JPH11328397A - 画像処理装置、画像処理プログラムを記録した記録媒体および描画装置 - Google Patents

画像処理装置、画像処理プログラムを記録した記録媒体および描画装置

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JPH11328397A
JPH11328397A JP13635798A JP13635798A JPH11328397A JP H11328397 A JPH11328397 A JP H11328397A JP 13635798 A JP13635798 A JP 13635798A JP 13635798 A JP13635798 A JP 13635798A JP H11328397 A JPH11328397 A JP H11328397A
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智 八坂
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像を互いに直交する2方向に高速に太らせ
ることができるとともに2方向への太らせ量をそれぞれ
独立に制御することができる画像処理装置を提供するこ
とである。 【解決手段】 制御演算部12は外部記憶装置14に記
憶される画像処理プログラムに従って太らせ処理を実行
し、画像の複数ラインの画素列に対応する複数ライン分
のランレングスデータを変化点データとして順に読み込
む処理、読み込まれた各ラインの変化点データにy方向
への太らせ処理を行いつつ処理された変化点データを複
数ラインずつマージすることにより各ラインの変化点デ
ータを順に得る処理、および得られた各ラインの変化点
データをランレングスデータとして出力する処理とを行
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像の太らせ処理
または細らせ処理を行う画像処理装置、画像処理プログ
ラムを記録した記録媒体およびそれらを用いた描画装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】レーザプロッタ等の描画装置により描か
れる画像を太らせまたは細らせるために画像の太らせ処
理または細らせ処理が行われる。
【0003】図47は従来の画像の太らせ処理の一例を
示す図である。図47(a)に示す画像を2画素分太ら
せる場合には、図47(b)に示すように、各黒画素の
4近傍の白画素を黒画素に変換し、図47(c)に示す
ように、各黒画素の8近傍の黒画素を白画素に変換す
る。このようにして、黒画素からなる画像が縦方向およ
び横方向に2画素ずつ拡大する。
【0004】画像を2画素分細らせる場合には、逆に、
各白画素の4近傍の黒画素を白画素に変換し、各白画素
の8近傍の黒画素を白画素に変換する。それにより、黒
画素からなる画像が縦方向および横方向に2画素ずつ縮
小する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来の太らせ処
理および細らせ処理では、1画素ごとに白画素か黒画素
かを判別するとともに4近傍または8近傍の画素の値を
1画素ずつ変換する必要がある。その場合、連続する同
一値の画素の数を示すランレングスデータを各画素の値
に対応するビットマップデータに変換し、各ビットマッ
プデータを1つずつ読み出す必要がある。そのため、デ
ータの読み出し回数が多くなり、処理時間がかかる。ま
た、縦方向および横方向の太らせ量または細らせ量を独
立に制御することができない。
【0006】本発明の目的は、画像を互いに直交する2
方向に高速に太らせることができるとともに2方向への
太らせ量をそれぞれ独立に制御することができる画像処
理装置、画像処理プログラムを記録したコンピュータ読
み取り可能な記録媒体および画像処理装置を用いた描画
装置を提供することである。
【0007】本発明の他の目的は、画像を互いに直交す
る2方向に高速に細らせまたは太らせることができると
ともに2方向への細らせ量または太らせ量をそれぞれ独
立に制御することができる画像処理装置および画像処理
プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録
媒体を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段および発明の効果】(1)
第1の発明 第1の発明に係る画像処理装置は、複数ラインの画素列
からなる画像を各ラインに沿った第1の方向および各ラ
インに直交する第2の方向に太らせる処理を行う画像処
理装置であって、画像の複数ラインの画素列に対応する
複数ライン分のランレングスデータを画素値の変化点を
表す変化点データとして順に読み込む読み込み手段と、
読み込み手段により読み込まれた各ラインの変化点デー
タに第1の方向への太らせ処理を行いつつ処理された変
化点データを複数ラインずつ合成することにより各ライ
ンの変化点データを順に得る合成手段と、合成手段によ
り得られた各ラインの変化点データをランレングスデー
タとして出力する出力手段とを備えたものである。
【0009】本発明に係る画像処理装置においては、画
像の複数ラインの画素列に対応する複数ライン分のラン
レングスデータが読み込み手段により変化点データとし
て順に読み込まれる。読み込み手段により読み込まれた
各ラインの変化点データに対して合成手段により第1の
方向への太らせ処理が行われつつ処理された変化点デー
タが複数ラインずつ合成され、各ラインの変化点データ
が順に得られる。合成手段により得られた各ラインの変
化点データは出力手段によりランレングデータとして出
力される。
【0010】この場合、変化点データの数は画像を構成
する画素の数に比べて少ないので、データの読み込みに
時間が短くなる。したがって、画像を第1の方向および
第2の方向に高速に太らせることができる。
【0011】また、各ラインの変化点データに第1の方
向への太らせ処理を行うことにより画像を第1の方向に
太らせ、変化点データを複数ラインずつ合成することに
より画像を第2の方向に太らせるので、第1の方向への
太らせ量および第2の方向への太らせ量をそれぞれ独立
に制御することが可能になる。
【0012】(2)第2の発明 第2の発明に係る画像処理装置は、第1の発明に係る画
像処理装置の構成において、合成手段は、第1の方向へ
の太らせ処理および合成の対象とする変化点データを第
2の方向への太らせ量よりも1多いライン数から第2の
方向への太らせ量の2倍よりも1多いライン数まで1ラ
インずつ順に増加させた後、第1の方向への太らせ処理
および合成の対象とする変化点データを1ラインずつ所
定回数シフトし、第1の方向への太らせ処理および合成
の対象とする変化点データを第2の方向への太らせ量の
2倍よりも1多いライン数から第2の方向への太らせ量
よりも1多いライン数まで1ラインずつ順に減少させる
ものである。
【0013】この場合、第1の方向への太らせ処理およ
び合成の対象とする変化点データを第2の方向への太ら
せ量よりも1多いライン数から第2の方向への太らせ量
の2倍よりも1多いライン数まで1ラインずつ順に増加
させることにより、画像の一方側の太らせ結果が得られ
る。また、第1の方向への太らせ処理および合成の対象
とする変化点データを1ラインずつ所定回数シフトする
ことにより、画像の中央部の太らせ結果が得られる。さ
らに、第1の方向への太らせ処理および合成の対象とす
る変化点データを第2の方向への太らせ量の2倍よりも
1多いライン数から第2の方向への太らせ量よりも1多
いライン数まで1ラインずつ減少させることにより、画
像の他方側の太らせ結果が得られる。
【0014】(3)第3の発明 第3の発明に係る画像処理装置は、第1または第2の発
明に係る画像処理装置の構成において、合成手段は、予
め設定された太らせ形状に基づいて読み込み手段により
読み込まれた各ラインの変化点データに第1の方向への
太らせ処理を行うものである。
【0015】この場合、処理された画像の外形が予め設
定された太らせ形状に基づいて形成される。
【0016】(4)第4の発明 第4の発明に係る画像処理装置は、複数ラインの画素列
からなる画像を各ラインに沿った第1の方向に細らせま
たは太らせるとともに各ラインに直交する第2の方向に
細らせまたは太らせる処理を行う画像処理装置であっ
て、画像の複数ラインの画素列に対応する複数ライン分
のランレングスデータを画素値の変化点を表す変化点デ
ータとして順に読み込む読み込み手段と、読み込み手段
により読み込まれた各ラインの変化点データに第1の方
向への細らせまたは太らせ処理を行いつつ処理された変
化点データを複数ラインずつ合成することにより各ライ
ンの変化点データを順に得る合成手段と、合成手段によ
り得られた各ラインの変化点データをランレングスとし
て出力する出力手段とを備えたものである。
【0017】本発明に係る画像処理装置においては、画
像の複数ラインの画素列に対応する複数ライン分のラン
レングスデータが読み込み手段により変化点データとし
て順に読み込まれる。読み込み手段により読み込まれた
各ラインの変化点データに対して合成手段により第1の
