JPH11315285A - 石炭スラリーの調製方法 - Google Patents

石炭スラリーの調製方法

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JPH11315285A
JPH11315285A JP12454898A JP12454898A JPH11315285A JP H11315285 A JPH11315285 A JP H11315285A JP 12454898 A JP12454898 A JP 12454898A JP 12454898 A JP12454898 A JP 12454898A JP H11315285 A JPH11315285 A JP H11315285A
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JP
Japan
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coal
dispersant
slurry
pulverized
preparing
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JP12454898A
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English (en)
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Mutsumaro Kawabata
睦麿 川端
Kunihiro Imada
邦弘 今田
Koji Sakawaki
弘二 坂脇
Kenji Iguchi
憲二 井口
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MITSUI SEKITAN EKIKA KK
Nippon Steel Corp
Original Assignee
MITSUI SEKITAN EKIKA KK
Nippon Steel Corp
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  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は石炭液化プロセスにおいて、石炭ス
ラリーを調製する際に、スラリー粘度を低減できるよう
な分散剤を添加する、石炭スラリーの調製方法を提供す
ることを目的とする。 【解決手段】 石炭スラリーを調製するにあたり、分散
剤または分散剤溶液と石炭とを混合して粉砕した後に石
炭水分を除去したり、分散剤と粉砕乾燥石炭を混合撹拌
したり、分散剤を粉砕乾燥石炭に噴霧し、その後溶剤と
触媒を混合して石炭スラリーを調製することで、スラリ
ー粘度を低減できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、石炭液化プロセス
において、石炭と溶剤と触媒を混合した石炭スラリーを
液化反応させて燃料油等を得る石炭の液化方法の中で、
石炭と溶剤と触媒と分散剤を混合する石炭スラリーの調
製方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】石炭液化プロセスにおいて、石炭スラリ
ーを調製する方法として、粉砕乾燥石炭と溶剤と触媒を
混合する方法が広く知られている。しかし、この方法で
は石炭濃度を増加させると、石炭スラリーの粘度が指数
関数的に増加する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】石炭液化反応を行う際
に、石炭濃度を増加させることで、その結果液化油収率
が低下しても、得られる液化油収量が増加すれば、石炭
液化油の経済性を向上させることができる。
【0004】高濃度の石炭−水スラリー製造における分
散剤供給方法は、すでに知られている。しかし、石炭液
化に用いるのは石炭−油スラリーであり、この油は製品
にならない重質油を水素化したものを用いる等、水と比
較して粘度の高い油を用いている。従って、高濃度の石
炭−油スラリーについては、石炭−水スラリーと比較す
ると、同一濃度でも粘度が高くなって搬送性が悪くな
る。
【0005】一般的に、スラリー粘度が増加すると、輸
送が困難になり、配管内での閉塞等のトラブルが起こり
易くなって、円滑な操業が困難になる。
【0006】従って、本発明は石炭スラリーを調製する
際に、スラリー粘度を低減できるような分散剤を添加す
る、石炭スラリーの調製方法を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために、石炭濃度を増加させてスラリーを調
