JPH11325187A - 内燃機関の振動低減装置 - Google Patents

内燃機関の振動低減装置

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JPH11325187A
JPH11325187A JP13718298A JP13718298A JPH11325187A JP H11325187 A JPH11325187 A JP H11325187A JP 13718298 A JP13718298 A JP 13718298A JP 13718298 A JP13718298 A JP 13718298A JP H11325187 A JPH11325187 A JP H11325187A
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原 康 之 浅
Izuho Hirano
野 出 穂 平
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジンのロール振動を低減する装置におい
て、複数のエンジン運転条件下でロール振動が大幅に低
減されるようにする。 【解決手段】 クランクシャフト12の回転駆動力を伝
える駆動力伝達機構13,14a,17と、駆動力伝達
機構により回転させられて慣性力を生じる副フライホイ
ール18とを備えて、クランクシャフト12の回転に伴
なう内燃機関のロール振動を低減するようにした内燃機
関の振動低減装置において、駆動力伝達機構の回転振動
系のばね成分を形成する弾性体19,21のばね定数を
内燃機関の運転条件に応じてばね定数可変制御手段であ
るクラッチ機構20,23により切り替えるようにし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の燃焼圧
力の変動等に起因して生じる内燃機関自体の振動を低減
する振動低減装置に関し、特に、クランクシャフトに対
して順方向あるいは逆方向に回転する慣性質量体を用い
て内燃機関自体のロール振動を低減する内燃機関の振動
低減装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の環境問題に対応した自動車の燃費
向上への関心の高まりから、自動車に搭載される内燃機
関(エンジン)として、燃料を直接筒内に噴射する直噴
ガソリンエンジンや直噴ディーゼルエンジンが脚光を浴
びつつあるが、これらのエンジンは、従来のエンジンに
比べ燃焼加振力が大きいためトルク変動に伴うロール振
動も大きくなっており、このロール振動に起因するアイ
ドリング時の車内のこもり音や車体のフロア振動が悪化
するという問題を抱えている。
【0003】このような問題を解決する一手法として、
例えば、特開平6−33990号公報に示される振動低
減装置がある。この振動低減装置は、図9(a),
(b)に示すように、エンジン1のクランクシャフト2
の後端に直接結合された主フライホイール3の他に、ク
ランクシャフト2の前端に直接結合されたクランクプー
リ4により例えばベルト5を介して逆方向に回転させる
副フライホイール6を設け、トルク発生の反作用として
エンジン本体に作用するモーメントと逆方向のモーメン
トを発生させ、エンジン本体のロール振動を打ち消すも
のである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
振動低減装置において、エンジンのロール振動を完全に
打ち消すためには、主フライホール3等のエンジン本体
における回転体の慣性モーメントをI、副フライホイ
ール6の慣性モーメントをI、増速比をρとすると
き、理論的にはI=ρ・Iの条件を満たすことが要
求され、又、この条件の近傍においてロール振動の低減
効果が得られるものである。
【0005】ここで、上述の条件を満たすには、上記主
フライホイール3の慣性モーメントIが本来的に大き
いことから、副フライホイール6の慣性モーメントI
を大きくするか、あるいは、増速比ρを大きくする必要
がある。
【0006】しかしながら、副フライホイール6の慣性
モーメントIを大きくすると、それに伴なって装置と
しての重量増加を招き、又、増速比ρを大きくすると、
副フライホイール6が高速で回転することになり、その
軸受部の耐久性の低下を招くことになる。従って、現実
的にはエンジンのロール振動を完全に打ち消すことはで
きず、その低減効果は限られたものになるという問題が
あった。
【0007】本発明は、上記従来の問題点に鑑みて成さ
れたものであり、その目的とするところは、ロール振動
の低減を必要とする内燃機関の複数の運転条件下におい
て、ロール振動の大幅な低減を図ることのできる内燃機
関の振動低減装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
