JP3122374U - 平面型放電管 - Google Patents

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Abstract

【課題】より駆動電圧の低い平面型放電管を提供すること。
【解決手段】平面型放電管1は、扁平箱型に形成された筐体2を備え、筐体2の内部空間7には放電ガスXが封入されることにより放電空間が形成される。平面型放電管1は、底部5の外表面5aに敷設されることにより誘電体平板としての底部5を挟んで放電空間外に配置された外部電極10と、放電空間内に配置される内部電極11とを備え、内部電極11は、底部5の内表面5bに近接して配置される。
【選択図】 図2

Description

本考案は、液晶表示装置のバックライト等に使用される平面型放電管に関するものである。
この種の平面型放電管は、所定間隔にて対向配置された一対の誘電体平板(例えばガラス平板等)間に放電ガスが封入された放電空間と、誘電体平板及び放電ガスを挟むように配置された一対の電極とを有している。そして、平面型放電管は、両電極間に高周波交流電圧を印加し放電空間内に誘電体バリア放電を発生させることにより、放電ガスの電離により形成される放電プラズマが発する紫外線を照射し、又は紫外線照射により蛍光体が発する自然光を照射(発光)する。
従来、平面型放電管には、各電極が各誘電体平板の片面にそれぞれ敷設され、両電極がともに誘電体平板を挟んで放電空間の外部に配置される型式(両バリア型)と、誘電体平板上に敷設された各電極のうちの一方が放電空間に面するように配置される型式(片バリア型)とがある。
両バリア型の平面放電管は、両電極間に両誘電体平板及び放電空間を挟む構成であるため、この二枚の誘電体平板の厚みの分だけ両電極間の距離が大きくなり、両電極間に放電に必要な電界強度を与えるための駆動電圧が高くなるという問題がある。
一方、片バリア型では、両電極間に挟まれる誘電体平板は一枚であるため、電極間の距離が近くなるとともに、誘電体平板による誘電損も小さくなるので、その分だけ、駆動電圧を低く抑えることができるという利点がある。しかし、放電空間に面する電極に酸化インジウムスズ(ITO)等の透明電極を用いた場合には、放電時に放電空間内に面する電極がスパッタリングされやすいという問題がある。
従来、上記問題点を解決するものとして、放電空間に面する電極上に蛍光体を塗布した片バリア型の平面型放電管が提案されている。そして、このような構成を採用すれば、上記のような放電時のスパッタリングを抑制することができる(特許文献1参照)。
特開2003−31182号公報
ところが、上記のような従来の平面型放電管においては、片バリア型の平面型放電管であっても、依然として極めて高い駆動電圧を必要とする。そのため、放電管に印加電圧を供給する電源もまた大型且つ絶縁性の良い高価な電源が必要となるため、結果的に装置全体としてのコストが高くなるという問題がある。
ここで、上記従来の平面型放電管では、両・片バリア型のいずれにおいても、両電極がともに誘電体平板上に敷設される構成であるため、駆動電圧をさらに抑えようとすれば、両誘電体平板間の間隔を更に狭くするか、或いは誘電体平板の厚みを薄くしなればならない。
しかし、一般に、放電管としての発光効率は、両誘電体平板間の距離により規定される放電ギャップに依存するため、両誘電体平板間の間隔の短縮化には限界がある。また、誘電体平板の厚みについても、外気(大気圧)と放電管内の放電ガス圧との圧力差に十分耐えうる剛性強度を確保する必要があるため、単純には誘電体平板の厚みを薄くすることができないという問題がある。
本考案は、上記問題を解決するためになされたものであって、その目的は、より駆動電圧の低い平面型放電管を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の考案では、所定間隔にて対向配置された一対の誘電体平板間に放電ガスが封入された放電空間を有する平面型放電管であって、前記一対の誘電体平板の何れか一方の外表面に設けられ該誘電体平板を挟んで前記放電空間外に配置される外部電極と、前記放電空間内に配置される内部電極とを備えることを特徴とする。
