JPH11316640A - データ処理装置、画像表示装置、軌跡表示方法及び記録媒体 - Google Patents

データ処理装置、画像表示装置、軌跡表示方法及び記録媒体

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JPH11316640A
JPH11316640A JP12326598A JP12326598A JPH11316640A JP H11316640 A JPH11316640 A JP H11316640A JP 12326598 A JP12326598 A JP 12326598A JP 12326598 A JP12326598 A JP 12326598A JP H11316640 A JPH11316640 A JP H11316640A
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JP12326598A
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Daisuke Tabuchi
大介 田渕
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SFD KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スクロール時における方向、速度等の把握を
容易にするユーザフレンドリなデータ処理装置、画像表
示装置及びスクロール表示方法等を提供する。 【解決手段】 MPUは、マウスボタンの押下に応じ
て、スクロールの方向と距離を特定するための基準シン
ボルと移動先シンボル(カーソル)とをウインドウに表
示する。次に、MPUは、マウスの動きに合わせて、移
動先シンボルをウインドウ内で移動するとともに、その
移動先シンボルを基準シンボルと線で連結して表示す
る。次に、MPUは、画像のスクロールと連動して、ス
クロールされる画像における基準シンボルの軌跡を点線
等で表示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表示画面のスクロ
ールにおける方向、速度及び軌跡の把握を視覚的に容易
にするユーザフレンドリなデータ処理装置及び軌跡表示
方法等に関する。
【0002】
【従来の技術】画面上に形成されたにウインドウにおい
て、そのウインドウに表示している画像等を、任意の方
向へ任意の速度でスクロールすることができるフリース
クロール機能が、例えば、特開平9−54672等に開
示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記フリースクロール
機能は、スクロール方向及びスクロール速度が自由自在
に変更可能であるがため操作において便利である。一
方、近年の技術の高度化に伴い、スクロール速度の高速
化が可能となったため、スクロール時における方向、速
度、現在位置、過去の位置、通過した経路等の把握が困
難となる場合がある。
【0004】また、例えば、スクロール画面を、操作者
以外の第三者に見せる状況等において、実際にスクロー
ル操作をしない第三者が高速にスクロールされる画面を
見た場合、スクロールの方向、速度、現在位置、過去の
位置、通過した経路等の把握はさらに困難となる。
【0005】本発明は、上述した事情に鑑みてなされた
もので、スクロール時における方向、速度及び軌跡の把
握を容易にするユーザフレンドリなデータ処理装置、画
像表示装置及び軌跡表示方法等を提供することを目的と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の第1の観点に係るデータ処理装置は、画像
を表示する表示手段と、前記画像をスクロールさせるた
めの外部操作に応答し、スクロールの方向と速度を特定
するための基準点を示す基準シンボルとカーソルとの表
示位置を制御して前記表示手段に表示する表示制御手段
と、前記基準シンボルに対する前記カーソルの方向と、
前記基準シンボルと前記カーソルとの距離と、を判別す
る判別手段と、前記判別手段により判別された方向と距
離に基づいて、前記表示手段に表示されている画像をス
クロールするスクロール手段と、前記スクロール手段に
よりスクロールされている前記画像上の前記基準シンボ
ルの軌跡を前記表示手段に表示させる軌跡表示手段と、
