JPH11324955A - ヘリカルブレード式圧縮機 - Google Patents

ヘリカルブレード式圧縮機

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JPH11324955A
JPH11324955A JP12455398A JP12455398A JPH11324955A JP H11324955 A JPH11324955 A JP H11324955A JP 12455398 A JP12455398 A JP 12455398A JP 12455398 A JP12455398 A JP 12455398A JP H11324955 A JPH11324955 A JP H11324955A
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cylinder
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Hisayoshi Fujiwara
尚義 藤原
Masayuki Okuda
正幸 奥田
Toshiya Yajima
寿也 矢嶋
Naoya Morozumi
尚哉 両角
Takeshi Fukuda
岳 福田
Toshio Otaka
敏男 大高
Shigeo Kida
成雄 貴田
Takashi Motokatsu
隆 本勝
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    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C18/00Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids
    • F04C18/08Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of intermeshing-engagement type, i.e. with engagement of co-operating members similar to that of toothed gearing
    • F04C18/10Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of intermeshing-engagement type, i.e. with engagement of co-operating members similar to that of toothed gearing of internal-axis type with the outer member having more teeth or tooth equivalents, e.g. rollers, than the inner member
    • F04C18/107Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of intermeshing-engagement type, i.e. with engagement of co-operating members similar to that of toothed gearing of internal-axis type with the outer member having more teeth or tooth equivalents, e.g. rollers, than the inner member with helical teeth

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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、ローラの素材としてたとえ鉄系材を
選択しても、この重量を低減して回転質量を軽減化さ
せ、圧縮性能の向上を図ったヘリカルブレード式圧縮機
を提供する。 【解決手段】円筒状のシリンダ8、このシリンダ内に偏
心配置されたローラ18、このローラの周面に一端の吸
込み部S側から他端の吐出部D側に向かって漸次小さい
ピッチに形成された螺旋状の溝23、この溝に突没自在
に嵌め込まれるブレード24、このブレードとシリンダ
およびローラとの間に形成される複数の圧縮室25を備
えた圧縮機構部3と、この圧縮機構部を駆動する電動機
部4とを具備し、上記ローラは、その内部を内腔部2
