JPH11327050A - ディスプレイ装置 - Google Patents

ディスプレイ装置

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JPH11327050A
JPH11327050A JP10131678A JP13167898A JPH11327050A JP H11327050 A JPH11327050 A JP H11327050A JP 10131678 A JP10131678 A JP 10131678A JP 13167898 A JP13167898 A JP 13167898A JP H11327050 A JPH11327050 A JP H11327050A
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JP
Japan
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display device
film
antireflection film
transparent panel
photocatalyst
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JP10131678A
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English (en)
Inventor
Kaoru Shimizu
薫 志水
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 透明パネルや透過型スクリーンの表面に付着
したタバコの煙、手垢等の有機物の分解を自動的に行
う。また、反射率の低減とコントラストの改善を図り、
察者側からの外光の映り込みを防止する。 【解決手段】 映像表示部の観察者側に配置した透明パ
ネル7の少なくとも一つの表面に、光触媒粒子20を備
えた反射防止膜30を厚さ100nm〜140nmの範
囲に塗布した構成。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は透過型スクリーン,
または映像観察面側に配置した透明パネルの表面に、光
触媒を含んだ反射防止膜を配設してなるディスプレイ装
置、たとえば投射型テレビジョン受像機等に関する。
【0002】
【従来の技術】透過型スクリーンに映像光を投射し大画
面の映像を提供する投射型テレビジョン受像機は、赤,
緑,青の3つの陰極線管と、前記それぞれの陰極線管に
対応した3つの投射レンズと、反射鏡と、フレネルレン
ズシートとレンチキュラーレンズシートとを重ねて配置
した投射型スクリーンと、観察者側に配置した透明パネ
ルと、これらの各部材を保持、収納する筐体とからな
る。
【0003】前記投射型テレビジョン受像機において
は、前記透明パネルの反射率を8%程度から2%〜6%
程度以下に低減することを目的として、前記透明パネル
の両面に反射防止膜たとえばフッ素ポリマーまたはフッ
化マグネシウムの内いずれか一方を、厚さ約100nm
〜140nmの範囲に塗布する構成が提案されている。
また、前記透明パネルの表面に付着した汚れ(汗や手脂
等の有機物や、たばこのヤニ、窒素酸化物等)は人手に
より水や洗剤などを併用し拭き取っていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は透明パネルや
透過型スクリーンの反射率の低下を図ることを目的とす
る。また、透明パネルや透過型スクリーンに入射する外
光を拡散(散乱)させることによりコントラストを向上
させ、観察者側からの外光の映り込みを防止することを
目的とする。
【0005】さらに、透明パネルや透過型スクリーンの
表面に付着した油煙、タバコの煙、手垢等の有機物の分
解、殺菌、脱臭作用を自動的に行う機能を備えたディス
プレイ装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明におけるディスプレイ装置は、フレネルレン
ズシート,レンチキュラーレンズシート,透明パネルの
内少なくとも一つの表面に、光触媒粒子,または光触媒
膜の内いずれか一方を備えた反射防止膜を、厚さ100
nm〜140nmの範囲に配設する構成とした。
【0007】上記構成により、本発明のディスプレイ装
