JPH11311454A - 潜熱蓄熱式の熱源システム - Google Patents

潜熱蓄熱式の熱源システム

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JPH11311454A
JPH11311454A JP10118227A JP11822798A JPH11311454A JP H11311454 A JPH11311454 A JP H11311454A JP 10118227 A JP10118227 A JP 10118227A JP 11822798 A JP11822798 A JP 11822798A JP H11311454 A JPH11311454 A JP H11311454A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 潜熱蓄熱式の熱源システムにおいて、蓄熱に
要する時間を短縮するとともに、成績係数を高めて消費
動力を低減する。 【解決手段】 蓄熱槽として、相変化温度tpxの低い
低温潜熱蓄熱剤Xを装備した低温蓄熱槽3と、その低温
潜熱蓄熱剤Xよりも相変化温度tpyの高い高温潜熱蓄
熱剤Yを装備した高温蓄熱槽4とを設け、蓄熱運転で
は、冷凍機2との間で循環させる熱媒Wを低温蓄熱槽2
から高温蓄熱槽4の順に通過させ、放熱運転では、負荷
熱交換器1との間で循環させる熱媒Wを高温蓄熱槽4か
ら低温蓄熱槽3の順に通過させる構成にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空調などに用いる
潜熱蓄熱式の熱源システムに関し、詳しくは、潜熱蓄熱
剤を装備した蓄熱槽と冷凍機(又は加熱機)との間で熱
媒を循環させて冷凍機の発生冷熱(又は加熱機の発生温
熱)を蓄熱槽に蓄熱する蓄熱運転と、蓄熱槽と負荷熱交
換器との間で熱媒を循環させて蓄熱槽における蓄熱冷熱
(又は蓄熱温熱)を負荷熱交換器で消費する放熱運転と
を行う潜熱蓄熱式の熱源システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の熱源システムでは(図5
参照)、蓄熱槽3に装備する潜熱蓄熱剤Xとして、負荷
熱交換器1での必要熱媒温度tiに見合った相変化温度
tpx(≒ti)を有するものを選定し、その潜熱蓄熱
剤Xを備えさせた一種の蓄熱槽3(実質的に一つの蓄熱
槽)のみを用いて蓄熱を行っていた。2は冷凍機、7は
蓄熱運転において熱媒Wを循環させる蓄熱用循環路、1
1は放熱運転において熱媒を循環させる放熱用循環路で
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来システム
では(同図5参照)、蓄熱運転の際、その開始当初は放
熱終了後の蓄熱槽3から高温の熱媒W(すなわち、放熱
運転において負荷熱交換器1から蓄熱槽3に戻る熱媒W
と同等温度の熱媒)が冷凍機2に導入されることから、
冷凍機2は最大出力での連続運転(連続全負荷運転)に
なるが、その後、潜熱蓄熱剤Xの相変化が始まって潜熱
蓄熱の工程に移ると、潜熱蓄熱剤Xの相変化温度tpx
とほぼ等しい低温の熱媒Wが冷凍機2に導入されるよう
になる為、設計出口熱媒温度ttoが潜熱蓄熱剤Xの相
変化温度tpxに近い冷凍機2(例えば、潜熱蓄熱剤X
の相変化温度tpxが7℃であるのに対し設計出口熱媒