方向への細らせまたは太らせ処理が行われつつ処理され
た変化点データが複数ラインずつ合成され、各ラインの
変化点データが順に得られる。合成手段により得られた
各ラインの変化点データは出力手段によりランレングス
として出力される。
【0018】この場合、変化点データの数は画像を構成
する画素の数に比べて少ないので、データの読み込み時
間が短くなる。したがって、画像を第1の方向および第
2の方向に高速に細らせまたは太らせることができる。
【0019】また、各ラインの変化点データに第1の方
向への細らせまたは太らせ処理を行うことにより画像を
第1の方向へ細らせまたは太らせ、変化点データを複数
ラインずつ合成することにより画像を第2の方向に細ら
せまたは太らせるので、第1の方向への細らせ量または
太らせ量および第2の方向への細らせ量または太らせ量
をそれぞれ独立に制御することが可能になる。
【0020】(5)第5の発明 第5の発明に係る画像処理装置は、第4の発明に係る画
像処理装置の構成において、読み込み手段は、第2の方
向への太らせ時に複数ライン分のランレングスデータを
画像に対応する変化点データとして読み込み、第2の方
向への細らせ時に複数ライン分のランレングスデータを
反転された画像に対応する変化点データとして読み込
み、合成手段は、第2の方向への太らせ時に読み込み手
段により読み込まれた各ラインの変化点データに第1の
方向への細らせまたは太らせ処理を行い、第2の方向へ
の細らせかつ第1の方向への細らせ時に読み込み手段に
より読み込まれた各ラインの変化点データに第1の方向
への太らせ処理を行い、第2の方向への細らせかつ第1
の方向への太らせ時に読み込み手段により読み込まれた
各ラインの変化点データに第1の方向への細らせ処理を
行うものである。
【0021】第2の方向への太らせ時には、読み込み手
段により複数ライン分のランレングスデータが画像に対
応する変化点データとして読み込まれ、各ラインの変化
点データに合成手段により第1の方向への細らせまたは
太らせ処理が行われる。
【0022】また、第2の方向への細らせ時には、読み
込み手段により複数ライン分のランレングスデータが反
転された画像に対応する変化点データとして読み込まれ
る。この場合、第1の方向への細らせ時には、合成手段
により各ラインの変化点データに第1の方向への太らせ
処理が行われ、第1の方向への太らせ時には、合成手段
により各ラインの変化点データに第1の方向への細らせ
処理が行われる。
【0023】(6)第6の発明 第6の発明に係る画像処理装置は、第4の発明に係る画
像処理装置の構成において、合成手段は、第1の方向へ
の太らせかつ第2の方向への太らせ時に、予め設定され
た太らせ形状に基づいて読み込み手段により読み込まれ
た各ラインの変化点データに第1の方向への太らせ処理
を行うものである。
【0024】この場合、処理された画像の外形が予め設
定された太らせ形状に基づいて形成される。
【0025】(7)第7の発明 第7の発明に係る画像処理プログラムを記録した記録媒
体は、複数ラインの画素列からなる画像を各ラインに沿
った第1の方向および各ラインに直交する第2の方向に
太らせる処理をコンピュータに実行させる画像処理プロ
グラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体
であって、画像処理プログラムは、画像の複数ラインの
画素列に対応する複数ライン分のランレングスデータを
画素値の変化点を表す変化点データとして順に読み込む
処理と、読み込まれた各ラインの変化点データに第1の
方向への太らせ処理を行いつつ処理された変化点データ
を複数ラインずつ合成することにより各ラインの変化点
データを順に得る処理と、得られた各ラインの変化点デ
ータをランレングスデータとして出力する処理とを、コ
ンピュータに実行させるものである。
【0026】本発明に係る画像処理プログラムを記録し
たコンピュータ読み取り可能な記録媒体によれば、画像
の複数ラインの画素列に対応する複数ライン分のランレ
ングスデータが変化点データとして順に読み込まれ、読
み込まれた各ラインの変化点データに第1の方向への太
らせ処理が行われつつ処理された変化点データが複数ラ
インずつ合成され、各ラインの変化点データが順に得ら
れる。得られた各ラインの変化点データはランレングス
データとして出力される。
【0027】この場合、変化点データの数は画像を構成
する画素の数に比べて少ないので、データの読み込み時
間が短くなる。したがって、画像を第1の方向および第
2の方向に高速に太らせることができる。
【0028】また、各ラインの変化点データに第1の方
向への太らせ処理を行うことにより画像を第1の方向へ
太らせ、変化点データを複数ラインずつ合成することに
より画像を第2の方向に太らせるので、第1の方向への
太らせ量および第2の方向への太らせ量をそれぞれ独立
に制御することが可能となる。
【0029】(8)第8の発明 第8の発明に係る画像処理プログラムを記録したコンピ
ュータ読み取り可能な記録媒体は、複数ラインの画素列
からなる画像を各ラインに沿った第1の方向に細らせま
たは太らせるとともに各ラインに直交する第2の方向に
細らせまたは太らせる処理をコンピュータに実行させる
画像処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可
能な記録媒体であって、画像処理プログラムは、画像の
複数ラインの画素列に対応する複数ライン分のランレン
グスデータを画素値の変化点を表す変化点データとして
順に読み込む処理と、読み込まれた各ラインの変化点デ
ータに第1の方向への細らせまたは太らせ処理を行いつ
つ処理された変化点データを複数ラインずつ合成するこ
とにより各ラインの変化点データを順に得る処理と、得
られた各ラインの変化点データをランレングスデータと
して出力する処理とを、コンピュータに実行させるもの
である。
【0030】本発明に係る画像処理プログラムを記録し
たコンピュータ読み取り可能な記録媒体によれば、画像
の複数ラインの画素列に対応する複数ライン分のランレ
ングスデータが変化点データとして順に読み込まれ、読
み込まれた各ラインの変化点データに第1の方向への細
らせまたは太らせ処理が行われつつ処理された変化点デ
ータが複数ラインずつ合成され、各ラインの変化点デー
タが順に得られる。得られた各ラインの変化点データは
ランレングスデータとして出力される。
【0031】この場合、変化点データの数は画像を構成
する画素の数に比べて少ないので、データの読み込み時
間が短くなる。したがって、画像を第1の方向および第
2の方向に高速に細らせまたは太らせることができる。
【0032】また、各ラインの変化点データに第1の方
向への細らせまたは太らせ処理を行うことにより画像を
第1の方向に細らせまたは太らせ、変化点データを複数
ラインずつ合成することにより画像を第2の方向に細ら
せまたは太らせるので、第1の方向への細らせ量または
太らせ量および第2の方向への細らせ量または太らせ量
をそれぞれ独立に制御することが可能となる。
【0033】(9)第9の発明 第9の発明に係る描画装置は、光ビームを用いて対象物
に描画を行う描画装置であって、光ビームを点灯および
消灯させつつ対象物の第1の走査方向に走査させる光ビ
ーム走査手段と、光ビーム走査手段と対象物とを第1の
走査方向と直交する第2の走査方向に相対的に移動させ
る駆動手段と、複数ラインの画素列からなる画像を各ラ
インに沿った第1の方向および各ラインに直交する第2
に方向に太らせる処理を行う画像処理装置と、画像処理
装置から出力されるデータに基づいて光ビーム走査手段
および駆動手段を制御する描画制御手段とを備え、画像
処理装置は、画像の複数ラインの画素列に対応する複数
ライン分のランレングスデータを画素値の変化点を表す
変化点データとして順に読み込む読み込み手段と、読み
込み手段により読み込まれた各ラインの変化点データに
第1の方向への太らせ処理を行いつつ処理された変化点
データを複数ラインずつ合成することにより各ラインの
変化点データを順に得る合成手段と、合成手段により得
られた各ラインの変化点データをランレングスデータと
して出力する出力手段とを備えたものである。
【0034】本発明に係る描画装置においては、光ビー
ム走査手段により光ビームが点灯および消灯されつつ対
象物の第1の走査方向に走査される。また、駆動手段に
より光ビーム走査手段と対象物とが第2の方向に相対的
に移動する。この場合、画像処理装置から出力されるデ
ータに基づいて光ビーム走査手段および駆動手段が制御
される。
【0035】特に、本発明に係る描画装置においては、
画像処理装置により画像を第1および第2の方向に高速
に太らせることができるとともに、第1の方向への太ら
せ量および第2の方向への太らせ量をそれぞれ独立に制
御することが可能となる。したがって、画像を第1の方
向および第2の方向に高速に太らせながら対象物に描画
することが可能になるとともに、第1の方向への太らせ
量および第2の方向への太らせ量をそれぞれ独立に制御
することが可能となる。
【0036】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施例における