内燃機関の振動低減装置は、クランクシャフトの回転駆
動力を伝える駆動力伝達機構と、前記駆動力伝達機構に
より回転させられて慣性力を生じる慣性質量体とを備え
て、クランクシャフトの回転に伴なう内燃機関のロール
振動を低減するようにした内燃機関の振動低減装置であ
って、前記駆動力伝達機構の回転振動系のばね成分を形
成する弾性体のばね定数を内燃機関の運転条件に応じて
変化させるべく可変制御するばね定数可変制御手段を設
けた、構成となっている。
【0009】本発明の請求項2に係る内燃機関の振動低
減装置は、請求項1に係る内燃機関の振動低減装置にお
いて、前記ばね定数可変制御手段は、前記駆動力伝達機
構の回転振動系の振動モードと前記クランクシャフトの
回転に伴なうロール振動系の振動モードとの重ね合わせ
によって発生する反共振の周波数と前記クランクシャフ
トの所定回転速度における回転周波数を(自然数/2)
倍した周波数のうちのいずれかの周波数とが略一致する
ように、前記弾性体のばね定数を調整する、構成となっ
ている。
【0010】本発明の請求項3に係る内燃機関の振動低
減装置は、請求項1及び2に係る内燃機関の振動低減装
置において、前記ばね定数可変制御手段は、前記駆動力
伝達機構の回転振動系の振動モードと前記クランクシャ
フトの回転に伴なうロール振動系の振動モードとの重ね
合わせによって発生する反共振の周波数と前記クランク
シャフトの所定回転速度における回転周波数を(気筒数
/2)倍した周波数とが略一致するように、前記弾性体
のばね定数を調整する、構成となっている。
【0011】本発明の請求項4に係る内燃機関の振動低
減装置は、請求項3に係る内燃機関の振動低減装置にお
いて、前記駆動力伝達機構の回転振動系のばね成分を形
成する弾性体は、前記反共振の周波数と前記クランクシ
ャフトの所定回転速度における回転周波数を(気筒数/
2)倍した周波数とが略一致するようなばね定数を有
し、前記ばね定数可変制御手段は、作動時に前記弾性体
の変形を拘束しかつ非作動時に前記弾性体の変形を許容
するクラッチ機構を有し、前記クラッチ機構は、内燃機
関が前記所定回転速度で運転される運転条件下で非作動
状態にあり、それ以外の運転条件下で作動状態にある、
構成となっている。
【0012】本発明の請求項5に係る内燃機関の振動低
減装置は、請求項4に係る内燃機関の振動低減装置にお
いて、前記所定回転速度は、内燃機関がアイドル運転状
態又はハイアイドル運転状態にある際の回転速度であ
る、構成となっている。
【0013】本発明の請求項6に係る内燃機関の振動低
減装置は、請求項3に係る内燃機関の振動低減装置にお
いて、前記駆動力伝達機構の回転振動系のばね成分を形
成する弾性体は、別体をなす第1弾性体と第2弾性体と
からなり、前記第1弾性体及び第2弾性体は、前記反共
振の周波数と前記クランクシャフトの第1所定回転速度
における回転周波数を(気筒数/2)倍した周波数とが
略一致するような合成ばね定数を有し、前記第2弾性体
は、前記反共振の周波数と前記クランクシャフトの第2
所定回転速度における回転周波数を(気筒数/2)倍し
た周波数とが略一致するようなばね定数を有し、前記ば
ね定数可変手段は、作動時に前記第1弾性体の変形を拘
束しかつ非作動時に前記第1弾性体の変形を許容するク
ラッチ機構を有し、前記クラッチ機構は、内燃機関が前
記第1所定回転速度で運転される運転条件下で非作動状
態にあり、かつ、前記第2所定回転速度で運転される運
転条件下で作動状態にある、構成となっている。
【0014】本発明の請求項7に係る内燃機関の振動低
減装置は、請求項6に係る内燃機関の振動低減装置にお
いて、前記第1所定回転速度は、内燃機関がアイドル運
転状態にある際のアイドル回転速度であり、前記第2所
定回転速度は、内燃機関が前記アイドル回転速度よりも
高いハイアイドル運転状態にある際のハイアイドル回転
速度である、構成となっている。
【0015】本発明の請求項8に係る内燃機関の振動低
減装置は、請求項4ないし8に係る内燃機関の振動低減
装置において、前記駆動力伝達機構は、前記クランクシ
ャフトに結合されて一体的に回転するクランクプーリ
と、前記慣性質量体と同軸上にて一体的に回転する従動
プーリと、前記クランクプーリと前記従動プーリとを連
動させる駆動用ベルトとを含み、前記弾性体及び前記ク
ラッチ機構は、前記クランクプーリ又は前記従動プーリ
に設けられている、構成となっている。
【0016】本発明請求項9に係る内燃機関の振動低減
装置は、請求項1ないし8に係る内燃機関の振動低減装
置において、前記慣性質量体は、前記クランクシャフト
の回転方向と反対の方向に回転するように形成されてい
る、構成となっている。
【0017】
【発明の効果】本発明の請求項1に係る内燃機関の振動
低減装置によれば、慣性質量体に回転力を伝える駆動力
伝達機構の回転振動系の振動モードとロール振動系の振