請求項2に記載の考案では、誘電体からなり平板状に形成された底部及び蓋部を備えた扁平形状の筐体内に放電ガスが封入された放電空間を有する平面型放電管であって、前記底部又は前記蓋部の外表面に設けられた外部電極と、前記放電空間内に配置される内部電極とを備えることを特徴とする。
請求項3に記載の考案では、前記内部電極は、線状に形成されることを特徴とする。
請求項4に記載の考案では、前記内部電極は、前記底部又は前記蓋部のうち前記外部電極が設けられた方の内表面に近接して配置されることを特徴とする。
請求項5に記載の考案では、前記内表面の周縁部近傍に対称的に配置された複数の前記内部電極を備えることを特徴とする。
請求項6に記載の考案では、前記底部及び前記蓋部を支持する補強部材を備えることを特徴とする。
請求項7に記載の考案では、前記放電空間を複数の小空間に区分する区画部材を備えることを特徴とする。
請求項8に記載の考案では、前記内表面には、蛍光体が塗布されていることを特徴とする。
(作用)
請求項1に記載の考案によれば、両誘電体平板間の間隔を変更することなく外部電極と内部電極との距離を近く設定することが可能になる。したがって、放電に必要な電界強度を与えるための駆動電圧を低く抑えることが可能になる。その結果、安価な外部電源が利用可能となり、装置全体としてのコストを低く抑えることが可能になる。
請求項2に記載の考案によれば、蓋部と底部との間隔を変更することなく外部電極と内部電極との距離を近く設定することが可能になる。従って、放電に必要な電界強度を与えるための駆動電圧を低く抑えることが可能になる。その結果、安価な外部電源が利用可能となり、装置全体としてのコストを低く抑えることが可能になる。
請求項3に記載の考案によれば、内部電極を線状としたことにより、ニッケル合金等のスパッタリングされ難い材質にて形成することが可能になるので、放電時のスパッタリングが抑制される。また、加工が容易であり製造コストが安くなる。更に、内部電極の陰影が発光の妨げとならない。
請求項4に記載の考案によれば、外部電極と内部電極との距離が近くなるので、放電に必要な電界強度を与えるための駆動電圧が低くなる。
請求項5に記載の考案によれば、複数の内部電極を底部又は蓋部のうち外部電極が設けられた方の内表面の周縁部近傍に対称的に配置するので、放電空間における紫外線放射分布が略均一になり、安定的な発光が得られる。
請求項6に記載の考案によれば、蓋部及び底部が補強部材によって支持され、放電空間内のガス圧と大気圧との圧力差、即ち内外圧力差に対する筐体の剛性強度が高くなるので、蓋部及び底部を薄く形成することが可能になる。これにより、外部電極と内部電極との距離が近くなるとともに、放電時の誘電損が小さくなり、放電に必要な電界強度を与えるための駆動電圧をさらに低く抑えることが可能になる。
請求項7に記載の考案によれば、区画部材により放電空間が複数の小空間に区分され、放電路の空間的広がりが規制されるので、各小空間内での安定的な放電プラズマ形成がなされる。これにより、両電極への高電圧印加時における稲妻状(雷状)の陽光柱の発生が抑制されるので、高電圧印加時においても、一様且つ安定的な発光状態が得られる。
請求項8に記載の考案によれば、安定的且つ一様な可視光の発光状態が得られる。
以上記述したように、本考案によれば、より駆動電圧の低い平面型放電管を提供することができる。
(第1の実施形態)
以下、本考案を平面型放電管に具体化した第1の実施形態について、図面に従って説明する。図1及び図2に示すように、本実施形態の平面型放電管1は、扁平箱型に形成された筐体2を有している。筐体2は、箱部3と、箱部3の開口部を閉塞する蓋部4とを備えている。箱部3及び蓋部4は、ともにガラス等の透明誘電体により形成されている。箱部3は平板状に形成された底部5を有しており、蓋部4は平板状に形成されている。
