JPH11320333A - カウンタウェイトを備えるフェーシングマシンおよびその位置制御方法 - Google Patents

カウンタウェイトを備えるフェーシングマシンおよびその位置制御方法

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JPH11320333A
JPH11320333A JP13304898A JP13304898A JPH11320333A JP H11320333 A JPH11320333 A JP H11320333A JP 13304898 A JP13304898 A JP 13304898A JP 13304898 A JP13304898 A JP 13304898A JP H11320333 A JPH11320333 A JP H11320333A
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tool
weight
slider
counterweight
tool slider
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JP13304898A
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Keiichi Matsumoto
敬一 松本
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Hitachi Seiki Co Ltd
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Hitachi Seiki Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 工具スライダに装着される工具の重量を加味
し、工具スライダとカウンタウェイトを別個に制御する
ことにより、回転加工時におけるアンバランスを抑制す
る。 【解決手段】 主軸頭1に回転自在に支持される主軸2
の端部に面板3を設け、面板3の半径方向に沿って移動
可能であり、かつ工具が着脱自在に装着される工具装着
部6が設けられた工具スライダ4を備える。この工具ス
ライダ4の移動方向と反対方向に移動可能であり、面板
3の回転時に、重量バランスを保つカウンタウェイト6
を備える。工具スライダ4とカウンタウェイト6の位置
は、それぞれ独立して制御可能とされている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工具回転型工作機
械において、工具を主軸軸線と直交する方向に送ること
により面切削を行うことができるフェーシングマシンに
係り、特に、回転加工時に重量バランスを維持するため
のカウンタウェイトを備えるフェーシングマシンに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、中ぐり盤、マシニングセンタ等、
工具回転型工作機械に工具を主軸軸線と直交する方向に
送って面切削を行うフェーシング機能を備えたいわゆる
フェーシングマシンは、広く知られている。このフェー
シングマシンは、主軸に面板を設け、この面板の半径方
向に沿って移動可能であり、かつ工具が着脱自在に装着
される工具装着部が設けられた工具スライダを備えてい
る。そして、工具装着部にワーク(被加工物)の加工等
に見合った適宜の工具を装着し、面板を回転させてワー
クの加工を行う。この回転加工時、工具スライダおよび
工具装着部に装着された工具の重心は面板の回転中心か
らずれているため、その重量により、回転時にアンバラ
ンスが生じる。このアンバランスを是正すべく、面板の
回転中心を中心点として工具スライダと対称になる位置
にカウンタウェイトを設けることが行われている。この
カウンタウェイトは、工具スライダの移動方向に対し
て、面板の回転中心を中心点として反対となる方向に移
動可能とされている。そして、面板の回転時に、工具ス
ライダおよびこの工具スライダに取り付けられた工具と
の重量バランスを保つ役割を担っている。
【0003】かかるカウンタウェイトを備えるフェーシ
ングマシンの先行技術としては、たとえば、実開平4−
23206号に開示されたフェーシングドラムがある。
このフェーシングドラムにおいては、棒状のバランスウ
ェイトがフェーシングドラムのスライダ両側のフェーシ
ングドラム本体内にスライダと平行してスライダの両側
に設けられている。そして、バランスウェイトとスライ
ダが同期して反対方向に移動するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記公報に開
示されたフェーシングドラムは、使用される工具の重量
に差があっても特に考慮することなく、単に工具スライ
