JP3674274B2 - 液晶パネル、液晶パネル用tftアレイ基板及び電子機器 - Google Patents
液晶パネル、液晶パネル用tftアレイ基板及び電子機器 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3674274B2 JP3674274B2 JP32651697A JP32651697A JP3674274B2 JP 3674274 B2 JP3674274 B2 JP 3674274B2 JP 32651697 A JP32651697 A JP 32651697A JP 32651697 A JP32651697 A JP 32651697A JP 3674274 B2 JP3674274 B2 JP 3674274B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- liquid crystal
- light
- substrate
- crystal panel
- pixel electrode
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Images
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、薄膜トランジスタ(以下、TFTと称す)駆動によるアクティブマトリクス駆動方式の液晶パネル及びこれを用いた電子機器の技術分野に属し、特に、液晶プロジェクタ等に用いられる、TFTの下側に遮光層を設けた形式の液晶パネル及びこれを用いた電子機器の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の液晶パネルが液晶プロジェクタ等にライトバルブとして用いられる場合には一般に、液晶層を挟んでTFTアレイ基板に対向配置される対向基板の側から投写光が入射される。ここで、投写光がTFTのa−Si(アモルファスシリコン)膜やp−Si(ポリシリコン)膜から構成されたチャネル形成用の領域に入射すると、この領域において光電変換効果により光電流が発生してしまいTFTのトランジスタ特性が劣化する。このため、対向基板には、各TFTに夫々対向する位置に、Cr(クロム)などの金属材料や樹脂ブラックなどからブラックマトリクスと呼ばれる遮光層が形成されるのが一般的である。このブラックマトリクスは、各画素の開口領域(即ち、投写光が透過する領域)を規定することにより、TFTの半導体層に対する遮光の他に、コントラストの向上、色材の混色防止などの機能を果たしている。
【0003】
更にまた、この種の液晶パネルにおいては、特にトップゲート構造(即ち、TFTアレイ基板上においてゲート電極がチャネルの上側に設けられた構造)を採る正スタガ型又はコプラナー型のa−Si又はp−SiTFTを用いる場合には、投写光の一部が液晶プロジェクタ内の投写光学系により戻り光として、TFTアレイ基板の側からTFTのチャネルに入射するのを防ぐ必要がある。同様に、投写光が通過する際のTFTアレイ基板の表面からの反射光や、更にカラー用に複数の液晶パネルを組み合わせて使用する場合の他の液晶パネルから出射した後に投写光学系を突き抜けてくる投写光の一部が、戻り光としてTFTアレイ基板の側からTFTのチャネルに入射するのを防ぐ必要もある。このために、特開平9−127497号公報、特公平3−52611号公報、特開平3−125123号公報、特開平8−171101号公報等では、石英基板等からなるTFTアレイ基板上においてTFTに対向する位置(即ち、TFTの下側)にも、例えば不透明な高融点金属から遮光層を形成した液晶パネルを提案している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
液晶パネルにおいては、画質向上と共に長寿命化(特に、液晶やTFT素子の寿命を長くすること)の要請が強い。
【0005】
ここで画質向上のためには、各画素における液晶面に対する開口領域の比率である開口率を高めて(即ち高開口率化により)表示画像に実際に寄与する液晶パネルの透過光量を向上させること、及び各画素の開口率を同一条件下で一定に保って(即ち開口率の均一化により)液晶パネル毎に光透過率が変化しないようにすることは、重要である。
【0006】
しかしながら、機械的な位置合わせにより相互に接着されるTFTアレイ基板と対向基板との間の位置ずれに起因して、遮光の対象であるTFTから距離を隔てて配置されるブラックマトリクス単独で開口領域を規定しつつ当該高開口率化や開口率の均一化を図ることには、本質的な限界がある。即ち、この位置ずれを見込んでブラックマトリクスの形成領域に若干のマージンを設ける必要があり、開口率を高める際の一つの制限となると共に、この位置ずれにより各画素における開口率にはばらつきが生じてしまう。また、このような特質を持つブラックマトリクスと、他のAl等からなるデータ線及びTFTの下側の遮光層とを組み合わせて開口領域を規定するようにしても、やはり、高開口率化や開口率の均一化を図ることは困難である。更に、対向基板側のブラックマトリクスで開口領域を規定したのでは、ブラックマトリクスと開口領域との境目における液晶のディスクリネーションが、そのまま各画素における画質の劣化につながってしまうという問題点もある。更にまた、高開口率化、開口率の均一化等のために、例えば前述した対向基板側のブラックマトリクスを省いて、データ線のAl等やTFTの下側の遮光層のみにより対向基板側からの投写光に対する遮光を行おうとすれば、特に相互に平行に配置される走査線と容量線との間の通常0.数μm程度の隙間から投写光がTFTの下側の遮光層に入射され、ここで反射等された光が迷光としてTFTの半導体層を照射してしまう。このため、少なくともブラックマトリクスを対向基板或いはTFTアレイ基板上に設けることは必要である。同時に、この隙間に対向する液晶部分には電界が印加されないので、この隙間における液晶の白抜けを防止するためにも、隙間に対向する対向基板部分にはブラックマトリクスを設けた方がよい。
【0007】
他方で、液晶の寿命を長くするためには、液晶を交流駆動することに加えて、液晶の温度をあまり高くしないことが重要となる。また、TFT素子の寿命も温度に依存することが知られている。これは、温度が上昇するとキャリアの移動度が下がるため、特に画素スイッチング用のTFTを制御するための周辺駆動回路がTFTアレイ基板上に内蔵された液晶パネルでは、トランジスタ特性の劣化により回路が誤動作してしまうといった不具合が生じ、信頼性が悪くなる。しかしながら、Cr等からなるブラックマトリクスは、光を吸収する性質があるため、その動作中は投写光の入射により液晶パネルの温度は上昇してしまうという問題点がある。特にこのようなCr等からなるブラックマトリクスを用いた場合に到達可能な、例えば70〜80℃といった温度範囲では、室温付近とは状況が異なり、僅かの温度差により液晶の寿命が指数関数的に異なる(即ち、少し温度が高いだけで液晶やTFT素子の寿命が非常に短くなる)傾向がある。
【0008】
更に、前述のように高開口率化、開口率の均一化等のために、ブラックマトリクスを対向基板に設けない構成とすれば、遮光層としてのAl等からなるデータ線まで到達する投写光により、やはり液晶の温度はブラックマトリクスがある場合と比較してかなり高くなってしまう。逆に、例えば反射率の高いAl等の金属からブラックマトリクスを対向基板に形成すると、投写光を反射するので温度上昇を抑えることは可能となろうが、今度は開口領域を規定するためにブラックマトリクスに必要な寸法精度を出すことは大変困難となってしまう。即ち、Alからブラックマトリクスを形成したのでは、前述した高開口率化や開口率の均一化を図ることはできない。これらの結果、従来の技術において単純にCrに代えてAlをブラックマトリクスの材料として使用できる訳ではない。
【0009】
本発明は上述した問題点に鑑みなされたものであり、比較的簡易な構成を用いて、開口率及びその均一性に優れ且つTFTに対する遮光性に優れており、高品質の画像表示が可能な液晶パネル及び当該液晶パネルを備えた電子機器を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明に記載の液晶パネルは、上記課題を解決するために、一対の基板間に液晶が挟持されてなり、該一対の基板の一方の基板上には、複数のデータ線と、該データ線に接続された薄膜トランジスタと、該薄膜トランジスタに対応して設けられたマトリクス状に形成された画素電極とを有する液晶パネルにおいて、前記データ線の下側に位置するチャネル形成領域と、前記薄膜トランジスタの少なくとも前記チャネル形成領域の下側に形成され、前記データ線と交差する方向に延設されて、前記画素電極と前記画素電極に隣接する画素電極との間の間隙を覆う延設部分を有する前記一方の基板上に形成された遮光膜とを備え、前記データ線は遮光性を有し、かつ前記チャネル形成領域を覆うようにその上側に形成されてなり、該データ線と前記一方の基板上の遮光膜とにより前記画素電極の開口領域が規定されてなることを特徴とする。
【0011】
本発明に記載の液晶パネルによれば、複数のTFTのチャネル形成用領域は、一方の基板の側から入射される戻り光等については、遮光層により遮光されている。また、遮光膜から延設された延設部分は前記画素電極の少なくとも一部の開口領域を規定するように配置されてなる。このような構成により、遮光膜とデータ線により開口領域を規定することが可能であるため、遮光膜とデータ線により開口領域が規定された部分に対しては、わざわざ別部材により開口領域を規定するような遮光性を有する膜を形成しなくてもよい。
【0012】
本発明に記載の液晶パネルは、前記一方の基板上の遮光膜は前記データ線に沿って延設された延設部分を有し、前記データ線の幅は前記延設部分の幅よりも幅広に形成されていることを特徴とする。
【0013】
本発明に記載の液晶パネルによれば、開口部は遮光膜とデータ線により規定することが可能であるため、わざわざ別部材により開口領域を規定するための遮光性を有する膜を形成しなくてもよい。
【0014】