0,21とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば空気調和
機の冷凍サイクルを構成するヘリカルブレード式圧縮機
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、たとえば空気調和機の冷凍サイク
ルを構成する圧縮機として、ヘリカルブレード式圧縮機
が提案されている。この種の圧縮機によれば、従来のレ
シプロ式やロータリ式圧縮機におけるシール性不良など
を除去でき、比較的簡単な構成によりシール性を向上さ
せて効率のよい圧縮がなされるとともに、部品の製造お
よび組立てが容易化される。
【0003】このヘリカルブレード式圧縮機として具体
的な構成は、固定したシリンダ内にローラを偏心配置
し、このローラの外周面に螺旋状溝を形成してブレード
を突没自在に嵌め込み、このブレードとシリンダおよび
ローラとの間に形成される圧縮室に被圧縮流体である冷
媒ガスを導入して圧縮するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記ローラ
の素材として廉価な鉄系材を選択し、これを円柱状に形
成して周面にブレードが嵌め込まれる螺旋状溝を設ける
ために、このローラの回転質量が大きくなる。
【0005】このようなローラを収容するために上記シ
リンダは頑丈なものが要求され、その肉厚が厚くなっ
て、シリンダの重量の増大化と圧縮機自体の重量の増大
化を招いてしまう。
【0006】そこで、ローラは鉄系材よりも比重の小さ
いアルミニュウム材に換え、重量の低減による回転質量
の軽減化を図って重量バランスをとり易くし、圧縮性能
の向上を得るようにしている。
【0007】その反面、アルミニュウム材は鉄系材より
も機械的強度が低く、必要な剛性を保持することが困難
である。そのため、あくまで機械的強度の高い鉄系材を
用いて、重量の低減と回転質量の軽減化を得ることの要
望が大である。
【0008】本発明は上記事情に着目してなされたもの
であり、その目的とするところは、ローラの素材として
たとえ鉄系材を選択しても、この重量を低減して回転質
量を軽減化させ、圧縮性能の向上を図ったヘリカルブレ
ード式圧縮機を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を満足するため
本発明のヘリカルブレード式圧縮機は、請求項1とし
て、円筒状のシリンダ、このシリンダ内に偏心配置され
たローラ、このローラの周面に一端側から他端側に向か
って漸次小さいピッチに形成された螺旋状の溝、この溝
に突没自在に嵌め込まれるブレード、このブレードと上
記シリンダおよびローラとの間に形成される複数の圧縮
室を備えた圧縮機構部と、この圧縮機構部を駆動する駆
動部とを具備し、上記ローラは、その内部を内腔部とし
たことを特徴とする。
【0010】請求項2として、請求項1記載のヘリカル
ブレード式圧縮機において上記ローラの内腔部は、上記
螺旋状溝と対向しない部分の内径が、螺旋状溝対向部分
の内径よりも大きく形成され薄肉状としたことを特徴と
する。
【0011】請求項3として、請求項2記載のヘリカル
ブレード式圧縮機において上記ローラの内腔部は、螺旋
状溝と対向する部位の肉厚が、この螺旋状溝と対向しな
い上記薄肉部の肉厚とほぼ等しく形成されることを特徴
とする。
【0012】請求項4として、請求項1記載のヘリカル
ブレード式圧縮機において上記ローラの内腔部は、一端
部直径(ΦDs)が他端部直径(ΦDd)よりも小さく
(ΦDs<ΦDd)形成され、上記内腔部一端部(直径
ΦDs)は圧縮室の吸込み部と対向し、上記内腔部他端
部(直径ΦDd)は圧縮室の吐出部と対向することを特
徴とする。
【0013】請求項5として、請求項1記載のヘリカル
ブレード式圧縮機において上記ローラの端面には、ロー
ラ自転規制機構部品が嵌め込まれる溝部が設けられ、上
記ローラの上記溝部に対向する外周端部位には、シール
用突部が設けられることを特徴とする。
【0014】請求項6として、請求項1記載のヘリカル
ブレード式圧縮機において上記ローラの内腔部に、上記
圧縮機構部に給油される潤滑油を滞留させ、上記駆動部
にはローラの内腔部に滞留する潤滑油の偏心重量に対し
て釣り合いバランスをとるバランサが設けられることを
特徴とする。
【0015】請求項7として、請求項1記載のヘリカル
ブレード式圧縮機において上記ローラの内腔部は、その
空間断面形状が円形であることを特徴とする。このよう
な課題を解決する手段を採用することにより、本発明の
ヘリカルブレード式圧縮機では、ローラの重量を低減し
