JPH11311803A - 電気光学パネル及び電子機器 - Google Patents

電気光学パネル及び電子機器

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JPH11311803A
JPH11311803A JP3003899A JP3003899A JPH11311803A JP H11311803 A JPH11311803 A JP H11311803A JP 3003899 A JP3003899 A JP 3003899A JP 3003899 A JP3003899 A JP 3003899A JP H11311803 A JPH11311803 A JP H11311803A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 TFT駆動等によるアクティブマトリクス駆
動方式の液晶パネルにおいて、画素が微細化しても工程
歩留まりや画素開口率の低下を招かない液晶パネル及び
当該液晶パネルを備えた電子機器を提供する。 【解決手段】 TFTアレイ基板(10)上には、複数
のデータ線(6a)にコンタクトホール(5)を介して
夫々接続されており、データ線(6a)及び走査線(3
a)によりTFT(30)を用いて駆動される複数の画
素電極(9a)が設けられている。TFT(30)のド
レイン領域と画素電極(9a)を接続するために層間絶
縁膜に開孔するコンタクトホール(8)下に嵩上げ膜
(13a)が形成されていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄膜トランジスタ
(以下、TFT:Thin Film Transistorと称す)駆動等
によるアクティブマトリクス駆動方式の電気光学パネル
及びこれを用いた電子機器の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】従来、マトリクス状に複数設けられた画
素電極をスイッチング素子であるTFTにより制御する
アクティブマトリクス駆動方式の液晶パネル等の電気光
学パネルにおいては、図16に示すように、縦横に夫々
配列された多数の走査線3a及びデータ線6a並びにこ
れらの各交点に対応して多数のTFT30’及び当該T
FTにコンタクトホール8を介して電気的に接続された
画素電極9aがTFTアレイ基板上に設けられている。
各TFT30’の構成は、半導体層1aのチャネル領域
1a’(図16 左上り斜線部)を走査線3aから突出
したゲート電極3a’により制御し、画像信号を供給す
るデータ線6aがコンタクトホール5を介して電気的に
半導体層1aのソース領域に接続され、画素電極9aが
半導体層1aのドレイン領域に接続されている。特に画
素電極9aは、TFT30’やデータ線6a及び走査線
3a等の配線を構成する各種の膜や当該画素電極9aを
相互に絶縁するための層間絶縁膜上に設けられているた
め、層間絶縁膜等に開孔されたコンタクトホール8を介
してTFT30’のドレイン領域に接続されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、液晶パ
ネルの技術分野において、高解像度な画質を得るため
に、画素の高精細化への要請が強まる一方であり、画素
ピッチの微細化は益々加速されている。このように、画
素密度を上げて高精細な画像を表示可能とするため及び
液晶パネルの大きさを小型化するために図16に示すよ
うに画素ピッチLを狭くして微細化すると、非開口領域
をなす各種配線間の距離が狭まることになる。また、液
晶パネルの重要な要素として明るさがあり、これは画像
表示領域に対する画素の開口領域の比率である画素開口
率を高めることで実現できるが、画素が微細化すると、
データ線6aや走査線3aといった配線やスイッチング
素子であるTF30'の領域は非開口領域となるので、
画素開口率を高めるにはある一定の限界がある。そこ
で、画素が微細化しても、画素開口率を高めるために、
画素電極9aとTFT30’を接続するためのコンタク
トホール8とデータ線6aや走査線3aとの間隔も狭ま
ってしまう。従って、画素電極oaと各種配線が短絡
し、致命的な画素欠陥を生じる可能性があった。
【0004】また、データ線6aや走査線3a等の配線
幅を細めるだけでなく、スイッチング素子としてのTF
T30’を微細化することも重要であり、半導体層1a
のソース領域とデータ線6aとのコンタクトホール5、
及びドレイン領域と画素電極9aとのコンタクトホール
8のサイズについて各々微細化を図る必要がある。図1
7は、図16のD−D’線に沿った断面図、すなわちT
FT30’の断面図を示しており、コンタクトホール8
を開孔する工程を示している。図17(a)において、
ドレイン領域1e上にゲート絶縁膜2や層間絶縁膜4及
び7を形成した後、図17(b)に示すように、レジス
ト302をフォトマスク303の方から露光する事によ
り、ポジ型のレジストの場合は、光が照射された部分の
レジスト302が感光し、レジスト302が除去され
る。ところがここで問題となるのが、ゲート電極3a’
による層間絶縁膜4及び7の段差である。TFT30’
のサイズの微細化を図るために、ゲート電極3a’の直
近にコンタクトホール8を開孔する際に、この段差部に
より、マスク露光で光の乱反射が生じ、図中の矢印の方
向にレジスト302が後退してしまうという不具合が生
じた。これにより、フォトマスク303上の遮光性のク
ロム膜304のない部分、すなわちコンタクトホール開
孔用のパターン径よりもレジスト302が除去されたパ
ターン径の方が大きくなり、これを図17(c)に示す
ようにエッチングすると、開孔径がフォトマスク303
上に形成したコンタクトホール開孔用のパターン径より
も大きくなり、コンタクトホール8の微細化が困難であ
るという問題があった。
【0005】本発明は上述の問題点に鑑みなされたもの
であり、比較的簡単な構成を用いることにより、画素が
微細化しても工程歩留まりや画素開口率の低下を招かな
い電気光学パネル及び当該電気光学パネルを備えた電子
機器を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の電気光学
パネルは、基板上には、複数のデータ線と、前記複数の
データ線に交差する複数の走査線と、前記各データ線及
び前記各走査線に接続された薄膜トランジスタと、前記
複数の薄膜トランジスタに接続されてマトリクス状に配
置された複数の画素電極とを具備し、前記薄膜トランジ
スタは半導体層上にゲート絶縁膜を介してゲート電極が
配置されてなり、前記半導体層及びゲート電極上には層
間絶縁膜が配置されてなり、前記薄膜トランジスタのド
レイン領域は前記層間絶縁膜に形成されたコンタクトホ
ールを介して前記画素電極に接続されてなる電気光学パ
ネルであって、前記コンタクトホールは前記走査線と前
記データ線の少なくとも一方に近接して配置されてな
り、前記コンタクトホール下には嵩上げ膜が形成されて
なることを特徴とする。
【0007】請求項1記載の電気光学パネルによれば、
コンタクトホール下には嵩上げ膜が形成されているた
め、走査線とデータ線の少なくとも一方とコンタクトホ
ールとの段差を少なくすることができ、層間絶縁膜の表
面を平坦にすることが可能である。従って、段差による
液晶のディスクリネーションを防ぐことができる。ま
た、層間絶縁膜の所定の領域を開孔するため、層間絶縁
膜を取り除かない領域にはレジストマスクを形成する
が、このレジストマスクをフォトリソグラフィ工程で露
光する際に、膜表面での光の反射を抑制することがで
き、レジストが後退することがないため、ほぼマスク寸
法通りのコンタクトホールが形成できる。従って、コン
タクトホールの開孔形成寸法が広がることがないので、
画素欠陥による歩留まりの低下を招くことがない。ま
た、コンタクトホールの寸法を微細化できるので、画素
の微細化が可能となり、電気光学パネルの高精細化や小
型化が実現できる。
【0008】請求項2記載の電気光学パネルは、請求項
1に記載の電気光学パネルにおいて、前記走査線と前記
データ線の少なくとも一方と前記嵩上げ膜とはほぼ同一
の膜厚からなることを特徴とする。
【0009】請求項2記載の電気光学パネルによれば、
走査線とデータ線の少なくとも一方と嵩上げ膜とがほぼ
同一の膜厚からなるため、段差をさらに少なくすること
ができる。従って、コンタクトホールの微細化及びディ
スクリネーションの低減にさらに効果的である。
【0010】請求項3記載の電気光学パネルは、基板上
には、複数のデータ線と、前記複数のデータ線に交差す
る複数の走査線と、前記各データ線及び前記各走査線に
接続された薄膜トランジスタと、前記複数の薄膜トラン
ジスタに接続されてマトリクス状に配置された複数の画
素電極と蓄積容量とを具備し、前記薄膜トランジスタは
半導体層上にゲート絶縁膜を介してゲート電極が配置さ
れてなり、前記半導体層及びゲート電極上には層間絶縁
膜が配置されてなり、前記薄膜トランジスタのドレイン
領域は前記層間絶縁膜に形成されたコンタクトホールを
介して前記画素電極に接続されてなり、前記蓄積容量の
一方の電極となる容量線が前記走査線とほぼ平行に配置
されてなる電気光学パネルであって、前記コンタクトホ
ールは前記各走査線と前記各容量線との間に配置されて
なり、前記コンタクトホール下には嵩上げ膜が形成され
てなることを特徴とする。
【0011】請求項3記載の電気光学パネルによれば、
走査線と容量線との間にコンタクトホールが形成されて
いて、しかもコンタクトホールの下には嵩上げ膜が形成
されている。これにより、走査線と容量線とコンタクト
ホールとの段差を少なくすることができ、層間絶縁膜の
表面を平らにすることが可能である。走査線と容量線と
の間にコンタクトホールを形成しているため、従来、隣
り合う画素電極間で生じる横方向電界によるディスクリ
ネーションと同じ領域に合わせ込むことにより、従来遮
光せざるを得なかった領域に効果的にコンタクトホール
を設けることができる。従って、液晶のディスクリネー
ションを防ぐことができるとともに、レジストマスクを