置は550nmの波長光に対する反射率を1面あたり約
1.5%〜3%程度低減できる。また、コントラストを
向上させ、観察者側の外光の映り込みを防止する。さら
に、汚染物質を分解する。
【0008】上記構成において、透明パネルとして例え
ば、メタクリル樹脂やポリカーボネート樹脂等の透明樹
脂板を用いた。
【0009】反射防止膜として、例えば、低屈折率のフ
ッ素樹脂化合物/含フッ素ポリマー(屈折率1.3
4)、またはフッ化マグネシウム(屈折率1.38)の
内いずれか一方を厚さ約100nm〜140nmの範囲
に塗布した。
【0010】反射防止膜の膜厚(d)は入射光線の波長
をλ、反射防止膜の屈折率をnとした時、入射光の1/
4波長程度とした。
【0011】即ち、膜厚d=λ×(1/4n)の計算式
より、可視光線領域のほぼ中央に相当する550nmで
は103nmの薄膜に形成することが算出される。
【0012】フッ化マグネシウム(MgF↓2)の塗布
手段としては真空蒸着法を用いた。一方、フッ素樹脂化
合物/含フッ素ポリマー(例えば、Cytop/旭硝子
(株)の商品名)の塗布手段としてはディップ、スプレ
ー、スピンコーティング等の方法を用いた。
【0013】なお、前記反射防止膜に光触媒粒子,また
は光触媒膜の内いずれか一方を備える手段としては、反
射防止膜内に光触媒粒子を混合する方法、または反射防
止膜の表面に光触媒層を積層配置する方法、または反射
防止膜の表面に光触媒粒子の少なくとも一部を埋設、固
定する方法等とした。
【0014】いずれの場合も、反射防止膜と光触媒層と
を合計した配設膜厚を約100nm〜140nm程度と
した。
【0015】反射防止膜内に光触媒粒子を混入させる場
合、たとえば前記Cytopに光触媒粒子を数重量%〜
20重量%の範囲で混入した液状体を用意し、該液状体
に透明パネルをディップして塗布する方法、または前記
光触媒粒子を混合した液状体を透明パネルにスプレー塗
布する方法等とした。
【0016】光触媒としては、例えば、二酸化チタン、
または二酸化チタンと活性炭との混合物等任意の光触媒
を用いてよい。
【0017】光触媒の粒子径は数nm〜数十nmの大き
さとした。なお、二酸化チタンはアナターゼ型のものが
好ましいが、銅、銀、白金、その他の金属でメタライズ
されたルチル型二酸化チタンとしてもよい。
【0018】また、WO↓2,Cds,SrTiO↓
2,MoS↓2のような半導体で光触媒を形成するよう
にしてもよい。
【0019】さらに、光触媒粒子に水または有機溶剤
(アニリン等)を含浸させてもよいことも同様である。
水または有機溶剤を含浸した光触媒粒子を無機、有機の
任意のバインダ、ビヒクル、塗料、接着材等の液状体に
混合し、対象部材の表面に塗布するようにしてもよい。
液状体の加熱、乾燥過程で水または有機溶剤が蒸発し、
光触媒粒子の担体(保持)膜に気孔を形成し、光触媒粒
子に近紫外線を直接照射可能にする。また、前記担体膜
に凹凸を形成し光の散乱(拡散)効果を発揮できる。
【0020】さらに、光触媒の担体を分解する恐れがあ
る場合は、光不活性物質で酸化チタン粒子表面を覆う構
成、または光不活性物質からなる多孔質壁で二酸化チタ
ン粒子の表面を覆う構成、またはセラミックスのアパタ
イトで二酸化チタン粒子の表面を覆う構成等、いずれか
一つの構成としてよい。
【0021】前記光不活性物質としては、シリコン、ア
ルミニウム、ジルコニウム、カルシウム、バリウム、ス
チロンチウム、マグネシウム、亜鉛、ニオブ等の内、い
ずれか一つまたはその組み合わせとした。
【0022】光不活性物質、光不活性物質からなる多孔
質壁、アパタイト等で二酸化チタンの表面を被覆するこ
とにより、光触媒の担体(保持部材)たとえば樹脂、ガ
ラス等の劣化を軽減できる。
【0023】反射防止膜の表面に光触媒層を積層する場
合、光触媒粒子を数重量%〜20重量%の範囲で混入し
た液状体を用意し、該液状体に反射防止膜を予め配設し
てなる透明パネルをディップする方法、または透明パネ
ルにスプレー塗布する方法等の手段により配設した。
【0024】例えば、光触媒をアナターゼ結晶形の二酸
化チタン粒子とし、該二酸化チタン粒子を水および/ま
たは有機溶媒に懸濁させたもの、あるいはスラリーとし
たものを塗布する構成とした。
【0025】前記有機溶媒としてはプロパノール、アル
コール、エステル、エーテル、アミン、炭化水素、また
はそれらの混合物、または水に塩酸や硝酸などを加えた
