JPH11317729A - クロックデータリカバリ回路 - Google Patents

クロックデータリカバリ回路

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JPH11317729A
JPH11317729A JP10123024A JP12302498A JPH11317729A JP H11317729 A JPH11317729 A JP H11317729A JP 10123024 A JP10123024 A JP 10123024A JP 12302498 A JP12302498 A JP 12302498A JP H11317729 A JPH11317729 A JP H11317729A
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JP
Japan
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clock
control system
input
data
circuit
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Application number
JP10123024A
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English (en)
Inventor
Shigeo Otsuka
茂男 大塚
Akira Tamaki
亮 玉木
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)
  • Dc Digital Transmission (AREA)
  • Synchronisation In Digital Transmission Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 リタイムドデータのエラーを検出すること
で、ロック外れを検出する構成を採った場合、高い周波
数のデータを扱うことになることから、その検出のため
に複雑な構成の論理回路が必要となる。 【解決手段】 入力されるNRZデータに基づいてクロ
ックを生成する手段としてPLL回路19を用い、参照
クロックRCKを用いてVCO17を発振させてPLL
回路19を参照クロックRCKにプリロックさせ、その
後にNRZデータに対してロックさせる構成のクロック
データリカバリ回路10において、参照クロックRCK
にロックしたことを検出する第1のロック検出器21
と、NRZデータに対して非ロック状態になったことを
検出する第2のロック検出器22とを設け、これらの検
出出力に基づいてセレクタ13によって参照クロックR
CKに基づく制御と、NRZデータに基づく制御とを適
宜切り替えるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリアルデータに
同期して一定周期のクロックを生成し、この生成したク
ロックに基づいてシリアルデータのタイミングを正しく
設定し直すクロックデータリカバリ回路に関する。
【0002】
【従来の技術】シリアルデータの伝送系において、その
データ受信部の入力段には、伝送線によって伝送されて
きたシリアルデータを正しく受信するために、シリアル
データに同期して一定周期のクロックを生成し、この生
成したクロックに基づいてシリアルデータのタイミング
を正しく設定し直す(リカバリする)クロックデータリ
カバリ回路が設けられる。このクロックデータリカバリ
回路は、シリアルデータからクロックを再生するクロッ
ク再生回路と、このクロック再生回路で再生された再生
クロックに基づいてシリアルデータのタイミングを正し
く設定し直し、リタイムドデータとして出力するリタイ
ミング回路とから構成されている。
【0003】このクロックデータリカバリ回路におい
て、クロック再生回路は、例えばPLL(phase locked
loop) 回路を用いて構成される。このPLL回路では、
シリアルデータの位相に対してVCO(電圧制御発振
器)の発振クロックの位相が一致するようにVCOを制
御し、このVCOの発振クロックを再生クロックとして
導出するようになる。
【0004】このように、PLL回路を用いてクロック
再生回路を構成すれば、VCOの発振周波数帯域を広く
とることによって多様なデータ伝送レートに対応できる
という利点がある。その反面、シリアルデータの周波数
に対してVCOの初期周波数が大きくずれている場合に
は、位相比較器は周波数のずれを検出できず、その結
