(θ=25.3゜)の斜面部10bが形成されるように
ウェットエッチング法によって段差加工を行ってもよ
い。また、半導体基板10の上面である面方位(11
1)A面の平担部10aに対して傾斜角θ(90°>θ
≧36°)を有する、例えば面方位(511)A面(θ
=38.9゜)の斜面部10bが形成されるようにウェ
ットエッチング法によって段差加工を行ってもよい。
【0025】
【発明の効果】以上詳述したように本発明に係る半導体
発光素子によれば、面方位(311)A面の平坦部と面
方位(511)A面の斜面部とが形成されるように段差
加工された半絶縁性化合物半導体基板上に、所定の化合
物半導体にてなる活性層を、それぞれAlAs層とGa
As層とが交互に積層されてなる下部と上部の分布反射
膜で挟設しかつ上記段差の斜面部上に面方位(411)
A面のファセット部が形成されるように形成した後、上
記AlAs層を酸化させ、上記活性層の平坦部と、ファ
セット部及び斜面部との間において伝導型の違いにより
形成された横型p−n接合を利用して、上記活性層の横
方向に形成された2つの電極を介して横方向で電流を注
入することにより発光させる。ここで、上記活性層は、
量子井戸層を、第1のSiドープGaAs層及び第1の
キャリア閉じ込め層と、第2のSiドープGaAs層及
び第2のキャリア閉じ込め層とにより挟設するように形
成される。
【0026】本発明に係る半導体発光素子は、AlAs
層を酸化してなるAl酸化膜と、GaAs層との反射率
差が大きいことを利用しており、これにより分布反射膜
においてAlAs層とGaAs層が交互に積層された積
層数を激減させることが可能である。さらに、従来この
ような構造を用いた場合には酸化Alの抵抗が高くな
り、電流注入を出来ないという問題点があったが、横方
向のp−n接合を用いることによりこの問題点を解決
し、しかもp−n接合部から電流を注入することにより
分布反射膜を通した場合に問題であったキャリアの損失
および緩和時間を長くする要因を減らすことができる。
従って、従来例に比較して低い消費電力でかつ高速で動
作し、しかも製造方法が簡単である半導体発光素子を提
供することができる。
【0027】また、本発明に係る半導体発光素子の製造
方法によれば、半絶縁性化合物半導体基板上において面
方位(311)A面の平坦部と面方位(511)A面の
斜面部とが形成されるように段差を形成することと、上
記半導体基板上に、それぞれAlAs層とGaAs層と
が交互に積層されてなる下部の分布反射膜を形成するこ
とと、上記下部の分布反射膜上に、結晶成長法によって
上記段差の斜面部上に面方位(411)A面のファセッ
ト部が形成されるように、所定の化合物半導体にてなる
活性層を形成することと、上記段差によって形成される
上記活性層の平担部と、ファセット部及び斜面部との間
において伝導型の違いで横方向p−n接合を形成するこ
とと、上記活性層上に、AlAs層とGaAs層とが交
互に積層されてなる上部の分布反射膜を形成すること
と、上記上部と下部の分布反射膜の各AlAs層を酸化
させることと、上記活性層の横方向に配置されるよう
に、2つの電極を形成することとを含む。ここで、上記
活性層を形成することは、量子井戸層を、第1のSiド
ープGaAs層及び第1のキャリア閉じ込め層と、第2
のSiドープGaAs層及び第2のキャリア閉じ込め層
とにより挟設するように形成することを含む。
【0028】本発明に係る半導体発光素子は、AlAs
層を酸化してなるAl酸化膜と、GaAs層との反射率
差が大きいことを利用しており、これにより分布反射膜
においてAlAs層とGaAs層が交互に積層された積
層数を激減させることが可能である。さらに、従来この
ような構造を用いた場合には酸化Alの抵抗が高くな
り、電流注入を出来ないという問題点があったが、横方
向のp−n接合を用いることによりこの問題点を解決
し、しかもp−n接合部から電流を注入することにより
分布反射膜を通した場合に問題であったキャリアの損失
および緩和時間を長くする要因を減らすことができる。
従って、従来例に比較して低い消費電力でかつ高速で動
作し、しかも製造方法が簡単である半導体発光素子の製
造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る一実施形態である半導体発光素
子の構造を示す断面図である。
【図2】 図1の半導体発光素子の詳細な構造を示す断
面図である。
【図3】 図1の半導体発光素子の製造工程のうちの第
1のマスクパターンを用いて半導体基板10のパターニ
ングを行う第1の工程を示す断面図である。
【図4】 図1の半導体発光素子の製造工程のうちのエ
ピタキシャル成長を行う第2の工程を示す断面図であ
る。
【図5】 図1の半導体発光素子の製造工程のうちの第
2のマスクパターンを用いてメサのパターニングを行う
第3の工程を示す断面図である。
【図6】 図1の半導体発光素子の製造工程のうちの第
3のマスクパターンを用いて上部DBR膜13のパター
ニング及びDBR膜11,13の酸化を行う第4の工程
を示す断面図である。
