JPH11311725A - 光ファイバユニットおよび光ファイバケーブル - Google Patents
光ファイバユニットおよび光ファイバケーブルInfo
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- JPH11311725A JPH11311725A JP10119592A JP11959298A JPH11311725A JP H11311725 A JPH11311725 A JP H11311725A JP 10119592 A JP10119592 A JP 10119592A JP 11959298 A JP11959298 A JP 11959298A JP H11311725 A JPH11311725 A JP H11311725A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 チューブやスロットロッドのスロット等の収
容部に光ファイバユニット15を収容する構造の光ファ
イバケーブルにおいて、その防水性を高める。 【解決手段】 上記光ファイバケーブルに収容する光フ
ァイバユニット15の表面に吸水性樹脂からなる吸水性
パウダー16,16…を付着させる。
容部に光ファイバユニット15を収容する構造の光ファ
イバケーブルにおいて、その防水性を高める。 【解決手段】 上記光ファイバケーブルに収容する光フ
ァイバユニット15の表面に吸水性樹脂からなる吸水性
パウダー16,16…を付着させる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバユニッ
トおよび光ファイバケーブルに関し、特に、スロットロ
ッドのスロットまたはチューブ内に光ファイバユニット
を収容する構造の光ファイバケーブルにおいて、その防
水特性を向上させたものである。
トおよび光ファイバケーブルに関し、特に、スロットロ
ッドのスロットまたはチューブ内に光ファイバユニット
を収容する構造の光ファイバケーブルにおいて、その防
水特性を向上させたものである。
【0002】
【従来の技術】光ファイバケーブルには、複数本の光フ
ァイバ単心線または光ファイバテープ心線を、スロット
ロッドのスロットまたはチューブ等の収容部内に収容し
てなるものがある。このような光ファイバケーブルにお
いては、その構造上、光ファイバ心線が収容部の壁から
受ける応力によって光損失の増加が発生しやすいといっ
た問題があった。
ァイバ単心線または光ファイバテープ心線を、スロット
ロッドのスロットまたはチューブ等の収容部内に収容し
てなるものがある。このような光ファイバケーブルにお
いては、その構造上、光ファイバ心線が収容部の壁から
受ける応力によって光損失の増加が発生しやすいといっ
た問題があった。
【0003】そのために、光ファイバ単心線または光フ
ァイバテープ心線を紫外線硬化型樹脂等により被覆し、
一体化して光ファイバユニットとし、この光ファイバユ
ニットをスロッドロッドのスロットやチューブなどに収
容した光ファイバケーブルが考えられている。
ァイバテープ心線を紫外線硬化型樹脂等により被覆し、
一体化して光ファイバユニットとし、この光ファイバユ
ニットをスロッドロッドのスロットやチューブなどに収
容した光ファイバケーブルが考えられている。
【0004】図3および図4は、このような光ファイバ
ケーブルの一例を示したものであり、図中符号3は、光
ファイバテープ心線を示す。この光ファイバテープ心線
3は、光ファイバ素線1を4本を平行に引き揃えたもの
に、紫外線硬化型樹脂からなるテープ化層2を設け一体
化してなる4心のものである。この光ファイバテープ心
線3を3本積層して、紫外線硬化型樹脂等により被覆層
4を設けたものが光ファイバユニット5である。この光
ファイバユニット5は、アルミニウムなどからなるチュ
ーブ7に若干の空隙6をあけて収容されている。そし
て、このチューブ7の外周上にはポリエチレン等の樹脂
からなるシース8が設けられて光ファイバケーブル9と