を備える。
【0007】このような構成によれば、スクロールの方
向及び速度を特定するための基準点のスクロール画面上
における軌跡を例えば点線等により表示する。これによ
り、例えばユーザがマウス等を操作して画像等をスクロ
ールさせる場合等において、従前の自己のスクロール操
作を、画面表示される軌跡より把握しながら、以後のス
クロールの指示を出すことができる操作性の良いデータ
処理装置を実現できる。また、操作者以外の第三者に画
面を見せる場合等においても、スクロールの方向性等を
第三者が容易に知ることができる。
【0008】前記表示制御手段は、外部からのスクロー
ルの開始指示に応答して、前記基準シンボルと前記カー
ソルとを表示する手段と、外部からのスクロールの指示
に応答して、前記カーソルの表示位置を移動するととも
に、該カーソルと前記基準シンボルを線で連結させて前
記表示手段に表示する手段と、をさらに備えてもよい。
このような構成によれば、カーソルを基準シンボルと線
で連結して表示するため、ユーザは、表示された線の向
きからスクロール方向を把握し、また表示された線の長
さから相対的なスクロール速度を把握することができ
る。
【0009】前記軌跡表示手段は、軌跡の表示におい
て、所定の基準に従って、表示した軌跡の一部を消去す
る消去手段を含んでもよい。また、前記消去手段におけ
る前記所定の基準は、軌跡の表示時間と、スクロールの
方向の切換の発生と、の少なくとも1つに基づくことを
特徴としてもよい。
【0010】また、本発明の第2の観点に係る画像表示
装置は、外部操作に応答し、表示部に表示されている画
像のスクロールの方向及びスクロールの速度を特定する
ためのベクトルを前記画像上に表示させるベクトル表示
制御手段と、表示されている前記ベクトルの方向を判別
する判別手段と、前記判別手段により判別された方向に
基づいて、前記表示部に表示されている画像をスクロー
ルするスクロール制御手段と、前記スクロール制御手段
によりスクロールされている画像上の、前記ベクトルの
基準点の軌跡を、前記表示部に表示させる軌跡表示制御
手段と、を備える。
【0011】このような構成によれば、スクロールの方
向及び速度を特定するためのベクトルの基準点のスクロ
ール画面上における軌跡を例えば点線等により表示す
る。これにより、例えばユーザがマウス等を操作して画
像等をスクロールさせる場合等において、従前の自己の
スクロール操作を、画面表示される軌跡より把握しなが
ら、以後のスクロールの指示を出すことができる操作性
の良いデータ処理装置を実現できる。また、操作者以外
の第三者に画面を見せる場合等においても、スクロール
の方向性等を第三者が容易に知ることができる。
【0012】前記ベクトル表示制御手段は、前記ベクト
ルの長さを制御する手段を含んでもよく、前記判別手段
は前記ベクトルの長さを判別する手段を備えてもよく、
前記スクロール制御手段は、前記画像を判別したベクト
ルの長さに基づいた速度で、表示された画像を表示する
手段を備えてもよく、前記基準点は、ベクトルの始点で
あってもよい。
【0013】前記ベクトル表示制御手段は、外部からの
スクロールの開始指示に応答して、前記基準点を示す基
準シンボルとベクトルの終点を示す前記カーソルとを表
示し、外部からの指示に応答して、前記カーソルの表示
位置を移動するとともに、該カーソルと前記基準シンボ
ルを線で連結させて表示する手段と、をさらに備えても
よい。また、前記軌跡表示制御手段は、所定の基準に従
って、表示した軌跡を消去する手段を含んでもよい。
【0014】また、本発明の第3の観点に係る軌跡表示
方法は、画像をスクロールして表示する装置におけるス
クロールの軌跡表示方法であって、外部から入力される
スクロールの開始の指示に応じて、スクロールの方向及
び速度を特定するための基準点を示す基準シンボルと、
カーソルと、を表示する表示ステップと、外部から入力
されるスクロールの指示に応じて、前記表示ステップに
より表示された前記カーソルを移動するステップと、基
準シンボルからカーソルへの方向と距離を判別する判別
ステップと、前記基準シンボルから、前記判別ステップ
により判別された方向と距離に基づいて、前記画像をス
クロールすると共に該画像上の前記基準点の軌跡を表示
する軌跡表示ステップと、を備える。
【0015】このような構成によれば、カーソルとスク
ロールの方向及び速度を特定するための基準点とを線で