果、PLL回路が不安定となったり、あるいは伝送レー
トの整数倍の周波数にロックした状態となり、クロック
を正しく再生できないことがある。
【0005】このような不具合を解消するためになされ
たクロックデータリカバリ回路として、伝送されるシリ
アルデータの送信レートと特定の比の関係を持った参照
クロックを用いてPLL回路のVCOを発振させてPL
L回路を参照クロックに対して事前にロック(プリロッ
ク)させ、その後にシリアルデータに対してPLL回路
をロックさせる構成のものがある。かかる構成のクロッ
クデータリカバリ回路においては、位相制御に切り替え
た後にシリアルデータに対するロックが外れた場合に
は、その旨を検出して再度周波数位相制御に切り替える
必要がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
クロックデータリカバリ回路では、当該回路でリカバリ
されたリタイムドデータを用いてそのデータにエラーが
あるか否かを判断することにより、シリアルデータに対
してロックが外れたか否かを検出する構成を採っていた
ので、例えば1GHz帯のクロックとデータをリカバリ
する場合には、非常に高い周波数のデータを扱うことに
なることから、その検出のために複雑な構成の論理回路
が必要であり、また当該回路のIC化を考えた場合、そ
の検出信号を外部から取り込むことになるため、ピン数
が増えるという問題があった。
【0007】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、非常に簡単な回路構
成にて自律的にシリアルデータに正しくロックできると
ともに、安定したリカバリ動作が可能なクロックデータ
リカバリ回路を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によるクロックデ
ータリカバリ回路は、入力されるシリアルデータに基づ
いてリカバリクロックを生成し、このリカバリクロック
に基づいて当該シリアルデータのタイミングをリカバリ
する回路であって、所定の参照クロックに基づいてVC
Oの発振クロックの周波数を制御する第1の制御系と、
シリアルデータに基づいてVCOの発振クロックの位相
を制御する第2の制御系と、第1の制御系がロック状態
にあることを検出する第1の検出手段と、第2の制御系
が非ロック状態にあることを検出する第2の検出手段
と、これら第1,第2の検出手段の各検出出力に基づい
て第1,第2の制御系を切り替える切り替え手段とを備
えた構成となっている。
【0009】上記構成のクロックデータリカバリ回路に
おいて、リカバリクロックを生成する際に、先ず、第1
の制御系が参照クロックを用いてVCOを発振させ、参
照クロックに対してプリロックさせる。このプリロック
状態を第1の検出手段が検出すると、その検出出力に応
答して切り替え手段は、第1の制御系による制御から第
2の制御系による制御に切り替える。そして、この第2
の制御系による制御状態において、当該制御系が非ロッ
ク状態となったことを第2の検出手段が検出すると、そ
の検出出力に応答して切り替え手段は、第2の制御系に
よる制御から第1の制御系による制御に切り替える。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の一
実施形態を示すブロック図である。
【0011】図1において、本実施形態に係るクロック
データリカバリ回路10は、周波数位相比較器11、位
相比較器12、セレクタ13、チャージポンプ(CP)
回路14、ループフィルタ15、センスアンプ16、V
CO(電圧制御発振器)17および分周器18を有する
PLL回路19を基本構成とし、シリアルデータである
NRZ(non return to zero)データおよび所定の周波数
(例えば、49.5MHz)の参照クロックRCKを入
力としている。
【0012】このPLL回路19において、周波数位相
比較器11は、参照クロックRCKを一方の入力とし、
分周器18の分周クロックを他方の入力とし、参照クロ
ックRCKに対して分周クロックの周波数および位相を
比較することにより、その比較結果としてUP/DOW
N信号を出力する。ここで、UP信号は周波数を高くす
るためのパルス状の信号であり、DOWN信号は周波数
を低くするためのパルス状の信号である。
【0013】位相比較器12は、NRZデータを一方の
入力、VCO17の発振クロックを他方の入力とし、N
RZデータに対してVCO17の発振クロックの位相を
比較し、その比較結果としてUP/DOWN信号を出力
する。ここで、UP信号は位相を進めるためのパルス状
