JPH11322125A - 補正データ表示カード、記録紙パッケージ、記録紙残量表示装置、及び感熱プリンタ - Google Patents

補正データ表示カード、記録紙パッケージ、記録紙残量表示装置、及び感熱プリンタ

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JPH11322125A
JPH11322125A JP10343411A JP34341198A JPH11322125A JP H11322125 A JPH11322125 A JP H11322125A JP 10343411 A JP10343411 A JP 10343411A JP 34341198 A JP34341198 A JP 34341198A JP H11322125 A JPH11322125 A JP H11322125A
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JP
Japan
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recording paper
package
humidity
recording
correction data
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JP10343411A
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English (en)
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Hidemi Sasaki
英美 佐々木
Yoshio Ishizuka
義夫 石塚
Fuyuki Inui
冬樹 乾
Takeshi Fujishiro
武志 藤城
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録紙の保存環境下における温度や湿度の変
化に対する補正データを簡単に求める。 【解決手段】 包装体の上部外面に補正データ表示カー
ド32を貼りつける。補正データ表示カード32を、温
度表示部33と湿度表示部34と補正表示部35とから
構成する。温度表示部33を、所定温度毎に色が変化す
るコレステリック液晶からなる温度センサ36から構成
する。湿度表示部34を、湿度変化に対応して色が変化
する湿度センサ37から構成する。温度変化を3段階に
分け、湿度変化を7段階に分けて、これらの組み合わせ
の総数21通りについて、補正データ38を求める。温
度表示部33を横軸に、湿度表示部34を縦軸にとり、
これらの交点位置に対応する補正データ38を記録す
る。この補正データ38を感熱プリンタにセットして、
発色濃度のずれを補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、補正データ表示カ
ード、記録紙パッケージ、記録紙残量表示装置、及び感
熱プリンタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】サーマルプリンタには、感熱プリンタと
熱転写プリンタとがあり、それぞれ専用の記録紙が用い
られる。感熱プリンタ用の記録紙は、支持体上にシアン
感熱発色層、マゼンタ感熱発色層、イエロー感熱発色層
が順次層設してある。そして、表面の感熱発色層から順
に印加する熱エネルギを異ならしめて熱記録を行い、次
の感熱発色層に熱記録する際に、光定着を行っている。
この光定着は、個々の感熱発色層に特有な波長域の紫外
線などを照射して発色能力を失わせるものである。これ
により、既に記録した感熱発色層が次の感熱発色層の熱
記録の際に再度発色することがなくなる。この感熱プリ
ンタ用の記録紙は、通常の光源下でも長時間曝した場合
には発色特性に影響が出る。したがって、記録紙は遮光
袋に収納され、さらにこれが紙箱に収納された状態で供
給されている。
【0003】一方、熱転写プリンタはインクフイルムの
インクを溶融又は軟化させて記録紙に転写する溶融型
と、インクフイルムの染料を記録紙に昇華又は拡散させ
る昇華型とがある。溶融型プリンタ用の記録紙には平滑
性の高い塗工紙を用いる。また、昇華型プリンタ用の記
録紙にはポリエステル系樹脂でコーティングした専用紙
を用いる。これらの熱転写プリンタ用の記録紙は、複数
枚が積層されて防湿袋に収納される。さらにこれが紙箱
に収納され、この状態でユーザーに供給される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】記録紙をプリンタに装
填する際には、まず包装袋を開封し記録紙パッケージを
取り出して、これを記録紙カセットに装填する。そし
て、この記録紙カセットをプリンタにセットする。この
ように、記録紙の装填作業は面倒である。また、記録紙
を袋から取り出す際に記録紙が外光に曝されたり、記録
紙の表面に手が触れられたりすることになる。このた
め、熱転写用の記録紙では指紋が付いた部分が変色す
る。また、感熱記録紙では外光に曝された最上層の記録
紙の発色特性が変化する。
【0005】これに対して、本出願人は、記録紙に直接
に手を触れることなく、且つ記録紙のプリンタへの装填
を簡単に行えるようにした記録紙パッケージを例えば特
開平5−116774号公報で提案している。しかしな
がら、この記録紙パッケージは、紙製のカセット本体に
ミシン目を入れておき、使用時にこのミシン目からカセ
ット本体の一部を切り取って、記録紙排出用開口などを
形成するものである。したがって、プリンタへの装填に
際してミシン目からの切り取りを必要とし、手間がかか
るという問題がある。
【0006】また、感熱記録紙のように温度や湿度の変
化に対し発色特性が変化する記録媒体では、記録紙の保
存状態によって、発色特性が変化してしまうという問題
がある。このため、どのような環境下で保存されていた
かが判らない記録紙の場合には、最初のプリント時に発
色特性の変化によりプリント不良になることがあり、こ
の場合には記録紙が無駄になっていた。
【0007】また、パッケージ内の記録紙残量を確認す
るためには、記録紙パッケージをプリンタ等から取り外
して給紙開口から残り枚数を確認する必要がある。した
がって、残量確認が面倒であった。
【0008】本発明は、保存状態や使用環境の変化を簡
単に知り、これに基づき補正が簡単に行えるようにした
補正データ表示カード及び記録紙パッケージを提供する
ことを目的とする。また、本発明の他の目的は、保存状
態の来歴を検出して補正を自動的に行うようにした感熱
プリンタを提供することにある。更に、本発明の他の目
的は、記録紙の残量を簡単に確認することができるよう
にすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の補正データ表示カードでは、温度変
化に対応して色が変化する温度表示部と、この温度表示
部による色変化で指示される指示温度域、及びこの指示
温度域に対応する補正データを表示した補正表示部とを
