JPH11328441A - グラフィックス表示制御方法およびコンピュータグラフイックス - Google Patents

グラフィックス表示制御方法およびコンピュータグラフイックス

Info

Publication number
JPH11328441A
JPH11328441A JP12700298A JP12700298A JPH11328441A JP H11328441 A JPH11328441 A JP H11328441A JP 12700298 A JP12700298 A JP 12700298A JP 12700298 A JP12700298 A JP 12700298A JP H11328441 A JPH11328441 A JP H11328441A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
graphic
graphics
dimensional
frame
image data
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP12700298A
Other languages
English (en)
Inventor
Satoshi Kiyohara
聡 清原
Hideki Fujii
秀樹 藤井
Masahiro Goto
正宏 後藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP12700298A priority Critical patent/JPH11328441A/ja
Publication of JPH11328441A publication Critical patent/JPH11328441A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Image Generation (AREA)
  • Controls And Circuits For Display Device (AREA)
  • User Interface Of Digital Computer (AREA)
  • Processing Or Creating Images (AREA)
  • Digital Computer Display Output (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】複数のモデリング図形を高速に再描画できるグ
ラフイックス表示制御方式を提供する。 【解決手段】コンピュータグラフイックスの主メモリ1
1に、3次元のモデリング図形データ31を格納してい
る。描画処理に際し、CPU10はアプリケーション3
0から指定される座標変換マトリクスにより、2次元の
物理装置座標系に変換する処理を含むジオメトリ処理を
行なう。その最初に、3次元図形のx、y、z成分の最
大値または最小値に対応する2次元の6頂点を求め、外
接点テーブル60に保持している前回値と比較し、6頂
点が全て等しいときはその図形が静止とみて以後の描画
処理を省略し、1つでも異なるときに移動とみて、新し
いシオメトリデータ(座標値、輝度値)をグラフィック
スプロセッサ13で画素展開する。このため、前景用と
背景用のフレームメモリ15及びZバッファ16を用意
し、前回から静止している図形は背景用に残し、再描画
なし表示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はコンピュータグラフ
ィックスに関わり、特に、3次元モデリング図形をダイ
ナミックに再表示する場合に、処理を高速化できるグラ
フィックス表示制御方式に関する。
【0002】
【従来の技術】3次元グラフィックスでは、通常モデリ
ングした図形データを階層構造の形で記憶領域に格納
し、描画時にこのデータの構造を画素展開して描画す
る。
【0003】図2に、従来の3次元コンピュータグラフ
ィックスシステムの構成図を示す。3次元図形を表示す
る場合、まずCPU10でジオメトリ処理を行なう。す
なわち、主メモリ11から取り出したモデリング図形デ
ータに対し、座標変換、クリッピング、光源計算等の処
理を行なう。グラフィックスプロセッサ13はジオメト
リ処理した座標値や輝度値等に基づいて画素展開をおこ
ない、Zバッファ16を用いて隠面消去をしながら、フ
レームメモリ15にイメージデータとして図形の形状を
書き込む。フレームメモリ15のイメージデータは、デ
ジタル・アナログ変換器であるDAC19を介してグラ
フィックス出力装置20に表示される。
【0004】3次元グラフイックスでは、3次元のモデ
リング座標で定義した3次元図形を2次元の物理装置座
標系に変換する。図3に、この変換ステップ(イ)〜
(ホ)を示す。(イ)のモデリング変換は図形を定義し
ているモデリング座標系から、図形の配置されるワール
ド座標系への変換であり、主に移動、回転、拡大/縮小
を行なう。(ロ)の視野変換はワールド座標系の図形
を、視点を原点にした視点座標系に配置する変換であ
る。(ハ)の透視変換は視点座標系の図形を、視点を投
影中心として投影面に投影し、さらに投影後のx,y値
を−1〜1の空間、z値を0〜1の空間である正規透視
座標系にマッピングするための変換である。(ニ)のビ
ューポート変換は正規透視座標系の空間を、表示画面の
座標系であるウインドウ座標系にマッピングするための
変換である。(ホ)の物理座標変換はウインドウ座標系
から物理装置座標系への変換で、画面の表示領域を実際
の画面に設定し、正規化されたz値をデプスバッファの
z値に写像するための変換である。
【0005】上記(イ)〜(ホ)の変換は、それぞれ4
×4のマトリクス形式で表現することができる。ここ
で、モデリング変換マトリクスTm、視野変換マトリク
スTv、透視変換マトリクスTp、ビューポート変換マ
トリクスTs、物理変換マトリクスTdとし、モデリン
グ座標系の座標値(xm,ym,zm)、ウインドウ座標系
の座標値(xs,ys,zs)、物理装置座標系の座標値
(xd,yd,zd)とすると、数1と数2が成立する。た
だし、zd:デプス値である。
【0006】
【数1】〔xm ym zm 1〕 Tm Tv Tp Ts =
〔Xs Ys Zs Ws〕 ここで、xs=Xs/Ws,ys=Ys/Ws,zs=Zs/W
s、〔xm ym zm 1〕は同次座標表現、Wは縮尺倍
率である。
【0007】
【数2】 〔xs ys zs 1〕Td =〔xd yd zd 1〕 図3の各変換の右側に変換マトリクスの例を示す。モデ
リング変換マトリクスはx,y,z軸方向に、tx,t
y,tzだけ平行移動した場合である。視野変換マトリ
クスは、ワールド座標系原点の視点座標系における座標
をVx,Vy,Vzとした場合である。透視変換マトリ
クスは、視点と投影面の距離をr、正方形のウインドウ
の幅の1/2=kとした場合である。ビューポート変換
マトリクスは、ビューポートサイズをVsx,Vsy,Vs
z、その中心をVcx,Vcyとした場合である。物理装置
変換マトリクスは、物理装置座標系上でのウインドウの
左下隅のx,y座標をVwx,Vwy、デプスバッファの幅
をWdとした場合である。なお、ここでのモデリング座
標系とワールド座標系は右手座標系、それ以外は左手座
標系とする。
【0008】このように、あるフレームで3次元図形を
描画するときに、上記の変換を設定することにより、座
標変換マトリクスが決まる。すなわち、フレーム間で3
次元図形の表示が変化するということは、座標変換マト
リクスが変化することであり、3次元図形の表示が変わ
