JPH11333669A - 真円度補正制御機能を有する工具回転型工作機械およびその真円度補正制御方法 - Google Patents

真円度補正制御機能を有する工具回転型工作機械およびその真円度補正制御方法

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JPH11333669A
JPH11333669A JP14493798A JP14493798A JPH11333669A JP H11333669 A JPH11333669 A JP H11333669A JP 14493798 A JP14493798 A JP 14493798A JP 14493798 A JP14493798 A JP 14493798A JP H11333669 A JPH11333669 A JP H11333669A
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tool
spindle
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roundness
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JP14493798A
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Inventor
Keiichi Matsumoto
敬一 松本
Tatsuo Shiotani
辰夫 塩谷
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Hitachi Seiki Co Ltd
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Hitachi Seiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 旋削加工時等に真円度不良を生じさせない補
正制御を行う真円度補正制御機能を有する工具回転型工
作機械およびその真円度補正制御方法を提供することを
課題とする。 【解決手段】 主軸頭に回転自在に支持される主軸の端
部に設けられた面板と、面板の半径方向に沿って移動可
能であり、かつ工具が着脱自在に装着される工具スライ
ダとを有する工具回転型工作機械において、選択された
工具を工具スライダに装着した状態で主軸を回転させた
とき、選択された工具の所定の点が真円に回転するよう
に補正するための主軸の回転角度毎の工具位置の補正値
を複数の工具に対応して記憶している真円補正データフ
ァイルメモリと、加工を行う際、選択された工具に対応
した主軸の回転角度毎の工具位置の補正値を真円補正デ
ータファイルメモリから読み出し、主軸の回転角度毎に
工具の位置を補正値で補正する補正手段とを備えたこと
を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主軸頭に回転自在
に支持される主軸の端部に設けられた面板と、面板の半
径方向に沿って移動可能であり、かつ工具が装着される
工具スライダとを備え、工具を回転させて加工を行なう
工具回転型工作機械に関し、特に、加工を行なう際に、
ワーク(工作物)の加工部位の真円度誤差が過大になら
ないように工具の位置を補正する真円度補正制御機能を
有する工具回転型工作機械およびその真円度補正制御方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】図6に示すように、工具回転型工作機械
50(以下、工作機械と記載)は、工具58が装着され
た工具スライダ57、面板56等を回転させるととも
に、面板56の径方向(図6のJ方向であり、以下、U
軸方向と記載)に工具スライダ57を移動させて、主軸
2(図2参照)の軸線と直交する方向に面切削(フェー
シング切削)加工ができる工作機械である。また、工作
機械50は、工具58(工具スライダ57)の位置を面
板56の径方向に制御するとともに、主軸2の軸線方向
に工具58とワークWを相対移動させることによって、
疑似旋削加工(以下、旋削加工と記載)を行うこともで
きる。すなわち、工作機械50は、ワークWを回転させ
ないで、工具58を回転させることによって、内外径部
