JPH11320560A - 廃プラスチック溶融処理装置 - Google Patents

廃プラスチック溶融処理装置

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JPH11320560A
JPH11320560A JP13370898A JP13370898A JPH11320560A JP H11320560 A JPH11320560 A JP H11320560A JP 13370898 A JP13370898 A JP 13370898A JP 13370898 A JP13370898 A JP 13370898A JP H11320560 A JPH11320560 A JP H11320560A
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JP
Japan
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waste plastic
heating
heating furnace
wall
melting
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Application number
JP13370898A
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English (en)
Inventor
幸孝 ▲高▼田
Yukitaka Takada
Kouji Kato
鋼治 加藤
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TAKADA SEISAKUSHO KK
Original Assignee
TAKADA SEISAKUSHO KK
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Publication date
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    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
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  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)
  • Treating Waste Gases (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 廃プラスチックを効率よく溶融処理するとと
もにダイオキシンの放出を防止することができる廃プラ
スチック溶融処理装置を提供すること。 【解決手段】 上記課題を解決する本発明の廃プラスチ
ック溶融処理装置1は、廃プラスチックを加熱して溶融
する加熱炉2と、当該加熱炉2に連結して設けられた排
ガス処理室3とを備えており、その加熱炉2内で廃プラ
スチックを溶融処理する際に当該加熱炉2から排出され
るガスを当該排ガス処理室3に導入するとともに、その
導入されたガスを当該排ガス処理室3内において800
℃またはそれより高い温度で熱処理するように構成され
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、廃プラスチックを
処理するための装置に関し、詳しくは、排ガス処理機能
を備えた廃プラスチック溶融処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ライフスタイルの変化に伴って廃
棄物の排出量が急増しており、その処理が社会問題に発
展している。このうち、合成樹脂成型品の廃棄物である
廃プラスチックは、従来、埋立や焼却によって処分され
ることが多かった。しかしながら、埋立処理によっては
廃プラスチックの多様な形状および腐敗しない性質によ
って安定した地盤の形成が妨げられるおそれがあり、他
方、焼却処理によっては燃焼時にダイオキシン等の毒性
物質を発生させるおそれがあった。また、埋立や焼却
は、廃プラスチックのリサイクルという観点からみて望
ましい処理方法とはいえない。このため、廃プラスチッ
クのリサイクル率を向上させるのに有効な廃プラスチッ
ク処理方法として、種々の形状の廃プラスチックを加熱
することによっていったん溶融した後、当該溶融樹脂を
熱分解および/または再び固化させる処理方法が行われ
ている。これにより、再生ペレットや固形燃料等を廃プ
