JPH1132769A - 新規遺伝子とそれにコードされる蛋白質 - Google Patents

新規遺伝子とそれにコードされる蛋白質

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JPH1132769A
JPH1132769A JP9194672A JP19467297A JPH1132769A JP H1132769 A JPH1132769 A JP H1132769A JP 9194672 A JP9194672 A JP 9194672A JP 19467297 A JP19467297 A JP 19467297A JP H1132769 A JPH1132769 A JP H1132769A
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protein
gene
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dna
amino acid
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JP9194672A
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Makoto Yoshimoto
真 吉本
Madoka Yazaki
まどか 矢崎
Yoshiyo Matsumoto
佳代 松本
Kiyoshi Takayama
喜好 高山
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Taisho Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Taisho Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ヒト大脳皮質由来の神経細胞賦活化活性を有す
る蛋白質HUCEP−3と、それをコードする遺伝子h
ucep−3を提供する。 【解決手段】ヒト大脳皮質由来のcDNAライブラリー
からのクローニングによって神経細胞賦活化活性を有す
る新規蛋白質HUCEP−3をコードする遺伝子huc
ep−3が得られ、該遺伝子を有する発現ベクターによ
る形質転換体の培養により、新規蛋白質HUCEP−3
が得られる。該蛋白質は、神経細胞賦活化活性物質とし
て、医薬又は医薬の開発に用いることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術】本発明は、神経細胞機能に対して
賦活化活性を有する、新規蛋白質HUCEP(Huma
n Cerebral Protein)−3、該蛋白
質をコードする遺伝子hucep−3、該遺伝子を発現
させるための組み換えDNA、および組み換えDNAに
よって得られる形質転換体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】神経変性疾患の多くは、神経細胞または
神経細胞間の信号伝達に異変が生じることにより、神経
細胞が死滅し発症するとされている。
【0003】このような神経変性疾患の代表例として、
パーキンソン病やアルツハイマー症が挙げられる。パー
キンソン症は、黒質神経細胞が変性して神経伝達物質の
一つであるドーパミンが産成されなくなり、ドーパミン
作動性の神経細胞が死ぬことにより発症すると言われて
いる。一方、アルツハイマー病は主に大脳皮質や海馬の
神経細胞が死ぬことによって痴呆症状を呈するとされて
いる。
【0004】以上に述べた疾病に対しては、その原因が
明確にされていないことから有効な治療薬がなく、対症
療法しか行えないのが現状であり、現在これらの疾患に
ともなう神経細胞死の原因を明らかにすべく多くの研究
がなされているが、未だ解明されていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記諸疾患の原因であ
ると考えられる神経細胞死のメカニズムを解明し、これ
に関与する蛋白質並びにそれをコードする遺伝子を特定
することは、神経細胞死に起因する疾患の根本的な治療
薬を探索する上で、きわめて重要なことである。例え
ば、神経細胞死に関与する蛋白質それ自体に有効な医薬
となり得る可能性があることは勿論、このような蛋白質
は、該蛋白質の機能と同様の機能を有する物質、当該機
能を阻害または促進する作用を有する物質等を医薬とし
て開発するに際しても、極めて有用である。以上の観点
から、神経細胞死に関与する蛋白質とその機能の解明が
望まれている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、神経細胞
の生存あるいは神経細胞の機能の維持に関与する蛋白質
の同定を目的とし、ヒト脳組織で特異的に発現している
遺伝子にコードされている蛋白質の中から、所望の神経
細胞機能の維持に関与する蛋白質を把握するべく鋭意研
究の結果、新規蛋白質HUCEP−3の存在とそれをコ
ードする遺伝子hucep−3の単離に成功した。そし
て、このHUCEP−3が神経細胞機能賦活化活性を有