温度ttoが5℃の冷凍機)では、入口と出口の熱媒温
度差Δtt(=tti−tto)が過小になって、装置
機能面や装置保護の面からもはや最大出力での連続運転
が不能になり、この為、主の蓄熱工程である潜熱蓄熱工
程において、冷凍機2の出力を低下させる部分負荷運転
や、冷凍機2の発停を繰り返して冷凍機2の平均出力を
低下させるON・OFF容量制御運転が必要になってい
た。
【0004】そして、このような部分負荷運転やON・
OFF容量制御運転の為に、最大出力での連続運転に比
べ、蓄熱能率が低下して蓄熱の完了までに要する時間が
長くなる、また、冷凍機2の成績係数が低下して消費動
力が嵩む問題があり、特に、ON・OFF容量制御運転
では、冷凍機2の運転停止期間に潜熱蓄熱剤Xの相変化
温度tpxよりも高温の熱媒W(非冷却の熱媒)が冷凍
機2から蓄熱槽3に供給される状態になって、それまで
の冷凍機運転で相変化させた潜熱蓄熱剤Xの逆向きの相
変化が生じ、このことで蓄熱完了までの所要時間が一層
長くなるとともに、大きな熱ロスを招く問題があった。
【0005】また、この問題を回避するのに、設計出口
熱媒温度ttoがより低い低温仕様の冷凍機を用いるこ
とも考えられるが、この場合、蓄熱の完了までの所要時
間は短くし得るものの、低温仕様の冷凍機では、蒸発温
度が低くて成績係数が一層低くなることから消費動力の
低減は期待できず、むしろ、装置コストが高くなるとと
に消費動力が一層嵩む問題があり、また、低温仕様の冷
凍機の採用に伴い、例えば凍結防止の上から熱媒Wに水
を使用できなくなって熱媒Wにブラインを用いることが
必要になる等、使用する熱媒Wが制限され、この為にシ
ステムコストが高く付いたりシステムの管理が難しくな
る問題もあった。
【0006】なお、この種の問題は、冷凍機の発生冷熱
を蓄熱槽に蓄熱する冷熱の熱源システムに限られるもの
ではなく、冷熱と温熱との違いはあるが、加熱機の発生
温熱を蓄熱槽に蓄熱する温熱の熱源システムにおいても
同様である。
【0007】以上の実情に対し、本発明の主たる課題
は、冷凍機の発生冷熱や加熱機の発生温熱を蓄熱槽に潜
熱蓄熱することにおいて、合理的な蓄熱形態を採ること
により上記の如き問題を解消する点にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】〔1〕請求項1記載の発
明では、蓄熱槽として、相変化温度の低い低温潜熱蓄熱
剤を装備した低温蓄熱槽と、その低温潜熱蓄熱剤よりも
相変化温度の高い高温潜熱蓄熱剤を装備した高温蓄熱槽
とを設け、そして、これら蓄熱槽と冷凍機との間で熱媒
を循環させて冷凍機の発生冷熱を蓄熱槽に蓄熱する蓄熱
運転では、熱媒を低温蓄熱槽から高温蓄熱槽の順に通過
させる循環形態、すなわち、冷凍機による冷却熱媒を先
ず低温蓄熱槽の低温潜熱蓄熱剤に対し冷却作用させた
後、高温蓄熱槽の高温潜熱蓄熱剤に対し冷却作用させる
循環形態)を採ることで、上流側に位置する低温蓄熱槽
への冷熱の潜熱蓄熱(低温潜熱蓄熱剤を相変化させての
冷熱蓄熱)が優先的に進むようにするとともに、このよ
うに低温蓄熱槽への潜熱蓄熱を優先させながら両蓄熱槽
への冷熱の潜熱蓄熱を進めることにおいて、下流側に位
置する高温蓄熱槽への冷熱の潜熱蓄熱(高温潜熱蓄熱剤
を相変化させての冷熱蓄熱)が完了するまで、高温蓄熱