備えている。
【0010】請求項2記載の補正データ表示カードで
は、湿度変化に対応して色が変化する湿度表示部と、こ
の湿度表示部による色変化で指示される指示湿度域、及
びこの指示湿度域に対応する補正データを表示した補正
表示部とを備えている。
【0011】請求項3記載の補正データ表示カードで
は、温度変化に対応して色が変化する温度表示部と、湿
度変化に対応して色が変化する湿度表示部と、これらの
表示部による色変化で指示される指示温度域及び指示湿
度域に対応する補正データを表示した補正表示部とを備
えている。
【0012】請求項4記載の記録紙パッケージでは、前
記補正データ表示カードを包装体の外面に配置してい
る。また、請求項5の記録紙パッケージでは、記録紙と
同じ構成の記録紙見本と、この記録紙見本の経時変化に
よる色見本及び色見本に対応する補正データを表示した
補正表示部とを備えている。
【0013】請求項6記載の記録紙パッケージでは、記
録紙の記録エリアを除いた部分又は包装体に設けられ、
温度変化に応じて不可逆的に発色する温度来歴マーク、
又は湿度変化に応じて不可逆的に発色する湿度来歴マー
クを備えている。なお、温度来歴マーク及び湿度来歴マ
ークの両方を備えることが好ましい。前記各来歴マーク
を、感応温度域又は感応湿度域が異なる複数個のマーク
から構成することが好ましい。また、品質保証期限を表
示する品質保証期限表示部を設けることが好ましい。更
に、包装体に、残量検出用切欠きを形成することが好ま
しい。
【0014】請求項11記載の記録紙パッケージでは、
積層された複数枚の記録紙に厚み方向で接触するための
残量検出部材が挿入可能な残量検出用切欠きを包装体に
形成している。請求項12記載の記録紙パッケージで
は、各記録紙に設けられており残量枚数を表示する表示
部と、この表示部の残量枚数を観察可能にする表示窓と
を備えている。なお、前記記録紙を感熱記録紙とし、そ
の感熱記録面を前記表示窓を背にする向きにして包装体
に収納することが好ましい。また、前記表示窓に、感熱
記録紙の定着光をカットするフイルタを配置することが
好ましい。
【0015】請求項15記載の記録紙残量表示装置で
は、記録紙の残量を表示する目盛りと、残量検出用切欠
きから包装体内に挿入され、最も外側の記録紙に当接し
て記録紙の厚み方向で残量に応じて変位し、前記目盛り
を指示する残量検出部材とを備えている。なお、前記残
量検出部材は、記録紙が無くなると包装体内に入り込む
ように構成されていることが好ましい。前記目盛りは、
標準厚みの記録紙のための第1目盛りと、標準厚みとは
異なる記録紙のための第2の目盛りとを有することが好
ましい。
【0016】請求項18記載の感熱プリンタでは、温度
来歴マークと湿度来歴マークとを読み取る読取手段と、
読み取った各マークの濃度に対応する補正量を求め、こ
れに基づき補正してプリントを行うプリント手段とを備
えている。
【0017】請求項19記載の感熱プリンタでは、品質
保証期限表示部から品質保証期限を読み取る品質保証期
限読取手段と、温度来歴マークと湿度来歴マークとの発
色濃度を読み取る読取手段と、前記品質保証期限内であ
るときにプリントを行い、このプリントは、読み取った
各マークの発色濃度に対応する補正量を求め、これに基
づき補正して行うプリント手段とを備えている。なお、
品質保証期限外であるときにアラームを発し、プリント
を中止することが好ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】図1及び図2において、記録紙パ
ッケージ10の包装体11は、長い繊維からなり厚手の
無塵紙により薄型箱状に形成されている。長い繊維の無
塵紙を用いるから、そのカットの際や給紙のときに切り
屑などの発生が抑えられる。したがって、プリントに悪
影響を与えることがない。なお、無塵紙の代わりに一般
的な板紙で包装体を構成してもよい。また、紙で包装体
を構成する他に、プラスチックで包装体を構成してもよ
い。
【0019】図3に示すように、この包装体11内には
感熱型の記録紙12が20枚積層された状態で収納され
ている。この記録紙12は、支持体を上にし感熱発色面
を下にした状態で包装体11に装填される。なお、シー
ルプリント用の厚手の記録紙の場合には、10枚が収納
される。これらの記録紙の収納枚数は記録紙の厚さ等に
応じて適宜変更してよい。最下層の記録紙12の下側に
は保護シート12aが配置されている。保護シート12
aは記録紙12の感熱記録面に密着するように積層され
るから、感熱記録面に光や水分が侵入することが防止さ
れる。この保護シート12aは省略してもよい。
【0020】図4に示すように、記録紙パッケージ10
は、遮光性及び防湿性を有する収納袋13に入れられ
る。収納袋13の上端縁部には吊り下げ孔16が形成さ
れている。この孔16には吊り下げ用のフック17が挿
入される。これにより、収納袋13が吊り下げ展示され
て、販売される。
【0021】使用時には、収納袋13の切取り部13a
が切り取り線14に沿って破り取られる。収納袋13の
開封口13bの近くには、合成樹脂製のファスナー15
が形成されている。ファスナー15は、周知のように1
組の嵌合突条から構成されており、一方の突条が他方の
突条に嵌合される。このファスナー15を用いて収納袋
13は再利用される。そして、使用途中の記録紙パッケ
ージ10などが再度収納袋13に入れられた後に、ファ
スナー15で密封される。
【0022】図1,図2及び図5に示すように、包装体
11は、記録紙12よりも少し大きいサイズの矩形状の
上板11aと底板11bとを、1個の端板11cと2個
の側板11d,11eとで連結して構成されている。そ
して、折り線19を介して各板11a〜11eを90度
に折り曲げることで、薄型箱状に構成される。
【0023】図3に示すように、包装体11の短辺側端
部の一方は開放されており、給紙開口20とされてい
る。また、給紙開口20に連続するように、上板11a
及び押さえ板11h(図5参照)には、感熱プリンタ側
の給紙ローラ(図10参照)21が入り込むローラ挿入
口22が形成されている。
【0024】側板11d,11eと端板11cとには、
切欠き23,24,25,26,27が形成されてい
る。これらの切欠き23〜27は、端板11c、各側板
11d,11eとこれが連結される上板11a及び底板
11bとを含むように形成されている。
【0025】図2に示すように、切欠き23〜27の
内、切欠き24,26,27は、包装体11の中心Pを
通り記録紙12の供給方向に平行な中心線CL1を基準
にして非対称位置に形成されている。また、切欠き2
3,24は、包装体11の中心Pを通り前記中心線CL
1に直交する方向の中心線CL2を基準にして非対称位
置に形成されている。
【0026】図5は、包装体11の展開状態を示す斜視
図である。上板11aの両側には側板11d,11eが
折り線19を介して連続する。更に、側板11d,11
eには折り線19を介して保持片11f,11gが連続
する。また、給紙開口20と反対側の短辺には折り線1
9を介して端板11cが連続する。この端板11cに折