らなければ座標変換マトリクスも同じである。以下で
は、3次元のモデリング座標系をOC座標系、2次元の
物理装置座標系をPDC座標系と呼ぶことにする。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来技術で、1つのフ
レーム画面を構成する3次元図形は全て上記の変換処理
を含む描画処理を行って画面上に表示する。したがっ
て、同一の3次元図形を次のフレーム画面で再表示する
場合に、画面上での表示位置が全く変わらないとして
も、上記の描画処理を再び繰り返さなければならない。
【0010】例えば、図4(a)で三角錐40、立方体
41、三角柱42、球43の4つの3次元図形が、ある
フレーム画面で表示され、図4(b)の次のフレーム画
面で球43だけが平行移動している。この場合、球43
の再描画は当然であるが、表示位置が変わらない三角錐
40、立方体41、三角柱42の各図形についても、再
描画を行わなければならない。このとき、前のフレーム
画面のイメージデータがフレームメモリ上に残っている
ので、全て消去してから再描画される。
【0011】ところで、複数のモデリング図形が画面表
示される場合、一部の図形のみが移動していることがよ
くある。例えば、フライトシミュレータ等のシミュレー
ション等では、図形の一部のみが移動し大半は静止して
いるにもかかわらず、フレーム毎に全ての図形を再描画
する。特に、3次元図形の場合は座標変換に時間がかか
るため、表示速度を高速化できないという問題がある。
【0012】本発明の目的は、従来技術の問題点に鑑
み、再表示のための処理を省略することにより、高速に
画面表示を行うことのできるコンピュータグラフィック
スとその表示制御方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決する本
発明は、複数のモデリングした図形を基に、その2次元
の座標値や輝度値から画素展開によりイメージデータを
生成する描画処理を行ない、フレーム画面を表示するグ
ラフィックス表示制御方法において、前回のフレームに
存在する図形を今回のフレームに再表示する場合に、当
該図形の移動の有無を判定し、移動する図形のみ描画処
理することを特徴とする。
【0014】前記図形が3次元図形の場合、3次元図形
を指定の座標変換マトリクスにより2次元の物理装置座
標系に変換し、2次元の図形での移動の有無を判定し、
移動する図形のみ描画処理することを特徴とする。
【0015】3次元図形の移動の有無は、図形毎にその
座標軸成分毎の最大値と最小値を含む6つの外接点を求
めておき、指定された座標変換マトリクスにより2次元
に変換された6つの外接点の今回値と前回値を比較し、
それらの1点でも異なる場合に、その図形が移動してい
るものと判定することを特徴とする。
【0016】また、第1のフレームメモリには最初のフ
レーム画面に存在する全ての図形のイメージデータを書
き込むと共に、以後は前回のフレーム画面から移動しな
い図形のイメージデータを書き込みまたは残し、第2の
フレームメモリには前回のフレーム画面から移動する図
形のイメージデータを書き込み、同一図形が第1と第2
のフレームメモリ間で交代する場合に時間的に古いイメ
ージデータを消去し、第1と第2のフレームメモリのイ
メージデータを合成したフレームを表示する。
【0017】また、本発明のコンピュータグラフイック
スは、3次元のモデリング図形を指定された座標変換マ
トリクスにより2次元の物理装置座標系に変換する処理
を含むジオメトリ処理を行ない、かつフレーム毎の表示
制御を統括処理する処理制御装置と、ジオメトリ処理さ
れた図形毎の座標値と輝度値を基にイメージデータを生
成してフレームメモリとZバッファに格納するグラフイ
ックスプロセッサと、フレームメモリのイメージデータ
を画面に表示する表示装置を備え、前記フレームメモリ
とZバッファはそれぞれ、同一図形が前回のフレームか
ら移動する場合に格納する前景用と、移動しない場合に
格納する背景用からなり、前記処理制御装置は前記3次
元図形の移動の有無を判定する機能を有し、同じ図形が
前回から移動する場合は前記イメージデータの再描画を
行ない、前回から移動しない場合は前記背景用に残って
いるイメージデータを再利用するように処理することを
特徴とする。なお、前記処理制御装置には、実施例(図
1)のCPU10及びメモリコントローラ14が相当す
る。
【0018】本発明によれば、表示画面上で静止して見
える図形と動いて見える図形を動的に判定し、静止と判
定された図形は前回処理したイメージデータを用いるこ
とで、再表示のための処理を省略することができる。こ
の結果、移動する図形の数や移動の発生頻度が少ないフ
レーム画面の描画処理を大幅に低減でき、フレーム単位
の表示処理を高速化できる。
【0019】また、前回と今回の移動の判定に、PDC
座標系における図形の座標軸成分の最大値または最小値
を含む座標点(外接点と呼ぶ)を比較するので、図形が
複雑な場合にも移動の判定を簡単に、かつ速やかに行な
え、特に6つの外接点の判定のみで済む3次元図形での
効果が大きい。
【0020】また、移動する図形は前景用フレームメモ
リ、移動しない図形は背景用フレームメモリに描画し、
図形毎にどのメモリのどの領域に書き込んでいるかを管
理しながら、主として前景用フレームメモリを対象とし
た動的な描画処理を行なうので、システム全体としてみ
たオーバヘッドが少なく処理が簡単になる。
【0021】ところで、本発明における3次元図形の移
動の判定は、モデリング座標系の外接点を物理装置座標
系に変換して判定の指標としている。一般に、図形の移
動はアプリケーションの描画命令ないしその命令より求
めた座標変換マトリクスに反映されている。しかし、3
次元図形にわずかな移動が指示されて座標変換マトリク
スが変化しても、描画するピクセルの位置が変化しない
場合がある。つまり、PDC座標系に変換した後の頂点
座標が前フレームと変わらず、再描画の結果が前回と同
一になることがある。これは、3次元座標系から2次元
座標系へ変換する際の透視変換(図3)で、遠く離れた
図形ほど小さく表示する透視投影を行なうことに起因し
ている。以下に、この点を説明する。
【0022】図21は、3次元図形を生成する場合のグ
ラフイックコマンドの一例を示す。アプリケーションに
よりCPUが生成するもので、コマンドの種別を表わす
オペレーション(OP)コードと、マトリクスパラメー
タの設定値や指示コマンドからなる。同図(b)は主メ
モリに格納されている立方体(8頂点)のグラフイック
コマンドの例で、(a)の再描画指示コマンドで図形I
Dを指定し、設定されたパラメータによるマトリクス変
換を経て描画される。つまり、上述の数1、数2に従
い、3次元図形のOC座標系での各頂点座標を座標変換
マトリクスと掛け合わせることにより、PDC座標系で
の座標値(画面上でのピクセルの位置)が決まる。
【0023】いま、図22に示すように、投影面より後
方にある3次元図形の頂点Aを投影した物理装置座標系
の座標値A’(投影面上)とする。次回の3次元図形
で、例えば頂点AがBに平行移動すると、数1のモデリ
ング変換マトリクスTmが変化する。しかし、A⇒Bへ
の移動がわずかで、計算の結果はBを投影した投影面上
の座標値もA’となると、描画するピクセル位置は変わ
らない。
【0024】このように、フレーム間の図形の移動が小
さい場合は、座標変換マトリクスが異なっても描画位置
に変化のない場合があり、本発明における図形の移動判
定によれば、再描画を省略できる。なお、3次元図形の