部材等とした。
【0026】チタニアゾル液にシランカップリング剤、
チタンカップリング剤を加えたり、溶媒に界面活性剤を
加えること等は任意に実施してよい。
【0027】光触媒を混合する他の液状体としては、ア
クリル系樹脂、アルキッドメラミン樹脂、酢酸ビニール
系樹脂、フッ素系樹脂、シリコン系樹脂、エポキシ系樹
脂、ウレタン系樹脂、シロキサン樹脂、UV樹脂(紫外
線硬化樹脂)、塩化ビニール系樹脂、ABS樹脂、PS
樹脂、スチレン系樹脂、ポリアミド樹脂、無機ガラス
(釉薬)、PVA(ポリビニールアルコール/ポバー
ル)等の内いずれか一つとした。なお、光触媒を混合す
る液状体は近紫外線を受光するため透光性を有している
ことが望ましい。
【0028】光触媒を透過型スクリーンや透明パネルの
表面、または反射防止膜に重ねて配設する手段として、
前記チタニアゾルへディップする方法等の他に、スパッ
タ、蒸着、CVD、PVD、電着等により皮膜状の光触
媒層を構成する等、任意の手段を用いてよいことは言う
までもない。
【0029】なお、反射防止膜に光触媒粒子を併設する
ことにより光が拡散され、コントラストが数%〜10%
程度改善され、観察者側からの外光映り込みが低減され
る。
【0030】帯電防止部材としては酸化インジウム(I
n↓2O↓3)、酸化錫などの金属化合物を表面抵抗値
が10↑11Ω以下となるようCVD、蒸着、スパッ
タ、ディップ、スプレー等の手段で所定の膜厚たとえば
100Å〜1000Å程度に塗布した。
【0031】帯電防止部材を塗布することにより透明パ
ネルに塵埃が付着しにくくなる。反射防止膜の表面に光
触媒粒子の少なくとも一部を埋設する場合は、反射防止
膜をディップ、スプレー等の手段により塗布した後、塗
布した反射防止膜が乾燥する前に光触媒粒子を散布し、
必要に応じ押圧固定する方法とした。勿論、光触媒粒子
は散布に代えスプレー塗布するようにしてもよい。
【0032】本発明は透過型スクリーンや透明パネルの
少なくとも一つの表面に、反射防止膜と併せて二酸化チ
タン、または二酸化チタンと活性炭との混合物等からな
る光触媒を配設することにより、表面に付着した汚染物
質を分解する。即ち、太陽や蛍光灯や紫外線ランプなど
から300nm〜400nmの近紫外線を受けた光触媒
は活性化して有機物、窒素酸化物、塩素化合物等を酸化
し分解する。
【0033】また、光触媒粒子はコントラストを最大1
0%程度向上させ、観察者側からの映り込みを低減す
る。さらに、反射率を2%〜6%程度に低減できる。
【0034】
【発明の実施の形態】本発明における第1の発明は、映
像光を透過型スクリーンの背面より投射する投射型ディ
スプレイ装置において、前記透過型スクリーンを構成す
るフレネルレンズシートとレンチキュラーレンズシート
の内、少なくとも一つの表面に光触媒粒子を備えた反射
防止膜を厚さ100nm〜140nmの範囲に配設し、
550nmの波長光に対する反射率を低減するようにし
たことを特徴とする投射型ディスプレイ装置としたもの
で、コントラストを向上させ表面に付着した汚染物質を
分解する。
【0035】本発明における第2の発明は、映像光を透
過型スクリーンの背面より投射する投射型ディスプレイ
装置において、前記透過型スクリーンの観察者側に所定
厚さの透明パネルを備えると共に、前記投射型スクリー
ンを構成するフレネルレンズシートとレンチキュラーレ
ンズシートと前記透明パネルの内、少なくとも一つの表
面に光触媒粒子を備えた反射防止膜を厚さ100nm〜
140nmの範囲に配設し、550nmの波長光に対す
る反射率を低減するようにしたことを特徴とする投射型
ディスプレイ装置としたもので、コントラストを向上さ
せ表面に付着した汚染物質を分解する。また、反射率と
映り込みを低減する。
【0036】本発明における第3の発明は、透過型スク
リーンの観察者側に配置した透明パネルの少なくとも一
つの表面に、反射防止膜と光触媒層とを積層配置し、前
記反射防止膜と光触媒層との合計厚さを100nm〜1
40nmの範囲に設定することにより、550nmの波
長光に対する反射率を低減するようにしたことを特徴と
する投射型ディスプレイ装置としたもので、コントラス
トを向上させ表面に付着した汚染物質を分解する。ま
た、反射率を低減する。
【0037】本発明における第4の発明は、透過型スク
リーンの観察者側に配置した透明パネルの少なくとも一