り線19を介して底板11bが連続する。また、上板1
1aの給紙開口側の短辺には、折り返し線30を介して
押さえ板11hが連続する。
【0027】保持片11f,11gと底板11bとの重
ね合わせ部分で、給紙開口20と反対側の端部近くには
接着層31が設けられる。この接着層31により、包装
体11は箱型に維持される。接着層31は、保持片11
f,11gと底板11bとの重ね合わせ部分の全面に配
置されずに、給紙開口20と反対側の端部近くに、全体
長さ(長辺長さ)の約1/3〜1/2の長さで配置され
ている。したがって、接着されることのない残りの部分
が可動フラップのように作用する。
【0028】図3に示すように、前記押さえ板11h
は、折り返し線30を介して上板11aの下方に重なる
ように150度に折り曲げられる。押さえ板11hは、
記録紙12を底板11b側に押さえるように付勢する。
これにより、記録紙12が相互に密着した状態で保持さ
れるため、各記録紙12の間に隙間が発生することがな
い。したがって、湿気などが感熱記録面に入り込むこと
が少なくなり、防湿効果が得られる。
【0029】図1に示すように、上板11aの外面には
補正データ表示カード32が貼りつけられている。図6
に示すように、補正データ表示カード32は、温度表示
部33と湿度表示部34と補正表示部35とから構成さ
れている。温度表示部33は温度センサ36を備えてい
る。温度センサ36は、所定温度毎に色が変化するコレ
ステリック液晶から構成されている。この温度センサ3
6は、2°C刻みで色変化し、周囲の温度を表示する。
【0030】湿度表示部34は、湿度変化に対応して色
が変化する湿度センサ37を備えている。この湿度セン
サ37は周知のように、所定湿度毎に色が変化する。そ
して、この色変化により、例えば20〜80%RHの範
囲で10%RH刻みで湿度が検出される。湿度センサ3
7は、湿度を感知すると、一般的なものはグレーからピ
ンクに変化するので、この変化により記録紙が保存され
ている環境の湿度を知ることができる。このような温度
センサ36や湿度センサ37そのものは公知であり、そ
の詳細は省略する。
【0031】補正表示部35には、温度及び湿度の変化
に対応した推奨補正データ38が表示される。この補正
データ38は、環境温度及び湿度でプリントしたとき
に、理想環境下での発色濃度とのずれを補正するもので
あり、使用機種毎に予め実験などにより求められる。本
実施形態では、温度変化を5〜15°C、15〜25°
C、25〜35°Cの3段階に分け、湿度変化を10〜
20%RH、20〜30%RH、・・・80〜90%R
Hの7段階に分けて、これらの組み合わせの総数21通
りについて補正データ38を求めている。そして、温度
表示部33を横軸に、湿度表示部34を縦軸にとり、こ
れらの交点位置に、対応する補正データ38を記録す
る。
【0032】したがって、該当する温度と湿度とが交差
する部分の補正データ38を用いることで、記録紙の環
境状態に合った濃度補正を行うことができる。なお、温
度や湿度の区分は上記のものに限定されることなく、適
宜変更してよい。また、補正データ形式も機種に応じて
適宜変更してよい。更には、補正データは補正値の他
に、補正方向と程度とを示す簡単なものであってもよ
い。
【0033】図7、図8は、記録紙パッケージ10が装
填される給紙カセット40を示す斜視図である。給紙カ
セット40は、カセット本体41と蓋42とから構成さ
れており、全体が薄型箱状に形成されている。
【0034】蓋42は、取付軸43を介してカセット本
体41に回動自在に取り付けられ、90度の角度で開閉
自在に構成される。図8に示すように、蓋42が起立し
た開状態で、パッケージ装填部44に記録紙パッケージ
10が装填される。また、蓋42が水平になる閉状態で
は、図9に示すように、ロック機構49の係止爪45,
46が係止することで、この閉状態が維持される。
【0035】ロック機構49は、蓋42に設けた係止爪
45と、ロック部材47とから構成されている。ロック
部材47はスライド板から構成されており、取付軸47
aにより底板48に給紙方向にスライド自在に取り付け
られている。このロック部材47は係止爪46を備えて
いる。この係止爪46は蓋42の係止爪45に係止す
る。更に、ロック部材47は、係止爪45,46が係止
する方向に、コイルバネ47bにより付勢されている。
したがって、蓋42が閉じられると、ロック機構49の
各係止爪45,46が係止した状態になり、閉じた状態
が維持される。また、ロック部材47の操作プレート4
7cを押すことにより、これら係止爪45,46の係止
が解除され、これにより、蓋42が開放可能になる。
【0036】図8に示すように、パッケージ装填部44
は記録紙パッケージ10よりも少し大きめに形成されて
おり、装填が容易に行えるようになっている。また、カ
セット本体41の底板48には、前記切欠き23〜27
に対応する位置でガイド突起50,51,52,53,
54が形成されている。ガイド突起50〜54は矩形体
から構成されており、上端にはガイド面55が形成され
ている。ガイド面55は傾斜した面から構成されてお
り、このガイド面55を介して、切欠き23〜27内に
ガイド突起50〜54が円滑に入るようにされる。
【0037】記録紙パッケージ10を正規位置でパッケ
ージ装填部44にセットしたときには、各切欠き23〜
27内にガイド突起50〜54が入り込み、記録紙パッ
ケージ10の装填が許容される。また、左右や前後を逆
にした状態で記録紙パッケージ10を装填部44にセッ
トすると、各切欠き23〜27とガイド突起50〜54
との位置が合わないため、記録紙パッケージ10を挿入
することができなくなり、誤った装填であることがすぐ
に判る。この場合には、記録紙パッケージ10の向きを
変えて再装填することにより、記録紙パッケージ10を
パッケージ装填部44に正規位置で装填することができ
る。
【0038】4個のガイド突起50〜53は、左右で1
組とされている。図11に示すように、これら1組のガ
イド突起50,52と、ガイド突起51,53との内側
面間の距離W1は、記録紙12の幅よりも僅かに大きく
されている。これにより、ガイド突起50〜53が切欠
き23〜26から包装体11内に入り込むことで、記録
紙12の両側縁は揃えられ、且つ左右方向(給紙方向に
直交する方向)で自動的に位置決めされる。したがっ
て、記録紙12が斜行して給紙されることがなく、画像
が斜めに記録されたり、記録紙12が詰まることが無く
なる。
【0039】図9に示すように、給紙口60と反対側に
形成されたガイド突起54により、包装体11内で記録
紙12の後端縁が揃えられ、且つ給紙方向で位置決めさ
れる。これにより、包装体11内に記録紙12がゆるく
装填されていても、記録紙パッケージ10を給紙カセッ
ト40にセットすると、記録紙11が給紙位置に自動的
に位置決めされる。
【0040】パッケージ装填部44には押上板57が配
置されている。図9に示すように、押上板57は、取付
軸58を介して底板48に回動可能に取り付けられてい
る。この押上板57はコイルバネ59により上方に付勢