される。この光ファイバケーブル9は、図4に示すよう
に、抗張力体10をシース11により被覆してなる支持
ワイヤ12に巻き付けられた状態で使用される。
ケーブルの一例を示したものであり、図中符号3は、光
ファイバテープ心線を示す。この光ファイバテープ心線
3は、光ファイバ素線1を4本を平行に引き揃えたもの
に、紫外線硬化型樹脂からなるテープ化層2を設け一体
化してなる4心のものである。この光ファイバテープ心
線3を3本積層して、紫外線硬化型樹脂等により被覆層
4を設けたものが光ファイバユニット5である。この光
ファイバユニット5は、アルミニウムなどからなるチュ
ーブ7に若干の空隙6をあけて収容されている。そし
て、このチューブ7の外周上にはポリエチレン等の樹脂
からなるシース8が設けられて光ファイバケーブル9と
される。この光ファイバケーブル9は、図4に示すよう
に、抗張力体10をシース11により被覆してなる支持
ワイヤ12に巻き付けられた状態で使用される。
【0005】このような構造の光ファイバケーブル9の
場合、光ファイバケーブル9のチューブ壁と光ファイバ
ユニット5との間に空隙6が生じる。この空隙6は、通
常0.2〜2mm程度とされ、ここに水分が侵入すると
光ファイバケーブル9において光損失の原因となり好ま
しくない。このために、光ファイバケーブル9の防水特
性を向上させるために、この空隙6に防水材料等を充填
する方法が考えられている。
場合、光ファイバケーブル9のチューブ壁と光ファイバ
ユニット5との間に空隙6が生じる。この空隙6は、通
常0.2〜2mm程度とされ、ここに水分が侵入すると
光ファイバケーブル9において光損失の原因となり好ま
しくない。このために、光ファイバケーブル9の防水特
性を向上させるために、この空隙6に防水材料等を充填
する方法が考えられている。
【0006】この防水材料としては、ジェリーのような
コンパウンド等が用いられている。しかしながら、この
ようなジェリーの充填は、ジェリーが粘着性をもつため
にベタベタとして作業上取り扱い性に問題がある。ま
た、防水材料としては水を含有すると膨潤する性質を有
する樹脂、いわゆる吸水性樹脂パウダーが考えられる。
しかしながら、このような粉末状の吸水性樹脂パウダー
を光ファイバケーブル9内の空隙6に充填することは製
造技術的に困難である。このほかに吸水材料として吸水
ヤーンが考えられ、光ファイバユニット5に吸水ヤーン
を縦添えして、チューブ7内に収容し、空隙6を埋める
ような方法が考えられている。しかしながら、この吸水
ヤーンを用いる場合には、光ファイバケーブル9製造時
にこの吸水ヤーン用の送り出し装置が必要となり作業工
程が煩雑になってしまう。また、吸水ヤーン用にチュー
ブ7の内径を大きく設計しなければならないため、光フ
ァイバケーブル9の細径化が困難となるといった問題が
あった。
コンパウンド等が用いられている。しかしながら、この
ようなジェリーの充填は、ジェリーが粘着性をもつため
にベタベタとして作業上取り扱い性に問題がある。ま
た、防水材料としては水を含有すると膨潤する性質を有
する樹脂、いわゆる吸水性樹脂パウダーが考えられる。
しかしながら、このような粉末状の吸水性樹脂パウダー
を光ファイバケーブル9内の空隙6に充填することは製
造技術的に困難である。このほかに吸水材料として吸水
ヤーンが考えられ、光ファイバユニット5に吸水ヤーン
を縦添えして、チューブ7内に収容し、空隙6を埋める
ような方法が考えられている。しかしながら、この吸水
ヤーンを用いる場合には、光ファイバケーブル9製造時
にこの吸水ヤーン用の送り出し装置が必要となり作業工
程が煩雑になってしまう。また、吸水ヤーン用にチュー
ブ7の内径を大きく設計しなければならないため、光フ
ァイバケーブル9の細径化が困難となるといった問題が
あった。
【0007】このように、上記光ファイバケーブル9に
おいては空隙6による防水性の低下を防止する方法とし
て、その作業取り扱い性を維持し、製造工程を煩雑化を
さける適切なものはいまだ考案されていない。