槽から冷凍機に戻る熱媒の温度(冷凍機の入口熱媒温
度)が高温潜熱蓄熱剤の相変化によって高温潜熱蓄熱剤
の相変化温度とほぼ等しい温度に保たれるようにする。
【0009】また、蓄熱槽と負荷熱交換器との間で熱媒
を循環させて蓄熱槽における蓄熱冷熱を負荷熱交換器で
消費する放熱運転では、蓄熱運転とは逆に、熱媒を高温
蓄熱槽から低温蓄熱槽の順に通過させる循環形態を採る
ことにより、負荷熱交換器から戻る高温の熱媒(負荷熱
交換器での冷熱消費で昇温した熱媒)を先ず高温蓄熱槽
で冷熱蓄熱状態の高温潜熱蓄熱剤により予冷し、これに
続き、その熱媒を低温蓄熱槽で冷熱蓄熱状態の低温潜熱
蓄熱剤により負荷熱交換器の必要熱媒温度まで冷却して
負荷熱交換器に供給する。
【0010】つまり、この熱源システムでは、低温潜熱
蓄熱剤として負荷熱交換器の必要熱媒温度に見合った相
変化温度を有する潜熱蓄熱剤を選定しておくことで、負
荷熱交換器での必要熱媒温度を得るが、これに対し、前
記の如く、低温蓄熱槽への潜熱蓄熱を優先させながら両
蓄熱槽への冷熱の潜熱蓄熱を進めることにおいて、下流
側に位置する高温蓄熱槽への冷熱の潜熱蓄熱が完了する
まで、高温蓄熱槽から冷凍機に戻る熱媒の温度を高温潜
熱蓄熱剤の相変化温度(低温潜熱蓄熱剤の相変化温度よ
りも高い温度)に保ち得ることから、高温潜熱蓄熱剤に
低温潜熱蓄熱剤との相変化温度差がある程度大きな潜熱
蓄熱剤を選定しておけば、冷凍機として設計出口熱媒温
度が低温潜熱蓄熱剤の相変化温度に近い冷凍機(例え
ば、低温潜熱蓄熱剤の相変化温度が7℃であるのに対し
設計出口熱媒温度が5℃の冷凍機)を用いても、主たる
蓄熱工程である潜熱蓄熱工程において、その冷凍機にお
ける入口と出口の熱媒温度差を充分に大きく保つことが
できる。
【0011】したがって、この熱源システムでは、設計
出口熱媒温度が低温潜熱蓄熱剤の相変化温度に近い冷凍
機を用いながらも、冷凍機の部分負荷運転やON・OF
F容量制御運転を不要にして蓄熱完了まで冷凍機を最大
出力で連続運転できる、あるいは、部分負荷運転やON
・OFF容量制御運転が必要になるにしても、これら運
転による冷凍機の出力低下幅を小さくすることができ、
これにより、従来システムに比べ、蓄熱能率を高く保っ
て蓄熱完了までの所要時間を短くすることができ、ま
た、冷凍機の成績係数を高く保つとともにON・OFF
容量制御運転での冷凍機停止に原因する潜熱蓄熱剤の逆
向きの相変化を抑止して消費動力も低減でき、さらにま
た、部分負荷運転やON・OFF容量制御運転を回避す
るために低温仕様の冷凍機を用いることで使用熱媒が制
限されてシステムコストが高く付いたりシステム管理が
難しくなるといったことも回避できる。
【0012】〔2〕請求項2記載の発明では、冷凍機に
よる冷却熱媒を低温蓄熱槽から高温蓄熱槽の順に通過さ
せる前記蓄熱運転において高温蓄熱槽への冷熱の潜熱蓄
熱が完了したとき、その蓄熱完了の検出に基づいて冷凍
機と蓄熱槽との間での熱媒循環及び冷凍機の運転を自動
停止することにより、高温蓄熱槽への冷熱の潜熱蓄熱が
完了した後における無駄な部分負荷運転やON・OFF
容量制御運転を確実に防止し、また、冷凍機の入口と出
口の熱媒温度差が過小になることが原因の冷凍機トラブ
ルを確実に防止する。
【0013】つまり、冷凍機による冷却熱媒を低温蓄熱
槽から高温蓄熱槽の順に通過させる熱媒循環形態での蓄
