JPH10257891A - 神経細胞機能賦活化活性を有する新規蛋白質hucep−1 - Google Patents

神経細胞機能賦活化活性を有する新規蛋白質hucep−1

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JPH10257891A
JPH10257891A JP9065716A JP6571697A JPH10257891A JP H10257891 A JPH10257891 A JP H10257891A JP 9065716 A JP9065716 A JP 9065716A JP 6571697 A JP6571697 A JP 6571697A JP H10257891 A JPH10257891 A JP H10257891A
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JP
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sequence
hucep
protein
gene
dna
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JP9065716A
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English (en)
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Makoto Yoshimoto
真 吉本
Madoka Yazaki
まどか 矢崎
Yoshiyo Matsumoto
佳代 松本
Kiyoshi Takayama
喜好 高山
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Taisho Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Taisho Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヒト大脳皮質由来の神経細胞賦活化活性を有
する新規蛋白質HUCEP−1と、それをコードする遺
伝子hucep−1を提供する。 【解決手段】 ヒト大脳皮質由来のcDNAライブラリ
ーからのクローニングによって神経細胞賦活化活性を有
する新規蛋白質HUCEP−1をコードする遺伝子hu
cep−1が得られ、該遺伝子を有する発現ベクターに
よる形質転換体の培養により、新規蛋白質HUCEP−
1が得られる。該蛋白質は、神経細胞賦活化活性物質と
して、医薬または医薬の開発に用いることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、神経細胞機能に対
して賦活化活性を有する、新規蛋白質HUCEP(Hu
man Cerebral Protein)−1、該
蛋白質をコードするDNA、該遺伝子を発現させるため
の組み換えDNA、および組み換えDNAによって得ら
れる形質転換体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】神経変性疾患の多くは、神経細胞または
神経細胞間の信号伝達に異変が生じることにより、神経
細胞が死滅し発症するとされている。このような神経変
性疾患の代表例として、パーキンソン病やアルツハイマ
ー症が挙げられる。パーキンソン症は、黒質神経細胞が
変性して神経伝達物質の一つであるドーパミンが産生さ
れなくなり、ドーパミン作動性の神経細胞が死ぬことに
より発症すると言われている。一方、アルツハイマー病
は主に大脳皮質や海馬の神経細胞が死ぬことによって痴
呆症状を呈するとされている。以上に述べた疾病に対し
ては、その原因が明確にされていないことから有効な治
療薬がなく、対症療法しか行えないのが現状であり、現
在これらの疾患にともなう神経細胞死の原因を明らかに
すべく多くの研究がなされているが、未だ解明されてい
ない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記諸疾患の原因であ
ると考えられる神経細胞死のメカニズムを解明し、これ
に関与する蛋白質並びにそれをコードする遺伝子を特定
することは、神経細胞死に起因する疾患の根本的な治療
薬を探索する上で、きわめて重要なことである。例え
ば、神経細胞死に関与する蛋白質それ自体に有効な医薬
となり得る可能性があることは勿論、このような蛋白質
は、該蛋白質の機能と同様の機能を有する物質、当該機
能を阻害または促進する作用を有する物質等を医薬とし
て開発するに際しても、極めて有用である。以上の観点
から、神経細胞死に関与する蛋白質とその機能の解明が
望まれている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、神経細胞
の生存あるいは神経細胞の機能の維持に関与する蛋白質
の同定を目的とし、ヒト脳組織で特異的に発現している
