JPH0745704B2 - トルクセンサ用被測定軸 - Google Patents

トルクセンサ用被測定軸

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JPH0745704B2
JPH0745704B2 JP12989987A JP12989987A JPH0745704B2 JP H0745704 B2 JPH0745704 B2 JP H0745704B2 JP 12989987 A JP12989987 A JP 12989987A JP 12989987 A JP12989987 A JP 12989987A JP H0745704 B2 JPH0745704 B2 JP H0745704B2
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Description

【発明の詳細な説明】
[発明の目的] (産業上の利用分野) この発明は、被測定軸に加えられたトルクを検出するの
に利用されるトルクセンサに係り、とくに大きなトルク
の検出を支障なく高精度で行うことが可能であるトルク
センサ用被測定軸に関するものである。 (従来の技術) 従来、被測定軸に加えられたトルクを検出するのに利用
されるトルクセンサとしては、例えば、第6図に示すよ
うなものがあった。 このトルクセンサ51は磁歪方式のものであって、磁気ひ
ずみ効果を有する材質よりなる被測定軸52の表面に、二
つの励磁コイル53と検出コイル54を配設し、前記励磁コ
イル53と検出コイル54の外周部に、かつ被測定軸52との
間で間隙55をおいて、高透磁率物質よりなるヨーク56を
設けた構造をなすものである。 この磁歪式トルクセンサ51を作動させるに際しては、励
磁コイル53に通電することによって、被測定軸52,間隙5
5およびヨーク56を通る磁気回路を形成させておく。こ
のとき、検出コイル54には誘導起電力が発生している。 このような状態において、被測定軸52にねじりトルクが
加えられると、この被測定軸52の磁気ひずみ効果によっ
て当該被測定軸52自体の透磁率が変化するため、前記磁
気回路を通る磁速密度が変化することとなり、これに対
応して検出コイル54に発生する誘導起電力も変化し、こ
の誘導起電力の変化を読み取ることによって、前記被測
定軸52に加えられたねじりトルクの値を知ることができ
る。 ところが、一般に使われる動力伝達軸(例えば、ドライ
ブシャフトやコラムシャフトなど)を被測定軸とする場
合を考えると、この種の動力伝達軸では磁気ひずみ効果
が小さいため、十分なトルク検出能力を発揮し得ない。 そこで、アモルファス磁性薄帯の磁気ひずみ効果が大き
いことを利用して、当該アモルファス磁性薄帯を回転軸
に巻いて先着剤により固定したトルクセンサが提案され
ている(特開昭58−9034号公報)。 しかし、このトルクセンサでは、アモルファス磁性薄帯
に対して熱処理によって所定の角度をもった磁化容易軸
を付与する必要があるなど、かなり繁雑な手段をもって
しか作り得ないという問題点がある。 そこで、磁気異方性を容易に得るために、第7図に示す
ように45゜方向に形成した多数のスリット57a,57bを有
するアモルファスの短ざく状磁気ひずみ磁性薄帯57を接
着剤により被測定軸(回転軸)52に接着して固定した第
8図に示すような構造をもつトルクセンサ51が提案され
ている(特開昭59−166827号公報)。 (発明が解決しようとする問題点) しかしながら、前述のような従来のトルクセンサ51にあ
っては、アモルファス磁性薄帯57を接着剤により被測定
軸52に接着して固定してなる構成であったため、当該被
測定軸52にアモルファス磁性薄帯57を均一に接着するこ
とが難しく、特性のばらつきが大きくなりやすいという
問題点がある。また、第9図に示すように、初期におい
て線Iに示す特性を出力したものが、接着剤のクリープ
現象のため、大きなトルク例えば10Kgf・m程度のトル
クを加えたあとは、同図の線IIに示すように、出力のシ
フトが起り、精度を高く保ち得ないという問題点があっ
た。 さらに、温度変化に対しては、温度が上昇すると接着剤
が軟化して上記と同様に出力のシフトが起り、また、ア
モルファス磁性薄帯57と被測定軸52との熱膨張差が大き
いことから、温度の変化に対して安定した出力が得られ
ないという問題点があった。 (発明の目的) この発明は、上述した従来の問題点に着目してなされた