連結して表示するとともに、スクロール画面における基
準点の軌跡を点線等により表示する。これにより、例え
ばユーザがマウス等を操作して画像等をスクロールさせ
る場合等において、ユーザは、基準点とカーソルの間の
線と、点線等により表示される軌跡と、よりスクロール
の方向性を容易に把握することができ、また、基準点と
カーソルの間の線の長さより相対的なスクロール速度を
知ることができる。また、操作者以外の第三者に画面を
見せる場合等においても、スクロールの方向性等を第三
者が容易に知ることができる。
【0016】前記軌跡表示ステップは、軌跡の表示にお
いて、所定の基準に従って、表示した軌跡の一部を消去
するステップを含んでもよい。
【0017】また、本発明の第4の観点に係る記録媒体
は、コンピュータを、画像を表示する表示手段、前記画
像をスクロールさせるための外部操作に応答し、スクロ
ールの方向及び速度を特定するための基準点を示す基準
シンボルとカーソルとの表示位置を制御する表示制御手
段、前記基準シンボルに対する前記カーソルの方向と、
前記基準シンボルと前記カーソルとの距離と、を判別す
る判別手段、前記判別手段により判別された方向と距離
に基づいて、前記表示手段に表示されている画像をスク
ロールするスクロール手段、前記スクロール手段により
スクロールされている前記画像上の前記基準シンボルの
軌跡を前記表示手段に表示させる軌跡表示手段、として
機能させるためのプログラムを記録する。
【0018】このような構成によれば、スクロールの方
向及び速度を特定するための基準点のスクロール画面に
おける軌跡を点線等により表示する。これにより、例え
ばユーザがマウス等を操作して画像等をスクロールさせ
る場合等において、従前の自己のスクロール操作を、画
面表示される軌跡より把握しながら、以後のスクロール
の指示を出すことができる操作性の良いシステムを実現
できる。
【0019】また、本発明の第5の観点に係る記録媒体
は、コンピュータを、画像を表示する表示手段、外部か
らのスクロール開始指示に応じて、スクロールの方向及
び速度を特定するための基準点を示す基準シンボルとカ
ーソルとを表示する手段、外部からのスクロールの指示
に応じて、前記カーソルを移動するとともに、該カーソ
ルを前記基準シンボルと線で連結させて表示する手段、
前記基準シンボルに対する前記カーソルの方向と、前記
基準シンボルと前記カーソルとの距離と、を判別する判
別手段、前記判別手段により判別された方向と距離に基
づいて、前記表示手段に表示されている画像をスクロー
ルするスクロール手段、前記スクロール手段によりスク
ロールされている前記画像上の前記基準シンボルの軌跡
を前記表示手段に表示させる軌跡表示手段、前記軌跡表
示手段により表示された軌跡の一部を所定の基準に従っ
て消去する消去手段、として機能させるためのプログラ
ムを記録する。
【0020】このような構成によれば、カーソルとスク
ロールの方向及び速度を特定するための基準点とを線で
連結して表示するとともに、スクロール画面における基
準点の軌跡を表示する。これにより、例えばユーザがマ
ウス等を操作して画像等をスクロールさせる場合等にお
いて、ユーザが、基準点とカーソルの間の線と、点線等
により表示される軌跡と、からスクロールの方向性を容
易に把握することができ、また、基準点とカーソルの間
の線の長さより相対的なスクロール速度を知ることがで
きる操作性の良いシステムを実現できる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態に係る
データ処理装置について、図面を参照して説明する。こ
のデータ処理装置は、図1に示すように、メモリ11
と、MPU(マイクロプロセッサユニット)12と、マ
ウス13と、キーボード14と、I/Oポート15と、
VRAM16と、ディスプレイ17と、外部記憶装置1
8と、バス19と、を備える。
【0022】メモリ11は、データ処理に関するプログ
ラム、特に、スクロール処理を含む画像処理に関するプ
ログラム及びデータを使用する。MPU12は、メモリ
11に格納されたプログラムに従って動作し、画像デー
タを処理するとともに、表示データをVRAM16に格
納する。マウス13及びキーボード14は、ユーザがデ
ータを入力するためのものであり、I/Oポート15
は、マウス13及びキーボード14からの入力データを
MPU12に通知する。
