JP2008231801A - 建物 - Google Patents

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崇 梶原
Kenji Yoshida
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Abstract

【課題】テラスに対する日射を調節して、当該テラスをより快適に過ごせる空間とすることができる建物を得る。
【解決手段】建物本体11には平面視コ字状をなす北側壁面31、西側壁面及び東側壁面33に囲まれたテラス26が設けられている。そして、西側壁面と東側壁面33との間を橋渡すように垂壁41が設けられている。この垂壁41によりテラス26に対する日射が調整されるため、テラス26をより快適に過ごせる空間とすることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、外壁面の一部が凹状に形成されることにより凹状外空間が設けられた建物に関する。
住宅等の建物においては、外壁面の一部が凹状に形成されることにより、二面又は三面の外壁面で囲まれた凹状外空間が設けられる場合がある。この凹状外空間は一般にテラス(中庭)と呼ばれており、凹状外空間に面した部屋の採光性・通気性を高めたり、またアウトドアリビング等の開放感ある外空間として利用されたりする(特許文献1参照)。
しかしながら、上記凹状外空間には、夏期に強い日差しが差し込むと、せっかくの外空間が過ごしにくいものとなってしまうという懸念がある。
この点、建物の外壁に設けられた窓に関しては、室内に取り込まれる日射を調節する日射調節装置が従来から提案されている(特許文献2参照)。また、建物から張り出した半戸外空間に対する日射を調節するパネル装置も従来から提案されている(特許文献3参照)。
しかしながら、これらの従来技術は、あくまで窓から室内に取り込まれる日射の調節、半戸外空間に取り込まれる日射の調節を目的としたものであって、凹状外空間に対する日射調節という技術的思想は存在しない。
特開2001−182341号公報 特開2001−123765号公報 特開平11−343663号公報
そこで、本発明はこのような事情に鑑み、凹状外空間に対する日射が調節されて、該凹状外空間をより快適に過ごせる空間とすることができる建物の提供を主たる目的とする。
以下、上記課題を解決するのに有効な手段等につき、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。
本発明は、外壁面の一部が凹状に形成されることによって設けられた凹状外空間を備え、該凹状外空間の上方は外に吹き抜ける構造となっている建物において、前記凹状外空間に対する日射を調整する垂壁が設けられた構成とする。この場合、凹状外空間に差し込む光が垂壁によって遮られることにより、太陽高度の高い夏期には、垂壁より奥側の下方に日陰領域が形成される。また、垂壁の配置位置の設定次第で、太陽高度の低い冬期には、垂壁より奥側の下方に陽だまり領域を形成できる。このように垂壁によって凹状外空間に対する日射を調節することが可能となり、該凹状外空間をより快適に過ごせる空間とすることができる。
なお、垂壁によって凹状外空間に対する日射を調節するという点からすれば、建物の南面となる外壁面の一部が凹状に形成されて凹状外空間が設けられることが好ましい。
また、前記凹状外空間は建物の下階部分からその直上の上階部分にかけて形成され、前記垂壁は下階部分と上階部分との境界部をまたぐように設けられることが好ましい。かかる構成によると、太陽高度の低い冬期において、垂壁より奥側の下方に陽だまり領域を広く形成することができる。垂壁より奥側の下方は、通常、人の活動領域となっているため、そこに陽だまり領域が広く形成されれば、冬期でも凹状外空間を快適に過ごせる空間とすることができる。
平面視コ字状をなす三面の外壁面により前記凹状外空間が形成され、前記垂壁は、前記三面の外壁面のうち、互いに向かい合う外壁面の間を橋渡すように設けられることが好ましい。両外壁面間の途中で途切れることなく、日射を調節できるからである。なお、この場合、垂壁は残りの外壁面と平行となるように設けられた方が垂壁による日射調節を好適に行える。
また、垂壁による日射調節は垂壁よりも奥側の領域に対して行われる。このため、前記凹状外空間を設けるべく一部が凹状に形成された前記外壁面と垂壁の前面とが略面一となるように前記垂壁が設けられること、すなわち前記凹状外空間の開放部に前記垂壁が設けられることで、日射調節を行える領域を拡大できる。また、凹状外空間の上方に向けた開放感の演出が、垂壁の存在によって阻害されることも回避できる。
平面視L字状をなす二面の外壁面により建物の角部に前記凹状外空間が形成され、前記垂壁は、前記凹状外空間内に立設された支柱と、前記両外壁面のうち一方の外壁面との間を橋渡すように設けられた構成としてもよい。これにより、平面視L字状をなす外壁面により形成された凹状外空間に対し、垂壁によって日射調節することができるようになる。なお、この場合も、垂壁は他方の外壁面と平行となるように設けられた方が垂壁による日射調節を好適に行える。
また、垂壁による日射調節は垂壁よりも奥の領域に対して行われる。このため、前記凹状外空間は平面視矩形状をなし、二面の外壁面で形成される入隅と対角位置に支柱が設けられれば、日射調節を行える領域を拡大できる。
前記垂壁の設置状態が変更可能となるように構成されれば、凹状外空間に差し込む日射状況に応じた設置状態に設定することが可能となり、垂壁による日射調節の範囲を広げることができる。