されており、記録紙パッケージ10の底板11bを上方
に押し上げる。
【0041】蓋42を閉じた状態で、前記取付軸43の
近くで、カセット本体41と蓋42との間には隙間が形
成されている。この隙間により給紙口60が構成されて
いる。給紙口60の近くの給紙通路で、蓋42側には、
記録紙押さえ板61が配置されている。この押さえ板6
1は、バネ板から構成されており、記録紙12をカセッ
ト本体41側の給紙通路に押さえるように付勢する。
【0042】給紙口60の近くの給紙通路で、カセット
本体41側には、記録紙分離部62が突出して形成され
ている。この記録紙分離部62の表面にコルク材63が
貼り付けられている。前記記録紙押さえ板61とコルク
材63とによって、記録紙12が重なって二重送りされ
たときに、下側の記録紙12のみがコルク材63との間
の摩擦により係止する。これにより、上側の記録紙12
のみが給紙される。更に、記録紙分離部62には、二重
送りを防止するための分離突起64が2個離して設けら
れている。この分離突起64は、二重送りされる際の下
側の記録紙の先端に係止し、その送りを阻止する。
【0043】図10に示すように、蓋42にはローラ開
口65が形成されている。このローラ開口65は、記録
紙パッケージ10のローラ挿入口22に対応する位置に
配置されている。ローラ開口65には、給紙カセット4
0が感熱プリンタ75にセットされたときに、給紙ロー
ラ21が入り込む。この給紙ローラ21は、記録紙パッ
ケージ10の最上層の記録紙12に接触する。給紙ロー
ラ21はプリントの際に給紙方向に回転する。これによ
り記録紙パッケージ10から最上層の記録紙12のみを
引き出して、感熱プリンタ75のプリントステージに給
紙する。
【0044】図7,図10に示すように、蓋42の上面
は排紙トレイを兼ねている。このため、蓋42には、記
録紙ガイド66,67とストッパ68とが突出して設け
られている。記録紙ガイド66,67は、記録紙12の
両側を案内するものであり、蓋42の長辺に沿って長く
形成されている。ストッパ68は、記録紙12の先端を
係止して、蓋42からの記録紙12の脱落を防止する。
【0045】ストッパ68には記録紙残量表示計70が
設けられている。図11に示すように、記録紙残量表示
計70は、残量表示目盛り71,72と、目盛り71,
72を指示する指示体73とから構成されており、記録
紙12の残量(残り枚数)が指示体73により、目盛り
71,72に表示される。
【0046】指示体73の上部には三角形状の指示部7
3a,73bが形成されている。この指示部73a,7
3bは各目盛り71,72を指示する。また、指示部7
3a,73bの前面には透明板68aが配置されてお
り、指示部73a,73bを外部から確認することがで
きるようになっている。この透明板68aは、紫外線カ
ットフイルタから構成されている。これにより、感熱記
録紙12の発色特性に影響を与える定着光の侵入が阻止
される。
【0047】指示体73は、ストッパ68内で記録紙1
2の厚み方向で移動自在に配置されている。そして、蓋
42が閉じられた状態で自重により、残量検出用切欠き
27を介して最上層の記録紙12に、指示体73の下端
73cが接触している。
【0048】図12に示すように、目盛り71,72
は、指示体73の左右に配置されている。右側の目盛り
71は普通紙用となっており、「20」〜「空」までを
表示する。左側の目盛り72はシールプリントなどの厚
手の記録紙用とされており、「10」〜「空」までを表
示する。
【0049】本実施形態では、目盛り71,72は最大
枚数と空とについて枚数表示されている。そして、中間
残り枚数は、指示部73a,73bの指す目盛りから読
み取る。目盛りは、1枚刻みや2枚刻みなどで適宜構成
してよい。また、中間の目盛りは省略してもよい。
【0050】記録紙12の下側に配置される保護シート
12aには切欠き12bが設けられている。この切欠き
12bは、包装体11の切欠き27に対応する位置で、
切欠き27よりも少し大きく形成されている。したがっ
て、最後の記録紙12が使用されると、給紙カセット4
0の底板48まで、指示体73の下端73cが到達す
る。これにより、記録紙12がカセット40内に残って
いる状態(図9参照)と無くなった状態(図12,13
参照)との落差が大きくなる。したがって、記録紙12
が無くなった状態を確実に知ることができる。
【0051】図14は、記録紙パッケージ40内の記録
紙12の残量を横軸に、指示体73の変位量を縦軸にと
ったグラフである。使用によって記録紙が少なくなる
と、これに伴い指示体73も下がる。この記録紙残量と
指示体の変位量とはリニアな関係になるが、記録紙12
にソリなどが発生すると、ハッチングで示す誤差範囲A
1のように、指示体73の示す変位量の誤差が大きくな
る。しかし、記録紙12が無くなると、図12及び図1
3に示すように、指示体73の下端73cは記録紙カセ
ット40の底板48に接触するため、それまでのリニア
な変化からその変化量が急激に大きくなる。これによ
り、記録紙12にソリなどが発生しても、記録紙の残量
「0」を確実に検出することができる。
【0052】図15は、給紙カセット40が装填された
状態の感熱プリンタ75を示す斜視図である。感熱プリ
ンタ75の前面76には、給紙カセット40の差込み口
77が形成されており、これに給紙カセット40が差し
込まれる。給紙カセット40を差込み口77にセットす
ると、図10に示すように、蓋42のローラ開口65内
に給紙ローラ21が入り込む。また、給紙カセット40
内の記録紙12は押上板57により上方に付勢されてい
るので、最上層の記録紙12が常に給紙ローラ21に接
触する。
【0053】前面76には、差込み口77の他に、操作
パネル78,液晶ディスプレイ79,ICカード挿入口
80,スマートメディアの挿入口81,及び電源スイッ
チ82が設けられている。操作パネル78を操作して、
給紙補正モードを選択すると、補正値入力画面が液晶デ
ィスプレイに表示される。この表示に従い、Y,M,C
の各色補正キーのステップ値の入力が可能になる。例え
ば、温度が15〜25°Cの範囲にあり、湿度が60%
RHの場合には、補正データ表示カード32から、Y補
正値として「−1」を、M補正値として「−1」を、C
補正値として「0」の補正データが得られる。この補正
データを操作パネル78から入力すると、この補正デー
タは図示しない補正回路のメモリに記憶され、プリント
の際にこの補正データに基づき画像データが補正され
る。画像データの補正は、ステップ値である「1」,
「2」などの補正値に対応する画像補正データを読み出
し、これを画像データに加減することで行う。
【0054】また、操作パネル78を操作してプリント
操作を指示すると、液晶ディスプレイ79にプリント対
象画像が表示される。これを確認した後に操作パネル7
8のプリントキーを操作すると、プリントが開始され
る。
【0055】プリントに際しては、先ず給紙ローラ21
が給紙方向に回転する。これにより、最上層の記録紙1
2のみが引き出され、プリンタ75内に給紙される。こ