動モードとの重ね合わせによって、お互いの振動モード
が逆相となる領域でお互いの振動を打ち消し合う方向に
作用する反共振現象を生じる領域が存在し、この反共振
現象を生じる反共振周波数は、ばね定数可変制御手段に
より回転振動系のばね成分を形成する弾性体のばね定数
を変化させることで、所望の値に調整することができ
る。
【0018】従って、内燃機関の運転条件に応じて、ば
ね定数可変制御手段により反共振現象が現われる領域を
調整することができ、これにより、複数の運転領域でロ
ール振動を大幅に低減することができる。
【0019】本発明の請求項2に係る内燃機関の振動低
減装置によれば、ばね定数可変制御手段により弾性体の
ばね定数が調整されて、上記反共振周波数が、クランク
シャフト(内燃機関)の所定回転速度における回転周波
数を(自然数/2)倍した周波数のうちのいずれかの周
波数と略一致するように設定されることから、複数の運
転条件下すなわち種々の所定回転速度で運転される内燃
機関において、この内燃機関の気筒数に応じた回転次数
成分、例えば、4気筒の場合2次,4次,6次・・・、
6気筒の場合3次,6次,9次・・・、8気筒の場合4
次,8次,12次・・・、等の回転次数成分の周波数、
あるいは、気筒間の燃焼ばらつき等により生じる0.5
次,1次,1.5次・・・等の回転次数成分の周波数に
起因するロール振動を大幅に低減することができる。
【0020】本発明の請求項3に係る内燃機関の振動低
減装置によれば、ばね定数可変制御手段により弾性体の
ばね定数が調整されて、上記反共振周波数が、クランク
シャフト(内燃機関)の所定回転速度における回転周波
数を(気筒数/2)倍した周波数と略一致するように設
定されることから、所定回転速度で運転される内燃機関
において、支配的な回転次数成分の周波数、例えば、4
気筒の場合2次、6気筒の場合3次、8気筒の場合4次
等の回転次数成分の大きい周波数に起因するロール振動
を効率良く大幅に低減することができる。
【0021】本発明の請求項4に係る内燃機関の振動低
減装置によれば、内燃機関が所定回転速度で運転される
とき、ばね定数可変制御手段を形成するクラッチ機構が
非作動状態とされ、弾性体の変形が許容されてこの弾性
体は回転振動系のばね成分として作用し、上記所定回転
速度における回転周波数を(気筒数/2)倍した周波数
のところで反共振現象が生じて、ロール振動を低減する
ことができる。
【0022】また、内燃機関が所定回転速度以外で運転
されるとき、上記クラッチ機構が作動状態とされ、弾性
体の変形が拘束されてこの弾性体は剛体として作用し、
駆動力伝達機構により回転させられる慣性質量体の作用
により、ロール振動を低減することができる。
【0023】本発明の請求項5に係る内燃機関の振動低
減装置によれば、内燃機関がアイドル運転状態あるいは
始動直後等のハイアイドル運転状態にあるときの上記回
転次数成分に起因するロール振動を低減することができ
る。
【0024】本発明の請求項6に係る内燃機関の振動低
減装置によれば、内燃機関が第1所定回転速度で運転さ
れるとき、ばね定数可変制御手段を形成するクラッチ機
構が非作動状態とされ、弾性体を形成する第1及び第2
弾性体の変形が共に許容されてこれら第1弾性体及び第
2弾性体は回転振動系のばね成分として作用し、上記第
1所定回転速度における回転周波数を(気筒数/2)倍
した周波数のところで反共振現象が生じて、この第1所
定回転速度の運転領域においてロール振動を低減するこ
とができる。
【0025】また、内燃機関が第2所定回転速度で運転
されるとき、上記クラッチ機構が作動状態とされ、弾性
体を形成する第1及び第2弾性体のうち第1弾性体の変
形が拘束されて第2弾性体のみが回転振動系のばね成分
として作用し、上記第2所定回転速度における回転周波
数を(気筒数/2)倍した周波数のところで反共振現象
が生じて、この第2回転速度の運転領域においてロール
振動を低減することができる。
【0026】本発明の請求項7に係る内燃機関の振動低
減装置によれば、内燃機関がアイドル運転状態にあると
きと始動直後等のハイアイドル運転状態にあるときの両
方の運転状態において上記回転次数成分に起因するロー
ル振動を低減することができる。
【0027】本発明の請求項8に係る内燃機関の振動低
減装置によれば、慣性質量体を回転させる駆動力伝達機
構における回転振動系のばね成分をなす弾性体及びこの
弾性体のばね定数を可変制御するばね定数可変制御手段
を形成するクラッチ機構が、クランクプーリ又は従動プ
ーリに設けられることから、別個に新たな配置空間を必
要とせず、従って、装置全体としてのレイアウト上の複
雑化等を招くことなく、ばね定数の可変制御という所望
の機能を確保することができる。
【0028】本発明の請求項9に係る内燃機関の振動低
減装置によれば、慣性質量体がクランクシャフトと同一
方向に回転する場合に比べて、より一層ロール振動を低