この設置状態の変更は、次のような構成によることが考えられる。
まず、前記垂壁の昇降により、垂壁の設置状態が変更される構成がある。これにより、垂壁を昇降させてその上下方向の配置位置を適宜変更すれば、太陽高度等、季節ごとの日射状況に合わせた日射調節が可能となる。
前記垂壁は、垂壁本体と、該垂壁本体に対して上下方向に移動して垂壁の上下長さを延長する延長部材とを備え、前記延長部材の移動に伴う前記垂壁の伸縮により、垂壁の設置状態が変更される構成も考えられる。前記延長部材が前記垂壁本体から突出する長さを変更することで前記垂壁を伸縮し、その上下長さ(高さ寸法)を適宜変更すれば、昇降自在とした構成と同様、季節ごとの日射状況に合わせた日射調節が可能となる。
前記垂壁は、水平方向両端部に設けられた軸支部によって回動可能に支持され、前記軸支部を中心とした回動に伴う前記垂壁の傾斜により、垂壁の設置状態が変更される構成も考えられる。これにより、垂壁が傾斜した状態では、太陽高度の高い夏期に、非傾斜状態の垂壁によって形成される日陰領域よりも広い日陰領域が形成され、凹状外空間をより快適な空間にすることができる。
これら各構成においては、前記垂壁の設置状態が変更されるように該垂壁を駆動する垂壁駆動部と、前記垂壁駆動部を制御する垂壁制御手段とを備えることが好ましい。これにより、垂壁制御手段によって垂壁駆動部を制御することで垂壁の設置状態の変更を自動的に行える。なお、垂壁駆動部としては、垂壁を昇降させる昇降駆動部、延長部材を移動させる延長駆動部、垂壁を傾斜させる傾斜駆動部などがある。
また、前記凹状外空間に対する日射状況を検出する日射状況検出手段を備え、前記垂壁制御手段は前記日射状況検出手段から得られる日射情報に基づいて垂壁の設置状態又は延長部材の移動を自動調節するように構成されることが好ましい。これにより、凹状外空間に対する日射が最適となるように垂壁の配置状態が自動制御されるため、ユーザが日射調節に気を配らなくてもよいというメリットがある。
前記垂壁には、該垂壁の長手方向に沿って延びる複数のルーバが上下方向に並設された構成としてもよい。これにより、ルーバを太陽高度に合わせた傾斜角度に調節して日射を遮るだけでなく、風通しを確保することもできる。また、傾斜状態にあるルーバ間から漏れる光を適宜取り込むことで、単に日射を遮るだけという単純な日射調節ではなくなり、日射調節の内容を広げることができる。
また、前記垂壁には、前記凹状外空間の奥に向かって突出する庇部材が設けられてもよい。かかる構成によると、夏期においては、垂壁によって形成される日陰領域に、庇部材によって形成される日陰領域が加わるため、日陰領域の範囲が広げられる。これにより、凹状外空間をより快適な空間にすることができる。
この場合、前記庇部材が伸縮自在に構成されると、庇部材による日陰領域の広さを適宜変更して日陰領域の広がりを調節することが可能となり、日射調節の範囲をより広げることができる。なお、庇部材にもルーバを設けて、そのルーバを適宜傾斜させれば、庇部材によって形成される日陰領域にルーバ間から漏れる光が適宜取り込まれるため、当該日陰領域における日射調節の内容を広げることができる。
庇部材が伸縮自在に設けられた構成では、前記庇部材の伸縮動作を駆動する庇駆動部と、前記庇駆動部を制御する庇制御手段とを備えることが好ましい。これにより、庇部材の伸縮動作を自動的に行える。
また、前記凹状外空間に対する日射状況を検出する日射状況検出手段を備え、前記庇制御手段は前記日射状況検出手段から得られる日射情報に基づいて庇部材の伸縮動作を自動調節するように構成されることが好ましい。これにより、庇部材を利用した日射調節でも日射状況に合わせた調節が自動的に行われるようになり、ユーザは日射調節に気を配らなくてよいというメリットがある。
さらに、降雨を検出する降雨検出手段を備え、前記庇制御手段は、前記降雨検出手段により降雨が検出された場合に、前記庇部材を伸長させるようにしてもよい。これにより、洗濯物等の被乾燥物が凹状外空間に存在する場合に、庇部材を雨よけとして利用することができる。
洗濯物等の被乾燥物を日に当てて乾燥させるべく、前記凹状外空間に前記被乾燥物が配置される被乾燥物配置領域が設定された建物である場合には、降雨を検出する降雨検出手段と、前記降雨検出手段により降雨が検出されると、前記被乾燥物配置領域に覆い被さるような態様で、前記垂壁及び前記庇部材の少なくともいずれか一方を駆動する降雨時制御手段とを備えるとよい。これにより、垂壁及び庇部材の少なくとも一方が、被乾燥物配置領域に配置された被乾燥物に対する雨よけとなるため、突然の降雨に慌てることなく、被乾燥物を室内に取り込むことができる等のメリットがある。
以下、本発明を具体化した建物の一実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、ユニット式であり、かつ勾配屋根タイプの二階建て建物を例示している。
(建物の構成)
最初に、図1〜図3を参照しながら建物の構成を説明する。
図1は建物の概要を示す斜視図であり、図2は図1のA−A概略断面図である。図1に示すように、建物10は建物本体11と、この建物本体11の上方に配設される屋根12とで構成されている。建物本体11は、図2に示すように下階部分としての一階部分21と上階部分としての二階部分22とで構成され、各階に一階居室23及び二階居室24が設けられている。なお、図1及び図2において、建物本体11の外壁面のうち、上下階の境界部分に設けられているのは胴差25である。