もので、接着剤を使用しないため、従来のような接着剤
の使用にもとづく大トルク印加や温度変化による特性の
ばらつきがほとんどなく、大トルク印加および温度変化
に対しても安定した出力特性を示し、高感度で低ヒステ
リシスの精度の高いトルク測定を行うことが可能である
トルクセンサ用被測定軸を提供することを目的としてい
るものである。
【発明の構成】
(問題点を解決するための手段) この発明は、被測定軸に加えられたトルクを検出するト
ルクセンサの前記被測定軸に関するものであって、当該
被測定軸の少なくとも一部の表面ないしは全部の表面
に、溶射法により形成され且つAl含有量が8〜18重量%
であるFe−Al系合金層を設けている構成を有することを
特徴としており、Al含有量が8〜18重量%であるFe−Al
系合金層を溶射法により被測定軸の表面に形成させたも
のとすることによって、従来の接着剤による薄帯の固定
の場合における問題点を解決すると共に感度が良好でヒ
ステリシスが小さい被測定軸が得られるようにしたこと
を特徴としている。この場合、種々の溶射法および溶射
条件を選定することによってFe−Al系合金層の被測定軸
表面への接合強度を選ぶことができるので、被測定軸へ
の最大印加応力に対応した溶射法および溶射条件を選定
すればよい。 また、溶射により形成されるFe−Al系合金層において
も、当該Fe−Al系合金層中におけるAl濃度と、金属学的
相(Fe3Al型規則層,FeAl型規則相,不規則相の混合相
や、Fe3Al他規則相の規則度など)とを選定することに
よって、高精度で低ヒステリシスの精度の高いトルクセ
ンサを得ることができるようになる。この金属学的相の
調整は、溶射方法および溶射条件の選定や、溶射後の熱
処理方法および熱処理条件(加熱温度,加熱保持時間,
加熱後の冷却速度など)の選定によって行うことが可能
である。 この発明に係るトルクセンサ用被測定軸のより望ましい
実施態様においては、前記Fe−Fl系合金層が、不規則相
単相、もしくはFe3Al型規則相,FeAl型規則相および不規
則相のうちの2種以上を含む混合相よりなり、Fe3Al型
規則相の規則度が0.9以下である鉄−アルミニウム系合
金からなるものとするのがよい。 また、この発明の実施態様において、前記被測定軸は、
当該被測定軸の軸方向と一定の角度をなすように、表面
部に適宜間隔毎に、溶射法によりFe−Al系合金層を形成
することによって形状磁気異方性をもたせたものとする
ことができ、具体的には例えば前記Fe−Al系合金層によ
る形状磁気異方性はその方向を逆にした一対として形成
させることが可能であり、さらには前記一対のFe−Al系
合金層に対向する一対のコイルを巻回した構成とするこ
とができる。そして、一対のコイルを巻回する場合にお
いては当該コイルを励磁用発振器と接続し、励磁方向を
同一方向に合わせた構成とすることができる。さらに
は、トルク負荷による前記一対のFe−Al系合金層におけ
る透磁率の変化を対向するコイルのインダクタンス変化
として交流ブリッジにより差動増幅器を介して検出する
構成とすることもできる。 また、この発明の他の実施態様においては、被測定軸の
表面に励磁コイルと検出コイルとを45゜方向に対向設置
したいわゆる磁気ヘッド方式のトルクセンサの被測定軸
としても用いることも可能である。 この発明によるトルクセンサ用被測定軸において、その
表面に溶射法により形成されるFe−Al合金層中のAl含有
量が8重量%以上18重量%以下であるものとすることが
とくに望ましい。すなわち、Al含有量の感度に対する影
響については、Al含有量が18重量%を超えると著しく低
下する傾向となり、またヒステリシスに対する影響につ
いては、Al含有量の増加とともに減少し、14重量%の近
傍で零となることによる。したがって、トルクセンサに
要求される精度にもよるが、通常の場合には、ヒステリ
シスが10%以内の精度を満足させるようにすることが望
ましく、Fe−Al系合金層中のAl含有量を8重量%以上と
するのがよい。また、Al含有量が18重量%を超えると室
温では非磁性となり、感度が零となるので、18重量%以
下とするのがよい。 また、Fe3Al型規則相の規則度とヒステリシスとの関係
を調べたところ、Fe3Al型規則相の規則度が0.9を超え、
完全な規則相に近づくとヒステリシスが増大して10%を
超える傾向となるので、Fe3Al型規則相の規則度は0.9以