の記録紙12には、周知のように、サーマルヘッドによ
り、三色面順次記録が行われる。この記録は1ラインず
つ行われ、記録紙12の送りに同期してサーマルヘッド
の各発熱素子が、記録する画素に対応して駆動される。
そして、感熱記録の際には対応する光定着ランプが点灯
される。これにより、記録済みの感熱発色層が次の層の
熱記録の際に発色することがないように、光定着され
る。
【0056】前記給紙補正モードで補正データが入力さ
れたときには、この補正データに基づき画像データが補
正され、プリントされる。これにより、環境温度の変化
に起因する濃度変動が抑えられる。三色面順次記録を終
了すると、図10に示すように、記録紙12は排紙ロー
ラ74により、給紙カセット40の蓋42の上に排出さ
れて、プリントが終了する。
【0057】記録紙パッケージ10を給紙カセット40
に装填する場合には、先ず、感熱プリンタ75の差込み
口77から給紙カセット40を取り出す。次に、図8に
示すように、蓋42を開ける。空の包装体11が入って
いる場合には、これを取り出した後に、記録紙パッケー
ジ10を装填する。この場合に、包装体11の各切欠き
23〜27とパッケージ装填部44のガイド突起50〜
54との位置を合わせる。これにより、記録紙パッケー
ジ10がパッケージ装填部44に正規位置でセットされ
る。また、ガイド突起50〜54により、記録紙12の
各端縁が揃えられ、給紙位置に自動的に位置決めされ
る。
【0058】また、誤って左右や前後を逆にした状態で
記録紙パッケージ10を装填部44に装填しようとする
と、各切欠き23〜27とガイド突起50〜54との位
置が合わない。したがって、記録紙パッケージ10を左
右や前後を逆にした状態での装填が行われることがな
く、誤った装填による記録紙12の無駄なプリントが行
われることがない。また、裏面に発熱素子アレイを接触
させてこれを駆動することがなく、発熱素子アレイにダ
メージを与えてしまうことがなくなる。
【0059】記録紙12の種類を例えば普通の感熱記録
紙から厚手のシールプリント用記録紙に変更する場合な
どには、記録紙パッケージの交換が行われる。交換後の
記録紙パッケージ10は、図4に示す収納袋13に入れ
られ、ファスナー15が閉じられることで、防湿及び遮
光状態で保存される。そして、再度の使用の際には、同
じようにして、温度表示部33及び湿度表示部34の表
示に基づき、対応する補正データ38を補正表示部35
から求め、これを操作パネル78の操作により入力す
る。
【0060】記録紙12の残量は残量表示計70に表示
されるから、給紙カセット40内の記録紙12の残量を
簡単に確認することができる。なお、記録紙12の種類
を標準タイプから厚手のシールプリントタイプに変更し
た場合には、厚手タイプ用の目盛り72を参照すること
で、記録紙12の残量を確認することができる。
【0061】図16は温度表示部33及び湿度表示部3
4の代わりに、収納する感熱記録紙12と同じ構成の記
録紙見本160を貼りつけた補正データ表示カード16
1を示している。感熱記録紙12は、保存されていた環
境の温度や湿度の変化に応じて発色特性が変化する。ま
た、この保存環境における経時変化によって、感熱記録
面の色が変化する。したがって、この経時変化による感
熱記録面の色を色見本162として例えば7段階に表示
し、この色見本の各色に対応する補正データ163を補
正表示部164に記録して、補正データ表示カード16
1を構成する。この補正データ163も、予め実験等に
より各使用機種毎に求めておく。
【0062】これにより、記録紙見本160と色見本1
62との色が同じか近いときに、その色見本162に対
応する補正データ163を用いることで、記録紙12の
経時変化による発色特性の変化を補正することができ
る。図示のものでは、記録紙見本160が色見本162
の3番目のものと同じであるから、補正データとして、
Yが「−1」、Mが「−1」、Cが「0」が用いられ
る。
【0063】なお、上記実施形態では、図1に示すよう
に、包装体11の周囲に切欠き23〜27を形成して、
給紙の際の記録紙12の位置決めや、記録紙パッケージ
10の給紙カセット40への誤装填の防止を図っている
が、これらの切欠き23〜27は省略してもよい。
【0064】上記実施形態では、図6に示すように、温
度表示部33と湿度表示部34とを設けて、これらの交
点位置にある補正データを用いるようにしたが、この他
に、温度表示部33のみを用いて対応する補正データを
表示してもよい。更には、湿度表示部34のみを用いて
対応する補正データを表示してもよい。
【0065】上記実施形態では、図1に示すように、包
装体11の外側に補正データ表示カード32を貼りつけ
て配置したが、この他に、図17に示すように、カード
ケース170を介して補正データ表示カード32を包装
体171に着脱自在に配置して、記録紙パッケージ17
2を構成してもよい。また、カードケース170を用い
る代わりに、剥離や再接着が可能な接着層をカード裏面
に設けて、これにより、包装体に着脱自在に貼りつけて
もよい。更には、単に包装体11とともに補正データ表
示カード32を保管しておくだけでもよい。
【0066】なお、図16において、記録紙見本160
を補正データ表示カード161から省略して、補正デー
タ表示カードを構成してもよい。この場合には、記録紙
見本を包装体の外側に貼っておく。そして、補正を行う
際に、補正データ表示カードの色見本を記録紙見本に近
づけて、記録紙見本と同じ色の色見本を見つけ、この色
見本から補正データを求める。
【0067】上記実施形態では、補正データ表示カード
161を観察して補正データをオペレータが求め、この
補正データをキー入力するようにしたが、これに代え
て、感熱プリンタ側で保管来歴を示すマークを検出し、
このマーク検出に基づき自動的に補正を行ってもよい。
この場合には、図18に示すように、各記録紙200の
裏面に、品質保証期限バーコード201、温度来歴マー
ク202、湿度来歴マーク203を設ける。品質保証期
限バーコード201は、品質保証期限の年月日をバーコ
ード化したものである。
【0068】温度来歴マーク202は、3個の円形から
なる第1〜第3マーク205,206,207から構成
されている。第1のマーク205は40度Cで不可逆に
発色する。また、第2のマーク206は60度Cで不可
逆に発色する。第3のマーク207は80度Cで不可逆
に発色する。また、湿度来歴マーク203は、3個の円
形からなる第1〜第3マーク208,209,210か
ら構成されており、これらは20%RH,40%RH,
60%RHでそれぞれ不可逆に発色する。
【0069】図9に示すように、感熱プリンタ75側に
は、これら品質保証期限バーコード201、各来歴マー
ク202,203を検出するための反射型センサ211
を設けておく。この反射型センサ211は、給紙カセッ
ト40とサーマルヘッドとの間に設けられており、感熱
記録前に、バーコード201及び各来歴マーク202,
203を読み取る。読み取ったデータはシステムコント