画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【0037】図1において、画像処理装置1は、画像デ
ータ保存用メモリ11、制御演算部12、補助メモリ1
3および外部記憶装置14を備える。制御演算部12は
CPU(中央演算処理装置)からなる。
【0038】外部記録装置14は、ハードディスク装
置、フロッピィディスク装置等の記録媒体からなり、後
述する太らせ処理および細らせ/太らせ処理を行う画像
処理プログラムを格納する。補助メモリ13は作業領域
として用いられる。
【0039】この画像処理装置1には、画像入力装置
2、画像出力装置3、表示装置4およびポインティング
デバイス5が接続される。画像入力装置2は、例えばイ
メージスキャナ、CAD(Computer Aided Design)デー
タを入力する入力装置等である。画像出力装置3は、例
えば後述する描画装置である。表示装置4は、例えばデ
ィスプレイであり、ポインティングデバイス5は、例え
ばマウスである。
【0040】画像入力装置2から入力された画像データ
は画像データ保存用メモリ11に記憶される。制御演算
部12は、外部記憶装置14に格納される画像処理プロ
グラムに従って画像データ保存用メモリ11に記憶され
る画像データに対して後述する太らせ処理または細らせ
/太らせ処理を行い、処理された画像データを画像デー
タ保存用メモリ11を介して画像出力装置3に出力す
る。
【0041】表示装置4は、画像入力装置2により入力
された画像データに対応する画像を表示するとともに、
制御演算部12により処理された画像データに対応する
画像を表示する。ポインティングデバイス5は、太らせ
処理および細らせ/太らせ処理に関する各種パラメータ
を入力するために用いられる。
【0042】本実施例では、画像データ保存用メモリ1
1、制御演算部12および補助メモリ13が読み込み手
段を構成し、制御演算部12および補助メモリ13が合
成手段を構成し、画像データ保存用メモリ11および制
御演算部12が出力手段を構成する。
【0043】以下、図1の画像処理装置により行われる
太らせ処理および細らせ/太らせ処理について説明す
る。以下の説明では、画像の横方向(左右方向)をx方
向とし、画像の縦方向(上下方向)をy方向とする。
【0044】太らせ処理は、画像をx方向およびy方向
に拡大する処理をいい、細らせ/太らせ処理は、画像を
x方向およびy方向の少なくとも一方向に縮小しかつ他
方向に縮小または拡大する処理をいう。
【0045】また、説明の便宜上、図2に示すように、
1ラインの画像を図2(b)に示す丸印および直線から
なる記号で表す。ランレングスデータは、同一値の画素
(白画素または黒画素)の連続する数を表すデータであ
る。白画素の画素値は例えば“0”であり、黒画素の画
素値は例えば“1”である。例えば図2(a)の例で
は、白画素が5つ連続し、黒画素が6つ連続し、白画素
が7つ連続するので、ランレングスデータは5,6,
7,LFとなる。LFはラインフィードを表す。また、
変化点データは、白画素から黒画素または黒画素から白
画素への変化点の位置(変化点アドレス)を示すデータ
である。図2(a)の例では、変化点データは0,5,
11,Max となる。Max はラインフィードLFに対応す
る記号を表す。
【0046】さらに、以下の説明では、図2(b)に示
すように、白画素をオフとし、黒画素をオンとし、オフ
からオンへの変化点およびオンからオフへの変化点を丸
印で表し、オンの画素を直線で表す。
【0047】図3は太らせ処理および細らせ/太らせ処
理における条件の設定処理を示すフローチャートであ
る。
【0048】まず、x方向の太らせまたは細らせ量Δx
およびy方向の太らせまたは細らせ量Δyを入力する
(ステップS1)。そして、補助メモリ13にx方向の
太らせ幅に相当する(2Δx+1)ライン分のデータ読
み込み領域を確保する(ステップS2)。
【0049】たとえば、x方向の太らせ量または細らせ
量Δxが2画素の場合には、図4に示すように、5ライ
ン分のデータ読み込み領域100を確保する。図4にお
いて、L1〜L5はデータ読み込み領域100の5つの
ラインを示す。このデータ読み込み領域100には初期
値としてMax を書き込む。
【0050】x方向およびy方向共に太らせを行う場合
には後述する太らせ処理に進み、x方向およびy方向の
少なくとも一方向に細らせ処理を行う場合には後述する
細らせ/太らせ処理に進む(ステップS3)。
【0051】(1)太らせ処理 太らせ処理では、太らせ形状テーブルに基づいて各ライ
ンの画像をy方向に太らせるとともに複数ラインの変化
点データをマージ処理することにより、画像をx方向お
よびy方向の両方に太らせる。
【0052】図5はy方向の太らせ方法を示す図であ
る。y方向の太らせでは、奇数番目の変化点データから
太らせ量分減算し、偶数番目の変化点データに太らせ量
分加算する。減算結果が負になる場合には0を設定す
る。また、減算または加算により2つの変化点データの
大小関係が入れ替わる場合または2つの変化点データが
等しくなる場合にはそれらの2つの変化点データを消去
する。
【0053】図5(a)の例では、変化点データ1,
5,6,9,13,15,Max をy方向に2太らせるこ
とにより変化点データ0,17,Max が得られる。図5
(b)の例では、変化点データ3,10,15,17,
Max をy方向に2太らせることにより変化点データ1,
12,13,19,Max が得られる。図5(c)の例で
は、変化点データ3,11,15,17,Max をy方向
に1太らせることにより変化点データ2,12,14,
18,Max が得られる。
【0054】図6はマージ処理を説明するための図であ
る。マージ処理では、2ライン分の変化点データを1ラ
インの変化点データに合成する。このマージ処理は、2
ライン分の画素に対して論理和演算を行うことに相当す
る。
【0055】図6(a)の例では、変化点データ1,
5,8,10,13,16,Max と変化点データ1,
3,12,14,Max とをマージ処理することにより変
化点データ1,5,8,10,12,16,Max が得ら
れる。図6(b)の例では、変化点データ1,12,1
3,19,Max と変化点データ2,12,14,18,
Max とをマージ処理することにより変化点データ1,1
2,13,19,Max が得られる。
【0056】図7、8および図9は太らせ処理を示すフ
ローチャートである。まず、太らせ形状テーブルを作成
する(図7のステップS4)。この場合、入力されたx
方向の太らせ量Δxおよびy方向の太らせ量Δyに基づ
いて太らせ処理された1つのラインの画像の端部が円ま
たは楕円に近い形状になるようにマージ処理におけるy
方向の太らせ量yを設定する。具体的には、入力された
y方向の太らせ量Δyを半径とする円の方程式からx方
向の太らせ幅(2Δx+1)の範囲の太らせ量yの値を
算出する。
【0057】例えば、図10(a)に示すように、y方
向の太らせ量Δy=2およびx方向の太らせ量Δx=2
の場合、円の方程式は(x−2)2 +y2 =4となり、
図10(b)に示す太らせ形状テーブル101が得られ
る。この太らせ形状テーブル101のx方向の範囲はx
方向の太らせ幅(2Δx+1)に相当し、本例では5と
なる。
【0058】次に、(Δx+1)ライン分のランレング
スデータを変化点データとしてデータ読み込み領域10
0に読み込む(図7のステップS5)。そして、データ
読み込み領域100の変化点データをy方向に太らせな
がらマージ処理を行う(ステップS6)。その後、マー
ジ処理により得られた1ライン分の変化点データをラン
レングスデータとして出力する(ステップS7)。
【0059】さらに、次の1ライン分のランレングスデ
ータを変化点データとしてデータ読み込み領域100に
読み込む(図8のステップS8)。そして、データ読み
込み領域100の変化点データをy方向に太らせながら
マージ処理を行う(ステップS9)。その後、マージ処
理により得られた1ライン分の変化点データをランレン
グスデータとして出力する(ステップS10)。すべて
のランレングスデータをデータ読み込み領域100に読
み込むまでステップS8〜S10の処理を繰り返す(ス
テップS11)。その後、変数iをx方向の太らせ量Δ
xに設定する(ステップS12)。
【0060】次に、データ読み込み領域100の最も古
い1ライン分の変化点データを消去する(ステップS1
3)。そして、データ読み込み領域100の変化点デー
タをy方向に太らせながらマージ処理を行う(ステップ
S14)。その後、マージ処理により得られた1ライン
分の変化点データをランレングスデータとして出力した
後(ステップS15)、変数iから1を減算する(ステ
ップS16)。変数iが0になるまでステップS13〜
S16の処理を繰り返す(ステップS17)。
【0061】次に、図11〜図20を参照しながら太ら
せ処理の具体例を説明する。ここでは、図11(a)に
示すランレングスデータに対して太らせ処理を行うもの
とする。図11(b)は図11(a)のランレングスデ
ータに対応する画像を示し、図11(c)は図11