遺伝子にコードされている蛋白質の中から、所望の神経
細胞機能の維持に関与する蛋白質を把握するべく鋭意研
究の結果、新規蛋白質HUCEP−1の存在とそれをコ
ードする遺伝子hucep−1の単離に成功した。そし
て、このHUCEP−1が神経細胞機能賦活化活性を有
し、神経変性疾患に関与するものであることを突き止
め、本発明を完成するに至った。
【0005】即ち、本発明は、(a)配列番号:1に記
載のアミノ酸配列からなる、神経細胞機能賦活化活性を
有する新規蛋白質HUCEP−1、または(b)配列番
号:1のアミノ酸配列において1もしくは数個のアミノ
酸が欠失、置換もしくは付加されたアミノ酸配列からな
り、かつ神経細胞機能賦活化活性を有する蛋白質、に関
するものである。さらに本発明は、上記(a)または
(b)に表された蛋白質をコードする遺伝子、に関する
ものである。さらに本発明は、(c)配列番号:2に記
載の塩基配列からなるDNA、または(d)配列番号:
2のDNAとストリンジェンドな条件でハイブリダイズ
し、かつ神経細胞機能賦活化活性を有する蛋白質をコー
ドするヒト由来のDNA、に関するものである。さらに
本発明は上記遺伝子を含有する組み換えベクターを含む
形質転換体、に関するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】遺伝子hucep−1は、ヒト大
脳皮質由来のcDNAライブラリーから、該遺伝子を含
んだcDNA断片として単離することができる。本発明
者らが使用したcDNAライブラリーは、クローンテッ
ク社から市販されているヒト大脳皮質のmRNAをもと
に調製したものであるが、ストラタジーン社から市販さ
れているヒト大脳皮質のmRNAをもとにしても、同様
にcDNAを調製することができる。
【0007】上述のcDNAライブラリーにおいて、ヒ
ト脳組織で特異的に発現している遺伝子を有すると思わ
れるcDNAを識別する方法として、大久保らの方法
(Okubo et al.,Nature Gene
t.,2,173(1992))による、遺伝子発現の
出現頻度を解析する方法を用いることができる。具体的
には、ヒト大脳皮質のmRNAを鋳型とし、適当な制限
酵素で開環させたベクタープラスミドの一端にオリゴd
Tを結合させたものをプライマーとしてcDNA合成を
行った後、制限酵素MboIと制限酵素BamHIで切
断する。当該ベクターはdamメチラーゼ陽性の大腸菌
を宿主として調製されたため、MboIの認識配列であ
る「GATC」のA残基がメチル化されている。従って
MboIは新たに合成されたcDNA部分のみを切断す
る。当該ベクターはオリゴdTを結合させた末端とは反
対側の末端近傍にBamHI切断部位を1ヶ所だけ有し
ているので本酵素は当該ベクターを1ヶ所切断し、さら
に新たに合成されたcDNA部分にもしBamHI認識
配列が存在すれば、その部位も切断する。BamHIと
MboIは「GATC」なる配列からなる、同一の付着
端を生ぜしめるため、両酵素で切断した後、DNAリガ
ーゼを作用させれば、プラスミドを閉環することができ
る。
【0008】本方法においてはこのようにして調製した
プラスミドを用いて大腸菌を形質転換することによって
cDNAライブラリーを構築した。従って当該ライブラ
リーは各mRNAの3’端のポリA部位から、その5’
側部分のうち最初にGATCなる塩基配列が出現する部
位までの領域を含んでいる。当該cDNAライブラリー
から無作為に適当個数の組換え体を選択し、各組換え体
中のcDNAを抽出してその全塩基配列を決定する。本
法は、このようにして決定された特定配列を有するcD
NA断片が、無作為に選択された組み換え体の中から幾
つ確認されるかをもって、臓器特異的遺伝子及び高発現
遺伝子を識別する方法である。本法において、組み換え
体cDNAの抽出並びにcDNAの塩基配列の決定は、
いずれも当業者にとって自体公知の各種操作方法(Mo
lecular Cloning、2nd. ed.,C
old Spring Harbor Lab.Pre
ss、1989、その他当業者にとって標準的な方法を
紹介した技術解説書等に記載の方法、以下常法とする)
により行うことができる。
【0009】尚、高発現遺伝子を識別する方法では、無
作為に選択する組み換え体の総数は数百から千程度が適
当であるが、必要ならばそれ以上の個数の組み換え体を
処理すればよい。本発明者らは上記方法を実施し、77
0個の組み換え体中のcDNA断片の塩基配列を全て決
定し、その中から、同一の配列を有するcDNAとして
の出現頻度が2/770であったcDNA断片を、ヒト
脳で特異的に発現している遺伝子を有するDNA断片の
候補として選別した。
【0010】上記cDNA断片は前述したとおり、mR
NAの3’端の一部の領域しか含んでいない。そこで本
発明者らは当該領域(以下3’断片)の塩基配列情報を
元にして、全鎖長cDNAを取得した。これはクローン
テック社から市販されているヒト大脳皮質cDNAライ
ブラリーを鋳型とし、上記3’断片内の配列を有する適