本発明に記載の液晶パネルは一対の基板間に液晶が挟持されてなり、該一対の基板の一方の基板上には、複数の走査線と、該データ線及び走査線に接続された薄膜トランジスタと、該薄膜トランジスタに対応して設けられマトリクス状に形成された画素電極とを有する液晶パネルにおいて、前記走査線の下側に位置するチャネル形成領域と、前記薄膜トランジスタの少なくとも前記チャネル形成領域の下側に形成され、前記走査線と交差する方向に延設されて、前記画素電極と前記画素電極に隣接する画素電極との間の間隙を覆う延設部分を有する前記一方の基板上に形成された遮光膜とを備え、前記走査線は遮光性を有し、かつ前記チャネル形成領域を覆うようにその上側に形成されてなり、該走査線と前記一方の基板上の遮光膜とにより前記画素電極の開口領域が規定されることを特徴とする。
【0015】
本発明に記載の液晶パネルによれば、開口部は遮光膜と走査線により規定することが可能であるため、わざわざ別部材により開口領域を規定するための遮光性を有する膜を形成しなくてもよい。
【0016】
本発明に記載の液晶パネルは、前記一方の基板上に、前記複数の走査線と並行に夫々設けられており前記複数の画素電極に所定容量を夫々付与する複数の容量線とを更に備えており、前記一方の基板上の遮光膜は、前記複数の容量線を覆うように設けられていることを特徴とする。
【0017】
本発明に記載の液晶パネルによれば、遮光膜は複数の容量線を一方の基板の側から見て夫々覆う位置において、一方の基板に設けられているので、容量線は、各画素の開口領域外に配置される。従って、容量線に面する部分で液晶が白抜けする事態を未然に防げる。
【0018】
本発明に記載の液晶パネルは、前記一方の基板上の遮光膜は、容量線を兼ねることを特徴とする。
【0020】
本発明に記載の液晶パネルは、前記一対の基板の他方の基板上には、遮光膜が配置されてなり、前記他方の基板上の遮光膜は、平面的に見て前記一方の基板上の遮光膜あるいは前記遮光性を有する配線により包含されるように配置されてなることを特徴とする。
【0021】
本発明に記載の液晶パネルによれば、前記他方の基板上の遮光膜は、開口領域を規定する機能を持たないので、上述のように露出した遮光層の部分を覆う位置にだけ、即ちTFTのチャネル形成用領域に対する遮光の目的のために最低限設けておけば足りる。ここで特に、前記他方の基板上の遮光膜は、平面的に見て前記遮光膜あるいは前記遮光性を有する配線により包含されるように配置されているので、例えば一対の基板間の位置ずれを見込んで前記他方の基板上の遮光膜の形成領域を小さめに設定しておけば、この位置ずれは開口率には何等影響しない。従って、この位置ずれにより、各画素における開口率やその均一性が低下することはない。更に、前記他方の基板上の遮光膜は、平面的に見て前記遮光膜あるいは前記遮光性を有する配線に包含されているので、従来のCr等と比べて寸法精度が出ない材料を前記他方の基板上の遮光膜の材料として使用することも可能となる。従って、従来のCr等と比べて反射率が高い、例えばAl等の材料を前記他方の基板上の遮光膜として使用することも可能となり、これにより他方の基板から入射する投写光を前記他方の基板上の遮光膜により高反射率で反射することが出来るので、前記他方の基板上の遮光膜の形成面積に応じて液晶パネルの温度上昇を効率的に抑えることができる。
【0022】
本発明に記載の液晶パネルは、前記他方の基板上の遮光膜の輪郭は、前記一方の基板上にマトリクス状に設けられた複数の画素電極を夫々囲む網目状であることを特徴とする。
【0023】
本発明に記載の液晶パネルによれば、前記他方の基板上の遮光膜の輪郭は、複数の画素電極を夫々囲む網目状であり、開口領域にはみ出さないので、各画素の開口領域を規定する走査線、遮光性のデータ線及び遮光層の輪郭と相似或いは略相似する。従って、開口領域にはみ出さない範囲で前記他方の基板上の遮光膜の形成領域を大きくすれば、TFT等の液晶パネル内部へ入射しようとする投写光に対する前記他方の基板上の遮光膜の遮光や反射の機能を向上でき、これに応じて液晶パネルにおける温度上昇を抑制できる。更に、遮光性のデータ線及び遮光層が持つ遮光機能や開口領域を規定する機能を、前記他方の基板上の遮光膜にも冗長的に持たせることができる。
【0024】
本発明に記載の液晶パネルは、前記他方の基板上の遮光膜は、前記複数の走査線に夫々沿った縞状であることを特徴とする。
【0025】
本発明に記載の液晶パネルによれば、形成が比較的容易な縞状の輪郭を持つ他方の基板上の遮光膜により、TFT等の液晶パネル内部へ入射しようとする投写光を遮光や反射できるので、液晶パネルにおける温度上昇を抑制できる。更に、遮光層が持つ遮光機能や開口領域を規定する機能を、他方の基板上の遮光膜にも冗長的に持たせることができる。
【0026】
本発明に記載の液晶パネルは、前記他方の基板上の遮光膜は、前記複数の走査線に沿って並べられた複数の島状であることを特徴とする。
【0027】
本発明に記載の液晶パネルによれば、形成が比較的容易な島状の輪郭を持つ他方の基板上の遮光膜により、TFT等の液晶パネル内部へ入射しようとする投写光を遮光や反射できるので、液晶パネルにおける温度上昇を抑制できる。特に他方の基板上の遮光膜は開口領域を規定する機能を持たないので、遮光機能を果たすために必要最低限の領域にのみ、即ち他方の基板の側から見て露出した遮光層の部分を覆う位置にだけ島状に他方の基板上の遮光膜を形成することにより、対向基板とTFTアレイ基板を機械的に貼り合わせる際に、対向基板上の他方の基板上の遮光膜が開口領域にはみ出して、液晶パネルの透過率が低減するのを防止することができる。
【0028】
本発明に記載の液晶パネルは、前記他方の基板上の遮光膜は、前記開口領域の周縁から0.5μm以上後退していることを特徴とする。
【0029】
本発明に記載の液晶パネルによれば、他方の基板上の遮光膜の輪郭は、開口領域の周囲から0.5μm以上後退しているので、一対の基板の位置合せ精度や他方の基板上の遮光膜の寸法精度が多少悪くても、他方の基板上の遮光膜が開口領域にはみ出して各画素における開口率が低下したり不均一になったりする不都合は生じない。従って、特に寸法精度は出ないが反射率の高いAl等の金属を他方の基板上の遮光膜に用いることが可能となる。また、他方の基板上の遮光膜は、Al膜から構成することが可能であり、その反射率は、例えば90数パーセントといったように従来のCrと比べて非常に高い。従って、TFT等の液晶パネル内部へ入射しようとする投写光に対する他方の基板上の遮光膜の反射機能を向上でき、これに応じて液晶パネルにおける温度上昇を抑制できる。
【0030】
本発明に記載の液晶パネルは、前記他方の基板上の遮光膜は、前記データ線の領域内に配置されると共に前記データ線に沿って形成される遮光部を有することを特徴とする。
【0032】
本発明に記載の電子機器は、請求項1から11に記載の液晶パネルを備えたことを特徴とする。
【0033】
本発明に記載の電子機器によれば、電子機器は、上述した本願発明の液晶パネルを備えており、各画素における開口率及びその均一性に優れ且つ戻り光等に対する遮光性能が優れた液晶パネルにより高品位の画像表示が可能となる。
【0034】
基板上に複数のデータ線と、該データ線に接続された薄膜トランジスタと、該薄膜トランジスタに対応して設けられマトリクス状に形成された画素電極とを有する液晶パネル用TFTアレイ基板において、前記データ線の下側に位置するチャネル形成領域と、前記薄膜トランジスタの少なくとも前記チャネル形成領域の下側に形成され、前記データ線と交差する方向に延設されて、前記画素電極と前記画素電極に隣接する画素電極との間の間隙を覆う延設部分を有する前記基板上に形成された遮光膜とを備え、前記データ線は遮光性を有し、かつ前記チャネル形成領域を覆うようにその上側に形成されてなり、該データ線と前記基板上の遮光膜とにより前記画素電極の開口領域が規定されてなることを特徴とする。
【0035】
基板上に複数の走査線と、該データ線及び走査線に接続された薄膜トランジスタと、該薄膜トランジスタに対応して設けられマトリクス状に形成された画素電極とを有する液晶パネル用TFTアレイ基板において、前記走査線の下側に位置するチャネル形成領域と、前記走査線と交差する方向に延設されて、前記画素電極と前記画素電極に隣接する画素電極との間の間隙を覆う延設部分を有する前記基板上に形成された遮光膜とを備え、前記走査線は遮光性を有し、かつ前記チャネル形成領域を覆うようにその上側に形成されてなり、該走査線と前記基板上の遮光膜とにより前記画素電極の開口領域が規定されることを特徴とする。
【0038】
本発明のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施の形態から明らかにする。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0040】
(液晶パネルの構成及び動作)
本発明による液晶パネルの実施の形態の構成及び動作について図1から図7に基づいて説明する。
【0041】
先ず、液晶パネルの基本構成について、図1から図4を参照して説明する。図1は、データ線、走査線、画素電極、遮光層等が形成されたTFTアレイ基板の平面図である。また、図2は、図1のA−A’断面を対向基板等と共に示す液晶パネルの断面図であり、図3は、図1のB−B’断面を対向基板等と共に示す液晶パネルの断面図であり、図4は、図1のC−C’断面を対向基板等と共に示す液晶パネルの断面図である。尚、図2から図4においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異ならしめてある。
【0042】
図1において、液晶パネルのTFTアレイ基板上には、マトリクス状に複数の透明な画素電極11が設けられており、画素電極11の縦横の境界に夫々沿ってデータ線35(ソース電極)、走査線31(ゲート電極)及び容量線31’が設けられている。そして、斜線で示した遮光層3及びデータ線35により各画素の開口領域が規定されている。
【0043】
図2から図4に示すように、液晶パネル10は、透明な一方の基板の一例を構成するTFTアレイ基板1と、これに対向配置される透明な他方の基板の一例を構成する対向基板2とを備えている。TFTアレイ基板1は、例えば石英基板からなり、対向基板2は、例えばガラス基板からなる。TFTアレイ基板1には、画素電極11が設けられており、その上側には、ラビング処理等の所定の配向処理が施された配向膜12が設けられている。画素電極11は例えば、ITO膜(インジウム・ティン・オキサイド膜)などの透明導電性薄膜からなる。また配向膜12は例えば、ポリイミド薄膜などの有機薄膜からなる。
