JP7096455B1 - 観測装置および観測方法 - Google Patents

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Abstract

主軸(18)と、主軸(18)が回転可能に固定され、主軸(18)の軸方向に直交する方向に移動する移動体(22)とを備える工作機械(14)の、主軸(18)のバランス状態を観測する観測装置(12)は、回転する主軸(18)の回転角度を取得する第1の取得部(44)と、主軸(18)が回転しているときの移動体(22)の移動状態を示す移動情報を取得する第2の取得部(46)と、主軸(18)の回転角度の各々と移動情報とを対応付けて表示部(34)に表示させる出力生成部(48)と、を備える。

Description

本発明は、工作機械の主軸のバランス状態を観測する観測装置および観測方法に関する。
特開平03-251066号公報には、フィールドバランサが記載されている。フィールドバランサは、回転駆動する測定対象のバランス状態を測定するための装置である。測定対象は例えばモータ(モータのシャフト)である。
工作機械(例えば、旋盤機)のオペレータは、例えば工作機械の主軸のバランス状態を測定するために、フィールドバランサを使用する。ここで、オペレータは、フィールドバランサ(加速度ピックアップセンサ)を工作機械に取り付ける。しかし、フィールドバランサを工作機械に取り付ける作業は、手間と時間とがかかる。また、フィールドバランサによる主軸のバランス状態の観測精度は、工作機械へのフィールドバランサの取り付け方と、フィールドバランサの取り付け位置とに依存する。したがって、誰もが安定した観測精度で主軸のバランス状態を調べることは難しい。
本発明は、上述した課題を解決することを目的とする。
本発明の第1の態様は、工作機械の主軸のバランス状態を観測する観測装置であって、前記工作機械は、前記主軸と、前記主軸が回転可能に固定され、前記主軸の軸方向に直交する方向に移動する移動体とを備え、前記観測装置は、回転する前記主軸の回転角度を取得する第1の取得部と、前記主軸が回転しているときの前記移動体の移動状態を示す移動情報を取得する第2の取得部と、前記主軸の回転角度の各々と前記移動情報とを対応付けて表示部に表示させる出力生成部と、を備える。
本発明の第2の態様は、工作機械の主軸のバランス状態を観測する観測方法であって、前記工作機械は、前記主軸と、前記主軸が回転可能に固定され、前記主軸の軸方向に直交する方向に移動する移動体とを備え、前記観測方法は、回転する前記主軸の回転角度を取得する第1の取得ステップと、前記主軸が回転しているときの前記移動体の移動状態を示す移動情報を取得する第2の取得ステップと、前記主軸の回転角度の各々と前記移動情報とを対応付けて表示部に表示させる出力生成ステップと、を含む。
本発明の態様によれば、フィールドバランサによらず工作機械の主軸のバランス状態が観測される。
図1は、実施の形態の観測システムの構成図である。 図2は、実施の形態の観測装置の構成図である。 図3は、第1の取得部が取得する主軸の時間軸上の回転角度を例示するグラフである。 図4は、第2の取得部が取得する移動体の位置偏差の位相を示すグラフである。 図5は、実施の形態の観測装置が観測した主軸のバランス状態の観測結果を例示する図である。 図6は、実施の形態の観測方法の流れを例示したフローチャートである。 図7は、変形例4の観測システムの構成図である。 図8は、変形例5の観測装置の構成図である。 図9は、移動体の位置偏差の時間推移を例示するグラフである。 図10は、変形例6の観測装置の構成図である。 図11は、主軸の回転角度と、補正部による補正前後の位置偏差との時間軸上の位相を例示するグラフである。 図12は、記憶部が記憶する補正量を説明するためのグラフである。 図13は、変形例7の観測装置の構成図である。 図14は、変形例7の観測装置が観測した主軸のバランス状態の観測結果を例示する図である。
[実施の形態]
図1は、実施の形態の観測システム10の構成図である。
観測システム10は、工作機械14と、制御装置16と、観測装置12と、を有する。制御装置16は、工作機械14を制御可能に工作機械14と接続される。制御装置16と観測装置12とは通信可能に相互に接続される。
工作機械14は、例えば旋盤機である。工作機械14は、主軸18と、主軸モータ20と、移動体22と、送り軸モータ24と、を備える。主軸18は軸A18を中心に回転する(図1参照)。主軸モータ20は、スピンドルモータである。主軸モータ20は、主軸18を回転させる。主軸モータ20には、駆動電流が供給される。これにより、主軸モータ20が駆動する。主軸18は主軸モータ20の駆動に応じて回転する。
主軸モータ20には、第1の検出器26が設けられる。第1の検出器26は、例えばロータリエンコーダである。第1の検出器26は、主軸モータ20のシャフトの回転角度に応じた信号を出力する。第1の検出器26は、その信号を、主軸アンプ32Aにフィードバックする。なお、主軸アンプ32Aは後述される。
移動体22は、移動方向D22に沿って主軸18を移動させる。移動方向D22は、軸A18の延在方向に直交する方向である(図1参照)。移動体22は、不図示の変換機構を介して送り軸モータ24に接続される。この不図示の変換機構は、例えばボールねじ機構である。不図示の変換機構は、送り軸モータ24が生じる回転力を、移動方向D22の直動力に変換して移動体22に伝達する。移動体22は、不図示の変換機構から伝達される直動力に応じて、移動方向D22に沿って移動する。主軸18は、移動体22に回転可能に固定(支持)される。したがって、移動体22が移動方向D22に移動すると、主軸18も一緒に移動方向D22に移動する。
