JP2012017613A - 建物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】1階のサッシ16の外側にインナーテラス12を設け、インナーテラスと屋外との間にスラット可変式シャッタ18,20を設ける。サッシ16を開けることで1階の部屋とインナーテラス12とを連通状態とすることができ、インナーテラス12を室内側から有効活用することができる。スラット可変式シャッタ18,20を閉めることで、インナーテラス12と屋外とが区画され、防犯性を確保することが出来る。スラット可変式シャッタ18,20のスラットは角度変更が可能なので、スラットとスラットとの間に隙間を設けるようにスラットの角度を調整すれば、インナーテラス12と屋外との間で通風を行ったり、部屋への太陽光の採光を行ったり、目隠しや日除けとして利用することも出来る。
【選択図】図3
Description
請求項1に記載の建物では、仕切り部材を開けることで室内空間と屋外空間とを半屋外空間を介して連通状態とすることができ、仕切り部材を閉めることで室内空間と半屋外空間とを非連通状態とすることができる。仕切り部材を開けて室内空間と半屋外空間とを連通状態とすることで、半屋外空間を室内側から有効活用することができる。
なお、半屋外空間は、建物の外壁よりも外側に配置され、かつ屋根のある空間を意味する。
半屋外空間が建物1階に設けられるインナーテラスの場合には、スラット可変式シャッタを閉めることで、インナーテラスと屋外とが区画され、インナーテラスへの進入を阻止することができる。
また、1階の室内と屋外との間でスラット可変式シャッタを介して空気の出入り、即ち通風を可能としつつ、外側から1階の室内が見えないように目隠しを行うことができ、インナーテラスや1階の室内へ太陽光線が入り込まないように日除けとしても利用できる。
また、上階の室内と屋外との間でスラット可変式シャッタを介して空気の出入り、即ち通風を可能としつつ、外側から上階の室内が見えないように目隠しを行うことができ、インナーバルコニーや上階の室内へ太陽光線が入り込まないように日除けとしても利用できる。
また、「バルコニー」は、2階以上に設けられて2階以上の室内から屋外へ出ることのできる床を有する屋根が無いスペースを意味し、バルコニーに屋根を配置したものをインナーバルコニーと呼ぶ。なお、ベランダは、バルコニーと同義とする。
また、請求項2に記載の建物では、インナーバルコニーまたはインナーテラスが吹き抜け構造となっているので、大空間が得られ、かつ上下階方向の通風が可能となる。
請求項3に記載の建物では、吹き抜けの上部に開閉可能な可動屋根を備えているため、吹き抜けの上部に可動屋根が位置しないように可動屋根を退避させれば、インナーテラスの上が開放され、インナーテラスを屋根の無いテラスに変身させることができる。これにより、吹き抜け空間と吹き抜け上方の屋外空間との間で上下方向に通風を行うことができる。
なお、スラット可変式シャッタを閉め、かつ吹き抜けの上部に可動屋根を配置することで、テラスの屋外側開口部分を全て塞ぐことができ、防犯性能が向上する。
請求項4に記載の建物では、雨滴センサにより雨滴が検出されると、可動屋根制御手段が可動屋根駆動装置を制御して可動屋根を自動的に吹き抜けの上部に配置することができる。一方、雨滴が検出されなくなると、可動屋根制御装置は、可動屋根駆動装置を制御して可動屋根を自動的に吹き抜けの上部から退避させることができる。したがって、請求項6に記載の建物では、好天から雨天に転じた場合や、雨天から好天に転じた場合に、自動で可動屋根が移動されるので、人手が掛からない。
請求項7に記載の建物では、スラット可変式シャッタで半屋外空間の屋外側の開口を閉止すると、スラット可変式シャッタは外壁に対して面一となるので、外壁とスラット可変式シャッタとが凹凸することなく一体化してフラット感が得られ、意匠性が向上する。
請求項6に記載の建物では、例えば、庭等の屋外にいる人間を人体検出手段が検出すると、シャッタ開閉制御装置は、シャッタ駆動手段を制御して、スラット可変式シャッタを閉めることができる。
これにより、例えば、庭等の屋外にいる人間が半屋外空間へ進入することを防止できる。