6つの外接点のPDC座標系への変換は、描画処理での
図形変換の一部を先行的に行なっているので、移動の有
無を正確にかつ速やかに判定できると共に、移動有りと
判定された場合には6頂点の変換結果がそのまま利用で
きる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、一実施例
による3次元コンピュータグラフイックシステムの構成
図である。本システムは、モデリング図形データの格納
やジオメトリ処理を行なうCPU10と、アプリケーシ
ョンプログラム30やモデリング図形データ31を格納
する主メモリ11及びグラフイックス装置を接続するバ
ス21を備えている。
【0026】グラフイックス装置は、ジオメトリ処理さ
れた座標値や輝度値を保持するセグメントバッファ12
と、画素展開してイメージデータを書き込むグラフィッ
クスプロセッサ13と、イメージデータとZ値を前景用
と背景用の何れに書き込むかを選択するメモリコントロ
ーラ14とがバス21に接続され、メモリコントローラ
14に接続された前景用フレームメモリ15−1及び背
景用フレームメモリ15−2と、メモリコントローラ1
4に接続された前景用Zバッファ16−1及び背景用Z
バッファ16−2を備えている。
【0027】さらに、前景用Zバッファ16−1及び背
景用Zバッファ16−2に接続されたZ値比較の比較器
17と、比較器17と前記前景用フレームメモリ15−
1及び背景用フレームメモリ15−2に接続され陰面消
去と両メモリのデータ合成のためのセレクタ18と、セ
レクタ18にDAC19を介して接続されたグラフィッ
クス出力装置20と、ユーザ用の入出力装置22などか
ら、システム構成されている。
【0028】通常の3次元グラフイックスでは表示の前
に、モデリングした3次元の図形データにID番号を付
与し、階層構造の形式(ディスプレイリスト)で主メモ
リ11に再利用可能に格納している。CPU10はフレ
ーム毎の画面表示に際し、アプリケーションプログラム
30の描画命令に従い図形ID毎に、指定された座標変
換マトリクスパラメータにより3次元図形の頂点座標を
PDC座標系に変換し、2次元に変換された座標値と光
源計算から得た各頂点の輝度値(色)をセグメントバッ
ファ12のシオメトリテーブル50に登録する。
【0029】グラフイックスプロセッサ13は、ジオメ
トリ処理された座標値と輝度値を画素展開(イメージデ
ータ生成)して、フレームメモリ15とZバッファ16
に書き込む。このとき、メモリコントローラ14を介し
て、前景用と背景用を選択する。なお、ジオメトリ処理
の変換ステップは、上述した図3と同様である。
【0030】本実施例のグラフィックス表示制御では、
表示する今回のフレームの図形毎に静止か移動かを前フ
レームとの比較で動的に判定し、静止していると判定さ
れた同一図形に対するグラフィックスプロセッサ13に
よる画素展開を省略し、フレームメモリに残っている前
フレームのイメージデータをそのまま用いる。
【0031】なお、本実施例では3次元図形を指定され
た座標変換マトリクスによりPDC座標系に変換する際
に、最初に3次元図形の外接点の変換を行なって図形の
移動の有無を判定するので、移動なしの場合はそれ以後
のジオメトリ処理も打ち切られるので、移動なしの図形
が多い場合は描画処理を大幅に短縮でき、フレーム単位
の表示制御の高速化を可能にする。
【0032】以下の説明では、前フレームから移動して
いる図形を前景図形、静止している図形を背景図形と呼
ぶ。前景図形のイメージデータとZ値は前景用フレーム
メモリ15−1と前景用Zバッファ16−1に、背景図
形のイメージデータとZ値は背景用フレームメモリ15
−2と背景用Zバッファ16−2に書き込まれる。そし
て、各ZバッファのZ値を比較し、両フレームメモリの
画素から手前にある方を選択しながら合成して表示す
る。
【0033】本実施例の背景図形は、従来の背景画のよ
うに属性的に固定した静止図形を指すのではなく、属性
的には移動の可能性のある図形であるが、前回から移動
していない図形を対象とするものである。もちろん、従
来の固定した静止図形を含めてもよいが、予め移動しな
いことが分かっている図形の場合は、後述する静止図形
判定フラグを“静止”にセットしておけばよく、毎回の
判定は不要となる。
【0034】図形の静止または移動の判定は、まず、3
次元図形の構成頂点の中から、x,y,zの成分の最大
値または最小値の各1つを含む6頂点V1〜V6を求め
ておく。そして、今回に指定された座標変換マトリクス
により、V1〜V6をPDC座標系に変換してv1〜v
6を求め、この2次元の6頂点の全てが前回から変化し
ていないとき、その図形が静止していると判定する。3
次元の6頂点Vの値は、CPU10が3次元の図形デー
タを主メモリ11に格納する際に求め、描画のためのジ
オメトリ処理の冒頭で2次元に変換される。以下の説明
では、この6頂点を外接点と呼ぶことにする。
【0035】図5に、3次元図形と2次元図形及びその
外接点の概念図を示す。図5(a)の3次元図形に示す
ように、OC座標系における図形51に外接し、かつ座
標軸に平行な直方体52を仮定すると、図形51はその
6頂点で直方体52の6面に外接する(図形52からみ
れば内接)。なお、3次元図形の場合の外接点の数は図
形の形状に関係なく6個となる。例えば、図4の球43
の場合、頂点座標は有しないが外接直方体とはその6面
で接するので、外接点V1〜V6の取得とその2次元変
換による移動判定は可能となる。
【0036】ここで、図形51が外接する各頂点をx成
分の最大値、x成分の最小値、y成分の最大値、y成分
の最小値、z成分の最大値、z成分の最小値の順に、つ
まりV1=xmax,V2=xmin,V3=yma
x,V4=ymin,V5=zmax,V6=zmin
と表わすことにする。また、図5(b)に示すように、
現在指定されている座標変換マトリクスにより、2次元
のPDC座標系に座標変換した後の6頂点を、同様の順
でv1,v2,v3、v4,v5、v6と表わすことに
する。これらの外接点は、セグメントバッファ12の外
接点テーブル60に管理される。
【0037】図6に、外接点テーブルのデータ構成を示
す。外接点テーブル60には、描画する3次元図形の登
録順に正数を与えた図形ID毎に、OC座標系の6頂点
V1〜V6と、PDC座標系に変換した後の6頂点v1
〜v6が記憶される。テーブル60における外接点の値
は、最大値または最小値のみでよい。
【0038】また、外接点テーブル60は図形ID毎
に、静止図形判定フラグ及び背景図形判定フラグを管理
している。前者は、その図形が前回から静止している場
合に“0”、移動している場合に“1”となる。後者
は、その図形のイメージデータが背景用フレームメモリ
15−2に残っている場合に“0”、残っていない場合
に“1”となる。
【0039】セグメントバッファ12は図形テーブル7
0、タイルテーブル80も保有している。グラフィック
スプロセッサ13がジオメトリ処理された図形データを
画素展開し、フレームメモリ15にイメージデータとし
て書き込む時、どのフレームメモリのどの領域に書き込
んだか識別できるように、各フレームメモリ15を小領
域(タイルと呼ぶ)に区分し、図形テーブル70とタイ
ルテーブル80管理する。前者は図形ID毎に前景用フ
レームメモリ15−1及び背景用フレームメモリ15−
2のイメージデータの有無を、後者はタイル番号毎に背
景用フレームメモリ15−2のイメージデータの有無を
管理する。
【0040】図7に、タイルに区分けしたフレームメモ