つの表面に、帯電防止膜と、光触媒粒子を備えた反射防
止膜とを重ねて配設し、前記反射防止膜の厚さ寸法を1
00nm〜140nmの範囲に設定することにより、5
50nmの波長光に対する反射率を低減するようにした
ことを特徴とする投射型ディスプレイ装置としたもの
で、コントラストの向上、反射率の低減、表面に付着し
た汚染物質の分解を図り、塵埃の付着を防止する。
【0038】本発明における第5の発明は、透過型スク
リーンの観察者側に配置した透明パネルの少なくとも一
つの表面に、反射防止膜を備えるとともに該反射防止膜
に光触媒粒子の少なくとも一部を埋設してなり、前記反
射防止膜と光触媒との合計厚さを100nm〜140n
mの範囲に設定することにより、550nmの波長光に
対する反射率を低減するようにしたことを特徴とする投
射型ディスプレイ装置としたもので、コントラストを向
上させ表面に付着した汚染物質を分解する。また、反射
率を低減する。
【0039】
【実施例】以下、本発明の実施例におけるディスプレイ
装置を投射型テレビジョン受像機の例により図1から図
8を用いて説明する。
【0040】(実施例1)図1は本発明の実施例1にお
ける投射型テレビジョン受信機の概念の要部断面図、図
2は図1を構成する透過型スクリーンと透明パネルの要
部斜視図、図3は図2における透明パネルの縦断面図を
示す。
【0041】図1において、映像光を透過型スクリーン
6の背面より投射する投射型テレビジョン受像機1は、
赤,緑,青の3つの陰極線管3と、前記それぞれの陰極
線管に対応した3つの投射レンズ4と、反射鏡5と、フ
レネルレンズシートとレンチキュラーレンズシートとを
重ねて配置した透過型スクリーン6と、観察者側に配置
した透明パネル7と、これらの各部材を保持、収納する
筐体2とからなる。
【0042】前記透明パネル7は図2、図3に示すよう
に、両面に反射防止膜30と光触媒粒子20とを混合し
た反射防止部材11を所定の膜厚100nm〜140n
mの範囲に塗布してなる。
【0043】反射防止膜30はフッ素樹脂化合物または
フッ化マグネシウムの内いずれか一方とした。詳しく
は、透明パネル7の材質は屈折率が1.49であるメタ
クリル樹脂を用い、この透明パネルの両面に反射防止膜
30として透明パネルより屈折率が1.34と小さいフ
ッ素樹脂化合物/含フッ素ポリマー(Cytop/旭硝
子(株)の商品名)を膜厚が100nm〜140nmの
範囲となるようディッビング法で形成した。
【0044】前述のごとく、フッ素樹脂化合物には予め
粒径が数nm〜数十nmの光触媒粒子たとえば二酸化チ
タン粒子(石原産業)を5重量%〜20重量%程度の範
囲に混入してあり、透明パネルのディッピングと引き上
げ操作に伴って、図3に示す状態に反射防止膜と光触媒
粒子との混合皮膜が形成される。皮膜は自然乾燥、また
は120℃程度以下の温度で1〜2時間程度硬化処理さ
れる。
【0045】上記構成により550nmの波長光での反
射率を約2%〜6%程度に低減できる。また、コントラ
ストを最大10%程度向上でき、外光の映り込みも低減
できる。さらに、透明パネルの表面に付着した有機物な
どの汚染物質を分解する。
【0046】(実施例2)図4は本発明の一実施例にお
けるもう一つの透明パネルの要部断面図を示す。投射型
テレビジョン受像機の基本的な構成は実施例1と同様
で、透明パネルに配設する反射防止膜と光触媒との構成
が異なる。
【0047】即ち、映像表示部の観察者側に配置した透
明パネル7の少なくとも一つの表面に反射防止膜30を
備えるとともに、該反射防止膜30に重ねて光触媒層2
5を配設してなる。前記反射防止膜30と光触媒層25
との合計厚さを100nm〜140nmの範囲に設定す
ることにより、550nmの波長光に対する反射率を低
減するようにした。
【0048】反射防止膜はフッ素樹脂化合物(Cyto
p)またはフッ化マグネシウムの内、いずれか一方を5
0nm〜70nmの膜厚にディップ塗布した。
【0049】光触媒層25はフッ素樹脂化合物(Cyt
op)に光触媒粒子たとえば二酸化チタン粒子を5重量
%〜20重量%混合して50nm〜70nmの膜厚にデ
ィップ塗布した。
【0050】図5は本発明の実施例2におけるもう一つ
の透明パネルの要部断面図を示す。この場合も、映像表
示部の観察者側に配置した透明パネル7の少なくとも一
つの表面に反射防止膜30を備えるとともに、該反射防