製する際に分散剤を種々の方法で添加する実験を行い、
以下に示す石炭液化方法を発明するに至った。
【0008】本発明の手段としては、石炭と溶剤と触媒
と分散剤を混合して石炭スラリーを調製する方法におい
て、分散剤と石炭とを混合して粉砕した後に該粉砕石炭
の水分を除去し溶剤と触媒を混合して石炭スラリーとす
ること、また分散剤を溶解させた溶液と石炭とを混合し
て湿式粉砕した後に該粉砕石炭の水分を除去し溶剤と触
媒を混合して石炭スラリーとすること、さらに分散剤と
粉砕乾燥した石炭とを混合撹拌し、その後溶剤と触媒を
混合して石炭スラリーとすること、および分散剤を粉砕
乾燥した石炭に噴霧し、その後溶剤と触媒とを混合して
石炭スラリーとすることを特徴とする、請求項1〜4記
載の石炭スラリーの調製方法である。
【0009】本発明での溶剤とは、石炭液化反応によっ
て得られる重質油を水素化させた溶剤を示し、また触媒
とは主に鉄系触媒を示す。さらに石炭は瀝青炭、亜瀝青
炭および褐炭まで幅広い炭種を意味する。また石炭水分
の除去とは、水分を取り除いて減少させる操作を意味し
ている。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明で用いる分散剤は、アニオ
ン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、ノニオン系界
面活性剤、高分子界面活性剤、キレート剤、ポリエーテ
ル化合物等の石炭スラリーの分散剤として使用されてい
るもの、およびこれらを適宜組み合わせたものとする。
これらの分散剤は、液体あるいは固体状のものを用い
る。
【0011】ここで、本発明の各操作方法の理由につい
て説明する。
【0012】本発明では分散剤と石炭とを混合して粉砕
している。この理由は、石炭に分散剤をより効率良く付
加させるために、石炭と分散剤を混合させた状態で粉砕
することで分散剤が石炭の官能基と結合し、石炭スラリ
ー調製時に、石炭粒子間の立体障害の効果をもたらすた
めに、石炭粒子の凝集を防止でき、石炭スラリー粘度を
低減させることができることが挙げられる。
【0013】また、粉砕後に水分を除去する理由として
は、石炭水分が高い場合、液化反応条件下では水分が気
相になり、反応圧力の全圧における水の分圧が大きくな
り、液化反応効率を低下させることが挙げられる。しか
し、石炭水分を極端に低くさせることは、水分を蒸発さ
せるためのコストが大きくなるため好ましくない。
【0014】さらに本発明では、分散剤をあらかじめ溶
液に溶解させてから、石炭と混合して湿式粉砕してい
る。ここでの溶液とは水溶性の分散剤を使用する場合は
水を、油溶性の分散剤を使用する場合は油をそれぞれ用
い、溶解し易い温度になるように適宜加温することとす
るが、特に後者の場合は油にスラリー調製用溶剤を用い
るのが好ましい。この理由は、分散剤が高粘性物質で扱
いにくい場合、溶液として粘性を低くすることで、取扱
い易くするためである。
【0015】また、湿式粉砕後に水分を除去する理由
は、上述と同様の理由による。
【0016】また、本発明では分散剤を粉砕乾燥させた
石炭と混合撹拌する方法、および分散剤を粉砕乾燥させ
た石炭に直接噴霧する方法を用いている。この理由は粉
砕乾燥した石炭の表面に分散剤を効率良く付着させるた
めである。これらの場合にも分散剤を水または溶剤等の
油にあらかじめ溶解させた溶液として用いても良い。但
し、分散剤水溶液を用いた場合、上述と同様の理由によ
り、粉砕乾燥石炭に混合または噴霧後に、水分を除去す
ることが必要となる。
【0017】以下、本発明の実施の形態を図面に基づい
て詳細に説明する。図1は本発明にかかる石炭液化プロ
セスのフローシートである。また図2〜図5は本発明に
かかる石炭に分散剤を添加させるスラリーの調製プロセ
スのフローシートである。
【0018】図1に示すように、石炭液化プロセスのフ
ローは、溶剤2を先ずスラリー調製槽4へ供給し、その
後に分散剤添加後粉砕石炭1と触媒3をスラリー調製槽
4へ供給し、撹拌装置5によって撹拌混合しながら、ス
ラリー循環ポンプ6を用いて循環する。こうして得られ
た石炭スラリーは、高圧スラリーポンプ8で170〜2
50kg/cm2 Gの圧力に昇圧される。その際、水素
ガス7と液化反応生成ガス16の一部を混合し、85〜
100vol%の水素濃度に調整した後、該ガスをコン
プレッサー等により170〜250kg/cm2 Gに昇
圧し、得られたガスとスラリーをガス液比が700〜1
500Nl/kgになるように混合した状態で、スラリ
ー加熱器9で昇温した後、液化反応塔10に装入され、
高温、高圧条件下で該ガスと見掛の反応時間として1H
