JPH11325638A - 多室型空気調和装置 - Google Patents
多室型空気調和装置Info
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- JPH11325638A JPH11325638A JP10125655A JP12565598A JPH11325638A JP H11325638 A JPH11325638 A JP H11325638A JP 10125655 A JP10125655 A JP 10125655A JP 12565598 A JP12565598 A JP 12565598A JP H11325638 A JPH11325638 A JP H11325638A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 暖房および冷房運転において高信頼性、高効
率化を図りつつ良好な空調制御を行うことを目的とす
る。 【解決手段】 吐出過熱度の制御を目的とし開度を決定
する第1開度決定器23と、吐出過熱度を変数とするフ
ァジィメンバーシップ関数により、第1開度決定器23
で得た開度と前回制御時の開度から膨張弁開度を演算す
る第2開度決定器24と、室内熱交換器出口過冷却度の
制御を目的として算出した開度変化量を第2開度決定器
24で得た開度に加算して開度を決定する第3開度決定
器25と、空調空間の温度制御を目的として算出した開
度変化量を第2開度決定器24で得た開度に加算して開
度を決定する第4開度決定器26と、室内熱交換器出口
過冷却度を変数とするファジィメンバーシップ関数によ
り、第3開度決定器25および第4開度決定器26で決
定した開度から膨張弁開度を演算する第5開度決定器2
7とからなる膨張弁制御装置21を備える。
率化を図りつつ良好な空調制御を行うことを目的とす
る。 【解決手段】 吐出過熱度の制御を目的とし開度を決定
する第1開度決定器23と、吐出過熱度を変数とするフ
ァジィメンバーシップ関数により、第1開度決定器23
で得た開度と前回制御時の開度から膨張弁開度を演算す
る第2開度決定器24と、室内熱交換器出口過冷却度の
制御を目的として算出した開度変化量を第2開度決定器
24で得た開度に加算して開度を決定する第3開度決定
器25と、空調空間の温度制御を目的として算出した開
度変化量を第2開度決定器24で得た開度に加算して開
度を決定する第4開度決定器26と、室内熱交換器出口
過冷却度を変数とするファジィメンバーシップ関数によ
り、第3開度決定器25および第4開度決定器26で決
定した開度から膨張弁開度を演算する第5開度決定器2
7とからなる膨張弁制御装置21を備える。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、1台の室外ユニッ
トで複数の部屋の空調を行う多室型の空気調和装置であ
り、主に一般家庭で使用される住宅用多室型空気調和装
置に関する。
トで複数の部屋の空調を行う多室型の空気調和装置であ
り、主に一般家庭で使用される住宅用多室型空気調和装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】1台の室外ユニットで複数の部屋の空調
を行う多室型空気調和装置においては、空気調和を行う
空調空間の温度を適切に調節するとともに圧縮機保護の
ために圧縮機に吸入される冷媒の過熱度の制御を行う必
要がある。それに加えて、室内側熱交換器から吐出され
る冷媒の過冷却度あるいは過熱度の制御を行えば、冷媒
を各室内ユニットに適切に分配し効率よく運転すること
ができる。
を行う多室型空気調和装置においては、空気調和を行う
空調空間の温度を適切に調節するとともに圧縮機保護の
ために圧縮機に吸入される冷媒の過熱度の制御を行う必
要がある。それに加えて、室内側熱交換器から吐出され
る冷媒の過冷却度あるいは過熱度の制御を行えば、冷媒
を各室内ユニットに適切に分配し効率よく運転すること
ができる。
【0003】従来、主に住宅用に用いられる多室型空気
調和装置の膨張弁の制御方法は、図9に示すようなテー
ブルを用いた制御方式が一般的であった。図に示すよう
に従来の住宅用の多室型空気調和装置の制御方法は、膨
張弁全開時の開度を100%とした場合、各々の空調空
間の温度と目標温度との差の大小と室内ユニットの定格
能力により場合分けし、各々に対応した膨張弁開度を絶
対値で与えるというものであった。
調和装置の膨張弁の制御方法は、図9に示すようなテー
ブルを用いた制御方式が一般的であった。図に示すよう
に従来の住宅用の多室型空気調和装置の制御方法は、膨
張弁全開時の開度を100%とした場合、各々の空調空
間の温度と目標温度との差の大小と室内ユニットの定格
能力により場合分けし、各々に対応した膨張弁開度を絶
対値で与えるというものであった。
【0004】また、主にビル用途に用いられる多室型空
気調和装置の暖房運転時の制御方法としてファジィ論理
を用いて行う方法が特開平4−203854号公報に示
されている。以下その多室型空気調和装置の構成につい
て図10を参照しながら説明する。図に示すように圧縮
機101、蒸発器102、蒸発器側膨張弁103等から
なる室外ユニット104と、複数の室内ユニット105
a、105b、105cで構成されている。室内ユニッ
ト105aは、凝縮器106a、凝縮器側膨張弁107
a等から構成され、室内ユニット105bは、凝縮器1
06b、凝縮器側膨張弁107b等から構成され、室内
ユニット105cは、凝縮器106c、凝縮器側膨張弁
107c等から各々構成されている。圧縮機101によ
り圧縮されたガス冷媒は、各室内ユニット105a、1
05b、105cに送られ、各凝縮器106a、106
b、106cによって室内へ熱を放出し液化された後、
各凝縮器用膨張弁107a、107b、107cおよび
蒸発器側膨張弁103を経由することにより、断熱膨張
をして、温度低下する。温度低下した冷媒は、蒸発器1
02により室外の熱を奪い、気化する。気化した冷媒は
再び圧縮機101に送られる。ここで制御装置(図示せ
ず)は、蒸発器入口温度センサ108により検出した温
度と、圧縮機吸入口温度センサ109により検出した温
度を用いて、圧縮機101に吸入される冷媒の過熱度を
算出し、過熱度が設定値に一致するように、蒸発器用膨
張弁103を操作する。また、各室の室温を室温センサ
110a、110b、110cにより検出し、各凝縮器
側膨張弁107a、107b、107cの開度を操作す
ることにより、各部屋の熱負荷に応じて冷媒を分配す
る。さらに、圧力センサ111により検出した圧力よ
り、吐出側飽和蒸気温度を算出し、各凝縮器出口温度セ
ンサ112a、112b、112cにより検出した各凝
縮器出口の温度とを用いて、各室内ユニット105a、
105b、105cの過冷却度を算出する。各室内ユニ
ットの過冷却度が設定幅よりも小さい場合あるいは大き
い場合は、各凝縮器側膨張弁107a、107b、10
7cの開度を各室内ユニットの過冷却度が、設定幅の内
の値になるように操作する。このように各凝縮器側膨張
弁107a、107b、107cは、室温制御と過冷却
度制御との2つの制御モードで操作される。この2つの
制御モードはファジィ論理によって切り換えていた。
気調和装置の暖房運転時の制御方法としてファジィ論理
を用いて行う方法が特開平4−203854号公報に示
されている。以下その多室型空気調和装置の構成につい
て図10を参照しながら説明する。図に示すように圧縮
機101、蒸発器102、蒸発器側膨張弁103等から
なる室外ユニット104と、複数の室内ユニット105
a、105b、105cで構成されている。室内ユニッ
ト105aは、凝縮器106a、凝縮器側膨張弁107
a等から構成され、室内ユニット105bは、凝縮器1
06b、凝縮器側膨張弁107b等から構成され、室内
ユニット105cは、凝縮器106c、凝縮器側膨張弁
107c等から各々構成されている。圧縮機101によ
り圧縮されたガス冷媒は、各室内ユニット105a、1
05b、105cに送られ、各凝縮器106a、106
b、106cによって室内へ熱を放出し液化された後、
各凝縮器用膨張弁107a、107b、107cおよび
蒸発器側膨張弁103を経由することにより、断熱膨張
をして、温度低下する。温度低下した冷媒は、蒸発器1
02により室外の熱を奪い、気化する。気化した冷媒は
再び圧縮機101に送られる。ここで制御装置(図示せ
ず)は、蒸発器入口温度センサ108により検出した温
度と、圧縮機吸入口温度センサ109により検出した温
度を用いて、圧縮機101に吸入される冷媒の過熱度を
算出し、過熱度が設定値に一致するように、蒸発器用膨
張弁103を操作する。また、各室の室温を室温センサ
110a、110b、110cにより検出し、各凝縮器
側膨張弁107a、107b、107cの開度を操作す
ることにより、各部屋の熱負荷に応じて冷媒を分配す
る。さらに、圧力センサ111により検出した圧力よ
り、吐出側飽和蒸気温度を算出し、各凝縮器出口温度セ
ンサ112a、112b、112cにより検出した各凝
縮器出口の温度とを用いて、各室内ユニット105a、
105b、105cの過冷却度を算出する。各室内ユニ
ットの過冷却度が設定幅よりも小さい場合あるいは大き
い場合は、各凝縮器側膨張弁107a、107b、10
7cの開度を各室内ユニットの過冷却度が、設定幅の内
の値になるように操作する。このように各凝縮器側膨張
弁107a、107b、107cは、室温制御と過冷却
度制御との2つの制御モードで操作される。この2つの
制御モードはファジィ論理によって切り換えていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来のテーブル
を用いた制御方式では、膨張弁で圧縮機に吸入される冷
媒の状態を制御することが困難であり、圧縮機保護に対
して膨張弁を有効に動作させることができず、また、空
調負荷に応じて段階的に膨張弁開度を切り換えるのでき
め細かな空調制御の実現が困難であり、さらに、室内側
熱交換器から吐出される冷媒の過冷却度あるいは過熱度
の制御を行っていないので、効率の悪い運転が行われて
いても、その状態を回避できないという課題があった。
を用いた制御方式では、膨張弁で圧縮機に吸入される冷
媒の状態を制御することが困難であり、圧縮機保護に対
して膨張弁を有効に動作させることができず、また、空
調負荷に応じて段階的に膨張弁開度を切り換えるのでき
め細かな空調制御の実現が困難であり、さらに、室内側
熱交換器から吐出される冷媒の過冷却度あるいは過熱度
の制御を行っていないので、効率の悪い運転が行われて
いても、その状態を回避できないという課題があった。
【0006】また、主にビル用途の多室型空気調和装置
に用いられている制御方法は、室外ユニットに設けた蒸
発器側膨張弁で吸入過熱度を制御するとともに、各々の
室内ユニットに設けた凝縮器側膨張弁で空調空間の温度
と室内熱交換器の出口部の冷媒の過冷却度を制御するこ
とにより、高信頼性、高効率化を図りながら空調空間の
温度制御を行っているが、主に住宅に用いられる多室型
空気調和装置では、冷媒通過音等の問題から膨張弁は室
外ユニット内に設けるのが一般的であり、また、室外ユ
ニットの小型軽量化、低コスト化の観点から接続される
室内ユニットと等しい数の膨張弁を凝縮、蒸発兼用とし
て室外ユニット内に付設する構成が主流となっているの
で、従来の主にビル用途の多室型空気調和装置に用いら
れている制御方法では住宅用の多室型空気調和装置の構
成には対応できないという課題があった。
に用いられている制御方法は、室外ユニットに設けた蒸
発器側膨張弁で吸入過熱度を制御するとともに、各々の
室内ユニットに設けた凝縮器側膨張弁で空調空間の温度
と室内熱交換器の出口部の冷媒の過冷却度を制御するこ
とにより、高信頼性、高効率化を図りながら空調空間の
温度制御を行っているが、主に住宅に用いられる多室型
空気調和装置では、冷媒通過音等の問題から膨張弁は室
外ユニット内に設けるのが一般的であり、また、室外ユ
ニットの小型軽量化、低コスト化の観点から接続される
室内ユニットと等しい数の膨張弁を凝縮、蒸発兼用とし
て室外ユニット内に付設する構成が主流となっているの
で、従来の主にビル用途の多室型空気調和装置に用いら
れている制御方法では住宅用の多室型空気調和装置の構
成には対応できないという課題があった。
【0007】本発明は、上記の問題点を解決するもので
あり、接続される室内機と等しい数の膨張弁で暖房運転
および冷房運転において高信頼性、高効率化を図りつつ
良好な空調制御を行える多室型空気調和装置を提供する
ことを目的としている。
あり、接続される室内機と等しい数の膨張弁で暖房運転
および冷房運転において高信頼性、高効率化を図りつつ
良好な空調制御を行える多室型空気調和装置を提供する
ことを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の多室型空気調和
装置は上記目的を達成するために、圧縮機の吐出部の冷
媒の過熱度である圧縮機吐出過熱度を検出する圧縮機吐
出過熱度検出器と、室内熱交換器の吐出部の冷媒の過冷
却度である室内熱交換器出口過冷却度を検出する室内熱
交換器出口過冷却度検出器と、室内ユニットを設置した
空気調和すべき空間である空調空間の目標温度を設定す
る目標温度設定器と、空調空間の温度を検出する空間温
度検出器とを設け、圧縮機吐出過熱度検出器により検出
される圧縮機吐出過熱度、圧縮機吐出過熱度の目標値、
連続する制御サイクルにおける前回の制御時の膨張弁の
開いている度合を示す膨張弁開度を入力として、圧縮機
吐出過熱度が圧縮機吐出過熱度の目標値に一致するよう
に膨張弁開度を決定する第1開度決定器と、圧縮機吐出
過熱度の4つのしきい値F1d、F2d、F3d、F4
dが不等式F1d≦F2d≦F3d≦F4dに示す関係
を有する場合に、圧縮機吐出過熱度が第2のしきい値F
2dより大きく、かつ、第3のしきい値F3dより小さ
い場合には、現在の膨張弁開度を維持し、圧縮機吐出過
熱度が第1のしきい値F1dより小さい場合、あるいは
第4のしきい値F4dより大きい場合には、膨張弁開度
を第1開度決定器が決定した膨張弁開度に決定し、圧縮
機吐出過熱度が第1のしきい値F1d以上、かつ、第2
のしきい値F2d以下の場合、もしくは、第3のしきい
値F3d以上、かつ、第4のしきい値F4d以下の場合
には、膨張弁開度を第1開度決定器が決定した膨張弁開
度と、現在の膨張弁開度とから、圧縮機吐出過熱度を変
数とするファジィメンバーシップ関数により求められた
膨張弁開度に決定する第2開度決定器と、室内熱交換器
出口過冷却度検出器により検出される室内熱交換器出口
過冷却度、室内熱交換器出口過冷却度の目標値、および
第2開度決定器が決定した膨張弁開度を入力として、室
内熱交換器出口過冷却度が室内熱交換器出口過冷却度の
目標値に一致するように膨張弁の開度を決定する第3開
度決定器と、空調空間の温度、目標温度、および第2開
度決定器が決定した膨張弁開度を入力として、空調空間
の温度が目標温度に一致するように、膨張弁開度を決定
する第4開度決定器と、室内熱交換器出口過冷却度の4
つのしきい値F1c、F2c、F3c、F4cが不等式
F1c≦F2c≦F3c≦F4cに示す関係を有する場
合に、室内熱交換器出口過冷却度が第1のしきい値F1
cより小さいか、もしくは、第4のしきい値F4cより
大きい場合には、膨張弁開度を第3開度決定器が決定し
た膨張弁開度に決定し、室内熱交換器出口過冷却度が第
2のしきい値F2cより大きく、かつ、第3のしきい値
F3cより小さい場合には、膨張弁開度を第4開度決定
器が決定した膨張弁開度に決定し、室内熱交換器出口過
冷却度が第1のしきい値F1c以上、かつ第2のしきい
値F2c以下の場合、もしくは第3のしきい値F3c以
上、かつ、第4のしきい値F4c以下の場合には、膨張
弁開度を第3開度決定器が決定した膨張弁開度と、第4
開度決定器が決定した膨張弁開度とから室内熱交換器出
口過冷却度を変数とするファジィメンバーシップ関数に
より求められた膨張弁開度に決定する第5開度決定器と
からなる膨張弁制御装置を設けた構成としたものであ
る。
装置は上記目的を達成するために、圧縮機の吐出部の冷
媒の過熱度である圧縮機吐出過熱度を検出する圧縮機吐
出過熱度検出器と、室内熱交換器の吐出部の冷媒の過冷
却度である室内熱交換器出口過冷却度を検出する室内熱
交換器出口過冷却度検出器と、室内ユニットを設置した
空気調和すべき空間である空調空間の目標温度を設定す
る目標温度設定器と、空調空間の温度を検出する空間温
度検出器とを設け、圧縮機吐出過熱度検出器により検出
される圧縮機吐出過熱度、圧縮機吐出過熱度の目標値、
連続する制御サイクルにおける前回の制御時の膨張弁の
開いている度合を示す膨張弁開度を入力として、圧縮機
吐出過熱度が圧縮機吐出過熱度の目標値に一致するよう
に膨張弁開度を決定する第1開度決定器と、圧縮機吐出
過熱度の4つのしきい値F1d、F2d、F3d、F4
dが不等式F1d≦F2d≦F3d≦F4dに示す関係
を有する場合に、圧縮機吐出過熱度が第2のしきい値F
2dより大きく、かつ、第3のしきい値F3dより小さ
い場合には、現在の膨張弁開度を維持し、圧縮機吐出過
熱度が第1のしきい値F1dより小さい場合、あるいは
第4のしきい値F4dより大きい場合には、膨張弁開度
を第1開度決定器が決定した膨張弁開度に決定し、圧縮
機吐出過熱度が第1のしきい値F1d以上、かつ、第2
のしきい値F2d以下の場合、もしくは、第3のしきい
値F3d以上、かつ、第4のしきい値F4d以下の場合
には、膨張弁開度を第1開度決定器が決定した膨張弁開
度と、現在の膨張弁開度とから、圧縮機吐出過熱度を変
数とするファジィメンバーシップ関数により求められた
膨張弁開度に決定する第2開度決定器と、室内熱交換器
出口過冷却度検出器により検出される室内熱交換器出口
過冷却度、室内熱交換器出口過冷却度の目標値、および
第2開度決定器が決定した膨張弁開度を入力として、室
内熱交換器出口過冷却度が室内熱交換器出口過冷却度の
目標値に一致するように膨張弁の開度を決定する第3開
度決定器と、空調空間の温度、目標温度、および第2開
度決定器が決定した膨張弁開度を入力として、空調空間
の温度が目標温度に一致するように、膨張弁開度を決定
する第4開度決定器と、室内熱交換器出口過冷却度の4
つのしきい値F1c、F2c、F3c、F4cが不等式
F1c≦F2c≦F3c≦F4cに示す関係を有する場
合に、室内熱交換器出口過冷却度が第1のしきい値F1
cより小さいか、もしくは、第4のしきい値F4cより
大きい場合には、膨張弁開度を第3開度決定器が決定し
た膨張弁開度に決定し、室内熱交換器出口過冷却度が第
2のしきい値F2cより大きく、かつ、第3のしきい値
F3cより小さい場合には、膨張弁開度を第4開度決定
器が決定した膨張弁開度に決定し、室内熱交換器出口過
冷却度が第1のしきい値F1c以上、かつ第2のしきい
値F2c以下の場合、もしくは第3のしきい値F3c以
上、かつ、第4のしきい値F4c以下の場合には、膨張
弁開度を第3開度決定器が決定した膨張弁開度と、第4
開度決定器が決定した膨張弁開度とから室内熱交換器出
口過冷却度を変数とするファジィメンバーシップ関数に
より求められた膨張弁開度に決定する第5開度決定器と
からなる膨張弁制御装置を設けた構成としたものであ
る。
【0009】本発明によれば、第1開度決定器で、圧縮
機吐出過熱度が目標値に一致するように膨張弁開度を決
定し、第2開度決定器が、圧縮機吐出過熱度が第2のし
きい値F2dより大きく、かつ、第3のしきい値F3d
より小さい場合に現在の膨張弁開度を維持し、圧縮機吐
出過熱度が第1のしきい値F1dより小さい場合、ある
いは第4のしきい値F4dより大きい場合に膨張弁の開
度を第1開度決定器が決定した膨張弁開度に決定し、圧
縮機吐出過熱度が第1のしきい値F1d以上、かつ、第
2のしきい値F2d以下の場合、もしくは、第3のしき
い値F3d以上、かつ、第4のしきい値F4d以下の場
合に膨張弁の開度を第1開度決定器が決定した膨張弁開
度と、現在の膨張弁開度とから、圧縮機吐出過熱度を変
数とするファジィメンバーシップ関数により求められた
膨張弁開度に決定する。また、第3開度決定器で、室内
熱交換器出口過冷却度が目標値に一致するように膨張弁
開度を決定し、第4開度決定器で空調空間の温度が目標
温度に一致するように、膨張弁開度を決定し、第5開度
決定器が、室内熱交換器出口過冷却度が第1のしきい値
F1cより小さいか、もしくは、第4のしきい値F4c
より大きい場合に、膨張弁の開度を第3開度決定器が決
定した膨張弁開度に決定し、室内熱交換器出口過冷却度
が第2のしきい値F2cより大きく、かつ、第3のしき
い値F3cより小さい場合に膨張弁の開度を第4開度決
定器が決定した膨張弁開度に決定し、室内熱交換器出口
過冷却度が第1のしきい値F1c以上、かつ第2のしき
い値F2c以下の場合、もしくは第3のしきい値F3c
以上、かつ、第4のしきい値F4c以下の場合に膨張弁
の開度を第3開度決定器が決定した膨張弁開度と、第4
開度決定器が決定した膨張弁開度とから室内熱交換器出
口過冷却度を変数とするファジィメンバーシップ関数に
より求められた膨張弁開度に決定するので、暖房運転に
おいて、接続される室内ユニットと等しい数の膨張弁
で、高信頼性、高効率化を図りつつ良好な空調制御を行
うことができる多室型空気調和装置が得られる。
機吐出過熱度が目標値に一致するように膨張弁開度を決
定し、第2開度決定器が、圧縮機吐出過熱度が第2のし
きい値F2dより大きく、かつ、第3のしきい値F3d
より小さい場合に現在の膨張弁開度を維持し、圧縮機吐
出過熱度が第1のしきい値F1dより小さい場合、ある
いは第4のしきい値F4dより大きい場合に膨張弁の開
度を第1開度決定器が決定した膨張弁開度に決定し、圧
縮機吐出過熱度が第1のしきい値F1d以上、かつ、第
2のしきい値F2d以下の場合、もしくは、第3のしき
い値F3d以上、かつ、第4のしきい値F4d以下の場
