JPH11329430A - 非水電解液二次電池 - Google Patents

非水電解液二次電池

Info

Publication number
JPH11329430A
JPH11329430A JP10133019A JP13301998A JPH11329430A JP H11329430 A JPH11329430 A JP H11329430A JP 10133019 A JP10133019 A JP 10133019A JP 13301998 A JP13301998 A JP 13301998A JP H11329430 A JPH11329430 A JP H11329430A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
secondary battery
electrolyte secondary
negative electrode
aqueous electrolyte
positive electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10133019A
Other languages
English (en)
Inventor
Naoki Shinoda
直樹 篠田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Maxell Holdings Ltd
Original Assignee
Hitachi Maxell Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Maxell Ltd filed Critical Hitachi Maxell Ltd
Priority to JP10133019A priority Critical patent/JPH11329430A/ja
Publication of JPH11329430A publication Critical patent/JPH11329430A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Landscapes

  • Carbon And Carbon Compounds (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高容量で、かつサイクル特性が優れた非水電
解液二次電池を提供する。 【解決手段】 少なくとも正極、負極および非水溶媒系
の電解液を有してなる非水電解液二次電池において、負
極活物質の少なくとも一つとして、次の一般式(I) Lix y Si (I) (式中、xとyは、0≧x、0<y≦3で、Mは単独で
もリチウムと合金を形成し得るSi以外の元素を少なく
とも一つを含む任意の単一または複数の元素群である)
で表される含シリコン合金を用いる。上記一般式(I)
で表される含シリコン合金中におけるMの構成比として
は2〜80原子%が好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非水電解液二次電
池に関し、さらに詳しくは、高容量で、かつサイクル特
性が優れた非水電解液二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】リチウム二次電池に代表される非水電解
液二次電池は、高容量で、かつ高電圧、高エネルギー密
度であることから、その発展に対して大きな期待が寄せ
られている。
【0003】この非水電解液二次電池では、有機溶媒に
リチウム塩を溶解させた非水溶媒系の電解液を用い、負
極活物質としてリチウムイオンをドープ・脱ドープ可能
な活性炭や黒鉛などの炭素材料を用いることが検討され
ている(特公平4−24831号公報、特公平5−17
669号公報など)。
【0004】上記黒鉛は、炭素原子6個に対して1個の
リチウムイオンを捕らえることができ、これを単位体積
当たりの容量で示すと830mAh/mlに相当する。
【0005】しかしながら、この黒鉛は、充放電による
リチウムイオンの出入により、完全充電(372mAh
/g相当のリチウムを含む状態)時には、完全放電(リ
チウムを含まない状態)時に対して層間距離が約10%
拡大し、充電、放電を繰り返すと、この伸び縮みにより
電極の剥離や微粉化が生じて特性が低下する。そのた
め、黒鉛で500サイクル以上の寿命を得るには、通常
250mAh/g(600mAh/ml)以下の範囲内
で使用しなければならないという制約があった。
【0006】この黒鉛よりも高容量のものとしては低結
晶炭素がある。この低結晶炭素は黒鉛層間以外にも非晶
質部分の空隙にリチウムイオンを挿入することができ、
しかも充放電中に格子間隔の伸び縮みがほとんどないの
で、サイクル寿命も長くなるものと期待されている。
【0007】ところが、この低結晶炭素は理論上最大1
200mAh/g(すなわち、C2Liの状態)までの
高容量を期待できるものの、真密度が低く、体積あたり
の容量では黒鉛と大差がない。
