JPH11312582A - 有機エレクトロルミネセンス - Google Patents

有機エレクトロルミネセンス

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JPH11312582A
JPH11312582A JP10117641A JP11764198A JPH11312582A JP H11312582 A JPH11312582 A JP H11312582A JP 10117641 A JP10117641 A JP 10117641A JP 11764198 A JP11764198 A JP 11764198A JP H11312582 A JPH11312582 A JP H11312582A
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JP10117641A
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Toyoyasu Tadokoro
豊康 田所
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Nippon Seiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発光ムラの少ない高品位な有機エレクトロル
ミネセンスを提供することを目的とする。 【解決手段】 透明基板1上に表示電極と配線電極23
とに機能分離して形成される透明電極2と、この透明電
極2と対抗して設けられる背面電極と、この背面電極と
透明電極2との間に形成される有機発光層とを有する。
配線電極23は透明基板1の周囲側へ引き出し形成され
て端子22となる。配線電極23にはレーザートリミン
グ用の抵抗調整部24を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発光ムラの少ない
高品位な有機エレクトロルミネセンスに関する。
【0002】
【従来の技術】透明基板上に表示電極と配線電極とに機
能分離して形成される透明電極と、この透明電極と対抗
して設けられる背面電極と、この背面電極と前記透明電
極との間に形成される有機発光層とを有し、前記配線電
極が前記透明基板の周囲側へ引き出し形成されて端子と
なる有機エレクトロルミネセンスは、例えば特開平9−
106887号公報(先行文献)にて開示されている。
【0003】斯かる有機エレクトロルミネセンスは、透
明電極と背面電極との間に電圧を印加することにより、
有機発光層に正孔と電子とを注入し、これらの再結合時
に生じるエネルギーにより有機発光層内の蛍光物質を励
起し、励起された蛍光物質が基底状態へ戻る際に光りを
放出するもので、発光強度は印加電圧の大きさに依存す
る特性を有していることが知られている(前記先行文献
参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】斯かる有機エレクトロ
ルミネセンスの透明電極は、有機発光層からの発光を透
過させるために酸化インジウム錫(ITO)等の透明導
電性薄膜が用いられ、選択的発光により任意形状を表現
するために特定形状の複数の画素に区画形成されたセグ
メント状にて形成されるが、端子から表示電極までの途
中に位置する配線電極の抵抗値が数十Ω/□程度であっ
て、この配線電極における電圧降下により、配線電極の
距離が異なると各画素における印加電圧に差が発生し
て、発光ムラが生じるという問題がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の本発明は、透明基板上に表示電極と配線電極とに機能
分離して形成される透明電極と、この透明電極と対抗し
て設けられる背面電極と、この背面電極と前記透明電極
との間に形成される有機発光層とを有し、前記配線電極
が前記透明基板の周囲側へ引き出し形成されて端子とな
る有機エレクトロルミネセンスであって、前記配線電極
にはレーザートリミング用の抵抗調整部を設けたもので
ある。
【0006】また、本発明は、透明基板上に表示電極と
配線電極とに機能分離して形成される透明電極と、この
透明電極と対抗して設けられる背面電極と、この背面電
極と前記透明電極との間に形成される有機発光層とを有
し、前記配線電極が前記透明基板の周囲側へ引き出し形
成されて端子となる有機エレクトロルミネセンスであっ
て、前記配線電極の前記端子近傍個所にはレーザートリ
ミング用の抵抗調整部を設けたものである。
【0007】特に、本発明は、前記配線電極の一部を擦
り割り形状にて前記抵抗調整部を形成したものである。
【0008】また、本発明は、透明基板上に表示電極と
配線電極とに機能分離して形成される透明電極と、この
透明電極と対抗して設けられる背面電極と、この背面電
極と前記透明電極との間に形成される有機発光層とを有
し、前記配線電極が前記透明基板の周囲側へ引き出し形
成されて端子となる有機エレクトロルミネセンスであっ
て、前記配線電極上に前記配線電極に比べて比抵抗の小
さい金属材料からなる補助電極を積層形成して、前記配
線電極の前記端子近傍個所に前記補助電極の積層寸法を
調整可能とする抵抗調整領域を設けたものである。
【0009】
【発明の実施の形態】有機エレクトロルミネセンスは、
透明基板1、透明基板1上に形成された選択的発光によ
り任意形状を表現するために特定形状の複数の画素に区