建物本体11の南面は、外壁面の一部が平面視においてコ字状をなす凹状に形成されている。これにより、建物本体11も平面視においてコ字状をなしている。そして、建物本体11には、コ字状をなす三面の外壁面に囲まれた、凹状外空間としてのテラス26が形成されている。テラス26はその南側が全面開放されるとともに、屋根12がなく上方も外に開放された吹き抜け構造を有している。なお、テラス26とは前記三面の外壁面で囲まれた空間全体をいうものとする。
この実施形態の建物本体11は、その南面の一部が凹状に形成されたものとしている。そして、コ字状をなしてテラス26を形成する前記三面の外壁面を、テラス26を基準にそれぞれ北側壁面31、西側壁面32、東側壁面33と呼び、また、南側の開放された部分を南側開放部34と呼ぶことにする。
互いに向かい合う西側壁面32と東側壁面33との間には、南側開放部34において、垂壁41が設けられている。後述するように、垂壁41はテラス26に対する日射を調節するという主たる役割を有している。この垂壁41は、北側壁面31と平行な状態で両壁面32,33間を橋渡すように、また、その短手方向が上下方向に沿うようにして設けられている。垂壁41が光を遮ることで形成される日陰領域の大小等、ユーザが所望する日射調節の程度、テラス26の奥行き等の各種事情を基に、垂壁41の高さ寸法(短手方向の長さ)H1は適宜の長さに設定される。ただ、あまりに高さ寸法H1を長くすると、南側に向けたテラス26の開放感を損ねるため、少なくとも、建物本体11の各階部分21,22の高さ寸法よりは短く設定されることが好ましい。
垂壁41の両端部において、西側壁面32及び東側壁面33には、垂壁41の昇降を案内する案内手段としてのガイドレール42が設けられている。両ガイドレール42は、一階部分21の上部から二階部分22の上部までの範囲で長手方向が上下方向となるように設けられている。これにより、垂壁41はガイドレール42の設置された範囲内で、同ガイドレール42に案内されながら昇降するように構成されている。そして、垂壁41がガイドレール42の最下部に配置されると、垂壁41の下端は一階部分21の上部に配置され、垂壁41は一階部分21と二階部分22との境界部(胴差25)をまたぐように設けられる(図4参照)。一方、垂壁41がガイドレール42の最上部に配置されると、垂壁41は二階部分22の範囲内に配置される(図5参照)。
建物本体11には垂壁41を昇降動作させる垂壁駆動部としての昇降駆動部43が設けられている。昇降駆動部43は、電動モータ等の駆動手段と、その駆動手段の駆動力を垂壁41の昇降動作に変換する連結機構とで構成されている。昇降駆動部43は、建物本体11の一階居室23内に取り付けられた垂壁制御手段としてのコントローラ44に接続されている。そして、コントローラ44から出力される駆動信号により昇降駆動部43が駆動される。なお、昇降駆動部43を構成する駆動手段及び連結機構は、従来公知の技術を適宜利用できる。このため、それらの詳細な説明は省略する。
図3は垂壁41の昇降動作を制御する制御システムのブロック図である。図3において、コントローラ44は前述したように昇降駆動部43の駆動制御を司るもので、CPU等を有する周知のマイクロコンピュータを主体に構成されている。コントローラ44には日射状況検出手段として、日射量を検出する日射量センサ45、太陽高度(日射角度)を検出する太陽高度センサ46がそれぞれ接続されている。これら日射状況を検出する各センサ45,46の検出信号がコントローラ44に入力され、それを基にコントローラ44は日射情報を逐次取得するようになっている。各センサ45,46は、例えば、垂壁41の南面や、建物本体11の南面のうち南側開放部34周辺に設置される。
また、コントローラ44には垂壁41の昇降制御の状態を設定する設定装置47が接続されている。設定装置47は、例えばコントローラ44と一体化されて、同コントローラ44とともに一階居室23内の内壁に取り付けられている。設定装置47は、ユーザによって入力操作される入力部材が設けられている。入力部材としては、垂壁41を上昇させる上昇ボタン、垂壁41を下降させる下降ボタン、垂壁41が日射情報に基づいて自動制御される自動制御開始ボタン等がある。これら各種の入力部材が押し操作されることにより、ユーザの要求に応じた昇降制御がなされるようになっている。なお、設定装置から離れた場所からでも無線で昇降制御ができるように、操作リモコンがさらに設けられる構成としてもよい。
そして、コントローラ44は、上記日射情報、設定装置47からの設定操作信号などに基づいて、垂壁41の昇降制御を実施する。このとき、コントローラ44から昇降駆動部43に対して駆動信号が出力され、それに伴って垂壁41が昇降動作されて駆動信号に応じた位置に配置される。
(建物に設けられた垂壁の作用)
次に、上記垂壁41の作用を、図4及び図5を参照しながら説明する。
図4及び図5は、図2と同じA−A概略断面図であり、図4は夏期(6月〜8月)、図5は冬期(12月〜2月)のテラス26の様子を示している。そのうち、(a)は垂壁41が最下部に配置された状態、(b)は垂壁41が最上部に配置された状態をそれぞれ示している。
夏期の太陽高度(日射角度)は最も高い角度で77.8度となる。図4(a)に示すように、このような高い角度で太陽光が射した場合でも、一階部分21の上部に下端が配置された状態にある垂壁41によって日射が遮られ、テラス26には日陰領域R1が形成される。なお、図面上で、テラス26を形成する底面35上での日陰領域R1の範囲をX1とする。