【図7】 図1の半導体発光素子の製造工程のうちの第
4のマスクパターンを用いてn型電極15の蒸着を行う
第5の工程を示す断面図である。
【図8】 図1の半導体発光素子の製造工程のうちの第
4のマスクパターンを用いてp型電極16の蒸着を行う
第6の工程を示す断面図である。
【図9】 図6に示した、第3のマスクパターンを用い
て上部DBR膜13のパターニング及びDBR膜11,
13内のAlAs層21,41の酸化を行う第4の工程
において用いる酸化処理装置の構成を示す断面図であ
る。
【図10】 図1の半導体発光素子の発光動作を示すエ
ネルギー準位図である。
【符号の説明】 1…電圧可変型直流電源、 10…GaAs半導体基板、 10a…平担部、 10b…斜面部、 11…下部DBR膜、 12…活性層、 12p…p型活性層、 12n…n型活性層、 13…上部DBR膜、 14…GaAsキャップ層、 15…n型電極、 16…p型電極、 17…ファセット部、 21…AlAs層、 22…GaAs層、 31…キャリア閉じ込め層、 32…SiドープGaAs層、 33…量子井戸層、 34…SiドープGaAs層、 35…キャリア閉じ込め層、 41…AlAs層、 42…GaAs層、 101,102…処理室、 201…N2ガスボンベ、 202…ポンプ、 203…ビーカー、 301…ヒーター、 302…サンプル、 401,402,403…パイプ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大西 一 京都府相楽郡精華町大字乾谷小字三平谷 5番地 株式会社エイ・ティ・アール環 境適応通信研究所内 (72)発明者 江上 典文 京都府相楽郡精華町大字乾谷小字三平谷 5番地 株式会社エイ・ティ・アール環 境適応通信研究所内 (56)参考文献 特開 平7−273399(JP,A) 特開 平9−36345(JP,A) 特開 平5−129717(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01S 3/18 H01L 33/00 H01L 21/203 JICSTファイル(JOIS)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 面方位(311)A面の平坦部と面方位
    (511)A面の斜面部とが形成されるように段差加工
    された半絶縁性化合物半導体基板上に、所定の化合物半
    導体にてなる活性層を、それぞれAlAs層とGaAs
    層とが交互に積層されてなる下部と上部の分布反射膜で
    挟設しかつ上記段差の斜面部上に面方位(411)A面
    のファセット部が形成されるように形成した後、上記A
    lAs層を酸化させ、上記活性層の平坦部と、ファセッ
    ト部及び斜面部との間において伝導型の違いにより形成
    された横型p−n接合を利用して、上記活性層の横方向
    に形成された2つの電極を介して横方向で電流を注入す
    ることにより発光させることを特徴とする半導体発光素
    子。
  2. 【請求項2】 上記活性層は、量子井戸層を、第1のS
    iドープGaAs層及び第1のキャリア閉じ込め層と、
    第2のSiドープGaAs層及び第2のキャリア閉じ込
    め層とにより挟設するように形成されたことを特徴とす
    る請求項1記載の半導体発光素子。
  3. 【請求項3】 半絶縁性化合物半導体基板上において面
    方位(311)A面の平坦部と面方位(511)A面の
    斜面部とが形成されるように段差を形成することと、 上記半導体基板上に、それぞれAlAs層とGaAs層
    とが交互に積層されてなる下部の分布反射膜を形成する
    ことと、 上記下部の分布反射膜上に、結晶成長法によって上記段
    差の斜面部上に面方位(411)A面のファセット部が
    形成されるように、所定の化合物半導体にてなる活性層
    を形成することと、 上記段差によって形成される上記活性層の平担部と、フ
    ァセット部及び斜面部との間において伝導型の違いで横
    方向p−n接合を形成することと、 上記活性層上に、AlAs層とGaAs層とが交互に積
    層されてなる上部の分布反射膜を形成することと、 上記上部と下部の分布反射膜の各AlAs層を酸化させ
    ることと、 上記活性層の横方向に配置されるように、2つの電極を
    形成することとを含むことを特徴とする半導体発光素子
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 上記活性層を形成することは、量子井戸
    層を、第1のSiドープGaAs層及び第1のキャリア
    閉じ込め層と、第2のSiドープGaAs層及び第2の
    キャリア閉じ込め層とにより挟設するように形成するこ
    とを含むことを特徴とする請求項3記載の半導体発光素
    子の製造方法。
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