ローラ212に送られ、ここで、プリント制御に利用さ
れる。
【0070】図19,20はシステムコントローラ21
2における読取処理の一例を示すフローチャートであ
る。まず、反射型センサ211で品質保証期限バーコー
ドを読み取る。そして、この読み取った品質保証期限年
月日と、プリンタ装置内の現時点での年月日とを比較す
る。期限を過ぎている場合には、期限切れのアラーム表
示を行う。
【0071】次に、温度来歴マーク202を反射型セン
サ211で読み取る。温度来歴マーク202の第3マー
ク207の発色を検出すると、T3フラグを立てる。ま
た、第2マーク206の発色を検出するとT2フラグを
立てる。さらに、第1マーク205の発色を検出すると
T1フラグを立てる。
【0072】同様にして、湿度来歴マーク203を反射
型センサ211で読み取り、湿度来歴マーク203の第
3マーク210の発色を検出するとH3フラグを、第2
マーク209の発色を検出するとH2フラグを、第1マ
ーク208の発色を検出するとH1フラグを立てる。
【0073】次に、システムコントローラ212は、こ
れらの各マーク205〜210の検出信号に対応する補
正量を求めて、これに基づきプリントを行う。まず、T
3フラグが立つ場合には、80度C以上の環境にさらさ
れたことにより著しく劣化しているものと判断して、
「印画できる品質にありません」のアラーム表示を行
う。また、T2,T1フラグが立つ場合には、これに対
応する補正データCT2,CT1を求める。そして、こ
の補正データCT2,CT1に基づき画像データを補正
し、この補正後の画像データに基づきプリントを行う。
【0074】同様にして、湿度来歴マーク203による
湿度変化に対応する補正を行う。H3フラグの場合には
「印画できる品質にありません」のアラーム表示を行
う。H2,H1フラグの場合にはこれらフラグに対応す
る補正データCH2,CH1に基づき補正してプリント
する。
【0075】また、T3〜T1,H3〜H1のフラグが
無い場合には、記録紙は品質に問題の無い温度及び湿度
下で保管されていたことが分かる。したがって、この場
合には、温度や湿度の変化に対応する補正をすることな
く、プリントを行う。
【0076】T1,T2,H1,H2の各フラグが立っ
た場合の補正データCT1,CT2,CH1,CH2は
予め実験等により求められ、これらの補正データを用い
ることにより、温度や湿度などの環境来歴に起因する濃
度変動を抑えることができる。上記実施形態では、画像
データに補正データを加減算することで濃度補正を行っ
ているが、この他に、サーマルヘッドの駆動電圧や、駆
動パルスのデューティ比などを変えることにより補正を
行ってもよい。
【0077】上記実施形態では、温度変化,湿度変化毎
に個別に補正量を求めているが、この他に、これらを関
連させて補正量を求めてもよい。例えば、T1,T2,
H1,H2の各組み合わせ((T1のみ)、(T1,H
1)、(T1,H2)、(T2のみ)、(T2,H
1)、(T2,H2)、(H1のみ)(H2のみ))に
より、例えば8通りの補正量を求めるようにしてもよ
い。
【0078】上記実施形態では、各記録紙200の裏面
の中央部に、上記品質保証期限バーコード201,温度
来歴マーク202,湿度来歴マーク203を記録した
が、この他に、記録紙の表面の記録エリアを除いた部分
に記録してもよい。また、図21に示すように、包装体
230にこれらバーコード231,温度来歴マーク23
2,湿度来歴マーク233を記録してもよい。この場合
には、各記録紙毎に補正を行うことはできないものの、
記録紙パッケージ単位で記録紙の保存来歴を知ることが
できる。しかも、各記録紙に来歴マーク等を記録する必
要がなく、包装体に1つのバーコード、来歴マークを記
録するだけでよく、構成が簡単になる。なお、これらバ
ーコード231や来歴マーク232,233はラベル2
34に印刷したものを貼り付けて構成する他に、これら
を直接に印刷してもよい。
【0079】また、上記来歴マークに代えて、又は来歴
マークと併せて、各ロットの製造バラツキを補正する感
度補正値をバーコード化して記録してもよい。
【0080】上記実施形態では、給紙補正モードにおい
て、補正データを入力して画像データに対しソフト的に
補正を行うようにしたが、この他に、プリント濃度調整
つまみを色毎に有する感熱プリンタでは、この濃度調整
つまみを操作することによりサーマルヘッドの駆動電圧
を変更するなどして、ハード的に補正を行ってもよい。
【0081】上記実施形態では、自重により最上層の記
録紙12に接触する指示体73を用いて記録紙残量表示
装置70を構成したが、この代わりに、コイルバネ等に
より指示体を最も外側に位置する記録紙に接触させても
よい。また、指示体73を棒状体から構成したが、これ
に限定されることなく、記録紙の減量に応じて変位する
変位部材により指示体を構成してもよい。また、指示体
の変位量をリンク機構やギヤ機構等で拡大して目盛りを
指示するようにしてもよい。
【0082】上記実施形態では、指示部73a,73b
の前面に透明板68aを配置したが、これに代えて、図
示は省略したが、指示部73a,73bを切欠きから外
部に突出させてもよい。この場合にも、切欠き部に指示
部73a,73bとともに移動する遮光部材を配置し
て、給紙カセットの遮光性を確保する。また、指示体7
3が貫通する蓋42の貫通孔に遮光性を持たせること
で、透明板や遮光部材を省略してもよい。なお、熱転写
記録紙やインクジェット用記録紙のような非感光性記録
紙の場合には、当然のことながら、遮光性を確保する上
記のような構成は不要になる。
【0083】図22は、前記残量表示計70を用いない
タイプの記録紙パッケージ250であり、包装体251
には表示窓253が形成されている。この表示窓253
は、包装体251の給紙開口252と反対側の端部に設
けられる。表示窓253には紫外線カットフイルタ25
4が貼り付けられており、感熱記録紙255の感熱記録
面に影響を与える紫外線等の侵入が阻止される。
【0084】各記録紙255の表示窓253に対応する
部分には、残量表示の枚数を示す数字256と記録紙種
別257とが記録されている。最上層の記録紙255に
は、シールプリントのように厚手で10枚が収納される
本実施形態のタイプでは、最大収納枚数の「10」が記
録されている。以下、対応する残量枚数「9」・・・
「1」が記録される。本実施形態では保護シート258
を記録紙255の最下層に配置しているので、この保護
シート258の表示窓に対応する部分に「0」の数字が
記録されている。なお、保護シート258を用いないタ
イプでは、包装体251の底板で表示窓に対応する部分
に「0」の数字を記録する。また、「0」の代わりに
「空」などの文字を用いてもよい。
【0085】この記録紙パッケージ250を用いる給紙
カセットでは、残量表示窓253に対応する位置でカセ
ット側の蓋などに、残量確認窓が形成される。そして、
この確認窓を介して残量枚数が確認される。また、残量
確認窓には透明シートが配置されており、ゴミなどの侵
入が阻止される。感熱記録紙の場合には、定着光の侵入