を円筒形状等に加工することができる。コラム51は、
ベッド61に設けられた案内面(図示せず)に案内され
て主軸2の軸線方向と平行な方向であるZ軸方向に移動
可能である。面板56は、主軸頭53に回転自在に支持
された主軸2の前端に取り付けられる。主軸頭53は、
コラム51に設けられた案内面54,54に案内されて
Z軸方向と直交するY軸方向に移動可能である。また、
テーブル52は、ベッド61に設けられた案内面(図示
せず)に案内されてZ軸方向およびY軸方向と直交する
X軸方向に移動可能である。テーブル52には、ワーク
Wを取付部材(図示せず)を介して取り付ける。工作機
械50でワークWを旋削加工する場合、各加工に対応し
た工具58を工具スライダ57の工具装着部60に装着
し、さらに、工具スライダ案内面59に沿って工具スラ
イダ57の位置(U軸方向位置)を移動制御する。そし
て、主軸2を回転することによって面板56を回転させ
るとともに、工具58とワークWとをZ軸方向に相対移
動させて加工する。また、U軸方向、Z軸方向に同期さ
せてテーパ切削加工を行う。なお、工具スライダ57の
位置とは、面板中心(主軸2の回転中心)C1を原点と
して面板56のU軸方向に沿って所定間隔離れた位置
で、例えば工具装着部中心C2の位置である。また、U
軸は、主軸2および面板56の自転に伴ってXY平面内
で面板中心C1を中心として回転する軸である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】面板56の回転による
ワークWへの加工中、工具58を装着した工具スライダ
57を備えたアンバランスな面板56が回転することに
よって、このアンバランスが加振力となり、主軸頭53
およびコラム51に振動が生じる。コラム51は、下面
側のみをベッド61に設けられた案内面等に案内支持さ
れている。また、コラム51は、上下方向に長い形状で
あるため、図6の左右方向(K方向)に振動しやすい。
その結果、面板56の回転中、ワークWに対して工具5
8の工具刃先位置が適正な位置から振幅分ずれる。この
ずれによる誤差は、旋削加工では公差内として許容され
ない場合がある。そのため、ワークWの加工部位が楕円
形状に加工され、ワークWは、真円度不良として不良品
となってしまうおそれがある。
【0004】本発明の課題は、旋削加工時等に真円度不
良を生じさせない補正制御を行なう真円度補正制御機能
を有する工具回転型工作機械およびその真円度補正制御
方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決した本発
明に係る真円度補正制御機能を有する工具回転型工作機
械は、主軸頭に回転自在に支持される主軸の端部に設け
られた面板と、前記面板の半径方向に沿って移動可能で
あり、かつ複数の工具のうち選択された工具が着脱自在
に装着される工具スライダとを有する工具回転型工作機
械において、前記選択された工具を前記工具スライダに
装着した状態で前記主軸を回転させたとき、前記選択さ
れた工具の所定の点が真円に回転するように補正するた
めの前記主軸の回転角度毎の工具位置の補正値を前記複
数の工具に対応して記憶している真円補正データファイ
ルメモリと、前記選択された工具で加工を行なう際、前
記選択された工具に対応した前記主軸の回転角度毎の工
具位置の補正値を前記真円補正データファイルメモリか
ら読み出し、前記主軸の回転角度毎に前記工具の位置を
前記補正値で補正する補正手段とを備えたことを特徴と
する。
【0006】または、前記真円度補正制御機能を有する
工具回転型工作機械において、前記真円補正データファ
イルメモリに記憶している補正値は、前記工具を装着し
た工具スライダを基準位置に位置決めし、前記主軸を基
準回転数で回転させたとき、前記工具の所定の点が真円
に回転するように補正するための前記主軸の回転角度毎
の基準補正値であり、加工時の前記工具スライダの位置
および主軸回転数と、前記基準位置および前記基準回転
数との関係から補正係数を求め、前記主軸の回転角度毎
の基準補正値と前記補正係数から工具位置補正値を求め
る演算手段を備え、前記補正手段は、前記演算手段で求
めた前記工具位置補正値で、前記主軸の回転角度毎に前
記工具の位置を補正するものであることを特徴とする。
【0007】さらには、前記真円度補正制御機能を有す
