JPH0822804A - 低圧放電灯およびこの点灯装置 - Google Patents

低圧放電灯およびこの点灯装置

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JPH0822804A
JPH0822804A JP15600994A JP15600994A JPH0822804A JP H0822804 A JPH0822804 A JP H0822804A JP 15600994 A JP15600994 A JP 15600994A JP 15600994 A JP15600994 A JP 15600994A JP H0822804 A JPH0822804 A JP H0822804A
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electrode
dielectric
discharge
low
discharge lamp
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JP15600994A
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Kiyoshi Nishimura
潔 西村
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Toshiba Lighting and Technology Corp
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Toshiba Lighting and Technology Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】電極構造が簡単であり、広い面積に亘り均等な
明るさの発光が可能になる低圧放電灯およびこの点灯装
置を提供する。 【構成】放電ガスが封入された放電空間3を有する発光
容器2と、上記発光容器の一側に設けられた一方の電極
6と、この一方の電極に積層された誘電体7と、この誘
電体に積層され、この誘電体を挾んで上記一方の電極に
対向されるとともに、この誘電体を上記放電空間に露出
させる露出部9を形成した他方の電極8と、を具備した
ことを特徴とする。 【作用】電極間の極性を急激に反転させると、放電空間
に露出されている誘電体の表面に蓄積されている電子が
放電空間に放出され、この電子が放電空間の放電ガスを
電離、励起して発光させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、放電を発生させる手段
を改造した低圧放電灯およびこの点灯装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、小形液晶表示装置のバックライト
として、特開昭4−248242号公報に記載されたよ
うな平面形蛍光ランプが使用されている。この種の平面
形蛍光ランプは、2〜3cm四方の偏平な形状のガラス製
バルブ内に水銀とアルゴンなどの希ガスを封入し、この
バルブの内面に蛍光体被膜を形成するとともに、バルブ
内に互いに対向して一対の冷陰極を封装して形成されて
いる。一対の冷陰極はニッケル板などからなり、電子放
射物質が担持されている。
【0003】このような平面形蛍光ランプは、上記一対
の冷陰極間に例えばパルス電圧を印加すると、これら電
極間でグロー放電が発生し、このグロー放電により水銀
が励起されて水銀の共鳴線である185nmおよび254
nmの紫外線を発し、この紫外線が蛍光体を励起して可視
光を発する。したがって、この可視光が平坦な発光面か
ら外に発せられる。このような構成の平面形蛍光ランプ
は、平坦な発光面全体から光が発せられるので、液晶表
示板の広い背面を照らすのに有利である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の平面形蛍光ランプは、バルブの両端部に一対の冷陰
極を封装する構造であるから、電極の構造が複雑にな
り、この封止作業に手間を要する不具合がある。
【0005】また、上記従来の平面形蛍光ランプは、バ
ルブの両端部に設けた一対の冷陰極間でグロー放電を発
生させる構造であるから、電極部の近傍に陰極グローが
発生したり、電極部の前方にファラディ暗部が発生す
る。このため、輝度分布にむらを生じ、発光面の全面に
亘り均等な明るさが得られないことがある。
【0006】本発明はこのような事情にもとづきなされ
たもので、その目的とするところは、電極の構成が簡単
になり、放電空間内に設置するのが容易であり、しかも
広い面積に亘り均等な明るさで発光させることができる