て回転質量の低減化が得られ、重量バランスが確実にと
れる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施の形態について説明する。図1は、請求項1に係わ
るヘリカルブレード式圧縮機を示す。このヘリカルブレ
ード式圧縮機は、密閉ケース1内に回転軸2を介して連
結される圧縮機構部3と、この圧縮機構部3を駆動する
駆動部である電動機部4が収容されてなる。
【0017】上記圧縮機構部3は下部側に配置され、電
動機部4は上部側に配置される。上記密閉ケース1の内
底部には潤滑油が集溜される油溜り部5が形成され、上
記圧縮機構部3の一部が潤滑油中に浸漬されている。
【0018】また、密閉ケース1の上端面部に吐出冷媒
管6が接続され、かつ中間部側には吸込み冷媒管7が接
続される。上記吐出冷媒管6から吸込み冷媒管7に亘っ
て順次、凝縮器と、膨張弁と、蒸発器(いずれも図示し
ない)が接続され、これらでたとえば空気調和機の冷凍
サイクルが構成される。
【0019】つぎに、上記圧縮機構部3について詳述す
る。図中8はシリンダであって、このシリンダ8の上端
部に一体に設けられるフランジ部8aが密閉ケース1の
内周面に嵌め込まれ、密閉ケース1外周側からたとえば
スポット溶接などの手段で取付け固定される。
【0020】上記シリンダ8の上端面と下端面は開口し
ており、上端開口部は主軸受け10によって閉塞され、
下端開口部は副軸受け11によって閉塞される。上記主
軸受け10はシリンダ8上端のフランジ部8aに取付け
具12を介して取付け固定され、上記副軸受け11はシ
リンダ8下端に一体に設けられるフランジ部8bに取付
け具13を介して取付け固定される。
【0021】主軸受け10は回転軸2の中途部を回転自
在に枢支し、副軸受け11は回転軸2の下端部を回転自
在に枢支する。そして、副軸受け11の下面部にはスラ
スト受け板14が取付け具15を介して取付けられてい
て、回転軸2の下端面を支持し、この重量を受けるよう
になっている。
【0022】回転軸2の主軸受け10枢支部と副軸受け
11枢支部との間の部位には、回転軸2中心とは所定寸
法だけ偏心した偏心クランク部2aが一体に設けられる
とともに、この偏心クランク部2aと主軸受け10枢支
部との間には上部バランサ16が設けられ、偏心クラン
ク部2aと副軸受け11枢支部との間には下部バランサ
17が設けられる。
【0023】上記シリンダ8内にはローラ18が偏心し
て配置されている。すなわち、上記ローラ18の外周面
一部がシリンダ8の内周面一部に軸方向に沿って転接す
るよう設計されている。しかも、ローラ18の軸方向長
さはシリンダ8の軸方向長さと一致していて、互いの転
接長さは互いの軸方向全長に亘ることになる。
【0024】上記ローラ18の素材は、たとえば鉄系材
が選択されていて、その軸心に沿うほぼ中間部には回転
軸2の偏心クランク部2aにメタル19を介して回転自
在に嵌め込まれる枢支孔部aが設けられる。
【0025】したがって、回転軸2が回転することによ
り偏心クランク部2aに嵌め込まれるローラ18は回転
軸2に対して偏心回転する。これにともなって、ローラ
18とシリンダ8との転接部位はシリンダ8の周方向に
沿って移動するようになっている。
【0026】上記ローラ18の枢支孔部aの上下部は、
凹陥状に形成される内腔部20,21となっている。す
なわち、ローラ18は枢支孔部aの両側に内腔部20,
21を有することで円筒状に形成される。上部の内腔部
20には上部バランスウエイト16と主軸受け10の一
部が収容され、下部の内腔部21には下部バランスウエ
イト17と副軸受け11の一部が収容される。
【0027】副軸受け11とローラ18下端部との間に
は、ローラ自転規制機構であるオルダムリング機構22
が設けられていて、回転軸2の回転にともなうローラ1
8の自転を規制して常に偏心公転運動に換えるように作
用する。
【0028】上記ローラ18の周面には、この下端部側
から上端部側に亘って、徐々にピッチが小となる螺旋状
の溝23が設けられる。この螺旋状溝23には、螺旋状
のブレード24が突没自在に嵌め込まれる。
【0029】上記ブレード24は、たとえばフッ素樹脂
材から成形され、極めて平滑な素材が選択される。この
内径寸法は、ローラ18直径よりも大に形成され、強制
的に直径を縮小した状態で螺旋状溝23に嵌め込まれて
いる。その結果、ブレード24がローラ18ごとシリン
ダ8内に組み込まれた状態で、ブレード24の外周面が
常にシリンダ8の内周面に弾性的に当接するよう膨出変
形する。
【0030】そして、回転軸2の回転にともなってシリ