止膜30に重ねて光触媒層26を配設してなる。前記反
射防止膜30と光触媒層26との合計厚さを100nm
〜140nmの範囲に設定することにより、550nm
の波長光に対する反射率を低減するようにした。
【0051】即ち、光触媒層としてチタニアゾルを塗布
することに代え、酸化チタン皮膜層を蒸着またはスパッ
タ等の手段により50nm〜70nmの膜厚に配設して
なる。
【0052】実施例2における透明パネルの場合にも実
施例1と同様の効果を得られる。 (実施例3)図6は本発明の一実施例における透過型ス
クリーンともう一つの透明パネルの要部断面図を示す。
【0053】投射型テレビジョン受像機の基本的な構成
は実施例1と同様で、透明パネルに配設する機能性部材
の構成が異なる。
【0054】この場合の透明パネルは、少なくとも一つ
の表面に帯電防止膜12と,反射防止膜30と,光触媒
層25とを備え、前記反射防止膜30と光触媒層25と
の合計膜厚を100nm〜140nmの範囲に設定する
ことにより、550nmの波長光に対する反射率を低減
するようにした。
【0055】反射防止膜はフッ素樹脂化合物(Cyto
p)またはフッ化マグネシウムの内いずれか一方とし
た。帯電防止膜は金属化合物とし、表面抵抗値を10↑
11Ω以下とした。
【0056】詳しくは、映像表示部の観察者側に配置し
た透明パネル7の少なくとも一つの表面に、まず帯電防
止膜12たとえば二酸化錫皮膜を数百Å程度の厚さに真
空蒸着する。
【0057】次に、前記帯電防止膜12に重ねて反射防
止膜30を塗布する。さらに、反射防止膜30に重ねて
光触媒層25を配設してなる。
【0058】前記反射防止膜30と光触媒層25との合
計厚さを100nm〜140nmの範囲に設定すること
により、550nmの波長光に対する反射率を低減する
ようにした。
【0059】反射防止膜はフッ素樹脂化合物(Cyto
p)またはフッ化マグネシウムの内、いずれか一方を5
0nm〜70nmの膜厚にディップ塗布した。
【0060】光触媒層25はフッ素樹脂化合物(Cyt
op)に光触媒粒子たとえば二酸化チタン粒子を5重量
%〜20重量%混合して50nm〜70nmの膜厚にデ
ィップ塗布した。
【0061】なお、前記帯電防止膜に重ねて反射防止膜
(Cytop)に二酸化チタン粒子を混合した液状体を
100nm〜140nmの範囲にディップ塗布等の手段
で配設する構成としてもよい。
【0062】実施例3における透明パネルの場合にも実
施例1と同様の効果に加え、塵埃の付着を防止する。
【0063】(実施例4)図7は本発明の一実施例にお
けるもう一つの透明パネルの要部断面図を示す。投射型
テレビジョン受像機の基本的な構成は実施例1と同様
で、透明パネルに配設する反射防止膜と光触媒との構成
が異なる。
【0064】この場合は、映像表示部の観察者側に配置
した透明パネル7の少なくとも一つの表面に反射防止膜
30を備えるとともに、該反射防止膜30に光触媒粒子
20の少なくとも一部を埋設してなり、前記反射防止膜
30と光触媒20との合計厚さを100nm〜140n
mの範囲に設定することにより、550nmの波長光に
対する反射率を低減するようにした。
【0065】反射防止膜や光触媒粒子の構成は実施例1
と同様ににした。詳しくは、まずフッ素樹脂化合物(C
ytop)を100nm〜130nmの膜厚にディップ
塗布した。
【0066】次に、前記塗布したフッ素樹脂化合物が粘
着力を有している間だに、外径が数nm〜数十nmの二
酸化チタン粒子を散布、またはエヤーに混合して吹き付
ける。その後、必要に応じ前記二酸化チタン粒子を押圧
することにより、少なくとも二酸化チタン粒子の一部を
前記塗布したフッ素樹脂化合物に固定する構成とした。
【0067】なお、上記実施例1〜4において、帯電防
止膜、反射防止膜、光触媒等の配設は透明パネルの両面
に限るものでない。透過型スクリーンを構成するフレネ
ルレンズシートとレンチキュラーレンズシートにもチタ
ニアゾルによるディップ塗布(図8参照。塗布膜厚は1
00nm〜140nm程度。)、または蒸着やスパッタ
による成膜(塗布膜厚は0.1μm以下とするのが望ま
しい。)等により配設してよいことは言うまでもない。
【0068】さらに、二酸化チタン粒子に水または有機
溶剤のいずれか一方を含浸させる構成、または実施例1
〜4を任意に組み合わせる構成等も任意に実施してよ
い。
【0069】
【発明の効果】以上のように本発明におけるディスプレ