【0023】VRAM16は、ディスプレイ17に表示
される画像データ等を記憶する。ディスプレイ17は、
VRAM16に記憶された画像データ等を表示する。外
部記憶装置18は、ハードディスク、CD−ROMドラ
イブ等から構成され、画像ファイル等を格納する。バス
19は、データを伝達する。
【0024】次に、上記構成を有するデータ処理装置の
動作について説明する。本装置は、例えば地図データ等
の画像データをユーザによるマウス13の操作に応じて
スクロールして表示するための装置である。ユーザは、
ディスプレイ17に表示される画像をスクロールさせる
ために、マウス13のボタンを押下し、その状態でマウ
ス13を所望の方向にドラッグする。MPU12は、マ
ウス13のボタンの押下を検出し、ボタンの押下が解除
されれるまで、一定周期毎(例えば、20〜100ms
毎又は画面のリフレッシュ周期毎等)に、画像データを
スクロールするためのスクロール処理と、カーソル等の
表示に関する軌跡表示処理と、を並行して実行する。
【0025】まず、スクロール処理について説明する。
MPU12は、メモリ11に格納されたプログラムに従
って、例えば、図2に示すように、仮想的な大きな画像
21の上にウインドウ22を形成し、ウインドウ22内
に表示するための画像21の一部のデータを例えば外部
記憶装置18からVRAM16に読み出し、ディスプレ
イ17に表示する。なお、ディスプレイ17に表示され
る画像21は、ラスタ形式(ビットマップ)とベクトル
形式のいずれの形式でもよい。
【0026】MPU12は、例えばマウス13のボタン
の押下により決定されたウインドウ22上のスクロール
の基準点Pを基準としてマウス13の移動量(ドラッグ
量)及び移動方向を測定し、測定結果に応じて、VRA
M16上の画像を移動する。なお、1回の割り込み処理
における移動量の決定方法は任意であり、例えば、測定
された移動量を所定の定数で除算して取得される商とし
てもよい。
【0027】例えば、ウインドウ22を図3に示すよう
に22Cから22Dに移動する場合、移動前のハッチン
グを付した部分の画像は移動後も表示される。このた
め、MPU12は、VRAM16上の画像データのうち
移動後も表示されるものを、X方向とY方向にそれぞれ
ΔX、ΔYだけシフトさせ、図4(a)に示す状態から
図4(b)に示す状態に移行させる。また、MPU12
は、図4(b)に示す画像データをシフトした後のVR
AM16の空白部分に外部記憶装置18等から読み出し
た画像データを展開する。
【0028】MPU12は、マウス13のボタンがユー
ザにより離されるまで、上記処理を所定期間毎に実行す
る。なお、1回の割り込み処理においてVRAM16上
の画像データのシフト量は、スクロールの基準点Pとカ
ーソルの移動後の位置との間の距離に応じて変化する。
例えば、基準点Pとカーソルの移動後の位置との間の距
離が増加すれば、画像データのシフト量(ΔX、ΔY)
も増加する。従って、所定時間内にスクロールされるデ
ータ量を示すスクロール速度も、スクロールの基準点P
とカーソルの移動後の位置との間の距離に応じて変化す
る。例えば、基準点Pとカーソルの位置との間の距離が
増加すれば、スクロール速度も増加することとなる。
【0029】次に、上記スクロール処理と並行して実行
されるカーソルの表示に関する軌跡表示処理について説
明する。なお、本装置では、図5に示すように、上記ス
クロール処理においてスクロールされる画像をウインド
ウ22における第1のレイヤ(層)に表示し、この軌跡
表示処理におけるカーソル等を第2のレイヤに表示す
る。
【0030】まず、MPU12は、第2のレイヤにおい
て、マウス13のボタンの押下により決定されたスクロ
ールの基準点Pに、図6(a)に示すような、スクロー
ルの基準位置を示す基準シンボルS1を表示するととも
に、カーソルを所定の形状(移動先シンボルS2)に変
換し、例えば基準シンボルS1に隣接するようにして表
示する。なお、MPU12は、以後、マウス13のボタ
ンが離されるまで、カーソルを移動先シンボルS2の形
状で表示する。
【0031】次に、MPU12は、マウス13の動きに
応じて、移動先シンボルS2(カーソル)をウインドウ
22の第2のレイヤ上で移動する。なお、マウス13の
ボタンの押下により決定された基準シンボルS1の表示
位置はボタンが離されるまでウインドウ22内で固定で