(a)のランレングスデータに対応する変化点データを
示す。x方向の太らせ量Δxを2とし、y方向の太らせ
量Δyを2とする。
【0062】この場合、図12に示すように、5ライン
分のランレングスデータを記憶するデータ読み込み領域
100を確保し、各ラインL1〜L5に初期値として変
化点データMax を書き込む。まず、図11の第1番目〜
第3番目のラインのランレングスデータを変化点データ
としてデータ読み込み領域100のラインL1〜L3に
読み込む。
【0063】次に、図13(a)に示すように、補助メ
モリ13にマージ処理領域MS,MRを確保し、マージ
処理領域MSの先頭に初期値として変化点データMax を
書き込む。この場合、データ読み込み領域L1〜L5の
変化点データに対する太らせ量yは太らせ形状テーブル
101に基づいてそれぞれ2,1,0,0,1に設定す
る。
【0064】まず、データ読み込み領域100のライン
L1の変化点データMax をy方向に2太らせてマージ処
理領域MRに書き込み、マージ処理領域MSの変化点デ
ータMax とマージ処理領域MRの変化点データMax とを
マージ処理し、処理結果である変化点データMax をマー
ジ処理領域MSに書き込む。
【0065】次に、データ読み込み領域100のライン
L2の変化点データMax をy方向に1太らせてマージ処
理領域MRに書き込み、マージ処理領域MSの変化点デ
ータMax とマージ処理領域MRの変化点データMax とを
マージ処理し、処理結果である変化点データMax をマー
ジ処理領域MSに書き込む。
【0066】さらに、データ読み込み領域100のライ
ンL3の変化点データ3,10,15,17,Max をy
方向に0太らせてマージ処理領域MRに書き込み、マー
ジ処理領域MSの変化点データMax とマージ処理領域M
Rの変化点データ3,10,15,17,Max とをマー
ジ処理し、処理結果である変化点データ3,10,1
5,Max をマージ処理領域MSに書き込む。
【0067】データ読み込み領域100のラインL4,
L5の変化点データについても同様にマージ処理を行
い、最終的なマージ処理結果である変化点データ3,1
0,15,17,Max を処理結果格納領域M0に書き込
む。
【0068】図13(b)に示すように、処理結果格納
領域M0の変化点データ3,10,15,17,Max を
ランレングスデータ3,7,5,2,LFとしてデータ
出力領域M1に出力する。なお、ランレングスデータ
は、各2つの変化点データの差を順に求めることにより
得られる。図13(c)にマージ処理により得られた画
像を示す。
【0069】この場合、データ読み込み領域100のラ
インL4,L5には変化点データが読み込まれていない
ので、実質的には3ライン分の変化点データに対してマ
ージ処理を行ったことになる。
【0070】図14(a)に示すように、図11の第4
番目のラインのランレングスデータを変化点データとし
てデータ読み込み領域100のラインL4に読み込む。
この場合にも、マージ処理領域MSの先頭に初期値とし
て変化点データMax を書き込む。データ読み込み領域L
1〜L5の変化点データに対する太らせ量yはそれぞれ
1,2,1,0,0に設定する。
【0071】まず、データ読み込み領域100のライン
L2の変化点データMax をy方向に2太らせてマージ処
理領域MRに書き込み、マージ処理領域MSの変化点デ
ータMax とマージ処理領域MRの変化点データMax とを
マージ処理し、処理結果である変化点データMax をマー
ジ処理領域MSに書き込む。
【0072】次に、データ読み込み領域100のライン
L3の変化点データ3,10,15,17,Max をy方
向に1太らせ、得られた変化点データ2,11,14,
18,Max をマージ処理領域MRに書き込み、マージ処
理領域MSの変化点データMax とマージ処理領域MRの
変化点データ2,11,14,18,Max とをマージ処
理し、処理結果である変化点データ2,11,14,1
8,Max をマージ処理領域MSに書き込む。
【0073】さらに、データ読み込み領域100のライ
ンL4の変化点データ3,11,15,17,Max をy
方向に0太らせてマージ処理領域MRに書き込み、マー
ジ処理領域MSの変化点データ2,11,14,18,
Max とマージ処理領域MRの変化点データ3,11,1
5,17,Max とをマージ処理し、処理結果である変化
点データ2,11,14,18,Max をマージ処理領域
MSに書き込む。
【0074】データ読み込み領域100のラインL5,
L1の変化点データについても同様にマージ処理を行
い、最終的なマージ処理結果である変化点データ2,1
1,14,18,Max を処理結果格納領域M0に書き込
む。
【0075】図14(b)に示すように、処理結果格納
領域M0の変化点データ2,11,14,18,Max を
ランレングスデータ2,9,3,4,LFとしてデータ
出力領域M1に出力する。図14(c)にマージ処理に
より得られた画像を示す。
【0076】この場合、データ読み込み領域100のラ
インL5には変化点データが読み込まれていないので、
実質的には4ライン分の変化点データに対してマージ処
理を行ったことになる。
【0077】次に、図15(a)に示すように、図11
の第5番目のラインのランレングスデータを変化点デー
タとしてデータ読み込み領域100のラインL5に読み
込み、ラインL3,L4,L5,L1,L2の順にy方
向の太らせおよびマージ処理を行い、最終的なマージ結
果である変化点データ1,12,13,19,Max を処
理結果格納領域M0に書き込む。そして、処理結果格納
領域M0の変化点データ1,12,13,19,Max を
ランレングスデータ1,11,1,6,LFとしてデー
タ出力領域M1に出力する。図15(b)にマージ処理
により得られた画像を示す。
【0078】さらに、図16(a)に示すように、図1
1の第6番目のラインのランレングスデータを変化点デ
ータとしてデータ読み込み領域100のラインL1に読
み込み、ラインL4,L5,L1,L2,L3の順にy
方向の太らせおよびマージ処理を行い、最終的なマージ
結果である変化点データ1,19,Max を処理結果格納
領域M0に書き込む。そして、処理結果格納領域M0の
変化点データ1,19,Max をランレングスデータ1,
18,LFとしてデータ出力領域M1に出力する。図1
6(b)にマージ処理により得られた画像を示す。
【0079】次に、図17(a)に示すように、図12
の第7番目のラインのランレングスデータを変化点デー
タとしてデータ読み込み領域100のラインL2に読み
込み、ラインL5,L1,L2,L3,L4の順にy方
向の太らせおよびマージ処理を行い、最終的なマージ結
果である変化点データ1,12,13,19,Max を処
理結果格納領域M0に書き込む。そして、処理結果格納
領域M0の変化点データ1,12,13,19,Max を
ランレングスデータ1,11,1,6,LFとしてデー
タ出力領域M1に出力する。図17(b)にマージ処理
により得られた画像を示す。
【0080】この時点で、すべてのランレングスデータ
がデータ読み込み領域100に読み込まれたことにな
る。
【0081】次に、図18(a)に示すように、データ
読み込み領域100のラインL3の変化点データを消去
する。変化点データの消去は、変化点データMax を書き
込むことにより行う。この場合、ラインL3には変化点
データMax が既に書き込まれているので、変化点データ
は変化しない。データ読み込み領域100のラインL
1,L2,L3,L4,L5の順にy方向の太らせおよ
びマージ処理を行い、最終的なマージ結果である変化点
データ1,11,14,18,Max を処理結果格納領域
M0に書き込む。そして、処理結果格納領域M0の変化
点データ1,11,14,18,Max をランレングスデ
ータ1,10,3,4,LFとしてデータ出力領域M1
に出力する。図18(b)にマージ処理により得られた
画像を示す。
【0082】この場合、データ読み込み領域100のラ
インL3の変化点データは消去されているので、実質的
に4ライン分の変化点データに対してマージ処理を行っ
たことになる。
【0083】最後に、図19(a)に示すように、デー
タ読み込み領域100のラインL4の変化点データを消
去し、ラインL2,L3,L4,L5,L1の順にy方
向の太らせおよびマージ処理を行い、最終的なマージ結
果である変化点データ2,9,15,17,Max を処理
結果格納領域M0に書き込む。そして、処理結果格納領
域M0の変化点データ2,9,15,17,Max をラン
レングスデータ2,7,6,2,LFとしてデータ出力
領域M1に出力する。図19(b)にマージ処理により
得られた画像を示す。
【0084】この場合には、データ読み込み領域100
のラインL3,L4の変化点データが消去されているの
で、実質的に3ライン分の変化点データに対してマージ
処理を行ったことになる。
【0085】このようにして、図20(a)に示す画像
に対してy方向の太らせおよびマージ処理を行うことに
より、図20(b)に示す画像が得られる。この太らせ
処理では、画像の第1〜第3ラインを用いたマージ処理