減することができ、又、反共振周波数と回転振動系の共
振周波数との隔たりが大きくなるため、低減効果が得ら
れる周波数帯域も広くなり、弾性体のばね定数の設定す
なわち反共振周波数の設定を容易に行なうことができ
る。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を添付図面
に基づいて説明する。
【0030】図1は、本発明に係る振動低減装置を備え
たエンジンの第1実施例を示すものであり、このエンジ
ン10では、図1(a)に示すように、エンジン本体1
1の駆動力を発生するクランクシャフト12の前端部に
クランクプーリ13が固着されており、このクランクプ
ーリ13と、補機としてのオルタネータ14のオルタネ
ータリ14aと、アイドラプーリ15と、他の補機とし
てのパワステポンプ16のプーリ16aとに駆動用ベル
トとしての補機駆動ベルト17が巻き掛けられており、
クランクシャフト12の回転駆動力がオルタネータ1
4、パワステポンプ16等に伝えられるようになってい
る。
【0031】上記オルタネータ14の回転軸14bに
は、図1(b)に示すように、大径部18aと小径部1
8bとの2段構成をなす慣性質量体としての副フライホ
イール18が一体的に回転するように固着されている。
そして、上記副フライホイール18の小径部18b外周
面には、図1(b),(c)に示すように、第1弾性体
としての内側環状ゴム19が結合され、この内側環状ゴ
ム19の外周面には、円筒部20aと円盤部20bとに
より形成された円筒皿形状をなすクラッチ板20の円筒
部20aが結合され、このクラッチ板20の円筒部20
a外周面には、第2弾性体としての外側環状ゴム21が
結合され、さらに、この外側環状ゴム21の外周面に
は、従動プーリとしての上記オルタネータプーリ14a
が結合されている。
【0032】また、副フライホイール18の小径部18
b端面には、コントローラ22の信号によりON,OF
F制御される電磁石23が固着されており、コントロー
ラ22の信号により通電が行なわれて励磁されると電磁
石23が作動してクラッチ板20を吸着し、クラッチ板
20は内側環状ゴム19の変形を拘束し、一方、コント
ローラ22の信号により通電が断たれて電磁石23が非
作動の状態になるとクラッチ板20を解放し、クラッチ
板20は内側環状ゴム19の変形を許容するようにな
る。
【0033】上記クランクプーリ13、オルタネータプ
ーリ14a、第1及び第2弾性体19,21、補機駆動
ベルト17等により、慣性質量体である副フライホイー
ル18にクランクシャフト12の回転駆動力を伝える駆
動力伝達機構が構成されている。
【0034】また、上記クラッチ板20及び電磁石23
からなる電磁式クラッチ機構、コントローラ22等によ
り、補機回転振動系のばね成分を形成する弾性体19,
20のばね定数を可変制御するばね定数可変制御手段が
構成されている。
【0035】上記構成においては、第1弾性体としての
内側環状ゴム19及び第2弾性体としての外側環状ゴム
21をばね成分とし、又、副フライホイール18及びオ
ルタネータ14のロータ部,エンジン本体11の回転部
分(クランクプーリ13,クランクシャフト12,主フ
ライホイール(不図示)等)を質量成分とする補機回転
振動系において、所定の共振周波数が存在し、又、エン
ジン本体11のロール振動系においても所定の共振周波
数が存在する。
【0036】上記補機回転振動系の振動とロール振動系
の振動とは相互に影響を及ぼし合い、両者の振動モード
が逆相となってお互いの振動を打ち消し合う現象、すな
わち、反共振現象が生じる領域がある。
【0037】そこで、上記振動系の構成においては、エ
ンジンが所定回転速度で頻繁に使用されかつロール振動
が問題となるような運転領域に、上記反共振現象が現わ
れるように、第1及び第2弾性体19,21のばね定数
が調整される。ここで、上記反共振現象が生じる点での
反共振周波数fは、エンジン本体11の回転系(クラン
クプーリ13,クランクシャフト12,主フライホイー
ル(不図示)等)の慣性モーメントをI、副フライホ
イール18の(あるいはオルタネータ14のロータ部も
含めた)慣性モーメントをI、増速比をρ(=r
:rはクランクプーリ13の駆動半径、rは副
フライホイール18(従動プーリ)の駆動半径)、弾性
体の回転ばね定数をkとすると、次式(1)で表わすこ
とができる。
【0038】 上記(1)式で表わされる反共振周波数fは、図2に示
すように、ロール振動のモード1と補機回転振動のモー
ド2とが逆相となり、お互いの振動を打ち消し合う点の
周波数として表わされる。
【0039】そこで、この反共振周波数fが、エンジン
(クランクシャフト12)の所定回転速度N(rpm)
における回転周波数fn(=N/60)を(自然数/
2)倍、すなわち、0.5倍,1倍,1.5倍,2倍.
