JPH11329364A - 紫外光発生装置 - Google Patents

紫外光発生装置

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JPH11329364A
JPH11329364A JP12915398A JP12915398A JPH11329364A JP H11329364 A JPH11329364 A JP H11329364A JP 12915398 A JP12915398 A JP 12915398A JP 12915398 A JP12915398 A JP 12915398A JP H11329364 A JPH11329364 A JP H11329364A
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JP
Japan
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ultraviolet light
metal electrode
thickness
internal metal
potential
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JP12915398A
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Yutaka Uchida
裕 内田
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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  • Vessels And Coating Films For Discharge Lamps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】光強度分布の一様化が容易で、斑のない照射が
行えるとともに従来の紫外光発生装置に比して大幅に耐
用寿命の長期化が図れ、かつ少ない消費電力で効率よく
高強度の紫外光発光ができ、しかも薄型コンパクトな紫
外光発生装置を提供することを目的とする。 【解決手段】薄い平板状で、互いに対向する表裏板が紫
外光を透過する誘電体で構成され、内部に紫外光発光種
を含む気体が封入された気密性容器21と、表裏板2
2,23の外面にそれぞれ設けられ、交差状または平行
に組合った多数の線状要素を格子状または平行に組合せ
て線状要素間に光が透過できる開口部を形成した外部金
属電極25,26と、これら両外部金属電極と対向する
配置で容器の表裏板間の中間位置に内装された薄板状の
内部金属電極27と、各電極に接続された放電プラズマ
発生用の励起電源29とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は例えば水処理用殺菌
装置等に適用される紫外光(UV)発生装置に係り、特
に光強度の一様化、耐用寿命長期化、消費電力の効率化
等を図った紫外光発生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の紫外光発生装置として
は、例えば図13に示すように、円筒状の低圧ガス放電
管が主に用いられていた。この装置では、石英等によっ
て構成された円筒容器1の端部に熱陰極2が設けられ、
その円筒容器1内に紫外光発光種を含んだガス3が充満
されている。
【0003】そして、熱陰極2から放出された熱電子が
放電管両端に印加した電界により加速され、内部に封入
されているガス3中の発光種と衝突して励起され、その
結果、発光種から紫外光が放射されようになっている。
【0004】また従来では、特開平6−150882号
公報等で示されているように、液晶ディスプレイ等の照
明用光源として適用される冷陰極面発光ランプも開発さ
れている。この光源では、発光種を含む空間に一組の電
極を対向設置し、この電極間に高電圧を印加することに
より放電を発生させ、発光種を励起して発光させるよう
になっている。
【0005】さらに、特開平7−272693号で示さ
れているように、誘電体バリア放電を用いた光源も開発
されている、この光源では図14に示すように、石英に
よって構成された円筒容器4の中心部に、石英5で覆わ
れた金属電極棒6を貫通するとともに、円筒容器4の外
周に外部金網電極7を巻装した構成となっている。そし
て、外部金網電極7および金属棒6に電圧を印加するこ
とにより、容器4内のガス3中の発光種を励起、発光さ
せて、容器4の外周側に紫外光を出力させるようになっ
