JPH11311743A - 回折光学素子を用いたズームレンズ及びそれを用いた撮像装置 - Google Patents
回折光学素子を用いたズームレンズ及びそれを用いた撮像装置Info
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- JPH11311743A JPH11311743A JP10120289A JP12028998A JPH11311743A JP H11311743 A JPH11311743 A JP H11311743A JP 10120289 A JP10120289 A JP 10120289A JP 12028998 A JP12028998 A JP 12028998A JP H11311743 A JPH11311743 A JP H11311743A
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Abstract
つつ、広角側から望遠側に至るまで回折面に対する光束
の入射角を極力小さく抑え、さらに光束に対するDOE
のグレーティング本数を十分確保した高性能のズームレ
ンズ。 【解決手段】 最も大きな変倍作用を担当する負レンズ
群G2と、その像側に少なくとも1つの正レンズ群G3
を含み、その正レンズ群G3が回折面r10を有する1つ
の回折光学素子で構成されている。
Description
ズームレンズに関するものであり、特に、ビデオカメラ
やデジタルスチルカメラ等に適した回折光学素子を用い
たズームレンズ及びそれを用いた撮像装置に関するもの
である。
装置用のズームレンズにおいては、物体側から順に、正
の第1群、負の第2群、正若しくは負の第3群、正若し
くは負の第4群の4群構成を用いたものが多数提案され
ている。また、このようなズームレンズにおいては、各
群内で極力収差の発生を小さく抑えることが好ましく、
各群正負複数枚の構成にする必要があった。しかし、こ
のようなズームレンズに回折光学素子(以下、DOEと
呼ぶ。)を用いることで、レンズ枚数を増やさずに色収
差を良好に補正するという提案がなされている。例え
ば、第1群若しくは第2群にDOEを用いた例として
は、特開平9−211329号のズームレンズがある。
しかし、DOEは設計回折次数光の回折効率が低いと、
設計次数光以外の他の光(以下、不要次数光と呼ぶ。)
の強度が大きくなり、十分な画質が得られない。特に、
撮影レンズ等の広い波長域(λ=400nm〜700n
m程度)でDOEを使用するためには、十分に高い回折
効率が必要になる。DOEの回折効率を向上させるため
には、DOEの断面形状を鋸歯状にすることで理論的に
1波長、1画角のみ100%にすることが可能となる。
しかし、回折面に対する光束の入射角が大きくなるに従
い著しく回折効率の低下が起きる。詳細については、
「Scalar theory of transmi
ssion relief gratings」Opt
ics Communications,Vol.8
0,No.5,6/307〜311(1991)、「B
lazed holographic grating
s for polychromaticand mu
ltidirectional incident l
ight」J.Opt.Soc.Am.,Vol.9,
No.7/1196〜1199(1992)等の論文に
記載されている。したがって、特開平9−211329
号記載の第1群にDOEを用いたズームレンズは、回折
面に入射する光束の入射角が非常に大きく、このままで
は使用することができない。ズームレンズの第1群にD
OEを用いた場合、広角側から望遠側にかけて回折面に
対する光束の入射角の変化が大きいため、極力入射角を
小さくするような配置にする必要があった。
Eのグレーティングの本数を十分確保しなければ、設計
回折次数光の強度分布が大きく広がり、十分な画質が得
られなくなる。詳細については、「Rigorous
electromagnetic analysis
of diffraction by finite−
number−of−periods grating
s」J.Opt.Soc.Am.A/Vol.14,N
o.4/907〜917(1997)等の論文に記載さ
れている。そのため、第1群及び第2群にDOEを用い
ると、特に広角側の軸上近辺の光束に関しては十分なグ
レーティングの本数を確保できず、画質劣化の要因とな
ってしまう。
は、第2群及び第3群にDOEを用いたズームレンズが
提案されている。このズームレンズは回折面のパワーが
非常に弱いため、グレーティングの本数も非常に少なく
軸上近辺の光束に対して十分なグレーティングの本数が
確保されていない。
のような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的
は、DOEを用いることで色収差を良好に補正しつつ、
広角側から望遠側に至るまで回折面に対する光束の入射
角を極力小さく抑え、さらに光束に対するDOEのグレ
ーティング本数を十分確保した高性能のズームレンズ及
びそれを用いた撮像装置を提供することである。
明の第1のズームレンズは、最も大きな変倍作用を担当
する負レンズ群と、その像側に少なくとも1つの正レン
ズ群を含み、前記正レンズ群が1つの回折光学素子で構
成されていることを特徴とするものである。
も大きな変倍作用を担当する負レンズ群と、その像側に
