JPH11326807A - 光走査光学系 - Google Patents
光走査光学系Info
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- JPH11326807A JPH11326807A JP10136678A JP13667898A JPH11326807A JP H11326807 A JPH11326807 A JP H11326807A JP 10136678 A JP10136678 A JP 10136678A JP 13667898 A JP13667898 A JP 13667898A JP H11326807 A JPH11326807 A JP H11326807A
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- optical
- optical system
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Abstract
(57)【要約】
【目的】光走査光学系においてシェーディングを有効に
軽減する。 【構成】光源10からの光束を偏向反射面を有する光偏
向器20により等角速度的に偏向させ、偏向光束を走査
結像光学系22により被走査面30上に光スポットとし
て集光して、被走査面30を等速的に光走査する光走査
光学系において、光源10として、直線偏光した光束を
放射する半導体レーザを用い、この半導体レーザから放
射される光束の直線偏光の方向が、副走査対応方向に対
して光軸周りに傾くように、半導体レーザの配備態位を
調整することによりシェーディングを軽減した。
軽減する。 【構成】光源10からの光束を偏向反射面を有する光偏
向器20により等角速度的に偏向させ、偏向光束を走査
結像光学系22により被走査面30上に光スポットとし
て集光して、被走査面30を等速的に光走査する光走査
光学系において、光源10として、直線偏光した光束を
放射する半導体レーザを用い、この半導体レーザから放
射される光束の直線偏光の方向が、副走査対応方向に対
して光軸周りに傾くように、半導体レーザの配備態位を
調整することによりシェーディングを軽減した。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は光走査光学系に関
する。
する。
【0002】
【従来の技術】光源からの光束を偏向反射面を有する光
偏向器により等角速度的に偏向させ、偏向光束を走査結
像光学系により被走査面上に光スポットとして集光し
て、被走査面を等速的に光走査する光走査光学系は、レ
ーザプリンタ、ファクシミリ、デジタル複写装置等の画
像形成装置に関連して広く知られている。このような光
走査光学系には、書込まれる画像の更なる高品質化と、
低コスト化が求められている。光走査光学系で書き込ま
れた画像の品質における改良すべき点として、シェーデ
ィングに起因する「濃度むら」の問題がある。光走査光
学系では光偏向器によりる光束の偏向が行われ、偏向光
束が走査結像光学系に入射する入射角は1回の偏向が行
われる間に連続的に変化する。走査結像光学系はレンズ
のような光透過性のものを用いても、入射光束の一部が
レンズ面で反射させることは避けがたい。また光偏向器
と被走査面との間には、光学系のレイアウトに応じて、
偏向光束の光路を屈曲させるための折り返しミラー等の
反射光学系が配備されることも多い。良く知られたよう
に、光の反射率は入射角に応じて変化する。このため、
走査結像レンズや折り返しミラー等による偏向光束の反
射率も偏向光束の偏向に伴い変動することになる。する
と、被走査面に到達する偏向光束の光強度が1回の偏向
内で変動することになる。このような1回の偏向内で、
即ち1ラインの光走査内で生じる光スポットの光強度の
変動は「シェーディング」と呼ばれている。光走査光学
系による光走査にシェーディングがあると、書き込まれ
る画像を可視化した記録画像に「濃度むら」が現われ
る。このような濃度むらは、特にハーフトーンの画像に
おいて目立ちやすく、形成画像の品質を低下させる。光
走査光学系で高解像度の画像を書き込むためには、被走
査面上に形成される光スポットのスポット径を小さくせ
ねばならないが、小径の光スポットを被走査面上に集光
させるためには一般に、光走査光学系における各光学素
子を高精度で組付ける必要があり、光走査光学系の組立
てが容易でない。また細心の注意を払って光学素子を高
精度に組付けたとしても、光学素子の組み付け状態に経
時的な変化がないとは言えず、このような経時的な変化
があれば、光スポットのスポット径は変化してしまう。
また、光スポットの光強度が小さいと、光走査による高
速の画像書込みを実現できないが、光源における発光強
度を無理に大きくすること無く、光強度の大きい光スポ
ットを実現するには、光源から被走査面へ光が効率良く
伝達されることが必要である。
偏向器により等角速度的に偏向させ、偏向光束を走査結
像光学系により被走査面上に光スポットとして集光し
て、被走査面を等速的に光走査する光走査光学系は、レ
ーザプリンタ、ファクシミリ、デジタル複写装置等の画
像形成装置に関連して広く知られている。このような光
走査光学系には、書込まれる画像の更なる高品質化と、
低コスト化が求められている。光走査光学系で書き込ま
れた画像の品質における改良すべき点として、シェーデ
ィングに起因する「濃度むら」の問題がある。光走査光
学系では光偏向器によりる光束の偏向が行われ、偏向光
束が走査結像光学系に入射する入射角は1回の偏向が行
われる間に連続的に変化する。走査結像光学系はレンズ
のような光透過性のものを用いても、入射光束の一部が
レンズ面で反射させることは避けがたい。また光偏向器
と被走査面との間には、光学系のレイアウトに応じて、
偏向光束の光路を屈曲させるための折り返しミラー等の
反射光学系が配備されることも多い。良く知られたよう
に、光の反射率は入射角に応じて変化する。このため、
走査結像レンズや折り返しミラー等による偏向光束の反
射率も偏向光束の偏向に伴い変動することになる。する
と、被走査面に到達する偏向光束の光強度が1回の偏向
内で変動することになる。このような1回の偏向内で、
即ち1ラインの光走査内で生じる光スポットの光強度の
変動は「シェーディング」と呼ばれている。光走査光学
系による光走査にシェーディングがあると、書き込まれ
る画像を可視化した記録画像に「濃度むら」が現われ
る。このような濃度むらは、特にハーフトーンの画像に
おいて目立ちやすく、形成画像の品質を低下させる。光
走査光学系で高解像度の画像を書き込むためには、被走
査面上に形成される光スポットのスポット径を小さくせ
ねばならないが、小径の光スポットを被走査面上に集光
させるためには一般に、光走査光学系における各光学素
子を高精度で組付ける必要があり、光走査光学系の組立
てが容易でない。また細心の注意を払って光学素子を高
精度に組付けたとしても、光学素子の組み付け状態に経
時的な変化がないとは言えず、このような経時的な変化
があれば、光スポットのスポット径は変化してしまう。
また、光スポットの光強度が小さいと、光走査による高
速の画像書込みを実現できないが、光源における発光強
度を無理に大きくすること無く、光強度の大きい光スポ
ットを実現するには、光源から被走査面へ光が効率良く
伝達されることが必要である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、光走査光
学系においてシェーディングを有効に軽減することを課
題とする。この発明はまた、光走査光学系において、光
学素子の組付け精度を緩やかならしめ、経時的に安定し
たスポット径の光スポットの実現を別の課題とする。こ
の発明はさらに、光走査光学系における光源から被走査
面への光伝達効率を有効に高めることを他の課題とす
る。
学系においてシェーディングを有効に軽減することを課
題とする。この発明はまた、光走査光学系において、光
学素子の組付け精度を緩やかならしめ、経時的に安定し
たスポット径の光スポットの実現を別の課題とする。こ
の発明はさらに、光走査光学系における光源から被走査
面への光伝達効率を有効に高めることを他の課題とす
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1〜6記載の光走
査光学系は「光源からの光束を偏向反射面を有する光偏
向器により等角速度的に偏向させ、偏向光束を走査結像
光学系により被走査面上に光スポットとして集光して、
被走査面を等速的に光走査する光走査光学系」である。
「光偏向器」としては、回転単面鏡や回転2面鏡を用い
ることができるほか、回転多面鏡を好適に用いることが
できる。「走査結像光学系」としては、公知のfθレン
ズや、fθレンズと長尺レンズ(シリンドリカルレンズ
やトーリックレンズ等)の組合せのように、1枚以上の
レンズにより構成することもできるし、結像機能を持つ
凹面鏡(所謂fθミラー等)や、凹面鏡とレンズとの複
合系等として構成することもできる。請求項1記載の光
走査光学系は、以下の点を特徴とする。即ち、光源とし
て「直線偏光した光束を放射する半導体レーザ」を用
い、この半導体レーザから放射される光束の直線偏光の
方向(電界ベクトルの振動方向)が、副走査対応方向に
対して光軸周りに傾くように、半導体レーザの配備態位
を調整することによりシェーディングを軽減するのであ
る。即ち、半導体レーザは、シェーディングが有効に軽
減された状態で固定される。「副走査対応方向」は、光
源から被走査面に至る光路上で副走査方向と対応する方
向である。この請求項1記載の光走査光学系において、
半導体レーザの配備態位を「放射光束の直線偏光の方向
が主走査対応方向に略平行である」ように定めることが
できる(請求項2)。「主走査対応方向」は、光源から
被走査面に至る光路上で主走査方向と対応する方向であ
る。上記請求項2記載の光走査光学系において、光偏向
器と被走査面との間に、偏向光束の光路を屈曲させるた
めの折り返しミラーを1枚以上配備し、折り返しミラー
における副走査対応方向における傾き角:βを、 45度≦β<90度 の範囲に設定することができる(請求項3)。請求項2
または3記載の光走査光学系の光偏向器は、偏向反射面
の等速回転により反射光束を等角速度的に偏向させるの
で、偏向反射面が高速回転し、回転による機械音や風切
り音が発生する。このため一般には、光偏向器をハウジ
ングで囲んで防音することが行われるが、このハウジン
グの窓の部分に「光偏向器で発生する音を遮音するため
の防音ガラス板」を有し、光源からの光束が防音ガラス
板を介して偏向反射面へ入射し、偏向光束が防音ガラス
板を介して走査結像光学系へ入射するようにすることが
できる(請求項4)。上記請求項2または3または4記
載の光走査光学系において、半導体レーザの配備態位を
「放射光束の直線偏光の方向が主走査対応方向に略平
行」となるように定める場合、ビーム整形用のアパーチ
ュアにおける主走査対応方向の開口幅:Wmと、副走査
対応方向の開口幅:Wsとが「0.7<Ws/Wm」を
満足するように設定することができる(請求項5)。請
求項5記載の光走査光学系においては、アパーチュアと
被走査面との間に配備された全光学素子の、主走査対応
方向の横倍率:Bmと副走査対応方向の横倍率:Bsと
が「0.7<Bs/Bm」を満足するようにできる(請
求項6)。
査光学系は「光源からの光束を偏向反射面を有する光偏
向器により等角速度的に偏向させ、偏向光束を走査結像
光学系により被走査面上に光スポットとして集光して、
被走査面を等速的に光走査する光走査光学系」である。
「光偏向器」としては、回転単面鏡や回転2面鏡を用い
ることができるほか、回転多面鏡を好適に用いることが
できる。「走査結像光学系」としては、公知のfθレン
ズや、fθレンズと長尺レンズ(シリンドリカルレンズ
やトーリックレンズ等)の組合せのように、1枚以上の
レンズにより構成することもできるし、結像機能を持つ
凹面鏡(所謂fθミラー等)や、凹面鏡とレンズとの複
合系等として構成することもできる。請求項1記載の光
走査光学系は、以下の点を特徴とする。即ち、光源とし
て「直線偏光した光束を放射する半導体レーザ」を用
い、この半導体レーザから放射される光束の直線偏光の
方向(電界ベクトルの振動方向)が、副走査対応方向に
対して光軸周りに傾くように、半導体レーザの配備態位
を調整することによりシェーディングを軽減するのであ
る。即ち、半導体レーザは、シェーディングが有効に軽
減された状態で固定される。「副走査対応方向」は、光
源から被走査面に至る光路上で副走査方向と対応する方
向である。この請求項1記載の光走査光学系において、
半導体レーザの配備態位を「放射光束の直線偏光の方向
が主走査対応方向に略平行である」ように定めることが
できる(請求項2)。「主走査対応方向」は、光源から
被走査面に至る光路上で主走査方向と対応する方向であ
る。上記請求項2記載の光走査光学系において、光偏向
器と被走査面との間に、偏向光束の光路を屈曲させるた
めの折り返しミラーを1枚以上配備し、折り返しミラー
における副走査対応方向における傾き角:βを、 45度≦β<90度 の範囲に設定することができる(請求項3)。請求項2
または3記載の光走査光学系の光偏向器は、偏向反射面
の等速回転により反射光束を等角速度的に偏向させるの
で、偏向反射面が高速回転し、回転による機械音や風切
り音が発生する。このため一般には、光偏向器をハウジ
ングで囲んで防音することが行われるが、このハウジン
グの窓の部分に「光偏向器で発生する音を遮音するため
の防音ガラス板」を有し、光源からの光束が防音ガラス
板を介して偏向反射面へ入射し、偏向光束が防音ガラス
板を介して走査結像光学系へ入射するようにすることが
できる(請求項4)。上記請求項2または3または4記
載の光走査光学系において、半導体レーザの配備態位を
「放射光束の直線偏光の方向が主走査対応方向に略平
行」となるように定める場合、ビーム整形用のアパーチ
ュアにおける主走査対応方向の開口幅:Wmと、副走査
対応方向の開口幅:Wsとが「0.7<Ws/Wm」を
満足するように設定することができる(請求項5)。請
求項5記載の光走査光学系においては、アパーチュアと
被走査面との間に配備された全光学素子の、主走査対応
方向の横倍率:Bmと副走査対応方向の横倍率:Bsと
が「0.7<Bs/Bm」を満足するようにできる(請
求項6)。
【0005】請求項7〜13記載の光走査光学系は「光
源からの光束をカップリングレンズにより以後の光学系
にカップリングし、カップリングされた光束を、線像結
像光学系により偏向反射面を有する光偏向器の偏向反射
面近傍に主走査対応方向に長い線像に結像させ、光偏向
器により等角速度的に偏向させ、偏向光束を走査結像光
学系により被走査面上に光スポットとして集光して、被
走査面を等速的に光走査する光走査光学系」である。カ
ップリングレンズの作用は、カップリングレンズから射
出する光束を「実質的な平行光束」とするコリメート作
用でもよいし、カップリングレンズから射出する光束を
「弱い集束性もしくは弱い発散性の光束」とする作用で
もよい。請求項7記載の光走査光学系は、以下の点を特
徴とする。即ち、光偏向器と被走査面との間に、結像作
用を持たない光学素子を少なくとも1つ有する。また、
光源として、直線偏光した光束を放射する半導体レーザ
を用い、この半導体レーザから放射される光束の直線偏
光の方向が、主走査対応方向に略平行となるように、半
導体レーザの配備態位を調整して、シェーディングを軽
減する。この請求項7記載の光走査光学系において、光
偏向器と被走査面との間に、結像作用を持たない光学素
子として、偏向光束の光路を屈曲させるための折り返し
ミラーを少なくとも1つ配備し、折り返しミラーにおけ
る副走査対応方向における傾き角:βを「45度≦β<
90度」に設定することができる(請求項8)。上記請
求項7記載の光走査光学系において、光偏向器で発生す
る音を遮音するための防音ガラス板を有し、光源からの
光束が防音ガラス板を介して偏向反射面へ入射し、偏向
光束が防音ガラス板を介して走査結像光学系へ入射する
ようにすることができ(請求項9)、また、走査結像光
学系と被走査面との間に、防塵ガラス板を有することが
でき(請求項10)、さらに、上記折り返しミラー、防
音ガラス板、防塵ガラス板の2以上を有することができ
る(請求項11)。また上記請求項7〜11の任意の1
に記載の光走査光学系において、カップリングレンズと
光偏向器との間に「ビーム整形用のアパーチュア」を設
け、ビーム整形用のアパーチュアにおける主走査対応方
向の開口幅:Wmと、副走査対応方向の開口幅:Wsと
が「0.7<Ws/Wm」を満足するようにですること
ができ(請求項12)、この場合、アパーチュアと被走
査面との間に配備された全光学素子の、主走査対応方向
の横倍率:Bmと副走査対応方向の横倍率:Bsとが
「Bs/Bm<1.7」を満足するようにすることがで
きる(請求項13)。
源からの光束をカップリングレンズにより以後の光学系
にカップリングし、カップリングされた光束を、線像結
像光学系により偏向反射面を有する光偏向器の偏向反射
面近傍に主走査対応方向に長い線像に結像させ、光偏向
器により等角速度的に偏向させ、偏向光束を走査結像光
学系により被走査面上に光スポットとして集光して、被
走査面を等速的に光走査する光走査光学系」である。カ
ップリングレンズの作用は、カップリングレンズから射
出する光束を「実質的な平行光束」とするコリメート作
用でもよいし、カップリングレンズから射出する光束を
「弱い集束性もしくは弱い発散性の光束」とする作用で
もよい。請求項7記載の光走査光学系は、以下の点を特
徴とする。即ち、光偏向器と被走査面との間に、結像作
用を持たない光学素子を少なくとも1つ有する。また、
光源として、直線偏光した光束を放射する半導体レーザ
を用い、この半導体レーザから放射される光束の直線偏
光の方向が、主走査対応方向に略平行となるように、半
導体レーザの配備態位を調整して、シェーディングを軽
減する。この請求項7記載の光走査光学系において、光
偏向器と被走査面との間に、結像作用を持たない光学素
子として、偏向光束の光路を屈曲させるための折り返し
ミラーを少なくとも1つ配備し、折り返しミラーにおけ
る副走査対応方向における傾き角:βを「45度≦β<
90度」に設定することができる(請求項8)。上記請
求項7記載の光走査光学系において、光偏向器で発生す
る音を遮音するための防音ガラス板を有し、光源からの
光束が防音ガラス板を介して偏向反射面へ入射し、偏向
光束が防音ガラス板を介して走査結像光学系へ入射する
ようにすることができ(請求項9)、また、走査結像光
学系と被走査面との間に、防塵ガラス板を有することが
でき(請求項10)、さらに、上記折り返しミラー、防