【0044】
他方、対向基板2には、その全面に渡って共通電極21が設けられており、その下側には、ラビング処理等の所定の配向処理が施された配向膜22が設けられている。共通電極21は例えば、ITO膜などの透明導電性薄膜からなる。また配向膜22は、ポリイミド薄膜などの有機薄膜からなる。
【0045】
TFTアレイ基板1には、図2に示すように、各画素電極11に隣接する位置に、各画素電極11をスイッチング制御するTFT30が設けられている。
【0046】
対向基板2には、更に図2から図4に示すように、ブラックマトリクス23が、対向基板2の側から見て、遮光性のデータ線35やポリシリコン等からなる走査線31に覆われることなく露出した遮光層3の部分を覆う位置に設けられている。このため、対向基板2の側から投写光が遮光層3に直接入射して反射等により迷光としてTFT30の半導体層のチャネル領域32に侵入することはない。
【0047】
このように構成され、画素電極11と共通電極21とが対面するように配置されたTFTアレイ基板1と対向基板2との間には、後述のシール材52(図5及び図6参照)により囲まれた空間に液晶が封入され、液晶層50が形成される。液晶層50は、画素電極11からの電界が印加されていない状態で配向膜12及び22により所定の配向状態を採る。液晶層50は、例えば一種又は数種類のネマティック液晶を混合した液晶からなる。シール材52は、二つの基板1及び2をそれらの周辺で貼り合わせるための、例えば光硬化性樹脂や熱硬化性樹脂からなる接着剤であり、両基板間の距離を所定値とするためのスペーサが混入されている。
【0048】
図2に示すように、TFT30に夫々対向する位置においてTFTアレイ基板1と複数のTFT30との間には、例えばWSi(タングステンシリサイド)からなる遮光層3が夫々設けられている。遮光層3は、好ましくは不透明な高融点金属であるTi、Cr、W、Ta、Mo及びPdのうちの少なくとも一つを含む、金属単体、合金、金属シリサイド等から構成される。このような材料から構成すれば、TFTアレイ基板1上の遮光層3の形成工程の後に行われるTFT30の形成工程における高温処理により、遮光層3が破壊されたり溶融しないようにできる。
【0049】
更に、遮光層3と複数のTFT30との間には、第1層間絶縁層41が設けられている。第1層間絶縁層41は、TFT30を構成する半導体層のチャネル領域32を遮光層3から電気的絶縁するために設けられるものである。更に、第1層間絶縁層41は、TFTアレイ基板1の全面に形成されることにより、TFT30のための下地膜としての機能をも有する。即ち、TFTアレイ基板1の表面の研磨時における荒れや、洗浄後に残る汚れ等でTFT30の特性の劣化を防止する機能を有する。
【0050】
第1層間絶縁層41は、例えば、NSG(ノンドープトシリケートガラス)、PSG(リンシリケートガラス)、BSG(ボロンシリケートガラス)、BPSG(ボロンリンシリケートガラス)などの高絶縁性ガラス又は、酸化シリコン膜或いは窒化シリコン膜等からなる。
【0051】
TFT30は、走査線31(ゲート電極)、該走査線31からの電界によりチャネルが形成されるチャネル領域32を含む半導体層、該走査線31とチャネル領域32とを絶縁するゲート絶縁層33、半導体層に形成されたソース領域34、データ線35(ソース電極)、及び半導体層に形成されたドレイン領域36を備えている。ドレイン領域36には、複数の画素電極11のうちの対応する一つが接続されている。ソース領域34及びドレイン領域36は後述のように、半導体層に対し、n型又はp型のチャネルを形成するかに応じて所定濃度のn型用又はp型用のドーパントをドープすることにより形成されている。n型チャネルのTFTは、動作速度が速いという利点があり、画素のスイッチング素子であるTFT30として用いられることが多い。本実施の形態では特にデータ線35(ソース電極)は、Al等の金属膜や金属シリサイド等の合金膜などの遮光性の薄膜から構成されている。また、走査線31(ゲート電極)、ゲート絶縁層33及び第1層間絶縁層41の上には、ソース領域34へ通じるコンタクトホール37及びドレイン領域36へ通じるコンタクトホール38が夫々形成された第2層間絶縁層42が形成されている。このソース領域34へのコンタクトホール37を介して、データ線35(ソース電極)はソース領域34に電気的接続されている。更に、データ線35(ソース電極)及び第2層間絶縁層42の上には、ドレイン領域36へのコンタクトホール38が形成された第3層間絶縁層43が形成されている。このドレイン領域36へのコンタクトホール38を介して、画素電極11はドレイン領域36に電気的接続されている。前述の画素電極11は、このように構成された第3層間絶縁層43の上面に設けられている。
【0052】
TFT30は、好ましくはLDD(Lightly Doped Drain)構造を持つ。LDD構造を採れば、半導体層のチャネル領域32と高濃度な不純物イオンがドーパントされたソース領域34及びドレイン領域36との接合部に低濃度な不純物イオンをドーパントした領域を形成することにより、電界強度を緩和することができる。これにより、TFT30のオフ時におけるリーク電流を低減するだけでなく、TFTの寿命が大幅に延長できるため、信頼性が大幅に向上する。尚、TFT30は、LDD構造における低濃度領域に不純物イオンをドーパントしないオフセット構造を持ってもよいし、ゲート電極31をマスクとして高濃度な不純物イオンをドーパントして自己整合的にソース領域34及びドレイン領域36を形成するセルフアライン型のTFTであってもよい。また、本実施の形態では、画素スイッチング用のTFT30を単一のゲート電極31で制御するシングルゲート構造を有するタイプの画素を示したが、同一の走査信号が供給される複数のゲート電極31をTFT30のソース・ドレイン間に設けてもよい。このような構成を採れば、TFT30のチャネル領域とドレイン領域の接合部におけるリーク電流を低減することができる。
【0053】
ここで、一般には、チャネルが形成されるポリシリコン膜等からなるチャネル領域32は、光が入射するとポリシリコン膜が有する光電変換効果により光電流が発生してしまいTFT30のトランジスタ特性が劣化するが、本実施の形態では、走査線31(ゲート電極)を上側から覆うようにデータ線35(ソース電極)がAl等の遮光性の金属薄膜から形成されているので、チャネル領域32への投写光(即ち、図2で上側からの光)の入射を効果的に防ぐことが出来る。また、前述のように、TFT30の下側には、遮光層3が設けられているので、チャネル領域32への戻り光(即ち、図2で下側からの光)の入射を効果的に防ぐことが出来る。更に、前述のように対向基板2にはブラックマトリクス23が形成されているので、対向基板2の側から入射された投写光が遮光層3の表面で反射した後に迷光としてチャネル領域32に照射することも防止される。
【0054】
本実施の形態では特に、遮光層3により走査線31に沿った方向についての各画素の開口領域が規定されており、遮光性のデータ線35により該データ線35に沿った方向についての各画素の開口領域が規定されており、遮光層3及びデータ線35は、TFT30のチャネル領域32に対する遮光の他に、コントラストの向上、色材の混色防止などの機能を有する。より具体的には、画素電極11は、図1から図4に示すように、対向基板2の側から見て、その縁11aが遮光層3又は遮光性のデータ線35に僅かに重なるように構成されている。データ線35は、図3に示すように、データ線35に沿った遮光層3部分よりも若干幅広に形成されている。そして、ブラックマトリクス23は、図2から図4に示すように、対向基板2の側から見て遮光層3又はデータ線35よりも、その輪郭がデータ線35の内部に後退している。本実施の形態では、データ線35が遮光性を有している構成である。仮に走査線31が遮光性を有し、データ線35が遮光性を有しない材質で構成された場合、データ線の下に遮光層3を形成すれば、遮光層3によりデータ線35に沿った方向の各画素の開口領域が規定され、遮光性の走査線31により走査線31に沿った方向の各画素の開口領域が規定されることが可能である。
【0055】
即ち、図2に示すように、ブラックマトリクス23の輪郭は、対向基板2の側から見てデータ線35よりも、幅LAだけデータ線35の内部に後退している。図3に示すように、ブラックマトリクス23の輪郭は、対向基板2の側から見てデータ線35よりも、幅LBだけデータ線35の内部に後退している。また、図4に示すように、ブラックマトリクス23の輪郭は、対向基板2の側から見て遮光層3よりも、幅LCだけ遮光層3の内部に後退している。即ち、ブラックマトリクス23は、平面的に見てデータ線に包含されるように形成されている。これらの後退幅LA、LB及びLCの具体的な値としては、例えば、約0.5μm以上であることが好ましい。このようにブラックマトリクス23を構成することにより、例えば両基板の位置合わせ精度が1μm程度しか得られなくても、或いはブラックマトリクス23の寸法精度が1μm程度しか得られなくても、ブラックマトリクス23が開口領域にはみ出して各画素における開口率が低下したり不均一になったりする事態を防止できる。従って、特に両基板間の位置ずれが少しでも開口率への影響が非常に大きい超高精細パネルに適用すると、本実施の形態は極めて有利である。
【0056】
尚、図1及び図3に示すように、TFT30以外の領域においても、データ線35に沿ってデータ線35の下側にも遮光層3が設けられているが、この領域では、データ線35により開口領域が規定されているので、遮光層3を省くことも可能である。
【0057】
また図4に示すように、画素電極11には蓄積容量70が夫々設けられている。この蓄積容量70は、より具体的には、チャネル領域32を含む半導体層と同一工程により形成される第1蓄積容量電極32’、ゲート絶縁層33と同一工程により形成される絶縁層33’、走査線31(ゲート電極)と同一工程により形成される容量線31’(第2蓄積容量電極)、第2及び第3層間絶縁層42及び43、並びに第2及び第3層間絶縁層42及び43を介して第2蓄積容量電極31’に対向する画素電極11の一部から構成されている。このように蓄積容量70が設けられているため、デューティー比が小さくても高精細な表示が可能とされる。容量線31’(第2蓄積容量電極)は、図1に示すように、TFTアレイ基板1の面上において走査線31(ゲート電極)と平行に設けられている。尚、遮光層3を蓄積容量70の配線として利用することも可能である。そして、本実施の形態では特に、遮光層3は、図4に示すように、容量線31’をTFTアレイ基板1の側から見て夫々覆う位置にも設けられているので、容量線31’は、各画素の開口領域外に配置される。従って、容量線31’に対向する対向基板1の領域にブラックマトリクス23を設けなくても、この領域において、液晶が白抜けすることはない。