フォトリソグラフィ工程で露光する際に、コンタクトホ
ールの開孔形状寸法の広がりを抑えることができる。
【0012】請求項4記載の電気光学パネルは、請求項
3に記載の電気光学パネルにおいて、前記走査線と前記
容量線は同一材料により同時に形成されてなり、前記ゲ
ート絶縁膜と前記蓄積容量の誘電体膜とは同一材料によ
り同時に形成されてなり、前記半導体層と前記蓄積容量
の他方の電極とを同一材料により同時に形成されてなる
ことを特徴とする。
【0013】請求項4記載の電気光学パネルによれば、
走査線と容量線の高さがほぼ同じである。従って、走査
線と容量線の段差が緩和され、この高さに合わせて嵩上
げ膜を形成することができるため、走査線と容量線とコ
ンタクトホール形成領域の段差の調整が容易であり、さ
らに平坦化することが可能である。従って、コンタクト
ホールの微細化及びディスクリネーションの低減にさら
に効果的である。
【0014】請求項5記載の電気光学パネルは、請求項
3又は請求項4のいずれか一項に記載の電気光学パネル
において、前記嵩上げ膜の少なくとも一部は前記コンタ
クトホールを囲むように形成されてなり、前記走査線と
前記容量線のうち少なくとも一方は、前記嵩上げ膜に沿
って窪ませることを特徴とする。
【0015】請求項5記載の電気光学パネルによれば、
嵩上げ膜の少なくとも一部はコンタクトホールの形成領
域に沿って形成されてなり、走査線と容量線のうち少な
くとも一方は、この嵩上げ膜に沿って窪ませてあるた
め、走査線と容量線とを近接配置させても、開口率を低
下させることなく、走査線と容量線との間に大きな開口
面積を有するコンタクトホールを形成することが可能で
ある。
【0016】請求項6記載の電気光学パネルは、請求項
3乃至請求項5のいずれか一項に記載の電気光学パネル
において、前記嵩上げ膜は、前記走査線及び前記容量線
に重ならないように形成されていることを特徴とする。
【0017】請求項6記載の電気光学パネルによれば、
前記嵩上げ膜は、前記走査線及び前記容量線に重ならな
いように形成されているため、走査線あるいは容量線と
嵩上げ膜との重なりによる段差を発生することなく、平
坦にすることが可能である。従って、段差によって生じ
る液晶のディスクリネーションやコンタクトホールの開
孔形成寸法の広がりをさらに防ぐことができる。
【0018】請求項7記載の電気光学パネルは、請求項
3乃至請求項6のいずれか一項に記載の電気光学パネル
において、前記嵩上げ膜は、前記走査線と前記容量線の
少なくとも一方とほぼ同一の膜厚からなることを特徴と
する。
【0019】請求項7記載の電気光学パネルによれば、
嵩上げ膜は、走査線と容量線の少なくとも一方とほぼ同
一の膜厚からなることにより、嵩上げ膜と走査線と容量
線の少なくとも一方との段差をより少なくすることが可
能となる。
【0020】請求項8記載の電気光学パネルは、請求項
1乃至請求項7のいずれか一項に記載の電気光学パネル
において、前記嵩上げ膜は、前記ドレイン領域と電気的
に接続された導電膜であることを特徴とする。
【0021】請求項8記載の電気光学パネルによれば、
嵩上げ膜はドレイン領域と電気的に接続された導電膜で
ある。従って、仮に嵩上げ膜がドレイン領域上に形成さ
れている場合、コンタクトホール開孔時に嵩上げ膜はエ
ッチングストッパーとして機能する。また嵩上げ膜がド
レイン領域下に形成されていれば、コンタクトホール開
孔時に万が一ドレイン領域を突き抜けたとしても、導電
膜と電気的に導通が取れているため、画素欠陥を防ぐこ
とができる。
【0022】請求項9記載の電気光学パネルは、請求項
8に記載の電気光学パネルにおいて、前記嵩上げ膜は、
前記ドレイン領域上に前記データ線と同一材料で同時に
形成された導電膜であることを特徴とする。
【0023】請求項9記載の電気光学パネルによれば、
嵩上げ膜がデータ線と同一材料で同時に形成されるた
め、嵩上げ膜を工程を増やすことなく形成することがで
きる。
【0024】請求項10記載の電気光学パネルは、請求
項8に記載の電気光学パネルにおいて、前記嵩上げ膜
は、前記ドレイン領域下に形成された導電膜であること
を特徴とする。
【0025】請求項10記載の電気光学パネルによれ
ば、コンタクトホール開孔時に万が一ドレイン領域を突
き抜けたとしても、電気的に導通が取れているため、画
素欠陥を防ぐことができる。従って、半導体層を薄膜化
することが可能となり、高速な書き込み特性が得られる
ことから、コントラスト比の高い電気光学パネルが実現
できる。
【0026】請求項11記載の電子機器は、請求項1乃
至請求項10のいずれか一項に記載の電気光学パネルを
備えたことを特徴とする。
【0027】請求項11記載の電子機器によれば、電子
機器は、上述の本発明の電気光学パネルを備えており、
開口領域に対する光照射領域が広く、光の利用効率が改
善された電気光学パネルにより、明るく高品位な画像表
示が可能となる。
【0028】本発明のこのような作用及び他の利得は次
に説明する実施の形態から明らかにする。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。尚、本実施の形態では、電気光学
パネルの一例として液晶パネルを用いて説明する。
【0030】(液晶パネルの第1実施形態)液晶パネル
の第1実施形態の構成について図1から図3に基づいて
説明する。図1は、液晶パネルの画像表示領域を構成す
るマトリクス状に形成された複数の画素を示した等価回
路図である。図2は、液晶パネルを構成するTFTアレ
イ基板上の隣接する複数の画素群を示した平面図であ
り、図3は図2におけるA−A’間の断面図であり、画
素のスイッチング素子としてのTFTの構造を示してい
る。図3においては、各層や各部材を図面上で認識可能
な程度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異
ならしめてある。
【0031】まず、本実施の形態による液晶パネルの画
像表示領域を構成するマトリクス状に形成された複数の
画素は、図1に示すように、画素電極9aを制御するた
めのTFT30がマトリクス状に複数形成されており、
画像信号を供給するデータ線6aが当該TFT30のソ
ースに電気的に接続されている。データ線6aに書き込
む画像信号はS1,S2,…,Snの順に線順次に供給
しても構わないし、隣接する複数のデータ線6a同士に
対してグループ毎に供給するようにしても良い。また、
前記TFT30のゲートに走査線3aが電気的に接続さ
れており、所定のタイミングで走査線31に走査信号を
パルス的にG1,G2,…Gmの順に線順次で印加する
ように構成されている。画素電極9aは、TFT30の
ドレインに電気的に接続されており、スイッチング素子
であるTFT30を一定期間だけそのスイッチを閉じる
ことにより、データ線から供給される画像信号を所定の
タイミングで書き込む。画素電極9aを介して液晶に書
き込まれた所定レベルの画像信号は対向基板(後述す
る)に形成された対向電極(後述する)との間で一定期
間保持される。液晶は、印加される電圧レベルにより分
子集団の配向や秩序が変化することにより、光を変調
し、階調表示を可能にする。ノーマリーホワイトモード
であれば、印加された電圧に応じて入射光がこの液晶部
分を通過不可能とされ、ノーマリーブラックモードであ
れば、印加された電圧に応じて入射光がこの液晶部分を
通過可能とされ、全体として液晶パネルからは画像信号
に応じたコントラストを持つ光が出射する。ここで、保
持された画像信号がリークするのを防ぐために、画素電
極9aと対向電極との間に形成される液晶容量と並列に
蓄積容量70を付加する。これにより、保持特性は更に
改善され、コントラスト比の高い液晶パネルが実現でき
る。尚、蓄積容量70を形成する方法としては、容量を
形成するための配線である容量線3bを設けても良い
し、前段の走査線3aとの間で容量を形成しても良いこ
とは言うまでもない。
【0032】次に、液晶パネルの第1実施形態の構成に
ついて説明する。
【0033】第1実施形態によれば、液晶パネルの画像
表示領域を構成する画素の平面レイアウトは図2に示す
ような構成を採る。すなわち、マトリクス状に設けられ
た複数の画素電極9aと、X方向に複数配列されており
各々がY方向に沿って延びるデータ線6aと、Y方向に
複数配列されており各々がX方向に沿って延びる走査線
3aが設けられている。ここで、 S番目のデータ線
6aと走査線3aの交差部にTFT30を構成する半導
体層1aのチャネル領域1a’(図2 左上がり斜線
部)を形成し、当該TFT30のソース領域はデータ線
6a下においてコンタクトホール5により電気的に接続
するようにする。また、半導体層1aのドレイン領域
は、隣り合うSX+1番目のデータ線6aの直近まで延
設され、画素に容量を付加するための第1蓄積容量電極
1fを形成する。第1蓄積容量電極1fは容量線3bと
の間で、ゲート絶縁膜を誘電体として蓄積容量を形成す
る。容量線3bは走査線3aに沿ってX方向に画像表示
領域の外側まで延設される。更に、自段のデータ線6a
下にも同様に半導体層1aのドレイン領域から延設して
第1蓄積容量電極1fを形成するようにすれば、配線形
成部という液晶パネルの非光透過領域において、効率良
く蓄積容量を付加できるので、画素に書き込まれた電荷
を保持するための能力が向上し、コントラスト比の高い
液晶パネルが実現できる。尚、図2において、データ線
6aのS番目とSX+1番目の関係が逆になったとし
ても何ら問題はない。
【0034】ここで、走査線3aと容量線3bの配線間
に半導体層1aのドレイン領域と画素電極9aを接続す
るためのコンタクトホール8を設ける。これは、コンタ
クトホール8の段差形状により液晶のディスクリネーシ
ョンが発生する領域を、隣り合う画素電極9a間で生じ
る横方向電界によるディスクリネーションと同じ領域に
合わせ込むことにより、従来遮光せざるを得なかった領
域に効果的にコンタクトホール8を設けることができ
る。また、コンタクトホール8の直下には、図2の太線
で囲まれた部分にエッチングストッパーとしてのポリシ
リコン膜やW(タングステン),Ti(チタン),Cr