合に膨張弁の開度を第1開度決定器が決定した膨張弁開
度と、現在の膨張弁開度とから、圧縮機吐出過熱度を変
数とするファジィメンバーシップ関数により求められた
膨張弁開度に決定する。また、第3開度決定器で、室内
熱交換器出口過冷却度が目標値に一致するように膨張弁
開度を決定し、第4開度決定器で空調空間の温度が目標
温度に一致するように、膨張弁開度を決定し、第5開度
決定器が、室内熱交換器出口過冷却度が第1のしきい値
F1cより小さいか、もしくは、第4のしきい値F4c
より大きい場合に、膨張弁の開度を第3開度決定器が決
定した膨張弁開度に決定し、室内熱交換器出口過冷却度
が第2のしきい値F2cより大きく、かつ、第3のしき
い値F3cより小さい場合に膨張弁の開度を第4開度決
定器が決定した膨張弁開度に決定し、室内熱交換器出口
過冷却度が第1のしきい値F1c以上、かつ第2のしき
い値F2c以下の場合、もしくは第3のしきい値F3c
以上、かつ、第4のしきい値F4c以下の場合に膨張弁
の開度を第3開度決定器が決定した膨張弁開度と、第4
開度決定器が決定した膨張弁開度とから室内熱交換器出
口過冷却度を変数とするファジィメンバーシップ関数に
より求められた膨張弁開度に決定するので、暖房運転に
おいて、接続される室内ユニットと等しい数の膨張弁
で、高信頼性、高効率化を図りつつ良好な空調制御を行
うことができる多室型空気調和装置が得られる。
【0010】また他の手段は、圧縮機の吸入部の冷媒の
過熱度である圧縮機吸入過熱度を検出する圧縮機吸入過
熱度検出器と、室内熱交換器の吐出部の冷媒の過熱度で
ある室内熱交換器出口過熱度を検出する室内熱交換器出
口過熱度検出器と、室内ユニットを設置した空気調和す
べき空間である空調空間の目標温度を設定する目標温度
設定器と、空調空間の温度を検出する空間温度検出器と
を設け、圧縮機吸入過熱度検出器により検出される圧縮
機吸入過熱度、圧縮機吸入過熱度の目標値、連続する制
御サイクルにおける前回の制御時の膨張弁の開いている
度合を示す膨張弁開度を入力として、圧縮機吸入過熱度
が圧縮機吸入過熱度の目標値に一致するように膨張弁開
度を決定する第6開度決定器と、圧縮機吸入過熱度の4
つのしきい値F1s、F2s、F3s、F4sが不等式
F1s≦F2s≦F3s≦F4sに示す関係を有する場
合に、圧縮機吸入過熱度が第2のしきい値F2sより大
きく、かつ、第3のしきい値F3sより小さい場合に
は、現在の膨張弁開度を維持し、圧縮機吸入過熱度が第
1のしきい値F1sより小さい場合、あるいは第4のし
きい値F4sより大きい場合には、膨張弁開度を第6開
度決定器が決定した膨張弁開度に決定し、圧縮機吸入過
熱度が第1のしきい値F1s以上、かつ、第2のしきい
値F2s以下の場合、もしくは、第3のしきい値F3s
以上、かつ、第4のしきい値F4s以下の場合には、膨
張弁開度を第6開度決定器が決定した膨張弁開度と、現
在の膨張弁開度とから、圧縮機吸入過熱度を変数とする
ファジィメンバーシップ関数により求められた膨張弁開
度に決定する第7開度決定器と、室内熱交換器出口過熱
度検出器により検出される室内熱交換器出口過熱度、室
内熱交換器出口過熱度の目標値、および第7開度決定器
が決定した膨張弁開度を入力として、室内熱交換器出口
過熱度が室内熱交換器出口過熱度の目標値に一致するよ
うに膨張弁の開度を決定する第8開度決定器と、空調空
間の温度、目標温度、および第7開度決定器が決定した
膨張弁開度を入力として、空調空間の温度が目標温度に
一致するように、膨張弁開度を決定する第9開度決定器
と、室内熱交換器出口過熱度の4つのしきい値F1h、
F2h、F3h、F4hが不等式F1h≦F2h≦F3
h≦F4hに示す関係を有する場合に、室内熱交換器出
口過熱度が第1のしきい値F1hより小さいか、もしく
は、第4のしきい値F4hより大きい場合には、膨張弁
開度を第8開度決定器が決定した膨張弁開度に決定し、
室内熱交換器出口過熱度が第2のしきい値F2hより大
きく、かつ、第3のしきい値F3hより小さい場合に
は、膨張弁開度を第9開度決定器が決定した膨張弁開度
に決定し、室内熱交換器出口過熱度が第1のしきい値F
1h以上、かつ第2のしきい値F2h以下の場合、もし
くは第3のしきい値F3h以上、かつ、第4のしきい値
F4h以下の場合には、膨張弁開度を第8開度決定器が
決定した膨張弁開度と、第9開度決定器が決定した膨張
弁開度とから室内熱交換器出口過熱度を変数とするファ
ジィメンバーシップ関数により求められた膨張弁開度に
決定する第10開度決定器とからなる膨張弁制御装置を
設けた構成としたものである。
過熱度である圧縮機吸入過熱度を検出する圧縮機吸入過
熱度検出器と、室内熱交換器の吐出部の冷媒の過熱度で
ある室内熱交換器出口過熱度を検出する室内熱交換器出
口過熱度検出器と、室内ユニットを設置した空気調和す
べき空間である空調空間の目標温度を設定する目標温度
設定器と、空調空間の温度を検出する空間温度検出器と
を設け、圧縮機吸入過熱度検出器により検出される圧縮
機吸入過熱度、圧縮機吸入過熱度の目標値、連続する制
御サイクルにおける前回の制御時の膨張弁の開いている
度合を示す膨張弁開度を入力として、圧縮機吸入過熱度
が圧縮機吸入過熱度の目標値に一致するように膨張弁開
度を決定する第6開度決定器と、圧縮機吸入過熱度の4
つのしきい値F1s、F2s、F3s、F4sが不等式
F1s≦F2s≦F3s≦F4sに示す関係を有する場
合に、圧縮機吸入過熱度が第2のしきい値F2sより大
きく、かつ、第3のしきい値F3sより小さい場合に
は、現在の膨張弁開度を維持し、圧縮機吸入過熱度が第
1のしきい値F1sより小さい場合、あるいは第4のし
きい値F4sより大きい場合には、膨張弁開度を第6開
度決定器が決定した膨張弁開度に決定し、圧縮機吸入過
熱度が第1のしきい値F1s以上、かつ、第2のしきい
値F2s以下の場合、もしくは、第3のしきい値F3s
以上、かつ、第4のしきい値F4s以下の場合には、膨
張弁開度を第6開度決定器が決定した膨張弁開度と、現
在の膨張弁開度とから、圧縮機吸入過熱度を変数とする
ファジィメンバーシップ関数により求められた膨張弁開
度に決定する第7開度決定器と、室内熱交換器出口過熱
度検出器により検出される室内熱交換器出口過熱度、室
内熱交換器出口過熱度の目標値、および第7開度決定器
が決定した膨張弁開度を入力として、室内熱交換器出口
過熱度が室内熱交換器出口過熱度の目標値に一致するよ
うに膨張弁の開度を決定する第8開度決定器と、空調空
間の温度、目標温度、および第7開度決定器が決定した
膨張弁開度を入力として、空調空間の温度が目標温度に
一致するように、膨張弁開度を決定する第9開度決定器
と、室内熱交換器出口過熱度の4つのしきい値F1h、
F2h、F3h、F4hが不等式F1h≦F2h≦F3
h≦F4hに示す関係を有する場合に、室内熱交換器出
口過熱度が第1のしきい値F1hより小さいか、もしく
は、第4のしきい値F4hより大きい場合には、膨張弁
開度を第8開度決定器が決定した膨張弁開度に決定し、
室内熱交換器出口過熱度が第2のしきい値F2hより大
きく、かつ、第3のしきい値F3hより小さい場合に
は、膨張弁開度を第9開度決定器が決定した膨張弁開度
に決定し、室内熱交換器出口過熱度が第1のしきい値F
1h以上、かつ第2のしきい値F2h以下の場合、もし
くは第3のしきい値F3h以上、かつ、第4のしきい値
F4h以下の場合には、膨張弁開度を第8開度決定器が
決定した膨張弁開度と、第9開度決定器が決定した膨張
弁開度とから室内熱交換器出口過熱度を変数とするファ
ジィメンバーシップ関数により求められた膨張弁開度に
決定する第10開度決定器とからなる膨張弁制御装置を
設けた構成としたものである。
【0011】そして本発明によれば、第6開度決定器
で、圧縮機吸入過熱度が目標値に一致するように膨張弁
開度を決定し、第7開度決定器が、圧縮機吸入過熱度が
第2のしきい値F2sより大きく、かつ、第3のしきい
値F3sより小さい場合に現在の膨張弁開度を維持し、
圧縮機吸入過熱度が第1のしきい値F1sより小さい場
合、あるいは第4のしきい値F4sより大きい場合に膨
張弁の開度を第6開度決定器が決定した膨張弁開度に決
定し、圧縮機吸入過熱度が第1のしきい値F1s以上、
かつ、第2のしきい値F2s以下の場合、もしくは、第
3のしきい値F3s以上、かつ、第4のしきい値F4s
以下の場合に膨張弁の開度を第6開度決定器が決定した
膨張弁開度と、現在の膨張弁開度とから、圧縮機吐出過
熱度を変数とするファジィメンバーシップ関数により求
められた膨張弁開度に決定する。また、第8開度決定器
で、室内熱交換器出口過熱度が目標値に一致するように
膨張弁開度を決定し、第9開度決定器で空調空間の温度
が目標温度に一致するように、膨張弁開度を決定し、第
10開度決定器が、室内熱交換器出口過熱度が第1のし
きい値F1hより小さいか、もしくは、第4のしきい値
F4hより大きい場合に、膨張弁の開度を第8開度決定
器が決定した膨張弁開度に決定し、室内熱交換器出口過
熱度が第2のしきい値F2hより大きく、かつ、第3の
しきい値F3hより小さい場合に膨張弁の開度を第9開
度決定器が決定した膨張弁開度に決定し、室内熱交換器
出口過熱度が第1のしきい値F1h以上、かつ第2のし
きい値F2h以下の場合、もしくは第3のしきい値F3
h以上、かつ、第4のしきい値F4h以下の場合に膨張
弁の開度を第8開度決定器が決定した膨張弁開度と、第
9開度決定器が決定した膨張弁開度とから室内熱交換器
出口過熱度を変数とするファジィメンバーシップ関数に
より求められた膨張弁開度に決定するので、冷房運転に
おいて、接続される室内ユニットと等しい数の膨張弁
で、高信頼性、高効率化を図りつつ良好な空調制御を行
うことができる多室型空気調和装置が得られる。
で、圧縮機吸入過熱度が目標値に一致するように膨張弁
開度を決定し、第7開度決定器が、圧縮機吸入過熱度が
第2のしきい値F2sより大きく、かつ、第3のしきい
値F3sより小さい場合に現在の膨張弁開度を維持し、
圧縮機吸入過熱度が第1のしきい値F1sより小さい場
合、あるいは第4のしきい値F4sより大きい場合に膨
張弁の開度を第6開度決定器が決定した膨張弁開度に決
定し、圧縮機吸入過熱度が第1のしきい値F1s以上、
かつ、第2のしきい値F2s以下の場合、もしくは、第
3のしきい値F3s以上、かつ、第4のしきい値F4s
以下の場合に膨張弁の開度を第6開度決定器が決定した
膨張弁開度と、現在の膨張弁開度とから、圧縮機吐出過
熱度を変数とするファジィメンバーシップ関数により求
められた膨張弁開度に決定する。また、第8開度決定器
で、室内熱交換器出口過熱度が目標値に一致するように
膨張弁開度を決定し、第9開度決定器で空調空間の温度
が目標温度に一致するように、膨張弁開度を決定し、第
10開度決定器が、室内熱交換器出口過熱度が第1のし
きい値F1hより小さいか、もしくは、第4のしきい値
F4hより大きい場合に、膨張弁の開度を第8開度決定
器が決定した膨張弁開度に決定し、室内熱交換器出口過
熱度が第2のしきい値F2hより大きく、かつ、第3の
しきい値F3hより小さい場合に膨張弁の開度を第9開
度決定器が決定した膨張弁開度に決定し、室内熱交換器
出口過熱度が第1のしきい値F1h以上、かつ第2のし
きい値F2h以下の場合、もしくは第3のしきい値F3
h以上、かつ、第4のしきい値F4h以下の場合に膨張
弁の開度を第8開度決定器が決定した膨張弁開度と、第
9開度決定器が決定した膨張弁開度とから室内熱交換器
出口過熱度を変数とするファジィメンバーシップ関数に
より求められた膨張弁開度に決定するので、冷房運転に
おいて、接続される室内ユニットと等しい数の膨張弁
で、高信頼性、高効率化を図りつつ良好な空調制御を行
うことができる多室型空気調和装置が得られる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明は、冷媒を圧縮する圧縮機
と、この圧縮機から吐出された冷媒の流路を切り替える
四方弁と、この四方弁の一端と接続され外気との熱交換
を行う室外熱交換器と、この室外熱交換器と分岐接続さ
れ冷媒流量の調整を行う複数の膨張弁等からなる室外ユ
ニットと、室内空気と熱交換を行う室内熱交換器等から
なる複数台の室内ユニットと、前記室外ユニットと前記
複数の室内ユニットとをガス状冷媒が流れるガス側配管
および液状冷媒が流れる液側配管を介して接続した複数
の室内の空調を行う多室型空気調和装置において、前記
圧縮機の吐出部の冷媒の過熱度である圧縮機吐出過熱度
を検出する圧縮機吐出過熱度検出器と、前記室内熱交換
器の吐出部の冷媒の過冷却度である室内熱交換器出口過
冷却度を検出する室内熱交換器出口過冷却度検出器と、
前記室内ユニットを設置した空気調和すべき空間である
空調空間の目標温度を設定する目標温度設定器と、前記
空調空間の温度を検出する空間温度検出器とを設け、前
記圧縮機吐出過熱度検出器により検出される圧縮機吐出
過熱度、圧縮機吐出過熱度の目標値、連続する制御サイ
クルにおける前回の制御時の膨張弁の開いている度合を
示す膨張弁開度を入力として、前記圧縮機吐出過熱度が
前記圧縮機吐出過熱度の目標値に一致するように前記膨
張弁開度を決定する第1開度決定器と、圧縮機吐出過熱
度の4つのしきい値F1d、F2d、F3d、F4dが
不等式F1d≦F2d≦F3d≦F4dに示す関係を有
する場合に、前記圧縮機吐出過熱度が第2のしきい値F
2dより大きく、かつ、第3のしきい値F3dより小さ
い場合には、現在の膨張弁開度を維持し、前記圧縮機吐
出過熱度が第1のしきい値F1dより小さい場合、ある
いは第4のしきい値F4dより大きい場合には、前記膨
張弁開度を前記第1開度決定器が決定した膨張弁開度に
決定し、前記圧縮機吐出過熱度が第1のしきい値F1d
以上、かつ、第2のしきい値F2d以下の場合、もしく
は、第3のしきい値F3d以上、かつ、第4のしきい値
F4d以下の場合には、前記膨張弁開度を前記第1開度
決定器が決定した膨張弁開度と、現在の膨張弁開度とか
ら、圧縮機吐出過熱度を変数とするファジィメンバーシ
ップ関数により求められた膨張弁開度に決定する第2開
度決定器と、前記室内熱交換器出口過冷却度検出器によ
り検出される室内熱交換器出口過冷却度、室内熱交換器
出口過冷却度の目標値、および前記第2開度決定器が決
定した膨張弁開度を入力として、前記室内熱交換器出口
過冷却度が前記室内熱交換器出口過冷却度の目標値に一
致するように膨張弁の開度を決定する第3開度決定器
と、前記空調空間の温度、前記目標温度、および前記第
2開度決定器が決定した膨張弁開度を入力として、前記
空調空間の温度が前記目標温度に一致するように、前記
膨張弁開度を決定する第4開度決定器と、室内熱交換器
出口過冷却度の4つのしきい値F1c、F2c、F3
c、F4cが不等式F1c≦F2c≦F3c≦F4cに
示す関係を有する場合に、前記室内熱交換器出口過冷却
度が第1のしきい値F1cより小さいか、もしくは、第
4のしきい値F4cより大きい場合には、前記膨張弁開
度を前記第3開度決定器が決定した膨張弁開度に決定
し、前記室内熱交換器出口過冷却度が第2のしきい値F
2cより大きく、かつ、第3のしきい値F3cより小さ
い場合には、前記膨張弁開度を前記第4開度決定器が決
定した膨張弁開度に決定し、前記室内熱交換器出口過冷
却度が第1のしきい値F1c以上、かつ第2のしきい値
F2c以下の場合、もしくは第3のしきい値F3c以
上、かつ、第4のしきい値F4c以下の場合には、前記
膨張弁開度を前記第3開度決定器が決定した膨張弁開度
と、前記第4開度決定器が決定した膨張弁開度とから室
内熱交換器出口過冷却度を変数とするファジィメンバー
シップ関数により求められた膨張弁開度に決定する第5
開度決定器とからなる膨張弁制御装置を設けた構成とし
たものであり、暖房運転時に膨張弁で圧縮機吐出過熱度
を制御することにより、吐出温度の上昇や圧縮機へ湿り
状態の冷媒が吸入される液バックを抑制し、また、ファ
ジィ推論を用いるので膨張弁が吐出過熱度を制御するた
め頻繁に動作せず安定したサイクル状態を維持でき、更
に空調空間の温度制御と室内熱交換器から吐出した冷媒
の過冷却度の制御をファジィ推論を用いて切換、融合す
るので室内熱交換器において室内空気と冷媒の熱交換を
効率良く行いつつ空調空間の温度を良好に制御できると
いう作用を有する。
と、この圧縮機から吐出された冷媒の流路を切り替える
四方弁と、この四方弁の一端と接続され外気との熱交換
を行う室外熱交換器と、この室外熱交換器と分岐接続さ
れ冷媒流量の調整を行う複数の膨張弁等からなる室外ユ
ニットと、室内空気と熱交換を行う室内熱交換器等から
なる複数台の室内ユニットと、前記室外ユニットと前記
複数の室内ユニットとをガス状冷媒が流れるガス側配管
および液状冷媒が流れる液側配管を介して接続した複数
の室内の空調を行う多室型空気調和装置において、前記
圧縮機の吐出部の冷媒の過熱度である圧縮機吐出過熱度
を検出する圧縮機吐出過熱度検出器と、前記室内熱交換
器の吐出部の冷媒の過冷却度である室内熱交換器出口過
冷却度を検出する室内熱交換器出口過冷却度検出器と、
前記室内ユニットを設置した空気調和すべき空間である
空調空間の目標温度を設定する目標温度設定器と、前記
空調空間の温度を検出する空間温度検出器とを設け、前
記圧縮機吐出過熱度検出器により検出される圧縮機吐出
過熱度、圧縮機吐出過熱度の目標値、連続する制御サイ
クルにおける前回の制御時の膨張弁の開いている度合を
示す膨張弁開度を入力として、前記圧縮機吐出過熱度が
前記圧縮機吐出過熱度の目標値に一致するように前記膨
張弁開度を決定する第1開度決定器と、圧縮機吐出過熱
度の4つのしきい値F1d、F2d、F3d、F4dが
不等式F1d≦F2d≦F3d≦F4dに示す関係を有
する場合に、前記圧縮機吐出過熱度が第2のしきい値F
2dより大きく、かつ、第3のしきい値F3dより小さ
い場合には、現在の膨張弁開度を維持し、前記圧縮機吐
出過熱度が第1のしきい値F1dより小さい場合、ある
いは第4のしきい値F4dより大きい場合には、前記膨
張弁開度を前記第1開度決定器が決定した膨張弁開度に
決定し、前記圧縮機吐出過熱度が第1のしきい値F1d
以上、かつ、第2のしきい値F2d以下の場合、もしく
は、第3のしきい値F3d以上、かつ、第4のしきい値
F4d以下の場合には、前記膨張弁開度を前記第1開度
決定器が決定した膨張弁開度と、現在の膨張弁開度とか
ら、圧縮機吐出過熱度を変数とするファジィメンバーシ
ップ関数により求められた膨張弁開度に決定する第2開
度決定器と、前記室内熱交換器出口過冷却度検出器によ
り検出される室内熱交換器出口過冷却度、室内熱交換器
出口過冷却度の目標値、および前記第2開度決定器が決
定した膨張弁開度を入力として、前記室内熱交換器出口
過冷却度が前記室内熱交換器出口過冷却度の目標値に一
致するように膨張弁の開度を決定する第3開度決定器
と、前記空調空間の温度、前記目標温度、および前記第
2開度決定器が決定した膨張弁開度を入力として、前記
空調空間の温度が前記目標温度に一致するように、前記
膨張弁開度を決定する第4開度決定器と、室内熱交換器
出口過冷却度の4つのしきい値F1c、F2c、F3
c、F4cが不等式F1c≦F2c≦F3c≦F4cに
示す関係を有する場合に、前記室内熱交換器出口過冷却
度が第1のしきい値F1cより小さいか、もしくは、第
4のしきい値F4cより大きい場合には、前記膨張弁開
度を前記第3開度決定器が決定した膨張弁開度に決定
し、前記室内熱交換器出口過冷却度が第2のしきい値F
2cより大きく、かつ、第3のしきい値F3cより小さ
い場合には、前記膨張弁開度を前記第4開度決定器が決
定した膨張弁開度に決定し、前記室内熱交換器出口過冷
却度が第1のしきい値F1c以上、かつ第2のしきい値
F2c以下の場合、もしくは第3のしきい値F3c以
上、かつ、第4のしきい値F4c以下の場合には、前記
膨張弁開度を前記第3開度決定器が決定した膨張弁開度
と、前記第4開度決定器が決定した膨張弁開度とから室
内熱交換器出口過冷却度を変数とするファジィメンバー
シップ関数により求められた膨張弁開度に決定する第5
開度決定器とからなる膨張弁制御装置を設けた構成とし
たものであり、暖房運転時に膨張弁で圧縮機吐出過熱度
を制御することにより、吐出温度の上昇や圧縮機へ湿り
状態の冷媒が吸入される液バックを抑制し、また、ファ
ジィ推論を用いるので膨張弁が吐出過熱度を制御するた
め頻繁に動作せず安定したサイクル状態を維持でき、更
に空調空間の温度制御と室内熱交換器から吐出した冷媒
の過冷却度の制御をファジィ推論を用いて切換、融合す
るので室内熱交換器において室内空気と冷媒の熱交換を
効率良く行いつつ空調空間の温度を良好に制御できると
いう作用を有する。
【0013】また、冷媒を圧縮する圧縮機と、この圧縮
機から吐出された冷媒の流路を切り替える四方弁と、こ
の四方弁の一端と接続され外気との熱交換を行う室外熱
交換器と、この室外熱交換器と分岐接続され冷媒流量の
調整を行う複数の膨張弁等からなる室外ユニットと、室
内空気と熱交換を行う室内熱交換器等からなる複数台の
室内ユニットと、前記室外ユニットと前記複数の室内ユ
ニットとをガス状冷媒が流れるガス側配管および液状冷
媒が流れる液側配管を介して接続した複数の室内の空調
を行う多室型空気調和装置において、前記圧縮機の吸入
部の冷媒の過熱度である圧縮機吸入過熱度を検出する圧
縮機吸入過熱度検出器と、前記室内熱交換器の吐出部の
冷媒の過熱度である室内熱交換器出口過熱度を検出する
室内熱交換器出口過熱度検出器と、前記室内ユニットを
設置した空気調和すべき空間である空調空間の目標温度
を設定する目標温度設定器と、前記空調空間の温度を検
出する空間温度検出器とを設け、前記圧縮機吸入過熱度
検出器により検出される圧縮機吸入過熱度、圧縮機吸入
過熱度の目標値、連続する制御サイクルにおける前回の
制御時の膨張弁の開いている度合を示す膨張弁開度を入
力として、前記圧縮機吸入過熱度が前記圧縮機吸入過熱
度の目標値に一致するように前記膨張弁開度を決定する
第6開度決定器と、圧縮機吸入過熱度の4つのしきい値