【0058】
以上のように構成された液晶パネル10の全体構成を図5及び図6を参照して説明する。尚、図5は、TFTアレイ基板1をその上に形成された各構成要素と共に対向基板2の側から見た平面図であり、図6は、対向基板2を含めて示す図5のH−H’断面図である。
【0059】
図5において、TFTアレイ基板1の上には、シール材52がその縁に沿って設けられており、その内側に並行して、例えばブラックマトリクス23と同じ或いは異なる材料から成る遮光性の周辺見切り53が設けられている。シール材52の外側の領域には、データ線駆動回路101及び実装端子(外部入力端子)102がTFTアレイ基板1の一辺に沿って設けられており、走査線駆動回路104が、この一辺に隣接する2辺に沿って設けられている。更にTFTアレイ基板1の残る一辺には、画面表示領域の両側に設けられた走査線駆動回路104間をつなぐための複数の配線105が設けられている。また、対向基板2のコーナー部の少なくとも1ヶ所において、TFTアレイ基板1と対向基板2との間で電気的導通をとるための導通剤からなる銀点106が設けられている。そして、図6に示すように、図5に示したシール材52とほぼ同じ輪郭を持つ対向基板2が当該シール材52によりTFTアレイ基板1に固着されている。
【0060】
データ線駆動回路101及び走査線駆動回路104は配線によりデータ線35(ソース電極)及び走査線31(ゲート電極)に夫々電気的接続されている。データ線駆動回路101には、図示しない制御回路から即時表示可能な形式に変換された画像信号が入力され、走査線駆動回路104がパルス的に走査線31に順番にゲート電圧を送るのに合わせて、データ線駆動回路101は画像信号に応じた信号電圧をデータ線35(ソース電極)に送る。本実施の形態では特に、TFT30はp−Si(ポリシリコン)タイプのTFTであるので、TFT30の形成時に同一工程で、 データ線駆動回路101及び走査線駆動回路104を形成することも可能であり、製造上有利である。
【0061】
尚、TFTアレイ基板1上には更に、複数のデータ線35に所定電圧レベルのプリチャージ信号を画像信号に先行して夫々供給するプリチャージ回路、画像信号をサンプリングして複数のデータ線35に夫々供給するサンプリング回路、製造途中や出荷時の当該液晶装置の品質、欠陥等を検査するための検査回路等を形成してもよい。また、データ線駆動回路101及び走査線駆動回路104をTFTアレイ基板1の上に設ける代わりに、例えばTAB(テープオートメイテッドボンディング基板)上に実装された駆動用LSIに、TFTアレイ基板1の周辺部に設けられた異方性導電フィルムを介して電気的及び機械的に接続するようにしてもよい。
【0062】
更にまた、図1から図6には示されていないが、対向基板2の投写光が入射する側及びTFTアレイ基板1の出射光が出射する側には夫々、例えば、TN(ツイステッドネマティック)モード、 STN(スーパーTN)モード、D−STN(ダブル−STN)モード等の動作モードや、ノーマリーホワイトモード/ノーマリーブラックモードの別に応じて、偏光フィルム、位相差フィルム、偏光板などが所定の方向で配置される。
【0063】
以上説明したように、ブラックマトリクス23は、開口領域にはみ出さない輪郭を持つが、このようなブラックマトリクス23の実施の形態について図7を参照して説明する。
【0064】
図7(A)において、図2から図4におけるブラックマトリクス23の一例としてのブラックマトリクス23aの輪郭は、複数の画素電極11を夫々囲む網目状である。このように各画素の開口領域を規定するデータ線35及び遮光層3の輪郭と相似或いは略相似するように、ブラックマトリクス23aを構成すると、開口領域にはみ出さない範囲でブラックマトリクス23の形成領域を大きくすれば、TFT30等の液晶パネル10の内部へ入射しようとする投写光に対するブラックマトリクス23の遮光や反射の機能を向上でき、これに応じて液晶パネル10における温度上昇を抑制できる。また、ブラックマトリクス23の低抵抗化も図れる。更にまた、データ線35及び遮光層3が持つ遮光機能や開口領域を規定する機能を、ブラックマトリクス23にも冗長的に持たせることができ、より信頼性の高い遮光性能が得られる。
【0065】
図7(B)において、図2から図4におけるブラックマトリクス23の他の例としてのブラックマトリクス23bの輪郭は、複数の走査線31に夫々沿った縞状である。このようにブラックマトリクス23bを構成することにより、TFT30等の液晶パネル10内部へ入射しようとする投写光を遮光や反射できるので、液晶パネル10における温度上昇を抑制できる。更に、遮光層3が持つ遮光機能や開口領域を規定する機能を、ブラックマトリクス23bにも冗長的に持たせることが出来る。また、ブラックマトリクス23bは開口領域を規定する機能を持たないので、対向基板2とTFTアレイ基板1を機械的に貼り合わせる際に、対向基板2上のブラックマトリクスが開口領域にはみ出すことにより生じる液晶パネル10の透過率のばらつきを抑制しやすくなる。
【0066】
図7(C)において、図2から図4におけるブラックマトリクス23の他の例としてのブラックマトリクス23cの輪郭は、複数の走査線31に沿って並べられた島状である。このようにブラックマトリクス23cを構成することにより、TFT30等の液晶パネル10内部へ入射しようとする投写光を遮光や反射できるので、液晶パネル10における温度上昇を抑制できる。特にブラックマトリクス23cは開口領域を規定する機能を持たないので、遮光機能を果たすために必要最低限の領域にのみ、即ち他方の基板の側から見て露出した遮光層3の部分を覆う位置にだけ島状にブラックマトリクス23cを形成することにより、対向基板2とTFTアレイ基板1を機械的に貼り合わせる際に、対向基板上のブラックマトリクスが開口領域にはみ出して、液晶パネル10の透過率が低減するのを防止することができる。
【0067】
以上図7(A)から図7(C)に例示したように、ブラックマトリクス23が開口領域にはみ出さない輪郭を持つように、例えば両基板間の位置ずれを見込んでブラックマトリクス23の形成領域を小さめに(即ち、図2から図4に示した後退幅LA、LB及びLCを夫々、0.5μm程度或いはそれ以上の値に)設定しておくことにより、この位置ずれを開口率に影響しないようにできる。更に、従来のCr等と比べて寸法精度が出ない材料をブラックマトリクス23の材料として使用することも可能となる。従って、従来のCr等と比べて反射率が高い、例えばAl等の材料をブラックマトリクス23として使用することも可能となる。ブラックマトリクス23をAl膜等の金属膜や合金膜から構成することにより、例えば90数パーセントといった高反射率が得られので、TFT30等の液晶パネル10内部へ到達しようとする投写光に対するブラックマトリクス23の反射機能を向上できる。この結果、ブラックマトリクス23の形成面積に応じて液晶パネル10の温度上昇を効率的に抑えることができる。図7(A)から図7(C)に示したブラックマトリクス23aから23cでは、この順に形成面積が大きいので、この順で温度上昇を抑える能力も高い。
【0068】
例えば、150Wのメタルハライドランプを投写光の光源と用いて且つ熱線カットや空冷を行わない場合の液晶パネルの温度については、所定条件下で、ブラックマトリクスを従来のCrから構成した場合に80℃程度であったとすれば、同一条件下で、ブラックマトリクス23をAlから構成した場合に70℃程度となり得る。ここで、液晶パネルの温度が70℃程度から80℃程度まで、10℃程度上昇すると、4倍から5倍程度に寿命の加速係数が増加する(これに対応して、例えば液晶やTFT素子の寿命が数千時間から数百時間にまで短くなる)ので、この範囲における10℃程度の温度上昇を抑えることは、液晶パネルの寿命を延ばす上で極めて効率的である。このように、本実施の形態の液晶パネル10は、液晶プロジェクタ用途など、高光強度の光が入射される用途に対して、遮光性能及び液晶寿命の観点から有効である。特に、高速動作するデータ線駆動回路101等の周辺駆動回路が液晶パネル10に内蔵されている場合は、温度上昇によりTFT素子のキャリア移動度が低下し、回路の誤動作を招くため、本実施の形態は周辺駆動回路を内蔵した液晶パネルに極めて効果がある。
【0069】
尚、本実施の形態では、好ましくは遮光層3は、図示しないコンタクトホールを介して所定の配線を経て、定電位源に接続されている。このように構成すれば、遮光層3は定電位とされるので、遮光層3に対向配置されるTFT30に対し遮光層3の電位変動が悪影響を及ぼすことはない。この場合、定電位源の定電位としては、接地電位に等しくてもよいし、対向基板の液晶に対面する側に設けられた対向電極の電位に等しくてもよい。より好ましくは、この定電位源は、液晶パネル10を駆動するための走査線駆動回路104、データ線駆動回路101、サンプリング回路などの周辺駆動回路における、負電源、正電源等の定電位源等とする。このように構成すれば、特別な電位配線や外部入力端子を設ける必要なく、遮光層を定電位にできる。
【0070】
次に以上のように構成された本実施の形態の動作について図1から図5を参照して説明する。
【0071】
先ず、制御回路から画像信号を受けたデータ線駆動回路101は、この画像信号に応じたタイミング及び大きさで信号電圧をデータ線35(ソース電極)に印加し、これと並行して、走査線駆動回路104は、所定タイミングで走査線31(ゲート電極)にゲート電圧をパルス的に順次印加し、TFT30は駆動される。これにより、ゲート電圧がオンとされた時点でソース電圧が印加されたTFT30においては、ソース領域34、チャネル領域32及びドレイン領域36を介して画素電極11に電圧が印加される。そして、この画素電極11の電圧は、ソース電圧が印加された時間よりも例えば3桁も長い時間だけ蓄積容量70(図4参照)により保持される。
【0072】
