JPH1132229A - 水平偏向高圧発生回路 - Google Patents

水平偏向高圧発生回路

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JPH1132229A
JPH1132229A JP20097497A JP20097497A JPH1132229A JP H1132229 A JPH1132229 A JP H1132229A JP 20097497 A JP20097497 A JP 20097497A JP 20097497 A JP20097497 A JP 20097497A JP H1132229 A JPH1132229 A JP H1132229A
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JP
Japan
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circuit
horizontal deflection
horizontal
capacitor
voltage
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JP20097497A
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Yukio Takatori
幸夫 高取
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Victor Company of Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 白ピーク時における画像の縦方向歪や高圧低
下による画像の歪及び揺れが発生することない水平偏向
・高圧一体型の水平偏向高圧発生回路を提供する。 【解決手段】 水平偏向コイルL1とS字補正コンデン
サC3との接続点と接地間に、抵抗R31とコンデンサ
C31の並列回路と、抵抗R32とコンデンサC32の
並列回路とを直列に接続する。この2つの並列回路の接
続点より出力された電圧を、電圧−電流変換回路31に
よって電流に変化する。ウィンドパルス発生回路32に
よって発生するウィンドパルスによってほぼ水平の映像
表示期間だけスイッチSW31をオフし、コンデンサC
33を充電することにより、電圧を積分する。この出力
をダイオードD31によってピーク検波し、この電圧を
用いて水平偏向電流Iyを補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、テレビジョン受像
機やディスプレイ装置に用いられる水平偏向高圧発生回
路に関する。
【0002】
【従来の技術】図17はダイオードモジュレーション型
の従来の水平偏向高圧発生回路の一例を示す回路図であ
る。この図17に示す水平偏向高圧発生回路は、特公平
3−24829号公報に記載されているものである。図
17において、水平ドライブ回路1には水平パルスが入
力され、水平ドライブ回路1は水平パルスを増幅して水
平出力トランジスタQ1に入力する。トランジスタQ1
のコレクタ・エミッタ間には、ダンパーダイオードD1
と、共振コンデンサC1と、水平偏向コイルL1とS字
補正コンデンサC3の直列回路との並列回路と、ダンパ
ーダイオードD2と、共振コンデンサC2と、変調用コ
イルL2とコンデンサC4の直列回路との並列回路と
が、直列に接続されている。
【0003】トランジスタQ1には、さらに、フライバ
ックトランス(FBT)2が接続され、FBT2の出力
はダイオードD3によって整流されて高圧EHTが出力さ
れる。FBT2の1次側の一端には電源電圧+Vbが供
給される。FBT2の2次側の一端と接地間には、抵抗
R1,コンデンサC5が並列に接続され、ABL(自動
輝度制限)回路に接続される。そして、周知の動作によ
って、水平偏向コイルL1に水平偏向電流を流す。
【0004】この図17に示す構成によれば、白ピーク
部分の縦方向の画像歪が少なく、水平振幅を自由に変え
られ、また、サイドピンクッション歪を簡単に補正でき
る等の利点がある。さらに、部品点数も少なく、コスト
的にも有利であるので、現在広く利用されている。