音ガラス板、防塵ガラス板の2以上を有することができ
る(請求項11)。また上記請求項7〜11の任意の1
に記載の光走査光学系において、カップリングレンズと
光偏向器との間に「ビーム整形用のアパーチュア」を設
け、ビーム整形用のアパーチュアにおける主走査対応方
向の開口幅:Wmと、副走査対応方向の開口幅:Wsと
が「0.7<Ws/Wm」を満足するようにですること
ができ(請求項12)、この場合、アパーチュアと被走
査面との間に配備された全光学素子の、主走査対応方向
の横倍率:Bmと副走査対応方向の横倍率:Bsとが
「Bs/Bm<1.7」を満足するようにすることがで
きる(請求項13)。
【0006】請求項14〜18記載の光走査光学系は
「光源からの光束をカップリングレンズにより以後の光
学系にカップリングし、カップリングされた光束を、線
像結像光学系により偏向反射面を有する光偏向器の偏向
反射面近傍に主走査対応方向に長い線像に結像させ、光
偏向器により等角速度的に偏向させ、偏向光束を走査結
像光学系により被走査面上に光スポットとして集光し
て、被走査面を等速的に光走査する光走査光学系」であ
る。請求項14記載の光走査光学系は、以下の点を特徴
とする。即ち、光源として、直線偏光した光束を放射す
る半導体レーザを用い、この半導体レーザから放射され
る光束の直線偏光の方向が、主走査対応方向に略平行と
なるように、半導体レーザの配備態位を調整し、カップ
リングレンズと光偏向器の間に配備されるビーム整形用
のアパーチュアの副走査対応方向の開口径を、副走査方
向の光スポット径深度余裕が広くなるように設定するの
である。ここにおいて「副走査方向の光スポット径深度
余裕が広くなる」とは、偏光方向を主走査対応方向に平
行にした場合と、副走査対応方向に平行にした場合にお
いて、被走査面に同じサイズの光スポットを形成するよ
うにアパーチュアの開口径を設定した場合に「偏光方向
を副走査対応方向に平行にした場合よりも、主走査対応
方向に平行にした場合の方」が副走査方向の深度余裕が
広くなることを意味する。
「光源からの光束をカップリングレンズにより以後の光
学系にカップリングし、カップリングされた光束を、線
像結像光学系により偏向反射面を有する光偏向器の偏向
反射面近傍に主走査対応方向に長い線像に結像させ、光
偏向器により等角速度的に偏向させ、偏向光束を走査結
像光学系により被走査面上に光スポットとして集光し
て、被走査面を等速的に光走査する光走査光学系」であ
る。請求項14記載の光走査光学系は、以下の点を特徴
とする。即ち、光源として、直線偏光した光束を放射す
る半導体レーザを用い、この半導体レーザから放射され
る光束の直線偏光の方向が、主走査対応方向に略平行と
なるように、半導体レーザの配備態位を調整し、カップ
リングレンズと光偏向器の間に配備されるビーム整形用
のアパーチュアの副走査対応方向の開口径を、副走査方
向の光スポット径深度余裕が広くなるように設定するの
である。ここにおいて「副走査方向の光スポット径深度
余裕が広くなる」とは、偏光方向を主走査対応方向に平
行にした場合と、副走査対応方向に平行にした場合にお
いて、被走査面に同じサイズの光スポットを形成するよ
うにアパーチュアの開口径を設定した場合に「偏光方向
を副走査対応方向に平行にした場合よりも、主走査対応
方向に平行にした場合の方」が副走査方向の深度余裕が
広くなることを意味する。
【0007】請求項14記載の光走査光学系において、
光源である半導体レーザを、放射光束の直線偏光の方向
を主走査対応方向に略平行にしたときの、カップリング
レンズとアパーチュアとによる光伝達効率をκP、直線
偏光の方向を主走査対応方向に略直交する方向にしたと
きの上記光伝達効率をκNとするとき「κP>κN」とす
ることができる(請求項15)。この場合、カップリン
グレンズと光偏向器との間にビーム整形用のアパーチュ
アを設け、ビーム整形用のアパーチュアにおける主走査
対応方向の開口幅:Wmと、副走査対応方向の開口幅:
Wsとが「0.7<Ws/Wm」を満足するようでき
(請求項16)、この場合、光源と被走査面との間に配
備された全光学素子の、主走査対応方向の横倍率:Bm
と副走査対応方向の横倍率:Bsとが「Bs/Bm<
1.7」を満足するようにすることができる(請求項1
7)。上記請求項14〜17の任意の1に記載の光走査
光学系において、光偏向器以降の光学系の副走査対応方
向の横倍率:βSを、有効画像領域内における像高:H
の関数としてβS(H)とするとき「0.95≦βS(H)/
βS(0)≦1.05」を満足するようにできる(請求項
18)。
光源である半導体レーザを、放射光束の直線偏光の方向
を主走査対応方向に略平行にしたときの、カップリング
レンズとアパーチュアとによる光伝達効率をκP、直線
偏光の方向を主走査対応方向に略直交する方向にしたと
きの上記光伝達効率をκNとするとき「κP>κN」とす
ることができる(請求項15)。この場合、カップリン
グレンズと光偏向器との間にビーム整形用のアパーチュ
アを設け、ビーム整形用のアパーチュアにおける主走査
対応方向の開口幅:Wmと、副走査対応方向の開口幅:
Wsとが「0.7<Ws/Wm」を満足するようでき
(請求項16)、この場合、光源と被走査面との間に配
備された全光学素子の、主走査対応方向の横倍率:Bm
と副走査対応方向の横倍率:Bsとが「Bs/Bm<
1.7」を満足するようにすることができる(請求項1
7)。上記請求項14〜17の任意の1に記載の光走査
光学系において、光偏向器以降の光学系の副走査対応方
向の横倍率:βSを、有効画像領域内における像高:H
の関数としてβS(H)とするとき「0.95≦βS(H)/
βS(0)≦1.05」を満足するようにできる(請求項
18)。
【0008】請求項19〜21記載の光走査光学系は
「光源からの光束を偏向反射面を有する光偏向器により
等角速度的に偏向させ、偏向光束を走査結像光学系によ
り被走査面上に光スポットとして集光して、上記被走査
面を等速的に光走査する光走査光学系」である。請求項
19記載の光走査光学系は「光源側から光偏向器の偏向
反射面に入射する光束を直線偏光とし、該直線偏光の方
向を、被走査面上におけるシェーディングを良好ならし
むるように設定する」点を特徴とする。この場合、光源
と被走査面との間に、結像作用を持たない光学素子を少
なくとも1つ有することができ(請求項20)、この
「結像作用を持たない光学素子」を、偏向光束の光路を
屈曲させる折り返しミラーとすることができる(請求項
21)。
「光源からの光束を偏向反射面を有する光偏向器により
等角速度的に偏向させ、偏向光束を走査結像光学系によ
り被走査面上に光スポットとして集光して、上記被走査
面を等速的に光走査する光走査光学系」である。請求項
19記載の光走査光学系は「光源側から光偏向器の偏向
反射面に入射する光束を直線偏光とし、該直線偏光の方
向を、被走査面上におけるシェーディングを良好ならし
むるように設定する」点を特徴とする。この場合、光源
と被走査面との間に、結像作用を持たない光学素子を少
なくとも1つ有することができ(請求項20)、この
「結像作用を持たない光学素子」を、偏向光束の光路を
屈曲させる折り返しミラーとすることができる(請求項
21)。
【0009】
【発明の実施の形態】図1(a)において、「光源」で
ある半導体レーザ10から放射された光束はは、カップ
リングレンズ12により以後の光学系に適合する光束に
変換される。変換された光束は、ビーム整形用のアパー
チュア14の開孔部を通過し、光束周辺部を除去されて
「ビーム整形」される。ビーム整形された光束は、「線
像結像光学系」であるシリンドリカルレンズ16の作用
により副走査対応方向に収束しつつ、透明な平行平面板
による防音ガラス板16を透過して、「光偏向器」とし
ての回転多面鏡20の偏向反射面近傍に「主走査対応方
向に長い線像」に結像する。回転多面鏡20の偏向反射
面により反射された光束は、回転多面鏡20の等速回転
に伴い、等角速度的に偏向し、防音ガラス板18を透過
して「走査結像光学系」である走査レンズ22に入射
し、同レンズ22を透過すると折り返しミラー24を介
して被走査面30上に光スポットとして集光し、被走査
面30を光走査する。被走査面30は実体的には「光導
電性の感光体の表面」である。即ち、図1(a)に示す
光走査光学系は、光源10からの光束を偏向反射面を有
する光偏向器20により等角速度的に偏向させ、偏向光
束を走査結像光学系22により被走査面30上に光スポ
ットとして集光して、被走査面30を等速的に光走査す
る光走査光学系である(請求項1,19)。図1(a)
に示す光走査光学系はまた、光源10からの光束をカッ
プリングレンズ12により以後の光学系にカップリング
し、カップリングされた光束を、線像結像光学系16に
より、偏向反射面を有する光偏向器20の偏向反射面近
傍に主走査対応方向に長い線像に結像させ、光偏向器2
0により等角速度的に偏向させ、偏向光束を走査結像光
学系22により被走査面30上に光スポットとして集光
して、被走査面30を等速的に光走査する光走査光学系
である(請求項7,14)。
ある半導体レーザ10から放射された光束はは、カップ
リングレンズ12により以後の光学系に適合する光束に
変換される。変換された光束は、ビーム整形用のアパー
チュア14の開孔部を通過し、光束周辺部を除去されて
「ビーム整形」される。ビーム整形された光束は、「線
像結像光学系」であるシリンドリカルレンズ16の作用
により副走査対応方向に収束しつつ、透明な平行平面板
による防音ガラス板16を透過して、「光偏向器」とし
ての回転多面鏡20の偏向反射面近傍に「主走査対応方
向に長い線像」に結像する。回転多面鏡20の偏向反射
面により反射された光束は、回転多面鏡20の等速回転
に伴い、等角速度的に偏向し、防音ガラス板18を透過
して「走査結像光学系」である走査レンズ22に入射
し、同レンズ22を透過すると折り返しミラー24を介
して被走査面30上に光スポットとして集光し、被走査
面30を光走査する。被走査面30は実体的には「光導
電性の感光体の表面」である。即ち、図1(a)に示す
光走査光学系は、光源10からの光束を偏向反射面を有
する光偏向器20により等角速度的に偏向させ、偏向光
束を走査結像光学系22により被走査面30上に光スポ
ットとして集光して、被走査面30を等速的に光走査す
る光走査光学系である(請求項1,19)。図1(a)
に示す光走査光学系はまた、光源10からの光束をカッ
プリングレンズ12により以後の光学系にカップリング
し、カップリングされた光束を、線像結像光学系16に
より、偏向反射面を有する光偏向器20の偏向反射面近
傍に主走査対応方向に長い線像に結像させ、光偏向器2
0により等角速度的に偏向させ、偏向光束を走査結像光
学系22により被走査面30上に光スポットとして集光
して、被走査面30を等速的に光走査する光走査光学系
である(請求項7,14)。
【0010】半導体レーザ10は、図1(c)に示すよ
うな半導体レーザチップ10Aを有し、活性層の発光射
出部100から放射されるレーザ光束は発散性であり、
周知のように楕円形のファーフィールドパターンを持
ち、上記楕円の短軸方向の光強度Pの分布は、図に示す
ようにガウス分布形状である。半導体レーザチップ10
Aから放射されるレーザ光束は、波動光学的には一般に
20dBの消光比を持つ直線偏光であり、偏光方向(電
界ベクトルの振動方向)は、図に示すように、活性層の
接合面に平行である。従って、半導体レーザ10を光源
として用いる、図1(a)の光走査光学系は、光源側1
0から光偏向器20の偏向反射面に入射する光束を直線
偏光とするものであり(請求項19)、且つ、光源とし
て「直線偏光した光束を放射する半導体レーザ」を用い
るものである(請求項1,7,14)。そして、光源側
からの光束の偏光方向が「副走査対応方向に対して光軸
回りに傾く」ようにすることによりシェーディングの軽
減を図るのである(請求項1,7,19)。周知の如
く、光学的界面(屈折面あるいは反射面)における反射
率は、入射光束のP偏光成分(入・反射面内の偏光成
分)とS偏光成分(入・反射面に直交する偏光成分)と
で同じではなく、一般に、反射面での反射率では、P偏
光成分の反射率がS偏光成分の反射率よりも大きく、屈
折面での反射率は逆に、S偏光成分の反射率がP偏光成
分の反射率よりも大きい。そして、両偏光成分に対する
反射率の差は入射角の増大に伴い、増大する傾向にあ
る。この発明では、この事実を有効に利用し、光源側か
らの光束の偏光方向を主走査対応方向に対して調整する
ことによりシェーデイングの軽減を図るのである。
うな半導体レーザチップ10Aを有し、活性層の発光射
出部100から放射されるレーザ光束は発散性であり、
周知のように楕円形のファーフィールドパターンを持
ち、上記楕円の短軸方向の光強度Pの分布は、図に示す
ようにガウス分布形状である。半導体レーザチップ10
Aから放射されるレーザ光束は、波動光学的には一般に
20dBの消光比を持つ直線偏光であり、偏光方向(電
界ベクトルの振動方向)は、図に示すように、活性層の
接合面に平行である。従って、半導体レーザ10を光源
として用いる、図1(a)の光走査光学系は、光源側1
0から光偏向器20の偏向反射面に入射する光束を直線
偏光とするものであり(請求項19)、且つ、光源とし
て「直線偏光した光束を放射する半導体レーザ」を用い
るものである(請求項1,7,14)。そして、光源側
からの光束の偏光方向が「副走査対応方向に対して光軸
回りに傾く」ようにすることによりシェーディングの軽
減を図るのである(請求項1,7,19)。周知の如
く、光学的界面(屈折面あるいは反射面)における反射
率は、入射光束のP偏光成分(入・反射面内の偏光成
分)とS偏光成分(入・反射面に直交する偏光成分)と
で同じではなく、一般に、反射面での反射率では、P偏
光成分の反射率がS偏光成分の反射率よりも大きく、屈
折面での反射率は逆に、S偏光成分の反射率がP偏光成
分の反射率よりも大きい。そして、両偏光成分に対する
反射率の差は入射角の増大に伴い、増大する傾向にあ
る。この発明では、この事実を有効に利用し、光源側か
らの光束の偏光方向を主走査対応方向に対して調整する
ことによりシェーデイングの軽減を図るのである。
【0011】図1(b)は、図1(a)に示す光走査光
学系の、回転多面鏡20の偏向反射面20Aから被走査
面30に至る光学配置を示したものであり、図面に直行
する方向が主走査対応方向である。この図において、符
号26は、平行平面板状の防塵ガラスを示している。折
り返しミラー24は図示のように、副走査対応方向に傾
き角:βで傾けられている。この傾き角:βは「45度
≦β<90度」に設定される。即ち、図1に示す光走査
光学系は「光偏向器20と被走査面30との間に、偏向
光束の光路を屈曲させるための折り返しミラーを1枚以
上有し(請求項3,8,20,21)、折り返しミラー
における副走査対応方向における傾き角:βを、45度
≦β<90度の範囲に設定した」ものである(請求項
3,8)。折り返しミラーを用いることにより、光走査
光学系の光学配置のレイアウトの自由度が大きくなる。
しかし、折り返しミラーは一般に長尺で、偏向光束の折
り返しミラーに対する入射角も大きく変化するので、折
り返しミラーの使用が、シェーディングを助長を招来す
る可能性もあるが、この発明では、光源から放射される
光束の偏光方向を調整することにより、折り返しミラー
を使用して尚且つ、シェーディングの軽減を可能ならし
めるのである。
学系の、回転多面鏡20の偏向反射面20Aから被走査
面30に至る光学配置を示したものであり、図面に直行
する方向が主走査対応方向である。この図において、符
号26は、平行平面板状の防塵ガラスを示している。折
り返しミラー24は図示のように、副走査対応方向に傾
き角:βで傾けられている。この傾き角:βは「45度
≦β<90度」に設定される。即ち、図1に示す光走査
光学系は「光偏向器20と被走査面30との間に、偏向
光束の光路を屈曲させるための折り返しミラーを1枚以
上有し(請求項3,8,20,21)、折り返しミラー
における副走査対応方向における傾き角:βを、45度
≦β<90度の範囲に設定した」ものである(請求項
3,8)。折り返しミラーを用いることにより、光走査
光学系の光学配置のレイアウトの自由度が大きくなる。
しかし、折り返しミラーは一般に長尺で、偏向光束の折
り返しミラーに対する入射角も大きく変化するので、折
り返しミラーの使用が、シェーディングを助長を招来す
る可能性もあるが、この発明では、光源から放射される
光束の偏光方向を調整することにより、折り返しミラー
を使用して尚且つ、シェーディングの軽減を可能ならし
めるのである。
【0012】図1に示す光走査光学系はまた、光偏向器
20で発生する音を遮音するための防音ガラス板18を
有し、光源からの光束は防音ガラス板18を介して偏向
反射面へ入射し、偏向光束は防音ガラス板18を介して
走査結像光学系へ入射するようになっている(請求項
4,9,20)。防音ガラス板18は「光源と被走査面
との間に配備された、結像作用を持たない光学素子」の
一つである。上記光走査光学系はまた、走査結像光学系
と被走査面との間に、防塵ガラス板26を有する(請求
項10,11)。従って、この光走査光学系は、折り返
しミラー、防音ガラス板、防塵ガラス板を有する(請求
項12)。
20で発生する音を遮音するための防音ガラス板18を
有し、光源からの光束は防音ガラス板18を介して偏向
反射面へ入射し、偏向光束は防音ガラス板18を介して
走査結像光学系へ入射するようになっている(請求項
4,9,20)。防音ガラス板18は「光源と被走査面
との間に配備された、結像作用を持たない光学素子」の
一つである。上記光走査光学系はまた、走査結像光学系
と被走査面との間に、防塵ガラス板26を有する(請求
項10,11)。従って、この光走査光学系は、折り返
しミラー、防音ガラス板、防塵ガラス板を有する(請求
項12)。
【0013】防音ガラス位置を用いることにより、光偏
向器における風切り音等の有効に防音でき、防塵ガラス
板の使用により、光走査光学系を収納したハウジングへ
の外部からの塵埃の侵入を防止し、光学素子の汚れによ
る光走査性能の劣化を有効に防止することができる。し
かし、これら防音ガラス板や防塵ガラス板の使用もま
た、シェーディングを助長する原因となりうるものであ
るが、この発明では、光源から放射される光束の偏光方
向を調整することにより、防音ガラス板や防塵ガラス板
の使用によるシェーディングの助長を招来すること無
く、シェーディングの軽減を可能ならしめるのである。
図1に示す光走査光学系はまた、ビーム整形用のアパー
チュア14を有するものである(請求項5,12,1
6)。このアパーチュアにおける主走査対応方向の開口
幅:Wmと、副走査対応方向の開口幅:Wsとが「0.