蓋部4は、誘電体フリット6を介して箱部3の開口部に固着されており、これにより、一対の誘電体平板としての箱部3の底部5及び蓋部4は、所定間隔にて対向配置されている。そして、箱部3の開口部に蓋部4が固着されることにより閉塞された筐体2の内部空間7には、放電ガスXが封入されている。本実施形態では、筐体2の内部空間7には、放電ガスXとしてキセノンガス又はキセノンガスを含む混合ガスが封入されている。そして、本実施形態では、この放電ガスXが封入された筐体2の内部空間7が放電空間を構成している。
本実施形態では、箱部3の側壁9aには、内部空間7の空気を放電ガスXに置換するための封止管8が設けられており、放電ガスXは、この封止管8を利用して内部空間7内に封入される。尚、内部空間7内の放電ガスXのガス圧は、大気圧よりもかなり低く設定されている。
平面型放電管1は、筐体2の外表面に配置される外部電極10と、内部空間7内に配置される内部電極11とを備えている。本実施形態では、外部電極10は、箱部3の底部5の外表面(外部空間に面する壁面、図2中、底部5の下側の面)5aに敷設されている。即ち、外部電極10は、底部5を挟んで放電空間の外部に配置されている。尚、本実施形態では、外部電極10は、アルミ又は銀等の金属を外表面5aに蒸着することにより鏡面状に形成されている。そして、外部電極10の一端には、外部電源(図示せず)に接続するための導電端子12が取着されている。
一方、本実施形態の内部電極11は線状に形成されている。内部電極11の両端には、給電線としてのジメット線13が接続されており、各ジメット線13は、それぞれ箱部3の対向する2つの側壁9b,9cから外部へと取り出されている。そして、内部電極11は、これらのジメット線13に支持されることにより、筐体2の内部空間7内に配置されている。尚、内部電極11は、実質的に線状であればよく、その直径及び断面形状は、どのようなものであってもよい。
本実施形態では、内部電極11は、箱部3の底部5の内表面(放電空間に面する面、図2中、底部5の上側の面)5bに近接して、該内表面5bに沿うように配置されている。また、内部電極11は、底部5の内表面5bの周縁部近傍に配置されている。詳しくは、内部電極11は、箱部3の側壁9d(図2中、箱部3の左側の側壁)に沿って配置されている。
尚、本実施形態では、内部電極11は、放電時にスパッタリングされにくい材料、例えばニッケル合金等で形成されている。また、ジメット線13は、例えば、銅とニッケルの合金にて形成されており、内部電極11との接続部を含む放電空間としての内部空間7内に配置される部分は、放電時における熱延びを吸収するため波状に形成されている。そして、筐体2の外部に引き出されたジメット線13の何れか一方は、図示しない外部電源に接続される。
上記のように構成された平面型放電管1では、外部電極10及び内部電極11間に外部電源を通じて所定の駆動電圧を印加し放電に必要な電界強度(V/m)を与えることにより、放電空間としての内部空間7内に多数の微細放電が発生する(誘電体バリア放電)。そして、その際に放電ガスXの電離により形成された放電プラズマが紫外線を放射する。例えば、放電ガスXとしてキセノンを使用した場合には、放電プラズマは147nm及び172nmをピークとする紫外線を放射する。
本実施形態の平面型放電管1では、底部5の内表面5bに蛍光体15が塗布されており、蛍光体15は上記紫外線放射により可視光を発する。そして、この蛍光体15が発する可視光が照射面(発光面)としての蓋部4から外部に照射される。尚、本実施形態では、底部5側に発せられた可視光もまた、底部5の外表面5aに鏡面状に形成された外部電極10により反射され蓋部4から照射される。
次に、上記第1の実施形態の特徴的な作用効果を以下に記載する。
(1)平面型放電管1は、扁平箱型に形成された筐体2を備え、筐体2の内部空間7には放電ガスXが封入されることにより放電空間が形成される。平面型放電管1は、底部5の外表面5aに敷設されることにより誘電体平板としての底部5を挟んで放電空間外に配置された外部電極10と、放電空間内に配置される内部電極11とを備え、内部電極11は、底部5の内表面5bに近接して配置される。