垂壁41を上昇させると、日陰領域R1は徐々に北側壁面31側に移動する。そして、垂壁41がガイドレール42の最上部に配置されると、底面35上での日陰領域R1の範囲X2は最下部に配置された場合の範囲X1より図4(b)に示すだけ北側壁面31側にずれる。
また、冬期の太陽高度は最も低い角度で30.9度となる。図5(a)に示すように、このような低い角度から太陽が射した場合、垂壁41の高さ寸法H1やテラス26の奥行き等によって多少の違いがあるとはいえ、高い角度からの日射と異なり、テラス26には一階部分21の中央部から上部かけて日陰領域R2が形成される。これにより、冬期ではテラス26の一階部分21の下部に陽だまり領域(日陰領域R2を除く領域)が形成される。
ただ、図5(a)に示すように、北側壁面31に近づくにつれて日陰領域R2はテラス26の一階部分21の下部にもかかり、北側壁面31では最下部を除いて日陰領域R2にかかってしまう。このため、北側壁面31に窓を有する一階居室23に十分な日射を取り込めず、一階居室23を温めることができない。その他、冬期においては、人の活動領域であるテラス26の一階部分21に、より多くの陽だまり領域を形成したい場合もある。そこで、垂壁41を上昇させれば、日陰領域R2は徐々に上方へ移動し、テラス26の一階部分21に形成される陽だまり領域は拡大する。さらに、垂壁41を最上部に配置すれば、図5(b)に示すように、テラス26の一階部分21に形成される陽だまり領域が拡大されるだけでなく、より多くの日射が一階居室23に取り込まれるようになる。
このように垂壁41を昇降制御して適宜配置を設定すれば、テラス26の一階部分21に対する日射を季節に合わせて調節することができる。
そして、本実施形態では、この垂壁41の昇降制御については二つの処理が設定されている。一つ目は手動制御であり、設定装置47の上昇ボタンや下降ボタンが押し操作されたことに基づいて、コントローラ44が昇降駆動部43を制御するという処理である。これは、日射調節をユーザに委ねるもので、テラス26に対する日射をユーザが所望する状態にすることができるというメリットがある。
二つ目は自動制御であり、設定装置47の自動制御開始ボタンが操作されたことに基づいて、コントローラ44が昇降駆動部43を自動制御するという処理である。前述したように日射量センサ45及び太陽高度センサ46の検出結果に基づく日射情報をコントローラ44が逐次取得できるようになっている。この自動制御処理によれば、日射情報を利用し、季節や時間帯等を考慮した上で、テラス26の一階部分21に対する日射が最適となるように垂壁41の配置が自動制御される。なお、自動制御処理の詳細については省略する。この場合、開始ボタン一つでテラス26に対する日射が最適な状態とされ、ユーザが日射調節に気を配らなくてもよいというメリットがある。
(本実施形態の効果)
以上詳述したように、本実施の形態によれば、以下の優れた効果を有する。
(1)本実施形態の建物10は、南面の一部が平面視コ字状をなす凹状に形成されて、コ字状をなす北側壁面31、西側壁面32及び東側壁面33の三面に囲まれたテラス26が設けられている。そして、西側壁面32と東側壁面33との間を橋渡すように垂壁41が設けられている。この垂壁41により、太陽高度の高い夏期にはテラス26の下部に日陰領域R1が形成される。
垂壁41はその下端が一階部分21の上部又はそれより上方に配置されるように設けられているため、太陽高度の低い冬期には、垂壁41が存在してもテラス26の下部に陽だまり領域が形成される。また、建物外からテラス26の南側開放部34を介してテラス26に人が出入りするスペースも同時に確保できる。
このようにテラス26に対する日射が調整される垂壁41が設けられたことにより、テラス26をより快適に過ごせる空間とすることができる。
また、前記垂壁41が西側壁面32と東側壁面33との間を橋渡すようにして、両壁面32,33間の全域に設けられているため、両壁面32,33間の全域にわたり垂壁41による日射調節を行うことができる。
(2)前記垂壁41は、テラス26の南側開放部34に設けられている。垂壁41による日射調節は垂壁41よりも奥の領域に対して行われるため、その垂壁41が南側開放部34に設けられることで、日射調節を行える領域を拡大できる。また、テラス26の上方に向けた開放感の演出が、垂壁41の存在によって阻害されることも回避できる。
(3)本実施形態では、前記垂壁41は昇降自在とされている。すなわち、垂壁41を昇降動作させる昇降駆動部43と、昇降駆動部43を制御するコントローラ44とを備え、垂壁41はその両端部のガイドレール42に沿って昇降動作されるように構成されている。これにより、垂壁41を昇降させてその上下方向の位置を適宜変更すれば、太陽高度等、季節ごとの日射状況に合わせた日射調節が可能となり、テラス26に対する日射をユーザが所望する状態とすることができる。
また、本実施形態では日射量センサ45及び太陽高度センサ46がコントローラ44に接続され、これら各センサ45,46から得られる日射情報に基づいてコントローラ44が垂壁41の位置を自動調節する自動制御処理が行われるようになっている。これにより、季節や時間帯等を考慮した上で、テラス26に対する日射が最適となるように垂壁41の上下方向の位置が自動制御されるため、ユーザは日射調節に気を配らなくて済むというメリットもある。
(別の実施形態)
本発明の実施形態は上記内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。なお、以下で説明する各実施形態は、それぞれを個別に実施してもよいし、複合した形で実施してもよい。