ある。移動先シンボルS2の移動の際、MPU12は、
図6(b)に示すように、シンボルS1及びS2の間に
実線等を表示する。
【0032】上記スクロール処理で述べたように、スク
ロールの基準点Pとカーソルの移動後の位置との間の距
離(この場合、基準シンボルS1と移動先シンボルS2
との間の実線の距離)が長くなるにつれて、スクロール
速度が増加する。これにより、ユーザは、ウインドウ2
2におけるシンボルS1及びS2により示される方向か
らスクロール方向を知ることができ、また、シンボルS
1及びS2の間の実線の長さから相対的なスクロール速
度を知ることができる。即ち、MPU12は、マウス1
3のドラッグ操作に応じて、ドラッグ開始点を基準点と
し、スクロールの方向と速度を示すベクトル(S1→S
2)を表示し、ユーザはこのベクトルからスクロールの
方向と速度を認識できる。
【0033】MPU12は、実際に画像のスクロールを
開始すると、スクロールしている第1のレイヤの画像デ
ータ上の基準シンボルS2の軌跡上に実線、破線などを
描いて、画像上で基準点が通過した位置の軌跡を表示す
る。この軌跡の表示方法は任意であるが、例えば、図7
に示す処理により表示できる。なお、図7に示す処理
は、スクロール処理と同様に、所定周期のタイマ割り込
み等により、開始する。まず、既に、軌跡を示す表示
(画像)が存在するか否かを判別する(ステップS1
1)。軌跡を示す表示が存在していない場合には、基準
シンボルの座標を(XP、YP)、画像のスクロール量
を(ΔX、ΔY)とすると、基準点の座標(XP、Y
P)と座標(移動前の基準点の相対的な位置)(XP−
ΔX、YP−ΔY)とを結んでラインを描画する(ステ
ップS12)。このラインが軌跡を示す最初の表示とな
る。例えば図8に示すように、仮想的な画像の上でウイ
ンドウ22を22Eから22Fに初めて移動した場合に
は、移動後のウインドウ22F内の基準点の位置(X
P,YP)から、スクロール量に相当する距離だけ移動
した位置、即ち、移動前の基準点の画像上の位置までラ
インを描画する。なお、スクロール方向(S2→S1)
の反対方向に、ベクトル(S2→S1)の長さに一定倍
率をかけた長さのラインを描画してもよい。
【0034】一方、ステップS11で、既に、軌跡を示
す画像が描かれていると判別された場合には、第1のレ
イヤの画像と同様に軌跡を示す画像をスクロール量(Δ
X、ΔY)に応じてシフトする(ステップS13)。さ
らに、軌跡を示す画像の端と基準点とを結ぶ画像を描画
する(ステップS14)。例えば、図9(a)に示すよ
うに、仮想的な画像の上でウインドウ22をスクロール
している状態で、既に軌跡を示す画像が描かれている場
合、図9(b)に示すように、その画像をスクロール量
(ΔX、ΔY)だけシフトする。続いて、図9(c)に
示すように、シフト後のラインと基準点とを結ぶ。この
ようにして、描かれる表示(ライン)は、第1のレイヤ
でスクロールされている画像上の、基準点(基準シンボ
ルS1)が通った位置の軌跡を示す。これにより、ユー
ザは、スクロールの基準点の軌跡を知ることができる。
なお、MPU12は、マウス13のボタンが離されるま
で、この軌跡表示処理を上記スクロール処理と並行し
て、所定期間毎に実行する。
【0035】このようにして、スクロール時におけるス
クロールの基準位置と、スクロールの指示のために移動
されるカーソルの位置と、を実線等で結んで表示すると
ともに、スクロールの基準位置の軌跡を点線等で表示す
る。これにより、ユーザがスクロールの方向、速度、軌
跡等を把握しながらマウス13を操作してスクロールの
指示を出すことができる操作性の良いデータ処理装置を
実現できる。また、本装置により、スクロール操作をし
ていない第三者が画面を見ても、スクロールの方向、速
度、軌跡等を容易に知ることができる。
【0036】また、例えば、図10に示すように、ステ
ップS14の後に、軌跡を消去するためのステップ(S
15、S16、S17)を設け、種々のパラメータを用
いることにより、軌跡を徐々に消すようにしてもよい。
軌跡を消すタイミング等については任意である。例え
ば、表示してから一定時間経過した部分を消すようにし
てもよく、また、軌跡表示が一定値よりも長い場合に
は、超える部分を消去してもよい。図11に示すよう
に、スクロールの方向が変わったときに、従前のスクロ
ール方向に関する軌跡の部分を消すようにしてもよい。