少なくとも1つの正レンズ群を含み、前記正レンズ群が
少なくとも1つの正レンズと少なくとも1つの負レンズ
を有し、前記正レンズ及び負レンズの何れかの面に回折
面を有することを特徴とするものである。
も大きな変倍作用を担当する負レンズ群と、その像側に
少なくとも1つの正レンズ群を含み、前記正レンズ群の
最も物体側の面が以下の条件式を満足し、それより像側
にある前記正レンズ群の面に回折面を有することを特徴
とするものである。 0.2<Ra1/fS <3.0 ・・・(1) ただし、fS はfS =√(fW ×fT )で、fW 、fT
はそれぞれ広角端、望遠端のd線の全系焦点距離であ
り、Ra1は前記回折面を有するレンズ群の最も物体側の
面の近軸曲率半径である。
体側から順に、1つのレンズ群、最も大きな変倍作用を
担当する負レンズ群、正レンズ群の構成を含み、前記正
レンズ群に以下の条件式を満足する回折面を有すること
を特徴とするものである。 0.03<fa /fDOE <0.50 ・・・(2) ただし、fa 、fDOE はそれぞれ回折面を有するレンズ
群、及び、前記回折面のd線の焦点距離である。
とる理由と作用について説明する。前述したように、D
OEを撮影レンズに応用するためには非常に高い回折効
率が必要になる。しかし、DOEの回折効率は入射角依
存性があるために、回折面に対して光束の入射角が大き
いと回折効率の著しい低下が生じる。図16、図17、
図18に各波長に対する1次回折効率の入射角依存性の
グラフを示す。これはDOEの最適設計波長をe線、基
板のe線の屈折率Ne =1.5、グレーティングの周期
Λ=10μm、20μm、光線の入射側は空気と仮定し
たときのそれぞれC線、e線、F線の0次光、1次光、
2次光のTE偏光の回折効率を示したものである。な
お、この計算はレンズ境界面の反射も考慮したものであ
る。これらのグラフからも分かるように、入射角が大き
くなるに従い1次光の回折効率が低下し、不要次数光の
回折効率が増加する。さらに、短波長側(F線)におい
ては回折効率の低下が顕著であり、撮影レンズのような
可視域(波長400nm〜700nm程度)でDOEを
用いる場合には、画質劣化の大きな原因となる。また、
グレーティングの周期が小さい程入射角依存性が顕著に
現れるのが分かる。したがって、極力回折面に入射する
光束の角度を小さくするような配置が必要となる。特
に、第1群にDOEを用いると、広角側及び望遠側の軸
外光束の入射角変動が大きく好ましくない。
ーティングの本数を十分確保しなければ、設計回折次数
光の強度分布が大きく広がり、十分な画質が得られなく
なる。グレーティングの本数Nが十分大きいときは、各
方向に回折した光の強度分布は非常にシャープな形状と
なるが、通常撮影レンズにDOEを用いる場合、グレー
ティングの本数Nは有限であり、また、その間隔は中心
が非常に大きく周辺にかけて小さくなっていく。そのた
め、特に広角側の場合、主に変倍作用を有する負レンズ
群、及び、その負レンズ群より物体側にあるレンズ群に
おいては、軸上マージナル光線高は非常に低く、軸上近
辺の光束に対して十分なグレーティング本数を確保する
ことができない。
大きな変倍作用を担当する負レンズ群の像側にある正レ
ンズ群であることが望ましい。特に広角側の場合、物体
光の軸外主光線の角度は光軸に対して非常に大きく、軸
上光束と軸外光束の両方の入射角度の差を小さくするた
めには、その負レンズ群の作用が必要となる。そのた
め、回折面を有するレンズ群より物体側に負レンズ群を
用い、このような構成にすることで軸上光束と軸外光束
の入射角の差が小さくなり、上記負レンズ群より像側に
ある正レンズ群内では、広角側から望遠側にかけて回折
面に対する光束の入射角を極めて小さく抑えることが可
能となる。また、軸上光束はその負レンズ群において一
旦発散するため、上記正レンズ群内における軸上マージ
ナル光線高は非常に高くなる。そのため、負レンズ群の
後にある正レンズ群にDOEを用いた場合、広角側から
望遠側に至るまで光束に対するグレーティング本数を十
分確保することが可能となる。
記正レンズ群が1つの回折光学素子で構成されるズーム
レンズであることが望ましい。その正レンズ群を1枚で
構成しようとした場合、群内での色収差の補正ができな
いため、従来はズーミングの際固定にすることで、極力
収差変動が起きないようにしていたが、レンズ系の小型
化が達成できなかった。そのため、レンズ系を小型化に
するためには、その正レンズ群をズーミングの際可動に
することで達成できる。
合、広角側から望遠側にかけて収差変動が非常に大き
く、目標性能を達成するためには正負複数枚のレンズ構
成にすることが必要であった。そこで、正レンズ群に回
折面を設けることで、回折光学素子1枚でその正レンズ
群内の色収差を非常に小さく抑えることができ、良好な
結像性能及びレンズ枚数の削減、撮影レンズの小型化を
達成することが可能となる。
記正レンズ群の構成が少なくとも1つの正レンズと少な
くとも1つの負レンズを有し、それらレンズの何れかの
面に回折面を有するズームレンズであることが望まし
い。レンズ系の小型化及び高性能化を目的とした場合、
小型化するためには正レンズ群にある程度のパワーが必
要となるが、色収差を良好に補正するためにはその正レ
ンズ群のパワーに応じた回折面のパワーが必要となる。
DOEは屈折光学系に置き換えた場合、アッべ数−3.