イ装置は、光触媒によって透過型スクリーンや透明パネ
ルの表面に付着した悪臭や汚染物質たとえば有機物や窒
素酸化物などを酸化して光触媒上に捕捉し、特別の装置
や人手を用いることなく分解、除去可能となる。また、
光触媒粒子と該光触媒粒子により形成される凹凸とによ
り光拡散(散乱)効果を発揮しコントラストを向上させ
る。
【0070】また、反射防止膜は550nmの波長光に
対する反射率を低減し、観察者側からの外光の映り込み
を低減する。帯電防止膜は塵埃の付着を防止する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における投射型テレビジョン
受信機の要部縦断面図
【図2】図1を構成する透過型スクリーンと透明パネル
の要部斜視図
【図3】図1を構成する透明パネルの要部断面図
【図4】本発明の実施例2における透過型スクリーンと
透明パネルの要部断面図
【図5】本発明の一実施例におけるもう一つの透明パネ
ルの要部断面図
【図6】本発明の実施例3における透過型スクリーンと
透明パネルの要部断面図
【図7】本発明の一実施例におけるもう一つの透明パネ
ルの要部断面図
【図8】本発明の一実施例における透過型スクリーンの
要部断面図
【符号の説明】
1 投射型テレビジョン受像機 2 筐体 3 陰極線管 4 投射レンズ 5 反射鏡 6,6A 透過型スクリーン 7 透明パネル 8,8A フレネルレンズシート 9,9A レンチキュラーレンズシート 10 ブラックストライプ 11,11A,11B,11C,11D 反射防止部材
(反射防止膜+光触媒) 12 帯電防止膜(酸化錫に代表される金属化合物) 20 光触媒粒子 25 光触媒層 26 光触媒膜 30 反射防止膜

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 映像光を透過型スクリーンの背面より投
    射する投射型ディスプレイ装置において、前記透過型ス
    クリーンを構成するフレネルレンズシートとレンチキュ
    ラーレンズシートの内少なくとも一つの表面に、光触媒
    粒子を備えた反射防止膜を厚さ100nm〜140nm
    の範囲に配設し、550nmの波長光に対する反射率を
    低減するようにしたことを特徴とする投射型ディスプレ
    イ装置。
  2. 【請求項2】 反射防止膜をフッ素樹脂化合物またはフ
    ッ化マグネシウムの内いずれか一方としたことを特徴と
    する請求項1記載の投射型ディスプレイ装置。
  3. 【請求項3】 透過型スクリーンの観察者側に透明パネ
    ルを配置してなり、前記投射型スクリーンを構成するフ
    レネルレンズシートとレンチキュラーレンズシートと前
    記透明パネルの内少なくとも一つの表面に、光触媒粒子
    を備えた反射防止膜を厚さ100nm〜140nmの範
    囲に配設し、550nmの波長光に対する反射率を低減
    するようにしたことを特徴とする投射型ディスプレイ装
    置。
  4. 【請求項4】 反射防止膜をフッ素樹脂化合物またはフ
    ッ化マグネシウムの内いずれか一方としたことを特徴と
    する請求項3記載の投射型ディスプレイ装置。
  5. 【請求項5】 透過型スクリーンの観察者側に透明パネ
    ルを配置してなり、前記投射型スクリーンを構成するフ
    レネルレンズシートとレンチキュラーレンズシートと前
    記透明パネルの内少なくとも一つの表面に、反射防止膜
    と光触媒層とを積層配置し、前記反射防止膜と光触媒層
    との合計厚さを100nm〜140nmの範囲に設定す
    ることにより、550nmの波長光に対する反射率を低
    減するようにしたことを特徴とする投射型ディスプレイ
    装置。
  6. 【請求項6】 反射防止膜をフッ素樹脂化合物またはフ
    ッ化マグネシウムの内いずれか一方としたことを特徴と
    する請求項5記載の投射型ディスプレイ装置。
  7. 【請求項7】 透過型スクリーンの観察者側に透明パネ
    ルを配置してなり、前記投射型スクリーンを構成するフ
    レネルレンズシートとレンチキュラーレンズシートと前
    記透明パネルの内少なくとも一つの表面に、帯電防止膜
    と、光触媒粒子を備えた反射防止膜とを備え、前記反射
    防止膜を100nm〜140nmの範囲に塗布すること