低圧放電灯およびこの点灯装置を提供しようとするもの
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、放電
ガスが封入された放電空間を有する発光容器と、上記発
光容器の一側に設けられた一方の電極と、この一方の電
極に積層された誘電体と、上記誘電体に積層されてこの
誘電体を覆い、この誘電体を挾んで上記一方の電極に対
向されるとともに、この誘電体を上記放電空間に露出さ
せる露出部を形成した他方の電極と、を具備したことを
特徴とする。
【0008】請求項2の発明は、上記誘電体が強誘電体
にて構成されていることを特徴とする。強誘電体として
は、例えばBaTiO3 、PbTiO3 、NaNbO
3 、KNbO3 、NaTaO3 、KTaO3 などが有効
である。
【0009】請求項3の発明は、上記放電ガスはキセノ
ンガスを含むことを特徴とする。請求項4の発明は、上
記他方の電極の上記誘電体に対する被覆率を、20%以
上70%以下にしたことを特徴とする。
【0010】ここで被覆率というのは、誘電体の表面積
を他方の電極が覆う割合、すなわち上記誘電体の表面積
を、露出部を除いた他方の電極の表面積で除した割合で
ある。
【0011】請求項5の発明は、請求項1ないし請求項
4のいずれか1に記載の低圧放電灯と、この放電灯の一
方の電極と他方の電極の間に印加される電圧の極性を反
転させる手段と、備えたことを特徴とする低圧放電灯の
点灯装置である。請求項6の発明は、上記極性を反転さ
せる手段は、上記電極間にパルス電圧を印加する手段で
あることを特徴とする。
【0012】
【作用】請求項1の発明によると、一方の電極をプラス
極、他方の電極をマイナス極とした場合に、放電空間に
露出されている誘電体の表面に電子が蓄積され、この電
子は上記電極間の極性を急激に反転すると露出部から放
電空間に放出される。よって、この電子が放電空間の放
電ガスを電離、励起し、これにより放電ガスが光を発す
る。このため、上記放電を発生させるための電極構体を
放電容器の一側面に設置すれば、放電容器の他の面を発
光面として利用することができ、この発光面の明るさを
均等にすることができる。また、電極構体を放電容器の
一側面に集中的に設置できるから、構造および装着作業
が容易である。
【0013】請求項2の発明によれば、誘電体が強誘電
体により構成されているから、電子のチャージ効率がよ
く、多量の電子を蓄積し、この多量の電子を効果的に放
出させることができ、発光量を増加させることができ
る。
【0014】請求項3の発明によれば、放電ガスはキセ
ノンガスを含むから、キセノンガスから放出される14
7nmおよび172nmの紫外線を利用することができる。
請求項4の発明によれば、他方の電極の誘電体に対する
被覆率を、20%以上70%以下にしたから明るさを向
上させることができる。
【0015】すなわち、被覆率が20%を下回ると、露
出部の占める割合が大きくなり、この露出部の中央部で
電位傾度が小さくなり、パルス電圧による電子の加速が
弱くなるため明るさが低下し、また被覆率が70%を越
えると、露出部の占める面積が小さくなるから電荷のた
まる面積が小さくなり、電流が小さくなってこの場合も
明るさの低下につながる。
【0016】請求項5の発明によれば、上記低圧放電灯
の一方の電極と他方の電極の間に印加される電圧の極性
を反転させる手段を備えたから、この極性の反転により
電子が効果的に放電空間へ放出される。
【0017】請求項6の発明によれば、上記極性を反転
させる手段はパルス電圧印加手段であるから、極性が急
激に反転し、電子の放出効率が良くなる。特に、発光物
質としてキセノンガスを使用した場合は、キセノンはパ
ルスの休止期間にアフターグローを発するから、このア
フターグローを有効に活用できるようになり、効率が良
くなる。
【0018】
【実施例】以下本発明について、図1ないし図5に示す
第1の実施例にもとづき説明する。 図面は、本発明を
平面形蛍光ランプに適用した例を示すもので、図3およ
び図4は平面形蛍光ランプ1の全体の構造を示し、2は
透明な気密性発光容器、つまりガラス製の透明なバルブ
である。このバルブ2は、縦、横2cm×2cm程度の四角
な平板形をなしており、この偏平なバルブ2には放電空
間3が確保されている。この放電空間3に臨む一方の広
い面には放電発生用の電極構体5が設置されているとと
もに、他の面にはその内面に蛍光体被膜4が設けられて
いる。
【0019】バルブ2内には放電ガスとして、例えば水
銀Hgと、キセノンXeガスなどの希ガスが封入されて
いる。上記放電発生用の電極構体5は、図1および図2
に示すような構造をなしている。すなわち、バルブ2の
一方の広い面を構成する平坦なガラス壁2aには、その