【0008】また、アルミニウムやケイ素のリチウム合
金を負極活物質として用いることによって、金属リチウ
ムに匹敵する高い容量が得られることも以前から知られ
ているが、これらを二次電池の負極活物質として用いた
場合には、充放電に伴う膨張・収縮が激しいため、充分
なサイクル特性を得ることが難しい。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な従来技術の問題点を解決し、高容量で、かつサイクル
特性が優れた非水電解液二次電池を提供することを目的
とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、少なくとも正
極、負極および非水溶媒系の電解液を有してなる非水電
解液二次電池において、負極活物質の少なくとも一つ
に、次の一般式(I) Lix y Si (I) (式中、x、yは、0≧x、0<y≦3で、Mは単独で
もリチウムと合金を形成しうるSi以外の元素を少なく
とも一つ含む任意の単一または複数の元素群である)で
表される含シリコン合金を用いることによって、高容量
で、かつサイクル特性が優れた非水電解液二次電池が得
られることを見出し、上記課題を達成したものである。
【0011】
【発明の実施の形態】上記一般式(I)で表される含シ
リコン合金中において、Mの構成比としては2〜80原
子%が好ましく、より好ましくは5〜60原子%であ
り、さらに好ましくは10〜50原子%である。すなわ
ち、Mの含シリコン合金中における構成比を2原子%以
上にすることによって、サイクル特性の向上が好適に達
成でき、またMの含シリコン合金中における構成比を8
0原子%以下にすることによって、相対的なSi比率の
増加により充分な容量を確保することがしやすくなる。
【0012】上記一般式(I)において、Mはリチウム
と合金を形成しうるSi以外の元素なら何でも良いが、
コストや環境面への影響を考慮すると、Ca、Sr、B
a、Co、Zn、B、Al、Ga、In、Ge、Sn、
Pb、P、Biのいずれかが好ましく、特にLi(リチ
ウム)との合金化電位がSi(シリコン)とLi(リチ
ウム)との合金化電位よりも貴である場合に効果が高い
ことが判明した。そのような観点から、Mとしては特に
Bi、Sb、Inなどが好ましい。また、Mの一部にリ
チウムと合金化しない元素を含有したとしても本発明の
効果は損なわれず、そのような場合も本発明に含まれ
る。
【0013】また、本発明者は、上記非水電解液二次電
池において、放電電位を規制することによってサイクル
特性を向上させることができることも見出した。すなわ
ち、電池としての利用範囲をSi(シリコン)とLi
(リチウム)の合金化電位またはそれより卑な電位だけ
にとどめることによってサイクル特性を大きく向上させ
ることができた。このような使用をする場合、MとLi
(リチウム)との合金化に必要なLi(リチウム)は常
時負極活物質中に含有されている必要がある。これは電
池外または電池内で電気的化成を行うか、合成段階でL
i(リチウム)を含有させた合金としておくことで可能
になるが、生産性の面からは後者の方法が好ましい。
【0014】さらに、前記一般式(I)で表される含シ
リコン合金を負極活物質として用いるにあたっては、導
電助剤兼活物質保持材としてX線回折での(002)面
の層間距離(d002 )がd002 ≦0.35nmの黒鉛材
料を負極合剤中10重量%以上含有させておくことがサ
イクル特性の面から好ましい。ただし、高容量を得るた
めには上記黒鉛材料の負極合剤中の含有量は80重量%
以下にするのが好ましい。また、バインダーとしては、
セルロース系樹脂またはポリアクリル酸を用いると、サ
イクル特性がさらに改善されるので好ましい。
【0015】負極は、例えば、上記負極活物質に、必要
に応じ、上記のような導電助剤やバインダーを加え、混
合して負極合剤を調製し、それを溶剤に分散させてペー
ストにし(バインダーはあらかじめ溶剤に溶解させてお
いてから負極活物質などと混合してもよい)、その負極
合剤ペーストを銅箔などからなる集電体に塗布し、乾燥
して、集電体の少なくとも一方の面に負極合剤層を形成
することによって作製される。ただし、負極の作製方法
は上記例示の方法に限られることなく、他の方法によっ
てもよい。
【0016】本発明において、正極活物質としては、例
えば、LiCoO2 などのリチウムコバルト酸化物、L
iMn2 4 などのリチウムマンガン酸化物、LiNi
2などのリチウムニッケル酸化物、二酸化マンガン、
五酸化バナジウム、クロム酸化物などの金属酸化物また
は二硫化チタン、二硫化モリブデンなどの金属硫化物な
どが用いられ、特にLiNiO2 、LiCoO2 、Li
Mn2 4 などの充電時の開路電圧がLi基準で4V以
上を示すリチウム複合酸化物を正極活物質として用いる
場合は、高エネルギー密度で高容量が得られるので好ま
しい。また、それらの中でも特に容量の高いLiNiO
2 やNi(ニッケル)を含有する複合酸化物(ただし、
その組成中にNiを5原子%以上含有するもの)が特に
