JP2012017613A - 建物 - Google Patents

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和広 成田
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Abstract

【課題】建物の半屋外空間を、通風、採光、及び防犯を考慮しつつ室内側から有効活用可能とする。
【解決手段】1階のサッシ16の外側にインナーテラス12を設け、インナーテラスと屋外との間にスラット可変式シャッタ18,20を設ける。サッシ16を開けることで1階の部屋とインナーテラス12とを連通状態とすることができ、インナーテラス12を室内側から有効活用することができる。スラット可変式シャッタ18,20を閉めることで、インナーテラス12と屋外とが区画され、防犯性を確保することが出来る。スラット可変式シャッタ18,20のスラットは角度変更が可能なので、スラットとスラットとの間に隙間を設けるようにスラットの角度を調整すれば、インナーテラス12と屋外との間で通風を行ったり、部屋への太陽光の採光を行ったり、目隠しや日除けとして利用することも出来る。
【選択図】図3

Description

本発明は、建物に係り、特には、インナーテラス、インナーバルコニー等の半屋外空間を、通風、採光、及び防犯を考慮しつつ室内側から有効活用可能とした建物に関する。
住宅本体から濡れ縁を突出させ、濡れ縁にガラリ戸、及び開閉ドアを取り付けて、必要に応じて濡れ縁をガラリ戸、及び開閉ドアによって囲み、外側から内部が覗け無いようにしたり、日除けをする建物が提案されている。
特開2001―40887号公報
上記建物は、例えば、隣家との間の隣接距離を大きく取れない場合において、目隠し日除けにより、隣家からのプライバシーを保護し、かつ日除けをすると共に、全くな遮蔽戸ではなく、木材で桟を架設して、間に空間を構成した目隠し日除けを開閉可能に配置することで、濡れ縁部分のスペースの有効利用を図ろうとするものである。
この目隠し日よけは、例えば、アルミのドア枠の内側に、木材により構成した桟を間隔を開けて架設した状態のガラリ戸により構成されており、日除けや目隠しの役目はするが、防犯や、暴風を遮断する効果は有していないものであり、軒先を日除けや風除けや目隠しが大きな目的となっている。
本発明は上記事実を考慮し、半屋外空間を、通風、採光、及び防犯を考慮しつつ室内側から有効活用可能とした建物の提供を目的とする。
請求項1に記載の建物は、室内空間と屋外空間とを連通する開口部を開閉可能な仕切り部材と、前記仕切り部材の屋外側に配置され、少なくとも床部を有する半屋外空間と、前記半屋外空間と屋外との間に配置され、角度を変更可能な複数枚のスラットを有するスラット可変式シャッタと、を備えている。
次に、請求項1に記載の建物の作用を説明する。
請求項1に記載の建物では、仕切り部材を開けることで室内空間と屋外空間とを半屋外空間を介して連通状態とすることができ、仕切り部材を閉めることで室内空間と半屋外空間とを非連通状態とすることができる。仕切り部材を開けて室内空間と半屋外空間とを連通状態とすることで、半屋外空間を室内側から有効活用することができる。
仕切り部材としては、例えば、アルミサッシ、木製のサッシ等を上げることができるが、開口部分を開閉可能な構成であれば、その形式、材質は問わない。
半屋外空間と屋外との間には、スラット可変式シャッタが設けられており、スラット可変式シャッタを閉めることで、半屋外空間と屋外とが区画され、半屋外空間と屋外との間の人の出入りを阻止することができる。即ち、スラット可変式シャッタを閉めることで、仕切り部材が開いていたとしても、建物の防犯性を確保することが出来る。
スラット可変式シャッタのスラットは角度を変更可能としているので、例えば、スラットとスラットとの間に隙間を設けるようにスラットの角度を調整すれば、半屋外空間と屋外との間で、スラット可変式シャッタを介して空気の出入りを行うことができ、また、半屋内空間、及び室内へ太陽光を採光することができる。
また、スラット可変式シャッタの角度を調整することで、スラット可変式シャッタを介して空気の出入り、即ち通風を可能としつつ、外側から室内が見えないように目隠しを行うことができ、また、半屋外空間や室内へ太陽光線が入り込まないように日除けとしても利用できる。
さらに、スラットとスラットとの間に隙間が生じないようにスラットの角度を調整すれば、半屋外空間と屋外との間で、スラット可変式シャッタを介して空気の出入りを阻止することができ、防音(遮音)効果も得られる。
なお、半屋外空間は、建物の外壁よりも外側に配置され、かつ屋根のある空間を意味する。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の建物において、前記半屋外空間は、インナーバルコニーまたはインナーテラスであり、下階側空間と上階側空間とが連通する吹き抜け構造となっている。
次に、請求項2に記載の建物の作用を説明する。
半屋外空間が建物1階に設けられるインナーテラスの場合には、スラット可変式シャッタを閉めることで、インナーテラスと屋外とが区画され、インナーテラスへの進入を阻止することができる。
また、1階の室内と屋外との間でスラット可変式シャッタを介して空気の出入り、即ち通風を可能としつつ、外側から1階の室内が見えないように目隠しを行うことができ、インナーテラスや1階の室内へ太陽光線が入り込まないように日除けとしても利用できる。
一方、半屋外空間が2階以上に設けられるインナーバルコニーの場合には、スラット可変式シャッタを閉めることで、インナーバルコニーへの侵入を阻止することができる。