    により、550nmの波長光に対する反射率を低減する
    ようにしたことを特徴とする投射型ディスプレイ装置。
  8. 【請求項8】 反射防止膜をフッ素樹脂化合物またはフ
    ッ化マグネシウムの内いずれか一方としたことを特徴と
    する請求項7記載の投射型ディスプレイ装置。
  9. 【請求項9】 帯電防止膜を金属化合物とし、表面抵抗
    値を10↑11Ω以下としたことを特徴とする請求項8
    記載の投射型ディスプレイ装置。
  10. 【請求項10】 透過型スクリーンの観察者側に透明パ
    ネルを配置してなり、前記投射型スクリーンを構成する
    フレネルレンズシートとレンチキュラーレンズシートと
    前記透明パネルの内少なくとも一つの表面に、反射防止
    膜を備えるとともに、該反射防止膜に光触媒粒子の少な
    くとも一部を埋設してなり、前記反射防止膜と光触媒と
    の合計厚さを100nm〜140nmの範囲に設定する
    ことにより、550nmの波長光に対する反射率を低減
    するようにしたことを特徴とする投射型ディスプレイ装
    置。
  11. 【請求項11】 反射防止膜をフッ素樹脂化合物または
    フッ化マグネシウムの内いずれか一方としたことを特徴
    とする請求項10記載の投射型ディスプレイ装置。
  12. 【請求項12】 映像表示部の観察者側に配置した透明
    パネルの少なくとも一つの表面に、光触媒粒子を備えた
    反射防止膜を厚さ100nm〜140nmの範囲に塗布
    し、550nmの波長光に対する反射率を低減するよう
    にしたことを特徴とするディスプレイ装置。
  13. 【請求項13】 反射防止膜をフッ素樹脂化合物または
    フッ化マグネシウムの内いずれか一方としたことを特徴
    とする請求項12記載のディスプレイ装置。
  14. 【請求項14】 映像表示部の観察者側に配置した透明
    パネルの少なくとも一つの表面に反射防止膜を備えると
    ともに、該反射防止膜に重ねて光触媒層を配設してな
    り、前記反射防止膜と光触媒層との合計厚さを100n
    m〜140nmの範囲に設定することにより、550n
    mの波長光に対する反射率を低減するようにしたことを
    特徴とするディスプレイ装置。
  15. 【請求項15】 反射防止膜をフッ素樹脂化合物または
    フッ化マグネシウムの内いずれか一方としたことを特徴
    とする請求項14記載のディスプレイ装置。
  16. 【請求項16】 映像表示部の観察者側に配置した透明
    パネルの少なくとも一つの表面に帯電防止膜と,光触媒
    粒子を備えた反射防止膜とを備え、前記反射防止膜を1
    00nm〜140nmの範囲に塗布することにより、5
    50nmの波長光に対する反射率を低減するようにした
    ことを特徴とするディスプレイ装置。
  17. 【請求項17】 反射防止膜をフッ素樹脂化合物または
    フッ化マグネシウムの内いずれか一方としたことを特徴
    とする請求項16記載のディスプレイ装置。
  18. 【請求項18】 帯電防止膜を金属化合物とし、表面抵
    抗値を10↑11Ω以下としたことを特徴とする請求項
    17記載のディスプレイ装置。
  19. 【請求項19】 映像表示部の観察者側に配置した透明
    パネルの少なくとも一つの表面に反射防止膜を備えると
    ともに、該反射防止膜に光触媒粒子の少なくとも一部を
    埋設してなり、前記反射防止膜と光触媒との合計厚さを
    100nm〜140nmの範囲に設定することにより、
    550nmの波長光に対する反射率を低減するようにし
    たことを特徴とするディスプレイ装置。
  20. 【請求項20】 反射防止膜をフッ素樹脂化合物または
    フッ化マグネシウムの内いずれか一方としたことを特徴
    とする請求項19記載のディスプレイ装置。
  21. 【請求項21】 光触媒粒子を二酸化チタンとし水また
    は有機溶剤の内いずれか一方を含浸させたことを特徴と
    する請求項12〜13および請求項16〜20のいずれ
    か1項に記載のディスプレイ装置。
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