る工具回転型工作機械において、前記補正手段は、前記
演算手段で求めた前記工具位置補正値で、前記主軸の回
転角度毎に前記工具スライダの位置を補正するものであ
ることを特徴とする。
【0008】または、上記課題を解決した本発明に係る
に工具回転型工作機械における真円度補正制御方法は、
主軸頭に回転自在に支持される主軸の端部に設けられた
面板と、前記面板の半径方向に沿って移動可能であり、
かつ複数の工具のうち選択された工具が着脱自在に装着
される工具スライダとを有する工具回転型工作機械にお
いて、前記選択された工具を前記工具スライダに装着し
た状態で前記主軸を回転させたとき、前記選択された工
具の所定の点が真円に回転するように補正するための前
記主軸の回転角度毎の工具位置の補正値を前記複数の工
具に対応して記憶する工程と、前記選択された工具で加
工を行なう際、前記選択された工具に対応した前記主軸
の回転角度毎の工具位置の補正値を読み出す工程と、読
み出した前記主軸の回転角度毎の工具位置の補正値に基
づいて、前記工具の位置を補正する工程とを含むことを
特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に本発明に係る真円度補正制
御機能を有する工具回転型工作機械(以下、工作機械と
記載)の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は
工作機械の制御装置のブロック図、図2は工作機械の主
軸頭および面板の概略を示す構造図、図3は真円補正デ
ータファイルメモリに記憶されている補正データの一例
を示す図、図4は真円度補正制御機能の概要説明図、図
5は真円度補正制御方法のフローチャート、図6は工作
機械の正面図である。工作機械50の制御装置1は、真
円補正データファイルメモリ26、工具位置補正値を算
出する演算手段、工具位置を工具位置補正値に基づいて
補正する補正手段等を備える。工具位置補正値は、主軸
2の回転角度毎に算出される。そして、制御装置1は、
工具位置補正値に基づいて、主軸2の回転角度毎に工具
58の位置を補正値分移動させる制御を行ない、加工の
時に真円度不良を生じさせない。なお、本実施の形態で
は、工具58の位置を補正するために、工具スライダ5
7の位置を移動し、それに伴って、工具位置補正値を工
具スライダ位置補正値として算出する。
【0010】図1、図2、図3および図6を参照して真
円度補正制御機能を有する工作機械50の構成について
説明する。
【0011】主軸2は、主軸頭53に回転自在に支持さ
れ、前端に固設した面板56と一体になって回転する。
なお、面板56の回転に伴って、U軸が回転する。主軸
2の回転数は、工具の種類やワークの材料の種類等によ
って決定され、プログラムされたものである。
【0012】CPU(中央処理装置)3は、ROM24
に記憶されている工作機械50を数値制御等するための
システムプログラム、真円度補正制御プログラムおよび
真円補正データファイルメモリ26の真円補正データ等
をRAM25にロードし、各プログラムおよび入力され
る指令データ等に従って統括制御を行なう。
【0013】U軸位置決めモータ4は、工具スライダ5
7を工具スライダ案内面59に沿ってU軸方向に移動さ
せる駆動源である。アンプ5は、パワー制御部を内部に
備え、位置制御および速度制御等を行なう。また、アン
プ5には、U軸位置決めモータ4の検出装置4aから位
置データおよび速度データがフィードバックされる。そ
して、アンプ5は、制御装置1より出力される指令デー
タに対して工具スライダ57をフィードバック制御す
る。
【0014】Z軸位置決めモータ13は、ベッド61に
対してコラム51を主軸2の軸線方向と平行な方向であ
るZ軸方向(図6の紙面に直交する方向)に移動させる
駆動源である。X軸位置決めモータ7は、ベッド61に
対してテーブル52をZ軸方向と直交する方向であるX
軸方向(図6の左右方向)に移動させる駆動源である。
テーブル52上には、取付部材(図示せず)を介して所
定の位置にワークWが取り付けられる。Y軸位置決めモ
ータ10は、コラム51に対して主軸頭53を案内面5
4,54に沿ってX軸方向およびZ軸方向と直交するY
軸方向(図6の上下方向)に移動させる駆動源である。
アンプ8、アンプ11およびアンプ14は、パワー制御