【0005】しかしながら、図17に示す構成において
は、白ピーク部分の縦方向の画像歪が完全になくなると
いう訳ではなく、白ピークによって高圧EHTが低下する
ため、白ピークが現れた際、垂直振幅が大きく変化し
て、画像が揺れるという現象が発生する。このため、高
品位が要求される高級タイプのディスプレイ装置やハイ
ビジョン受信機等においては、図17に示す一体型の水
平偏向高圧発生回路ではなく、図18に示すような水平
偏向・高圧分離型の回路が使用されることが多い。
【0006】図18において、水平ドライブ回路3は高
圧発生回路10をドライブし、水平ドライブ回路4は水
平偏向回路20をドライブする。水平ドライブ回路3に
よって増幅された水平パルスは水平出力トランジスタQ
11に入力される。トランジスタQ11のコレクタ・エ
ミッタ間には、ダンパーダイオードD11と共振コンデ
ンサC11とが並列に接続されている。トランジスタQ
11にはフライバックトランス(FBT)5が接続さ
れ、FBT5の出力はダイオードD12によって整流さ
れて高圧EHTが出力される。FBT5の2次側の一端と
接地間には、抵抗R11,コンデンサC12が並列に接
続され、ABL回路に接続される。
【0007】高圧EHTは、抵抗R12,R13によって
分圧され、比較器7の反転入力端子に入力される。比較
器7の非反転入力端子には基準電圧V1が入力される。
この基準電圧V1を可変することによって、高圧EHTが
制御される。比較器7の出力はDC−DCコンバータ8
に入力される。DC−DCコンバータ8には電源電圧+
Vbが入力されており、DC−DCコンバータ8は比較
器7の出力に応じて電源電圧+Vbを可変して電源電圧
+Vbbとし、FBT5の1次側に供給する。なお、FB
T5の1次側は、コンデンサC13を介して接地されて
いる。
【0008】一方、水平ドライブ回路4によって増幅さ
れた水平パルスは水平出力トランジスタQ21に入力さ
れる。トランジスタQ21のコレクタ・エミッタ間に
は、ダンパーダイオードD21と、共振コンデンサC2
1と、水平偏向コイルL21とS字補正コンデンサC2
1の直列回路とが並列に接続されている。トランジスタ
Q21には、さらに、水平トランス6が接続されてい
る。水平トランス6の1次側の一端には電源電圧+Va
が供給される。そして、周知の動作によって、水平偏向
コイルL21に水平偏向電流を流す。
【0009】図18に示す構成では、高圧発生回路10
と水平偏向回路20とが分離されているので、白ピーク
が現れた際、垂直振幅が大きく変化することはない。ま
た、高圧EHTが一定となるようにフィードバックがかか
るので、画像が揺れるという現象は発生しない。この回
路の欠点は、水平出力トランジスタやトランス等の高価
な部品を重複して使用しなければならないので、コスト
的に不利であることである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】そこで、図17に示す
回路において、画像が揺れるという不具合を防止するた
め、図19に示すように、図18と同様の高圧フィード
バック回路(高圧安定化回路)を付加することも考えら
れる。このようにすると、高圧EHTを制御するために、
FBT2に入力される電源電圧+Vbbが大きく変化する
ので、白ピーク時に水平振幅が大きく変化する。この結
果、高圧EHTの低下による画像の揺れや画像歪は改善さ
れるものの、画像の品位としては図17と比較しても利
点はなく、実用化は困難であった。
【0011】本発明はこのような問題点に鑑みなされた
ものであり、白ピーク時における画像の縦方向歪や高圧
低下による画像の歪及び揺れが発生することなく、水平
偏向・高圧分離型と同等の性能を有し、低コストで実現
することができる水平偏向・高圧一体型の水平偏向高圧
発生回路を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述した従来
の技術の課題を解決するため、水平出力トランジスタ
(Q1)と、前記水平出力トランジスタのコレクタ・エ
ミッタ間に接続された、第1のダンパーダイオード(D
1)と、第1の共振コンデンサ(C1)と、水平偏向コ
イルである第1のコイル(L1)とS字補正コンデンサ