以上のように、画素電極11に電圧が印加されると、液晶層50におけるこの画素電極11と共通電極21とに挟まれた部分における液晶の配向状態が変化し、ノーマリーホワイトモードであれば、印加された電圧に応じて投写光がこの液晶部分を通過不可能とされ、ノーマリーブラックモードであれば、印加された電圧に応じて投写光がこの液晶部分を通過可能とされ、全体として液晶パネル10からは画像信号に応じたコントラストを持つ光が出射する。
【0073】
特に本実施の形態では、TFT30についての遮光性に優れており、戻り光による悪影響が低減されるため、TFT30のトランジスタ特性が改善されており、しかも開口率及びその均一性に優れているので、最終的には、液晶パネル10により、高コントラストで高画質の画像を表示することが可能となる。
【0074】
以上説明した液晶パネル10は、カラー液晶プロジェクタに適用されるため、3つの液晶パネル10がRGB用のライトバルブとして夫々用いられ、各パネルには夫々RGB色分解用のダイクロイックミラーを介して分解された各色の光が投写光として夫々入射されることになる。従って、各実施の形態では、対向基板2に、カラーフィルタは設けられていない。しかしながら、液晶パネル10においてもブラックマトリックス23の形成されていない画素電極11に対向する所定領域にRGBのカラーフィルタをその保護膜と共に、対向基板2上に形成してもよい。このようにすれば、液晶プロジェクタ以外の直視型や反射型のカラー液晶テレビなどのカラー液晶装置に本実施の形態の液晶パネルを適用できる。更に、対向基板2上に1画素1個対応するようにマイクロレンズを形成してもよい。このようにすれば、入射光の集光効率を向上することで、明るい液晶パネルが実現できる。更にまた、対向基板2上に、何層もの屈折率の相違する干渉層を堆積することで、光の干渉を利用して、RGB色を作り出すダイクロイックフィルタを形成してもよい。このダイクロイックフィルタ付き対向基板によれば、より明るいカラー液晶パネルが実現できる。
【0075】
液晶パネル10では、従来と同様に投写光を対向基板2の側から入射することとしたが、遮光層3が存在するので、TFTアレイ基板1の側から投写光を入射し、対向基板2の側から出射するようにしても良い。即ち、このように液晶パネル10を液晶プロジェクタに取り付けても、チャネル領域32に光が入射することを防ぐことが出来、高画質の画像を表示することが可能である。ここで、従来は、TFTアレイ基板1の裏面側での反射を防止するために、反射防止用のAR被膜された偏光板を別途配置したり、ARフィルムを貼り付ける必要があった。しかし、本実施の形態では、TFTアレイ基板1の表面とチャネル領域32との間に遮光層3が形成されているため、このようなAR被膜された偏光板やARフィルムを用いたり、TFTアレイ基板1そのものをAR処理した基板を使用する必要が無くなる。従って、本実施の形態によれば、材料コストを削減でき、また偏光板貼り付け時に、ごみ、傷等により、歩留まりを落とすことがなく大変有利である。
【0076】
液晶パネル10において、TFTアレイ基板1側における液晶分子の配向不良を抑制するために、第3層間絶縁層43の上に更に平坦化膜をスピンコート等で塗布してもよく、又はCMP処理を施してもよい。或いは、第3層間絶縁層43を平坦化膜で形成してもよい。
【0077】
また、液晶パネル10のスイッチング素子は、正スタガ型又はコプラナー型のp−SiTFTであるとして説明したが、逆スタガ型のTFTやa−SiTFT等の他の形式のTFTに対しても、本実施の形態は有効である。
【0078】
更に、液晶パネル10においては、一例として液晶層50をネマティック液晶から構成したが、液晶を高分子中に微小粒として分散させた高分子分散型液晶を用いれば、配向膜12及び22、並びに前述の偏光フィルム、偏光板等が不要となり、光利用効率が高まることによる液晶パネルの高輝度化や低消費電力化の利点が得られる。更に、画素電極11をAl等の反射率の高い金属膜から構成することにより、液晶パネル10を反射型液晶装置に適用する場合には、電圧無印加状態で液晶分子がほぼ垂直配向されたSH(スーパーホメオトロピック)型液晶などを用いても良い。更にまた、液晶パネル10においては、液晶層50に対し垂直な電界(縦電界)を印加するように対向基板2の側に共通電極21を設けているが、液晶層50に平行な電界(横電界)を印加するように一対の横電界発生用の電極から画素電極11を夫々構成する(即ち、対向基板2の側には縦電界発生用の電極を設けることなく、TFTアレイ基板1の側に横電界発生用の電極を設ける)ことも可能である。このように横電界を用いると、縦電界を用いた場合よりも視野角を広げる上で有利である。その他、各種の液晶材料(液晶相)、動作モード、液晶配列、駆動方法等に本実施の形態を適用することが可能である。
【0079】
(製造プロセス)
次に、以上のような構成を持つ液晶パネル10の製造プロセスについて図8及び図9を参照して説明する。尚、図8及び図9は、各工程におけるTFTアレイ基板側の各層を図2の断面図に対応させて示す工程図である。
【0080】
図8の工程(1)に示すように、石英基板、ハードガラス等のTFTアレイ基板1を用意する。ここで、好ましくはN2(窒素)等の不活性ガス雰囲気且つ約900〜1300℃の高温でアニール処理し、後に実施される高温プロセスにおけるTFTアレイ基板1に生じる歪みが少なくなるように前処理しておく。即ち、製造プロセスにおける最高温で高温処理される温度に合わせて、事前にTFTアレイ基板1を同じ温度かそれ以上の温度で熱処理しておく。
【0081】
このように処理されたTFTアレイ基板1の全面に、不透明な高融点金属であるTi、Cr、W、Ta、Mo及びPdのうちの少なくとも一つを含む金属単体、合金、金属シリサイド等をスパッタ等により、1000〜3000Å程度の層厚の遮光膜を形成する。続いて、該形成された遮光膜上にフォトリソグラフィにより遮光層3のパターンに対応するレジストマスクを形成し、該レジストマスクを介して遮光膜に対しエッチングを行うことにより、遮光層3を形成する。
【0082】
尚、遮光層3は、少なくともTFT30の半導体層のうちチャンネル領域32、ソース領域34及びドレイン領域36並びに走査線31及び容量線31’をTFTアレイ基板1の裏面から見て覆うように形成される。
【0083】
次に図8の工程(2)に示すように、遮光層3の上に、例えば、常圧又は減圧CVD法等によりTEOS(テトラ・エチル・オルソ・シリケート)ガス、TEB(テトラ・エチル・ボートレート)ガス、TMOP(テトラ・メチル・オキシ・フォスレート)ガス等を用いて、NSG、PSG、BSG、BPSGなどのシリケートガラス膜、窒化シリコン膜や酸化シリコン膜等からなる第1層間絶縁層41を形成する。第1層間絶縁層41の層厚は、約500〜15000Å、好ましくは約6000〜8000Åの厚さとなる。或いは、熱酸化膜を形成した後、更に減圧CVD法等により高温酸化シリコン膜(HTO膜)や窒化シリコン膜を約500Åの比較的薄い厚さに堆積し、厚さ約2000Åの多層構造を持つ第1層間絶縁層41を形成してもよい。更に、このようなシリケートガラス膜に重ねて又は代えて、SOG(スピンオンガラス:紡糸状ガラス)をスピンコートして又はCMP(Chemical Mechanical Polishing)処理を施すことにより、平坦な膜を形成してもよい。このように、第1層間絶縁層41の上面をスピンコート処理又はCMP処理により平坦化しておけば、後に上側にTFT30を形成し易いという利点が得られる。
【0084】
尚、第1層間絶縁層41に対し、約900℃のアニール処理を施すことにより、汚染を防ぐと共に平坦化してもよい。
【0085】
次に図8の工程(3)に示すように、第1層間絶縁層41の上に、約450〜550℃、好ましくは約500℃の比較的低温環境中で、流量約400〜600cc/minのモノシランガス、ジシランガス等を用いた減圧CVD(例えば、圧力約20〜40PaのCVD)により、a−Si(アモルファスシリコン)膜を形成する。その後、窒素雰囲気中で、約600〜700℃にて約1〜72時間、好ましくは、4〜6時間のアニール処理を施することにより、p−Si(ポリシリコン)膜を約500〜2000Åの厚さ、好ましくは約1000Åの厚さとなるまで固相成長させる。この際、nチャネル型のTFT30を作成する場合には、Sb(アンチモン)、As(砒素)、P(リン)などのV族元素のドーパントを僅かにイオン注入等によりドープする。また、TFT30をpチャネル型とする場合には、Al(アルミニウム)、B(ボロン)、Ga(ガリウム)、In(インジウム)などのIII族元素のドーパントを僅かにイオン注入等によりドープする。尚、a−Si膜を経ないで、減圧CVD法等によりp−Si膜を直接形成しても良い。或いは、減圧CVD法等により堆積したp−Si膜にシリコンイオンを打ち込んで一旦非晶質化(アモルファス化)し、その後アニール処理等により再結晶化させてp−Si膜を形成しても良い。
【0086】
次に図8の工程(4)に示すように、チャネル領域32を含む半導体層を約900〜1300℃の温度、好ましくは約1000℃の温度により熱酸化することにより、約300Åの比較的薄い厚さの熱酸化膜を形成し、更に減圧CVD法等により高温酸化シリコン膜(HTO膜)や窒化シリコン膜を約500Åの比較的薄い厚さに堆積し、多層構造を持つゲート絶縁層33を形成する。この結果、半導体層の厚さは、約300〜1500Åの厚さ、好ましくは約350〜450Åの厚さとなり、ゲート絶縁層33の厚さは、約200〜1500Åの厚さ、好ましくは約300Åの厚さとなる。このように高温熱酸化時間を短くすることにより、特に8インチ程度の大型ウエーハを使用する場合に熱によるそりを防止することができる。但し、半導体層を熱酸化することのみにより、単一層構造を持つゲート絶縁層33を形成してもよい。
【0087】
次に図8の工程(5)に示すように、チャネル領域32を含む半導体層上にゲート絶縁層33を介して、減圧CVD法等によりp−Siを堆積した後、フォトリソグラフィ工程、エッチング工程等により、走査線31(ゲート電極)を形成する。
【0088】