の信号であり、DOWN信号は位相を遅くするためのパ
ルス状の信号である。
【0014】周波数位相比較器11から出力されるUP
/DOWN信号および位相比較器12から出力されるU
P/DOWN信号はセレクタ13に供給される。セレク
タ13は、切り替え制御回路20からの切り替え信号P
DENBに基づいて、周波数位相比較器11のUP/D
OWN信号および位相比較器12のUP/DOWN信号
のいずれか一方を選択して出力する。
【0015】具体的には、セレクタ13は、周波数位相
比較器11のUP信号およびDOWN信号を各一方の入
力とする2入力ANDゲート13-1,13-2と、位相比
較器12のUP信号およびDOWN信号を各一方の入力
とする2入力ANDゲート13-3,13-4とから構成さ
れ、これらANDゲート13-1〜13-4が切り替え制御
回路20からの切り替え信号PDENBを各他方の入力
としている。切り替え制御回路20の具体的な構成につ
いては、後で詳細に説明する。
【0016】このセレクタ13において、ANDゲート
13-3,13-4の各他方の入力は負論理入力となってい
る。そして、切り替え制御回路20から与えられる切り
替え信号PDENBが“L”レベルのときは、周波数位
相比較器11のUP/DOWN信号を選択し、切り替え
信号PDENBが“H”レベルのときは、位相比較器1
2のUP/DOWN信号を選択してチャージポンプ回路
14に供給する。
【0017】チャージポンプ回路14は、切り替え回路
13から選択的に供給される周波数位相比較器11また
は位相比較器12からのUP/DOWN信号によってパ
ルス幅変調された電流を出力する4つのチャージポンプ
回路14-1〜14-4によって構成されている。ループフ
ィルタ15は、抵抗R11,R12およびコンデンサC
11からなり、チャージポンプ回路14の出力電流を平
滑化してその両端X,Yに直流電圧を発生する。センス
アンプ16は、ループフィルタ15の両端電圧を検知
し、これをVCO17に対してその制御電圧として印加
する。
【0018】VCO17は、その周波数帯において参照
クロックRCKの周波数のN倍(Nは自然数)の周波数
で発振し、その発振クロックをリカバリクロック(再生
クロック)として出力するとともに、分周器18に供給
する。分周器18は、VCO17の発振クロックを1/
Nに分周して参照クロックRCKと同じ周波数のクロッ
クとし、この分周クロックを周波数位相比較器11にそ
の他方の入力として供給する。
【0019】本実施形態に係るクロックデータリカバリ
回路10は、上記構成のPLL回路19の他に、第1ロ
ック検出器21、第2ロック検出器22および振幅検出
器23を備え、切り替え制御回路20がこれら検出器2
1,22,23の各検出出力に基づいてセレクタ13の
切り替え制御を行う構成となっている。以下、これら検
出器21,22,23の具体的な構成について説明す
る。
【0020】第1ロック検出器21は、周波数位相比較
器11が参照クロックRCKにロックしていないときに
は、周波数位相比較器11から供給されるUP,DOW
N信号の連続パルスによってエラー信号PFDErを生
成し、参照クロックRCKにロックしたことを検出した
ときにそのエラー信号PFDErを“L”レベルとす
る。
【0021】第1ロック検出器21の構成の一例を図2
に示す。同図から明らかなように、第1ロック検出器2
1は、2入力ORゲート211、2つのD型フリップフ
ロップ(以下、D‐FFと記す)212,213、2入
力NORゲート214およびパルスストレッチャー21
5を有する構成となっている。
【0022】この第1ロック検出器21において、OR
ゲート211は、周波数位相比較器11から供給される
UP,DOWN信号を2入力とする。このORゲート2
11の出力は、D‐FF212のD(データ)入力とな
る。このD‐FF212の正相出力Qは、D‐FF21
3のD入力となる。D‐FF212,213は、図1の
分周器18から供給されるクロックCLKをクロック入
力とする。NORゲート214は、D‐FF212,2
13の各逆相出力Qxを2入力とする。パルスストレッ
チャー215はNORゲート214の出力パルスを入力
とし、そのパルス幅を伸長してエラー信号PFDErと
して出力する。
【0023】第2ロック検出器22は、位相比較器12
がNRZデータにロックしていないときには、PLL回
路11で再生された再生クロック(VCO17の発振ク
ロック)の位相の異なる2点においてサンプリングした
NRZデータの差異をエラー信号PDErとして出力
し、NRZデータにロックしたときには、そのエラー信