ている。
【0006】さらにまた、特開平6−310106号公
報で示されているように、バリア放電ランプを薄箱状に
変形させたものも提案されている、この光源では図15
に示すように、紫外光を透過する一組の平行な誘電体
8,8とその間に設けた枠状の絶縁体9とにより薄箱状
の容器10を構成し、各誘電体9の外面に網状金属電極
11と板状金属電極12とをそれぞれ取り付けるととも
に、容器10内に発光種を含むガス3を充満させたもの
である。そして、各電極11,12に励起電源13から
交流電圧を印加することにより各誘電体8の内面側に微
少な放電プラズマbを発生させ、先の低圧放電と同様に
発光種を励起、発光させて、網状金属電極11の開口部
分を介して外部に紫外光aを出力させるようになってい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来技術の円
筒型光源(図13および図14)では、紫外光が円筒容
器1,4を中心としてその周囲に放射状に発生するた
め、例えば角型通水路の両側にこの光源を林立状態で配
置して殺菌処理装置などに適用する場合、照射方向が異
なって照射強度の均一化を図ることが困難であった。
【0008】また、熱陰極2を用いた構成(図13)で
は、熱陰極2の寿命が短いという欠点があり、また冷陰
極型の照明ランプの場合には、動作電圧が比較的高いた
め、装置構成が大型化するとともに大掛りな電源装置が
必要になり、また大型化した場合、放電が均一に行われ
ず、局所集中し易いため、均一な発光を得ることが困難
であった。
【0009】さらに、誘電体バリア放電を用いた従来の
構成(図14および図15)では、冷陰極ランプと同様
に放電開始電圧が高いという欠点があるとともに、薄箱
状のタイプ(図15)では一方の電極を板状金属電極1
2として光が取り出させない構成としてあるため、光利
用率の向上や発光の均一化等が実用上困難であった。
【0010】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、光強度分布の一様化が容易で、斑のない照射が
行えるとともに従来の紫外光発生装置に比して大幅に耐
用寿命の長期化が図れ、かつ少ない消費電力で効率よく
高強度の紫外光発光ができ、しかも薄型コンパクトな紫
外光発生装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】前述の目的を達成するた
めに、請求項1の発明では、薄い平板状で、互いに対向
する表裏板が紫外光を透過する誘電体で構成され、その
内部に紫外光発光種を含む気体が封入された気密性容器
と、前記表裏板の外面にそれぞれ設けられ、交差状また
は平行に組合った多数の線状要素を格子状または平行に
組合せてその線状要素間に光が透過できる開口部を形成
した外部金属電極と、これら両外部金属電極と対向する
配置で前記容器の表裏板間の中間位置に内装された薄板
状の内部金属電極と、前記各電極に接続された放電プラ
ズマ発生用の励起電源とを備えたことを特徴とする紫外
光発生装置を提供する。
【0012】このように、本発明では薄い平板状容器の
中間部に薄板状の内部金属電極を設置し、両電極の一方
にのみ誘電体が設置される構造により、電極間に存在す
る誘電体厚みを従来の半分程度とすることにより、動作
電圧を減少させると同時に紫外光を発光体の両面から取
り出すようにして、均一な平面発光が得られる。
【0013】請求項2の発明では、請求項1記載の紫外
光発生装置において、内部金属電極は、その厚さ方向に
沿って貫通する多数の光透過用の孔を有することを特徴
とする紫外光発生装置を提供する。
【0014】本発明では、内部金属電極に孔を形成する
ことにより、内部金属電極の各側面側で発生する紫外光
を孔を介して他の側面側にそれぞれ透過させることがで
き、それにより均一性の高い発光を得ることができる。
【0015】請求項3の発明では、請求項1または2記
載の紫外光発生装置において、内部金属電極の表面が誘
電体の皮膜で覆われていることを特徴とする紫外光発生
装置を提供する。
【0016】本発明では、内部金属電極の表面に誘電体
の皮膜を形成することにより、動作電圧をほぼ同一に保
ったまま装置寿命を長期化することができる。
【0017】請求項4の発明では、請求項3記載の紫外
光発生装置において、誘電体は、内部金属電極の表面を
一部露出させる皮膜欠落部を有することを特徴とする紫
外光発生装置を提供する。
【0018】本発明では、内部金属電極の表面に誘電体
の皮膜を比較的厚く形成することにより長寿命を達成す
ると同時に、内部金属電極の一部に皮膜のない部分を設