(クロム),Mo(モリブデン),Ta(タンタル)と
いった高融点金属膜或いはその合金膜といった導電性の
嵩上げ膜13aを設けても良い。これは、半導体層1a
のドレイン領域と画素電極9aを電気的に接続するため
に設けられるコンタクトホール8をエッチング工程で開
孔する際に、半導体層1aを突き抜けても致命的な画素
欠陥とならないようにするためであり、これにより、半
導体層1aの薄膜化が実現でき、トランジスタ特性の改
善及び光に対する光電効果の影響の少ない半導体層を形
成できる利点がある。この場合、嵩上げ膜13aの少な
くとも一部はコンタクトホール8を囲むように形成され
てなり、さらに嵩上げ膜13aは走査線3a及び容量線
3bに重ならないようにする。コンタクトホール8と走
査線3a及び容量線3bとのマージンが少ない場合は図
2に示すように、走査線3a及び容量線3bを嵩上げ膜
13aに重ならないように、当該導電膜が設けられた領
域に沿って走査線3aと容量線3bの少なくとも一方を
2次元的(平面的)に窪ませるようにしても良い。更
に、コンタクトホール8を隣り合うS番目のデータ線
6aとSX+1番目のデータ線6a間のほぼ中心に設け
ることにより、画素が微細化しても、データ線6aと画
素電極9aが短絡することを防止することが可能とな
り、TFT30の不良による点欠陥や線欠陥等の致命欠
陥を大幅に低減することができる。
【0035】また、第1実施形態の液晶パネルでは、T
FT30の少なくともチャネル領域1a’及び当該チャ
ネル領域1a’とソース領域及びドレイン領域との接合
部をデータ線6aの下方に形成することにより、入射光
が直接チャネル領域1a’及び当該チャネル領域1a’
とソース領域及びドレイン領域との接合部に照射されな
いようにする。更に、TFT30の少なくともチャネル
領域1a’及び当該チャネル領域1a’とソース領域及
びドレイン領域との接合部に照射されないように、TF
T30の下方にも層間絶縁膜を介してW(タングステ
ン),Ti(チタン),Cr(クロム),Mo(モリブ
デン),Ta(タンタル)といった高融点金属膜或いは
その合金膜やポリシリコン膜等の第1遮光膜11aを設
けている(図2 右上がり斜線部)。このような構成を
採れば、画素開口部を透過した光が偏光板等で反射して
TFT30を照射することにより生じるリーク電流を防
ぐことができる。これは、光利用効率を高めるために強
い光を入射しても、半導体層1aの光電効果によるリー
ク電流を防止できることを意味しており、特に、プロジ
ェクタ用途の液晶パネルには効果的である。尚、第1遮
光膜11aはTFT30のトランジスタ特性の劣化を防
ぐために、接地電位等の定電位を供給しておくと良い。
この際、画像表示領域の外側に設けられた周辺回路に供
給される電源等の定電位線に接続するようにすれば、専
用の外部回路接続端子や引き回し配線を必要としないた
め、TFTアレイ基板のスペースの有効利用を図ること
ができる。
【0036】図3は、図2のA−A’線に沿った断面で
あり、TFT30及び蓄積容量70の構造を三次元的に
示している。TFT30は、 LDD(Lightly Doped D
rain)構造を有しており、ゲート電極を含む走査線3
a、走査線3aからの電界によりチャネルが形成される
半導体層1aのチャネル領域1a’、走査線3aと半導
体層1aとを絶縁するゲート絶縁膜を含む絶縁薄膜2、
半導体層1aの低濃度ソース領域(ソース側LDD領
域)1b及び低濃度ドレイン領域(ドレイン側LDD領
域)1c、半導体層1aの高濃度ソース領域1d及び高
濃度ドレイン領域1eを備えている。高濃度ソース領域
1dにはデータ線6aが接続されており、高濃度ドレイ
ン領域1eには、複数の画素電極9aのうちの対応する
一つが接続されている。低濃度ソース領域1b及び高濃
度ソース領域1d並びに低濃度ドレイン領域1c及び高
濃度ドレイン領域1eは後述のように、半導体層1aに
対し、n型又はp型のチャネルを形成するかに応じて所
定濃度のn型用又はp型用の不純物イオンをドープする
ことにより形成されている。n型チャネルのTFTは、
動作速度が速いという利点があり、画素のスイッチング
素子であるTFT30として用いられることが多い。本
実施形態では特にデータ線6aは、Al等の金属膜や金
属シリサイド等の合金膜などの遮光性の導電膜から構成
されている。また、走査線3a、絶縁薄膜2及び第1層
間絶縁膜12の上には、高濃度ソース領域1dへ通じる
コンタクトホール5及び高濃度ドレイン領域1eへ通じ
るコンタクトホール8が夫々形成された第2層間絶縁膜
4が形成されている。この高濃度ソース領域1dへのコ
ンタクトホール5を介して、データ線6aは高濃度ソー
ス領域1dに電気的に接続されている。更に、データ線
6a及び第2層間絶縁膜4の上には、高濃度ドレイン領
域1eへのコンタクトホール8が形成された第3層間絶
縁膜7が形成されている。この高濃度ドレイン領域1e
へのコンタクトホール8を介して、画素電極9aは高濃
度ドレイン領域1eに電気的に接続されている。前述の
画素電極9aは、このように構成された第3層間絶縁膜
7の上面に設けられている。ここで、コンタクトホール
8の直下には半導体層1aの高濃度ドレイン領域1eと
当該高濃度ドレイン領域1eの下層に導電性の嵩上げ膜
13aを設ける。これにより、コンタクトホール8の開
孔時のエッチングで、半導体層1aの高濃度ドレイン領
域1eが突き抜けたとしても、下層の嵩上げ膜13aに
より電気的に接続されるため、致命的な欠陥とはならな
い。また、コンタクトホール8を開孔する領域は、でき
るだけ平坦化した方がよいため、走査線3aと容量線3
b及び嵩上げ膜13aの膜厚は揃えた方がよい。また、
図2に示すように走査線3aと容量線3b間のスペース
に嵩上げ膜13aを延設して、できるだけ平坦な領域を
形成するようにする。このような構成を採れば、コンタ
クトホール8の周辺及び走査線3aと容量線3bの配線
間において画素電極9aの下層の層間絶縁膜の表面に段
差を生じることがないので、液晶のディスクリネーショ
ンが発生する領域を極力少なくすることができる。これ
により、画素開口率を更に高めることが可能となる。ま
た、嵩上げ膜13aは、高濃度ドレイン領域1e下でな
く、高濃度ドレイン領域1e上で電気的に接続するよう
に設けてもよい。そのような嵩上げ膜13aは、データ
線6aと同一材料により同時に形成すれば、工程数を増
やすことなく形成することが可能である。また、その場
合、データ線6aを走査線3aあるいは容量線3bとほ
ぼ同じ膜厚に揃えておけば、さらに平坦化に効果的であ
る。
【0037】TFT30は、好ましくは上述のようにL
DD構造を持つが、低濃度ソース領域1b及び低濃度ド
レイン領域1cに不純物イオンの打ち込みを行わないオ
フセット構造を持ってもよいし、走査線3aの一部から
なるゲート電極をマスクとして高濃度で不純物イオンを
打ち込み、自己整合的に高濃度ソース領域1d及び高濃
度ドレイン領域1eを形成するセルフアライン型のTF
Tであってもよい。
【0038】また、図3に示すTFT30の構造におい
て、TFT30の高濃度ソース領域1dと高濃度ドレイ
ン領域1eとの間に、絶縁薄膜2を介して同一の走査信
号が供給される2つの走査線3aの一部からなるゲート
電極を直列抵抗となるように設けて、デユアルゲート
(ダブルゲート)構造のTFTとしてもよい。これによ
り、TFT30のリーク電流を低減することができる。
また、デユアルゲート構造のTFTを、上述のLDD構
造、或いはオフセット構造を持つようにすれば、更にT
FT30のリーク電流を低減することができ、高いコン
トラスト比を実現することができる。また、デユアルゲ
ート構造により、冗長性を持たすことができ、大幅に画
素欠陥を低減できるだけでなく、高温動作時でも、リー
ク電流が低いため、高コントラスト比の画質を実現する
ことができる。尚、TFT30の高濃度ソース領域1d
と高濃度ドレイン領域1eとの間に設けるゲート電極は
3つ以上でもよいことは言うまでもない。
【0039】ここで、一般には、半導体層1aのチャネ
ル領域1a’、低濃度ソース領域1b及び低濃度ドレイ
ン領域1c等は、光が入射するとポリシリコンが有する
光電変換効果により電流が発生してしまいTFT30の
トランジスタ特性が劣化するが、本実施形態では、走査
線3aを上側から覆うようにデータ線6aがAl等の遮
光性の金属膜等から形成されているので、少なくとも半
導体層1aのチャネル領域1a’及び低濃度ソース領域
1b、低濃度ドレイン領域1cへの入射光(即ち、図3
で上側からの光)の光を効果的に防ぐことが出来る。ま
た、前述のように、TFT30の下側には、第1遮光膜
11aが設けられているので、少なくとも半導体層1a
のチャネル領域1a’及び低濃度ソース領域1b、低濃
度ドレイン領域1cへの戻り光(即ち、図3で下側から
の光)の入射を効果的に防ぐことが出来る。
【0040】また図1に示すように、画素電極9aには
蓄積容量70が夫々設けられている。この蓄積容量70
は、より具体的には、半導体層1aの高濃度ドレイン領
域1eから延設された第1蓄積容量電極1f、蓄積容量
70の誘電体膜としての絶縁薄膜2、走査線3aと同一
工程により形成される容量線3bの一部からなる第2蓄
積容量電極、第2層間絶縁膜4及び第3層間絶縁膜7、
並びに第2層間絶縁膜4及び第3層間絶縁膜7を介して
容量線3bに対向する画素電極9aの一部から構成され
ている。このように第1蓄積容量電極1fと容量線3b
の一部からなる第2蓄積容量電極との間で、絶縁薄膜2
を介在して蓄積容量70が設けられているため、デュー
ティー比が小さくても高精細な表示が可能とされる。容
量線3bは、図2に示すように、ほぼ平行に設けられて
いる。更に、本実施形態のように、第1蓄積容量電極1
f下に第1層間絶縁膜12を介して第1遮光膜11aを
設けることにより、第1層間絶縁膜12が誘電体膜とし
て機能し、蓄積容量70の増大を図ることができる。こ
れにより、更に画質品位の高い液晶パネルが実現でき
る。
【0041】(液晶パネルの製造プロセス)次に、以上
のような構成を持つ液晶パネルの製造プロセスについて
図4から図7を参照して説明する。尚、図4から図6は