ラスチックから再生産することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、例えば
ポリ塩化ビニル等を含有する廃プラスチックを加熱溶融
処理した際には、人体に有害なダイオキシンを含むガス
が発生するおそれがあった。このため、リサイクルのた
めに種々の廃プラスチックを容易に溶融処理し得るとと
もに当該溶融処理時にダイオキシン等の発生を抑制し、
あるいは発生したダイオキシンを外部に放出することな
く速やかに分解し得る性能を有する廃プラスチック溶融
処理装置が要望されていた。
【0004】本発明は、このような点に鑑みてなされた
ものであり、その目的とするところは、種々の性状の廃
プラスチックを効率よく溶融処理するとともにダイオキ
シンの放出を防止することができるリサイクルと環境保
護とに寄与する廃プラスチック溶融処理装置を提供する
ことである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明においては、廃プラスチックを加熱して溶融
する加熱炉と、当該加熱炉に連結して設けられた排ガス
処理室とを備えており、その加熱炉内で廃プラスチック
を溶融処理する際に当該加熱炉から排出されるガスを当
該排ガス処理室に導入するとともに、その導入されたガ
スを当該排ガス処理室内において800℃またはそれよ
り高い温度で熱処理するように構成されている廃プラス
チック溶融処理装置(以下「本発明の第一の廃プラスチ
ック溶融処理装置」という。)を提供する。なお、本明
細書において「廃プラスチック」とは、典型的には熱可
塑性樹脂からなる種々のプラスチックの廃棄物一般を指
す総称であり、特定の材質や形状のプラスチック廃棄物
に限定されない。
【0006】本発明の第一の廃プラスチック溶融処理装
置では、加熱炉において廃プラスチックを溶融処理する
とともにその溶融処理時に当該加熱炉から排出されるガ
ス(排ガス)を上記排ガス処理室に導入する。このた
め、排ガス中に含まれるダイオキシンや塩化水素等の有
害物質を当該排ガス処理室で熱処理し、分解することが
できる。従って、本発明の第一の廃プラスチック溶融処
理装置によれば、ダイオキシンが外部に放出されるのを
防止しつつ廃プラスチックの溶融処理を行うことができ
る。
【0007】また、本発明は、上記本発明の第一の廃プ
ラスチック溶融処理装置において、上記加熱炉には高周
波電気エネルギーが与えられて発熱する加熱部材が備え
られており、当該加熱炉内に供給された廃プラスチック
に当該加熱部材において発生した熱が伝達されることに
よって当該廃プラスチックの溶融が実現される廃プラス
チック溶融処理装置(以下「本発明の第二の廃プラスチ
ック溶融処理装置」という。)を提供する。
【0008】本発明の第二の廃プラスチック溶融処理装
置においては、上記加熱炉に備えられた加熱部材を高周
波電気エネルギーによって発熱させる。このため、本発
明の第二の廃プラスチック溶融処理装置によれば、溶融
処理する廃プラスチックの性状に応じて上記加熱部材の
加熱温度を迅速且つ正確にコントロールすることができ
る。また、温度コントロールが正確に行える結果、廃プ
ラスチックの不慮の発火を防止することができる。
【0009】また、本発明は、上記本発明の第二の廃プ
ラスチック溶融処理装置において、上記加熱炉内に供給
された廃プラスチックを上記加熱部材に押し付けるため
の荷重部材が備えられている廃プラスチック溶融処理装
置(以下「本発明の第三の廃プラスチック溶融処理装
置」という。)を提供する。
【0010】本発明の第三の廃プラスチック溶融処理装
置においては、加熱炉内に供給された廃プラスチックを
上記加熱部材に積極的に押し付けることができる。この
ため、本発明の第三の廃プラスチック溶融処理装置によ
れば、高空隙で嵩張る形状の廃プラスチックが加熱部材
に次々に押し付けられることによって溶融処理の効率化
を図ることができる。
【0011】また、本発明は、上述の本発明の第二また
は第三の廃プラスチック溶融処理装置において、上記加
熱炉における上記加熱部材に近接する部位が、当該加熱
炉内に露出する内壁部と当該内壁部の外側に設けられた
外壁部とからなる二重構造を有しており、その内壁部は
その外壁部よりも熱伝導性が高く、その外壁部はその内
壁部よりも断熱性が高くなるように形成されており、こ
こで当該内壁部は、当該加熱部材で発生した熱が伝導さ
れるように当該加熱部材に接した状態で配置されている
廃プラスチック溶融処理装置(以下「本発明の第四の廃
プラスチック溶融処理装置」という。)を提供する。
【0012】本発明の第四の廃プラスチック溶融処理装
置では、上記加熱部材で発生する熱を上記二重構造に係
る内壁部に効率よく伝導させることができる。このた