(ア)垂壁41に複数又は多数のルーバが設けられた構成としてもよい。図6はその構成例を示す概略断面図である。図6に示したように、垂壁41には複数(この実施形態では6枚)のルーバ51が上下方向に並設されている。各ルーバ51は垂壁41の長手方向に沿った長尺状をなす平板であり、ルーバ駆動部52により一斉に任意の角度に傾斜されるようになっている。
ルーバ51を傾斜させない場合、すなわち各ルーバ51が上下方向に立った状態では、各ルーバ51によりあたかも一枚の平板が形成されたかのようになる(二点鎖線で示した状態)。この状態が初期位置とされる。なお、この初期位置で上下に隣接するルーバ同士が一部重なるようにして各ルーバが配置されるようにしてもよい。一方、ルーバ51を初期位置から傾斜させた場合には、上下に隣接する各ルーバ51が等間隔で互いに平行をなすように配置される(実線で示した状態)。そして、前記ルーバ駆動部52は、昇降駆動部43とともにコントローラ44に接続されており、コントローラ44からルーバ駆動部52に対して駆動信号が出力される。この駆動信号に伴ってルーバ51は所定の傾斜角度に傾斜され又は初期位置へ復帰され、駆動信号に応じた状態となる。なお、このルーバ51の駆動に関しても、日射情報を利用し、季節や時間帯等を考慮した上で、日射が最適となるようにルーバ51の傾斜角度が自動制御されるようにしてもよい。
この構成によれば、ルーバ51を太陽高度に合わせた傾斜角度に調節して日射を遮ることができるだけでなく、風通しをよくすることもできる。また、ルーバ51を傾斜させれば、上下に隣接するルーバ51間から光が漏れる。このルーバ51間から漏れる光を適宜取り込むことで、単に日射を遮るだけという単純な日射調節ではなくなり、日射調節の範囲を広げることができる。
(イ)垂壁41自身を昇降動作させることに代えて、垂壁41を伸縮自在な構成、すなわち高さ寸法H1が変更可能となる構成としてもよい。その構成例を図7及び図8を参照しつつ説明する。図7はシャッタ装置を備えた垂壁の正面図(建物本体11の南側の外から見た図)、図8はその垂壁を有する建物の概略断面図である。なお、図8(a)は夏期、(b)は冬季における状態を示している。
図7に示すように、西側壁面32と東側壁面33との間を橋渡す垂壁61は、建物本体11の二階部分22に設けられた垂壁本体62と、垂壁本体62に設けられた巻取り式のシャッタ装置63とを備えている。垂壁本体62は上記実施形態における垂壁41の高さ寸法H1よりも短い高さ寸法L1を有する。シャッタ装置63は垂壁本体62に内蔵された巻取りドラム64と、巻取りドラム64に巻回された状態で垂壁本体62に収納される延長部材としてのシャッタカーテン65とを有している。巻取りドラム64は、電動モータ等からなる垂壁駆動部(延長駆動部)としての巻取り駆動部66により正逆いずれかの方向に回転され、これによりシャッタカーテン65の巻取り又は引き出しが行われる。シャッタカーテン65は多数のスラット67が上下に連結され、西側壁面32及び東側壁面33に設けられたガイドレール68に両端部が案内されながら一体的に昇降するように構成されている。また、各スラット67は、スラット駆動部69によりその傾斜角度を調節してシャッタカーテン65が開閉されるように構成されている。なお、各スラット67間を連結する構成及び傾斜角度を調節する構成はそれぞれ周知のものであり、その詳細な説明は省略する。
図8(a)に示すように、シャッタカーテン65がすべて巻き取られた状態(巻取り状態)では、垂壁61の高さ寸法H2は垂壁本体62の高さ寸法L1と同じになる。一方、シャッタカーテン65が垂壁本体62から引き出された状態(引き出し状態)では、垂壁61の高さ寸法H3は、垂壁本体62の高さ寸法L1に、引き出されたシャッタカーテン65が垂壁本体62から突出する長さが加わった寸法となる。そして、夏期においては、巻取り状態の垂壁61(寸法H2)によってテラス26に形成される日陰領域R3に加え、シャッタカーテン65が突出する長さ分の日陰領域R4も形成され、全体として日陰領域は広げられる。また、冬期においては、図8(b)に示すように、シャッタカーテン65による日陰領域R4により一階居室23に取り込まれる日射は少なくなる。このため、シャッタカーテン65を巻き取って日陰領域R4を少なくするか又は垂壁本体62による日陰領域R5だけにすれば、日陰領域が狭められてより多くの日射を一階居室23に取り込むことができる。
このように垂壁61の高さ寸法を変更することにより、垂壁61自身を昇降させるのと同様、テラス26の一階部分21に対する日射調節を季節に合わせて行うことができる。そして、前記巻取り駆動部66を前記コントローラ44に接続し、シャッタ装置63の制御についても、垂壁41の昇降制御と同様、手動制御と、日射状況を検出するセンサを利用した自動制御の両制御が行われることが好ましい。また、スラット67を傾斜させれば上記(ア)と同様、風通しを確保したり、スラット67の間から漏れる光を適宜取り込んだりして、日射調節の内容を広げることができる。
なお、上記構成において、スラット67は傾斜機能を持たずに遮蔽機能のみ有する構成とされてもよい。また、延長部材としてはシャッタ装置63のシャッタカーテン65の他、例えば、平板状の遮蔽体、プリーツスクリーンのように折り目が形成された遮蔽体、ジグザグに連結された遮蔽パネル等であってもよい。
さらに、垂壁61を伸縮自在とする構成は、延長部材を用いた構成に限定されず、例えば図9に示すように板状の遮蔽部材74が複数連結された構成等でもよい。ここで、図9に示す構成について若干の説明を加える。なお、図9は垂壁の縦断面図である。