各工程におけるTFTアレイ基板側の各層を図2のA−
A’断面に対応させて示す工程図である。また、図7に
TFTアレイ基板側の各層を図2のB−B’断面に対応
させて示す工程図であり、図6の(17)からの工程を
示している。尚、図4から図7においては、各層や各部
材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層
や各部材毎に縮尺を異ならしめてある。
【0042】先ず、図4から図6を参照して、図2のA
−A’断面に対応するTFT30を含む部分の製造プロ
セスについて説明する。
【0043】図4の工程(1)に示すように、石英基
板、ハードガラス等のTFTアレイ基板10を用意す
る。ここで、好ましくはN(窒素)等の不活性ガス雰
囲気且つ約900〜1300℃の高温でアニール処理
し、後に実施される高温プロセスにおけるTFTアレイ
基板10に生じる歪みが少なくなるように前処理してお
く。即ち、製造プロセスにおける最高温で高温処理され
る温度に合わせて、事前にTFTアレイ基板10を同じ
温度かそれ以上の温度で熱処理しておく。
【0044】このように処理されたTFTアレイ基板1
0の全面に、Ti(チタン)、Cr(クロム)、W(タ
ングステン)、Ta(タンタル)、Mo(モリブデン)
及びPb(鉛)等の金属や金属シリサイド等の金属合金
膜を、スパッタリングにより、100〜500nm程度
の膜厚、好ましくは約200nmの膜厚の遮光膜11を
形成する。尚、クロストークが発生しない程度の光量を
入射するような用途に使われる場合は、遮光膜11を形
成しなくても良い。
【0045】続いて、工程(2)に示すように、該形成
された遮光膜11上にフォトリソグラフィにより第1遮
光膜11aのパターンに対応するマスクを形成し、該マ
スクを介して遮光膜11に対しエッチングを行うことに
より、第1遮光膜11aを形成する。この際、第1遮光
膜11aは島状に形成しても良いし、走査線3a或いは
データ線6aに沿って縞状に形成しても良い。また、図
2に示すように格子状に形成すれば、第1遮光膜11a
の低抵抗化を図ることができる。
【0046】次に工程(3)に示すように、第1遮光膜
11aの上に、例えば、常圧又は減圧CVD法等により
TEOS(テトラ・エチル・オルソ・シリケート)ガ
ス、TEB(テトラ・エチル・ボートレート)ガス、T
MOP(テトラ・メチル・オキシ・フォスレート)ガス
等を用いて、NSG(ボロンやリンを含まないシリケー
トガラス膜)、PSG(リンを含むシリケートガラス
膜)、BSG(ボロンを含むシリケートガラス膜)、B
PSG(リンとボロンを含むシリケートガラス膜)など
のシリケートガラス膜、窒化シリコン膜や酸化シリコン
膜等からなる第1層間絶縁膜12を形成する。この第1
層間絶縁膜12の膜厚は、例えば、約800〜1500
nmとする。
【0047】次に工程(4)に示すように、減圧CVD
やスパッタにより、導電膜13を形成する。導電膜13
は、ポリシリコン膜やW(タングステン),Ti(チタ
ン),Cr(クロム),Mo(モリブデン),Ta(タ
ンタル)等の高融点金属、或いはその合金膜等からな
り、導電膜13の膜厚は、後工程で形成する走査線や容
量線と同じ膜厚になるようにすると良い。この利点に関
しては、後述する。
【0048】次に工程(5)に示すように、フォトリソ
グラフィ工程及びエッチング工程等を施すことにより、
後工程で画素電極9aと半導体層1aのドレイン領域の
直下に島状の嵩上げ膜13aを残すようにする。尚、嵩
上げ膜13aは画素電極9aと半導体層のドレイン領域
を電気的に接続するためのコンタクトホールがエッチン
グ時に当該半導体層を突き抜けても不良とならないよう
に敷設されるもので、データ線6aと半導体層のソース
領域と電気的に接続するためのコンタクトホール5の直
下に敷設しても何ら問題はない。
【0049】次に工程(6)に示すように、嵩上げ膜1
3aの上に、約450〜550℃、好ましくは約500
℃の比較的低温環境中で、流量約400〜600cc/
minのモノシランガス、ジシランガス等を用いた減圧
CVD(例えば、圧力約20〜40PaのCVD)によ
り、アモルファスシリコン膜を形成する。その後、窒素
雰囲気中で、約600〜700℃にて約1〜10時間、
好ましくは、4〜6時間のアニール処理を施することに
より、ポリシリコン膜1を約50〜200nmの厚さ、
好ましくは約100nmの厚さとなるまで固相成長させ
る。この際、nチャネル型のTFT30を作成する場合
には、Sb(アンチモン)、As(砒素)、P(リン)
などのV族元素の不純物イオンを僅かにイオン注入等に
よりドープしても良い。また、TFT30をpチャネル
型とする場合には、B(ボロン)、Ga(ガリウム)、
In(インジウム)などのIII族元素の不純物イオンを
僅かにイオン注入等によりドープしても良い。尚、アモ
ルファスシリコン膜を経ないで、減圧CVD法等により
ポリシリコン膜1を直接形成しても良い。或いは、減圧
CVD法等により堆積したポリシリコン膜にシリコンイ
オンを打ち込んで一旦非晶質化(アモルファス化)し、
その後アニール処理等により再結晶化させてポリシリコ
ン膜1を形成しても良い。また、エキシマレーザー等の
レーザー照射によりアニール処理をしてシリコン核を固
相成長させても構わない。
【0050】次に工程(7)に示すように、フォトリソ
グラフィ工程、エッチング工程等により、所定パターン
の島状の半導体層1aを形成する。この際、スイッチン
グ素子となるチャネル領域及びソース・ドレイン領域だ
けでなく、画素の保持特性を改善するために容量を付加
するための蓄積容量の一方の電極となる第1蓄積容量電
極1fの領域を一括して形成する。
【0051】次に工程(8)に示すように、半導体層1
aを約900〜1300℃の温度、好ましくは約100
0℃の温度により熱酸化することにより、約10〜50
nmの比較的薄い厚さの熱酸化膜を形成し、更に減圧C
VD法等により高温酸化シリコン膜(HTO膜)や窒化
シリコン膜を約10〜100nmの比較的薄い厚さに堆
積し、多層構造を持つ絶縁薄膜2を形成する。絶縁薄膜
2はTFT30のゲート絶縁膜及び蓄積容量70の誘電
体膜として機能することは言うまでもない。この結果、
半導体層1aの厚さは、約20〜150nmの厚さ、好
ましくは約35〜50nmの厚さとなり、絶縁薄膜2の
厚さは、約20〜150nmの厚さ、好ましくは約30
〜100nmの厚さとなる。このように高温熱酸化時間
を短くすることにより、特に8インチ程度の大型基板を
使用する場合に熱によるそりを防止することができる。
但し、ポリシリコン膜1を熱酸化することのみにより、
単一層構造を持つ絶縁薄膜2を形成してもよい。あるい
は、絶縁薄膜2の高耐圧化を実現するために、窒化シリ
コン膜を用いても構わない。
【0052】次に図5の工程(9)に示すように、減圧
CVD法等によりポリシリコン膜3を堆積した後、P
(リン)を熱拡散し、ポリシリコン膜3を導電化する。
又は、Pイオンをポリシリコン膜3の成膜と同時に導入
したドープトシリコン膜を用いてもよい。工程(10)
に示すように、マスクを用いたフォトリソグラフィ工
程、エッチング工程等により、図8に示した如き所定パ
ターンの走査線3a及び容量線3bを形成する。走査線
3aの膜厚は、例えば、約100〜800nmとする。
この際、嵩上げ膜13aの膜厚とほぼ同じ膜厚にするこ
とにより、コンタクトホールの開孔形状が広がらないよ
うにすることができる。
【0053】但し、走査線3aを、ポリシリコン膜では
なく、WやMo等の高融点金属膜又は金属シリサイド膜
から形成してもよいし、若しくはこれらの金属膜又は金
属シリサイド膜とポリシリコン膜を組み合わせて多層に
形成してもよい。この場合、走査線3aを、図3に示す
第2遮光膜22が覆う領域の一部又は全部に対応する遮
光膜として配置すれば、金属膜や金属シリサイド膜の持
つ遮光性により、第2遮光膜22の一部或いは全部を省
略することも可能となる。この場合特に、対向基板20
とTFTアレイ基板10との貼り合わせずれによる画素
開口率の低下を防ぐことが出来る利点がある。
【0054】次に工程(11)に示すように、TFT3
0をLDD構造を持つnチャネル型のTFTとする場
合、半導体層1aに、先ず低濃度ソース領域1b及び低
濃度ドレイン領域1cを形成するために、走査線3aを
拡散マスクとして、PなどのV族元素の不純物イオン3
00を低濃度で(例えば、Pイオンを1〜3×1013
/cmのドーズ量にて)ドープする。これにより走査
線3a下の半導体層1aはチャネル領域1a’となる。
また、容量線3b下の半導体層1aは絶縁薄膜2を誘電
体とし蓄積容量70を形成する第1蓄積容量電極1fと
なる。尚、第1蓄積容量電極1fを形成する部分にあら
かじめPイオン等を打ち込んで低抵抗化しておいても良
い。
【0055】次に工程(12)に示すように、高濃度ソ
ース領域1d及び高濃度ドレイン領域1eを形成するた
めに、走査線3aよりも幅の広いマスクでレジスト層3
02を走査線3a上に形成した後、同じくPなどのV族
元素の不純物イオン301を高濃度で(例えば、Pイオ
ンを1〜3×1015/cmのドーズ量にて)ドープ
する。また、TFT30をpチャネル型とする場合、n
チャネル型のTFT30の領域をレジストで覆って保護
し、工程(11)及び(12)を再度繰り返す。この
時、半導体層1aに、低濃度ソース領域1b及び低濃度
ドレイン領域1c並びに高濃度ソース領域1d及び高濃
度ドレイン領域1eを形成するために、B(ボロン)な
どのIII族元素の不純物イオンを用いてドープする。こ
のようにLDD構造とした場合、ショートチャネル効果
を低減できる利点が得られる。尚、例えば、低濃度の不
純物イオンのドープを行わずに、オフセット構造のTF
Tとしてもよく、走査線3aの一部からなるゲート電極
をマスクとして、Pイオン、Bイオン等を用いたイオン
注入技術によりセルフアライン型のTFTとしてもよ
い。
【0056】これらの工程と並行して、nチャネル型T
FT及びpチャネル型TFTから構成される相補型構造
を持つ周辺駆動回路をTFTアレイ基板10上の周辺部