熱運転では、下流側の高温蓄熱槽への冷熱の潜熱蓄熱が
完了した後も蓄熱運転を継続すると、冷凍機に導入され
る熱媒の温度が高温潜熱蓄熱剤の相変化温度から次第に
低下するようになり、この為、冷凍機の部分負荷運転や
ON・OFF容量制御運転が必要になり、また、これら
部分負荷運転やON・OFF容量制御運転による冷凍機
の出力低下幅を次第に大きくすることが必要になるが、
上記の如く下流側の高温蓄熱槽に対する冷熱潜熱蓄熱の
完了検出に基づき蓄熱運転を自動停止するようにすれ
ば、このような無駄な部分負荷運転やON・OFF容量
制御運転を確実に防止して不必要な動力消費を回避で
き、また、冷凍機における入口と出口の熱媒温度差が過
小になることが原因の冷凍機トラブルも確実に防止でき
る。
【0014】〔3〕請求項3記載の発明では、低温蓄熱
槽と高温蓄熱槽とを、冷凍機による冷却熱媒を低温蓄熱
槽から高温蓄熱槽の順に通過させる前記蓄熱運転におい
て高温蓄熱槽への冷熱の潜熱蓄熱が完了すると同時に又
はその完了よりも先に、低温蓄熱槽への冷熱の潜熱蓄熱
が完了する蓄熱特性関係にすることにより、主蓄熱槽で
ある低温蓄熱槽への冷熱の潜熱蓄熱を完了するのに、冷
凍機の部分負荷運転やON・OFF容量制御運転が必要
になる、あるいは、これら運転による冷凍機の出力低下
幅を大きくすることが必要になるのを回避する。
【0015】つまり、冷凍機による冷却熱媒を低温蓄熱
槽から高温蓄熱槽の順に通過させる熱媒循環形態での蓄
熱運転では、下流側の高温蓄熱槽への冷熱の潜熱蓄熱が
完了した後も蓄熱運転を継続する場合、前記の如く、高
温潜熱蓄熱剤の相変化温度よりも低温の熱媒が冷凍機に
導入されるようになることから、低温蓄熱槽への冷熱の
潜熱蓄熱が完了する前に下流側の高温蓄熱槽への冷熱の
潜熱蓄熱が完了してしまうと、その後、低温蓄熱槽への
冷熱の潜熱蓄熱を完了するのに冷凍機の部分負荷運転や
ON・OFF容量制御運転が必要になる、あるいは、こ
れら運転による冷凍機の出力低下幅を大きくすることが
必要になるが、低温蓄熱槽と高温蓄熱槽を上記の如き蓄
熱特性関係にしておけば、このような事態を回避するこ
とができ、これにより、請求項1記載の発明による効果
が一層有効に発揮される形態にして、蓄熱に要する時間
の短縮や消費動力の低減を一層効果的に達成できる。
【0016】〔4〕請求項4記載の発明では、蓄熱槽と
して、相変化温度の高い高温潜熱蓄熱剤を装備した高温
蓄熱槽と、その高温潜熱蓄熱剤よりも相変化温度の低い
低温潜熱蓄熱剤を装備した低温蓄熱槽とを設け、そし
て、これら蓄熱槽と加熱機との間で熱媒を循環させて加
熱機の発生温熱を蓄熱槽に蓄熱する蓄熱運転では、熱媒
を高温蓄熱槽から低温蓄熱槽の順に通過させる循環形
態、すなわち、加熱機による加熱熱媒を先ず高温蓄熱槽
の高温潜熱蓄熱剤に対し加熱作用させた後、低温蓄熱槽
の低温潜熱蓄熱剤に対し加熱作用させる循環形態)を採
ることで、上流側に位置する高温蓄熱槽への温熱の潜熱
蓄熱(高温潜熱蓄熱剤を相変化させての温熱蓄熱)が優
先的に進むようにするとともに、このように高温蓄熱槽
への潜熱蓄熱を優先させながら両蓄熱槽への温熱の潜熱
蓄熱を進めることにおいて、下流側に位置する低温蓄熱
槽への温熱の潜熱蓄熱(低温潜熱蓄熱剤を相変化させて
の温熱蓄熱)が完了するまで、低温蓄熱槽から加熱機に