F1s、F2s、F3s、F4sが不等式F1s≦F2
s≦F3s≦F4sに示す関係を有する場合に、前記圧
縮機吸入過熱度が第2のしきい値F2sより大きく、か
つ、第3のしきい値F3sより小さい場合には、現在の
膨張弁開度を維持し、前記圧縮機吸入過熱度が第1のし
きい値F1sより小さい場合、あるいは第4のしきい値
F4sより大きい場合には、前記膨張弁開度を前記第6
開度決定器が決定した膨張弁開度に決定し、前記圧縮機
吸入過熱度が第1のしきい値F1s以上、かつ、第2の
しきい値F2s以下の場合、もしくは、第3のしきい値
F3s以上、かつ、第4のしきい値F4s以下の場合に
は、前記膨張弁開度を前記第6開度決定器が決定した膨
張弁開度と、現在の膨張弁開度とから、圧縮機吸入過熱
度を変数とするファジィメンバーシップ関数により求め
られた膨張弁開度に決定する第7開度決定器と、前記室
内熱交換器出口過熱度検出器により検出される室内熱交
換器出口過熱度、室内熱交換器出口過熱度の目標値、お
よび前記第7開度決定器が決定した膨張弁開度を入力と
して、前記室内熱交換器出口過熱度が前記室内熱交換器
出口過熱度の目標値に一致するように膨張弁の開度を決
定する第8開度決定器と、前記空調空間の温度、前記目
標温度、および前記第7開度決定器が決定した膨張弁開
度を入力として、前記空調空間の温度が前記目標温度に
一致するように、前記膨張弁開度を決定する第9開度決
定器と、室内熱交換器出口過熱度の4つのしきい値F1
h、F2h、F3h、F4hが不等式F1h≦F2h≦
F3h≦F4hに示す関係を有する場合に、前記室内熱
交換器出口過熱度が第1のしきい値F1hより小さい
か、もしくは、第4のしきい値F4hより大きい場合に
は、前記膨張弁開度を前記第8開度決定器が決定した膨
張弁開度に決定し、前記室内熱交換器出口過熱度が第2
のしきい値F2hより大きく、かつ、第3のしきい値F
3hより小さい場合には、前記膨張弁開度を前記第9開
度決定器が決定した膨張弁開度に決定し、前記室内熱交
換器出口過熱度が第1のしきい値F1h以上、かつ第2
のしきい値F2h以下の場合、もしくは第3のしきい値
F3h以上、かつ、第4のしきい値F4h以下の場合に
は、前記膨張弁開度を前記第8開度決定器が決定した膨
張弁開度と、前記第9開度決定器が決定した膨張弁開度
とから室内熱交換器出口過熱度を変数とするファジィメ
ンバーシップ関数により求められた膨張弁開度に決定す
る第10開度決定器とからなる膨張弁制御装置を設けた
構成としたものであり、冷房運転時に膨張弁で圧縮機吸
入過熱度を制御することにより、吐出温度の上昇や圧縮
機へ湿り状態の冷媒が吸入される液バックを抑制し、ま
た、ファジィ推論を用いるので膨張弁が吸入過熱度を制
御するため頻繁に動作せず安定したサイクル状態を維持
でき、更に空調空間の温度制御と室内熱交換器から吐出
した冷媒の過熱度の制御をファジィ推論を用いて切換、
融合するので室内熱交換器において室内空気と冷媒の熱
交換を効率良く行いつつ空調空間の温度を良好に制御で
きるという作用を有する。
機から吐出された冷媒の流路を切り替える四方弁と、こ
の四方弁の一端と接続され外気との熱交換を行う室外熱
交換器と、この室外熱交換器と分岐接続され冷媒流量の
調整を行う複数の膨張弁等からなる室外ユニットと、室
内空気と熱交換を行う室内熱交換器等からなる複数台の
室内ユニットと、前記室外ユニットと前記複数の室内ユ
ニットとをガス状冷媒が流れるガス側配管および液状冷
媒が流れる液側配管を介して接続した複数の室内の空調
を行う多室型空気調和装置において、前記圧縮機の吸入
部の冷媒の過熱度である圧縮機吸入過熱度を検出する圧
縮機吸入過熱度検出器と、前記室内熱交換器の吐出部の
冷媒の過熱度である室内熱交換器出口過熱度を検出する
室内熱交換器出口過熱度検出器と、前記室内ユニットを
設置した空気調和すべき空間である空調空間の目標温度
を設定する目標温度設定器と、前記空調空間の温度を検
出する空間温度検出器とを設け、前記圧縮機吸入過熱度
検出器により検出される圧縮機吸入過熱度、圧縮機吸入
過熱度の目標値、連続する制御サイクルにおける前回の
制御時の膨張弁の開いている度合を示す膨張弁開度を入
力として、前記圧縮機吸入過熱度が前記圧縮機吸入過熱
度の目標値に一致するように前記膨張弁開度を決定する
第6開度決定器と、圧縮機吸入過熱度の4つのしきい値
F1s、F2s、F3s、F4sが不等式F1s≦F2
s≦F3s≦F4sに示す関係を有する場合に、前記圧
縮機吸入過熱度が第2のしきい値F2sより大きく、か
つ、第3のしきい値F3sより小さい場合には、現在の
膨張弁開度を維持し、前記圧縮機吸入過熱度が第1のし
きい値F1sより小さい場合、あるいは第4のしきい値
F4sより大きい場合には、前記膨張弁開度を前記第6
開度決定器が決定した膨張弁開度に決定し、前記圧縮機
吸入過熱度が第1のしきい値F1s以上、かつ、第2の
しきい値F2s以下の場合、もしくは、第3のしきい値
F3s以上、かつ、第4のしきい値F4s以下の場合に
は、前記膨張弁開度を前記第6開度決定器が決定した膨
張弁開度と、現在の膨張弁開度とから、圧縮機吸入過熱
度を変数とするファジィメンバーシップ関数により求め
られた膨張弁開度に決定する第7開度決定器と、前記室
内熱交換器出口過熱度検出器により検出される室内熱交
換器出口過熱度、室内熱交換器出口過熱度の目標値、お
よび前記第7開度決定器が決定した膨張弁開度を入力と
して、前記室内熱交換器出口過熱度が前記室内熱交換器
出口過熱度の目標値に一致するように膨張弁の開度を決
定する第8開度決定器と、前記空調空間の温度、前記目
標温度、および前記第7開度決定器が決定した膨張弁開
度を入力として、前記空調空間の温度が前記目標温度に
一致するように、前記膨張弁開度を決定する第9開度決
定器と、室内熱交換器出口過熱度の4つのしきい値F1
h、F2h、F3h、F4hが不等式F1h≦F2h≦
F3h≦F4hに示す関係を有する場合に、前記室内熱
交換器出口過熱度が第1のしきい値F1hより小さい
か、もしくは、第4のしきい値F4hより大きい場合に
は、前記膨張弁開度を前記第8開度決定器が決定した膨
張弁開度に決定し、前記室内熱交換器出口過熱度が第2
のしきい値F2hより大きく、かつ、第3のしきい値F
3hより小さい場合には、前記膨張弁開度を前記第9開
度決定器が決定した膨張弁開度に決定し、前記室内熱交
換器出口過熱度が第1のしきい値F1h以上、かつ第2
のしきい値F2h以下の場合、もしくは第3のしきい値
F3h以上、かつ、第4のしきい値F4h以下の場合に
は、前記膨張弁開度を前記第8開度決定器が決定した膨
張弁開度と、前記第9開度決定器が決定した膨張弁開度
とから室内熱交換器出口過熱度を変数とするファジィメ
ンバーシップ関数により求められた膨張弁開度に決定す
る第10開度決定器とからなる膨張弁制御装置を設けた
構成としたものであり、冷房運転時に膨張弁で圧縮機吸
入過熱度を制御することにより、吐出温度の上昇や圧縮
機へ湿り状態の冷媒が吸入される液バックを抑制し、ま
た、ファジィ推論を用いるので膨張弁が吸入過熱度を制
御するため頻繁に動作せず安定したサイクル状態を維持
でき、更に空調空間の温度制御と室内熱交換器から吐出
した冷媒の過熱度の制御をファジィ推論を用いて切換、
融合するので室内熱交換器において室内空気と冷媒の熱
交換を効率良く行いつつ空調空間の温度を良好に制御で
きるという作用を有する。
【0014】以下、本発明の実施例について図面を参照
しながら説明する。
しながら説明する。
【0015】
【実施例】(実施例1)図1は、多室型空気調和装置の
暖房運転時の全体構成図を示している。
暖房運転時の全体構成図を示している。
【0016】図1に示すように、冷媒を圧縮する圧縮機
1、圧縮機1から吐出された冷媒の流路を切り替える四
方弁2、室外熱交換器3、室外熱交換器3に外気を送風
する室外ファン4、室外熱交換器3と分岐接続される膨
張弁5a、5b、5cとから構成される室外ユニット6
と、室内熱交換器7a、7b、7c、室内熱交換器7
a、7b、7cに各々室内空気を送風する室内ファン8
a、8b、8c等から構成される室内ユニット9a、9
b、9cとをガス側配管10a、10b、10cおよび
液側配管11a、11b、11cを介して接続した構成
となっている。室内ユニット9a、9b、9cは、各々
が空調を行う3つの空間A、B、Cに配置されている。
また、室外ユニット6には、圧縮機1の吐出部の冷媒温
度を検出する吐出温度センサ12、暖房サイクルにおい
て高圧部分となる配管に設けられた圧力センサ13、圧
縮機吐出過熱度演算器14、圧縮機吐出過熱度目標設定
器15、室内熱交換器出口過冷却度演算器16、室内熱
交換器出口過冷却度目標設定器17が設けられている。
また、室内ユニット9a、9b、9cには、各々の空調
空間A、B、Cの温度を検出する空調空間温度センサ1
8a、18b、18c、空調空間の温度を設定する空調
温度設定器19a、19b、19c、室内熱交換器7
a、7b、7cの出口側の冷媒温度を検出する室内熱交
換器出口冷媒温度センサ20a、20b、20cを設け
ている。さらに膨張弁5a、5b、5cの開度の制御を
行う膨張弁制御装置21が室外ユニット6内に設けられ
た構成となっている。
1、圧縮機1から吐出された冷媒の流路を切り替える四
方弁2、室外熱交換器3、室外熱交換器3に外気を送風
する室外ファン4、室外熱交換器3と分岐接続される膨
張弁5a、5b、5cとから構成される室外ユニット6
と、室内熱交換器7a、7b、7c、室内熱交換器7
a、7b、7cに各々室内空気を送風する室内ファン8
a、8b、8c等から構成される室内ユニット9a、9
b、9cとをガス側配管10a、10b、10cおよび
液側配管11a、11b、11cを介して接続した構成
となっている。室内ユニット9a、9b、9cは、各々
が空調を行う3つの空間A、B、Cに配置されている。
また、室外ユニット6には、圧縮機1の吐出部の冷媒温
度を検出する吐出温度センサ12、暖房サイクルにおい
て高圧部分となる配管に設けられた圧力センサ13、圧
縮機吐出過熱度演算器14、圧縮機吐出過熱度目標設定
器15、室内熱交換器出口過冷却度演算器16、室内熱
交換器出口過冷却度目標設定器17が設けられている。
また、室内ユニット9a、9b、9cには、各々の空調
空間A、B、Cの温度を検出する空調空間温度センサ1
8a、18b、18c、空調空間の温度を設定する空調
温度設定器19a、19b、19c、室内熱交換器7
a、7b、7cの出口側の冷媒温度を検出する室内熱交
換器出口冷媒温度センサ20a、20b、20cを設け
ている。さらに膨張弁5a、5b、5cの開度の制御を
行う膨張弁制御装置21が室外ユニット6内に設けられ
た構成となっている。
【0017】上記構成において、暖房運転を行う際の運
転動作について図1を参照しながら説明する。圧縮機1
で圧縮され吐出した冷媒は、四方弁2によって実線に示
す方向に流れ、膨張弁5a、5b、5cの開度に応じて
室内ユニット9a、9b、9cに分流され、ガス側配管
10a、10b、10cを通って室内熱交換器7a、7
b、7cに各々流入する。室内熱交換器7a、7b、7
c内で冷媒は室内ファン8a、8b、8cにより室内空
気と熱交換がなされ凝縮液化する。凝縮液化した冷媒
は、液側配管11a、11b、11cを通って室外ユニ
ット6に戻り、膨張弁5a、5b、5cのそれぞれの開
度に応じて減圧された後、室外熱交換器3に流入する。
室外熱交換器3内で冷媒は室外ファン4により、外気と
熱交換がなされ蒸発気化する。蒸発気化した冷媒は再び
四方弁2を通って圧縮機1に吸入されることになる。
転動作について図1を参照しながら説明する。圧縮機1
で圧縮され吐出した冷媒は、四方弁2によって実線に示
す方向に流れ、膨張弁5a、5b、5cの開度に応じて
室内ユニット9a、9b、9cに分流され、ガス側配管
10a、10b、10cを通って室内熱交換器7a、7
b、7cに各々流入する。室内熱交換器7a、7b、7
c内で冷媒は室内ファン8a、8b、8cにより室内空
気と熱交換がなされ凝縮液化する。凝縮液化した冷媒
は、液側配管11a、11b、11cを通って室外ユニ
ット6に戻り、膨張弁5a、5b、5cのそれぞれの開
度に応じて減圧された後、室外熱交換器3に流入する。
室外熱交換器3内で冷媒は室外ファン4により、外気と
熱交換がなされ蒸発気化する。蒸発気化した冷媒は再び
四方弁2を通って圧縮機1に吸入されることになる。
【0018】次に制御動作について説明する。制御動作
は一定の周期で繰り返され、各周期毎に温度と圧力が検
出され、それに基づいて制御出力が出力される。図2に
暖房運転時の膨張弁制御系の制御ブロック図を示す。
は一定の周期で繰り返され、各周期毎に温度と圧力が検
出され、それに基づいて制御出力が出力される。図2に
暖房運転時の膨張弁制御系の制御ブロック図を示す。
【0019】図2に示す暖房運転時の膨張弁5a、5
b、5cの開度制御系は、吐出温度センサ12、圧力セ
ンサ13、圧縮機吐出過熱度演算器14、圧縮機吐出過
熱度目標設定器15、室内熱交換器出口過冷却度演算器
16、室内熱交換器出口過冷却度目標設定器17、空調
空間温度センサ18a、18b、18c、空調温度設定
器19a、19b、19c、室内熱交換器出口冷媒温度
センサ20a、20b、20c、膨張弁制御装置21か
ら構成されている。
b、5cの開度制御系は、吐出温度センサ12、圧力セ
ンサ13、圧縮機吐出過熱度演算器14、圧縮機吐出過
熱度目標設定器15、室内熱交換器出口過冷却度演算器
16、室内熱交換器出口過冷却度目標設定器17、空調
空間温度センサ18a、18b、18c、空調温度設定
器19a、19b、19c、室内熱交換器出口冷媒温度
センサ20a、20b、20c、膨張弁制御装置21か
ら構成されている。
【0020】吐出温度センサ12は、圧縮機1の吐出側
の配管に取り付けられており、圧縮機1から吐出した冷
媒の温度を検出する。圧力センサ13は、暖房サイクル
において高圧部分となる配管に設けられ、高圧冷媒の圧
力を検出する。圧縮機吐出過熱度演算器14は、圧力セ
ンサ13により検出された冷媒圧力から冷媒圧力と1対
1の関係にある冷媒飽和温度を求め、その冷媒温度を吐
出温度センサ12により検出された冷媒温度から減じて
圧縮機吐出過熱度SHdを算出する。圧縮機吐出過熱度
SHdと、圧縮機1の吸入口付近における冷媒の過熱度
および乾き度とは実験的および経験的にそれぞれの対応
関係が知られているので、圧縮機吐出過熱度SHdを算
出することにより、間接的に、圧縮機吸入過熱度または
乾き度を検出することができる。
の配管に取り付けられており、圧縮機1から吐出した冷
媒の温度を検出する。圧力センサ13は、暖房サイクル
において高圧部分となる配管に設けられ、高圧冷媒の圧
力を検出する。圧縮機吐出過熱度演算器14は、圧力セ
ンサ13により検出された冷媒圧力から冷媒圧力と1対
1の関係にある冷媒飽和温度を求め、その冷媒温度を吐
出温度センサ12により検出された冷媒温度から減じて
圧縮機吐出過熱度SHdを算出する。圧縮機吐出過熱度
SHdと、圧縮機1の吸入口付近における冷媒の過熱度
および乾き度とは実験的および経験的にそれぞれの対応
関係が知られているので、圧縮機吐出過熱度SHdを算
出することにより、間接的に、圧縮機吸入過熱度または
乾き度を検出することができる。
【0021】圧縮機吐出過熱度目標設定器15は、ヒー
トポンプサイクルの動作の安定性を考慮して、最も適し
ていると思われる圧縮機吸入過熱度と対応付けられる圧
縮機吐出過熱度SHdの目標値を設定するためのもので
あり、既知の設定器から構成される。なお、設定値に
は、後述する圧縮機吐出過熱度SHdの適正範囲内のあ
る値が用いられる。
トポンプサイクルの動作の安定性を考慮して、最も適し
ていると思われる圧縮機吸入過熱度と対応付けられる圧
縮機吐出過熱度SHdの目標値を設定するためのもので
あり、既知の設定器から構成される。なお、設定値に
は、後述する圧縮機吐出過熱度SHdの適正範囲内のあ
る値が用いられる。
【0022】室内熱交換器出口過冷却度演算器16は、
圧力センサ13で検出される高圧側の冷媒圧力と1対1
の関係にある冷媒飽和温度を求め、その冷媒飽和温度か
ら室内熱交換器出口冷媒温度センサ20a、20b、2
0cにより検出される室内熱交換器7a、7b、7cの
吐出部分の冷媒温度を各々減じて室内熱交換器7a、7
b、7cの吐出部分での冷媒の過冷却度である室内熱交
換器出口過冷却度SCa、SCb、SCcを算出する装
置である。
圧力センサ13で検出される高圧側の冷媒圧力と1対1
の関係にある冷媒飽和温度を求め、その冷媒飽和温度か
ら室内熱交換器出口冷媒温度センサ20a、20b、2
0cにより検出される室内熱交換器7a、7b、7cの
吐出部分の冷媒温度を各々減じて室内熱交換器7a、7
b、7cの吐出部分での冷媒の過冷却度である室内熱交
換器出口過冷却度SCa、SCb、SCcを算出する装
置である。
【0023】室内熱交換器出口過冷却度目標設定器17
は、室内熱交換器7a、7b、7cの効率とヒートポン
プの制御サイクルにおける動作安定性を考慮して、最適
と思われる室内熱交換器出口過冷却度SCa、SCb、
SCcの目標値を設定するためのものであり、既知の設
定器が使用される。なお、設定値には、後述する室内熱
交換器出口過冷却度SCa、SCb、SCcの適正範囲
内のある値が用いられる。
は、室内熱交換器7a、7b、7cの効率とヒートポン
プの制御サイクルにおける動作安定性を考慮して、最適
と思われる室内熱交換器出口過冷却度SCa、SCb、
SCcの目標値を設定するためのものであり、既知の設
定器が使用される。なお、設定値には、後述する室内熱
交換器出口過冷却度SCa、SCb、SCcの適正範囲
内のある値が用いられる。
【0024】空調空間温度センサ18a、18b、18
cは室内ファン8a、8b、8cの空気吸入口における
空気温度を測定する。
cは室内ファン8a、8b、8cの空気吸入口における
空気温度を測定する。
【0025】空調温度設定器19a、19b、19c
は、本装置の使用者が、所望する空調空間の目標温度を
設定するためのものであり、既知の温度設定器が使用さ
れる。
は、本装置の使用者が、所望する空調空間の目標温度を
設定するためのものであり、既知の温度設定器が使用さ
れる。
【0026】膨張弁制御装置21は、圧縮機吐出過熱度
演算器14で算出される圧縮機吐出過熱度SHdと、圧
縮機吐出過熱度目標設定器15で設定される圧縮機吐出
過熱度目標値と、室内熱交換器出口過冷却度演算器16
で算出される室内熱交換器出口過冷却度SCa、SC
b、SCcと、室内熱交換器出口過冷却度目標設定器1
7で設定される室内熱交換器出口過冷却度目標値と、空
調空間温度センサ18a、18b、18cで検出される
空調空間温度と、空調温度設定器19a、19b、19
cで設定されている目標温度とから膨張弁5a、5b、
5cの開度の制御を行う装置である。膨張弁制御装置2
1は、以下に説明する前回値記憶器22、第1開度決定
器23、第2開度決定器24、第3開度決定器25、第
4開度決定器26、第5開度決定器27とから構成され
ている。
演算器14で算出される圧縮機吐出過熱度SHdと、圧
縮機吐出過熱度目標設定器15で設定される圧縮機吐出
過熱度目標値と、室内熱交換器出口過冷却度演算器16
で算出される室内熱交換器出口過冷却度SCa、SC
b、SCcと、室内熱交換器出口過冷却度目標設定器1
7で設定される室内熱交換器出口過冷却度目標値と、空
調空間温度センサ18a、18b、18cで検出される
空調空間温度と、空調温度設定器19a、19b、19
cで設定されている目標温度とから膨張弁5a、5b、
5cの開度の制御を行う装置である。膨張弁制御装置2
1は、以下に説明する前回値記憶器22、第1開度決定
器23、第2開度決定器24、第3開度決定器25、第
4開度決定器26、第5開度決定器27とから構成され
ている。
【0027】前回値記憶器22は、膨張弁5a、5b、
5cの開度の制御をする度にその開度ULa、ULb、
ULcを記憶しておく装置である。なお、利用側膨張弁
5a、5b、5cは、0パルス(全閉)〜500パルス
(全開)の動作範囲を有する。
5cの開度の制御をする度にその開度ULa、ULb、
ULcを記憶しておく装置である。なお、利用側膨張弁
5a、5b、5cは、0パルス(全閉)〜500パルス
(全開)の動作範囲を有する。
【0028】第1開度決定器23においては、圧縮機吐
出過熱度SHdが後述する圧縮機吐出過熱度のしきい値
F2d、F3dに対して 式(1) SHd≦F2d、F3d≧SHd に示す関係にある時、圧縮機吐出過熱度演算器14によ
って演算される圧縮機吐出過熱度SHdを圧縮機吐出過
熱度目標設定器15で設定されている圧縮機吐出過熱度
目標値に一致させるように、膨張弁5a、5b、5cの
各々の開度の変化量が演算される。その演算結果が前回
値記憶器22に記憶されている前回制御時の膨張弁開度
ULa、ULb、ULcに各々加算されることにより、
膨張弁5a、5b、5cの次回の制御サイクルにおける
開度U1a、U1b、U1cが決定される。第1開度決
定器23には既知の速度型I−P制御装置が使用され
る。
出過熱度SHdが後述する圧縮機吐出過熱度のしきい値
F2d、F3dに対して 式(1) SHd≦F2d、F3d≧SHd に示す関係にある時、圧縮機吐出過熱度演算器14によ
って演算される圧縮機吐出過熱度SHdを圧縮機吐出過
熱度目標設定器15で設定されている圧縮機吐出過熱度
目標値に一致させるように、膨張弁5a、5b、5cの
各々の開度の変化量が演算される。その演算結果が前回
値記憶器22に記憶されている前回制御時の膨張弁開度
ULa、ULb、ULcに各々加算されることにより、
膨張弁5a、5b、5cの次回の制御サイクルにおける
開度U1a、U1b、U1cが決定される。第1開度決
定器23には既知の速度型I−P制御装置が使用され
る。
【0029】第2開度決定器24は、前回値記憶器22
により記憶されている開度ULa、ULb、ULcと第