内面にアルミニウムAlなどからなる一方の電極6が蒸
着などの手段で全面に亘り形成されている。そして、こ
の一方の電極6の内面には誘電体7、例えば強誘電体で
あるBaTiO3 が蒸着などの手段で全面に亘り積層さ
れている。この誘電体7の内面には、アルミニウムAl
などからなる多数条の他方の電極8…が、相互に所定の
露出部9…を存して短冊状に、蒸着などの手段で積層さ
れている。つまり、一方の電極6と、多数本の他方の電
極8…は、BaTiO3 などからなる強誘電体7を挾ん
で対向されており、この場合、放電空間3側の多数本の
電極8…は、上記強誘電体7の一部を放電空間3側に露
出させるための露出部9…を確保するように、相互に所
定の距離を存して離間して配置されており、したがって
各他方の電極8…と露出部9…は上記ガラス壁2aの全
面に亘り交互に配置されている。
【0020】この場合、上記他方の電極8…の上記誘電
体7に対する被覆率を20%以上70%以下にしてあ
る。ここで被覆率というのは、誘電体7の表面積を他方
の電極8…により覆う割合、すなわち上記誘電体7の表
面積を、露出部9…を除いた他方の電極8…の表面積で
除した割合である。
【0021】上記一方の電極6と他方の電極8…は、極
性を反転する電源手段、例えばパルス発振器10に接続
されており、このパルス発振器10から所定の周波数の
パルスが上記電極6、8間に印加されるようになってい
る。パルスとしては、10〜50kHzの周波数がよ
く、実際は20kHzで使用するのがよい。そして、電
極間に印加する電圧は500Vであり、発光面の単位面
積(1cm2 )当り0.5mA程度の電流が流れるように設
定されている。
【0022】このような構成に係る実施例の作用を説明
する。パルス発振器10から電極6、8間にパルス電圧
を印加すると、一方の電極6がプラス極となった場合、
図2の(A)図に示すように、強誘電体7は、一方の電
極6に対向する面がマイナス、他方の電極8に対向する
面がプラスに分極されるようになり、このため露出部9
…により放電空間3に露出された強誘電体7の表面に電
子がチャージされる。
【0023】この状態で一方の電極6がマイナス極に反
転されると、図2の(B)図に示すように、強誘電体7
は、一方の電極6と対向する面がプラス、他方の電極8
と対向する面がマイナスに分極され、つまり極性が反転
する。このため、放電空間3に露出された強誘電体7の
表面に蓄積されていた電子が、強誘電体7のマイナス側
の分極に反発されて放電空間3側へ勢いよく放出され
る。すなわち、極性を急激に反転させることにより、露
出部9に露出している強誘電体7の表面から放電空間3
側に向けて電子が放出されることになる。
【0024】このようにして放出された電子は放電空間
3内の放電ガスに衝突し、この放電ガスを電離し、これ
が励起されるため光を発する。つまり、水銀の場合は、
185nmおよび254nmの紫外線を発し、またキセノン
ガスは147nmおよび172nmの紫外線を放出する。こ
れら紫外線は蛍光体被膜3により可視光に変換され、こ
の光は、上記沿面放電発生用電極構体5を取り付けたバ
ルブ壁2aと反対側のバルブ壁2bから外部に放出され
る。
【0025】この場合、上記放電発生用の電極構体5
は、一方のガラス壁2aの全面に亘り形成されているか
ら、強誘電体7からの電子の放出が全面に亘り均等にな
されるようになり、よって放電空間3内で均等な電離お
よび励起が行われ、他方のガラス壁2bでは全面に亘り
均等な発光がなされる。この結果、輝度分布が均等にな
る。
【0026】図5は、バルブの位置と輝度の関係を測定
した輝度分布図であり、実線で示す本発明の場合は、バ
ルブ端部の輝度が向上することから全体に亘り均等な輝
度分布となるが、破線で示す従来の場合は、冷陰極を用
いるから電極近傍およびファラディ暗部によりバルブ端
部の輝度が低下しており、したがって本発明の放電灯は
輝度分布を均等化する点で有効である。
【0027】そして、他方の電極8…の誘電体7…に対
する被覆率を20%以上70%以下にしたから明るさを
向上させることができる。すなわち、被覆率が20%を
下回ると、露出部9…の占める割合が大きくなり、この
露出部9の中央部で電位傾度が小さくなり、パルス電圧
による電子の加速が弱くなるため明るさが低下し、また
被覆率が70%を越えると、露出部9の占める面積が小
さくなるから電荷のたまる面積が小さくなり、電流が小
さくなってこの場合も明るさの低下につながることにな
る。
【0028】また、上記構成の放電発生用の電極構体5
は、一方のガラス壁2aに一方の電極6、強誘電体7お
よび他方の電極8…を蒸着などの手段で集中して形成す
ることができる。つまり、このガラス壁2aをバルブ2
の一側壁を閉塞する閉塞壁にすれば、上記電極構体5を