おいては空隙6による防水性の低下を防止する方法とし
て、その作業取り扱い性を維持し、製造工程を煩雑化を
さける適切なものはいまだ考案されていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記事情に鑑
みてなされたもので、チューブやスロットロッドのスロ
ット等の収容部内に複数の光ファイバ単心線または光フ
ァイバテープ心線を有する光ファイバユニットを収容す
る構造の光ファイバケーブルにおいて、その防水特性を
向上させることを目的とする。
みてなされたもので、チューブやスロットロッドのスロ
ット等の収容部内に複数の光ファイバ単心線または光フ
ァイバテープ心線を有する光ファイバユニットを収容す
る構造の光ファイバケーブルにおいて、その防水特性を
向上させることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
めに、本発明の光ファイバユニットにおいて、その表面
に吸水性樹脂からなるパウダーを付着させる。また、上
記光ファイバユニットをスロットロッドのスロットやチ
ューブ等の収容部に収容してなる光ファイバケーブルを
提供する。
めに、本発明の光ファイバユニットにおいて、その表面
に吸水性樹脂からなるパウダーを付着させる。また、上
記光ファイバユニットをスロットロッドのスロットやチ
ューブ等の収容部に収容してなる光ファイバケーブルを
提供する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明は、光ファイバユニットの
表面に予め吸水性樹脂からなる吸水性パウダーを付着さ
せることによって、この光ファイバユニットを光ファイ
バケーブルのスペーサ内に配設したときの防水性を高め
るようにしたものである。
表面に予め吸水性樹脂からなる吸水性パウダーを付着さ
せることによって、この光ファイバユニットを光ファイ
バケーブルのスペーサ内に配設したときの防水性を高め
るようにしたものである。
【0011】図1は、本発明の光ファイバユニットの一
例を示したものであり、図中符号15は光ファイバユニ
ットを表す。この光ファイバユニット15は、光ファイ
バ心線3を3本積層したものに、紫外線硬化型樹脂等か
らなる被覆層14を設けることによって得ることができ
る。この光ファイバユニット15表面全面には、吸水性
パウダー16,16…が付着している。この場合、光フ
ァイバ心線3としては、光ファイバ素線1,1…を4本
平行に引き揃え、紫外線硬化型樹脂等からなる被覆層2
によって一体化した4心のテープ構造のものを用いてい
るが、光ファイバ心線3内の光ファイバ素線1の本数は
適宜選択される。また、光ファイバユニット5内の光フ
ァイバ心線3の積層数に関しても適宜選択され、特に限
定されるものではない。
例を示したものであり、図中符号15は光ファイバユニ
ットを表す。この光ファイバユニット15は、光ファイ
バ心線3を3本積層したものに、紫外線硬化型樹脂等か
らなる被覆層14を設けることによって得ることができ
る。この光ファイバユニット15表面全面には、吸水性
パウダー16,16…が付着している。この場合、光フ
ァイバ心線3としては、光ファイバ素線1,1…を4本
平行に引き揃え、紫外線硬化型樹脂等からなる被覆層2
によって一体化した4心のテープ構造のものを用いてい
るが、光ファイバ心線3内の光ファイバ素線1の本数は
適宜選択される。また、光ファイバユニット5内の光フ
ァイバ心線3の積層数に関しても適宜選択され、特に限
定されるものではない。
【0012】上記吸水性パウダー16としては、吸水性
樹脂を粉末状にしたものや、吸水性樹脂に澱粉を添加し
たものや、吸水性樹脂の表面をポリグリシジル化合物で
表面処理したものが好適に用いられる。吸水性樹脂とし
ては、アクリル酸グラフト共重合体架橋物、アクリロニ
トリルグラフト共重合体架橋物、ポリアクリル酸中和物
の架橋物、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体の