1開度決定器23で決定された開度U1a、U1b、U
1cとから図3に示す、圧縮機吐出過熱度SHdを変数
とするファジィメンバーシップ関数に基づき、膨張弁5
a、5b、5cの開度U2a、U2b、U2cを決定す
る装置である。第2開度決定器24で行われるファジィ
演算には、マイクロプロセッサ等から構成される既知の
演算装置が使用される。ファジィメンバーシップ関数と
しては、式(2)で与えられる前回値記憶器22で記憶
される開度による制御のファジィメンバーシップ関数ψ
1dと、式(3)で与えられる圧縮機吐出過熱度SHd
の制御のファジィメンバーシップ関数ψ2dとが用いら
れる。式(2)において、4つのしきい値F1d、F2
d、F3d、F4dと圧縮機吐出過熱度SHdが括弧
[ ]内に示す関係にあるとき、ファジィメンバーシッ
プ関数ψ1dの値は、それぞれの右側に示す値となる。
により記憶されている開度ULa、ULb、ULcと第
1開度決定器23で決定された開度U1a、U1b、U
1cとから図3に示す、圧縮機吐出過熱度SHdを変数
とするファジィメンバーシップ関数に基づき、膨張弁5
a、5b、5cの開度U2a、U2b、U2cを決定す
る装置である。第2開度決定器24で行われるファジィ
演算には、マイクロプロセッサ等から構成される既知の
演算装置が使用される。ファジィメンバーシップ関数と
しては、式(2)で与えられる前回値記憶器22で記憶
される開度による制御のファジィメンバーシップ関数ψ
1dと、式(3)で与えられる圧縮機吐出過熱度SHd
の制御のファジィメンバーシップ関数ψ2dとが用いら
れる。式(2)において、4つのしきい値F1d、F2
d、F3d、F4dと圧縮機吐出過熱度SHdが括弧
[ ]内に示す関係にあるとき、ファジィメンバーシッ
プ関数ψ1dの値は、それぞれの右側に示す値となる。
【0030】式(2) [SHd<F1d]→0 [F1d≦SHd≦F2d]→(SHd−F1d)/
(F2d−F1d) [F2d<SHd<F3d]→1 式(3) [F3d≦SHd≦F4d]→(SHd−F4d)/
(F3d−F4d) [F4d<SHd]→0 ψ2d=1−ψ1d 上記関数ψ1d及びψ2dを用いることにより、膨張弁
開度U2i(iはa、b、c)は、式(4)により算出
される。
(F2d−F1d) [F2d<SHd<F3d]→1 式(3) [F3d≦SHd≦F4d]→(SHd−F4d)/
(F3d−F4d) [F4d<SHd]→0 ψ2d=1−ψ1d 上記関数ψ1d及びψ2dを用いることにより、膨張弁
開度U2i(iはa、b、c)は、式(4)により算出
される。
【0031】式(4) U2i=ψ1d×ULi+ψ2d×U2i(i=a、
b、c) また、圧縮機吐出過熱度SHdのしきい値F1d、F2
d、F3d、F4dは、制御サイクル動作の安定性を考
慮して適していると思われる圧縮機吸入過熱度と対応付
けられる圧縮機吐出過熱度SHdから、 F1d=15、F2d=20、F3d=50、F4d=
60 と設定し、しきい値F1dからF4dの間を圧縮機吐出
過熱度SHdの許容範囲とし、しきい値F2dからF3
dの間を圧縮機吐出過熱度SHdの適正範囲とする。な
お、圧縮機吐出過熱度目標設定器15で設定される圧縮
機吐出過熱度目標値には、適正範囲内のある値、例えば
F2dとF3dの中心値である35が用いられる。
b、c) また、圧縮機吐出過熱度SHdのしきい値F1d、F2
d、F3d、F4dは、制御サイクル動作の安定性を考
慮して適していると思われる圧縮機吸入過熱度と対応付
けられる圧縮機吐出過熱度SHdから、 F1d=15、F2d=20、F3d=50、F4d=
60 と設定し、しきい値F1dからF4dの間を圧縮機吐出
過熱度SHdの許容範囲とし、しきい値F2dからF3
dの間を圧縮機吐出過熱度SHdの適正範囲とする。な
お、圧縮機吐出過熱度目標設定器15で設定される圧縮
機吐出過熱度目標値には、適正範囲内のある値、例えば
F2dとF3dの中心値である35が用いられる。
【0032】第3開度決定器25においては、室内熱交
換器出口過冷却度SCi(i=a、b、c)が後述する
室内熱交換器出口過冷却度のしきい値F2c、F3cに
対して、式(5) SCi≦F2c、F3c≦SCi(i=a、b、c) に示す関係にある時、室内熱交換器出口過冷却度演算器
16によって演算される各々の室内熱交換器出口過冷却
度SCa、SCb、SCcが室内熱交換器出口過冷却度
目標設定器17で設定されている室内熱交換器出口過冷
却度の目標値に一致させるように、膨張弁5a、5b、
5cの開度の変化量が各々演算される。その演算結果が
第2開度決定器24で決定された膨張弁開度U2a、U
2b、U2cに各々加算されることにより膨張弁5a、
5b、5cの次回の制御サイクルにおける各々の開度U
3a、U3b、U3cが決定される。第3開度決定器2
5には既知の速度型I−P制御装置が使用される。
換器出口過冷却度SCi(i=a、b、c)が後述する
室内熱交換器出口過冷却度のしきい値F2c、F3cに
対して、式(5) SCi≦F2c、F3c≦SCi(i=a、b、c) に示す関係にある時、室内熱交換器出口過冷却度演算器
16によって演算される各々の室内熱交換器出口過冷却
度SCa、SCb、SCcが室内熱交換器出口過冷却度
目標設定器17で設定されている室内熱交換器出口過冷
却度の目標値に一致させるように、膨張弁5a、5b、
5cの開度の変化量が各々演算される。その演算結果が
第2開度決定器24で決定された膨張弁開度U2a、U
2b、U2cに各々加算されることにより膨張弁5a、
5b、5cの次回の制御サイクルにおける各々の開度U
3a、U3b、U3cが決定される。第3開度決定器2
5には既知の速度型I−P制御装置が使用される。
【0033】第4開度決定器26においては、空調空間
温度センサ18a、18b、18cによって検出される
各々の空調空間の温度を空調温度設定器19a、19
b、19cで設定されている各々の目標温度に一致させ
るように、現在の膨張弁開度5a、5b、5cからの必
要な変化量が各々演算される。その演算結果を第2開度
決定器24で決定された膨張弁開度U2a、U2b、U
2cに各々加算することにより、第4開度決定器26に
おいて膨張弁5a、5b、5cの次回の制御サイクルに
おける各々の開度U4a、U4b、U4cが決定され
る。第4開度決定器26には既知の速度型I−P制御装
置が使用される。
温度センサ18a、18b、18cによって検出される
各々の空調空間の温度を空調温度設定器19a、19
b、19cで設定されている各々の目標温度に一致させ
るように、現在の膨張弁開度5a、5b、5cからの必
要な変化量が各々演算される。その演算結果を第2開度
決定器24で決定された膨張弁開度U2a、U2b、U
2cに各々加算することにより、第4開度決定器26に
おいて膨張弁5a、5b、5cの次回の制御サイクルに
おける各々の開度U4a、U4b、U4cが決定され
る。第4開度決定器26には既知の速度型I−P制御装
置が使用される。
【0034】第5開度決定器27は、第3開度決定器2
5で決定された開度U3a、U3b、U3cと第4開度
決定器26で決定された開度U4a、U4b、U4cと
から図4に示す、室内熱交換器出口過冷却度SCi(i
=a、b、c)を変数とするファジィメンバーシップ関
数に基づき、膨張弁5a、5b、5cを操作する開度を
決定する。この第5開度決定器27で行われるファジィ
演算には、マイクロプロセッサ等から構成される既知の
演算装置が使用される。ファジィメンバーシップ関数と
しては、次式(6)で与えられる室内熱交換器出口過冷
却度SCiの制御のファジィメンバーシップ関数ψ1i
と、式(7)で与えられる空調空間温度制御のファジィ
メンバーシップ関数ψ2iとが用いられる。式(6)に
おいて、あらかじめ定められた室内熱交換器出口過冷却
度のしきい値F1c、F2c、F3c、F4cと室内熱
交換器出口過冷却度SCi(i=a、b、c)が括
弧[]内に示す関係にあるとき、ファジィメンバーシッ
プ関数ψ1iの値は、それぞれ右側に示す値となる。
5で決定された開度U3a、U3b、U3cと第4開度
決定器26で決定された開度U4a、U4b、U4cと
から図4に示す、室内熱交換器出口過冷却度SCi(i
=a、b、c)を変数とするファジィメンバーシップ関
数に基づき、膨張弁5a、5b、5cを操作する開度を
決定する。この第5開度決定器27で行われるファジィ
演算には、マイクロプロセッサ等から構成される既知の
演算装置が使用される。ファジィメンバーシップ関数と
しては、次式(6)で与えられる室内熱交換器出口過冷
却度SCiの制御のファジィメンバーシップ関数ψ1i
と、式(7)で与えられる空調空間温度制御のファジィ
メンバーシップ関数ψ2iとが用いられる。式(6)に
おいて、あらかじめ定められた室内熱交換器出口過冷却
度のしきい値F1c、F2c、F3c、F4cと室内熱
交換器出口過冷却度SCi(i=a、b、c)が括
弧[]内に示す関係にあるとき、ファジィメンバーシッ
プ関数ψ1iの値は、それぞれ右側に示す値となる。
【0035】式(6) [SCi<F1c]→1 [F1c≦SCi≦F2c]→(F2c−SCi)/
(F2c−F1c) [F2c<SCi<F3c]→0 式(7) [F3c≦SCi≦F4c]→(F3c−SCi)/
(F3c−F4c) [F4c<SCi]→1 ψ2i=1−ψ1i 上記のファジィメンバーシップ関数ψ1i、ψ2iを用
いることにより、実際の制御における膨張弁5a、5
b、5cの開度U5a、U5b、U5cは、式(8)に
より算出される。
(F2c−F1c) [F2c<SCi<F3c]→0 式(7) [F3c≦SCi≦F4c]→(F3c−SCi)/
(F3c−F4c) [F4c<SCi]→1 ψ2i=1−ψ1i 上記のファジィメンバーシップ関数ψ1i、ψ2iを用
いることにより、実際の制御における膨張弁5a、5
b、5cの開度U5a、U5b、U5cは、式(8)に
より算出される。
【0036】式(8) U5i=ψ1i×U3i+ψ2i×U4i (i=a、
b、c) また、室内熱交換器出口過冷却度のしきい値F1c、F
2c、F3c、F4cは、室内熱交換器7a、7b、7
cの効率と室内熱交換器出口過冷却度SCa、SCb、
SCcとの関係、および、ヒートポンプサイクルの動作
安定性などを考慮して、F1c=5、F2c=7、F3
c=17、F4c=20と設定する。
b、c) また、室内熱交換器出口過冷却度のしきい値F1c、F
2c、F3c、F4cは、室内熱交換器7a、7b、7
cの効率と室内熱交換器出口過冷却度SCa、SCb、
SCcとの関係、および、ヒートポンプサイクルの動作
安定性などを考慮して、F1c=5、F2c=7、F3
c=17、F4c=20と設定する。
【0037】そしてしきい値F1cからF4cの間を室
内熱交換器出口過冷却度SCa、SCb、SCcの許容
範囲とし、しきい値F2cからF3cの間を室内熱交換
器出口過冷却度SCa、SCb、SCcの適正範囲とす
る。また、室内熱交換器出口過冷却度目標設定器17で
設定される室内熱交換器出口過冷却度目標値には、適正
範囲内のある値、例えばF2cとF3cの中心値である
12が用いられる。なお、制御動作を起動する時には、
第5開度決定器27は、膨張弁開度U5a、U5b、U
5cが全開時の40%の開度200パルスであることを
示す信号を出力するように設定されている。
内熱交換器出口過冷却度SCa、SCb、SCcの許容
範囲とし、しきい値F2cからF3cの間を室内熱交換
器出口過冷却度SCa、SCb、SCcの適正範囲とす
る。また、室内熱交換器出口過冷却度目標設定器17で
設定される室内熱交換器出口過冷却度目標値には、適正
範囲内のある値、例えばF2cとF3cの中心値である
12が用いられる。なお、制御動作を起動する時には、
第5開度決定器27は、膨張弁開度U5a、U5b、U
5cが全開時の40%の開度200パルスであることを
示す信号を出力するように設定されている。
【0038】以上の構成からなる膨張弁開度制御系の制
御について、具体的な数値例を挙げながら説明する。
御について、具体的な数値例を挙げながら説明する。
【0039】まず、本装置の起動時は、第5開度決定器
27の開度U5a、U5b、U5cは全開時の40%の
開度を示す信号を出力するので、膨張弁5a、5b、5
cの初期開度は、圧縮機吐出過熱度SHd、室内熱交換
器出口過冷却度SCa、SCb、SCc、室温等に関わ
らず全て200パルスとなる。
27の開度U5a、U5b、U5cは全開時の40%の
開度を示す信号を出力するので、膨張弁5a、5b、5
cの初期開度は、圧縮機吐出過熱度SHd、室内熱交換
器出口過冷却度SCa、SCb、SCc、室温等に関わ
らず全て200パルスとなる。
【0040】そして、起動後の第1回の制御サイクルに
おいて、前回値記憶器22には、前回の膨張弁開度であ
る初期開度200パルスが記憶される。すなわち、 ULa=U5a=200 ULb=U5b=200 ULc=U5c=200となる。
おいて、前回値記憶器22には、前回の膨張弁開度であ
る初期開度200パルスが記憶される。すなわち、 ULa=U5a=200 ULb=U5b=200 ULc=U5c=200となる。
【0041】第1開度決定器23では、圧縮機吐出過熱
度SHdを目標値まで増加させるため膨張弁5a、5
b、5cの開度変化量として、現在の開度から各々20
%減少するように演算されると仮定すると、第1開度決
定器23で決定される膨張弁開度U1a、U1b、U1
cは、 U1a=ULa−ULa×0.2=200−200×
0.2=160(パルス) U1b=ULb−ULb×0.2=200−200×
0.2=160(パルス) U1c=ULc−ULc×0.2=200−200×
0.2=160(パルス)となる。
度SHdを目標値まで増加させるため膨張弁5a、5
b、5cの開度変化量として、現在の開度から各々20
%減少するように演算されると仮定すると、第1開度決
定器23で決定される膨張弁開度U1a、U1b、U1
cは、 U1a=ULa−ULa×0.2=200−200×
0.2=160(パルス) U1b=ULb−ULb×0.2=200−200×
0.2=160(パルス) U1c=ULc−ULc×0.2=200−200×
0.2=160(パルス)となる。
【0042】その時の圧縮機吐出過熱度SHdが10K
であったとすると、式(2)、式(3)より、ファジィ
メンバーシップ関数ψ1dとψ2dの値はそれぞれ、ψ
1d=0、ψ2d=1となる。従って第2開度決定器2
4でファジィ演算により決定される膨張弁開度U2a、
U2b、U2cは、 U2a=ψ1d×ULa+ψ2d×U1a=0×200
+1×160=160(パルス) U2b=ψ1d×ULb+ψ2d×U1b=0×200
+1×160=160(パルス) U2c=ψ1d×ULc+ψ2d×U1c=0×200
+1×160=160(パルス)となり、初期開度から
40パルス閉められる。
であったとすると、式(2)、式(3)より、ファジィ
メンバーシップ関数ψ1dとψ2dの値はそれぞれ、ψ
1d=0、ψ2d=1となる。従って第2開度決定器2
4でファジィ演算により決定される膨張弁開度U2a、
U2b、U2cは、 U2a=ψ1d×ULa+ψ2d×U1a=0×200
+1×160=160(パルス) U2b=ψ1d×ULb+ψ2d×U1b=0×200
+1×160=160(パルス) U2c=ψ1d×ULc+ψ2d×U1c=0×200
+1×160=160(パルス)となり、初期開度から
40パルス閉められる。
【0043】第2開度決定器24で演算された膨張弁開
度U2a、U2b、U2cは、第3開度決定器25およ
び第4開度決定器26に出力される。その時の室内熱交
換器出口過冷却度SCa、SCb、SCcが全て2Kで
あり、第3開度決定器25において、室内熱交換器出口
過冷却度SCa、SCb、SCcを目標値まで増加させ
るために膨張弁開度の変化量として、各々10パルス減
少するように演算されると仮定すると、第3開度決定器
25で決定される膨張弁開度U3a、U3b、U3c
は、 U3a=U2a−10=160−10=150(パル
ス) U3b=U2b−10=160−10=150(パル
ス) U3c=U2c−10=160−10=150(パル
ス)となる。
度U2a、U2b、U2cは、第3開度決定器25およ
び第4開度決定器26に出力される。その時の室内熱交
換器出口過冷却度SCa、SCb、SCcが全て2Kで
あり、第3開度決定器25において、室内熱交換器出口
過冷却度SCa、SCb、SCcを目標値まで増加させ
るために膨張弁開度の変化量として、各々10パルス減
少するように演算されると仮定すると、第3開度決定器
25で決定される膨張弁開度U3a、U3b、U3c
は、 U3a=U2a−10=160−10=150(パル
ス) U3b=U2b−10=160−10=150(パル
ス) U3c=U2c−10=160−10=150(パル
ス)となる。
【0044】一方、各々の空調空間A、B、Cの温度を
それぞれ上げるために、第4開度決定器26において、
膨張弁開度の変化量として、各々40パルス増加するよ
うに演算されると仮定すると、第4開度決定器26で決
定される膨張弁開度U4a、U4b、U4cは、 U4a=U2a+40=160+40=200(パル
ス) U4b=U2b+40=160+40=200(パル
ス) U4c=U2c+40=160+40=200(パル
ス)となる。
それぞれ上げるために、第4開度決定器26において、
膨張弁開度の変化量として、各々40パルス増加するよ
うに演算されると仮定すると、第4開度決定器26で決
定される膨張弁開度U4a、U4b、U4cは、 U4a=U2a+40=160+40=200(パル
ス) U4b=U2b+40=160+40=200(パル
ス) U4c=U2c+40=160+40=200(パル
ス)となる。
【0045】ここで室内熱交換器出口過冷却度SCa、
SCb、SCcは全て2Kであるので、式(6)、式
(7)より、ファジィメンバーシップ関数ψ1iとψ2
iの値はそれぞれ、 ψ1a=1、ψ2a=0 ψ1b=1、ψ2b=0 ψ1c=1、ψ2c=0となる。
SCb、SCcは全て2Kであるので、式(6)、式
(7)より、ファジィメンバーシップ関数ψ1iとψ2
iの値はそれぞれ、 ψ1a=1、ψ2a=0 ψ1b=1、ψ2b=0 ψ1c=1、ψ2c=0となる。
【0046】従って第5開度決定器27でファジィ演算
により得られる膨張弁開度U5a、U5b、U5cは、 U5a=ψ1a×U3a+ψ2a×U4a=1×150
+0×200=150(パルス) U5b=ψ1b×U3b+ψ2b×U4b=1×150
+0×200=150(パルス) U5c=ψ1c×U3c+ψ2c×U4c=1×150
+0×200=150(パルス)となり、初期開度20
0パルスから50パルス閉められることになる。
により得られる膨張弁開度U5a、U5b、U5cは、 U5a=ψ1a×U3a+ψ2a×U4a=1×150
+0×200=150(パルス) U5b=ψ1b×U3b+ψ2b×U4b=1×150
+0×200=150(パルス) U5c=ψ1c×U3c+ψ2c×U4c=1×150
+0×200=150(パルス)となり、初期開度20
0パルスから50パルス閉められることになる。
【0047】つまり装置起動時のように冷凍サイクルの
挙動が不安定であり、圧縮機吐出過熱度SHdや室内熱
交換器出口過冷却度SCa、SCb、SCcが確保でき
ない運転状態のときには、適正なサイクル状態となるよ
うに膨張弁5a、5b、5cは操作される。また、この
時点で前回値記憶器22には、第5開度決定器27で決
定した膨張弁開度開度U5a、U5b、U5cが記憶さ
れる。すなわち、 ULa=U5a=150 ULb=U5b=150 ULc=U5c=150となる。
挙動が不安定であり、圧縮機吐出過熱度SHdや室内熱
交換器出口過冷却度SCa、SCb、SCcが確保でき
ない運転状態のときには、適正なサイクル状態となるよ
うに膨張弁5a、5b、5cは操作される。また、この
時点で前回値記憶器22には、第5開度決定器27で決
定した膨張弁開度開度U5a、U5b、U5cが記憶さ
れる。すなわち、 ULa=U5a=150 ULb=U5b=150 ULc=U5c=150となる。
【0048】次に第2回目の制御サイクルにおいて、膨
張弁5a、5b、5cの開度が各々200パルスから1
50パルスに減少したことにより、圧縮機吐出過熱度S
Hdが10Kから17.5Kに、室内熱交換器出口過冷
却度SCa、SCb、SCcが各々2Kから6Kに上昇
したとする。
張弁5a、5b、5cの開度が各々200パルスから1
50パルスに減少したことにより、圧縮機吐出過熱度S
Hdが10Kから17.5Kに、室内熱交換器出口過冷
却度SCa、SCb、SCcが各々2Kから6Kに上昇
したとする。
【0049】第1開度決定器23では、圧縮機吐出過熱
度SHdを目標値まで増加させるため膨張弁5a、5
b、5cの開度変化量として、現在の開度から各々16
%減少するように演算されると仮定すると、第1開度決
定器23で決定される膨張弁開度U1a、U1b、U1
cは、 U1a=ULa−ULa×0.16=150−150×
0.16=126(パルス) U1b=ULb−ULb×0.16=150−150×
0.16=126(パルス) U1c=ULc−ULc×0.16=150−150×
0.16=126(パルス)となる。
度SHdを目標値まで増加させるため膨張弁5a、5
b、5cの開度変化量として、現在の開度から各々16
%減少するように演算されると仮定すると、第1開度決
定器23で決定される膨張弁開度U1a、U1b、U1
cは、 U1a=ULa−ULa×0.16=150−150×
0.16=126(パルス) U1b=ULb−ULb×0.16=150−150×
0.16=126(パルス) U1c=ULc−ULc×0.16=150−150×
0.16=126(パルス)となる。
【0050】その時の圧縮機吐出過熱度SHdは17.