当な長さのオリゴヌクレオチドとベクター中の配列を有
する同程度の長さのオリゴヌクレオチドをそれぞれ合成
し、これらをプライマーとして用いることによって、P
CR法を用いて行った。その結果、約1.7kbのDN
A断片を増幅することができた。この際、鋳型としては
ストラタジーン社から市販されているヒト大脳皮質cD
NAライブラリーを用いることもできる。これはまた、
クローンテック社またはストラタジーン社から市販され
ているヒト大脳皮質のmRNAを鋳型とし、クローンテ
ック社またはギブコ社の5’RACEキットを用いるこ
とによっても行うことができる。さらにこれはまた、上
記3’断片をプローブとして、上記ヒト大脳皮質cDN
Aライブラリーをコロニーハイブリダイゼーションまた
はプラークハイブリダイゼーションで、常法に従ってス
クリーニングすることによっても行うことができる。
【0011】上記方法によって増幅したcDNA断片
は、ノバジェン社から市販されているpT7Blue
T−ベクターに組み込み、常法に従って全塩基配列を決
定した。この際、組換えDNAを独立に2クローン取得
して、それぞれのcDNA断片の塩基配列を決定するこ
とにより、配列の確認を行った。上記方法によって選別
したcDNA断片中に存在すると思われる遺伝子が、脳
組織で特異的に発現していることの確認は、該cDNA
配列の臓器特異的な発現頻度をノーザンハイブリダイゼ
ーションで確認することで行うことができる。具体的に
は、クローンテック社またはストラタジーン社から市販
されている、ヒトの各臓器から抽出したmRNAをアガ
ロースゲル電気泳動で分画し、メンブレンフィルターに
転写した後、上記方法によって選別したcDNA断片を
プローブとして、常法に従ってハイブリダイゼーション
を行った。本発明者らはこの方法を用い、該cDNA配
列の発現についての臓器特異性を調べた。その結果、脳
以外の他の臓器、器官、細胞等でも該cDNA配列の多
少の発現が認められたものの、それに比べ大脳皮質で特
異的に発現していたことを確認した。さらに、該cDN
A配列の発現の有無を、アルツハイマー病の大脳皮質で
確認したところ、このような神経変性疾患に罹患した大
脳では該cDNA配列の発現は認められなかった。この
ことは、該cDNA配列中に、ヒト脳で特異的に発現し
正常な脳機能の維持に必須である所望の遺伝子が存在す
ることを、強く示唆するものである。
【0012】塩基配列中の蛋白質をコードする領域(O
RF、open reading frame)の存在は、塩基配列をコン
ピュータープログラムを用いて解析する汎用の方法によ
り確認することができる。該cDNA配列の中に目的と
する遺伝子の存在を確信した本発明者らは、コンピュー
ターを利用して該配列中に一つのORFを見いだし、こ
の遺伝子を遺伝子hucep−1(human cer
ebral proteinの略)、該遺伝子にコード
される蛋白質をHUCEP−1と命名した。
【0013】遺伝子hucep−1は、配列番号:2に
示される1368塩基対(bp)からなる遺伝子であ
る。この遺伝子hucep−1を用い、適当な宿主ベク
ター系による一般的な遺伝子組み換え技術によって、組
み換え遺伝子を調製することができる。適当なベクター
としては、大腸菌由来のプラスミド(例、pBR32
2、pUC118その他)、枯草菌由来のプラスミド
(例、pUB110、pC194その他)、酵母由来の
プラスミド(例、pSH19その他)、さらにバクテリ
オファージやレトロウィルスやワクシニアウィルス等の
動物ウィルス等が利用できる。組み換えに際しては、適
当な合成DNAアダプターを用いて翻訳開始コドンや翻
訳終止コドンを付加することも可能である。さらに該遺
伝子を発現させるために、遺伝子の上流に適当な発現プ
ロモーターを接続する。使用するプロモーターは、宿主
に応じて適宜選択すればよい。例えば、宿主が大腸菌で
ある場合には、T7プロモーター、lacプロモータ
ー、trpプロモーター、λPLプロモーターなどが、
宿主がバチルス属菌である場合にはSPO系プロモータ
ー等が、宿主が酵母である場合にはPHO5プロモータ
ー、GAPプロモーター、ADHプロモーター等が、宿
主が動物細胞である場合にはSV40由来プロモータ
ー、レトロウィルスプロモーター等が、それぞれ使用で
きる。
【0014】また該遺伝子を他の蛋白質(例、グルタチ
オンSトランスフェラーゼ、プロテインAその他)との
融合蛋白質として発現させることも可能である。このよ
うにして発現させた融合型HUCEP−1は、適当なプ
ロテアーゼ(例、トロンビンその他)を用いて切り出す
ことが可能である。HUCEP−1の発現の際に利用で
きる宿主としては、エシェリヒア属菌であるEsche
richia coliの各種菌株、バチルス属菌であ
Bacillus subtilisの各種菌株、酵
母としてはSaccharomyces cerevi
siaeの各種菌株、動物細胞としてはCOS−7細
胞、CHO細胞、PC12細胞等が利用できる。上記組
み換えベクターを用いて宿主細胞を形質転換する方法と