リの概念図を示す。図4の各図形をタイル分けしたフレ
ームメモリ15に書き込む場合、球43はタイル71、
72、73、74に書き込まれる。
【0041】図8に、図形テーブルとタイルテーブルの
構成を示す。(a)の図形テーブル70は、図形ID毎
に全タイル番号を対応付け、そのIDの図形が書き込ま
れるタイル番号の箇所に“1”をセットし、書き込まれ
ないタイル番号の箇所に“0”をセットする。(b)の
タイルテーブル80は、タイル番号毎に全図形IDを対
応付け、そのタイルに書き込まれる図形IDの箇所に
“1”をセットし、書き込まれない図形IDの箇所に
“0”をセットする。
【0042】次に、本実施例による3次元グラフイック
スの描画動作を詳細に説明する。描画処理の前提とし
て、CPU10が3次元の図形データをディスプレイリ
ストとして主メモリ11に格納するとき、3次元図形の
外接点V1〜V6を決定する処理も行ない、外接点座標
テーブル60に格納する。
【0043】図9に、外接点座標を決定する処理フロー
図を示す。本例は頂点座標を有する図形データの例で、
主メモリ11に格納するときに、図形の各頂点が外接点
Vか否かを判定する(s100)。この判定は、対象図
形に外接する直方体を仮定し、図形の各頂点が直方体の
何れかの面に接するかを算定して行なう。
【0044】図形の頂点が外接点Vの場合、その最初の
外接点をテーブル60のV1〜V6に初期設定する(s
101)。2番目以降の外接点Vに対しては、そのx値
がV1の値(Xmax)より大きいか判定する(s10
2)。大きい場合は、V1をVのx値で更新する(s1
03)。一方、外接点Vのx値がV1より小さい場合
は、そのx値がV2の値(Xmin)より小さいか判定
する(s102)。小さい場合はV2をVのx値で更新
する(s104)。
【0045】次に、外接点Vのy値がV3の値(Yma
x)より大きいか判定する(s106)。大きい場合は
V3をVのy値で更新する(s107)。小さい場合
は、そのy値がV4の値(Ymin)より小さいか判定
する(s108)。小さい場合はV4をVのy値で更新
する(s109)。同様に、外接点Vのz値に対して、
s110〜s113の処理が行なわれる。以上の処理
を、対象図形の全ての頂点座標について繰返すと、6つ
の外接点が求まる。
【0046】この3次元座標系の外接点Vは、本実施例
の表示制御処理の最初に、2次元の外接点vに変換され
る。図10に示すように、i=1〜6の外接点について
V1から順に、OC座標系からPDC座標系へ変換し
(s201)、2次元座標系での外接点v1〜v6を求
める(s202)。なお、処理s201の変換は、図3
の変換ステップと同一である。変換されたv1〜v6
は、外接点テーブル60に格納される。
【0047】次に、フレーム画面における各図形の描画
処理の手順を詳細に説明する。最初のフレーム画面にお
いては、描画する図形は全て静止した背景図形とみなし
て処理する。CPU10は各図を描画処理する冒頭で、
外接点座標テーブル60のV1〜V6を、今回指定され
ている座標変換マトリクスにより、PDC座標系へ変換
したv1〜v6を書き込む。
【0048】静止図形判定フラグ、背景図形判定フラグ
の初期値は全て“0”となる。次に、ジオメトリ処理を
行なってデータをテーブル50に格納する。これより、
各図形がどのタイル領域に属するか分かるので、図形テ
ーブル70及びタイルテーブル80に初期値を設定す
る。さらに、グラフィックスプロセッサ13がシオメト
リテーブル50のデータを画素展開する。最初のフレー
ムは全て背景図形として登録するので、イメージデータ
とZ値はそれぞれ背景用のフレームメモリ15−2とZ
バッファ16−2に書き込まれる。
【0049】以上の初期設定の後に、次のフレーム画面
で図形を再描画する。図11〜図13に示した再描画の
ための一連の処理フロー図を用いて説明する。今回のフ
レーム画面に図形を再描画する場合、まず、i=1〜6
の外接点viに対し、v1から順に、PDC座標系に変
換した今回のv1〜v6と外接点テーブル60が保持し
ている前回のv1〜v6をそれぞれ比較する(s30
1)。その結果、v1〜v6の全てが一致するか判定し
(s302)、全て一致する場合はその図形が前回から
移動していない背景図とみなして、図13の処理Bに移
行する。
【0050】一方、v1〜v6の一つが不一致の場合、
その図形は前景図形とみなして、処理を図12のAに移
行し、新しいv1〜v6を外接点テーブル60に登録し
(s310)、静止図形判定フラグを“1”にセットす
る(s311)。また、対象図形(ここでは、図形jと
呼ぶ)は前景図形なので、CPU10でジオメトリ処理
を行い、新しい座標値、輝度値を計算する(s31
2)。
【0051】このとき、外接点テーブル60の背景図形
判定フラグから、背景用フレームメモリ15−2に図形
jのイメージデータが残っているかどうか確認する(s
313)。残っている場合(背景図形判定フラグ
“0”)は、フラグを“1”にセットし(s314)、
図形jがどのタイル領域に残っているか図形テーブル8
0から確認する(s315)。処理s313,s315
で図形jが存在しない場合は、図13の処理Cに移行す
る。また、処理s315で図形jの存在するタイル領域
に対して、以下の処理を実行する。
【0052】まず、図形jが属しているタイル番号iを
図形テーブル80から取り出す(s316)。そして背
景用フレームメモリ15−2と背景用Zバッファ16−
2において、取り出したタイル番号iに相当する領域を
初期化する(s317)。その後、タイル番号iに存在
している他の全ての背景図形のイメージデータを、グラ
フィックスプロセッサ13が再描画する(s318)。
最後に、タイルテーブル80のタイル番号iで、前景図
形となった図形jの箇所を“0”にセットする(s31
9)。
【0053】一度、背景用フレームメモリ15−2から
消去されて前景図形となった図形jは、上記のように背
景図形判定フラグが“1”となっている。従って、図形
jが次のフレームでも引き続き前景図形となる場合は、
処理s313の判定は“YES”となり、処理s314
〜s319の処理が必要なくなる。よって、処理をCに
移行する。
【0054】まず、図形テーブル80で図形jが属する
全てのタイル番号の箇所を“0”にセットする(s32
0)。そして、改めて前景用フレームメモリ15−1に
新しいイメージデータを書き込む。まず、CPU10が
ジオメトリ処理した新しい座標値と輝度値をジオメトリ
テーブル50に登録し(s321)、図形テーブル80
で、新しく書き込まれる図形jのタイル番号の箇所に
“1”をセットする(s322)。そして、更新された
ジオメトリテーブル50を用いて、グラフィックスプロ
セッサ13で画素展開を行い、前景用フレームメモリ1
5−1に描画する(s323)。
【0055】一方、処理s302で、外接点v1〜v6
の全てが一致した場合は処理Bに移行し、図形jの静止
図形判定フラグが“0”か調べる(s330)。静止図
形判定フラグが“0”の場合は、前回背景図形だった図
形jが今回も背景図形であり、背景用フレームメモリ1
5−2にはイメージデータが存在するので、何も処理せ
ずに終了する。
【0056】また、処理s330で静止図形判定フラグ
が“1”になっていれば、前回前景図形だった図形jが
今回は背景図形に変更されるので、タイルテーブル80
の各タイル番号について、背景図形となる図形jの箇所
を“1”にセットする(s331)。そして、ジオメト
リテーブル50を用いて、グラフィックスプロセッサ1
3で画素展開を行い、背景用フレームメモリ15−2に
