JPH11323478A - レーザー切断性に優れた厚鋼板およびその製造方法 - Google Patents

レーザー切断性に優れた厚鋼板およびその製造方法

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JPH11323478A
JPH11323478A JP12934098A JP12934098A JPH11323478A JP H11323478 A JPH11323478 A JP H11323478A JP 12934098 A JP12934098 A JP 12934098A JP 12934098 A JP12934098 A JP 12934098A JP H11323478 A JPH11323478 A JP H11323478A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れたレーザ切断性を有する鋼板およびその
製造方法を提案する。 【解決手段】 重量%で、Cr:0.05〜0.5 %、Al:0.02
〜2.0 %を含み、さらにCu:0.05〜0.5 %およびNi:0.
05〜0.5 %のうち1種以上を 0.02 ≦Al+Cu+Ni≦2.0
の範囲で含有する鋼スラブを、1000〜1300℃の温度範囲
に好ましくは2h以下加熱したのち、950 〜1050℃の温
度範囲での滞留時間を100s以上とする熱間圧延を施す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般溶接構造物、
海洋構造物、ラインパイプ、圧力容器、橋梁等の使途に
好適な、厚板圧延や鋼帯圧延などのプロセスで製造され
る厚鋼板に関する。
【0002】
【従来の技術】厚鋼板の切断加工は、従来よりガス切断
が主流であった。しかし、近年、レーザ加工技術の進歩
がめざましく、大出力(3〜6kW)発振器を有するレー
ザ加工機も実用化され、レーザ切断が厚鋼板の切断加工
に利用されるようになってきた。レーザ切断は、切断面
の精度に優れ、切断幅、熱影響部が小さく、自動化、無
人化が可能なこと、騒音および粉塵が小さいことなどの
利点があるが、従来のガス切断に比べ切断品質の安定性
が低いという問題があった。しかし、最近では、光学機
器の進歩や出力の増加によりレーザ切断の切断品質安定
性は、かなり改善され、厚鋼板の切断加工におけるレー
ザ切断の利用はさらに拡大されつつある。
【0003】しかしながら、厚鋼板のレーザ切断は、薄
鋼板の場合に比べ、レーザ出力、レンズ焦点距離、切断
速度等の切断条件の適正範囲が狭く安定した切断が行い
にくく、さらに鋼板の表面状態に強く影響されることが
明らかになってきている。このような問題に対し、例え
ば、特開平5-112821号公報には、レーザ切断性を劣化さ
せるSi、Mn、Alを適正量に制限し、さらにスラブ加熱温
度を1050〜1300℃とし、800 ℃以上で圧延を終了し冷却
する、レーザ切断性に優れた厚鋼板の製造方法が提案さ
れている。この方法によれば、鋼板表面のスケール密着
性が良好とならないためレーザ切断のピアス性、切断持
続性が良くなるとしている。
【0004】一方、特開平7-48622 号公報には、各圧下
直後または2パス圧下直後に高圧水で水冷しながら熱間
圧延を行い、圧延終了温度を850 ℃以下とする、スケー
ルが黒色で薄くタイト性の優れた鋼板の製造方法が提案
されている。また、特開平7-48623 号公報には、各圧下
直後に高圧水で水冷しながら熱間圧延を行い、圧延終了
後直ちに800 〜700 ℃の温度まで水冷する、スケールが
黒色で薄くタイト性の優れた鋼板の製造方法が提案され
ている。鋼板にこのようなスケールを形成することによ
りレーザ切断性が良好になるとしている。
【0005】また、特開平8-3692号公報には、スケール
の表面粗さをRa:3.0 μm 以下とし、Cu+Ni+Crを0.