送り軸モータ24は、移動体22の移動を制御するためのサーボモータである。送り軸モータ24には、駆動電流が供給される。これにより、送り軸モータ24のシャフトが回転駆動する。その結果、送り軸モータ24は、前述の回転力を生じる。なお、送り軸モータ24は、移動体22の位置を維持させる場合にも、駆動電流の供給を受ける。
送り軸モータ24には、第2の検出器28が設けられる。第2の検出器28は、例えばロータリエンコーダである。第2の検出器28は、送り軸モータ24のシャフトの回転角度に応じた信号を出力する。第2の検出器28は、その信号を、送り軸アンプ32Bにフィードバックする。なお、送り軸アンプ32Bは後述される。
工作機械14は、送り軸モータ24を複数備えてもよい。その場合、複数の送り軸モータ24は、互いに異なる方向に沿って、移動体22を移動させてもよい。送り軸モータ24は、リニアモータであってもよい。その場合、送り軸モータ24は直動軸を有する。また、第2の検出器28は、送り軸モータ24の直動軸の位置を検出する。送り軸モータ24の直動軸の位置を検出する第2の検出器28は、例えばリニアエンコーダである。送り軸モータ24がリニアモータである場合、送り軸モータ24は直動力を生じる。その場合、前述の変換機構は不要である。
制御装置16は、工作機械14をフィードバック制御する数値制御装置である。制御装置16は、指令部(プロセッサ)30とアンプ32とを備える。指令部30は、主軸モータ20と、送り軸モータ24とを数値制御するための制御指令を生成する。また、指令部30は、生成した制御指令をアンプ32に出力する。なお、指令部30は、観測制御指令41に基づく指令を観測装置12から受けてもよい(詳細は後述)。この場合、指令部30は、観測制御指令41に基づく制御指令をアンプ32に出力する。
アンプ32は、主軸アンプ32Aと、送り軸アンプ32Bと、を有する。主軸アンプ32Aは、指令部30と主軸モータ20とに接続される駆動装置である。主軸アンプ32Aは、指令部30の制御指令と、主軸モータ20のシャフトの回転角度とに基づいて、主軸モータ20に駆動電流を供給する。なお、主軸モータ20のシャフトの回転角度は、第1の検出器26の出力信号に基づいて算出される。送り軸アンプ32Bは、指令部30と送り軸モータ24とに接続される駆動装置である。送り軸アンプ32Bは、指令部30の制御指令と、送り軸モータ24の回転角度とに基づいて、送り軸モータ24に駆動電流を供給する。なお、送り軸モータ24の回転角度は、第2の検出器28の出力信号に基づいて算出される。
工作機械14と、制御装置16との説明は以上である。続いて、観測装置12が以下に説明される。
図2は、実施の形態の観測装置12の概略構成図である。
観測装置12は、主軸18のバランス状態を観測するための電子装置(コンピュータ)である。以下に詳細に説明されるが、観測装置12は、主軸18の回転角度と、移動体22の移動状態を示す情報(移動情報)とを時間軸で対応付けることで、主軸18のバランス状態を観測する。
観測装置12は、移動情報を取得する。移動情報は、具体的には例えば移動体22の位置偏差である。なお、制御装置16は、送り軸モータ24をフィードバック制御している。移動体22の位置偏差は、一般的に、フィードバック制御の過程で算出される。したがって、観測装置12は、制御装置16から移動体22の位置偏差を取得可能である。
移動情報は、主軸18から伝わる振動の影響を受けた偏差成分を多く含むと好ましい。したがって、観測装置12は、制御装置16が移動体22を静止させるために送り軸モータ24を制御している状態で、移動情報を取得すると好ましい。
以上の予備的説明を踏まえ、図5に例示される観測結果を得ることが可能な観測装置12の構成例が以下に説明される。観測装置12は、表示部34と、操作部36と、記憶部38と、演算部40と、を備える。
表示部34は、画面を有する表示装置である。画面は、例えば液晶の画面である。画面には情報が適宜表示される。例えば画面には、図5の観測結果が表示される。
操作部36は、情報入力を受け付ける入力装置である。操作部36は、例えばキーボードと、マウスと、タッチパネルとを有する。ただし、操作部36は、操作盤を有してもよい。タッチパネルは、例えば表示部34の画面に設置される。オペレータは、操作部36を介して、例えばバランス状態の観測の開始を観測装置12に指示することができる。
記憶部38は、情報を記憶するメモリを有する。記憶部38は、例えばRAM(Random Access Memory)と、ROM(Read Only Memory)とを有する。記憶部38は、観測制御指令41と、所定の観測プログラム42と、を記憶する。
観測制御指令41は、制御装置16に指示するための指令内容を含む情報である。観測制御指令41は、主軸18を回転させるための指令を含む。また、観測制御指令41は、移動体22の位置を予め決められた位置に維持させるための指令をさらに含むと好ましい。
観測プログラム42は、本実施の形態の観測方法を観測装置12に実行させるためのプログラムである。観測方法の詳細は後述される。
演算部40は、情報を演算により処理するプロセッサを有する。演算部40は、例えばCPU(Central Processing Unit)と、GPU(Graphics Processing Unit)とを有する。
演算部40は、指令出力部43と、第1の取得部44と、第2の取得部46と、出力生成部48と、を備える。指令出力部43と、第1の取得部44と、第2の取得部46と、出力生成部48との各々は、演算部40が観測プログラム42を実行することにより実現される。