5Kであるので、式(2)、式(3)より、ファジィメ
ンバーシップ関数ψ1dとψ2dの値はそれぞれ、ψ1
d=0.5、ψ2d=0.5となる。
5Kであるので、式(2)、式(3)より、ファジィメ
ンバーシップ関数ψ1dとψ2dの値はそれぞれ、ψ1
d=0.5、ψ2d=0.5となる。
【0051】従って第2開度決定器24でファジィ演算
により決定される膨張弁開度U2a、U2b、U2c
は、 U2a=ψ1d×ULa+ψ2d×U1a=0.5×1
50+0.5×126=138(パルス) U2b=ψ1d×ULb+ψ2d×U1b=0.5×1
50+0.5×126=138(パルス) U2c=ψ1d×ULc+ψ2d×U1c=0.5×1
50+0.5×126=138(パルス)となる。
により決定される膨張弁開度U2a、U2b、U2c
は、 U2a=ψ1d×ULa+ψ2d×U1a=0.5×1
50+0.5×126=138(パルス) U2b=ψ1d×ULb+ψ2d×U1b=0.5×1
50+0.5×126=138(パルス) U2c=ψ1d×ULc+ψ2d×U1c=0.5×1
50+0.5×126=138(パルス)となる。
【0052】第3開度決定器25において、室内熱交換
器出口過冷却度SCa、SCb、SCcを目標値まで増
加させるために膨張弁開度の変化量として、各々8パル
ス減少するように演算されると仮定すると、第3開度決
定器25で決定される膨張弁開度U3a、U3b、U3
cは、 U3a=U2a−8=138−8=130(パルス) U3b=U2b−8=138−8=130(パルス) U3c=U2c−8=138−8=130(パルス)と
なる。
器出口過冷却度SCa、SCb、SCcを目標値まで増
加させるために膨張弁開度の変化量として、各々8パル
ス減少するように演算されると仮定すると、第3開度決
定器25で決定される膨張弁開度U3a、U3b、U3
cは、 U3a=U2a−8=138−8=130(パルス) U3b=U2b−8=138−8=130(パルス) U3c=U2c−8=138−8=130(パルス)と
なる。
【0053】一方、第4開度決定器26において空調空
間Aの温度を上げるため、膨張弁5aの開度の変化量と
して12パルス増加するように演算され、空調空間B、
Cは、空調空間Aよりも空調負荷が大きく膨張弁5b、
5cの開度の変化量として各々32パルス増加するよう
に演算されると仮定すると、第4開度決定器26で決定
される膨張弁開度U4a、U4b、U4cは、 U4a=U2a+12=138+12=150(パル
ス) U4b=U2b+32=138+32=170(パル
ス) U4c=U2c+32=138+32=170(パル
ス)となる。
間Aの温度を上げるため、膨張弁5aの開度の変化量と
して12パルス増加するように演算され、空調空間B、
Cは、空調空間Aよりも空調負荷が大きく膨張弁5b、
5cの開度の変化量として各々32パルス増加するよう
に演算されると仮定すると、第4開度決定器26で決定
される膨張弁開度U4a、U4b、U4cは、 U4a=U2a+12=138+12=150(パル
ス) U4b=U2b+32=138+32=170(パル
ス) U4c=U2c+32=138+32=170(パル
ス)となる。
【0054】ここで室内熱交換器出口過冷却度SCa、
SCb、SCcは全て6Kであるので、式(6)、式
(7)より、ファジィメンバーシップ関数ψ1iとψ2
iの値はそれぞれ、 ψ1a=0.5、ψ2a=0.5 ψ1b=0.5、ψ2b=0.5 ψ1c=0.5、ψ2c=0.5となる。
SCb、SCcは全て6Kであるので、式(6)、式
(7)より、ファジィメンバーシップ関数ψ1iとψ2
iの値はそれぞれ、 ψ1a=0.5、ψ2a=0.5 ψ1b=0.5、ψ2b=0.5 ψ1c=0.5、ψ2c=0.5となる。
【0055】従って第5開度決定器27でファジィ演算
により得られる膨張弁開度U5a、U5b、U5cは、 U5a=ψ1a×U3a+ψ2a×U4a=0.5×1
30+0.5×150=140(パルス) U5b=ψ1b×U3b+ψ2b×U4b=0.5×1
30+0.5×170=150(パルス) U5c=ψ1c×U3c+ψ2c×U4c=0.5×1
30+0.5×170=150(パルス)となり、膨張
弁5aは10パルス閉まり、膨張弁5b、5cは現在開
度を維持することになる。
により得られる膨張弁開度U5a、U5b、U5cは、 U5a=ψ1a×U3a+ψ2a×U4a=0.5×1
30+0.5×150=140(パルス) U5b=ψ1b×U3b+ψ2b×U4b=0.5×1
30+0.5×170=150(パルス) U5c=ψ1c×U3c+ψ2c×U4c=0.5×1
30+0.5×170=150(パルス)となり、膨張
弁5aは10パルス閉まり、膨張弁5b、5cは現在開
度を維持することになる。
【0056】このように圧縮機吐出過熱度SHd、室内
熱交換器出口過冷却度SCa、SCb、SCcが確保さ
れ出し、適正なサイクル運転状態に近づいた際には、効
率の良い運転を行うため更にサイクル状態の適正化を図
るとともに、空調空間A、B、Cの各々の空調負荷に対
応するように膨張弁5a、5b、5cは操作される。ま
た、この時点で前回値記憶器22には、第5開度決定器
27で決定した膨張弁開度開度U5a、U5b、U5c
が記憶される。すなわち、 ULa=U5a=140 ULb=U5b=150 ULc=U5c=150となる。
熱交換器出口過冷却度SCa、SCb、SCcが確保さ
れ出し、適正なサイクル運転状態に近づいた際には、効
率の良い運転を行うため更にサイクル状態の適正化を図
るとともに、空調空間A、B、Cの各々の空調負荷に対
応するように膨張弁5a、5b、5cは操作される。ま
た、この時点で前回値記憶器22には、第5開度決定器
27で決定した膨張弁開度開度U5a、U5b、U5c
が記憶される。すなわち、 ULa=U5a=140 ULb=U5b=150 ULc=U5c=150となる。
【0057】次に第3回目の制御サイクルにおいて、圧
縮機吐出過熱度SHdが適正範囲内の25Kに、室内熱
交換器出口過冷却度SCa、SCbが6Kから適正範囲
内の8Kに上昇し、SCcは6Kを維持したとする。
縮機吐出過熱度SHdが適正範囲内の25Kに、室内熱
交換器出口過冷却度SCa、SCbが6Kから適正範囲
内の8Kに上昇し、SCcは6Kを維持したとする。
【0058】第1開度決定器23では、圧縮機吐出過熱
度SHdを目標値まで増加させるため膨張弁5a、5
b、5cの開度変化量として、現在の開度から各々10
%減少するように演算されると仮定すると、第1開度決
定器23で決定される膨張弁開度U1a、U1b、U1
cは、 U1a=ULa−ULa×0.1=140−140×
0.1=126(パルス) U1b=ULb−ULb×0.1=150−150×
0.1=135(パルス) U1c=ULc−ULc×0.1=150−150×
0.1=135(パルス)となる。
度SHdを目標値まで増加させるため膨張弁5a、5
b、5cの開度変化量として、現在の開度から各々10
%減少するように演算されると仮定すると、第1開度決
定器23で決定される膨張弁開度U1a、U1b、U1
cは、 U1a=ULa−ULa×0.1=140−140×
0.1=126(パルス) U1b=ULb−ULb×0.1=150−150×
0.1=135(パルス) U1c=ULc−ULc×0.1=150−150×
0.1=135(パルス)となる。
【0059】その時の圧縮機吐出過熱度SHdは25K
であるので、式(2)、式(3)より、ファジィメンバ
ーシップ関数ψ1dとψ2dの値はそれぞれ、ψ1d=
1、ψ2d=0となる。
であるので、式(2)、式(3)より、ファジィメンバ
ーシップ関数ψ1dとψ2dの値はそれぞれ、ψ1d=
1、ψ2d=0となる。
【0060】従って第2開度決定器24でファジィ演算
により決定される膨張弁開度U2a、U2b、U2c
は、 U2a=ψ1d×ULa+ψ2d×U1a=1×140
+0×126=140(パルス) U2b=ψ1d×ULb+ψ2d×U1b=1×150
+0×135=150(パルス) U2c=ψ1d×ULc+ψ2d×U1c=1×150
+0×135=150(パルス)となる。
により決定される膨張弁開度U2a、U2b、U2c
は、 U2a=ψ1d×ULa+ψ2d×U1a=1×140
+0×126=140(パルス) U2b=ψ1d×ULb+ψ2d×U1b=1×150
+0×135=150(パルス) U2c=ψ1d×ULc+ψ2d×U1c=1×150
+0×135=150(パルス)となる。
【0061】第3開度決定器25において、室内熱交換
器出口過冷却度SCa、SCb、SCcを目標値まで増
加させるために膨張弁5a、5bの開度の変化量として
6パルス減少するように演算され、膨張弁5cの開度の
変化量として、8パルス減少するように演算されると仮
定すると、第3開度決定器25で決定される膨張弁開度
U3a、U3b、U3cは、 U3a=U2a−6=140−6=134(パルス) U3b=U2b−6=150−6=144(パルス) U3c=U2c−8=150−8=142(パルス)と
なる。
器出口過冷却度SCa、SCb、SCcを目標値まで増
加させるために膨張弁5a、5bの開度の変化量として
6パルス減少するように演算され、膨張弁5cの開度の
変化量として、8パルス減少するように演算されると仮
定すると、第3開度決定器25で決定される膨張弁開度
U3a、U3b、U3cは、 U3a=U2a−6=140−6=134(パルス) U3b=U2b−6=150−6=144(パルス) U3c=U2c−8=150−8=142(パルス)と
なる。
【0062】一方、第4開度決定器26において空調空
間Aの温度を上げるため、膨張弁5aの開度の変化量と
して10パルス増加するように演算され、空調空間B、
Cは、空調空間Aよりも空調負荷が大きく膨張弁5b、
5cの開度の変化量として各々16パルス増加するよう
に演算されると仮定すると、第4開度決定器26で決定
される膨張弁開度U4a、U4b、U4cは、 U4a=U2a+10=140+10=150(パル
ス) U4b=U2b+16=150+16=166(パル
ス) U4c=U2c+16=150+16=166(パル
ス)となる。
間Aの温度を上げるため、膨張弁5aの開度の変化量と
して10パルス増加するように演算され、空調空間B、
Cは、空調空間Aよりも空調負荷が大きく膨張弁5b、
5cの開度の変化量として各々16パルス増加するよう
に演算されると仮定すると、第4開度決定器26で決定
される膨張弁開度U4a、U4b、U4cは、 U4a=U2a+10=140+10=150(パル
ス) U4b=U2b+16=150+16=166(パル
ス) U4c=U2c+16=150+16=166(パル
ス)となる。
【0063】ここで室内熱交換器出口過冷却度SCa、
SCbは8Kであり、SCcは6Kであるので、式
(6)、式(7)より、ファジィメンバーシップ関数ψ
1iとψ2iの値はそれぞれ、 ψ1a=0、ψ2a=1 ψ1b=0、ψ2b=1 ψ1c=0.5、ψ2c=0.5となる。
SCbは8Kであり、SCcは6Kであるので、式
(6)、式(7)より、ファジィメンバーシップ関数ψ
1iとψ2iの値はそれぞれ、 ψ1a=0、ψ2a=1 ψ1b=0、ψ2b=1 ψ1c=0.5、ψ2c=0.5となる。
【0064】従って第5開度決定器27でファジィ演算
により得られる膨張弁開度U5a、U5b、U5cは、 U5a=ψ1a×U3a+ψ2a×U4a=0×134
+1×150=150(パルス) U5b=ψ1b×U3b+ψ2b×U4b=0×144
+1×166=166(パルス) U5c=ψ1c×U3c+ψ2c×U4c=0.5×1
42+0.5×166=154(パルス)となり、膨張
弁5aは10パルス開き、膨張弁5bは、16パルス開
き、膨張弁5cは4パルス開くことになる。
により得られる膨張弁開度U5a、U5b、U5cは、 U5a=ψ1a×U3a+ψ2a×U4a=0×134
+1×150=150(パルス) U5b=ψ1b×U3b+ψ2b×U4b=0×144
+1×166=166(パルス) U5c=ψ1c×U3c+ψ2c×U4c=0.5×1
42+0.5×166=154(パルス)となり、膨張
弁5aは10パルス開き、膨張弁5bは、16パルス開
き、膨張弁5cは4パルス開くことになる。
【0065】このように圧縮機吐出過熱度SHdが完全
に確保され、室内熱交換器出口過冷却度SCa、SCb
が適正な範囲まで上昇した際には、膨張弁5a、5b
は、各々の空調空間A、Bの空調負荷に対応するように
操作され、室内熱交換器出口過冷却度SCcは、十分に
は確保されていないので、膨張弁5cは、室内熱交換器
7cでの効率を高めるように室内熱交換器出口過冷却度
SCcを上昇させるとともに、空調空間Cの空調負荷に
対応するように操作される。
に確保され、室内熱交換器出口過冷却度SCa、SCb
が適正な範囲まで上昇した際には、膨張弁5a、5b
は、各々の空調空間A、Bの空調負荷に対応するように
操作され、室内熱交換器出口過冷却度SCcは、十分に
は確保されていないので、膨張弁5cは、室内熱交換器
7cでの効率を高めるように室内熱交換器出口過冷却度
SCcを上昇させるとともに、空調空間Cの空調負荷に
対応するように操作される。
【0066】以上のように、全ての膨張弁5a、5b、
5cで圧縮機吐出過熱度SHdを適正な範囲に制御する
とともに、膨張弁5aは、室内熱交換器出口過冷却度S
Caを適正な範囲に制御するとともに空調空間Aの温度
を目標温度に一致させるように制御し、膨張弁5bは、
室内熱交換器出口過冷却度SCbを適正な範囲に制御す
るとともに空調空間Bの温度を目標温度に一致させるよ
うに制御し、膨張弁5cは、室内熱交換器出口過冷却度
SCcを適正な範囲に制御するとともに空調空間Cの温
度を目標温度に一致させるように制御するので、暖房運
転において圧縮機1への液バックや圧縮機1から吐出さ
れる冷媒の温度上昇を防ぐとともに、室内熱交換器7
a、7b、7cで効率の良い運転を行いつつ、各々の空
調空間A、B、Cにおいて良好な空調制御を行うことが
できる。
5cで圧縮機吐出過熱度SHdを適正な範囲に制御する
とともに、膨張弁5aは、室内熱交換器出口過冷却度S
Caを適正な範囲に制御するとともに空調空間Aの温度
を目標温度に一致させるように制御し、膨張弁5bは、
室内熱交換器出口過冷却度SCbを適正な範囲に制御す
るとともに空調空間Bの温度を目標温度に一致させるよ
うに制御し、膨張弁5cは、室内熱交換器出口過冷却度
SCcを適正な範囲に制御するとともに空調空間Cの温
度を目標温度に一致させるように制御するので、暖房運
転において圧縮機1への液バックや圧縮機1から吐出さ
れる冷媒の温度上昇を防ぐとともに、室内熱交換器7
a、7b、7cで効率の良い運転を行いつつ、各々の空
調空間A、B、Cにおいて良好な空調制御を行うことが
できる。
【0067】なお、本実施例では、室内ユニット9a、
9b、9cの台数を3台としたが、3台というのは、単
なる一例であり、室内ユニットの数は、1台以上であれ
ば数に制限はない。
9b、9cの台数を3台としたが、3台というのは、単
なる一例であり、室内ユニットの数は、1台以上であれ
ば数に制限はない。
【0068】また、圧縮機吐出過熱度SHdおよび室内
熱交換器出口過冷却度SCa、SCb、SCcの各しき
い値および目標値は、室内熱交換器7a、7b、7c、
圧縮機1等の仕様により、適宜変更することが可能であ
る。
熱交換器出口過冷却度SCa、SCb、SCcの各しき
い値および目標値は、室内熱交換器7a、7b、7c、
圧縮機1等の仕様により、適宜変更することが可能であ
る。
【0069】また、制御動作を起動する時の第5開度決
定器27が出力する膨張弁開度U5a、U5b、U5c
を全開時の40%の開度200パルスとしたが、室内ユ
ニット9a、9b、9cの能力ランク、空調空間温度と
目標温度の差等により各々変更することが可能であり、
能力ランク、空調空間温度と目標温度の差が大きければ
膨張弁開度を大きく設定し、能力ランク、空調空間温度
と目標温度の差が小さければ膨張弁開度を小さく設定す
ることが望ましい。
定器27が出力する膨張弁開度U5a、U5b、U5c
を全開時の40%の開度200パルスとしたが、室内ユ
ニット9a、9b、9cの能力ランク、空調空間温度と
目標温度の差等により各々変更することが可能であり、
能力ランク、空調空間温度と目標温度の差が大きければ
膨張弁開度を大きく設定し、能力ランク、空調空間温度
と目標温度の差が小さければ膨張弁開度を小さく設定す
ることが望ましい。
【0070】そして、使用する冷媒は、単一組成体、共
沸混合体、擬似共沸混合体、非共沸混合体のいずれの種
類のものであっても構わない。
沸混合体、擬似共沸混合体、非共沸混合体のいずれの種
類のものであっても構わない。
【0071】(実施例2)図5は、多室型空気調和装置
の冷房運転時の全体構成図を示している。
の冷房運転時の全体構成図を示している。
【0072】図5に示すように、冷媒を圧縮する圧縮機
1、圧縮機1から吐出された冷媒の流路を切り替える四
方弁2、室外熱交換器3、室外熱交換器3に外気を送風
する室外ファン4、室外熱交換器3と分岐接続される膨
張弁5a、5b、5cとから構成される室外ユニット6
と、室内熱交換器7a、7b、7cに各々室内空気を送
風する室内ファン8a、8b、8c等から構成される室
内ユニット9a、9b、9cとをガス側配管10a、1
0b、10cおよび液側配管11a、11b、11cを
介して接続した構成となっている。
1、圧縮機1から吐出された冷媒の流路を切り替える四
方弁2、室外熱交換器3、室外熱交換器3に外気を送風
する室外ファン4、室外熱交換器3と分岐接続される膨
張弁5a、5b、5cとから構成される室外ユニット6
と、室内熱交換器7a、7b、7cに各々室内空気を送
風する室内ファン8a、8b、8c等から構成される室
内ユニット9a、9b、9cとをガス側配管10a、1
0b、10cおよび液側配管11a、11b、11cを
介して接続した構成となっている。
【0073】室内ユニット9a、9b、9cは、各々が
空調を行う3つの空間A、B、Cに配置されている。ま
た、室外ユニット6には、圧縮機1の吸入部の冷媒温度
を検出する吸入温度センサ28、冷房サイクルにおいて
低圧部分となる配管に設けられた圧力センサ13、圧縮
機吸入過熱度演算器29、圧縮機吸入過熱度目標設定器
30、冷房サイクルにおいて室内熱交換器7a、7b、
7cから戻ってきた各々の冷媒温度を検出する分岐管温
度センサ31a、31b、31c、室内熱交換器出口過
熱度演算器32、室内熱交換器出口過熱度目標設定器3
3が設けられている。
空調を行う3つの空間A、B、Cに配置されている。ま
た、室外ユニット6には、圧縮機1の吸入部の冷媒温度
を検出する吸入温度センサ28、冷房サイクルにおいて
低圧部分となる配管に設けられた圧力センサ13、圧縮
機吸入過熱度演算器29、圧縮機吸入過熱度目標設定器
30、冷房サイクルにおいて室内熱交換器7a、7b、
7cから戻ってきた各々の冷媒温度を検出する分岐管温
度センサ31a、31b、31c、室内熱交換器出口過
熱度演算器32、室内熱交換器出口過熱度目標設定器3
3が設けられている。
【0074】また、室内機ユニット9a、9b、9cに
は、各々の空調空間A、B、Cの温度を検出する空調空
間温度センサ18a、18b、18c、空調空間の温度
を設定する空調温度設定器19a、19b、19cを設
けている。さらに膨張弁5a、5b、5cの開度の制御
を行う膨張弁制御装置34が室外ユニット6内に設けら
れた構成となっている。
は、各々の空調空間A、B、Cの温度を検出する空調空
間温度センサ18a、18b、18c、空調空間の温度
を設定する空調温度設定器19a、19b、19cを設
けている。さらに膨張弁5a、5b、5cの開度の制御
を行う膨張弁制御装置34が室外ユニット6内に設けら
れた構成となっている。
【0075】上記構成において、冷房運転を行う際の運
転動作について図5を参照しながら説明する。圧縮機1
で圧縮され吐出した冷媒は、四方弁2によって実線に示
す方向に流れ、室外熱交換器3に流入する。室外熱交換
器3内で冷媒は室外ファン4により、外気と熱交換がな
され凝縮液化する。凝縮液化した冷媒は、膨張弁5a、
5b、5cのそれぞれの開度に応じて減圧されるととも
に室内ユニット9a、9b、9cに分流され、液側配管
11a、11b、11cを通って室内熱交換器7a、7
b、7cに各々流入する。室内熱交換器7a、7b、7
c内で冷媒は室内ファン8a、8b、8cにより室内空
気と熱交換がなされ蒸発気化する。蒸発気化した冷媒
は、ガス側配管10a、10b、10cを通って室外ユ
ニット6に戻り、再び四方弁2を通って圧縮機1に吸入
されることになる。
転動作について図5を参照しながら説明する。圧縮機1
で圧縮され吐出した冷媒は、四方弁2によって実線に示
す方向に流れ、室外熱交換器3に流入する。室外熱交換
器3内で冷媒は室外ファン4により、外気と熱交換がな
され凝縮液化する。凝縮液化した冷媒は、膨張弁5a、
5b、5cのそれぞれの開度に応じて減圧されるととも
に室内ユニット9a、9b、9cに分流され、液側配管
11a、11b、11cを通って室内熱交換器7a、7
b、7cに各々流入する。室内熱交換器7a、7b、7
c内で冷媒は室内ファン8a、8b、8cにより室内空
気と熱交換がなされ蒸発気化する。蒸発気化した冷媒
は、ガス側配管10a、10b、10cを通って室外ユ
ニット6に戻り、再び四方弁2を通って圧縮機1に吸入
されることになる。
【0076】次に制御動作について説明する。制御動作
は一定の周期で繰り返され、各周期毎に温度と圧力が検
出され、それに基づいて制御出力が出力される。図6に
冷房運転時の膨張弁制御系の制御ブロック図を示す。
は一定の周期で繰り返され、各周期毎に温度と圧力が検
出され、それに基づいて制御出力が出力される。図6に
冷房運転時の膨張弁制御系の制御ブロック図を示す。
【0077】図6に示す冷房運転時の膨張弁5a、5
b、5cの開度制御系は、吸入温度センサ28、圧力セ
ンサ13、圧縮機吸入過熱度演算器29、圧縮機吸入過
熱度目標設定器30、分岐管温度センサ31a、31
b、31c、室内熱交換器出口過熱度演算器32、室内