戻る熱媒の温度(加熱機の入口熱媒温度)が低温潜熱蓄
熱剤の相変化によって低温潜熱蓄熱剤の相変化温度とほ
ぼ等しい温度に保たれるようにする。
【0017】また、蓄熱槽と負荷熱交換器との間で熱媒
を循環させて蓄熱槽における蓄熱温熱を負荷熱交換器で
消費する放熱運転では、蓄熱運転とは逆に、熱媒を低温
蓄熱槽から高温蓄熱槽の順に通過させる循環形態を採る
ことにより、負荷熱交換器から戻る低温の熱媒(負荷熱
交換器での温熱消費で降温した熱媒)を先ず低温蓄熱槽
で温熱蓄熱状態の低温潜熱蓄熱剤により予熱し、これに
続き、その熱媒を高温蓄熱槽で温熱蓄熱状態の高温潜熱
蓄熱剤により負荷熱交換器の必要熱媒温度まで加熱して
負荷熱交換器に供給する。
【0018】つまり、この熱源システムでは、高温潜熱
蓄熱剤として負荷熱交換器の必要熱媒温度に見合った相
変化温度を有する潜熱蓄熱剤を選定しておくことで、負
荷熱交換器での必要熱媒温度を得るが、これに対し、前
記の如く、高温蓄熱槽への潜熱蓄熱を優先させながら両
蓄熱槽への温熱の潜熱蓄熱を進めることにおいて、下流
側に位置する低温蓄熱槽への温熱の潜熱蓄熱が完了する
まで、低温蓄熱槽から加熱機に戻る熱媒の温度を低温潜
熱蓄熱剤の相変化温度(高温潜熱蓄熱剤の相変化温度よ
りも低い温度)に保ち得ることから、低温潜熱蓄熱剤に
高温潜熱蓄熱剤との相変化温度差がある程度大きな潜熱
蓄熱剤を選定しておけば、加熱機として設計出口熱媒温
度が高温潜熱蓄熱剤の相変化温度に近い加熱機(例え
ば、高温潜熱蓄熱剤の相変化温度が50℃であるのに対
し設計出口熱媒温度が52℃の加熱機)を用いても、主
たる蓄熱工程である潜熱蓄熱工程において、その加熱機
における入口と出口の熱媒温度差を充分に大きく保つこ
とができる。
【0019】したがって、この熱源システムでは、設計
出口熱媒温度が高温潜熱蓄熱剤の相変化温度に近い加熱
機を用いながらも、加熱機の部分負荷運転やON・OF
F容量制御運転を不要にして蓄熱完了まで加熱機を最大
出力で連続運転できる、あるいは、部分負荷運転やON
・OFF容量制御運転が必要になるにしても、これら運
転による加熱機の出力低下幅を小さくすることができ、
これにより、従来システムに比べ、蓄熱能率を高く保っ
て蓄熱完了までの所要時間を短くすることができ、ま
た、加熱機の成績係数を高く保つとともにON・OFF
容量制御運転での加熱機停止に原因する潜熱蓄熱剤の逆
向きの相変化を抑止して消費動力も低減でき、さらにま
た、部分負荷運転やON・OFF容量制御運転を回避す
るために設計出口温度のより高い高温仕様の加熱機を用
いることで使用熱媒が制限されてシステムコストが高く
付いたりシステム管理が難しくなるといったことも回避
できる。
【0020】〔5〕請求項5記載の発明では、加熱機に
よる加熱熱媒を高温蓄熱槽から低温蓄熱槽の順に通過さ
せる前記蓄熱運転において低温蓄熱槽への温熱の潜熱蓄
熱が完了したとき、その蓄熱完了の検出に基づいて加熱
機と蓄熱槽との間での熱媒循環及び加熱機の運転を自動
停止することにより、低温蓄熱槽への温熱の潜熱蓄熱が
完了した後における無駄な部分負荷運転やON・OFF
容量制御運転を確実に防止し、また、加熱機の入口と出
口の熱媒温度差が過小になることが原因の加熱機トラブ
ルを確実に防止する。
【0021】つまり、加熱機による加熱熱媒を高温蓄熱