2.5倍、3倍,・・・した周波数のうちのいずれかの
周波数と略一致するように、具体的には、エンジンの燃
焼圧力の変動により、4気筒エンジンの場合は、回転速
度の2次,4次,6次,・・・、6気筒エンジンの場合
は、回転速度の3次,6次,・・・、8気筒エンジンの
場合は、回転速度の4次,8次,・・・等の周波数成分
に起因するロール振動が大きくなるため、上記反共振周
波数fがこれらの次数の周波数のいずれかの周波数と略
一致するように、あるいは、気筒間の燃焼にばらつきが
あった場合には、回転速度の0.5次,1次、1.5次
・・・等の周波数成分に起因するロール振動も発生する
ため、上記反共振周波数fがこれらの次数の周波数のい
ずれかの周波数と略一致するように、補機回転振動系を
形成する弾性体19,21のばね定数を可変制御するこ
とで、複数の運転条件において、上記周波数に起因する
ロール振動を低減することができる。
【0040】本実施例においては、補機回転振動系を形
成する弾性体としての内側環状ゴム19(第1弾性体)
の回転ばね定数kと外側環状ゴム21(第2弾性体)
の回転ばね定数kとの合成ばね定数(k/(k
+k))として、上記反共振周波数fが、アイドル
回転速度(第1所定回転速度)における回転周波数を
(気筒数/2)倍した周波数と略一致するような値を採
用し、又、外側環状ゴム21(第2弾性体)の回転ばね
定数kとして、上記反共振調整数fが、エンジンの始
動直後に起こるハイアイドル回転速度(第2所定回転速
度)における回転周波数を(気筒数/2)倍した周波数
と略一致するような値を採用している。
【0041】すなわち、4気筒エンジンの場合2次、6
気筒エンジンの場合3次、8気筒エンジンの場合4次の
周波数が最も大きくなるため、アイドル運転状態及びハ
イアイドル運転状態のそれぞれにおいて、上記反共振周
波数fがこれらの回転基本次数の周波数と略一致するよ
うに、内側環状ゴム19及び外側環状ゴム21のばね定
数k,kが設定される。
【0042】ここで、一例として、4気筒ガソリンエン
ジンでアイドル回転速度(回転数)Nが750rpm
の場合において、反共振周波数fが回転速度の2次すな
わち25Hz((750/60)×2)と略一致するよ
うに、合成回転ばね定数(k/(k+k))
が設定され、又、この4気筒ガソリンエンジンでハイア
イドル回転速度Nが1000rpmの場合において、
反共振周波数fが回転速度の2次すなわち33Hz
((1000/60×2)と略一致するように、外側環
状ゴム21のばね定数kが設定される。
【0043】上記のように構成された振動低減装置の動
作及び振動低減特性について、以下に説明する。先ず、
エンジン10が回転速度750rpmのアイドル運転状
態を含む約810rpmまでの回転速度域にあるとき
は、コントローラ22の信号により、電磁石23への通
電が断たれて電磁式クラッチ機構20,23は非作動状
態(OFF)とされ、内側環状ゴム19の変形が許容さ
れて、外側環状ゴム21だけでなくこの内側環状ゴム1
9も弾性体(ばね成分)として作用することになる。
【0044】従って、アイドル運転状態において、内側
環状ゴム19及び外側環状ゴム21の合成回転ばね定数
(k/(k+k))に対応する第1の反共振
現象が現われ、図3に示すように、従来のエンジンに比
べてロール振動が低減される。
【0045】次に、エンジン10が回転速度1000r
pmのハイアイドル運転状態を含む約810rpmから
約1100rpmまでの回転速度域にあるときは、コン
トローラ22の信号により、電磁石23への通電が行な
われて電磁式クラッチ機構20,23は作動状態(O
N)とされ、内側環状ゴム19の変形が拘束されて、外
側環状ゴム21のみが弾性体(ばね成分)として作用す
ることになる。
【0046】従って、ハイアイドル運転状態において、
外側環状ゴム21の回転ばね定数kに対応する第2の
反共振現象が現われ、図3に示すように、従来のエンジ
ンあるいは電磁式クラッチ機構20,23を非作動状態
のままにしたものに比べて、ロール振動が低減される。
【0047】さらに、エンジン10が約1100rpm
を超える範囲の回転速度域にあるときは、コントローラ
22の信号により、電磁石23への通電が断たれて電磁
式クラッチ機構20,23は非作動状態(OFF)とさ
れ、前述同様内側環状ゴム19及び外側環状ゴム21が
共に弾性体(ばね成分)として作用することになる。
【0048】これにより、補機回転振動系の共振周波数
が低回転速度側(約1200rpmの位置から約880
rpmの位置へ)に外れて、この回転振動系の共振振動
の影響によるロール振動の悪化が防止され、副フライホ
イール18本来のトルクバランサとしての作用によっ
て、図3に示すように、ロール振動が低減される。
【0049】このように、本実施例においては、電磁式
クラッチ機構のON,OFF作動により、補機回転振動
系の回転ばね定数を2段階に可変制御することで、エン
ジンの幅広い運転領域においてロール振動を低減するこ
とができる。
【0050】図4は、上記振動低減装置を備えたエンジ
ン10をシリーズ型のハイブリッド車31に搭載した例
を示すものである。このシリーズ型のハイブリッド車3
1においては、エンジン10はオルタネータ14を駆動