し、神経変性疾患に関与するものであることを突き止
め、本発明を完成するに至った。
【0007】即ち、本発明は、(a)配列番号:1に記
載のアミノ酸配列からなる蛋白質、または(b)配列番
号:1のアミノ酸配列において1もしくは数個のアミノ
酸が欠失、置換もしくは付加されたアミノ酸配列からな
り、かつ神経細胞機能賦活化活性を有する蛋白質、に関
するものである。
【0008】さらに本発明は、上記(a)または(b)
に表された蛋白質をコードする遺伝子、に関するもので
ある。
【0009】さらに本発明は、(c)配列番号:2に記
載の塩基配列からなるDNA;または、(d)配列番
号:2のDNAとストリンジェントな条件でハイブリダ
イズし、かつ神経細胞機能賦活化活性を有する蛋白質を
コードするDNAからなる遺伝子、に関するものであ
る。
【0010】さらに本発明は上記遺伝子を含有する組み
換えベクターを含む形質転換体、に関するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の遺伝子は、ヒト大脳皮質
由来のcDNAライブラリーから、該遺伝子を含んだc
DNA断片として単離することができる。本発明者らが
使用したcDNAライブラリーは、クローンテック社か
ら市販されているヒト大脳皮質のmRNAをもとに調製
したものであるが、ストラタジーン社から市販されてい
るヒト大脳皮質のmRNAをもとにしても、同様にcD
NAを調製することができる。上述のcDNAライブラ
リーにおいて、ヒト脳組織で特異的に発現している遺伝
子を有すると思われるcDNAを識別する方法として、
大久保らの方法(Okubo et al.,Natu
re Genet.,2,173(1992))によ
る、遺伝子発現の出現頻度を解析する方法を用いること
ができる。具体的には、ヒト大脳皮質のmRNAを鋳型
とし、適当な制限酵素で開環させたベクタープラスミド
の一端にオリゴdTを結合させたものをプライマーとし
てcDNA合成を行った後、制限酵素MboIと制限酵
素BamHIで切断する。当該ベクターはdamメチラ
ーゼ陽性の大腸菌を宿主として調製されたため、Mbo
Iの認識配列である「GATC」のA残基がメチル化さ
れている。従ってMboIは新たに合成されたcDNA
部分のみを切断する。当該ベクターはオリゴdTを結合
させた末端とは反対側の末端近傍にBamHI切断部位
を1ヶ所だけ有しているので本酵素は当該ベクターを1
ヶ所切断し、さらに新たに合成されたcDNA部分にも
しBamHI認識配列が存在すれば、その部位も切断す
る。BamHIとMboIは「GATC」なる配列から
なる、同一の付着端を生ぜしめるため、両酵素で切断し
た後、DNAリガーゼを作用させれば、プラスミドを閉
環することができる。
【0012】本方法においてはこのようにして調製した
プラスミドを用いて大腸菌を形質転換することによって
cDNAライブラリーを構築した。従って当該ライブラ
リーは各mRNAの3’端のポリA部位から、その5’
側部分のうち最初にGATCなる塩基配列が出現する部
位までの領域を含んでいる。当該cDNAライブラリー
から無作為に適当個数の組換え体を選択し、各組換え体
中のcDNAを抽出してその全塩基配列を決定する。本
法は、このようにして決定された特定配列を有するcD
NA断片が、無作為に選択された組み換え体の中から幾
つ確認されるかをもって、臓器特異的遺伝子及び高発現
遺伝子を識別する方法である。本法において、組み換え
体cDNAの抽出並びにcDNAの塩基配列の決定は、
いずれも当業者にとって自体公知の各種操作方法(Mo
lecular Cloning、2nd. ed.,
Cold Spring Harbor Lab.Pr
ess、1989、その他当業者にとって標準的な方法
を紹介した技術解説書等に記載の方法、以下常法とす
る)により行うことができる。
【0013】尚、高発現遺伝子を識別する方法では、無
作為に選択する組み換え体の総数は数百から千程度が適
当であるが、必要ならばそれ以上の個数の組み換え体を
処理すればよい。本発明者らは上記方法を実施し、77
0個の組み換え体中のcDNA断片の塩基配列を全て決
定し、その中から、同一の配列を有するcDNAとして
の出現頻度が2/770であったcDNA断片を、ヒト
脳で特異的に発現している遺伝子を有するDNA断片の
候補として選別した。
【0014】上記cDNA断片は前述したとおり、mR
NAの3’端の一部の領域しか含んでいない。そこで本
発明者らは当該領域(以下3’断片)の塩基配列情報を
元にして、全鎖長cDNAを取得した。上記3’断片を
プローブとして、クローンテック社から市販されている
ヒト大脳皮質cDNAライブラリーをプラークハイブリ
ダイゼーションで、常法に従ってスクリーニングするこ
とによって行った結果、約1.4kbのDNA断片を増
幅することができた。この際、鋳型としてはストラタジ
ーン社から市販されているヒト大脳皮質cDNAライブ
ラリーを用いることもできる。
【0015】上記方法によって取得したクローンを大腸
菌を宿主とすることによって増殖せしめ、常法に従って
ラムダファージ粒子を調製した。当該ファージ粒子から