しては、常法または各宿主細胞に対して一般に用いられ
る形質転換方法が適用できる。本発明者らは、pGEX
−4T2(ファルマシア社製)を発現ベクターとして遺
伝子hucep−1を組み換え、HUCEP−1発現ベ
クター、pGEhucep1を調製した。このpGEh
ucep1を用い、常法に従って形質転換したEsch
erichia coliDH5/pGEhucep1
は、平成9年1月8日に工業技術院生命工学技術研究所
に受託番号FERM P−16029として寄託されて
いる。
【0015】更に本発明者らは、pREP10(インビ
トロジェン社製)を発現ベクターとして遺伝子huce
p−1を組み換え、HUCEP−1を培養動物細胞内で
発現させるためのベクター、pREhucep1を調製
した。このpREhucep1を用い、ギブコ社のLI
POFECTAMINE試薬を利用して、神経細胞PC
12を形質転換し、形質転換体、PC12/pREhu
cep1を調製した。形質転換された細胞は、用いたベ
クターに存在する選択マーカー、または適当な選択マー
カーを付与又は削除し、これら選択マーカーの有無に基
づいて識別することにより、単離する事ができる。本発
明者らが行った、PC12細胞をpREhucep1で
形質転換した場合には、抗生物質ハイグロマイシンB耐
性を指標として形質転換体を識別、単離することができ
る。
【0016】上記操作の結果得られた形質転換細胞内で
の目的遺伝子の発現は、実施例において後述するよう
に、ノーザンハイブリダイゼーションにより確認するこ
とができる。宿主として用いた神経細胞PC12および
ベクターであるpREP10を導入したPC12細胞を
通常の増殖培地からNGF(神経細胞成長因子)を除去
した培地に移すと細胞死を起こすが、pREhucep
1により形質転換された神経細胞PC12は、NGF除
去培地でも生育することが、例えばMTT(3−(4,
5−Dimethylthazol−2−yl)−2,
5−diphenyl−tetrazolium br
omide)法(Mossman,T.,J.Immu
nol Methods 65, 55−59(198
5))により確認された。
【0017】新規蛋白質HUCEP−1は、配列番号:
1に示されるごとく、総数456個のアミノ酸残基から
なる、分子量50、657ダルトンの蛋白質である。前
述のように、遺伝子hucep−1を含有する組み換え
ベクターで形質転換させた神経細胞PC12が、NGF
(神経細胞成長因子)の非存在下において有意に高い生
存率を示したことから、HUCEP−1は神経細胞機能
賦活化活性を有する生理活性蛋白質であることが確認さ
れた。
【0018】尚、本発明においては、配列番号:2に示
したDNA配列の他に、該DNAとハイブリダイズしか
つ神経細胞機能賦活化活性を有する生理活性蛋白質をコ
ードするDNAも、本発明の範囲内である。すなわち、
遺伝子hucep−1の全長配列において、種々の人為
的処理、例えば部位特異的変異導入、変異剤処理による
ランダム変異、制限酵素切断によるDNA断片の変異・
欠失・連結等により、部分的にDNA配列が変化したも
のであっても、これらDNA変異体が遺伝子hucep
−1とストリンジェンドな条件下でハイブリダイズし、
かつ神経細胞機能賦活化活性を有する生理活性蛋白質を
コードするDNAであれば、配列表2に示したDNA配
列との相違に関わらず、本発明の範囲内のものである。
【0019】また、配列番号:2に示したDNA配列と
僅かに異なる配列からなる遺伝子が、ヒト染色体上に遺
伝子hucep−1とは別個に存在する可能性もあり得
るが、この場合においても、そこにコードされる蛋白質
が神経細胞機能賦活化活性を有する生理活性蛋白質であ
れば、上記人為的変異体と同様に本発明の範囲内のもの
である。上記のDNA変異の程度は、遺伝子hucep
−1のDNA配列と90%以上の相同性を有するもので
あれば許容範囲内である。また、遺伝子hucep−1
とハイブリダイズする程度としては、通常の条件下(例
えば DIG DNALabeling kit(ベー
リンガー・マンハイム社製 Cat No.11750
33)でプローブをラベルした場合に、32℃のDIG
Easy Hyb溶液(ベーリンガー・マンハイム社
製 Cat No.1603558)中でハイブリダイ
ズさせ、50℃の0.5xSSC溶液(0.1%[ w/
v] SDSを含む)中でメンブレンを洗浄する条件(1
xSSCは0.15M NaCl、0.015M クエ
ン酸ナトリウムである)でのサザンハイブリダイゼーシ
ョンで、遺伝子hucep−1にハイブリダイズする程
度であればよい。
【0020】また、上記のごとく遺伝子hucep−1
と相同性の高い変異体遺伝子にコードされる蛋白質であ
って、神経細胞機能賦活化活性を有する生理活性蛋白質
もまた、本発明の範囲内のものである。すなわち、新規
蛋白質HUCEP−1のアミノ酸配列の1もしくは複数
個のアミノ酸が欠失、置換もしくは付加された変異体で
あっても、該変異体が神経細胞機能賦活化活性を有する