号PDErの出力を停止するとともに、VCO17の発
振クロック、即ちリカバリクロックに基づいてNRZデ
ータをリカバリしたリタイムドデータとして出力する。
【0024】この第2ロック検出器22におけるエラー
検出の原理は、NRZデータとVCO17の発振クロッ
クである再生クロック(リカバリクロック)とのずれ
が、当該再生クロックの僅かに位相の異なる2点でNR
Zデータをサンプリングしてその差異を調べると、間欠
的にエラーパルス出力として得られることによる(図3
参照)。これは、通信で偶発的に生じるロックはずれ等
によるエラーに比してより密に発生する。なお、図3
中、*で示す領域がエラーが発生する可能性の高い領域
である。
【0025】そこで、第2ロック検出器22では、再生
クロックの位相の異なる2点においてサンプリングした
NRZデータの差異をエラー信号PDErとして生成
し、NRZデータにロックしたことを検出したときにそ
のエラー信号PDErを“L”レベルとする。この第2
ロック検出器22の構成の一例を図4に示す。同図から
明らかなように、第2ロック検出器22は、3つのD‐
FF221,222,223、2入力EX‐OR(排他
的論理和)ゲート224および遅延回路222を有する
構成となっている。
【0026】この第2ロック検出器22において、D‐
FF221は、NRZデータをD入力とする一方、PL
L回路11で再生された再生クロックをクロック入力と
し、NRZデータを再生クロックでサンプリングするこ
とによってリタイムドデータとして出力するとともに、
EX‐ORゲート224にその一方の入力として供給す
る。すなわち、D‐FF221はリサンプリング回路と
して機能する。
【0027】D‐FF222は、NRZデータをD入力
とする一方、PLL回路11で再生された再生クロック
を遅延回路225で所定時間だけ遅延して得られる遅延
クロックをクロック入力とし、NRZデータを遅延クロ
ックでサンプリングしてEX‐ORゲート224にその
他方の入力として供給する。
【0028】EX‐ORゲート224は、D‐FF22
1,222の各正相出力Q、即ち再生クロックの位相の
異なる2点においてサンプリングして得られる2つのN
RZデータの排他的論理和をとる。D‐FF223は、
EX‐ORゲート224の出力データをD入力とする一
方、遅延回路225からの遅延クロックをクロック入力
とし、EX‐ORゲート224の出力データを当該遅延
クロックでサンプリングすることにより、その正相出力
Qとしてエラー信号PDErを出力する。
【0029】振幅検出器23は、周知の振幅検波器等に
よって構成され、NRZデータの振幅を検出してその振
幅レベルに応じた振幅信号SDを出力する。第1ロック
検出器21から出力されるエラー信号PFDEr、第2
ロック検出器22から出力されるエラー信号PDErお
よび振幅検出器23から出力される振幅信号SDは、参
照クロックRCKと共に切り替え制御回路20に供給さ
れる。
【0030】切り替え制御回路20は、エラー信号PF
DEr、エラー信号PDErおよび振幅信号SDに基づ
いてセレクタ13の切り替え制御、即ち周波数位相比較
器11から出力されるUP/DOWN信号を選択する
か、位相比較器21から出力されるUP/DOWN信号
を選択するかの制御を行う。
【0031】切り替え制御回路20の構成の一例を図5
に示す。同図から明らかなように、本例に係る切り替え
制御回路20は、3入力ANDゲート201、4入力A
NDゲート202、2つの2入力ORゲート203,2
05、2つのRS型フリップフロップ(以下、RS‐F
Fと記す)204,206、2入力ANDゲート207
およびD‐FF208を有する構成となっている。
【0032】この切り替え制御回路20において、第2
ロック検出器22から供給されるエラー信号PDEr
は、3入力ANDゲート201の第1入力となる。AN
Dゲート201の出力は、2入力ORゲート203の一
方の入力となる。ORゲート203は、振幅検出器23
から供給される振幅信号SDを他方の入力としている。
なお、ORゲート203の他方の入力は負論理入力とな
っている。ORゲート203の出力は、RS‐FF20
4のR(リセット)入力となるとともに、2入力ORゲ
ート205の一方の入力となる。
【0033】第1ロック検出器21から供給されるエラ
ー信号PFDErは、4入力ANDゲート202の第1
入力となる。なお、ANDゲート202の第1入力は負
論理入力となっている。ANDゲート202は、振幅検
出器23から供給される振幅信号SDを第2入力として
いる。ANDゲート202の出力は、RS‐FF204