である第1のコンデンサ(C3)の直列回路とを並列接
続した第1の並列回路、及び、第2のダンパーダイオー
ド(D2)と、第2の共振コンデンサ(C2)と、第2
のコイル(L2)と第2のコンデンサ(C4)の直列回
路とを並列接続し、この全体が前記第1の並列回路に直
列接続された第2の並列回路と、前記水平出力トランジ
スタに接続されたフライバックトランス(2)と、前記
フライバックトランスの2次側より出力された高圧の変
動を検出して1次側にフィードバックし、高圧を安定化
する安定化回路(25)と、前記水平偏向コイルに流れ
る水平偏向電流を検出する偏向電流検出回路(30)
と、前記偏向電流検出回路の出力に応じて水平偏向電流
を補正する補正回路(41)とを備えた水平偏向高圧発
生回路において、前記偏向電流検出回路を、前記水平偏
向コイルと前記S字補正コンデンサとの接続点と接地間
に接続された、抵抗とコンデンサとの並列回路を2つ直
列接続した直列回路(R31,R32,C31,C3
2)と、前記直列回路における2つの並列回路の接続点
より出力された電圧を、ほぼ水平の映像表示期間に渡っ
て積分する積分回路(31,SW31,C33)と、前
記積分回路の出力をピーク検波するピーク検波回路(D
31)とを設けて構成したことを特徴とする水平偏向高
圧発生回路を提供するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の水平偏向高圧発生
回路について、添付図面を参照して説明する。図1は本
発明の水平偏向高圧発生回路の一実施例を示す回路図、
図2は本発明の水平偏向高圧発生回路の詳細な構成を示
す回路図、図3及び図4は本発明の水平偏向高圧発生回
路の動作を説明するための波形図、図5及び図6は図1
に示す実施例を説明するための図、図7,図8は図1に
示す実施例を説明するための波形図、図9は本発明の水
平偏向高圧発生回路の他の実施例を示す回路図、図10
〜図12は図9に示す実施例を説明するための波形図、
図13は図9中の位相可変回路50の具体的構成例を示
す回路図、図14及び図15は図13に示す位相可変回
路50の動作を説明するための波形図、図16は図9中
の位相可変回路50の他の具体的構成例を示す回路図で
ある。なお、図1,図2,図9において、図17,図1
9と同一部分には同一符号が付してある。
【0014】図1において、水平ドライブ回路1には水
平パルスが入力され、水平ドライブ回路1は水平パルス
を増幅して水平出力トランジスタQ1に入力する。トラ
ンジスタQ1のコレクタ・エミッタ間には、ダンパーダ
イオードD1と、共振コンデンサC1と、水平偏向コイ
ルL1とS字補正コンデンサC3の直列回路との並列回
路と、ダンパーダイオードD2と、共振コンデンサC2
と、変調用コイルL2とコンデンサC4の直列回路との
並列回路とが、直列に接続されている。
【0015】トランジスタQ1には、さらに、フライバ
ックトランス(FBT)2が接続され、FBT2の出力
はダイオードD3によって整流されて高圧EHTが出力さ
れる。FBT2の2次側の一端と接地間には、抵抗R
1,コンデンサC5が並列に接続され、ABL(自動輝
度制限)回路に接続される。
【0016】高圧EHTは、抵抗R12,R13によって
分圧され、比較器7の反転入力端子に入力される。比較
器7の非反転入力端子には、高圧制御用の基準電圧V1
が入力される。比較器7の出力はDC−DCコンバータ
8に入力される。DC−DCコンバータ8には電源電圧
+Vbが入力されており、DC−DCコンバータ8は比
較器7の出力に応じて電源電圧+Vbを可変して電源電
圧+Vbbとし、FBT2の1次側に供給する。なお、F
BT2の1次側は、コンデンサC13を介して接地され
ている。これらは、高圧EHTを安定化する安定化回路2
5を構成している。
【0017】さらに、水平偏向コイルL1とS字補正コ
ンデンサC3との接続点は、偏向電流検出回路30に接
続され、後述のようにして水平偏向コイルL1に流れる
水平偏向電流Iyが検出される。偏向電流検出回路30
には、水平ドライブ回路1より出力された水平パルスが
入力される。偏向電流検出回路30の出力は、比較器4
0の反転入力端子に入力される。比較器40の非反転入
力端子には、水平サイズ制御用の基準電圧V2が入力さ