ダの移動に同期してカウンタウェイトを移動させるに過
ぎない。このため、工具スライダの重量とこれに装着さ
れた工具の重量とを加算した重量(以下、「工具加算重
量」という。)が、カウンタウェイトの重量と実質的に
同一であれば、回転加工時にアンバランスが生じないも
のの、これらの重量が異なる場合には、結局アンバラン
スが生じてしまうものであった。
【0005】また、構造上の理由から工具加算重量より
も、カウンタウェイトの重量の方を小さくしなければな
らない場合がある。この場合には、回転加工時のアンバ
ランスを是正することができなかった。
【0006】回転加工時にアンバランスが生じると、機
械に大きな振動が発生し、ワークの加工精度、特に真円
度等形状精度を低下させるという問題点が生じる。ま
た、周囲の作業員に恐怖感を与えるものである。さら
に、このアンバランスのために、フェーシングマシンの
主軸の最高回転数に制限を設けているので、適正な切削
条件で加工を行うことができず、加工能率の低下を起こ
すおそれがあるという問題点も生じていた。
【0007】そこで、本発明の課題は、カウンタウェイ
トを備えるフェーシングマシンにおいて、工具スライダ
に装着される工具の重量を加味し、工具スライダとカウ
ンタウェイトを別個に制御することにより、回転加工時
におけるアンバランスを抑制し、もって機械の振動に起
因する加工精度の低下を防止することにある。また、フ
ェーシングマシンの主軸回転数の制限を無くすことによ
り、使い勝手のよいフェーシングマシンを提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決した本発
明に係るカウンタウェイトを備えるフェーシングマシン
は、主軸頭に回転自在に支持される主軸端部に面板を設
け、この面板の半径方向に沿って移動可能であり、かつ
工具が着脱自在に装着される工具装着部が設けられた工
具スライダを備えるフェーシングマシンであって、前記
工具スライダの移動方向に対して、前記面板の回転中心
を中心点として反対方向に移動可能とされ、前記面板の
回転時に、前記工具スライダおよび前記工具スライダに
装着された工具との重量バランスを保つカウンタウェイ
トを備えており、前記工具スライダおよび前記カウンタ
ウェイトの移動位置を、それぞれ独立して制御可能とし
たことを特徴とするものである。
【0009】また、前記工具スライダと前記工具スライ
ダに装着された工具の重量、前記カウンタウェイトの重
量、および前記工具スライダの位置に基づいて、前記カ
ウンタウェイトの位置が決められることを特徴とするも
のである。
【0010】さらには、前記工具スライダに装着される
工具の重量、または前記工具スライダの重量と工具の重
量とを加算した加算重量を記憶している工具重量ファイ
ルメモリを備え、この工具重量ファイルより得られる前
記工具スライダに装着される工具の重量と前記工具スラ
イダの重量とを加算した加算重量または前記工具ファイ
ルより得られる前記工具スライダの重量と工具の重量を
加算した加算重量、カウンタウェイトの重量、および被
加工物を加工するための前記工具スライダの位置情報に
より、前記カウンタウェイトの位置を算出する演算部を
有しており、この演算部により算出された位置に、前記
カウンタウェイトを移動することを特徴とするものであ
る。
【0011】また、本発明に係るフェーシングマシンに
おけるカウンタウェイトの位置制御方法は、主軸頭に回
転自在に支持される主軸端部に設けられた面板と、この
面板の半径方向に移動可能であり、かつ工具が着脱自在
に装着される工具スライダと、この工具スライダの移動
方向に対して前記面板の回転中心を中心点として反対方
向に移動可能なカウンタウェイトを備えたフェーシング
マシンにおいて、前記工具スライダおよび前記工具スラ
イダに装着された工具に対して、重量バランスを維持す
るように前記カウンタウェイトの位置を制御することを
特徴とするものである。
【0012】さらには、前記カウンタウェイトの位置の
制御は、前記工具スライダと前記工具スライダに装着さ
れた工具の重量、前記カウンタウェイトの重量、および
前記工具スライダの位置により、前記カウンタウェイト
の位置を算出し、この算出された位置に、前記カウンタ
ウェイトを移動させる制御であることを特徴とするもの
である。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら具体的に説明する。図1は、本発明に係
るカウンタウェイトを備えるフェーシングマシンの斜視
図、図2は、その内部構造の概略を示す構造図である。
【0014】図1および図2に示すように、本発明に係
るフェーシングマシンFにおいては、主軸頭1に回転自
在に支持される主軸2の端部に面板3が設けられてい
る。この面板3は、主軸モータM1により第1回転力伝
達機構H1を介して回転させられる。面板3には、その