45という高分散性を有しているため、回折面のパワー
を強くするとその正レンズ群内で軸上色収差の2次スペ
クトルが大きく発生してしまい、高性能化が達成できな
くなる。そのため、その正レンズ群に少なくとも1枚の
負レンズを組み合わせてその回折面のパワーを緩くする
ことで、2次スペクトルの発生を小さく抑えることがで
き、非常に良好な結像性能を得ることが可能となる。
記正レンズ群の最も物体側の面が以下の条件式を満足
し、それより像側にある上記正レンズ群の面に回折面を
有するズームレンズであることが望ましい。
はそれぞれ広角端、望遠端のd線の全系焦点距離であ
り、Ra1は前記回折面を有するレンズ群の最も物体側の
面の近軸曲率半径である。
回折面に入射する光束の入射角を極力小さくすることが
望ましいことは前述したが、前記負レンズ群の後の正レ
ンズ群の最も物体側の面に関しては、物体光の軸外主光
線の角度は、光軸に対して少し大きい。さらに入射角を
小さくするためには、条件式(1)の範囲内の曲率半径
を持つレンズ面を最も物体側に配置し、それより像側に
回折面を設けることにより、さらに広角側から望遠側ま
で極めて小さく入射角を抑えることが可能となる。
の最も物体側にある面の曲率半径を規定するものであ
る。条件式(1)の上限値の3.0を越えると、軸外主
光線が光軸に対して小さい角度にならず、回折面に対す
る光束の入射角がさらに小さくならない。また、条件式
(1)の下限値の0.2を越えると、軸上マージナル光
線の角度が光軸に対して大きくなってしまい、回折面に
対して軸上光束の入射角が大きくなってしまう。また、
軸上マージナル光線の高さもその物体側の面の作用によ
り低くなり、軸上光束に対して十分なグレーティングの
本数を確保することができなくなる。したがって、条件
式(1)の範囲内であれば、入射角をより小さくするこ
とが可能となる。
(3)の範囲内であることがさらに望ましい。 0.3<Ra1/fS <2.0 ・・・(3) この条件式(3)の範囲内であれば、さらに入射角を極
めて小さくすることができ、回折効率の低下を非常に小
さく抑えることができる。
下の条件式(2)を満足することが望ましい。 0.03<fa /fDOE <0.50 ・・・(2) ただし、fa 、fDOE はそれぞれ回折面を有するレンズ
群、及び、前記回折面のd線の焦点距離である。
その回折面を有するレンズ群のパワーを規定するもので
ある。条件式(2)の下限値の0.03を越えると、回
折面のパワーが非常に弱くなり、そのレンズ群内で発生
する色収差を良好に補正することが困難となる。さら
に、回折面のパワーが弱いということは、グレーティン
グの本数が非常に少なくなることを意味する。そのた
め、軸上近辺の光束中にグレーティングの本数を十分確
保することができなくなり、好ましくない。条件式
(2)の上限値0.50を越えると、回折面のパワーが
大きくなり、そのレンズ群で発生する色収差が補正過剰
となる。さらに、そのレンズ群内で非常に大きな軸上色
収差の2次スペクトルが発生し、高性能が達成できなく
なる。また、回折面のパワーが強いということは、回折
面の周辺部分におけるグレーティングの間隔を非常に小
さくすることを意味する。そのため、グレーティングの
間隔が小さくなると、入射角依存性による回折効率の低
下が大きく影響して好ましくない。したがって、条件式
(2)の範囲内であれば、DOEの入射角依存性の問題
による回折効率の低下、及び、グレーティング本数の確
保による回折光の強度分布の広がりを小さく抑えること
が可能となる。
(4)の範囲内であることが望ましい。 0.04<fa /fDOE <0.30 ・・・(4) この条件式(4)の範囲内であれば、さらに回折効率の
低下を非常に小さく抑えることができ、色収差も良好に
補正することができる。
おいては、さらに条件式(1)を満足することが望まし
い。さらに、条件式(3)を満足することが望ましい。
また、第1、第2、第4のズームレンズにおいては、さ
らに条件式(2)を満足することが望ましい。さらに
は、条件式(4)を満足することが望ましい。
ように、それぞれのズームレンズにおいては同様の効果
が得られる。また、第1、第3、第4のズームレンズ
は、以下の条件式(5)を満足することが望ましい。 −5.0<SDOE <−1.0 ・・・(5) ただし、SDOE は回折光学素子のシェイピングファクタ
であり、SDOE =(Rf+Rb )/(Rf −Rb )で、
Rf 、Rb はそれぞれ前記回折光学素子の物体側及び像
側の近軸曲率半径であり、回折面が設けられた面に対し
ては基板形状の近軸曲率半径とする。
定するものであり、単色収差を良好に補正する条件であ
る。条件式(5)の上限値−1.0を越えると、非常に
大きな球面収差が発生する。そのため、上限値内であれ
ば物体側と像側の面で正負逆の球面収差を発生させ、打
ち消すことができ、ズーミングの際生じる収差変動も小
さく抑えることができるため、好ましい。条件式(5)
の下限値の−5.0を越えると、面の曲率半径が小さく
なるため、軸外主光線の入射角度が大きくなる。そのた
め、コマ収差及び非点収差が著しく悪化し、好ましくな