のS(セット)入力となるとともに、2入力ORゲート
205の他方の入力となる。
【0034】ORゲート205の出力は、D‐FF20
8のクリア(CLK)入力となる。RS‐FF204の
正相出力Qは、3入力ANDゲート201の第2入力と
なるとともに、図1のセレクタ13に対してその切り替
え制御をなす切り替え制御信号PDENBとして供給さ
れる。また、RS‐FF204の逆相出力Qxは、4入
力ANDゲート202の第3入力となる。
【0035】ORゲート205、RS‐FF206、A
NDゲート207およびD‐FF208は、RS‐FF
204のセット又はリセットのタイミングから一定期
間、例えば5μsec.の間“L”レベルのマスク信号
MSKを出力するマスク回路を構成している。具体的に
は、RS‐FF206の正相出力Qは、2入力ANDゲ
ート207の一方の入力となる。このANDゲート20
7は、例えば49.5MHzの参照クロックRCKを他
方の入力としている。
【0036】D‐FF208は、ANDゲート207を
通過した再生クロックRCKをクロック入力とし、例え
ば9ビットのカウンタを構成している。そして、D‐F
F208の正相出力Qが、RS‐FF206のR入力お
よびD‐FF208のD入力になるとともに、マスク信
号MSKとして3入力ANDゲートの第3入力および4
入力ANDゲート202の第4入力となる。また、D‐
FF208の逆相出力Qxは、RS‐FF206のS入
力となる。
【0037】次に、上記構成の切り替え制御回路20の
回路動作について、図6のタイミングチャートを用いて
説明する。
【0038】先ず、振幅検出器23から供給される振幅
信号SDが“L”レベルのとき、即ちNRZデータが入
力されていないときは、その“L”レベルの振幅信号S
DがORゲート203の負論理となり、このORゲート
203を経てRS‐FF204のR入力となることで、
エラー信号PDEr,PFDErの有無に拘らずRS‐
FF204がリセット状態となるため、RS‐FF20
4の正相出力Qである切り替え制御信号PDENBは
“L”レベルとなって図1のセレクタ13に供給され
る。
【0039】このとき、セレクタ13においては、AN
Dゲート13-3,13-4がゲート開状態となるため、周
波数位相比較器11から出力されるUP/DOWN信号
を選択する。これにより、PLL回路19では、分周器
18の分周クロックの周波数が参照クロックRCKの周
波数に等しくなるように、VCO17の制御が行われ
る。すなわち、参照クロックRCKを用いての周波数位
相制御によるプリロック処理が行われる。
【0040】RS‐FF204のリセット状態では、
“H”レベルの逆相出力QxによってANDゲート20
2は、“L”レベルのエラー信号PFDErの通過を許
容する状態にある。そして、振幅信号SDが“H”レベ
ルに遷移した状態、即ちNRZデータが正常に入力され
ている状態において、第1ロック検出器21でプリロッ
クが検出され、エラー信号PFDErが“L”レベルに
遷移すると、このエラー信号PFDErがANDゲート
202を通過してRS‐FF204のS入力となる。
【0041】すると、RS‐FF204がセット状態と
なるため、RS‐FF204の正相出力Qである切り替
え制御信号PDENBは“L”レベルから“H”レベル
に遷移する。これにより、セレクタ13においては、A
NDゲート13-1,13-2がゲート開、ANDゲート1
3-3,13-4がゲート閉の状態となるため、周波数位相
比較器11から出力されるUP/DOWN信号に代え
て、位相比較器21から出力されるUP/DOWN信号
を選択する。
【0042】その結果、PLL回路19では、VCO1
7の発振クロックの位相がNRZデータの位相に一致す
るように、VCO17の制御が行われる。すなわち、N
RZデータに基づく位相制御によるロック処理が行われ
る。RS‐FF204のセット状態では、“H”レベル
の正相出力QによってANDゲート201は、エラー信
号PDErの通過を許容する状態にある。
【0043】ここで、切り替え制御信号PDENBが
“L”レベルから“H”レベルに遷移するときには、エ
ラー信号PFDErがANDゲート202およびORゲ
ート205を通してD‐FF208にそのクリア入力と
して与えられることから、このD‐FF208からなる
9ビットのカウンタがカウント動作を開始し、そのカウ
ント動作に基づいて一定期間(本例では、5μse
c.)“L”レベルとなるマスク信号MSKを出力す
る。
【0044】この“L”レベルのマスク信号MSKは、
ANDゲート201,202に与えられ、エラー信号P
DEr,PFDErのANDゲート201,202の通