図形jを描画する(s332)。最後に、図形jの静止
図形判定フラグと背景図形判定フラグを共に“0”にセ
ットする(s333,s334)。
【0057】以下、上記した描画処理の流れを具体例で
説明する。図14は、フレーム画面の推移の具体例を示
し、(a)が最初のフレーム画面1、(b)が次のフレ
ーム画面2、その次のフレーム画面3も再び(b)とな
る場合について説明する。フレーム画面2では、フレー
ム画面1に対し三角錐40、三角柱42、球43の表示
位置は静止したままで、立方体41のみが平行移動して
いる。さらに、フレーム画面3では、フレーム画面2か
ら全ての図形が静止したままである。
【0058】まず、フレーム画面1の図形データを用い
て、セグメントバッファ12の各テーブルを初期設定す
る。図15に、各テーブルの初期設定状態を示す。
(a)は外接点座標テーブル60の設定状態で、図形I
D番号に三角錐40、立方体41、三角柱42、球43
を割り当て、OC座標系及びPDC座標系の外接点の値
(最大値/最小値)が格納されている(記述は省略)。
また、各図形の静止図形判定フラグ及び背景図形判定フ
ラグは全て“0”にセットされている。(b)は図形テ
ーブルの設定状態で、図形IDに対しその図形の書き込
まれるフレームメモリ15のタイルに“1”がセットさ
れる。(c)はタイルテーブル80の設定状態で、背景
用フレームメモリ15−2の各タイルに対し、書き込ま
れる図形IDに“1”がセットされている。例えば、立
方体41はタイル103とタイル104に書き込まれて
いる。
【0059】図18は、初期状態のフレームメモリのイ
メージ図で、(a)は前景用フレームメモリ15−1、
(b)は背景用フレームメモリ15−2を示す。フレー
ムメモリは、タイル100〜タイル105に区分されて
いる。最初のフレーム画面1は背景用フレームメモリ1
5−2に書き込まれる。
【0060】次に、フレーム画面1からフレーム画面2
に変化する場合、三角錐40、三角柱42及び球43に
ついては、今回の外接点v1〜v6の各々と、外接点テ
ーブル60が保持している前回の外接点v1〜v6が全
て一致する。また、静止図形判定フラグは全て“0”で
ある。したがって、これらの図形は前フレームから変化
がなく、かつ背景用フレームバッファ15−2にイメー
ジデータが存在しているので、再度の描画処理を行なわ
ない。
【0061】一方、立方体41の図形はフレーム画面1
から移動し、判定の結果は今回のv1〜v6の値が外接
点座標テーブル60の保持している値と一致しない。よ
って、立方体41は前景図形であるとみなし、新しいv
1〜v6を外接点テーブル60に登録(更新)し、静止
図形判定フラグを“1”にセットする。前景図形となる
立方体41はCPU10でジオメトリ処理を行なって座
標値、輝度値を計算し、前景用フレームメモリ15−1
に新しいイメージデータを書き込む。
【0062】ところで、背景用フレームメモリ15−2
には立方体41の古いイメージデータが残っている。こ
の消去のため、立方体41の背景図形判定フラグを
“1”にセットした後、立方体41が書き込まれている
タイル103,104の再描画をおこなう。
【0063】すなわち、図15(c)のタイルテーブル
80より、立方体41の存在するタイル103には三角
錐40と、球43も存在していることが分かるので、背
景用フレームメモリ15−2と背景用Zバッファ16−
2のタイル103の領域を初期化した後に、三角錐40
と球43のデータをジオメトリテーブルから取り出して
再描画する。そして、タイルテーブル80で、タイル1
03に対する立方体41の箇所を“0”にセットする。
【0064】同様に、タイル104には三角柱42があ
るので、背景用フレームメモリ15−2と背景用Zバッ
ファ16−2のタイル104の領域を初期化したのち、
三角柱42を再描画する。また、タイルテーブル80
で、タイル104に対する立方体41の箇所を“0”に
セットする。さらに、図形テーブル70で、立方体41
に対するタイル103、104の箇所を“0”にセット
する。
【0065】これで、立方体41は背景用フレームメモ
リ15−2から消去されたので、改めて前景用フレーム
メモリ15−1に新しいイメージデータを書き込む。ま
ず、CPU10がジオメトリ処理した新しいデータをジ
オメトリテーブル50に登録し、図形テーブル70で新
しく書き込まれる立方体41のタイル101に“1”を
セットする。そして、更新されたジオメトリテーブルを
用い、グラフィックスプロセッサ13で画素展開を行
い、前景用フレームメモリ15−1に立方体41を描画
する。
【0066】図16に、フレーム画面2を描画したとき
の各テーブルの設定状態を示す。外接点テーブル60に
おいて、立方体41の静止図形判定フラグは前景用であ
ることを示す“1”であり、また、背景図形判定フラグ
が“1”で、背景用フレームメモリ15−2から消去さ
れたことを示している。また、図形テーブル70には、
立方体41とタイル101が対応付けられ、タイルテー
ブル80のタイル103,104から立方体41はリセ
ットされている。
【0067】図19に、フレーム画面2に対応するフレ
ームメモリのイメージ図を示す。(a)の前景用フレー
ムメモリ15−1では、タイル101に立方体41が書
き込まれ、(b)の背景用フレームメモリ15−2から
は立方体41が消去されている。
【0068】次に、フレーム画面2からフレーム画面3
に変化した場合を説明する。図形40〜43に変化がな
いので、今回の各図形の外接点v1〜v6は外接点テー
ブル60が保持しているフレーム画面2の値と全て一致
する。従って、このまま何もしなくてもフレーム画面2
を維持できる。しかし、フレーム画面2の外接点テーブ
ル60では、立方体41の静止図形判定フラグ“1”、
背景図形判定フラグ“1”とセットされているので、こ
のままでは立方体41が移動図形として扱われて再描画
の対象となってしまう。
【0069】そこで、立方体41を前景用から背景用に
変更する。このため、図形テーブル70から立方体41
が存在するタイル101を検知し、タイルテーブル80
のタイル101で立方体41に“1”をセットする。こ
の後、ジオメトリテーブル50のデータを用いて、グラ
フィックスプロセッサ13で画素展開を行い、背景用フ
レームメモリ15−2に立方体41を描画する。そし
て、静止図形判定フラグと背景図形判定フラグを共に
“0”にセットする。
【0070】図17に、フレーム画面3に対応する各テ
ーブルの設定状態を示す。また、図20に、フレーム画
面3に対応するフレームメモリのイメージ図を示す。
(a)の前景用フレームメモリ15−1から立方体41
が消去され(b)の背景用フレームメモリ15−2のタ
イル101に立方体41が書き込まれている。
【0071】以上、本実施例によれば3次元のモデリン
グ図形を2次元の画面上で移動ないし静止しながら再描
画する場合、フレーム毎に前回から移動の有無を図形単
位に判定し、移動する図形はフレームメモリ上に描画
し、移動しない図形はフレームメモリ上に残る前フレー
ムのイメージデータを使用する。この結果、移動する図
形の数または移動の発生頻度が少ない画面の描画処理を
大幅に低減し、結果的に高速の描画処理を実現できる。
【0072】また、本実施例では、3次元図形の移動の
有無の判定に、3次元のモデリング座標系における図形
の頂点のうち、x,y,z成分の最大値または最小値を
含む6頂点を外接点として求めて成分値と共に保持し、
今回のフレームで同一の図形を再描画する場合に、その