い。したがって、条件式(5)の範囲内であれば、球面
収差、コマ収差及び非点収差を良好に補正することが可
能である。
(6)の範囲内であることが望ましい。 −3.0<SDOE <−1.2 ・・・(6) この条件式(6)の範囲内であれば、さらに単色収差を
良好に補正することができる。
式(7)を満足することが望ましい。 −2.0<fDOE /V<1.0 ・・・(7) ただし、fDOE は前記回折面のd線の焦点距離、Vは前
記正レンズ群の等価アッベ数で、前記回折面を除いた屈
折レンズの焦点距離とアッべ数の関数で以下の式(8)
で定義される。 ここで、νi 、fi はそれぞれ前記正レンズ群内にある
i番目のレンズのアッべ数とd線の焦点距離である。
るまで良好に色収差を補正するために前記正レンズ群内
の屈折レンズの等価アッべ数と回折面のパワーの関係を
規定するものである。条件式(7)の上限の1.0を越
えると、前記正レンズ群内の負レンズのパワーが弱くな
り、群内で発生する軸上色収差が補正不足となり、好ま
しくない。さらに、正レンズ群内の軸上色収差を良好に
補正しようとすると回折面のパワーを非常に強くしなけ
ればならず、2次スペクトルが大きく発生してしまい、
目標性能を達成できなくなる。また、条件式(7)の下
限値の−2.0を越えると、屈折レンズのみで軸上色収
差が補正過剰になり、良好な結像性能が達成できなくな
る。また、DOEのパワーが弱くなるため、グレーティ
ングの本数が極めて少なくなり、軸上近辺の光束に対し
て十分なグレーティングの本数を確保することができな
くなる。
ば、広角側から望遠側まで良好に色収差を補正すること
が可能となる。さらに、条件式(7)は、以下の条件式
(9)の範囲内であることが望ましい。 −1.5<fDOE /V<0.5 ・・・(9) この条件式(9)の範囲内であれば、さらに良好な結像
性能を達成できる。
体側から順に、正パワーの第1群、負パワーの第2群、
正パワーの第3群を含み、その第3群が1つの回折光学
素子で構成されることが望ましい。
体側から順に、正パワーの第1群、負パワーの第2群、
正パワーの第3群を含み、その第3群の構成が少なくと
も1つの正レンズと少なくとも1つの負レンズを有し、
それらのレンズの何れかの面に回折面を有するズームレ
ンズであることが望ましい。
体側から順に、正パワーの第1群、負パワーの第2群、
正パワーの第3群を含み、その第3群の最も物体側の面
が条件式(1)若しくは(3)を満足し、それより像側
の面に回折面を有するズームレンズであることが望まし
い。
式(10)の範囲内にあるズーム比の撮影レンズを非常
にコンパクトに達成することが可能となる。また、負の
パワーの第2群の作用により、第3群内の軸上マージナ
ル光線高が最も高くなり、軸上光束に対してグレーティ
ングの本数を十分確保することが可能となる。 2.5<Z<15.0 ・・・(10) ただし、Zはズーム比で、Z=fT /fW である。
ズの構成は、物体側から順に、正のパワーの第1群、負
のパワーの第2群、正のパワーの第3群、正のパワーの
第4群で構成され、その第3群あるいは第4群に回折面
を有することが望ましい。
合、前述したように、第1群は広角側から望遠側にかけ
て回折面の入射角が大きく変動するために好ましくな
い。また、第1、2群は広角側の軸上近辺の光束に対し
て十分な数のグレーティングの本数を確保することが困
難であり好ましくない。したがって、第3群あるいは第
4群に回折面を用いることが望ましい。特に第3群にD
OEを用いた場合は、広角側において最も軸上マージナ
ル光線高が高いため、軸上近辺の光束に対して十分な数
のグレーティングの本数を確保することができる。
下の条件式(11)を満足する第1から第4のズームレ
ンズであることが望ましい。 0.10<fS /fa <1.00 ・・・(11) 条件式(11)は,回折面を有するレンズ群の焦点距離
fa を全系の中間焦点距離fS で規格化したものであ
る。条件式(11)の下限の0.10を越えると、その
レンズ群の正のパワーが弱くなり、レンズ系の小型化が
困難となり好ましくない。さらに、そのレンズ群のパワ
ーに比例して回折面のパワーが非常に弱くなる。そのた
め、軸上光束に対してグレーティングを十分確保できな
くなり、好ましくない。また、条件式(11)の上限の
1.00を越えると、そのレンズ群のパワーが強くな
り、十分なバックフォーカスを確保するためにそのレン
ズ群の物体側にある変倍作用を主に担当する負レンズ群
のパワーを強くしなくてはならない。そのため、各群の
球面収差及びコマ収差の発生量が大きくなり、好ましく
ない。また、それに、そのレンズ群のパワーが強くなる
と、色収差を良好に補正するためにはそれに応じた回折
面のパワーが必要となり、結果的にそのレンズ群で大き
な軸上色収差の2次スペクトルが発生してしまう。した
がって、条件式(11)の範囲内であれば、良好な結像
性能を達成することができる。
(12)の範囲内であることが望ましい。 0.20<fS /fa <0.95 ・・・(12) この条件式(12)の範囲内であれば、球面収差、コマ
収差共に良好に補正することができ、さらに高性能化を
達成することが可能となる。