けることにより、動作開始電圧を低くすることができ
る。
【0019】請求項5の発明では、請求項3記載の紫外
光発生装置において、誘電体の皮膜は、その一部に厚み
が小さい薄膜部を有することを特徴とする紫外光発生装
置を提供する。
【0020】本発明では、内部金属電極の表面に誘電体
の皮膜を比較的厚く形成することにより長寿命を達成す
ると同時に、一部に皮膜の薄い部分を設けることによ
り、動作開始電圧を低くすることができる。
【0021】請求項6の発明では、請求項3記載の紫外
光発生装置において、誘電体の皮膜は、外部金属電極の
影響で電界が弱くなる部分の厚みを小さく、かつ電界が
強くなる部分の厚みを大きくした肉厚変化を有すること
を特徴とする紫外光発生装置を提供する。
【0022】本発明では、内部金属電極の表面に誘電体
の薄い皮膜を形成し、その膜厚を位置により変化させる
ことで放電空間における電界強度を均一化し、均一性の
高い発光を得ることができる。
【0023】請求項7の発明では、請求項3記載の紫外
光発生装置において、誘電体の皮膜は特定波長の紫外光
に対して高反射率を持つ膜厚を有することを特徴とする
紫外光発生装置を提供する。
【0024】本発明では、内部金属電極の表面に形成し
た誘電体の厚みを利用しようとする紫外光の波長におい
て、高い反射率を持つようにすることにより、光の取り
出し効率を向上することができる。
【0025】請求項8の発明では、請求項1から7まで
のいずれかに記載の紫外光発生装置において、内部金属
電極は、外部金属電極の影響で電界が弱くなる部分の厚
みを小さく、かつ電界が強くなる部分の厚みを大きくし
た肉厚変化を有することを特徴とする紫外光発生装置を
提供する。
【0026】本発明では、内部金属電極の厚みを一部厚
くすることにより、動作開始電圧を低減し、装置寿命を
長期化することができる。
【0027】請求項9の発明では、請求項1から7まで
のいずれかに記載の紫外光発生装置において、内部金属
電極は、波板状のものであることを特徴とする紫外光発
生装置を提供する。
【0028】本発明では、内部金属を波板にすることに
より、電界強度分布との相互作用によって、放電空間全
体の電位(電界)分布を均一にすることができ、均一な
発光強度を得ることができる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る紫外光発生装
置の実施形態について、図面を参照して説明する。
【0030】第1実施形態(図1、図2) 図1は本実施形態による紫外光発生装置の構成を示す斜
視図であり、図2はその断面図である。
【0031】これらの図に示すように、本実施形態では
薄い平板状の気密性容器21を備えており、この容器2
1の互いに対向する表裏板22,23は、紫外光を透過
する誘電体、例えば石英によって構成されている。これ
らの表裏板22,23の間に設けられた枠部24は絶縁
材で構成されている。この容器21の表板22および裏
板23の外表面には、それぞれ外部金属電極25,26
が取付けられている。これらの外部金属電極25,26
は図1に示すように、格子状に交差して組合った多数の
線状要素によって構成されており、各要素間の開口部2
5a,26aを介して光が通過し得るようになってい
る。
【0032】容器21の内部には、外部金属電極25,
26と対向する形で薄板状の内部金属電極27が設けら
れ、この内部金属電極27は容器21の丁度中間に位置
している。これら外部金属電極25,26および内部金
属電極27は、図示しない電流導入端子、および導体2
8を介して、容器21の外部に設けた励起電源29に電
気的に接続されている。励起電源29から外部金属電極
25,26および内部金属電極27に供給される電圧
は、正弦波のように、時間進展に伴って正負極性の電圧
が交互に現れるものとされている。容器21の内部には
紫外光発光種、例えば水銀原子を含む気体30が10〜
105 Paの圧力で封入されている。
【0033】このような構成において、励起電源29か
ら外部金属電極25,26に電圧が印加されることによ
り、紫外光透過性誘電体からなる表裏板22,23の内
面に電荷が誘起され、内部金属電極27との間に放電プ
ラズマbが発生する。この放電により発生した電子の衝
突により紫外光発光種が励起され、紫外光aが各外部金
属電極25,26の開口部25a,26aを介して容器
21の表裏両面から外方に放射される。
【0034】本実施形態によれば、紫外光aが薄箱状の
容器21の面積が広い表裏両面側に放射され、均一な平
面発光が得られ、同時に内部金属電極を用いることによ