また、上階の室内と屋外との間でスラット可変式シャッタを介して空気の出入り、即ち通風を可能としつつ、外側から上階の室内が見えないように目隠しを行うことができ、インナーバルコニーや上階の室内へ太陽光線が入り込まないように日除けとしても利用できる。
ここで、本明細書では、「テラス」は、建物の外壁の外側に設けられて、1階の室内から庭等の屋外の地面に出ることができる床を有する屋根が無いスペースを意味し、テラスの上に屋根を配置したものを「インナーテラス」と呼ぶ。
また、「バルコニー」は、2階以上に設けられて2階以上の室内から屋外へ出ることのできる床を有する屋根が無いスペースを意味し、バルコニーに屋根を配置したものをインナーバルコニーと呼ぶ。なお、ベランダは、バルコニーと同義とする。
また、請求項2に記載の建物では、インナーバルコニーまたはインナーテラスが吹き抜け構造となっているので、大空間が得られ、かつ上下階方向の通風が可能となる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の建物において、前記吹き抜けの上部に開閉可能な可動屋根が設けられている。
次に、請求項3に記載の建物の作用を説明する。
請求項3に記載の建物では、吹き抜けの上部に開閉可能な可動屋根を備えているため、吹き抜けの上部に可動屋根が位置しないように可動屋根を退避させれば、インナーテラスの上が開放され、インナーテラスを屋根の無いテラスに変身させることができる。これにより、吹き抜け空間と吹き抜け上方の屋外空間との間で上下方向に通風を行うことができる。
一方、退避位置にあった稼動屋根を吹き抜けの上部に位置させれば、テラスからインナーテラスへと変身させることができる。これにより、雨天時に、テラス床面へ雨水がかかることを防止できる。
なお、スラット可変式シャッタを閉め、かつ吹き抜けの上部に可動屋根を配置することで、テラスの屋外側開口部分を全て塞ぐことができ、防犯性能が向上する。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の建物において、雨滴センサと、前記可動屋根を駆動する可動屋根駆動装置と、前記雨滴センサにより雨滴を検出した際に前記可動屋根を駆動して前記可動屋根を前記吹き抜けの上部に配置する可動屋根制御手段と、を有する。
次に、請求項4に記載の建物の作用を説明する。
請求項4に記載の建物では、雨滴センサにより雨滴が検出されると、可動屋根制御手段が可動屋根駆動装置を制御して可動屋根を自動的に吹き抜けの上部に配置することができる。一方、雨滴が検出されなくなると、可動屋根制御装置は、可動屋根駆動装置を制御して可動屋根を自動的に吹き抜けの上部から退避させることができる。したがって、請求項6に記載の建物では、好天から雨天に転じた場合や、雨天から好天に転じた場合に、自動で可動屋根が移動されるので、人手が掛からない。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の建物において、前記半屋外空間は、水平断面で見た時に、建物内側へ凹む様に凹状に形成されており、前記スラット可変式シャッタは、前記凹状に形成された前記半屋外空間の屋外側の開口を閉止可能で、かつ前記開口を閉止した際には前記外壁に対して面一となるように設けられている。
次に、請求項5に記載の建物の作用を説明する。
請求項7に記載の建物では、スラット可変式シャッタで半屋外空間の屋外側の開口を閉止すると、スラット可変式シャッタは外壁に対して面一となるので、外壁とスラット可変式シャッタとが凹凸することなく一体化してフラット感が得られ、意匠性が向上する。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の建物において、前記スラット可変式シャッタを開閉させるシャッタ駆動手段と、屋外の人体を検出する人体検出手段と、前記人体検出手段による前記人体の検出結果に基いて前記シャッタ駆動手段を制御するシャッタ開閉制御装置と、を有する。
次に、請求項6に記載の建物の作用を説明する。
請求項6に記載の建物では、例えば、庭等の屋外にいる人間を人体検出手段が検出すると、シャッタ開閉制御装置は、シャッタ駆動手段を制御して、スラット可変式シャッタを閉めることができる。
これにより、例えば、庭等の屋外にいる人間が半屋外空間へ進入することを防止できる。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の建物において、前記半屋外空間の洗濯物の有無を検知する洗濯物検知手段を備え、前記シャッタ開閉制御装置は、前記人体検出手段で屋外の人体が検出され、かつ前記洗濯物検知手段で前記洗濯物が検出された際に、前記スラット可変式シャッタが閉じるように前記シャッタ駆動手段を制御する。
次に、請求項7に記載の建物の作用を説明する。
請求項7に記載の建物では、洗濯物検知手段が、半屋外空間に洗濯物が有るか無いかを検知することができる。
ここで、人体検出手段で屋外の人体が検出され、かつ洗濯物検知手段で洗濯物が検出されると、シャッタ開閉制御装置は、スラット可変式シャッタを閉じるようにシャッタ駆動手段を制御する。これにより、例えば、庭等の屋外に侵入した不審者等が洗濯物を盗むことを防止可能となる。
請求項8に記載の発明は、請求項6または請求項7に記載の建物において、前記仕切り部材の鍵が開いているか否かを検知する戸締り検知手段を備え、前記シャッタ開閉制御装置は、前記人体検出手段で屋外の人体が検出され、かつ前記戸締り検知手段で前記鍵が開状態であると検出された際に、前記スラット可変式シャッタが閉じるように前記シャッタ駆動手段を制御する。
次に、請求項8に記載の建物の作用を説明する。
請求項8に記載の建物では、戸締り検知手段が仕切り部材の鍵が開いているか否かを検知することができる。