部を内部に備え、位置制御および速度制御等を行なう。
また、アンプ8、アンプ11およびアンプ14には、X
軸位置決めモータ7、Y軸位置決めモータ10およびZ
軸位置決めモータ13に設けられた各検出装置7a,1
0a,13aから位置データおよび速度データがフィー
ドバックされる。そして、アンプ8、アンプ11および
アンプ14は、各移動体をフィードバック制御する。
【0015】主軸モータ16は、主軸2を回転させる駆
動源である。アンプ17は、パワー制御部を備え、検出
装置16aの速度データによって回転速度を制御する。
また、アンプ17には、主軸モータ16から回転速度デ
ータ等がフィードバックされる。そして、アンプ17
は、主軸2の回転速度をフィードバック制御する。
【0016】主軸回転角度検出手段である主軸エンコー
ダ19は、主軸2の回転角度を検出する。主軸エンコー
ダ19は、主軸2に直結、または歯付プーリー、歯付ベ
ルト等の伝達機構を介在させて設けられる。主軸エンコ
ーダ19としては、光学式エンコーダまたは磁気式エン
コーダ等を使用することができる。
【0017】ディスプレイ(表示手段)21は、文字デ
ータや図形データ等を表示する。ディスプレイ21とし
ては、例えば、液晶ディスプレイ、ELパネルまたはC
RT等がある。入力手段22は、オペレータ(作業者)
が加工開始のためのプログラムスタート指令等の各種指
令やデータ等を入力する手段である。入力手段22とし
ては、例えば、キーボードまたはタッチパネル等があ
る。
【0018】ROM(リードオンリメモリ)24は、工
作機械50を数値制御、シーケンス制御等するためのシ
ステムプログラム、真円度補正制御プログラムおよびそ
の他各種アプリケーションプログラム等が記憶されたメ
モリである。
【0019】RAM(ランダムアクセスメモリ)25
は、真円度補正制御プログラム、その他の各種アプリケ
ーションプログラムおよび真円補正データファイルメモ
リ26の真円補正データ等をロードするためのメモリで
ある。また、RAM25は、真円度補正制御プログラム
による補正値の算出等を実行する作業領域でもある。
【0020】図3に示すように、真円補正データファイ
ルメモリ26には、工具番号1(工具No1)の工具5
8の真円補正データファイル26a、工具番号2(工具
No2)の工具58の真円補正データファイル26b等
の各工具58に対応した真円補正データを備え、予めメ
モリに記憶されている。真円補正データは、主軸回転角
度に対応する基準補正値で構成する。なお、主軸回転角
度は、360度を対象として、等角度間隔(例えば、
0.1度間隔)とする。また、基準補正値は、ミリメー
トル単位とする。
【0021】各工具は、形状、重量や重心等が異なる。
したがって、異なった工具58を面板56に装着する
と、面板56のアンバランスが変わる。そのため、面板
56が回転することによって生じるコラム51の振動の
振幅(例えば、図6のK方向の振幅)も変わる。さら
に、主軸2の回転数や工具スライダ57のU軸方向の位
置を変更することによっても、面板56のアンバランス
は変わる。
【0022】そこで、主軸2の回転角度毎の基準補正値
は、工具スライダ57の位置を所定基準位置に設定し、
主軸2を所定の基準回転数で回転させて、ワークWを旋
削加工する。そして、旋削加工したワークWを、真円度
測定機で測定し、各角度位置の誤差を求め、この誤差の
符号を反転して基準補正値とする。また、各角度位置の
振幅を計測し、この振幅値から基準補正値を求めてもよ
い。主軸2の回転角度毎の基準補正値は、真円上の各位
置から回転中の工具58の所定の点がコラム51の振幅
分等移動する誤差を補正する値である。なお、工具58
の所定の点とは、例えば工具58の刃先位置、工具装着
部60中心位置である。
【0023】バスライン27には、CPU3、サーボイ
ンターフェース6,9,12,15,18、エンコーダ
インターフェース20、インターフェース23、ROM
24、RAM25および真円補正データファイルメモリ
26等を接続する。バスライン27は、CPU3からの
指令、入力手段22からの指令または各種データ等を伝
送する。
【0024】真円度補正制御機能の演算手段は、真円度
補正制御プログラムの演算工程、RAM25およびRO
M24の真円度補正制御プログラムの演算工程をRAM
25にロードして実行処理を行なうCPU3等で構成さ
