JPH11326172A - 水分計 - Google Patents

水分計

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JPH11326172A
JPH11326172A JP10137004A JP13700498A JPH11326172A JP H11326172 A JPH11326172 A JP H11326172A JP 10137004 A JP10137004 A JP 10137004A JP 13700498 A JP13700498 A JP 13700498A JP H11326172 A JPH11326172 A JP H11326172A
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JP
Japan
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sample
heating
drying
weight
lid
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Pending
Application number
JP10137004A
Other languages
English (en)
Inventor
Teruo Hirota
輝夫 廣田
Kazunori Kurokawa
和則 黒川
Kazunori Miura
和則 三浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
YANAGAWA GIKEN KK
Original Assignee
YANAGAWA GIKEN KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 重量測定部と加熱乾燥部とを離間して配置す
ることによって、重量測定部が試料の重量測定を高精度
に行なうことができるとともに、試料の水分率を正確に
求めること。 【解決手段】 加熱乾燥部5を前記重量測定部3から離
間して配置し、前記試料を前記重量測定部3と前記加熱
乾燥部5との間で搬送する搬送機構6を設けたこと。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水分計に係り、特
に、試料の重量を測定する重量測定部に、この試料を加
熱乾燥する加熱乾燥部を設けた加熱水分蒸発型の水分計
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、木材、モルタル等の試料中の
水分率を測定する装置として、電気抵抗などの原理を使
用して被測定物の水分を蒸発乾燥させる加熱水分蒸発型
の水分計が用いられていた。
【0003】図6は、このような従来の加熱水分蒸発型
の水分計を示すものである。この水分計23は、偏平な
基部24を有しており、この基部24には、試料載置用
受け皿25を有する重量測定部26と、この重量測定部
26が測定した試料の水分率を演算する図示しない演算
部とが設けられている。また、前記基部24の上方に
は、底部が開口された箱形形状の蓋部27が前記試料載
置用受け皿25を任意に囲繞することができるように配
設されており、この蓋部27の内側には、試料載置用受
け皿25上の試料sを加熱するための加熱乾燥部として
の図示しないヒータが配設されている。
【0004】このような水分計23によれば、試料載置
用受け皿25上に試料を載置して、この試料の重量を測
定する。その後、蓋部27により試料を載置している試
料載置用受け皿25を囲繞して、ヒータにより試料を加
熱する。すると、このヒータの熱により試料から水分が
蒸発して除去される。そこで、水分除去後の試料の重量
を測定すれば、蒸発した水分の量から試料の水分率を演
算することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の水分計
においては、前記重量測定部26が、加熱乾燥部として
のヒータの近傍に配設されていたために、重量測定部2
6は試料の加熱乾燥の際に、前記加熱乾燥部が発する輻
射熱をまともに受けていた。
【0006】このため、重量測定部26の内部の制御系
などが加熱乾燥部の輻射熱の影響により狂ってしまい、
試料の重量測定の精度が低下しやすいという問題があっ
た。
【0007】本発明はこのような問題点に鑑みてなされ
たもので、重量測定部と加熱乾燥部とを離間して配置す
ることによって、重量測定部が試料の重量測定を高精度
に行なうことができるとともに、試料の水分率を正確に