7<Ws/Wm」を満足するように設定することがで
き、この場合、光源10と被走査面30との間に配備さ
れた全光学素子の、主走査対応方向の横倍率:Bmと副
走査対応方向の横倍率:Bsとが「0.7<Bs/B
m」を満足することが好ましい(請求項6,13,1
7)。図1に示す光走査光学系において、半導体レーザ
10から放射される光束の直線偏光の方向が、主走査対
応方向に略平行となるように、半導体レーザの配備態位
を調整する場合は、カップリングレンズと光偏向器の間
に配備されるビーム整形用のアパーチュア14の副走査
対応方向の開口径を、副走査方向の光スポット径深度余
裕が広くなるように設定することができ(請求項1
4)、この場合、光源である半導体レーザ10を、放射
光束の直線偏光の方向を主走査対応方向に略平行にした
ときの、光源から被走査面への光伝達効率をκP、上記
直線偏光の方向を主走査対応方向に略直交する方向にし
たときの光伝達効率をκNとするとき、κP>κNとする
ことができる(請求項15)。また、光偏向器20以降
の光学系の副走査対応方向の横倍率:βを、有効画像領
域内における像高:Hの関数として、βS(H)とすると
き、 0.95≦βS(H)/βS(0)≦1.05 を満足するようにすることができる(請求項18)。こ
のようにすることにより、被走査面上に集光する光スポ
ットの副走査方向のスポット径の変動を±5%以下に制
限することができる。
向器における風切り音等の有効に防音でき、防塵ガラス
板の使用により、光走査光学系を収納したハウジングへ
の外部からの塵埃の侵入を防止し、光学素子の汚れによ
る光走査性能の劣化を有効に防止することができる。し
かし、これら防音ガラス板や防塵ガラス板の使用もま
た、シェーディングを助長する原因となりうるものであ
るが、この発明では、光源から放射される光束の偏光方
向を調整することにより、防音ガラス板や防塵ガラス板
の使用によるシェーディングの助長を招来すること無
く、シェーディングの軽減を可能ならしめるのである。
図1に示す光走査光学系はまた、ビーム整形用のアパー
チュア14を有するものである(請求項5,12,1
6)。このアパーチュアにおける主走査対応方向の開口
幅:Wmと、副走査対応方向の開口幅:Wsとが「0.
7<Ws/Wm」を満足するように設定することがで
き、この場合、光源10と被走査面30との間に配備さ
れた全光学素子の、主走査対応方向の横倍率:Bmと副
走査対応方向の横倍率:Bsとが「0.7<Bs/B
m」を満足することが好ましい(請求項6,13,1
7)。図1に示す光走査光学系において、半導体レーザ
10から放射される光束の直線偏光の方向が、主走査対
応方向に略平行となるように、半導体レーザの配備態位
を調整する場合は、カップリングレンズと光偏向器の間
に配備されるビーム整形用のアパーチュア14の副走査
対応方向の開口径を、副走査方向の光スポット径深度余
裕が広くなるように設定することができ(請求項1
4)、この場合、光源である半導体レーザ10を、放射
光束の直線偏光の方向を主走査対応方向に略平行にした
ときの、光源から被走査面への光伝達効率をκP、上記
直線偏光の方向を主走査対応方向に略直交する方向にし
たときの光伝達効率をκNとするとき、κP>κNとする
ことができる(請求項15)。また、光偏向器20以降
の光学系の副走査対応方向の横倍率:βを、有効画像領
域内における像高:Hの関数として、βS(H)とすると
き、 0.95≦βS(H)/βS(0)≦1.05 を満足するようにすることができる(請求項18)。こ
のようにすることにより、被走査面上に集光する光スポ
ットの副走査方向のスポット径の変動を±5%以下に制
限することができる。
【0014】
【実施例】以下、具体的な実施例・比較例に基づき説明
する。以下の各実施例・比較例に基本的な光学データを
挙げる。
する。以下の各実施例・比較例に基本的な光学データを
挙げる。
【0015】図1(a),(b)に示した光学配置にお
いて、光源10から被走査面30に至る光学配置で、光
源側から数えた面番号(偏向反射面及び被走査面を含
む)をSとし、S=0をもって物点位置とする。また、
各面の曲率半径(非球面にあっては近軸曲率半径)を主
走査対応方向につきRm、副走査対応方向につきRsと
し、面間隔をD、屈折率をNとする。
いて、光源10から被走査面30に至る光学配置で、光
源側から数えた面番号(偏向反射面及び被走査面を含
む)をSとし、S=0をもって物点位置とする。また、
各面の曲率半径(非球面にあっては近軸曲率半径)を主
走査対応方向につきRm、副走査対応方向につきRsと
し、面間隔をD、屈折率をNとする。
【0016】 S Rm Rs D N 物点位置 0 − − 6.6 カップリングレンズ 1 ∞ ∞ 2.5 1.6750 2 -5.386 -5.386 47.9 シリンドリカルレンズ 3 ∞ 26.9 3.0 1.5118 4 ∞ ∞ 36.0 防音ガラス板 5 ∞ ∞ 2.2 1.5118 6 ∞ ∞ 12.5 偏向反射面 7 ∞ ∞ 7.4 防音ガラス板 8 ∞ ∞ 1.9 1.5118 9 ∞ ∞ 24.5 走査レンズ 10 160.4 -98.5 15.0 1.5244 11 -141.3 -15.5 73.5 折り返しミラー 12 ∞ ∞ 30.0 防塵ガラス板 13 ∞ ∞ 1.9 1.5118 14 ∞ ∞ 22.0 被走査面 15 − − 。
【0017】カップリングレンズの射出側面(上記のS
=2)は、非球面に関連して周知の式、即ち、レンズ光
軸方向に座標:Xをとり、光軸直交方向に座標:Yをと
るとき、近軸曲率半径をR、円錐定数をK、高次の係数
をA,B,C,D,...として、 X=(Y2/R)/[1+√{1−(1+K)(Y/R)2}] +A・Y4+B・Y6+C・Y8+D・Y10...(1) なる式で表され、 K=-0.0074 ,A= 4.70E-4 ,B= 1.27E-5 ,C= 2.94E-7 ,D=
9.35E-9 として特定される非球面形状である。カップリングレン
ズを透過した光束は「弱い収束性の光束」になる。走査
結像光学系である走査レンズの入射側面(上記S=1
0)および射出側面(上記S=11)は主走査断面(光
軸を含み、主走査方向に平行な平断面)内における形状
が、上記(1)式において、R=Rmとした式で表現で
きる。入射側の面(S=10)は、 K=-60.0 ,A=-9.47E-7 ,B= 3.85E-10 ,C=-8.11E-14 ,D=
1.00E-17 として特定され、射出側の面(S=11)は、 K=-4.7 ,A=−1.02E−6 ,B= 2.4
4E−10 ,C=−7.86E14 ,D= 2.8
0E−17 として特定される。走査レンズの両面は、副走査断面
(レンズ面近傍の領域で主走査対応方向に直交する平断
面)内の曲率半径が、上記副走査断面の主走査対応方向
における座標:Y(光軸上でY=0)の関数(Rs
(0)は上記Rs)として、Rs(Y)=Rs(0)+Σc
j・Y**j(j=2,4,6,8..)(2)におで
表される。「Y**j」はYのj乗を意味する。即ち、
入射側の面(S=10)は、 C2= 2.98E-2 ,C4=-9.91E-5 ,C6= 2.31E-7 ,C8=-3.35E-1
0 ,C10= 2.71E-13 ,C12=-8.81E-17 として特定され、射出側の面(S=11)は、 C2=-1.92E-3 ,C4= 3.77E-6 ,C6=-3.17E-9 ,C8= 8.24E-1
3 ,C10= 1.09E-15 ,C12=-5.91E-17 として特定される。因に、この光学系における光偏向器
以降の光学系の副走査対応方向の横倍率:βを、有効画
像領域内における像高:Hの関数として、βS(H)とす
るとき、像高:H(単位:mm)と、βS(H)およびβS
(H)/βS(0)は、代表的な像高に対して以下の一覧の
如く与えられ、請求項18の条件を満足している。 像高 101.9 95.9 48.2 0.9 -46.3 -93.4 -108.2 βS(H) 18.66 18.55 17.98 17.80 18.33 18.50 18.67 βS(H)/βS(0) 1.05 1.04 1.01 1.00 1.03 1.04 1.05 なお、上記において、例えば「E−6」は「10の6
乗」を意味し、このべき乗が直前の数値に係るのであ
る。以下同様である。
=2)は、非球面に関連して周知の式、即ち、レンズ光
軸方向に座標:Xをとり、光軸直交方向に座標:Yをと
るとき、近軸曲率半径をR、円錐定数をK、高次の係数
をA,B,C,D,...として、 X=(Y2/R)/[1+√{1−(1+K)(Y/R)2}] +A・Y4+B・Y6+C・Y8+D・Y10...(1) なる式で表され、 K=-0.0074 ,A= 4.70E-4 ,B= 1.27E-5 ,C= 2.94E-7 ,D=
9.35E-9 として特定される非球面形状である。カップリングレン
ズを透過した光束は「弱い収束性の光束」になる。走査
結像光学系である走査レンズの入射側面(上記S=1
0)および射出側面(上記S=11)は主走査断面(光
軸を含み、主走査方向に平行な平断面)内における形状
が、上記(1)式において、R=Rmとした式で表現で
きる。入射側の面(S=10)は、 K=-60.0 ,A=-9.47E-7 ,B= 3.85E-10 ,C=-8.11E-14 ,D=
1.00E-17 として特定され、射出側の面(S=11)は、 K=-4.7 ,A=−1.02E−6 ,B= 2.4
4E−10 ,C=−7.86E14 ,D= 2.8
0E−17 として特定される。走査レンズの両面は、副走査断面
(レンズ面近傍の領域で主走査対応方向に直交する平断
面)内の曲率半径が、上記副走査断面の主走査対応方向
における座標:Y(光軸上でY=0)の関数(Rs
(0)は上記Rs)として、Rs(Y)=Rs(0)+Σc
j・Y**j(j=2,4,6,8..)(2)におで
表される。「Y**j」はYのj乗を意味する。即ち、
入射側の面(S=10)は、 C2= 2.98E-2 ,C4=-9.91E-5 ,C6= 2.31E-7 ,C8=-3.35E-1
0 ,C10= 2.71E-13 ,C12=-8.81E-17 として特定され、射出側の面(S=11)は、 C2=-1.92E-3 ,C4= 3.77E-6 ,C6=-3.17E-9 ,C8= 8.24E-1
3 ,C10= 1.09E-15 ,C12=-5.91E-17 として特定される。因に、この光学系における光偏向器
以降の光学系の副走査対応方向の横倍率:βを、有効画
像領域内における像高:Hの関数として、βS(H)とす
るとき、像高:H(単位:mm)と、βS(H)およびβS
(H)/βS(0)は、代表的な像高に対して以下の一覧の
如く与えられ、請求項18の条件を満足している。 像高 101.9 95.9 48.2 0.9 -46.3 -93.4 -108.2 βS(H) 18.66 18.55 17.98 17.80 18.33 18.50 18.67 βS(H)/βS(0) 1.05 1.04 1.01 1.00 1.03 1.04 1.05 なお、上記において、例えば「E−6」は「10の6
乗」を意味し、このべき乗が直前の数値に係るのであ
る。以下同様である。
【0018】上に挙げた光走査光学系の例において、各
光学素子の素子面には、コーティングが施されている。
コーティングは以下の一覧に示す如くである。 光学素子 面番号:S 素子屈折率 コーティング カップリングレンズ 1 1.6750 MgF2(λ/4) 2 MgF2(λ/4) シリンドリカルレンズ 3 1.5118 MgF2(λ/4) 4 MgF2(λ/4) 防音ガラス 5 1.5118 Al2O3(λ/4)+MgF2(λ/4) 6 Al2O3(λ/4)+MgF2(λ/4) 偏向反射面 7 SiO(λ/2) 防音ガラス 8 1.5118 Al2O3(λ/4)+MgF2(λ/4) 9 Al2O3(λ/4)+MgF2(λ/4) 走査レンズ 10 1.5244 無コーティング 11 無コーティング 折り返しミラー 12 MgF2(λ/4)+TiO2(λ/4) 防塵ガラス 13 1.5118 Al2O3(λ/4)+MgF2(λ/4) 14 Al2O3(λ/4)+MgF2(λ/4) 上の一覧において、(λ/4)および(λ/2)は、コ
ーティング膜の厚さが使用波長:λ(780nm)の1
/4および1/2であることを示す。
光学素子の素子面には、コーティングが施されている。
コーティングは以下の一覧に示す如くである。 光学素子 面番号:S 素子屈折率 コーティング カップリングレンズ 1 1.6750 MgF2(λ/4) 2 MgF2(λ/4) シリンドリカルレンズ 3 1.5118 MgF2(λ/4) 4 MgF2(λ/4) 防音ガラス 5 1.5118 Al2O3(λ/4)+MgF2(λ/4) 6 Al2O3(λ/4)+MgF2(λ/4) 偏向反射面 7 SiO(λ/2) 防音ガラス 8 1.5118 Al2O3(λ/4)+MgF2(λ/4) 9 Al2O3(λ/4)+MgF2(λ/4) 走査レンズ 10 1.5244 無コーティング 11 無コーティング 折り返しミラー 12 MgF2(λ/4)+TiO2(λ/4) 防塵ガラス 13 1.5118 Al2O3(λ/4)+MgF2(λ/4) 14 Al2O3(λ/4)+MgF2(λ/4) 上の一覧において、(λ/4)および(λ/2)は、コ
ーティング膜の厚さが使用波長:λ(780nm)の1
/4および1/2であることを示す。
【0019】偏向光束の偏向に応じて、入射角が変化す
る光学素子は、上記の内の防音ガラス、回転多面鏡の偏
向反射面、走査レンズおよび防音ガラスおよび防塵ガラ
スである。図2に、上記偏向反射面、防音ガラス、走査
レンズ、折り返しミラーに於ける入射角と反射率・透過
率との関係をP偏光成分およびS偏光成分に就いて示
す。図2は、入射角変化に応じてP偏光成分およびS偏
光成分がどのように変化するかを示すもので、(a)は
回転多面鏡の偏向反射面に関し、(b)は防音ガラスに
関し、(c)は走査レンズに関し、(d)は折り返しミ
ラーに関するものである。防塵ガラスは防音ガラスと同
じものを用いているので、防塵ガラスにおける入射角と
透過率の関係は上記(b)と同様になる。図2(a)に
おける領域:a1は偏向反射面における入射角の変化領
域であり、(b)における領域:b1は、偏向光束の防
音ガラスへの入射角の変化領域を示し、(c)における
領域:c1は、走査レンズの光軸の片側における偏向光
束の入射角の変化領域である。以下、具体的な実施例を
説明する。最初に挙げる実施例1,2および比較例1
は、上に示した光走査光学系の実例から防音ガラスを除
いた光学系で構成され、折り返しミラーは副走査方向の
傾き角:β(図1(b)参照)を45度に設定したもの
である。このとき、折り返しミラーへの入射角は、走査
レンズの光軸を通る光線が45度である。 実施例1 光源としての半導体レーザから放射される光束の偏光方
向が副走査対応方向となす角:γを90度(主走査対応
方向と平行)とした。このとき、光源から放射される光
強度を1としたときに被走査面へ到達する光量、即ち、
光走査光学系のトータルの透過率およびシェーディング
の像高による変化をシミュレーションにより求めた。 像高(mm) -107 -71 -38 0 33 72 103 透過率 0.6845 0.6922 0.6951 0.6999 0.7094 0.7256 0.7408 シェーディング -7.596 -6.557 -5.523 -5.523 -4.241 -2.054 0.0 シェーディングは、トータルの透過率が最大となるとき
の透過率(上において、像高103mmにおける0.7
408)と各像高における透過率の差を、上記最大透過
率に対する百分率で表したものであり、従って単位は
「%」である。
る光学素子は、上記の内の防音ガラス、回転多面鏡の偏
向反射面、走査レンズおよび防音ガラスおよび防塵ガラ
スである。図2に、上記偏向反射面、防音ガラス、走査
レンズ、折り返しミラーに於ける入射角と反射率・透過
率との関係をP偏光成分およびS偏光成分に就いて示
す。図2は、入射角変化に応じてP偏光成分およびS偏
光成分がどのように変化するかを示すもので、(a)は
回転多面鏡の偏向反射面に関し、(b)は防音ガラスに
関し、(c)は走査レンズに関し、(d)は折り返しミ
ラーに関するものである。防塵ガラスは防音ガラスと同
じものを用いているので、防塵ガラスにおける入射角と
透過率の関係は上記(b)と同様になる。図2(a)に
おける領域:a1は偏向反射面における入射角の変化領
域であり、(b)における領域:b1は、偏向光束の防
音ガラスへの入射角の変化領域を示し、(c)における
領域:c1は、走査レンズの光軸の片側における偏向光
束の入射角の変化領域である。以下、具体的な実施例を
説明する。最初に挙げる実施例1,2および比較例1
は、上に示した光走査光学系の実例から防音ガラスを除
いた光学系で構成され、折り返しミラーは副走査方向の
傾き角:β(図1(b)参照)を45度に設定したもの
である。このとき、折り返しミラーへの入射角は、走査
レンズの光軸を通る光線が45度である。 実施例1 光源としての半導体レーザから放射される光束の偏光方
向が副走査対応方向となす角:γを90度(主走査対応
方向と平行)とした。このとき、光源から放射される光
強度を1としたときに被走査面へ到達する光量、即ち、
光走査光学系のトータルの透過率およびシェーディング
の像高による変化をシミュレーションにより求めた。 像高(mm) -107 -71 -38 0 33 72 103 透過率 0.6845 0.6922 0.6951 0.6999 0.7094 0.7256 0.7408 シェーディング -7.596 -6.557 -5.523 -5.523 -4.241 -2.054 0.0 シェーディングは、トータルの透過率が最大となるとき
の透過率(上において、像高103mmにおける0.7
408)と各像高における透過率の差を、上記最大透過
率に対する百分率で表したものであり、従って単位は
「%」である。
【0020】実施例2 上記角:γを45度にし、光源から放射される光強度を
1としたときに被走査面へ到達する光量、即ち、光走査
光学系のトータルの透過率およびシェーディングの像高
による変化をシミュレーションにより求めた。 像高(mm) -107 -71 -38 0 33 72 103 透過率 0.6580 0.6746 0.6853 0.6943 0.7014 0.7077 0.7106 シェーディング -7.409 -5.067 -3.566 -2.298 -1.297 -0.408 0.0 比較例1 上記角:γを0度(副走査対応方向に平行)にし、光源
から放射される光強度を1としたときに被走査面へ到達
する光量、即ち、光走査光学系のトータルの透過率およ
びシェーディングの像高による変化をシミュレーション
により求めた。 像高(mm) -107 -71 -38 0 33 72 103 透過率 0.6678 0.6852 0.6909 0.6875 0.6774 0.6582 0.6371 シェーディング -3.334 -0.827 0.0 -0.481 -1.955 -4.733 -7.785 図3(a)の曲線31,32は、実施例1,2のトータ
ルの透過率と像高の関係を示し、曲線33は、比較例1
のトータルの透過率と像高の関係を示す。また、図3
(b)の曲線34,35は実施例1,2のシェーディン
グと像高の関係を示し、曲線36は、比較例1のシェー
ディングと像高の関係を示す。図3(b)に示すシェー
ディングにおいて、実施例1,2と比較例とを比較して
みると、実施例1,2の比較例1に対する効果としてシ
ェーディングの改善が明らかである。即ち、比較例1に
比して、実施例1,2ではシェーディングは以下のよう
に改善されている。第1に「最大シェーディング」が軽
減されている。即ち、最大シェーディングは、比較例1
においては−7.785であるが、実施例1では−7.