れる。また、補正手段は、真円度補正制御プログラムの
補正工程、RAM25、ROM24の真円度補正制御プ
ログラムをRAM25にロードして実行処理を行なうC
PU3、U軸位置決めモータ4、アンプ5および工具ス
ライダ移動機構30等で構成される。なお、真円度補正
制御プログラムは、真円補正データを読み込む読込工
程、主軸の回転角度を取り込む取込工程、補正値を算出
する演算工程および工具スライダ57の位置を補正する
補正工程等を含む。
【0025】図2を参照して、工具スライダ57の移動
手段について説明する。工具スライダ移動機構30は、
ベアリング31a,31bに回転自在に軸承されたネジ
軸32を有しており、ネジ軸32の一端部にかさ歯車3
3が設けられている。ネジ軸32は、工具スライダ案内
面59と平行に設けられている。また、U軸位置決めモ
ータ4の出力軸には、主軸2の中心線と同一線上に配置
され、ベアリング34a,34bに軸承された軸35が
連結部材(図示せず)を介して取り付けられる。さら
に、軸35の先端部にかさ歯車36が設けられる。そし
て、かさ歯車33とかさ歯車36が噛み合うことによっ
て、U軸位置決めモータ4の回転がネジ軸32の回転に
変換される。
【0026】また、工具スライダ57には、ナット57
aが取り付けられている。ここで、工具スライダ57と
ナット57aとは一体に形成されてもよい。ナット57
aには、ネジ軸32がねじ込まれている。そして、ネジ
軸32の回動により、ナット57aを介して工具スライ
ダ57が工具スライダ案内面59(図6参照)に沿って
移動する構成となっている。したがって、U軸位置決め
モータ4を回転させると、ネジ軸32が回転し、この回
転に伴って、工具スライダ57が移動する。
【0027】図4および図5を参照して、真円度補正制
御機能を説明する。真円度補正制御機能は、仕上げ加工
等の加工精度が要求されるとき、NC加工プログラムに
組み込まれた指令またはオペレータによる入力手段22
からの指令によって実行される。指令実行後、制御装置
1は、ROM24に記憶された真円度補正制御プログラ
ムをRAM25にロードし、CPU2で統括制御して真
円度補正制御機能を実行する。
【0028】まず、制御装置1は、補正開始の指令が実
行されたか否かを判断する(ステップ102)。補正開
始の指令が実行されなかった場合、処理は終了する(ス
テップ108)。
【0029】補正開始の指令が実行されると、制御装置
1は、真円度補正制御プログラムの主軸回転角度データ
取込工程を実行する。すなわち、主軸エンコーダ19に
よって、主軸2の回転角度データの取り込みを開始し
(ステップ103)、主軸2の回転位置を検出する。な
お、主軸2の回転角度の取り込みは、真円度補正制御機
能の実行中、常時行なう。
【0030】次に、制御装置1は、真円度補正制御プロ
グラムの読込工程を実行し、面板56に装着されている
工具58の工具番号に対応した真円補正データを、真円
補正データファイルメモリ26からRAM25に読み込
む(ステップ104)。
【0031】続いて、制御装置1は、真円度補正制御プ
ログラムの演算工程を実行し、工具位置補正値である工
具スライダ位置補正値(U軸補正値)を算出する。工具
スライダ位置補正値は、主軸2の回転角度毎(0.1度
毎)に算出する。工具スライダ位置補正値の算出は、補
正係数を算出し(ステップ105)、さらに、補正係数
と基準補正値を掛け合わせることにより行なう(ステッ
プ106)。補正係数は、工具スライダ57の位置と主
軸回転数から算出される。
【0032】補正係数の算出について説明する。補正係
数は、基本加速度と実加速度の比である。なお、基本加
速度は、基準補正値を求めた時の工具スライダ57の基
準位置と主軸2の基準回転数から求められた工具スライ
ダ57の位置での加速度である。実加速度は、加工時の
工具スライダ57の位置と主軸2の回転数から求められ
た工具スライダ57の位置での加速度である。
【0033】補正係数の算出式は、 R:加工時の工具スライダ57の位置 S:加工時の主軸2の回転数 α:基本加速度 である。なお、補正係数は、工具スライダ57の位置移
動指令時または主軸2の回転数変更指令時等に算出す
る。また、これらの指令は先読みされており、工具スラ
イダ位置補正値の算出処理は、補正実行時より先行して
処理する。