過を禁止する、即ちエラー信号PDEr,PFDErに
対してマスクをかける。これにより、RS‐FF204
は少なくとも5μsec.の期間はセット状態を保持す
るため、切り替え制御信号PDENBもその期間“H”
レベルの状態を保持する。
【0045】このように、切り替え制御信号PDENB
が“L”レベルから“H”レベルに遷移したときに、そ
の“H”レベルの状態を一定期間保持させるのは、参照
クロックRCKにプリロックした状態からセレクタ13
を切り替えたときに、NRZデータにVCO17の発振
クロックを引き込んでロックさせるまで第2ロック検出
器22がエラー信号PDErを出力しているので、一定
期間はエラー信号PDErに拘らず、切り替え制御信号
PDENBを“H”レベルにしておく必要があるためで
ある。
【0046】次に、この一定期間が経過した後、第2ロ
ック検出器22がNRZデータに対する再生クロック
(リカバリクロック)の位相エラーを検出し、エラー信
号PDErを出力すると、このエラー信号PDErはA
NDゲート201およびORゲート203を通過してR
S‐FF204のR入力となる。これにより、RS‐F
F204はセット状態からリセット状態に移行し、切り
替え制御信号PDENBは“H”レベルから“L”レベ
ルに遷移する。
【0047】切り替え制御信号PDENBが“H”レベ
ルから“L”レベルに遷移するときにも、エラー信号P
DErがANDゲート201、ORゲート203および
ORゲート205を通してD‐FF208にそのクリア
入力として与えられることから、このD‐FF208か
ら一定期間“L”レベルとなるマスク信号MSKが出力
され、ANDゲート201,202に与えられる。
【0048】これにより、エラー信号PDEr,PFD
Erが一定期間マスクされることによってRS‐FF2
04がリセット状態を保持するため、切り替え制御信号
PDENBの“L”レベルの状態が一定期間保持される
ことになる。切り替え制御信号PDENBが“H”レベ
ルから“L”レベルに遷移したときに、その“L”レベ
ルを一定期間保持させるのは、切り替え制御信号PDE
NBが“L”レベルから“H”レベルに遷移したとき
に、その“H”レベルの状態を一定期間保持させる場合
と同様の理由による。
【0049】上述した切り替え制御回路20による切り
替え制御を要約すれば、以下のアルゴリズムとなる。 NRZデータの振幅が無い(小さい)ときには、参照
クロックRCKに基づく周波数位相制御とする。 NRZデータの振幅が有って(大きい)、参照クロッ
クRCKに基づく周波数位相制御のときには、位相エラ
ーPDErを無視し、周波数位相エラーPFDErが無
くなれば、即ち第1ロック検出器21がプリロックを検
出すれば、NRZデータに基づく位相制御に切り替え
る。 NRZデータの振幅が有って、NRZデータに基づく
位相制御のときには、周波数位相エラーPFDErを無
視し、位相エラーPDErが有れば周波数位相制御に切
り替える。 位相制御から周波数位相制御へ、周波数位相制御から
位相制御へ切り替えるときには必ず、位相エラーPDE
r、周波数位相エラーPFDErを一定期間マスクす
る。
【0050】上述したように、第1ロック検出器21、
第2ロック検出器22および振幅検出器23を備え、こ
れら検出器21〜23の各検出出力に基づいて参照クロ
ックRCKに基づく周波数位相制御と、NRZデータに
基づく位相制御とを適宜切り替えるようにしたことによ
り、リカバリされたリタイムドデータのエラーを検出し
なくても、非常に簡単な回路構成にてロック外れを検出
でき、これに伴って自律的にNRZデータに正しくロッ
クさせることができるとともに、位相周波数制御に切り
替わってから参照クロックRCKに十分にプリロックし
た後位相制御に切り替えることができる。
【0051】また、本実施形態に係るクロックデータリ
カバリ回路のIC化を考えた場合、第1ロック検出器2
1、第2ロック検出器22および振幅検出器23を内蔵
していることにより、周波数位相制御と位相制御との切
り替え制御のための信号を外部から取り込む必要がない
ため、当該信号を外部から取り込む構成を採っていた従
来回路に比してICのピン数を削減できる効果もある。
【0052】なお、上記実施形態では、切り替え制御回
路20内のマスク信号MSKを生成する回路を、ORゲ
ート205、RS‐FF206、ANDゲート207お
よびD‐FF208からなるカウンタ回路構成(図5参
照)としたが、これに限られるものではなく、例えば図
7に示すように、ディレイ(D)回路209,210を
用いた回路構成とすることも可能である。この回路構成