図9に示すように、垂壁71は固定レール72、その固定レール72の下方に設けられた可動レール73、両レール72,73の間に設けられた板状をなす複数の遮蔽部材74を備えている。各遮蔽部材74は左右(図面上)に二列配置されるとともに、右列の遮蔽部材74は左列の遮蔽部材74より下にずらされている。そして、最上部の遮蔽部材74は固定レール72に、最下部の遮蔽部材74は可動レール73にそれぞれ取り付けられている。左右の遮蔽部材74同士が接触する面には上下方向に長孔(図示略)が形成されている。長孔には連結棒75が設けられており、この連結棒75により左右に隣り合う遮蔽部材74の間が連結されている。そして、図9に示すように、可動レール73を下降させると、連結棒75による連結が維持される範囲で上下に隣り合う遮蔽部材74の間が徐々に離間し、垂壁71の高さ寸法が長くなる。逆に、可動レール73を上昇させれ当初の状態に戻る。このようにして、垂壁71が伸縮自在に構成されている。
(ウ)垂壁41を昇降動作させることに代えて、垂壁41を固定式とし、垂壁41の両端部が西側壁面32及び東側壁面33に直接固定された構成としてもよい。こうすることで、昇降動作させる等の構成に比べて日射調節の範囲は狭まるものの、コスト面では有利となるため垂壁41の設置が容易となる。
(エ)垂壁41に、テラス26の奥側へ出するように庇部材が設けられた構成としてもよい。その構成例として、垂壁41の上端部において、水平方向に突出する庇部材81が設けられた構成を図10に示す。かかる構成により、夏期においては、垂壁41によってテラス26に形成される日陰領域R1に、庇部材81によって形成される日陰領域R5が加わるため、日陰領域の範囲が広げられる。これにより、テラス26の一階部分21を快適な空間にすることができる。
また、庇部材81が水平方向に伸縮自在となる構成、例えば上記(イ)のシャッタカーテン65のように、庇部材81が垂壁41から引き出されたり収納されたりする構成とすれば、日射領域の広がりを調節することが可能となり、より日射調節の範囲を広げることができる。それに加え、太陽高度の低い冬期において、庇部材81によって二階居室24への日射の取り込みが阻害されることも防げる。
庇部材81が前記シャッタカーテン65の如く伸縮自在に構成された場合、前記巻取り駆動部66に相当する庇駆動部が設けられる。そして、この庇駆動部を前記コントローラ44に接続し、庇部材81の伸縮制御についても、垂壁41の昇降制御と同様、手動制御と、日射状況を検出するセンサを利用した自動制御の両制御が行われることが好ましい。この場合、前記コントローラ44は庇制御手段としての役割も担う。
なお、この庇部材81を形成する材質を半透明なものとしたり、庇部材81にルーバを内蔵したりすれば、単なる日陰領域とは違って微妙な光を適宜取り込むことが可能となる。これにより、庇部材81によって形成される日陰領域での日射調節の内容を広げることができる。
ところで、庇部材81が設けられた構成では、垂壁41、庇部材81、建物本体11の外壁面等に設けられた降雨検出手段としての降雨検出センサを、前記コントローラ44に接続してもよい。そして、この降雨検出センサにより降雨が検出されると、コントローラ44は庇部材81を伸長させるように庇駆動部を制御する。これにより、テラス26に洗濯物等の被乾燥物が存在する場合に、庇部材81を雨よけとして利用することができる。
また、洗濯物等の被乾燥物を日に当てて乾燥させるため、前記被乾燥物を配置する被乾燥物配置領域がテラス26に設定されている場合、庇部材81だけでなく、垂壁41も被乾燥物に対する雨よけとして利用する構成としてもよい。すなわち、降雨が検出されると、コントローラ44は、垂壁41,61及び庇部材81が前記被乾燥物配置領域に覆い被さった態様となるように、その垂壁41,61及び庇部材81を駆動制御する。ここでは、コントローラ44が降雨時制御手段としての役割も担っている。
これにより、例えば、被乾燥物の南側開放部34側の側方から上方にかけて、垂壁41,61及び庇部材81が被乾燥物に被せられたような状態とすることが可能となる。そうなれば、垂壁41,61及び庇部材81が被乾燥物に対する雨よけとなるため、突然の降雨でも慌てることなく被乾燥物を室内に取り込むことができる等のメリットがある。なお、この場合、垂壁41,61及び庇部材81のうち、いずれか一方のみを駆動させるようにしてもよい。
(オ)垂壁41が傾斜される構成としてもよい。その構成例を図11に示す。同図に示すように、垂壁41は、水平方向の両端部に設けられた軸支部91によって回動可能に支持されている。この軸支部91を中心として垂壁41は傾斜される。この構成例では、垂壁41の上端部に軸支部91が設けられており、垂壁41はテラス26の奥側に向けて傾斜されるようになっている。この垂壁41の傾斜動作は、垂壁駆動部としての傾斜駆動部により行われる。傾斜駆動部は電動モータ等の駆動手段と、その駆動手段の駆動力を垂壁41の傾斜動作に変換する連結機構とで構成されている。そして、傾斜駆動部を前記コントローラ44に接続し、垂壁41の昇降制御と同様、手動制御と、日射状況を検出するセンサを利用した自動制御の両制御が行われることが好ましい。なお、軸支部91は垂壁41の下端部又は上下方向の中央部に設けられてもよく、その場合、垂壁41はテラス26の開放側に向けて傾斜されるように構成してもよい。