請求項7に記載の建物では、洗濯物検知手段が、半屋外空間に洗濯物が有るか無いかを検知することができる。
ここで、人体検出手段で屋外の人体が検出され、かつ洗濯物検知手段で洗濯物が検出されると、シャッタ開閉制御装置は、スラット可変式シャッタを閉じるようにシャッタ駆動手段を制御する。これにより、例えば、庭等の屋外に侵入した不審者等が洗濯物を盗むことを防止可能となる。
請求項8に記載の建物では、戸締り検知手段が仕切り部材の鍵が開いているか否かを検知することができる。
スラット制御装置は、室温センサで検出した室温に基いてスラット駆動手段を制御し、スラットの角度を変更することができる。
請求項10に記載の建物では、風速計測装置で風速を計測することができる。
ここで、風速計測装置で計測した風速が予め設定した値を超えた場合には、シャッタ開閉制御装置はスラット可変式シャッタが閉じるようにシャッタ駆動手段を制御し、スラット制御装置はスラットが閉じるようにスラット駆動装置を制御する。
インナーテラスを吹き抜け構造とすることでで、開放感のあるインナーテラスとすることができ、また、インナーテラスにおいて、上下階方向に通風が可能となる。
インナーバルコニーを吹き抜け構造とすることでで、開放感のあるインナーバルコニーとすることができ、また、インナーバルコニーにおいて、上下階方向に通風が可能となる。
以下、図1〜図4を用いて、本発明に係る建物の第1の実施形態について説明する。
(本実施形態に係る建物の全体構成)
図1に示す本実施形態の建物10は、2階建の戸建住宅であり、平面視形状が東西に長い長方形とされている。なお、図1において、Nは北、Sは南、Eは東、Wは西を示している。
また、建物10の1階には、インナーテラス12と1階の部屋14とを行き来可能とする開閉可能な鍵付きのサッシ(一例として引き違い戸)16が設けられている。
インナーバルコニー22の天井には、西側の縁部に沿って巻取り式のスラット可変式シャッタ30が設けられ、南側の縁部に沿って巻取り式のスラット可変式シャッタ32が設けられている。スラット可変式シャッタ30、及びスラット可変式シャッタ32は、何れも昇降及びスラットの角度変更が電動で行われるタイプのものである。
1階には、1階の室内とテラス34とを行き来可能とする開閉可能な鍵付きのサッシ(一例として折れ戸)36が設けられ、2階には、2階の部屋26とテラス34の上部空間とを連通可能とする開閉可能な鍵付きのサッシ(窓)38が設けられている。
梁44には巻取り式のスラット可変式シャッタ46が設けられており、梁42には巻取り式のスラット可変式シャッタ48が設けられている。スラット可変式シャッタ46、及びスラット可変式シャッタ48は、何れも昇降及びスラットの角度変更が電動で行われるタイプのものである。
雨滴センサ63は、例えば、雨滴が当たったときの振動を検出する振動センサを用いたタイプ、一対の電極に雨水が接触して電極間に通電が行われたことを検出するタイプ、等の公知のものを利用できる。
また、操作盤50Aには、スラット可変式シャッタ18,20,30,32,40,46,48の開閉状態、スラットの角度、雨滴の検出、人間の検出、風速、洗濯物の有無等を表示可能な表示装置(図示せず)が設けられている。
なお、他のスラット可変式シャッタ20,30,32,40,46,48もスラット可変式シャッタ18と同様の構成である。
スラット可変式シャッタ18,20,30,32,40,46,48のシャッタ本体86は、防犯を考慮すると金属製のものが好ましく、軽量化を図るためには、アルミ等の軽金属製が好ましい。
次に、本実施形態の建物10の作用を説明する。
(インナーテラス)
本実施形態の建物10では、1階のサッシ16を開けることで1階の部屋14とインナーテラス12とを連通状態とすることができ、インナーテラス12を室内側から有効活用することができる。
このため、スラット可変式シャッタ18及びスラット可変式シャッタ20を閉めていれば、サッシ16が開いていたとしても、防犯性を確保することが出来る。
本実施形態の建物10では、2階のサッシ28を開けることで2階の部屋26とインナーバルコニー22とを連通状態とすることができ、インナーバルコニー22を室内側から有効活用することができる。