して発電するための発電機駆動源としてのみ用いられ、
このオルタネータ14により発電された電力がバッテリ
32を経由して電動モータ33に供給され、この電動モ
ータ33が変速機34を介して車輪35を回転駆動する
ようになっている。従って、エンジン10は、車輪35
を直接駆動する必要がないため、最も効率の良い運転条
件の下ほぼ一定の回転速度で運転されることになる。
【0051】このハイブリッド車31では、エンジン1
0に対して、要求発電量に応じた2つの運転条件(回転
速度)が設定されている。例えば、これら2つの運転条
件が、回転速度2000rpmと3000rpmの場合
には、2000rpmの回転速度における2次の周波数
である67Hz((2000/60)×2)近傍に第1
の反共振現象が現われるように、内側環状ゴム19及び
外側環状ゴム21の合成回転ばね定数(k/(k
+k))が設定され、又、3000rpmの回転速
度における2次の周波数である100Hz((3000
/60)×2)近傍に第2の反共振現象が現われるよう
に、外側環状ゴム21の回転ばね定数kが設定され
る。
【0052】そして、回転速度2000rpmの運転条
件下では、コントローラ22の信号により電磁式クラッ
チ機構20,23を非作動状態(OFF)とし、又、回
転速度3000rpmの運転条件下では、コントローラ
22の信号により電磁式クラッチ機構20,23を作動
状態(ON)とすることで、両方の運転領域においてロ
ール振動を低減することができる。
【0053】図5は、本発明に係る振動低減装置を備え
たエンジンの第2実施例を示すものであり、このエンジ
ン40では、図5(a)に示すように、クランクシャフ
ト12に固着されたクランクプーリ13と、オルタネー
タ14のオルタネータプーリ14a´と、アイドラプー
リ15とに補機駆動ベルト17が巻き掛けられ、又、こ
の補機駆動ベルト17の背面が補機としてのパワステポ
ンプ16のパワステポンププーリ16aに巻き掛けられ
ている。
【0054】上記パワステポンプ16の回転軸16bに
は、図5(b),(c)に示すように、慣性質量体とし
ての副フライホイール18、第1弾性体としての内側環
状ゴム19、第2弾性体としての外側環状ゴム21、電
磁式クラッチ機構を形成するクラッチ板20及び電磁石
23等が前述実施例同様に設けられている。また、パワ
ステポンププーリ16aは、上記外側環状ゴム21の外
周面に結合されて、副フライホイール18及びパワステ
ポンプ16の回転部に回転力を伝える従動プーリの役割
をなすものである。
【0055】本実施例においては、図1に示す前述の実
施例に比べて、副フライホイール18がクランクシャフ
ト12の回転方向と反対の方向に回転するようになって
おり、この場合の反共振周波数fは、次式(2)で表わ
すことができる。
【0056】 そこで、上式(2)で表わされる反共振周波数fが、前
述実施例同様に、4気筒ガソリンエンジンでアイドル回
転速度Nが750rpmの場合に、回転速度の2次の
周波数すなわち25Hzと略一致するように、内側環状
ゴム19及び外側環状ゴム21の合成回転ばね定数(k
/(k+k))が設定され、又、この4気筒
ガソリンエンジンでハイアイドル回転速度Nが100
0rpmの場合に、回転速度の2次すなわち33Hzと
略一致するように、外側環状ゴム21の回転ばね定数k
が設定される。
【0057】上記のように構成された本実施例の振動低
減装置においては、エンジン40が回転速度750rp
mのアイドル運転状態を含む約790rpmまでの回転
速度域にあるときは、コントローラ22の信号により電
磁式クラッチ機構20,23が非作動状態(OFF)と
されて、内側環状ゴム19及び外側環状ゴム21の両方
が弾性体(ばね成分)として作用し、又、エンジン40
が回転速度1000rpmのハイアイドル運転状態を含
む約790rpmから約1200rpmまでの回転速度
域にあるときは、コントローラ22の信号により電磁式
クラッチ20,23が作動状態(ON)とされて、外側
環状ゴム21のみが弾性体(ばね成分)として作用し、
さらに、エンジン40がそれ以上の回転速度域にあると
きは、コントローラ22の信号により電磁式クラッチ機
構20,23が再び非作動状態(OFF)とされて、内
側環状ゴム19及び外側環状ゴム21の両方が弾性体
(ばね成分)として作用するように、補機回転振動系の
ばね定数が2段階に調整される。
【0058】図6は、本実施例における振動低減特性を
示すものであり、アイドル回転領域において第1の反共
振現象が現われ、又、ハイアイドル回転領域において第
2の反共振現象が現われ、さらに、副フライホイール1
8が逆回転させられることにより、ロール振動が大幅に
低減しているのが理解される。また、補機回転振動系の
共振周波数と反共振周波数との隔たりが大きくなるた
め、低減効果が得られる運転領域も広くなり、反共振周
波数の設定を容易に行なうことができる。
【0059】図7は、本発明に係る振動低減装置を備え
たエンジンの第3実施例を示すものであり、このエンジ
ン50は、図7(b)に示すように、補機回転振動系の
ばね成分を形成する弾性体として1つの弾性体を採用
し、又、電磁式に代えて遠心式のクラッチ機構を採用し
た以外は、基本的に図5に示す前述実施例の構成と同様
である。