下とするのがとくに望ましい。 このFe3Al型規則相の規則度の調整は、溶射方法の選定
や、溶射終了後における冷却手法(再加熱をも含む。)
を選定することによって可能である。さらには、前記Fe
−Al系合金層は、その電気抵抗率が75μΩ−cm以上であ
るものがとくに好ましい。 このように、トルクセンサ用被測定軸として、その表面
の少なくとも一部に、より望ましくは、不規則相よりな
るFe−Al系合金層、もしくは規則度が0.9以下のFe3Al型
規則相,FeAl型規則層および不規則相のうちの2種以上
を含む混合相よりなるFe−Al系合金層を、溶射法により
形成して設けたものを用いることによって、高感度でか
つヒステリシスの著しく少ない二律背反的な特性のいず
れにも優れた出力特性をもつトルクセンサとすることが
できる。 第1図はこの発明の一実施態様によるトルクセンサの構
成を示す断面説明図である。 図に示すトルクセンサ1は、例えば構造用炭素鋼や合金
鋼からなる被測定軸2を有しており、この被測定軸2の
表面には、例えば、不規則相単相や、規則度が0.9以下
のFe3Al型規則相,FeAl型規則相および不規則相のうちの
2種以上を含む混合相,よりなるFe−Al系合金層3が溶
射法により形成されている。この被測定軸2の表面に溶
射法により形成されるFe−Al系合金層3は、当該被測定
軸2の軸心方向に対し所定の角度をなす帯状部3a,3bが
適宜間隔毎に形成してあり、これら帯状部3a,3bによっ
て形状磁気異方性をもつようにしてある。 この場合、前記一方の帯状部3aと、他方の帯状部3bと
は、軸心方向に対し同じ傾斜角度(この実施態様では45
゜)でかつ互いに反対方向に傾斜した状態で一対のもの
としてある。 また、このトルクセンサ1は、前記被測定軸2のほか、
当該被測定軸2に形成した一方の帯状部3aと他方の帯状
部3bにそれぞれ対向して配置させた一対のコイル4a,4b
を有しており、前記コイル4a,4bの外側に、かつ被測定
軸2との間で間隙5をおいて、高透磁率材料よりなる円
筒状のヨーク6を設けた構造をなすものである。 このような構造のトルクセンサ1において、コイル4a,4
bは、第2図に例示するように、抵抗器7,8と組合わされ
てブリッジ回路を構成し、このブリッジ回路にバランス
用の可変抵抗器9を設けると共に、ブリッジ回路の接続
点A,C間には励磁用発振器10を接続して励磁方向を同一
方向に合わせ、接続点B,B′間には差動増幅器11を接続
して、出力端子12,13より検出出力を取り出すことがで
きるようにしてある。 このようなトルクセンサ1の差動に際しては、励磁用発
振器10より、コイル4a,4bに一定振幅(V)および周波
数(f)の交流を通電する。この通電によって、被測定
軸2→間隙5→ヨーク6→間隙5→被測定軸2を磁路と
する磁力線が、コイル4a,4bを取り囲むように発生す
る。そして、前記磁力線は被測定軸2の表面部分を流
れ、被測定軸2には帯状部3a,3bが当該被測定軸2の軸
心方向と所定の角度をなすように形成してあるため、形
状磁気異方性の効果が現われる。 そこで、被測定軸2に対して第1図に示すT方向にトル
クが印加されると、一方の帯状部3aは右45゜方向に形成
されているため、最大引張応力+σが作用し、反対に、
他方の帯状部3bは左45゜方向に形成されているため、最
大圧縮応力−σが作用する。 したがって、一方のコイル4aのインダクタンスは増大
し、他方のコイル4bのインダクタンスは減少するので、
第2図に示したブリッジ回路のバランスがくずれ、出力
端子12,13間に前記トルクTに対応した出力が生じる。
また、トルクが逆方向に印加された場合には、前述した
のと逆の作用により、一方のコイル4aのインダクタンス
は減少し、他方のコイル4bのインダクタンスは増大する
ので、第2図に示したブリッジ回路のバランスがくず
れ、出力端子12,13間に前記トルクTに対応した出力が
生じ、この結果第3図に示すような出力特性を得ること
ができる。 この実施態様においては、上述のように、帯状部3a,3b
をその傾きが反対である一対のものとし、それぞれにコ
イル4a,4bを対向させて、前記帯状部3a,3bにおける磁性
変化の差をブリッジ回路により検出するようにしている
ので、Fe−Al系合金層3の透磁率が温度によって変化し
たとしても出力の零点は動かないものとすることがで
き、トルクの検出精度を高いものとすることが可能であ
る。 前記実施態様では、被測定軸2に対するトルク印加によ
る一対の帯状部3a,3bの透磁率変化を、一対のコイル4a,