指令出力部43は、少なくとも観測制御指令41を含む指令を制御装置16に出力する。これにより、制御装置16は、主軸18を回転させるために主軸モータ20を制御する。ここで、制御装置16は、主軸モータ20のシャフトの回転速度を一定の加速度で徐々に上昇させてもよい。また、制御装置16は、主軸モータ20のシャフトの回転速度を段階的に上昇させてもよい。また、制御装置16は、移動体22の位置を予め決められた位置に維持させるために送り軸モータ24を制御する。例えば、移動体22の位置が予め決められた位置からずれた場合、制御装置16は、移動体22を予め決められた位置に移動させる。
第1の取得部44は、主軸18の回転角度を取得する。なお、主軸18の回転角度と主軸モータ20のシャフトの回転角度とは一致する。ここで、制御装置16は、主軸モータ20をフィードバック制御するために、主軸モータ20のシャフトの回転角度を算出する。したがって、第1の取得部44は、制御装置16から主軸モータ20のシャフトの回転角度を取得してもよい。これにより、第1の取得部44は、主軸18の回転角度を実質的に取得する。
記憶部38は、取得された主軸18の回転角度を記憶する。
図3は、第1の取得部44が取得する主軸18の時間軸上の回転角度を例示するグラフである。
図3に例示されるグラフは、主軸18の回転角度の位相(RA)を示す。図3のグラフは、回転角度を示す縦軸と、時間を示す横軸とを有する。なお、図3において、回転角度の範囲は、0度~360度(主軸18の1回転分)である。ただし、回転角度の範囲はこれに限定されない。
第2の取得部46は、制御装置16から移動情報を取得する。ここで、制御装置16は、移動体22を予め決められた位置に静止させるために送り軸モータ24を制御している。したがって、移動情報は、主軸18から伝わる振動の影響を受けた偏差成分を多く含む。
図4は、第2の取得部46が取得する時間軸上の位置偏差を例示するグラフである。
図4に例示されるグラフは、移動体22の位置偏差(Pd)の位相を示す。図4のグラフは、位置偏差を示す縦軸と、時間を示す横軸とを有する。移動体22の位置偏差は、移動体22の振動に応じて変動する。この振動は、主軸18から移動体22に伝達する。つまり、主軸18は、回転することで振動を生じる。ここで、主軸18の振動量は、主軸18のバランス状態に応じて変わる。したがって、位置偏差の推移は、主軸18のバランス状態の変化を間接的に示す。
出力生成部48は、主軸18の回転角度と、移動情報(移動体22の位置偏差)とに基づいて、観測結果(図5)を生成する。また、出力生成部48は、生成した観測結果を表示部34に出力する。より詳細に、出力生成部48は、生成部50と、出力部52と、を有する。
図5は、実施の形態の観測装置12が観測した主軸18のバランス状態の観測結果を例示する図である。
生成部50は、主軸18の回転角度(図3)と、移動体22の位置偏差(図4)とを、時間軸上において互いに対応付ける。すなわち、互いに同時刻において検出された回転角度と位置偏差とが、対応付けられる。これにより、生成部50は、観測結果(図5)を生成する。図5の例示において、主軸18の回転に伴う位置偏差(Pd)の推移は極座標形式で表示される。
図5において、原点からの距離が位置偏差の大きさを示す。Pd0は、位置偏差の基準値である。つまり、Pd0において、位置偏差はゼロである。
出力部52は、生成部50が生成した観測結果を表示部34に出力する。オペレータは、表示される観測結果を観察する。これにより、オペレータは、主軸18の回転に伴う移動体22の位置偏差の変化を把握することができる。すなわち、オペレータは、回転する主軸18のバランス状態の変化を容易に把握することができる。
観測装置12の構成例の説明は以上である。続いて、観測装置12により実行される観測方法が以下に説明される。
図6は、実施の形態の観測方法の流れを例示したフローチャートである。
本実施の形態の観測方法は、指令出力ステップ(S1)と、第1の取得ステップ(S2)と、第2の取得ステップ(S3)と、判定ステップ(S4)と、出力生成ステップ(S5)と、を含む。
まず、観測装置12は、指令出力ステップを実行する。指令出力ステップでは、指令出力部43が、制御装置16に指令を出力する。この指令は、観測制御指令41の内容を含む。これにより、主軸18は回転を開始する。また、移動体22の位置は、予め決められた位置に維持される。次に、観測装置12は、第1の取得ステップと、第2の取得ステップとを実行する。なお、第1の取得ステップと、第2の取得ステップとは、互いに並行して実行されてもよい。
第1の取得ステップでは、指令に基づいて回転する主軸18の回転角度を、第1の取得部44が取得する。記憶部38は、取得された主軸18の回転角度を記憶する。第2の取得ステップでは、主軸18の回転中における移動情報(移動体22の位置偏差)を、第2の取得部46が取得する。記憶部38は、取得された移動情報を記憶する。
第2の取得ステップ(第1の取得ステップ)が行われる間、移動体22は主軸18の回転に応じて振動する。したがって、第2の取得部46により取得される位置偏差は、主軸18の振動に応じた偏差成分を多く含む。
判定ステップでは、演算部40が、主軸18の1回転分の回転角度と、主軸18の1回転分に対応する位置偏差とを取得できたか否かを判定する。この判定は記憶部38に記憶済の情報に基づいて行われる。ここで、主軸18の1回転分の回転角度と、主軸18の1回転分に対応する位置偏差とが取得されていない場合(判定ステップ:NO)、観測装置12は第1の取得ステップと、第2の取得ステップとをもう一度実行する。その一方で、主軸18の1回転分の回転角度と、主軸18の1回転分に対応する位置偏差とが取得された場合(判定ステップ:YES)、観測装置12は、後続のステップを開始する。