画形成されたセグメント状にて形成された表示電極21
と透明基板1の周囲側へ引き出し形成された端子22と
表示電極21から端子22をつなぐ配線電極23とに機
能分離して形成された透明電極2、配線電極2上に形成
された配線電極23に比べて比抵抗の小さい補助電極
3、前記画素及び端子22を除いて透明配線電極2上に
形成された絶縁層4、表示電極21及び絶縁層4上に形
成された有機発光層5、有機発光層5上に位置して表示
電極21と対抗するように形成された背面電極6とから
なる。
【0010】そして、配線電極23の一部であって端子
22近傍個所にはレーザートリミング用の抵抗調整部2
4を設けており、その形状は配線電極23の一部を擦り
割り形状にすることにより形成しており、各画素の透明
電極2を形成した後、各画素単位で表示電極21と端子
22との間の抵抗値を測定し、抵抗値の小さい画素の抵
抗調整部24をレーザートリミングにより切断すること
により、各画素の抵抗値を略均一とすることができる。
【0011】また、配線電極23を本来の必要長さより
も若干長くなるように設けており、端子22近傍個所に
補助電極3の積層寸法(長さ)を調整可能とする抵抗調
整領域25を設けて端子22とつながっている。すなわ
ち、配線電極23の抵抗値が本来の設計値よりも若干高
めに設定されており、各画素の透明電極2を形成した
後、各画素単位で表示電極21と端子22との間の抵抗
値を測定し、抵抗値の大きい画素の抵抗調整範囲25上
を補助電極3で積層することにより、各画素の抵抗値を
略均一とすることができる。
【0012】
【実施例】本発明を、図1〜図4に示した実施例に基づ
き説明する。
【0013】図1〜図3は、本発明の第1実施例に係
り、1は脱脂洗浄を行ったソーダガラス等の透明基板、
2は透明基板1上に形成されたITO等の透明導電材料
からなり選択的発光により任意形状を表現するために特
定形状の複数の画素に区画形成されたセグメント状にて
形成された表示電極21と透明基板1の周囲側へ引き出
し形成された端子22と表示電極21から端子22をつ
なぐ配線電極23とに機能分離して形成された透明電
極、3は配線電極2上に形成された配線電極23に比べ
て比抵抗の小さいクロム等の金属材料からなる補助電
極、4は前記画素及び端子22を除いて透明配線電極2
上に形成されたアルミナや窒化シリコン等の誘電材料か
らなる絶縁層、5は表示電極21及び絶縁層4上に形成
された母材たる硫化亜鉛と発光中心たるマンガンとの発
光材料からなる有機発光層、6は有機発光層5上に位置
して表示電極21と対抗するように形成されたアルミ等
の導電材料からなる背面電極であってこの背面電極6の
一部も前記透明電極2と同様に透明基板1の周囲側へ引
き出し形成されて端子(図示しない)となっている。
【0014】これら透明電極2〜背面電極6の積層体
は、順次蒸着やスパッタリング等の適宜方法により積層
形成される。
【0015】7は透明基板1に接着固定された透明基板
1と同様な材料からなる封止部材であって中央部には凹
部を有して絶縁保護液体8を収納している。この絶縁保
護液体8は、封止部材7の凹部に予めディスペンサー等
の用具を用いて注入しておき、その後に透明電極2〜背
面電極6を形成した透明基板1を、接着剤(図示しな
い)を設けた封止部材7に合わせて固定することにより
凹部へ注入したり、あるいは、透明電極2〜背面電極6
を形成した透明基板1に接着剤を設けた封止部材7を合
わせて固定した後に、封止部材7に用意した注入口(図
示しない)から絶縁保護液体8を凹部へ注入する等の方
法により形成される。
【0016】しかして、斯かる有機エレクトロルミネセ
ンスは、透明電極2と背面電極6との間に電圧を印加す
ることにより、有機発光層5から光りを放出するもの
で、前記画素の形状に応じて発光表示が行われる。
【0017】本実施例では、端子22から表示電極21
までの途中に位置する配線電極23における電圧降下に
起因する各画素における発光ムラを抑えるために、配線
電極23の一部に抵抗調整部24を設けている。
【0018】図3は、抵抗調整部24の具体的な例を示
しており、配線電極23の一部であって端子22近傍個
所にレーザートリミング用の抵抗調整部24を設けたも
のであり、その形状は配線電極23の一部を擦り割り形
状にすることで構成している(図3(A)参照)。
【0019】各画素の透明電極2を形成した後、各画素
単位で表示電極21と端子22との間の抵抗値を測定
し、抵抗値の小さい画素の抵抗調整部24をレーザート
リミングにより切断することにより、各画素の抵抗値を
略均一とするものである(図3(B)参照)。
【0020】この調整作業は、前記積層体の製造プロセ
ス中で行うことも可能であり、その場合には表示電極2
1と端子22との間の抵抗値を直接測定することが可能
であるが、前記製造プロセス中で行うことは、前記積層
体への異物の混入防止を考慮すると好ましくない。その
ため、実際には有機エレクトロルミネセンスの製造後に
行うことが最適であり、そのためには露出している端子
22の近傍個所に設けることが良く、表示電極21と端
子22との間の抵抗値を直接測定することはできないも
のの、全ての画素を発光状態とした環境下で、発光強度
の強い画素の抵抗調整部24をレーザートリミングによ
り切断することにより、結果としてその配線電極23の
抵抗値を増加させて各画素の抵抗値を略均一することが
でき、発光ムラを抑えることができる。なお、抵抗調整
部24の形状は、この実施例に限らないことは言うまで