バルブとは別個の上記閉塞壁2aに形成しておき、この
閉塞壁2aをバルブ2に接合して閉塞すれば、ランプを
構成することができる。よって、電極の構成および装着
が容易である。
【0029】そして、他方の電極8…を蒸着により形成
する場合、予めマスキングすることによりこのマスキン
グ箇所に露出部9…を容易に作ることができる。よっ
て、露出部9…の成形に手間を要しない。
【0030】なお、本発明は上記第1の実施例に制約さ
れるものではない。すなわち、上記第1の実施例の場
合、単一の放電空間3に対し多数の電極8…および露出
部9…を対向して設けたが、例えば多数の放電空間を設
け、これら放電空間で個々に放電発光を行わせるように
してもよい。つまり、図6は本発明の第2の実施例を示
すもので、20はガラス、石英、セラミックスなどのよ
うな絶縁材料からなる本体であり、この本体20には複
数の互いに独立した放電空間21…が形成されており、
これら放電空間21…は透明なガラス、石英、セラミッ
クスなどの透光板22により閉塞されている。各放電空
間21…の底部にはそれぞれ、一方の電極6、強誘電体
7および他方の電極8ならびに露出部9を備えた電極構
体5が設けられている。また、各放電空間21…には相
互に同一の放電ガス、または互いに異なる放電ガスが封
入されているとともに、透光板22の内面には同一の蛍
光体、または相互に異なる波長の光を発する蛍光体被膜
23…が形成されている。
【0031】このような構成のランプの場合、各放電空
間21…に同一の放電ガス、例えば水銀とキセノンガス
を同一条件で封入し、各蛍光体被膜23…を同一蛍光体
により形成して、各電極構体5をパルス電圧により同時
に放電させると、上記第1の実施例のように、透光板2
2が全面に亘り均等に発光する。
【0032】また、各放電空間21…の電極構体5のそ
れぞれ放電タイミングを異ならせると、各放電空間21
…の発光タイミングに差をつけることができ、隣接する
放電空間21で交互に発光させたり、一端から他端に向
かって順番に発光させる、などの使用も可能である。
【0033】そして、各放電空間21…の放電ガスを、
それぞれ異ならせ、各蛍光体被膜23…も異なる発光色
の蛍光体によって形成すれば、各放電空間21…の発光
色を異ならせることもできる。
【0034】さらに、第1の実施例の場合、他方の電極
8…間にスリット形の露出部9…を形成して強誘電体7
の一部を放電空間3に向けて露出させるようにしたが、
露出のための隙間は、図7に示す第3の実施例のような
四角孔31…からなる露出部を全体に亘り格子状に形成
したり、図8に示す第4の実施例のような円形孔32…
からなる露出部を全体に亘り均等に形成したり、その他
図示しないが網目模様など、種々の形状が可能である。
【0035】また、強誘電体としては、BaTiO3
限らず、その他PbTiO3 、NaNbO3 、KNbO
3 、NaTaO3 、KTaO3 などを用いることができ
る。さらにまた、ガラスは誘電体であるから、図1およ
び図4に図示されたガラス壁2aを本発明の誘電体7と
して用い、このガラス壁2aの外面に一方の電極6を設
けるとともに、内面に他方の電極8…を露出部9…を存
して形成するようにしてもよく、このようにすると構造
が簡単になる。
【0036】そして、放電空間3に収容される放電ガス
は、水銀およびキセノンに限らず、ネオンガスやその他
の希ガスであってもよく、放電ガスが水銀やキセノンの
場合は可視発光が弱く紫外線出力が大きいが、例えばア
ルゴンなどの場合は可視光の発光が強く、放電ガスはい
ずれの場合であってもよい。このことから放電空間3の
内面に蛍光体被膜がない場合であってもよい。
【0037】また、発光容器としてのバルブの形状は、
平面に限らず、直管形や屈曲管形のバルブであっても実
施可能である。さらに、本発明の場合、強誘電体7に蓄
積した電子を放電空間3に向けて放つには、極性を急激
に反転させてやることが大切であり、このために極性を
反転させる手段としてパルス発生手段が有効である。
【0038】そして、強誘電体7を挾んで配置された両
電極6と8の間に印加する電圧が大きいほど強誘電体7
の表面でチャージされる電子の量が多くなり、また強誘
電体7の厚みは小さい程大きな電位勾配が発生するから
強誘電体7の表面にチャージされる電子の量が多くな
り、したがって反転時の電子放出量が増え、発光効率を
高くすることができる。このようなことから、電極6と
8の間に印加する電圧は500V前後が良好である。そ
して極性の反転を円滑に行い、連続した発光を促すため
にパルスの周波数は20kHz程度がよい。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように請求項1の発明によ