但し、走査線31(ゲート電極)を、p−Si層ではなく、Al等の金属膜又は金属シリサイド膜から形成してもよいし、若しくはこれらの金属膜又は金属シリサイド膜とp−Si膜を組み合わせて多層に形成してもよい。この場合、走査線31(ゲート電極)を、ブラックマトリクス23が覆う領域の一部又は全部に対応する遮光膜として配置すれば、金属膜や金属シリサイド膜の持つ遮光性により、ブラックマトリクス23の一部を省略することも可能となる。この場合特に、対向基板2とTFTアレイ基板1との貼り合わせずれによる画素開口率の低下を防ぐことが出来る利点がある。
【0089】
次に図9の工程(6)に示すように、TFT30をLDD構造を持つnチャネル型のTFTとする場合、半導体層(p−Si層)に、先ずソース領域34及びドレイン領域36のうちチャネル側に夫々隣接する一部を構成する低濃度ドープ領域を形成するために、走査線31(ゲート電極)を拡散マスクとして、PなどのV族元素のドーパントを低濃度で(例えば、Pイオンを1〜3×1013/cm2のドーズ量にて)ドープし、続いて、走査線31(ゲート電極)よりも幅の広いマスクでレジスト層を走査線31(ゲート電極)上に形成した後、同じくPなどのV族元素のドーパントを高濃度で(例えば、Pイオンを1〜3×1015/cm2のドーズ量にて)ドープする。また、TFT30をpチャネル型とする場合、半導体層(p−Si層)に、ソース領域34及びドレイン領域36を形成するために、BなどのIII族元素のドーパントを用いてドープする。このようにLDD構造とした場合、ショートチャネル効果を低減できる利点が得られる。尚、このように低濃度と高濃度の2段階に分けて、ドープを行わなくても良い。例えば、低濃度のドープを行わずに、オフセット構造のTFTとしてもよく、走査線31(ゲート電極)をマスクとして、Pイオン、Bイオン等を用いたイオン注入技術によりセルフアライン型のTFTとしてもよい。
【0090】
これらの工程と並行して、nチャネル型p−SiTFT及びpチャネル型p−SiTFTから構成されるCMOS(相補型MOS)構造を持つデータ線駆動回路101及び走査線駆動回路104をTFTアレイ基板1上の周辺部に形成する。 このように、TFT30はp−SiTFTであるので、TFT30の形成時にほぼ同一工程で、データ線駆動回路101及び走査線駆動回路104を形成することができ、製造上有利である。
【0091】
次に図9の工程(7)に示すように、走査線31(ゲート電極)を覆うように、例えば、常圧又は減圧CVD法やTEOSガス等を用いて、NSG、PSG、BSG、BPSGなどのシリケートガラス膜、窒化シリコン膜や酸化シリコン膜等からなる第2層間絶縁層42を形成する。第2層間絶縁層42の層厚は、約5000〜15000Åが好ましい。そして、ソース領域34及びドレイン領域36を活性化するために約1000℃のアニール処理を20分程度行った後、データ線31(ソース電極)に対するコンタクトホール37を、反応性エッチング、反応性イオンビームエッチング等のドライエッチングにより形成する。この際、反応性エッチング、反応性イオンビームエッチングのような異方性エッチングにより、コンタクトホール37を開孔した方が、開孔形状をマスク形状とほぼ同じにできるという利点がある。但し、ドライエッチングとウエットエッチングとを組み合わせて開孔すれば、コンタクトホール37をテーパ状にできるので、配線接続時の断線を防止できるという利点が得られる。また、走査線31(ゲート電極)を図示しない配線と接続するためのコンタクトホールも、コンタクトホール37と同一の工程により第2層間絶縁層42に開ける。
【0092】
次に図9の工程(8)に示すように、第2層間絶縁層42の上に、スパッタリング処理等により、遮光性のAl等の低抵抗金属や金属シリサイド等を、約1000〜5000Åの厚さに堆積し、更にフォトリソグラフィ工程、エッチング工程等により、データ線35(ソース電極)を形成する。
【0093】
次に図9の工程(9)に示すように、データ線35(ソース電極)上を覆うように、例えば、常圧又は減圧CVD法やTEOSガス等を用いて、NSG、PSG、BSG、BPSGなどのシリケートガラス膜、窒化シリコン膜や酸化シリコン膜等からなる第3層間絶縁層43を形成する。第3層間絶縁層43の層厚は、約5000〜15000Åが好ましい。或いは、このようなシリケートガラス膜に代えて又は重ねて、有機膜やSOG(スピンオンガラス)をスピンコートして、若しくは又はCMP処理を施して、平坦な膜を形成してもよい。
【0094】
更に、画素電極11とドレイン領域36とを電気的接続するためのコンタクトホール38を、反応性エッチング、反応性イオンビームエッチング等のドライエッチングにより形成する。この際、反応性エッチング、反応性イオンビームエッチングのような異方性エッチングにより、コンタクトホール38を開孔した方が、開孔形状をマスク形状とほぼ同じにできるという利点が得られる。但し、ドライエッチングとウエットエッチングとを組み合わせて開孔すれば、コンタクトホール38をテーパ状にできるので、配線接続時の断線を防止できるという利点が得られる。
【0095】
次に図9の工程(10)に示すように、第3層間絶縁層43の上に、スパッタリング処理等により、ITO膜等の透明導電性薄膜を、約500〜2000Åの厚さに堆積し、更にフォトリソグラフィ工程、エッチング工程等により、画素電極11を形成する。尚、当該液晶パネル10を反射型の液晶装置に用いる場合には、Al等の反射率の高い不透明な材料から画素電極11を形成してもよい。
【0096】
続いて、画素電極11の上にポリイミド系の配向膜の塗布液を塗布した後、所定のプレティルト角を持つように且つ所定方向でラビング処理を施すこと等により、図1に示した配向膜12が形成される。
【0097】
他方、図2から図4に示した対向基板2については、ガラス基板等が先ず用意され、図7に例示した領域に、ブラックマトリクス23及び遮光性の周辺見切り53が、例えば金属クロムをスパッタリングした後、フォトリソグラフィ工程、エッチング工程を経て形成される。尚、ブラックマトリクス23及び周辺見切り53は、Cr、Ni、Alなどの金属材料の他、カーボンやTiをフォトレジストに分散した樹脂ブラックなどの材料から形成してもよい。
【0098】
その後、対向基板2の全面にスパッタリング処理等により、ITO等の透明導電性薄膜を、約500〜2000Åの厚さに堆積することにより、共通電極21を形成する。更に、共通電極21の全面にポリイミド系の配向膜の塗布液を塗布した後、所定のプレティルト角を持つように且つ所定方向でラビング処理を施すこと等により、配向膜22が形成される。
【0099】
最後に、上述のように各層が形成されたTFTアレイ基板1と対向基板2とは、配向膜12及び22が対面するようにシール材52により貼り合わされ、真空吸引等により、両基板間の空間に、例えば複数種類のネマティック液晶を混合してなる液晶が吸引されて、所定層厚の液晶層50が形成される。
【0100】
尚、図4に示した蓄積容量70については、第1蓄積容量電極32’を上述のチャネル領域32を含むチャネル層と同一工程により第1層間絶縁層41上に形成し、その上に絶縁層33’を上述のゲート絶縁層33と同一工程により形成し、更にその上に容量線31’(第2蓄積容量電極)を走査線31と同一工程により形成すれば良い。
【0101】
以上の製造プロセスにより、前述の液晶パネル10が完成する。
【0102】
(電子機器)
次に、以上詳細に説明した液晶パネル10を備えた電子機器の実施の形態について図10から図14を参照して説明する。
【0103】
先ず図10に、このように液晶パネル10を備えた電子機器の概略構成を示す。
【0104】
図10において、電子機器は、表示情報出力源1000、表示情報処理回路1002、駆動回路1004、液晶パネルの一例たる液晶パネル10、クロック発生回路1008並びに電源回路1010を備えて構成されている。表示情報出力源1000は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、光ディスク装置などのメモリ、テレビ信号を同調して出力する同調回路等を含み、クロック発生回路1008からのクロック信号に基づいて、所定フォーマットの画像信号などの表示情報を表示情報処理回路1002に出力する。表示情報処理回路1002は、増幅・極性反転回路、相展開回路、ローテーション回路、ガンマ補正回路、クランプ回路等の周知の各種処理回路を含んで構成されており、クロック信号に基づいて入力された表示情報からデジタル信号を順次生成し、クロック信号CLKと共に駆動回路1004に出力する。駆動回路1004は、液晶パネル10を駆動する。電源回路1010は、上述の各回路に所定電源を供給する。尚、液晶パネル10を構成するTFTアレイ基板の上に、駆動回路1004を搭載してもよく、これに加えて表示情報処理回路1002を搭載してもよい。
【0105】
次に図11から図14に、このように構成された電子機器の具体例を夫々示す。
【0106】
図11において、電子機器の一例たる液晶プロジェクタ1100は、上述した駆動回路1004がTFTアレイ基板上に搭載された液晶パネル10を含む液晶表示モジュールを3個用意し、夫々RGB用のライトバルブ10R、10G及び10Bとして用いたプロジェクタとして構成されている。液晶プロジェクタ1100では、メタルハライドランプ等の白色光源のランプユニット1102から投写光が発せられると、3枚のミラー1106及び2枚のダイクロイックミラー1108によって、RGBの3原色に対応する光成分R、G、Bに分けられ、各色に対応するライトバルブ10R、10G及び10Bに夫々導かれる。この際特にB光は、長い光路による光損失を防ぐために、入射レンズ1122、リレーレンズ1123及び出射レンズ1124からなるリレーレンズ系1121を介して導かれる。そして、ライトバルブ10R、10G及び10Bにより夫々変調された3原色に対応する光成分は、ダイクロイックプリズム1112により再度合成された後、投写レンズ1114を介してスクリーン1120にカラー画像として投写される。
【0107】
本実施の形態では特に、遮光層がTFTの下側にも設けられているため、当該液晶パネル10からの投写光に基づく液晶プロジェクタ内の投写光学系による反射光、投写光が通過する際のTFTアレイ基板の表面からの反射光、他の液晶パネルから出射した後にダイクロイックプリズム1112を突き抜けてくる投写光の一部(R光及びG光の一部)等が、戻り光としてTFTアレイ基板の側から入射しても、画素電極のスイッチング用のTFT等のチャネルに対する遮光を十分に行うことができる。このため、小型化に適したプリズムを投写光学系に用いても、各液晶パネルのTFTアレイ基板とプリズムとの間において、戻り光防止用のARフィルムを貼り付けたり、偏光板にAR被膜処理を施したりすることが不要となるので、構成を小型且つ簡易化する上で大変有利である。