r液化反応させるものである。
【0019】上記液化反応により得られた液化油を含有
する生成物は、高温分離器11に送られ、生成ガス、
水、および軽中質油からなる成分と、重質油および残渣
からなる成分とに分離される。このうち生成ガス、水、
および軽中質油からなる成分は、減圧弁12を経て常圧
蒸留塔13に送られ、液化反応生成ガス16、生成水1
7および軽質油18、中質油19に分離される。
【0020】一方、重質油および残渣からなる成分は減
圧弁14を経て減圧蒸留塔15へ供給され、減圧蒸留さ
れ重質油20と残渣21に分離される。この重質油20
は水素ガス23とともに高圧ポンプ22から加熱器24
を経て高温、高圧条件でNi−Mo等の触媒を充填した
固定床の水素化反応塔25に送られ、300〜380
℃、80〜120気圧、LHSVが0.5〜2時間の条
件で、水素化反応を行うことにより、水素供与性溶剤を
生成し、得られた溶剤は減圧弁26で減圧後、スラリー
調製用の溶剤2として使用する。
【0021】図2に本発明にかかる石炭に分散剤を添加
させて分散剤添加後粉砕石炭1を調製するスラリーの調
製プロセスのうち、請求項1にあたるフローシートを示
す。分散剤27は原料石炭1’と混合された後に、粉砕
機30へ供給して粉砕される。この際に用いる粉砕機は
ハンマーミル等種々の粉砕機を適用できる。粉砕機30
で粉砕された石炭を脱水機31に供給して水分を除去
し、図1の分散剤添加後粉砕石炭1として分散剤添加後
粉砕石炭槽に供給される。
【0022】図3に本発明にかかる石炭に分散剤を添加
させて分散剤添加後粉砕石炭1を調製するスラリーの調
製プロセスのうち、請求項2にあたるフローシートを示
す。分散剤27と水または油28を混合した分散剤溶液
29は原料石炭1’とともに粉砕機30へ供給して湿式
粉砕される。この際に用いる粉砕機はボールミル等種々
の粉砕機を適用できる。粉砕機30で粉砕された石炭を
脱水機31に供給して水分を除去し、図1の分散剤添加
後粉砕石炭1として分散剤添加後粉砕石炭槽に供給され
る。
【0023】図4に本発明にかかる石炭に分散剤を添加
させて分散剤添加後粉砕石炭1を調製するスラリーの調
製プロセスのうち、請求項3にあたるフローシートを示
す。分散剤27をすでに粉砕乾燥された石炭1''ととも
に分散剤混合槽32へ供給され、ここで撹拌した後、図
1の分散剤添加後粉砕石炭1として分散剤添加後粉砕石
炭槽に供給される。分散剤27は必要に応じて水または
油28と混合することも可能であり、水と混合した分散
剤を石炭と混合した場合は、その後に脱水機31に供給
して水分を除去するものとする。
【0024】図5に本発明にかかる石炭に分散剤を添加
させて分散剤添加後粉砕石炭1を調製するスラリーの調
製プロセスのうち、請求項4にあたるフローシートを示
す。粉砕乾燥石炭1''を分散剤噴霧槽33へ一定量供給
しながら、分散剤27を一定量噴霧した後、図1の分散
剤添加後粉砕石炭1として分散剤添加後粉砕石炭槽に供
給される。ここで必要に応じて、分散剤27を水または
油と混合することも可能であり、水と混合した分散剤を
噴霧した場合は、その後に脱水機31に供給して水分を
除去するものとする。
【0025】
【実施例】請求項1の方法(I法)を実施した。原料石
炭A炭を分散剤であるノニルフェノールのエチレンオキ
サイド付加体のホルムアルデヒドの縮合物とともに粉砕
機に供給し、100メッシュ以下の粒度に粉砕した。こ
の時、分散剤として乾燥石炭重量に対して0.5wt%
添加した。その後、脱水機に送り、石炭水分を1.5w
t%に調整した。内径0.8m、高さ1.2m、内容積
600リットルからなるスラリー調製槽で、沸点260
℃〜538℃の液化重質油を水素化した溶剤と、上記石
炭と天然パイライト触媒を混合し、スラリーを調製し
た。石炭濃度は40wt%〜60wt%の範囲とし、天
然パイライト触媒は無水石炭重量に対して3wt%添加
した。ここで調製されたスラリーは、撹拌装置によって
混合されるとともに、循環ポンプによって循環混合され
る。
【0026】この時の石炭スラリーは、図6に示すよう
に分散剤を添加しないスラリーと比較して、粘度が低下
した。図6は、石炭濃度とスラリー比粘度との関係を示
したものである。I法による分散剤添加したもの(△)
は、分散在無添加(×)に比較し、高い石炭濃度におい
てスラリー比粘度が低下していることがわかる。
【0027】また、請求項2〜4の方法(II〜IV法)を
用いても同様の結果が得られた。図6において、II法〜
IV法による分散在添加したもの(○、□、ダイヤモンド
形)は、I法による分散剤添加したもの(△)とほぼ同
等のスラリー比粘度を示している。