DNAを抽出して、制限酵素EcoRIで切断し、スト
ラタジーン社から市販されているベクター、pBlue
scriptIIを同様にEcoRIで切断したものに
組み込んで、全塩基配列を決定した。これらの操作は全
て常法に従った。
【0016】上記方法によって選別したcDNA断片中
に存在すると思われる遺伝子が、脳組織で特異的に発現
していることの確認は、該cDNA配列の臓器特異的な
発現頻度をノーザンハイブリダイゼーションで確認する
ことで行うことができる。具体的には、クローンテック
社またはストラタジーン社から市販されている、ヒトの
各臓器から抽出したmRNAをアガロースゲル電気泳動
で分画し、メンブレンフィルターに転写した後、上記方
法によって選別したcDNA断片をプローブとして、常
法に従ってハイブリダイゼーションを行った。本発明者
らはこの方法を用い、該cDNA配列の発現についての
臓器特異性を調べた。その結果、脳以外の他の臓器、器
官、細胞等でも該cDNA配列の多少の発現が認められ
たものの、それに比べ大脳皮質で特異的に発現していた
ことを確認した。
【0017】このことは、該cDNA配列中に、ヒト脳
で特異的に発現し正常な脳機能の維持に必須である所望
の遺伝子が存在することを、強く示唆するものである。
【0018】塩基配列中の蛋白質をコードする領域(O
RF、open reading frame)の存在は、塩基配列をコン
ピュータープログラムを用いて解析する汎用の方法によ
り確認することができる。該cDNA配列の中に目的と
する遺伝子の存在を確信した本発明者らは、コンピュー
ターを利用して該配列中にORFを見いだし、この遺伝
子を遺伝子hucep−3(human cerebr
al proteinの略)、該遺伝子にコードされる
蛋白質をHUCEP−3と命名した。
【0019】遺伝子hucep−3は、配列番号:2に
示される498塩基対(bp)からなる遺伝子である。
この遺伝子hucep−3を用い、適当な宿主ベクター
系による一般的な遺伝子組み換え技術によって、組み換
え遺伝子を調製することができる。適当なベクターとし
ては、大腸菌由来のプラスミド(例、pBR322、p
UC118その他)、枯草菌由来のプラスミド(例、p
UB110、pC194その他)、酵母由来のプラスミ
ド(例、pSH19その他)、さらにバクテリオファー
ジやレトロウィルスやワクシニアウィルス等の動物ウィ
ルス等が利用できる。組み換えに際しては、適当な合成
DNAアダプターを用いて翻訳開始コドンや翻訳終止コ
ドンを付加することも可能である。さらに該遺伝子を発
現させるために、遺伝子の上流に適当な発現プロモータ
ーを接続する。使用するプロモーターは、宿主に応じて
適宜選択すればよい。例えば、宿主が大腸菌である場合
には、T7プロモーター、lacプロモーター、trp
プロモーター、λPLプロモーターなどが、宿主がバチ
ルス属菌である場合にはSPO系プロモーター等が、宿
主が酵母である場合にはPHO5プロモーター、GAP
プロモーター、ADHプロモーター等が、宿主が動物細
胞である場合にはSV40由来プロモーター、レトロウ
ィルスプロモーター等が、それぞれ使用できる。
【0020】また該遺伝子を他の蛋白質(例、グルタチ
オンSトランスフェラーゼ、プロテインAその他)との
融合蛋白質として発現させることも可能である。このよ
うにして発現させた融合型HUCEP−3は、適当なプ
ロテアーゼ(例、トロンビンその他)を用いて切り出す
ことが可能である。
【0021】HUCEP−3の発現の際に利用できる宿
主としては、エシェリヒア属菌であるEscheric
hia coliの各種菌株、バチルス属菌であるBa
cillus subtilisの各種菌株、酵母とし
てはSaccharomyces cerevisia
の各種菌株、動物細胞としてはCOS−7細胞、CH
O細胞、PC12細胞等が利用できる。
【0022】上記組み換えベクターを用いて宿主細胞を
形質転換する方法としては、常法または各宿主細胞に対
して一般に用いられる形質転換方法が適用できる。
【0023】本発明者らは、pGEX−4T2(ファル
マシア社製)を発現ベクターとして遺伝子hucep−
3を組み換え、HUCEP−3発現ベクター、pGEh
ucep3を調製した。このpGEhucep3を用
い、常法に従って形質転換したEscherichia
coliDH5/pGEhucep3は、平成9年2
月4日に工業技術院生命工学技術研究所に寄託番号FA
RM P−16062として寄託されている。
【0024】更に本発明者らは、pREP10(インビ
トロジェン社製)を発現ベクターとして遺伝子huce
p−3を組み換え、HUCEP−3を培養動物細胞内で
発現させるためのベクター、pREhucep3を調製
した。このpREhucep3を用い、ギブコ社のLI
POFECTAMINE試薬を利用して、神経細胞PC
12を形質転換し、形質転換体、PC12/pREhu
cep3を調製した。形質転換された細胞は、用いたベ
クターに存在する選択マーカー、または適当な選択マー
カーを付与又は削除し、これら選択マーカーの有無に基