を阻止するために、透明シートの代わりに、紫外線カッ
トフイルタが配置される。なお、確認窓がない給紙カセ
ットの場合には、蓋を開けて記録紙パッケージの残量窓
を観察することで同様に残量を確認することができる。
【0086】上記実施形態では感熱記録紙について説明
したが、これに限定されることなく、例えば昇華型や熱
溶融型の記録紙を記録紙パッケージに収納してもよい。
この場合には、定着光をカットするための紫外線カット
フイルタは省略し、透明シートを配置したり、あるいは
切欠きのまま使用する。また、温度や湿度の来歴や環境
温湿度などに応じた補正を行う場合には、カットシート
タイプの記録紙の他に、帯状記録紙をロール状に収納し
たタイプの記録紙に対し本発明を実施してもよい。
【0087】
【発明の効果】本発明によれば、温度変化に対応して色
が変化する温度表示部と、この温度表示部による色変化
で指示される指示温度域、及びこの指示温度域に対応す
る補正データを表示した補正表示部とを備えたから、記
録紙の温度変化に対応する補正データを簡単に求めるこ
とができる。そして、この補正データをプリンタにセッ
トすることにより、濃度変動を抑えたプリントを行うこ
とができる。
【0088】また、湿度表示部と、湿度表示部による色
変化で指示される指示湿度域、及びこの指示湿度域に対
応する補正データを表示した補正表示部とを備えたか
ら、記録紙の湿度変化に対応する補正データを簡単に求
めることができる。同様にして、温度及び湿度変化に対
応して色が変化する温度及び湿度表示部と、この温度及
び湿度表示部による色変化で指示される指示温度域及び
指示湿度域に対応する補正データを対応表示した補正表
示部とを備えたから、記録紙の温度及び湿度変化に対応
する補正データを簡単に求めることができる。
【0089】記録紙と同じ構成の記録紙見本と、この記
録紙見本の経時変化による色見本及び色見本に対応する
補正データを対応表示した補正表示部とを備えたから、
記録紙の経時変化に対応する補正データを簡単に求める
ことができる。これら各補正データ表示カードを記録紙
パッケージに配置することにより、記録紙パッケージの
装填の際に、何らの器具を用いることなく簡単に補正デ
ータを知ることができる。
【0090】温度変化又は湿度変化に対応して不可逆に
発色する温度来歴マーク又は湿度来歴マークを記録紙パ
ッケージに設けたから、記録紙パッケージの保存環境を
簡単に知ることができる。また、この来歴マークを読み
取って、これらマークに対応する補正データを求め、こ
の補正データに基づき補正してプリントすることによ
り、保存環境に起因する濃度変動を簡単に抑えることが
できる。
【0091】包装体に残量検出用切欠きを設けたから、
この切欠きを介して記録紙の残量を簡単に観察すること
ができる。また、残量検出用切欠きを介して残量検出部
材を包装体内に挿入し、記録紙に当てて記録紙の減量に
応じて変位させ、この変位に応じて目盛りを指示するよ
うにしたから、記録紙の残量を外部から簡単に知ること
ができる。しかも、記録紙が無くなると、記録紙に接触
していた残量検出部材が切欠きを介して包装体内に入り
込むため、それまでの記録紙の厚み単位での変移に比べ
て大きな変移となる。したがって、記録紙が最後の1枚
から「0」になるときに、この変化を確実に検出するこ
とができる。これにより、記録紙に反りが発生して残量
表示に誤差が生じていても、記録紙が無くなったことを
確実に表示することができる。また、目盛りは、標準厚
みの記録紙のための第1目盛りと、標準厚みとは異なる
記録紙のための第2の目盛りとを有することにより、厚
みの異なる記録紙に対しても容易に対応することができ
る。
【0092】各記録紙に残量枚数を表示する表示部を形
成し、この表示部の残量枚数を観察可能にする表示窓を
包装体に設けたから、容易に記録紙の残量を確認するこ
とができる。また、記録紙を感熱記録紙とし、その感熱
記録面を前記表示窓が形成される側とは反対側の向きに
して包装体に収納することにより、表示窓からの侵入光
で感熱記録面が曝されることがなく、発色特性が変化す
ることがなくなる。同様にして、表示窓に感熱記録紙の
定着光をカットするフイルタを配置することにより、同
様にして感熱記録面に悪影響を与える紫外線等の定着光
をカットすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の記録紙パッケージの外観を示す斜視図
である。
【図2】補正データ表示カードを取り付ける前の記録紙
パッケージの平面図である。
【図3】図2における III−III 線に沿う拡大した断面
図である。
【図4】記録紙パッケージを収納袋から取り出した状態
を示す斜視図である。
【図5】包装体を展開した状態を示す斜視図である。
【図6】補正データ表示カードを示す平面図である。
【図7】閉じた状態の給紙カセットを示す斜視図であ
る。
【図8】開いた状態の給紙カセットと記録紙パッケージ
とを示す斜視図である。
【図9】感熱プリンタにセットされた給紙カセットの内
部を示す断面図である。
【図10】記録紙が残り少なくなった状態の給紙カセッ
トの内部を示す断面図である。
【図11】給紙カセットの記録紙残量表示計を示す断面
図である。
【図12】記録紙が空になった状態の記録紙残量表示計
を示す拡大した断面図である。
【図13】記録紙が空になった状態を示す給紙カセット
の断面図である。
【図14】記録紙パッケージ内の記録紙の残量と指示体
の変位量との関係を示すグラフである。
【図15】給紙カセットを取り付けた状態の感熱プリン
タの全体外観を示す斜視図である。
【図16】記録紙と同じ構成の記録紙見本を有する補正
データ表示カードを示す平面図である。
【図17】カードケースを介して補正データ表示カード
を包装体に取り付ける状態を示す斜視図である。
【図18】品質保証期限バーコードと温度及び湿度来歴
マークを有する記録紙を示す平面図である。
【図19】品質保証期限バーコードと温度及び湿度来歴
マークの読取処理を示すフローチャートである。
【図20】読取結果に基づき補正を行うプリント処理を
示すフローチャートである。
【図21】品質保証期限バーコードと温度及び湿度来歴
マークを包装体に設けた記録紙パッケージを示す斜視図
である。
【図22】残量表示窓を設けた他の実施形態における記
録紙パッケージを示す斜視図である。
【符号の説明】
10,172,250 記録紙パッケージ 11,171,230,251 包装体 12,200,255 記録紙 20 給紙開口 32,161 補正データ表示カード 33 温度表示部 34 湿度表示部 35,164 補正表示部 36 温度センサ 37 湿度センサ 38,163 補正データ 40 給紙カセット 68 ストッパ 70 記録紙残量表示計 71 目盛り 73 指示体 75 感熱プリンタ 77 差込み口 160 記録紙見本 162 色見本 170 カードケース 201,231 品質保証期限バーコード 202,232 温度来歴マーク 203,233 湿度来歴マーク 205〜210 マーク 211 反射型センサ 212 システムコントローラ 253 表示窓 254 紫外線カットフイルタ