に形成することができる。このように、本実施形態で
は、TFT30の形成時に同一工程で、データ線駆動回
路や走査線駆動回路等の周辺駆動回路を形成することが
でき、製造上有利である。
【0057】次に工程(13)に示すように、走査線3
aや容量線3bを覆うように、例えば、常圧又は減圧C
VD法やTEOSガス等を用いて、NSG、PSG、B
SG、BPSGなどのシリケートガラス膜、窒化シリコ
ン膜や酸化シリコン膜等からなる第2層間絶縁膜4を形
成する。第2層間絶縁膜4の膜厚は、配線間の容量を付
加させないために比較的厚い方が良く、約500〜15
00nmが好ましい。
【0058】次に工程(14)に示すように、半導体層
1aを活性化するために約1000℃のアニール処理を
20分程度行った後、データ線6aに対するコンタクト
ホール5を、反応性イオンエッチング、反応性イオンビ
ームエッチング等のドライエッチングにより形成する。
この際、反応性イオンエッチング、反応性イオンビーム
エッチングのような異方性エッチングにより、コンタク
トホール5を開孔した方が、開孔形状をマスク形状とほ
ぼ同じにできるという利点がある。但し、ドライエッチ
ングとウエットエッチングとを組み合わせて開孔すれ
ば、コンタクトホール5をテーパ状にできるので、配線
接続時の断線を防止できるという利点が得られる。ま
た、走査線3aを図示しない配線と接続するためのコン
タクトホールも、コンタクトホール5と同一の工程によ
り第2層間絶縁膜4に開孔することができる。
【0059】次に図6の工程(15)に示すように、第
2層間絶縁膜4の上に、スパッタリング等により、遮光
性のAl等の低抵抗金属や金属シリサイド等の金属含有
膜6として、約100〜800nmの厚さ、好ましくは
約300nmに堆積する。
【0060】次に工程(16)に示すように、フォトリ
ソグラフィ工程、エッチング工程等により、データ線6
aを形成する。エッチング工程として反応性イオンエッ
チング、反応性イオンビームエッチング等のドライエッ
チングにより形成すれば、オーバーエッチングを抑える
ことができ、マスク寸法通りに精度良くパターニングが
できる利点がある。
【0061】次に工程(17)に示すように、データ線
6a上を覆うように、例えば、常圧又は減圧CVD法や
TEOSガス等を用いて、NSG、PSG、BSG、B
PSGなどのシリケートガラス膜、窒化シリコン膜や酸
化シリコン膜等からなる第3層間絶縁膜7を形成する。
第3層間絶縁膜7の膜厚は、データ線6aと後工程で形
成される画素電極9aとの間に容量が付加されないよう
に比較的厚い方が良く、約500〜1500nmが好ま
しい。また、配線やスイッチング素子であるTFT30
の段差により、液晶のディスクリネーションが発生する
ことがあるので、第3層間絶縁膜7を構成するシリケー
トガラス膜に代えて又は重ねて、有機膜やSOG(スピ
ンオンガラス)をスピンコートして、若しくは又はCM
P(Chemical Mechanical Polishing)処理を施して、平
坦な膜を形成してもよい。このような構成を採れば、液
晶のディスクリネーションの発生領域を極力低減するこ
とが可能となり、画素が微細化しても、高い画素開口率
を実現できる。
【0062】次に工程(18)に示すように、画素電極
9aと高濃度ドレイン領域1eとを電気接続するための
コンタクトホール8を、反応性イオンエッチング、反応
性イオンビームエッチング等のドライエッチングにより
形成する。この際、反応性イオンエッチング、反応性イ
オンビームエッチングのような異方性エッチングによ
り、コンタクトホール8を開孔した方が、開孔形状をマ
スク形状とほぼ同じにできるという利点が得られる。但
し、ドライエッチングとウエットエッチングとを組み合
わせて開孔すれば、コンタクトホール8をテーパ状にで
きるので、配線接続時の断線を防止できるという利点が
得られる。また、コンタクトホール8の開孔領域の直下
には半導体層1aの高濃度ドレイン領域1eだけでな
く、導電膜である嵩上げ膜13aが敷設してあるので、
万が一、半導体層1aを突き抜けても致命欠陥になるこ
とはない。更に、嵩上げ膜13aを敷設することで、半
導体層1aのチャネル領域1a’が薄膜化することがで
きるので、素子の特性を向上することができる。
【0063】次に工程(19)に示すように、第3層間
絶縁膜7の上に、スパッタリング等により、ITO(Ind
ium Tin Oxide)膜等の透明導電性薄膜9を、約50〜2
00nmの厚さに堆積し、更に工程(20)に示すよう
に、フォトリソグラフィ工程、エッチング工程等によ
り、画素電極9aを形成する。尚、当該液晶パネルを反
射型の液晶装置に用いる場合には、Al等の反射率の高
い不透明な材料から画素電極9aを形成してもよい。こ
の場合は、第3層間絶縁膜7を形成する際にCMP処理
等により平坦化し、画素電極9aを鏡面状にする必要が
ある。
【0064】続いて、画素電極9aの上にポリイミド系
の配向膜の塗布液を塗布した後、所定のプレティルト角
を持つように且つ所定方向でラビング処理を施すこと等
により、図3に示した配向膜23が形成される。
【0065】他方、図3に示した対向基板20について
は、ガラス基板等が先ず用意され、第2遮光膜22が、
例えば金属クロムをスパッタした後、フォトリソグラフ
ィ工程、エッチング工程を経て形成される。また、第2
遮光膜22は、Cr、Ni(ニッケル)、Alなどの金
属材料の他、カーボンやTiをフォトレジストに分散し
た黒色樹脂などの材料から形成してもよい。尚、TFT
アレイ基板10上に遮光膜を形成すれば、 TFTアレ
イ基板10上で開口領域が規定されるため、対向基板上
の第2遮光膜22は必要なくなり、TFTアレイ基板1
0と対向基板20との貼り合わせ精度は、無視すること
ができ、透過率のばらつかない液晶パネルが実現でき
る。
【0066】その後、対向基板20の全面にスパッタリ
ング等により、ITO等の透明導電性薄膜を、約50〜
200nmの厚さに堆積することにより、対向電極21
を形成する。更に、対向電極21の全面にポリイミド系
の配向膜の塗布液を塗布した後、所定のプレティルト角
を持つように且つ所定方向でラビング処理を施すこと等
により、配向膜23が形成される。
【0067】最後に、上述のように各層が形成されたT
FTアレイ基板10と対向基板20とは、配向膜23が
対面するように、所定径(例えば、1〜6μm程度の
径)を持つグラスファイバやガラスビーズ等からなるギ
ャップ材が所定量だけ混入されたシール材により貼り合
わされ、真空吸引等により、両基板間の空間に、例えば
複数種類のネマティック液晶等を混合してなる液晶が吸
引されて、所定層厚の液晶層50が形成される。
【0068】ここで、走査線3a及び容量線3bに挟ま
れた領域に設けられるコンタクトホール8を開孔する際
の製造プロセスについて説明する。尚、図7は図2のB
−B’線に沿った断面図で、図7の工程(a)は前述の
図6の工程(17)と合致している。また、図7(a)
〜(d)の工程について従来例の図17(a)〜(d)と
対比して説明する。
【0069】図7の工程(a)に示すように、本実施形
態の液晶パネルでは、走査線3a及び容量線3bと嵩上
げ膜13aの膜厚をほぼ揃えることで、第3層間絶縁膜
7上のコンタクトホール8を開孔する領域をほぼ平坦な
状態にする。
【0070】次に、図7の工程(b)に示すように、フ
ォトマスク303を用いてステッパ装置等により露光す
る。レジスト302がポジ型のレジストの場合は、フォ
トマスク303上の遮光性のクロム膜304がない部分
(即ち、光が透過する部分)が除去される。第3層間絶
縁膜7上のレジスト302は、コンタクトホール8を開
孔する領域が平坦なため、露光時の乱反射等がなく、フ
ォトマスク303上の遮光性のクロム膜304がない部
分、即ちコンタクトホール開孔用のパターン径と同じ大
きさでレジスト302を除去することができる。従っ
て、従来例である図17(b)に示すような、レジスト
302の後退がないため、設計値通りのコンタクトホー
ルを開孔することができる。これにより、画素が微細化
しても、歩留まりの低下を招くことがなく、高い画素開
口率の液晶パネルを実現できる。
【0071】次に、図7の工程(c)に示すように、コ
ンタクトホール8を反応性イオンエッチング、反応性イ
オンビームエッチング等の異方性のドライエッチングに
より形成することで、コンタクトホール8の開孔径がで
きるだけ広がらないようにする。また、コンタクトホー
ル8の側壁をテーパ状に形成するためにウエットエッチ
ングを施したとしても、従来のようにレジスト302が
後退していないので、開孔径が広がることがなく、微細
なコンタクトホールを開孔することができる。
【0072】最後に、図7の工程(d)に示すように、
画素電極9aを設ければ、TFTアレイ基板の画像表示
領域の画素を形成することができる。
【0073】(液晶パネルの第2実施形態)本発明によ
る液晶パネルの第2実施形態について図8及び図9を参
照して説明する。図8は、液晶パネルを構成するTFT
アレイ基板上の隣接する複数の画素群を示した平面図で
あり、図9は図8におけるC−C’間の断面図であり、
画素のスイッチング素子としてのTFTの構造を示して
いる。図9においては、各層や各部材を図面上で認識可
能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を
異ならしめてある。尚、図8及び図9において、図2か
ら図7と同じ構成要素については、同じ参照符号を付
し、その説明は省略する。
【0074】第2実施形態では、液晶パネルの全体構成
は図2及び図3に示した第1実施形態とほぼ同様であ
り、図8に示すように、第1遮光膜11aをTFT30
の下方に敷設していないところが相違している。例え
ば、直視型の液晶パネルのように、強い光を入射する必
要がない用途に使用される液晶パネルの場合は、第1遮
光膜11aを敷設する必要がない。
【0075】従って、図9に示すように、第1遮光膜1
1aを設けない場合は、 TFTアレイ基板10の表面
に突起がなく、十分な洗浄が施されている場合は、第1
層間絶縁膜12を形成する必要がない。これにより、第