づいて識別することにより、単離する事ができる。本発
明者らが行った、PC12細胞をpREhucep3で
形質転換した場合には、抗生物質ハイグロマイシンB耐
性を指標として形質転換体を識別、単離することができ
る。
【0025】上記操作の結果得られた形質転換細胞内で
の目的遺伝子の発現は、実施例において後述するよう
に、ノーザンハイブリダイゼーションにより確認するこ
とができる。宿主として用いた神経細胞PC12および
ベクターであるpREP10を導入したPC12細胞を
通常の増殖培地からNGF(神経細胞成長因子)を除去
した培地に移すと細胞死を起こすが、pREhucep
3により形質転換された神経細胞PC12は、NGF除
去培地でも生育することが、例えばMTT(3−(4,
5−Dimethylthazol−2−yl)−2,
5−diphenyl−tetrazolium br
omide)法(Mossman,T.,J.Immu
nol Methods 65,55−59(198
5))により確認された。
【0026】新規蛋白質HUCEP−3は、配列番号:
1に示されるごとく、総数166個のアミノ酸残基から
なる、分子量17994ダルトンの蛋白質である。前述
のように、遺伝子hucep−3を含有する組み換えベ
クターで形質転換させた神経細胞PC12が、NGF
(神経細胞成長因子)の非存在下において有意に高い生
存率を示したことから、HUCEP−3は神経細胞機能
賦活化活性を有する生理活性蛋白質であることが確認さ
れた。
【0027】尚、本発明においては、配列番号:2に示
したDNA配列の他に、該DNAとハイブリダイズしか
つ神経細胞機能賦活化活性を有する生理活性蛋白質をコ
ードするDNAも、本発明の範囲内である。
【0028】すなわち、遺伝子hucep−3の全長配
列において、種々の人為的処理、例えば部位特異的変異
導入、変異剤処理によるランダム変異、制限酵素切断に
よるDNA断片の変異・欠失・連結等により、部分的に
DNA配列が変化したものであっても、これらDNA変
異体が遺伝子hucep−3とストリンジェンドな条件
下でハイブリダイズし、かつ神経細胞機能賦活化活性を
有する生理活性蛋白質をコードするDNAであれば、配
列表2に示したDNA配列との相違に関わらず、本発明
の範囲内のものである。
【0029】また、配列番号:2に示したDNA配列と
僅かに異なる配列からなる遺伝子が、ヒト染色体上に遺
伝子hucep−3とは別個に存在する可能性もあり得
るが、この場合においても、そこにコードされる蛋白質
が神経細胞機能賦活化活性を有する生理活性蛋白質であ
れば、上記人為的変異体と同様に本発明の範囲内のもの
である。
【0030】上記のDNA変異の程度は、遺伝子huc
ep−3のDNA配列と90%以上の相同性を有するも
のであれば許容範囲内である。また、遺伝子hucep
−3とハイブリダイズする程度としては、通常の条件下
(例えば DIG DNALabeling kit
(ベーリンガー・マンハイム社製 Cat No.11
75033)でプローブをラベルした場合に、32℃の
DIG Easy Hyb溶液(ベーリンガー・マンハ
イム社製 Cat No.1603558)中でハイブ
リダイズさせ、50℃の0.5×SSC溶液(0.1%
[w/v]SDSを含む)中でメンブレンを洗浄する条
件(1×SSCは0.15M NaCl、0.015M
クエン酸ナトリウムである)でのサザンハイブリダイ
ゼーションで、遺伝子hucep−3にハイブリダイズ
する程度であればよい。
【0031】また、上記のごとく遺伝子hucep−3
と相同性の高い変異体遺伝子にコードされる蛋白質であ
って、神経細胞機能賦活化活性を有する生理活性蛋白質
もまた、本発明の範囲内のものである。
【0032】すなわち、新規蛋白質HUCEP−3のア
ミノ酸配列の1もしくは複数個のアミノ酸が欠失、置換
もしくは付加された変異体であっても、該変異体が神経
細胞機能賦活化活性を有する蛋白質であれば、該変異体
は本発明の範囲内のものである。
【0033】蛋白質の構成要素となるアミノ酸の側鎖
は、疎水性、電荷、大きさなどにおいてそれぞれ異なる
ものであるが、実質的に蛋白質全体の3次元構造(立体
構造とも言う)に影響を与えないという意味で保存性の
高い幾つかの関係が、経験的にまた物理化学的な実測に
より知られている。例えば、アミノ酸残基の置換につい
ては、グリシン(Gly)とプロリン(Pro)、Gl
yとアラニン(Ala)またはバリン(Val)、ロイ
シン(Leu)とイソロイシン(Ile)、グルタミン
酸(Glu)とグルタミン(Gln)、アスパラギン酸
(Asp)とアスパラギン(Asn)、システイン(C
ys)とスレオニン(Thr)、Thrとセリン(Se
r)またはAla、リジン(Lys)とアルギニン(A
rg)、等が挙げられる。
【0034】従って、配列番号:1に示した新規蛋白質
HUCEP−3のアミノ酸配列上の置換、挿入、欠失等
による変異蛋白質であっても、その変異がHUCEP−
3蛋白質の3次元構造において保存性が高い変異であっ
て、その変異蛋白質がHUCEP−3と同様に神経細胞
機能賦活化活性を有する生理活性蛋白質であれば、これ
