JPH11328728A - 光ディスク基板と成形方法及び光ディスク基板用射出成形装置 - Google Patents

光ディスク基板と成形方法及び光ディスク基板用射出成形装置

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JPH11328728A
JPH11328728A JP10136971A JP13697198A JPH11328728A JP H11328728 A JPH11328728 A JP H11328728A JP 10136971 A JP10136971 A JP 10136971A JP 13697198 A JP13697198 A JP 13697198A JP H11328728 A JPH11328728 A JP H11328728A
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JP
Japan
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optical disk
disk substrate
insert material
injection molding
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JP10136971A
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Shigehisa Suzuki
重久 鈴木
Hitoshi Watanabe
均 渡辺
Hiroki Kuramoto
浩樹 蔵本
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Hitachi Ltd
Maxell Holdings Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Hitachi Maxell Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/14Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor incorporating preformed parts or layers, e.g. injection moulding around inserts or for coating articles
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/26Moulds
    • B29C45/263Moulds with mould wall parts provided with fine grooves or impressions, e.g. for record discs

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  • Manufacturing & Machinery (AREA)
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  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
  • Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】情報記録領域3の板厚3aよりもクランプ領域
4の板厚4aが大である光ディスク基板1においては、
射出成形時の温度分布に不均一を生じ情報記録領域の複
屈折特性が劣化する問題があった。 【解決手段】光ディスク基板1のクランプ領域4の肉厚
部にインサート材5を挿入する構造とし、射出成形時に
インサート材5を挿入する機構、インサート材5の予熱
機構等を具備する光ディスク基板射出成形機とした。ま
た、ディスク基板全面にわたって板厚が一様で平坦な形
状のディスクの場合についても、クランプ領域と情報記
録領域との境界部に絞りを設ける形状のインサート材を
挿入した光ディスク基板の構造とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高密度情報記録媒体
である光ディスクの基板製造に用いられる射出成形装置
とその成形方法及び光ディスク基板の構造に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピュータの外部記憶装置や家
庭用ビデオテープレコーダを代替する録画機器などに向
け、大容量の光学情報記録再生方式の研究が進められて
いる。
【0003】この光学情報記録再生方式の情報記録媒体
としては、円盤状の透明基板に凹凸を設け、透明基板上
に記録膜や反射膜などの各種機能膜が積層された光ディ