ここで、人体検出手段で屋外の人体が検出され、かつ戸締り検知手段が仕切り部材の鍵が開いていることを検知すると、シャッタ開閉制御装置は、スラット可変式シャッタを閉じるようにシャッタ駆動手段を制御する。これにより、例えば、屋外に侵入した不審者等が半屋外空間を介して室内に侵入することを防止可能となる。
請求項9に記載の発明は、請求項1〜請求項8の何れか1項に記載の建物において、前記スラットの角度を変更するスラット駆動装置と、室温を検知する室温センサと、前記室温センサで検出した前記室温に基いて前記駆動手段を制御するスラット制御装置と、を有する。
次に、請求項9に記載の建物の作用を説明する。
スラット制御装置は、室温センサで検出した室温に基いてスラット駆動手段を制御し、スラットの角度を変更することができる。
例えば、検出した室温が、予め設定しておいた値(第1の値)を超えた場合に、スラット制御装置はスラット制御装置を制御し、室内に太陽光が入り込まないように、即ち、スラットが日除けとなるようにスラットの角度を変更することができる。これにより、夏季等で室内を冷房している時に、太陽光による室温の上昇を抑えることができ、省エネとなる。
また、検出した室温が、予め設定しておいた値(第2の値)をよりも低い場合に、スラット制御装置はスラット制御装置を制御し、室内に太陽光が入り込むようにスラットの角度を変更することができる。これにより、冬季等で室内を暖房している時に、太陽光によって床等を暖めたり、室温を上昇させることができ、省エネとなる。
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の建物において、風速を計測する風速計測装置と、前記スラット可変式シャッタを開閉させるシャッタ駆動手段と、前記シャッタ駆動手段の駆動を制御する前記シャッタ開閉制御装置と、を備え、前記風速計測装置で計測した風速が予め設定した値を超えた場合に、前記シャッタ開閉制御装置は前記スラット可変式シャッタが閉じるように前記シャッタ駆動手段を制御し、前記スラット制御装置は前記スラットが閉じるように前記スラット駆動装置を制御する。
次に、請求項10に記載の建物の作用を説明する。
請求項10に記載の建物では、風速計測装置で風速を計測することができる。
ここで、風速計測装置で計測した風速が予め設定した値を超えた場合には、シャッタ開閉制御装置はスラット可変式シャッタが閉じるようにシャッタ駆動手段を制御し、スラット制御装置はスラットが閉じるようにスラット駆動装置を制御する。
これにより、例えば、台風等で風が強い場合に、スラット可変式シャッタを風除けとして利用でき、半屋外空間内に強い風が吹き込むことを防止でき、雨が吹き込むことも防止できる。
以上説明したように請求項1に記載の建物ユニットは上記の構成としたので、半屋外空間を、通風、採光、及び防犯を考慮しつつ室内側から有効活用することが可能となる。
請求項2に記載の建物では、インナーテラスまたはインナーバルコニーを通風、採光、及び防犯を考慮しつつ室内側から有効活用することが可能となる。
インナーテラスを吹き抜け構造とすることでで、開放感のあるインナーテラスとすることができ、また、インナーテラスにおいて、上下階方向に通風が可能となる。
インナーバルコニーを吹き抜け構造とすることでで、開放感のあるインナーバルコニーとすることができ、また、インナーバルコニーにおいて、上下階方向に通風が可能となる。
請求項3に記載の建物では、吹き抜けの上部に可動屋根を配置すれば、吹き抜け構造とされたインナーテラスに雨水がかかることを防止でき、吹き抜けの上部から可動屋根を退避させればインナーテラスをテラスに変身させることができ、上下方向の通風を促進できる。
請求項4に記載の建物では、好天から雨天に転じた場合や、雨天から好天に転じた場合に、自動で可動屋根を移動でき、人手が掛からない。
請求項5に記載の建物では、スラット可変式シャッタで半屋外空間の屋外側の開口を閉止することで、外壁とスラット可変式シャッタとが凹凸することなく一体化してフラット感が得られ、意匠性が向上する。
請求項6に記載の建物では、庭等の屋外にいる人間が半屋外空間へ進入することを防止でき、防犯性が向上する。
請求項7に記載の建物では、例えば、庭等の屋外に侵入した不審者等が洗濯物を盗むことを防止可能となり、防犯性が向上する。
請求項8に記載の建物では、仕切り部材の鍵が開いている場合であっても、例えば、屋外に侵入した不審者等が半屋外空間を介して室内に侵入することを防止可能となる。
請求項9に記載の建物では、室温に応じて室内への太陽光の取り込みを制御することで、省エネを図ることができる。
請求項10に記載の建物では、台風等で風が強い場合に、半屋外空間内に強い風が吹き込むことを防止でき、雨が吹き込むことも防止できる。また、風が強い場合に、スラット可変式シャッタを自動で閉め、かつルーバーも自動で閉めるので、スラット可変式シャッタを操作する手間が掛からない。
全てのスラット可変式シャッタが開けられた第1の実施形態に係る建物の斜視図である。 第1の実施形態に係る建物を東西方向に切断した縦断面図である。 全てのスラット可変式シャッタが閉められた第1の実施形態に係る建物の斜視図である。 制御系の概略構成を示すブロック図である。 シャッタの概略構成を示す断面図である。 全てのスラット可変式シャッタが閉められた第2の実施形態に係る建物の斜視図である。 全てのスラット可変式シャッタが開けられた第2の実施形態に係る建物の斜視図である。
[第1の実施形態]
以下、図1〜図4を用いて、本発明に係る建物の第1の実施形態について説明する。
(本実施形態に係る建物の全体構成)
図1に示す本実施形態の建物10は、2階建の戸建住宅であり、平面視形状が東西に長い長方形とされている。なお、図1において、Nは北、Sは南、Eは東、Wは西を示している。
建物10の1階の南西角側にはインナーテラス12が設けられている。インナーテラス12は、後述するインナーバルコニー22の床(インナーテラス12の天井でもある)によって上部が覆われているが、南側、及び西側は開放されている。