らは本発明の範囲内にあるものと言うことができる。変
異の程度としては、配列番号:1に示したアミノ酸配列
との相同性が、90%以上のものが許容し得る範囲であ
る。
【0035】
【発明の効果】HUCEP−3が神経細胞賦活化活性を
有していることから、遺伝子hucep−3の発現異
常、あるいはHUCEP−3の機能不全は、脳の高次機
能を維持する上で重大な障害となると推測される。
【0036】したがってHUCEP−3それ自体は虚血
性脳疾患やアルツハイマー病、パーキンソン病などの神
経変性疾患の治療薬として有用と考えられる。また、当
該蛋白質の機能と同様の機能を有する物質、当該機能を
促進する物質、あるいはまた当該遺伝子の発現を促進す
る物質等の創出に利用することができる。
【0037】以下実施例を挙げて詳述するが、本発明は
この実施例に限定されないことは言うまでもない。
【0038】
【実施例】
実施例1 遺伝子hucep−3のクローニング 1)大脳の正常機能の維持に必須な遺伝子の部分配列の
決定 ヒト大脳皮質のmRNA(クローンテック社)を鋳型と
して、大久保らの方法(Okubo et al.Na
ture Genet.,1992、2、p173)に
より、大脳皮質のcDNAライブラリーを作成した。
【0039】次いで、当該ライブラリーから無作為に7
70個の組換え体を選択し、常法(Molecular
Cloning、2nd. ed.,Cold Sp
ring Harbor Lab.Press、198
9、以下同じ)に従って、組換えDNAを抽出し、cD
NA部分の3’側の塩基配列を決定した。配列決定には
PEアプライドバイオシステムズ社製のDNAシークエ
ンサー(ABI PRISM377)と同社製反応キッ
トを用いた。770個の組み換え体中の各DNA断片の
発現頻度を解析した結果、図1に示す配列(配列−1)
を有する遺伝子の発現頻度が2/770であった。
【0040】2)配列−1を含むcDNA断片のクロー
ニング 配列−1を含むcDNA断片のクローニングを以下の方
法により行った。
【0041】まず、配列−1の一部分よりなるオリゴヌ
クレオチド(図1;配列−2)を、PEアプライドバイ
オシステムズ社製のDNA合成機(ABI 380B)
で合成した。λgt11をクローニングベクターとす
る、Human Braincerebral cor
tex 5’−STRETCH cDNA libra
ry(クロンテックラボラトリーズ社製)を、大腸菌K
12株、Y1090を宿主として常法に従ってプラーク
を形成せしめた。プラークをメンブレンフィルター(ア
マシャム社製Hybond−N+)に転写し、DIG
(ジゴキシゲニン)で標識した配列−2のオリゴヌクレ
オチドをプローブとして、プラークハイブリダイゼーシ
ョン法によって配列−2を有するファージを取得した。
標識にはDIGオリゴヌクレオチド・テイリングキット
(ベーリンガーマンハイム社製)を使用し、方法は本キ
ットの手順に従った。ハイブリダイゼーションは以下の
組成の溶液中で(濃度は全て終濃度)、51℃で5時間
行った。
【0042】5×SSC 1% Blocking Buffer 0.1% N−ラウロイルサルコシルナトリウム 0.02% SDS 50μg/ml polyA 1pmol/ml DIG標識合成DNA ハイブリダイゼーション終了後、メンブレンを2×SS
C、0.1%SDS、次いで0.5×SSC、0.1%
SDSを用い、51℃で洗浄した。メンブレン洗浄後、
DIG発光検出キット(ベーリンガーマンハイム社製)
を使用し、当該キットの手順に従ってメンブレンを処理
した。シグナルの検出には、HyperfilmTM−E
CL(アマシャム社製)フイルムを使用した。
【0043】プローブとハイブリダイズしたプラークを
常法に従って純化し、単一クローンを取得した。当該単
一クローンを増殖せしめ、ファージ粒子よりDNAを抽
出、精製した。これらの操作は全て常法に従った。
【0044】3)塩基配列決定用ベクターへのサブクロ
ーニング 2)で精製したDNAを、制限酵素、EcoRIで切断
し、同様にEcoRIで切断したベクター、pBlue
scriptII(ストラタジーン社製)にサブクロー
ニングした。Ligation溶液は、宝酒造(株)製
のキット(タカラ DNA Ligation Kit
Ver.2)を用い、16℃で1.5時間反応させ
た。
【0045】上記反応溶液を用いて常法に従って大腸菌
K12株DH5の形質転換を行った。 形質転換体をア
ンピシリン(Amp)50μg/ml、5−Bromo
−4−Chloro−3−indolyl−β−D−g
alactoside(X−gal)40μg/ml、
Isopropyl−β−D−Thio−Galact
opyranoside(IPTG)100μMを含有
するLB寒天培地にプレーティングし、37℃で一晩培
養した。
【0046】白色コロニーを50μg/mlのAmpを
含むLB液体培地10mlに接種して37℃で一晩培養
し、遠心分離によって菌体を集めた後、QIAprep
Spin Plasmid Miniprep Ki
t(キアゲン社製)で組換えDNAを精製した。