求めることができる水分計を提供することを目的とする
ものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
本発明の請求項1に記載の水分計の特徴は、加熱乾燥部
を前記重量測定部から離間して配置し、前記試料を前記
重量測定部と前記加熱乾燥部との間で搬送する搬送機構
を設けた点にある。
【0009】そして、このような構成を採用したことに
より、重量測定部が加熱乾燥部の輻射熱の影響を受けず
に高精度の試料の重量測定を行なうことができ、試料の
水分率を正確に測定することが可能になる。
【0010】また、請求項2に記載の水分計の特徴は、
請求項1において基部に試料載置部が取付けられた前記
重量測定部を設け、この基部の上方を開閉し内側に前記
加熱乾燥部が取付けられた蓋部を前記基部に回動自在に
枢着し、前記搬送機構を、前記蓋部の回動動作に伴い前
記試料を昇降させるリンク機構により構成した点にあ
る。
【0011】そして、このような構成を採用したことに
より、蓋部の開閉動作に伴って試料の搬送を行なうこと
が可能になる。
【0012】また、請求項3に記載の水分計の特徴は、
請求項2において前記蓋部が前記基部の上方を閉じたと
きに前記試料を上昇させて前記蓋部の前記加熱乾燥部内
に臨ませ前記蓋部が前記基部の上方を開いたときに前記
試料を下降させて前記試料を前記試料載置部上に載置す
るように前記リンク機構は前記蓋部の開閉に連動するよ
うに構成されている点にある。
【0013】そして、このような構成を採用したことに
より、蓋部の閉動作に伴って前記試料を重量測定部から
離間させて加熱乾燥部へ搬送することが可能になるとと
もに、蓋部の開動作に伴って加熱乾燥部によって加熱乾
燥された試料を重量測定部へ搬送することが可能にな
る。
【0014】また、請求項4に記載の水分計の特徴は、
請求項1乃至請求項3のいずれか1項において、前記制
御部に、加熱乾燥前後における前記重量測定部の無負荷
重量測定値の変化量を測定し、この変化量を加熱乾燥前
後の試料の重量変化量に補正値として加算あるいは減算
する補正部を設けた点にある。
【0015】そして、このような構成を採用したことに
より、重量測定部に試料を載置しない状態において重量
測定部が検出する重量値(以下、無負荷重量測定値とい
う)が、加熱乾燥部の熱や経時の影響によって試料の加
熱乾燥前後で変化した場合であっても、その変化量を加
熱乾燥前後の試料の重量変化量に加算あるいは減算する
ことによって、加熱乾燥前後の試料の重量変化を正確に
測定することが可能になる。
【0016】また、請求項5に記載の水分計の特徴は、
請求項4において、前記搬送機構が前記試料を前記重量
測定部から前記加熱乾燥部に搬送することにより生じる
前記重量測定部の無負荷状態時において、前記重量測定
部が前記無負荷重量測定値を測定するようにした点にあ
る。
【0017】そして、このような構成を採用したことに
より、試料の加熱乾燥時に重量測定部が無負荷状態にな
ることを利用して加熱乾燥前後の無負荷重量測定値を効
率よく測定することができ、加熱乾燥後の試料の重量変
化をより正確に測定することが可能になる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る水分計1の実
施の一形態を図1乃至図5を参照して説明する。
【0019】本実施形態は、試料の重量を測定するため
に略偏平形状の基部2の上面端部近傍に配設された重量
測定部3と、この重量測定部3を囲繞するために前記基
部2の上方に配設された四角錐形状の蓋部4と、前記試
料を加熱するためにこの蓋部4の内部に設けられた加熱
乾燥部5と、前記試料を搬送するために前記蓋部4内に
設けられた搬送機構6と、前記重量測定部3および加熱
乾燥部5の動作を制御するために前記基部2に内蔵され
た制御部7とから構成されている。
【0020】前記各構成部についてより具体的に説明す
ると、前記重量測定部3は、試料重量を測定する重量セ
ンサ8と、この重量センサ8の一端面に垂直に取付けら
れた円筒形状の支持筒9と、この支持筒9によって支持
された前記試料を載置するための試料載置部10とから
構成されている。
【0021】前記重量センサ8は、試料の重量負荷によ
り図示しない金属線の試料の圧力下変形を電気抵抗値の
変化に置き換えて測定するいわゆる歪みゲージ式の重量
センサ8となっている。
【0022】前記重量センサ8の上面には前記支持筒9
の内側において鉛直方向上方に突出する円柱形状の試料
載置板支持部12が突設されており、この試料載置板支
持部12の上端には、試料を載置するための円盤状の試
料載置板11が支持されている。そして、これらの試料
載置板11と試料載置板支持部12とにより前記試料載
置部10が構成されている。これらの試料載置板11お
よび試料載置板支持部12は、下部に配設された重量セ
ンサ8への負荷を可能な限り少なくするという観点およ
び載置される試料を安定的に支持するという観点から、
ステンレス等の軽量でしかも優れた剛性を有する材料に
よって形成されている。さらに、前記試料載置板11
は、0.3〜0.5mm程度の薄い厚さで形成されてい
る。
【0023】また、前記試料載置板支持部12の下端部
は、前記重量センサ8の図示しない金属線に接続されて
いる。従って、試料載置板11に試料を載置した場合、
金属線には、試料載置板11に載置される試料による負
荷と、試料載置部10自身による負荷とが加わるように
なっている。従って、試料を重量センサ8が測定する値
は、試料の重量と試料載置部10の重量との合計値とな
る。また、試料載置板11に試料を載置しない場合にお
いても、重量センサ8は、試料載置部10のみの重量を
測定することになる。
【0024】前記支持筒9は、円筒形状に形成されてい
て前記試料載置板支持部12を挿通するようになってい
る。このため、前記支持筒9は、この支持筒9の内周面
を前記試料載置板支持部12の外周面に摺接させること
によって、この試料載置板支持部12の揺動を防止する
ことができるようになっている。
【0025】また、前記蓋部4は、内部が開口された四
角錐形状に形成されており、前記試料載置板11を上方
から覆い囲むようになっている。また、蓋部4の図1に
おける左下端部は、前記基部2の左上端部に、水平方向
の支軸2aにより回動自在に枢着されており、この支軸
2aを中心として前記蓋部4が回動し、前記試料載置板
11を任意に囲繞するようになっている。さらに、前記
蓋部4の内側上部には、前記加熱乾燥部5を取付けるた
めの取付板4aが設けられており、この取付板4aの下
方には、試料載置板11に載置された試料を加熱乾燥す
るための加熱乾燥部5が前記蓋部4の内側に位置するよ
うに設けられている。
【0026】前記加熱乾燥部5は、耐熱材料からなる円
筒形状の加熱乾燥炉5aを有しており、この加熱乾燥炉
5aの外壁には、発熱抵抗体5bが取付けられている。
この加熱乾燥炉5a内に試料が挿入されると、発熱抵抗
体5bの発熱により試料を加熱乾燥するようになってい
る。このとき試料は約70〜200℃の温度下で加熱さ
れる。
【0027】また、前記加熱乾燥部5は、前記蓋部4が
前記試料載置板11を囲繞している状態においても前記
重量測定部3の前記重量センサ8の上方に離間して位置
されることとなる。これは、重量センサ8が加熱乾燥部
5の発熱抵抗体5bの熱による影響を抑制するためのも
ので、加熱乾燥部5の発熱抵抗体5bと重量センサ8と
の距離は、加熱乾燥部5の発熱によって重量測定部3の
測定精度が影響を受けない程度とされており、加熱時に
おける加熱乾燥部5の位置は、前記試料載置板11から
1cm程度離間していることが好ましい。
【0028】さらに、この加熱乾燥部5は前記蓋部4の
開閉動作にともなって、図1に示す加熱乾燥位置から図
2に示す開放位置までの範囲を往復移動できるようにな
っている。
【0029】前記搬送機構6は、本実施形態においては
リンク機構により構成されており、この搬送機構6は、
前記蓋部4の前記支軸2aの図1における右方位置に枢
着され、この蓋部4の開閉動作にともなってこの蓋部4
側の端部が蓋部4と同方向に回動する平板状の第1回動
アーム14を有している。この第1回動アーム14の図
1における下端部には、この第1回動アーム14の回動
にともなって図1に示す加熱乾燥状態と図2に示す重量
測定状態との範囲を回動可能とされた長尺平板状の第2
回動アーム13の一端部13aが取付けられている。前
記第2回動アーム13は、長手方向のほぼ中央位置を基
部2内の図示しない側壁部に枢着されており、この位置
を支点として回動できるようになっている。そして、こ
の第2回動アーム13の図1における右側の端部13b
には、加熱乾燥時に前記試料載置板11に載置された試
料を前記加熱乾燥部5内に搬送するための平板状の試料
搬送アーム15が下端部を枢着されている。そして、こ
の試料搬送アーム15の上端部には、加熱乾燥時に試料
試料載置板11上の試料を載置しつつ搬送するための試
料搬送皿16が配設されている。
【0030】前記第1回動アーム14は、蓋部4の開閉
動作にともなって図1における時計方向あるいは反時計
方向に回動することで、下端部に取付けられた第2回動
アーム13の左端部13aをほぼ上下方向に回動させる
ようになっている。
【0031】また、前記第2回動アーム13は、前記第
1回動アーム14の回動にともなって図1における右端
部13bをほぼ上方向に回動させることで、この右端部
13bに枢着された試料搬送アーム15を上下方向に往
復移動させるようになっている。 また、前記試料搬
送アーム15は、長尺平板形状に形成されており、その
上端部には、内側へ直角に屈折された屈折部15aが形
成されている。そして、この屈折部15aには、前記試
料搬送皿16が固定されており、また、前記試料載置ア
ーム15が前記第2回動アーム13の回動にともなって
図1における上下方向に往復移動することで、前記試料
搬送皿16を上下方向に搬送するようになっている。
【0032】この試料搬送皿16の中央には、図3に示
すように前記試料載置板11の外径よりもわずかに大径
とされた円形孔17が形成されている。このため、前記
試料搬送皿16は、前記試料搬送アーム15の上下動に
伴って移動する場合であっても前記試料載置板11と当
接せずに上下方向へ往復移動することができるようにな
っている。従って、この試料搬送皿16は、試料の加熱
乾燥時には試料載置板11に載置された試料を上方の加
熱乾燥部5に搬送することができ、重量測定時には加熱
乾燥後の試料を下方に搬送して試料載置板11上に載置
させることができるようになっている。
【0033】なお、本実施形態において使用する試料
は、前記試料載置板11よりも外径が大きな試料皿Sに
収納されているものとする。
【0034】次に、前記制御部7について説明すると、
この制御部7は、図5に示すように、前記加熱乾燥部5
や重量センサ8の駆動制御を行なう基本制御部18と、
重量測定部3の試料載置板11に載置された試料の重量
0 を演算する試料重量演算部19と、試料の加熱乾燥
前後における測定系の経時変化を補正する補正部20
と、試料に含まれた水分の割合(水分率)を演算する水
分率演算部21とから構成されている。
【0035】前記基本制御部18は、前記加熱乾燥部5
の発熱抵抗体5bへの通電制御を行なうことによって加
熱乾燥炉5a内の温度調節をするようになっている。ま
た、この基本制御部18は、重量センサ8の前記金属線
に通電することによって、重量センサ8に、金属線の歪
による通電抵抗を負荷重量に換算させた重量測定を行な
わせるようになっている。
【0036】前記試料重量演算部19は、試料載置板1
1に試料を載置した状態(試料載置状態)における重量
測定値(以下、載置重量測定値Wn とする)から、試料
載置板11に試料を載置しない状態(無負荷状態)にお
ける加熱乾燥前の重量測定値(以下、無負荷重量測定値
の初期値w0 とする)を減算した値(Wn −w0 )を、
試料の重量Sn として演算するようになっている。な
お、S0 =W0 −w0 (n=0)は、加熱乾燥前の試料
の重量とし、S1 =W1 −w0 (n=1)は、加熱乾燥
後の試料の重量とする。
【0037】前記補正部20は、加熱乾燥前における無
負荷重量測定値の初期値w0と、加熱乾燥後における無
負荷重量測定値w1 との変化値の変化値(w0 −w1
を測定するようになっている。さらに、この補正部20
は、前記加熱前後における無負荷重量測定値の変化値w
0 −w1 を、加熱乾燥前後の試料の重量変化値(S0
1 (S1 は加熱乾燥後の試料の重量))に、補正値と
して加算あるいは減算するようになっている。
【0038】前記水分率演算部21は、加熱乾燥前後の
試料の重量変化値(S0 −S1 )に加熱乾燥前後におけ
る無負荷重量測定値の変化値(w0 −w1 )を加算ある
いは減算させた値(S0 −S1 )±(w0 −w1 )に基
づいて、試料の水分率を演算するようになっている。
【0039】また、前記基部2の上面には、図示しない
表示パネルが形成されており、この表示パネルには、加
熱乾燥前後の試料の重量や水分率等がデジタル表示で表
わされるようになっている。
【0040】次に、本発明の実施形態の作用について説
明する。
【0041】まず、蓋部4を開けて図2に示す状態にお
いて試料載置板11上に加熱乾燥前の試料を載置する。
そして、重量センサ8を駆動して加熱乾燥前の載置重量
測定値W0 を測定する。
【0042】次に、蓋部4を支軸2aを中心として図2
における時計方向に回動させて蓋部4を閉じ、蓋部4の
内部に配設された加熱乾燥部5を試料側へ移動させる。
【0043】また、蓋部4の回動の際に、搬送機構6の
第1回動アーム14の上端部も同方向に回動し、これに
ともなって第1回動アーム14の下端部を支持する第2
回動アーム13が図2における反時計方向に回動する。
【0044】そして、この第2回動アーム13の移動に
ともなって、この第2回動アーム13の右端部13bが
上方に移動し、この右端部13bに支持された試料搬送
アーム15が上方に移動する。
【0045】これによって、試料載置アーム15の上端
に配設された試料搬送皿16が上方に移動する。このと
き、前記試料試料載置板16は中央に円形孔17が形成
されているため、試料載置板11には当接せずに試料載
置板11上の試料のみを持ち上げて上方に搬送する。こ
のようにして、蓋部4の閉動作と、試料の搬送が一連の
操作で同時に進行される。そして、図1に示す状態にお
いて蓋部4が完全に閉じて試料の搬送も完了する。この
とき、試料搬送皿16に載置された試料は、加熱乾燥部
5の加熱乾燥炉5a内に挿入された状態になっている。
【0046】このとき、試料の搬送完了状態において、
前記試料載置板11の上には、試料が載置されておら
ず、無負荷状態となっているため前記重量センサ8によ
り、重量測定部3の無負荷重量測定値の初期値w0 を測
定する。
【0047】そして、前記試料重量演算部19におい
て、加熱乾燥前の試料の重量(S0 =W0 −w0 )が演
算される。
【0048】次に、前記加熱乾燥部5の発熱抵抗体5b
に通電して加熱乾燥部5を発熱させ、この加熱乾燥部5
内に搬送された試料の加熱乾燥を行なう。この際、加熱
乾燥部5は重量測定部3から十分に離間されているた
め、重量センサ8は発熱抵抗体5bの輻射熱の影響を受
けず測定精度が低下することはない。
【0049】そして、試料の加熱乾燥を一定時間行なっ
て、試料が十分に乾燥されたら、前記発熱抵抗体5bへ
の通電を止めて試料の加熱乾燥を終了する。
【0050】試料の加熱乾燥後、試料載置板11には試
料が載置されていない状態にあるため、前記重量センサ
8によって、加熱乾燥後の無負荷重量測定値w1 を測定
する。このw1 と加熱乾燥前に測定したw0 とに基づい
て前記補正部20が、加熱乾燥前後の無負荷重量測定値
の変化値w1 −w0 を演算する。
【0051】次に、前記蓋部4を図1における反時計方
向に回転して、蓋部4を開くと、蓋部4の内部に配設さ
れた加熱乾燥部5が図1における反時計方向に移動さ
れ、試料から離間される。
【0052】また、蓋部4の回動の際に、搬送機構6の
第1回動アーム14も同方向に回動し、これにともなっ
て第1回動アーム14の下端部を支持する第2回動アー
ム13が図1における時計方向に回動する。
【0053】そして、第2回動アーム13の図1におけ
る時計方向への回転にともなって、この第2回動アーム
13の右端部13bが下方に移動し、この右端部13b
に枢着されている試料搬送アーム15が下方に移動す
る。
【0054】これによって、試料載置アーム15の上端
に配設された試料搬送皿16が下方に移動する。このと
き、前記試料搬送皿16は、試料載置板11に当接せず
に載置していた試料を試料載置板11の上に載置させ
る。
【0055】このようにして、蓋部4の開動作と、加熱
乾燥後の試料の搬送が一連の操作で同時に進行される。
そして、図2に示す状態において蓋部4が完全に開い
て、加熱乾燥後の試料の搬送が完了する。
【0056】この加熱乾燥後の試料の搬送完了状態にお
いて、重量センサ8を駆動して加熱乾燥後の載置重量測
定値W1 を測定すると、前記試料重量演算部19が、加
熱乾燥後の試料の重量(S1 =W1 −w0 )を演算す
る。
【0057】次に、前記補正部において加熱乾燥前後の
試料の重量変化値S0 −S1 を演算する。さらに、前記
補正部20において演算された加熱乾燥前後の無負荷重
量測定値の変化値w1 −w0 を、補正値として前記重量
変化値S0 −S1 に加算あるいは減算する。
【0058】そして、前記水分率演算部21が、加熱乾
燥後の試料の重量変化値S0 −S1および補正値w1
0 に基づいて試料の水分率を演算するようになってい
る。この演算された水分率は、図示しない表示パネルで
表示する。
【0059】したがって、本発明の実施形態によれば、
重量測定部が加熱乾燥部5の輻射熱の影響を受けずに高
精度の試料の重量測定を行なうことができるため、試料
の水分率を正確に測定することが可能になる。
【0060】また、無負荷重量測定値が、熱や経時の影
響によって試料の加熱乾燥前後で変化した場合であって
も、その変化値w1 −w0 を加熱乾燥前後の試料の重量
変化値S0 −S1 に加算あるいは減算することによっ
て、加熱乾燥前後の試料の重量変化を正確に測定するこ
とが可能になる。
【0061】さらに、試料の加熱乾燥前後の試料の重量
変化値の補正を、加熱乾燥時に重量測定部3が無負荷状
態になることを利用して効率よく行なうことが可能にな
る。
【0062】なお、本発明は前記実施の形態のものに限
定されるものではなく、必要に応じて種々変更すること
が可能である。例えば、前記蓋部4は自動で開閉動作を
できるようにしてもよいし、手動で行なうようにしても
よい。
【0063】
【発明の効果】以上述べたように本発明の請求項1に係
る水分計によれば、試料の加熱乾燥時における熱の影響
を受けずに水分率を正確に測定することができる。
【0064】請求項2に係る水分計によれば、請求項1
に係る水分計の効果に加えて、簡易な構成により試料の
搬送を行なうことができる。
【0065】請求項3に係る水分計によれば、請求項2
に係る水分計の効果に加えて、蓋部の開閉動作と加熱乾
燥部および重量測定部の間における試料の搬送動作とを
連動させることができる。
【0066】請求項4に係る水分計によれば、請求項1
に係る水分計の効果に加えて、試料の加熱乾燥前後にお
ける重量測定系の経時変化の影響によらずに水分率を正
確に測定することができる。
【0067】請求項5に係る水分計によれば、請求項4
に係る水分計の効果に加えて、試料の加熱乾燥時に重量
測定部が無負荷状態になることを利用して効率的な試料
の重量測定値の補正を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る水分計の実施形態における加熱
乾燥状態を示す側面から見た断面図
【図2】 本発明に係る水分計の実施形態における試料
重量測定状態を示す側面から見た断面図
【図3】 本発明に係る水分計の実施形態における試料
載置状態を示す正面図
【図4】 本発明に係る水分計の実施形態における試料
搬送状態を示す正面図
【図5】 本発明に係る水分計の実施形態における制御
部を示すブロック図
【図6】 従来の加熱水分蒸発型水分計を示す斜視図
【符号の説明】
1 水分計 2 基部 3 重量測定部 5 加熱乾燥部 6 搬送機構 7 制御部 8 重量センサ 13 第2回動アーム 14 第1回動アーム 15 試料搬送アーム 16 試料搬送皿 20 補正部 21 水分率演算部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料の重量を測定する重量測定部と、前
    記試料を加熱乾燥する加熱乾燥部とを設けるとともに、
    これらの重量測定部および加熱乾燥部の動作を制御する
    制御部を設け、加熱乾燥前後における前記試料の重量変
    化量から前記試料の水分率を測定する水分計において、
    前記加熱乾燥部を前記重量測定部から離間して配置し、
    前記試料を前記重量測定部と前記加熱乾燥部との間で搬
    送する搬送機構を設けたことを特徴とする水分計。
  2. 【請求項2】 基部に試料載置部が取付けられた前記重
    量測定部を設け、この基部の上方を開閉し内側に前記加
    熱乾燥部が取付けられた蓋部を前記基部に回動自在に枢
    着し、前記搬送機構を、前記蓋部の回動動作に伴い前記
    試料を昇降させるリンク機構により構成したことを特徴
    とする請求項1に記載の水分計。
  3. 【請求項3】 前記蓋部が前記基部の上方を閉じたとき
    に前記試料を上昇させて前記蓋部の前記加熱乾燥部内に
    臨ませ前記蓋部が前記基部の上方を開いたときに前記試
    料を下降させて前記試料を前記試料載置部上に載置する
    ように前記リンク機構は前記蓋部の開閉に連動するよう
    に構成されていることを特徴とする請求項2に記載の水
    分計。
  4. 【請求項4】 前記制御部に、前記試料の加熱乾燥前後
    における前記重量測定部の無負荷重量測定値の変化量を
    測定して、この変化量を加熱乾燥前後の試料の重量変化
    量に補正値として加算あるいは減算する補正部を設けた
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項
    に記載の水分計。
  5. 【請求項5】 前記搬送機構が前記試料を前記重量測定
    部から前記加熱乾燥部に搬送することにより生じる前記
    重量測定部の無負荷状態時において、前記重量測定部が
    前記無負荷重量測定値を測定するようにしたことを特徴
    とする請求項4に記載の水分計。
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