また、表示してから一定時間の経過後に消すように設定
している場合において、一定時間が経過していなくて
も、スクロール方向が変わったときには消すようにする
等、軌跡を消すための複数の条件を設け、それらに優先
順位を付けて処理するようにしてもよい。なお、これら
のパラメータの設定は、メモリ11等に記憶されるプロ
グラムにより設定されるようにしてもよい。また、図1
2に示すような軌跡を消すための条件を設定するテーブ
ルを設け、例えばマウス13、キーボード14等の入力
デバイスを介して、有効/無効のいずれかを設定し、有
効の場合にはその基準値を設定するようにしてもよい。
【0037】なお、基準シンボルS2及び移動先シンボ
ルS1の形状は、上記実施例に限定されず任意である。
また、基準シンボルS2と移動先シンボルS1の間の線
は実線に限定されない。例えば、基準シンボルS2と移
動先シンボルS1を1つのベクトルで表現してもよい。
同様に、軌跡を示す線も破線に限定されず、実線、二重
線でもよく、或いは、表示色を変化させる等の表示手法
をとってもよい。さらに、基準点の軌跡をメモリ11や
外部記憶装置18に保存しておき、後で、第1のレイヤ
の地図等の画像を表示する際に、画像と軌跡とを重ねて
表示できるようにしてもよい。この方法によれば、地図
などの画像をスクロールし、後で、その軌跡をたどるこ
と等が容易に可能となる。
【0038】また、上記実施の形態では、第2のレイヤ
における基準シンボルS2の位置をスクロール中は固定
(ウインドウ又は画面内で固定)としたが、スクロール
の方向、距離等に応じて基準シンボルS2を移動するよ
うにしてもよい。例えば、画像をスクロールしている状
態で、基準シンボルS2を徐々に移動先シンボルS1に
近づけるようにしてもよい。このような構成とすると、
スクロールのために、一旦、ドラッグしても、ある程度
でスクロールが停止してしまうため、スクロールを続け
るためには、ユーザはドラッグし続ける必要があり、ス
クロールさせる感覚を体感的にできる。
【0039】また、上記実施の形態では、地図などを第
1のレイヤに表示し、基準シンボルS2や軌跡表示を第
2のレイヤに表示する例を示したが、これらは任意であ
り、スクロール対象の画像と軌跡表示などを同一のレイ
ヤに表示してもよい。さらに、画像をスクロールするた
めの処理は、任意であり、前述のように、ソフトウエア
で行ってもよく、或いはハードウエア等を設けて、MP
Uからの指示に従って、ハードウエアで処理するように
してもよい。軌跡表示処理についても同様である。
【0040】また、上記実施の形態では、スクロールの
基準点とその軌跡とを表示したが、基準点を例えば、画
面又はウインドウの中央に固定して表示は行わず、その
軌跡のみを表示する等してもよい。
【0041】また、上記実施の形態では、ベクトルの始
点(基準シンボル)についての軌跡を表示するようにし
たが、ベクトルの終点(移動先シンボル)についての軌
跡を表示するようにしてもよい。
【0042】なお、この発明のデータ処理装置は、専用
のシステムによらず、通常のコンピュータシステムを用
いて実現可能である。例えば、コンピュータに上述の動
作を実行するためのプログラムを格納した媒体(フロッ
ピーディスク、CD−ROM等)から該プログラムをイ
ンストールすることにより、上述の処理を実行するデー
タ処理装置を構成することができる。なお、上述の機能
を、OSが分担又はOSとアプリケーションの共同によ
り実現する場合等には、OS以外の部分のみを媒体に格
納してもよい。
【0043】また、コンピュータにプログラムを供給す
るための媒体は、通信媒体(通信回線、通信ネットワー
ク、通信システムのように、一時的且つ流動的にプログ
ラムを保持する媒体)でも良い。例えば、通信ネットワ
ークの掲示板(BBS)に該プログラムを掲示し、これ
をネットワークを介して配信してもよい。そして、この
プログラムを起動し、OSの制御下で、他のアプリケー
ションプログラムと同様に実行することにより、上述の
処理を実行することができる。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
スクロールの方向及び距離を特定するための基準点を、
スクロール方向及び距離に従って移動させ、その移動の
軌跡を例えば点線等により表示する。これにより、例え
ばユーザがマウス等を操作して画像等をスクロールさせ