半径方向に沿って移動可能である工具スライダ4が備え
られており、この工具スライダ4には、ワークの形状等
に応じて適宜交換される工具Tが着脱自在に装着される
工具装着部5が設けられている。工具装着部5には、主
軸2に形成された装着穴5aに工具Tのツールシャンク
Taを挿入し、工具Tのツールシャンクに取り付けたプ
ルスタッドを引っ張って固定するもの、ツールシャンク
に形成された係合溝を引っ張って固定するもの、あるい
はHSKツールシャンク等、2面拘束形のツールシャン
クを固定するもの等、公知のツールクランプ・アンクラ
ンプ機構が設けられている。また、第1回転力伝達機構
H1には歯車機構、歯付プーリ・歯付ベルト機構等、公
知の機構が使用できる。
【0015】また、面板3には、工具スライダ4の移動
方向に対して、面板3の回転中心を中心点として反対方
向に移動可能であるカウンタウェイト6が設けられてい
る。そして、カウンタウェイト6は、面板3の回転加工
時に、工具スライダ4およびこれに装着される工具Tと
の重量バランスを保つように機能する。
【0016】さらに、本発明においては、工具スライダ
4およびカウンタウェイト6の移動位置は、それぞれ独
立して制御できるように構成されている。具体的には、
図2に示すように、主軸2および面板3を回転させる主
軸モータM1の他に、工具スライダ4を移動させるため
の工具スライダ用モータM2および工具スライダ移動機
構10、並びにカウンタウェイト6を移動させるための
カウンタウェイト用モータM3およびカウンタウェイト
移動機構20を備えている。そして、工具スライダ用モ
ータM2の駆動により工具スライダ4が移動する。ま
た、カウンタウェイト用モータM3の駆動によりカウン
タウェイト6が移動する。
【0017】これらの工具スライダ移動機構10および
カウンタウェイト移動機構20について説明する。工具
スライダ移動機構10は、ベアリング11A,11Bに
回動自在に軸承されたネジ軸12を有しており、このネ
ジ軸12の一端部にかさ歯車13が設けられている。ま
た、工具スライダ用モータM2の出力軸には、主軸2の
中心線と同一線上に配置され、ベアリング14A,14
Bに軸承された軸15が連結部材(図示せず)を介して
取り付けられている。さらに、この軸15の先端部にか
さ歯車16が設けられている。そして、かさ歯車13と
かさ歯車16が噛み合うことにより、工具スライダ用モ
ータM2の回転がネジ軸12の回転に変換される。
【0018】また、工具スライダ4には、ナット4Aが
取り付けられている。ここで、工具スライダ4とナット
4Aとは一体に形成されていてもよい。このナット4A
には、ネジ軸12がねじ込まれている。そして、ネジ軸
12の回動により、ナット4Aを介して工具スライダ4
が案内部3A(図1参照)に沿って移動する構成となっ
ている。工具スライダ用モータM2は、サーボモータ等
の制御モータである。かくして、工具スライダ用モータ
M2を回転させると、ネジ軸12が回転し、この回転に
伴って、工具スライダ4が移動する構成となっている。
【0019】一方、カウンタウェイト移動機構20は、
ベアリング21A,21Bにより回動自在に軸承された
ネジ軸22を備えており、このネジ軸22の端部に平歯
車23が設けられている。このネジ軸22の側方に、ベ
アリング24A,24Bにより回動自在に軸承された軸
25を備えており、この軸25の一端に平歯車23に噛
み合う平歯車26が設けられ、他端にかさ歯車27が設
けられている。また、カウンタウェイト用モータM3に
は、第2回転力伝達機構H2が取り付けられており、こ
の第2回転力伝達機構H2に対して、主軸2の中心線と
同一線上に中心線を有し、かつ工具スライダ移動機構1
0の軸15の外側に配置され、ベアリング28A,28
Bに軸承された中空軸29が設けられている。この中空
軸29の先端部には、工具スライダ移動機構10におけ
るかさ歯車16よりも大径のかさ歯車30が設けられて
いる。このかさ歯車30は、軸25に設けられたかさ歯
車27と噛み合っている。したがって、カウンタウェイ
ト用モータM3の回転は、第2回転力伝達機構H2、中
空軸29、かさ歯車30,27、軸25および平歯車2
6,23を介してネジ軸22の回転に変換される。ま
た、第2回転力伝達機構H2としては歯車機構、歯付プ
ーリ・歯付ベルト機構等、公知の機構が使用できる。
【0020】そして、カウンタウェイト6には、工具ス
ライダ4同様ナット6Aが取り付けられている。ここ
で、カウンタウェイト6とナット6Aとは、一体に形成
されていてもよい。このナット6Aにネジ軸22がねじ
込まれており、ネジ軸22の回動により、ナット6Aを
介してカウンタウェイト6が案内部3Bに沿って移動す
る構成となっている。また、カウンタウェイト用モータ
M3は、サーボモータ等の制御モータである。かくし