外接点の全てが前回のフレームで求めた成分値と一致し
ているか比較する。なお、図形データの描画時、モデリ
ング座標系から指定された変換マトリクスによる2次元
座標系へ変換されるが、上記の外接点についても2次元
への変換が行なわれ、今回と前回の比較は2次元のデー
タで行なわれる。これによれば、3次元の図形が複雑な
形状を持つ場合でも、6頂点のみのチエックで移動の有
無を速やかに判定できる。
【0073】また、移動する図形は前景用フレームメモ
リ、移動しない図形は背景用フレームメモリに描画し、
図形毎に何れに書き込んでいるかを管理しながら、前景
用フレームメモリを対象に動的な描画処理を行なう。従
って、主として移動する図形が前景用フレームメモリ上
で再描画される。さらに、フレームメモリを小領域に区
分して、図形毎に存在する領域を管理しながら消去や描
画を行なうので、処理の範囲が簡単に限定できる。
【0074】なお、上記実施例では3次元のモデリング
図形を対象としたが、2次元のモデリング図形にも適用
できることは言うまでもない。この場合、外接点は矩形
枠と接する4頂点となる。
【0075】
【発明の効果】本発明によれば、複数の図形の各々を再
描画する場合に、フレーム毎に前回から移動の有無を図
形単位に判定し、移動する図形はフレームメモリ上に再
描画し、移動しない図形はフレームメモリ上に残る前フ
レームのイメージデータを使用するので、移動する図形
の数や移動の発生頻度が少ない画面の描画処理を大幅に
低減し、描画処理を高速化できる効果がある。
【0076】また、前回と今回の図形の移動の判定に、
3次元図形のモデリング座標系のx、y、z成分の最大
値または最小値を含む6頂点(外接点)を2次元の物理
装置座標系に変換し、2次元での6頂点の前回値と今回
値を比較するので、図形が複雑な場合にも移動の判定を
簡単、かつ速やかに行なえる。
【0077】また、移動する図形は前景用フレームメモ
リ、移動しない図形は背景用フレームメモリに描画し、
図形毎にどのメモリのどの領域に書き込んでいるかを管
理しながら、主として前景用フレームメモリを対象とし
た動的な描画処理を行なうので、システム全体としてみ
たオーバヘッドが少なく処理が簡単になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるコンピュータグラフイ
ックスの構成を示すブロック図。
【図2】従来のコンピュータグラフイックスの構成を示
すブロック図。
【図3】3次元のオブジェクト座標系(OC)から2次
元の物理装置座標系(PDC)への変換ステップを示す
説明図。
【図4】3次元グラフィックスの表示画面の一例を示す
説明図。
【図5】オブジェクト座標系及び物理装置座標系での図
形の構成頂点のうち、x、y、z成分の最大値または最
小値を含む6個の外接点を示す説明図。
【図6】外接点テーブルの構成を示す説明図。
【図7】表示画面を小領域(タイル)に分割した説明
図。
【図8】図形テーブル及びタイルテーブルの構成を示す
説明図。
【図9】3次元図形の外接点を求める手順を示すフロー
図。
【図10】3次元図形の外接点を物理装置座標系(PD
C)に変換するフロー図。
【図11】本発明の一実施例による描画処理で、図形の
移動の有無を判定するフロー図。
【図12】本発明の一実施例による描画処理で、図形の
移動の有無に応じた処理を示すフロー図。
【図13】本発明の一実施例による描画処理で、図11
及び図12からの続きを示すフロー図。
【図14】本実施例における3次元グラフィックスの表
示画面で、フレーム画面の変化の具体例を示す説明図。
【図15】図14のフレーム画面1で、外接点テーブ
ル、図形テーブル及びタイルテーブルの設定状態を示す
説明図。
【図16】図14のフレーム画面2で、外接点テーブ
ル、図形テーブル及びタイルテーブルの設定状態を示す
説明図。
【図17】図14のフレーム画面3で、外接点テーブ
ル、図形テーブル及びタイルテーブルの設定状態を示す
説明図。
【図18】図14のフレーム画面1に対応するフレーム
メモリのイメージ図。
【図19】図14のフレーム画面2に対応するフレーム
メモリのイメージ図。
【図20】図14のフレーム画面3に対応するフレーム
メモリのイメージ図。
【図21】3次元図形のグラフィックコマンドのデータ
構成図。
【図22】透視変換における3次元図形の移動と投影面
上での投影を示す説明図。
【符号の説明】
10…CPU、11…主メモリ、12…セグメントバッ
ファ、13…グラフィックスプロセッサ、14…メモリ
コントローラ、15…フレームメモリ、16…Zバッフ
ァ、17…比較器、18…セレクタ、19…DAC、2
0…グラフィックス出力装置、21…システムバス、2
2…入出力装置、30…アプリケーションプログラム、
31…モデリング図形データ、50…ジオメトリテーブ
ル、60…外接点テーブル、70…図形テーブル、80
…タイルテーブル。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のモデリング図形の各々に対し、そ
    の2次元の座標値や輝度値により画素展開してイメージ
    データを生成する描画処理を行ない、フレーム画面を表
    示するグラフィックス表示制御方法において、 前回のフレームに存在する図形を今回のフレームに再表
    示する場合に、その図形の移動の有無を判定し、移動す
    る図形のみ描画処理することを特徴とするグラフィック
    ス表示制御方法。
  2. 【請求項2】 3次元図形を指定の座標変換マトリクス
    により2次元の物理装置座標系に変換し、その2次元の
    座標値と輝度値から画素展開してイメージデータを生成
    する描画処理を行ない、フレーム画面を表示するグラフ
    ィックス表示制御方法において、 前回のフレームに存在する図形を今回のフレームに再表
    示する場合に、その図形の移動の有無を判定し、移動す
    る図形のみ描画処理することを特徴とするグラフィック
    ス表示制御方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、 第1のフレームメモリには、最初のフレーム画面に存在
    する全ての図形をイメージデータで書き込むと共に、以
    後は前回のフレーム画面から移動しない図形のイメージ
    データを書き込みまたは残し、第2のフレームメモリに
    は、前回のフレーム画面から移動した図形をイメージデ
    ータで書き込み、 同一図形が第1と第2のフレームメモリ間で交代する場
    合に、時間的に古いイメージデータを消去して、第1と
    第2のフレームメモリのイメージデータを合成すること
    を特徴とするグラフィックス表示制御方法。
  4. 【請求項4】 請求項2において、 前記図形の移動の有無は、3次元図形の座標軸成分毎の
    最大値と最小値の1つを含む6つの外接点を、指定され
    る座標変換マトリクスにより2次元の物理装置座標系に
    変換し、変換された2次元の外接点の前回値と今回値を
    比較し、その1点でも異なる場合に図形が移動している
    と判定することを特徴とするグラフィックス表示制御方
    法。
  5. 【請求項5】 3次元のモデリング図形を指定された座
    標変換マトリクスにより2次元の物理装置座標系へ変換
    する処理を含むジオメトリ処理を行ない、かつフレーム
    毎の表示制御を統括処理する処理制御装置と、ジオメト
    リ処理された図形毎の座標値と輝度値を基にイメージデ
    ータを生成してフレームメモリとZバッファに格納する