【0028】上記のI法およびII法で得られた分散剤添
加スラリーを、水素濃度85vol%、反応温度465
℃、反応圧力170kg/cm2 G、G/L700Nl
/kgの条件で液化反応させた。その結果、得られた製
品油の無水無灰炭当たり(daf basis)の収率
は、図7に示すように石炭濃度を高くすると低下するも
のの、石炭処理量が増加しているので、実際に得られる
製品油の量としては、増加している。これを図8に石炭
濃度40wt%時の液化油収量を基準とした時の各条件
での収量の比(以降相対収量と呼ぶ)として示すが、い
ずれの条件も石炭濃度が増加するほど、相対収量が多く
なった。
【0029】また、分散剤添加の有無にかかわらず、液
化油収率には影響がなかったため、III およびIV法のス
ラリーも同様の結果になると類推した。
【0030】
【発明の効果】本発明により高濃度スラリーでの粘度の
低減が図れるため、石炭濃度を増加させた操業が可能と
なり、同一規模の設備でも多くの石炭量を処理できるた
め、多くの製品油が得られ、また設備の縮小化も可能で
ある。従って、液化油の大幅なコスト低減が達成でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】プロセスフローを示している。
【図2】分散剤添加フローを示している。
【図3】分散剤添加フローを示している。
【図4】分散剤添加フローを示している。
【図5】分散剤添加フローを示している。
【図6】石炭濃度と粘度の結果を示している。
【図7】石炭濃度増加条件での実施例の結果を示してい
る。(液化油収率)
【図8】石炭濃度増加条件での実施例の結果を示してい
る。(相対収量)
【符号の説明】
1 分散剤添加後粉砕石炭 1’ 原料石炭 1'' 粉砕乾燥石炭 2 溶剤 3 触媒 4 スラリー調製槽 5 撹拌装置 6 スラリー循環ポンプ 7 水素ガス 8 高圧スラリーポンプ 9 スラリー加熱器 10 液化反応塔 11 高温分離器 12 減圧弁 13 常圧蒸留塔 14 減圧弁 15 減圧蒸留塔 16 液化反応生成ガス 17 生成水 18 軽質油 19 中質油 20 重質油 21 残渣 22 高圧ポンプ 23 水素ガス 24 加熱器 25 水素化反応塔 26 減圧弁 27 分散剤 28 水または油 29 分散剤溶液 30 粉砕機 31 脱水機 32 分散剤混合槽 33 分散剤噴霧槽
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂脇 弘二 千葉県千葉市花見川区幕張本郷7−26−1 三井石炭液化株式会社内 (72)発明者 井口 憲二 千葉県千葉市花見川区幕張本郷7−26−1 三井石炭液化株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 石炭と溶剤と触媒と分散剤を混合して石
    炭スラリーを調製する方法において、分散剤と石炭とを
    混合して粉砕した後に該粉砕石炭の水分を除去し、溶剤
    と触媒を混合して石炭スラリーとすることを特徴とする
    石炭スラリーの調製方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の石炭スラリーを調製する
    方法において、分散剤を溶解させた溶液と石炭とを混合
    して湿式粉砕した後に該粉砕石炭の水分を除去し、溶剤
    と触媒を混合して石炭スラリーとすることを特徴とする
    石炭スラリーの調製方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の石炭スラリーの調製方法
    において、分散剤と粉砕乾燥した石炭とを混合撹拌し、
    その後溶剤と触媒を混合して石炭スラリーとすることを
    特徴とする石炭スラリーの調製方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の石炭スラリーの調製方法
    において、分散剤を粉砕乾燥した石炭に噴霧し、その後
    溶剤と触媒とを混合して石炭スラリーとすることを特徴
    とする石炭スラリーの調製方法。
JP12454898A 1998-05-07 1998-05-07 石炭スラリーの調製方法 Withdrawn JPH11315285A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110201594A (zh) * 2019-06-27 2019-09-06 杜婧宇 一种高流动性和稳定性水煤浆的制备方法及制备系统

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