出力生成ステップは、生成ステップ(S51)と、出力ステップ(S52)とを含む。生成ステップでは、主軸18のバランス状態の観測結果(図5)を、生成部50が生成する。観測結果は、主軸18の各回転角度と位置偏差とを対応付けることで生成される。出力ステップでは、生成ステップにおいて生成された観測結果を、出力部52が表示部34に出力する。これにより、オペレータは、表示部34を介して主軸18のバランス状態を観察することができる。
本実施の形態によれば、フィールドバランサによらず、主軸18のバランス状態を観測することが可能である。また、本実施の形態によれば、既存の工作機械14と、既存の制御装置16との各々を、オペレータは流用可能である。本実施の形態の制御方法の構成例の説明は以上である。
フィールドバランサは、バランス状態の観測精度が不安定であるとの問題点を有する。すなわち、フィールドバランサによるバランス状態の観測の精度は、フィールドバランサの取り付け方と、取り付け位置とに依存する。これに対し、観測装置12は、制御装置16から取得される情報に基づいて、バランス状態を観測する。したがって、観測装置12によるバランス状態の観測の精度は、フィールドバランサを用いる場合よりも安定する。
[変形例]
以下に、実施の形態に係る変形例が説明される。ただし、実施の形態と重複する説明は、以下の説明では可能な限り省略される。実施の形態で説明済の構成要素には、特に断らない限り、実施の形態と同一の参照符号が流用される。
(変形例1)
観測装置12は、制御装置16に備わってもよい。これにより、例えば表示部34と、操作部36と、記憶部38と、演算部40とは、制御装置16のハードウェアにより実現される。
(変形例2)
観測装置12は、主軸18の1回転分の回転角度と、主軸18の1回転分に対応する移動体22の位置偏差との取得を完了する前に、観測結果の生成を開始してもよい。例えば観測装置12は、主軸18の回転角度の取得と移動体22の位置偏差の取得との進行に伴って、観測結果を表示部34に順次描画してもよい。この場合、例えば観測装置12は、主軸18の第1の回転角度と、移動体22の第1の位置偏差とを対応付ける。観測装置12は、第1の回転角度と第1の位置偏差とを、表示部34に出力する。次に、観測装置12は、主軸18の第2の回転角度と、移動体22の第2の位置偏差とを対応付ける。観測装置12は、第2の回転角度と第2の位置偏差とを、表示部34に出力する。
(変形例3)
回転する部材(主軸18)と、回転する部材の振動に応じて移動(振動)する部材(移動体22)とを備える限りにおいて、工作機械14は旋盤機に限定されない。
(変形例4)
主軸18は、供給されるエアに応じて回転するエア主軸でもよい。
図7は、変形例4の観測システム10の構成図である。
図7の主軸18は、エア主軸である。この場合、図7の工作機械14は、第3の検出器54と、エアタービン55とを備える。第3の検出器54は、主軸18の回転角度を検出するためのセンサである。第1の取得部44は、第3の検出器54の検出結果に基づいて、主軸18の回転角度を取得する。エアタービン55は、主軸18を回転させるためのタービンである。
図7の第3の検出器54は、観測装置12と接続される。この場合、第3の検出器54は、主軸18の回転に応じた信号を観測装置12に入力する。ただし、第3の検出器54は、主軸18の回転に応じた信号を制御装置16に入力してもよい。その場合、観測装置12は、制御装置16を介して、第3の検出器54の信号を取得してもよい。
本変形例においても、フィールドバランサは不要である。
(変形例5)
以下では、送り軸モータ24のフィードバック制御に関して検討される事項が予備的に説明される。また、その予備的説明を踏まえ、変形例5の観測装置12が説明される。
送り軸モータ24のフィードバック制御の応答性は、ゲインに応じて変わる。ゲインの代表例を挙げると、位置ループゲインと、電流ループゲインと、速度ループゲインとがある。
一般に、工作機械14の加工精度は、ゲインを高くするほどに上がる。したがって、工作機械14の一般的な制御において、ゲインは、できるだけ高い数値で最適化される。
以下において、加工を精度よく行うためにゲインが最適化された状態は、ハイゲイン状態またはハイゲインと記載される。また、位置ループゲインと、電流ループゲインと、速度ループゲインとの少なくとも1つがハイゲインの設定値よりも低くされた状態は、ローゲイン状態またはローゲインと記載される。以上を踏まえ、本変形例の観測装置12が以下に説明される。
図8は、変形例5の観測装置12の構成図である。
本変形例において、第2の取得部46は、送り軸モータ24がローゲインで制御される間の移動情報を取得する。これに関し、本変形例の観測装置12は、ゲイン調整部56をさらに備える。ゲイン調整部56は、送り軸モータ24をローゲインで制御することを制御装置16(指令部30)に要求する。
例えば、ゲイン調整部56は、位置ループゲインを低くすることを制御装置16に要求する。制御装置16は、その要求に基づいて位置ループゲインを低くする。なお、ゲイン調整部56は、電流ループゲインまたは速度ループゲインを低くすることを制御装置16に要求してもよい。
図9は、移動体22の位置偏差の時間推移を例示するグラフである。なお、図9には、送り軸モータ24がハイゲインで制御される場合の位置偏差と、送り軸モータ24がローゲインで制御される場合の位置偏差と、が図示される。
図9のうち、二点鎖線PdHighがハイゲインで取得される位置偏差の位相を示す。図9のうち、破線PdLowがローゲインで取得される位置偏差の位相を示す。ローゲインの場合、送り軸モータ24の制御の応答性は、ハイゲインの場合よりも低くなる。したがって、ハイゲインの場合の位置偏差と比較して、ローゲインの場合の位置偏差は、より大きく変動し易い。