【0060】すなわち、図7(b),(c)に示すよう
に、副フライホイール18の小径部18b外周面には、
1つの弾性体としての環状ゴム61が結合され、この環
状ゴム61の外周面には、円筒部62aと円盤部62b
とにより形成された円筒皿形状をなすクラッチ板62の
円筒部62aが係合され、このクラッチ板62の円筒部
62a外周面には、従動プーリとしてのパワステポンプ
プーリ16a´が結合され、このクラッチ板62の円盤
部62bと小径部18b端面との間には、遠心式クラッ
チ63が配置されている。この遠心式クラッチ63は、
所定回転速度以上で作動して、副フライホイール18と
クラッチ板62とを剛体的に直接結合して環状ゴム61
の変形を拘束し、所定回転速度以下で非作動となり、副
フライホイール18からクラッチ板62を解放して環状
ゴム61の変形を許容するように作動するものである。
【0061】上記構成からなる振動系における反共振周
波数fは、前述式(2)と同様に表わすことができ、本
実施例では、この反共振周波数fが、4気筒ガソリンエ
ンジンで回転速度が750rpmのアイドル運転状態に
おける回転2次成分の周波数25Hzと略一致するよう
に、環状ゴム61のばね定数kが設定される。
【0062】上記のように構成された本実施例の振動低
減装置においては、エンジン50が回転速度750rp
mのアイドル運転状態を含む約790rpmまでの回転
速度域にあるときは、遠心式クラッチ機構62,63が
非作動状態(OFF)となり、環状ゴム61の変形が許
容されて補機回転振動系の弾性体(ばね成分)として作
用する。
【0063】一方、エンジン50が約790rpmを超
える回転速度域にあるときは、遠心式クラッチ機構6
2,63が作動状態(ON)となり、環状ゴム61の変
形が拘束されて副フライホイール18とパワステポンプ
プーリ16a´とは完全に剛の状態で結合される。
【0064】従って、図8に示すように、アイドル運転
状態において反共振現象が現われて、この運転領域(〜
790rpm)でのロール振動が大幅に低減されると共
に、それ以外の運転領域では、副フライホイール18の
逆回転によりその軸受部に加わる回転慣性力の反力がロ
ール振動を打ち消す方向に作用し、同様にロール振動が
大幅に低減される。
【0065】以上述べた実施例においては、補機回転振
動系のばね成分を形成する弾性体19,21、61及び
クラッチ機構20,23、62,63を従動プーリ14
a,16a,16a´側に設ける構成としたが、クラン
クプーリ13側に設ける構成を採用することも可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る内燃機関の振動低減装置の第1
実施例を示すものであり、(a)は概略構成図、(b)
及び(c)は補機及び副フライホイール相互の結合関係
を示す一部拡大構成図である。
【図2】 本発明に係る内燃機関の振動低減装置の作用
を説明するための周波数応答特性を示す図である。
【図3】 図1に示す振動低減装置における振動低減特
性を示す図である。
【図4】 図1に示す振動低減装置を備えた内燃機関を
シリーズ型ハイブリッド車に搭載した状態を示す概略構
成図である。
【図5】 本発明に係る内燃機関の振動低減装置の第2
実施例を示すものであり、(a)は概略構成図、(b)
及び(c)は補機及び副フライホイール相互の結合関係
を示す一部拡大構成図である。
【図6】 図5に示す振動低減装置における振動低減特
性を示す図である。
【図7】 本発明に係る内燃機関の振動低減装置の第3
実施例を示すものであり、(a)は概略構成図、(b)
及び(c)は補機及び副フライホイール相互の結合関係
を示す一部拡大構成図である。
【図8】 図7に示す振動低減装置における振動低減特
性を示す図である。
【図9】 従来の振動低減装置を示すものであり、
(a)は概略構成正面図、(b)は概略構成側面図であ
る。
【符号の説明】
11 エンジン本体 12 クランクシャフト 13 クランクプーリ 14 オルタネータ(補機) 14a,14a´ オルタネータプーリ(従動プーリ) 14b 回転軸 15 アイドラプーリ 16 パワステポンプ 16a,16a´ パワステポンププーリ(従動プー
リ) 16b 回転軸 17 補機駆動ベルト(駆動用ベルト) 18 副フライホイール(慣性質量体) 18a 大径部 18b 小径部 19 内側環状ゴム(第1弾性体) 20 クラッチ板 20a 円筒部 20b 円盤部 21 外側環状ゴム(第2弾性体) 22 コントローラ 23 電磁石 31 ハイブリッド車 32 バッテリ 33 電動モータ 34 変速機 35 車輪 61 環状ゴム(弾性体) 62 クラッチ板 62a 円筒部 62b 円盤部 63 遠心式クラッチ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クランクシャフトの回転駆動力を伝える
    駆動力伝達機構と、前記駆動力伝達機構により回転させ
    られて慣性力を生じる慣性質量体とを備えて、クランク
    シャフトの回転に伴なう内燃機関のロール振動を低減す
    るようにした内燃機関の振動低減装置であって、 前記駆動力伝達機構の回転振動系のばね成分を形成する
    弾性体のばね定数を内燃機関の運転条件に応じて変化さ