【0047】4)DNA断片の塩基配列の決定 塩基配列決定にはPEアプライドバイオシステムズ社製
のDNAシークエンサーを用い、ダイターミネーター法
を用いた。決定された塩基配列を元にしてオリゴヌクレ
オチドを合成し、プライマーウオーキング法で全塩基配
列を決定した(図2)。当該クローンのcDNAの全塩
基配列を図3から図4に示す。当該塩基配列が配列−2
を含んでいたことから、目的とする遺伝子(human
cerebral protein−3、hucep
−3)がクローニングされたことを確認した。
【0048】5)大腸菌を用いたHUCEP−3の生産 図3に示した配列を元にして配列−3、配列−4のオリ
ゴヌクレオチドを、DNA合成機(PEアプライドバイ
オシステムズ社製、ABI 380B)で合成した。
【0049】 配列−3 5’AGTAGGATCCATGTCTCTCCATTCCTC 配列−4 5’TAATAGTACTATCATCCCCACTCCCCAAAC 実施例1−2)で調製した組換えDNAを鋳型とし、配
列−3と配列−4のオリゴヌクレオチドをプライマーと
してPCRを行った。当該PCR操作は、ストラタジー
ン社製のPfuDNAポリメラーゼを用い、宝酒造
(株)製のPCRサーマルサイクラーMPを使用して、
以下の反応条件で行った。
【0050】 <反応液組成> 1ー3)の組み換えDNA 1μL 10×PCR緩衝液 5μL 2.5mM dNTP 8μL 10μM オリゴヌクレオチド(配列−3) 2μL 10μM オリゴヌクレオチド(配列−4) 2μL 水 31μL Pfu DNAポリメラーゼ 1μL 総量 50μL <反応条件>94℃で1分間保持後、53℃まで−1℃
/2秒の速度で冷却し、53℃で1分間保持し、更に7
2℃で3分間保持した。これを30回繰り返した後、7
2℃で10分間保持して、目的のDNAを増幅させた。
【0051】上記方法により増幅されたDNA断片をア
ガロースゲル電気泳動で分画、精製した。当該精製cD
NA断片を、制限酵素BamHIとScaI(共に宝酒
造製)で切断した。切断処理後、再びアガロースゲル電
気泳動で分画し、約0.5kbのDNA断片を精製した
(断片−1)。pGEX−4T2(ファルマシア社製)
を、制限酵素BamHIとSmaIで切断し、開環ベク
ター(断片−2)を精製した。断片−1と断片−2を混
合し、実施例1−3)に記載した条件下で、ライゲーシ
ョンならびに大腸菌K12株DH5株の形質転換を行
い、さらに該形質転換体を培養して遠心によって集めた
菌体から、組換えDNAを精製した。当該組換えDNA
に挿入された断片−1の塩基配列を、以下に示す配列−
5及び配列−6のプライマーを利用し、DNAシーケン
サーで決定した。
【0052】 配列−5 5’GGGCTGGCAAGCCACGTTTGGTGGTGG 配列−6 5’CTCCGGGAGCTGCATGTGTCAGAGG その結果、当該断片−1の塩基配列が遺伝子hucep
−3の塩基配列と同一であること、及び遺伝子huce
p−3がpGEX−4T2内のグルタチオンSトランス
フェラーゼ遺伝子と同じリーディングフレームで翻訳さ
れることを確認した。このようにして構築した組換えD
NAをpGEhucep3と命名した(図5)。pGE
hucep3の形質転換体Escherichia
oliDH5/pGEhucep3は、平成9年2月4
日に工業技術院生命工学技術研究所に寄託番号FERM
P−16062として寄託されている。当該組換えD
NAを保持する菌体を培養し、適当な条件下に遺伝子発
現を誘導すればHUCEP−3をグルタチオンSトラン
スフェラーゼとの融合蛋白として生産することができ
る。また、pGEhucep3に組み込まれた遺伝子h
ucep−3は、制限酵素BamHIと、SalIまた
はXhoIとを該組み換えベクターに作用させることで
単離され、これを別の適当な発現ベクターに組み換える
こともできる。 実施例2 PC12細胞中での遺伝子hucep−3の
発現と機能の解析 1)発現ベクターpREhucep3の構築 実施例1で取得した、pGEhucep3を制限酵素B
amHIとXhoI(共に宝酒造製)で切断した。切断
処理後、アガロースゲル電気泳動で分画し、約0.5k
bのDNA断片を精製した(断片−3)。動物細胞の発
現ベクター、pREP10(インビトロジェン社製)
を、上記と同様に制限酵素BamHIとXhoIで切断
し、開環ベクター(断片−4)を精製した。
【0053】断片−3と断片−4を混合し、実施例1に
記載した条件下で、ライゲーションならびに大腸菌K1
2株DH5株の形質転換を行い、さらに該形質転換体を
培養して遠心によって集めた菌体から、組換えDNAを
精製した。このようにして構築した組換えDNAをpR
Ehucep3と命名した(図6)。
【0054】2)PC12細胞への導入と安定な形質転
換体の取得 PC12細胞を直径60mmのプラスチックシャーレで
培養した。シャーレはコラーゲンコートしたものを用
い、培地としては5%牛胎児血清、5%ウマ血清、50
ユニット/mlペニシリン、50μg/mlストレプト
マイシンを含むDMEM(ギブコ社製、以下増殖培地と
する)を使用し、37℃、5%CO2存在下で培養し