架橋物等のカルボン酸基を有する樹脂等が挙げられる。
また、吸水性樹脂に澱粉を添加したもの具体例として
は、澱粉−アクリル酸グラフト共重合体架橋物、澱粉−
アクリロニトリルグラフト共重合体架橋物等が挙げられ
る。
樹脂を粉末状にしたものや、吸水性樹脂に澱粉を添加し
たものや、吸水性樹脂の表面をポリグリシジル化合物で
表面処理したものが好適に用いられる。吸水性樹脂とし
ては、アクリル酸グラフト共重合体架橋物、アクリロニ
トリルグラフト共重合体架橋物、ポリアクリル酸中和物
の架橋物、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体の
架橋物等のカルボン酸基を有する樹脂等が挙げられる。
また、吸水性樹脂に澱粉を添加したもの具体例として
は、澱粉−アクリル酸グラフト共重合体架橋物、澱粉−
アクリロニトリルグラフト共重合体架橋物等が挙げられ
る。
【0013】このような吸水パウダー16は、吸水性を
有し、給水すると吸水性樹脂は膨潤するため、光ファイ
バケーブルとして用いたときに空隙を埋めることとな
り、それ以上の浸水を防ぐことができる。
有し、給水すると吸水性樹脂は膨潤するため、光ファイ
バケーブルとして用いたときに空隙を埋めることとな
り、それ以上の浸水を防ぐことができる。
【0014】上記吸水性パウダー16の粒径としては、
5〜100μmφのものが望ましい。5μm未満のもの
であると、光ファイバユニット15への防水効果が不十
分となり、100μmを越えると、光ファイバユニット
15への固定が困難となり好ましくない。
5〜100μmφのものが望ましい。5μm未満のもの
であると、光ファイバユニット15への防水効果が不十
分となり、100μmを越えると、光ファイバユニット
15への固定が困難となり好ましくない。
【0015】吸水性パウダー16の付着量としては、ユ
ニットの表面積100cm2あたり0.1g〜1gの範
囲となるのが好ましい。0.1g未満であると、防水効
果が不十分となり、1gを越えると、光ファイバユニッ
ト15への固定が困難となる。
ニットの表面積100cm2あたり0.1g〜1gの範
囲となるのが好ましい。0.1g未満であると、防水効
果が不十分となり、1gを越えると、光ファイバユニッ
ト15への固定が困難となる。
【0016】また、上記吸水性パウダー16を光ファイ
バユニット15に付着させる方法としては、例えば、
(1)光ファイバユニット15を製造後に、その表面に
接着剤を塗布してその上に、吸水性パウダー16を付着
させて固定する方法、(2)光ファイバユニット15を
製造時において、光ファイバ心線3上に被覆層14とな
る樹脂を被覆したあとに、吸水性パウダー16をこの樹
脂上に付着させてから樹脂を硬化させることによって固
定する方法、等が挙げられる。
バユニット15に付着させる方法としては、例えば、
(1)光ファイバユニット15を製造後に、その表面に
接着剤を塗布してその上に、吸水性パウダー16を付着
させて固定する方法、(2)光ファイバユニット15を
製造時において、光ファイバ心線3上に被覆層14とな
る樹脂を被覆したあとに、吸水性パウダー16をこの樹
脂上に付着させてから樹脂を硬化させることによって固
定する方法、等が挙げられる。
【0017】上記(1)の方法を用いる場合の接着剤と
しては、エポキシ樹脂系接着剤、エチレンー酢酸ビニル
共重合体(EVA)系接着剤、澱粉系のり等が挙げられ
る。
しては、エポキシ樹脂系接着剤、エチレンー酢酸ビニル
共重合体(EVA)系接着剤、澱粉系のり等が挙げられ
る。
【0018】本発明の光ファイバケーブルはその構造を
図3に示すものと同様にし、内部に収容する光ファイバ
ユニットに上述の吸水性パウダーが付着したものを用い
るものである。以下、図3を利用して本発明の光ファイ
バケーブルについて説明する。本発明の光ファイバケー
ブルは、上述の光ファイバユニット15を、アルミニウ
ム等からなるチューブまたはポリエチレン等からなるス
ロットロッドのスロット等の収容部内に収容することに