596に軽減され、比較例2では−7.409に軽減さ
れている。第2にシェーディングの変化率の軽減があ
る。即ち、比較例1ではシェーディングは像高:−40
mmで0であり、像高:+103mmで−7.785で
あり、像高:−40mmと+103mmとの間の長さ:
143mmの領域において−7.785のシェーディン
グ変化があり、シェーディングの影響が目立ちやすい。
これに対し、実施例1,2では、シェーディングは像
高:−107から+103にわたる広い領域で単調増加
的に変化しているので、シェーディングの変化が目立ち
にくい。
1としたときに被走査面へ到達する光量、即ち、光走査
光学系のトータルの透過率およびシェーディングの像高
による変化をシミュレーションにより求めた。 像高(mm) -107 -71 -38 0 33 72 103 透過率 0.6580 0.6746 0.6853 0.6943 0.7014 0.7077 0.7106 シェーディング -7.409 -5.067 -3.566 -2.298 -1.297 -0.408 0.0 比較例1 上記角:γを0度(副走査対応方向に平行)にし、光源
から放射される光強度を1としたときに被走査面へ到達
する光量、即ち、光走査光学系のトータルの透過率およ
びシェーディングの像高による変化をシミュレーション
により求めた。 像高(mm) -107 -71 -38 0 33 72 103 透過率 0.6678 0.6852 0.6909 0.6875 0.6774 0.6582 0.6371 シェーディング -3.334 -0.827 0.0 -0.481 -1.955 -4.733 -7.785 図3(a)の曲線31,32は、実施例1,2のトータ
ルの透過率と像高の関係を示し、曲線33は、比較例1
のトータルの透過率と像高の関係を示す。また、図3
(b)の曲線34,35は実施例1,2のシェーディン
グと像高の関係を示し、曲線36は、比較例1のシェー
ディングと像高の関係を示す。図3(b)に示すシェー
ディングにおいて、実施例1,2と比較例とを比較して
みると、実施例1,2の比較例1に対する効果としてシ
ェーディングの改善が明らかである。即ち、比較例1に
比して、実施例1,2ではシェーディングは以下のよう
に改善されている。第1に「最大シェーディング」が軽
減されている。即ち、最大シェーディングは、比較例1
においては−7.785であるが、実施例1では−7.
596に軽減され、比較例2では−7.409に軽減さ
れている。第2にシェーディングの変化率の軽減があ
る。即ち、比較例1ではシェーディングは像高:−40
mmで0であり、像高:+103mmで−7.785で
あり、像高:−40mmと+103mmとの間の長さ:
143mmの領域において−7.785のシェーディン
グ変化があり、シェーディングの影響が目立ちやすい。
これに対し、実施例1,2では、シェーディングは像
高:−107から+103にわたる広い領域で単調増加
的に変化しているので、シェーディングの変化が目立ち
にくい。
【0021】即ち、実施例1,2に示すように、光源と
して、直線偏光した光束を放射する半導体レーザを用
い、この半導体レーザから放射される光束の直線偏光の
方向が、副走査対応方向に対して光軸周りに傾くよう
に、半導体レーザの配備態位を調整することにより最大
シェーディングを軽減できるとともに、シェーディング
の視覚への影響を有効に軽減できるのである(請求項
1)。
して、直線偏光した光束を放射する半導体レーザを用
い、この半導体レーザから放射される光束の直線偏光の
方向が、副走査対応方向に対して光軸周りに傾くよう
に、半導体レーザの配備態位を調整することにより最大
シェーディングを軽減できるとともに、シェーディング
の視覚への影響を有効に軽減できるのである(請求項
1)。
【0022】実施例1,2および比較例1においては、
折り返しミラーの副走査対応方向における傾き角:βを
45度に設定した。以下に挙げる実施例3,4および比
較例2では、上記傾き角:βを71度に設定している。
他の部分は実施例1,2および比較例1と同じである。
折り返しミラーの副走査対応方向における傾き角:βを
45度に設定した。以下に挙げる実施例3,4および比
較例2では、上記傾き角:βを71度に設定している。
他の部分は実施例1,2および比較例1と同じである。
【0023】実施例3 光源としての半導体レーザから放射される光束の偏光方
向が副走査対応方向となす角:γを90度(主走査対応
方向と平行)とし、光源から放射される光強度を1とし
たときの、光走査光学系のトータルの透過率およびシェ
ーディングの像高による変化をシミュレーションにより
求めた。 像高(mm) -107 -71 -38 0 33 72 103 透過率 0.7002 0.7060 0.7075 0.7119 0.7220 0.7401 0.7570 シェーディング -7.509 -6.745 -6.538 -5.959 -4.623 -2.241 0.0 実施例4 上記角:γを45度にし、光源から放射される光強度を
1としたときの、光走査光学系のトータルの透過率およ
びシェーディングの像高による変化をシミュレーション
により求めた。 像高(mm) -107 -71 -38 0 33 72 103 透過率 0.6158 0.6315 0.6438 0.6554 0.6646 0.6733 0.6786 シェーディング -9.247 -6.937 -5.127 -3.420 -2.051 -0.776 0.0 比較例2 上記角:γを0度(副走査対応方向に平行)にし、光源
から放射される光強度を1としたときの光走査光学系の
トータルの透過率およびシェーディングの像高による変
化をシミュレーションにより求めた。
向が副走査対応方向となす角:γを90度(主走査対応
方向と平行)とし、光源から放射される光強度を1とし
たときの、光走査光学系のトータルの透過率およびシェ
ーディングの像高による変化をシミュレーションにより
求めた。 像高(mm) -107 -71 -38 0 33 72 103 透過率 0.7002 0.7060 0.7075 0.7119 0.7220 0.7401 0.7570 シェーディング -7.509 -6.745 -6.538 -5.959 -4.623 -2.241 0.0 実施例4 上記角:γを45度にし、光源から放射される光強度を
1としたときの、光走査光学系のトータルの透過率およ
びシェーディングの像高による変化をシミュレーション
により求めた。 像高(mm) -107 -71 -38 0 33 72 103 透過率 0.6158 0.6315 0.6438 0.6554 0.6646 0.6733 0.6786 シェーディング -9.247 -6.937 -5.127 -3.420 -2.051 -0.776 0.0 比較例2 上記角:γを0度(副走査対応方向に平行)にし、光源
から放射される光強度を1としたときの光走査光学系の
トータルの透過率およびシェーディングの像高による変
化をシミュレーションにより求めた。
【0024】 像高(mm) -107 -71 -38 0 33 72 103 透過率 0.5663 0.5853 0.5938 0.5926 0.5824 0.5621 0.5410 シェーディング -4.640 -1.440 0. -0.198 -1.916 -5.331 -8.885 図4(a)の曲線41,42は、実施例3,4のトータ
ルの透過率と像高の関係を示し、曲線43は、比較例2
のトータルの透過率と像高の関係を示す。また、図4
(b)の曲線44,45は実施例3,4のシェーディン
グと像高の関係を示し、曲線46は、比較例1のシェー
ディングと像高の関係を示す。図4(a)に示すよう
に、比較例2に比して実施例3,4では、トータルの透
過率が良好である。また、シェーディングを比較してみ
ると、実施例3,4では、比較例2に比してシェーディ
ングの変化率が有効に軽減され、視覚に対するシェーデ
ィングの影響が有効に改善されていることがわかる。特
に、半導体レーザの配備態位が、放射光束の直線偏光の
方向が主走査対応方向に略平行である(γ=90度)よ
うに定められた実施例3では、最大シェーディングも比
較例2の−8.885から−7.590に大幅に軽減さ
れている(請求項2)。
ルの透過率と像高の関係を示し、曲線43は、比較例2
のトータルの透過率と像高の関係を示す。また、図4
(b)の曲線44,45は実施例3,4のシェーディン
グと像高の関係を示し、曲線46は、比較例1のシェー
ディングと像高の関係を示す。図4(a)に示すよう
に、比較例2に比して実施例3,4では、トータルの透
過率が良好である。また、シェーディングを比較してみ
ると、実施例3,4では、比較例2に比してシェーディ
ングの変化率が有効に軽減され、視覚に対するシェーデ
ィングの影響が有効に改善されていることがわかる。特
に、半導体レーザの配備態位が、放射光束の直線偏光の
方向が主走査対応方向に略平行である(γ=90度)よ
うに定められた実施例3では、最大シェーディングも比
較例2の−8.885から−7.590に大幅に軽減さ
れている(請求項2)。
【0025】実施例3,4および比較例2では、折り返
しミラーの副走査対応方向の傾き角:βを71度に設定
している。この場合を実施例1,2および比較例1の場
合(β=45度)と比較してみると、βを大きく設定し
たことに伴い、特に実施例3の場合、即ち、γ=90度
の場合における最大シェーディングが有効に改善されて
いる。即ち、上記傾き角:βは「45度≦β<90度」
に設定することが有効であり、特に、γ=90度の場合
に有効である。図2(d)を参照する。光源から放射さ
れる光束の偏光方向を主走査対応方向に平行にした場合
(γ=90度)は、偏向光束が走査レンズの光軸を通っ
て折り返しミラーに入射するとき、ミラー面への入射光
束はS偏光として入射するので、折り返しミラーの傾き
角:βが71度のとき、上記光軸を通った光束の折り返
しミラーによる反射率は、図2(d)のB1点にある。
光束が偏向されるに従い、折り返しミラーへの入射偏向
光束にはP偏光成分が発生するので、偏向にともない、
折り返しミラーによる反斜率はB1点からB2点に向か
うように変化する。
しミラーの副走査対応方向の傾き角:βを71度に設定
している。この場合を実施例1,2および比較例1の場
合(β=45度)と比較してみると、βを大きく設定し
たことに伴い、特に実施例3の場合、即ち、γ=90度
の場合における最大シェーディングが有効に改善されて
いる。即ち、上記傾き角:βは「45度≦β<90度」
に設定することが有効であり、特に、γ=90度の場合
に有効である。図2(d)を参照する。光源から放射さ
れる光束の偏光方向を主走査対応方向に平行にした場合
(γ=90度)は、偏向光束が走査レンズの光軸を通っ
て折り返しミラーに入射するとき、ミラー面への入射光
束はS偏光として入射するので、折り返しミラーの傾き
角:βが71度のとき、上記光軸を通った光束の折り返
しミラーによる反射率は、図2(d)のB1点にある。
光束が偏向されるに従い、折り返しミラーへの入射偏向
光束にはP偏光成分が発生するので、偏向にともない、
折り返しミラーによる反斜率はB1点からB2点に向か
うように変化する。
【0026】これに対し、γ=0(偏光方向を副走査対
応方向と平行にした場合)のときには、走査レンズの光
軸を通って折り返しミラーに入射する光束はP偏光成分
のみであり、従って、このときの折り返しミラーによる
反射率は図2(d)のC1点になり、光束の偏向に伴い
反射率はC1点からC2点へ向かうように変化する。B
1点からB2点に向かう反射率変化と、C1点からC2
点に向かう反射率変化を比較すればあきらかなように、
傾き角:βを45度≦β<90度に設定した場合、γ=
90度に設定した方が、折り返しミラーによる反射率が
有効に大きい。このため、折り返しミラーでの光の損失
が小さく、これがシェーディングを有効に改善すること
になるのである。β=45度に設定したときは、偏向に
伴う折り返しミラーによる反射率の変化は、γ=0度に
対してD1点からD2点に向かう変化であり、γ=90
度に対してA1点からA2点に向かう変化であり、γ=
90度の方が反射率変化領域における反射率が、γ=0
の場合よりも高いが、γ=0と90度とに対する反射率
の差は、β=71の場合ほど大きくはない。このため、
図3(a)に見られるように、β=45度の場合には、
トータルの透過率では、γ=0の場合とγ=90度との
場合とで大きな差異はない(β=71度の場合には、図
4(a)に示すようにトータルの透過率に対し、γ=0
の場合とγ=90度とで10%の差がある)。
応方向と平行にした場合)のときには、走査レンズの光
軸を通って折り返しミラーに入射する光束はP偏光成分
のみであり、従って、このときの折り返しミラーによる
反射率は図2(d)のC1点になり、光束の偏向に伴い
反射率はC1点からC2点へ向かうように変化する。B
1点からB2点に向かう反射率変化と、C1点からC2
点に向かう反射率変化を比較すればあきらかなように、
傾き角:βを45度≦β<90度に設定した場合、γ=
90度に設定した方が、折り返しミラーによる反射率が
有効に大きい。このため、折り返しミラーでの光の損失
が小さく、これがシェーディングを有効に改善すること
になるのである。β=45度に設定したときは、偏向に
伴う折り返しミラーによる反射率の変化は、γ=0度に
対してD1点からD2点に向かう変化であり、γ=90
度に対してA1点からA2点に向かう変化であり、γ=
90度の方が反射率変化領域における反射率が、γ=0
の場合よりも高いが、γ=0と90度とに対する反射率
の差は、β=71の場合ほど大きくはない。このため、
図3(a)に見られるように、β=45度の場合には、
トータルの透過率では、γ=0の場合とγ=90度との
場合とで大きな差異はない(β=71度の場合には、図
4(a)に示すようにトータルの透過率に対し、γ=0
の場合とγ=90度とで10%の差がある)。
【0027】実施例1〜4の光走査光学系は、防音ガラ
ス板を有していない。以下に挙げる実施例5および比較
例3では、先に説明した防音ガラス板(防塵ガラス板と
同じもの)を有するものである。なお、防音ガラスの法
線は、走査レンズの光軸に対して主走査対応方向に平行
な面内で角:α=6度だけ傾けて配備されている。ま
た、折り返しミラーの傾き角:β=71度である。
ス板を有していない。以下に挙げる実施例5および比較
例3では、先に説明した防音ガラス板(防塵ガラス板と
同じもの)を有するものである。なお、防音ガラスの法
線は、走査レンズの光軸に対して主走査対応方向に平行
な面内で角:α=6度だけ傾けて配備されている。ま
た、折り返しミラーの傾き角:β=71度である。
【0028】実施例5 光源としての半導体レーザから放射される光束の偏光方
向が副走査対応方向となす角:γを90度とし、光源か
ら放射される光強度を1としたときの、光走査光学系の
トータルの透過率およびシェーディングの像高による変
化をシミュレーションにより求めた。 像高(mm) -107 -71 -38 0 33 72 103 透過率 0.6822 0.6910 0.6929 0.6969 0.7068 0.7247 0.7407 シェーディング -7.897 -6.717 -6.454 -5.922 -4.585 -2.162 0.0 比較例3 上記角:γを0度にし、光源から放射される光強度を1
としたときに被走査面へ到達する光量、即ち、光走査光
学系の 像高(mm) −107 −71 −38 0
33 72 103 透過率 0.4677 0.5129 0.5276 0.5281 0.5190 0.4990 0.