め、当該加熱部材に接触する廃プラスチックと同様、上
記内壁部に接触する廃プラスチックを効率的に溶融処理
することができる。このため、本発明の第四の廃プラス
チック溶融処理装置によれば、高空隙で嵩張る廃プラス
チックを迅速に溶解させることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の廃プラスチック溶
融処理装置(上記本発明の第一、第二、第三、第四の廃
プラスチック溶融処理装置を包含する。以下同じ。)の
好適な一実施形態を図面を参照しつつ説明する。
【0014】図1は本実施形態に係る廃プラスチック溶
融処理装置1(以下「本溶融処理装置1」という。)を
模式的に示す正面図である。本図に示すように、本溶融
処理装置1は、大まかにいって、加熱炉2と、当該加熱
炉2に連結する排ガス処理室3とから構成される装置で
ある。
【0015】先ず、本溶融処理装置1の主要構成部であ
る加熱炉2について説明する。なお、図2は本実施形態
に係る加熱炉2の構成を模式的に示す縦断面図である。
図1に示すように、本実施形態に係る加熱炉2は、典型
的にはステンレス鋼からなる直立円筒形状の加熱器であ
り、卓状の設置台4の天板部4aに直立した状態で固設
される。この加熱炉2の側壁部12の上部には、廃プラ
スチック供給口10が設けられているとともにその表面
には当該供給口10を密閉し得る開閉扉11が手動で開
閉可能に取り付けられている。これにより、種々の形状
の廃プラスチックを廃プラスチック供給口10からラン
ダムに加熱炉2内に供給(投入)することができる。
【0016】而して、上記廃プラスチック供給口10の
下方において、加熱炉2の側壁部12は二壁構造に形成
されている。すなわち、図1および図2に示すように、
加熱炉2の側壁部12(典型的にはステンレス鋼からな
る)は上記廃プラスチック供給口10の下方から下端部
近くに至るまで、紡錘形状(ここでは図示されるように
円柱形の両端部分が尖っていない。以下同じ。)に張り
出した恰好の外壁12aが形成されている。そして、図
2に示すように、この紡錘形状に張り出された外壁12
aの内側には、本加熱炉2の外径よりもやや小さい径の
円筒状の内壁12bが設けられている。従って、この内
壁12bに囲まれた内側が上記廃プラスチック供給口1
0に通じた廃プラスチックの貯留および溶融処理のため
の内部空間に相当する。なお、この内壁12bには、廃
プラスチック溶融処理時に当該廃プラスチックから発生
するガスを通すためのガス通過孔12cが多数設けられ
ている。以上のように、本加熱炉2の側壁部12を上記
外壁12aと内壁12bとの二壁構造として形成した結
果、当該紡錘形状外壁12aと円筒状内壁12bとの間
には廃プラスチック溶融時に生じるガスの通路13とし
て機能する空隙が確保されている。このガス通路13に
ついては後述する。
【0017】次に、本加熱炉2の下端部について図面を
参照しつつ説明する。図1に示すように、この加熱炉2
の側壁部12は、上記卓状設置台4の天板部4aから下
方に貫通して配置されており、その下端部には上記加熱
部材に相当する加熱盤14が備えられている(図2)。
この加熱盤14は誘導電流により発熱する鉄鋼材が側壁
部12の外径とほぼ同サイズの鉢状に形成されたもので
あり、本加熱炉2における底板に相当する部材である。
なお、加熱盤14の中央部には、後述する溶融処理によ
って生じた溶融状態の樹脂を炉外に排出するための排出
口14aが設けられている。
【0018】一方、この加熱盤14を外部から包囲する
恰好で本実施形態に係る高周波加熱装置5が配置されて
いる(図1)。すなわち、図2に示すように、この高周
波加熱装置5の本体部は上記加熱盤14を上面に配置し
得る鉢状に成形された耐火材5aによって形成されると
ともに当該鉢状耐火材5aの内部に加熱コイル5bを通
すことによって構成されている。而して、この加熱コイ
ル5bは、本溶融処理装置1における外部高周波電源に
相当する高周波発生装置6に接続されている。この高周
波発生装置6は、所望する周波数(典型的には5kHz
〜10kHz)の高周波電力を加熱コイル5bに出力す
ることができるように構成されている。このように構成
した結果、バーナーや高温ガス送風手段を加熱炉2内外
に設ける必要がなく、当該加熱炉2における加熱部分
(廃プラスチックを溶融処理する領域)をコンパクトに
形成することができる。そして、高周波発生装置6から
高周波電力が加熱コイル5bに供給された際には、いわ
ゆる誘導加熱の原理に基づいて上記加熱盤14に高周波
電気エネルギーが与えられる。その結果、当該加熱盤1
4に誘導電流が流れ、ジュール熱によって当該加熱盤1