により第1ラインの処理結果が得られ、第1〜第4ライ
ンを用いたマージ処理により第2ラインの処理結果が得
られ、第1〜第5ラインを用いたマージ処理により第3
ラインの処理結果が得られる。また、第2〜第6ライン
を用いたマージ処理により第4ラインの処理結果が得ら
れ、第3〜第7ラインを用いたマージ処理により第5ラ
インの処理結果が得られる。さらに、第4〜第7ライン
を用いたマージ処理により第6ラインの処理結果が得ら
れ、第5〜第7ラインを用いたマージ処理により第7ラ
インの処理結果が得られる。
【0086】本実施例の太らせ処理では、変化点データ
を用いて画像をx方向およびy方向に太らせることがで
きるので、処理速度が高速になる。また、x方向および
y方向の太らせ量をそれぞれ独立に制御することができ
る。
【0087】図21は複数ライン分の変化点データのマ
ージ処理を示すフローチャートである。まず、データ読
み込み領域100のマージ開始位置のライン番号nを取
得する(ステップS41)。そして、変数kを0に設定
する(ステップS42)。次に、マージ処理領域MSの
先頭に初期値として変化点データMax を書き込む(ステ
ップS43)。
【0088】データ読み込み領域100の(n+k)番
目のラインの変化点データにy方向の太らせを行ってマ
ージ処理領域MRに書き込む(ステップS44)。その
後、マージ処理領域MSの変化点データとマージ処理領
域MRの変化点データとにマージ処理を行い、処理結果
をマージ処理領域MSに書き込み(ステップS45)、
変数kに1を加算する(ステップS46)。変数kがx
方向の太らせ幅(2Δx+1)以上になるまでステップ
S44〜S46の処理を繰り返す。
【0089】なお、データ読み込み領域100の(2Δ
x+1)番目のラインの次は1番目のラインに戻る。例
えば、図4の例では、データ読み込み領域100のライ
ンL5の次にはラインL1に戻る。
【0090】図22、図23および図24は2ライン分
の変化点データのマージ処理を示すフローチャートであ
る。
【0091】図22〜図24において、A状態フラグは
一方のラインの画像のオンまたはオフの状態を示し、B
状態フラグは他方のラインの画像のオンまたはオフの状
態を示し、マージ状態フラグはマージ処理により得られ
る画像のオンまたはオフの状態を示す。また、A[n
A]は一方のラインにおけるnA番目の変化点データを
示し、B[nB]は他方のラインにおけるnB番目の変
化点データを示す。さらに、M[nm]はマージ処理に
より得られるnm番目の変化点データを示す。
【0092】最初に、A状態フラグをオフにし、B状態
フラグをオフにし、マージ状態フラグをオフにし、nA
=0、nB=0、nm=0に設定する(ステップS5
1)。
【0093】まず、一方のラインの0番目の変化点デー
タA[nA]と他方のラインの0番目の変化点データB
[nB]とを比較する(ステップS52)。B[nB]
≧A[nA]の場合には、A状態フラグをオンにし(ス
テップS53)、M[nm]をA[nA]に設定した後
(ステップS54)、nAに1を加算する(ステップS
55)。
【0094】一方、ステップS52でA[nA]>B
[nB]の場合には、B状態フラグをオンにし(ステッ
プS56)、M[nm]をB[nB]に設定した後(ス
テップS57)、nBに1を加算する(ステップS5
8)。
【0095】次に、nmに1を加算し(ステップS5
9)、一方のラインのnA番目の変化点データA[n
A]と他方のラインのnB番目の変化点データB[n
B]とを比較する(ステップS60)。
【0096】B[nB]≧A[nA]の場合には、A状
態フラグの状態を反転させる(ステップS61)。すな
わち、A状態フラグがオンの場合にはオフにし、A状態
フラグがオフの場合にはオンにする。
【0097】次に、A状態フラグがマージ状態フラグと
異なりかつA状態フラグがオフであるか否かを判別する
(ステップS62)。A状態フラグがマージ状態フラグ
と異なりかつA状態フラグがオフの場合には、M[n
m]をA[nA]に設定する(ステップS63)。
【0098】次に、マージ状態フラグがオフでM[nm
−1]とM[nm]とが一致するか否かを判別する(ス
テップS64)。すなわち、マージ処理により得られる
画像がオフの状態でかつマージ処理により得られた1つ
前の変化点データと現在の変化点データとが一致するか
否かを判別する。マージ状態フラグがオフでかつM[n
m−1]とM[nm]とが一致する場合には、nmから
1を減算し(ステップS65)、マージ状態フラグを反
転させる(ステップS66)。マージ状態フラグがオン
またはM[nm−1]とM[nm]とが一致しない場合
には、nmに1を加算し(ステップS67)、マージ状
態フラグを反転させる(ステップS68)。
【0099】その後、nAに1を加算し(ステップS6
9)、ステップS59に戻る。ステップS62でA状態
フラグがマージ処理フラグと一致するかまたはA状態フ
ラグがオンの場合にはステップS69に進む。
【0100】図22のステップS60でA[nA]>B
[nB]の場合には、B状態フラグを反転させる(図2
4のステップS70)。すなわち、B状態フラグがオン
の場合にはオフにし、B状態フラグがオフの場合にはオ
ンにする。
【0101】次に、B状態フラグがマージ状態フラグと
異なりかつB状態フラグがオフであるか否かを判別する
(ステップS71)。B状態フラグがマージ状態フラグ
と異なりかつB状態フラグがオフの場合には、M[n
m]をB[nB]に設定する(ステップS72)。
【0102】次に、マージ状態フラグがオフでM[nm
−1]とM[nm]とが一致するか否かを判別する(ス
テップS73)。すなわち、マージ処理により得られる
画像がオフの状態でかつマージ処理により得られた1つ
前の変化点データと現在の変化点データとが一致するか
否かを判別する。マージ状態フラグがオフでかつM[n
m−1]とM[nm]とが一致する場合には、nmから
1を減算し(ステップS74)、マージ状態フラグを反
転させる(ステップS75)。マージ状態フラグがオン
またはM[nm−1]とM[nm]とが一致しない場合
には、nmに1を加算し(ステップS76)、マージ状
態フラグを反転させる(ステップS77)。
【0103】その後、nBに1を加算し(ステップS7
8)、ステップS59に戻る。ステップS71でB状態
フラグがマージ状態フラグと一致するかまたはB状態フ
ラグがオンの場合にはステップS78に進む。
【0104】このようにして、2つのラインの変化点デ
ータを先頭から順に比較しつつ、小さい方をその時点の
マージ処理された変化点データの状態に基づいて保存す
る。
【0105】(2)細らせ/太らせ処理 細らせ/太らせ処理では、各ラインの画像をy方向に細
らせるとともに複数ラインの変化点データをマージ処理
することにより画像をx方向に太らせるか、各ラインの
画像をy方向に細らせるとともに複数ラインの変化点デ
ータをマージ処理することにより画像をx方向に細らせ
るか、あるいは各ラインの画像をy方向に太らせるとと
もに複数ラインの変化点データをマージ処理することに
より画像をx方向に細らせる。
【0106】画像をx方向に太らせる場合には、元の画
像に対応する変化点データをそのままマージ処理する。
画像をx方向に細らせる場合には、元の画像のオンおよ
びオフを反転させ、反転された画像に対応する変化点デ
ータをマージ処理する。
【0107】図25はy方向の細らせまたは太らせ方法
を示す図である。x方向に太らせながらy方向に細らせ
る場合には、奇数番目の変化点データに細らせ量分加算
し、偶数番目の変化点データから細らせ量分減算する。
減算または加算により2つの変化点データの大小関係が
入れ替わる場合または2つの変化点データが等しくなる
場合にはそれらの変化点データを消去する。
【0108】x方向に細らせながらy方向に細らせまた
は太らせる場合には、変化点データの先頭に0を挿入
し、画像のオンおよびオフを反転させる。y方向の細ら
せでは、奇数番目の変化点データから細らせ量分減算
し、偶数番目の変化点データに細らせ量分加算すること
により、反転された画像をy方向に太らせる。y方向の
太らせでは、奇数番目の変化点データに太らせ量分加算
し、偶数番目の変化点データから太らせ量分減算するこ
とにより、反転された画像をy方向に細らせる。
【0109】図25(a)の例では、x方向の太らせ時
に、変化点データ3,11,15,17,Max をy方向
に2細らせることにより、変化点データ5,9,Max が
得られる。図25(b)の例では、x方向の細らせ時
に、変化点データ3,11,15,17,Max の先頭に
0を挿入することにより、オンおよびオフが反転された
変化点データ0,3,11,15,17,Max が得られ
る。そして、得られた変化点データをy方向に2太らせ
ることにより変化点データ0,5,9,Max が得られ
る。この場合、変化点データ0,5,9,Max を再度は
反転させることにより、元の画像をy方向に2細らせた
画像が得られる。
【0110】図26はマージ処理を説明するための図で
ある。マージ処理では、複数のライン分の変化点データ
を変化点アドレスおよび変化量を用いて1ラインの変化