4734 シェーディング -11.437 -2.867 -0.092 0.0 -1.721 -5.504 -10.343 図5(a)の曲線51は、実施例5のトータルの透過率
と像高の関係を示し、曲線53は、比較例3のトータル
の透過率と像高の関係を示す。図5(b)の曲線54は
実施例5のシェーディングと像高の関係を示し、曲線5
6は、比較例1のシェーディングと像高の関係を示す。
図5(a)に示すように、比較例3に比して実施例5
は、トータルの透過率が良好である。また、シェーディ
ングを比較してみると、実施例5では、比較例3に比し
てシェーディングの変化率が有効に軽減され、視覚に対
するシェーディングの影響が有効に改善されており、最
大シェーディングも比較例3の−10.343から−
7.897へと大幅に軽減されている(請求項2,
4)。防音ガラス板は、副走査対応方向には傾き角を持
たないので、γ=90度として、光束の偏光方向を主走
査対応方向に平行にした場合、防音ガラス板に入射する
光束はP偏光成分であり、図2(b)に示すように、S
偏光成分に比して高い透過率を有するので、γ=0とす
る場合(比較例3)に比して光の伝達効率がよい。光束
は、防音ガラス板を2度透過するので、防音ガラス板の
透過率は1度透過する場合の2乗の透過率となるので、
透過率の高いP偏光成分を用いることによる効果は大き
く、上記のようにトータルの透過率が高くなる。因み
に、図5(a)における曲線52、(b)における曲線
55はγ=45度とした場合のものであるが、γ=90
度とした場合は、γ=45度とした場合よりも、トータ
ルの透過率、シェーディングともに良好である。
向が副走査対応方向となす角:γを90度とし、光源か
ら放射される光強度を1としたときの、光走査光学系の
トータルの透過率およびシェーディングの像高による変
化をシミュレーションにより求めた。 像高(mm) -107 -71 -38 0 33 72 103 透過率 0.6822 0.6910 0.6929 0.6969 0.7068 0.7247 0.7407 シェーディング -7.897 -6.717 -6.454 -5.922 -4.585 -2.162 0.0 比較例3 上記角:γを0度にし、光源から放射される光強度を1
としたときに被走査面へ到達する光量、即ち、光走査光
学系の 像高(mm) −107 −71 −38 0
33 72 103 透過率 0.4677 0.5129 0.5276 0.5281 0.5190 0.4990 0.
4734 シェーディング -11.437 -2.867 -0.092 0.0 -1.721 -5.504 -10.343 図5(a)の曲線51は、実施例5のトータルの透過率
と像高の関係を示し、曲線53は、比較例3のトータル
の透過率と像高の関係を示す。図5(b)の曲線54は
実施例5のシェーディングと像高の関係を示し、曲線5
6は、比較例1のシェーディングと像高の関係を示す。
図5(a)に示すように、比較例3に比して実施例5
は、トータルの透過率が良好である。また、シェーディ
ングを比較してみると、実施例5では、比較例3に比し
てシェーディングの変化率が有効に軽減され、視覚に対
するシェーディングの影響が有効に改善されており、最
大シェーディングも比較例3の−10.343から−
7.897へと大幅に軽減されている(請求項2,
4)。防音ガラス板は、副走査対応方向には傾き角を持
たないので、γ=90度として、光束の偏光方向を主走
査対応方向に平行にした場合、防音ガラス板に入射する
光束はP偏光成分であり、図2(b)に示すように、S
偏光成分に比して高い透過率を有するので、γ=0とす
る場合(比較例3)に比して光の伝達効率がよい。光束
は、防音ガラス板を2度透過するので、防音ガラス板の
透過率は1度透過する場合の2乗の透過率となるので、
透過率の高いP偏光成分を用いることによる効果は大き
く、上記のようにトータルの透過率が高くなる。因み
に、図5(a)における曲線52、(b)における曲線
55はγ=45度とした場合のものであるが、γ=90
度とした場合は、γ=45度とした場合よりも、トータ
ルの透過率、シェーディングともに良好である。
【0029】ところで、従来の光走査光学系では一般
に、光源としての半導体レーザは、γ=0となるよう
に、即ち、放射光束の偏光方向が副走査対応方向に平行
になるように設定されていた。これは以下のような理由
に基づく。即ち、光走査光学系では一般に、被走査面上
に所望の形状の光スポットを形成するために、ビーム整
形用のアパーチュアが用いられるが、光走査光学系は、
副走査対応方向の横倍率に比して主走査対応方向の横倍
率が大きく設計されやすいので、アパーチュアの主走査
対応方向の開口幅:Wmと副走査対応方向の開口幅:W
sとは従来、Wm>Wsとなるように設定されていた。
半導体レーザから放射される光束のファーフィールドパ
ターンは図1(c)に示すように長円形状であるので、
上記の如きアパーチュアの開口形状で光の利用効率を高
くするためには、上記ファーフィールドパターンの長径
方向(偏光方向に直交する方向)を主走査対応方向に平
行にせざるを得ず、このようにすると、偏光方向は副走
査対応方向になってしまうのである。
に、光源としての半導体レーザは、γ=0となるよう
に、即ち、放射光束の偏光方向が副走査対応方向に平行
になるように設定されていた。これは以下のような理由
に基づく。即ち、光走査光学系では一般に、被走査面上
に所望の形状の光スポットを形成するために、ビーム整
形用のアパーチュアが用いられるが、光走査光学系は、
副走査対応方向の横倍率に比して主走査対応方向の横倍
率が大きく設計されやすいので、アパーチュアの主走査
対応方向の開口幅:Wmと副走査対応方向の開口幅:W
sとは従来、Wm>Wsとなるように設定されていた。
半導体レーザから放射される光束のファーフィールドパ
ターンは図1(c)に示すように長円形状であるので、
上記の如きアパーチュアの開口形状で光の利用効率を高
くするためには、上記ファーフィールドパターンの長径
方向(偏光方向に直交する方向)を主走査対応方向に平
行にせざるを得ず、このようにすると、偏光方向は副走
査対応方向になってしまうのである。
【0030】請求項2以下の発明においては、放射光束
の偏光方向を主走査対応方向にすることにより、トータ
ルの透過率およびシェーディングを良好にするので、フ
ァーフィールドパターンの長径方向を副走査対応方向に
平行にするので、従来通りの開口形状のアパーチュアを
用いると、アパーチュアによる光束のケラれにより、光
の利用効率が低下してしまう。請求項5記載の発明では
この問題を有効に回避するために、ビーム整形用のアパ
ーチュアにおける主走査対応方向の開口幅:Wmと、副
走査対応方向の開口幅:Wsとが「0.7<Ws/W
m」、より好ましくは「0.8<Ws/Wm」を満足す
るようにし、光利用効率を確保しつつ、シェーディング
の良好な改善を図るのである。このようにした場合、被
走査面上に所望の形状の光スポットを得るために、アパ
ーチュアと被走査面との間に配備された全光学素子の、
主走査対応方向の横倍率:Bmと副走査対応方向の横倍
率:Bsとが「0.7<Bs/Bm」、より好ましくは
「0.8<Bs/Bm」を満足するようにするのである
(請求項6)。
の偏光方向を主走査対応方向にすることにより、トータ
ルの透過率およびシェーディングを良好にするので、フ
ァーフィールドパターンの長径方向を副走査対応方向に
平行にするので、従来通りの開口形状のアパーチュアを
用いると、アパーチュアによる光束のケラれにより、光
の利用効率が低下してしまう。請求項5記載の発明では
この問題を有効に回避するために、ビーム整形用のアパ
ーチュアにおける主走査対応方向の開口幅:Wmと、副
走査対応方向の開口幅:Wsとが「0.7<Ws/W
m」、より好ましくは「0.8<Ws/Wm」を満足す
るようにし、光利用効率を確保しつつ、シェーディング
の良好な改善を図るのである。このようにした場合、被
走査面上に所望の形状の光スポットを得るために、アパ
ーチュアと被走査面との間に配備された全光学素子の、
主走査対応方向の横倍率:Bmと副走査対応方向の横倍
率:Bsとが「0.7<Bs/Bm」、より好ましくは
「0.8<Bs/Bm」を満足するようにするのである
(請求項6)。
【0031】上に、説明した実施例1,3,5は「光源
からの光束をカップリングレンズにより以後の光学系に
カップリングし、カップリングされた光束を、線像結像
光学系により偏向反射面を有する光偏向器の偏向反射面
近傍に主走査対応方向に長い線像に結像させ、光偏向器
により等角速度的に偏向させ、偏向光束を走査結像光学
系により被走査面上に光スポットとして集光して、被走
査面を等速的に光走査する光走査光学系において、光偏
向器と被走査面との間に、結像作用を持たない光学素子
を少なくとも1つ有し、光源として、直線偏光した光束
を放射する半導体レーザを用い、この半導体レーザから
放射される光束の直線偏光の方向が、主走査対応方向に
略平行となるように、半導体レーザの配備態位を調整し
て、シェーディングを軽減した光走査光学系(請求項
7)」の実施例でもある。また実施例1,3,5は、光
偏向器と被走査面との間に、結像作用を持たない光学素
子として、偏向光束の光路を屈曲させるための折り返し
ミラーを少なくとも1つ有し、折り返しミラーにおける
副走査対応方向における傾き角:βを「45度≦β<9
0度」に設定した光走査光学系(請求項8)の実施例で
あり、実施例5は、光偏向器で発生する音を遮音するた
めの防音ガラス板を有し、光源からの光束は防音ガラス
板を介して偏向反射面へ入射し、偏向光束は防音ガラス
板を介して走査結像光学系へ入射することを特徴とする
光走査光学系(請求項9)の実施例でもあり、実施例
1,3,5は、走査結像光学系と被走査面との間に、防
塵ガラス板を有することを特徴とする光走査光学系(請
求項10)の実施例でもあり、折り返しミラー、防音ガ
ラス板、防塵ガラス板の2以上を有する光走査光学系
(請求項11)の実施例でもある。
からの光束をカップリングレンズにより以後の光学系に
カップリングし、カップリングされた光束を、線像結像
光学系により偏向反射面を有する光偏向器の偏向反射面
近傍に主走査対応方向に長い線像に結像させ、光偏向器
により等角速度的に偏向させ、偏向光束を走査結像光学
系により被走査面上に光スポットとして集光して、被走
査面を等速的に光走査する光走査光学系において、光偏
向器と被走査面との間に、結像作用を持たない光学素子
を少なくとも1つ有し、光源として、直線偏光した光束
を放射する半導体レーザを用い、この半導体レーザから
放射される光束の直線偏光の方向が、主走査対応方向に
略平行となるように、半導体レーザの配備態位を調整し
て、シェーディングを軽減した光走査光学系(請求項
7)」の実施例でもある。また実施例1,3,5は、光
偏向器と被走査面との間に、結像作用を持たない光学素
子として、偏向光束の光路を屈曲させるための折り返し
ミラーを少なくとも1つ有し、折り返しミラーにおける
副走査対応方向における傾き角:βを「45度≦β<9
0度」に設定した光走査光学系(請求項8)の実施例で
あり、実施例5は、光偏向器で発生する音を遮音するた
めの防音ガラス板を有し、光源からの光束は防音ガラス
板を介して偏向反射面へ入射し、偏向光束は防音ガラス
板を介して走査結像光学系へ入射することを特徴とする
光走査光学系(請求項9)の実施例でもあり、実施例
1,3,5は、走査結像光学系と被走査面との間に、防
塵ガラス板を有することを特徴とする光走査光学系(請
求項10)の実施例でもあり、折り返しミラー、防音ガ
ラス板、防塵ガラス板の2以上を有する光走査光学系
(請求項11)の実施例でもある。
【0032】請求項7記載の光走査光学系は、上記のよ
うに「光偏向器と被走査面との間に、結像作用を持たな
い光学素子を少なくとも1つ有」し、光源から放射され
る光束の偏向光束は、主走査対応方向に平行である。上
に説明した光走査光学系において、防音ガラス、防塵ガ
ラス、折り返しミラーを除いたもの(便宜上、基本光学
系と呼ぶ)を想定した場合と、防音ガラス、防塵ガラ
ス、折り返しミラーの「何れか1つのみ。を有する場合
につき、γ=0の場合(偏光方向が副走査対応方向に平
行)とγ=90度の場合(偏光方向が主走査対応方向に
平行な場合)のシェーディングを対比してみると、以下
のようになる。 シェーディング 像高(mm) -107.0 -65.9 -32.5 0.7 34.0 67.5 103.0 基本光学系 γ=90 -7.49 -6.92 -6.82 -6.31 -4.95 -2.78 0.0 γ=0 -2.47 -0.37 0.0 -0.57 -1.94 -4.08 -7.06 折り返しミラー γ=90 -7.53 -6.74 -6.5 -5.94 -4.63 -2.60 0.0 γ=0 -4.18 -1.04 0.0 -0.33 -1.96 -4.75 -8.49 防音ガラス板 γ=90 -7.90 -6.89 -6.73 -6.27 -4.91 -2.70 0.0 γ=0 -9.60 -1.47 0.0 -0.36 -1.73 -4.16 -8.56 防塵ガラス板 γ=90 -7.51 -6.89 -6.82 -6.33 -4.95 -2.75 0.0 γ=0 -3.12 -0.56 0.0 -0.55 -1.96 -4.26 -7.57 なお、折り返しミラーの副走査対応方向の傾き角:βは
71度である。
うに「光偏向器と被走査面との間に、結像作用を持たな
い光学素子を少なくとも1つ有」し、光源から放射され
る光束の偏向光束は、主走査対応方向に平行である。上
に説明した光走査光学系において、防音ガラス、防塵ガ
ラス、折り返しミラーを除いたもの(便宜上、基本光学
系と呼ぶ)を想定した場合と、防音ガラス、防塵ガラ
ス、折り返しミラーの「何れか1つのみ。を有する場合
につき、γ=0の場合(偏光方向が副走査対応方向に平
行)とγ=90度の場合(偏光方向が主走査対応方向に
平行な場合)のシェーディングを対比してみると、以下
のようになる。 シェーディング 像高(mm) -107.0 -65.9 -32.5 0.7 34.0 67.5 103.0 基本光学系 γ=90 -7.49 -6.92 -6.82 -6.31 -4.95 -2.78 0.0 γ=0 -2.47 -0.37 0.0 -0.57 -1.94 -4.08 -7.06 折り返しミラー γ=90 -7.53 -6.74 -6.5 -5.94 -4.63 -2.60 0.0 γ=0 -4.18 -1.04 0.0 -0.33 -1.96 -4.75 -8.49 防音ガラス板 γ=90 -7.90 -6.89 -6.73 -6.27 -4.91 -2.70 0.0 γ=0 -9.60 -1.47 0.0 -0.36 -1.73 -4.16 -8.56 防塵ガラス板 γ=90 -7.51 -6.89 -6.82 -6.33 -4.95 -2.75 0.0 γ=0 -3.12 -0.56 0.0 -0.55 -1.96 -4.26 -7.57 なお、折り返しミラーの副走査対応方向の傾き角:βは
71度である。
【0033】これから分かるように、基本光学系の場合
には、最大シェーディングは、γ=0に対して−7.0
6、γ=90度に対して−7.49であるから、光束の
偏光方向は副走査対応方向に平行にした場合の方が、シ
ェーディングは少ないが、折り返しミラーを有する場合
には最大シェーディングは、γ=90に対して−7.3
5、γ=0に対して−8.49であり、防音ガラス板を
有する場合には最大シェーディングは、γ=90に対し
て−7.90、γ=0に対して−8.56であり、防音
ガラス板を有する場合には最大シェーディングは、γ=
90に対して−7.51、γ=0に対して−7.57で
あるから、「光偏向器と被走査面との間に、結像作用を
持たない光学素子を少なくとも1つ有する」場合には、
光源から放射される光束の偏光方向を主走査対応方向に
平行にすることにより、シェーディングを有効に軽減さ
せることができることが分かる(請求項7〜11)。
には、最大シェーディングは、γ=0に対して−7.0
6、γ=90度に対して−7.49であるから、光束の
偏光方向は副走査対応方向に平行にした場合の方が、シ
ェーディングは少ないが、折り返しミラーを有する場合
には最大シェーディングは、γ=90に対して−7.3
5、γ=0に対して−8.49であり、防音ガラス板を
有する場合には最大シェーディングは、γ=90に対し
て−7.90、γ=0に対して−8.56であり、防音
ガラス板を有する場合には最大シェーディングは、γ=
90に対して−7.51、γ=0に対して−7.57で
あるから、「光偏向器と被走査面との間に、結像作用を
持たない光学素子を少なくとも1つ有する」場合には、
光源から放射される光束の偏光方向を主走査対応方向に
平行にすることにより、シェーディングを有効に軽減さ
せることができることが分かる(請求項7〜11)。
【0034】なお、中心像高近傍における相対的な光伝
達効率を、基本光学系と、基本光学系に折り返しミラー
のみを付加した場合とで、γ=0とγ=90度の場合と
で、対比してみると以下のようになる。伝達効率は、基
本光学系でγ=90度の場合を「1」とする。 相対的な光伝達効率 γ 0 90 基本光学系 1.0 1.04 折り返しミラー付加 0.99 0.82 このことから、基本光学系に折り返しミラーを付加した
場合には、偏光方向を主走査対応方向に平行にした場合
の方が、被走査面への光の伝達効率が高いことが分か
る。防音ガラス板や防塵ガラス板を付加した場合にも同
様である。もちろん、請求項7〜11記載の光走査光学
系においても、前述したように、光源からの光束の光利
用効率を確保するため、ビーム整形用のアパーチュアに
おける主走査対応方向の開口幅:Wmと、副走査対応方
向の開口幅:Wsとが、条件:0.7<Ws/Wmを満
足するようにするのがよい(請求項12)。このときカ
ップリングレンズとアパーチュアとで規制される光伝達
効率と、アパーチュア以後の全光学素子による光伝達効
率の積が、γ=0に対し、γ=90度の場合の方が大き
くなるのである。アパーチュア以降の全光学系の横倍率
を、主走査対応方向につきBm、副走査対応方向につき
Bsとすると、アパーチュア以降の全光学系により結像
する像、即ち光スポットの光スポット径(主走査方向に
つきDm、副走査方向につきDs)は、Dm=Bm・W
m,Ds=Bs・Wsで与えられる。光スポットの形状
は、Ds/Dm≦1.2であることが好ましい。即ち、
Bs・Ws/Bm・Wm≦1.2である。これから、 Bs/Bm≦1.2Wm/Ws<1.2/0.7≒1.