て、カウンタウェイト用モータM3に制御装置50より
移動指令が出力されると、ネジ軸22が回転し、この回
転に伴って、カウンタウェイト6が移動する構成となっ
ている。
【0021】また、図3は、本発明に係るフェーシング
マシンを制御する制御装置50のブロック図である。C
PU(中央処理装置)51は、バスライン52を通じ
て、ROM(リードオンリーメモリ)53、本発明の演
算部を構成するRAM(ランダムアクセスメモリ)54
に接続されるとともに、インターフェイス55を介して
入力手段56およびディスプレイ(表示手段)57、さ
らには図4に示す工具スライダ4の工具装着部6に装着
される工具の重量を示す工具重量ファイルメモリ58に
も接続されている。
【0022】ディスプレイ57は、文字データや図形デ
ータ等を表示するためのものである。ディスプレイ57
としては、例えば、液晶ディスプレイやELパネル、C
RTなどがある。入力手段56は、各種データや指令等
を入力するためのものである。入力手段56としては、
たとえば、キーボードやタッチパネル等がある。ROM
53は、システムプログラム、各種データに基づいて、
カウンタウェイト6の位置を算出するためのプログラ
ム、その他各種アプリケーションプログラムなどを記憶
するメモリである。図4に示す工具重量ファイルメモリ
58には、加工に使用する工具の番号に対応する重量デ
ータおよびカウンタウェイト6の重量データが記憶され
ているが、工具の番号に対応する重量に工具スライダ4
の重量を予め加算した重量データが記憶されていてもよ
い。また、工具スライダ4の重量を記憶しておいてもよ
い。
【0023】RAM54は、上記システムプログラムや
各種アプリケーションプログラムをロードするためのメ
モリであるとともに、ロードされた各種プログラムによ
り、カウンタウェイト6の位置を算出するための作業領
域でもある。すなわち、RAM54においては、工具重
量ファイルメモリ58より得られる工具スライダ4の重
量およびこれに装着される工具Tの重量を加算した工具
加算重量、予め設定されたカウンタウェイト6の重量、
および工具スライダ4の位置情報により、カウンタウェ
イト6の位置が算出される。
【0024】CPU51は、ROM53に記憶されてい
るカウンタウェイト6の位置を算出するためのプログラ
ム、各種アプリケーションプログラム、あるいは工具重
量ファイルメモリ58に記憶されている重量データなど
をRAM54にロードし、ロードされたデータとプログ
ラムにしたがって動作し、フェーシングマシンの制御装
置50を統括制御する。
【0025】他方、バスライン52には、それぞれサー
ボインターフェイス61A〜61E、アンプ62A〜6
2Eを介して、工具スライダ用モータM2、カウンタウ
ェイト用モータM3、Z軸移動用モータM4、X軸移動
用モータM5、および主軸モータM1がそれぞれ接続さ
れている。また、工具スライダ用モータM2には、検出
器M2aが設けられており、アンプ62Aに位置および
速度データをフィードバックしている。さらに、カウン
タウェイト用モータM3にも、検出器3aが設けられて
アンプ62Bに位置、速度データをフィードバックして
いる。また、Z軸移動用モータM4、X軸移動用モータ
M5にも各々検出器M4a,M5aが設けられ、位置、
速度データをフィードバックしている。そして、主軸モ
ータM1には、検出器M1aが設けられ、速度データを
フィードバックしている。主軸モータM1、工具スライ
ダ用モータM2、X軸移動用モータM5、Z軸移動用モ
ータM4は、NC加工プログラム、または操作盤(図示
せず)、入力手段56等からの指令により制御装置50
が制御する。
【0026】さて次に、本発明に係るフェーシングマシ
ンにおけるカウンタウェイトの位置制御方法について説
明する。図5は、本発明に係るフェーシングマシンにお
けるカウンタウェイトの位置制御方法のフローチャート
である。
【0027】制御を開始すると、まず、工具スライダ4
に装着される工具Tの交換があったか否かを判断する
(ステップS1)。このとき、工具Tの交換があった場
合には、工具重量ファイルメモリ58より、新しい工具
の工具番号に対応する重量を読み出す(ステップS
2)。続いて、新しい工具の重量を読み出したら、工具
スライダ4の重量と加算し、その加算した重量とカウン
タウェイトの重量との重量比を算出する(ステップS
3)。そして、工具スライダ4の位置を現在位置カウン
タ(図示せず)から読み取る。その後、この重量比と工
具スライダ4の位置に基づいて、カウンタウェイト6の
位置を求めて(ステップS4)、カウンタウェイト6を
移動させる。以下、ステップ1に移行し、処理を続け
る。
【0028】ここで、ステップS3およびステップS4
において行われるカウンタウェイト6の位置の算出方法
について説明する。なお、この演算処理は、RAM54