熱交換器出口過熱度目標設定器33、空調空間温度セン
サ18a、18b、18c、空調温度設定器19a、1
9b、19c、膨張弁制御装置34から構成されてい
る。
b、5cの開度制御系は、吸入温度センサ28、圧力セ
ンサ13、圧縮機吸入過熱度演算器29、圧縮機吸入過
熱度目標設定器30、分岐管温度センサ31a、31
b、31c、室内熱交換器出口過熱度演算器32、室内
熱交換器出口過熱度目標設定器33、空調空間温度セン
サ18a、18b、18c、空調温度設定器19a、1
9b、19c、膨張弁制御装置34から構成されてい
る。
【0078】吸入温度センサ28は、圧縮機1の吸入側
の配管に取り付けられており、圧縮機1に吸入される冷
媒の温度を検出する。圧力センサ13は、冷房サイクル
において低圧部分となる配管に設けられ、低圧冷媒の圧
力を検出する。圧縮機吸入過熱度演算器29は、圧力セ
ンサ13により検出された冷媒圧力から冷媒圧力と1対
1の関係にある冷媒飽和温度を求め、その冷媒温度を吸
入温度センサ28により検出された冷媒温度から減じて
圧縮機吸入過熱度SHsを算出する。
の配管に取り付けられており、圧縮機1に吸入される冷
媒の温度を検出する。圧力センサ13は、冷房サイクル
において低圧部分となる配管に設けられ、低圧冷媒の圧
力を検出する。圧縮機吸入過熱度演算器29は、圧力セ
ンサ13により検出された冷媒圧力から冷媒圧力と1対
1の関係にある冷媒飽和温度を求め、その冷媒温度を吸
入温度センサ28により検出された冷媒温度から減じて
圧縮機吸入過熱度SHsを算出する。
【0079】圧縮機吸入過熱度目標設定器30は、ヒー
トポンプサイクルの動作の安定性を考慮して、最も適し
ていると思われる圧縮機吸入過熱度SHsの目標値を設
定するためのものであり、既知の設定器から構成され
る。なお、設定値には、後述する圧縮機吸入過熱度SH
sの適正範囲内のある値が用いられる。分岐管温度セン
サ31a、31b、31cは、室外ユニット6内で室内
熱交換器7a、7b、7cと各々接続するため分岐され
た配管であり、かつ冷房運転時に低圧となる配管に取り
付けられており、冷房運転において、室内熱交換器7
a、7b、7cから吐出しガス側配管10a、10b、
10cを通って室外ユニット6内に戻ってきた各々の冷
媒温度を検出する。
トポンプサイクルの動作の安定性を考慮して、最も適し
ていると思われる圧縮機吸入過熱度SHsの目標値を設
定するためのものであり、既知の設定器から構成され
る。なお、設定値には、後述する圧縮機吸入過熱度SH
sの適正範囲内のある値が用いられる。分岐管温度セン
サ31a、31b、31cは、室外ユニット6内で室内
熱交換器7a、7b、7cと各々接続するため分岐され
た配管であり、かつ冷房運転時に低圧となる配管に取り
付けられており、冷房運転において、室内熱交換器7
a、7b、7cから吐出しガス側配管10a、10b、
10cを通って室外ユニット6内に戻ってきた各々の冷
媒温度を検出する。
【0080】室内熱交換器出口過熱度演算器32は、圧
力センサ13で検出される低圧側の冷媒圧力と1対1の
関係にある冷媒飽和温度を求め、その冷媒飽和温度を分
岐管温度センサ31a、31b、31cにより検出され
る冷媒温度から各々減じて室内熱交換器7a、7b、7
cから吐出した冷媒の過熱度である室内熱交換器出口過
熱度SHa、SHb、SHcを算出する装置である。
力センサ13で検出される低圧側の冷媒圧力と1対1の
関係にある冷媒飽和温度を求め、その冷媒飽和温度を分
岐管温度センサ31a、31b、31cにより検出され
る冷媒温度から各々減じて室内熱交換器7a、7b、7
cから吐出した冷媒の過熱度である室内熱交換器出口過
熱度SHa、SHb、SHcを算出する装置である。
【0081】室内熱交換器出口過熱度目標設定器33
は、室内熱交換器7a、7b、7cの効率とヒートポン
プの制御サイクルにおける動作安定性を考慮して、最適
と思われる室内熱交換器出口過熱度SHa、SHb、S
Hcの目標値を設定するためのものであり、既知の設定
器が使用される。なお、設定値には、後述する室内熱交
換器出口過熱度SHa、SHb、SHcの適正範囲内の
ある値が用いられる。
は、室内熱交換器7a、7b、7cの効率とヒートポン
プの制御サイクルにおける動作安定性を考慮して、最適
と思われる室内熱交換器出口過熱度SHa、SHb、S
Hcの目標値を設定するためのものであり、既知の設定
器が使用される。なお、設定値には、後述する室内熱交
換器出口過熱度SHa、SHb、SHcの適正範囲内の
ある値が用いられる。
【0082】空調空間温度センサ18a、18b、18
cは室内ファン8a、8b、8cの空気吸入口における
空気温度を測定する。
cは室内ファン8a、8b、8cの空気吸入口における
空気温度を測定する。
【0083】空調温度設定器19a、19b、19c
は、本装置の使用者が、所望する空調空間の目標温度を
設定するためのものであり、既知の温度設定器が使用さ
れる。
は、本装置の使用者が、所望する空調空間の目標温度を
設定するためのものであり、既知の温度設定器が使用さ
れる。
【0084】膨張弁制御装置34は、圧縮機吸入過熱度
演算器29で算出される圧縮機吸入過熱度SHsと、圧
縮機吸入過熱度目標設定器30で設定される圧縮機吸入
過熱度目標値と、室内熱交換器出口過熱度演算器32で
算出される室内熱交換器出口過熱度SHa、SHb、S
Hcと、室内熱交換器出口過熱度目標設定器33で設定
される室内熱交換器出口過熱度目標値と、空調空間温度
センサ18a、18b、18cで検出される空調空間温
度と、空調温度設定器19a、19b、19cで設定さ
れている目標温度とから膨張弁5a、5b、5cの開度
の制御を行う装置である。膨張弁制御装置34は、以下
に説明する前回値記憶器22、第6開度決定器35、第
7開度決定器36、第8開度決定器37、第9開度決定
器38、第10開度決定器39とから構成されている。
演算器29で算出される圧縮機吸入過熱度SHsと、圧
縮機吸入過熱度目標設定器30で設定される圧縮機吸入
過熱度目標値と、室内熱交換器出口過熱度演算器32で
算出される室内熱交換器出口過熱度SHa、SHb、S
Hcと、室内熱交換器出口過熱度目標設定器33で設定
される室内熱交換器出口過熱度目標値と、空調空間温度
センサ18a、18b、18cで検出される空調空間温
度と、空調温度設定器19a、19b、19cで設定さ
れている目標温度とから膨張弁5a、5b、5cの開度
の制御を行う装置である。膨張弁制御装置34は、以下
に説明する前回値記憶器22、第6開度決定器35、第
7開度決定器36、第8開度決定器37、第9開度決定
器38、第10開度決定器39とから構成されている。
【0085】前回値記憶器22は、膨張弁5a、5b、
5cの開度の制御をする度にその開度ULa、ULb、
ULcを記憶しておく装置である。なお、利用側膨張弁
5a、5b、5cは、0パルス(全閉)〜500パルス
(全開)の動作範囲を有する。
5cの開度の制御をする度にその開度ULa、ULb、
ULcを記憶しておく装置である。なお、利用側膨張弁
5a、5b、5cは、0パルス(全閉)〜500パルス
(全開)の動作範囲を有する。
【0086】第6開度決定器35においては、圧縮機吸
入過熱度SHsが後述する圧縮機吸入過熱度のしきい値
F2s、F3sに対して、式(9) SHs≦F2s、F3s≧SHs に示す関係にある時、圧縮機吸入過熱度演算器29によ
って演算される圧縮機吸入過熱度SHsを圧縮機吸入過
熱度目標設定器30で設定されている圧縮機吸入過熱度
目標値に一致させるように、膨張弁5a、5b、5cの
各々の開度の変化量が演算される。その演算結果が前回
値記憶器22に記憶されている前回制御時の膨張弁開度
ULa、ULb、ULcに各々加算されることにより、
膨張弁5a、5b、5cの次回の制御サイクルにおける
開度U6a、U6b、U6cが決定される。第6開度決
定器35には既知の速度型I−P制御装置が使用され
る。
入過熱度SHsが後述する圧縮機吸入過熱度のしきい値
F2s、F3sに対して、式(9) SHs≦F2s、F3s≧SHs に示す関係にある時、圧縮機吸入過熱度演算器29によ
って演算される圧縮機吸入過熱度SHsを圧縮機吸入過
熱度目標設定器30で設定されている圧縮機吸入過熱度
目標値に一致させるように、膨張弁5a、5b、5cの
各々の開度の変化量が演算される。その演算結果が前回
値記憶器22に記憶されている前回制御時の膨張弁開度
ULa、ULb、ULcに各々加算されることにより、
膨張弁5a、5b、5cの次回の制御サイクルにおける
開度U6a、U6b、U6cが決定される。第6開度決
定器35には既知の速度型I−P制御装置が使用され
る。
【0087】第7開度決定器36は、前回値記憶器22
により記憶されている開度ULa、ULb、ULcと第
6開度決定器35で決定された開度U6a、U6b、U
6cとから図7に示す、圧縮機吸入過熱度SHsを変数
とするファジィメンバーシップ関数に基づき、膨張弁5
a、5b、5cの開度U7a、U7b、U7cを決定す
る装置である。第7開度決定器36で行われるファジィ
演算には、マイクロプロセッサ等から構成される既知の
演算装置が使用される。ファジィメンバーシップ関数と
しては、式(10)で与えられる前回値記憶器22で記
憶される開度による制御のファジィメンバーシップ関数
ψ1sと、式(11)で与えられる圧縮機吸入過熱度S
Hsの制御のファジィメンバーシップ関数ψ2sとが用
いられる。式(10)において、4つのしきい値F1
s、F2s、F3s、F4sと圧縮機吸入過熱度SHs
が括弧[ ]内に示す関係にあるとき、ファジィメンバ
ーシップ関数ψ1sの値は、それぞれの右側に示す値と
なる。
により記憶されている開度ULa、ULb、ULcと第
6開度決定器35で決定された開度U6a、U6b、U
6cとから図7に示す、圧縮機吸入過熱度SHsを変数
とするファジィメンバーシップ関数に基づき、膨張弁5
a、5b、5cの開度U7a、U7b、U7cを決定す
る装置である。第7開度決定器36で行われるファジィ
演算には、マイクロプロセッサ等から構成される既知の
演算装置が使用される。ファジィメンバーシップ関数と
しては、式(10)で与えられる前回値記憶器22で記
憶される開度による制御のファジィメンバーシップ関数
ψ1sと、式(11)で与えられる圧縮機吸入過熱度S
Hsの制御のファジィメンバーシップ関数ψ2sとが用
いられる。式(10)において、4つのしきい値F1
s、F2s、F3s、F4sと圧縮機吸入過熱度SHs
が括弧[ ]内に示す関係にあるとき、ファジィメンバ
ーシップ関数ψ1sの値は、それぞれの右側に示す値と
なる。
【0088】式(10) [SHs<F1s]→0 [F1s≦SHs≦F2s]→(SHs−F1s)/
(F2s−F1s) [F2s<SHs<F3s]→1 式(11) [F3s≦SHs≦F4s]→(SHs−F4s)/
(F3s−F4s) [F4s<SHs]→0 ψ2s=1−ψ1s 上記関数ψ1s及びψ2sを用いることにより、膨張弁
開度U7i(iはa、b、c)は、式(12)により算
出される。
(F2s−F1s) [F2s<SHs<F3s]→1 式(11) [F3s≦SHs≦F4s]→(SHs−F4s)/
(F3s−F4s) [F4s<SHs]→0 ψ2s=1−ψ1s 上記関数ψ1s及びψ2sを用いることにより、膨張弁
開度U7i(iはa、b、c)は、式(12)により算
出される。
【0089】式(12) U7i=ψ1s×ULi+ψ2s×U6i(i=a、
b、c) また、圧縮機吸入過熱度SHsのしきい値F1s、F2
s、F3s、F4sは、制御サイクル動作の安定性を考
慮して適していると思われる圧縮機吸入過熱度SHs、 F1s=−3、F2s=0、F3s=5、F4s=8 と設定し、しきい値F1sからF4sの間を圧縮機吸入
過熱度SHsの許容範囲とし、しきい値F2sからF3
sの間を圧縮機吸入過熱度SHsの適正範囲とする。な
お、圧縮機吸入過熱度目標設定器30で設定される圧縮
機吸入過熱度目標値には、適正範囲内のある値、例えば
F2sとF3sの中心値である2.5が用いられる。
b、c) また、圧縮機吸入過熱度SHsのしきい値F1s、F2
s、F3s、F4sは、制御サイクル動作の安定性を考
慮して適していると思われる圧縮機吸入過熱度SHs、 F1s=−3、F2s=0、F3s=5、F4s=8 と設定し、しきい値F1sからF4sの間を圧縮機吸入
過熱度SHsの許容範囲とし、しきい値F2sからF3
sの間を圧縮機吸入過熱度SHsの適正範囲とする。な
お、圧縮機吸入過熱度目標設定器30で設定される圧縮
機吸入過熱度目標値には、適正範囲内のある値、例えば
F2sとF3sの中心値である2.5が用いられる。
【0090】第8開度決定器37においては、室内熱交
換器出口過熱度SHi(i=a、b、c)が後述する室
内熱交換器出口過熱度のしきい値F2h、F3hに対し
て、式(13) SHi≦F2h、F3h≦SHi(i=a、b、c) に示す関係にある時、室内熱交換器出口過熱度演算器3
2によって演算される各々の室内熱交換器出口過熱度S
Ha、SHb、SHcが室内熱交換器出口過熱度目標設
定器33で設定されている室内熱交換器出口過熱度の目
標値に一致させるように、膨張弁5a、5b、5cの開
度の変化量が各々演算される。その演算結果が第7開度
決定器36で決定された膨張弁開度U7a、U7b、U
7cに各々加算されることにより膨張弁5a、5b、5
cの次回の制御サイクルにおける各々の開度U8a、U
8b、U8cが決定される。第8開度決定器37には既
知の速度型I−P制御装置が使用される。
換器出口過熱度SHi(i=a、b、c)が後述する室
内熱交換器出口過熱度のしきい値F2h、F3hに対し
て、式(13) SHi≦F2h、F3h≦SHi(i=a、b、c) に示す関係にある時、室内熱交換器出口過熱度演算器3
2によって演算される各々の室内熱交換器出口過熱度S
Ha、SHb、SHcが室内熱交換器出口過熱度目標設
定器33で設定されている室内熱交換器出口過熱度の目
標値に一致させるように、膨張弁5a、5b、5cの開
度の変化量が各々演算される。その演算結果が第7開度
決定器36で決定された膨張弁開度U7a、U7b、U
7cに各々加算されることにより膨張弁5a、5b、5
cの次回の制御サイクルにおける各々の開度U8a、U
8b、U8cが決定される。第8開度決定器37には既
知の速度型I−P制御装置が使用される。
【0091】第9開度決定器38においては、空調空間
温度センサ18a、18b、18cによって検出される
各々の空調空間の温度を空調温度設定器19a、19
b、19cで設定されている各々の目標温度に一致させ
るように、現在の膨張弁開度5a、5b、5cからの必
要な変化量が各々演算される。その演算結果を第7開度
決定器36で決定された膨張弁開度U7a、U7b、U
7cに各々加算することにより、第9開度決定器38に
おいて膨張弁5a、5b、5cの次回の制御サイクルに
おける各々の開度U9a、U9b、U9cが決定され
る。第9開度決定器38には既知の速度型I−P制御装
置が使用される。
温度センサ18a、18b、18cによって検出される
各々の空調空間の温度を空調温度設定器19a、19
b、19cで設定されている各々の目標温度に一致させ
るように、現在の膨張弁開度5a、5b、5cからの必
要な変化量が各々演算される。その演算結果を第7開度
決定器36で決定された膨張弁開度U7a、U7b、U
7cに各々加算することにより、第9開度決定器38に
おいて膨張弁5a、5b、5cの次回の制御サイクルに
おける各々の開度U9a、U9b、U9cが決定され
る。第9開度決定器38には既知の速度型I−P制御装
置が使用される。
【0092】第10開度決定器39は、第8開度決定器
37で決定された開度U8a、U8b、U8cと第9開
度決定器38で決定された開度U9a、U9b、U9c
とから図8に示す、室内熱交換器出口過熱度SHi(i
=a、b、c)を変数とするファジィメンバーシップ関
数に基づき、膨張弁5a、5b、5cを操作する開度を
決定する。この第10開度決定器39で行われるファジ
ィ演算には、マイクロプロセッサ等から構成される既知
の演算装置が使用される。ファジィメンバーシップ関数
としては、次式(14)で与えられる室内熱交換器出口
過熱度SHiの制御のファジィメンバーシップ関数ψ3
iと、式(15)で与えられる空調空間温度制御のファ
ジィメンバーシップ関数ψ4iとが用いられる。式(1
4)において、あらかじめ定められた室内熱交換器出口
過熱度のしきい値F1h、F2h、F3h、F4hと室
内熱交換器出口過冷却度SHi(i=a、b、c)が括
弧[ ]内に示す関係にあるとき、ファジィメンバーシ
ップ関数ψ3iの値は、それぞれ右側に示す値となる。
37で決定された開度U8a、U8b、U8cと第9開
度決定器38で決定された開度U9a、U9b、U9c
とから図8に示す、室内熱交換器出口過熱度SHi(i
=a、b、c)を変数とするファジィメンバーシップ関
数に基づき、膨張弁5a、5b、5cを操作する開度を
決定する。この第10開度決定器39で行われるファジ
ィ演算には、マイクロプロセッサ等から構成される既知
の演算装置が使用される。ファジィメンバーシップ関数
としては、次式(14)で与えられる室内熱交換器出口
過熱度SHiの制御のファジィメンバーシップ関数ψ3
iと、式(15)で与えられる空調空間温度制御のファ
ジィメンバーシップ関数ψ4iとが用いられる。式(1
4)において、あらかじめ定められた室内熱交換器出口
過熱度のしきい値F1h、F2h、F3h、F4hと室
内熱交換器出口過冷却度SHi(i=a、b、c)が括
弧[ ]内に示す関係にあるとき、ファジィメンバーシ
ップ関数ψ3iの値は、それぞれ右側に示す値となる。
【0093】式(14) [SHi<F1h]→1 [F1h≦SHi≦F2h]→(F2h−SHi)/
(F2h−F1h) [F2h<SHi<F3h]→0 式(15) [F3h≦SHi≦F4h]→(F3h−SHi)/
(F3h−F4h) [F4h<SHi]→1 ψ4i=1−ψ3i 上記のファジィメンバーシップ関数ψ3i、ψ4iを用
いることにより、実際の制御における膨張弁5a、5
b、5cの開度U10a、U10b、U10cは、式
(16)により算出される。
(F2h−F1h) [F2h<SHi<F3h]→0 式(15) [F3h≦SHi≦F4h]→(F3h−SHi)/
(F3h−F4h) [F4h<SHi]→1 ψ4i=1−ψ3i 上記のファジィメンバーシップ関数ψ3i、ψ4iを用
いることにより、実際の制御における膨張弁5a、5
b、5cの開度U10a、U10b、U10cは、式
(16)により算出される。
【0094】式(16) U10i=ψ3i×U8i+ψ4i×U9i (i=
a、b、c) また、室内熱交換器出口過熱度のしきい値F1h、F2
h、F3h、F4hは、室内熱交換器7a、7b、7c
の効率と室内熱交換器出口過熱度SHa、SHb、SH
cとの関係、および、ヒートポンプサイクルの動作安定
性などを考慮して、 F1h=0、F2h=3、F3h=15、F4h=20 と設定する。そしてしきい値F1hからF4hの間を室
内熱交換器出口過熱度SHa、SHb、SHcの許容範
囲とし、しきい値F2hからF3hの間を室内熱交換器
出口過熱度SHa、SHb、SHcの適正範囲とする。
また、室内熱交換器出口過熱度目標設定器33で設定さ
れる室内熱交換器出口過熱度目標値には、適正範囲内の
ある値、例えばF2hとF3hの中心値である9が用い
られる。なお、制御動作を起動する時には、第10開度
決定器39は、膨張弁開度U10a、U10b、U10
cが全開時の40%の開度200パルスであることを示
す信号を出力するように設定されている。
a、b、c) また、室内熱交換器出口過熱度のしきい値F1h、F2
h、F3h、F4hは、室内熱交換器7a、7b、7c
の効率と室内熱交換器出口過熱度SHa、SHb、SH
cとの関係、および、ヒートポンプサイクルの動作安定
性などを考慮して、 F1h=0、F2h=3、F3h=15、F4h=20 と設定する。そしてしきい値F1hからF4hの間を室
内熱交換器出口過熱度SHa、SHb、SHcの許容範
囲とし、しきい値F2hからF3hの間を室内熱交換器
出口過熱度SHa、SHb、SHcの適正範囲とする。
また、室内熱交換器出口過熱度目標設定器33で設定さ
れる室内熱交換器出口過熱度目標値には、適正範囲内の
ある値、例えばF2hとF3hの中心値である9が用い
られる。なお、制御動作を起動する時には、第10開度
決定器39は、膨張弁開度U10a、U10b、U10
cが全開時の40%の開度200パルスであることを示
す信号を出力するように設定されている。
【0095】以上の構成からなる膨張弁開度制御系の制
御について、具体的な数値例を挙げながら説明する。
御について、具体的な数値例を挙げながら説明する。
【0096】まず、本装置の起動時は、第10開度決定
器39の開度U10a、U10b、U10cは全開時の
40%の開度を示す信号を出力するので、膨張弁5a、
5b、5cの初期開度は、圧縮機吸入過熱度SHs、室
内熱交換器出口過熱度SHa、SHb、SHc、室温等
に関わらず全て200パルスとなる。
器39の開度U10a、U10b、U10cは全開時の
40%の開度を示す信号を出力するので、膨張弁5a、
5b、5cの初期開度は、圧縮機吸入過熱度SHs、室
内熱交換器出口過熱度SHa、SHb、SHc、室温等
に関わらず全て200パルスとなる。
【0097】そして、起動後の第1回の制御サイクルに
おいて、前回値記憶器22には、前回の膨張弁開度であ
る初期開度200パルスが記憶される。すなわち、 ULa=U10a=200 ULb=U10b=200 ULc=U10c=200となる。
おいて、前回値記憶器22には、前回の膨張弁開度であ
る初期開度200パルスが記憶される。すなわち、 ULa=U10a=200 ULb=U10b=200 ULc=U10c=200となる。
【0098】第6開度決定器35では、圧縮機吸入過熱
度SHsを目標値まで増加させるため膨張弁5a、5
b、5cの開度変化量として、現在の開度から各々20
%減少するように演算されると仮定すると、第6開度決
定器35で決定される膨張弁開度U6a、U6b、U6