れる。比較器40の出力はトランジスタQ2のベースに
入力される。トランジスタQ2のコレクタは変調用コイ
ルL2とコンデンサC4との接続点に接続され、エミッ
タは抵抗R2を介して接地されている。比較器40,基
準電圧V2,トランジスタQ2,抵抗R2は、水平偏向
電流Iyを補正する補正回路41を構成している。
【0018】ここで、図1中の偏向電流検出回路30の
詳細について図2を用いて説明する。図2において、水
平偏向コイルL1とS字補正コンデンサC3との接続点
と接地間には、抵抗R31とコンデンサC31の並列回
路と、抵抗32とコンデンサC32の並列回路とが直列
に接続されている。抵抗R31,R32とコンデンサC
31,C32の接続点は電圧−電流変換回路31に接続
されている。
【0019】電圧−電流変換回路31の出力点と接地間
には、スイッチSW31とコンデンサC33が並列に接
続されている。水平ドライブ回路1より出力された水平
パルスは、ウィンドパルス発生回路32に入力され、ウ
ィンドパルス発生回路32はウィンドパルスを発生す
る。スイッチSW31はこのウィンドパルスによってオ
ンオフされる。
【0020】スイッチSW31とコンデンサC33との
並列回路の出力点にはダイオードD31が接続され、ダ
イオードD31の出力点には、抵抗R33とコンデンサ
C34が並列に接続されている。抵抗R33とコンデン
サC34との並列回路の出力は比較器33の非反転入力
端子に入力され、比較器33の出力が反転入力端子に入
力されるようになっている。そして、この比較器33の
出力が偏向電流検出回路30の出力となり、図1中の比
較器40に供給される。
【0021】図2に示す偏向電流検出回路30の動作に
ついて、図3の波形図を用いてさらに説明する。図3に
おいて、(A)は水平偏向電流Iy、(B)は図2中の
a点の波形、(C)は図2中のc,d点の波形、(D)
は図2中のb点に発生するコレクタパルス、(E)は図
2中のe点の波形、即ち、ウィンドパルス発生回路32
に入力される水平パルス、(F)は図2中のf点の波
形、即ち、ウィンドパルス発生回路32より出力される
ウィンドパルス、(G)は図2中のg点の波形、(H)
は図2中のh点の波形をそれぞれ示している。
【0022】図3(A)に示す走査期間においては、図
2中のa,b点は接地された状態と見なすことができる
ため、S字補正コンデンサC3の両端電圧(即ち、c点
の電圧)をVc、水平偏向コイルL1のインダクタンス
をLとすると、電圧Vcは以下の(1)式で表される。
【0023】
【数1】
【0024】(1)式を積分すると、以下の(2)式と
なる。
【0025】
【数2】
【0026】c点の電圧であるVcを、抵抗R31,R
32及びコンデンサC31,C32により分割した電圧
であるd点の電圧Vdは、以下の(3)式となる。 Vd=R32・Vc/(R31+R32) …(3)
【0027】コンデンサC31,C32を接続している
理由は、抵抗R31,R32は高抵抗値であるためノイ
ズが重畳しやすく、抵抗R31,R32だけではc点の
波形とd点の波形が同じにならないためである。コンデ
ンサC31,C32を接続することによって、c点の波
形とd点の波形とは、図3(C)に示すように同一波形
となり、電圧Vcを正確に検出することができる。な
お、c点の波形(電圧Vc)とd点の波形(電圧Vd)
との大きさは異なるが、図3(C)においてはそれを無
視して図示している。
【0028】抵抗R31,R32及びコンデンサC3
1,C32を接続することが、偏向回路の動作に影響を
与えることがないよう、コンデンサC31の容量値とコ
ンデンサC3,C4の容量値との関係を、C31<<C
3,C4とし、また、少なくとも抵抗R31を高抵抗値
とする。
【0029】電圧Vdは電圧−電流変換回路31によっ
て電圧Vdに比例した定電流に変換され、コンデンサC
33を充電する。図3(F)に示すウィンドパルスがハ
イレベルのときスイッチSW31がオンし、ローレベル
のときスイッチSW31がオフするので、g点の波形は
図3(G)に示すような波形となる。電圧−電流変換回
路31とスイッチSW31とコンデンサC33は、電圧
Vdを積分する積分回路として動作していることが分か
る。なお、図3(F)に示すウィンドパルスがローレベ