つまり、ハイゲインとローゲインとでは、ローゲインの方が、主軸18のバランス状態の影響を位置偏差に反映させ易い。したがって、バランス状態を観測するとの観点では、ローゲインの方がハイゲインよりも好ましい。前述の通り、ゲイン調整部56は、送り軸モータ24をローゲインで制御することを制御装置16に要求する。これにより、第2の取得部46は、主軸18のバランス状態をより強く反映した位置偏差を取得し易くなる。
ゲイン調整部56は、バランス状態の観測をしない場合(観測が完了した場合)に、ゲインの設定を元(ハイゲイン)に戻してもよい。
(変形例6)
以下では、実施の形態で説明した観測結果(図5)に関する補足事項が説明される。また、その補足説明を踏まえ、変形例6の観測装置12が説明される。
移動体22と主軸18とは互いに別個の部材である。したがって、主軸18が振動してから、その振動が移動体22に伝達するまでの間にタイムラグがある。タイムラグに応じて、移動体22の位置偏差の時間的位相は、主軸18の回転角度の時間的位相よりも遅延する。以下に具体的が説明される。例えば、以下の説明において、時刻tにおける主軸18の回転角度はα(t)である。タイムラグはt’である。時刻t+t’における主軸18の回転角度はα(t+t’)である。以下の説明において、時刻t+t’における移動体22の位置偏差はPd(t+t’)である。時刻tにおいて主軸18に生じた振動は、時刻t+t’において移動体22に伝達する。この場合、位置偏差Pd(t+t’)は、回転角度α(t)における主軸18のバランス状態を反映する。位置偏差Pd(t+t’)は、回転角度α(t+t’)における主軸18のバランス状態を反映しない。
ほとんどの場合、前述のタイムラグは、微小時間である。したがって、仮にタイムラグを無視しても、観測結果の信頼性が大きく低下することはない。しかし、観測精度を可能な限り高めるためには、タイムラグを考慮する方が、より好ましい。
以上の説明を踏まえ、本変形例の観測装置12が以下に説明される。
図10は、変形例6の観測装置12の構成図である。
本変形例の観測装置12は、補正部58をさらに備える。補正部58は、主軸18の回転角度を、補正量Cに基づいて補正する。補正量Cとは、前述のタイムラグを表す時間量である。
図11は、主軸18の回転角度と、補正部58による補正前後の位置偏差との時間軸上の位相を例示するグラフである。
図11には、一点鎖線(Pd’)と、破線(Pd)と、実線(RA)とが図示される。一点鎖線(Pd’)は、補正前の移動体22の位置偏差の時間的位相を示す。破線(Pd)は、補正後の移動体22の位置偏差の時間的位相を示す。実線(RA)は、主軸18の回転角度の時間的位相を示す(図3と同様)。補正部58は、位置偏差(Pd’)の時間的位相を、補正量Cの分だけ進ませる。これにより、生成部50は、主軸18の回転角度(RA)と、移動体22の位置偏差(Pd’)とを精度よく対応付けることができる。例えば前述の具体例において、生成部50は、回転角度α(t)と位置偏差Pd(t+t’)とを対応付けることができる。
タイムラグは、主軸18の回転速度に応じて変わる。したがって、主軸18の回転速度に応じて補正量Cを変えることが望ましい。主軸18の回転速度ごとの補正量Cは、実験に基づいて求められる。その実験は、例えば次のように行われる。まず、実験者は、意図的に主軸18をアンバランス状態にする。実験者は、主軸18に錘(鉛)を取り付けることで、主軸18をアンバランス状態にすることができる。次に、実験者は、主軸18を特定の回転速度で回転させつつ、移動体22の位置偏差を観測する。主軸18がアンバランス状態であるため、移動体22の位置偏差は、主軸18の回転角度ごとに異なる。ここで、実験者は、主軸18のアンバランス角度(錘の取り付け位置)に基づいて、移動体22の位置偏差の最大値に対応する主軸18の回転角度を予想することができる。しかし、前述のタイムラグに起因して、移動体22の位置偏差が最大になる時点における主軸18の回転角度は、実験者が予想した回転角度と異なる。したがって、この角度差に基づいて、実験者は主軸18の特定の回転速度に対応するタイムラグ(補正量C)を逆算することができる。
図12は、記憶部38が記憶する補正量Cを説明するためのグラフである。
図12に実線TLが例示される。実線TLは、主軸18の回転速度に応じたタイムラグ(補正量C)の変化を示す。主軸18の回転速度とタイムラグ(補正量C)との対応関係は、記憶部38により記憶される。補正部58は、記憶部38を参照することで、主軸18の回転速度に応じて補正量Cを使い分ける。これにより、補正部58は、主軸18の回転角度を精度よく補正することができる。
複数の補正量Cは、前述の実験を、主軸18の回転速度を変えつつ複数回行うことにより得られる。得られた複数の補正量Cは、図12と同様のグラフ(ただし、縦軸が補正量Cを表す)に表すこともできる。
なお、本変形例は、上記の説明に限定されず、さらに変形可能である。例えば前述のタイムラグは、主軸18の回転速度のみならず、主軸18の荷重(質量)に応じても異なる。したがって、複数の補正量Cは、主軸18の荷重に応じて求められてもよい。また、例えば図12のようなグラフに表せる複数の補正量Cのうちのいくつかは、既に求められている他のいくつかの補正量Cに基づく補間(線形補間)により求められてもよい。その具体的が次に記載される。例えば、複数の補正量Cが、第1の補正量と、第2の補正量とを含む場合、第1の補正量と、第2の補正量とに基づいて、第3の補正量が図12のグラフに補間されてもよい。この場合、補間は例えば線形補間である。
(変形例7)
以下では、実施の形態で説明された観測結果(図5)に関する補足事項が説明される。また、その補足説明を踏まえ、変形例7の観測装置12が説明される。
図5の観測結果は、制御装置16から取得される数値に基づいて生成される。ここで、図5に示した位置偏差の推移を示す線(Pd)は、できるだけ滑らかな線である方がオペレータにとって見やすい。