る場合等において、従前の自己のスクロール操作を、画
面表示される軌跡より把握しながら、以後のスクロール
の指示を出すことができる操作性の良いデータ処理装置
を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るデータ処理装置の構
成を示すブロック図である。
【図2】画面上にウインドウを開いた状態を説明するた
めの図である。
【図3】スクロール処理を説明するための図である。
【図4】スクロール処理において、画像の移動前と移動
後のウインドウの状態を示す図である。
【図5】スクロール処理においてスクロールされる画像
を表示するための第1のレイヤと、軌跡表示処理におけ
るカーソル等を表示するための第2のレイヤを説明する
ための図である。
【図6】軌跡表示処理を説明するための図である。
【図7】軌跡表示処理を説明するためのフローチャート
である。
【図8】仮想的な画像の上でウインドウを移動した場合
におけるスクロールの基準点(基準シンボル)が通った
軌跡を説明するための図である。
【図9】軌跡表示処理を説明するための図である。
【図10】軌跡を消すステップを備える軌跡表示処理の
フローチャートである。
【図11】軌跡を消すタイミングの一例を説明するため
の図である。
【図12】軌跡を消すための条件を設定するテーブルの
一例を示す図である。
【符号の説明】
11 メモリ 12 MPU 13 マウス 14 キーボード 15 I/Oポート 16 VRAM 17 ディスプレイ 18 外部記憶装置

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】画像を表示する表示手段と、 前記画像をスクロールさせるための外部操作に応答し、
    スクロールの方向と速度を特定するための基準点を示す
    基準シンボルとカーソルとの表示位置を制御して前記表
    示手段に表示する表示制御手段と、 前記基準シンボルに対する前記カーソルの方向と、前記
    基準シンボルと前記カーソルとの距離と、を判別する判
    別手段と、 前記判別手段により判別された方向と距離に基づいて、
    前記表示手段に表示されている画像をスクロールするス
    クロール手段と、 前記スクロール手段によりスクロールされている前記画
    像上の前記基準シンボルの軌跡を前記表示手段に表示さ
    せる軌跡表示手段と、 を備えることを特徴とするデータ処理装置。
  2. 【請求項2】前記表示制御手段は、外部からのスクロー
    ルの開始指示に応答して、前記基準シンボルと前記カー
    ソルとを表示する手段と、外部からのスクロールの指示
    に応答して、前記カーソルの表示位置を移動するととも
    に、該カーソルと前記基準シンボルを線で連結させて前
    記表示手段に表示する手段と、をさらに備える、 ことを特徴とする請求項1に記載のデータ処理装置。
  3. 【請求項3】前記軌跡表示手段は、軌跡の表示におい
    て、所定の基準に従って、表示した軌跡の一部を消去す
    る消去手段を含む、 ことを特徴とする請求項1又は2に記載のデータ処理装
    置。
  4. 【請求項4】前記消去手段における前記所定の基準は、
    軌跡の表示時間と、スクロールの方向の切換の発生と、
    の少なくとも1つに基づくことを特徴とする、 ことを特徴とする請求項3に記載のデータ処理装置。
  5. 【請求項5】前記表示制御手段は、 前記画像を表示するウインドウを表示する手段と、 ウインドウ内で、前記基準点を固定位置に表示し、カー
    ソルを外部操作に応じて制御する手段と、を備える、 ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載
    のデータ処理装置。
  6. 【請求項6】外部操作に応答し、表示部に表示されてい
    る画像のスクロールの方向及びスクロールの速度を特定
    するためのベクトルを前記画像上に表示させるベクトル
    表示制御手段と、 表示されている前記ベクトルの方向を判別する判別手段
    と、 前記判別手段により判別された方向に基づいて、前記表
    示部に表示されている画像をスクロールするスクロール
    制御手段と、 前記スクロール制御手段によりスクロールされている画
    像上の、前記ベクトルの基準点の軌跡を、前記表示部に