ンダ8内周面とローラ18との転接部位はシリンダ8の
周方向に沿って漸次移動するから、ブレード24はこれ
らの転接部位が接近するのにともなって螺旋状溝23内
に没入し、転接部と対向した位置でブレード24外周面
はローラ18周面と完全に同一面となる。
【0031】転接部位が通過すれば、ここからの距離に
応じてブレード24は螺旋状溝23から突出し、転接部
位とは軸心を介して180度対向する部位でブレード2
4の突出長さが最大になる。このあとは再び転接部位に
接近していくので、上述の作用を繰り返えすこととな
る。
【0032】また、ローラ18とシリンダ8とを径方向
に断面してみると、ローラ18に対してシリンダ8が偏
心して覆い、かつローラ18の周面一部にシリンダ8内
周部が転接状態にあるところから、これらローラ18と
シリンダ8内周面との間に三日月状の空間部が形成され
る。
【0033】この空間部を軸方向に沿ってみると、螺旋
状溝23にブレード24が嵌め込まれローラ18周面に
シリンダ8内周部が転接しているので、ローラ18とシ
リンダ8内周面との間はブレード24によって連続した
複数の空間部に仕切られる。これら空間部を圧縮室25
と呼ぶ。上記螺旋状溝23のピッチの設定から、各圧縮
室25の容積は下部側圧縮室25から上部側圧縮室25
に亘って徐々に小となっている。
【0034】一方、シリンダ8の下端部周面に導入案内
ポート26が設けられ、上記吸込み冷媒管7が接続され
る。また、上記主軸受け10に吐出案内ポート27が貫
通して設けられる。すなわち、上記導入案内ポート26
が吸込み冷媒管7と下端部の圧縮室25とを連通し、上
記吐出案内ポート27は上端部の圧縮室25と密閉ケー
ス1内とを連通する。
【0035】先に説明したように、密閉ケース1の上端
には吐出冷媒管6が貫通して設けられるところから、こ
の吐出冷媒管6は密閉ケース1内を介して上記吐出案内
ポート27と連通する。このことから、最下部の圧縮室
25が吸込み部Sとなり、最上部の圧縮室が25吐出部
Dとなる。
【0036】上記電動機部4は、回転軸に嵌着されるロ
ータ30と、このロータ30の周面に狭小の間隙を介し
て対向し、上記密閉ケース1の内周面に嵌着されるステ
ータ31とから構成される。
【0037】このようにして構成されるヘリカルブレー
ド式圧縮機であり、電動機部4に通電してロータ30と
ともに回転軸2を回転駆動する。回転軸2の回転力は、
偏心クランク部2aを介してローラ18に伝達される。
オルダムリング機構22が作用してローラ18の自転を
規制するので、ローラ18は偏心公転運動をなす。
【0038】上記ローラ18の偏心公転運動にともなっ
て、ローラ18のシリンダ8に対する転接位置がシリン
ダ8の周方向に漸次移動し、ブレード24は螺旋状溝2
3に対して出入りしながらローラ18の径方向に突没移
動する。
【0039】これらの一連の作動により、蒸発器から低
圧の冷媒ガスが吸込み冷媒管7と導入案内ポート26を
介して吸込み部Sをなす下部圧縮室25に吸込まれる。
そして、ローラ18の運動にともなって上部側の圧縮室
25へ順次移送される。
【0040】上記各圧縮室25の容積が下部側から上部
側に亘って順次縮小しているので、冷媒ガスは各圧縮室
25を順次移送される間に圧縮され、最上端の圧縮室2
5において所定圧まで高圧化する。
【0041】この圧縮室25内の高圧ガスは、吐出案内
ポート27を介して密閉ケース1内に吐出される。この
密閉ケース1に充満する高圧ガスは冷媒吐出管6から凝
縮器へ吐出されて、周知の冷凍サイクル作用が行われ
る。
【0042】このように、シリンダ8内に偏心配置され
回転軸2の回転にともなって公転運動をなすローラ18
は、その上下端部に内腔部20,21を形成したので、
円柱状のものと比較して重量が低減し、よって回転質量
が軽減する。
【0043】ローラ18素材として、アルミニュウム材
と比較して比重の大きな鉄系材を選択しても、上下部バ
ランサ16,17をより小型にして重量バランスを確実
にとることができ、圧縮性能の向上を図れる。
【0044】図2は、請求項2と、請求項3と、請求項
4および請求項5に係わるローラ18Aを示す。すなわ
ち、ローラ18Aの中間部に上記回転軸偏心クランク部
2aに枢支される枢支孔部aが設けられ、この枢支孔部
aの両側部には内腔部20,21が設けられることを前
提としている。
【0045】ここでは、上記吸込み部S側の内腔部21
において、螺旋状溝23と対向しない部位をいわゆる肉
ぬすみ加工をなして、この内径を螺旋状溝23対向部分
の内径よりも大にして薄肉状にした薄肉部21Aが形成