好ましい。上記のNiを含有する複合酸化物としては、
例えば、下記の一般式(II) Lip Ni1-q q r (II) (式中、p、q、rは、p≧0、0≦q≦1、1≦r≦
6で、AはCo、Mn、Al、Mg、Tiなどを一つま
たは複数含有するもの)で表されるNiを含有するリチ
ウム複合酸化物が挙げられる。
【0017】正極は、例えば、上記正極活物質に、必要
に応じて、例えば、鱗片状黒鉛などの導電助剤やポリフ
ッ化ビニリデンなどのバインダに加え、混合して正極合
剤を調製し、それを溶剤で分散させてペーストにし(バ
インダはあらかじめ溶剤に溶解させてから正極活物質な
どと混合してもよい)、その正極合剤ペーストをアルミ
ニウム箔などからなる集電体に塗布し、乾燥して、集電
体の少なくとも一方の面に正極合剤層を形成することに
よって作製される。ただし、正極の作製方法は、上記例
示の方法に限られることなく、他の方法によってもよ
い。
【0018】上記正極や負極の集電体としては、例え
ば、アルミニウム箔、銅箔、ニッケル箔、ステンレス鋼
箔などの金属箔や、それらの金属を網状にしたものなど
が用いられるが、正極集電体としては特にアルミニウム
箔が適しており、負極集電体としては特に銅箔が適して
いる。
【0019】本発明において、電解液としては、有機溶
媒などの非水溶媒に電解質を溶解させることによって調
製した非水溶媒系の電解液が用いられるが、その電解液
溶媒の構成成分としては、鎖状エステルが粘度が低くリ
チウムイオンが移動しやすいことから適している。特に
よく用いられる鎖状エステルは、ジメチルカーボネー
ト、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネー
ト、プロピオン酸メチルなどの鎖状のCOO−結合を有
する有機溶媒である。
【0020】また、上記鎖状エステルに下記の誘導率が
高いエステル(誘導率30以上)を混合して用いると、
電気伝導度や電池特性が向上するので特に好ましい。そ
のような誘導率が高いエステルとしては、例えば、プロ
ピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート
(EC)、ブチレンカーボネート(BC)、ガンマーブ
チロラクトン(γ−BL)、エチレングリコールサルフ
ァイト(EGS)などが挙げられる。特に環状構造のも
のが好ましく、とりわけ環状のカーボネートが好まし
く、エチレンカーボネート(EC)が最も好ましい。
【0021】上記誘導率の高いエステルの全電解液溶媒
中の含有量としては、粘度とのバランスをとる観点か
ら、40体積%未満が好ましく、より好ましくは30体
積%以下、さらに好ましくは25体積%以下である。そ
して、これらの誘導率の高いエステルによる電池特性な
どの向上は、上記エステルが全電解液溶媒中の10体積
%以上になると顕著になり、20体積%に達するとさら
に向上が見られるようになる。
【0022】上記エステル以外に併用可能な溶媒として
は、例えば、1,2−ジメトキシエタン(DME)、
1,3−ジオキソラン(DO)、テトラヒドロフラン
(THF)、2−メチル−テトラヒドロフラン(2Me
−THF)、ジメチルエーテル(DEE)などが挙げら
れる。そのほか、アミン系またはイミド系有機溶媒、含
イオウ系または含フッ素系有機溶媒なども用いることが
できる。
【0023】電解液の電解質としては、例えば、LiC
lO4 、LiPF6 、LiBF4 、LiAsF6 、Li
SbF6 、LiCF3 、SO3 、LiC4 9 SO3
LiCF3 CO2 、Li2 2 4 (SO3 2 、Li
N(CF3 SO2 2 、LiC(CF3 SO2 3 、L
iCn 2n+1SO3 (n≧2)、LiN(RfO SO
2 2 〔ここでRfはフルオロアルキル基〕などが単独
でまたは2種以上混合して用いられるが、特にLiPF
6 やLiC4 9 SO3 などが好ましい。電解液中にお
ける電解質の濃度は、特に限定されるものではないが、
濃度を1mol/l以上の多めにすると安全性が良くな
るので好ましく、1.2mol/l以上がより好まし
い。また、1.7mol/lより少ないと電気特性が良
くなるので好ましく、1.5mol/lより少ないとよ
り好ましい。
【0024】
【実施例】つぎに、実施例をあげて本発明をより具体的
に説明する。ただし、本発明はれらの実施例のみに限定
されるものではない。
【0025】実施例1 メチルエチルカーボネートとエチレンカーボネートとを
体積比75:25で混合し、この混合溶媒にLiPF6
を1.4mol/l溶解させて、組成が1.4mol/
l LiPF6 /EC:MEC(25:75体積比)で
示される電解液を調製した。
【0026】上記電解液におけるECはエチレンカーボ
ネートの略称であり、MECはメチルエチルカーボネー
トの略称である。従って、上記電解液を示す1.4mo
l/l LiPF6 /EC:MEC(25:75体積
比)は、エチルメチルカーボネート75体積%とエチレ
ンカーボネート25体積%との混合溶媒にLiPF6
1.4mol/l溶解させたものであることを示してい
る。