から第4のズームレンズの少なくとも何れかのズームレ
ンズを用いた撮像装置である。以上で説明してきたズー
ムレンズを用いることにより、非常にコンパクトで高性
能の撮像装置を提供することができる。
施例1〜12について説明する。本発明で使用している
回折光学素子(DOE)を用いたズームレンズの設計方
法としては、Sweatt Modelが有名であり、
これについては「W.C.Sweatt,"NEW METHODS of DESIGNI
NG HOLOGRAPHIC ELEMENTS 」SPIE vol.126 Clever Opti
cs 46-53 (1997) に記載されている。これは、DOEを
屈折率の極めて大きな仮想の屈折レンズ(ウルトラ・ハ
イ・インデックス・レンズ:Ultra high index lens )
に置き換えて設計する手法であるが、以下の実施例にお
いてもこの方法を使用する。なお、各実施例のDOEは
波長587.56nm(d線)で仮想屈折率を1001
で設計している。また、ウルトラ・ハイ・インデックス
・レンズの非球面を以下のように定義する。すなわち、
光軸方向をZ軸、光軸と垂直な方向をY軸とすると、非
球面は以下の式にて表せられる。
径)、Kは円錐係数、A4 、A6 、A8 、A10はそれぞ
れ4次、6次、8次、10次の非球面係数である。
の表面である。そして、実際の製造においては、回折面
の非球面形状と基材表面の形状との差及び屈折率から位
相変化を求め、この位相変化を回折格子のピッチに換算
して基材表面上に回折面を形成する。したがって、以下
の各実施例において、最終的にレンズとして作用をする
のは基材の面である。また、回折面と示したウルトラ・
ハイ・インデックス・レンズによる非球面は実際は存在
しない。しかし、各実施例に対応するレンズ断面図中に
は、数値データ中に回折面として記載された面番も基材
の面に表記してある。
19に断面を示すようなものがある。図の(a)は、透
明部21と不透明部22が交互に配列され、不透明部2
2の厚みは略0であるが、振幅変調型と呼ばれる回折面
である。図の(b)は、屈折率の異なる高屈折率部23
と低屈折率部24を交互に配列して、屈折率差による位
相差にて回折作用を持たせたものである。図の(c)
は、矩形状の凹凸を交互に配列して厚みの差による位相
差にて回折作用を持たせたものである。これは2レベル
のバイナリー素子でもある。図の(d)は、表面を鋸歯
形状にしたものであり、キノフォームと呼ばれ、連続的
な厚みの差による位相差にて回折作用を持たせたもので
ある。図の(e)と(f)は、キノフォームを4レベル
及び8レベルで近似したバイナリー素子である。このよ
うに回折面の形状にはいくつかの形式があるが、本発明
では、回折効率を高くして光量を有効に利用したいた
め、図19(d)のキノフォームや図19(e)や図1
9(f)等の4レベル以上のバイナリー素子を用いるこ
とが望ましい。
光軸を含む断面図をそれぞれ図1〜図12に示す。な
お、図1には、実施例1の広角端(a)、標準状態
(b)、望遠端(c)の光軸を含む断面図を示し、図2
〜図12には、それぞれ実施例2〜12の広角端での光
軸を含む断面図を示す。これらの実施例は、前述のよう
に、変倍作用を主に担当する負レンズ群と、その像側に
正レンズが順に配置された構成を含み、その正レンズ群
にDOEを用いることで、広角側から望遠側にかけて回
折面に対する光束の入射角を極力小さく抑え、さらに
は、軸上付近の光束に対してもDOEのグレーティング
本数を十分確保した設計になっている。なお、各実施例
のズームレンズの最も像側にある1枚の平行平板は赤外
カットフィルター、ローパスフィルター等を想定したも
のである。
うに、物体側から順に、物体側に凸面を向けた1枚の正
メニスカスレンズからなる第1群G1、物体側に凸面を
向けた負メニスカスレンズと物体側に凸面を向けた正メ
ニスカスレンズからなる最も大きな変倍作用を有する第
2群G2、絞りS、物体側に凸面を向けた正メニスカス
レンズの像側の面に回折面を設けたDOEからなる第3
群G3、1枚の両凸正レンズからなる第4群G4で構成
されている。広角端から望遠端にかけて、第1群G1と
絞りSは固定で、第2群G2は像側へ、第3群G3と第
4群G4は物体側へ移動する。非球面は、第2群G2の
最も像側の面と、第4群G4の物体側の面に用いられて
いる。この実施例は、ズーム比3倍、全系で4群5枚構
成で、非常に良好な結像性能が達成できる。また、広角
端、望遠端及びその中間の3状態において、主光線と回
折面の法線とのなす角度は最大約7.1°である。軸上
光束中に含まれるグレーティングの本数は、広角端で3
2本、望遠端で27本である。
うに、物体側から順に、物体側に凸面を向けた1枚の正
メニスカスレンズからなる第1群G1、物体側に凸面を
向けた負メニスカスレンズと像側に凸面を向けた正メニ
スカスレンズからなる最も大きな変倍作用を有する第2
群G2、絞りS、物体側に凸面を向けた正メニスカスレ
ンズの像側の面に回折面を設けたDOEからなる第3群
G3、1枚の両凸正レンズからなる第4群G4で構成さ
れている。広角端から望遠端にかけて、第1群G1と絞