よって得ることができる。光ファイバケーブル9の内部
には、収容部としてチューブ7が設けられ、チューブ1
7の外周上には、ポリ塩化ビニルやポリエチレン等から
なるシース18が形成され、チューブ17内には、光フ
ァイバユニット15が収容される。
図3に示すものと同様にし、内部に収容する光ファイバ
ユニットに上述の吸水性パウダーが付着したものを用い
るものである。以下、図3を利用して本発明の光ファイ
バケーブルについて説明する。本発明の光ファイバケー
ブルは、上述の光ファイバユニット15を、アルミニウ
ム等からなるチューブまたはポリエチレン等からなるス
ロットロッドのスロット等の収容部内に収容することに
よって得ることができる。光ファイバケーブル9の内部
には、収容部としてチューブ7が設けられ、チューブ1
7の外周上には、ポリ塩化ビニルやポリエチレン等から
なるシース18が形成され、チューブ17内には、光フ
ァイバユニット15が収容される。
【0019】上記チューブ7は、アルミパイプやSUS
パイプ等からなるものである。このチューブ7にアルミ
ニウムやSUSを用いると、光ファイバユニット15を
光ファイバケーブル9内のチューブ7に収容する時や、
光ファイバケーブル9の敷設時などにおける光ファイバ
ユニット15にかかる側圧等の応力を軽減することがで
きる。また、図3においては、収容部としてチューブ状
のものを例示したが、本発明の光ファイバケーブルはこ
れに限定されるものではなく、例えば、ポリエチレンな
どからなるスロットロッドのスロットロッドのスロット
に光ファイバユニットを収容する構造のものであっても
よい。また、上記チューブ7の内周面にポリエチレン層
を設けても構わない。
パイプ等からなるものである。このチューブ7にアルミ
ニウムやSUSを用いると、光ファイバユニット15を
光ファイバケーブル9内のチューブ7に収容する時や、
光ファイバケーブル9の敷設時などにおける光ファイバ
ユニット15にかかる側圧等の応力を軽減することがで
きる。また、図3においては、収容部としてチューブ状
のものを例示したが、本発明の光ファイバケーブルはこ
れに限定されるものではなく、例えば、ポリエチレンな
どからなるスロットロッドのスロットロッドのスロット
に光ファイバユニットを収容する構造のものであっても
よい。また、上記チューブ7の内周面にポリエチレン層
を設けても構わない。
【0020】上記光ファイバケーブル8は、抗張力体1
0をシース11により被覆してなる支持ワイヤ12に巻
き付けられた状態で使用される。本発明の光ファイバユ
ニット15においては表面に吸水性樹脂からなる吸水性
パウダーが付着したものであるので、空隙を埋めること
ができるとともに、水が光ファイバケーブル内に侵入し
たとしても止水する。
0をシース11により被覆してなる支持ワイヤ12に巻
き付けられた状態で使用される。本発明の光ファイバユ
ニット15においては表面に吸水性樹脂からなる吸水性
パウダーが付着したものであるので、空隙を埋めること
ができるとともに、水が光ファイバケーブル内に侵入し
たとしても止水する。
【0021】ところで、上述のような光ファイバケーブ
ル9の場合、光ファイバケーブル9のチューブ7壁と光
ファイバユニット5との滑り性が悪いと、光ファイバケ
ーブル9の製造時や敷設時に、チューブ7内で、光ファ
イバユニット5が蛇行したり、挫屈したりすることがあ
り、そのために光ファイバケーブル内での光ファイバの
光損失が増加してしまうといった問題がある。したがっ
て、チューブ7壁と光ファイバユニット5との空隙6に
吸水材料を介在する場合においては、その摩擦力が問題
となり、チューブ7壁との摩擦力が低いもののほうが好
ましいとされる。この点において本発明に用いられる吸
水性パウダー16は、光ファイバユニット15とチュー
ブ7壁との摩擦力を低減させる作用も合わせもつために
問題がない。この吸水性パウダーを表面に付着した光フ
ァイバユニット15においては、その表面がチューブ壁
に吸着することがなく、滑り性は改善される。よって、