ルの期間は、図3(E)に示す水平の映像表示期間Wd
に相当する。
【0030】図3(G)に示す積分波形はダイオードD
31によってピーク検波(ピークホールド)されるの
で、ダイオードD31の出力は図3(H)に示す波形と
なる。即ち、ダイオードD31はピーク検波回路であ
る。なお、比較器33はゲイン1の増幅器として動作す
るので、比較器33の出力も図3(H)に示す波形とな
る。
【0031】以上のようにすると、偏向電流検出回路3
0の出力は、電圧Vcを映像表示期間Wdだけ積分した
ものに比例するので、水平偏向電流Iyを検出したもの
と比例することになる。ここで、映像表示期間Wdだけ
を積分するのは、以下の理由による。図4は図3(A)
の丸で囲んだ部分の拡大図であり、走査期間における帰
線期間と走査期間との境界付近には、リンギングが重畳
しており、このリンギングによる影響を避けるためであ
る。なお、期間Wdは厳密に映像表示期間に一致させる
必要はなく、映像表示期間にほぼ一致させればよい。
【0032】ところで、テレビジョン受像機やディスプ
レイ装置においては、S字補正コンデンサC3の容量値
を水平偏向周波数に応じて可変したり、水平リニアリテ
ィを補正するために水平偏向コイルL1とS字補正コン
デンサC3との間にリニアリティコイルを挿入するが、
このような場合でも、上記(2)式の関係は守られるの
で、本発明はそのような回路構成であっても適用可能で
ある。このことは、実験的にも確認されている。
【0033】図3において、一点鎖線で示しているの
は、白ピーク時における波形である。図3(C)に示す
点c,dの波形が白ピーク時に図示のような波形となる
と、これを積分及びピーク検波した波形は、それぞれ図
3(G),(H)の一点鎖線で示す波形となる。
【0034】以上のような回路構成によれば、図5
(A)に示すような白ピーク部分の縦方向の画像歪は、
図5(B)に示すようにほぼ解消される。これについて
説明する。図3(H)に示すように、白ピーク部分でh
点の電圧が一点鎖線で示すように電圧値が高くなると、
図1中の比較器40の出力が低下する。すると、トラン
ジスタQ2の吸込電流Ioが小さくなるので、水平偏向
電流Iyが減少する。逆に、h点の電圧が低くなると、
図1中の比較器40の出力が上昇し、トランジスタQ2
の吸込電流Ioが大きくなるので、水平偏向電流Iyが
増加する。
【0035】従って、定常状態では、白ピーク時におけ
る水平偏向電流Iyと黒部分の水平偏向電流Iyとの差
がなくなり、図5(B)に示すように白ピーク部分の縦
方向の画像歪が解消されることになる。
【0036】図6は図5(B)の部分拡大図である。上
記のように、白ピーク部分の縦方向の画像歪はほぼ解消
されるのであるが、拡大して見れば、白ピーク部分が左
右の一方向にずれた歪がわずかに残る。なお、黒部分の
水平振幅W1と白ピーク部分の水平振幅W2とは同一で
ある。図7は図3(D)の丸で囲んだ部分の拡大図であ
り、一点鎖線は白ピーク時における波形である。白ピー
ク部分では帰線期間が増加し、走査期間が減少する。こ
のことが図6に示す歪の原因となる。
【0037】これについて図8を用いて説明する。図8
は、水平偏向電流Iyを示しており、実線は黒信号時の
波形、一点鎖線は白ピーク時の波形である。上記のよう
に白ピーク時は帰線期間が増加するので、白ピーク時の
走査期間の開始点である書き出し点H2は、黒信号時の
書き出し点H1より遅れることとなる。図8中のWdは
映像表示期間(ウィンドパルス期間)である。黒信号時
の電流I1と白ピーク時の電流I2とは同一となるの
で、映像表示期間Wdに渡って積分してフィードバック
をかけると、図6に示す状態となる。
【0038】そこで、書き出し点H1,H2のずれを0
とすれば、図6における左右の一方向にずれた歪がなく
なり、白ピーク部分の縦方向の画像歪が完全に解消され
ることとなる。図9は、図1に示す実施例をさらに改良
した実施例であり、白ピーク部分の縦方向の画像歪を完
全に解消させるように構成したものである。なお、図9
において、図1と同一部分には同一符号を付し、その説
明を省略する。
【0039】図9において、比較器7の反転入力端子に
入力される高圧EHTに比例した電圧が、非反転入力端子