cは、 U6a=ULa−ULa×0.2=200−200×
0.2=160(パルス) U6b=ULb−ULb×0.2=200−200×
0.2=160(パルス) U6c=ULc−ULc×0.2=200−200×
0.2=160(パルス)となる。
度SHsを目標値まで増加させるため膨張弁5a、5
b、5cの開度変化量として、現在の開度から各々20
%減少するように演算されると仮定すると、第6開度決
定器35で決定される膨張弁開度U6a、U6b、U6
cは、 U6a=ULa−ULa×0.2=200−200×
0.2=160(パルス) U6b=ULb−ULb×0.2=200−200×
0.2=160(パルス) U6c=ULc−ULc×0.2=200−200×
0.2=160(パルス)となる。
【0099】その時の圧縮機吸入過熱度SHsが−5K
であったとすると、式(10)、式(11)より、ファ
ジィメンバーシップ関数ψ1sとψ2sの値はそれぞ
れ、ψ1s=0、ψ2s=1となる。
であったとすると、式(10)、式(11)より、ファ
ジィメンバーシップ関数ψ1sとψ2sの値はそれぞ
れ、ψ1s=0、ψ2s=1となる。
【0100】従って第7開度決定器36でファジィ演算
により決定される膨張弁開度U7a、U7b、U7c
は、 U7a=ψ1s×ULa+ψ2s×U6a=0×200
+1×160=160(パルス) U7b=ψ1s×ULb+ψ2s×U6b=0×200
+1×160=160(パルス) U7c=ψ1s×ULc+ψ2s×U6c=0×200
+1×160=160(パルス)となり、初期開度から
40パルス閉められる。
により決定される膨張弁開度U7a、U7b、U7c
は、 U7a=ψ1s×ULa+ψ2s×U6a=0×200
+1×160=160(パルス) U7b=ψ1s×ULb+ψ2s×U6b=0×200
+1×160=160(パルス) U7c=ψ1s×ULc+ψ2s×U6c=0×200
+1×160=160(パルス)となり、初期開度から
40パルス閉められる。
【0101】第7開度決定器36で演算された膨張弁開
度U7a、U7b、U7cは、第8開度決定器37およ
び第9開度決定器38に出力される。その時の室内熱交
換器出口過熱度SHa、SHb、SHcが全て−3Kで
あり、第8開度決定器37において、室内熱交換器出口
過熱度SHa、SHb、SHcを目標値まで増加させる
ために膨張弁開度の変化量として、各々10パルス減少
するように演算されると仮定すると、第8開度決定器3
7で決定される膨張弁開度U8a、U8b、U8cは、 U8a=U7a−10=160−10=150(パル
ス) U8b=U7b−10=160−10=150(パル
ス) U8c=U7c−10=160−10=150(パル
ス)となる。
度U7a、U7b、U7cは、第8開度決定器37およ
び第9開度決定器38に出力される。その時の室内熱交
換器出口過熱度SHa、SHb、SHcが全て−3Kで
あり、第8開度決定器37において、室内熱交換器出口
過熱度SHa、SHb、SHcを目標値まで増加させる
ために膨張弁開度の変化量として、各々10パルス減少
するように演算されると仮定すると、第8開度決定器3
7で決定される膨張弁開度U8a、U8b、U8cは、 U8a=U7a−10=160−10=150(パル
ス) U8b=U7b−10=160−10=150(パル
ス) U8c=U7c−10=160−10=150(パル
ス)となる。
【0102】一方、各々の空調空間A、B、Cの温度を
それぞれ下げるために、第9開度決定器38において、
膨張弁開度の変化量として、各々40パルス増加するよ
うに演算されると仮定すると、第9開度決定器38で決
定される膨張弁開度U9a、U9b、U9cは、 U9a=U7a+40=160+40=200(パル
ス) U9b=U7b+40=160+40=200(パル
ス) U9c=U7c+40=160+40=200(パル
ス)となる。
それぞれ下げるために、第9開度決定器38において、
膨張弁開度の変化量として、各々40パルス増加するよ
うに演算されると仮定すると、第9開度決定器38で決
定される膨張弁開度U9a、U9b、U9cは、 U9a=U7a+40=160+40=200(パル
ス) U9b=U7b+40=160+40=200(パル
ス) U9c=U7c+40=160+40=200(パル
ス)となる。
【0103】ここで室内熱交換器出口過熱度SHa、S
Hb、SHcは全て−3Kであるので、式(14)、式
(15)より、ファジィメンバーシップ関数ψ3iとψ
4iの値はそれぞれ、 ψ3a=1、ψ4a=0 ψ3b=1、ψ4b=0 ψ3c=1、ψ4c=0となる。
Hb、SHcは全て−3Kであるので、式(14)、式
(15)より、ファジィメンバーシップ関数ψ3iとψ
4iの値はそれぞれ、 ψ3a=1、ψ4a=0 ψ3b=1、ψ4b=0 ψ3c=1、ψ4c=0となる。
【0104】従って第10開度決定器39でファジィ演
算により得られる膨張弁開度U10a、U10b、U1
0cは、 U10a=ψ3a×U8a+ψ4a×U9a=1×15
0+0×200=150(パルス) U10b=ψ3b×U8b+ψ4b×U9b=1×15
0+0×200=150(パルス) U10c=ψ3c×U8c+ψ4c×U9c=1×15
0+0×200=150(パルス)となり、初期開度2
00パルスから50パルス閉められることになる。
算により得られる膨張弁開度U10a、U10b、U1
0cは、 U10a=ψ3a×U8a+ψ4a×U9a=1×15
0+0×200=150(パルス) U10b=ψ3b×U8b+ψ4b×U9b=1×15
0+0×200=150(パルス) U10c=ψ3c×U8c+ψ4c×U9c=1×15
0+0×200=150(パルス)となり、初期開度2
00パルスから50パルス閉められることになる。
【0105】つまり装置起動時のように冷凍サイクルの
挙動が不安定であり、圧縮機吸入過熱度SHsや室内熱
交換器出口過熱度SHa、SHb、SHcが確保できな
い運転状態のときには、適正なサイクル状態となるよう
に膨張弁5a、5b、5cは操作される。また、この時
点で前回値記憶器22には、第10開度決定器39で決
定した膨張弁開度U10a、U10b、U10cが記憶
される。すなわち、 ULa=U10a=150 ULb=U10b=150 ULc=U10c=150となる。
挙動が不安定であり、圧縮機吸入過熱度SHsや室内熱
交換器出口過熱度SHa、SHb、SHcが確保できな
い運転状態のときには、適正なサイクル状態となるよう
に膨張弁5a、5b、5cは操作される。また、この時
点で前回値記憶器22には、第10開度決定器39で決
定した膨張弁開度U10a、U10b、U10cが記憶
される。すなわち、 ULa=U10a=150 ULb=U10b=150 ULc=U10c=150となる。
【0106】次に第2回目の制御サイクルにおいて、膨
張弁5a、5b、5cの開度が各々200パルスから1
50パルスに減少したことにより、圧縮機吸入過熱度S
Hsが−5Kから−1.5Kに、室内熱交換器出口過熱
度SHa、SHb、SHcが各々−3Kから1.5Kに
上昇したとする。
張弁5a、5b、5cの開度が各々200パルスから1
50パルスに減少したことにより、圧縮機吸入過熱度S
Hsが−5Kから−1.5Kに、室内熱交換器出口過熱
度SHa、SHb、SHcが各々−3Kから1.5Kに
上昇したとする。
【0107】第6開度決定器35では、圧縮機吸入過熱
度SHsを目標値まで増加させるため膨張弁5a、5
b、5cの開度変化量として、現在の開度から各々16
%減少するように演算されると仮定すると、第6開度決
定器35で決定される膨張弁開度U6a、U6b、U6
cは、 U6a=ULa−ULa×0.16=150−150×
0.16=126(パルス) U6b=ULb−ULb×0.16=150−150×
0.16=126(パルス) U6c=ULc−ULc×0.16=150−150×
0.16=126(パルス)となる。
度SHsを目標値まで増加させるため膨張弁5a、5
b、5cの開度変化量として、現在の開度から各々16
%減少するように演算されると仮定すると、第6開度決
定器35で決定される膨張弁開度U6a、U6b、U6
cは、 U6a=ULa−ULa×0.16=150−150×
0.16=126(パルス) U6b=ULb−ULb×0.16=150−150×
0.16=126(パルス) U6c=ULc−ULc×0.16=150−150×
0.16=126(パルス)となる。
【0108】その時の圧縮機吸入過熱度SHsは−1.
5Kであるので、式(10)、式(11)より、ファジ
ィメンバーシップ関数ψ1sとψ2sの値はそれぞれ、
ψ1s=0.5、ψ2s=0.5となる。
5Kであるので、式(10)、式(11)より、ファジ
ィメンバーシップ関数ψ1sとψ2sの値はそれぞれ、
ψ1s=0.5、ψ2s=0.5となる。
【0109】従って第7開度決定器36でファジィ演算
により決定される膨張弁開度U7a、U7b、U7c
は、 U7a=ψ1s×ULa+ψ2s×U6a=0.5×1
50+0.5×126=138(パルス) U7b=ψ1s×ULb+ψ2s×U6b=0.5×1
50+0.5×126=138(パルス) U7c=ψ1s×ULc+ψ2s×U6c=0.5×1
50+0.5×126=138(パルス)となる。
により決定される膨張弁開度U7a、U7b、U7c
は、 U7a=ψ1s×ULa+ψ2s×U6a=0.5×1
50+0.5×126=138(パルス) U7b=ψ1s×ULb+ψ2s×U6b=0.5×1
50+0.5×126=138(パルス) U7c=ψ1s×ULc+ψ2s×U6c=0.5×1
50+0.5×126=138(パルス)となる。
【0110】第8開度決定器37において、室内熱交換
器出口過冷却度SHa、SHb、SHcを目標値まで増
加させるために膨張弁開度の変化量として、各々8パル
ス減少するように演算されると仮定すると、第8開度決
定器37で決定される膨張弁開度U8a、U8b、U8
cは、 U8a=U7a−8=138−8=130(パルス) U8b=U7b−8=138−8=130(パルス) U8c=U7c−8=138−8=130(パルス)と
なる。
器出口過冷却度SHa、SHb、SHcを目標値まで増
加させるために膨張弁開度の変化量として、各々8パル
ス減少するように演算されると仮定すると、第8開度決
定器37で決定される膨張弁開度U8a、U8b、U8
cは、 U8a=U7a−8=138−8=130(パルス) U8b=U7b−8=138−8=130(パルス) U8c=U7c−8=138−8=130(パルス)と
なる。
【0111】一方、第9開度決定器38において空調空
間Aの温度を下げるため、膨張弁5aの開度の変化量と
して12パルス増加するように演算され、空調空間B、
Cは、空調空間Aよりも空調負荷が大きく膨張弁5b、
5cの開度の変化量として各々32パルス増加するよう
に演算されると仮定すると、第9開度決定器38で決定
される膨張弁開度U9a、U9b、U9cは、 U9a=U7a+12=138+12=150(パル
ス) U9b=U7b+32=138+32=170(パル
ス) U9c=U7c+32=138+32=170(パル
ス)となる。
間Aの温度を下げるため、膨張弁5aの開度の変化量と
して12パルス増加するように演算され、空調空間B、
Cは、空調空間Aよりも空調負荷が大きく膨張弁5b、
5cの開度の変化量として各々32パルス増加するよう
に演算されると仮定すると、第9開度決定器38で決定
される膨張弁開度U9a、U9b、U9cは、 U9a=U7a+12=138+12=150(パル
ス) U9b=U7b+32=138+32=170(パル
ス) U9c=U7c+32=138+32=170(パル
ス)となる。
【0112】ここで室内熱交換器出口過熱度SHa、S
Hb、SHcは全て1.5Kであるので、式(14)、
式(15)より、ファジィメンバーシップ関数ψ3iと
ψ4iの値はそれぞれ、 ψ3a=0.5、ψ4a=0.5 ψ3b=0.5、ψ4b=0.5 ψ3c=0.5、ψ4c=0.5となる。
Hb、SHcは全て1.5Kであるので、式(14)、
式(15)より、ファジィメンバーシップ関数ψ3iと
ψ4iの値はそれぞれ、 ψ3a=0.5、ψ4a=0.5 ψ3b=0.5、ψ4b=0.5 ψ3c=0.5、ψ4c=0.5となる。
【0113】従って第10開度決定器39でファジィ演
算により得られる膨張弁開度U10a、U10b、U1
0cは、 U10a=ψ3a×U8a+ψ4a×U9a=0.5×
130+0.5×150=140(パルス) U10b=ψ3b×U8b+ψ4b×U9b=0.5×
130+0.5×170=150(パルス) U10c=ψ3c×U8c+ψ4c×U9c=0.5×
130+0.5×170=150(パルス)となり、膨
張弁5aは10パルス閉まり、膨張弁5b、5cは現在
開度を維持することになる。
算により得られる膨張弁開度U10a、U10b、U1
0cは、 U10a=ψ3a×U8a+ψ4a×U9a=0.5×
130+0.5×150=140(パルス) U10b=ψ3b×U8b+ψ4b×U9b=0.5×
130+0.5×170=150(パルス) U10c=ψ3c×U8c+ψ4c×U9c=0.5×
130+0.5×170=150(パルス)となり、膨
張弁5aは10パルス閉まり、膨張弁5b、5cは現在
開度を維持することになる。
【0114】このように圧縮機吸入過熱度SHs、室内
熱交換器出口過熱度SHa、SHb、SHcが確保され
出し、適正なサイクル運転状態に近づいた際には、効率
の良い運転を行うため更にサイクル状態の適正化を図る
とともに、空調空間A、B、Cの各々の空調負荷に対応
するように膨張弁5a、5b、5cは操作される。ま
た、この時点で前回値記憶器22には、第10開度決定
器39で決定した膨張弁開度開度U10a、U10b、
U10cが記憶される。すなわち、 ULa=U10a=140 ULb=U10b=150 ULc=U10c=150となる。
熱交換器出口過熱度SHa、SHb、SHcが確保され
出し、適正なサイクル運転状態に近づいた際には、効率
の良い運転を行うため更にサイクル状態の適正化を図る
とともに、空調空間A、B、Cの各々の空調負荷に対応
するように膨張弁5a、5b、5cは操作される。ま
た、この時点で前回値記憶器22には、第10開度決定
器39で決定した膨張弁開度開度U10a、U10b、
U10cが記憶される。すなわち、 ULa=U10a=140 ULb=U10b=150 ULc=U10c=150となる。
【0115】次に第3回目の制御サイクルにおいて、圧
縮機吸入過熱度SHsが適正範囲内の3Kに、室内熱交
換器出口過熱度SHa、SHbが1.5Kから適正範囲
内の4Kに上昇し、SHcは1.5Kを維持したとす
る。
縮機吸入過熱度SHsが適正範囲内の3Kに、室内熱交
換器出口過熱度SHa、SHbが1.5Kから適正範囲
内の4Kに上昇し、SHcは1.5Kを維持したとす
る。
【0116】第6開度決定器35では、圧縮機吸入過熱
度SHsを目標値まで増加させるため膨張弁5a、5
b、5cの開度変化量として、現在の開度から各々10
%減少するように演算されると仮定すると、第6開度決
定器35で決定される膨張弁開度U6a、U6b、U6
cは、 U6a=ULa−ULa×0.1=140−140×
0.1=126(パルス) U6b=ULb−ULb×0.1=150−150×
0.1=135(パルス) U6c=ULc−ULc×0.1=150−150×
0.1=135(パルス)となる。
度SHsを目標値まで増加させるため膨張弁5a、5
b、5cの開度変化量として、現在の開度から各々10
%減少するように演算されると仮定すると、第6開度決
定器35で決定される膨張弁開度U6a、U6b、U6
cは、 U6a=ULa−ULa×0.1=140−140×
0.1=126(パルス) U6b=ULb−ULb×0.1=150−150×
0.1=135(パルス) U6c=ULc−ULc×0.1=150−150×
0.1=135(パルス)となる。
【0117】その時の圧縮機吸入過熱度SHsは3Kで
あるので、式(10)、式(11)より、ファジィメン
バーシップ関数ψ1sとψ2sの値はそれぞれ、ψ1s
=1、ψ2s=0となる。
あるので、式(10)、式(11)より、ファジィメン
バーシップ関数ψ1sとψ2sの値はそれぞれ、ψ1s
=1、ψ2s=0となる。
【0118】従って第7開度決定器36でファジィ演算
により決定される膨張弁開度U7a、U7b、U7c
は、 U7a=ψ1s×ULa+ψ2s×U6a=1×140
+0×126=140(パルス) U7b=ψ1s×ULb+ψ2s×U6b=1×150
+0×135=150(パルス) U7c=ψ1s×ULc+ψ2s×U6c=1×150
+0×135=150(パルス)となる。
により決定される膨張弁開度U7a、U7b、U7c
は、 U7a=ψ1s×ULa+ψ2s×U6a=1×140
+0×126=140(パルス) U7b=ψ1s×ULb+ψ2s×U6b=1×150
+0×135=150(パルス) U7c=ψ1s×ULc+ψ2s×U6c=1×150
+0×135=150(パルス)となる。
【0119】第8開度決定器37において、室内熱交換
器出口過熱度SHa、SHb、SHcを目標値まで増加
させるために膨張弁5a、5bの開度の変化量として6
パルス減少するように演算され、膨張弁5cの開度の変
化量として、8パルス減少するように演算されると仮定
すると、第8開度決定器37で決定される膨張弁開度U
8a、U8b、U8cは、 U8a=U7a−6=140−6=134(パルス) U8b=U7b−6=150−6=144(パルス) U8c=U7c−8=150−8=142(パルス)と
なる。
器出口過熱度SHa、SHb、SHcを目標値まで増加
させるために膨張弁5a、5bの開度の変化量として6
パルス減少するように演算され、膨張弁5cの開度の変
化量として、8パルス減少するように演算されると仮定
すると、第8開度決定器37で決定される膨張弁開度U
8a、U8b、U8cは、 U8a=U7a−6=140−6=134(パルス) U8b=U7b−6=150−6=144(パルス) U8c=U7c−8=150−8=142(パルス)と
なる。
【0120】一方、第9開度決定器38において空調空
間Aの温度を上げるため、膨張弁5aの開度の変化量と
して10パルス増加するように演算され、空調空間B、
Cは、空調空間Aよりも空調負荷が大きく膨張弁5b、
5cの開度の変化量として各々16パルス増加するよう
に演算されると仮定すると、第9開度決定器38で決定
される膨張弁開度U9a、U9b、U9cは、 U9a=U7a+10=140+10=150(パル
ス) U9b=U7b+16=150+16=166(パル
ス) U9c=U7c+16=150+16=166(パル
ス)となる。
間Aの温度を上げるため、膨張弁5aの開度の変化量と
して10パルス増加するように演算され、空調空間B、
Cは、空調空間Aよりも空調負荷が大きく膨張弁5b、
5cの開度の変化量として各々16パルス増加するよう
に演算されると仮定すると、第9開度決定器38で決定
される膨張弁開度U9a、U9b、U9cは、 U9a=U7a+10=140+10=150(パル
ス) U9b=U7b+16=150+16=166(パル
ス) U9c=U7c+16=150+16=166(パル
ス)となる。
【0121】ここで室内熱交換器出口過熱度SHa、S
Hbは4Kであり、SHcは1.5Kであるので、式
(14)、式(15)より、ファジィメンバーシップ関
数ψ3iとψ4iの値はそれぞれ、 ψ3a=0.0、ψ4a=1.0 ψ3b=0.0、ψ4b=1.0 ψ3c=0.5、ψ4c=0.5となる。
Hbは4Kであり、SHcは1.5Kであるので、式
(14)、式(15)より、ファジィメンバーシップ関
数ψ3iとψ4iの値はそれぞれ、 ψ3a=0.0、ψ4a=1.0 ψ3b=0.0、ψ4b=1.0 ψ3c=0.5、ψ4c=0.5となる。
【0122】従って第10開度決定器39でファジィ演
算により得られる膨張弁開度U10a、U10b、U1
0cは、 U10a=ψ3a×U8a+ψ4a×U9a=0.0×
134+1.0×150=150(パルス) U10b=ψ3b×U8b+ψ4b×U9b=0.0×
144+1.0×166=166(パルス) U10c=ψ3c×U8c+ψ4c×U9c=0.5×
142+0.5×166=154(パルス)となり、膨
張弁5aは10パルス開き、膨張弁5bは、16パルス
開き、膨張弁5cは4パルス開くことになる。
算により得られる膨張弁開度U10a、U10b、U1
0cは、 U10a=ψ3a×U8a+ψ4a×U9a=0.0×
134+1.0×150=150(パルス) U10b=ψ3b×U8b+ψ4b×U9b=0.0×
144+1.0×166=166(パルス) U10c=ψ3c×U8c+ψ4c×U9c=0.5×
142+0.5×166=154(パルス)となり、膨
張弁5aは10パルス開き、膨張弁5bは、16パルス
開き、膨張弁5cは4パルス開くことになる。
【0123】このように圧縮機吸入過熱度SHsが完全
に確保され、室内熱交換器出口過熱度SHa、SHbが
適正な範囲まで上昇した際には、膨張弁5a、5bは、
各々の空調空間A、Bの空調負荷に対応するように操作
され、室内熱交換器出口過熱度SHcは、十分には確保
されていないので、膨張弁5cは、室内熱交換器7cで
の効率を高めるように室内熱交換器出口過熱度SHcを
上昇させるとともに、空調空間Cの空調負荷に対応する
ように操作される。
に確保され、室内熱交換器出口過熱度SHa、SHbが
適正な範囲まで上昇した際には、膨張弁5a、5bは、
各々の空調空間A、Bの空調負荷に対応するように操作
され、室内熱交換器出口過熱度SHcは、十分には確保
されていないので、膨張弁5cは、室内熱交換器7cで
の効率を高めるように室内熱交換器出口過熱度SHcを
上昇させるとともに、空調空間Cの空調負荷に対応する
ように操作される。
【0124】以上のように、全ての膨張弁5a、5b、
5cで圧縮機吸入過熱度SHsを適正な範囲に制御する
とともに、膨張弁5aは、室内熱交換器出口過熱度SH
aを適正な範囲に制御するとともに空調空間Aの温度を
目標温度に一致させるように制御し、膨張弁5bは、室