槽から低温蓄熱槽の順に通過させる熱媒循環形態での蓄
熱運転では、下流側の低温蓄熱槽への温熱の潜熱蓄熱が
完了した後も蓄熱運転を継続すると、加熱機に導入され
る熱媒の温度が低温潜熱蓄熱剤の相変化温度から次第に
上昇するようになり、この為、加熱機の部分負荷運転や
ON・OFF容量制御運転が必要になり、また、これら
部分負荷運転やON・OFF容量制御運転による加熱機
の出力低下幅を次第に大きくすることが必要になるが、
上記の如く下流側の低温蓄熱槽に対する温熱潜熱蓄熱の
完了検出に基づき蓄熱運転を自動停止するようにすれ
ば、このような無駄な部分負荷運転やON・OFF容量
制御運転を確実に防止して不必要な動力消費を回避で
き、また、加熱機における入口と出口の熱媒温度差が過
小になることが原因の加熱機トラブルも確実に防止でき
る。
【0022】〔6〕請求項6記載の発明では、高温蓄熱
槽と低温蓄熱槽とを、加熱機による加熱熱媒を高温蓄熱
槽から低温蓄熱槽の順に通過させる前記蓄熱運転におい
て低温蓄熱槽への温熱の潜熱蓄熱が完了すると同時に又
はその完了よりも先に、高温蓄熱槽への温熱の潜熱蓄熱
が完了する蓄熱特性関係にすることにより、主蓄熱槽で
ある高温蓄熱槽への温熱の潜熱蓄熱を完了するのに、加
熱機の部分負荷運転やON・OFF容量制御運転が必要
になる、あるいは、これら運転による加熱機の出力低下
幅を大きくすることが必要になるのを回避する。
【0023】つまり、加熱機による加熱熱媒を高温蓄熱
槽から低温蓄熱槽の順に通過させる熱媒循環形態での蓄
熱運転では、下流側の低温蓄熱槽への温熱の潜熱蓄熱が
完了した後も蓄熱運転を継続する場合、前記の如く、低
温潜熱蓄熱剤の相変化温度よりも高温の熱媒が加熱機に
導入されるようになることから、高温蓄熱槽への温熱の
潜熱蓄熱が完了する前に下流側の低温蓄熱槽への温熱の
潜熱蓄熱が完了してしまうと、その後、高温蓄熱槽への
温熱の潜熱蓄熱を完了するのに加熱機の部分負荷運転や
ON・OFF容量制御運転が必要になる、あるいは、こ
れら運転による加熱機の出力低下幅を大きくすることが
必要になるが、高温蓄熱槽と低温蓄熱槽を上記の如き蓄
熱特性関係にしておけば、このような事態を回避するこ
とができ、これにより、請求項4記載の発明による効果
が一層有効に発揮される形態にして、蓄熱に要する時間
の短縮や消費動力の低減を一層効果的に達成できる。
【0024】
【発明の実施の形態】〔第1実施形態〕図1は負荷熱交
換器1(例えば冷房用空調機)に冷熱供給する潜熱蓄熱
式の熱源システムを示し、2は冷凍機、3は低温蓄熱
槽、4は高温蓄熱槽であり、低温蓄熱槽3には、液相と
固相の間の相変化温度tpx(凝固点)が負荷熱交換器
1の必要熱媒温度tiとほぼ等しい低温潜熱蓄熱剤Xを
多数の容器5に充填して装備し、高温蓄熱槽4には、液
相と固相の間の相変化温度tpyが低温潜熱蓄熱剤Xよ
りも高い高温潜熱蓄熱剤Yを多数の容器6に充填して装
備してある。
【0025】7は循環ポンプ8により冷凍機2と両蓄熱
槽3,4との間で熱媒Wを循環させる蓄熱用循環路であ
り、冷凍機2の発生冷熱を両蓄熱槽3,4に蓄熱する蓄
熱運転では、この蓄熱用循環路7において低温蓄熱槽3
から高温蓄熱槽4の順に熱媒通過させる方向で熱媒Wを
循環させる循環路構成にしてある。
【0026】つまり、蓄熱運転において熱媒Wを低温蓄
熱槽3から高温蓄熱槽4の順に通過させる熱媒循環形態