4の発熱が実現される。なお、本実施形態において、上
記高周波加熱装置5は空冷式(典型的には自然空冷式で
あるが別途ファンを設けて強制的に鉢状耐火材5aを冷
却してもよい。)を採用しているが、たとえば加熱コイ
ル5b中に冷水を導入した形式の水冷式のものでもよ
い。また、本発明の実施にあたって、上記高周波発生装
置6は一般的なトランスや高周波出力制御回路等からな
る従来品を採用すればよく、本発明を特徴付けるもので
もないため詳細な説明は省略する。
【0019】一方、高周波加熱装置5(即ち鉢状耐火材
5a)の中心部分には上記排出口14aを貫通させ得る
中心孔5cが形成されており、当該高周波加熱装置5を
加熱炉2(加熱盤14)の下方の所定の位置に配置した
際には上記排出口14aの先端部は当該中心孔5cを通
り抜けた状態で配置される。而して、図1に示すよう
に、排出口14aの先端部には空気の炉内への流入を遮
断する排出弁15が設けられている。これにより、加熱
炉2内で溶融した樹脂を排出口14aから排出し得る一
方、溶融樹脂非排出時においては当該排出口14aから
炉内への空気の流入を防止する。
【0020】また、特に限定されるものではないが、図
1に示すように、本実施形態においては上記排出口14
aの下方に溶融した樹脂を投入する水槽7が備えられて
おり、当該水槽7中には冷却水が貯留されている。この
ことによって、加熱炉2内で溶融された廃プラスチック
(樹脂)を当該水槽7内の冷却水によって速やかに冷却
・固化し、極めて低空隙率のプラスチックに再生するこ
とができる。
【0021】次に、本加熱炉2内における上記加熱盤1
4に近接する部位の構造について説明する。図2に示す
ように、加熱盤14近傍の炉内空間(以下「溶融処理
部」という。)は上記内壁12bに包囲されている加熱
炉2中央部分よりも狭くなるように形成されており、加
熱盤14で発生した熱の溶融処理部における対流効果お
よび保温効果を高めている。一方、図2に示すように、
本加熱炉2における加熱盤14に近接する部位(以下
「溶融処理部側壁16」という。)は高熱伝導性部材
(ここでは銅板)からなる内壁部16aと当該内壁部1
6aよりも断熱性の高い外壁部16bとの二重構造を有
している。ここで、図2に示すように、内壁部16aの
一部は加熱盤14に接している(或いは近接させた状態
に配置してもよい。)。これにより、加熱盤14におい
て発生した熱を当該内壁部16aを介して迅速に溶融処
理部側壁16全体に伝導させることができる。他方、上
記二重構造における外壁部16bは比較的断熱性の高い
部材によって形成されており、溶融処理部において蓄積
された熱の炉外への放射を抑えることができる。
【0022】なお、本実施形態においては、図2に示す
ように、上記二重構造からなる溶融処理部側壁16と本
加熱炉2の外壁12aとの間において、離隔板17によ
って上記ガス通路13から離隔された密閉空間18が形
成されている。而して、この密閉空間18内を真空状態
(大気よりも圧力の低い減圧状態)とすることによっ
て、上記溶融処理部における保温効果や断熱効果をさら
に向上させることができる。
【0023】次に、本加熱炉2の上部構造について図面
を参照しつつ説明する。図2に示すように、本加熱炉2
の天板部19には鋼索21を備えたウィンチ22が備え
られている。而して、当該鋼索21の他端は炉内に通じ
ており、その末端部には円盤状に成形された典型的には
鋼鉄製の荷重部材23が取り付けられている。これによ
り、上記廃プラスチック供給口10から炉内に供給(投
入)した廃プラスチックの上に当該荷重部材23を押し
当てることによって当該廃プラスチックを加熱盤14に
押し付けることができる。
【0024】また、図1および図2に示すように、上記
廃プラスチック供給口10の下方には、紡錘形状外壁1
2a上端部の全周囲を被覆するようにしてガス収集部2
5が設けられている。図2に示すように、このガス収集
部25に被覆されて密閉状態となった紡錘形状外壁12
a部分には、通気用の孔12dが形成されている。一
方、ガス収集部25には、後述する排ガス処理室3に接
続される送気管27が設けられており、当該送気管27
の一部には加熱炉2内のガスを強制排出し、当該排出さ
れた排ガスをそのまま排ガス処理室3に導入するための
送風機28(典型的にはターボブロワ等の吸引ブロワ)
が装備されている(図1、図3)。このように構成する
ことで、上記送風機28を作動させた際には加熱炉2内
において発生したガスは内壁12bに設けられたガス通
過孔12cを経て当該内壁12bと外壁12aとの間に
形成された上記ガス通路13に誘導され、当該ガス通路
13から上記通気孔12dを経てガス収集部25に速や