3wt %以上含有するレーザ切断用鋼板が提案されてい
る。また、特開平9-279305号公報には、0.005 〜0.1 wt
%の微量Moを含有しスケール層の厚みを10〜60μm とし
た、安定したレーザー切断性を有する鋼材が提案されて
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
5-112821号公報に記載された技術では、スケール密着性
が低く、スケールの部分的剥離等により鋼板の美麗性が
低下し外観不良となる場合があり、また、特開平7-4862
2 号公報および特開平7-48623 号公報に記載された技術
では、圧延中の水冷強化や、鋼板温度の厳密な制御を必
要とし製造上の制約が多く、また水冷や温度制御のため
に設備を新設あるいは増強する必要があり、コスト高と
なるなど問題があった。
【0007】また、特開平8-3692号公報に記載された技
術では、レーザ切断を安定して行うにはまだ不十分であ
り、さらにスケールの表面粗さを調整するために頻繁な
ロール替えを必要とし、また高価な合金元素である、C
u、Ni、Crを比較的多量添加を必要とするなど、製造上
の制約や経済的な問題があった。特開平9-279305号公報
に記載された技術では、スケール厚さを調整するため
に、圧下条件や冷却条件を微妙に調整する必要があり、
また微量とはいえ高価な合金元素であるMoを含有させる
必要があるなど、製造上の制約やコスト的な問題が残さ
れていた。
【0008】本発明は、上記した状況に鑑み、安価で、
優れたレーザ切断性を有する鋼板およびその製造方法を
提案することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために、鋼板のレーザ切断について鋭意検討
した。鋼板のレーザ切断においては、レーザビームのエ
ネルギーを効率よく熱エネルギーに変換し鋼板を急速加
熱するとともに、酸化反応により発生する熱をも効率的
に用いることが、切断を安定して継続するために重要と
なる。しかし、レーザビーム幅は極めて狭く、照射面積
が狭いためレーザビーム照射により鋼板に負荷される熱
衝撃は大きく、発生する熱応力により従来の状態の表面
スケールでは破壊され剥離する。
【0010】このスケールの破壊剥離が発生すると、鋼
板の切断を安定に維持することが困難となる。そして、
本発明者らは、このスケールの破壊剥離を防止するため
には、表面スケールを空隙の少ない、地鉄との密着性に
優れたスケールに制御することが重要であり、そのため
に、Cr、AlとCuまたはNiを選択し、その含有量を調整
し、さらに熱間圧延条件を適正条件とするのがよいとの
知見を得た。
【0011】本発明は、上記知見に基づき、さらに検討
した結果構成されたものである。すなわち、第1の本発
明は、重量%で、Cr:0.05〜0.5 %、Al:0.02〜2.0 %
を含み、さらに、Cu:0.05〜0.5 %およびNi:0.05〜0.
5 %のうち1種または2種を次(1)式 0.02 ≦Al+Cu+Ni≦2.0 ……(1) (ここに、Al:Al含有量(重量%)、Cu:Cu含有量(重
量%)、Ni:Ni含有量(重量%))を満足するように含
有し、好ましくはかつ表面のスケール層が地鉄との界面
にAl2O3 含有層を有することを特徴とするレーザ切断性
に優れた厚鋼板である。
【0012】また、第1の本発明では、重量%で、C:
0.25%以下、Si:0.3 %以下、Mn:1.5 %以下、Cr:0.
05〜0.5 %、Al:0.02〜2.0 %を含み、さらに、Cu:0.
05〜0.5 %およびNi:0.05〜0.5 %のうち1種または2
種を次(1)式 0.02 ≦Al+Cu+Ni≦2.0 ……(1) (ここに、Al:Al含有量(重量%)、Cu:Cu含有量(重
量%)、Ni:Ni含有量(重量%))を満足するように含
有し、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成として
もよく、また、前記厚鋼板は、表面のスケール層が地鉄
との界面にAl2O3含有層を有するのが好ましい。また、
第1の本発明では、上記した組成に加えてさらに重量%
で、N:0.01%以下を含有してもよく、また、さらに重
量%で、Nb:0.005 〜0.08%、V:0.005 〜0.1 %、M
o:0.05〜0.5 %、Ti:0.005 〜0.01%から選ばれた1
種または2種以上を含有してもよい。
【0013】また、第2の本発明は、鋼スラブを、重量
%で、Cr:0.05〜0.5 %、Al:0.02〜2.0 %を含み、さ
らに、Cu:0.05〜0.5 %およびNi:0.05〜0.5 %のうち
1種または2種を次(1)式 0.02 ≦Al+Cu+Ni≦2.0 ……(1) (ここに、Al:Al含有量(重量%)、Cu:Cu含有量(重
量%)、Ni:Ni含有量(重量%))を満足するように含
有し、さらに好ましくはC:0.25%以下、Si:0.3 %以
下、Mn:1.5 %以下を含み、残部Feおよび不可避的不純
物からなる組成の鋼スラブとして、該鋼スラブを、1000
〜1300℃の温度範囲に、好ましくは2h 以下加熱したの
ち、950 〜1050℃の温度範囲での滞留時間を100s以上と
する熱間圧延を施して厚鋼板とすることを特徴とするレ
ーザ切断性に優れた厚鋼板の製造方法である。
【0014】また、第2の本発明では、前記組成に加え
て、重量%で、N:0.01%以下を含有するのが好まし
く、また、前記組成に加えて、さらに重量%で、Nb:0.