このような構成とすれば、蓋部4と底部5との間隔を変更することなく、外部電極10と内部電極11との距離を近づけることができる。従って、放電に必要な電界強度(V/m)を与えるための駆動電圧を低く抑えることができる。その結果、安価な外部電源が利用可能となるので、装置全体としてのコストを低く抑えることができる。
(2)内部電極11は線状に形成される。これにより、ニッケル合金等のスパッタリングされ難い材質にて形成することが可能になるため、放電時のスパッタリングを抑えることができる。また、加工が容易となり、結果として製造コストを抑えることができる。更に、内部電極11の陰影が発光の妨げとなることを防止することができる。
(3)内部電極11は、底部5の内表面5bの周縁部近傍、箱部3の側壁9bに沿って配置される。従って、内部電極11の陰影が発光の妨げとなることを防止することができる。
(第2の実施形態)
以下、本考案を平面型放電管に具体化した第2の実施形態について、図面に従って説明する。尚、説明の便宜上、上記第1の実施形態と同一の部分については同一の符号を付して説明を省略し、上記第1の実施形態と異なる部分を中心に説明する。
図3及び図4に示すように、本実施形態の平面型放電管20は、複数(2本)の内部電極21,22を備えている。内部電極21,22は、それぞれ箱部23(底部25)の内表面25bの周縁部近傍に対称的に配置されている。詳しくは、内部電極21,22は、それぞれ箱部23の対向する2つの側壁29a,29bに沿って互いに並行するように配置されている。尚、本実施形態では、これら内部電極21,22の両端には、それぞれ給電線としてジメット線33,34が接続されており、内部電極21,22は、図示しないが、外部で結線され、同位相の交流電圧が印加される。そして、内部電極21,22は、これらのジメット線33,34により放電空間内に支持されている。
ここで、放電時、放電ガスXが電離することにより放電プラズマが形成されるが、放電プラズマは、少なからずインピーダンス(電気抵抗)を有していることから、通常は、放電プラズマの形成に伴う紫外線の放射量分布は内部電極から離れるに従って弱くなる傾向がある。
しかし、上記本実施形態の平面型放電管20のように、内部電極21,22を箱部23(底部25)の内表面25bの周縁部近傍に対称的に配置することで、放電空間における紫外線の放射量分布を均一化することができ、これにより照射面である蓋部4の全面において一様な発光を得ることができる。
(第3の実施形態)
以下、本考案を平面型放電管に具体化した第3の実施形態について説明する。尚、説明の便宜上、上記第2の実施形態と同一の部分については同一の符号を付して説明を省略し、上記第2の実施形態と異なる部分を中心に説明する。
図5及び図6に示すように、本実施形態の平面型放電管40は、筐体41の剛性強度を補強する補強部材及び区画部材としての誘電体リブ42a〜42cを備えている。各誘電体リブ42a〜42cは、ガラス等の透明誘電体により形成されている。各誘電体リブ42a〜42cは、箱部43の(底部45)の内表面45bに立設され、蓋部44方向に向かって延設されている。本実施形態では、各誘電体リブ42a〜42cの先端は、蓋部44に当接している。そして、蓋部44及び底部45は、これら誘電体リブ42a〜42cにより支持されている。
また、本実施形態では、各誘電体リブ42a〜42cは、内部電極21,22と略直交する方向に向かって延設されている。そして、各誘電体リブ42a〜42cは、放電空間として内部空間47を複数の小空間48a〜48dに区画している。尚、本実施形態では、各誘電体リブ42a〜42cは、蓋部44における有効照射面積を広くとるため、底部45から蓋部44方向に向かって細くなるテーパ状に形成されている。
次に、上記のように構成された平面型放電管40と従来の平面型放電管との比較について説明する。
先ず、平面型放電管の一般的な印加電圧/発光輝度特性について説明する。