に入力される基準電圧V1より小さいとき、即ち、白ピ
ーク時にビーム電流が多く流れ、高圧EHTが低下した場
合には、比較器7の出力は増加し、FBT2の1次側の
一端に加わる電圧+Vbbが高くなり、高圧EHTを上げる
ように動作する。逆に、反転入力端子への電圧が非反転
入力端子への電圧より大きいときは、高圧EHTを下げる
ように動作するので、高圧EHTは安定化される。
【0040】図5に示すような垂直方向に黒−白−黒の
パターンのときには、図9中のDC−DCコンバータ8
の出力、即ち、FBT2の1次側の一端に加わる電圧+
Vbbは、図10に示すような波形となる。白ピーク時に
は、高圧EHTが低下するので電圧+Vbbが高くなる。F
BT2に加わる電圧+Vbbが高くなると、図3(D)に
示すコレクタパルスの波高値Vpが増加し、帰線期間が
増加する。この帰線期間の増加は、図10に示すΔVに
比例することが実験的に確認されている。
【0041】従って、この電圧ΔVによって、図8に示
す白ピーク時の書き出し点H2を、黒信号時の書き出し
点H1に位相シフトすれば、図6に示す左右の一方向に
ずれた歪がなくなり、白ピーク部分の縦方向の画像歪が
完全に解消されることとなる。
【0042】そこで、図9においては、電圧+Vbbをコ
ンデンサC6を介して、即ち、AC結合によって位相可
変回路50に入力している。位相可変回路50には、水
平同期信号及び垂直同期信号が入力される。位相可変回
路50は、入力された水平同期信号をAC結合にて入力
された電圧+Vbbに応じて位相をシフトし、水平ドライ
ブ回路1に供給する。
【0043】図11において、(A)は位相可変回路5
0に入力される水平同期信号、(B)は位相可変回路5
0より出力される水平同期信号(水平パルス)を示して
いる。図11(B)において、実線は黒部分での波形で
あり、一点鎖線は白ピーク部分での波形である。黒部分
と白ピーク部分では、立ち下がりの位置が可変されてい
ることが分かる。なお、ローレベルの立ち下がり時点の
位置が水平偏向電流Iyの走査期間の開始点を動かすこ
とになるので、立ち上がりの位置は可変してもしなくて
もよい。このようにすると、水平偏向電流Iyは、図1
2に示すように、実線で示す黒部分と一点鎖線で示す白
ピーク部分とで、書き出し点H1,H2のずれがなくな
り、白ピーク部分の縦方向の画像歪が完全に解消され
る。
【0044】ここで、位相可変回路50の詳細な構成に
ついて図13を用いて説明する。位相可変回路50は、
図13に示すように、クランプ回路51,周波数−電圧
(F−V)変換回路52,電圧−電流変換回路53,比
較器54,スイッチSW51,コンデンサC51,ツェ
ナーダイオードD51,基準電圧V51より構成されて
いる。
【0045】図13において、クランプ回路51は垂直
同期信号によって入力された電圧をクランプし、直流分
を再生する。クランプ回路51の出力は電圧−電流変換
回路53に入力され、電流に変換されて出力される。な
お、電圧−電流変換回路53にはF−V変換回路52の
出力も入力され、電圧−電流変換回路53の出力は後述
のように水平偏向周波数を考慮したものとされる。
【0046】電圧−電流変換回路53の出力点には、ス
イッチSW51,コンデンサC51,ツェナーダイオー
ドD51の並列回路が接続されている。スイッチSW5
1は、水平同期信号がハイレベルのときオンし、ローレ
ベルのときオフする。従って、比較器54の非反転入力
端子には立ち上がり傾斜を有するパルスが入力されるこ
とになる。比較器54の反転入力端子には、基準電圧V
51が入力される。
【0047】図14において、(A)は図10と同様、
垂直方向に黒−白−黒のパターンのときの電圧+Vbb、
(B)は水平同期信号、(C)は電圧−電流変換回路5
3の出力電流波形、(D)は比較器54の出力波形をそ
れぞれ示している。図14中の一点鎖線は、白ピーク時
の波形を示している。
【0048】白ピーク時に電圧+Vbbが大きくなると、
電圧−電流変換回路53の出力電流が大きくなるよう動
作するので、図14(C)に示すように、傾斜部分が急
となり、図14(D)に示すように位相がシフトされ
る。上記のように、電圧−電流変換回路53には、各種
の水平偏向周波数に対応させるために、F−V変換回路