    グラフイックスプロセッサと、フレームメモリのイメー
    ジデータを画面に表示する表示装置を備えるコンピュー
    タグラフイックスにおいて、 前記フレームメモリとZバッファはそれぞれ、同一図形
    が前回のフレームから移動する場合に格納する前景用
    と、移動しない場合に格納する背景用からなり、 前記処理制御装置は、2次元に変換された図形の移動の
    有無を判定する機能を有し、対象の図形が前回から移動
    している場合は前記イメージデータの再描画を行ない、
    前回から移動していない場合は前記背景用に残っている
    イメージデータを再利用するように処理することを特徴
    とするコンピュータグラフイックス。
JP12700298A 1998-05-11 1998-05-11 グラフィックス表示制御方法およびコンピュータグラフイックス Pending JPH11328441A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12700298A JPH11328441A (ja) 1998-05-11 1998-05-11 グラフィックス表示制御方法およびコンピュータグラフイックス

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12700298A JPH11328441A (ja) 1998-05-11 1998-05-11 グラフィックス表示制御方法およびコンピュータグラフイックス

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11328441A true JPH11328441A (ja) 1999-11-30

Family

ID=14949257

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12700298A Pending JPH11328441A (ja) 1998-05-11 1998-05-11 グラフィックス表示制御方法およびコンピュータグラフイックス

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11328441A (ja)

Cited By (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002163676A (ja) * 2000-11-28 2002-06-07 Namco Ltd ゲームシステム及びプログラム
GB2386042A (en) * 2002-02-28 2003-09-03 Canon Europa Nv Texture map editing
JP2003529859A (ja) * 2000-03-31 2003-10-07 インテル・コーポレーション タイル型グラフィックス・アーキテクチャ
US6975326B2 (en) 2001-11-05 2005-12-13 Canon Europa N.V. Image processing apparatus
US7120289B2 (en) 2000-10-27 2006-10-10 Canon Kabushiki Kaisha Image generation method and apparatus
US7561164B2 (en) 2002-02-28 2009-07-14 Canon Europa N.V. Texture map editing
JP2011070672A (ja) * 2009-09-25 2011-04-07 Arm Ltd グラフィックス処理システム
JP2011515751A (ja) * 2008-03-19 2011-05-19 イマジネイション テクノロジーズ リミテッド タイル・ベース・レンダリング・システムにおける変換されていない表示リスト
JP2013025376A (ja) * 2011-07-15 2013-02-04 Fujitsu Semiconductor Ltd 画像描画装置
WO2014087572A1 (ja) * 2012-12-04 2014-06-12 パナソニック株式会社 領域分割描画装置及び領域分割描画方法
US8988443B2 (en) 2009-09-25 2015-03-24 Arm Limited Methods of and apparatus for controlling the reading of arrays of data from memory
US9195426B2 (en) 2013-09-20 2015-11-24 Arm Limited Method and apparatus for generating an output surface from one or more input surfaces in data processing systems
US9349156B2 (en) 2009-09-25 2016-05-24 Arm Limited Adaptive frame buffer compression
US9406155B2 (en) 2009-09-25 2016-08-02 Arm Limited Graphics processing systems
US9640131B2 (en) 2014-02-07 2017-05-02 Arm Limited Method and apparatus for overdriving based on regions of a frame
US9881401B2 (en) 2009-09-25 2018-01-30 Arm Limited Graphics processing system
US9996363B2 (en) 2011-04-04 2018-06-12 Arm Limited Methods of and apparatus for displaying windows on a display
US10194156B2 (en) 2014-07-15 2019-01-29 Arm Limited Method of and apparatus for generating an output frame
US10832639B2 (en) 2015-07-21 2020-11-10 Arm Limited Method of and apparatus for generating a signature representative of the content of an array of data
CN113544002A (zh) * 2019-03-29 2021-10-22 罗姆股份有限公司 半导体装置、使用了它的车载用显示器系统、电子设备

Cited By (25)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4719399B2 (ja) * 2000-03-31 2011-07-06 インテル・コーポレーション タイル型グラフィックス・アーキテクチャ
JP2003529859A (ja) * 2000-03-31 2003-10-07 インテル・コーポレーション タイル型グラフィックス・アーキテクチャ
US7120289B2 (en) 2000-10-27 2006-10-10 Canon Kabushiki Kaisha Image generation method and apparatus