た。
【0055】細胞密度が50%になった時点で、1)で
構築したpREhucep3を含むLIPOFECTA
MINE試薬(ギブコ社製)を、細胞上に重層して24
時間培養した後、増殖培地に置換して24時間培養し
た。ピペッティングで細胞を分散した後、細胞懸濁液を
2等分して直径100mmのプラスチックシャーレ2枚
に分注してさらに24時間培養した。
【0056】培地を除いた後、ハイグロマイシンB(カ
ルビオケム社製;終濃度400μg/ml)を含有する
増殖培地に置換した。ハイグロマイシンB添加培地を3
日毎に交換してして2週間培養した。細胞のコロニーが
肉眼で確認できるようになった時点で、ステンレスカッ
プを用いてコロニーを5個単離した。対照として用いる
ためにPC12細胞にpREP10のみを上記と同様に
して導入し、安定な形質転換体を5個単離した。
【0057】3)遺伝子発現の確認 単離した各形質転換体を、24穴のプレートでハイグロ
マイシンB添加培地(終濃度400μg/ml)で培養
し、細胞密度が80%コンフルエントになった時点でピ
ペッティングで細胞を分散して、直径100mmのプラ
スチックシャーレに接種した。細胞密度が再度80%コ
ンフルエントになった時点で培地を除去し、PBSを添
加してセルスクレイパーを用いて細胞を回収した。遠心
によって細胞を沈殿させた後に上清を除去し、mRNA
抽出キット(ファルマシア バイオテク社製)を用いて
細胞からmRNAを精製した。2μgのmRNAを定法
に従ってアガロースゲル電気泳動で分画してメンブレン
(アマシャム社製Hybond−N+)に転写し、ノー
ザンハイブリダイゼーションを行った。プローブとして
はDIG(ジゴキシゲニン)で標識したhucep−3
のcDNA断片を用いた。標識にはDIGオリゴヌクレ
オチド・テイリングキット(ベーリンガーマンハイム社
製)を使用し、方法は本キットの手順に従った。ハイブ
リダイゼーションは以下の組成の溶液中で(濃度は全て
終濃度)、51℃で5時間行った。
【0058】 5×SSC 1% Blocking Buffer 0.1% N−ラウロイルサルコシルナトリウム 0.02% SDS 50μg/ml polyA 1pmol/ml DIG標識合成DNA ハイブリダイゼーション終了後、メンブレンを2×SS
C、0.1%SDS、次いで0.5×SSC、0.1%
SDSを用い、51℃で洗浄した。
【0059】メンブレン洗浄後、DIG発光検出キット
(ベーリンガーマンハイム社製)を使用し、当該キット
の手順に従ってメンブレンを処理した。シグナルの検出
には、HyperfilmTM−ECL(アマシャム社
製)フイルムを使用した。
【0060】その結果、pREhucep3を導入した
PC12細胞のほうがpREP10を導入したPC12
細胞よりも、hucep−3遺伝子の発現量が多かっ
た。
【0061】4)NGF除去培地中での増殖 3)でhucep3遺伝子の高発現を確認することがで
きた安定な形質転換体を増殖培地で培養した。細胞密度
が50%になった時点で血清を含まない培地に置換して
3日間培養し、MTT(3−(4,5−Dimethy
lthazol−2−yl)−2,5−dipheny
l−tetrazolium bromide)法(M
ossman,T.,J.Immunol Metho
ds 65,55−59(1985))で生存細胞数を
測定した。pREhucep3を導入したPC12細胞
は、対照として用いた、pREP10導入細胞に比べて
生存細胞数が有意に多かった。
【0062】
【配列表】
配列番号(SEQ ID NO):1 配列の長さ:166残基 配列の型 :アミノ酸 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:蛋白質 配列: Met Ser Leu His Ser Ser Pro Thr Leu Pro Thr Ser Leu Tyr Gln 5 10 15 Ser Cys Asp Leu Ser Val Gly Gly Pro Ser Leu Leu Thr Trp Val 20 25 30 Trp Arg Arg Glu Arg Arg Cys Cys Lys Val Phe Ser Val Ser His 35 40 45 Cys Leu Glu Ala Gly Pro Ala Lys Ala Trp Ala His Ser Cys Thr 50 55 60 Gly Ser Pro Arg Gly Arg Thr Gly Trp Gly Ser Arg Ala Cys Glu 65 70 75 Ala Leu Gly Lys Gly Met Gly Leu Trp Gly Arg Gly Gly Met Gly 80 85 90 Phe Arg Ser Ile Cys Thr Ile Arg Lys Val Leu Arg Ser Phe Phe 95 100 105 Leu Glu Gly Thr Leu Ser Ser Leu Ser Leu Phe Leu Asp Leu Gly 110 115 120 Leu Glu Leu Arg Met Gly Arg Cys Ala Gln Gly Gly Thr His Gln 125 130 135 Ser Thr Arg Glu Gly Gly Tyr Leu Gly Val Ser Gln Gly Leu Cys 140 145 150 Gln Cys Leu Gln Pro Thr Ser Arg Ser Leu Glu Phe Gly Glu Trp 155 160 165 Gly 166