かに導入される。次いで、ガス収集部25に導入された
ガスはそのまま送気管27を介して後述する排ガス処理
室3に導入される。このように加熱炉2内にガス誘導路
を別途設けることによって、炉内に供給(投入)された
廃プラスチックの周囲から溶融処理時に発生したガスを
速やかに除去することができる。
【0025】次に、上記構成の加熱炉2と送気管27を
介して連結される排ガス処理室3について説明する。な
お、図3は本実施形態に係る排ガス処理室3の構成を模
式的に示す縦断面図である。図1および図3に示すよう
に、本実施形態に係る排ガス処理室3は、セラミックま
たはその他の耐火材からなる燃焼室31(典型的には室
内空間が円筒状に成形されたもの)を本体として構成さ
れている。この燃焼室31の底部近くの側壁にはバーナ
ー32が複数設けられており、燃焼室31内をダイオキ
シンが分解し得る温度すなわち800℃またはそれより
高い温度(好ましくは800℃〜850℃、より好まし
くは850℃〜1000℃)にすることができ、当該温
度で被熱処理物(ここでは加熱炉2から導入された排ガ
ス)を処理することができる。また、本排ガス処理室3
では、燃焼室31の内壁部に突起状の障壁部33が設け
られている。これにより、送気管27が接続された導入
口31aから当該燃焼室31に導入された排ガスを当該
燃焼室31内において旋回運動を起こさせることができ
る。このため、燃焼室31内の温度を均一にすることが
できるとともに当該導入された排ガスについて燃焼室3
1内における所定の滞留時間を確保することができる。
なお、一般に、ダイオキシンは800℃またはそれより
高い温度で2秒間熱処理することによってほぼ完全に分
解されることが知られており、本排ガス処理室3におい
ても燃焼室内排ガス滞留時間を2秒間またはそれ以上保
ち得るように排ガス供給量を調整する。また、燃焼室3
1の天板部には、通常は密閉されている天窓35が備え
られており、さらに燃焼室31からのガスを排出するた
めの排気管34が接続されている。そして、この天窓3
5近くには図示しない温度計が設置されており、燃焼室
31内の温度をモニタリングしながらバーナーの火力等
を調製することにより燃焼室31内の温度を所定の温度
に調節することができる。
【0026】以下、上記構成の本溶融処理装置1を使用
した場合の廃プラスチックの大まかな処理プロセスを説
明する。なお、溶融処理時には、上記送風機28(ここ
では吸引ブロワ)を継続して作動させておくとともに予
め排ガス処理室3のバーナー32を点火して室内温度を
800℃またはそれ以上の高い温度に保っておく。
【0027】先ず、溶融処理したい廃プラスチック(特
に限定するものではないが樹脂の種類に応じた廃プラス
チック分別処理および/または適度な乾燥処理を予め行
っておくのが好ましい。)をそのまま若しくは適当な大
きさに破砕・裁断し、本加熱炉2の開閉扉11を開けて
廃プラスチック供給口10から炉内に投入する。このと
き、上述のとおり、本溶融処理装置1においては加熱盤
14が加熱炉2の底に配置されているため、投入(供
給)する廃プラスチックの量を特に制限する必要はな
く、廃プラスチック供給口10からランダムに投入する
ことができる。典型的には図2に示すように、上記溶融
処理部がほぼ廃プラスチックで埋まる状態が効率的でよ
い。而して、開閉扉11を閉鎖した後、ウィンチ22を
作動させて上記荷重部材23を下降させて投入した廃プ
ラスチックの上に載せる(図2)。これにより、荷重部
材23自体によって荷重が加えられた廃プラスチックは
炉内において密に積層され、結果、その一部(下層部)
は加熱盤14表面に荷重に応じて強く押し付けられるこ
ととなる。
【0028】ここで、高周波発生装置6を作動させ、典
型的には周波数が5kHz〜10kHzである高周波電
力を上記高周波加熱装置5の加熱コイル5bに出力す
る。これにより、加熱コイル5bに供給された高周波電
気エネルギーによって加熱盤14が発熱する。なお、図
示しないが、本実施形態においては上記溶融処理部およ
び加熱盤14において、上記高周波発生装置6と電気的
に接続された一般的な温度センサが備えられており、当
該溶融処理部および加熱盤14表面の温度をモニタリン
グしながら加熱盤14の温度を概ね800℃付近まで制
御することができる。そして、処理すべき廃プラスチッ
クの材質に応じて適宜変更され得ることであるが、典型
的には加熱盤14の表面温度を概ね300℃〜400℃
に保つことで、一般的な熱可塑性樹脂からなる廃プラス
チックを溶融することができる。
【0029】而して、加熱盤14の表面温度を典型的に
は上記温度域に保つことで、廃プラスチックの溶融処理
が行われる。このとき、上述のとおり、溶融処理部側壁