りSは固定で、第2群G2は像側へ、第3群G3と第4
群G4は物体側へ移動する。非球面は、第2群G2の最
も像側の面と、第3群G3の両面と、第4群G4の物体
側の面に用いられている。この実施例は、ズーム比3
倍、全系で4群5枚構成で、非常に良好な結像性能が達
成できる。また、広角端、望遠端及びその中間の3状態
において、主光線と回折面の法線とのなす角度は最大約
9.1°である。軸上光束中に含まれるグレーティング
の本数は、広角端で34本、望遠端で24本である。
うに、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニス
カスレンズと両凸正レンズからなる第1群G1、物体側
に凸面を向けた負メニスカスレンズと、物体側に凸面を
向けた負メニスカスレンズと物体側に凸面を向けた正メ
ニスカスレンズとの接合レンズとからなる最も大きな変
倍作用を有する第2群G2、絞りS、物体側に凸面を向
けた正メニスカスレンズの像側の面に回折面を設けたD
OEからなる第3群G3、像側に凸面を向けた正メニス
カスレンズからなる第4群G4の4群7枚構成で、広角
端から望遠端にかけて、第1群G1と絞りSは固定で、
第2群G2は像側へ、第3群G3と第4群G4は物体側
へ移動する。非球面は、第2群G2の最も像側の面と、
第3群G3の両面と、第4群G4の物体側の面に用いら
れている。この実施例は、ズームレンズ比6倍のズーム
レンズである。主光線と回折面の法線とのなす角度は最
大約6.5°で、軸上光束中に含まれるグレーティング
の本数は広角端で38本、望遠端で27本である。
うに、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニス
カスレンズと物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズ
との接合レンズと、物体側に凸面を向けた正メニスカス
レンズからなる第1群G1、物体側に凸面を向けた負メ
ニスカスレンズと、両凹負レンズと物体側に凸面を向け
た正メニスカスレンズとの接合レンズからなる最も大き
な変倍作用を有する第2群G2、絞りS、物体側に凸面
を向けた正メニスカスレンズの像側の面に回折面を設け
たDOEからなる第3群G3、物体側に凸面を向けた負
メニスカスレンズと両凸正レンズとの接合レンズからな
る第4群G4の4群9枚構成で、広角端から望遠端にか
けて、第1群G1と絞りSは固定で、第2群G2は像側
へ、第3群G3と第4群G4は物体側へ移動する。非球
面は、第3群G3の両面に用いられている。この実施例
は、ズーム比10倍の撮影レンズであり、第3群G3が
ズーミングの際移動することで、レンズ系の小型化が達
成できている。
約7.0°で、軸上光束中に含まれるグレーティングの
本数は広角端で17本、望遠端で16本である。
うに、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニス
カスレンズと両凸正レンズとの接合レンズと、物体側に
凸面を向けた正メニスカスレンズからなる第1群G1、
物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと、両凹負レ
ンズと物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズとの接
合レンズからなる最も大きな変倍作用を有する第2群G
2、絞りS、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズ
の像側の面に回折面を設けたDOEからなる第3群G
3、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと両凸正
レンズとの接合レンズからなる第4群G4の4群9枚構
成で、広角端から望遠端にかけて、第1群G1と絞りS
と第3群G3は固定で、第2群G2は像側へ、第4群G
4は物体側へ移動する。非球面は、第3群G3の両面に
用いられている。この実施例は、ズーム比10倍の撮影
レンズであり、第3群G3が像面に対して固定であるた
め、レンズ鏡枠の構成を単純にできる。また、主光線と
回折面の法線とのなす角度は最大約7.1°で、軸上光
束中に含まれるグレーティングの本数は広角端で13
本、望遠端で14本である。
うに、物体側から順に、1枚の両凸正レンズからなる第
1群G1、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズ
と、両凹負レンズと物体側に凸面を向けた正メニスカス
レンズとの接合レンズとからなる最も大きな変倍作用を
有する第2群G2、絞りS、両凸正レンズの像側の面に
回折面を設けたDOEと物体側に凸面を向けた負メニス
カスレンズからなる第3群G3、1枚の両凸正レンズか
らなる第4群G4の4群7枚構成で、広角端から望遠端
にかけて、第1群G1と絞りSは固定で、第2群G2は
像側へ、第3群G3と第4群G4は物体側へ移動する。
非球面は、第3群G3の両凸正レンズの両面に用いられ
ている。この実施例は、ズーム比3倍のズームレンズで
ある。主光線と回折面の法線とのなす角度は最大約4.