本発明の光ファイバケーブルにおいては、光損失の増加
を最小限にすることができる。
ル9の場合、光ファイバケーブル9のチューブ7壁と光
ファイバユニット5との滑り性が悪いと、光ファイバケ
ーブル9の製造時や敷設時に、チューブ7内で、光ファ
イバユニット5が蛇行したり、挫屈したりすることがあ
り、そのために光ファイバケーブル内での光ファイバの
光損失が増加してしまうといった問題がある。したがっ
て、チューブ7壁と光ファイバユニット5との空隙6に
吸水材料を介在する場合においては、その摩擦力が問題
となり、チューブ7壁との摩擦力が低いもののほうが好
ましいとされる。この点において本発明に用いられる吸
水性パウダー16は、光ファイバユニット15とチュー
ブ7壁との摩擦力を低減させる作用も合わせもつために
問題がない。この吸水性パウダーを表面に付着した光フ
ァイバユニット15においては、その表面がチューブ壁
に吸着することがなく、滑り性は改善される。よって、
本発明の光ファイバケーブルにおいては、光損失の増加
を最小限にすることができる。
【0022】
【実施例】以下、本発明について具体例を挙げて詳しく
説明する。 [光ファイバユニットの製造] (実施例1)図1に示す構造の光ファイバユニット15
を作製した。光ファイバ心線3として、光ファイバ素線
1を4本平行に引き揃えたものに紫外線硬化型樹脂を押
出被覆し、硬化して一体化した4心のもの(大きさが
0.3mm×1.1mm)を用い、これを3本積層した
ものに、コーティングダイスにより紫外線硬化型樹脂を
押出被覆したのちに、平均粒子径20μmの吸水性パウ
ダーをその表面全体に付着させて、硬化装置にて紫外線
硬化型樹脂を硬化させて、外径約1.7mmの光ファイ
バユニット15を得た。
説明する。 [光ファイバユニットの製造] (実施例1)図1に示す構造の光ファイバユニット15
を作製した。光ファイバ心線3として、光ファイバ素線
1を4本平行に引き揃えたものに紫外線硬化型樹脂を押
出被覆し、硬化して一体化した4心のもの(大きさが
0.3mm×1.1mm)を用い、これを3本積層した
ものに、コーティングダイスにより紫外線硬化型樹脂を
押出被覆したのちに、平均粒子径20μmの吸水性パウ
ダーをその表面全体に付着させて、硬化装置にて紫外線
硬化型樹脂を硬化させて、外径約1.7mmの光ファイ
バユニット15を得た。
【0023】(比較例1)図6に示す構造の光ファイバ
ユニット5を作製した。吸水性パウダーを、紫外線硬化
型樹脂の押出被覆後に付着させる工程を省いた以外は実
施例1と同様にして比較例1の光ファイバユニット5を
得た。
ユニット5を作製した。吸水性パウダーを、紫外線硬化
型樹脂の押出被覆後に付着させる工程を省いた以外は実
施例1と同様にして比較例1の光ファイバユニット5を
得た。
【0024】[光ファイバケーブルの製造]実施例1お
よび比較例1の光ファイバユニットを用いて図2に示す
構造の光ファイバケーブル9をそれぞれ作製した。ま
ず、内径1.9mm、厚み0.5mmのアルミニウム製
のチューブ7の外周上にポリエチレンからなるシース8
を設けたパイプ内に、上記実施例1および比較例1の光
ファイバユニットをそれぞれ収容して、外径約6mmの
実施例1と比較例1の光ファイバケーブル9を条長約1
km作製し、支持ワイヤ11に巻き付けた状態で胴径1
mのドラムに巻きとった。
よび比較例1の光ファイバユニットを用いて図2に示す
構造の光ファイバケーブル9をそれぞれ作製した。ま
ず、内径1.9mm、厚み0.5mmのアルミニウム製
のチューブ7の外周上にポリエチレンからなるシース8
を設けたパイプ内に、上記実施例1および比較例1の光
ファイバユニットをそれぞれ収容して、外径約6mmの
実施例1と比較例1の光ファイバケーブル9を条長約1
km作製し、支持ワイヤ11に巻き付けた状態で胴径1
mのドラムに巻きとった。
【0025】[防水特性]実施例1と比較例1の光ファ
イバケーブルを用いて、その防水特性について以下の試
験を実施した。図4に示すように、まず、実施例1と比