    せるべく可変制御するばね定数可変制御手段を設けた、 ことを特徴とする内燃機関の振動低減装置。
  2. 【請求項2】 前記ばね定数可変制御手段は、前記駆動
    力伝達機構の回転振動系の振動モードと前記クランクシ
    ャフトの回転に伴なうロール振動系の振動モードとの重
    ね合わせによって発生する反共振の周波数と前記クラン
    クシャフトの所定回転速度における回転周波数を(自然
    数/2)倍した周波数のうちのいずれかの周波数とが略
    一致するように、前記弾性体のばね定数を調整する、こ
    とを特徴とする請求項1記載の内燃機関の振動低減装
    置。
  3. 【請求項3】 前記ばね定数可変制御手段は、前記駆動
    力伝達機構の回転振動系の振動モードと前記クランクシ
    ャフトの回転に伴なうロール振動系の振動モードとの重
    ね合わせによって発生する反共振の周波数と前記クラン
    クシャフトの所定回転速度における回転周波数を(気筒
    数/2)倍した周波数とが略一致するように、前記弾性
    体のばね定数を調整する、ことを特徴とする請求項1又
    は2記載の内燃機関の振動低減装置。
  4. 【請求項4】 前記駆動力伝達機構の回転振動系のばね
    成分を形成する弾性体は、前記反共振の周波数と前記ク
    ランクシャフトの所定回転速度における回転周波数を
    (気筒数/2)倍した周波数とが略一致するようなばね
    定数を有し、 前記ばね定数可変制御手段は、作動時に前記弾性体の変
    形を拘束しかつ非作動時に前記弾性体の変形を許容する
    クラッチ機構を有し、 前記クラッチ機構は、内燃機関が前記所定回転速度で運
    転される運転条件下で非作動状態にあり、それ以外の運
    転条件下で作動状態にある、 ことを特徴とする請求項3記載の内燃機関の振動低減装
    置。
  5. 【請求項5】 前記所定回転速度は、内燃機関がアイド
    ル運転状態又はハイアイドル運転状態にある際の回転速
    度である、ことを特徴とする請求項4記載の内燃機関の
    振動低減装置。
  6. 【請求項6】 前記駆動力伝達機構の回転振動系のばね
    成分を形成する弾性体は、別体をなす第1弾性体と第2
    弾性体とからなり、 前記第1弾性体及び第2弾性体は、前記反共振の周波数
    と前記クランクシャフトの第1所定回転速度における回
    転周波数を(気筒数/2)倍した周波数とが略一致する
    ような合成ばね定数を有し、 前記第2弾性体は、前記反共振の周波数と前記クランク
    シャフトの第2所定回転速度における回転周波数を(気
    筒数/2)倍した周波数とが略一致するようなばね定数
    を有し、 前記ばね定数可変手段は、作動時に前記第1弾性体の変
    形を拘束しかつ非作動時に前記第1弾性体の変形を許容
    するクラッチ機構を有し、 前記クラッチ機構は、内燃機関が前記第1所定回転速度
    で運転される運転条件下で非作動状態にあり、かつ、前
    記第2所定回転速度で運転される運転条件下で作動状態
    にある、 ことを特徴とする請求項3記載の内燃機関の振動低減装
    置。
  7. 【請求項7】 前記第1所定回転速度は、内燃機関がア
    イドル運転状態にある際のアイドル回転速度であり、前
    記第2所定回転速度は、内燃機関が前記アイドル回転速
    度よりも高いハイアイドル運転状態にある際のハイアイ
    ドル回転速度である、ことを特徴とする請求項6記載の
    内燃機関の振動低減装置。
  8. 【請求項8】 前記駆動力伝達機構は、前記クランクシ
    ャフトに結合されて一体的に回転するクランクプーリ
    と、前記慣性質量体と同軸上にて一体的に回転する従動
    プーリと、前記クランクプーリと前記従動プーリとを連
    動させる駆動用ベルトとを含み、 前記弾性体及び前記クラッチ機構は、前記クランクプー
    リ又は前記従動プーリに設けられている、 ことを特徴とする請求項4ないし7いずれか1つに記載
    の内燃機関の振動低減装置。
  9. 【請求項9】 前記慣性質量体は、前記クランクシャフ
    トの回転方向と反対の方向に回転するように形成されて
    いる、ことを特徴とする請求項1ないし8いずれか1つ
    に記載の内燃機関の振動低減装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012140864A (ja) * 2010-12-28 2012-07-26 Daihatsu Motor Co Ltd アイドルストップ車の制御装置
WO2017094772A1 (ja) * 2015-12-02 2017-06-08 アイシン精機株式会社 車両ならびにその制御装置および制御方法

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WO2017094772A1 (ja) * 2015-12-02 2017-06-08 アイシン精機株式会社 車両ならびにその制御装置および制御方法

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