点データに合成する。このマージ処理は、複数ライン分
の画素に対して論理和演算を行うことに相当する。
【0111】変化点アドレスは、複数ラインの変化点デ
ータに対応し、変化量は複数ラインにおいて同一の変化
点データの数を示す。この変化量は、オフからオンに変
化する変化点データ(ランレングスデータのデータ開始
位置)で1を加算し、オンからオフに変化する変化点デ
ータ(ランレングスデータのデータの終了位置)で1を
減算することにより得られる。
【0112】図26の例では、変化点データ1,4,
6,8と変化点データ2,4,5,7と変化点データ
2,4とをマージ処理することにより変化点データ1,
4,5,8が得られる。この場合、変化量を先頭から順
に積算し、先頭の変化点アドレスをオフからオンに変化
する変化点データに設定し、変化量の積算値が0になる
変化点アドレスをオンからオフに変化する変化点データ
に設定し、次の変化点アドレスをオフからオンに変化す
る変化点データに設定する。
【0113】図27、図28および図29は細らせ/太
らせ処理を示すフローチャートである。
【0114】まず、図1の補助メモリ13に2組の変化
点アドレス保存領域CPおよび変化量保存領域CCを確
保する(ステップS20)。次に、(Δx+1)ライン
分のランレングスデータを変化点データとしてy方向に
Δy太らせまたは細らせながらデータ読み込み領域10
0に読み込み、変化点アドレス保存領域CPの変化点ア
ドレスおよび変化量保存領域CCの変化量を更新する
(ステップS21)。その後、変化点アドレス保存領域
CPの変化点アドレスおよび変化量保存領域CCの変化
量に基づいて1ライン分の変化点データをランレングス
データとして出力する(ステップS22)。
【0115】その後、次のラインのランレングスデータ
を変化点データとしてy方向にΔy太らせまたは細らせ
ながらデータ読み込み領域100に読み込み、変化点ア
ドレス保存領域CPの変化点アドレスおよび変化量保存
領域CCの変化量を更新する(図27のステップS2
3)。そして、変化点アドレス保存領域CPの変化点ア
ドレスおよび変化量保存領域CCの変化量に基づいて1
ライン分の変化点データをランレングスデータとして出
力する(ステップS24)。データ読み込み領域100
の全てのラインに変化点データを読み込むまでステップ
S23,S24の処理を繰り返す。
【0116】次に、データ読み込み領域100の最も古
い1ライン分の変化点データを消去し、変化点アドレス
保存領域CPの変化点アドレスおよび変化量保存領域C
Cの変化量を更新する(図28のステップS26)。そ
して、次の1ライン分のランレングスデータを変化点デ
ータとしてy方向にΔy太らせまたは細らせながらデー
タ読み込み領域100に読み込み、変化点アドレス保存
領域CPの変化点アドレスおよび変化量保存領域CCの
変化量を更新する(ステップS27)。その後、変化点
アドレス保存領域CPの変化点アドレスおよび変化量保
存領域CCの変化量に基づいて1ライン分のランレング
スデータを出力する(ステップS28)。全てのランレ
ングスデータをデータ読み込み領域100に読み込むま
でステップS26〜S28の処理を繰り返す。その後、
変数iをx方向の細らせ量または太らせ量Δxに設定す
る(ステップS30)。
【0117】次に、データ読み込み領域100の最も古
い1ライン分の変化点データを消去し、変化点アドレス
保存領域CPの変化点アドレスおよび変化量保存領域C
Cの変化量を更新する(図29のステップS31)。そ
の後、変化点アドレス保存領域CPの変化点アドレスお
よび変化量保存領域CCの変化量に基づいて1ライン分
の変化点データをランレングスデータとして出力し(ス
テップS32)、変数iから1を減算する(ステップS
33)。変数iが0になるまでステップS31〜S33
の処理を繰り返す。
【0118】次に、図30〜図43を参照しながら細ら
せ/太らせ処理の具体例を説明する。
【0119】ここでは、図30(a)に示すランレング
スデータをx方向に細らせかつy方向に細らせるものと
する。図30(b)は図30(a)のランレングスデー
タに対応する画像を示し、図30(c)は図30(a)
のランレングスデータに対応する変化点データを示す。
また、x方向の細らせ量Δxを2とし、y方向の細らせ
量Δyを2とする。
【0120】x方向の細らせでは、図31(a)に示す
ように、各ラインの変化点データの先頭に0を挿入する
ことにより変化点データのオンおよびオフの状態を反転
させる。それにより、図30(b)に示した画像のオン
およびオフが図31(b)に示すように反転する。
【0121】さらに、図31(c)に示すように、反転
された図31(a)の変化点データをy方向に2太らせ
る。y方向の太らせでは、奇数番目の変化点データから
太らせ量分減算し、偶数番目の変化点データに太らせ量
分加算する。減算結果が負になる場合には0を設定す
る。減算または加算により2つの変化点データの大小関
係が入れ替わる場合または2つの変化点データが等しく
なる場合にはそれらの2つの変化点データを消去する。
y方向の太らせの結果、図31(d)に示す画像が得ら
れる。
【0122】まず、図32〜図34に示すように、デー
タ読み込み領域100のラインL1,L2,L3に図3
0の第1番目〜第3番目のラインのランレングスデータ
を変化点データとして図31に示した方法で反転および
y方向に2太らせながら順に読み込み、読み込み時に、
変化点データの偶数番目の値を負にする。
【0123】このとき、変化点アドレス保存領域CPの
変化点アドレスおよび変化量保存領域CCの変化量を更
新する。それにより、データ読み込み領域100のライ
ンL1に変化点データ0,−Max が記憶され、ラインL
2に変化点データ0,−5,8,−Max が記憶され、ラ
インL3に変化点データ0,−5,9,−Max が記憶さ
れる。また、変化点アドレス保存領域CPの変化点アド
レスが0,5,8,9,Max に更新され、変化量保存領
域CCの変化量が3,−2,1,1,−3に更新され
る。
【0124】この時点で、変化点アドレス保存領域CP
の変化点アドレスおよび変化量保存領域CCの変化量に
基づいて1ライン分の変化点データをランレングスデー
タとして出力する。この場合、変化量を先頭から順に積
算し、先頭の変化点アドレス、積算値が0となる変化点
アドレスおよび次の変化点アドレスを変化点データと
し、0の挿入により反転された変化点データを元に戻す
ために先頭の変化点データ0を消去する。図34の例で
は、変化点データはMax となり、ランレングスデータと
してLFを出力する。
【0125】図35に示すように、図30の第4番目の
ラインのランレングスデータを変化点データとして図3
1の方法で反転およびy方向に2太らせながらデータ読
み込み領域100のラインL4に読み込み、変化点アド
レス保存領域CPの変化点アドレスおよび変化量保存領
域CCの変化量を更新する。それにより、変化点アドレ
ス保存領域CPの変化点アドレスが0,4,5,7,
8,9,Max に更新され、変化量保存領域CCの変化量
が4,−1,−2,1,1,1,−4に更新される。
【0126】変化量保存領域CCの変化量を積算し、先
頭の変化点アドレス0および積算値が0となる変化点ア
ドレスMax を変化点データとし、先頭の変化点データ0
を消去する。そして、変化点データMax をランレングス
データLFとして出力する。
【0127】次に、図36に示すように、図30の第5
番目のラインのランレングスデータを変化点データとし
て図31の方法で反転およびy方向に2太らせながらデ
ータ読み込み領域100のラインL5に読み込み、変化
点アドレス保存領域CPの変化点アドレスおよび変化量
保存領域CCの変化量を更新する。
【0128】同様に、先頭の変化点アドレス0および変
化量保存領域CCの変化量の積算値が0となる変化点ア
ドレスMax を変化点データとし、先頭の変化点データ0
を消去する。そして、変化点データMax をランレングス
データLFとして出力する。この時点でデータ読み込み
領域100の全てのラインL1〜L5にデータが読み込
まれている。
【0129】図37に示すように、データ読み込み領域
100のラインL1の変化点データ0,−Max を消去
し、変化点アドレス保存領域CPの変化点アドレスおよ
び変化量保存領域CCの変化量を更新する。この場合、
変化点アドレス保存領域CPの変化点アドレスは0,
4,5,7,8,9,−Max に更新され、変化量保存領
域CCの変化量は4,−2,−2,1,2,1,−4に
更新される。
【0130】続いて、図38に示すように、図30の第
6番目のラインのランレングスデータを変化点データと
して図30の方法で反転およびy方向に2太らせながら
データ読み込み領域100のラインL1に読み込み、変
化点アドレス保存領域CPの変化点アドレスおよび変化
量保存領域CCの変化量を更新する。
【0131】それにより、変化点アドレス保存領域CP
の変化点アドレスが0,4,5,7,8,9,Max に更
新され、変化量保存領域CCの変化量が5,−3,−
2,1,3,1,−5に更新される。先頭の変化点アド
レス0、変化量保存領域CCの変化量の積算値が0とな
る変化点アドレス5、次の変化点アドレス7および積算