もない。
【0021】図4は、本発明の第2実施例に係り、前記
実施例と同一もしくは相当個所には同一の符号を付して
その詳細な説明は省いている。また、以下の説明におい
て、図4に記載のない個所については図1,図2を参照
する。
【0022】配線電極23上に積層して補助電極3を設
けているが、この補助電極3の設置目的は、配線電極2
3の抵抗が大きいことによる電圧降下を防ぐ点にある。
すなわち、配線電極23に比べて比抵抗の小さい金属材
料からなる補助電極3を積層形成することにより、端子
22から表示電極21までの間の抵抗値を下げて電圧降
下を防ぐものである。従って、配線電極23の距離が等
しい場合には、補助電極3が積層している割合が高い
程、前記抵抗値は低くなる。
【0023】この実施例では、配線電極23を本来の必
要長さよりも若干長くなるように設けており、端子22
近傍個所に補助電極3の積層寸法(長さ)を調整可能と
する抵抗調整領域25を設けて端子22とつながってい
る。すなわち、配線電極23の抵抗値が本来の設計値よ
りも若干高めに設定されている。
【0024】各画素の透明電極2を形成した後、各画素
単位で表示電極21と端子22との間の抵抗値を測定
し、抵抗値の大きい画素の抵抗調整範囲25上を補助電
極3で積層することにより、各画素の抵抗値を略均一と
するものである。
【0025】この調整作業は、前記積層体の製造プロセ
ス中で行うことも可能であり、その場合には表示電極2
1と端子22との間の抵抗値を直接測定することが可能
である。すなわち、予め試作品にて前記抵抗値を測定
し、その結果に基づいて補助電極3のパターンを決めて
補助電極3を積層すれば良い。あるいは、有機エレクト
ロルミネセンスの製造後に行うことも可能であり、その
ためには露出している端子22の近傍個所に設けること
が良く、表示電極21と端子22との間の抵抗値を直接
測定することはできないものの、全ての画素を発光状態
とした環境下で、発光強度の強い画素の抵抗調整部範囲
25上に補助電極3を積層することにより、結果として
その配線電極23の抵抗値を減少させて各画素の抵抗値
を略均一することができ、発光ムラを抑えることができ
る。なお、抵抗調整範囲25の形状は、この実施例に限
らないことは言うまでもない。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、抵抗調整部や抵抗調整
領域により、配線抵抗の抵抗値を調節することができる
ため、発光ムラの少ない高品位な有機エレクトロルミネ
センスを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例の要部断面図。
【図2】 同上実施例の透明電極を説明する平面図。
【図3】 同上実施例の要部拡大図。
【図4】 本発明の第2実施例の要部拡大図。
【符号の説明】
1 透明基板 2 透明電極 21 表示電極 22 端子 23 配線電極 24 抵抗調整部 25 抵抗調整領域 3 補助電極 4 絶縁層 5 有機発光層 6 背面電極

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基板上に表示電極と配線電極とに機
    能分離して形成される透明電極と、この透明電極と対抗
    して設けられる背面電極と、この背面電極と前記透明電
    極との間に形成される有機発光層とを有し、前記配線電
    極が前記透明基板の周囲側へ引き出し形成されて端子と
    なる有機エレクトロルミネセンスであって、前記配線電
    極にはレーザートリミング用の抵抗調整部を設けたこと
    を特徴とする有機エレクトロルミネセンス。
  2. 【請求項2】 透明基板上に表示電極と配線電極とに機
    能分離して形成される透明電極と、この透明電極と対抗
    して設けられる背面電極と、この背面電極と前記透明電
    極との間に形成される有機発光層とを有し、前記配線電
    極が前記透明基板の周囲側へ引き出し形成されて端子と
    なる有機エレクトロルミネセンスであって、前記配線電
    極の前記端子近傍個所にはレーザートリミング用の抵抗
    調整部を設けたことを特徴とする有機エレクトロルミネ
    センス。
  3. 【請求項3】 前記配線電極の一部を擦り割り形状にて
    前記抵抗調整部を形成したことを特徴とする請求項1又
    は請求項2に記載の有機エレクトロルミネセンス。
  4. 【請求項4】 透明基板上に表示電極と配線電極とに機
    能分離して形成される透明電極と、この透明電極と対抗
    して設けられる背面電極と、この背面電極と前記透明電
    極との間に形成される有機発光層とを有し、前記配線電
    極が前記透明基板の周囲側へ引き出し形成されて端子と
    なる有機エレクトロルミネセンスであって、前記配線電
    極上に前記配線電極に比べて比抵抗の小さい金属材料か
    らなる補助電極を積層形成して、前記配線電極の前記端
    子近傍個所に前記補助電極の積層寸法を調整可能とする
    抵抗調整領域を設けたことを特徴とする有機エレクトロ
    ルミネセンス。
JP10117641A 1998-04-28 1998-04-28 有機エレクトロルミネセンス Abandoned JPH11312582A (ja)

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