り動作電圧の低減ができ、例えば水路中に配置した場合
に均一で効率のよい紫外光発生による殺菌効果を発揮す
ることができる。
【0035】第2実施形態(図3) 図3は本実施形態による紫外光発生装置を示す断面図で
ある。
【0036】本実施形態では図3に示すように、内部金
属電極27aが、その厚さ方向に沿って貫通する多数の
孔31を有する構成となっている。この内部金属電極2
7aの孔31は、各外部金属電極25,26の開口部2
5a,26aのいずれかに対向する配置で形成されてい
る。なお、他の構成は第1実施形態と略同様である。
【0037】このような構成によれば、内部金属電極2
7aの両面側において生じた紫外光a0 は、その内部金
属電極27aの孔31部分を通してそれぞれ反対側に放
射される。したがって、本実施形態によれば、各紫外光
a0 を内部金属電極27aの孔31を透過させることに
よって、光の取出し効率を向上させることができる。
【0038】第3実施形態(図4、図5) 図4は本実施形態による紫外光発生装置を示す断面図で
ある。
【0039】本実施形態では図4に示すように、内部金
属電極27bの表面に誘電体の薄い皮膜32が形成され
ている。この皮膜32の厚みは、少なくとも動作電圧に
おいてその皮膜32の絶縁が破壊しない厚み以上であ
り、かつその皮膜32による動作電圧の上昇を要求範囲
内に抑えることができる厚み以下に設定されている。
【0040】すなわち、誘電体材料の絶縁強度をRv
(V/mm)、動作電圧をVopとした場合、最小膜厚d
min (mm)は
【数1】dmin > Vop/Rv となる。例えばアルミナ(Al2 3 )の絶縁破壊強度
Rvは10kV/mm程度であり、動作電圧を2kVとし
た場合の最小膜厚は0.2mm程度となる。しかし、実際
の設計では2ないし3の安全係数を見込み、0.5mm程
度が最小膜厚となる。
【0041】内部金属電極27bの表面にこのような誘
電体の皮膜32を形成した場合、図5に示すように、電
極表面における電位強度Φ(d)が膜厚dにより変化す
る。そのため、最大膜厚は電極表面における電位Φ
(d)と誘電体がない場合での電位Φ0との比が
【数2】Φ(d)/Φ0 > a となる厚みとして決定される。通常、aは0.9程度が
選ばれる。
【0042】本実施形態ではこのように、内部金属電極
27bの表面が誘電体の薄い皮膜32で覆われているた
め、電子衝突による金属のスパッター等の影響が避けら
れ、長寿命化が達成できる。
【0043】第4実施形態(図6) 図6は本実施形態による紫外光発生装置を示す断面図で
ある。
【0044】本実施形態では図6に示すように、内部金
属電極27cの表面に形成される誘電体の皮膜32が一
部欠落し、その皮膜欠落部33により内部金属電極27
cの素材金属の表面が露出している。
【0045】上述したように、内部金属電極表面に誘電
体の薄膜32を形成した場合には電極表面に生じる電位
が低下するが、本実施形態では内部金属電極27cに微
少な金属露出部分が存在するので、その近傍に強い電界
が生じ、それにより動作開始時において電界の強い部分
の近傍で絶縁破壊が発生し、比較的低い電圧での動作が
可能となる。
【0046】このような金属表面が露出した部分の面積
を大きくすると、放電は金属表面が露出した部分にのみ
局在するようになる。したがって、露出している部分の
面積は通常、電極全体の0.1%未満とする必要があ
る。
【0047】第5実施形態(図7) 図7は本実施形態による紫外光発生装置を示す断面図で
ある。
【0048】本実施形態では図7に示すように、内部金
属電極27dの表面に形成された誘電体の皮膜32の厚
みが小さい局所的な薄膜部34が設けられている。上述
したように内部金属電極表面の電位は、形成されている
誘電体の皮膜厚さに依存し、膜厚が薄い場合には高い電
位が生じ、その近傍での電界強度が強くなる。
【0049】したがって、本実施形態では放電空間の一
部に薄膜部34を設けて電界の強い部分を存在させるこ
とにより、その近傍で絶縁破壊を発生させて比較的低い
電圧でも放電を開始でき、安定な動作が行えるようにな
なる。
【0050】第6実施形態(図8、図9) 図8は本実施形態による紫外光発生装置を示す断面図で
ある。
【0051】本実施形態では図8に示すように、内部金
属電極27eの表面に形成された誘電体の皮膜32の厚
みを複数の領域で部分的に大きい部分35と小さい部分
36とに変化させている。
【0052】誘電体の皮膜32の膜厚を一定とした場合
には、電位部分は図9に示すように、光取り出し側の外
部金属電極25,26の格子状の形状を反映した強度分