において行われる。図1に示すように、面板3上におい
ては、面板3の回転中心を中心点として工具スライダ4
とカウンタウェイト6とが対称となるように位置してお
り、これらは、それぞれ反対方向に移動する。このと
き、工具スライダ4とカウンタウェイト6の遠心力が同
じとなることにより、面板3の回転時のバランスを保つ
ことができることから、工具加算重量MT 、工具スライ
ダの位置XT 、カウンタウェイト6の重量MC 、および
カウンタウェイト6の位置XC は、次の(1)式に示す
関係を満たせば良い。 MT ・XT ・ω2 =MC ・XC ・ω2 …(1) 但し、ωは、面板3の角速度
【0029】いま、工具スライダ4の位置XT は、ワー
クを加工するための移動指令に基づいて決定される。そ
こで、工具スライダ4に装着する工具を交換した時点
で、次の(2)式に示す工具加算重量MT とカウンタウ
ェイト6の重量MC との重量比MCTを求める。 MCT=MT /MC …(2) そして、次に示す(3)式のように、重量比MCTに既知
の工具スライダ4の位置XT を乗算することにより、カ
ウンタウェイト6の位置を算出することができる。 XC =MCT・XT …(3) このようにして、算出されたカウンタウェイト6の位置
に基づいて、カウンタウェイト用モータM3により、カ
ウンタウェイト移動機構20を介して、カウンタウェイ
ト6を算出された位置に移動させる。
【0030】一方、ステップS1において、工具Tが交
換されないと判断した場合には、ステップS1から、ス
テップS5へと進み、工具スライダ4の位置が移動して
いるか否かを判断する。すなわち、工具スライダ4の位
置決め位置が変化したか否かを判断する。工具スライダ
4の位置が移動している場合には、ステップS6へと進
み、カウンタウェイト6の位置を算出する。このときに
は、工具加算重量MTとカウンタウェイト6の重量MC
との重量比MCTには変更がないので、工具スライダ4の
位置XT をそのまま(3)式に代入することにより、カ
ウンタウェイト6の位置を算出することができる。そし
て、算出されたカウンタウェイト6の位置に基づいて、
カウンタウェイト用モータM3により、カウンタウェイ
ト移動機構20を介して、カウンタウェイト6を算出さ
れた位置に移動させる。工具スライダ4が連続的に移動
している場合には、カウンタウェイト6も連続的に反対
方向に移動することになる。ステップ6の処理終了後、
ステップ1に移行する。
【0031】ステップS5において、工具スライダ4の
位置が移動していない場合は、カウンタウェイト6の位
置がそのままでステップS1に移行して処理を続ける。
【0032】なお、上記の実施形態においては、工具ス
ライダとカウンタウェイトの遠心力を同じにするという
考え方を基礎においた式に基づいて、カウンタウェイト
の位置を制御する方法について説明したが、他の考え方
を用いて、工具スライダとカウンタウェイトをそれぞれ
独立して移動させて、カウンタウェイトの位置を制御す
ることができるのはいうまでもない。例えば、面板(主
軸)回転時の振動を、コラムや主軸頭等に設けた振動計
で計測し、振動が所定の範囲内におさまるように重量バ
ランスを検出してカウンタウェイトの位置を制御しても
よい。その他、主軸モータの1回転内の変動を検出し
て、重量バランスを保つようにカウンタウェイトの位置
を制御してもよい。
【0033】さらに、工具重量ファイルメモリ58に工
具Tの重量を登録しているが、工具Tの重量と工具スラ
イダ4の重量を加算した加算重量を登録しておいてもよ
い。この場合、工具Tの重量と工具スライダ4の重量を
加算する加算処理が不要となる。また、工具Tの重心位
置を登録しておき、工具スライダ4と工具の重心位置を
加味してカウンタウェイトの位置を算出してもよい。他
方、フェーシングマシンは、Y軸移動用モータを備え、
図示しないテーブル上に固定されたワークに対して工具
が三軸方向に相対的に移動可能な工作機械であってもよ
い。
【0034】
【発明の効果】以上の説明のとおり、本発明によれば、
カウンタウェイトを備えるフェーシングマシンにおい
て、工具スライダに装着される工具の重量を加味し、工
具スライダとカウンタウェイトを別個に制御することに
より、回転加工時におけるアンバランスを抑制すること
ができる。したがって、機械の振動に起因する加工精度
の低下を防止することが可能となる。また、主軸回転数
の制限をなくすこと、または従来より大幅に高い回転数
で主軸を回転させることができるので、適正な切削条件
で加工を行って加工能率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るカウンタウェイトを備えるフェー
シングマシンの斜視図である。
【図2】本発明に係るカウンタウェイトを備えるフェー
シングマシンの内部構造の概略を示す構造図である。