値が0となる変化点アドレスMax を変化点データとし、
先頭の変化点データ0を消去する。そして、変化点デー
タ5,7,Max をランレングスデータ5,2,LFとし
て出力する。
【0132】次に、図39に示すように、データ読み込
み領域100のラインL2の変化点データを消去し、変
化点アドレス保存領域CPの変化点アドレスおよび変化
量保存領域CCの変化量を更新した後、図30の第7番
目のラインのランレングスデータを変化点データとして
図31の方法で反転およびy方向に2太らせながらデー
タ読み込み領域100のラインL2に読み込み、変化点
アドレス保存領域CPの変化点アドレスおよび変化量保
存領域CCの変化量を更新する。
【0133】それにより、変化点アドレス保存領域CP
の変化点アドレスが0,4,5,7,8,9,Max に更
新され、変化量保存領域CCの変化量が5,−3,−
1,1,2,1,−5に更新される。先頭の変化点アド
レス0および変化量保存領域CCの変化量の積算値が0
となる変化点アドレスMax を変化点データとし、先頭の
変化点データ0を消去する。そして、変化点データMax
をランレングスデータLFとして出力する。この時点
で、データ読み込み領域100に全てのランレングスデ
ータが読み込まれている。
【0134】図40に示すように、データ読み込み領域
100のラインL3の変化点データを消去し、変化点ア
ドレス保存領域CPの変化点アドレスおよび変化量保存
領域CCの変化量を更新する。それにより、変化点アド
レス保存領域CPの変化点アドレスが0,4,7,8,
Max に更新され、変化量保存領域CCの変化量が4,−
3,1,2,−4に更新される。先頭の変化点アドレス
0および変化量保存領域CCの変化量の積算値が0とな
る変化点アドレスMax を変化点データとし、先頭の変化
点データ0を消去する。そして、変化点データMax をラ
ンレングスデータLFとして出力する。
【0135】最後に、図41に示すように、データ読み
込み領域100のラインL4の変化点データを消去し、
変化点アドレス保存領域CPの変化点アドレスおよび変
化量保存領域CCの変化量を更新する。それにより、変
化点アドレス保存領域CPの変化点アドレスが0,4,
8,Max に更新され、変化量保存領域CCの変化量が
3,−2,2,−3に更新される。先頭の変化点アドレ
ス0および変化量保存領域CCの変化量の積算値が0と
なる変化点アドレスMax を変化点データとし、先頭の変
化点データ0を消去する。そして、変化点データMax を
ランレングスデータLFとして出力する。図42に上記
の細らせ/太らせ処理により得られた画像を示す。
【0136】このようにして、図43(a)に示す画像
に対して反転、y方向の太らせ、マージ処理および反転
を行うことにより、図43(b)に示す画像が得られ
る。この細らせ/太らせ処理では、画像の第1〜第3ラ
インを用いたマージ処理により第1ラインの処理結果が
得られ、第1〜第4ラインを用いたマージ処理により第
2ラインの処理結果が得られ、第1〜第5ラインを用い
たマージ処理により第3ラインの処理結果が得られる。
また、第2〜第6ラインを用いたマージ処理により第4
ラインの処理結果が得られ、第3〜第7ラインを用いた
マージ処理により第5ラインの処理結果が得られる。さ
らに、第4〜第7ラインを用いたマージ処理により第6
ラインの処理結果が得られ、第5〜第7ラインを用いた
マージ処理により第7ラインの処理結果が得られる。
【0137】本実施例の細らせ/太らせ処理では、変化
点データを用いて画像をx方向およびy方向のうち少な
くとも一方向に細らせかつ他方向に細らせまたは太らせ
ることができるので、処理速度が高速になる。また、x
方向およびy方向の細らせ量または太らせ量をそれぞれ
独立に制御することができる。
【0138】図44は図1の画像処理装置1を用いた描
画装置の主要部のブロック図、図45は図44の描画装
置の概略斜視図である。
【0139】図44の描画装置は、描画ヘッド31を備
えた走査光学系30、テーブル32、X軸駆動モータ3
3、Y軸駆動モータ34および描画制御装置35を含
む。
【0140】走査光学系30の描画ヘッド31は、レー
ザビームをX軸方向(主走査方向)に所定の走査幅で走
査させつつテーブル32上の感光材100に照射する。
図45に示すように、テーブル32は、基台38上に配
置されたテーブルガイド39によってY軸方向(副走査
方向)に移動可能に案内されている。このテーブル32
は、Y軸駆動モー32(図44参照)によりY軸方向に
駆動される。
【0141】走査光学系30は、テーブル32の上方に
おいてヘッドガイド40によりX軸方向(主走査方向)
に移動可能に案内されている。この走査光学系30は、
ボールねじ41を介してX軸駆動モータ33に連結され
ており、X軸駆動モータ33によりX軸方向に駆動され
る。
【0142】図44の描画制御装置35には、図1に示
した画像処理装置1が接続され、画像処理装置1に画像
入力装置2が接続される。画像処理装置1は、画像入力
装置2により入力された画像データに対して上記の画像
処理を行い、処理された画像データを描画制御装置35
に出力する。
【0143】描画制御装置35は、画像処理装置1から
与えられた画像データに基づいて、走査光学系30、X
軸駆動モータ33およびY軸駆動モータ34を制御す
る。
【0144】図44の描画装置では、図46に示すよう
に、感光材200を所定の原点位置からY軸方向(副走
査方向)にほぼ一定速度で移動させながら、レーザビー
ムBを偏向してX軸方向(主走査方向)に所定のドット
ビッチで走査させることにより、感光材200の表面に
一定の走査幅Wで描画を行う。
【0145】感光材200がストローク端部にまで移動
すれば、感光材200をY軸方向の原点側に戻すととも
に、描画ヘッド31を一定距離だけX軸方向に移動させ
る。その後、感光材200をY軸方向に移動させるとと
もにレーザビームBをX軸方向に走査させる。
【0146】このような動作を繰り返すことにより感光
材200上の短冊状の領域(ストライプ領域)201ご
とに順次露光が行われ、最終的に感光材200の全面に
描画が行われる。
【0147】各ストライプ領域201の描画では、画像
データに基づいて走査ライン上のドットごとにレーザビ
ームが点灯または消灯されつつX軸方向に走査され、感
光材200上にビーム像が形成される。
【0148】本実施例では、走査光学系30が光ビーム
走査手段に相当し、Y軸駆動モータ34が駆動手段に相
当し、画像処理装置1が画像処理装置に相当し、描画制
御装置35が描画制御手段に相当する。
【0149】上記の描画装置においては、図1の画像処
理装置1を用いているので、画像を高速に太らせまたは
細らせつつ描画を行うことが可能になるとともに太らせ
量または細らせ量をx方向およびy方向にそれぞれ独立
に制御することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における画像処理装置の構成
を示すブロック図である。
【図2】1ライン分の画像、ランレングスデータおよび
変化点データの一例を示す図である。
【図3】太らせ処理および細らせ/太らせ処理における
条件の設定処理を示すフローチャートである。
【図4】データ読み込み領域を示す図である。
【図5】y方向の太らせ方法を説明するための図であ
る。
【図6】マージ処理を説明するための図である。
【図7】太らせ処理を示すフローチャートである。
【図8】太らせ処理を示すフローチャートである。
【図9】太らせ処理を示すフローチャートである。
【図10】太らせ形状テーブルの一例を示す図である。
【図11】ランレングスデータ、対応する画像および変
化点データの一例を示す図である。
【図12】3ライン分の変化点データが読み込まれたデ
ータ読み込み領域を示す図である。
【図13】太らせ処理の具体例を示す図である。
【図14】太らせ処理の具体例を示す図である。
【図15】太らせ処理の具体例を示す図である。
【図16】太らせ処理の具体例を示す図である。
【図17】太らせ処理の具体例を示す図である。
【図18】太らせ処理の具体例を示す図である。
【図19】太らせ処理の具体例を示す図である。
【図20】太らせ処理前および太らせ処理後の画像を示
す図である。
【図21】複数ライン分の変化点データのマージ処理を
示すフローチャートである。
【図22】2つのラインの変化点データのマージ処理を
示すフローチャートである。
【図23】2つのラインの変化点データのマージ処理を
示すフローチャートである。
【図24】2つのラインの変化点データのマージ処理を
示すフローチャートである。
【図25】y方向の細らせ処理を説明するための図であ
る。
【図26】マージ処理を説明するための図である。
【図27】細らせ/太らせ処理を示すフローチャートで
ある。
【図28】細らせ/太らせ処理を示すフローチャートで
ある。
【図29】細らせ/太らせ処理を示すフローチャートで
ある。
【図30】ランレングスデータ、対応する画像および変
化点データの一例を示す図である。
【図31】変化点データの反転、対応する画像、y方向
の太らせおよび対応する画像を示す図である。