    表示させる軌跡表示制御手段と、 を備えることを特徴とする画像表示装置。
  7. 【請求項7】前記ベクトル表示制御手段は、前記ベクト
    ルの長さを制御する手段を含み、 前記判別手段は前記ベクトルの長さを判別する手段を備
    え、 前記スクロール制御手段は、前記画像を判別したベクト
    ルの長さに基づいた速度で、表示された画像を表示する
    手段を備え、 前記基準点は、ベクトルの始点である、 ことを特徴とする請求項6に記載の画像表示装置。
  8. 【請求項8】前記ベクトル表示制御手段は、外部からの
    スクロールの開始指示に応答して、前記基準点を示す基
    準シンボルとベクトルの終点を示す前記カーソルとを表
    示し、外部からの指示に応答して、前記カーソルの表示
    位置を移動するとともに、該カーソルと前記基準シンボ
    ルを線で連結させて表示する手段と、をさらに備える、 ことを特徴とする請求項7に記載の画像表示装置。
  9. 【請求項9】前記軌跡表示制御手段は、所定の基準に従
    って、表示した軌跡を消去する手段を含む、ことを特徴
    とする請求項6乃至8のいずれか1項に記載の画像表示
    装置。
  10. 【請求項10】画像をスクロールして表示する装置にお
    けるスクロールの軌跡表示方法であって、 外部から入力されるスクロールの開始の指示に応じて、
    スクロールの方向及び速度を特定するための基準点を示
    す基準シンボルと、カーソルと、を表示する表示ステッ
    プと、 外部から入力されるスクロールの指示に応じて、前記表
    示ステップにより表示された前記カーソルを移動するス
    テップと、 基準シンボルからカーソルへの方向と距離を判別する判
    別ステップと、 前記基準シンボルから、前記判別ステップにより判別さ
    れた方向と距離に基づいて、前記画像をスクロールする
    と共に該画像上の前記基準点の軌跡を表示する軌跡表示
    ステップと、 を備えることを特徴とする軌跡表示方法。
  11. 【請求項11】前記軌跡表示ステップは、軌跡の表示に
    おいて、所定の基準に従って、表示した軌跡の一部を消
    去するステップを含む、 ことを特徴とする請求項10に記載の軌跡表示方法。
  12. 【請求項12】コンピュータを、 画像を表示する表示手段、 前記画像をスクロールさせるための外部操作に応答し、
    スクロールの方向及び速度を特定するための基準点を示
    す基準シンボルとカーソルとの表示位置を制御する表示
    制御手段、 前記基準シンボルに対する前記カーソルの方向と、前記
    基準シンボルと前記カーソルとの距離と、を判別する判
    別手段、 前記判別手段により判別された方向と距離に基づいて、
    前記表示手段に表示されている画像をスクロールするス
    クロール手段、 前記スクロール手段によりスクロールされている前記画
    像上の前記基準シンボルの軌跡を前記表示手段に表示さ
    せる軌跡表示手段、 として機能させるためのプログラムを記録したコンピュ
    ータ読み取り可能な記録媒体。
  13. 【請求項13】コンピュータを、 画像を表示する表示手段、 外部からのスクロール開始指示に応じて、スクロールの
    方向及び速度を特定するための基準点を示す基準シンボ
    ルとカーソルとを表示する手段、 外部からのスクロールの指示に応じて、前記カーソルを
    移動するとともに、該カーソルを前記基準シンボルと線
    で連結させて表示する手段、 前記基準シンボルに対する前記カーソルの方向と、前記
    基準シンボルと前記カーソルとの距離と、を判別する判
    別手段、 前記判別手段により判別された方向と距離に基づいて、
    前記表示手段に表示されている画像をスクロールするス
    クロール手段、 前記スクロール手段によりスクロールされている前記画
    像上の前記基準シンボルの軌跡を前記表示手段に表示さ
    せる軌跡表示手段、 前記軌跡表示手段により表示された軌跡の一部を所定の
    基準に従って消去する消去手段、 として機能させるためのプログラムを記録したコンピュ
    ータ読み取り可能な記録媒体。
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