スクが一般的である。
【0004】光ディスクの分野では、光ピックアップを
含む光学系の光学的マージンの確保や面記録密度を高め
るために、ディスク基板を薄肉化し、薄肉ディスク基板
を2枚張り合わせたものが製品化されている。このよう
な張り合わせ形の光ディスクでも情報記録領域では光ピ
ックアップから見た光学的な基板厚さは薄肉ディスク基
板単板の厚さであるが、クランプ領域等構造的にはディ
スク基板の合計厚さは薄肉ディスク基板単板の2倍にな
る。
【0005】このような2枚張り合わせ構造のディスク
に対し、単板構造の光ディスクも要求がありこれら2種
類の構造に対し互換性を維持するためには、単板構造の
光ディスクにおいて、情報記録領域は上記と同じ薄肉デ
ィスク基板単板の厚さが望ましく、一方、クランプ領域
の厚さは張り合わせ構造、あるいは薄肉ディスク基板単
板構造のいずれの場合でも互換性の観点から等しいこと
が望ましく、このため単板ディスクの場合には異なる板
厚の部分を有するディスクが必要となる。上記のように
ディスク基板の板厚が一様でない場合、図12に示すよ
うに板厚の厚い部分の表面にひけ不良6が発生する。従
来、このひけ不良6を防ぐため、射出成形の分野では一
般に、射出充填時のバックフローを防いだり、充填から
固化の間の成形品にかかる圧力を制御する保圧と呼ばれ
る設定の圧力を高くしたり、保持時間を長くする等の方
法が採用されてきた。しかし、光ディスク基板では保圧
を高くしたり、保持時間を長くすると、確かにひけ不良
6は解決し得るが、樹脂の配向により、図13に示すよ
うに特に記録領域の内周部で複屈折(リターデーショ
ン)と呼ばれる基板の光学特性が劣化する。また、この
ひけ不良6を防ぐため、特開平8−321072号公報
では図14のように、板厚の厚い部分の表面に凹部7を
設ける方法を開示しているが、この場合ディスクの上下
からサンドイッチ式に挟み込むクランプ機構では、クラ
ンプ領域に凹部7が存在するため、ディスクをクランプ
する場合にはこの凹部7を避けるクランプ方式、または
この凹部7を利用したクランプ方式等が知られている。
しかし、これらの方法はいずれもクランプする領域を制
限するため好ましくない。
【0006】一方、ディスク基板を薄肉化し、薄肉ディ
スク基板を2枚張り合わせたディスクに対しては、さら
に面記録密度を高めるために、薄肉ディスク基板の複屈
折をさらに小さくすることが要求されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】光ディスクのようにレ
ーザ光により情報の記録再生を行う情報記録媒体におい
ては、光ディスク基板の複屈折が増大すると、信号対雑
音比が低下し、情報信号の読み出したデータにエラーが
発生する問題があった。
【0008】本発明の目的は情報記録領域外に板厚が情
報記録領域における板厚よりも厚い部分を有する光ディ
スク基板に対して、基板の複屈折が小さく、かつ、ひけ
不良のない情報記録媒体用光ディスク基板を供給するこ
とにある。
【0009】一方、ディスク基板を薄肉化し、薄肉ディ
スク基板を2枚張り合わせたディスクに対しては、クラ
ンプ領域と情報記録領域とが等しい平坦な形状のディス
クに対しては、薄肉ディスク基板の特に情報記録領域の
内周部での複屈折をさらに小さくした情報記録媒体用光
ディスク基板を供給することにある。
【0010】さらに、従来の光ディスクでは、グレード
その他関連属性は印刷または刻印により表示されていた
が、この方法では細かな文字を読み取らなければなら
ず、製品の分類整理に誤認をする問題があった。また、
ディスク表面の静電気による塵埃の付着を避けることも
必要であった。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記従来技術の問題点を
本願発明においては以下のようにして解決している。
【0012】すなわち、板厚が情報記録領域よりも厚く
なっている部分にインサート材を射出成形時に挿入する
ことにより、溶融樹脂が流れる部分の断面積変化を出来
るだけ少なくし、ひけ不良あるいはリターデーションを
低減する構造としている。また、インサート材を使用し
たことによる光ディスクの熱的歪による変形を軽減する
ため、光ディスク基板材料とインサート材の熱膨張係数
は出来得ればほぼ同じ程度の材料を使用することが好ま
しく、上記熱膨張係数の比は大きくとも1:10以内に
することが望ましい。
【0013】さらに本発明においては、インサート材に
着色した材料を使用することにより製品の整理分類を容
易にしており、界面活性剤を添加または表面塗布するこ
とによりインサート材の表面電気抵抗を低減することに
より塵埃の付着を防止している。また、インサート材の
一部に磁性を有する金属を補強材として使用することに
より基板の剛性補強とチャッキング時の耐摩耗性向上を