52の出力が入力される。これは、例えば、水平偏向周
波数が64kHzと31kHzとでは、位相の時間遅れ
が同一でも、位相可変回路50による位相可変の効果
は、64kHzの方が大きく画面上に現れるからであ
る。
【0049】図15において、(A)は水平偏向周波数
31kHzのときの電圧−電流変換回路53の出力波
形、(B)は水平偏向周波数31kHzのときの比較器
54の出力波形、(C)は水平偏向周波数64kHzの
ときの電圧−電流変換回路53の出力波形、(D)は水
平偏向周波数64kHzのときの比較器54の出力波形
をそれぞれ示している。
【0050】水平偏向周波数64kHzのときの方がF
−V変換回路52の出力が大きくなるので、電圧−電流
変換回路53の出力波形における立ち上がり傾斜部分
は、水平偏向周波数が高い方が急となる。そして、白ピ
ーク時における位相のずれ量は、水平偏向周波数31k
Hzのときは、図15(B)に示すように、t31であ
り、水平偏向周波数64kHzのときは、図15(D)
に示すように、t64である。t64はt31より小さ
くなっている。また、水平偏向周波数と位相のずれ量と
の関係は、 水平偏向周波数31kHz:水平偏向周波数64kHz =t31:t64 …(4) なる関係となっている。
【0051】このようにして、水平偏向周波数が可変さ
れた場合でも、図12に示す実線で示す黒部分と一点鎖
線で示す白ピーク部分との書き出し点H1,H2のずれ
を、いずれの水平偏向周波数に対してもなくすことがで
き、白ピーク部分の縦方向の画像歪を完全に解消するこ
とが可能となる。
【0052】位相可変回路50の他の構成について図1
6を用いて説明する。なお、図16において、図13と
同一部分には同一符号を付し、その説明を省略する。図
16において、図2中のd点は、バッファアンプ55の
非反転入力端子に入力され、その出力は反転入力端子に
入力される。バッファアンプ55の出力点と接地間に
は、コンデンサC52と放電抵抗R51が並列に接続さ
れている。そして、これらのダイオードD52の出力
は、電圧−電流変換回路53に入力される。
【0053】図5に示すような垂直方向に黒−白−黒の
パターンのときには、図9中のDC−DCコンバータ8
の出力、即ち、FBT2の1次側の一端に加わる電圧+
Vbbは、図10に示すようになる。白ピーク時には高圧
EHTが低下するので、電圧+Vbbが高くなる。電圧+V
bbが高くなると、図3(D)に示すコレクタパルスの波
高値Vpが増加し、帰線期間が増加する。図13では、
電圧+Vbbによって位相を可変するよう構成したが、コ
レクタパルスの波高値Vpによって位相を可変するよう
構成しても同様の結果を得ることができる。図16はコ
レクタパルスの波高値Vpによって位相を可変するよう
構成したものである。
【0054】図2のd点とバッファアンプ55の出力と
は同一波形である。ダイオードD52及びコンデンサC
52でピークホールドを行うと、コレクタパルスの波高
値Vpに比例した電圧を得ることができる。この電圧
は、図14(A)とほぼ同一の波形である。従って、図
19に示す構成でも、図13と同様、書き出し点H1,
H2のずれをなくすことができ、白ピーク部分の縦方向
の画像歪を完全に解消することができる。なお、このこ
とは実験によって確認されている。
【0055】ところで、図1,図2,図9に示す本発明
の構成は一見すると複雑であるが、使用する部品は小信
号の部品であるので、コストアップはさほどなく、図1
8と比較して大幅なコストダウンが可能となる。
【0056】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の水
平偏向高圧発生回路は、偏向電流検出回路を、水平偏向
コイルとS字補正コンデンサとの接続点と接地間に接続
された、抵抗とコンデンサとの並列回路を2つ直列接続
した直列回路と、直列回路における2つの並列回路の接
続点より出力された電圧を、ほぼ水平の映像表示期間に
渡って積分する積分回路と、この積分回路の出力をピー
ク検波するピーク検波回路とを設けて構成したので、白
ピーク時における画像の縦方向歪や高圧低下による画像
の歪及び揺れが発生することなく、水平偏向・高圧分離