また、スラット可変式シャッタ30は閉めると西側外壁面11Wと面一となり、スラット可変式シャッタ32は閉めると南側外壁面11Sと面一となり、2階南西部分の外観が凹凸せず、意匠性が向上する。
本実施形態の建物10では、吹き抜け構造とされたテラス34の上方を覆う様にスラット可変式シャッタ40を閉め、かつスラットとスラットとの間の隙間が生じないようにスラットを閉めることで、スラット可変式シャッタ40を屋根として利用することができ、テラス34をインナーテラスに変身させることができる。
また、スラット可変式シャッタ18,20,30,32,40,46,48はスラットの角度を変更可能であるため、スラットの角度を調整することで、最適な調光を容易に行うことができる。
なお、スラット可変式シャッタ46及びスラット可変式シャッタ48は、閉めると南側外壁面11Sと面一となり、南側のテラス部分の外観が凹凸せず、意匠性が向上する。
スラット可変式シャッタ18,20,30,32,40,46,48の各々の開閉、及び各々のスラットの角度変更は、制御装置50によって自動で行うこともできる。以下に、スラット可変式シャッタ18,20,30,32,40,46,48の各々の開閉、及び各々のスラットの角度変更を自動で行う例を説明する。
例えば、1階の室温センサ54Aで計測した部屋14の室温が予め設定した第1の値を超えた場合には、制御装置50は、例えば南側のスラット可変式シャッタ20,46,48(場合によっては、西側のスラット可変式シャッタ18)を閉め、かつ1階の部屋14の中に太陽光が入り込まないように各々のルーバーの角度を変更し、日除けとする。これにより、夏季等で冷房を行っている場合に室温上昇が抑えられ、省エネとなる。
例えば、風速計52で計測した屋外の風速が予め設定した値を超えた場合は、制御装置50は、全てのスラット可変式シャッタを閉め、かつ全てのスラットに対してスラット間に隙間が生じないように角度変更を行う。これにより、台風等の場合に、強風や雨等がインナーテラス12、インナーバルコニー22、及びテラス34に吹き込むことを防止できる。
本実施形態の建物10では、全てのスラット可変式シャッタ(または少なくとも1階のスラット可変式シャッタ18,20,48のみ)を閉めることで、防犯性を高めることが出来るが、庭57等の屋外にいる人間を人体検出センサ56で検出することで、自動で全てのスラット可変式シャッタを閉めることができる。
雨滴センサ63によって雨滴が検出されると、制御装置50は、スラット可変式シャッタ40を閉めると共に、スラット可変式シャッタ40のスラットとスラットとの間に隙間が生じないようにスラットの角度を変更する。これにより、スラット可変式シャッタ40は、テラス34の屋根となる。
次に、第2の実施形態に係る建物10を図6、及び図7にしたがって説明する。なお、前述した実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
図6、及び図7に示すように、本実施形態の建物10は、西側外壁面11Wから西側に突出するテラス66、及びラーメン構造様のバットレス64が設けられている。テラス66の屋内側には、インナーテラス68が設けられており、1階の部屋からは、サッシ16、インナーテラス68、及びテラス66を介して庭57と出入り自由となっている。また、西側外壁面11Wの2階部分には、バットレス64を臨む位置にサッシ(窓)71が設けられている。
また、本実施形態のテラス66は、インナーテラス68と連結され、さらに北、西、及び南の3方に面しているので、より広く室内空間の拡張が可能となっており、かつ通風性に優れている。
上記実施形態のテラス34では、1階にスラット可変式シャッタ48、2階にスラット可変式シャッタ46を設けたが、梁44に取り付けた2階のスラット可変式シャッタ46をテラス34の床に到達する移動範囲の長いものとしても良い。これにより、1階のスラット可変式シャッタ48を不要にすることができ、部品点数の削減となる。
11W 西側外壁面(外壁)
11S 南側外壁面(外壁)
12 インナーテラス(半屋外空間)