16が内壁部16aと外壁部16bとからなる二重構造
を有するとともに、当該内壁部16aはその外壁面より
も熱伝導性が高い一方で当該外壁部16bは内壁部16
aよりも断熱性が高くなるように形成された結果、加熱
盤14表面のみならず当該溶融処理部側壁16内壁部1
6aに接触する廃プラスチックも速やかに溶融する。ま
た、開閉扉11を閉めて加熱炉2を密閉状態としたうえ
で上記送風機28を作動させている結果、本加熱炉2内
は陰圧状態(典型的には上記溶融処理部はほぼ真空状態
となる)に保たれている。すなわち、炉内に投入・積層
されている廃プラスチック周囲への酸素を含むガスの供
給が遮断される。従って、本溶融処理装置1によれば、
炉内に供給された廃プラスチックの溶融処理時における
不慮の燃焼、発火を防止することができる。
【0030】そして、加熱炉2内における上記溶融処理
によって溶融した廃プラスチック(樹脂)は、上記排出
口14aより排出弁15を経て上記水槽7に貯留された
冷却水中に排出される。本実施形態において、この冷却
水は、気温またはそれ以下の温度に保たれており、結
果、この中に排出された溶融状態の樹脂を速やかに再び
固化することができる。これにより、廃プラスチックの
容積率を大幅に減少させることができるため、以後の処
理(当該再固化したプラスチックを廃棄またはリサイク
ルに供するための処理)を能率的に行うことができる。
なお、本溶融処理装置1では、溶融処理時において炉内
積層状態の廃プラスチック上面への上記荷重部材23に
よる荷重が継続される結果、当該積層状態の廃プラスチ
ックは順次加熱盤14に押し付けられ、次々に加熱盤1
4の熱で溶融する。このため、本溶融処理装置1によれ
ば、廃プラスチックの溶融・排出が上記積層状態にある
廃プラスチックの最下層部から最上層部(即ち荷重部材
23の直下にある廃プラスチック)に至るまで迅速かつ
効率的に進行する(図2)。
【0031】一方、廃プラスチックの種類(典型的には
ポリ塩化ビニル等のハロゲンを含む廃プラスチック)に
よっては上記溶融処理時においてダイオキシン等の有害
なガスが発生し得るが、当該発生したガスは上記送風機
28に吸引されることによって、上記ガス通路13、ガ
ス収集部25および送気管27を経て速やかに排ガス処
理室3に至る。而して、当該排ガス処理室3の燃焼室3
1内において800℃以上、好ましくは800℃〜85
0℃、より好ましくは850℃〜1000℃で少なくと
も2秒、好ましくは3秒以上の滞留時間で燃処理され
る。これにより、排ガス中に存在するダイオキシン等の
ハロゲン化物を完全に分解することができる。そして、
燃焼室31内で熱処理された排ガスは、排気管34を通
って典型的には図示しないガス冷却器やスクラバー(集
塵器)等に導入されて適宜処理された後、外部に放出さ
れる。
【0032】以上、本発明の廃プラスチック溶融処理装
置の好適な一実施形態を図面を参照しつつ説明したが、
本発明がこの形態に限定されることを意図したものでは
ない。例えば、上記実施形態においては加熱炉2と排ガ
ス処理室3とが送気管27を介して別個独立に設けられ
ているが、本発明の廃プラスチック溶融処理装置におい
ては、加熱炉から排出されるガスを導入し得るようにし
て当該加熱炉と排ガス処理室とが連結して設けられてお
ればよく、長い送気管を介することなく加熱炉と排ガス
処理室とを連結した状態で一のケーシングに収容した形
態の装置もコンパクトな廃プラスチック溶融処理装置と
して好ましい。
【0033】また、上記実施形態に係る本発明の廃プラ
スチック溶融処理装置においては、溶融された廃プラス
チック(樹脂)を排出口14aから水槽7に排出してい
るがこのようなプロセスに限定されない。例えば、上記
本溶融処理装置1において、上記排出口14aに押し出
し成形機等を接続し、溶融樹脂を所定の形状に再成形し
てもよい。これにより、溶融処理樹脂のリサイクルを高
いレベルで実現することができる。また、本発明の廃プ
ラスチック溶融処理装置を構成する加熱炉および排ガス
処理室は、上記実施形態における外観形状(例えば上記
紡錘形状に形成された外壁12a)や材料(例えば上記
溶融処理部側壁16内壁部16aにおける銅板)に限定
されるものではなく、本発明を特定する事項を具備する
限り、種々の外観形状(デザイン)および材料を採用し
得る。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、種々の性状の廃プラス
チックを効率よく溶融処理するとともに、発生したダイ
オキシンを分解して外部に放出させないリサイクルと環
境保護とに寄与する廃プラスチック溶融処理装置を提供
することができる。