【0034】そして、読み出した基準補正値と算出した
補正係数を掛け合わせ、工具スライダ位置補正値を算出
する(ステップ106)。
【0035】最後に、制御装置1は、真円度補正制御プ
ログラムの補正工程を実行し、工具スライダ位置補正値
に基づいて、工具スライダ57の位置を移動する(ステ
ップ107)。工具スライダ57の位置の移動は、算出
した工具スライダ位置補正値の分だけ、U軸方向に、工
具スライダ57を移動させる。なお、工具スライダ57
の位置補正は、主軸2の回転角度に対応して行なう。
【0036】上記構成の工作機械50は、コラム51の
振動等によるXY平面内の工具58の所定の点(例えば
刃先位置)が変化することを、U軸方向に沿って工具ス
ライダ57の位置を移動することによって補正する。真
円度補正制御機能は、コラム51の振動等を生じさせな
いといった装置構成の変更ではなく、工具スライダ位置
補正値を算出する演算主体である。そのため、従来の工
作機械に、真円補正データファイルメモリ26、演算手
段、補正手段等を追加するだけである。さらに、真円度
補正制御機能は、工具スライダ57の位置移動または主
軸2の回転数変更等に簡単に対応することができる。
【0037】本発明の好適な実施形態について説明して
きたが、本発明は上記の実施形態により何ら限定される
ものでない。例えば、真円補正データを主軸の回転角度
を0.1度毎の基準補正値としたが、回転角度間隔を
0.01度毎や1度毎等としてもよい。また、真円補正
データを主軸の等回転角度間隔の基準補正値としたが、
基準補正値が大きい回転角度に対しては細かい回転角度
間隔とし、基準補正値が小さい回転角度に対しては粗い
回転角度間隔としてもよい。また、面板に工具のみを装
着した場合としたが、面板に重量バランス用のカウンタ
ーウエイトを装着した場合であってもよい。すなわち、
工具重量の差等によって、完全に重量バランスを除去す
るのは困難であるため、本発明を用いて真円に切削加工
できるようにしてもよい。また、補正する軸をU軸とし
たが、補正する軸をX軸またはY軸とし、工具位置補正
値を主軸位置補正値とし、主軸(主軸頭)の位置を補正
してもよい。さらに、補正する軸をX軸とY軸の合成軸
とし、主軸位置補正値に基づいて、主軸(主軸頭)の位
置を補正してもよい。また、工具スライダ位置補正値
は、主軸エンコーダ19で検出される回転角度から所定
角度回転方向に進んだ回転角度に対して予め算出してお
くとしたが、加工が開始される前に主軸の全回転角度に
対する工具スライダ位置補正値を予め算出しておいても
よい。また、旋削加工の場合について説明したが、フェ
ーシング加工等に本発明を用いてもよい。また、本工作
機械でワークを真円度精度良く旋削加工を行うには、基
準補正値を求めた基準Y軸方向位置近傍に主軸頭を位置
させて旋削加工を行うのが好ましい。しかしながら、Y
軸方向位置を限定できない場合には、主軸頭のY軸方向
位置によって、さらに補正係数を変更するとよい。すな
わち、コラムは、下側が支点、上側が自由端、主軸頭位
置が加振点となり、Y軸方向の上部ほどコラムの振動の
振幅が大きく、下部ほど小さくなる傾向にある。そのた
め、基準Y軸方向位置と現在のY軸方向位置との差に、
所定の係数等を乗算したものが第2の補正係数となり、
補正係数をさらに補正することになる。
【0038】
【発明の効果】上記のように、本発明によれば、工具回
転型工作機械による加工のとき、旋削真円度不良を生じ
させない。さらに、工具の種類、工具スライダの位置移
動または主軸の回転数変更等に対応して、真円度補正制
御が可能である。また、従来の工具回転型工作機械に対
して装置構成の大きな変更なく、真円補正データファイ
ルメモリおよび演算手段の追加のみで真円度補正制御が
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る工作機械の制御装置のブロック図
である。
【図2】本発明に係る工作機械の主軸頭および面板の概
略を示す構造図である。
【図3】本発明に係る真円補正データファイルメモリに
記憶されている補正データの一例を示す図である。
【図4】本発明に係る真円度補正制御機能の概要説明図
である。
【図5】本発明に係る真円度補正制御方法のフローチャ
ートである。
【図6】工作機械の正面図である。
【符号の説明】
