JPH11324106A - バルコニー構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 腰壁の上方を適宜に遮蔽したり開放したりす
ることができてバルコニーを有効活用していくことがで
き、しかも、腰壁の上方を簡易に遮蔽、開放でき、開放
時の遮蔽材の収納もスペース的に有利に行うことができ
るバルコニー構造を提供すること。 【解決手段】 バルコニー１の腰壁４の上方開放部を遮
蔽する遮蔽パネル５が、腰壁４に昇降可能に備えられ、
遮蔽パネル５を昇降させることにより、腰壁４の上方を
遮蔽したり開放したりすることができるようになってい
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、バルコニー構造に
関する。

【０００２】

【従来の技術及び課題】戸建て住宅や集合住宅などに従
来より採用されているバルコニーは、腰壁の上方が外に
開放されており、外気に曝され、陽が直に射し込み、人
目に曝すやすいなど、いわば建物の外のスペースとなっ
ている。そのため、バルコニーを室内から延長した生活
空間として活用しようというような場合には、簾を用い
て腰壁上方の開放部分を遮蔽することがよく行われる。

【０００３】しかしながら、簾は、取付けや取外しが厄
介であり、また、使用しないときの収納に困るなどの問
題を有する。

【０００４】本発明は、かかる背景において、腰壁の上
方を適宜に遮蔽したり開放したりすることができてバル
コニーを有効活用していくことができ、しかも、腰壁の
上方を簡易に遮蔽、開放でき、開放時の遮蔽材の収納も
スペース的に有利に行うことができるバルコニー構造を
提供することを課題とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記課題は、バルコニー
の腰壁上方開放部を遮蔽する１種又は２種以上の遮蔽パ
ネルが、前記腰壁に昇降可能に備えられてなることを特
徴とするバルコニー構造によって解決される。

【０００６】即ち、このバルコニー構造では、遮蔽パネ
ルを昇降させることで、腰壁上方を遮蔽したり開放した
りすることができ、この遮蔽、開放の切換えにより、バ
ルコニーを有効活用していくことができる。しかも、遮
蔽パネルは腰壁に備えられているから、遮蔽パネルを昇
降させるだけで簡易に腰壁上方を遮蔽、開放することが
できると共に、開放時の遮蔽パネルの収納も、腰壁を有
効利用してスペース的に有利に行うことができる。

【０００７】また、上記課題は、バルコニーの腰壁上方
開放部の上方に壁が存在し、同バルコニーの腰壁上方開
放部を遮蔽する１種又は２種以上の遮蔽パネルが、腰壁
上方開放部の前記上方の壁に昇降可能に備えられてなる
ことを特徴とするバルコニー構造によって、同様に解決
される。

【０００８】

【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。

【０００９】図１ないし図４に第１実施形態のバルコニ
ー構造を示す。図１において、１はバルコニー、２は居
室、３はサッシであり、バルコニー１は戸建て住宅など
の建物の２階部分に備えられた、いわゆるインナーバル
コニーによるものである。バルコニー１には、その外縁
に沿って腰壁４が備えられており、腰壁４の上方は外に
開放されている。この腰壁４に、腰壁上方開放部を遮蔽
する方形の遮蔽パネル５が備えられている。

【００１０】即ち、腰壁４には、図２及び図３に示すよ
うに、その内部に、遮蔽パネル５を収納する室４ａが備
えられており、この収納室４ａ内に遮蔽パネル５が収納
されている。そして、腰壁４の上面にスリット状の開口
４ｂが設けられ、この開口４ｂを通じて、遮蔽パネル５
を昇降させることにより、腰壁４の上方が遮蔽された
り、開放されたりするものとなされている。

【００１１】遮蔽パネル５の昇降をスムーズなものにす
るため、バルコニー１には、図３及び図４に示すよう
に、腰壁４に沿って、複数本のガイド用の縦枠ないしは
柱６…が所定間隔おきに立設されており、遮蔽パネル５
…は、各柱６…間に備えられて、その両側縁部を柱６，
６にガイドさせながら昇降されるようになされている。

【００１２】遮蔽パネル５の昇降は、手で直接行うもの
となされていてもよいし、電動による自動昇降手段や、
ハンドルを操作して機構学的に昇降させる手段などを用
いて行うようになされていてもよい。

【００１３】遮蔽パネル５を手で直接昇降させる構成の
場合、上昇させた遮蔽パネル５を所定の高さ位置におい
て位置保持するための掛止機構が備えられる。この掛止
機構は、遮蔽パネル５を、腰壁４の上方の所定の高さ位
置１箇所において位置保持するものであってもよいし、
多段階的にあるいは無段階的に所望の高さ位置に位置保
持するものであってもよい。

【００１４】遮蔽パネル５は、バルコニーを有効活用し
ていくのに役立つ遮蔽機能を有するものであればよい。
その遮蔽機能は、例えば、外からの視線を遮る目隠し機
能であってもよいし、日除けの機能であってもよいし、
雨や雪を遮蔽する機能であってもよいし、外気の侵入を
防ぐ機能であってもよい。例えば、日除けや目隠しのた
めのスクリーンパネル、ガラリパネル、あるいは、ガラ
スパネルやアクリルパネル、雨戸パネルなどが用いられ
る。

【００１５】なお、上記のバルコニー１において、７は
小庇、８は通風・換気のためのガラリである。ガラリ８
は開閉機能を有するものであるのが好ましい。また、バ
ルコニー１の床面１ａは、その高さ位置が居室２の床面
高さ位置と一致するように仕上げられており、バルコニ
ー１の腰壁４の上方を遮蔽パネル５にて遮蔽することに
より、バルコニー１を居室２の延長生活空間として使用
できるようにされている。

