JPH11318398A - 超微粉末海苔及びその応用 - Google Patents

超微粉末海苔及びその応用

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JPH11318398A
JPH11318398A JP11059757A JP5975799A JPH11318398A JP H11318398 A JPH11318398 A JP H11318398A JP 11059757 A JP11059757 A JP 11059757A JP 5975799 A JP5975799 A JP 5975799A JP H11318398 A JPH11318398 A JP H11318398A
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JP
Japan
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laver
ultra
seaweed
nori
ultrafine
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JP11059757A
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English (en)
Inventor
Keiko Irie
恵子 入江
Hidemi Hasegawa
英美 長谷川
Takashi Kobayashi
小林  孝
Naoya Ichimura
直也 市村
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KAGISHO KK
Original Assignee
KAGISHO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 海苔は蛋白質、ミネラル、ビタミン等の栄養
分を豊富に含んでいるが、消化吸収性が悪いため、これ
らの栄養分が十分に生かされてない、という問題点を解
決する。 【解決手段】 海苔を1μm〜100μmの大きさまで
粉砕し、超微粉末とする。なお、この超微粉化処理前に
海苔を焼成しておいてもよい。いずれにせよ、この超微
粉化処理により海苔の細胞(細胞膜)は完全に破壊さ
れ、内部の細胞質や核質が外部に露出して、上記栄養分
が迅速且つ容易に吸収され得るようになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非常に細かく粉砕
した超微粉末海苔、及び、それを用いた食品や化粧品等
の応用品に関する。
【0002】
【従来の技術】海苔は蛋白質、ミネラル、ビタミン等の
栄養分に富む食品であり、他の海藻類に比べて、その栄
養価は抜きん出て優れている。また、板状にすることに
より他の各種食材の調理に便利に使用できることもあ
り、海苔は古くより日本の食文化において欠かすことの
できない食材とされてきた。
【0003】栄養分に関しては特に、海苔に含まれる鉄
分は100g当たり12gと、ほうれん草の3倍にも達
し、また、カルシウムについては牛乳の約6倍と(「四
訂日本食品標準成分表」より)、そのミネラル含有量の
豊富さが注目されている。
【0004】海苔の体内効果については、近年、多くの
知見が得られつつあり、例えば、血圧値を正常に保つ効
果、コレステロールを減らし動脈硬化を防ぐ効果(特開
昭58−150515号公報)、癌の発生率を低下させ
る効果(特開平07−008213号公報)、悪性貧血
・イライラ・老人性痴呆症を予防する効果等を有するこ
とが発表されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】現在、海苔は乾海苔、
焼海苔、味付海苔、佃煮等の形態で供給されているが、
これらの形態では海苔の比較的硬い細胞膜のために体内
での消化が十分でなく、上記の通り海苔に豊富に含まれ
る蛋白質、ミネラル、ビタミン等の一部は利用されない
まま体外に排出されてしまう。従って、海苔の有用性が
効率よく発揮できないのが現状である。
【0006】最近、特公平06−014854号公報に
見られるように、海苔乾物を粒径0.5mm以下の粉状
物に粉砕し、熱処理する焼成粉末海苔の製法が開示され
ているが、図4の顕微鏡写真に示すように、粒径0.5
mm程度の粉砕では海苔細胞は破壊されず、各細胞は細
胞膜により覆われたままであり、上記各種有用成分を抽
出できるまでに到っていない。
【0007】また、特開平07−008213号公報に
開示されるように海苔を煎じ出された液を抽出して食品
に応用することも考えられるが、この方法では製造コス
トが高く、また海苔独特の風味が損なわれるなどの問題
点がある。
【0008】そこで本発明は、前述した海苔に内在して