布を示す。発光強度もこの電位分布を反映した形になり
易く、その結果、発光の均一性が悪化する。また、上述
したように、内部金属電極表面の電位は、形成されてい
る誘電体の皮膜厚さに依存し、膜厚が小さい場合には高
い電位が生じ、その近傍での電界強度が強くなる。
【0053】したがって、本実施形態によれば、外部金
属電極25,26の影響で電位が低くなる部分に対応す
る位置の誘電体膜厚を小さくし、反対に電位が高くなる
部分に対応する位置の膜厚を大きくすることにより、放
電空間全体の電位(電界)分布を均一にすることが可能
となる。
【0054】第7実施形態 本実施形態は、前記実施形態3〜6において、特に内部
金属電極27b〜27eの表面に形成された誘電体の皮
膜32の厚みを特定の波長に対して反射率が高くなるよ
うな膜厚にしたものである。必要とする紫外光の波長を
λ、膜厚をdとしてこの波長に対する誘電体の屈曲率を
1 とした場合、
【数3】d=m・n1 ・λ/4 の関係がある。この式を満たす場合、内部金属電極27
b〜27eの表面での紫外光反射率が高くなる。ここで
mは1,2,3…のような整数である。
【0055】さらに、誘電体材料を二種類用いる場合、
波長λにおける屈曲率をそれぞれn1 ,n2 とし、それ
らを交互に用いて積層膜形成することにより極めて高い
反射率を得ることができる。この場合、それぞれの膜厚
は、
【数4】 で示される条件を満たさなければならない。
【0056】このように形成された誘電体の皮膜を形成
した電極表面の紫外光反射率は、層数をNとして、
【数5】 で表わされる。
【0057】このような式を内部金属電極に持たせるこ
とにより、放電空間で生じた光の利用効率をほぼ1に近
くすることができる。
【0058】第8実施形態(図10) 図10は本実施形態による紫外光発生装置を示す断面図
である。
【0059】本実施形態では図10に示すように、内部
金属電極27fの厚みを部分的に変化させ、厚みの大き
い部分37と厚みの小さい部分38とを形成している。
【0060】上述したように、内部金属電極の厚さを一
定とした場合、電位分布は外部金属電極25,26の格
子状の形状を反映した強度分布を示す。発光強度もこの
電位分布を反映した形になり易く、その結果、発光の均
一性が悪化する。
【0061】本実施形態では、内部金属電極27fの厚
みを変化させたことにより、外部金属電極25,26と
の間隔が変化し、厚みが大きい部分37の近傍で電界強
度が強くなる。したがって、外部金属電極25,26の
影響で電位が低くなる部分に対応する位置の内部金属電
極27fの厚みを大きくすることにより、放電空間全体
の電位(電界)分布を均一にすることが可能となる。
【0062】第9実施形態(図11) 図11は本実施形態による紫外光発生装置を示す断面図
である。
【0063】本実施形態では図11に示すように、内部
金属電極27gを波板状に成形している。
【0064】内部金属電極27gを平らかな板形状とし
た場合、電位分布は光取出し側の外部金属電極25,2
6の格子状の形状を反映した強度分布を示し、発光強度
もこの電位分布を反映した不均一になり易い。
【0065】本実施形態では内部金属電極27gを波板
状にしたことにより、外部金属電極25,26との間隔
が変化し、空間的に電界強度が強い部分39と弱い部分
40とが現れる。このとき、外部金属電極25,26お
よび誘電体の表裏板22,23を内部金属電極27gに
対して対称的に設定することにより、内部金属電極27
gの一方の側での電界が強くなる位置の裏面では電界が
弱くなっている。
【0066】したがって、外部金属電極25,26の配
置を表、裏面で互い違いになるように配置することによ
り、内部金属電極27fを波板状にすることによる電界
強度分布との相互作用によって、放電空間全体の電位
(電界)分布を均一にすることが可能となる。
【0067】第10実施形態(図12) 図12は本実施形態による紫外光発生装置の構成を示す
斜視図である。
【0068】本実施形態では、この図12に示すよう
に、外部金属電極25b,26bを並列配置の多数の線
状要素からなる簾状の構成としている。
【0069】このような構成の外部金属電極25b,2
6bを適用した場合でも前記各実施形態で示した内部金
属電極27〜27gとの組合せ構成とすることにより、
前記と略同様の効果が奏される。
【0070】
【発明の効果】以上で詳述したように、本発明に係る紫
外光発生装置によれば、光強度分布の一様化が容易で、
斑のない照射が行えるとともに従来の紫外光発生装置に
比して大幅に耐用寿命の長期化が図れ、かつ少ない消費