以上の説明を踏まえ、本変形例の観測装置12が以下に説明される。
図13は、変形例7の観測装置12の構成図である。
本変形例の観測装置12は、算出部60をさらに備える。算出部60は、複数の角度区間の各々について、複数の位置偏差の平均値を求める。
角度区間とは、主軸18の1回転分の回転角度(0度~360度)のうちの、所定の角度幅で区分された区間である。所定の角度幅は、例えば5度である。この場合、主軸18の1回転分の回転角度は、72個の角度区間(例えば、0度~5度の区間、6度~10度の区間、…)を含む。なお、角度幅は5度に限定されず、適宜変更されてもよい。
算出部60は、生成部50が行った主軸18の回転角度と移動体22の位置偏差との対応付けの結果を参照する。なお、この対応付けは、実施の形態で既に説明されているので、本変形例における説明は割愛される。算出部60は、各角度区間について、角度区間に含まれる複数の回転角度に対応する複数の位置偏差の平均値を算出する。生成部50は、算出部60により算出された平均値に基づいて、主軸18の回転角度と移動体22の位置偏差との対応付けを再度行う。ここで、生成部50は、各角度区間について、角度区間に含まれる複数の回転角度と、その角度区間について算出された平均値とを対応付ける。
図14は、変形例7の観測装置12が観測した主軸18のバランス状態の観測結果を例示する図である。
図14には、主軸18の回転に伴う位置偏差の推移が、図5よりも滑らかに表される。したがって、主軸18のバランス状態の変化の傾向を観察することが、オペレータにとって容易になる。
(変形例8)
前述の算出部60は、主軸18の回転角度の各々に対応する複数の位置偏差の平均値を求めてもよい。つまり、主軸18が複数回転することで、第2の取得部46は、同一の回転角度に対応する複数の位置偏差を取得することができる。この場合、算出部60は、その複数の位置偏差の平均値を求めてもよい。
これにより、主軸18の回転角度の各々に対応する位置偏差が平滑化される。
(変形例9)
前述の算出部60は、主軸18が1回転する間の複数の位置偏差の移動平均を求めてもよい。例えば観測装置12は、ある回転角度αについてn回転分の位置偏差(pd、pd、…、pd)を取得する。この場合、算出部60は、そのn個の位置偏差の移動平均値を求めてもよい。また、生成部50は、回転角度αと、n個の位置偏差(pd、pd、…、pd)の移動平均値と、を対応付けてもよい。なお、nは自然数である。
これにより、主軸18の回転角度の各々に対応する位置偏差が平滑化される。
(変形例10)
移動情報は、移動体22の位置偏差に限定されない。観測装置12は、例えば、送り軸モータ24の駆動位置、駆動電流、速度、速度偏差、加速度、加速度偏差、加加速度、または加加速度偏差を、移動情報として取得してもよい。
駆動位置と、駆動電流と、速度と、速度偏差と、加速度と、加速度偏差と、加加速度と、加加速度偏差とは、送り軸モータ24のフィードバック制御において一般に扱われる情報である。したがって、観測装置12は、駆動位置、駆動電流、速度、速度偏差、加速度、加速度偏差、加加速度、または加加速度偏差を、位置偏差と同様に制御装置16から取得可能である。
本変形例では、例えば移動情報として速度偏差を用いた場合、図5または図14に例示される観測結果は、位置偏差に代えて、回転角度ごとの送り軸モータ24の速度偏差を含む。
(変形例11)
出力部52は、観測装置12の外部機器に観測結果を出力してもよい。外部機器は、例えば制御装置16である。つまり、出力部52が観測結果を出力する対象である表示部34は、観測装置12の外部機器に備わってもよい。
また、外部機器は、操作用インターフェース(入力装置)を有してもよい。この場合、観測装置12は、外部機器の操作用インターフェースを介して操作されてもよい。この場合、操作部36は、不要であれば観測装置12の構成から省略されてもよい。
(変形例12)
前述の各変形例は、矛盾の生じない範囲内で適宜組み合わされてもよい。
[実施の形態から得られる発明]
上記実施の形態および変形例から把握しうる発明について、以下に記載する。
<第1の発明>
工作機械(14)の主軸(18)のバランス状態を観測する観測装置(12)であって、前記工作機械は、前記主軸と、前記主軸が回転可能に固定され、前記主軸の軸方向に直交する方向(D22)に移動する移動体(22)とを備え、前記観測装置は、回転する前記主軸の回転角度を取得する第1の取得部(44)と、前記主軸が回転しているときの前記移動体の移動状態を示す移動情報を取得する第2の取得部(46)と、前記主軸の回転角度の各々と前記移動情報とを対応付けて表示部(34)に表示させる出力生成部(48)と、を備える。
これにより、フィールドバランサによらず工作機械の主軸のバランス状態を観測する観測装置が提供される。
前記主軸が回転し、且つ前記移動体が予め決められた位置からずれないように前記工作機械を制御する指令出力部(43)をさらに備えてもよい。これにより、移動体を移動させるために生じる偏差成分が移動情報に含まれることがなくなる。
前記工作機械は、前記主軸に接続される主軸モータ(20)と、前記主軸モータの回転軸の回転角度を検出する検出器(26)と、をさらに備え、前記主軸は、前記主軸モータの駆動により回転する電動主軸であり、前記第1の取得部は、前記検出器の検出結果に基づいて前記主軸の回転角度を取得してもよい。これにより、加速度ピックアップ等の検出器類を工作機械および制御装置の構成とは別途で主軸に取り付けることなく、電動主軸の回転角度が取得される。
前記工作機械は、前記主軸の回転角度を検出する検出器(54)をさらに備え、前記主軸はエアによって回転するエア主軸であり、前記第1の取得部は、前記検出器の検出結果に基づいて前記主軸の回転角度を取得してもよい。これにより、加速度ピックアップ等の検出器類を工作機械および制御装置の構成とは別途で主軸に取り付けることなく、エア主軸の回転角度が取得される。