される。
【0046】具体的には、図2(B)に示すように、螺
旋状溝23の1巻目と2巻目との間に亘って薄肉部21
Aが設けられる。この薄肉部21Aの肉厚は螺旋状溝2
3と対向する部位の肉厚とほぼ等しい。
【0047】このことにより、内腔部21を備えた上
に、さらに薄肉部21Aを有することになり、ローラ1
8Aの重量をより低減して、回転質量をより軽減化でき
る。そして、このローラ18Aの製造にあたって鋳物も
しくは板金加工から成形すれば、機械加工よりも手間が
かからずにすみ、よりコストの低減に寄与する。
【0048】なお、ローラ18Aにおいて上記吸込み部
S側の内腔部21端部直径(ΦDs)は、吐出部D側の
内腔部20端部直径(ΦDd)よりも、小さく(ΦDs
<ΦDd)形成されている。
【0049】すなわち、吸込み部S側の上記圧縮室25
には蒸発器で蒸発して低圧の冷媒が吸込まれる一方、こ
の周囲は吐出部D側の圧縮室25から吐出される高圧ガ
スが充満して高圧化し、差圧が大の状態になっている。
【0050】このような差圧の影響からシール性を確保
するために、ローラ18Aの内腔部20,21において
上記条件であるΦDs<ΦDdを満足するよう各内腔部
20,21端部直径の設定をなしている。
【0051】また、特に図2(A)に示すように、ロー
ラ18Aの吸込み部S側端面には上記オルダムリング機
構22を構成するオルダムリング係合用溝部であるオル
ダム溝32,32が上下に対向して設けられる。
【0052】そして、少なくともこれらオルダム溝32
と対向するローラ18A外周端部は、それぞれ径方向に
突出する突部33が設けられている。図2(A)では、
対向するオルダム溝32,32と直交する方向のローラ
18A外周端部にも突部33が設けられているが、全く
支障がない。
【0053】すなわち、先に説明したように吸込み部S
側の圧縮室25と、その周囲は差圧が大であり、ローラ
18A端面におけるシール性を確保しなければならな
い。しかも、ローラ18A端面には上記オルダム溝32
を設けなければならないので、ローラ18A端面の面積
が少なくなってしまう。
【0054】そこで、少なくともオルダム溝32が設け
られる部位にはローラ18A外周側に上記突部33を設
けて、ローラ端面の面積を増加し、シール面積をより大
にしてシール性を確保する。
【0055】図3は、図2の変形例であるローラ18B
を示す。上記ローラ18Bは、その両端部内径に上記回
転軸に設けられる偏心クランク部に回転自在に枢支され
る枢支孔部a1,a2が設けられる。すなわち、ここで
は図示していないが、偏心クランク部が所定間隔を存し
て2つ設けられる回転軸に対して適用されるローラ18
Bである。
【0056】ローラ18B内径の枢支孔部a1,a2間
には全長に亘って同一の薄肉状に形成される内腔部40
が設けられている。この内腔部40は、先に図2(B)
で説明したように螺旋状溝23と対向しない部分を薄肉
部となしたうえで、螺旋状溝23と対向する部分まで薄
肉状にして、全長に亘って薄肉状に形成される。
【0057】このことにより、ローラ18Bの重量がよ
り低減して、回転質量がより軽減化される。このローラ
の製造にあたって鋳物もしくは板金加工から成形すれ
ば、機械加工よりも手間がかからずにすみ、よりコスト
の低減に寄与する。
【0058】図4および図5は、請求項6に係わるヘリ
カルブレード式圧縮機と、その具体的な構成を示す。な
お、先に図1で説明したヘリカルブレード式圧縮機の構
成部品と同一部品については同番号を付して新たな説明
は省略する。
【0059】ローラ18に設けられる上下部内腔部2
0,21に油溜り部5に集溜される潤滑油が積極的に導
かれるよう、スラスト受け板14と副軸受け11とに連
通する給油孔部35が設けられる。
【0060】また、回転軸2の下端部には油ポンプ36
が設けられていて、回転軸2の回転にともなって潤滑油
を吸上げ、回転軸2の軸心に沿って設けられる給油路3
7と、回転軸2の周部に設けられる油溝38に給油する
ようになっている。これら給油路37および油溝38の
中途部あるいは先端部は、部品相互の摺接面や上下部内
腔部20,21に連通し、これら部位に給油するように
なっている。
【0061】このようなヘリカルブレード式圧縮機であ
るから、圧縮作用にともなって各摺接部に給油されると
ともに下部内腔部21と上部内腔部20に潤滑油が集溜
する。特に、上下部内腔部20,21に集溜する潤滑油
は、ローラ18の公転運動による遠心力(回転数の2乗
に比例)により、吐出案内ポート27からシリンダ8外
部へ飛び出す。