較例1の光ファイバケーブルを試験用として4m取り出
し、その片端部の一部のシース、チューブ部分を引き剥
し、長さ2.5cmの光ファイバユニット5の表面が露
出するようにした。この光ファイバケーブル9の光ファ
イバユニット露出部5を水高100cmの水が満たされ
た水槽に浸し、24時間後に、光ファイバケーブルにお
ける止水長を調べ、水の浸水の状態を調べた。この場
合、止水長とは、光ファイバケーブル内部の空隙部に水
の浸水が認められた部分の露出部5からの長さである。
上記試験を3回行った結果、実施例1においては、いず
れにおいても、止水長が1m以下と防水効果が確認され
た。これに対して比較例1においては、いずれの場合に
おいても止水長が4mと光ファイバケーブル全長にわた
って浸水が確認された。
イバケーブルを用いて、その防水特性について以下の試
験を実施した。図4に示すように、まず、実施例1と比
較例1の光ファイバケーブルを試験用として4m取り出
し、その片端部の一部のシース、チューブ部分を引き剥
し、長さ2.5cmの光ファイバユニット5の表面が露
出するようにした。この光ファイバケーブル9の光ファ
イバユニット露出部5を水高100cmの水が満たされ
た水槽に浸し、24時間後に、光ファイバケーブルにお
ける止水長を調べ、水の浸水の状態を調べた。この場
合、止水長とは、光ファイバケーブル内部の空隙部に水
の浸水が認められた部分の露出部5からの長さである。
上記試験を3回行った結果、実施例1においては、いず
れにおいても、止水長が1m以下と防水効果が確認され
た。これに対して比較例1においては、いずれの場合に
おいても止水長が4mと光ファイバケーブル全長にわた
って浸水が確認された。
【0026】[光ファイバケーブルの巻き返し後の光損
失]ドラムに巻き返し後のそれぞれの光ファイバケーブ
ルにおける光損失を、OTDRにて波長1.55μmで
測定した。その結果、光ファイユニット製造時の光損失
に対する、光ファイバケーブル製造後の光損失増は、実
施例1においては、最大値で0.05dB/kmであっ
たのに対し、比較例1においては、最大値で0.2dB
/kmであった。
失]ドラムに巻き返し後のそれぞれの光ファイバケーブ
ルにおける光損失を、OTDRにて波長1.55μmで
測定した。その結果、光ファイユニット製造時の光損失
に対する、光ファイバケーブル製造後の光損失増は、実
施例1においては、最大値で0.05dB/kmであっ
たのに対し、比較例1においては、最大値で0.2dB
/kmであった。
【0027】[光ファイバケーブルの温度変化による光
損失]胴径1mのドラムに巻かれた状態で、−30℃の
低温下および+70℃の高温下での光ファイバケーブル
の光損失を、OTDRにて波長1.55μmで測定し
た。その結果、光ファイユニット製造時の光損失に対す
る、光ファイバケーブル製造後の光損失増は、実施例1
においては、最大値で0.05dB/kmであったのに
対し、比較例1においては、最大値で0.2dB/km
であった。
損失]胴径1mのドラムに巻かれた状態で、−30℃の
低温下および+70℃の高温下での光ファイバケーブル
の光損失を、OTDRにて波長1.55μmで測定し
た。その結果、光ファイユニット製造時の光損失に対す
る、光ファイバケーブル製造後の光損失増は、実施例1
においては、最大値で0.05dB/kmであったのに
対し、比較例1においては、最大値で0.2dB/km
であった。
【0028】上記試験の結果から、本発明の光ファイバ
ユニットにおいては、防水特性に優れたものであること
がわかる。また、光損失の少ないものであることがわか
る。
ユニットにおいては、防水特性に優れたものであること
がわかる。また、光損失の少ないものであることがわか
る。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように本発明の光ファイバ
ユニットにおいては、その表面が吸水性樹脂からなる吸
水パウダーが付着したものであるので、チューブやスロ