蛋白質であれば、該変異体は本発明の範囲内のものであ
る。蛋白質の構成要素となるアミノ酸の側鎖は、疎水
性、電荷、大きさなどにおいてそれぞれ異なるものであ
るが、実質的に蛋白質全体の3次元構造(立体構造とも
言う)に影響を与えないという意味で保存性の高い幾つ
かの関係が、経験的にまた物理化学的な実測により知ら
れている。例えば、アミノ酸残基の置換については、グ
リシン(Gly)とプロリン(Pro)、Glyとアラ
ニン(Ala)またはバリン(Val)、ロイシン(L
eu)とイソロイシン(Ile)、グルタミン酸(Gl
u)とグルタミン(Gln)、アスパラギン酸(As
p)とアスパラギン(Asn)、システイン(Cys)
とスレオニン(Thr)、Thrとセリン(Ser)ま
たはAla、リジン(Lys)とアルギニン(Ar
g)、等が挙げられる。
【0021】従って、配列番号:1に示した新規蛋白質
HUCEP−1のアミノ酸配列上の置換、挿入、欠失等
による変異蛋白質であっても、その変異がHUCEP−
1蛋白質の3次元構造において保存性が高い変異であっ
て、その変異蛋白質がHUCEP−1と同様に神経細胞
機能賦活化活性を有する生理活性蛋白質であれば、これ
らは本発明の範囲内にあるものと言うことができる。変
異の程度としては、配列表1に示したアミノ酸配列との
相同性が、90%以上のものが許容し得る範囲である。
【0022】
【発明の効果】HUCEP−1が神経細胞賦活化活性を
有していることから、遺伝子hucep−1の発現異
常、あるいはHUCEP−1の機能不全は、脳の高次機
能を維持する上で重大な障害となると推測される。した
がってHUCEP−1それ自体は虚血性脳疾患やアルツ
ハイマー病、パーキンソン病などの神経変性疾患の治療
薬として有用と考えられる。また、当該蛋白質の機能と
同様の機能を有する物質、当該機能を促進する物質、あ
るいはまた当該遺伝子の発現を促進する物質等の創出に
利用することができる。以下実施例を挙げて詳述する
が、本発明はこの実施例に限定されないことは言うまで
もない。
【0023】
【実施例】
実施例1 遺伝子hucep−1のクローニング 1)大脳の正常機能の維持に必須な遺伝子の部分配列の
決定 ヒト大脳皮質のmRNA(クローンテック社)を鋳型と
して、大久保らの方法(Okubo et al. Na
ture Genet. 1992、2、p173)によ
り、大脳皮質のcDNAライブラリーを作成した。次い
で、当該ライブラリーから無作為に770個の組換え体
を選択し、常法(Molecular Clonin
g、2nd. ed.,Cold Spring Har
bor Lab.Press、1989、以下同じ)に
従って、組換えDNAを抽出し、cDNA部分の3’側
の塩基配列を決定した。配列決定にはPEアプライドバ
イオシステムズ社製のDNAシークエンサー(ABI
PRISM 377)と同社製反応キットを用いた。7
70個の組み換え体中の各DNA断片の発現頻度を解析
した結果、図1に示す配列(配列−1)を有する遺伝子
の発現頻度が2/770であった。
【0024】2)配列−1を含むDNA断片の増幅 配列−1を含むDNA断片の増幅を以下の方法により行
った。まず、配列−1の一部分よりなるオリゴヌクレオ
チド(図1;配列−2及び配列−3)を、PEアプライ
ドバイオシステムズ社製のDNA合成機(ABI 38
0B)で合成した。次いで、ラムダファージクローニン
グベクター(λDR2)のcDNA挿入部位近傍の配列
を有するオリゴヌクレオチド(図1;配列−4及び配列
−5)を、同様に合成した。λDR2をクローニングベ
クターとする、Human Brain cerebr
al cortex 5’−STRETCH cDNA
library(クロンテックラボラトリーズ社製)
を鋳型とし、配列−2のオリゴヌクレオチドと配列−4
のオリゴヌクレオチドをプライマーとしてPCRを行っ
た。当該反応には宝酒造(株)製のキット(タカラ L
APCR Kit Ver.2)を用い、宝酒造(株)
製のPCRサーマルサイクラーMPを使用した。 反応組成液 cDNA library( ≧108 pfu/ml) 5 μl 10×PCR 緩衝液(25mM Mg++含有) 5 μl 2.5mM dNTP 1 μl 10μM オリコ゛ヌクレオチト゛(配列-2) 2 μl 10μM オリコ゛ヌクレオチト゛(配列-4) 2 μl 水 34.5μlLA Taqホ゜リメラーセ゛ 0.5μl 総量 50 μl 反応条件 94℃で2分保持後、98℃で20秒間反応させ、68
℃まで−1℃/2秒の速度で冷却し、68℃で3分保持
し、更に72℃で10分間保持した。これを30回繰り
返して、目的配列を増幅させた。
【0025】さらに、上記PCR反応液の一部を鋳型と
し、配列−3のオリゴヌクレオチドと配列−5のオリゴ
ヌクレオチドをプライマーとして、以下の方法により再