【0062】たとえばスラスト受け板14と副軸受け1
1とに給油孔部35が設けられていない場合であると、
低回転数においてはローラ18の公転運動による遠心力
が小さいので吐出案内ポート27からシリンダ8外部へ
出ていく油の量は内腔部20,21へ供給される油の量
よりも少なくなり、各内腔部20,21に十分な量の油
が溜まる。
【0063】一方、高回転数においてはローラ18の公
転運動による遠心力が大きいので、内腔部20,21へ
供給される油の量よりも吐出案内ポート27からシリン
ダ8外部へ出ていく量が多くなり、各内腔部20,21
に潤滑油が溜まらない。
【0064】特に図5に示すように、バランスに考慮す
る油の量を下部内腔部21に溜まる量とすると、ローラ
18は偏心量eで公転運動しているので、内腔部21の
油の不釣り合い量は、質量Q×eとなる。
【0065】このような不釣り合い量に対応するよう、
ここでは電動機部4を構成するロータ30の上下端部に
第1のロータバランサ39aと、第2のロータバランサ
39bを設けて釣り合いをとる。
【0066】したがって、低回転数から高回転数に亘る
全回転数域においてバランスをとることができ、低振動
化を得られ信頼性の向上を図れる。図6以降は、請求項
7に係わるヘリカルブレード式圧縮機を示す。
【0067】図6に示すヘリカルブレード式圧縮機は、
先に図1および図4で説明した軸方向を垂直方向に向け
た縦形圧縮機と異なり、軸方向を水平方向に向けた横置
き型圧縮機である。
【0068】したがって、水平方向に延出される回転軸
2の一側部(図の右側)に圧縮機構部3が、他側部(図
の左側)に駆動部である電動機部4が設けられ、横方向
に長い密閉ケース1に収容される。
【0069】上記圧縮機構部3と電動機構部4は、軸方
向が水平方向に向いてはいるが、後述するローラ18C
を除いて基本的には先に説明したものと同一であり、こ
こでは同番号を付して新たな説明は省略する。
【0070】上記ローラ18Cは、図7(A)(B)に
示すように構成される。すなわち、ローラ18Cの吐出
部D側(枢支孔部aの左側)に設けられる内腔部20は
変わりがないが、右側に設けられる内腔部21Cは特徴
がある。
【0071】この内腔部21Cの開口端としてのローラ
18C端部側において、空間断面形状を円形となす。す
なわち、ローラ18Cの吸込み部S側端面には、上記オ
ルダムリング機構22用のオルダム溝32が設けられて
いることは先に説明したとおりである。
【0072】はじめ図2(A)に示すように、このオル
ダム溝32の長さを可能な限り長くとるために、オルダ
ム溝32を内腔部21側に突出させている。すなわち、
上記内腔部21の端面は完全な円形ではなく、オルダム
溝32が設けられる部分のみ突部が設けられる。
【0073】上記回転軸2に設けられるバランサ17
は、内腔部21の直径にほぼ近い径となすことによりバ
ランスがとれるが、この径に設定すると上記突部が邪魔
して内腔部21開口端から内部に挿入することができな
い。したがって、特異な形状にならざるを得ない。
【0074】そこで、この実施の形態では内腔部21C
の断面形状を完全な円形としてバランサ17の径を最大
限とれるようにした。しかも、バランサ17の形状が単
純になり、回転軸2の回転にともなうバランサ17の潤
滑油攪拌による損失が低減する。また、内腔部21Cの
空間断面形状が簡素になることから、内腔部21Cの油
攪拌による損失の低減も得られる。よって圧縮機全体の
騒音と振動の低減を図れる。
【0075】また、オルダム溝32の必要な長さは、ロ
ーラ18C端部に沿って外周方向に突出する突部41を
一体に設けることにより確保するので、何らの支障もな
い。そして、この突部41を設けることにより副軸受け
11とのシール面積が増加してシール性が向上し、圧縮
性能の向上につなげられる。
【0076】図8(A)(B)に示すようなローラ18
Dであってもよい。吸込み部S側の内腔部21Dは、ロ
ーラ18D端面においてその直径が絞られているが、断
面円形であることは先に説明したものと同様である。こ
こでは、オルダム溝32aを突部41外周面側から設け
て、内腔部21Dの開口端とは連通しない。
【0077】したがって、このローラ18Dでは、先に
図7で説明したローラ18Cの効果に併せて、さらにシ
ール面積の増大を得られることとなり、よってシール性
が向上する。
【0078】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のヘリカル
ブレード式圧縮機によれば、ローラの素材としてたとえ