【図3】本発明に係るフェーシングマシンを制御する制
御装置のブロック図である。
【図4】工具スライダの工具装着部に装着される工具の
重量を示す工具重量ファイルである。
【図5】本発明に係るフェーシングマシンにおけるカウ
ンタウェイトの位置制御方法のフローチャートである。
【符号の説明】
F フェーシングマシン 1 主軸頭 2 主軸 3 面板 4 工具スライダ 5 工具装着部 6 カウンタウェイト 10 工具スライダ移動機構 20 カウンタウェイト移動機構 51 CPU 52 バスライン 53 ROM 54 RAM 55 インターフェイス 56 入力手段 57 ディスプレイ 58 工具重量ファイルメモリ 61A〜61E サーボインターフェイス 62A〜62E アンプ M1 主軸モータ M2 工具スライダ用モータ M3 カウンタウェイト用モータ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主軸頭に回転自在に支持される主軸端部
    に面板を設け、この面板の半径方向に沿って移動可能で
    あり、かつ工具が着脱自在に装着される工具装着部が設
    けられた工具スライダを備えるフェーシングマシンであ
    って、 前記工具スライダの移動方向に対して、前記面板の回転
    中心を中心点として反対方向に移動可能とされ、前記面
    板の回転時に、前記工具スライダおよび前記工具スライ
    ダに装着された工具との重量バランスを保つカウンタウ
    ェイトを備えており、 前記工具スライダおよび前記カウンタウェイトの移動位
    置を、それぞれ独立して制御可能としたことを特徴とす
    るカウンタウェイトを備えるフェーシングマシン。
  2. 【請求項2】 前記工具スライダと前記工具スライダに
    装着された工具の重量、前記カウンタウェイトの重量、
    および前記工具スライダの位置に基づいて、前記カウン
    タウェイトの位置が決められることを特徴とする請求項
    1に記載のカウンタウェイトを備えるフェーシングマシ
    ン。
  3. 【請求項3】 前記工具スライダに装着される工具の重
    量、または前記工具スライダの重量と工具の重量とを加
    算した加算重量を記憶している工具重量ファイルメモリ
    を備え、 この工具重量ファイルより得られる前記工具スライダに
    装着される工具の重量と前記工具スライダの重量とを加
    算した加算重量または前記工具ファイルより得られる前
    記工具スライダの重量と工具の重量を加算した加算重
    量、カウンタウェイトの重量、および被加工物を加工す
    るための前記工具スライダの位置情報により、前記カウ
    ンタウェイトの位置を算出する演算部を有しており、 この演算部により算出された位置に、前記カウンタウェ
    イトを移動することを特徴とする請求項2に記載のカウ
    ンタウェイトを備えるフェーシングマシン。
  4. 【請求項4】 主軸頭に回転自在に支持される主軸端部
    に設けられた面板と、この面板の半径方向に移動可能で
    あり、かつ工具が着脱自在に装着される工具スライダ
    と、この工具スライダの移動方向に対して前記面板の回
    転中心を中心点として反対方向に移動可能なカウンタウ
    ェイトを備えたフェーシングマシンにおいて、 前記工具スライダおよび前記工具スライダに装着された
    工具に対して、重量バランスを維持するように前記カウ
    ンタウェイトの位置を制御することを特徴とするフェー
    シングマシンにおけるカウンタウェイトの位置制御方
    法。
  5. 【請求項5】 前記カウンタウェイトの位置の制御は、 前記工具スライダと前記工具スライダに装着された工具
    の重量、前記カウンタウェイトの重量、および前記工具
    スライダの位置により、前記カウンタウェイトの位置を
    算出し、 この算出された位置に、前記カウンタウェイトを移動さ
    せる制御であることを特徴とする請求項4に記載のフェ
    ーシングマシンにおけるカウンタウェイトの位置制御方
    法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003053634A (ja) * 2001-08-20 2003-02-26 Toshiba Mach Co Ltd 回転ワークテーブル装置
JP2005324287A (ja) * 2004-05-14 2005-11-24 Olympus Corp ワーク加工装置及びワーク加工方法
CN106425618A (zh) * 2016-12-15 2017-02-22 重庆智和机械制造有限公司 一种换挡摆杆压紧工装

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