7 即ち、Bs/Bm<1.7であることが好ましい(請求
項13)。なお、アパーチュアの開口形状は長方形形状
や長方形形状の4角を丸めたもの、あるいは長円形状等
が可能であり、開口形状を長円形状とした場合には、そ
の長軸および短軸の長さをそれぞれ開口幅とする。
達効率を、基本光学系と、基本光学系に折り返しミラー
のみを付加した場合とで、γ=0とγ=90度の場合と
で、対比してみると以下のようになる。伝達効率は、基
本光学系でγ=90度の場合を「1」とする。 相対的な光伝達効率 γ 0 90 基本光学系 1.0 1.04 折り返しミラー付加 0.99 0.82 このことから、基本光学系に折り返しミラーを付加した
場合には、偏光方向を主走査対応方向に平行にした場合
の方が、被走査面への光の伝達効率が高いことが分か
る。防音ガラス板や防塵ガラス板を付加した場合にも同
様である。もちろん、請求項7〜11記載の光走査光学
系においても、前述したように、光源からの光束の光利
用効率を確保するため、ビーム整形用のアパーチュアに
おける主走査対応方向の開口幅:Wmと、副走査対応方
向の開口幅:Wsとが、条件:0.7<Ws/Wmを満
足するようにするのがよい(請求項12)。このときカ
ップリングレンズとアパーチュアとで規制される光伝達
効率と、アパーチュア以後の全光学素子による光伝達効
率の積が、γ=0に対し、γ=90度の場合の方が大き
くなるのである。アパーチュア以降の全光学系の横倍率
を、主走査対応方向につきBm、副走査対応方向につき
Bsとすると、アパーチュア以降の全光学系により結像
する像、即ち光スポットの光スポット径(主走査方向に
つきDm、副走査方向につきDs)は、Dm=Bm・W
m,Ds=Bs・Wsで与えられる。光スポットの形状
は、Ds/Dm≦1.2であることが好ましい。即ち、
Bs・Ws/Bm・Wm≦1.2である。これから、 Bs/Bm≦1.2Wm/Ws<1.2/0.7≒1.
7 即ち、Bs/Bm<1.7であることが好ましい(請求
項13)。なお、アパーチュアの開口形状は長方形形状
や長方形形状の4角を丸めたもの、あるいは長円形状等
が可能であり、開口形状を長円形状とした場合には、そ
の長軸および短軸の長さをそれぞれ開口幅とする。
【0035】光源から被走査面に至る光学配置を同一に
した場合、光源から放射される光束における偏光方向
を、主走査対応方向と平行にした場合(γ=90度)
も、副走査対応方向と平行にした場合(γ=0)も、主
光線による光線追跡を行う限りにおいては、収差の面で
両者に変わりはない。しかし、半導体レーザからの発散
角が、前者では副走査対応方向に大きく、後者では主走
査対応方向に大きくなるので、被走査面上に所望の形状
の光スポットを形成するためには、上記2つの場合で、
アパーチュアの開口形状を異ならせる必要がある。上述
の光走査光学系(防音ガラス板、折り返しミラー、防塵
ガラス板を有し、折り返しミラーの傾き角:βは71度
に設定されている)において、被走査面上に、主走査方
向に78μm、副走査方向に73μmの光スポット径を
持つ光スポットを形成しようとすると、この場合、アパ
ーチュアの開口径は、γ=90度に対してWm=1.2
0mm、Ws=1.14mmになり、γ=0に対して
は、Wm=1.04mm、Ws=1.46mmになる。
因に、γ=90度に対しては、Ws/Wm=0.95で
ある。
した場合、光源から放射される光束における偏光方向
を、主走査対応方向と平行にした場合(γ=90度)
も、副走査対応方向と平行にした場合(γ=0)も、主
光線による光線追跡を行う限りにおいては、収差の面で
両者に変わりはない。しかし、半導体レーザからの発散
角が、前者では副走査対応方向に大きく、後者では主走
査対応方向に大きくなるので、被走査面上に所望の形状
の光スポットを形成するためには、上記2つの場合で、
アパーチュアの開口形状を異ならせる必要がある。上述
の光走査光学系(防音ガラス板、折り返しミラー、防塵
ガラス板を有し、折り返しミラーの傾き角:βは71度
に設定されている)において、被走査面上に、主走査方
向に78μm、副走査方向に73μmの光スポット径を
持つ光スポットを形成しようとすると、この場合、アパ
ーチュアの開口径は、γ=90度に対してWm=1.2
0mm、Ws=1.14mmになり、γ=0に対して
は、Wm=1.04mm、Ws=1.46mmになる。
因に、γ=90度に対しては、Ws/Wm=0.95で
ある。
【0036】カップリングレンズとアパーチュアによる
光伝達効率を、γ=90度に対してκP、γ=0に対し
てκNとし、偏向光束の結像点と被走査面とのずれ(デ
フォーカス量:mm)による光スポット径(主走査方
向:Spm、副走査方向:Spsの変動を、γ=90度
およびγ=0の場合について示すと以下の一覧の如くに
なる。 γ=90度 γ=0度 Wm=1.20mm、Ws=1.14mm Wm=1.04mm、Ws=1.46mm κP=0.268 κN=0.194 デフォーカス量 Spm Sps Spm Sps -10 163 145 173 132 -8 145 81 158 107 -6 116 75 93 78 -4 91 72 83 71 -2 81 71 79 69 0 78 73 78 73 2 78 76 78 89 4 79 91 79 115 6 87 148 81 138 8 105 163 90 178 10 138 183 149 204 。
光伝達効率を、γ=90度に対してκP、γ=0に対し
てκNとし、偏向光束の結像点と被走査面とのずれ(デ
フォーカス量:mm)による光スポット径(主走査方
向:Spm、副走査方向:Spsの変動を、γ=90度
およびγ=0の場合について示すと以下の一覧の如くに
なる。 γ=90度 γ=0度 Wm=1.20mm、Ws=1.14mm Wm=1.04mm、Ws=1.46mm κP=0.268 κN=0.194 デフォーカス量 Spm Sps Spm Sps -10 163 145 173 132 -8 145 81 158 107 -6 116 75 93 78 -4 91 72 83 71 -2 81 71 79 69 0 78 73 78 73 2 78 76 78 89 4 79 91 79 115 6 87 148 81 138 8 105 163 90 178 10 138 183 149 204 。
【0037】同様に、被走査面上に、主走査方向に78
μm、副走査方向に79μmの光スポット径を持つ光ス
ポットを形成しようとすると、アパーチュアの開口径
は、γ=90度に対してWm=1.20mm、Ws=
1.02mmになり、γ=0に対しては、Wm=1.0
4mm、Ws=1.18mmになる。因に、γ=90度
に対しては、Ws/Wm=0.85である。
μm、副走査方向に79μmの光スポット径を持つ光ス
ポットを形成しようとすると、アパーチュアの開口径
は、γ=90度に対してWm=1.20mm、Ws=
1.02mmになり、γ=0に対しては、Wm=1.0
4mm、Ws=1.18mmになる。因に、γ=90度
に対しては、Ws/Wm=0.85である。
【0038】偏向光束の結像点と被走査面とのずれ(デ
フォーカス量:mm)による光スポット径の変動を、γ
=90度およびγ=0の場合について、上の場合に倣っ
て示すと以下の一覧の如くになる。 γ=90度 γ=0度 Wm=1.20mm、Ws=1.02mm Wm=1.04mm、Ws=1.18mm κP=0.243 κN=0.186 デフォーカス量 Spm Sps Spm Sps -10 163 97 173 127 -8 145 80 158 94 -6 116 75 93 78 -4 91 78 83 78 -2 81 71 79 69 0 78 79 78 79 2 78 78 78 85 4 79 88 79 99 6 87 107 81 132 8 105 165 90 153 10 138 178 150 172 。
フォーカス量:mm)による光スポット径の変動を、γ
=90度およびγ=0の場合について、上の場合に倣っ
て示すと以下の一覧の如くになる。 γ=90度 γ=0度 Wm=1.20mm、Ws=1.02mm Wm=1.04mm、Ws=1.18mm κP=0.243 κN=0.186 デフォーカス量 Spm Sps Spm Sps -10 163 97 173 127 -8 145 80 158 94 -6 116 75 93 78 -4 91 78 83 78 -2 81 71 79 69 0 78 79 78 79 2 78 78 78 85 4 79 88 79 99 6 87 107 81 132 8 105 165 90 153 10 138 178 150 172 。
【0039】同様に、被走査面上に、主走査方向に78
μm、副走査方向に90μmの光スポット径を持つ光ス
ポットを形成しようとすると、アパーチュアの開口径
は、γ=90度に対してWm=1.20mm、Ws=
0.90mmになり、γ=0に対しては、Wm=1.0
4mm、Ws=0.99mmになる。因に、γ=90度
に対しては、Ws/Wm=0.75である。
μm、副走査方向に90μmの光スポット径を持つ光ス
ポットを形成しようとすると、アパーチュアの開口径
は、γ=90度に対してWm=1.20mm、Ws=
0.90mmになり、γ=0に対しては、Wm=1.0
4mm、Ws=0.99mmになる。因に、γ=90度
に対しては、Ws/Wm=0.75である。
【0040】偏向光束の結像点と被走査面とのずれ(デ
フォーカス量:mm)による光スポット径の変動を、γ
=90度およびγ=0の場合について、上の場合に倣っ
て示すと以下の一覧の如くになる。 γ=90度 γ=0度 Wm=1.20mm、Ws=0.90mm Wm=1.04mm、Ws=0.99mm κP=0.215 κN=0.175 デフォーカス量 Spm Sps Spm Sps -10 163 97 173 105 -8 145 93 158 96 -6 116 91 93 92 -4 91 89 83 89 -2 81 89 79 89 0 78 90 78 90 2 78 91 78 91 4 79 94 79 97 6 88 98 81 108 8 106 113 90 141 10 138 181 150 168 。
フォーカス量:mm)による光スポット径の変動を、γ
=90度およびγ=0の場合について、上の場合に倣っ
て示すと以下の一覧の如くになる。 γ=90度 γ=0度 Wm=1.20mm、Ws=0.90mm Wm=1.04mm、Ws=0.99mm κP=0.215 κN=0.175 デフォーカス量 Spm Sps Spm Sps -10 163 97 173 105 -8 145 93 158 96 -6 116 91 93 92 -4 91 89 83 89 -2 81 89 79 89 0 78 90 78 90 2 78 91 78 91 4 79 94 79 97 6 88 98 81 108 8 106 113 90 141 10 138 181 150 168 。
【0041】これら一覧において、副走査方向の光スポ
ット径:Spsのデフォーカス量による変動をみると、
何れの場合も、デフォーカス量:0を含む領域におい
て、γ=90度のときの方が、γ=0のときよりも、変
動の小さい領域が大きい。換言すると光スポット径深度
余裕が広い。例えば、上記Ws/Wm=0.75の場合
について、副走査方向の光スポット径:Spsはデフォ
ーカス量:0に対し90μmであるが、デフォーカスに
よるSpsの変動の許容値を100μmとすると、上記
一覧によれば、γ=90度の場合においては、6mm〜
−10mmのデフォーカス量が許容されるのに対し、γ
=0では、4mm〜−8mmのデフォーカス量が許容さ
れるに過ぎない。上記Ws/Wm=0.85の場合につ
き、副走査方向の光スポット径:Spsのデフォーカス
量に対する変動を示すと、図6に示す如くになる。曲線
61はγ=90度に対するもので、曲線62はγ=0に
対するものである。副走査方向の光スポット径:Sps
の許容レベルを図のように定めると、深度余裕は、曲線
61,62の許容レベル以下となる領域であり、図に示
すように、γ90度の場合の方が、γ=0の場合よりも
光スポット径の深度余裕が広い。即ち、放射光束の偏光
方向が主走査対応方向に略平行となるように、半導体レ
ーザの配備態位を調整し、カップリングレンズと光偏向
器の間に配備されるビーム整形用のアパーチュアの副走
査対応方向の開口径を、副走査方向の光スポット径深度
余裕が広くなるように設定することができるのである
(請求項14)。また、この場合上記各一覧に明らかな
ように「κP>κN」である(請求項15)。
ット径:Spsのデフォーカス量による変動をみると、
何れの場合も、デフォーカス量:0を含む領域におい
て、γ=90度のときの方が、γ=0のときよりも、変
動の小さい領域が大きい。換言すると光スポット径深度
余裕が広い。例えば、上記Ws/Wm=0.75の場合
について、副走査方向の光スポット径:Spsはデフォ
ーカス量:0に対し90μmであるが、デフォーカスに
よるSpsの変動の許容値を100μmとすると、上記
一覧によれば、γ=90度の場合においては、6mm〜
−10mmのデフォーカス量が許容されるのに対し、γ
=0では、4mm〜−8mmのデフォーカス量が許容さ
れるに過ぎない。上記Ws/Wm=0.85の場合につ
き、副走査方向の光スポット径:Spsのデフォーカス
量に対する変動を示すと、図6に示す如くになる。曲線
61はγ=90度に対するもので、曲線62はγ=0に
対するものである。副走査方向の光スポット径:Sps
の許容レベルを図のように定めると、深度余裕は、曲線
61,62の許容レベル以下となる領域であり、図に示
すように、γ90度の場合の方が、γ=0の場合よりも
光スポット径の深度余裕が広い。即ち、放射光束の偏光
方向が主走査対応方向に略平行となるように、半導体レ
ーザの配備態位を調整し、カップリングレンズと光偏向
器の間に配備されるビーム整形用のアパーチュアの副走
査対応方向の開口径を、副走査方向の光スポット径深度
余裕が広くなるように設定することができるのである
(請求項14)。また、この場合上記各一覧に明らかな
ように「κP>κN」である(請求項15)。
【0042】勿論、請求項14,15の光走査光学系の
場合においても、該ビーム整形用のアパーチュアにおけ
る主走査対応方向の開口幅:Wmと、副走査対応方向の
開口幅:Wsとが「0.7<Ws/Wm」を満足するの
が良く(請求項16 上の各場合においては、Ws/W
mはそれぞれ0.95,0.85,0.75で、何れも
「0.7<Ws/Wm」を満足している)、前述したの
と同じ理由で、アパーチュアと被走査面との間に配備さ
れた全光学素子の、主走査対応方向の横倍率:Bmと副
走査対応方向の横倍率:Bsとは「Bs/Bm<1.