【図32】細らせ/太らせ処理の具体例を示す図であ
る。
【図33】細らせ/太らせ処理の具体例を示す図であ
る。
【図34】細らせ/太らせ処理の具体例を示す図であ
る。
【図35】細らせ/太らせ処理の具体例を示す図であ
る。
【図36】細らせ/太らせ処理の具体例を示す図であ
る。
【図37】細らせ/太らせ処理の具体例を示す図であ
る。
【図38】細らせ/太らせ処理の具体例を示す図であ
る。
【図39】細らせ/太らせ処理の具体例を示す図であ
る。
【図40】細らせ/太らせ処理の具体例を示す図であ
る。
【図41】細らせ/太らせ処理の具体例を示す図であ
る。
【図42】細らせ/太らせ処理により得られた画像を示
す図である。
【図43】細らせ/太らせ処理前および細らせ/太らせ
処理後の画像を示す図である。
【図44】図1の画像処理装置を用いた描画装置の主要
部のブロック図である。
【図45】図44の描画装置の概略斜視図である。
【図46】図44の描画装置による描画を示す斜視図で
ある。
【図47】従来の画像の太らせ処理を示す図である。
【符号の説明】
1 画像処理装置 2 画像入力装置 3 画像出力装置 11 画像データ保存用メモリ 12 制御演算部 13 補助メモリ 14 外部記憶装置 30 走査光学系 31 描画ヘッド 32 テーブル 33 X軸駆動モータ 34 Y軸駆動モータ 35 描画制御装置

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数ラインの画素列からなる画像を各ラ
    インに沿った第1の方向および各ラインに直交する第2
    の方向に太らせる処理を行う画像処理装置であって、 前記画像の複数ラインの画素列に対応する複数ライン分
    のランレングスデータを画素値の変化点を表す変化点デ
    ータとして順に読み込む読み込み手段と、 前記読み込み手段により読み込まれた各ラインの変化点
    データに前記第1の方向への太らせ処理を行いつつ処理
    された変化点データを複数ラインずつ合成することによ
    り各ラインの変化点データを順に得る合成手段と、 前記合成手段により得られた各ラインの変化点データを
    ランレングスデータとして出力する出力手段とを備えた
    ことを特徴とする画像処理装置。
  2. 【請求項2】 前記合成手段は、前記第1の方向への太
    らせ処理および合成の対象とする変化点データを前記第
    2の方向への太らせ量よりも1多いライン数から前記第
    2の方向への太らせ量の2倍よりも1多いライン数まで
    1ラインずつ順に増加させた後、前記第1の方向への太
    らせ処理および合成の対象とする変化点データを1ライ
    ンずつ所定回数シフトし、前記第1の方向への太らせ処
    理および合成の対象とする変化点データを前記第2の方
    向への太らせ量の2倍よりも1多いライン数から前記第
    2の方向への太らせ量よりも1多いライン数まで1ライ
    ンずつ順に減少させることを特徴とする請求項1記載の
    画像処理装置。
  3. 【請求項3】 前記合成手段は、予め設定された太らせ
    形状に基づいて前記読み込み手段により読み込まれた各
    ラインの変化点データに前記第1の方向への太らせ処理
    を行うことを特徴とする請求項1または2記載の画像処
    理装置。
  4. 【請求項4】 複数ラインの画素列からなる画像を各ラ
    インに沿った第1の方向に細らせまたは太らせるととも
    に各ラインに直交する第2の方向に細らせまたは太らせ
    る処理を行う画像処理装置であって、 前記画像の複数ラインの画素列に対応する複数ライン分
    のランレングスデータを画素値の変化点を表す変化点デ
    ータとして順に読み込む読み込み手段と、 前記読み込み手段により読み込まれた各ラインの変化点
    データに前記第1の方向への細らせまたは太らせ処理を
    行いつつ処理された変化点データを複数ラインずつ合成
    することにより各ラインの変化点データを順に得る合成
    手段と、 前記合成手段により得られた各ラインの変化点データを
    ランレングスデータとして出力する出力手段とを備えた
    ことを特徴とする画像処理装置。
  5. 【請求項5】 前記読み込み手段は、前記第2の方向へ
    の太らせ時に前記複数ライン分のランレングスデータを
    前記画像に対応する変化点データとして読み込み、前記
    第2の方向への細らせ時に前記複数ライン分のランレン
    グスデータを反転された画像に対応する変化点データと
    して読み込み、 前記合成手段は、前記第2の方向への太らせ時に前記読
    み込み手段により読み込まれた各ラインの変化点データ
    に前記第1の方向への細らせまたは太らせ処理を行い、
    前記第2の方向への細らせかつ前記第1の方向への細ら
    せ時に前記読み込み手段により読み込まれた各ラインの
    変化点データに前記第1の方向への太らせ処理を行い、
    前記第2の方向への細らせかつ前記第1の方向への太ら
    せ時に前記読み込み手段により読み込まれた各ラインの
    変化点データに前記第1の方向への細らせ処理を行うこ
    とを特徴とする請求項4記載の画像処理装置。
  6. 【請求項6】 前記合成手段は、前記第1の方向への太
    らせかつ前記第2の方向への太らせ時に、予め設定され
    た太らせ形状に基づいて前記読み込み手段により読み込
    まれた各ラインの変化点データに前記第1の方向への太
    らせ処理を行うことを特徴とする請求項4記載の画像処
    理装置。
  7. 【請求項7】 複数ラインの画素列からなる画像を各ラ
    インに沿った第1の方向および各ラインに直交する第2
    の方向に太らせる処理をコンピュータに実行させる画像
    処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な
    記録媒体であって、 前記画像処理プログラムは、 前記画像の複数ラインの画素列に対応する複数ライン分
    のランレングスデータを画素値の変化点を表す変化点デ
    ータとして順に読み込む処理と、 前記読み込まれた各ラインの変化点データに前記第1の
    方向への太らせ処理を行いつつ処理された変化点データ
    を複数ラインずつ合成することにより各ラインの変化点
    データを順に得る処理と、 前記得られた各ラインの変化点データをランレングスデ
    ータとして出力する処理とを、コンピュータに実行させ
    ることを特徴とする画像処理プログラムを記録した記録
    媒体。
  8. 【請求項8】 複数ラインの画素列からなる画像を各ラ
    インに沿った第1の方向に細らせまたは太らせるととも
    に各ラインに直交する第2の方向に細らせまたは太らせ
    る処理をコンピュータに実行させる画像処理プログラム
    を記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であっ
    て、 前記画像処理プログラムは、 前記画像の複数ラインの画素列に対応する複数ライン分
    のランレングスデータを画素値の変化点を表す変化点デ
    ータとして順に読み込む処理と、 前記読み込まれた各ラインの変化点データに前記第1の
    方向への細らせまたは太らせ処理を行いつつ処理された
    変化点データを複数ラインずつ合成することにより各ラ
    インの変化点データを順に得る処理と、 前記得られた各ラインの変化点データをランレングスデ
    ータとして出力する処理とを、コンピュータに実行させ
    ることを特徴とする画像処理プログラムを記録した記録
    媒体。
  9. 【請求項9】 光ビームを用いて対象物に描画を行う描
    画装置であって、 光ビームを点灯および消灯させつつ前記対象物の第1の
    走査方向に走査させる光ビーム走査手段と、 前記光ビーム走査手段と前記対象物とを前記第1の走査
    方向と直交する第2の走査方向に相対的に移動させる駆
    動手段と、 複数ラインの画素列からなる画像を各ラインに沿った第
    1の方向および各ラインに直交する第2の方向に太らせ
    る処理を行う画像処理装置と、 前記画像処理装置から出力されるデータに基づいて前記
    光ビーム走査手段および前記駆動手段を制御する描画制
    御手段とを備え、 前記画像処理装置は、 前記画像の複数ラインの画素列に対応する複数ライン分
    のランレングスデータを画素値の変化点を表す変化点デ
    ータとして順に読み込む読み込み手段と、 前記読み込み手段により読み込まれた各ラインの変化点
    データに前記第1の方向への太らせ処理を行いつつ処理
    された変化点データを複数ラインずつ合成することによ
    り各ラインの変化点データを順に得る合成手段と、 前記合成手段により得られた各ラインの変化点データを
    ランレングスデータとして出力する出力手段とを備えた
    ことを特徴とする描画装置。
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