度PCRを行った。 反応組成液 一回目のPCR 反応液 1 μl 10×PCR 緩衝液(25mM Mg++含有) 5 μl 2.5mM dNTP 1 μl 10μM オリコ゛ヌクレオチト゛(配列-3) 2 μl 10μM オリコ゛ヌクレオチト゛(配列-5) 2 μl 水 38.5μlLA Taqホ゜リメラーセ゛ 0.5μl 総量 50 μl 反応条件 94℃で2分保持後、98℃で20秒間反応させ、68
℃まで−1℃/2秒の速度で冷却し、68℃で3分保持
し、更に72℃で10分間保持した。これを30回繰り
返して、目的配列を増幅させた。 上記方法により、配列−1の一部を有するDNA断片
(約1.7kb)を特異的に増幅させた(図2)。
【0026】3)塩基配列決定用ベクターへのサブクロ
ーニング 2)で増幅したDNA断片を、常法に従ってアガロース
ゲル電気泳動(ゲル濃度1%)で分画した。ゲルをエチ
ジウムブロマイドで染色した後、紫外光照射して目的と
するバンドを含むゲルを切り出した。アガロースゲルか
らのDNA断片の抽出と精製は、GENECLEANII
Kit(バイオ 101社製)を用いて行った。この
精製DNA断片を、以下の方法により塩基配列決定用ベ
クター、pT7Blue T−Vector(ノバジェ
ン社製)にサブクローニングした。Ligation溶
液は、宝酒造(株)製のキット(タカラ DNA Li
gation Kit Ver.2)を用い、16℃で
1.5時間反応させた。 反応組成液 PCR 産物 1μl(50ng) T7 Blue T-vector 1μl(17ng) 水 3μlLigation溶液 5μl 総量 10μl
【0027】上記反応溶液を用いて常法に従って大腸菌
K12株DH5の形質転換を行った。形質転換体をアン
ピシリン(Amp)50μg/ml、5−Bromo−
4−Chloro−3−indolyl−β−D−ga
lactoside(X−gal)40μg/ml、I
sopropyl−β−D−Thio−Galacto
pyranoside(IPTG)100μMを含有す
るLB寒天培地にプレーティングし、37℃で一晩培養
した。白色コロニーを50μg/mlのAmpを含むL
B液体培地10mlに接種して37℃で一晩培養し、遠
心分離によって菌体を集めた後、QIAprep Sp
in Plasmid Miniprep Kit(キ
アゲン社製)で組換えDNAを精製した。
【0028】4)DNA断片の塩基配列の決定 塩基配列決定にはPEアプライドバイオシステムズ社製
のDNAシークエンサーを用い、ダイターミネーター法
を用いた。決定された塩基配列を元にしてオリゴヌクレ
オチドを合成し、プライマーウオーキング法で全塩基配
列を決定した(図3)。両鎖の塩基配列を決定し、また
独立した2クローンの塩基配列を決定することにより、
配列を確認した。上記2クローンの塩基配列は全く同一
であった。当該クローンのcDNAの全塩基配列を図4
A〜Cに示す。当該塩基配列が配列−3、及び配列−1
のうち配列−3の上流領域を含んでいたことから、目的
とする遺伝子(human cerebral pro
tein−1、hucep−1)がクローニングされた
ことを確認した。当該cDNAは456残基より成る蛋
白質(HUCEP−1)をコードする翻訳領域(ope
n reading frame、ORF)を含んでい
る(図4)。該蛋白質の開始コドンであるメチオニン残
基の上流域に同じreadingframeで終止コド
ンが出現した(図4)ことから、当該cDNA断片がコ
ードする蛋白質のアミノ酸配列は図4に示したものが唯
一のものであることが確認された。
【0029】5)大腸菌を用いたHUCEP−1の生産 図4に示した配列を元にして配列−6、配列−7のオリ
ゴヌクレオチドを、DNA合成機(PEアプライドバイ
オシステムズ社製、ABI 380B)で合成した。 配列−6 5'TCTAGGATCCATGTTCGAAGAGCCTGAG 配列−7 5'TAGTGAATTCTATCACCTGCGCTTGTAGAG λDR2をクローニングベクターとする、Human
Brain cerebral cortex 5’−
STRETCH cDNA library(クロンテ
ックラボラトリーズ社製)を鋳型とし、配列−6と配列
−7のオリゴヌクレオチドをプライマーとしてPCRを
行った。PCRは実施例1−2)に記載した条件で行っ
た。上記方法により増幅されたDNA断片をアガロース
ゲル電気泳動で分画、精製した。当該精製cDNA断片
を、制限酵素EcoRIとBamHI(共に宝酒製造)
で切断した。切断処理後、再びアガロースゲル電気泳動
で分画し、約1.4kbのDNA断片を精製した(断片
−1)。pGEX−4T2(ファルマシア社製)を、上
記と同様に制限酵素EcoRIとBamHIで切断し、
開環ベクター(断片−2)を精製した。断片−1と断片
−2を混合し、実施例1−3)に記載した条件下で、ラ
イゲーションならびに大腸菌K12株DH5株の形質転
換を行い、さらに該形質転換体を培養して遠心によって
集めた菌体から、組換えDNAを精製した。当該組換え
DNAに挿入された断片−1の塩基配列を、以下に示す
配列−8及び配列−9のプライマー、及び実施例1−