8°で、軸上光束中に含まれるグレーティングの本数は
広角端で12本、望遠端で9本である。
うに、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニス
カスレンズと両凸正レンズからなる第1群G1、物体側
に凸面を向けた負メニスカスレンズと、両凹負レンズと
物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズとの接合レン
ズとからなる最も大きな変倍作用を有する第2群G2、
絞りS、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズの像
側の面に回折面を設けたDOEと物体側に凸面を向けた
負メニスカスレンズからなる第3群G3、1枚の両凸正
レンズからなる第4群G4の4群8枚構成で、広角端か
ら望遠端にかけて、第1群G1と絞りSは固定で、第2
群G2は像側へ、第3群G3と第4群G4は物体側へ移
動する。非球面は、第3群G3の正メニスカスレンズの
両面に用いられている。この実施例は、ズーム比6倍の
ズームレンズである。主光線と回折面の法線とのなす角
度は最大約6.2°で、軸上光束中に含まれるグレーテ
ィングの本数は広角端で11本、望遠端で9本である。
うに、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニス
カスレンズと両凸正レンズとの接合レンズからなる第1
群G1、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと、
両凹負レンズと物体側に凸面を向けた正メニスカスレン
ズとの接合レンズとからなる最も大きな変倍作用を有す
る第2群G2、絞りS、物体側に凸面を向けた正メニス
カスレンズと物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズ
の物体側の面に回折面を設けてなるDOEとからなる第
3群G3、1枚の両凸正レンズからなる第4群G4の4
群8枚構成で、広角端から望遠端にかけて、第1群G1
と絞りSは固定で、第2群G2は像側へ、第3群G3と
第4群G4は物体側へ移動する。非球面は、第3群G3
の正メニスカスレンズの両面と第3群G3の負メニスカ
スレンズの物体側の面に用いられている。この実施例
は、ズーム比6倍のズームレンズである。主光線と回折
面の法線とのなす角度は最大約16.8°で、軸上光束
中に含まれるグレーティングの本数は広角端で9本、望
遠端で6本である。
うに、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニス
カスレンズと両凸正レンズとの接合レンズと、物体側に
凸面を向けた正メニスカスレンズとからなる第1群G
1、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと、両凹
負レンズと物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズと
の接合レンズとからなる最も大きな変倍作用を有する第
2群G2、絞りS、両凸正レンズの像側の面に回折面を
設けたDOEと物体側に凸面を向けた負メニスカスレン
ズとからなる第3群G3、物体側に凸面を向けた負メニ
スカスレンズと両凸正レンズとの接合レンズからなる第
4群G4の4群10枚構成で、広角端から望遠端にかけ
て、第1群G1と絞りSは固定で、第2群G2は像側
へ、第3群G3と第4群G4は物体側へ移動する。非球
面は、第3群G3の両凸正レンズの両面に用いられてい
る。この実施例は、ズーム比10倍のズームレンズであ
る。主光線と回折面の法線とのなす角度は最大約5.5
°で、軸上光束中に含まれるグレーティングの本数は広
角端で12本、望遠端で11本である。
すように、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メ
ニスカスレンズと物体側に凸面を向けた正メニスカスレ
ンズとの接合レンズと、物体側に凸面を向けた正メニス
カスレンズとからなる第1群G1、物体側に凸面を向け
た負メニスカスレンズと、両凹負レンズと物体側に凸面
を向けた正メニスカスレンズとの接合レンズとからなる
最も大きな変倍作用を有する第2群G2、絞りS、両凸
正レンズの像側の面に回折面を設けたDOEと物体側に
凸面を向けた負メニスカスレンズとからなる第3群G
3、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズからなる
第4群G4の4群9枚構成で、広角端から望遠端にかけ
て、第1群G1と絞りSは固定で、第2群G2は像側
へ、第3群G3は物体側へ移動し、第4群G4は広角端
から中間までは物体側へ移動し、中間から望遠端にかけ
て像側へ移動する。非球面は、第3群G3の両凸正レン
ズの両面と、第4群G4の像側の面に用いられている。
この実施例は、ズーム比10倍のズームレンズである。
主光線と回折面の法線とのなす角度は最大約5.0°
で、軸上光束中に含まれるグレーティングの本数は広角
端で9本、望遠端で6本である。
すように、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メ
ニスカスレンズと物体側に凸面を向けた正メニスカスレ
ンズとの接合レンズと、物体側に凸面を向けた正メニス
カスレンズとからなる第1群G1、物体側に凸面を向け
た負メニスカスレンズと、両凹負レンズと物体側に凸面
を向けた正メニスカスレンズとの接合レンズとからなる
最も大きな変倍作用を有する第2群G2、絞りS、物体
側に凸面を向けた正メニスカスレンズの像側の面に回折
面を設けたDOEと両凸正レンズからなる第3群G3、
物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと物体側に凸
面を向けた正メニスカスレンズとの接合レンズからなる
第4群G4の4群10枚構成で、広角端から望遠端にか
けて、第1群G1と絞りSは固定で、第2群G2は像側
へ、第3群G3は物体側へ移動し、第4群G4は広角端
から中間までは物体側へ移動し、中間から望遠端にかけ
て像側へ移動する。非球面は、第3群G3の正メニスカ
スレンズの両面に用いられている。この実施例は、ズー
ム比10倍のズームレンズである。主光線と回折面の法