1遮光膜11aを形成する工程と第1層間絶縁膜12を
堆積する工程が削減できる。即ち、図4の(1)から
(3)の工程を削減できるため、製造歩留まりやコスト
面において効果がある。
【0076】また、第2実施形態のように第3層間絶縁
膜7そのものを或いは、第3層間絶縁膜上にCMP処理
や、有機膜等の平坦化膜を形成すれば、コンタクトホー
ル8を開孔する際のフォトリソグラフィ工程における露
光時の乱反射を防ぐことができるため、微細なコンタク
トホール8を実現することができる。このような、構成
を採れば、嵩上げ膜13aの膜厚は走査線3aや容量線
3bの膜厚と同一にする必要はない。
【0077】(液晶パネルの第3実施形態)本発明によ
る液晶パネルの第3実施形態について図10を参照して
説明する。図10は、液晶パネルを構成するTFTアレ
イ基板上の隣接する複数の画素群を示した平面図であ
る。
【0078】第3実施形態では、液晶パネルの全体構成
は図2及び図3に示した第1実施形態とほぼ同様であ
り、X方向の画素ピッチLが狭い場合の例である。これ
は、第1実施形態で示した画素ピッチLの3分の1であ
り、対向基板上にカラーフィルターを設けて、3画素で
データの1ドットを形成するような液晶パネルの実施形
態で、カラーフィルター搭載の液晶パネルを1枚のみ用
いる単板方式の液晶プロジェクターやノートパソコンの
ディスプレイとして用いることができる。
【0079】このように、X方向の画素ピッチLが狭ま
ると、データ線6a間の距離が狭まるために、データ線
6aとコンタクトホール8を介して画素電極9aが短絡
する可能性が高くなる。データ線6aをAl(アルミニ
ウム)膜で形成した場合は、顕著に高くなる。これは、
Al膜の融点が低いために、第3層間絶縁膜7を高温処
理でポーラス状に形成できないことが理由である。従っ
て、コンタクトホール8を開孔する際のエッチングレー
トが早まってしまう。特に開口部の側壁をテーパ状にす
るため、ウエットエッチングを行うとコンタクトホール
8の第3層間絶縁膜7の開孔径は大きくなる傾向にあ
る。また、従来のようにエッチングストッパーとしての
嵩上げ膜13aを設けないと、ドライエッチングのみで
は半導体層1aと層間絶縁膜との選択比が低いため、突
き抜ける恐れがあり、ウエットエッチングとの併用を行
わざるを得ないという事情があり、開孔径を小さく形成
することは困難であった。
【0080】図11にコンタクトホール8を2μm正方
形で、データ線6aの配線幅を5μmで設計した場合
の、画素ピッチLと不良率の推移を表したグラフを示
す。図11の(a)は従来の製造プロセスで作製した液
晶パネルであり、図11の(b)は本実施形態の製造プ
ロセスで作製した液晶パネルでの結果である。これによ
ると、(a)の従来例では、画素ピッチが20μm以下
になると急激に画素欠陥による不良率が増加するが、本
実施形態では10μm以下にならないと画素欠陥による
不良率は増加しない。従って、本実施形態の液晶パネル
を用いれば、画素の微細化や高開口率化が進んでも、デ
ータ線6aや走査線3a或いは容量線3bと画素電極9
aとの短絡が少なく、かつ半導体層1aのドレイン領域
と画素電極9aとのコンタクトホール8が突き抜けるこ
とがないため、歩留まりの低下を招くことがない。
【0081】また、第3実施形態のようにコンタクトホ
ール8とデータ線6aの距離が極端に近い場合は、嵩上
げ膜13aの膜厚をデータ線6aの膜厚とほぼ同じに設
定する、即ち、データ線6a上の層間絶縁膜とコンタク
トホール8を開孔する領域がほぼ平坦になるようにして
も良い。このような構成を採っても、コンタクトホール
8の開孔径の拡がりを抑制することができ、また段差が
緩和されるため、液晶のディスクリネーションを低減す
ることが可能となる。
【0082】更に、本実施形態によれば、コンタクトホ
ール8は、開口領域の中心線9c(図2、図8、図10
参照)に対して線対称な位置に開孔されているので、コ
ンタクトホール8の周囲における画素電極9aの段差
(図3参照)が開口領域に対して線対称となる。これは
TN(Twisted Nematic)液晶を用いると特に効果を発揮
し、液晶層50用に、右回りの液晶を用いた場合でも左
回りの液晶を用いた場合でも、リバースティルト等の液
晶のディスクリネーションの起き易さは、殆ど同じとな
る。即ち、どちらか一方回りの液晶を用いると、ディス
クリネーションが顕著に発生してしまうような事態を未
然に防ぐことが可能となり、液晶層50として、右回り
の液晶でも左回りの液晶でも等しく採用でき実用上便利
である。
【0083】以上に構成を説明したように本実施の形態
によれば、図16に示す従来例の如く各画素の角に形成
されたコンタクトホール8を介して画素電極9aがTF
Tのドレインに接続される場合と比較して、光の利用効
率が改善される。特に、本実施形態の場合、開口領域
は、正方形に近い矩形、即ち、回転対称な平面形状を持
つので、円形等の光照射領域が、当該開口領域に対して
占める割合が高くなり、光の利用効率が改善される。
尚、開口領域を円形、正十二角形、正八角形、正六角
形、正方形等の他の回転対称な形状としてもよいことは
言うまでもない。更に本実施形態では、図2、図8、図
10に示すように、X方向の開口領域の幅は、相隣接す
る2つのデータ線6aにより規定されており、Y方向の
開口領域の幅は、開口領域を挟んで相隣接する走査線3
a及び容量線3bにより規定されており、コンタクトホ
ール8を、開口領域を挟むことなく相隣接する走査線3
a及び容量線3bの間にあるスペースに開孔することに
より、画像表示領域の2次元スペースを有効利用でき
る。従って、開口領域をより効率的に広くすることが出
来、光の利用効率が非常に改善されている。
【0084】(液晶パネルの構成)本実施形態を用いた
液晶パネルは、画素のスイッチング素子であるTFT3
0が、ポリシリコン(p−Si)タイプのTFTである
ので、TFT30の形成時に同一工程で、TFTアレイ
基板10上に画素を駆動するための周辺回路を形成する
ことができる。このような周辺回路内蔵型の液晶パネル
100の全体構成を図12及び図13を参照して説明す
る。尚、図12は、TFTアレイ基板をその上に形成さ
れた各構成要素と共に対向基板の側から見た平面図であ
り、図13は、対向基板を含めて示す図12のH−H’
断面図である。
【0085】図12において、TFTアレイ基板10の
上には、画像表示領域を規定するための遮光性の第3遮
光膜53が設けられており、その外側に並行してシール
材52が設けられている。シール材52の外側の領域に
は、データ線駆動回路101及び外部回路接続端子10
2がTFTアレイ基板10の一辺に沿って設けられてお
り、走査線駆動回路104が、この一辺に隣接する2辺
に沿って設けられている。更にTFTアレイ基板10の
残る一辺には、画像表示領域の両側に設けられた走査線
駆動回路104間を接続するための複数の配線105が
設けられている。尚、走査線の信号遅延が問題にならな
い場合は、走査線駆動回路104は一辺のみに形成して
も良い。また、データ線駆動回路101を画像表示領域
の両側に設けてもよいことは言うまでもない。また、対
向基板20のコーナー部の少なくとも一個所において、
TFTアレイ基板10と対向基板20との間で電気的に
導通をとるための上下導通材106が設けられている。
そして、図13に示すように、図12に示したシール材
52とほぼ同じ輪郭を持つ対向基板20が当該シール材
52によりTFTアレイ基板10に固着されている。
【0086】データ線駆動回路101及び走査線駆動回
路104は中継配線を介してデータ線6a及び走査線3
aに夫々電気接続されている。データ線駆動回路101
には、クロック信号に基づいて、スタート信号を順次転
送するためのシフトレジスタ回路が含まれており、当該
データ線駆動回路101から順次出力される駆動信号に
よりサンプリング回路を制御し、図示しない表示情報処
理回路から即時表示可能な形式に変換された画像信号を
サンプリング回路を介してデータ線6aに供給するよう
にする。また、走査線駆動回路104には、クロック信
号に基づいて、スタート信号を順次転送するためのシフ
トレジスタ回路が含まれており、パルス的に走査線3a
に順次に走査信号を送る。この走査信号に合わせて、デ
ータ線駆動回路101は画像信号に応じた信号電圧をデ
ータ線6aに送る。そして、データ線6a及び走査線3
aの交点に対応する各画素部に設けられたTFT30に
より液晶が制御される。尚、サンプリング回路はデータ
線駆動回路101内に形成しても良いし、第3遮光膜5
3の領域に形成するようにしても良い。このように、従
来はデッドスペースであった第3遮光膜53の領域にサ
ンプリング回路を形成することにより、スペースの有効
利用が図れ、データ線駆動回路101の小型化や高機能
化を実現することができる。
【0087】図13において、液晶層50は、例えば一
種又は数種類のネマティック液晶を混合した液晶からな
る。シール材52は、TFTアレイ基板10及び対向基
板20をそれらの周辺で貼り合わせるための、例えば光
硬化性樹脂や熱硬化性樹脂からなる接着剤であり、両基
板間の距離(基板間ギャップ)を所定値とするためのグ
ラスファイバー或いはガラスビーズ等のギャップ材(ス
ペーサ)が混入されている。また、対向基板20の液晶
層50に面する側には、第2遮光膜22及び透明導電膜
であるITO膜等からなる対向電極21が設けられてい
る。尚、図13には示されていないが、対向基板20か
らの入射光が入射する側及びTFTアレイ基板10の出
射光が出射する側には夫々、例えば、TNモード、ST
N(スーパーTN)モード、D−STN(ダブル−ST
N)モード等の動作モードや、ノーマリーホワイトモー
ド/ノーマリーブラックモードの別に応じて、偏光フィ
ルム、位相差フィルム、偏光板などが所定の方向で配置
される。
【0088】更に、液晶パネル100においては、一例
として液晶層50をネマティック液晶から構成したが、
液晶を高分子中に微小粒として分散させた高分子分散型
液晶を用いれば、配向膜23、並びに前述の偏光フィル
ム、偏光板等が不要となり、光利用効率が高まることに