【0027】上記とは別に、LiCoO2 に導電助剤と
して鱗片状黒鉛を重量比90:6.3で加えて混合し、
この混合物と、ポリフッ化ビニリデンをN−メチルピロ
リドンに溶解させた溶液とを混合してペースト状にし
た。この正極合剤ペーストを70メッシュの網を通過さ
せて大きなものを取り除いた後、厚さ20μmのアルミ
ニウム箔からなる正極集電体の両面に均一に塗布して乾
燥して正極合剤層を形成し、その後、ローラプレス機に
より圧縮成形した後、切断し、リード体を溶接して、帯
状の正極を作製した。なお、上記ポリフッ化ビニリデン
の量はLiCoO 2 に対して重量比で90:10であっ
た。
【0028】つぎに、組成がAg:Si=1:9(原子
比)の含シリコン合金粉末(なお、AgのLiとの合金
化電位はSiのそれより0.3Vほど卑である)60重
量部と、鱗片状黒鉛30重量部と、ポリアクリル酸10
重量部とをN−メチルピロリドンで混合分散させてペー
スト状にした。この負極合剤ペーストを70メッシュの
網を通過させて大きなものを取り除いた後、厚さ10μ
mの帯状の銅箔からなる負極集電体の両面に均一に塗布
して乾燥して負極合剤層を形成し、その後、ローラプレ
ス機により圧縮成形し、切断した後、リード体を溶接し
て、帯状の負極を作製した。
【0029】前記帯状正極を厚さ25μmの微孔性ポリ
エチレンフィルムを介して上記帯状負極に重ね、渦巻状
に巻回して渦巻状巻回構造の電極体とした後、外径18
mmの有底円筒状の電池ケース内に充填し、正極および
負極のリード体の溶接を行った。
【0030】つぎに、前記電解液の電池ケース内に注入
し、電解液がセパレータなどに充分に浸透した後、封口
し、予備充電、エイジングを行い、図1の模式図に示す
ような構造の筒型の非水電解液二次電池を作製した。
【0031】図1に示す電池について説明すると、1は
前記の正極で、2は負極である。ただし、図1では、繁
雑化を避けるため、正極1や負極2の作製にあたって使
用した集電体としての金属箔などは図示していない。そ
して、これらの正極1と負極2はセパレータ3を介して
渦巻状に巻回され、渦巻状巻回構造の電極体として電解
液4と共に電池ケース5内に収容されている。
【0032】電池ケース5はステンレス鋼製で、負極端
子を兼ねており、この電池ケース5の底部には上記渦巻
状巻回構造の電極体の挿入に先立って、ポリプロピレン
製の絶縁体6が配置されている。封口板7はアルミニウ
ム製で、円板状をしていて、中央部に薄肉部7aを設
け、かつ上記薄肉部7aの周囲に電池内圧を防爆弁9に
作用させるための圧力導入口7bとしての孔が設けられ
ている。そして、この薄肉部7aの上面に防爆弁9の突
出部9aが溶接され、溶接部分11を構成している。な
お、上記の封口板7に設けた薄肉部7aや防爆弁9の突
出部9aなどは、図面上での理解がしやすいように、切
断面のみを図示しており、切断面後方の輪郭線は図示を
省略している。また、封口板7の薄肉部7aと防爆弁9
の突出部9aとの溶接部分11も、図面上での理解が容
易なように、実際よりは誇張した状態に図示している。
【0033】端子板8は、圧延鋼製で表面にニッケルメ
ッキが施され、周縁部が鍔状になった帽子状をしてお
り、この端子板8にはガス排出孔8aが設けられてい
る。防爆弁9は、アルミニウム製で、円板状をしてお
り、その中央部には発電要素側(図1では、下側)に先
端部を有する突出部9aが設けられ、その突出部9aの
下面が、前記したように、封口板7の薄肉部7aの上面
に溶接され、溶接部分11を構成している。絶縁パッキ
ング10は、ポリプロピレン製で、環状をしており、封
口板7の周縁部の上部に配置され、その上部に防爆弁9
が配置していて、封口板7と防爆弁9とを絶縁するとと
もに、両者の間から電解液が漏れないように両者の間隙
を封止している。環状ガスケット12はポリプロピレン
製で、リード体13はアルミニウム製で、前記封口板7
と正極1とを接続し、渦巻状巻回構造の電極体の上部に
は絶縁体14が配置され、負極2と電池ケース5の底部
とはニッケル製のリード体15で接続されている。
【0034】前記のように、電池ケース5の底部には絶
縁体6が配置され、前記正極1、負極2およびセパレー
タ3からなる渦巻状巻回構造の電極体や、電解液4、渦
巻状巻回構造の電極体上部の絶縁体14などは、この電
池ケース5内に収容され、それらの収容後、電池ケース
5の開口端近傍部分に底部が内方に突出した環状の溝が
形成される。そして、上記電池ケース5の開口部に、封
口板7、絶縁パッキング10、防爆弁9が挿入された環
状ガスケット12を入れ、さらにその上から端子板8を
挿入し、電池ケース5の溝から先の部分を内方に締め付
けることによって、電池ケース5の開口部が封口されて
いる。ただし、上記のような電池組立にあたっては、前
記のように、あらかじめ負極2と電池ケース5とをリー
ド体15で接続し、正極1と封口板7とをリード体13
で接続しておくことが好ましい。
【0035】上記のようにして組み立てられた電池にお
いては、封口板7の薄肉部7aと防爆弁9の突出部9a