005 〜0.08%、V:0.005 〜0.1 %、Mo:0.05〜0.5
%、Ti:0.005 〜0.01%から選ばれた1種または2種以
上を含有するのが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】まず、第1の本発明の化学組成の
限定理由について説明する。 Cr:0.05〜0.5 % Crは、鋼板表面に形成されるスケール中に拡散しスケー
ルの空隙度を低下させ、レーザビームのエネルギーを鋼
板に効率よく伝達させレーザ切断性を向上させる効果を
示す。このような効果を得るためには、0.05%以上の含
有を必要とするが、0.5 %を超える含有は、スケール厚
が増大しかえって切断性を劣化させる。また、0.5 %を
超える含有は溶接部靱性や低温割れ感受性を高める。こ
のようなことから、Crは0.05〜0.5 %の範囲に限定し
た。
【0016】Al:0.02〜2.0 % Alは圧延中に酸化され、地鉄とスケールとの界面にAl2O
3 を含有する薄層を形成し、表面スケールの地鉄との密
着性を飛躍的に向上させる。スケールと地鉄との密着性
が向上したことにより、スケールがレーザビームの良好
なエネルギー吸収体として作用し、レーザ切断性が向上
する。このような効果は、Alを0.02%以上含有した場合
に認められるが、2.0 %を超えるとスケール厚み、およ
び界面の薄層の厚みが厚くなりすぎて、地鉄切断に供さ
れるエネルギーが減少しレーザ切断性が低下する。この
ため、Alは0.02〜2.0 %の範囲に限定した。
【0017】Cu:0.05〜0.5 %およびNi:0.05〜0.5 %
のうち1種または2種 CuおよびNiは、Alとともに添加すると、スケールの密着
性を向上させ、レーザ切断性を改善する。本発明では、
レーザ切断性の改善のため、Alの含有に加えてCuおよび
Niのうち1種または2種含有できる。Alの添加により、
地鉄との界面にAl2O3 を含有する薄層が形成され、レー
ザ切断性が飛躍的に向上するが、CuおよびNiは、このAl
添加によるレーザ切断性の向上効果を補完する。この補
完効果は、Cuが0.05%以上、Niが0.05%以上の含有で認
められる。一方、Cuが0.5 %、Niが0.5 %を超えて含有
されると、形成されるスケールが厚くなりすぎ、Al添加
によるレーザ切断性の向上効果が減少する。このため、
Cuは0.05〜0.5 %、Niは0.05〜0.5 %の範囲とするのが
好ましい。
【0018】上記したようにレーザ切断性向上に関して
Cu、Niは、、Alとの相互作用があるが、本発明では、Al
+Cu+Ni量を、次(1)式 0.02 ≦Al+Cu+Ni≦2.0 ……(1) (ここに、Al:Al含有量(重量%)、Cu:Cu含有量(重
量%)、Ni:Ni含有量(重量%))を満足する範囲に限
定する。Al+Cu+Ni量が、0.02%未満では、レーザ切断
性の向上が認められない。また、Al+Cu+Ni量が、2.0
%を超えると、形成されるスケールが厚くなりすぎ、Al
添加によるレーザ切断性の向上効果が減少する。
【0019】上記した組成にすることにより、地鉄とス
ケールとの界面にAl2O3 を含有する薄層が形成される。
これにより、スケールの密着性が向上しレーザ切断性が
改善される。この薄層の厚みは3μm 以上30μm 以下と
するのが好ましい。 C:0.25%以下 Cは、レーザ切断性にはほとんど影響しないが、強度を
確保するために必要な元素であり所望の鋼板強度に応じ
含有される。しかし、0.25%を超えると、溶接性が劣化
するため、0.25%を上限とするのが好ましい。
【0020】Si:0.3 %以下 Siは、脱酸剤として作用するとともに、強度を向上させ
る元素であり、スケールの密着性をわずかに向上させ