電力で効率よく高強度の紫外光発光ができ、しかも薄型
コンパクトな構成が図れる等の効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態による紫外光発生装置の
基本構成を示す斜視図。
【図2】前記実施形態による紫外光発生装置を示す断面
図。
【図3】本発明の第2実施形態による紫外光発生装置を
示す断面図。
【図4】本発明の第3実施形態による紫外光発生装置を
示す断面図。
【図5】誘電体膜厚に対する電極表面の電位特性を示す
図。
【図6】本発明の第4実施形態による紫外光発生装置を
示す断面図。
【図7】本発明の第5実施形態による紫外光発生装置を
示す断面図。
【図8】本発明の第6実施形態による紫外光発生装置を
示す断面図。
【図9】誘電体窓板の下における電位特性を示す図。
【図10】本発明の第8実施形態による紫外光発生装置
を示す断面図。
【図11】本発明の第9実施形態による紫外光発生装置
を示す断面図。
【図12】本発明の第10実施形態による紫外光発生装
置を示す断面図。
【図13】従来の紫外光発生装置の構成を示す説明図。
【図14】従来の紫外光発生装置の他の構成を示す説明
図。
【図15】従来の紫外光発生装置の他の構成を示す説明
図。
【符号の説明】
21 気密性容器 22 表板 23 裏板 24 枠部 25,26 外部金属電極 25a,26a 開口部 27,27a,27b,27c,27d,27e,27
f,27g 内部金属電極 28 導体 29 励起電源 30 気体 31 孔 32 皮膜 33 皮膜欠落部 34 薄膜部 a,a0 紫外光 b 放電プラズマ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薄い平板状で、互いに対向する表裏板が
    紫外光を透過する誘電体で構成され、その内部に紫外光
    発光種を含む気体が封入された気密性容器と、前記表裏
    板の外面にそれぞれ設けられ、交差状または平行に組合
    った多数の線状要素を格子状または平行に組合せてその
    線状要素間に光が透過できる開口部を形成した外部金属
    電極と、これら両外部金属電極と対向する配置で前記容
    器の表裏板間の中間位置に内装された薄板状の内部金属
    電極と、前記各電極に接続された放電プラズマ発生用の
    励起電源とを備えたことを特徴とする紫外光発生装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の紫外光発生装置におい
    て、内部金属電極は、その厚さ方向に沿って貫通する多
    数の光透過用の孔を有することを特徴とする紫外光発生
    装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の紫外光発生装置
    において、内部金属電極の表面が誘電体の皮膜で覆われ
    ていることを特徴とする紫外光発生装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の紫外光発生装置におい
    て、誘電体の皮膜には、内部金属電極の表面を一部露出
    させる皮膜欠落部が形成されていることを特徴とする紫
    外光発生装置。
  5. 【請求項5】 請求項3記載の紫外光発生装置におい
    て、誘電体の皮膜は、その一部に厚みが小さい薄膜部を
    有することを特徴とする紫外光発生装置。
  6. 【請求項6】 請求項3記載の紫外光発生装置におい
    て、誘電体の皮膜は、外部金属電極の影響で電位が低く
    なる部分の厚みを小さく、かつ電位が高くなる部分の厚
    みを大きくした肉厚変化を有することを特徴とする紫外
    光発生装置。
  7. 【請求項7】 請求項3記載の紫外光発生装置におい
    て、誘電体の皮膜は、特定波長の紫外光に対して高反射
    率を持つ膜厚を有することを特徴とする紫外光発生装
    置。
  8. 【請求項8】 請求項1から7までのいずれかに記載の
    紫外光発生装置において、内部金属電極は、外部金属電
    極の影響で電位が低くなる部分の厚みを小さく、かつ電
    位が高くなる部分の厚みを大きくした肉厚変化を有する
    ことを特徴とする紫外光発生装置。
  9. 【請求項9】 請求項1から7までのいずれかに記載の
    紫外光発生装置において、内部金属電極は、波板状のも
    のであることを特徴とする紫外光発生装置。
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