前記工作機械は、前記移動体の移動を制御する送り軸モータ(24)をさらに備え、前記第2の取得部は、前記移動情報として前記送り軸モータの駆動電流、駆動位置、位置偏差、速度、速度偏差、加速度、加速度偏差、加加速度または加加速度偏差を前記移動情報として取得してもよい。これにより、移動情報を検出するための検出器類を工作機械および制御装置の構成とは別途で取り付けることなく、移動情報が取得される。
第1の発明は、前記送り軸モータを制御するゲインを、前記移動情報を取得する際には前記工作機械の加工実行時よりも低く設定するゲイン調整部(56)をさらに備えてもよい。これにより、バランス状態の傾向を読み取り易い移動情報が取得され易くなる。
前記ゲインは、前記送り軸モータの位置ループゲイン、電流ループゲインおよび速度ループゲインを含み、前記ゲイン調整部は、前記移動情報を取得する際には前記位置ループゲイン、前記電流ループゲインおよび前記速度ループゲインの少なくとも1つを低下させてもよい。
第1の発明は、前記主軸の回転により生じる振動が前記移動体に伝達されるまでのタイムラグを表す予め決められた補正量(C)を前記主軸の回転速度に応じて複数記憶した記憶部(38)と、前記移動情報の時間軸上の位相を前記補正量に基づいて補正する補正部(58)と、をさらに備え、前記出力生成部は、前記主軸の回転角度の各々と補正された前記移動情報とを対応付けて表示させてもよい。これにより、観測結果の信頼性がより良好となる。
第1の発明は、前記主軸の1回転分の回転位相は複数の角度区間を有し、前記観測装置は、前記複数の角度区間の各々について、前記主軸が角度区間の範囲内を回転しているときの前記移動情報の平均値を求める算出部(60)をさらに備え、前記出力生成部は、前記複数の角度区間の各々について求められた前記移動情報の平均値を、前記複数の角度区間の各々の範囲に対応する前記移動情報として表示させてもよい。これにより、主軸の回転角度の各々に対応する移動情報を平滑化することができ、観測結果を観察することがオペレータにとってより容易となる。
第1の発明は、前記主軸の回転角度の各々に対応する複数の前記移動情報の平均値を求める算出部(60)をさらに備え、前記第2の取得部は、前記移動情報を前記主軸の複数回転する間にわたって取得し、前記算出部は、前記第2の取得部が取得した複数回転分の前記移動情報に基づいて平均値を求め、前記出力生成部は、求められた前記平均値を前記主軸の回転角度の各々に対応する前記移動情報として表示させてもよい。これにより、主軸の回転角度の各々に対応する移動情報を平滑化することができ、観測結果を観察することがオペレータにとってより容易となる。
第1の発明は、前記主軸の1回転分に対応する複数の前記移動情報に基づいて、前記主軸が1回転する間の前記移動情報の移動平均を求める算出部(60)をさらに備え、前記出力生成部は、求められた前記移動平均を前記主軸の回転角度の各々に対応する前記移動情報として表示させてもよい。これにより、主軸の回転角度の各々に対応する移動情報を平滑化することができ、観測結果を観察することがオペレータにとってより容易となる。
<第2の発明>
工作機械(14)の主軸(18)のバランス状態を観測する観測方法であって、前記工作機械は、前記主軸と、前記主軸が回転可能に固定され、前記主軸の軸方向に直交する方向(D22)に移動する移動体(22)とを備え、前記観測方法は、回転する前記主軸の回転角度を取得する第1の取得ステップと、前記主軸が回転しているときの前記移動体の移動状態を示す移動情報を取得する第2の取得ステップと、前記主軸の回転角度の各々と前記移動情報とを対応付けて表示部(34)に表示させる出力生成ステップと、を含む。
これにより、フィールドバランサによらず工作機械の主軸のバランス状態を観測する観測方法が提供される。
前記主軸が回転し、且つ前記移動体が予め決められた位置からずれないように前記工作機械を制御する指令出力ステップをさらに含んでもよい。これにより、移動体を移動させるために生じる偏差成分が移動情報に含まれることがなくなる。
前記工作機械は、前記移動体の移動を制御する送り軸モータ(24)をさらに備え、前記観測方法は、前記送り軸モータを制御するゲインを、前記移動情報を取得する際には前記工作機械の加工実行時よりも低く設定するゲイン調整ステップをさらに含んでもよい。これにより、バランス状態の傾向を読み取り易い移動情報が取得され易くなる。
第2の発明は、前記主軸の回転により生じる振動が前記移動体に伝達されるまでのタイムラグを表す予め決められた補正量(C)を前記主軸の回転速度に応じて複数記憶する記憶ステップと、前記移動情報の前記時間軸上の位相を前記補正量に基づいて補正する補正ステップと、をさらに含み、前記出力生成ステップでは、前記主軸の回転角度の各々と補正された前記移動情報とを対応付けて表示させてもよい。これにより、観測結果の信頼性がより良好になる。

Claims (15)

  1. 工作機械(14)の主軸(18)のバランス状態を観測する観測装置(12)であって、
    前記工作機械は、前記主軸と、前記主軸が回転可能に固定され、前記主軸の軸方向に直交する方向(D22)に移動する移動体(22)とを備え、
    前記観測装置は、回転する前記主軸の回転角度を取得する第1の取得部(44)と、
    前記主軸が回転しているときの前記移動体の移動状態を示す移動情報を取得する第2の取得部(46)と、
    前記主軸の回転角度の各々と前記移動情報とを対応付けて表示部(34)に表示させる出力生成部(48)と、
    を備える、観測装置。
  2. 請求項1に記載の観測装置であって、