ると、電極間の極性を急激に反転させると、放電空間に
露出されている誘電体の表面に蓄積されている電子が放
電空間に放出されるから、この電子が放電空間の放電ガ
スを電離、励起し、これにより放電ガスが光を発する。
このため、電極構体を設置した面の他の面を発光面とし
て利用することができ、この発光面の明るさを均等にす
ることができる。また、電極構体を放電容器の一側面に
集中的に設置できるから、構造および装着作業が容易で
ある。
【0040】また、請求項2の発明によれば、誘電体が
BaTiO3 などからなる強誘電体により構成されてい
るから、電子のチャージ効率がよく、放電を効果的に行
わせることができ、発光量を増加させることができる。
【0041】請求項3の発明によれば、放電ガスはキセ
ノンガスを含むから、キセノンガスが放出する147nm
および172nmの紫外線を利用することができる。請求
項4の発明によれば、他方の電極が誘電体を覆う被覆率
を20%以上70%以下にしたから、明るさを向上させ
ることができる。
【0042】請求項5の発明によれば、上記低圧放電灯
の一方の電極と他方の電極の間に印加される電圧の極性
を反転させる手段を備えたから、この極性の反転により
電子が効果的に放電空間へ放出される。
【0043】請求項7の発明によれば、上記極性を反転
させる手段はパルス電圧印加手段であるから、極性が急
激に反転し、電子の放出効率が良くなる。特に、発光物
質としてキセノンガスを使用した場合は、キセノンはパ
ルスの休止期間にアフターグローを発するから、このア
フターグローを有効に活用できるようになり、効率が良
くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示し、バルブの一側に
設けられた電極の構成を説明する断面図。
【図2】同実施例の作用を説明するもので、(A)図は
誘電体に電子が蓄積されている状態の図、(B)図は誘
電体から電子が放出されている状態の図。
【図3】同実施例の平板形蛍光ランプの平面図。
【図4】同実施例の平板形蛍光ランプの一部断面した斜
視図。
【図5】輝度分布を示す特性図。
【図6】本発明の第2の実施例を示し、放電灯の一部断
面した斜視図。
【図7】本発明の第3の実施例を示し、露出部の形状を
示す平面図。
【図8】本発明の第4の実施例を示し、露出部の形状を
示す平面図。
【符号の説明】
1…平面形蛍光ランプ 2…バルブ 3…放電空間 4…蛍光体被膜 5…電極構体 6…一方の電極 7…強誘電体 8…他方の電極 9…露出部 10…パルス発振器

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放電ガスが封入された放電空間を有する
    発光容器と、 上記発光容器の一側に設けられた一方の電極と、 この一方の電極に積層された誘電体と、 上記誘電体に積層されてこの誘電体を覆い、この誘電体
    を挾んで上記一方の電極に対向されるとともに、上記誘
    電体の一部を上記放電空間に露出させる露出部を形成し
    てなる他方の電極と、を具備したことを特徴とする低圧
    放電灯。
  2. 【請求項2】 上記誘電体は強誘電体にて構成されてい
    ることを特徴とする請求項1に記載の低圧放電灯。
  3. 【請求項3】 放電ガスはキセノンガスを含むことを特
    徴とする請求項1または請求項2に記載の低圧放電灯。
  4. 【請求項4】 上記他方の電極の上記誘電体に対する被
    覆率を、20%以上70%以下にしたことを特徴とする
    請求項1ないし請求項3のいずれか1に記載の低圧放電
    灯。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項4のいずれか1に
    記載の低圧放電灯と、この低圧放電灯における一方の電
    極と他方の電極の間に印加する電圧の極性を反転させる
    手段と、を備えたことを特徴とする低圧放電灯の点灯装
    置。
  6. 【請求項6】 上記極性を反転させる手段は、上記電極
    間にパルス電圧を印加する手段であることを特徴とする
    請求項5に記載の低圧放電灯の点灯装置。
JP15600994A 1994-07-07 1994-07-07 低圧放電灯およびこの点灯装置 Pending JPH0822804A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1064698A (ja) * 1996-08-19 1998-03-06 Yasunobu Inoue プラズマ発生方法,プラズマ発生装置およびプラズマ発生素子
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