7」を満足するのがよい(請求項17)。
場合においても、該ビーム整形用のアパーチュアにおけ
る主走査対応方向の開口幅:Wmと、副走査対応方向の
開口幅:Wsとが「0.7<Ws/Wm」を満足するの
が良く(請求項16 上の各場合においては、Ws/W
mはそれぞれ0.95,0.85,0.75で、何れも
「0.7<Ws/Wm」を満足している)、前述したの
と同じ理由で、アパーチュアと被走査面との間に配備さ
れた全光学素子の、主走査対応方向の横倍率:Bmと副
走査対応方向の横倍率:Bsとは「Bs/Bm<1.
7」を満足するのがよい(請求項17)。
【0043】上には、光源から放射される光束の偏光方
向が、主走査対応方向に対して平行になる場合(γ=9
0度)と45度をなす場合について説明したが、光走査
光学系の光学系構成に応じて、シェーディング軽減効果
は上記角:γにより異なる。以下、これを説明する。先
に説明した光走査光学系の具体例から、折り返しミラ
ー、防音ガラス板、防塵ガラス板を除いた光学系を「基
準光走査光学系」として考えると、光源からの光束の偏
光方向と副走査対応方向とがなす角:γを変えて、シェ
ーディングを求めてみると、以下のようになる。 像高(mm) γ -107.0 -65.9 -32.5 0.7 34.0 67.5 103.0 0 -2.5 -0.4 0.0 -0.6 -1.9 -4.1 -7.1 10 -2.4 -0.4 0.0 -0.6 -1,8 -3.8 -6.6 20 -2.2 -0.3 0.0 -0.4 -1.5 -3.0 -5.3 30 -1.9 -0.3 0.0 -0.3 -0.9 -1.9 -3.3 40 -1.5 -0.2 0.0 -0.1 -0.3 -0.5 -0.9 50 -2.8 -1.7 -1.5 -1.4 -1.1 -0.6 0.0 60 -4.7 -3.9 -3.7 -2.7 -1.5 -1.5 0.0 70 -6.2 -5.5 -5.4 -5.0 -3.9 -2.2 0.0 80 -7.2 -6.6 -6.5 -6.0 -4.7 -2.7 0.0 90 -7.5 -6.9 -6.8 -6.3 -5.0 -2.8 0.0 角:γの各値における「最大シェーディング」を見る
と、この基準光走査光学系においては、γ=40度にお
いて最大シェーディング:−1.9、γ=50度におい
て最大シェーディング:−2.8であり、従って、光源
から放射される光束の偏光方向を主走査対応方向に対し
て40〜50度の範囲に設定するのが、シェーディング
を軽減する上で極めて有効であることが分かる。
向が、主走査対応方向に対して平行になる場合(γ=9
0度)と45度をなす場合について説明したが、光走査
光学系の光学系構成に応じて、シェーディング軽減効果
は上記角:γにより異なる。以下、これを説明する。先
に説明した光走査光学系の具体例から、折り返しミラ
ー、防音ガラス板、防塵ガラス板を除いた光学系を「基
準光走査光学系」として考えると、光源からの光束の偏
光方向と副走査対応方向とがなす角:γを変えて、シェ
ーディングを求めてみると、以下のようになる。 像高(mm) γ -107.0 -65.9 -32.5 0.7 34.0 67.5 103.0 0 -2.5 -0.4 0.0 -0.6 -1.9 -4.1 -7.1 10 -2.4 -0.4 0.0 -0.6 -1,8 -3.8 -6.6 20 -2.2 -0.3 0.0 -0.4 -1.5 -3.0 -5.3 30 -1.9 -0.3 0.0 -0.3 -0.9 -1.9 -3.3 40 -1.5 -0.2 0.0 -0.1 -0.3 -0.5 -0.9 50 -2.8 -1.7 -1.5 -1.4 -1.1 -0.6 0.0 60 -4.7 -3.9 -3.7 -2.7 -1.5 -1.5 0.0 70 -6.2 -5.5 -5.4 -5.0 -3.9 -2.2 0.0 80 -7.2 -6.6 -6.5 -6.0 -4.7 -2.7 0.0 90 -7.5 -6.9 -6.8 -6.3 -5.0 -2.8 0.0 角:γの各値における「最大シェーディング」を見る
と、この基準光走査光学系においては、γ=40度にお
いて最大シェーディング:−1.9、γ=50度におい
て最大シェーディング:−2.8であり、従って、光源
から放射される光束の偏光方向を主走査対応方向に対し
て40〜50度の範囲に設定するのが、シェーディング
を軽減する上で極めて有効であることが分かる。
【0044】次に、直上の基準光走査光学系に対して防
音ガラス板を付け加えた場合(折り返しミラー・防塵ガ
ラス板の無い光走査光学系)に、光源からの光束の偏光
方向と副走査対応方向とがなす角:γを変えて、シェー
ディングを求めてみると、以下のようになる。 像高(mm) γ -107.0 -65.9 -32.5 0.7 34.0 67.5 103.0 0 -9.6 -1.5 0.0 -0.3 -1.7 -4.1 -8.6 10 -9.3 -1.4 0.0 -0.4 -1,6 -3.9 -8.1 20 -8.6 -1.3 0.0 -0.2 -1.3 -3.1 -6.6 30 -7.4 -1.1 0.0 -0.1 -0.8 -1.9 -4.4 40 -6.1 -0.9 0.0 0.0 -0.2 -0.6 -1.9 50 -5.5 -1.6 -0.9 -0.8 -0.4 0.0 0.0 60 -6.5 -3.8 -3.3 -3.0 -2.3 -1.1 0.0 70 -7.3 -5.5 -5.2 -4.8 -3.7 -2.0 0.0 80 -7.8 -6.5 -6.4 -5.9 -4.6 -2.5 0.0 90 -7.9 -6.9 -6.7 -6.3 -4.9 -2.7 0.0 角:γの各値における「最大シェーディング」を見る
と、この光走査光学系においては、γ=40度において
最大シェーディング:−6.1、γ=50度において最
大シェーディング:−5.5であり、従って、光源から
放射される光束の偏光方向を副走査対応方向に対して4
0〜50度の範囲に設定するのが、シェーディングを軽
減する上で有効であることが分かる。この場合、従来に
於けると同様に、γ=0とすると、最大シェーディング
は−9.6と大きくなってしまう。
音ガラス板を付け加えた場合(折り返しミラー・防塵ガ
ラス板の無い光走査光学系)に、光源からの光束の偏光
方向と副走査対応方向とがなす角:γを変えて、シェー
ディングを求めてみると、以下のようになる。 像高(mm) γ -107.0 -65.9 -32.5 0.7 34.0 67.5 103.0 0 -9.6 -1.5 0.0 -0.3 -1.7 -4.1 -8.6 10 -9.3 -1.4 0.0 -0.4 -1,6 -3.9 -8.1 20 -8.6 -1.3 0.0 -0.2 -1.3 -3.1 -6.6 30 -7.4 -1.1 0.0 -0.1 -0.8 -1.9 -4.4 40 -6.1 -0.9 0.0 0.0 -0.2 -0.6 -1.9 50 -5.5 -1.6 -0.9 -0.8 -0.4 0.0 0.0 60 -6.5 -3.8 -3.3 -3.0 -2.3 -1.1 0.0 70 -7.3 -5.5 -5.2 -4.8 -3.7 -2.0 0.0 80 -7.8 -6.5 -6.4 -5.9 -4.6 -2.5 0.0 90 -7.9 -6.9 -6.7 -6.3 -4.9 -2.7 0.0 角:γの各値における「最大シェーディング」を見る
と、この光走査光学系においては、γ=40度において
最大シェーディング:−6.1、γ=50度において最
大シェーディング:−5.5であり、従って、光源から
放射される光束の偏光方向を副走査対応方向に対して4
0〜50度の範囲に設定するのが、シェーディングを軽
減する上で有効であることが分かる。この場合、従来に
於けると同様に、γ=0とすると、最大シェーディング
は−9.6と大きくなってしまう。
【0045】次に、基準光走査光学系に折り返しミラー
を付加した光走査光学系の場合(防音ガラス・防塵ガラ
スの無い光走査光学系)に、光源からの光束の偏光方向
と副走査対応方向とがなす角:γを変えて、シェーディ
ングを求めてみると、以下のようになる。なお、折り返
しミラーの傾き角:βは60度としている。 像高(mm) γ -107.0 -65.9 -32.5 0.7 34.0 67.5 103.0 0 -3.7 -0.8 0.0 -0.4 -2.0 -4.5 -8.1 10 -4.5 -1.3 0.0 0.0 -0.9 -2.8 -5.7 20 -5.6 -2.2 -0.6 0.0 -0.3 -1.4 -3.3 30 -6.5 -3.3 -1.5 -0.4 0.0 -0.1 -0.9 40 -8.2 -5.3 -3.5 -2.2 -1.2 -0.4 0.0 50 -9.8 -7.3 -5.7 -4.3 -2.8 -1.4 0.0 60 -10.5 -8.5 -7.1 -5.7 -4.0 -2.1 0.0 70 -10.3 -8.7 -7.6 -6.4 -4.7 -2.5 0.0 80 -9.3 -8.0 -7.3 -6.4 -4.8 -2.6 0.0 90 -7.6 -6.6 -6.3 -5.7 -4.4 -2.5 0.0 角:γの各値における「最大シェーディング」を見る
と、この光走査光学系においては、γ=10度において
最大シェーディング:−5.7、γ=20度において最
大シェーディング:−5.6であり、従って、光源から
放射される光束の偏光方向を副走査対応方向に対して1
0〜20度の範囲に設定するのが、シェーディングを軽
減する上で有効であることが分かる。この場合、従来に
於けると同様に、γ=0とすると、最大シェーディング
は−7.6と大きくなってしまう。
を付加した光走査光学系の場合(防音ガラス・防塵ガラ
スの無い光走査光学系)に、光源からの光束の偏光方向
と副走査対応方向とがなす角:γを変えて、シェーディ
ングを求めてみると、以下のようになる。なお、折り返
しミラーの傾き角:βは60度としている。 像高(mm) γ -107.0 -65.9 -32.5 0.7 34.0 67.5 103.0 0 -3.7 -0.8 0.0 -0.4 -2.0 -4.5 -8.1 10 -4.5 -1.3 0.0 0.0 -0.9 -2.8 -5.7 20 -5.6 -2.2 -0.6 0.0 -0.3 -1.4 -3.3 30 -6.5 -3.3 -1.5 -0.4 0.0 -0.1 -0.9 40 -8.2 -5.3 -3.5 -2.2 -1.2 -0.4 0.0 50 -9.8 -7.3 -5.7 -4.3 -2.8 -1.4 0.0 60 -10.5 -8.5 -7.1 -5.7 -4.0 -2.1 0.0 70 -10.3 -8.7 -7.6 -6.4 -4.7 -2.5 0.0 80 -9.3 -8.0 -7.3 -6.4 -4.8 -2.6 0.0 90 -7.6 -6.6 -6.3 -5.7 -4.4 -2.5 0.0 角:γの各値における「最大シェーディング」を見る
と、この光走査光学系においては、γ=10度において
最大シェーディング:−5.7、γ=20度において最
大シェーディング:−5.6であり、従って、光源から
放射される光束の偏光方向を副走査対応方向に対して1
0〜20度の範囲に設定するのが、シェーディングを軽
減する上で有効であることが分かる。この場合、従来に
於けると同様に、γ=0とすると、最大シェーディング
は−7.6と大きくなってしまう。
【0046】次に、基準光走査光学系に防音ガラス板と
折り返しミラーを付加した光走査光学系の場合(防塵ガ
ラスの無い光走査光学系)に、光源からの光束の偏光方
向と副走査対応方向とがなす角:γを変えて、シェーデ
ィングを求めてみると、以下のようになる。なお、折り
返しミラーの傾き角:βは60度としている。 像高(mm) γ -107.0 -65.9 -32.5 0.7 34.0 67.5 103.0 0 -10.7 -1.9 0.0 -0.2 -1.8 -4.6 -9.5 10 -11.5 -2.5 -0.2 0.0 -0.9 -3.1 -7.4 20 -12.0 -3.4 -0.8 0.0 -0.3 -1.6 -4.8 30 -11.9 -4.2 -1.6 -0.4 0.0 -0.3 -2.2 40 -12.0 -5.5 -3.1 -1.7 -0.6 0.0 -0.5 50 -12.3 -7.2 -5.1 -3.6 -2.1 -0.7 0.0 60 -12.1 -8.3 -6.7 -5.3 -3.6 -1.7 0.0 70 -11.3 -8.6 -7.4 -6.2 -4.4 -2.3 0.0 80 -9.9 -8.0 -7.2 -6.3 -4.7 -2.5 0.0 90 -8.0 -6.6 -6.2 -5.7 -4.4 -2.5 0.0 角:γの各値における「最大シェーディング」を見る
と、この光走査光学系においては、γ=80度において
最大シェーディング:−9.9、γ=90度において最
大シェーディング:−8.0であり、従って、光源から
放射される光束の偏光方向を副走査対応方向に対して8
0〜90度の範囲に設定するのが、シェーディングを軽
減する上で有効であることが分かる。この場合、従来に
於けると同様に、γ=0とすると、最大シェーディング
は−10.7と大きくなり、γ=10〜70度の範囲で
も最大シェーディングは−11以上と大きい。
折り返しミラーを付加した光走査光学系の場合(防塵ガ
ラスの無い光走査光学系)に、光源からの光束の偏光方
向と副走査対応方向とがなす角:γを変えて、シェーデ
ィングを求めてみると、以下のようになる。なお、折り
返しミラーの傾き角:βは60度としている。 像高(mm) γ -107.0 -65.9 -32.5 0.7 34.0 67.5 103.0 0 -10.7 -1.9 0.0 -0.2 -1.8 -4.6 -9.5 10 -11.5 -2.5 -0.2 0.0 -0.9 -3.1 -7.4 20 -12.0 -3.4 -0.8 0.0 -0.3 -1.6 -4.8 30 -11.9 -4.2 -1.6 -0.4 0.0 -0.3 -2.2 40 -12.0 -5.5 -3.1 -1.7 -0.6 0.0 -0.5 50 -12.3 -7.2 -5.1 -3.6 -2.1 -0.7 0.0 60 -12.1 -8.3 -6.7 -5.3 -3.6 -1.7 0.0 70 -11.3 -8.6 -7.4 -6.2 -4.4 -2.3 0.0 80 -9.9 -8.0 -7.2 -6.3 -4.7 -2.5 0.0 90 -8.0 -6.6 -6.2 -5.7 -4.4 -2.5 0.0 角:γの各値における「最大シェーディング」を見る
と、この光走査光学系においては、γ=80度において
最大シェーディング:−9.9、γ=90度において最
大シェーディング:−8.0であり、従って、光源から
放射される光束の偏光方向を副走査対応方向に対して8
0〜90度の範囲に設定するのが、シェーディングを軽
減する上で有効であることが分かる。この場合、従来に
於けると同様に、γ=0とすると、最大シェーディング
は−10.7と大きくなり、γ=10〜70度の範囲で
も最大シェーディングは−11以上と大きい。
【0047】最後に、基準光走査光学系に防音ガラス板
と折り返しミラーと防塵ガラス板を付加した光走査光学
系の場合に、光源からの光束の偏光方向と副走査対応方
向とがなす角:γを変えて、シェーディングを求めてみ
ると、以下のようになる。折り返しミラーの傾き角:β
は60度としている。 像高(mm) γ -107.0 -65.9 -32.5 0.7 34.0 67.5 103.0 0 -11.3 -2.1 0.0 -0.2 -1.8 -4.8 -10.0 10 -12.1 -2.7 -0.2 0.0 -0.9 -3.3 -7.9 20 -12.4 -3.5 -0.8 0.0 -0.3 -1.8 -5.4 30 -12.2 -4.2 -1.6 -0.4 0.0 -0.5 -2.6 40 -12.0 -5.4 -2.9 -1.5 -0.5 0.0 -0.7 50 -12.1 -6.9 -4.8 -3.3 -1.9 -0.6 0.0 60 -12.0 -8.1 -6.5 -5.1 -3.4 -1.5 0.0 70 -11.2 -8.5 -7.3 -6.1 -4.4 -2.2 0.0 80 -9.8 -7.9 -7.2 -6.3 -4.7 -2.5 0.0 90 -8.0 -6.6 -6.2 -5.7 -4.4 -2.5 0.0 角:γの各値における「最大シェーディング」を見る
と、この光走査光学系においては、γ=80度において
最大シェーディング:−9.8、γ=90度において最
大シェーディング:−8.0であり、従って、光源から
放射される光束の偏光方向を副走査対応方向に対して8
0〜90度の範囲に設定するのが、シェーディングを軽
減する上で有効であることが分かる。この場合、従来に
於けると同様に、γ=0とすると、最大シェーディング
は−11.3と大きくなり、γ=10〜70度の範囲で
も最大シェーディングは−11以上と大きい。
と折り返しミラーと防塵ガラス板を付加した光走査光学
系の場合に、光源からの光束の偏光方向と副走査対応方
向とがなす角:γを変えて、シェーディングを求めてみ
ると、以下のようになる。折り返しミラーの傾き角:β
は60度としている。 像高(mm) γ -107.0 -65.9 -32.5 0.7 34.0 67.5 103.0 0 -11.3 -2.1 0.0 -0.2 -1.8 -4.8 -10.0 10 -12.1 -2.7 -0.2 0.0 -0.9 -3.3 -7.9 20 -12.4 -3.5 -0.8 0.0 -0.3 -1.8 -5.4 30 -12.2 -4.2 -1.6 -0.4 0.0 -0.5 -2.6 40 -12.0 -5.4 -2.9 -1.5 -0.5 0.0 -0.7 50 -12.1 -6.9 -4.8 -3.3 -1.9 -0.6 0.0 60 -12.0 -8.1 -6.5 -5.1 -3.4 -1.5 0.0 70 -11.2 -8.5 -7.3 -6.1 -4.4 -2.2 0.0 80 -9.8 -7.9 -7.2 -6.3 -4.7 -2.5 0.0 90 -8.0 -6.6 -6.2 -5.7 -4.4 -2.5 0.0 角:γの各値における「最大シェーディング」を見る
と、この光走査光学系においては、γ=80度において
最大シェーディング:−9.8、γ=90度において最
大シェーディング:−8.0であり、従って、光源から
放射される光束の偏光方向を副走査対応方向に対して8
0〜90度の範囲に設定するのが、シェーディングを軽
減する上で有効であることが分かる。この場合、従来に
於けると同様に、γ=0とすると、最大シェーディング
は−11.3と大きくなり、γ=10〜70度の範囲で
も最大シェーディングは−11以上と大きい。
【0048】直上の、基準光走査光学系に防音ガラス板
と折り返しミラーと防塵ガラス板を付加した光走査光学
系の場合の角:γの値に対するシェーディングの像高に