    前記主軸が回転し、且つ前記移動体が予め決められた位置からずれないように前記工作機械を制御する指令出力部(43)をさらに備える、観測装置。
  3. 請求項1または2に記載の観測装置であって、
    前記工作機械は、
    前記主軸に接続される主軸モータ(20)と、
    前記主軸モータの回転軸の回転角度を検出する検出器(26)と、
    をさらに備え、
    前記主軸は、前記主軸モータの駆動により回転する電動主軸であり、
    前記第1の取得部は、前記検出器の検出結果に基づいて前記主軸の回転角度を取得する、観測装置。
  4. 請求項1または2に記載の観測装置であって、
    前記工作機械は、前記主軸の回転角度を検出する検出器(54)をさらに備え、
    前記主軸はエアによって回転するエア主軸であり、
    前記第1の取得部は、前記検出器の検出結果に基づいて前記主軸の回転角度を取得する、観測装置。
  5. 請求項1~4のいずれか1項に記載の観測装置であって、
    前記工作機械は、前記移動体の移動を制御する送り軸モータ(24)をさらに備え、
    前記第2の取得部は、前記移動情報として前記送り軸モータの駆動電流、駆動位置、位置偏差、速度、速度偏差、加速度、加速度偏差、加加速度または加加速度偏差を前記移動情報として取得する、観測装置。
  6. 請求項5に記載の観測装置であって、
    前記送り軸モータを制御するゲインを、前記移動情報を取得する際には前記工作機械の加工実行時よりも低く設定するゲイン調整部(56)をさらに備える、観測装置。
  7. 請求項6に記載の観測装置であって、
    前記ゲインは、前記送り軸モータの位置ループゲイン、電流ループゲインおよび速度ループゲインを含み、
    前記ゲイン調整部は、前記移動情報を取得する際には前記位置ループゲイン、前記電流ループゲインおよび前記速度ループゲインの少なくとも1つを低下させる、観測装置。
  8. 請求項1~7のいずれか1項に記載の観測装置であって、
    前記主軸の回転により生じる振動が前記移動体に伝達されるまでのタイムラグを表す予め決められた補正量(C)を前記主軸の回転速度に応じて複数記憶した記憶部(38)と、
    前記移動情報の時間軸上の位相を前記補正量に基づいて補正する補正部(58)と、
    をさらに備え、
    前記出力生成部は、前記主軸の回転角度の各々と補正された前記移動情報とを対応付けて表示させる、観測装置。
  9. 請求項1~8のいずれか1項に記載の観測装置であって、
    前記主軸の1回転分の回転位相は複数の角度区間を有し、
    前記観測装置は、前記複数の角度区間の各々について、前記主軸が角度区間の範囲内を回転しているときの前記移動情報の平均値を求める算出部(60)をさらに備え、
    前記出力生成部は、前記複数の角度区間の各々について求められた前記移動情報の平均値を、前記複数の角度区間の各々の範囲に対応する前記移動情報として表示させる、観測装置。
  10. 請求項1~8のいずれか1項に記載の観測装置であって、
    前記主軸の回転角度の各々に対応する複数の前記移動情報の平均値を求める算出部(60)をさらに備え、
    前記第2の取得部は、前記移動情報を前記主軸の複数回転する間にわたって取得し、
    前記算出部は、前記第2の取得部が取得した複数回転分の前記移動情報に基づいて平均値を求め、
    前記出力生成部は、求められた前記平均値を前記主軸の回転角度の各々に対応する前記移動情報として表示させる、観測装置。
  11. 請求項1~8のいずれか1項に記載の観測装置であって、
    前記主軸の1回転分に対応する複数の前記移動情報に基づいて、前記主軸が1回転する間の前記移動情報の移動平均を求める算出部(60)をさらに備え、
    前記出力生成部は、求められた前記移動平均を前記主軸の回転角度の各々に対応する前記移動情報として表示させる、観測装置。
  12. 工作機械(14)の主軸(18)のバランス状態を観測する観測方法であって、
    前記工作機械は、前記主軸と、前記主軸が回転可能に固定され、前記主軸の軸方向に直交する方向(D22)に移動する移動体(22)とを備え、
    前記観測方法は、
    回転する前記主軸の回転角度を取得する第1の取得ステップと、
    前記主軸が回転しているときの前記移動体の移動状態を示す移動情報を取得する第2の取得ステップと、
    前記主軸の回転角度の各々と前記移動情報とを対応付けて表示部(34)に表示させる出力生成ステップと、
    を含む、観測方法。
  13. 請求項12に記載の観測方法であって、
    前記主軸が回転し、且つ前記移動体が予め決められた位置からずれないように前記工作機械を制御する指令出力ステップをさらに含む、観測方法。
  14. 請求項12または13に記載の観測方法であって、
    前記工作機械は、前記移動体の移動を制御する送り軸モータ(24)をさらに備え、
    前記観測方法は、前記送り軸モータを制御するゲインを、前記移動情報を取得する際には前記工作機械の加工実行時よりも低く設定するゲイン調整ステップをさらに含む、観測方法。
  15. 請求項12~14のいずれか1項に記載の観測方法であって、
    前記主軸の回転により生じる振動が前記移動体に伝達されるまでのタイムラグを表す予め決められた補正量(C)を前記主軸の回転速度に応じて複数記憶する記憶ステップと、
    前記移動情報の時間軸上の位相を前記補正量に基づいて補正する補正ステップと、をさらに含み、
    前記出力生成ステップでは、前記主軸の回転角度の各々と補正された前記移動情報とを対応付けて表示させる、観測方法。
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