このように垂壁41を傾斜させると、太陽高度の高い夏期においては、初期位置の垂壁41によって形成される日陰領域R1よりも広い日陰領域R6が形成され、テラス26の一階部分21を快適な空間にすることができる。また、垂壁41を傾斜させると、正面視における(建物本体11の南側の外から見たときの)垂壁41の高さ寸法H4は、初期位置における高さ寸法(垂壁41自身の高さ寸法)H1より、見かけ上短くなっている。このため、図示を省略するが、太陽高度の低い冬期には、垂壁41を傾斜させることにより上記(イ)と同様の効果が得られる。すなわち、傾斜状態の垂壁41によって形成される日陰領域は、初期位置の垂壁41によって形成される日陰領域よりも狭められて、より多くの日射を一階居室23に取り込むことができる。
(カ)西側壁面32と東側壁面33との間を常に橋渡した状態にある垂壁41に代えて、開閉式の遮蔽部材によって垂壁が構成されてもよい。開閉式の型式としては、上記(イ)のシャッタ装置63のように上下に開閉させる構成と、カーテンのように左右に開閉させる構成とが考えられる。このうち、左右に開閉させる構成例を図12に示す。図12はテラス26の南側開口部34周辺を示す概略上面図である。同図に示すように、西側壁面32と東側壁面33との間には両者の間を橋渡すようにガイドレール101が設けられている。ガイドレール101は上下に一対設けられており、両ガイドレール101間の開口部(図示略)には遮蔽部材102が設けられている。遮蔽部材102は複数の遮蔽パネル103がジグザグに連結されており、電動モータ等のパネル駆動部104により上下のガイドレール101で案内されながら西側又は東側いずれか一方に折り畳まれたり、引き出されたりするようになっている。そして、図12に示すように遮蔽パネル103を引き出して、上下のガイドレール101間及び両壁面32,33間を閉塞すれば、遮蔽部材102によって垂壁が構成される。遮蔽パネル103を折り畳めば(西側に折り畳まれた状態を二点差線で図示している。)、ガイドレール101間の開口部が開放されるため、風通しの確保や日射の取り込みが可能となる。
なお、遮蔽部材102は遮蔽パネル103の連結に限定されず、例えばカーテンのように折り目が形成された遮蔽体によって構成されてもよい。また、上下に配置されるガイドレール101の数を増加させて複数の開口部を形成し、各開口部に遮蔽部材102が設けた構成としてもよい。この場合、上部の開口部を閉塞した状態で下部の開口部を閉塞したり開放したりすることで、垂壁41の高さ寸法を変更するのと同じ機能が得られる。また、上下の開口部のうちいずれか一方だけを閉塞すれば、垂壁41自身を昇降させて垂壁41の上下方向の配置位置を変更するのと同じ機能が得られる。
(キ)建物本体11の南面で外壁面が凹状に形成されるのではなく、他の方角の外壁面が凹状に形成されてテラス26が形成されてもよい。また、南面に加えて他の方角面においても、外壁面の一部が平面視凹状に形成されていてもよい。この場合、テラス26が複数形成されることになるが、すべてのテラス26に垂壁41が設けられた構成としてもよいし、任意のテラス26を選択してそのテラス26にのみ垂壁41が設けられた構成としてもよい。
(ク)垂壁41の両端部が建物本体11の西側壁面32及び東側壁面33に設けられる構成に代え、図13の屋根伏図に示すように両壁面32,33に沿って一対の支柱111が立設され、その支柱111間に垂壁41が設けられた構成としてもよい。この場合、ガイドレール42もこの支柱111に設けられることになる。なお、一方の壁面に沿って一本の支柱111が設けられ、その支柱111と他方の壁面との間に垂壁41が設けられる構成であってもよい。
(ケ)外壁面の一部が平面視コ字状をなす凹状に形成されることでテラス26が設けられる構成に代え、図14の屋根伏図に示すように建物本体11の角部が平面視においてL字状をなす凹状に形成された構成としてもよい。この場合、テラス121は北側壁面122及び西側壁面123によって平面視矩形状に形成される。そして、両壁面122,123により形成される入隅と対角位置に支柱124が立設され、その支柱124と北側壁面122及び西側壁面123のそれぞれとの間を橋渡すように垂壁41が設けられる。この別形態のテラス121に対しても、垂壁41が設けられたことにより、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。なお、北側壁面122又は西側壁面123に沿って別の支柱が立設されて、その別の支柱との間に垂壁41が設けられる構成としてもよいし、一方の壁面との間にだけ垂壁41が設けられる構成としてもよい。
(コ)建物本体11の一階部分21から二階部分22にかけて形成されたテラス26に代えて、一階部分21の屋上に形成されたテラスであってもよい。
また、ユニット式、かつ勾配屋根タイプの二階建て建物10はあくまで例示にすぎず、これに代えて、鉄骨軸組工法や在来工法による建物、陸屋根タイプの建物等、その他の建物にも適用できる。
本実施形態の建物の概要を示す斜視図である。 図1のA−A概略断面図である。 垂壁の昇降動作を制御する制御システムのブロック図である。 夏期の様子を示すA−A概略断面図である。(a)は垂壁が最下部に配置された状態、(b)は垂壁が最上部に配置された状態を示している。 冬期の様子を示すA−A概略断面図である。(a)は垂壁が最下部に配置された状態、(b)は垂壁が最上部に配置された状態を示している。 垂壁に複数のルーバが設けられた別の実施形態を示す一部概略断面図である。 別の実施形態として、シャッタ装置を備えた垂壁の正面図である。 シャッタ装置を備えた垂壁を有する建物のA−A概略断面図である。(a)は夏期、(b)は冬季の状態を示している。 別の実施形態の垂壁を示す縦断面図である。 垂壁に庇部材が設けられた別の実施形態を示すA−A概略断面図である。 垂壁が傾斜される別の実施形態を示すA−A概略断面図である。 別の実施形態の垂壁を示す概略上面図である。 支柱間に垂壁が設けられた別の実施形態を示す屋根伏図である。 角部にテラスが形成された別の実施形態を示す屋根伏図である。