4bのインダクタンス変化としてとらえ、交流ブッリジに
より作動増幅器11を介して検出するいわゆる自己インダ
クタンスの変化を利用した自己励磁方式によるものとし
ているが、第6図に示したように、励磁コイルと検出コ
イルを設けたいわゆる相互インダクタンスの変化を利用
した外部励磁方式としたトルクセンサにも前記構成の被
測定軸2を適用することが可能である。 第4図(a),(b)は、この発明に係るトルクセンサ
用被測定軸が適用されるトルクセンサの他の実施態様を
示す図である。このトルクセンサ21は、被測定軸22を有
しており、この場合、被測定軸22は、構造用炭素鋼や構
造用合金鋼あるいはステンレス鋼よりなり且つ表面に溶
射法により形成したFe−Al系合金層23を設けてなるもの
である、そして、この被測定軸22の外周に、当該被測定
軸22に対し所定の間隔24をおいて、例えばパーマロイ等
の高透磁率材料から形成したヨーク25を近接配置し、こ
のヨーク25に、前記被測定軸52に設けたFe−Al系合金層
23を磁路の一部とする磁気回路を形成する励磁手段とし
ての励磁コイル26と、前記被測定軸52に設けたFe−Al系
合金層23を通る磁歪成分を検出する検出手段としての検
出コイル27とが設けてあり、励磁コイル26から発せられ
た磁束が被測定軸22に設けたFe−Al系合金層23およびヨ
ーク25を磁路とする磁気回路を形成するようにした構造
をなすものである。 このトルクセンサ21において、例えば被測定軸22の軸横
断面に向かって時計方向にトルクを加えた場合、軸方向
と45度傾いた右方向の引張り応力+σによる透磁率の増
加と、45度傾いた左方向の圧縮応力−σによる透磁率の
減少との和を出力としてとらえ、これによりトルクの検
出を行う。 上記したような被測定軸の少なくとも一部の表面にAl含
有量が8〜18重量%であるFe−Al系合金層を溶射法によ
り形成させた本発明に係るトルクセンサ用被測定軸で
は、上記した励磁・検出方式(磁気ヘッド検出方式,自
己インダクタンスの変化を利用した検出方式,相互イン
ダクタンスの変化を利用した検出方式)の種類に限定さ
れずに適用することが可能である。 (実施例) 実施例1 この実施例では、被測定軸の母材として外径18mmのステ
ンレス鋼(SUS304)を選び、溶射材としてFe−Al系合金
粉末を用いてプラズマ溶射を行うことにより、母材表面
にFe−Al系合金層を形成させた。このとき、Fe−Al系合
金層の厚さは1mmとし、被測定軸の外径が20mmとなるよ
うにした。次に、前記被測定軸の表面に、幅2mm,深さ1m
m,片側8本,角度45゜の溝付け加工を行って、第1図に
示したような帯状部(3a,3b)を形成した被測定軸
(2)を用意した。 次いで、第1表に示すように、一部の被測定軸(2)は
溶射のままとし、他の一部の被測定軸(2)に対して
は、600℃×1hr加熱保持後真空中で油冷する熱処理を施
した。 このようにして形成されたFe−Al系合金層(3)中のAl
含有量は13.2重量%であり、溶射したままのFe−Al系合
金層(3)のFe3A型規則相の規則度は0.61であり、上記
熱処理を施した場合のそれは0.23であった。 次に、自己励磁方式により、第1表に示すように、第1
図に示したコイル(4a,4b)の巻数をそれぞれ44ターン
とし、励磁用発振器(10)による測定周波数を30KHzと
し、測定電流を100mAとした状態で1Kgf・mのトルクを
被測定軸(2)に印加した。 この結果、第1表に示すように第5図に示す出力特性に
おける感度[S]は、溶射のままの場合に±3.2V/Kgf・
m,熱処理を施した場合に±4.3V/Kgf・mであり、ヒステ
リシス[H]は、溶射のままの場合に4%であり、熱処
理を施した場合に1%であって、すぐれた結果が得られ
た。 実施例2 この実施例では、前記実施例1とほぼ同様の被測定軸を
用意し、第4図に示した磁気ヘッド方式のトルクセンサ
(21)に適用した。この場合、前記実施例1の被測定軸
に比べて、Fe−Al系合金層(23)中のAl含有量が12.7重
量%であり、溶射したままのFe−Al系合金層(23)中の
Fe3Al型規則相の規則度は0.62であり、熱処理を施した
場合のそれは0.22であるところが異なっている。 次に、磁気ヘッド方式により、第1表に示すように、第
4図に示した励磁コイル(26)を100ターン,検出コイ
ル(27)を100ターンとし、測定周波数を10KHzとし、測