1・・・制御装置 2・・・主軸 3・・・CPU 4・・・U軸位置決めモータ 19・・・主軸エンコーダ 24・・・ROM 25・・・RAM 26・・・真円補正データファイルメモリ 30・・・工具スライダ移動機構 50・・・工具回転型工作機械(工作機械) 51・・・コラム 53・・・主軸頭 56・・・面板 57・・・工具スライダ 58・・・工具 C1・・・面板中心 C2・・・工具装着部中心 W・・・ワーク

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主軸頭に回転自在に支持される主軸の端
    部に設けられた面板と、前記面板の半径方向に沿って移
    動可能であり、かつ複数の工具のうち選択された工具が
    着脱自在に装着される工具スライダとを有する工具回転
    型工作機械において、 前記選択された工具を前記工具スライダに装着した状態
    で前記主軸を回転させたとき、前記選択された工具の所
    定の点が真円に回転するように補正するための前記主軸
    の回転角度毎の工具位置の補正値を前記複数の工具に対
    応して記憶している真円補正データファイルメモリと、 前記選択された工具で加工を行なう際、前記選択された
    工具に対応した前記主軸の回転角度毎の工具位置の補正
    値を前記真円補正データファイルメモリから読み出し、
    前記主軸の回転角度毎に前記工具の位置を前記補正値で
    補正する補正手段とを備えたことを特徴とする真円度補
    正制御機能を有する工具回転型工作機械。
  2. 【請求項2】 前記真円補正データファイルメモリに記
    憶している補正値は、前記工具を装着した工具スライダ
    を基準位置に位置決めし、前記主軸を基準回転数で回転
    させたとき、前記工具の所定の点が真円に回転するよう
    に補正するための前記主軸の回転角度毎の基準補正値で
    あり、 加工時の前記工具スライダの位置および主軸回転数と、
    前記基準位置および前記基準回転数との関係から補正係
    数を求め、前記主軸の回転角度毎の基準補正値と前記補
    正係数から工具位置補正値を求める演算手段を備え、 前記補正手段は、前記演算手段で求めた前記工具位置補
    正値で、前記主軸の回転角度毎に前記工具の位置を補正
    するものであることを特徴とする請求項1に記載の真円
    度補正制御機能を有する工具回転型工作機械。
  3. 【請求項3】 前記補正手段は、前記演算手段で求めた
    前記工具位置補正値で、前記主軸の回転角度毎に前記工
    具スライダの位置を補正するものであることを特徴とす
    る請求項2に記載の真円度補正制御機能を有する工具回
    転型工作機械。
  4. 【請求項4】 主軸頭に回転自在に支持される主軸の端
    部に設けられた面板と、前記面板の半径方向に沿って移
    動可能であり、かつ複数の工具のうち選択された工具が
    着脱自在に装着される工具スライダとを有する工具回転
    型工作機械において、 前記選択された工具を前記工具スライダに装着した状態
    で前記主軸を回転させたとき、前記選択された工具の所
    定の点が真円に回転するように補正するための前記主軸
    の回転角度毎の工具位置の補正値を前記複数の工具に対
    応して記憶する工程と、 前記選択された工具で加工を行なう際、前記選択された
    工具に対応した前記主軸の回転角度毎の工具位置の補正
    値を読み出す工程と、 読み出した前記主軸の回転角度毎の工具位置の補正値に
    基づいて、前記工具の位置を補正する工程とを含むこと
    を特徴とする工具回転型工作機械における真円度補正制
    御方法。
JP14493798A 1998-05-27 1998-05-27 真円度補正制御機能を有する工具回転型工作機械およびその真円度補正制御方法 Pending JPH11333669A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4799411B2 (ja) * 2004-08-06 2011-10-26 ホーコス株式会社 Nc工作機械における真円加工方法および真円加工装置

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