4)で塩基配列を決定する際に用いたプライマーを利用
し、DNAシーケンサーで決定した。 配列−8 5'GGGCTGGCAAGCCACGTTTGGTG 配列−9 5'CCGGGAGCTGCATGTGTCAGAGG その結果、当該断片−1の塩基配列がhucep−1の
塩基配列と同一であること、及びhucep−1がpG
EX−4T2内のグルタチオンSトランスフェラーゼ遺
伝子と同じリーディングフレームで翻訳されることを確
認した。このようにして構築した組換えDNAをpGE
hucep1と命名した(図5)。pGEhucep1
の形質転換体Escherichia coli DH
5/pGEhucep1は、平成9年1月8日に工業技
術院生命工学技術研究所に受託番号FERM P−16
029として寄託されている。当該組換えDNAを保持
する菌体を培養し、適当な条件下に遺伝子発現を誘導す
ればHUCEP−1をグルタチオンSトランスフェラー
ゼとの融合蛋白として生産することができる。また、p
GEhucep1に組み込まれた遺伝子hucep−1
は、制限酵素EcoRIとBamHIを該組み換えベク
ターに作用させることで単離され、これを別の適当な発
現ベクターに組み換えることもできる。
【0030】実施例2 PC12細胞中でのhucep
−1遺伝子の発現と機能の解析 1)発現ベクターpREhucep1の構築 実施例1で取得した、hucep−1を含むcDNA断
片を配列−6のプライマーと以下に示す配列−10のプ
ライマーを用い、PCR法によって増幅した。PCRは
実施例1に記載した条件で行った。 配列−10 5'TAGTAAGCTTCACCTGCGCTTGTAGAG PCR産物を実施例1と同様にアガロースゲル電気泳動
で分画、精製した。当該精製cDNA断片を、制限酵素
HindIII とBamHI(共に宝酒造製)で切断し
た。切断処理後、再びアガロースゲル電気泳動で分画
し、約1.4kbのDNA断片を精製した(断片−
3)。動物細胞の発現ベクター、pREP10(インビ
トロジェン社製)を、上記と同様に制限酵素HindII
I とBamHIで切断し、開環ベクター(断片−4)を
精製した。
【0031】断片−1と断片−2を混合し、実施例1に
記載した条件下で、ライゲーションならびに大腸菌K1
2株DH5株の形質転換を行い、さらに該形質転換体を
培養して遠心によって集めた菌体から、組換えDNAを
精製した。当該組換えDNAに挿入された断片−3の塩
基配列を、以下に示すプライマー、及び実施例1で塩基
配列を決定する際に用いたプライマーを利用し、DNA
シーケンサーで決定した。 配列−11 5'TTGCAGCTTATAATGGTTAC 配列−12 5'ACTGAATTCCGCATTGCAG その結果、当該断片−3の塩基配列がhucep−1の
塩基配列と同一であることを確認した。このようにして
構築した組換えDNAをpREhucep1と命名した
(図6)。
【0032】2)PC12細胞への導入と安定な形質転
換体の取得 PC12細胞を直径60mmのプラスチックシャーレで
培養した。シャーレはコラーゲンコートしたものを用
い、培地としては5%牛胎児血清、5%ウマ血清、50
ユニット/mlペニシリン、50μg/mlストレプト
マイシンを含むDMEM(ギブコ社製、以下増殖培地と
する)を使用し、37℃、5%CO2 存在下で培養し
た。細胞密度が50%になった時点で、1)で構築した
pREhucep1を含むLIPOFECTAMINE
試薬(ギブコ社製)を、細胞上に重層して24時間培養
した後、増殖培地に置換して24時間培養した。ピペッ
ティングで細胞を分散した後、細胞懸濁液を2等分して
直径100mmのプラスチックシャーレ2枚に分注して
さらに24時間培養した。培地を除いた後、ハイグロマ
イシンB(カルビオケム社製;終濃度400μg/m
l)を含有する増殖培地に置換した。ハイグロマイシン
B添加培地を3日毎に交換して2週間培養した。細胞の
コロニーが肉眼で確認できるようになった時点で、ステ
ンレスカップを用いてコロニーを5個単離した。対照と
して用いるためにPC12細胞にpREP10のみを上
記と同様にして導入し、安定な形質転換体を5個単離し
た。
【0033】3)遺伝子発現の確認 単離した各形質転換体を、24穴のプレートでハイグロ
マイシンB添加培地(終濃度400μg/ml)で培養
し、細胞密度が80%コンフルエントになった時点でピ
ペッティングで細胞を分散して、直径100mmのプラ
スチックシャーレに接種した。細胞密度が再度80%コ
ンフルエントになった時点で培地を除去し、PBSを添
加してセルスクレイパーを用いて細胞を回収した。遠心
によって細胞を沈殿させた後に上清を除去し、mRNA
抽出キット(ファルマシア バイオテク社製)を用いて
細胞からmRNAを精製した。2μgのmRNAを定法
に従ってアガロースゲル電気泳動で分画してメンブレン
(アマシャム社製Hybond−N+ )に転写し、ノー
ザンハイブリダイゼーションを行った。プローブとして
はDIG(ジゴキシゲニン)で標識したhucep−1