図っている。
【0014】
【作用】上記したように情報記録領域外に板厚が情報記
録領域における板厚よりも厚い部分を有する光ディスク
基板において、基板の板厚が厚くなる部分にインサート
材が挿入されている構造とすることにより、射出成形時
の保圧力を高くしたり、保持時間を長くしたり等の成形
条件を微妙に調節することなしに、ひけ不良を抑えるこ
とが出来る。これにより、内周部の板厚が厚い領域にひ
け不良がなく、かつ複屈折の小さい情報記録媒体用ディ
スク基板を得ることができる。
【0015】一方、光ディスク基板成形時に、外周に比
較し樹脂の冷却速度が遅い内周部の情報記録領域と情報
記録領域外の境界にインサート材により、キャビティに
絞りを設け、そのキャビティの絞りにより冷却速度が速
められ、内周部の情報記録領域と情報記録領域外の間の
樹脂の移動が断ち切られる効果のため、また、そのキャ
ビティの絞りによる射出充填時のせん断発熱により、樹
脂の流動性が向上する効果により、内周部の複屈折の小
さい光ディスク基板を得ることが出来る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について図
面により説明する。図1は本発明における第1の実施の
形態である光ディスク基板射出成形装置により製造され
た光ディスク基板1の断面図である。本実施の形態にお
ける光ディスク基板1は、中央に回転軸となるモータの
スピンドル部が挿入される円形の孔部2を有する円盤状
の透明基板であり、基板の一主面1a上に、情報信号を
示す凹凸部が形成され、記録膜や反射膜などの各種機能
膜が積層されている情報記録領域3と情報記録領域外の
内周部に光ディスク基板1の回転及び支持のためのクラ
ンプ領域4を有するものである。このクランプ領域4の
厚さ4aは情報記録領域3の厚さ3aの約2倍の厚さで
あり、この内周部の肉厚部にインサート材5が挿入され
ている。
【0017】なお、本実施の形態における光ディスク基
板1の諸寸法は、例えば情報記録領域3の厚さ3aは
0.6mmであり、クランプ領域4の厚さ4aは1.2
mmである。上記のように本発明においてはインサート
材5を使用するため、射出成形後光ディスクが成形温度
から室温まで低下するにつれて図2(a)に示すように
光ディスク基板1の収縮Bとインサート材5の収縮Aと
では収縮の割合が異なるため図2(b)に示すように、
バイメタル効果でディスクが変形し反りを生じる。これ
を避けるためには光ディスク基板1の材料とインサート
材5との熱膨張係数の差が少ないものが望ましい。この
ため、光ディスク基板1の材料としては、線膨張係数が
10-5/K程度の樹脂が望ましく、例えば、ポリカーボ
ネート樹脂(線膨張係数;6.6×10-5)、アクリル
樹脂(線膨張係数;5〜9×10-5)、ポリオレフィン
樹脂(線膨張係数;7×10-5)等がよく、またインサ
ート材としては、基板材料の10倍以内の線膨張係数の
ものが望ましい。従って例えばポリカーボネート(線膨
張係数;6.6×10-5)、アクリル樹脂(線膨張係
数;5〜9×10-5)、ポリオレフィン樹脂(線膨張係
数;7×10-5)、ABS樹脂(線膨張係数;7.4〜
8.5×10-5)、ポリアセタール樹脂(線膨張係数;
8.1×10-5)、エポキシ樹脂(線膨張係数;3.5
〜5.0×10-5)あるいはポリエーテルイミド(線膨
張係数;5.6×10-5)等が望ましい。特に光ディス
ク基板1の材料としてはポリカーボネートが広く使用さ
れており、この場合にはインサート材としてはポリカー
ボネートあるいはアクリル樹脂等線膨張係数が同じ程度
のものは特に望ましい組合せと言える。
【0018】図3は本発明である光ディスク基板射出成
形装置の構成を示したものである。本発明の光ディスク
基板射出成形装置の構成及び光ディスク基板1の製造方
法について説明する。光ディスク基板射出成形装置はイ
ンサート材ストック機構22及びインサート材予熱機構
23と射出成形金型25と射出成形機26と光ディスク
基板取出し機構27と光ディスク基板ストック機構28
により構成されている。光ディスク基板1は射出成形金
型25のキャビティー29内に溶融樹脂を射出充填する
ことにより成形される。スタンパ30は固定側鏡面部材
31に図示していないがロック機構により、内周スタン
パ押さえ32及び同じく図示していないが外周スタンパ
押さえにより固定される。このスタンパ30の表面に情
報として形成された凹凸が光ディスク基板1の表面に転
写され、この領域が光ディスク基板1の情報記録領域3
となる。可動側鏡面部材33の中央部には光ディスク基
板1の中心孔部2を打ち抜くためのカットパンチ34及
び光ディスク基板1の取り出し時に光ディスク基板1を
突き出すためのエジェクタ35が具備されている。本発
明における射出成形金型25は光ディスク基板1の内周