図7(a)は、平面型放電管の印加電圧/発光輝度特性を示すグラフであり、図7(b)は、第3の実施形態の平面型放電管40と従来の平面型放電管の駆動電圧の実測値を示す説明図である。
図7(a)に示すように、一般に、平面型放電管においては、両電極間に印加する高周波交流電圧を上げていくと、放電空間の一部で放電が発生し、放電プラズマの形成により平面型放電管(発光面)の一部が発光する。このときの電圧を部分起動電圧V1とする。そして、更に印加電圧を上げていくと、放電プラズマが放電空間全体において形成され、これにより発光面全体が発光する。このときの電圧を全体起動電圧V2とする。尚、印加電圧が全体起動電圧V2を超えた後は、印加電圧に比例して発光輝度が高くなる。
次に、印加電圧を徐々に下げていくと、放電空間全体における放電プラズマ形成状態を維持することができなくなり、発光面の一部に発光しない部分が生ずる。この全体発光状態を維持しうる限界電圧を全体維持電圧V3とする。そして、更に印加電圧を下げていくと、完全に放電状態を維持することができなくなり消灯状態となる。そして、このときの電圧を部分維持電圧V4とする。
このように、通常、平面型放電管においては、放電を開始するために必要な起動電圧(部分起動電圧V1,全体起動電圧V2)は、放電状態を維持するための維持電圧(全体維持電圧V3,部分維持電圧V4)よりも高い電圧を必要とする。
図7(b)に示すように、第3の実施形態の平面型放電管40の駆動電圧は、部分起動電圧V1が1.0KV、全体起動電圧V2が2.2KV、全体維持電圧V3が2.2KV、そして部分維持電圧V4が1.0KVとなっている。これに対し、従来の平面型放電管の駆動電圧は、部分起動電圧V1が2.5KV、全体起動電圧V2が3.9KV、全体維持電圧V3が3.2KV、そして部分維持電圧V4が1.8KVとなっている。
即ち、第3の実施形態の平面型放電管40は、従来の平面型放電管と比較して、部分起動電圧V1で1.5KV、全体起動電圧V2で1.7KV、全体維持電圧V3で1.0KV、そして部分維持電圧V4で0.8KVと、駆動電圧が全体的に低くなっており、全体的に駆動電圧が低く抑えられている。
次に、上記第3の実施形態の特徴的な作用効果を以下に記載する。
(1)平面型放電管40には、誘電体リブ42a〜42cを備えた。誘電体リブ42a〜42cは、箱部43の(底部45)の内表面45bに立設され、各誘電体リブ42a〜42cの先端は、蓋部44に当接される。
このような構成とすれば、蓋部44及び底部45が誘電体リブ42a〜42cによって支持され、内部空間47内の放電ガスXのガス圧と大気圧との圧力差、即ち内外圧力差に対する筐体41の剛性強度が高くなる。これにより、蓋部44及び底部45を薄く形成することが可能になるので、外部電極10と内部電極21,22との距離を近くすることができるとともに、放電時の誘電損を抑制することができる。従って、放電に必要な電界強度(V/m)を与えるための駆動電圧を低く抑えることができる。その結果、安価な外部電源が利用可能となり、装置全体としてのコストを低く抑えることができる。
(2)各誘電体リブ42a〜42cを内部電極21,22と略直交する方向に向かって延設することにより、放電空間として内部空間47を、各誘電体リブ42a〜42cにて複数の小空間48a〜48dに区画した。
このような構成とすれば、各誘電体リブ42a〜42cにより、放電プラズマの放電路に対し直角方向への空間的広がりが規制され、各小空間48a〜48d内での安定的な放電プラズマ形成がなされる。これにより、両電極への高電圧印加時における稲妻状(雷状)の陽光柱の発生を抑制することができ、一様且つ安定的な発光状態を得ることができる。更に、両電極間へ印加電圧を高め電界強度を上げることが可能になるので、より高い発光輝度(cd/平方メートル)を得ることができる。
(3)各誘電体リブ42a〜42cは、底部45から蓋部44方向に向かって細くなるテーパ状に形成されている。従って、蓋部44における有効照射面積を広くとることができ、良好な発光状態を得ることができる。
尚、上記各実施形態は以下のように変更してもよい。