よる液晶パネルの高輝度化や低消費電力化の利点が得ら
れる。その他、各種の液晶材料(液晶相)、動作モー
ド、液晶配列、駆動方法等に本実施の形態を適用するこ
とが可能である。この様に本実施形態の液晶パネルは画
像表示領域を駆動するための周辺回路をTFTアレイ基
板10上に一体形成することができ、テープ実装やCO
G実装により周辺回路を外付けする必要がなくなるた
め、超小型の液晶パネルを実現することができる。ま
た、液晶パネルを駆動するためのICを大幅に削減する
ことができ、コスト面でも大きな利点が得られる。
【0089】(マイクロレンズを用いた液晶パネル)マ
イクロレンズ200は、例えば、特開平6−19450
2号公報に開示されている製造方法により形成される。
図14はその一例であるが、対向基板20上に感光性材
料の膜を形成した後、各レンズとなる部分に対応する凸
部が残るように光パターニングした後、感光性材料の熱
変形及び表面張力により、滑らかな各レンズの凸面を持
つ感光性材料からなる配列パターンを対向基板20の上
に形成し、その後、当該感光性材料の配列パターンをマ
スクとしてドライエッチングを行って感光性材料の配列
パターンを対向基板20に彫り写すことにより、表面に
滑らかな各レンズの凸面が彫られたマイクロレンズ20
0が形成される。或いは、伝統的な所謂「熱変形法」に
よりマイクロレンズ200を形成してもよい。
【0090】マイクロレンズ200の表面全体には、接
着剤201によりカバーガラス202が貼り付けられて
おり、この上に更に第2遮光膜22、対向電極21及び
配向膜23が順に形成される。この場合、第2遮光膜2
2は、各開口の中心が各マイクロレンズ200のレンズ
中心200aに重なるように各マイクロレンズ200の
境界に沿ってマトリクス状に設けられている。
【0091】図14において、対向電極21は、対向基
板20の全面に渡って形成されている。このような対向
電極21は、例えばスパッタリング等によりITO膜等
を約50〜200nmの厚さに堆積した後、フォトリソ
グラフィ工程、エッチング工程を施すこと等により形成
される。配向膜23は、例えば、ポリイミド薄膜などの
有機薄膜からなる。このような配向膜23は、例えばポ
リイミド系の塗布液を塗布した後、所定のプレティルト
角を持つように且つ所定方向でラビング処理を施すこと
等により形成される。第2遮光膜22は、TFT30に
対向する所定領域に設けられている。このような第2遮
光膜22は、CrやNiなどの金属材料を用いたスパッ
タ工程、フォトリソグラフィ工程及びエッチング工程に
より形成されたり、カーボンやTiをフォトレジストに
分散した黒色樹脂などの材料から形成される。第2遮光
膜22は、TFT30の半導体層1aに対する遮光の他
に、コントラストの向上、色材の混色防止などの機能を
有する。或いは、図15に示すように、例えば、予め各
レンズの凸面が形成された透明板(マイクロレンズアレ
イ)を対向基板20の表面に貼り付けて構成したマイク
ロレンズ200’を対向基板20に設けるようにしても
よい。更に、対向基板20の液晶層50に対面する側の
面上に、このようなマイクロレンズを貼り付けてもよ
い。
【0092】本実施形態では特に、図2、図8、図10
に示すように画素電極9aの開口領域は、開口領域のほ
ぼ中心点9bを通る中心線9cに対して線対称な形状を
持つ。また、コンタクトホール8は、開口領域の中心線
9bに対して線対称な位置に開孔されている。更に、マ
イクロレンズ200(或いは200’)は、ほぼ中心点
9bに対向する位置にレンズ中心200a(或いは20
0a’)を夫々有する。
【0093】本実施形態によれば、光が対向基板20の
側から入射すると、開口領域のほぼ中心点9b(重心)
に対向する位置にレンズ中心200a(或いは200
a’)を有するマイクロレンズ200(或いは20
0’)により、この入射光は、開口領域のほぼ中心点9
bを中心として画素電極9a上に集光される。従って、
マイクロレンズ200(或いは200’)により集光さ
れた光により円形(若しくは略円形又は楕円形)の光照
射領域が開口領域内に形成される。ここで、コンタクト
ホール8は、開口領域の中心線9cに対して線対称な位
置に開孔されている。このため、各画素内の中央付近に
位置する線対称な開口領域を広くとることができる。そ
して、開口領域は、そのほぼ中心点9bを通る中心線9
cに対して線対称であるので、円形等の光照射領域は、
この線対称な開口領域内において線対称な位置に形成さ
れる(円形等の中心がほぼ中心点9bと重なることにな
る)。従って、当該開口領域に対する光照射領域が占め
る割合が高くなり、光の利用効率が改善される。尚、マ
イクロレンズの集光能力としては、光照射領域が開口領
域に丁度収まる程度に集光できれば十分であり、必要以
上に光照射領域を小さくする必要はない。
【0094】尚、本実施形態では、TFTを用いて画素
電極9aを駆動するように構成したが、TFT以外の例
えば、TFD(Thin Film Diode:薄膜ダイオード)等
のアクティブマトリクス素子を用いることも可能であ
り、更に、液晶パネルをパッシブマトリクス型の液晶パ
ネルとして構成することも可能である。このような場合
であっても、マイクロレンズで画素電極上に光を集光す
る構成を採る限り、本実施形態で説明した開口領域を線
対称や回転対称として、レンズ中心を開孔領域のほぼ中
心点に対向させる構成は、光の利用効率を向上させる上
で本実施形態の場合と同様に有効である。
【0095】(電子機器)次に、以上詳細に説明した本
実施形態における液晶パネルを備えた電子機器の実施の
形態について図18から図21を参照して説明する。
【0096】先ず図18に、本実施形態の液晶パネルを
備えた電子機器の概略構成を示す。
【0097】図18において、電子機器は、表示情報出
力源1000、表示情報処理回路1002、駆動回路1
004、液晶パネル100、クロック発生回路1008
並びに電源回路1010を備えて構成されている。表示
情報出力源1000は、ROM(Read Only Memory)、
RAM(Random Access Memory)、光ディスク装置など
のメモリ、画像信号を同調して出力する同調回路等を含
み、クロック発生回路1008からのクロック信号に基
づいて、所定フォーマットの画像信号などの表示情報を
表示情報処理回路1002に出力する。表示情報処理回
路1002は、増幅・極性反転回路、シリアル・パラレ
ル変換回路、ローテーション回路、ガンマ補正回路、ク
ランプ回路等の周知の各種処理回路を含んで構成されて
おり、クロック信号に基づいて入力された表示情報から
デジタル信号を順次生成し、クロック信号CLKと共に駆
動回路1004に出力する。駆動回路1004は、液晶
パネル100を駆動する。電源回路1010は、上述の
各回路に所定電源を供給する。尚、液晶パネル100を
構成するTFTアレイ基板の上に、駆動回路1004を
搭載してもよく、これに加えて表示情報処理回路100
2を搭載してもよい。
【0098】次に図19から図21に、このように構成
された電子機器の具体例を夫々示す。
【0099】図19において、電子機器の一例たる液晶
プロジェクタ1100は、上述した駆動回路1004が
TFTアレイ基板上に搭載された液晶パネル100を含
む液晶モジュールを3個用意し、夫々RGB用のライト
バルブ100R、100G及び100Bとして用いたプ
ロジェクタとして構成されている。液晶プロジェクタ1
100では、メタルハライドランプ等の白色光源のラン
プユニット1102から投射光が発せられると、3枚の
ミラー1106及び2枚のダイクロイックミラー110
8によって、RGBの3原色に対応する光成分R、G、
Bに分けられ、各色に対応するライトバルブ100R、
100G及び100Bに夫々導かれる。この際特にB光
は、長い光路による光損失を防ぐために、入射レンズ1
122、リレーレンズ1123及び出射レンズ1124
からなるリレーレンズ系1121を介して導かれる。そ
して、ライトバルブ100R、100G及び100Bに
より夫々変調された3原色に対応する光成分は、ダイク
ロイックプリズム1112により再度合成された後、投
射レンズ1114を介してスクリーン1120にカラー
画像として投射される。
【0100】本実施形態では特に、前述のように遮光膜
をTFTの下側に設けておけば、当該液晶パネル100
からの投射光に基づく液晶プロジェクタ内の投射光学系
による反射光、投射光が通過する際のTFTアレイ基板
の表面からの反射光、他の液晶パネル100から出射し
た後にダイクロイックプリズム1112を突き抜けてく
る投射光の一部(R光及びG光の一部)等が、戻り光と
してTFTアレイ基板の側から入射しても、画素電極の
スイッチング用のTFT等のチャネル領域に対する遮光
を十分に行うことができる。このため、小型化に適した
プリズムを投射光学系に用いても、各液晶パネルのTF
Tアレイ基板とプリズムとの間において、戻り光防止用
のAR(Anti Reflection)フィルムを貼り付けたり、偏
光板にAR被膜処理を施したりすることが不要となるの
で、構成を小型且つ簡易化する上で大変有利である。
【0101】また、3枚のライトバルブ100R、10
0G、100Bを構成する各々の液晶パネルの明視方向
を合わせることにより、色ムラの発生やコントラスト比
の低下を抑制することができる。そこで液晶としてTN
液晶を用いる場合には、ライトバルブ100Gのみ他の
ライトバルブ100R及び100Bと液晶の明視方向が
画像表示領域に対して左右反転にする必要がある。ここ
で、本実施形態の液晶パネルを備えたライトバルブを用
いれば、TN液晶が右回りであっても、左回りであって
も画素の開口形状が左右でほぼ同じになるため、液晶の
ディスクリネーションが発生したとしても、同じように
認識される。これにより、液晶の回転方向が違うライト
バルブ100Gと100R及び100Bをプリズム等に
より合成した際に、表示画像で色ムラやコントラスト比
の低下を招くことがないため、高品位な液晶プロジェク
タを実現できる。
【0102】図20において、電子機器の他の例たるマ