ットロッドのスロット等の収容部に複数の光ファイバ単
心線または光ファイバテープ心線を有する光ファイバユ
ニットを収容する構造の光ファイバケーブルに用いたと
きに、吸水性パウダーの吸水性により、光ファイバケー
ブルの防水特性を向上させることができる。
ユニットにおいては、その表面が吸水性樹脂からなる吸
水パウダーが付着したものであるので、チューブやスロ
ットロッドのスロット等の収容部に複数の光ファイバ単
心線または光ファイバテープ心線を有する光ファイバユ
ニットを収容する構造の光ファイバケーブルに用いたと
きに、吸水性パウダーの吸水性により、光ファイバケー
ブルの防水特性を向上させることができる。
【図1】 本発明の光ファイバユニットの一例を示した
断面斜視図である。
断面斜視図である。
【図2】 本発明の実施例における防水性試験を説明す
るための概略構成図である。
るための概略構成図である。
【図3】 光ファイバケーブルの一例を示した断面図で
ある。
ある。
【図4】 光ファイバケーブルの一例を示した斜視図で
ある。
ある。
1…光ファイバ素線、3…光ファイバ心線、14…被覆
層、15…光ファイバユニット、9…光ファイバケーブ
ル、7…シース、8…チューブ
層、15…光ファイバユニット、9…光ファイバケーブ
ル、7…シース、8…チューブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H04B 10/12
Claims (2)
- 【請求項1】 複数の光ファイバ単心線または光ファイ
バテープ心線上に被覆層を形成してなる光ファイバユニ
ットであって、 上記被覆層の表面に、吸水性樹脂からなる吸水性パウダ
ーが付着していることを特徴とする光ファイバユニッ
ト。 - 【請求項2】 請求項1記載の光ファイバユニットをス
ロットロッドのスロットやチューブ等の収容部に収容し
てなる光ファイバケーブル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10119592A JPH11311725A (ja) | 1998-04-28 | 1998-04-28 | 光ファイバユニットおよび光ファイバケーブル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10119592A JPH11311725A (ja) | 1998-04-28 | 1998-04-28 | 光ファイバユニットおよび光ファイバケーブル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11311725A true JPH11311725A (ja) | 1999-11-09 |
Family
ID=14765205
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10119592A Withdrawn JPH11311725A (ja) | 1998-04-28 | 1998-04-28 | 光ファイバユニットおよび光ファイバケーブル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11311725A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107861208A (zh) * | 2017-11-30 | 2018-03-30 | 江苏中天科技股份有限公司 | 一种全干式光缆 |
-
1998
- 1998-04-28 JP JP10119592A patent/JPH11311725A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107861208A (zh) * | 2017-11-30 | 2018-03-30 | 江苏中天科技股份有限公司 | 一种全干式光缆 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20050705 |