・平面型放電管1,20,40,50は、液晶表示装置のバックライト等の他、照明装置として用いてもよい。
・上記各実施形態では、扁平箱型に形成された筐体2の内部空間7に放電ガスXを封入することにより放電空間を形成した。しかし、これに限らず、一対の誘電体平板を所定間隔にて対向配置するとともに周縁部を封止し、両誘電体平板間に放電ガスを封入することにより放電空間を形成する構成としてもよい。
・上記各実施形態では、平面型放電管1は、扁平箱型に形成された筐体2を有することとしたが、筐体の形状は、扁平形状であれば、扁平円筒形状であっても扁平多角筒形状であってもよい。
・上記各実施形態では、底部5(25,45)の内表面5b(25b,45b)に蛍光体15を塗布し、紫外線放射により蛍光体15が発する可視光を照射面(発光面)としての蓋部4(44)から外部に照射する構成とした。しかし、これに限らず、蛍光体15を塗布することなく、放電プラズマ形成により放射される紫外線を外部照射する構成としてもよい。尚、その際には、筐体及び誘電体リブが、石英ガラス等の紫外線透過性の誘電体にて形成することが好ましい。
・上記各実施形態では、内部電極11(21,22)は、底部5の内表面5bに近接して配置されることとした。しかし、外部電極10と内部電極11(21,22)との距離は、特段定められるものではない。即ち、より駆動電圧を抑制するためには、外部電極10と内部電極11(21,22)との距離は、近い程好ましく、例えば、内部電極11(21,22)を底部5の内表面5b(蛍光体15)に接触させるよう配置しても構わない。尚、この場合、内部電極11(21,22)と内表面5b(蛍光体15)との接触面において発光が妨げられることになるが、内部電極11(21,22)を線状とすることにより、その影響を略皆無とすることができる。
・上記各実施形態では、外部電極10は、底部5(25,45)の外表面5a(25a,45a)に敷設することとしたが、蓋部4の外表面に敷設してもよい。
・また、外部電極10は、アルミ又は銀等の金属を外表面5a(25a,45a)に蒸着することにより鏡面状に形成したが、酸化インジウムスズ(ITO)等の透明電極を敷設してもよい。このような構成とすれば、底部の外表面も照射面とすることができる。
・上記第1の実施形態では、内部電極11は、底部5の内表面5bの周縁部近傍、箱部3の側壁9bに沿って配置されることとしたが、内表面5bの中央部等、放電空間内であればどのように配置してもよい。
・上記第2及び第3の実施形態では、平面型放電管20(40)は、2本の内部電極21,22を備えることとしたが、内部電極の数を2本に限るものではない。例えば、図8に示す平面型放電管50のように、誘電体リブ52a〜52cにより区画された小空間毎に対応する内部電極62a〜62hを設け、それぞれに同位相の高周波交流電圧を印加する構成としてもよい。
・上記第3の実施形態では、平面型放電管40は、3本の誘電体リブ42a〜42cを備えることとしたが、誘電体リブは一本でもよく、4本以上の誘電体リブを設けてもよい。
・上記第3の実施形態では、各誘電体リブ42a〜42cの先端は、蓋部44に当接されることとしたが、当接しない構成としてもよい。
・上記第3の実施形態では、各誘電体リブ42a〜42cが補強部材及び区画部材を構成することとしたが、補強部材と区画部材とを別部材としてもよい。
次に、上記各実施の形態から把握できる技術的思想について、以下にその効果とともに記載する。
(イ)請求項1に記載の平面型放電管において、前記内部電極は、線状に形成されること、を特徴とする平面型放電管。
(ロ)請求項1又は前記(イ)に記載の平面型放電管において、前記内部電極は、前記外部電極が設けられた前記誘電体平板の内表面に近接して配置されること、を特徴とする平面型放電管。
(ハ)請求項1、前記(イ)又は(ロ)に記載の平面型放電管において、前記内表面の周縁部近傍に対称的に配置された複数の前記内部電極を備えること、を特徴とする平面型放電管。
(ニ)請求項1、前記(イ)、(ロ)又は(ハ)に記載の平面型放電管において、前記両誘電体平板を支持する補強部材を備えること、を特徴とする平面型放電管。
(ホ)請求項1、前記(イ)、(ロ)、(ハ)又は(ニ)に記載の平面型放電管において、前記放電空間を複数の小空間に区分する区画部材を備えること、を特徴とする平面型放電管。
第1実施形態の平面型放電管の斜視図。 第1実施形態の平面型放電管の断面図。 第2実施形態の平面型放電管の斜視図。 第2実施形態の平面型放電管の断面図。 第3実施形態の平面型放電管の斜視図。 第3実施形態の平面型放電管の断面図。 (a)平面型放電管の印加電圧/発光輝度特性を示すグラフ。(b)第3の実施形態の平面型放電管と従来の平面型放電管の駆動電圧の実測値を示す説明図。 別例の平面型放電管の斜視図。
符号の説明
1,20,40,50…平面型放電管、2,41…筐体、3,23,43…箱部、4,44…蓋部、5,25,45…底部、5a,25a,45a…外表面、5b,25b,45b…内表面、7,47…内部空間、10…外部電極、11,21,22,62a〜62h…内部電極、42a〜42c,52a〜52c…誘電体リブ、48a〜48d…小空間、X…放電ガス。

Claims (13)

  1. 所定間隔にて対向配置された一対の誘電体平板間に放電ガスが封入された放電空間を有する平面型放電管であって、
    前記一対の誘電体平板の何れか一方の外表面に設けられ該誘電体平板を挟んで前記放電空間外に配置される外部電極と、前記放電空間内に配置される内部電極とを備えること、を特徴とする平面型放電管。
  2. 誘電体からなり平板状に形成された底部及び蓋部を備えた扁平形状の筐体内に放電ガスが封入された放電空間を有する平面型放電管であって、
    前記底部又は前記蓋部の外表面に設けられる外部電極と、前記放電空間内に配置される内部電極とを備えること、を特徴とする平面型放電管。
  3. 請求項2に記載の平面型放電管において、
    前記内部電極は、線状に形成されること、を特徴とする平面型放電管。
  4. 請求項2又は請求項3に記載の平面型放電管において、
    前記内部電極は、前記底部又は前記蓋部のうち前記外部電極が設けられた方の内表面に近接して配置されること、を特徴とする平面型放電管。
  5. 請求項2〜請求項4のうちの何れか一項に記載の平面型放電管において、
    前記内表面の周縁部近傍に対称的に配置された複数の前記内部電極を備えること、を特徴とする平面型放電管。
  6. 請求項2〜請求項5のうちの何れか一項に記載の平面型放電管において、
    前記底部及び前記蓋部を支持する補強部材を備えること、
    を特徴とする平面型放電管。
  7. 請求項2〜請求項6のうちの何れか一項に記載の平面型放電管において、
    前記放電空間を複数の小空間に区分する区画部材を備えること、
    を特徴とする平面型放電管。
  8. 請求項2〜請求項7のうちの何れか一項に記載の平面型放電管において、
    前記内表面には、蛍光体が塗布されていること、を特徴とする平面型放電管。
  9. 請求項1に記載の平面型放電管において、前記内部電極は、線状に形成されること、を特徴とする平面型放電管。
  10. 請求項1又は請求項9に記載の平面型放電管において、前記内部電極は、前記外部電極が設けられた前記誘電体平板の内表面に近接して配置されること、を特徴とする平面型放電管。
  11. 請求項1、請求項9および請求項10のいずれかに記載の平面型放電管において、前記内表面の周縁部近傍に対称的に配置された複数の前記内部電極を備えること、を特徴とする平面型放電管。
  12. 請求項1および請求項9〜11のいずれかに記載の平面型放電管において、前記両誘電体平板を支持する補強部材を備えること、を特徴とする平面型放電管。
  13. 請求項1および請求項9〜12のいずれかに記載の平面型放電管において、前記放電空間を複数の小空間に区分する区画部材を備えること、を特徴とする平面型放電管。
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