とが溶接部分11で接触し、防爆弁9の周縁部と端子板
8の周縁部とが接触し、正極1と封口板7とは正極側の
リード体13で接続されているので、正極1と端子板8
とはリード体13、封口板7、防爆弁9およびそれらの
溶接部分11によって電気的接続が得られ、電路として
正常に機能する。
【0036】そして、電池に異常事態が起こり、電池内
部にガスが発生して電池の内圧が上昇した場合には、そ
の内圧上昇により、防爆弁9の中央部が内圧方向(図1
では、上側の方向)に変形し、それに伴って溶接部分1
1で一体化されている薄肉部7aに剪断力が働いて、該
薄肉部7aが破断するか、または防爆弁9の突出部9a
と封口板7の薄肉部7aとの溶接部分11が剥離し、そ
れによって、正極1と端子板8との電気的接続が消失し
て、電流が遮断されるようになる。その結果、電池反応
が進行しなくなるので、過充電時や短絡時でも、充電電
流や短絡電流による電池の温度上昇や内圧上昇がそれ以
上進行しなくなって、電池の発火や破裂を防止できるよ
うに設計されている。
【0037】なお、上記防爆弁9には薄肉部9bが設け
られており、たとえば、充電が極度に進行にして電解液
や活物質などの発電要素が分解し、大量のガスが発生し
た場合は、防爆弁9が変形して、防爆弁9の突出部9a
と封口板7の薄肉部7aとの溶接部分11が剥離した
後、この防爆弁9に設けた薄肉部9bが開裂してガスを
端子板8のガス排出孔8aから電池外部に排出させて電
池の破裂を防止することができるように設計されてい
る。
【0038】実施例2 組成がSb:Si=1:9(原子比)の含シリコン合金
粉末(なお、SbのLiとの合金化電位はSiのそれよ
り0.5Vほど貴である)を負極活物質として用いた以
外は、実施例1と同様に非水電解液二次電池を作製し
た。
【0039】実施例3 組成がLi:Sb:Si=2:1:9(原子比)の含シ
リコン合金粉末を負極活物質として用いた以外は、実施
例1と同様に非水電解液二次電池を作製した。
【0040】実施例4 含シリコン合金を85重量部とし、鱗片状黒鉛5重量部
とした以外は、実施例3と同様に非水電解液二次電池を
作製した。
【0041】実施例5 正極活物質としてLiCoO2 に代えてLiNiO2
用いた以外は、実施例2と同様に非水電解液二次電池を
作製した。
【0042】比較例1 負極活物質として金属Siを用いた以外は、実施例1と
同様に非水電解液二次電池を作製した。
【0043】上記のように作製した実施例1〜5および
比較例1の電池について、0.2Cで電圧2.75〜
4.1Vの範囲で充放電させ、2サイクル目の放電容量
に対する100サイクル目の放電容量維持率〔(100
サイクル目の放電容量)/(2サイクル目の放電容量)
×100〕を調べた結果を表1に示す。
【0044】
【表1】
【0045】表1に示すように、金属Siを負極活物質
として用いた比較例1では、11サイクル目で容量をま
ったく維持することができなくなったのに対し、実施例
1〜5では、100サイクル目においてもかなりの容量
を維持しており、サイクル特性が優れていた。ただし、
黒鉛の配合比が少ない実施例4では、サイクル特性が少
し悪くなっていた。
【0046】つぎに、実施例2と実施例3について、S
bとLiとの合金化電位範囲を除くため、3.45〜
4.1Vの範囲で充放電させて前記と同様に100サイ
クル目の放電容量維持率を調べた結果を表2に示す。
【0047】
【表2】
【0048】表2に示す結果から明らかなように、Sb
のようにSiの合金化電位より貴な合金化電位(いずれ
も、Liとの合金化電位)を持つものを添加し、2サイ
クル目以降の充放電電位範囲として添加金属の合金化電
位範囲外を使用することによって、さらに大きくサイク
ル特性を改善することができた。すなわち、表1の場合
は、電圧2.75〜4.1Vの範囲で充放電させて、実
施例2では86%の放電容量維持率を得、実施例3では
92%の放電容量維持率を得たが、表2の場合は、Sb
とLiとの合金化電位範囲を除き、3.45〜4.1V
の範囲で充放電させた結果、実施例2では92%の放電
容量維持率を得て、放電容量維持率を6%向上させるこ
とができ、また、実施例3では97%の放電容量維持率
を得て、放電容量維持率を5%向上させることができ
た。
【0049】さらに、実施例2と実施例5について、
2.75〜4.1Vで0.1Cの条件下で放電容量を測
定した結果を表3に示す。
【0050】
【表3】
【0051】表3に示すように、実施例5の方が実施例
2より放電容量が大きく、負極活物質としてLiNiO
2 を用いた場合は、LiCoO2 を用いた場合に比べて
容量を増加することができた。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、高容
量で、かつサイクル特性が優れた非水電解液二次電池を
提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る非水電解液二次電池の一例を模式
的に示す断面図である。
【符号の説明】
1 正極 2 負極 3 セパレータ 4 電解液