【0108】
図12において、電子機器の他の例たるマルチメディア対応のラップトップ型のパーソナルコンピュータ(PC)1200は、上述した液晶パネル10がトップカバーケース内に備えられており、更にCPU、メモリ、モデム等を収容すると共にキーボード1202が組み込まれた本体1204を備えている。
【0109】
図13において、電子機器の他の例たるページャ1300は、金属フレーム1302内に前述の駆動回路1004がTFTアレイ基板上に搭載されて液晶表示モジュールをなす液晶パネル10が、バックライト1306aを含むライトガイド1306、回路基板1308、第1及び第2のシールド板1310及び1312、二つの弾性導電体1314及び1316、並びにフィルムキャリアテープ1318と共に収容されている。この例の場合、前述の表示情報処理回路1002(図10参照)は、回路基板1308に搭載してもよく、液晶パネル10のTFTアレイ基板上に搭載してもよい。更に、前述の駆動回路1004を回路基板1308上に搭載することも可能である。
【0110】
尚、図13に示す例はページャであるので、回路基板1308等が設けられている。しかしながら、駆動回路1004や更に表示情報処理回路1002を搭載して液晶表示モジュールをなす液晶パネル10の場合には、金属フレーム1302内に液晶パネル10を固定したものを液晶装置として、或いはこれに加えてライトガイド1306を組み込んだバックライト式の液晶装置として、生産、販売、使用等することも可能である。
【0111】
また図14に示すように、駆動回路1004や表示情報処理回路1002を搭載しない液晶パネル10の場合には、駆動回路1004や表示情報処理回路1002を含むIC1324がポリイミドテープ1322上に実装されたTCP(Tape Carrier Package)1320に、TFTアレイ基板1の周辺部に設けられた異方性導電フィルムを介して物理的且つ電気的に接続して、液晶装置として、生産、販売、使用等することも可能である。
【0112】
以上図11から図14を参照して説明した電子機器の他にも、液晶テレビ、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、エンジニアリング・ワークステーション(EWS)、携帯電話、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた装置等などが図10に示した電子機器の例として挙げられる。
【0113】
以上説明したように、本実施の形態によれば、高品位の画像表示が可能で寿命が長い液晶パネル10を備えた各種の電子機器を実現できる。
【0114】
【発明の効果】
本発明に記載の液晶パネルによれば、TFTのチャネル形成用領域は、一方の基板側から入射される戻り光等について、遮光層により遮光される。また、遮光膜から延設された延設部分は前記画素電極の少なくとも一部の開口領域を規定するように配置されているため、遮光膜により開口領域が規定された部分に対して、別部材により開口領域を決めるための遮光性を有する膜を形成しなくてもよい。
【0115】
本発明に記載の液晶パネルによれば、開口領域は遮光膜と遮光性を有する配線により規定されるため、別部材により開口領域を規定するための遮光性を有する膜を形成しなくてもよい。
【0116】
本発明に記載の液晶パネルによれば、TFTのチャネル形成用領域は、他方の基板の側から入射される投写光等については、遮光性のデータ線により遮光されており、一方の基板側から入射される戻り光等については、遮光層により遮光されている。よって、TFTのチャネル形成用領域はこれらの遮光性のデータ線及び遮光層により遮光されることになり、チャネル形成領域への光の入射を防ぐことができる。
【0117】
本発明に記載の液晶パネルによれば、ブラックマトリクスは、遮光の目的のために最低限設けておけば足りるので、一対の基板間の位置ずれにより、各画素における開口率やその均一性が低下することはない。更に、寸法精度は出ないが反射率が高い例えばAl等の材料をブラックマトリクスとして使用することにより、液晶パネルの温度上昇を効率的に抑えることができる。これらの結果、高品位の画像表示が可能となり、液晶やTFT素子の寿命を長くすることも可能となる。
【0118】
本発明に記載の液晶パネルによれば、容量線に面する部分で液晶が白抜けする事態を未然に防げるので、高品位の画像表示が可能となる。
【0119】
本発明に記載の液晶パネルによれば、網目状の輪郭を持つブラックマトリクスで投写光を反射することにより、液晶パネルにおける温度上昇を抑制でき、液晶やTFT素子の寿命を長くできる。
【0120】
本発明に記載の液晶パネルによれば、形成が比較的容易な縞状の輪郭を持つブラックマトリクスで投写光を反射することにより、液晶パネルにおける温度上昇を抑制でき、液晶やTFT素子の寿命を長くできる。
【0121】
本発明に記載の液晶パネルによれば、形成が比較的容易な島状の輪郭を持つブラックマトリクスで投写光を反射することにより、液晶パネルにおける温度上昇を抑制でき、液晶やTFT素子の寿命を長くできる。
【0122】
本発明に記載の液晶パネルによれば、一対の基板の位置合せ精度やブラックマトリクスの寸法精度が多少悪くても、実践上不都合は生じないので、寸法精度は出ないが反射率の高いAl等の金属をブラックマトリクスに用いることが可能となる。
【0123】
本発明に記載の液晶パネルによれば、Al膜から構成されたブラックマトリクスで投写光を反射でき、液晶パネルにおける温度上昇を抑制でき、液晶やTFT素子の寿命を長くできる。
【0124】
本発明に記載の液晶パネルによれば、遮光層は定電位とされ、TFTに対し遮光層の電位変動が悪影響を及ぼすことはないので、TFTの特性が劣化することなく、高品位の画像表示が可能となる。
【0125】
本発明に記載の液晶パネルによれば、定電位源は、周辺駆動回路における定電位源であるので、特別な電位配線や外部入力端子を設ける必要なく、遮光層を定電位にでき、比較的容易に遮光層の電位変動がTFTに悪影響を及ぼさない構成が実現できる。
【0126】
本発明に記載の液晶パネルによれば、遮光層は、Ti、Cr、W、Ta、Mo及びPdのうちの少なくとも一つを含むので、製造過程で、遮光層が破壊されたり溶融しないようにでき、信頼性の高い液晶パネルを得られる。
【0127】
本発明に記載の電子機器によれば、高品位の画像表示が可能で寿命が長い液晶プロジェクタ、パーソナルコンピュータ、ページャ等の様々な電子機器を実現可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による液晶パネルの実施の形態に備えられる、データ線、走査線、画素電極、遮光層等が形成されたTFTアレイ基板の平面図である。
【図2】 図1のA−A’断面を対向基板等と共に示す液晶パネルの断面図である。
【図3】 図1のB−B’断面を対向基板等と共に示す液晶パネルの断面図である。
【図4】 図1のC−C’断面を対向基板等と共に示す液晶パネルの断面図である。
【図5】 図1の液晶装置の全体構成を示す平面図である。
【図6】 図1の液晶装置の全体構成を示す断面図である。
【図7】 液晶パネルの実施の形態に備えられるブラックマトリクスの各種の例を示す平面図である。
【図8】 液晶パネルの実施の形態の製造プロセスを図2に示した部分について順を追って示す工程図(その1)である。
【図9】 液晶パネルの実施の形態の製造プロセスを図2に示した部分について順を追って示す工程図(その2)である。
【図10】 本発明による電子機器の実施の形態の概略構成を示すブロック図である。
【図11】 電子機器の一例としての液晶プロジェクタを示す断面図である。
【図12】 電子機器の他の例としてのパーソナルコンピュータを示す正面図である。
【図13】 電子機器の一例としてのページャを示す分解斜視図である。
【図14】 電子機器の一例としてのTCPを用いた液晶装置を示す斜視図である。
【符号の説明】
1…TFTアレイ基板
2…対向基板
3…遮光層
10…液晶パネル
11…画素電極
12…配向膜
21…共通電極
22…配向膜
23…ブラックマトリクス
30…TFT
31…走査線(ゲート電極)
32…チャネル領域(半導体層)
33…ゲート絶縁層
34…ソース領域
35…データ線(ソース電極)
36…ドレイン領域
37、38…コンタクトホール
41…第1層間絶縁層
42…第2層間絶縁層
43…第3層間絶縁層
50…液晶層
52…シール材
53…周辺見切り
70…蓄積容量
101…データ線駆動回路
104…走査線駆動回路
Claims (14)
- 一対の基板間に液晶が挟持されてなり、該一対の基板の一方の基板上には、複数のデータ線と、該データ線に接続された薄膜トランジスタと、該薄膜トランジスタに対応して設けられマトリクス状に形成された画素電極とを有する液晶パネルにおいて、前記データ線の下側に位置する前記薄膜トランジスタのチャネル形成領域と、前記薄膜トランジスタの少なくとも前記チャネル形成領域の下側に形成され、前記データ線と交差する方向に延設されて、前記画素電極と前記画素電極に隣接する画素電極との間の間隙を覆う延設部分を有する前記一方の基板上に形成された遮光膜とを備え、前記データ線は遮光性を有し、かつ前記チャネル形成領域を覆うようにその上側に形成されてなり、該データ線と前記一方の基板上の遮光膜とにより前記画素電極の開口領域が規定されてなることを特徴とする液晶パネル。
- 前記一方の基板上の遮光膜は前記データ線に沿って延設された延設部分を有し、前記データ線の幅は前記延設部分の幅よりも幅広に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の液晶パネル。