いる消化吸収性の悪い問題点を解決すべく提案されたも
のである。
【0009】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
めに成された本発明は、海苔を1μm〜100μmの大
きさまで粉砕し、超微粉末としたことを特徴とするもの
である。
【0010】海苔の細胞の大きさは一般に数十μm程度
であるため、海苔を1〜10μm程度にまで粉砕した場
合はもちろん全ての海苔細胞の細胞膜が破壊され、10
0μm程度に粉砕した場合でも、確率的に多くの海苔細
胞の細胞膜が破壊される。このため、海苔が含有する蛋
白質、ミネラル、ビタミン等の各種栄養分は、体内でよ
り迅速且つ容易に吸収可能な状態となっている。
【0011】なお、従来から「焼海苔」として行なわれ
ているように予め海苔を焼成し、その後に粉砕するよう
にしてもよい。焼成せずに粉砕した場合、超微粉末海苔
は暗色を呈するが、粉砕前に焼成することにより超微粉
末海苔は緑色となり、上記のように各種食品や化粧品等
に含有させた場合に色彩効果も得ることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明に係る超微粉末海苔は、水
や各種油等を用いて適宜練り物状にしたり懸濁液状にし
て、それ自体で食することも可能である。また、各粒子
の大きさが1μm〜100μmと非常に細かいため、各
種食品や化粧品等に容易に混入させることができ、しか
も、粒子が目立たないため、これら食品、化粧品等の外
観を損なうことがない。また、他の食品に混入させた場
合には、その食品の舌触りを損なうことがない。
【0013】この超微粉末海苔は食品、化粧品等に使用
可能であり、例えば食品では、老人や乳幼児の栄養補給
食品、飲料、菓子関連食品、コーンフレーク、ジャム、
マーガリン等の補助食品、うどん・そば・ラーメン等の
めん類食品、かまぼこ等の練り製品に混入させ、これら
に蛋白質、ミネラル、ビタミン等の海苔の豊富な栄養を
付加することができる。化粧品では、パック(髪用を含
む)、マッサージクリーム、石鹸等に混入し、肌に吸収
しやすい形で栄養分を供給することができる。
【0014】また、混入量を調整することにより、それ
らの食品及び化粧品の色彩を種々変化させることもでき
る。
【0015】
【発明の効果】以上述べたように、本発明では、海苔細
胞を包む細胞膜が破壊され、内部の細胞質や核質が外部
に露出しているため、これらに含まれる蛋白質、ミネラ
ル、ビタミン等の栄養分がより迅速且つ有効に体内で消
化吸収されるようになる。また、超微粉末であるため、
それ自体で飲食する場合であっても他の食品に混入する
場合であっても、触感を損なうことなく飲食できる。
【0016】
【実施例】本発明に係る超微粉末海苔の製造工程とその
作用について、実施例を挙げて説明する。海苔の超微粉
末を製造する工程は図1に示すように、超微粉末海苔自
体の製造を目的とする場合(A)と、板海苔を製造する
過程で生ずる屑海苔を利用して製造する場合(B)の2
つに分けられる。また、各場合において、焼成せずに超
微粉化する場合(A1、B1)と焼成後超微粉化する場
合(A2、B2)とに分けられる。
【0017】まず、超微粉末海苔のみを製造する場合
は、生海苔を十分撹拌して、不純物を除去する。そし
て、3〜5mm程度に粗切断する。切断後十分に乾燥
し、焼成する場合には焼成後、焼成しない場合には乾燥
後直ちに、超微粉化処理を行なう。
【0018】板海苔製造工程で生ずる屑海苔を利用する
場合は、上記切断工程の後、海苔漉きを行なって板状に
し、乾燥後、検査・計数時に発生する屑海苔を使用す
る。また、板海苔を裁断して味付海苔を製造する際に、
通常もみ海苔として利用される縁屑が発生するが、これ
も超微粉末海苔の製造に用いることができる。これらの
場合も上記同様に、焼成する場合には焼成後、焼成しな
い場合には乾燥後直ちに、超微粉化処理を行なう。
【0019】超微粉化処理の際は粉末を帯電させ、粉末
同士が集合しないようにして行なう。なお、このとき、
負に帯電させることにより、生成された超微粉末海苔の
酸化が防止され、より長期の保存が効くようになる。
【0020】超微粉化処理で得られた100μm以下の
超微粉末海苔は、そのまま使用することもできるが、そ
れを更に300メッシュの篩にかけ、40μm以下の超
微粉末とそれ以上(40〜100μm)の微粉末とに分
けることもできる。40μm以下とした超微粉末は、ベ
ビーフード等の舌触りが重視される食品や粒子の存在を
目立たせたくない化粧品等への使用に適している。
【0021】図5に、板海苔を0.5mm程度に切断し
た状態の顕微鏡写真(倍率×50)を、また、図6に、
その拡大顕微鏡写真(倍率×1000)を示す。図6か
ら明かな通り、0.5mm程度の粉砕では海苔の細胞は
そのままの形で残っている。しかし、超微粉化処理を行