部を厚く成形するため、キャビティ29の中央部分は間
隔が広く形成されている。これは固定側鏡面部材31の
中央部分に取り付けられた内周スタンパ押さえ32及び
固定側鏡面部材31の中央部31aに段差を設けて凹ま
せることにより達成される。インサート材ストック機構
22にストックされたインサート材5はインサート材予
熱機構23によって射出成形金型25の可動側鏡面部材
33の温度近くまで昇温された後、固定側鏡面部材31
と可動側鏡面部材33が開離した状態、すなわち射出成
形金型25の型開の状態でカットパンチ34にセットさ
れる。カットパンチ34はインサート材5のインサート
材セットバーも兼ねている。この状態で射出成形金型2
5は閉じた状態すなわち型閉し、溶融樹脂が射出充填さ
れ、冷却固化後再び型開し、光ディスク基板取出機構2
7によって光ディスク基板1が取り出され、光ディスク
基板ストック機構28によりスペーサ37を光ディスク
基板1の間に挟みながらスタンド36に光ディスク基板
1がストックされる。
【0019】ここで、インサート材5には図4に示すよ
うに予め製造番号(ロ)、ディスクグレード(イ)等の
記号を書き込んでおくことにより、射出成形後の完成デ
ィスクに書き込むよりもディスク損傷による不良品発生
の確率を少なくすることが出来る。また、図5に示すよ
うにインサート材5に染料、顔料、色素およびフィラー
の内の少なくともいずれか一種類以上を添加しインサー
ト材5を着色することで、基板成形後でもこの着色され
たインサート材5の色により製品のグレード分けあるい
は用途別等の分類を視覚的に簡単に識別することが出来
るようになる。添加する材料としては、染料、顔料ある
いはフィラー等には従来公知のものが適応し得る。例え
ば、プロテイン、セルロース、等の有機フィラおよび合
成シリカ、タルク、クレー、炭酸カルシュム、ケイ酸カ
ルシューム硫酸バリウム、マイカ、水酸化アルミニウ
ム、酸化アルミニウム等の無機フィラーから選択使用す
ることも可能である。
【0020】図6は本発明の第2の実施の形態である光
ディスク基板射出成形金型25及びインサート材5の断
面図である。インサート材5に内周スタンパ押さえ32
の凹部形状に平行にテーパ部5aを付け、情報記録領域
のキャビティ29aの厚さと内周部の情報記録領域外の
キャビティ29bの厚さが同じ厚さにすることにより複
屈折特性の劣化を防止している。
【0021】図7は本発明の第3の実施の形態である光
ディスク基板射出成形金型25及びインサート材5の断
面図である。キャビティ29c部が絞られるように、イ
ンサート材5に内周スタンパ押さえ32の凹部のテーパ
よりもゆるいテーパ付けと内周スタンパ押さえ32のつ
めの付近のエッジは平らな形状5bにした例である。
【0022】図8は本発明の第4の実施の形態である光
ディスク基板射出成形金型25及びインサート材5の断
面図である。図8はスタンパ30の取付位置を可動側鏡
面部材33側とした場合であり、キャビティ29c部に
より溶融樹脂の流れを絞るための突起形状部5cをもた
せている例である。
【0023】図9は本発明の第5の実施例である情報記
録領域外の内周部板厚と情報記録領域における板厚が等
しい平坦な形状の光ディスク基板の場合の射出成形金型
25及びインサート材5の断面図である。キャビティ2
9c部により溶融樹脂の流れを絞るための突起形状部5
dをもたせている例である。図10は本発明の第6の実
施の形態である情報記録領域外の内周部板厚と情報記録
領域における板厚とが等しい平坦な形状の光ディスク基
板の場合の射出成形金型25及びインサート材5の断面
図である。図10はスタンパ30の取付方向を可動側鏡
面部材33側とした場合であり、キャビティ29c部に
より溶融樹脂の流れを絞るための突起形状部5dをもた
せている例である。なお、インサート材5の材質として
は、インサート材5と光ディスク基板1のバイメタル効
果による変形を考慮し、光ディスク基板と同じ材質が好
ましく、インサート材5は射出充填前に金型温度近くに
予熱しておくことが望ましい。以上述べたインサート材
の内部または表面に界面活性を有するものを1種類以上
添加することで、基板成形後の帯電防止効果を向上せし
め、これにより、塵埃の付着および放電による電気系統
への悪影響を抑制し得る。ここで添加する界面活性剤と
しては、従来公知のカチオン系界面活性剤、アニオン系
界面活性剤、ノニオン系界面活性剤等を用いることが出
来る。例えば、アニオン系界面活性剤であるモノ(2−
アクリイルオキシエチル)アシッドフォスフェートまた
はモノ(メタクリイルオキシエチル)アシッドフォスフ
ェートを紫外線硬化樹脂(アクリル系)の添加は有効
で、界面活性剤を含有しない場合のアクリルの表面抵抗
は、1012Ω以上であるのに対し、界面活性剤を少量添