線とのなす角度は最大約11.1°で、軸上光束中に含
まれるグレーティングの本数は広角端で8本、望遠端で
7本である。
すように、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メ
ニスカスレンズと両凸正レンズとの接合レンズと、物体
側に凸面を向けた正メニスカスレンズとからなる第1群
G1、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと、両
凹負レンズと物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズ
との接合レンズとからなる最も大きな変倍作用を有する
第2群G2、絞りS、両凸正レンズと物体側に凸面を向
けた負メニスカスレンズとからなる第3群G3、物体側
に凸面を向けた正メニスカスレンズの像側の面に回折面
を設けたDOEからなる第4群G4の4群9枚構成で、
広角端から望遠端にかけて、第1群G1と絞りSは固定
で、第2群G2は像側へ、第3群G3は物体側へ移動
し、第4群G4は広角端から中間までは物体側へ移動
し、中間から望遠端にかけて像側へ移動する。非球面
は、第3群G3の両凸正レンズの物体側の面、第4群G
4の正メニスカスレンズの像側の面に用いられている。
この実施例は、ズーム比10倍のズームレンズである。
主光線と回折面の法線とのなす角度は最大約5.2度
で、軸上光束中に含まれるグレーティングの本数は広角
端で9本、望遠端で6本である。
示す。なお、各実施例において、記号は上記の外、fは
焦点距離、FNOはFナンバー、2ωは画角である。ま
た、r1 、r2 …は各レンズ面の曲率半径、d1 、d2
…は各レンズ面間の間隔、nd1、nd2…は各レンズのd
線の屈折率、νd1、νd2…は各レンズのd線のアッべ数
であり、また、非球面形状は前記の(a)式にて表され
る。
端での収差図をそれぞれ図13〜図15に示す。これら
収差図において、(a)は球面収差、(b)は非点収
差、(c)は歪曲収差、(d)は倍率色収差を示す図で
ある。
のように構成することができる。 〔1〕 最も大きな変倍作用を担当する負レンズ群と、
その像側に少なくとも1つの正レンズ群を含み、前記正
レンズ群が1つの回折光学素子で構成されていることを
特徴とするズームレンズ。
レンズ群と、その像側に少なくとも1つの正レンズ群を
含み、前記正レンズ群が少なくとも1つの正レンズと少
なくとも1つの負レンズを有し、前記正レンズ及び負レ
ンズの何れかの面に回折面を有することを特徴とするズ
ームレンズ。
レンズ群と、その像側に少なくとも1つの正レンズ群を
含み、前記正レンズ群の最も物体側の面が以下の条件式
を満足し、それより像側にある前記正レンズ群の面に回
折面を有することを特徴とするズームレンズ。 0.2<Ra1/fS <3.0 ・・・(1) ただし、fS はfS =√(fW ×fT )で、fW 、fT
はそれぞれ広角端、望遠端のd線の全系焦点距離であ
り、Ra1は前記回折面を有するレンズ群の最も物体側の
面の近軸曲率半径である。
群、最も大きな変倍作用を担当する負レンズ群、正レン
ズ群の構成を含み、前記正レンズ群に以下の条件式を満
足する回折面を有することを特徴とするズームレンズ。 0.03<fa /fDOE <0.50 ・・・(2) ただし、fa 、fDOE はそれぞれ回折面を有するレンズ
群、及び、前記回折面のd線の焦点距離である。
とを特徴とする上記1、3又は4記載のズームレンズ。 −5.0<SDOE <−1.0 ・・・(5) ただし、SDOE は回折光学素子のシェイピングファクタ
であり、SDOE =(Rf+Rb )/(Rf −Rb )で、
Rf 、Rb はそれぞれ前記回折光学素子の物体側及び像
側の近軸曲率半径であり、回折面が設けられた面に対し
ては基板形状の近軸曲率半径とする。
とを特徴とする上記2記載のズームレンズ。 −2.0<fDOE /V<1.0 ・・・(7) ただし、fDOE は前記回折面のd線の焦点距離、Vは前
記正レンズ群の等価アッベ数で、前記回折面を除いた屈
折レンズの焦点距離とアッべ数の関数で以下の式(8)
で定義される。 ここで、νi 、fi はそれぞれ前記正レンズ群内にある
i番目のレンズのアッべ数とd線の焦点距離である。
ズームレンズを用いたことを特徴とする撮像装置。
のズームレンズは、DOEを用いることで色収差を良好
に補正しつつ、広角側から望遠側に至るまで回折面に対
する光束の入射角を極力小さく抑え、さらに、光束に対
するDOEのグレーティング本数を十分確保した、レン
ズ枚数の少ない、また、高性能のズームレンズ及びそれ
を用いた撮像装置を提供することができる。
(a)、 標準状態(b)、望遠端(c)の光軸を含む
断面図である。
軸を含む断面図である。
軸を含む断面図である。
軸を含む断面図である。
軸を含む断面図である。
軸を含む断面図である。
軸を含む断面図である。
軸を含む断面図である。
軸を含む断面図である。
の光軸を含む断面図である。
の光軸を含む断面図である。
の光軸を含む断面図である。
示す図である。
示す図である。
示す図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 最も大きな変倍作用を担当する負レンズ
群と、その像側に少なくとも1つの正レンズ群を含み、
前記正レンズ群が1つの回折光学素子で構成されている
ことを特徴とするズームレンズ。 - 【請求項2】 最も大きな変倍作用を担当する負レンズ
群と、その像側に少なくとも1つの正レンズ群を含み、
前記正レンズ群が少なくとも1つの正レンズと少なくと
も1つの負レンズを有し、前記正レンズ及び負レンズの
何れかの面に回折面を有することを特徴とするズームレ
ンズ。 - 【請求項3】 最も大きな変倍作用を担当する負レンズ
群と、その像側に少なくとも1つの正レンズ群を含み、
前記正レンズ群の最も物体側の面が以下の条件式を満足
し、それより像側にある前記正レンズ群の面に回折面を
有することを特徴とするズームレンズ。 0.2<Ra1/fS <3.0 ・・・(1) ただし、fS はfS =√(fW ×fT )で、fW 、fT
はそれぞれ広角端、望遠端のd線の全系焦点距離であ
り、Ra1は前記回折面を有するレンズ群の最も物体側の
面の近軸曲率半径である。
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