対する変化を図7に示す。図中、曲線71〜80が順
次、γ=0〜90に対応する。
と折り返しミラーと防塵ガラス板を付加した光走査光学
系の場合の角:γの値に対するシェーディングの像高に
対する変化を図7に示す。図中、曲線71〜80が順
次、γ=0〜90に対応する。
【0049】上に説明した、角:γとシェーディングの
関係を見ると、以下の事が明らかである。即ち、光源か
らの光束を偏向反射面を有する光偏向器により等角速度
的に偏向させ、偏向光束を走査結像光学系により被走査
面上に光スポットとして集光して、被走査面を等速的に
光走査する光走査光学系において、光源側から光偏向器
の偏向反射面に入射する光束を「直線偏光」とする場
合、シェーディングの程度を決める最大シェーディング
は、直線偏光の方向が副走査対応方向となす角:γに依
存する。従って、角:γを被走査面上におけるシェーデ
ィングを良好ならしむるように設定することが可能であ
る(請求項19)。また、シェーディングを有効に軽減
させる角:γは、光走査光学系が基準光走査光学系であ
るか、これに「結像作用を持たない光学素子」を含むか
により異なり、光源と被走査面との間に、結像作用を持
たない光学素子を少なくとも1つ有する場合(請求項2
0)や、同光学素子が折り返しミラーである場合(請求
項21)等、光学系の構成や配置に応じて、シェーディ
ング軽減のために、角:γを最適化することが可能であ
る。
関係を見ると、以下の事が明らかである。即ち、光源か
らの光束を偏向反射面を有する光偏向器により等角速度
的に偏向させ、偏向光束を走査結像光学系により被走査
面上に光スポットとして集光して、被走査面を等速的に
光走査する光走査光学系において、光源側から光偏向器
の偏向反射面に入射する光束を「直線偏光」とする場
合、シェーディングの程度を決める最大シェーディング
は、直線偏光の方向が副走査対応方向となす角:γに依
存する。従って、角:γを被走査面上におけるシェーデ
ィングを良好ならしむるように設定することが可能であ
る(請求項19)。また、シェーディングを有効に軽減
させる角:γは、光走査光学系が基準光走査光学系であ
るか、これに「結像作用を持たない光学素子」を含むか
により異なり、光源と被走査面との間に、結像作用を持
たない光学素子を少なくとも1つ有する場合(請求項2
0)や、同光学素子が折り返しミラーである場合(請求
項21)等、光学系の構成や配置に応じて、シェーディ
ング軽減のために、角:γを最適化することが可能であ
る。
【0050】
【発明の効果】以上に説明したように、この発明によれ
ば新規な光走査光学系を実現できる。この発明の光走査
光学系は、上記の如き構成により、光走査光学系におい
てシェーディングを有効に軽減することできる。この発
明はまた、光走査光学系において、ビーム整形用のアパ
ーチュアの主走査対応方向の開口幅:Wmと副走査対応
方向の開口幅:Wsの比を適正化することにより、副走
査方向の光スポット径に対する深度余裕を広くすること
ができるので、光学素子の組付け精度を緩やかならし
め、経時的に安定したスポット径の光スポットを実現で
きる。また、上記開口幅:Wmと副走査対応方向の開口
幅:Wsの比を適正化することにより、光源から被走査
面への光伝達効率を有効に高めることができる。
ば新規な光走査光学系を実現できる。この発明の光走査
光学系は、上記の如き構成により、光走査光学系におい
てシェーディングを有効に軽減することできる。この発
明はまた、光走査光学系において、ビーム整形用のアパ
ーチュアの主走査対応方向の開口幅:Wmと副走査対応
方向の開口幅:Wsの比を適正化することにより、副走
査方向の光スポット径に対する深度余裕を広くすること
ができるので、光学素子の組付け精度を緩やかならし
め、経時的に安定したスポット径の光スポットを実現で
きる。また、上記開口幅:Wmと副走査対応方向の開口
幅:Wsの比を適正化することにより、光源から被走査
面への光伝達効率を有効に高めることができる。
【図1】この発明の光走査光学系を説明するための図で
ある。
ある。
【図2】図1の光走査光学系における各光学素子におけ
るS偏光成分・P偏光成分の、入射角に対する反射率・
透過率の変化を説明するための図である。
るS偏光成分・P偏光成分の、入射角に対する反射率・
透過率の変化を説明するための図である。
【図3】実施例1,2と比較例1とを説明するための図
である。
である。
【図4】実施例3,4と比較例2とを説明するための図
である。
である。
【図5】実施例5と比較例3とを説明するための図であ
る。
る。
【図6】ビーム整形用のアパーチュアの主走査対応方向
の開口幅:Wmと副走査対応方向の開口幅:Wsの比を
適正化することにより、副走査方向の光スポット径に対
する深度余裕を広くする例を説明するための図である。
の開口幅:Wmと副走査対応方向の開口幅:Wsの比を
適正化することにより、副走査方向の光スポット径に対
する深度余裕を広くする例を説明するための図である。
【図7】光源側からの光束の直線偏光の方向が主走査対
応方向に対してなす角:γの変化によるシェーディング
の変化の1例を説明するための図である。
応方向に対してなす角:γの変化によるシェーディング
の変化の1例を説明するための図である。
10 光源としての半導体レーザ 12 カップリングレンズ 14 アパーチュア 16 シリンドリカルレンズ 18 防音ガラス板 20 光偏向器 22 走査結像光学系 24 折り返しミラー 26 防塵ガラス板 30 被走査面
Claims (21)
- 【請求項1】光源からの光束を偏向反射面を有する光偏
向器により等角速度的に偏向させ、偏向光束を走査結像
光学系により被走査面上に光スポットとして集光して、
上記被走査面を等速的に光走査する光走査光学系におい
て、 光源として、直線偏光した光束を放射する半導体レーザ
を用い、この半導体レーザから放射される光束の直線偏
光の方向が、副走査対応方向に対して光軸周りに傾くよ
うに、上記半導体レーザの配備態位を調整することによ
りシェーディングを軽減したことを特徴とする光走査光
学系。 - 【請求項2】請求項1記載の光走査光学系において、 半導体レーザの配備態位が、放射光束の直線偏光の方向
が主走査対応方向に略平行であるように定められたこと
を特徴とする光走査光学系。 - 【請求項3】請求項2記載の光走査光学系において、 光偏向器と被走査面との間に、偏向光束の光路を屈曲さ
せるための折り返しミラーを1枚以上有し、上記折り返
しミラーにおける副走査対応方向における傾き角:β
を、 45度≦β<90度 の範囲に設定したことを特徴とする光走査光学系。 - 【請求項4】請求項2または3記載の光走査光学系にお
いて、 光偏向器で発生する音を遮音するための防音ガラス板を
有し、光源からの光束は上記防音ガラス板を介して偏向
反射面へ入射し、偏向光束は上記防音ガラス板を介して
走査結像光学系へ入射することを特徴とする光走査光学
系。 - 【請求項5】請求項2または3または4記載の光走査光
学系において、 ビーム整形用のアパーチュアにおける主走査対応方向の
開口幅:Wmと、副走査対応方向の開口幅:Wsとが、 0.7<Ws/Wm を満足するように設定されたことを特徴とする光走査光
学系。 - 【請求項6】請求項5記載の光走査光学系において、ア
パーチュアと被走査面との間に配備された全光学素子
の、主走査対応方向の横倍率:Bmと副走査対応方向の
横倍率:Bsとが、 0.7<Bs/Bm を満足することを特徴とする光走査光学系。 - 【請求項7】光源からの光束をカップリングレンズによ
り以後の光学系にカップリングし、カップリングされた
光束を、線像結像光学系により偏向反射面を有する光偏
向器の上記偏向反射面近傍に主走査対応方向に長い線像
に結像させ、上記光偏向器により等角速度的に偏向さ
せ、偏向光束を走査結像光学系により被走査面上に光ス
ポットとして集光して、上記被走査面を等速的に光走査
する光走査光学系において、 光偏向器と被走査面との間に、結像作用を持たない光学
素子を少なくとも1つ有し、 光源として、直線偏光した光束を放射する半導体レーザ
を用い、この半導体レーザから放射される光束の直線偏
光の方向が、主走査対応方向に略平行となるように、上
記半導体レーザの配備態位を調整して、シェーディング
を軽減したことを特徴とする光走査光学系。 - 【請求項8】請求項7記載の光走査光学系において、 光偏向器と被走査面との間に、結像作用を持たない光学
素子として、偏向光束の光路を屈曲させるための折り返
しミラーを少なくとも1つ有し、 上記折り返しミラーにおける副走査対応方向における傾
き角:βを、 45度≦β<90度 に設定されたことを特徴とする光走査光学系。 - 【請求項9】請求項7記載の光走査光学系において、 光偏向器で発生する音を遮音するための防音ガラス板を
有し、光源からの光束は上記防音ガラス板を介して偏向
反射面へ入射し、偏向光束は上記防音ガラス板を介して
走査結像光学系へ入射することを特徴とする光走査光学
系。 - 【請求項10】請求項7記載の光走査光学系において、 走査結像光学系と被走査面との間に、防塵ガラス板を有
することを特徴とする光走査光学系。 - 【請求項11】請求項7記載の光走査光学系において、 請求項8記載の折り返しミラー、請求項9記載の防音ガ
ラス板、請求項10記載の防塵ガラス板の2以上を有す
ることを特徴とする光走査光学系。 - 【請求項12】請求項7〜11の任意の1に記載の光走
査光学系において、 カップリングレンズと光偏向器との間にビーム整形用の
アパーチュアを設け、 該ビーム整形用のアパーチュアにおける主走査対応方向
の開口幅:Wmと、副走査対応方向の開口幅:Wsと
が、 0.7<Ws/Wm を満足するように設定されたことを特徴とする光走査光
学系。 - 【請求項13】請求項12記載の光走査光学系におい
て、 アパーチュアと被走査面との間に配備された全光学素子
の、主走査対応方向の横倍率:Bmと副走査対応方向の
横倍率:Bsとが、 Bs/Bm<1.7 を満足することを特徴とする光走査光学系。 - 【請求項14】光源からの光束をカップリングレンズに
より以後の光学系にカップリングし、カップリングされ
た光束を、線像結像光学系により偏向反射面を有する光
偏向器の上記偏向反射面近傍に主走査対応方向に長い線
像に結像させ、上記光偏向器により等角速度的に偏向さ
せ、偏向光束を走査結像光学系により被走査面上に光ス
ポットとして集光して、上記被走査面を等速的に光走査
する光走査光学系において、 光源として、直線偏光した光束を放射する半導体レーザ
を用い、この半導体レーザから放射される光束の直線偏
光の方向が、主走査対応方向に略平行となるように、上
記半導体レーザの配備態位を調整し、 カップリングレンズと光偏向器の間に配備されるビーム
整形用のアパーチュアの副走査対応方向の開口径を、副
走査方向の光スポット径深度余裕が広くなるように設定
することを特徴とする光走査光学系。 - 【請求項15】請求項14記載の光走査光学系におい
て、 光源である半導体レーザを、放射光束の直線偏光の方向
を主走査対応方向に略平行にしたときの、カップリング
レンズとアパーチュアによる光伝達効率をκP、上記直
線偏光の方向を主走査対応方向に略直交する方向にした
ときの上記光伝達効率をκNとするとき、 κP>κN であるとを特徴とする光走査光学系。 - 【請求項16】請求項15記載の光走査光学系におい
て、 カップリングレンズと光偏向器との間にビーム整形用の
アパーチュアを設け、 該ビーム整形用のアパーチュアにおける主走査対応方向
の開口幅:Wmと、副走査対応方向の開口幅:Wsと
が、 0.7<Ws/Wm を満足するように設定されたことを特徴とする光走査光
学系。 - 【請求項17】請求項16記載の光走査光学系におい
て、 光源と被走査面との間に配備された全光学素子の、主走
査対応方向の横倍率:Bmと副走査対応方向の横倍率:
Bsとが、 Bs/Bm<1.7 を満足することを特徴とする光走査光学系。 - 【請求項18】請求項14〜17の任意の1に記載の光
走査光学系において、 光偏向器以後の光学系の副走査対応方向の横倍率:β
を、有効画像領域内における像高:Hの関数として、β
S(H)とするとき、 0.95≦βS(H)/βS(0)≦1.05 を満足することを特徴とする光走査光学系。 - 【請求項19】光源からの光束を偏向反射面を有する光
偏向器により等角速度的に偏向させ、偏向光束を走査結
像光学系により被走査面上に光スポットとして集光し
て、上記被走査面を等速的に光走査する光走査光学系に
おいて、 光源側から光偏向器の偏向反射面に入射する光束を直線
偏光とし、該直線偏光の方向を、被走査面上におけるシ
ェーディングを良好ならしむるように設定することを特
徴とする光走査光学系。 - 【請求項20】請求項19記載の光走査光学系におい
て、 光源と被走査面との間に、結像作用を持たない光学素子
を少なくとも1つ有することを特徴とする光走査光学
系。 - 【請求項21】請求項20記載の光走査光学系におい
て、 結像作用を持たない光学素子が、偏向光束の光路を屈曲
させる折り返しミラーであることを特徴とする光走査光
学系。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10136678A JPH11326807A (ja) | 1998-05-19 | 1998-05-19 | 光走査光学系 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10136678A JPH11326807A (ja) | 1998-05-19 | 1998-05-19 | 光走査光学系 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11326807A true JPH11326807A (ja) | 1999-11-26 |
Family
ID=15180926
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10136678A Pending JPH11326807A (ja) | 1998-05-19 | 1998-05-19 | 光走査光学系 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11326807A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6847389B2 (en) | 2003-05-02 | 2005-01-25 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Optical beam scanning device and image forming apparatus |
JP2008129490A (ja) * | 2006-11-24 | 2008-06-05 | Ricoh Co Ltd | 光走査装置及び画像形成装置 |
CN102053364A (zh) * | 2009-11-06 | 2011-05-11 | 佳能株式会社 | 扫描光学设备和使用其的成像设备 |
JP2014029482A (ja) * | 2012-07-05 | 2014-02-13 | Ricoh Co Ltd | 光走査装置及び画像形成装置 |
JPWO2016056543A1 (ja) * | 2014-10-07 | 2017-07-20 | コニカミノルタ株式会社 | 走査光学系及びレーダー |
JPWO2016056541A1 (ja) * | 2014-10-07 | 2017-07-27 | コニカミノルタ株式会社 | 走査光学系及びレーダー |
-
1998
- 1998-05-19 JP JP10136678A patent/JPH11326807A/ja active Pending
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6847389B2 (en) | 2003-05-02 | 2005-01-25 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Optical beam scanning device and image forming apparatus |
US7095431B2 (en) | 2003-05-02 | 2006-08-22 | Takashi Shiraishi | Optical beam scanning device and image forming apparatus |
US7304659B2 (en) | 2003-05-02 | 2007-12-04 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Optical beam scanning device and image forming apparatus |
JP2008129490A (ja) * | 2006-11-24 | 2008-06-05 | Ricoh Co Ltd | 光走査装置及び画像形成装置 |
US8199179B2 (en) | 2006-11-24 | 2012-06-12 | Ricoh Company, Ltd. | Image forming apparatus and scanning unit to scan a target surface using light fluxes |
USRE45945E1 (en) | 2006-11-24 | 2016-03-22 | Ricoh Company, Ltd. | Image forming apparatus and scanning unit to scan a target surface using light fluxes |
CN102053364A (zh) * | 2009-11-06 | 2011-05-11 | 佳能株式会社 | 扫描光学设备和使用其的成像设备 |
US8594533B2 (en) | 2009-11-06 | 2013-11-26 | Canon Kabushiki Kaisha | Scanning optical apparatus and image forming apparatus using the same |
JP2014029482A (ja) * | 2012-07-05 | 2014-02-13 | Ricoh Co Ltd | 光走査装置及び画像形成装置 |
JPWO2016056543A1 (ja) * | 2014-10-07 | 2017-07-20 | コニカミノルタ株式会社 | 走査光学系及びレーダー |
JPWO2016056541A1 (ja) * | 2014-10-07 | 2017-07-27 | コニカミノルタ株式会社 | 走査光学系及びレーダー |
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