加することで表面抵抗は急激に低下し、1010Ω以下と
なり、帯電防止効果が認められる。
【0024】さらに、図11に示すようにインサート材
の一部に強磁性体のように磁気吸着性を有する補強板7
を係合させることで、基板の剛性向上および基板をドラ
イブのスピンドルへのチャッキングするときの摩耗を抑
制し得る。またこれにより、マグネットチャッキングが
可能となる。補強板としては、例えば従来公知の磁性を
有するSUS430等を用いることが出来る。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、情報記録領域外の内周
部板厚が情報記録領域における板厚よりも厚い光ディス
ク基板1において、上記板厚の厚い部分にインサート材
を射出成形時に挿入することにより板厚の急激な変化を
実質的に軽減し、これにより射出成形時の保圧力を高く
したり、保持時間を長くしたり等の成形条件の微妙な調
整することなしに、ひけ不良を抑えることが出来る。
【0026】一方、情報記録領域外の内周部板厚と情報
記録領域における板厚が等しい平坦な形状の光ディスク
基板において、インサート材として情報記録領域内の外
周部に比較し樹脂の冷却速度が遅い内周部と情報記録領
域外の部分の境界付近に溶融樹脂の流れに対し絞りとな
る構造とし、この絞りによりクランプ領域近辺の温度の
伝播を遮断し、情報記録領域の内周寄りの部分の冷却速
度が速められることになり、情報記録領域の内周側と情
報記録領域外の間との樹脂の移動が断ち切られる。ま
た、その絞りのため、射出充填時にせん断発熱が発生
し、これにより樹脂の流動性が向上する効果がある。
【0027】また、金型部材(内周スタンパ押さえ等)
で絞りを設けた場合、絞った部分の板厚が薄くなり、強
度が低下する問題があるが、本発明ではインサート材5
で絞りを設けるため板厚が薄くならないので、強度は低
下しない効果もある。よって、情報記録領域よりも内周
部の板厚が厚い領域にひけ不良がなく、複屈折が小さ
く、反りの小さい光ディスク基板1を得ることが出来、
量産成形を効率良く行うことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1の実施の形態である光ディス
ク基板射出成形装置により製造された光ディスク基板の
断面図。
【図2】インサート材を挿入したディスクの温度による
変形状況を示す断面図。
【図3】本発明に係る第1の実施の形態である光ディス
ク基板射出成形装置の構成図。
【図4】インサート材にディスク属性を書き込んだ状態
を示す見取図。
【図5】インサート材に着色またはフィラーをいれた場
合の外観図。
【図6】本発明に係る第2の実施の形態である光ディス
ク基板射出成形金型及びインサート材形状の断面図。
【図7】本発明に係る第3の実施の形態である光ディス
ク基板射出成形金型及びインサート材形状の断面図。
【図8】本発明に係る第4の実施の形態である光ディス
ク基板射出成形金型及びインサート材形状の断面図。
【図9】本発明に係る第5の実施の形態である光ディス
ク基板射出成形金型及びインサート材形状の断面図。
【図10】本発明に係る第6の実施の形態である光ディ
スク基板射出成形金型及びインサート材形状の断面図。
【図11】本発明に係るインサート材に補強材を挿入し
た場合の断面図。
【図12】従来の光ディスク基板射出成形装置により製
造された光ディスク基板のひけ不良を説明するための光
ディスク基板の断面図。
【図13】従来の成形法による光ディスク基板の複屈折
率の特性図。
【図14】従来の光ディスク基板射出成形装置により製
造された光ディスク基板の断面図。
【符号の説明】
1 光ディスク基板 3 情報記録
領域 4 クランプ領域 5 インサー
ト材 6 ひけ不良 7 補強材 22 インサート材ストック機構 23 インサ
ート材予熱機構 24 インサート取付機構 25 射出成
形金型 26 射出成形機 27 光ディ
スク基板取出し機構 28 光ディスク基板ストック機構 29 キャビティ 30 スタン
パ 31 固定側鏡面部材 32 内周ス
タンパ押さえ 33 可動側鏡面部材 34 カット
パンチ 35 エジェクタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 蔵本 浩樹 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所生産技術研究所内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】情報記録領域外で、板厚が情報記録領域に
    おける板厚よりも厚い部分を有する形状の光ディスク基
    板において、上記板厚が厚い部分に板厚の急激な変化を
    生じることがないように配置された円板上のインサート
    材が挿入されたことを特徴とする光ディスク基板。