る。これらの効果は0.05%以上の含有で顕著に認められ
るが、しかし、0.3 %を超える含有は、溶接性を劣化さ
せる。このため、Siは0.3 %以下好ましくは0.05〜0.26
%とするのが好ましい。
【0021】Mn:1.5 %以下 Mnは、強度および靱性を確保するために必要な元素であ
り、スケールの密着性をわずかに向上させる。これらの
効果は好ましくは0.2 %以上の含有で顕著に認められる
が、しかし、1.5 %を超える含有は、溶接割れ感受性が
高くなる。このため、Mnは1.5 %以下とするのが好まし
い。より好ましくは0.2 〜1.5 %である。
【0022】N:0.01%以下 Nは、レーザ切断性に影響する元素ではないが、多すぎ
ると溶接性を劣化させるため、0.01%以下に限定した。 Nb:0.005 〜0.08%、V:0.005 〜0.01%、Mo:0.05〜
0.5 %、Ti:0.005 〜0.01%から選ばれた1種または2
種以上 Nb、V、Mo、Tiは、いずれも、レーザ切断性に影響する
元素ではないが、強度、靱性等の機械的性質向上のため
の組織制御に効果のある元素であり、必要に応じ、これ
ら元素のうちから1種または2種以上含有できる。Nb:
0.005 %未満、V:0.005 %未満、Mo:0.05%未満、T
i:0.005 %未満では、これらの効果が顕著に認められ
ない。一方、Nb:0.08%、V:0.1 %、Mo:0.5 %、T
i:0.01%を超えると、溶接熱影響部の靱性劣化や硬化
性の上昇などの要因となるためそれぞれ上限とするのが
好ましい。
【0023】本発明では、上記した化学成分以外は残部
Feおよび不可避的不純物である。不可避的不純物とし
て、P、Sはそれぞれ0.05%以下とするのが好ましい。
P、Sがそれぞれ0.05%を超えるとレーザ切断性を劣化
させる恐れがある。つぎに、第2の本発明である、厚鋼
板の製造方法について説明する。好ましくは上記した組
成の鋼を、通常公知の溶製方法で溶製し、造塊法または
連続鋳造法で凝固させたのち、圧延素材(鋼スラブ)と
するのが好ましい。ついでこれら鋼スラブを、加熱炉で
1000〜1300℃の温度範囲に加熱する。スラブ加熱温度が
1000℃未満では、1次スケールの形成過程でスケールと
地鉄の界面の凹凸が小さくなり、十分な2次スケールの
密着性が得られない。また、スラブ加熱温度が1300℃を
超えると、スラブ表面の酸化が著しくなり、かえって1
次スケールと地鉄の界面の凹凸が小さくなり2次スケー
ルの密着性が劣化する。このような現象は加熱時間が長
くなると1000〜1300℃の温度範囲においても発生する。
このため、スラブ加熱時間は2h以下とするのが好まし
い。
【0024】鋼スラブは、加熱されたのち、熱間圧延に
より所望の板厚の厚鋼板とされる。本発明では、この熱
間圧延工程において、950 〜1050℃の温度範囲における
圧延時の積算滞留時間を100s以上とする。950 〜1050℃
という高温度範囲において100s以上滞留させることによ
り、上記したCr、Al、Cu、Niの作用が一層促進され、地
鉄とスケールとの界面にAl2O3 を含有する薄層が形成さ
れるとともに、鋼板表面のスケールが均一に形成され、
レーザ切断性が向上し、しかも切断の安定性が増加す
る。圧延の滞留温度が950 ℃未満では、上記した効果が
十分に得られない。また、圧延の滞留温度が1050℃を超
えると1次スケールの形成が著しくなり、界面の凹凸が
小さくなりそのため、2次スケールの密着性が劣化しレ
ーザ切断性が劣化する。
【0025】
【実施例】表1に示す組成の鋼スラブ(200 〜310 mm
厚)に、表2に示す熱間圧延条件で熱間圧延を施し、圧
延後空冷して板厚20mmの厚鋼板とした。これら厚鋼板に
ついて、レーザ切断性を調査した。レーザ切断性は、5.