また、建物10の1階には、インナーテラス12と1階の部屋14とを行き来可能とする開閉可能な鍵付きのサッシ(一例として引き違い戸)16が設けられている。
インナーテラス12の天井には、西側の縁部に沿って巻取り式のスラット可変式シャッタ18が設けられ、南側の縁部に沿って巻取り式のスラット可変式シャッタ20が設けられている。スラット可変式シャッタ18、及びスラット可変式シャッタ20は、何れも昇降及びスラットの角度変更が電動で行われるタイプのものである。
また、インナーテラス12の天井には、物干し竿を引っ掛けるフック12Aが取り付けられていると共に、物干し竿に干された洗濯物を検出する洗濯物センサ62が取り付けられている。洗濯物センサ62は、反射式光センサ、超音波センサ等を用いることができる。
図3に示すように、スラット可変式シャッタ18を閉めることでスラット可変式シャッタ18と西側外壁面11Wとが面一となり、スラット可変式シャッタ20を閉めることでスラット可変式シャッタ18と南側外壁面11Sとが面一となる。
建物10の2階の南西角側には、インナーテラス12の上方にインナーバルコニー22が設けられている。インナーバルコニー22は、屋根24によって上部が覆われているが、南側、及び西側は開放されている。
建物10の2階には、インナーバルコニー22と2階の部屋26を行き来可能とする鍵付きのサッシ(一例として引き違い戸)28が設けられている。
インナーバルコニー22の天井には、西側の縁部に沿って巻取り式のスラット可変式シャッタ30が設けられ、南側の縁部に沿って巻取り式のスラット可変式シャッタ32が設けられている。スラット可変式シャッタ30、及びスラット可変式シャッタ32は、何れも昇降及びスラットの角度変更が電動で行われるタイプのものである。
図3に示すように、スラット可変式シャッタ30を閉めることでスラット可変式シャッタ30と西側外壁面11Wとが面一となり、スラット可変式シャッタ32を閉めることでスラット可変式シャッタ32と南側外壁面11Sとが面一となる。
また、建物10の南側1階には、やや東寄に、建物内側へ凹形状とされ、南側が開放、東側、西側、及び北側の3方が囲まれたテラス34が設けられている。このテラス34は、上方が開放された吹き抜け構造とされている。
1階には、1階の室内とテラス34とを行き来可能とする開閉可能な鍵付きのサッシ(一例として折れ戸)36が設けられ、2階には、2階の部屋26とテラス34の上部空間とを連通可能とする開閉可能な鍵付きのサッシ(窓)38が設けられている。
屋根24には、テラス34の上方の開口部分を開閉可能とする巻取り式のスラット可変式シャッタ40が内蔵されている。スラット可変式シャッタ40は南北方向へ水平に移動することで、テラス34の上方の開口部分(吹き抜けの上部)を開閉することができる。スラット可変式シャッタ40は、水平移動及びスラットの角度変更が電動で行われるタイプのものである。
建物10の南側には、1階と2階との間、及び屋根24と同一レベルの部分に、テラス34の南側開口部分を横切る梁42、及び梁44が設けられている。
梁44には巻取り式のスラット可変式シャッタ46が設けられており、梁42には巻取り式のスラット可変式シャッタ48が設けられている。スラット可変式シャッタ46、及びスラット可変式シャッタ48は、何れも昇降及びスラットの角度変更が電動で行われるタイプのものである。
梁44のスラット可変式シャッタ46を閉めることによって、梁44と梁42との間の開口部分を閉止することができ、スラット可変式シャッタ46を閉めることでスラット可変式シャッタ46と南側外壁面11Sとが面一となる。
梁42のスラット可変式シャッタ48を閉めることによって、梁42とテラス34の床との間の開口部分を閉止することができ、スラット可変式シャッタ48を閉めることでスラット可変式シャッタ48と南側外壁面11Sとが面一となる。
本実施形態の建物10は、各スラット式シャッタを制御する図4に示す制御装置50を備えている。制御装置50には、屋根24に取り付けられて屋外の風速を計測する風速計52、1階の部屋14の室温を計測する室温センサ54A、2階の部屋26の室温を計測する室温センサ54B、屋外の人間を検知する人体検出センサ56、サッシ16の鍵が掛けられているか否かを検知する戸締りセンサ16S、サッシ36の鍵が掛けられているか否かを検知する戸締りセンサ36S、スラット可変式シャッタ18,20,30,32,40,46,48の駆動装置(図5参照)、建物10の居住者が屋外で携帯するIDカード58が発する電波を受信するアンテナ60、洗濯物センサ62、屋根24に取り付けられて雨滴を検知する雨滴センサ63、室内に設けた操作盤50A等が接続されている。
人体検出センサ56は、例えば建物10の外壁に取り付けられ、人体から発する赤外線を検知する赤外線センサ、テレビカメラ(画像処理にて、人間か否かを判断する手段を含む)等を上げることができるが、人体を検出可能なセンサであれば、光センサ、超音波センサ等、公知の手段を利用できる。
雨滴センサ63は、例えば、雨滴が当たったときの振動を検出する振動センサを用いたタイプ、一対の電極に雨水が接触して電極間に通電が行われたことを検出するタイプ、等の公知のものを利用できる。
本実施形態のスラット可変式シャッタ18,20,30,32,40,46,48の開閉動作、及びスラットの角度変更は、室内に設けた操作盤50Aを操作して手動で行うことができ、自動で行うこともできる。
また、操作盤50Aには、スラット可変式シャッタ18,20,30,32,40,46,48の開閉状態、スラットの角度、雨滴の検出、人間の検出、風速、洗濯物の有無等を表示可能な表示装置(図示せず)が設けられている。