鉄系材を選択しても、この重量を低減して回転質量を軽
減化させ、圧縮性能の向上を得られるという効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係わるヘリカルブレー
ド式圧縮機の断面図。
【図2】他の実施の形態に係わるローラの正面図と断面
図。
【図3】さらに他の実施の形態に係わるローラの断面
図。
【図4】さらに他の実施の形態に係わるヘリカルブレー
ド式圧縮機の断面図。
【図5】同実施の形態の、圧縮機構部と電動機部を模式
的に表した図。
【図6】さらに他の実施の形態に係わるヘリカルブレー
ド式圧縮機の断面図。
【図7】同実施の形態の、ローラの正面図と断面図。
【図8】さらに他の実施の形態の、ローラの正面図と断
面図。
【符号の説明】
8…シリンダ、 18…ローラ、 23…螺旋状溝、 24…ブレード、 25…圧縮室、 3…圧縮機構部、 4…駆動部(電動機部)、 20,21…内腔部、 21A…薄肉部、 33…シール用突部、 22…ローラ自転規制機構(オルダムリング機構)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 両角 尚哉 神奈川県川崎市幸区柳町70番地 株式会社 東芝柳町工場内 (72)発明者 福田 岳 神奈川県川崎市幸区柳町70番地 株式会社 東芝柳町工場内 (72)発明者 大高 敏男 神奈川県川崎市幸区柳町70番地 株式会社 東芝柳町工場内 (72)発明者 貴田 成雄 神奈川県川崎市幸区柳町70番地 株式会社 東芝柳町工場内 (72)発明者 本勝 隆 神奈川県川崎市幸区柳町70番地 株式会社 東芝柳町工場内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】円筒状のシリンダ、このシリンダ内に偏心
    配置されたローラ、このローラの周面に一端側から他端
    側に向かって漸次小さいピッチに形成された螺旋状の
    溝、この溝に突没自在に嵌め込まれるブレード、このブ
    レードと上記シリンダおよびローラとの間に形成される
    複数の圧縮室を備えた圧縮機構部と、この圧縮機構部を
    駆動する駆動部とを具備し、 上記ローラは、その内部を内腔部としたことを特徴とす
    るヘリカルブレード式圧縮機。
  2. 【請求項2】上記ローラの内腔部は、上記螺旋状溝と対
    向しない部分の内径が、螺旋状溝対向部分の内径よりも
    大きく形成され薄肉状としたことを特徴とする請求項1
    記載のヘリカルブレード式圧縮機。
  3. 【請求項3】上記ローラの内腔部は、螺旋状溝と対向す
    る部位の肉厚が、この螺旋状溝と対向しない上記薄肉部
    の肉厚とほぼ等しく形成されることを特徴とする請求項
    2記載のヘリカルブレード式圧縮機。
  4. 【請求項4】上記ローラの内腔部は、一端部直径(ΦD
    s)が他端部直径(ΦDd)よりも小さく(ΦDs<Φ
    Dd)形成され、上記内腔部一端部(直径ΦDs)は圧
    縮室の吸込み部と対向し、上記内腔部他端部(直径ΦD
    d)は圧縮室の吐出部と対向することを特徴とする請求
    項1記載のヘリカルブレード式圧縮機。
  5. 【請求項5】上記ローラの端面には、ローラ自転規制機
    構部品が嵌め込まれる溝部が設けられ、 上記ローラの上記溝部に対向する外周端部位には、シー
    ル用突部が設けられることを特徴とする請求項1記載の
    ヘリカルブレード式圧縮機。
  6. 【請求項6】上記ローラの内腔部に、上記圧縮機構部に
    給油される潤滑油を滞留させ、 上記駆動部には、ローラの内腔部に滞留する潤滑油の偏
    心重量に対して釣り合いバランスをとるバランサが設け
    られることを特徴とする請求項1記載のヘリカルブレー
    ド式圧縮機。
  7. 【請求項7】上記ローラの内腔部は、空間断面形状を円
    形としたことを特徴とする請求項1記載のヘリカルブレ
    ード式圧縮機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2002020992A1 (fr) * 2000-09-04 2002-03-14 Toshiba Carreir Corporation Compresseur helicoidal
KR101189954B1 (ko) 2006-12-08 2012-10-12 엘지전자 주식회사 왕복동식 압축기

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