- 一対の基板間に液晶が挟持されてなり、該一対の基板の一方の基板上には、複数の走査線と、該走査線に接続された薄膜トランジスタと、該薄膜トランジスタに対応して設けられマトリクス状に形成された画素電極とを有する液晶パネルにおいて、前記走査線の下側に位置する前記薄膜トランジスタのチャネル形成領域と、前記薄膜トランジスタの少なくとも前記チャネル形成領域の下側に形成され、前記走査線と交差する方向に延設されて、前記画素電極と前記画素電極に隣接する画素電極との間の間隙を覆う延設部分を有する前記一方の基板上に形成された遮光膜とを備え、前記走査線は遮光性を有し、かつ前記チャネル形成領域を覆うようにその上側に形成されてなり、該走査線と前記一方の基板上の遮光膜とにより前記画素電極の開口領域が規定されることを特徴とする液晶
パネル。 - 前記一方の基板上には、前記複数の走査線と並行に夫々設けられており前記複数の画素電極に所定容量を夫々付与する複数の容量線とを更に備えており、前記一方の基板上の遮光膜は、前記複数の容量線を覆うように設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の液晶パネル。
- 前記一方の基板上の遮光膜は、容量線を兼ねることを特徴とする請求項4に記載の液晶パネル。
- 前記一対の基板の他方の基板上には、遮光膜が配置されてなり、前記他方の基板上の遮光膜は、平面的に見て前記一方の基板上の遮光膜あるいは前記遮光性を有する配線により包含されるように配置されてなることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の液晶パネル。
- 前記他方の基板上の遮光膜の輪郭は、前記一方の基板上にマトリクス状に設けられた複数の画素電極を夫々囲む網目状であることを特徴とする請求項6に記載の液晶パネル。
- 前記他方の基板上の遮光膜は、前記複数の走査線に夫々沿った縞状であることを特徴とする請求項6に記載の液晶パネル。
- 前記他方の基板上の遮光膜は、前記複数の走査線に沿って並べられた複数の島状であることを特徴とする請求項6に記載の液晶パネル。
- 前記他方の基板上の遮光膜は、前記開口領域の周縁から0.5μm以上後退していることを特徴とする請求項6から9のいずれかに記載の液晶パネル。
- 前記他方の基板上の遮光膜は、前記データ線の領域内に配置されると共に前記データ線に沿って形成される遮光部を有することを特徴とする請求項6から10のいずれかに記載の液晶パネル。
- 請求項1から11のいずれかに記載の液晶パネルを備えたことを特徴とする電子機器。
- 基板上に複数のデータ線と、該データ線に接続された薄膜トランジスタと、該薄膜トランジスタに対応して設けられマトリクス状に形成された画素電極とを有する液晶パネル用TFTアレイ基板において、前記データ線の下側に位置する前記薄膜トランジスタのチャネル形成領域と、前記薄膜トランジスタの少なくとも前記チャネル形成領域の下側に形成され、前記データ線と交差する方向に延設されて、前記画素電極と前記画素電極に隣接する画素電極との間の間隙を覆う延設部分を有する前記基板上に形成された遮光膜とを備え、前記データ線は遮光性を有し、かつ前記チャネル形成領域を覆うようにその上側に形成されてなり、該データ線と前記基板上の遮光膜とにより前記画素電極の開口領域が規定されてなることを特徴とする液晶パネル用TFTアレイ基板。
- 基板上に複数の走査線と、該走査線に接続された薄膜トランジスタと、該薄膜トランジスタに対応して設けられマトリクス状に形成された画素電極とを有する液晶パネル用TFTアレイ基板おいて、前記走査線の下側に位置する前記薄膜トランジスタのチャネル形成領域と、前記走査線と交差する方向に延設されて、前記画素電極と前記画素電極に隣接する画素電極との間の間隙を覆う延設部分を有する前記基板上に形成された遮光膜とを備え、前記走査線は遮光性を有し、かつ前記チャネル形成領域を覆うようにその上側に形成されてなり、該走査線と前記基板上の遮光膜とにより前記画素電極の開口領域が規定されることを特徴とする液晶パネル用TFTアレイ基板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32651697A JP3674274B2 (ja) | 1997-11-27 | 1997-11-27 | 液晶パネル、液晶パネル用tftアレイ基板及び電子機器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32651697A JP3674274B2 (ja) | 1997-11-27 | 1997-11-27 | 液晶パネル、液晶パネル用tftアレイ基板及び電子機器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11160692A JPH11160692A (ja) | 1999-06-18 |
JP3674274B2 true JP3674274B2 (ja) | 2005-07-20 |
Family
ID=18188714
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32651697A Expired - Lifetime JP3674274B2 (ja) | 1997-11-27 | 1997-11-27 | 液晶パネル、液晶パネル用tftアレイ基板及び電子機器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3674274B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3731460B2 (ja) * | 2000-08-31 | 2006-01-05 | セイコーエプソン株式会社 | 電気光学装置およびプロジェクタ |
JP2006003534A (ja) * | 2004-06-16 | 2006-01-05 | Sony Corp | 対向基板及びその製造方法、並びに液晶表示装置 |
KR101904169B1 (ko) | 2011-01-17 | 2018-11-14 | 삼성디스플레이 주식회사 | 액정 표시 장치 |
JP5526187B2 (ja) * | 2012-05-07 | 2014-06-18 | 株式会社半導体エネルギー研究所 | 表示装置 |
-
1997
- 1997-11-27 JP JP32651697A patent/JP3674274B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH11160692A (ja) | 1999-06-18 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR100386050B1 (ko) | 전기 광학 장치 및 그 제조 방법 및 전자 기기 | |
KR100506566B1 (ko) | 액정 패널 | |
JP3744227B2 (ja) | 電気光学装置及びその製造方法並びに電子機器 | |
JP3786515B2 (ja) | 液晶装置及びその製造方法並びに電子機器 | |
JP4396599B2 (ja) | 液晶装置及び電子機器並びに投射型表示装置 | |
JP4050377B2 (ja) | 液晶装置及び電子機器並びに投射型表示装置 | |
JP4206518B2 (ja) | 電気光学装置及びその製造方法並びに電子機器 | |
JP3791338B2 (ja) | 電気光学装置及びその製造方法並びに投射型表示装置 | |
JP3551778B2 (ja) | 電気光学装置、電気光学装置用基板、電気光学装置の製造方法並びに電子機器 | |
JP4371089B2 (ja) | 液晶装置およびそれを用いた表示装置 | |
JP3674274B2 (ja) | 液晶パネル、液晶パネル用tftアレイ基板及び電子機器 | |
JP3731368B2 (ja) | 電気光学装置及びその製造方法並びに電子機器 | |
JP3791225B2 (ja) | 電気光学パネル及び電子機器 | |
JP3837951B2 (ja) | 電気光学パネル及び電子機器 | |
JP3991567B2 (ja) | 電気光学装置及び電子機器 | |
JP3642326B2 (ja) | 液晶パネル、電子機器、及びtftアレイ基板 | |
JP5168254B2 (ja) | 液晶装置及び電子機器 | |
JP4139530B2 (ja) | 電気光学装置及び電子機器 | |
JPH11183934A (ja) | 液晶パネル及びその製造方法並びに電子機器 | |
JP4400239B2 (ja) | 電気光学装置及び電子機器 | |
JP4522666B2 (ja) | Tftアレイ基板、液晶パネル及び液晶プロジェクタ | |
JP3788086B2 (ja) | 電気光学装置およびそれを用いた表示装置 | |
JP3736230B2 (ja) | 電気光学装置、その製造方法及び電子機器 | |
JP3664170B2 (ja) | 電気光学装置及び電子機器 | |
JP3575481B2 (ja) | 液晶装置及びその製造方法並びに電子機器 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040203 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20040401 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20050405 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20050418 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090513 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100513 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110513 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120513 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130513 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140513 Year of fee payment: 9 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |