JPH11326079A - 歪検出器 - Google Patents

歪検出器

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JPH11326079A
JPH11326079A JP12620798A JP12620798A JPH11326079A JP H11326079 A JPH11326079 A JP H11326079A JP 12620798 A JP12620798 A JP 12620798A JP 12620798 A JP12620798 A JP 12620798A JP H11326079 A JPH11326079 A JP H11326079A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
detection
metal member
cracks
strain detector
surface region
Prior art date
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Pending
Application number
JP12620798A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazushi Kuroda
和士 黒田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 歪検出器の検出特性を向上させる。 【解決手段】 表面領域上に、螺旋溝SGの形成時に金
属部材に導入されたクラックCRに、検出に寄与する磁
界が到達しないように、被覆膜CFを設けることによ
り、クラックCRの検出に対する影響を抑制し、検出特
性を向上させる。その溝形成時に金属部材に導入された
クラックに、検出に寄与する磁界が到達しないように被
覆膜を設けることにより、クラックの影響を抑制し、検
出特性を向上させることができる。また、被覆膜が、表
皮効果による磁界の浸透の深さ以上の厚みを有すること
とすれば、より確実にクラックの影響を抑制することが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トルクセンサ等の
歪検出器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の非接触磁歪式トルクセンサは、特
開平1−169983号公報に記載されている。同公報
に記載の歪検出器としてのトルクセンサは、回転軸に螺
旋溝を有する磁歪部を形成しておき、回転軸に印加され
るトルクを磁歪部に生じる透磁率の変化として検出する
応力異方性磁歪式トルクセンサを対象とする。螺旋溝の
形成時においては、磁歪部にクラックが残留し、このよ
うなクラックは検出特性を劣化させる。そこで、上記従
来のトルクセンサにおいては、磁歪部の表面にショット
ピーニング加工を施すことにより残留クラックを除去
し、検出特性の向上を図っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の歪検出器においては、ショットピーニング加工とい
う複雑な処理を行う必要があった。本発明は、このよう
な課題に鑑みてなされたものであり、従来に比してその
製造方法が簡易であるにも拘わらず検出特性を更に向上
させることが可能な歪検出器を提供することを目的とす
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明に係る歪検出器は、溝が形成された表面領域
を有する金属部材近傍にコイルを配置し、前記金属部材
の歪による前記溝の透磁率変化に応じて前記コイルの出
力信号が変化する歪検出器において、前記表面領域に設
けられた磁性材料からなる被覆膜を備えることを特徴と
する。
【0005】本歪検出器によれば、その溝形成時に金属
部材に導入されたクラックに、検出に寄与する磁界が到
達しないように被覆膜を設けることにより、クラックの
影響を抑制し、検出特性を向上させることができる。
【0006】また、被覆膜が、表皮効果による磁界の浸
透の深さ以上の厚みを有することとすれば、より確実に
クラックの影響を抑制することができる。
【0007】更に、磁性材料が、高透磁率を有すること
とすれば、金属部材の透磁率に拘わらず、検出に寄与す
る部分、すなわち被覆膜部分を通過する磁力線の磁束密
度を増加させることができ、クラックの影響を抑制しつ
つも更に検出感度を向上させることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、実施の形態に係る歪検出器
としてのトルクセンサについて説明する。同一要素又は
同一機能を有する要素には同一符号を用いるものとし、
重複する説明は省略する。
【0009】図1は、実施の形態に係るトルクセンサ1
を示す。トルクセンサ1は、トルクセンサ本体2及び電
気回路3とを備えている。トルクセンサ本体2は、トー
ションバー(金属部材)4と、トーションバー4の中央
部側外周に設けられた励振コイル5a,5b及び検出コ
イル6l,6rとから構成される。トルクセンサは、種
々の分野で用いられているが、特に車両においてはパワ
ーステアリング機構のステアリング操舵力検出に用いら
れている。図1においては、簡単のためトーションバー
4の長手方向を水平に配置して示すが、本トルクセンサ
1が例えばパワーステアリング機構に用いられる場合に
は、トーションバー4は縦に配置され、その両端に設け
られたピン7及び8がそれぞれステアリング軸及び車体
内の所定の下方部位に係合する。
【0010】トーションバー4は、その表面に複数の螺
旋溝がそれぞれ形成された左右表面領域9L,9Rを有
している。螺旋溝は、トーションバー4の長手方向に垂
直な方向からの一側面の投射像が、トーションバー4の
長手方向に対して45度の方向となるように伸延してい
る。左右の表面領域9L,9Rの螺旋溝は、その前記投
射像の伸延方向が直交するように形成されている。表面
領域9L,9Rの外周には検出コイル6l,6rがそれ
ぞれ設けられており、検出コイル6l,6rの外周には
励振コイル5a,5bがそれぞれ設けられている。
【0011】電気回路3は、励振コイル5a,5bに交
流電流を供給する励振回路3xと、励振コイル5a,5
bによって表面領域9L,9Rの表層を通過するように
発生した磁界に応じて検出コイル6l,6rに流れる交
流電流をそれぞれ直流化するローパスフィルタ3l,3
rと、ローパスフィルタ3l,3rから出力された信号
の差分を出力する差動増幅器3yとを備えている。
【0012】トーションバー4を捻じることによって、
表面領域9L,9Rに応力が導入されると、一方の表面
領域の螺旋溝の山部では引張応力が発生し、他方の表面
領域の螺旋溝の山部では圧縮応力が発生する。金属部材
を磁歪定数が正符号の鉄合金から構成するとすると、逆
磁歪効果により部材は引張応力方向に磁化されやすくな
り透磁率が増加する。したがって、トーションバー4を
捻じることによって、表面領域9L,9Rの一方の透磁
率が高くなり、他方の透磁率が低くなる。すなわち、ト
ーションバー4の捻じれ量(トルク)、換言すればトー
ションバー4の歪量に応じて表面領域9L,9Rの透磁
率が変化する。
【0013】励振コイル5a,5bに交流電流を供給し
た場合、その交流電流の角周波数をω、表面領域の透磁
率をμ、抵抗率をρとした時の磁界の浸透の深さδは、
δ=(2ρ/(ωμ))1/2で与えられる。したがっ
て、励振コイル5a,5bの励振によって、表面領域9
L,9R内を通過する磁力線は、交流電流の周波数を1
k〜100kHzとすると、表皮効果によって表面から
100μm以下の深さのところを通過する。
【0014】表面領域9L,9Rの表層の磁束密度B
は、表面領域9L,9Rの透磁率μに比例するので、透
磁率μの変化、すなわちトーションバー4の捻じれに応
じて検出コイル6l,6rから出力される交流電流の振
幅は変化することとなる。左右の検出コイル6l,6r
は、トーションバー4の特定方向の捻じれに対して交流
電流を出力するので、これをローパスフィルタ3l,3
rで直流化した後、差動増幅回路3yに入力すれば、捻
じれ量に応じた出力信号が差動増幅回路3yから出力さ
れる。なお、検出コイル6l,6rから出力される信号
に含まれるノイズ成分は同相なので、差動増幅回路3y
の通過後に除去される。
【0015】なお、この場合には、2つのローパスフィ
ルタ3l,3rの特性の相違が出力の安定性を抑制する
場合がある。そこで、別の回路構成として、検出コイル
6l,6rの出力差を増幅器で増幅した後、ローパスフ
ィルタで波形成形する構成を採用してもよい。
【0016】図2は、図1に示したトーションバー表面
領域9L部分のII−II矢印断面図である。なお、この断
面図はトーションバー表面領域9Rの断面図と同一であ
る。上述のように、検出に寄与するのは表皮効果による
表面領域9L,9Rの表層部分のみである。ここで、表
面領域9Lの螺旋溝SGは切削加工等のナーリング加工
によって形成される。したがって、螺旋溝SGの表面に
はその形成時に複数のマイクロクラックCRが導入され
ている。このクラックCRは、ヒステリシス特性等の検
出特性を劣化させる。そこで、表面領域9R上には、磁
性材料からなる被覆膜CFが設けられている。すなわ
ち、トルクセンサ1においては、螺旋溝SGの形成時に
金属部材4に導入されたクラックCRに、検出に寄与す
る磁界が到達しないように被覆膜CFを設けることによ
り、クラックCRの検出に対する影響を抑制し、検出特
性を向上させることができる。
【0017】また、被覆膜CFが、表皮効果による磁界
の浸透の深さδ以上の厚みを有することとすれば、より
確実にクラックCRの影響を抑制することができる。
【0018】更に、なお、金属部材4が磁性材料からな
る場合には、被覆膜CFの透磁率μがこれよりも高けれ
ば好ましい。すなわち、被覆膜CFを構成する磁性材料
が、高透磁率を有することとすれば、金属部材4の透磁
率μに拘わらず、検出に寄与する部分、すなわち被覆膜
CF部分を通過する磁力線の磁束密度を増加させること
ができ、クラックCRの影響を抑制しつつも更に検出感
度を向上させることができる。なお、強磁性材料として
は、鉄、パーマロイ、Mn−Znフェライト及びNi−
Znフェライト等が知られている。
【0019】被覆膜CFは、磁性材料の微粒子を接着剤
で表面領域に付着させる方法や、磁性材料を表面領域上
にメッキする方法があり、いずれの方法も処理後にトー
ションバー4を乾燥させる。
【0020】以上、説明したように、上記従来の歪検出
器においては、ショットピーニング加工という複雑な処
理を行う必要があったが、歪検出器においては、このよ
うな方法を行わずに、単に被覆膜CFを表面領域9L,
9R上に形成するのみで検出特性を更に向上させること
ができる。また、ショットピーニング加工に加えて被覆
膜CFを形成してもよい。
【0021】なお、上記実施の形態においては歪検出器
としてトルクセンサについて説明したが、歪の導入方向
を金属部材の長手方向とするように構成し、金属部材の
長手方向を鉛直方向に配置すれば、歪検出器を荷重セン
サとして使用することができる。
【0022】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明に係る歪
検出器によれば被覆膜を表面領域上に形成するのみで検
出特性を更に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】トルクセンサの構成を説明する説明図。
【図2】図1に示したトルクセンサのII-II矢印断面
図。
【符号の説明】
4…金属部材、6l,6r…コイル、9L,9R…表面
領域。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溝が形成された表面領域を有する金属部
    材近傍にコイルを配置し、前記金属部材の歪による前記
    溝の透磁率変化に応じて前記コイルの出力信号が変化す
    る歪検出器において、前記表面領域に設けられた磁性材
    料からなる被覆膜を備えることを特徴とする歪検出器。
  2. 【請求項2】 前記被覆膜は、表皮効果による磁界の浸
    透の深さ以上の厚みを有することを特徴とする請求項1
    に記載の歪検出器。
  3. 【請求項3】 前記磁性材料は、高透磁率を有すること
    を特徴とする請求項1に記載の歪検出器。
JP12620798A 1998-05-08 1998-05-08 歪検出器 Pending JPH11326079A (ja)

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JP12620798A JPH11326079A (ja) 1998-05-08 1998-05-08 歪検出器

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JPH11326079A true JPH11326079A (ja) 1999-11-26

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