5kW 出力の炭酸ガスレーザを用い、酸素圧力0.3kgf/cm2
として、切断速度を変化して厚鋼板をレーザ切断した。
鋼板裏面側でドロスの付着が見られない限界切断速度を
求め、0、1、2の3段階に区分して評価した。レーザ
切断性の評価0は限界切断速度が0.8mm/min 以下の場合
であり、評価1は限界切断速度が0.8mm/min 超1.1mm/mi
n 以下、評価2は限界切断速度が1.1mm/min超の場合で
ある。
【0026】レーザ切断性の評価結果を表2に示す。
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】本発明例鋼板のレーザ切断性は、本発明の
範囲を外れる比較例に比べ、優れている。Cr、Al、Cu、
Ni含有量が本発明の範囲内であり、スケールに地鉄との
界面にAl2O3 を含む薄層が形成された例が、評価2であ
り、レーザ切断性がもっとも優れている。Al2O3 を含む
薄層の形成が少ないか、スケール厚が厚くなった例で
は、評価1となり、レーザ切断性が若干劣化している。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、良好なレーザ切断性を
有する厚鋼板が得られ、レーザ切断加工の品質、精度が
向上し、しかも安定したレーザ切断が可能となるうえ、
切断能率が大幅に向上し、産業上格段の効果を奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荒木 清己 岡山県倉敷市水島川崎通1丁目(番地な し) 川崎製鉄株式会社水島製鉄所内 (72)発明者 八若 徹 岡山県倉敷市水島川崎通1丁目(番地な し) 川崎製鉄株式会社水島製鉄所内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%で、 Cr:0.05〜0.5 %、 Al:0.02〜2.0 % を含み、さらに、 Cu:0.05〜0.5 %およびNi:0.05〜0.5 %のうち1種ま
    たは2種を下記(1)式を満足するように含有すること
    を特徴とするレーザー切断性に優れた厚鋼板。 記 0.02 ≦Al+Cu+Ni≦2.0 ……(1) ここに、Al:Al含有量(重量%) Cu:Cu含有量(重量%) Ni:Ni含有量(重量%)
  2. 【請求項2】 重量%で、 C:0.25%以下、 Si:0.3 %以下、 Mn:1.5 %以下、 Cr:0.05〜0.5 %、 Al:0.02〜2.0 %を含み、さらに、 Cu:0.05〜0.5 %およびNi:0.05〜0.5 %のうち1種ま
    たは2種を下記(1)式を満足するように含有し、残部
    Feおよび不可避的不純物からなることを特徴とするレー
    ザー切断性に優れた厚鋼板。 記 0.02 ≦Al+Cu+Ni≦2.0 ……(1) ここに、Al:Al含有量(重量%) Cu:Cu含有量(重量%) Ni:Ni含有量(重量%)
  3. 【請求項3】 重量%で、N:0.01%以下を含有するこ
    とを特徴とする請求項2に記載の厚鋼板。
  4. 【請求項4】 重量%で、Nb:0.005 〜0.08%、V:0.
    005 〜0.1 %、Mo:0.05〜0.5 %、Ti:0.005 〜0.01%
    から選ばれた1種または2種以上をさらに含有すること
    を特徴とする請求項2または3に記載の厚鋼板。
  5. 【請求項5】 前記厚鋼板は、表面のスケール層が地鉄
    との界面にAl2O3 含有層を有することを特徴とする請求
    項1ないし4のいずれかに記載の厚鋼板。
  6. 【請求項6】 重量%で、 Cr:0.05〜0.5 %、Al:0.02〜2.0 % を含み、さらに、 Cu:0.05〜0.5 %およびNi:0.05〜0.5 %のうち1種ま
    たは2種を下記(1)式を満足するように含有する組成
    の鋼スラブを、1000〜1300℃の温度範囲に加熱したの
    ち、950 〜1050℃の温度範囲での滞留時間を100s以上と
    する熱間圧延を施して厚鋼板とすることを特徴とするレ
    ーザー切断性に優れた厚鋼板の製造方法。 記 0.02 ≦Al+Cu+Ni≦2.0 ……(1) ここに、Al:Al含有量(重量%) Cu:Cu含有量(重量%) Ni:Ni含有量(重量%)
  7. 【請求項7】 前記鋼スラブを重量%で、 C:0.25%以下、 Si:0.3 %以下、 Mn:1.5 %以下、 Cr:0.05〜0.5 %、 Al:0.02〜2.0 %を含み、さらに、 Cu:0.05〜0.5 %およびNi:0.05〜0.5 %のうち1種ま
    たは2種を下記(1)式を満足するように含有し、残部
    Feおよび不可避的不純物からなる組成の鋼スラブとする
    ことを特徴とする請求項6に記載のレーザー切断性に優
    れた厚鋼板の製造方法。 記 0.02 ≦Al+Cu+Ni≦2.0 ……(1) ここに、Al:Al含有量(重量%) Cu:Cu含有量(重量%) Ni:Ni含有量(重量%)
  8. 【請求項8】 前記組成に加えて、重量%で、N:0.01
    %以下を含有することを特徴とする請求項7に記載の厚
    鋼板の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記組成に加えて、さらに重量%で、N
    b:0.005 〜0.08%、V:0.005 〜0.1 %、Mo:0.05〜
    0.5 %、Ti:0.005 〜0.01%から選ばれた1種または2
    種以上を含有することを特徴とする請求項7または8に
    記載の厚鋼板の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記1000〜1300℃の温度範囲の加熱時間
    を2h 以下とすることを特徴とする請求項7ないし9の
    いずれかに記載の厚鋼板の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005029886A (ja) * 2003-06-18 2005-02-03 Nippon Steel Corp Cu含有鋼材
KR100698632B1 (ko) * 2005-06-30 2007-03-22 삼성전자주식회사 화상형성장치 및 그 레이저스캐닝 방법

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