ルチメディア対応のラップトップ型のパーソナルコンピ
ュータ(PC)1200は、上述した液晶パネル100
がトップカバーケース内に備えられており、更にCP
U、メモリ、モデム等を収容すると共にキーボード12
02が組み込まれた本体1204を備えている。
【0103】また図21に示すように、駆動回路100
4や表示情報処理回路1002を搭載しない液晶パネル
100の場合には、駆動回路1004や表示情報処理回
路1002を含むIC1324がポリイミドテープ13
22上に実装されたTCP(Tape Carrier Package)
1320に、TFTアレイ基板10の周辺部に設けられ
た異方性導電フィルムを介して物理的且つ電気的に接続
して、液晶装置として、生産、販売、使用等することも
可能である。
【0104】以上図19から図21を参照して説明した
電子機器の他にも、液晶テレビ、ビューファインダ型又
はモニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲー
ション装置、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、エン
ジニアリング・ワークステーション(EWS)、携帯電
話、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた装
置等などが図18に示した電子機器の例として挙げられ
る。
【0105】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、比較的簡単な構成を用いることにより、画素が微細
化しても工程歩留まりや画素開口率の低下を招かない液
晶パネル及び当該液晶パネルを備えた各種の電子機器を
実現できる。
【0106】上記の実施形態では、液晶パネルを用いて
説明したがこれに限るものではなく、例えばエレクトロ
ルミネッセンス、プラズマディスプレイ等にも適用可能
である。
【0107】
【発明の効果】本発明の液晶パネルによれば、スイッチ
ング素子であるTFTのドレイン領域と画素電極を接続
するために層間絶縁膜に開孔するコンタクトホール下に
嵩上げ膜が形成されているため、層間絶縁膜上を平坦化
することが可能となる。従って、コンタクトホールが形
成される領域の段差を緩和することができる。従って液
晶のディスクリネーションを防ぐことができるととも
に、レジストマスクをフォトリソグラフィ工程で露光す
る際に、コンタクトホールの開孔形状寸法の広がりを抑
えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 液晶パネルの画像表示領域を構成する画素部
の等価回路図である。
【図2】 本発明による液晶パネルの第1実施形態にお
けるTFTアレイ基板上の隣接する複数の画素群を対向
基板の側から見た平面図である。
【図3】 対向基板を含めて示す図2のA−A’断面図
である。
【図4】 液晶パネルの実施形態の製造プロセスを図3
に示した部分について順を追って示す工程図(その1)
である。
【図5】 液晶パネルの実施の形態の製造プロセスを図
3に示した部分について順を追って示す工程図(その
2)である。
【図6】 液晶パネルの実施の形態の製造プロセスを図
3に示した部分について順を追って示す工程図(その
3)である。
【図7】 液晶パネルの実施の形態の製造プロセスを図
2のB−B’断面図に沿って、図6の(17)から(2
0)に示した工程について更に詳細に順を追って示す工
程図である。
【図8】 本発明による液晶パネルの第2実施形態にお
けるTFTアレイ基板上の隣接する複数の画素群を対向
基板の側から見た平面図である。
【図9】 対向基板を含めて示す図8のC−C’断面図
である。
【図10】 本発明による液晶パネルの第3実施形態に
おけるTFTアレイ基板上の隣接する複数の画素群を対
向基板の側から見た平面図である。
【図11】 本発明による液晶パネルの実施形態におけ
る液晶パネルと従来の液晶パネルとの画素ピッチにおけ
る液晶パネルの画素欠陥不良率を表したグラフ図であ
る。
【図12】 本発明による液晶パネルの全体構成を示す
平面図である。
【図13】 図12のH−H’断面図である。
【図14】 マイクロレンズの一例が形成された画素部
における対向基板の拡大断面図である。
【図15】 マイクロレンズの他の一例が形成された画
素部における対向基板の拡大断面図である。
【図16】 従来の液晶パネルにおけるTFTアレイ基
板上の隣接する複数の画素群を対向基板の側から見た平
面図である。
【図17】 従来の液晶パネルの製造プロセスを図16
のD−D’断面図に沿って、図6の(17)から(2
0)に示した工程について更に詳細に順を追って示す工
程図である。
【図18】 本発明による電子機器の実施の形態の概略
構成を示すブロック図である。
【図19】 電子機器の一例としての液晶プロジェクタ
を示す断面図である。
【図20】 電子機器の他の例としてのパーソナルコン
ピュータを示す正面図である。
【図21】 電子機器の一例としてのTCPを用いた液
晶装置を示す斜視図である。
【符号の説明】
1a …半導体層 2 …絶縁薄膜 3a …走査線 3a’…ゲート電極 3b …容量線 4 …第2層間絶縁膜 5 …コンタクトホール 6a …データ線 7 …第3層間絶縁膜 8 …コンタクトホール 9a …画素電極 10 …TFTアレイ基板 11a…第1遮光膜 12 …第1層間絶縁膜 13a…嵩上げ膜 20…対向基板 21…対向電極 22…第2遮光膜 23…配向膜 30…TFT 50…液晶層 52…シール材 53…第3遮光膜 70…蓄積容量 101…データ線駆動回路 104…走査線駆動回路 200、200’…マイクロレンズ 200a、200a’…レンズ中心 201…接着剤

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上には、複数のデータ線と、前記複
    数のデータ線に交差する複数の走査線と、前記各データ
    線及び前記各走査線に接続された薄膜トランジスタと、
    前記複数の薄膜トランジスタに接続されてマトリクス状
    に配置された複数の画素電極とを具備し、前記薄膜トラ
    ンジスタは半導体層上にゲート絶縁膜を介してゲート電
    極が配置されてなり、前記半導体層及びゲート電極上に
    は層間絶縁膜が配置されてなり、前記薄膜トランジスタ
    のドレイン領域は前記層間絶縁膜に形成されたコンタク
    トホールを介して前記画素電極に接続されてなる電気光
    学パネルであって、 前記コンタクトホールは前記走査線と前記データ線の少
    なくとも一方に近接して配置されてなり、前記コンタク
    トホール下には嵩上げ膜が形成されてなることを特徴と
    する電気光学パネル。
  2. 【請求項2】 前記走査線と前記データ線の少なくとも
    一方と前記嵩上げ膜とはほぼ同一の膜厚からなることを
    特徴とする請求項1記載の電気光学パネル。
  3. 【請求項3】 基板上には、複数のデータ線と、前記複
    数のデータ線に交差する複数の走査線と、前記各データ
    線及び前記各走査線に接続された薄膜トランジスタと、
    前記複数の薄膜トランジスタに接続されてマトリクス状
    に配置された複数の画素電極と、蓄積容量とを具備し、
    前記薄膜トランジスタは半導体層上にゲート絶縁膜を介
    してゲート電極が配置されてなり、前記半導体層及びゲ
    ート電極上には層間絶縁膜が配置されてなり、前記薄膜
    トランジスタのドレイン領域は前記層間絶縁膜に形成さ
    れたコンタクトホールを介して前記画素電極に接続され
    てなり、前記蓄積容量の一方の電極となる容量線が前記
    走査線とほぼ平行に配置されてなる電気光学パネルであ
    って、 前記コンタクトホールは前記各走査線と前記各容量線と
    の間に配置されてなり、前記コンタクトホール下には嵩
    上げ膜が形成されてなることを特徴とする電気光学パネ
    ル。
  4. 【請求項4】 前記走査線と前記容量線とは同一材料に
    より同時に形成されてなり、前記ゲート絶縁膜と前記蓄
    積容量の誘電体膜とは同一材料により同時に形成されて
    なり、前記半導体層と前記蓄積容量の他方の電極とは同
    一材料により同時に形成されてなることを特徴とする請
    求項3記載の電気光学パネル。
  5. 【請求項5】 前記嵩上げ膜の少なくとも一部は前記コ
    ンタクトホールを囲むように形成されてなり、前記走査
    線と前記容量線のうち少なくとも一方は、前記嵩上げ膜
    に沿って平面的に窪ませることを特徴とする請求項3又
    は4記載の電気光学パネル。
  6. 【請求項6】 前記嵩上げ膜は、前記走査線及び前記容
    量線に重ならないように形成されていることを特徴とす
    る請求項3乃至請求項5のいずれか一項記載の電気光学
    パネル。
  7. 【請求項7】 前記嵩上げ膜は、前記走査線と前記容量
    線の少なくとも一方とほぼ同一の膜厚からなることを特
    徴とする請求項3乃至請求項6のいずれか一項記載の電
    気光学パネル。
  8. 【請求項8】 前記嵩上げ膜は、前記ドレイン領域と電
    気的に接続された導電膜であることを特徴とする請求項
    1乃至請求項7のいずれか一項記載の電気光学パネル。
  9. 【請求項9】 前記嵩上げ膜は、前記ドレイン領域上に
    前記データ線と同一材料で同時に形成された導電膜であ
    ることを特徴とする請求項8記載の電気光学パネル。
  10. 【請求項10】 前記嵩上げ膜は、前記ドレイン領域下
    に形成された導電膜であることを特徴とする請求項8記
    載の電気光学パネル。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至請求項10のいずれか一
    項に記載の電気光学パネルを備えたことを特徴とする電
    子機器。
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