US7545384B2 (en) 2000-10-27 2009-06-09 Canon Kabushiki Kaisha Image generation method and apparatus
JP2002163676A (ja) * 2000-11-28 2002-06-07 Namco Ltd ゲームシステム及びプログラム
JP4535604B2 (ja) * 2000-11-28 2010-09-01 株式会社バンダイナムコゲームス ゲームシステム及びプログラム
US6975326B2 (en) 2001-11-05 2005-12-13 Canon Europa N.V. Image processing apparatus
US7561164B2 (en) 2002-02-28 2009-07-14 Canon Europa N.V. Texture map editing
GB2386042A (en) * 2002-02-28 2003-09-03 Canon Europa Nv Texture map editing
JP2011515751A (ja) * 2008-03-19 2011-05-19 イマジネイション テクノロジーズ リミテッド タイル・ベース・レンダリング・システムにおける変換されていない表示リスト
JP2011070672A (ja) * 2009-09-25 2011-04-07 Arm Ltd グラフィックス処理システム
US9406155B2 (en) 2009-09-25 2016-08-02 Arm Limited Graphics processing systems
US8988443B2 (en) 2009-09-25 2015-03-24 Arm Limited Methods of and apparatus for controlling the reading of arrays of data from memory
US9881401B2 (en) 2009-09-25 2018-01-30 Arm Limited Graphics processing system
US9349156B2 (en) 2009-09-25 2016-05-24 Arm Limited Adaptive frame buffer compression
US9996363B2 (en) 2011-04-04 2018-06-12 Arm Limited Methods of and apparatus for displaying windows on a display
JP2013025376A (ja) * 2011-07-15 2013-02-04 Fujitsu Semiconductor Ltd 画像描画装置
WO2014087572A1 (ja) * 2012-12-04 2014-06-12 パナソニック株式会社 領域分割描画装置及び領域分割描画方法
US9299182B2 (en) 2012-12-04 2016-03-29 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Divided-area-based rendering device and divided-area-based rendering method
US9195426B2 (en) 2013-09-20 2015-11-24 Arm Limited Method and apparatus for generating an output surface from one or more input surfaces in data processing systems
US9640131B2 (en) 2014-02-07 2017-05-02 Arm Limited Method and apparatus for overdriving based on regions of a frame
US10194156B2 (en) 2014-07-15 2019-01-29 Arm Limited Method of and apparatus for generating an output frame
US10832639B2 (en) 2015-07-21 2020-11-10 Arm Limited Method of and apparatus for generating a signature representative of the content of an array of data
CN113544002A (zh) * 2019-03-29 2021-10-22 罗姆股份有限公司 半导体装置、使用了它的车载用显示器系统、电子设备
CN113544002B (zh) * 2019-03-29 2024-04-23 罗姆股份有限公司 半导体装置、使用了它的车载用显示器系统、电子设备

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH11328441A (ja) グラフィックス表示制御方法およびコンピュータグラフイックス
JP2865751B2 (ja) 表示画面スクロール方式
US5570460A (en) System and method for volume rendering of finite element models
US5357599A (en) Method and apparatus for rendering polygons
KR100274919B1 (ko) 압축된프레임버퍼로그래픽이미지데이터를이중버퍼링하기위한시스템및방법
CN109448137B (zh) 交互方法、交互装置、电子设备及存储介质
US7898549B1 (en) Faster clears for three-dimensional modeling applications
JP2000242811A (ja) 画像処理方法、その画像処理装置及びそれに利用する一体整形モデルデータ及び画像処理プログラムを記録した記録媒体
JP3350473B2 (ja) オクルージョンカリングを行う3次元グラフィックス描画装置および方法
JP2003115055A (ja) 画像生成装置
JP4204713B2 (ja) 三次元モデルの表示方法と、これを実現するプログラムが記憶されたコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体
JPH03211686A (ja) コンピュータ制御デイスプレイ方法および装置
CN114797109A (zh) 对象编辑方法、装置、电子设备和存储介质
KR19980041796A (ko) 사용자가 정의한 룸 및 윈도우를 이용하는 효율적인 렌더링
JPH0816816A (ja) コンピュータグラフィックス表示方法
JP3350672B2 (ja) 接触部分描画方法ならびにそのための接触部分描画装置および記憶媒体
JP2001283254A (ja) 3次元グラフィックス描画装置およびその方法
JPH07271998A (ja) 立体表示方法および装置
JPH0773342A (ja) 画像生成装置
JP3711273B2 (ja) オクルージョンカリングを行う3次元グラフィックス描画装置
JPH0546782A (ja) 図形表示装置
JPH05342368A (ja) 3次元画像生成方法及び装置
JP2616132B2 (ja) 画像表示装置
Belblidia et al. Multi-resolution rendering of architectural models
JP3098092B2 (ja) 模擬視界発生装置