フロントページの続き (72)発明者 藤城 武志 埼玉県朝霞市泉水3ー13ー45 富士写真フ イルム株式会社内

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録紙を包装体に収納した記録紙パッケ
    ージと共に保存される補正データ表示カードにおいて、 温度変化に対応して色が変化する温度表示部と、 この温度表示部による色変化で指示される指示温度域、
    及びこの指示温度域に対応する補正データを表示した補
    正表示部とを備えたことを特徴とする補正データ表示カ
    ード。
  2. 【請求項2】 記録紙を包装体に収納した記録紙パッケ
    ージと共に保存される補正データ表示カードにおいて、 湿度変化に対応して色が変化する湿度表示部と、 この湿度表示部による色変化で指示される指示湿度域、
    及びこの指示湿度域に対応する補正データを表示した補
    正表示部とを備えたことを特徴とする補正データ表示カ
    ード。
  3. 【請求項3】 記録紙を包装体に収納した記録紙パッケ
    ージと共に保存される補正データ表示カードにおいて、 温度変化に対応して色が変化する温度表示部と、湿度変
    化に対応して色が変化する湿度表示部と、これらの表示
    部による色変化で指示される指示温度域及び指示湿度域
    に対応する補正データを表示した補正表示部とを備えた
    ことを特徴とする補正データ表示カード。
  4. 【請求項4】 記録紙を包装体に収納した記録紙パッケ
    ージにおいて、 請求項1ないし3いずれか記載の補正データ表示カード
    を前記包装体の外面に配置したことを特徴とする記録紙
    パッケージ。
  5. 【請求項5】 記録紙を包装体に収納した記録紙パッケ
    ージにおいて、 前記記録紙と同じ構成の記録紙見本と、この記録紙見本
    の経時変化による色見本及び色見本に対応する補正デー
    タを表示した補正表示部とを備えたことを特徴とする記
    録紙パッケージ。
  6. 【請求項6】 記録紙を包装体に収納した記録紙パッケ
    ージにおいて、 前記記録紙の記録エリアを除いた部分又は前記包装体に
    設けられ、温度変化に応じて不可逆的に発色する温度来
    歴マーク、又は湿度変化に応じて不可逆的に発色する湿
    度来歴マークを備えたことを特徴とする記録紙パッケー
    ジ。
  7. 【請求項7】 記録紙を包装体に収納した記録紙パッケ
    ージにおいて、 前記記録紙の記録エリアを除いた部分又は前記包装体に
    設けられ、温度変化に応じて不可逆的に発色する温度来
    歴マーク、及び湿度変化に応じて不可逆的に発色する湿
    度来歴マークを備えたことを特徴とする記録紙パッケー
    ジ。
  8. 【請求項8】 前記各来歴マークは、感応温度域又は感
    応湿度域が異なる複数個のマークから構成されているこ
    とを特徴とする請求項6又は7記載の記録紙パッケー
    ジ。
  9. 【請求項9】 品質保証期限を表示する品質保証期限表
    示部を設けたことを特徴とする請求項6ないし8いずれ
    か1つ記載の記録紙パッケージ。
  10. 【請求項10】 積層された複数枚の記録紙を前記包装
    体に収納し、この包装体に、記録紙の厚み方向で接触す
    るための残量検出部材が挿入可能な残量検出用切欠きを
    形成したことを特徴とする請求項1ないし9いずれか1
    つ記載の記録紙パッケージ。
  11. 【請求項11】 積層された複数枚の記録紙を包装体に
    収納した記録紙パッケージにおいて、 前記包装体に設けられ、前記積層された複数枚の記録紙
    に厚み方向で接触するための残量検出部材が挿入可能な
    残量検出用切欠きを備えたことを特徴とする記録紙パッ
    ケージ。
  12. 【請求項12】 積層された複数枚の記録紙を包装体に
    収納した記録紙パッケージにおいて、 前記各記録紙に設けられており残量枚数を表示する表示
    部と、前記包装体に設けられており、前記表示部の残量
    枚数を観察可能にする表示窓とを備えたことを特徴とす
    る記録紙パッケージ。
  13. 【請求項13】 前記記録紙を感熱記録紙とし、その感
    熱記録面を前記表示窓を背にする向きにして包装体に収
    納したことを特徴とする請求項12記載の記録紙パッケ
    ージ。
  14. 【請求項14】 前記表示窓に、感熱記録紙の定着光を
    カットするフイルタを配置したことを特徴とする請求項
    13記載の記録紙パッケージ。
  15. 【請求項15】 請求項10又は11記載の記録紙パッ
    ケージの残量を表示する記録紙残量表示装置において、 前記記録紙の残量を表示する目盛りと、 前記残量検出用切欠きから包装体内に挿入され、最も外
    側の記録紙に当接して記録紙の厚み方向で残量に応じて
    変位し、前記目盛りを指示する残量検出部材とを備えた
    ことを特徴とする記録紙残量表示装置。
  16. 【請求項16】 前記残量検出部材は、記録紙が無くな
    ると包装体内に入り込むように構成されていることを特
    徴とする請求項15記載の記録紙残量表示装置。
  17. 【請求項17】 前記目盛りは、標準厚みの記録紙のた
    めの第1目盛りと、標準厚みとは異なる記録紙のための
    第2の目盛りとを有することを特徴とする請求項15又
    は16記載の記録紙残量表示装置。
  18. 【請求項18】 請求項6ないし8いずれか1つ記載の
    記録紙パッケージを用いて、記録紙に感熱記録する感熱
    プリンタにおいて、 温度来歴マークと湿度来歴マークとを読み取る読取手段
    と、読み取った各マークの濃度に対応する補正量を求
    め、これに基づき補正してプリントを行うプリント手段
    とを備えたことを特徴とする感熱プリンタ。
  19. 【請求項19】 請求項9記載の記録紙パッケージを用
    いて、記録紙に感熱記録する感熱プリンタにおいて、 前記品質保証期限表示部から品質保証期限を読み取る品
    質保証期限読取手段と、温度来歴マークと湿度来歴マー
    クとの発色濃度を読み取る読取手段と、前記品質保証期
    限内であるときにプリントを行い、このプリントは、読
    み取った各マークの発色濃度に対応する補正量を求め、
    これに基づき補正して行うプリント手段とを備えたこと
    を特徴とする感熱プリンタ。
  20. 【請求項20】 前記品質保証期限外であるときにアラ
    ームを発し、プリントを中止することを特徴とする請求
    項19記載の感熱プリンタ。
JP10343411A 1998-03-10 1998-12-02 補正データ表示カード、記録紙パッケージ、記録紙残量表示装置、及び感熱プリンタ Pending JPH11322125A (ja)

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