【００１６】上記のバルコニー構造では、遮蔽パネル５
を昇降させることで、腰壁４の上方を適宜に、図２
（ロ）に示すように遮蔽したり、図２（イ）に示すよう
に開放したりすることができて、バルコニー１を有効活
用していくことができる。例えば、遮蔽パネル５が日除
けや目隠しのためのスクリーンパネルやガラリパネルに
よるものである場合は、夏場などにおいて、サッシ３を
開け放ち、バルコニー１を居室２の延長生活空間などと
して活用することができ、また、遮蔽パネル５がガラス
パネルやアクリルパネルによるものである場合は、冬場
などにおいて、外気を遮り、バルコニー１をサンルーム
や物干し場などとして活用することができる。

【００１７】また、上記のバルコニー構造では、遮蔽パ
ネル５が、腰壁４内のパネル収納室４ａに備えられ、こ
の収納室４ａの上方の開口４ｂを通じて昇降されること
によって、腰壁４の上方を遮蔽、開放するものとなされ
ているから、遮蔽パネル５を昇降させるだけの簡単な操
作で腰壁４の上方を遮蔽したり開放したりすることがで
き、操作が容易であり、また、開放時の遮蔽パネル５の
収納も、腰壁４を有効利用してスペース的に有利に行う
ことができ、遮蔽パネル５の収納・保管に難儀するとい
うようなこともない。

【００１８】なお、上記のバルコニー構造では、腰壁４
の内部にパネル収納室４ａを設け、遮蔽パネル５をこの
パネル収納室４ａ内に収納して備えさせる構成としてい
るが、遮蔽パネルを腰壁の内面側に重ね合わせ状態に備
えさせる構成としてもよい。

【００１９】図５に示す第２実施形態のバルコニー構造
は、遮蔽パネル５が腰壁４の上方開放部の上方の壁１
０、例えばパラペット、あるいは軒天内に備えられてお
り、腰壁４の上方が、遮蔽パネル５を下降させることに
よって遮蔽され、上昇させることにより開放される構成
となされている。このように、バルコニー１の腰壁４の
上方開放部の上方に壁１０が存在するような建物におい
ては、その壁に、遮蔽パネルを備えさせる構成としても
よい。

【００２０】図６に示す変形例は、腰壁４に複数種類の
遮蔽パネル１１，１２，１３を重ね合わせ状態に備えさ
せたものである。例えば、第１パネル１１を網戸パネル
とし、第２パネル１２を目隠し・日除け用のスクリーン
パネルとし、第３パネル１３をアクリルパネルとするこ
とによって、夏季において、昼間は、目隠し・日除け用
のスクリーンパネル１２にて腰壁４の上方を遮蔽し、夜
間は防犯、虫除けなどのためスクリーンパネル１２と網
戸パネル１１にて腰壁４の上方を遮蔽し、また、冬場は
アクリルパネル１３にて腰壁４の上方を遮蔽するという
ような用い方をすることが可能となる。

【００２１】以上に本発明の実施形態を示したが、本発
明はこれに限られるものではなく、発明思想を逸脱しな
い範囲で、各種変更が可能である。例えば、本発明のバ
ルコニー構造は、上記のようなインナーバルコニーの
他、キャンチバルコニーに屋根のついているもの、いな
いものなど、各種形式のバルコニーに適用されてよい。
また、建物の１階部分にテラス状ないしはテラスとして
備えられたバルコニーの構造として用いられてもよい
し、集合住宅の各階のバルコニーの構造として用いられ
てもよい。

【００２２】

【発明の効果】上述の次第で、請求項１に記載の本発明
のバルコニー構造は、バルコニーの腰壁上方開放部を遮
蔽する１種又は２種以上の遮蔽パネルが、前記腰壁に昇
降可能に備えられたものであるから、遮蔽パネルを昇降
させることにより、腰壁の上方を適宜に遮蔽したり、開
放したりすることができて、バルコニーを有効活用して
いくことができる。しかも、遮蔽パネルは腰壁に備えら
れているから、遮蔽パネルを昇降させるだけで簡易に腰
壁上方を遮蔽、開放することができ、また、開放時の遮
蔽パネルの収納も、腰壁を有効利用してスペース的に有
利に行うことができる。請求項２に記載のバルコニー構
造についても、遮蔽パネルの出退の方向を上下異にする
が、同様の効果が奏される。

【図面の簡単な説明】

【図１】バルコニー構造の第１実施形態を示す側面断面
図である。

【図２】腰壁部分を拡大して示すもので、図（イ）は腰
壁上方が開放された状態の断面側面図、図（ロ）は腰壁
上方が遮蔽された状態の断面側面図である。

【図３】図１のＩ−Ｉ線断面図である。

【図４】バルコニーの外観断面斜視図である。

【図５】バルコニー構造の第２実施形態を示す側面断面
図である。

【図６】バルコニー構造の変形例を示す断面側面図であ
る。

【符号の説明】

１…バルコニー ４…腰壁 ５…遮蔽パネル １０…上方の壁 １１…遮蔽パネル １２…遮蔽パネル １３…遮蔽パネル

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 バルコニーの腰壁上方開放部を遮蔽する
   １種又は２種以上の遮蔽パネルが、前記腰壁に昇降可能
   に備えられてなることを特徴とするバルコニー構造。
2. 【請求項２】 バルコニーの腰壁上方開放部の上方に壁
   が存在し、同バルコニーの腰壁上方開放部を遮蔽する１
   種又は２種以上の遮蔽パネルが、腰壁上方開放部の前記
   上方の壁に昇降可能に備えられてなることを特徴とする
   バルコニー構造。