符号の説明
10…建物、11…建物本体、21…下階部分としての一階部分、22…上階部分としての二階部分、25…胴差(境界部)、26…凹状外空間としてのテラス、32…西側壁面、33…東側壁面、34…南側開放部、41…垂壁、43…垂壁駆動部としての昇降駆動部、44…垂壁制御手段としてのコントローラ、45…日射量センサ、46…太陽高度センサ、51…ルーバ、61…垂壁、62…垂壁本体、65…延長部材としてのシャッタカーテン、66…垂壁駆動部としての巻取り駆動部、81…庇部材、91…軸支部、111…支柱、121…凹状外空間としてのテラス、122…北側壁面、123…西側壁面、H1〜H4…垂壁の高さ寸法、R1〜R6…日陰領域。

Claims (19)

  1. 外壁面の一部が凹状に形成されることによって設けられた凹状外空間を備え、該凹状外空間の上方は屋根のない吹き抜け構造となっている建物において、
    前記凹状外空間に対する日射を遮る垂壁が設けられたことを特徴とする建物。
  2. 前記凹状外空間は建物の下階部分からその直上の上階部分にかけて形成され、前記垂壁は下階部分と上階部分との境界部をまたぐように設けられた請求項1に記載の建物。
  3. 平面視コ字状をなす三面の外壁面により前記凹状外空間が形成され、前記垂壁は、前記三面の外壁面のうち、互いに向かい合う外壁面の間を橋渡すように設けられた請求項1又は2のいずれかに記載の建物。
  4. 前記凹状外空間を設けるべく一部が凹状に形成された前記外壁面と垂壁の前面とが略面一となるように、前記垂壁が設けられた請求項1乃至3のいずれかに記載の建物。
  5. 平面視L字状をなす二面の外壁面により建物の角部に前記凹状外空間が形成され、前記垂壁は、前記凹状外空間内に立設された支柱と、前記両外壁面のうち一方の外壁面との間を橋渡すように設けられた請求項1又は2のいずれかに記載の建物。
  6. 前記凹状外空間は平面視矩形状をなし、前記支柱は、前記二面の外壁面で形成される入隅と対角位置に設けられた請求項5に記載の建物。
  7. 前記垂壁はその設置状態が変更可能となるように構成された請求項1乃至6のいずれかに記載の建物。
  8. 前記垂壁が昇降自在に構成され、この垂壁の昇降により該垂壁の設置状態が変更可能とされた請求項7に記載の建物。
  9. 前記垂壁は、垂壁本体と、該垂壁本体に対して上下方向に移動して垂壁の上下長さを延長する延長部材とを備え、前記延長部材の移動に伴う前記垂壁の伸縮により、該垂壁の設置状態が変更可能とされた請求項7に記載の建物。
  10. 前記垂壁は、水平方向両端部に設けられた軸支部によって回動可能に支持され、前記軸支部を中心とした回動に伴う前記垂壁の傾斜により、該垂壁の設置状態が変更可能とされた請求項7に記載の建物。
  11. 前記垂壁の設置状態が変更されるように該垂壁を駆動する垂壁駆動部と、
    前記垂壁駆動部を制御する垂壁制御手段と
    を備えた請求項7乃至10のいずれかに記載の建物。
  12. 前記凹状外空間に対する日射状況を検出する日射状況検出手段を備え、前記垂壁制御手段は、前記日射状況検出手段から得られる日射情報に基づいて垂壁の設置状態又は延長部材の移動を自動調節するように構成された請求項11に記載の建物。
  13. 前記垂壁には、該垂壁の長手方向に沿って延びる複数のルーバが上下方向に並設された請求項1乃至12のいずれかに記載の建物。
  14. 前記垂壁には、前記凹状外空間の奥に向かって突出する庇部材が設けられた請求項1乃至13のいずれかに記載の建物。
  15. 前記庇部材が伸縮自在に構成された請求項14に記載の建物。
  16. 前記庇部材の伸縮動作を駆動する庇駆動部と、
    前記庇駆動部を制御する庇制御手段とを備えた請求項15に記載の建物。
  17. 前記凹状外空間に対する日射状況を検出する日射状況検出手段を備え、前記庇制御手段は、前記日射状況検出手段から得られる日射情報に基づいて庇部材の伸縮動作を自動調節するように構成された請求項16に記載の建物。
  18. 降雨を検出する降雨検出手段を備え、前記庇制御手段は、前記降雨検出手段により降雨が検出された場合に、前記庇部材を伸長させるように制御する請求項16又は17に記載の建物。
  19. 洗濯物等の被乾燥物を日に当てて乾燥させるべく、前記凹状外空間に前記被乾燥物が配置される被乾燥物配置領域が設定された建物であって、
    降雨を検出する降雨検出手段と、
    前記降雨検出手段により降雨が検出されると、前記被乾燥物配置領域に覆い被さるような態様で、前記垂壁及び前記庇部材の少なくともいずれか一方を駆動する降雨時制御手段と
    を備えた請求項14乃至17のいずれかに記載の建物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020200609A (ja) * 2019-06-07 2020-12-17 大成建設株式会社 日射遮蔽装置および日射遮蔽方法

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