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも正極、負極および非水溶媒系
    の電解液を有してなる非水電解液二次電池において、負
    極活物質の少なくとも一つが、次の一般式(I) Lix y Si (I) (式中、xとyは、0≧x、0<y≦3で、Mは単独で
    もリチウムと合金を形成しうるSi以外の元素を少なく
    とも一つを含む任意の単一または複数の元素群である)
    で表される含シリコン合金であることを特徴とする非水
    電解液二次電池。
  2. 【請求項2】 一般式(I)で表される含シリコン合金
    中におけるMの構成比が2〜80原子%である請求項1
    記載の非水電解液二次電池。
  3. 【請求項3】 LiとMとの合金化電位がLiとSiと
    の合金化電位より貴である請求項1または2記載の非水
    電解液二次電池。
  4. 【請求項4】 電池の化成をのぞく充放電には、Liと
    Mとの合金化電位の範囲を用いず、LiとSiとの合金
    化電位またはそれより卑な電位範囲を使用する請求項3
    記載の非水電解液二次電池。
  5. 【請求項5】 電池組立前にLiとMとの合金化を行う
    請求項4記載の非水電解液二次電池。
  6. 【請求項6】 負極が集電体の少なくとも一方の面に負
    極合剤層を形成してなり、該負極合剤層の負極合剤が導
    電助剤として(002)面の層間距離(d00 2 )がd
    002 ≦0.35nmの黒鉛材料を10〜80重量%含有
    する請求項1記載の非水電解液二次電池。
  7. 【請求項7】 正極活物質の少なくとも一つが、その組
    成においてNiを5原子%以上含有するニッケル酸化物
    またはニッケル複合酸化物である請求項1記載の非水電
    解液二次電池。
JP10133019A 1998-05-15 1998-05-15 非水電解液二次電池 Pending JPH11329430A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10133019A JPH11329430A (ja) 1998-05-15 1998-05-15 非水電解液二次電池