14 部屋(室内)
16 サッシ(仕切り部材)
16S センサ(戸締りセンサ)
18 スラット可変式シャッタ
20 スラット可変式シャッタ
22 インナーバルコニー(半屋外空間)
26 部屋
28 サッシ(仕切り部材)
30 スラット可変式シャッタ
32 スラット可変式シャッタ
34 テラス
36 サッシ(仕切り部材)
36S センサ(戸締りセンサ)
38 サッシ(仕切り部材)
40 スラット可変式シャッタ(可動屋根)
46 スラット可変式シャッタ
48 スラット可変式シャッタ
50 制御装置(可動屋根制御装置、シャッタ開閉制御装置、
52 風速計(風計測装置)
54A 室温センサ
54B 室温センサ
56 人体検出センサ
62 洗濯物センサ
63 雨滴センサ
68 インナーテラス
72 スラット可変式シャッタ
74 スラット可変式シャッタ
76 スラット可変式シャッタ
78 スラット可変式シャッタ
80 スラット可変式シャッタ
Claims (10)
- 室内空間と屋外空間とを連通する開口部を開閉可能な仕切り部材と、
前記仕切り部材の屋外側に配置され、少なくとも床部を有する半屋外空間と、
前記半屋外空間と屋外との間に配置され、角度を変更可能な複数枚のスラットを有するスラット可変式シャッタと、
を備えた建物。 - 前記半屋外空間は、インナーバルコニーまたはインナーテラスであり、下階側空間と上階側空間とが連通する吹き抜け構造となっている、請求項1に記載の建物。
- 前記吹き抜けの上部に開閉可能な可動屋根が設けられている、請求項2に記載の建物。
- 雨滴センサと、
前記可動屋根を駆動する可動屋根駆動装置と、
前記雨滴センサにより雨滴を検出した際に前記可動屋根を駆動して前記可動屋根を前記吹き抜けの上部に配置する可動屋根制御装置と
を有する請求項3に記載の建物。 - 前記半屋外空間は、水平断面で見た時に、建物内側へ凹状に形成されており、
前記スラット可変式シャッタは、前記凹状に形成された前記半屋外空間の屋外側の開口を閉止可能で、かつ前記開口を閉止した際には前記外壁に対して面一となるように設けられている、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の建物。 - 前記スラット可変式シャッタを開閉させるシャッタ駆動手段と、
屋外の人体を検出する人体検出手段と、
前記人体検出手段による前記人体の検出結果に基いて前記シャッタ駆動手段を制御するシャッタ開閉制御装置と、
を有する請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の建物。 - 前記半屋外空間の洗濯物の有無を検知する洗濯物検知手段を備え、
前記シャッタ開閉制御装置は、前記人体検出手段で屋外の人体が検出され、かつ前記洗濯物検知手段で前記洗濯物が検出された際に、前記スラット可変式シャッタが閉じるように前記シャッタ駆動手段を制御する、請求項6に記載の建物。 - 前記仕切り部材の鍵が開いているか否かを検知する戸締り検知手段を備え、
前記シャッタ開閉制御装置は、前記人体検出手段で屋外の人体が検出され、かつ前記戸締り検知手段で前記鍵が開状態であると検出された際に、前記スラット可変式シャッタが閉じるように前記シャッタ駆動手段を制御する、請求項6または請求項7に記載の建物。 - 前記スラットの角度を変更するスラット駆動装置と、
室温を検知する室温センサと、
前記室温センサで検出した前記室温に基いて前記駆動手段を制御するスラット制御装置と、
を有する請求項1〜請求項8の何れか1項に記載の建物。 - 風速を計測する風速計測装置と、
前記スラット可変式シャッタを開閉させるシャッタ駆動手段と、
前記シャッタ駆動手段の駆動を制御する前記シャッタ開閉制御装置と、を備え、
前記風速計測装置で計測した風速が予め設定した値を超えた場合に、前記シャッタ開閉制御装置は前記スラット可変式シャッタが閉じるように前記シャッタ駆動手段を制御し、前記スラット制御装置は前記スラットが閉じるように前記スラット駆動装置を制御する、請求項9に記載の建物。
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