定電流を200mAした状態で1Kgf・mのトルクを被測定軸
(22)に印加した。 この結果は同じく第1表に示すとおり良好なる結果であ
った。 実施例3 この実施例では、被測定軸の母材として外径20mmのステ
ンレス鋼(SUS304)を選び、溶射材としてFe−Al系合金
粉末を用いてプラズマ溶射を行うことにより、母材表面
にFe−Al系合金層を形成させ、実施例1の場合と同様に
角度45゜の溝付け加工を行って、第1図に示したような
帯状部(3a,3b)を形成した被測定軸(2)を用意し
た。 次いで、第1表に示すように、800℃×1hr加熱保持後油
冷したのち400℃×1hr加熱保持後炉冷する熱処理を施し
た。 このようにして形成されたFe−Al系合金層(3)中のAl
含有量は11.9重量%であり、Fe3Al型規則相の規則度は
0.37であった。 次に、同じく第1表に示した条件で、自己励磁方式によ
るトルクの検出と、外部励磁方式によるトルクの検出を
行ったところ、同じく第1表に示すトルク検出結果が得
られ、感度[S]が高くかつヒステリシス[H]の小さ
い良好なる検出結果が得られた。 実施例4 この実施例では、被測定軸の母材として外径100mmの機
械構造用合金鋼(SCM440)高周波焼入れ焼もどし材を選
び、溶射材としてFe−Fl系合金線材を用いて線爆溶射を
行うことにより、母材表面にFe−Al系合金層を形成させ
た。 次に、第1表に示すように、実施例3と同じ条件で熱処
理を施した。このようにして形成されたFe−Al系合金層
中のAl含有量は14.1重量%であり、Fe3Al型規則相の規
則度は0.42であった。 次いで、実施例2と同じ磁気ヘッド方式により各コイル
数を設定し、測定周波数を10KHz,測定電流を50mAとした
状態で被測定軸(22)に1Kgf・mおよび10Kgf・mのト
ルクを印加した。 この結果、トルク検出感度[S]およびヒステリシス
[H]は同じく第1表に示すとおり良好なる値を示し
た。
【効果の効果】
以上説明したきたように、この発明によれば、被測定軸
に加えられたトルクを検出するトルクセンサの前記被測
定軸において、当該被測定軸の少なくとも一部の表面
に、溶射法により形成され且つAl含有量が8〜18重量%
であるFeAl系合金層を設けている構成としたから、従来
の接着剤を用いて磁性体薄膜を接着固定した場合のよう
な前記接着剤の使用にもとづく大トルク印加や温度変化
による不具合の発生をなくすことが可能であり、大トル
クが印加された場合および温度変化が大きい場合であっ
ても安定した出力特性が得られ、高感度で且つ低ヒステ
リシスの精度の高いトルク測定を行うことが可能になる
という非常に優れた効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】 第1図はこの発明の一実施態様におけるトルクセンサの
縦断面説明図、第2図は第1図のトルクセンサに接続す
る電気回路図、第3図はトルクセンサの出力特性図、第
4図(a)(b)は他の実施態様におけるトルクセンサ
の各々正面説明図および側面説明図、第5図は感度
[S]およびヒステリシス[H]の測定要領を示す説明
図、第6図は従来のトルクセンサの縦断面図、第7図は
従来のトルクセンサ用被測定軸に貼り付ける磁性薄膜の
展開図、第8図は第7図の磁性薄膜を接着剤により貼り
付けた被測定軸を用いたトルクセンサの縦断面図、第9
図は従来のトルクセンサの出力特性図である。 1,21……トルクセンサ、 2,22……被測定軸、 3,23……Fe−Al系合金層。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被測定軸に加えられたトルクを検出するト
    ルクセンサの前記被測定軸において、当該被測定軸の少
    なくとも一部の表面に、溶射法により形成され且つAl含
    有量が8〜18重量%であるFe−Al系合金層を設けている
    ことを特徴とするトルクセンサ用被測定軸。
  2. 【請求項2】Fe−Al系合金層は、不規則相単相、もしく
    はFe3Al型規則相,FeAl型規則相および不規則相のうちの
    2種以上を含む混合相よりなり、Fe3Al型規則相の規則
    度が0.9以下であることを特徴とする特許請求の範囲第
    (1)項に記載のトルクセンサ用被測定軸。
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