ない、10μm〜100μm程度まで微粉化することに
より、図7(倍率×1000)に示すように、海苔の各
細胞はほぼ完全に破壊されている。
【0022】また、超微粉化処理の処理時間を長くする
ことにより、粒子の微細化を一層進めることができる。
図4は超微粉化処理時間と海苔の粒度との関係の測定結
果を示す表である。この表において粒度(μm)は、微
粉化された粒子全体の中で10%、50%及び90%の
割合で得ることのできる微細粒子の大きさの平均の測定
値である。図3は、この測定値の中で、50%の割合で
得ることのできる微細粒子の粒度を描出したグラフであ
る。このグラフからわかるように、焼海苔、乾燥海苔と
もに処理時間を延ばすことにより粒度は急速に小さくな
り、処理時間を8時間以上とると平均粒度を10μm以
下にまで小さくすることができる。図8は、焼海苔を1
2時間処理した状態の顕微鏡写真(倍率×1000)で
ある。図8からわかる通り、海苔の各細胞は完全に破壊
されている。
【0023】こうして製造された超微粉末海苔は、A工
程とB工程の間では、もちろん、その性能に全く差は無
い。また、焼成後超微粉化処理した場合は、焼成せずに
超微粉化処理した場合とその栄養的性能(特にミネラル
分において)には差がないが、焼成により発色した鮮や
かな緑又は青色がそのまま超微粉末に受け継がれるた
め、用途により使い分けることができる。
【0024】次に、超微粉末海苔の作用について説明す
る。超微粉末海苔の体内吸収効果を確認するために、 乾燥後、焼成せずに0.5mm程度に粗粉砕した板
海苔 乾燥後、焼成せずに超微粉化した海苔 焼成後、0.5mm程度に粗粉砕した板海苔 焼成後、超微粉化した海苔 を準備した。
【0025】これら4種類の海苔をそれぞれ5g採取
し、人体の消化液を想定して塩酸(HCl)でpH2に
調整した温度37℃の溶液100ml中に浸漬し、十分
撹拌を行った後、37℃の雰囲気で30分間放置した。
その後、この溶液を濾過し、濾過液の分析を行った。分
析は、海苔に含まれているミネラル分として鉄とカルシ
ウムについて行った。結果を図2に示す。
【0026】図2の結果から、粗粉砕した板海苔ではい
ずれも鉄分は検出できなかったが、本発明に係る超微粉
末海苔では、焼成の有無に拘らず0.18mg/100
gの鉄分を検出できた。またカルシウム分についても、
微粉化処理を行なうことにより溶出量が増加することが
確認できた。
【0027】従って、1μm〜100μmの大きさに粉
砕した超微粉末海苔では、体内吸収効果が促進されるこ
とが立証された。
【図面の簡単な説明】
【図1】 超微粉末海苔の製造工程図。
【図2】 本発明に係る超微粉末海苔のミネラル分の分
析結果を示す表。
【図3】 本発明に係る超微粉末海苔における超微粉化
処理時間と海苔の粒度との関係の測定結果を示すグラ
フ。
【図4】 本発明に係る超微粉末海苔における超微粉化
処理時間と海苔の粒度との関係の測定結果を示す表。
【図5】 0.5mm程度に粗粉砕した板海苔の顕微鏡
写真(倍率×50)。
【図6】 同上の粗粉砕板海苔の拡大顕微鏡写真(倍率
×1000)。
【図7】 超微粉末海苔の顕微鏡写真(倍率×100
0)。
【図8】 超微粉末海苔の顕微鏡写真(倍率×100
0)。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 海苔を1μm〜100μmの大きさまで
    粉砕した超微粉末海苔。
  2. 【請求項2】 海苔を焼成した後、上記のように粉砕し
    た請求項1記載の超微粉末海苔。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2の超微粉末海苔を含有す
    る食品。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2の超微粉末海苔を含有す
    る化粧品。
JP11059757A 1998-03-10 1999-03-08 超微粉末海苔及びその応用 Pending JPH11318398A (ja)

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JP10-78485 1998-03-10
JP7848598 1998-03-10
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006500781A (ja) * 2002-09-25 2006-01-05 ラム リサーチ コーポレーション エッチング深度を制御する装置及び方法
JP2007330115A (ja) * 2006-06-13 2007-12-27 Hokushin Shokuryo Kk 手延べ海苔素麺及びその製造方法

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