のcDNA断片を用いた。標識にはDIGオリゴヌクレ
オチド・テイリングキット(ベーリンガーマンハイム社
製)を使用し、方法は本キットの手順に従った。ハイブ
リダイゼーションは以下の組成の溶液中で(濃度は全て
終濃度)、51℃で5時間行った。 5xSSC 1% Blocking Buffer 0.1% N-ラウロイルサルコシルナトリウム 0.02% SDS 50 μg/ml polyA 1pmol/ml DIG 標識合成DNA
【0034】ハイブリダイゼーション終了後、メンブレ
ンを2xSSC、0.1%SDS、次いで0.5xSS
C、0.1%SDSを用い、51℃で洗浄した。メンブ
レン洗浄後、DIG発光検出キット(ベーリンガーマン
ハイム社製)を使用し、当該キットの手順に従ってメン
ブレンを処理した。シグナルの検出には、Hyperf
ilmTM- ECL(アマシャム社製)フイルムを使用し
た。その結果、pREhucep1を導入したPC12
細胞のほうがpREP10を導入したPC12細胞より
も、hucep−1遺伝子の発現量が多かった。
【0035】4)NGF除去培地中での増殖 3)でhucep1遺伝子の高発現を確認することがで
きた安定な形質転換体を増殖培地で培養した。細胞密度
が50%になった時点で血清を含まない培地に置換して
3日間培養し、MTT(3−(4,5−Dimethy
lthazol−2−yl)−2,5−dipheny
l−tetrazolium bromide)法(M
ossman,T.,J.Immunol Metho
ds 65, 55−59(1985))で生存細胞数を
測定した。pREhucep1を導入したPC12細胞
は、対照として用いた、pREP10導入細胞に比べて
生存細胞数が有意に多かった。
【0036】
【配列表】
【0037】
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1の配列−1は、大脳皮質のcDNAライブ
ラリーより得られる組み換え体中で高い発現頻度を示す
DNA断片を表わし、配列−2,3,4及び5は、配列
−1を含むDNA断片の増幅に用いたオリゴヌクレオチ
ドを示す。
【図2】配列−1を含むDNA断片を示す。
【図3】遺伝子hucep−1の塩基配列決定の方法を
示す。
【図4A】遺伝子hucep−1の塩基配列及びそれに
よってコードされるアミノ酸配列を示す。
【図4B】遺伝子hucep−1の塩基配列及びそれに
よってコードされるアミノ酸配列を示す。
【図4C】遺伝子hucep−1の塩基配列及びそれに
よってコードされるアミノ酸配列を示す。
【図5】組み換えベクターpGEhucep1の構築を
示す。
【図6】発現ベクターpREhucep−1の構築を示
す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C12P 21/02 A61K 37/02 AAB //(C12N 15/09 ZNA C12R 1:91) (C12N 1/21 C12R 1:19) (C12P 21/02 C12R 1:19) (72)発明者 高山 喜好 東京都豊島区高田3丁目24番1号 大正製 薬株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の(a)または(b)の蛋白質: (a)配列番号:1に記載のアミノ酸配列からなる、神
    経細胞機能賦活化活性を有する新規蛋白質HUCEP−
    1; (b)配列番号:1のアミノ酸配列において1もしくは
    数個のアミノ酸が欠失、置換もしくは付加されたアミノ
    酸配列からなり、かつ神経細胞機能賦活化活性を有する
    蛋白質。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の(a)または(b)の
    蛋白質をコードする遺伝子。
  3. 【請求項3】 以下の(a)または(b)からなる遺伝
    子: (a)配列番号:2に記載の塩基配列からなるDNA; (b)配列番号:2のDNAとストリンジェンドな条件
    でハイブリダイズし、かつ神経細胞機能賦活化活性を有
    する蛋白質をコードするヒト由来のDNA。
  4. 【請求項4】 請求項2または請求項3に記載の遺伝子
    を含有する組み換えベクターを含む形質転換体。
JP9065716A 1997-03-19 1997-03-19 神経細胞機能賦活化活性を有する新規蛋白質hucep−1 Pending JPH10257891A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7312025B2 (en) 2002-07-12 2007-12-25 University Of Washington Methods and systems for extended in vitro culture of neuronal cells

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