型と同等の性能を、低コストで実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す回路図である
【図2】本発明の詳細な構成を示す回路図である
【図3】本発明の動作を説明するための波形図である
【図4】本発明の動作を説明するための波形図である
【図5】図1に示す実施例を説明するための図である
【図6】図1に示す実施例を説明するための図である
【図7】図1に示す実施例を説明するための波形図であ
【図8】図1に示す実施例を説明するための波形図であ
【図9】本発明の他の実施例を示す回路図である
【図10】図9に示す実施例を説明するための波形図で
ある
【図11】図9に示す実施例を説明するための波形図で
ある
【図12】図9に示す実施例を説明するための波形図で
ある
【図13】図9中の位相可変回路50の具体的構成例を
示す回路図である
【図14】図13に示す位相可変回路50の動作を説明
するための波形図である
【図15】図13に示す位相可変回路50の動作を説明
するための波形図である
【図16】図9中の位相可変回路50の他の具体的構成
例を示す回路図である。
【図17】水平偏向・高圧一体型の従来例を示す回路図
である
【図18】水平偏向・高圧分離型の従来例を示す回路図
である
【図19】水平偏向・高圧一体型の他の従来例を示す回
路図である
【符号の説明】
1 水平ドライブ回路 2 フライバックトランス 7,33,40 比較器 8 DC−DCコンバータ 25 安定化回路 30 偏向電流検出回路 31 電圧−電流変換回路 32 ウィンドパルス発生回路 41 補正回路 50 位相可変回路 C1,C2 共振コンデンサ C3 S字補正コンデンサ C4,C5,C6,C13,C31,C32,C33,
C34 コンデンサ D1,D2 ダンパーダイオード D3 ダイオード D31 ダイオード(ピーク検波回路) L1 水平偏向コイル L2 変調用コイル Q1 水平出力トランジスタ Q2 トランジスタ R1,R2,R12,R13 R31,R32,R33
抵抗 SW31 スイッチ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水平出力トランジスタと、 前記水平出力トランジスタのコレクタ・エミッタ間に接
    続された、第1のダンパーダイオードと、第1の共振コ
    ンデンサと、水平偏向コイルである第1のコイルとS字
    補正コンデンサである第1のコンデンサの直列回路とを
    並列接続した第1の並列回路、及び、第2のダンパーダ
    イオードと、第2の共振コンデンサと、第2のコイルと
    第2のコンデンサの直列回路とを並列接続し、この全体
    が前記第1の並列回路に直列接続された第2の並列回路
    と、 前記水平出力トランジスタに接続されたフライバックト
    ランスと、 前記フライバックトランスの2次側より出力された高圧
    の変動を検出して1次側にフィードバックし、高圧を安
    定化する安定化回路と、 前記水平偏向コイルに流れる水平偏向電流を検出する偏
    向電流検出回路と、 前記偏向電流検出回路の出力に応じて水平偏向電流を補
    正する補正回路とを備えた水平偏向高圧発生回路におい
    て、 前記偏向電流検出回路を、 前記水平偏向コイルと前記S字補正コンデンサとの接続
    点と接地間に接続された、抵抗とコンデンサとの並列回
    路を2つ直列接続した直列回路と、 前記直列回路における2つの並列回路の接続点より出力
    された電圧を、ほぼ水平の映像表示期間に渡って積分す
    る積分回路と、 前記積分回路の出力をピーク検波するピーク検波回路と
    を設けて構成したことを特徴とする水平偏向高圧発生回
    路。
  2. 【請求項2】前記フライバックトランスの1次側に供給
    する電源電圧に応じて水平偏向電流の走査期間の開始点
    の位相を可変する位相可変回路を設けたことを特徴とす
    る請求項1記載の水平偏向高圧発生回路。
  3. 【請求項3】前記位相可変回路による位相可変量を水平
    偏向周波数に応じて可変することを特徴とする請求項2
    記載の水平偏向高圧発生回路。
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