なお、図5には、本実施形態のスラット可変式シャッタ18の概略構成が断面図にて示されている。図5に示すように、スラット可変式シャッタ18は、建物10に取り付けられるボックス82を備え、ボックス82の内部に、複数枚のスラット84を備えたシャッタ本体86の巻き取り、及び送り出しを行うモータ等を含んで構成されるシャッタ駆動装置88、及び複数のスラット84の角度を変更するスラット駆動装置90を備えている。
スラット84はシャッタ駆動装置88で駆動されるチェーン92に回転自在に支持されており、また、スラット駆動装置90とは連結部材94を介して連結されている。各スラット84は、連結部材94を移動することで、例えば、図5の実線と2点鎖線で示す様に角度を変更することができると共に、図示は省略するが、図5においてスラットを縦にしてスラット同士を密着させること、即ち、スラットを閉じることが出来る。
このスラット可変式シャッタ18は、例えば、ブラインドシャッター、シャッターブラインド等と呼ばれる市販のものと同様の構造のものであり、図5に示す構造のものに限らず、公知の他の構造のものを用いることもでき。本実施形態では、スラット可変式シャッタ18に巻取り式のものを用いたが、スラットの角度が変更可能なものであれば、例えば、スラットを重ねて収納するタイプ等、他の形式のシャッタであっても良い。
なお、他のスラット可変式シャッタ20,30,32,40,46,48もスラット可変式シャッタ18と同様の構成である。
スラット可変式シャッタ18,20,30,32,40,46,48のシャッタ本体86は、防犯を考慮すると金属製のものが好ましく、軽量化を図るためには、アルミ等の軽金属製が好ましい。
(作用)
次に、本実施形態の建物10の作用を説明する。
(インナーテラス)
本実施形態の建物10では、1階のサッシ16を開けることで1階の部屋14とインナーテラス12とを連通状態とすることができ、インナーテラス12を室内側から有効活用することができる。
インナーテラス12と屋外との間には、スラット可変式シャッタ18及びスラット可変式シャッタ20が設けられているので、スラット可変式シャッタ18及びスラット可変式シャッタ20を閉めることで、インナーテラス12と屋外とが区画され、インナーテラス12と屋外との間の人の出入りを阻止することができる。
このため、スラット可変式シャッタ18及びスラット可変式シャッタ20を閉めていれば、サッシ16が開いていたとしても、防犯性を確保することが出来る。
スラット可変式シャッタ18のスラット及びスラット可変式シャッタ20のスラットは角度変更が可能なので、スラットとスラットとの間に隙間を設けるようにスラットの角度を調整すれば、インナーテラス12と屋外との間で空気の出入りを行ったり、例えば、スラットを斜め上向きとしてインナーテラス12、及び部屋14への太陽光の採光を行ったり、例えば、スラットを斜め下向きにして外からインナーテラス12や部屋14の内部が見えないように目隠しを行ったり、インナーテラス12や部屋14の中に太陽光線が入り込まないように日除けとして利用できる。また、スラットとスラットとの間に隙間が生じないようにスラットの角度を調整すれば、風や雨がインナーテラス12に吹き込むことを抑えたり、防音(遮音)効果を得ることも出来る。
また、スラット可変式シャッタ18は閉めると西側外壁面11Wと面一となり、スラット可変式シャッタ20は閉めると南側外壁面11Sと面一となり、1階南西部分の外観が凹凸せず、意匠性が向上する。
(インナーバルコニー)
本実施形態の建物10では、2階のサッシ28を開けることで2階の部屋26とインナーバルコニー22とを連通状態とすることができ、インナーバルコニー22を室内側から有効活用することができる。
インナーバルコニー22と屋外との間には、スラット可変式シャッタ30及びスラット可変式シャッタ32が設けられているので、スラット可変式シャッタ30及びスラット可変式シャッタ32が閉められていれば、サッシ28が開いていたとしても防犯性を維持することができる。
スラット可変式シャッタ30のスラット及びスラット可変式シャッタ32のスラットは角度変更が可能なので、1階のスラット可変式シャッタ18及びスラット可変式シャッタ20と同様に、スラットとスラットとの間に隙間を設けるようにスラットの角度を調整すれば、インナーバルコニー22と屋外との間で空気の出入りを行ったり、インナーバルコニー22、及び2階の部屋26への太陽光の採光を行ったり、外からインナーバルコニー22や部屋26の内部が見えないように目隠しを行ったり、インナーバルコニー22や部屋26の中に太陽光線が入り込まないように日除けとして利用できる。また、スラットとスラットとの間に隙間が生じないようにスラットの角度を調整すれば、風や雨がインナーバルコニー22に吹き込むことを抑えたり、防音(遮音)効果を得ることも出来る。
なお、スラット可変式シャッタ30及びスラット可変式シャッタ32は、少し上向に傾斜させることで、地上から2階の室内が見えないように目隠しすることができる。
また、スラット可変式シャッタ30は閉めると西側外壁面11Wと面一となり、スラット可変式シャッタ32は閉めると南側外壁面11Sと面一となり、2階南西部分の外観が凹凸せず、意匠性が向上する。
(テラス)
本実施形態の建物10では、吹き抜け構造とされたテラス34の上方を覆う様にスラット可変式シャッタ40を閉め、かつスラットとスラットとの間の隙間が生じないようにスラットを閉めることで、スラット可変式シャッタ40を屋根として利用することができ、テラス34をインナーテラスに変身させることができる。
そして、1階のサッシ36を開けることで1階の部屋14とテラス34を連通状態とすることができ、テラス34を室内側から有効活用することができる。
テラス34と屋外との間には、スラット可変式シャッタ46及びスラット可変式シャッタ48が設けられているので、スラット可変式シャッタ46及びスラット可変式シャッタ48が閉められていれば、サッシ36が開いていたとしても防犯性を維持することができる。
なお、2階のスラット可変式シャッタ46は開いていて少なくとも1階のスラット可変式シャッタ48が閉められていればある程度の防犯性は確保される。なお、上部のスラット可変式シャッタ40を閉めれば、テラス34の建物外側の開口は全て塞がれ、さらに防犯性は向上する。
スラット可変式シャッタ46、スラット可変式シャッタ48、及びスラット可変式シャッタ40は、各々のスラットの角度変更が可能なので、スラットとスラットとの間に隙間を設けるようにスラットの角度を調整すれば、テラス34と屋外との間で空気の出入りを行ったり、サッシ36を開けてテラス34と1階の部屋14との間の通風を行ったり、サッシ38を開けてテラス34と2階の部屋26との間の通風を行ったり、テラス34、1階の部屋14、及び2階の部屋26への太陽光の採光を行ったり、外からテラス34、部屋14、及び部屋26の内部が見えないように目隠しを行ったり、テラス34、部屋14、及び部屋26の中に太陽光線が入り込まないように日除けとして利用することができる。また、スラットとスラットとの間に隙間が生じないようにスラットの角度を調整すれば、風や雨がテラス34に入ることを抑えたり、防音(遮音)効果を得ることも出来る。
これらスラット可変式シャッタ18,20,30,32,40,46,48の各々の開閉、及び各々のスラットの角度変更は、制御装置50の操作盤50Aを操作することで、各々自由に行うことができる。
また、スラット可変式シャッタ18,20,30,32,40,46,48はスラットの角度を変更可能であるため、スラットの角度を調整することで、最適な調光を容易に行うことができる。
なお、スラット可変式シャッタ46及びスラット可変式シャッタ48は、閉めると南側外壁面11Sと面一となり、南側のテラス部分の外観が凹凸せず、意匠性が向上する。
(シャッタ自動制御)
スラット可変式シャッタ18,20,30,32,40,46,48の各々の開閉、及び各々のスラットの角度変更は、制御装置50によって自動で行うこともできる。以下に、スラット可変式シャッタ18,20,30,32,40,46,48の各々の開閉、及び各々のスラットの角度変更を自動で行う例を説明する。
(室温制御)
例えば、1階の室温センサ54Aで計測した部屋14の室温が予め設定した第1の値を超えた場合には、制御装置50は、例えば南側のスラット可変式シャッタ20,46,48(場合によっては、西側のスラット可変式シャッタ18)を閉め、かつ1階の部屋14の中に太陽光が入り込まないように各々のルーバーの角度を変更し、日除けとする。これにより、夏季等で冷房を行っている場合に室温上昇が抑えられ、省エネとなる。
また、部屋14の室温が予め設定した第2の値よりも低い場合には、制御装置50は、例えば南側のスラット可変式シャッタ20,46,48(場合によっては、西側のスラット可変式シャッタ18)を開ける。これにより、太陽光で部屋14の床等を暖めることができ、冬季等で暖房を行っている場合に省エネとなる。
なお、スラット可変式シャッタ20,46,48(場合によっては、西側のスラット可変式シャッタ18)を閉めた状態を維持し、かつ部屋14の中に日光が入り込むように各々のルーバーの角度を変更する制御としても良い。
さらに、制御装置50は、2階の部屋26においても、2階の室温センサ54Bで計測する部屋26の室温に応じてスラット可変式シャッタ30,32,46(場合によってはスラット可変式シャッタ40)の開閉、及び各々のスラットの角度変更を1階と同様に制御することができ、建物10の省エネを図ることが出来る。
(強風制御)
例えば、風速計52で計測した屋外の風速が予め設定した値を超えた場合は、制御装置50は、全てのスラット可変式シャッタを閉め、かつ全てのスラットに対してスラット間に隙間が生じないように角度変更を行う。これにより、台風等の場合に、強風や雨等がインナーテラス12、インナーバルコニー22、及びテラス34に吹き込むことを防止できる。
なお、全てのサッシ、及びスラット可変式シャッタを閉め、かつ全てのスラットに対してスラット同士を密着させることで、インナーテラス12、インナーバルコニー22、及びテラス34は密閉され、空気による断熱層ができるため、断熱効果が向上し、また、同時に遮音層ともなるので、室内で聞こえる外部の騒音を小さくすることもできる。
(防犯制御)
本実施形態の建物10では、全てのスラット可変式シャッタ(または少なくとも1階のスラット可変式シャッタ18,20,48のみ)を閉めることで、防犯性を高めることが出来るが、庭57等の屋外にいる人間を人体検出センサ56で検出することで、自動で全てのスラット可変式シャッタを閉めることができる。
本実施形態の制御装置50は、庭57等の屋外にいる人間が建物10の居住者であった場合に、スラット可変式シャッタが閉まらないような制御を行うことができる。本実施形態では、居住者とその他の人間とを区別するために、居住者には居住者固有のID番号を含む信号を発信するIDカード58を持たせ、IDカード58が発する電波を屋外のアンテナ60が受信している場合には、庭57等の屋外にいる人間を人体検出センサ56が検出していても、検出した屋外の人間は居住者であると判断する。
ここで、庭57等の屋外にいる人間を人体検出センサ56が検出し、1階のサッシ16の鍵及びサッシ36の鍵の少なくとも一方が開いており、洗濯物センサ62によってインナーバルコニー22に洗濯物があると検出され、かつIDカード58が発する電波をアンテナ60が受信していない場合には、制御装置50は、屋外にいる人間を建物10の居住者でない(即ち、不審者)と判断し、スラット可変式シャッタ18,20,30,32,40,46,48を全て閉める。
これにより、建物10の防犯性が向上し、屋外にいる人間がインナーテラス12、インナーバルコニー22、テラス34、及び建物内に進入することを防止でき、洗濯物の盗難も防止できる。
なお、庭57等の屋外にいる人間を人体検出センサ56が検出し、IDカード58が発する電波をアンテナ60が受信している場合には、制御装置50は、屋外にいる人間を建物10の居住者と判断し、鍵の開閉や、洗濯物の有無に関係なくスラット可変式シャッタ18,20,30,32,40,46,48を駆動せず、その状態を維持する。
なお、防犯制御はこれに限らず、かつIDカード58が発する電波をアンテナ60が受信していない状態で人体検出センサ56が人間を検出した場合には、サッシ16の鍵及びサッシ36の鍵の状態、及び洗濯物センサ62の有無に関係なくスラット可変式シャッタ18,20,30,32,40,46,48を全て閉めても良く、洗濯物の有無に関係なくサッシ16の鍵及びサッシ36の鍵の少なくとも一方が開いている場合にスラット可変式シャッタ18,20,30,32,40,46,48を全て閉めても良い。
(降雨制御)
雨滴センサ63によって雨滴が検出されると、制御装置50は、スラット可変式シャッタ40を閉めると共に、スラット可変式シャッタ40のスラットとスラットとの間に隙間が生じないようにスラットの角度を変更する。これにより、スラット可変式シャッタ40は、テラス34の屋根となる。
なお、その他のスラット可変式シャッタは、全て閉じ、かつスラットは、外側の端部が内側の端部よりも下側となるようにスラットを斜め下方へ傾斜させ、雨が屋内側へ入らないようにする。
このように、本実施形態の建物10では、インナーテラス12、インナーバルコニー22、及びテラス34の屋外側開放部分にスラット可変式シャッタを設けたので、これらを室内側から有効利用でき、スラット可変式シャッタを閉め、かつスラットとスラットとの間に隙間を開けることで、防犯性能を確保しつつ高い換気性能を確保することができる。
なお、本実施形態では、制御装置50は、室温制御、強風制御、防犯制御、及び降雨制御を行うようにしたが、制御装置50に、各スラット式シャッタの開閉やスラットの角度が種々異なった複数のモードを記憶しておき、操作盤50Aを手動で操作してすることで、各々のモードに容易に変更可能とすることも出来る。
モードとしては、例えば、屋根の役目をするスラット可変式シャッタ40は開とし、その他のスラット可変式シャッタは、全て閉め、かつスラットは開とする通常(通風)モード、全てのスラット可変式シャッタを閉じると共に、全てのスラットを閉じる全閉止モード(防犯モード)、全てのスラット可変式シャッタを開ける全開モード等、全てのスラット可変式シャッタを閉じると共に、太陽光の進入を阻止するようにスラットの角度を変更する日よけモード等、種々のモードが考えられる。
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態に係る建物10を図6、及び図7にしたがって説明する。なお、前述した実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
図6、及び図7に示すように、本実施形態の建物10は、西側外壁面11Wから西側に突出するテラス66、及びラーメン構造様のバットレス64が設けられている。テラス66の屋内側には、インナーテラス68が設けられており、1階の部屋からは、サッシ16、インナーテラス68、及びテラス66を介して庭57と出入り自由となっている。また、西側外壁面11Wの2階部分には、バットレス64を臨む位置にサッシ(窓)71が設けられている。
このバットレス64の1階部分には北側部分にスラット可変式シャッタ(図示省略)、西側部分にスラット可変式シャッタ72、及び南側部分にスラット可変式シャッタ74が設けられており、バットレス64の2階部分には北側部分にスラット可変式シャッタ76、西側部分にスラット可変式シャッタ78、及び南側部分にスラット可変式シャッタ80が設けられている。
本実施形態においても、各スラット可変式シャッタの開閉、各々のスラットの角度の変更により、第1の実施形態と同様の作用効果が得られる。
また、本実施形態のテラス66は、インナーテラス68と連結され、さらに北、西、及び南の3方に面しているので、より広く室内空間の拡張が可能となっており、かつ通風性に優れている。
[その他の実施形態]
上記実施形態のテラス34では、1階にスラット可変式シャッタ48、2階にスラット可変式シャッタ46を設けたが、梁44に取り付けた2階のスラット可変式シャッタ46をテラス34の床に到達する移動範囲の長いものとしても良い。これにより、1階のスラット可変式シャッタ48を不要にすることができ、部品点数の削減となる。
上記実施形態では、1階の南西角部をインナーテラス12としたが、床部分を地面と同レベルとして車両の駐車スペースとして利用することもできる。
また、インナーテラス12は、例えば、屋根24に取り付けた太陽光パネルで発電した電力を貯蔵する蓄電池を収納する収納庫として利用しても良い。蓄電池をインナーテラス12に配置した場合、蓄電池に貯めた電力を、自動車のバッテリーの充電に用いることができるように、インナーテラス12に充電装置を設置しても良い。電力を取り出すための充電装置のコンセントは、インナーテラス12の壁面に設けるタイプでも良く、インナーテラス12の天井から下降するタイプとしても良い。
上記実施形態では、室温に応じてスラットの角度を変更したが、例えば、屋根24等に日射センサーを設け、日差しの強弱に応じてスラットの角度を変更しても良い。例えば、日差しが強い場合には、制御装置50は、室内に太陽光が直接的に入り込まないようにスラットの角度を変更する制御を行うことも出来る。
上記実施形態では、地上から室内が見えないように目隠しするために1階のスラットを下向きとし、2階のスラットを上向としたが、例えば、1階と2階との中間部分にスラット可変式シャッタを設けた場合には、1階と2階との中間部分に設けたスラット可変式シャッタのスラットは略水平とすれば良い。