の場合には、参照クロックRCKが不要となる。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
入力されるシリアルデータに基づいてクロックを生成す
る手段としてPLL回路を用い、参照クロックを用いて
VCOを発振させてPLL回路を参照クロックにプリロ
ックさせ、その後にシリアルデータに対してPLL回路
をロックさせる構成のクロックデータリカバリ回路にお
いて、参照クロックにロックしたことを検出する手段
と、シリアルデータに対して非ロック状態になったこと
を検出する手段とを設け、これらの検出出力に基づいて
参照クロックに基づく制御と、シリアルデータに基づく
制御とを適宜切り替えるようにしたので、従来のように
リカバリされたリタイムドデータのエラーを検出しなく
ても、非常に簡単な回路構成にてロック外れを検出でき
る。これにより、自律的にシリアルデータに正しくロッ
クさせることができるとともに、位相周波数制御に切り
替わってから参照クロックに十分にプリロックした後位
相制御に切り替えることができることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すブロック図である。
【図2】第1ロック検出器の構成の一例を示すブロック
図である。
【図3】第2ロック検出器のエラー検出原理を説明する
ための図である。
【図4】第2ロック検出器の構成の一例を示すブロック
図である。
【図5】切り替え制御回路の構成の一例を示すブロック
図である。
【図6】切り替え制御回路の回路動作を説明するための
タイミングチャートである。
【図7】切り替え制御回路の構成の他の例を示すブロッ
ク図である。
【符号の説明】
10…クロックデータリカバリ回路、11…周波数位相
比較器、12…位相比較器、13…セレクタ、14…チ
ャージポンプ回路、17…VCO(電圧制御発振器)、
19…PLL回路、20,20′…切り替え制御回路、
21…第1ロック検出器、22…第2ロック検出器、2
3…振幅検出器

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力されるシリアルデータに基づいてク
    ロックを生成し、この生成したクロックに基づいて前記
    シリアルデータのタイミングを設定し直すクロックデー
    タリカバリ回路であって、 所定の参照クロックに基づいて発振器の発振クロックの
    周波数を制御する第1の制御系と、 前記シリアルデータに基づいて前記発振器の発振クロッ
    クの位相を制御する第2の制御系と、 前記第1の制御系がロック状態にあることを検出する第
    1の検出手段と、 前記第2の制御系が非ロック状態にあることを検出する
    第2の検出手段と、 前記第1,第2の検出手段の各検出出力に基づいて前記
    第1,第2の制御系を切り替える切り替え手段とを備え
    たことを特徴とするクロックデータリカバリ回路。
  2. 【請求項2】 前記シリアルデータの入力の有無を検出
    する第3の検出手段を備え、 前記切り替え制御手段は、前記第1,第2および第3の
    検出手段の各検出出力に基づいて前記第1,第2の制御
    系を切り替えることを特徴とする請求項1記載のクロッ
    クデータリカバリ回路。
  3. 【請求項3】 前記第3の検出手段は、前記シリアルデ
    ータの振幅を検出することを特徴とする請求項2記載の
    クロックデータリカバリ回路。
  4. 【請求項4】 前記切り替え手段は、 前記シリアルデータの振幅が無いときに前記第1の制御
    系に切り替え、 前記シリアルデータの振幅が有って前記第1の制御系に
    よる制御状態にあるときに、前記第1の検出手段がロッ
    ク状態を検出すれば前記第1の制御系から前記第2の制
    御系に切り替え、 前記シリアルデータの振幅が有って前記第2の制御系に
    よる制御状態にあるときに、前記第2の検出手段が非ロ
    ック状態を検出すれば前記第2の制御系から前記第1の
    制御系に切り替えることを特徴とする請求項3記載のク
    ロックデータリカバリ回路。
  5. 【請求項5】 前記第2の制御系から前記第1の制御系
    へ、前記第1の制御系から前記第2の制御系へ切り替え
    るときに、前記第1,第2の検出手段の各検出出力に対
    して一定期間マスクをかけるマスク手段を備えたことを
    特徴とする請求項1記載のクロックデータリカバリ回
    路。
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