  2. 【請求項2】情報記録領域外で、板厚が情報記録領域に
    おける板厚よりも厚い部分を有する形状の光ディスク基
    板において、上記板厚が厚い部分に板厚の急激な変化を
    生じることがないように配置されたインサート材と該光
    ディスク基板との線膨張係数がほぼ等しいことを特徴と
    する光ディスク基板。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2に記載の光ディス
    ク基板を製造する射出成形工程において、射出成形金型
    内の情報記録領域外で板厚が情報記録領域よりも厚くな
    る部分にインサート材を挿入する構造とし、該インサー
    ト材と該光ディスク基板との線膨張係数がほぼ等しい材
    料を用いることを特徴とする光ディスク基板用射出成形
    方法。
  4. 【請求項4】請求項1または請求項2に記載の光ディス
    ク基板を製造する射出成形装置として、射出成形前の上
    記インサート材を一時的に蓄えておくためのインサート
    材ストック機構と上記インサート材を上記記録領域外の
    位置に装着するためのインサート材取付け機構とを有す
    ることを特徴とする光ディスク基板用射出成形装置。
  5. 【請求項5】請求項4に記載の光ディスク基板用射出成
    形装置において、上記射出成形金型に挿入前のインサー
    ト材の予熱機構を備えたことを特徴とする光ディスク基
    板用射出成形装置。
  6. 【請求項6】光ディスク全面の板厚が等しく平坦な形状
    の光ディスク基板において、情報記録領域とそれよりも
    内周の情報記録領域外の部分との間に、射出成形時の溶
    融樹脂の流れの経路に絞りの部分を設ける構造となる突
    起部を有するインサート材を挿入した構造の光ディスク
    基板。
  7. 【請求項7】請求項6に記載の、板厚が一様で平坦な形
    状の光ディスク基板を製造する射出成形工程において、
    可動側及び固定側から成る一対の射出成形金型の少なく
    とも一方の金型に上記インサート材を装着して射出成形
    を行なうことを特徴とする光ディスク基板用射出成形方
    法。
  8. 【請求項8】請求項6または請求項7に記載の光ディス
    ク基板を製造する射出成形装置として、射出成形前の上
    記インサート材を一時的に蓄えておくためのインサート
    材ストック機構と上記インサート材を上記記録領域外の
    所定の位置に装着するためのインサート材取付け機構と
    を有することを特徴とする光ディスク基板用射出成形装
    置。
  9. 【請求項9】請求項7記載の光ディスク基板用射出成形
    装置に、さらに射出成形金型に挿入前のインサート材の
    予熱機構を備えたことを特徴とする光ディスク基板用射
    出成形装置。
  10. 【請求項10】上記インサート材として着色した材料を
    用いたことを特徴とする請求項1乃至請求項9の何れか
    に記載の光ディスク基板。
  11. 【請求項11】上記インサート材の表面抵抗が10
    10(Ω)以下であることを特徴とする請求項1乃至請求
    項10の何れかに記載の光ディスク基板。
  12. 【請求項12】上記インサート材の一部に補強材を加え
    光ディスク基板の剛性を向上した構造であることを特徴
    とする請求項1乃至請求項11の何れかに記載の光ディ
    スク基板。
  13. 【請求項13】上記インサート材のスピンドルとの係合
    部位に磁気吸着性を有する磁性板を保持していることを
    特徴とする請求項1乃至請求項12の何れかに記載の光
    ディスク基板。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2003085655A1 (fr) * 2002-04-08 2003-10-16 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Disque optique
KR100944992B1 (ko) 2003-06-03 2010-03-05 엘지전자 주식회사 정보 영역의 두께와 클램핑 영역의 두께가 서로 다르게형성된 고밀도 광디스크와, 그에 따른 광디스크 장치
US7831986B2 (en) 2003-06-03 2010-11-09 Lg Electronics Inc. High-density recording medium and recording and/or reproducing device therefor

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