【0035】すなわち、本発明の第一の廃プラスチック
溶融処理装置では、溶融処理時に発生したダイオキシン
等を上記排ガス処理室で容易に分解することができる。
従って、本発明の第一の廃プラスチック溶融処理装置に
よれば、ダイオキシンが外部に放出されるのを防止しつ
つ廃プラスチックの溶融処理を行うことができる。ま
た、本発明の第二の廃プラスチック溶融処理装置では、
上記加熱炉に備えられた加熱部材が備えられるととも
に、当該加熱部材を高周波電気エネルギーによって発熱
させる。従って、本発明の第二の廃プラスチック溶融処
理装置によれば、溶融処理する廃プラスチックの性状に
応じて上記加熱部材の加熱温度を迅速且つ正確にコント
ロールし得るとともに、廃プラスチックの発火を防止す
ることができる。また、本発明の第三の廃プラスチック
溶融処理装置では、上記荷重部材によって、加熱炉内に
供給された廃プラスチックを上記加熱部材に積極的に押
し付けることができる。従って、本発明の第三の廃プラ
スチック溶融処理装置によれば、高空隙で嵩張る形状の
廃プラスチックを加熱部材に積極的に押し付けられるこ
とによって次々と効率よく溶融させていくことができ
る。また、本発明の第四の廃プラスチック溶融処理装置
では、上記加熱部材で発生する熱を上記二重構造部分に
おける内壁部に効率よく伝達させることができる。従っ
て、本発明の第四の廃プラスチック溶融処理装置によれ
ば、当該加熱部材のみならず、上記内壁部に接触する廃
プラスチックについても順次、効率的に溶融していくこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の廃プラスチック溶融処理装置の一実施
形態を模式的に示す正面図である。
【図2】一実施形態に係る本発明の廃プラスチック溶融
処理装置における加熱炉の構造を模式的に示す断面図で
ある。
【図3】一実施形態に係る本発明の廃プラスチック溶融
処理装置における排ガス処理室の構造を模式的に示す断
面図である。
【符号の説明】 1 廃プラスチック溶融処理装置 2 加熱炉 3 排ガス処理室 5 高周波加熱装置 12 側壁部 14 加熱盤 16 溶融処理部側壁 23 荷重部材 25 ガス収集部 27 送気管 28 送風機

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 廃プラスチックを加熱して溶融する加熱
    炉と、該加熱炉に連結して設けられた排ガス処理室とを
    備えており、 その加熱炉内で廃プラスチックを溶融処理する際に該加
    熱炉から排出されるガスを該排ガス処理室に導入すると
    ともに、その導入されたガスを該排ガス処理室内におい
    て800℃またはそれより高い温度で熱処理するように
    構成されている廃プラスチック溶融処理装置。
  2. 【請求項2】 前記加熱炉には高周波電気エネルギーが
    与えられて発熱する加熱部材が備えられており、該加熱
    炉内に供給された廃プラスチックに該加熱部材において
    発生した熱が伝達されることによって該廃プラスチック
    の溶融が実現される請求項1に記載の廃プラスチック溶
    融処理装置。
  3. 【請求項3】 前記加熱炉内に供給された廃プラスチッ
    クを前記加熱部材に押し付けるための荷重部材が備えら
    れている請求項2に記載の廃プラスチック溶融処理装
    置。
  4. 【請求項4】 前記加熱炉における前記加熱部材に近接
    する部位が、該加熱炉内に露出する内壁部と該内壁部の
    外側に設けられた外壁部とからなる二重構造を有してお
    り、その内壁部はその外壁部よりも熱伝導性が高く、そ
    の外壁部はその内壁部よりも断熱性が高くなるように形
    成されており、 ここで該内壁部は、該加熱部材で発生した熱が伝導され
    るように該加熱部材に接した状態で配置されている請求
    項2または請求項3に記載の廃プラスチック溶融処理装
    置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002327256A (ja) * 2001-04-26 2002-11-15 Nkk Corp 連続溶融金属めっき方法および装置
JP2004059754A (ja) * 2002-07-30 2004-02-26 Taiheiyo Cement Corp 廃棄物処理方法及びセメント原料製造方法
JP2013255885A (ja) * 2012-06-12 2013-12-26 Simmons Corp 解体装置

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