内熱交換器出口過熱度SHbを適正な範囲に制御すると
ともに空調空間Bの温度を目標温度に一致させるように
制御し、膨張弁5cは、室内熱交換器出口過熱度SHc
を適正な範囲に制御するとともに空調空間Cの温度を目
標温度に一致させるように制御するので、冷房運転にお
いて圧縮機1への液バックや圧縮機1から吐出される冷
媒の温度上昇を防ぐとともに、室内熱交換器7a、7
b、7cで効率の良い運転を行いつつ、各々の空調空間
A、B、Cにおいて良好な空調制御を行うことができ
る。
5cで圧縮機吸入過熱度SHsを適正な範囲に制御する
とともに、膨張弁5aは、室内熱交換器出口過熱度SH
aを適正な範囲に制御するとともに空調空間Aの温度を
目標温度に一致させるように制御し、膨張弁5bは、室
内熱交換器出口過熱度SHbを適正な範囲に制御すると
ともに空調空間Bの温度を目標温度に一致させるように
制御し、膨張弁5cは、室内熱交換器出口過熱度SHc
を適正な範囲に制御するとともに空調空間Cの温度を目
標温度に一致させるように制御するので、冷房運転にお
いて圧縮機1への液バックや圧縮機1から吐出される冷
媒の温度上昇を防ぐとともに、室内熱交換器7a、7
b、7cで効率の良い運転を行いつつ、各々の空調空間
A、B、Cにおいて良好な空調制御を行うことができ
る。
【0125】なお、本実施例では、室内ユニット9a、
9b、9cの台数を3台としたが、3台というのは、単
なる一例であり、室内ユニットの数は、1台以上であれ
ば数に制限はない。
9b、9cの台数を3台としたが、3台というのは、単
なる一例であり、室内ユニットの数は、1台以上であれ
ば数に制限はない。
【0126】また、圧縮機吸入過熱度SHsおよび室内
熱交換器出口過熱度SHa、SHb、SHcの各しきい
値および目標値は、室内熱交換器7a、7b、7c、圧
縮機1等の仕様により、適宜変更することが可能であ
る。
熱交換器出口過熱度SHa、SHb、SHcの各しきい
値および目標値は、室内熱交換器7a、7b、7c、圧
縮機1等の仕様により、適宜変更することが可能であ
る。
【0127】また、制御動作を起動する時の第10開度
決定器39が出力する膨張弁開度U10a、U10b、
U10cを全開時の40%の開度200パルスとした
が、室内ユニット9a、9b、9cの能力ランク、空調
空間温度と目標温度の差等により各々変更することが可
能であり、能力ランク、空調空間温度と目標温度の差が
大きければ膨張弁開度を大きく設定し、能力ランク、空
調空間温度と目標温度の差が小さければ膨張弁開度を小
さく設定することが望ましい。
決定器39が出力する膨張弁開度U10a、U10b、
U10cを全開時の40%の開度200パルスとした
が、室内ユニット9a、9b、9cの能力ランク、空調
空間温度と目標温度の差等により各々変更することが可
能であり、能力ランク、空調空間温度と目標温度の差が
大きければ膨張弁開度を大きく設定し、能力ランク、空
調空間温度と目標温度の差が小さければ膨張弁開度を小
さく設定することが望ましい。
【0128】そして、使用する冷媒は、単一組成体、共
沸混合体、擬似共沸混合体、非共沸混合体のいずれの種
類のものであっても構わない。
沸混合体、擬似共沸混合体、非共沸混合体のいずれの種
類のものであっても構わない。
【0129】
【発明の効果】以上の実施例から明らかなように、本発
明によれば、暖房運転時に全ての膨張弁で圧縮機吐出過
熱度を適正な範囲に制御することで吐出温度の上昇や圧
縮機へ湿り状態の冷媒が吸入される液バックを抑制し、
信頼性を高めるとともに、各室内ユニットに対応した各
膨張弁で、各室内熱交換器出口過冷却度を適正な範囲に
制御するとともに各空調空間の温度を目標温度に一致さ
せるように制御するので、各々の室内熱交換器で効率の
良い運転を行いつつ、各々の空調空間において良好な空
調制御を行うことができるという効果のある多室型空気
調和装置を提供できる。
明によれば、暖房運転時に全ての膨張弁で圧縮機吐出過
熱度を適正な範囲に制御することで吐出温度の上昇や圧
縮機へ湿り状態の冷媒が吸入される液バックを抑制し、
信頼性を高めるとともに、各室内ユニットに対応した各
膨張弁で、各室内熱交換器出口過冷却度を適正な範囲に
制御するとともに各空調空間の温度を目標温度に一致さ
せるように制御するので、各々の室内熱交換器で効率の
良い運転を行いつつ、各々の空調空間において良好な空
調制御を行うことができるという効果のある多室型空気
調和装置を提供できる。
【0130】また、冷房運転時に全ての膨張弁で圧縮機
吸入過熱度を適正な範囲に制御することで吐出温度の上
昇や圧縮機へ湿り状態の冷媒が吸入される液バックを抑
制し、信頼性を高めるとともに、各室内ユニットに対応
した各膨張弁で、各室内熱交換器出口過冷却度を適正な
範囲に制御するとともに各空調空間の温度を目標温度に
一致させるように制御するので、各々の室内熱交換器で
効率の良い運転を行いつつ、各々の空調空間において良
好な空調制御を行うことができるという効果のある多室
型空気調和装置を提供できる。
吸入過熱度を適正な範囲に制御することで吐出温度の上
昇や圧縮機へ湿り状態の冷媒が吸入される液バックを抑
制し、信頼性を高めるとともに、各室内ユニットに対応
した各膨張弁で、各室内熱交換器出口過冷却度を適正な
範囲に制御するとともに各空調空間の温度を目標温度に
一致させるように制御するので、各々の室内熱交換器で
効率の良い運転を行いつつ、各々の空調空間において良
好な空調制御を行うことができるという効果のある多室
型空気調和装置を提供できる。
【図1】本発明の実施例1の多室型空気調和装置の暖房
運転時の全体構成図
運転時の全体構成図
【図2】同暖房運転時の膨張弁開度制御系を示す制御ブ
ロック図
ロック図
【図3】同圧縮機吐出過熱度を変数とするファジィメン
バーシップ関数の特性図
バーシップ関数の特性図
【図4】同室内熱交換器出口過冷却度を変数とするファ
ジィメンバーシップ関数の特性図
ジィメンバーシップ関数の特性図
【図5】同実施例2の多室型空気調和装置の冷房運転時
の全体構成図
の全体構成図
【図6】同冷房運転時の膨張弁開度制御系を示す制御ブ
ロック図
ロック図
【図7】同圧縮機吸入過熱度を変数とするファジィメン
バーシップ関数の特性図
バーシップ関数の特性図
【図8】同室内熱交換器出口過熱度を変数とするファジ
ィメンバーシップ関数の特性図
ィメンバーシップ関数の特性図
【図9】従来の多室型空気調和装置の制御方式に用いら
れる図
れる図
【図10】同多室型空気調和装置の構成を示すブロック
図
図
1 圧縮機 2 四方弁 3 室外熱交換器 4 室外ファン 5a、5b、5c 膨張弁 6 室外ユニット 7a、7b、7c 室内熱交換器 8a、8b、8c 室内ファン 9a、9b、9c 室内ユニット 10a、10b、10c ガス側配管 11a、11b、11c 液側配管 12 吐出温度センサ 13 圧力センサ 14 圧縮機吐出過熱度演算
器 15 圧縮機吐出過熱度目標
設定器 16 室内熱交換器出口過冷
却度演算器 17 室内熱交換器出口過冷
却度目標設定器 18a、18b、18c 空調空間温度センサ 19a、19b、19c 空調温度設定器 20a、20b、20c 室内熱交換器出口冷媒
温度センサ 21 膨張弁制御装置 22 前回値記憶器 23 第1開度決定器 24 第2開度決定器 25 第3開度決定器 26 第4開度決定器 27 第5開度決定器 28 吸入温度センサ 29 圧縮機吸入過熱度演算
器 30 圧縮機吸入過熱度目標
設定器 31a、31b、31c 分岐管温度センサ 32 室内熱交換器出口過熱
度演算器 33 室内熱交換器出口過熱
度目標設定器 34 膨張弁制御装置 35 第6開度決定器 36 第7開度決定器 37 第8開度決定器 38 第9開度決定器 39 第10開度決定器 101 圧縮機 102 蒸発器 103 蒸発器側膨張弁 104 室外ユニット 105a、105b、105c 室内ユニット 106a、106b、106c 凝縮器 107a、107b、107c 凝縮器側膨張弁 108 蒸発器入口温度センサ 109 圧縮機吸入口温度セン
サ 110a、110b、110c 室温センサ 111 圧力センサ 112a、112b、112c 凝縮器出口温度センサ
器 15 圧縮機吐出過熱度目標
設定器 16 室内熱交換器出口過冷
却度演算器 17 室内熱交換器出口過冷
却度目標設定器 18a、18b、18c 空調空間温度センサ 19a、19b、19c 空調温度設定器 20a、20b、20c 室内熱交換器出口冷媒
温度センサ 21 膨張弁制御装置 22 前回値記憶器 23 第1開度決定器 24 第2開度決定器 25 第3開度決定器 26 第4開度決定器 27 第5開度決定器 28 吸入温度センサ 29 圧縮機吸入過熱度演算
器 30 圧縮機吸入過熱度目標
設定器 31a、31b、31c 分岐管温度センサ 32 室内熱交換器出口過熱
度演算器 33 室内熱交換器出口過熱
度目標設定器 34 膨張弁制御装置 35 第6開度決定器 36 第7開度決定器 37 第8開度決定器 38 第9開度決定器 39 第10開度決定器 101 圧縮機 102 蒸発器 103 蒸発器側膨張弁 104 室外ユニット 105a、105b、105c 室内ユニット 106a、106b、106c 凝縮器 107a、107b、107c 凝縮器側膨張弁 108 蒸発器入口温度センサ 109 圧縮機吸入口温度セン
サ 110a、110b、110c 室温センサ 111 圧力センサ 112a、112b、112c 凝縮器出口温度センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松尾 光晴 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内
Claims (2)
- 【請求項1】 冷媒を圧縮する圧縮機と、この圧縮機か
ら吐出された冷媒の流路を切り替える四方弁と、この四
方弁の一端と接続され外気との熱交換を行う室外熱交換
器と、この室外熱交換器と分岐接続され冷媒流量の調整
を行う複数の膨張弁等からなる室外ユニットと、室内空
気と熱交換を行う室内熱交換器等からなる複数台の室内
ユニットと、前記室外ユニットと前記複数の室内ユニッ
トとをガス状冷媒が流れるガス側配管および液状冷媒が
流れる液側配管を介して接続した複数の室内の空調を行
う多室型空気調和装置において、前記圧縮機の吐出部の
冷媒の過熱度である圧縮機吐出過熱度を検出する圧縮機
吐出過熱度検出器と、前記室内熱交換器の吐出部の冷媒
の過冷却度である室内熱交換器出口過冷却度を検出する
室内熱交換器出口過冷却度検出器と、前記室内ユニット
を設置した空気調和すべき空間である空調空間の目標温
度を設定する目標温度設定器と、前記空調空間の温度を
検出する空間温度検出器とを設け、前記圧縮機吐出過熱
度検出器により検出される圧縮機吐出過熱度、圧縮機吐
出過熱度の目標値、連続する制御サイクルにおける前回
の制御時の膨張弁の開いている度合を示す膨張弁開度を
入力として、前記圧縮機吐出過熱度が前記圧縮機吐出過
熱度の目標値に一致するように前記膨張弁開度を決定す
る第1開度決定器と、圧縮機吐出過熱度の4つのしきい
値F1d、F2d、F3d、F4dが不等式F1d≦F
2d≦F3d≦F4dに示す関係を有する場合に、前記
圧縮機吐出過熱度が第2のしきい値F2dより大きく、
かつ、第3のしきい値F3dより小さい場合には、現在
の膨張弁開度を維持し、前記圧縮機吐出過熱度が第1の
しきい値F1dより小さい場合、あるいは第4のしきい
値F4dより大きい場合には、前記膨張弁開度を前記第
1開度決定器が決定した膨張弁開度に決定し、前記圧縮
機吐出過熱度が第1のしきい値F1d以上、かつ、第2
のしきい値F2d以下の場合、もしくは、第3のしきい
値F3d以上、かつ、第4のしきい値F4d以下の場合
には、前記膨張弁開度を前記第1開度決定器が決定した
膨張弁開度と、現在の膨張弁開度とから、圧縮機吐出過
熱度を変数とするファジィメンバーシップ関数により求
められた膨張弁開度に決定する第2開度決定器と、前記
室内熱交換器出口過冷却度検出器により検出される室内
熱交換器出口過冷却度、室内熱交換器出口過冷却度の目
標値、および前記第2開度決定器が決定した膨張弁開度
を入力として、前記室内熱交換器出口過冷却度が前記室
内熱交換器出口過冷却度の目標値に一致するように膨張
弁の開度を決定する第3開度決定器と、前記空調空間の
温度、前記目標温度、および前記第2開度決定器が決定
した膨張弁開度を入力として、前記空調空間の温度が前
記目標温度に一致するように、前記膨張弁開度を決定す
る第4開度決定器と、室内熱交換器出口過冷却度の4つ
のしきい値F1c、F2c、F3c、F4cが不等式F
1c≦F2c≦F3c≦F4cに示す関係を有する場合
に、前記室内熱交換器出口過冷却度が第1のしきい値F
1cより小さいか、もしくは、第4のしきい値F4cよ
り大きい場合には、前記膨張弁開度を前記第3開度決定
器が決定した膨張弁開度に決定し、前記室内熱交換器出
口過冷却度が第2のしきい値F2cより大きく、かつ、
第3のしきい値F3cより小さい場合には、前記膨張弁
開度を前記第4開度決定器が決定した膨張弁開度に決定
し、前記室内熱交換器出口過冷却度が第1のしきい値F
1c以上、かつ第2のしきい値F2c以下の場合、もし
くは第3のしきい値F3c以上、かつ、第4のしきい値
F4c以下の場合には、前記膨張弁開度を前記第3開度
決定器が決定した膨張弁開度と、前記第4開度決定器が
決定した膨張弁開度とから室内熱交換器出口過冷却度を
変数とするファジィメンバーシップ関数により求められ
た膨張弁開度に決定する第5開度決定器とからなる膨張
弁制御装置を設けたことを特徴とする多室型空気調和装
置。 - 【請求項2】 冷媒を圧縮する圧縮機と、この圧縮機か
ら吐出された冷媒の流路を切り替える四方弁と、この四
方弁の一端と接続され外気との熱交換を行う室外熱交換
器と、この室外熱交換器と分岐接続され冷媒流量の調整
を行う複数の膨張弁等からなる室外ユニットと、室内空
気と熱交換を行う室内熱交換器等からなる複数台の室内
ユニットと、前記室外ユニットと前記複数の室内ユニッ
トとをガス状冷媒が流れるガス側配管および液状冷媒が
流れる液側配管を介して接続した複数の室内の空調を行
う多室型空気調和装置において、前記圧縮機の吸入部の
冷媒の過熱度である圧縮機吸入過熱度を検出する圧縮機
吸入過熱度検出器と、前記室内熱交換器の吐出部の冷媒
の過熱度である室内熱交換器出口過熱度を検出する室内
熱交換器出口過熱度検出器と、前記室内ユニットを設置
した空気調和すべき空間である空調空間の目標温度を設
定する目標温度設定器と、前記空調空間の温度を検出す
る空間温度検出器とを設け、前記圧縮機吸入過熱度検出
器により検出される圧縮機吸入過熱度、圧縮機吸入過熱
度の目標値、連続する制御サイクルにおける前回の制御
時の膨張弁の開いている度合を示す膨張弁開度を入力と
して、前記圧縮機吸入過熱度が前記圧縮機吸入過熱度の
目標値に一致するように前記膨張弁開度を決定する第6
開度決定器と、圧縮機吸入過熱度の4つのしきい値F1
s、F2s、F3s、F4sが不等式F1s≦F2s≦
F3s≦F4sに示す関係を有する場合に、前記圧縮機
吸入過熱度が第2のしきい値F2sより大きく、かつ、
第3のしきい値F3sより小さい場合には、現在の膨張
弁開度を維持し、前記圧縮機吸入過熱度が第1のしきい
値F1sより小さい場合、あるいは第4のしきい値F4
sより大きい場合には、前記膨張弁開度を前記第6開度
決定器が決定した膨張弁開度に決定し、前記圧縮機吸入
過熱度が第1のしきい値F1s以上、かつ、第2のしき
い値F2s以下の場合、もしくは、第3のしきい値F3
s以上、かつ、第4のしきい値F4s以下の場合には、
前記膨張弁開度を前記第6開度決定器が決定した膨張弁
開度と、現在の膨張弁開度とから、圧縮機吸入過熱度を
変数とするファジィメンバーシップ関数により求められ
た膨張弁開度に決定する第7開度決定器と、前記室内熱
交換器出口過熱度検出器により検出される室内熱交換器
出口過熱度、室内熱交換器出口過熱度の目標値、および
前記第7開度決定器が決定した膨張弁開度を入力とし
て、前記室内熱交換器出口過熱度が前記室内熱交換器出
口過熱度の目標値に一致するように膨張弁の開度を決定
する第8開度決定器と、前記空調空間の温度、前記目標
温度、および前記第7開度決定器が決定した膨張弁開度
を入力として、前記空調空間の温度が前記目標温度に一
致するように、前記膨張弁開度を決定する第9開度決定
器と、室内熱交換器出口過熱度の4つのしきい値F1
h、F2h、F3h、F4hが不等式F1h≦F2h≦
F3h≦F4hに示す関係を有する場合に、前記室内熱
交換器出口過熱度が第1のしきい値F1hより小さい
か、もしくは、第4のしきい値F4hより大きい場合に
は、前記膨張弁開度を前記第8開度決定器が決定した膨
張弁開度に決定し、前記室内熱交換器出口過熱度が第2
のしきい値F2hより大きく、かつ、第3のしきい値F
3hより小さい場合には、前記膨張弁開度を前記第9開
度決定器が決定した膨張弁開度に決定し、前記室内熱交
換器出口過熱度が第1のしきい値F1h以上、かつ第2
のしきい値F2h以下の場合、もしくは第3のしきい値
F3h以上、かつ、第4のしきい値F4h以下の場合に
は、前記膨張弁開度を前記第8開度決定器が決定した膨
張弁開度と、前記第9開度決定器が決定した膨張弁開度
とから室内熱交換器出口過熱度を変数とするファジィメ
ンバーシップ関数により求められた膨張弁開度に決定す
る第10開度決定器とからなる膨張弁制御装置を設けた
ことを特徴とする多室型空気調和装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12565598A JP3641133B2 (ja) | 1998-05-08 | 1998-05-08 | 多室型空気調和装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12565598A JP3641133B2 (ja) | 1998-05-08 | 1998-05-08 | 多室型空気調和装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11325638A true JPH11325638A (ja) | 1999-11-26 |
JP3641133B2 JP3641133B2 (ja) | 2005-04-20 |
Family
ID=14915397
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12565598A Expired - Fee Related JP3641133B2 (ja) | 1998-05-08 | 1998-05-08 | 多室型空気調和装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3641133B2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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US8020395B2 (en) * | 2006-02-17 | 2011-09-20 | Daikin Industries, Ltd. | Air conditioning apparatus |
WO2018185922A1 (ja) * | 2017-04-07 | 2018-10-11 | 三菱電機株式会社 | 空気調和機 |
CN111623420A (zh) * | 2020-04-26 | 2020-09-04 | 海信(山东)空调有限公司 | 一种空调器 |
CN111854060A (zh) * | 2020-06-01 | 2020-10-30 | 青岛海尔空调电子有限公司 | 空调系统中电子膨胀阀的初始开度值的确定方法及系统 |
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-
1998
- 1998-05-08 JP JP12565598A patent/JP3641133B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (17)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JPWO2018185922A1 (ja) * | 2017-04-07 | 2019-11-07 | 三菱電機株式会社 | 空気調和機 |
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US11441808B2 (en) | 2018-07-18 | 2022-09-13 | Mitsubishi Electric Corporation | Air-conditioning apparatus and air-conditioning method |
CN111623420A (zh) * | 2020-04-26 | 2020-09-04 | 海信(山东)空调有限公司 | 一种空调器 |
CN111623420B (zh) * | 2020-04-26 | 2021-08-17 | 海信(山东)空调有限公司 | 一种空调器 |
CN111854060A (zh) * | 2020-06-01 | 2020-10-30 | 青岛海尔空调电子有限公司 | 空调系统中电子膨胀阀的初始开度值的确定方法及系统 |
CN111854060B (zh) * | 2020-06-01 | 2022-08-19 | 青岛海尔空调电子有限公司 | 空调系统中电子膨胀阀的初始开度值的确定方法及系统 |
WO2023207050A1 (zh) * | 2022-04-25 | 2023-11-02 | 青岛海信日立空调系统有限公司 | 空调系统及空调系统的控制方法 |
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---|---|
JP3641133B2 (ja) | 2005-04-20 |
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