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10133019A JPH11329430A (ja) 1998-05-15 1998-05-15 非水電解液二次電池

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11329430A true JPH11329430A (ja) 1999-11-30

Family

ID=15094903

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10133019A Pending JPH11329430A (ja) 1998-05-15 1998-05-15 非水電解液二次電池

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11329430A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001003210A1 (fr) * 1999-07-01 2001-01-11 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Pile secondaire a electrolyte non aqueux
JP2006351468A (ja) * 2005-06-20 2006-12-28 Toyota Motor Corp リチウム二次電池の製造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001003210A1 (fr) * 1999-07-01 2001-01-11 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Pile secondaire a electrolyte non aqueux
US6544687B1 (en) 1999-07-01 2003-04-08 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Non-aqueous electrolyte secondary battery
JP2006351468A (ja) * 2005-06-20 2006-12-28 Toyota Motor Corp リチウム二次電池の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5232631B2 (ja) 非水電解質電池
US7556881B2 (en) Lithium secondary battery
JP2005123183A (ja) 非水電解質二次電池及び組電池
JP7169772B2 (ja) 非水電解液電池及びその製造方法
JP2000077061A (ja) リチウムイオン電池
JPH11283588A (ja) 密閉型電池
US6764791B2 (en) Rechargeable lithium battery
JP3140977B2 (ja) リチウム二次電池
JP3819663B2 (ja) リチウム二次電池の充放電方法及びリチウム二次電池
JP3768046B2 (ja) リチウム二次電池
JP3191614B2 (ja) 非水電解液二次電池の製造法
JP4320526B2 (ja) 非水電解質二次電池
JP4439070B2 (ja) 非水二次電池およびその充電方法
JP5126851B2 (ja) リチウム含有遷移金属カルコゲナイド、その製造方法、および非水二次電池の製造方法
JP4636650B2 (ja) 非水二次電池
JP4161396B2 (ja) 非水電解液二次電池
JP2002110251A (ja) リチウムイオン2次電池
JP4878690B2 (ja) リチウム二次電池
JP2000100421A (ja) 非水電解液二次電池
JP3324365B2 (ja) リチウム二次電池用負極
JP4240422B2 (ja) 有機電解液二次電池
JPH11329430A (ja) 非水電解液二次電池
JPH11111293A (ja) 有機電解液二次電池
JP2001015168A (ja) リチウム二次電池
JP2003077478A (ja) リチウムイオン2次電池

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040120

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060307

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060517

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060914