上記実施形態では、地上から室内が見えないように目隠しするために1階のスラットを下向きとし、2階のスラットを上向としたが、例えば、1階と2階との中間部分にスラット可変式シャッタを設けた場合には、1階と2階との中間部分に設けたスラット可変式シャッタのスラットは略水平とすれば良い。
上記実施形態では、上下に昇降して開閉する上下開閉タイプのスラット可変式シャッタを用いたが、縦方向に延びるスラットを複数備えて、横方向に移動する横開閉タイプのスラット可変式シャッタを用いることもできる(例えば、上記実施形態のスラット可変式シャッタを90°向きを変えて取り付けた様な構造のもの)。
上記実施形態では、テラス34の上方の開口部分を閉止するために巻取り式のスラット可変式シャッタ40を用いたが、屋根の役目をするものであれば、巻取り式のスラット可変式シャッタ40を用いなくても良く、例えば、スラットの角度が可変できない通常のシャッタを用いても良く、水平に移動する平板状の部材を用いても良い。
上記実施形態では、スラット可変式シャッタ18,20,30,32,40,46,48に全て電動式のものを用いたが、一部または全てを手動式のものとしても良い。
10 建物
11W 西側外壁面(外壁)
11S 南側外壁面(外壁)
12 インナーテラス(半屋外空間)
14 部屋(室内)
16 サッシ(仕切り部材)
16S センサ(戸締りセンサ)
18 スラット可変式シャッタ
20 スラット可変式シャッタ
22 インナーバルコニー(半屋外空間)
26 部屋
28 サッシ(仕切り部材)
30 スラット可変式シャッタ
32 スラット可変式シャッタ
34 テラス
36 サッシ(仕切り部材)
36S センサ(戸締りセンサ)
38 サッシ(仕切り部材)
40 スラット可変式シャッタ(可動屋根)
46 スラット可変式シャッタ
48 スラット可変式シャッタ
50 制御装置(可動屋根制御装置、シャッタ開閉制御装置、
52 風速計(風計測装置)
54A 室温センサ
54B 室温センサ
56 人体検出センサ
62 洗濯物センサ
63 雨滴センサ
68 インナーテラス
72 スラット可変式シャッタ
74 スラット可変式シャッタ
76 スラット可変式シャッタ
78 スラット可変式シャッタ
80 スラット可変式シャッタ

Claims (10)

  1. 室内空間と屋外空間とを連通する開口部を開閉可能な仕切り部材と、
    前記仕切り部材の屋外側に配置され、少なくとも床部を有する半屋外空間と、
    前記半屋外空間と屋外との間に配置され、角度を変更可能な複数枚のスラットを有するスラット可変式シャッタと、
    を備えた建物。
  2. 前記半屋外空間は、インナーバルコニーまたはインナーテラスであり、下階側空間と上階側空間とが連通する吹き抜け構造となっている、請求項1に記載の建物。
  3. 前記吹き抜けの上部に開閉可能な可動屋根が設けられている、請求項2に記載の建物。
  4. 雨滴センサと、
    前記可動屋根を駆動する可動屋根駆動装置と、
    前記雨滴センサにより雨滴を検出した際に前記可動屋根を駆動して前記可動屋根を前記吹き抜けの上部に配置する可動屋根制御装置と
    を有する請求項3に記載の建物。
  5. 前記半屋外空間は、水平断面で見た時に、建物内側へ凹状に形成されており、
    前記スラット可変式シャッタは、前記凹状に形成された前記半屋外空間の屋外側の開口を閉止可能で、かつ前記開口を閉止した際には前記外壁に対して面一となるように設けられている、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の建物。
  6. 前記スラット可変式シャッタを開閉させるシャッタ駆動手段と、
    屋外の人体を検出する人体検出手段と、
    前記人体検出手段による前記人体の検出結果に基いて前記シャッタ駆動手段を制御するシャッタ開閉制御装置と、
    を有する請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の建物。
  7. 前記半屋外空間の洗濯物の有無を検知する洗濯物検知手段を備え、
    前記シャッタ開閉制御装置は、前記人体検出手段で屋外の人体が検出され、かつ前記洗濯物検知手段で前記洗濯物が検出された際に、前記スラット可変式シャッタが閉じるように前記シャッタ駆動手段を制御する、請求項6に記載の建物。
  8. 前記仕切り部材の鍵が開いているか否かを検知する戸締り検知手段を備え、
    前記シャッタ開閉制御装置は、前記人体検出手段で屋外の人体が検出され、かつ前記戸締り検知手段で前記鍵が開状態であると検出された際に、前記スラット可変式シャッタが閉じるように前記シャッタ駆動手段を制御する、請求項6または請求項7に記載の建物。
  9. 前記スラットの角度を変更するスラット駆動装置と、
    室温を検知する室温センサと、
    前記室温センサで検出した前記室温に基いて前記駆動手段を制御するスラット制御装置と、
    を有する請求項1〜請求項8の何れか1項に記載の建物。
  10. 風速を計測する風速計測装置と、
    前記スラット可変式シャッタを開閉させるシャッタ駆動手段と、
    前記シャッタ駆動手段の駆動を制御する前記シャッタ開閉制御装置と、を備え、
    前記風速計測装置で計測した風速が予め設定した値を超えた場合に、前記シャッタ開閉制御装置は前記スラット可変式シャッタが閉じるように前記シャッタ駆動手段を制御し、前記スラット制御装置は前記スラットが閉じるように前記スラット駆動装置を制御する、請求項9に記載の建物。
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