【0063】
【配列表】
配列番号(SEQ ID NO):2 配列の長さ:498塩基 配列の型 :二本鎖 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:核酸 配列 10 20 3
0 40 50 ATGTCTCTCC ATTCCTCTCC AACCCTGCC
C ACCTCCCTGT ACCAGAGCTG 50 TGATCTCTCG GTGGGGGGCC CATCTCTGC
T GACCTGGGTG TGGCGGAGGG 100 AGAGGCGATG CTGCAAAGTG TTTTCTGTG
T CCCACTGTCT TGAAGCTGGG 150 CCTGCCAAAG CCTGGGCCCA CAGCTGCAC
C GGCAGCCCAA GGGGAAGGAC 200 CGGTTGGGGG AGCCGGGCAT GTGAGGCCC
T GGGCAAGGGG ATGGGGCTGT 250 GGGGGCGGGG CGGCATGGGC TTCAGAAGT
A TCTGCACAAT TAGAAAAGTC 300 CTCAGAAGCT TTTTCTTGGA GGGTACACT
T TCTTCACTGT CCCTATTCCT 350 AGACCTGGGG CTTGAGCTGA GGATGGGAC
G ATGTGCCCAG GGAGGGACCC 400 ACCAGAGCAC AAGAGAAGGT GGCTACCTG
G GGGTGTCCCA GGGACTCTGT 450 CAGTGCCTTC AGCCCACCAG CAGGAGCTT
G GAGTTTGGGG AGTGGGGA 498
【図面の簡単な説明】
【図1】図1の配列−1は、大脳皮質のcDNAライブ
ラリーより得られる組み換え体中で高い発現頻度を示す
DNA断片を表わし、配列−2は、配列−1を含むDN
A断片のクローニングに用いたオリゴヌクレオチドを示
す。
【図2】遺伝子hucep−3の塩基配列決定の方法を
示す。
【図3】遺伝子hucep−3の塩基配列及びそれによ
ってコードされるアミノ酸配列を示す。
【図4】図3の続きであり、遺伝子hucep−3の塩
基配列及びそれによってコードされるアミノ酸配列を示
す。
【図5】組み換えベクターpGEhucep3の構築を
示す。
【図6】発現ベクターpREhucep3の構築を示
す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // A61K 38/00 AAB A61K 37/02 AAB AAM AAM ADT ADT (C12N 1/21 C12R 1:19) (C12N 5/10 C12R 1:91) (C12P 21/02 C12R 1:19) (72)発明者 高山 喜好 東京都豊島区高田3丁目24番1号 大正製 薬株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の(a)または(b)の蛋白質; (a)配列番号:1に記載のアミノ酸配列からなる蛋白
    質; (b)配列番号:1のアミノ酸配列において1もしくは
    数個のアミノ酸が欠失、置換もしくは付加されたアミノ
    酸配列からなり、かつ神経細胞機能賦活化活性を有する
    蛋白質。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の(a)または(b)の
    蛋白質をコードする遺伝子。
  3. 【請求項3】 以下の(a)または(b)のDNAから
    なる遺伝子; (a)配列番号:2に記載の塩基配列からなるDNA; (b)配列番号:2のDNAとストリンジェントな条件
    でハイブリダイズし、かつ神経細胞機能賦活化活性を有
    する蛋白質をコードするDNA。
  4. 【請求項4】 請求項2または請求項3に記載の遺伝子
    を含有する組み換えベクターを含む形質転換体。
JP9194672A 1997-07-22 1997-07-22 新規遺伝子とそれにコードされる蛋白質 Pending JPH1132769A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7312025B2 (en) 2002-07-12 2007-12-25 University Of Washington Methods and systems for extended in vitro culture of neuronal cells

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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