を採ることにより、冷凍機2による冷却熱媒Wを先ず低
温蓄熱槽3の低温潜熱蓄熱剤Xに対し冷却作用させた
後、高温蓄熱槽4の高温潜熱蓄熱剤Yに対し冷却作用さ
せるようにして、上流側に位置する低温蓄熱槽3への冷
熱の潜熱蓄熱(すなわち、低温潜熱蓄熱剤Xを液相から
固相に相変化させての冷熱蓄熱)が優先的に進むように
する。
【0027】また、このように低温蓄熱槽3への潜熱蓄
熱を優先させながら両蓄熱槽3,4への冷熱の潜熱蓄熱
を進めることにおいて、下流側に位置する高温蓄熱槽4
への冷熱の潜熱蓄熱(すなわち、高温潜熱蓄熱剤Yを液
相から固相に相変化させての冷熱蓄熱)が完了するま
で、高温蓄熱槽4から冷凍機2に戻る熱媒Wの温度tt
iが高温潜熱蓄熱剤Yの相変化によって高温潜熱蓄熱剤
Yの相変化温度tpyとほぼ等しい温度(tti=tp
y)に保たれるようにし、これにより、設計出口熱媒温
度ttoが低温潜熱蓄熱剤Xの相変化温度tpxに近い
冷凍機2を用いながらも、冷熱の潜熱蓄熱工程におい
て、冷凍機2の入口と出口の熱媒温度差Δtt(=tt
i−tto)を充分に大きく保った状態で、冷凍機2を
最大出力で連続運転できるようにする。
【0028】9は高温蓄熱槽4から送出される熱媒Wの
温度tti(すなわち、冷凍機2の入口熱媒温度)を検
出する温度センサ、10はシステム制御器であり、この
システム制御器10は温度センサ9により検出される熱
媒温度ttiが高温潜熱蓄熱剤Yの相変化温度tpyよ
りも低下した状態になると、高温蓄熱槽4への冷熱の潜
熱蓄熱が完了したと判定して、循環ポンプ8及び冷凍機
2を自動停止する。
【0029】つまり、この熱源システムでは、蓄熱運転
において高温蓄熱槽4への冷熱の潜熱蓄熱が完了したと
き、その蓄熱完了の検出に基づいて蓄熱運転を自動停止
するようにしてあり、これにより、高温蓄熱槽4への冷
熱の潜熱蓄熱が完了した後、高温蓄熱槽4から冷凍機2
に導入される熱媒Wの温度ttiが高温潜熱蓄熱剤Yの
相変化温度tpyから次第に低下する状況の下で冷凍機
2を無駄に部分負荷運転することやON・OFF容量制
御運転することを防止する。
【0030】また、この熱源システムにおいて、低温蓄
熱槽3と高温蓄熱槽4は、各潜熱蓄熱剤X,Yの装備量
の設定などにより、蓄熱運転において高温蓄熱槽4への
冷熱の潜熱蓄熱が完了すると同時に又はその完了よりも
先に、低温蓄熱槽3への冷熱の潜熱蓄熱が完了する蓄熱
特性関係にしてあり、これにより、低温蓄熱槽3への冷
熱の潜熱蓄熱が完了する前に下流側の高温蓄熱槽4への
冷熱の潜熱蓄熱が完了してしまうことで、その後、主蓄
熱槽である低温蓄熱槽3への冷熱の潜熱蓄熱を完了する
のに、冷凍機2の部分負荷運転やON・OFF容量制御
運転が必要になることを回避する。
【0031】11は循環ポンプ12により負荷熱交換器
1と両蓄熱槽3,4との間で熱媒Wを循環させる放熱用
循環路であり、両蓄熱槽3,4における蓄熱冷熱を負荷
熱交換器1で消費する放熱運転では、この放熱用循環路
11において蓄熱運転とは逆に高温蓄熱槽4から低温蓄
熱槽3の順に熱媒通過させる方向で熱媒循環させ、これ
により、負荷熱交換器1から戻る高温toの熱媒W(負
荷熱交換器1での冷熱消費で昇温した熱媒)を先ず高温
蓄熱槽4で冷熱蓄熱状態の高温潜熱蓄熱剤Yにより予冷
し、これに続き、その熱媒Wを低温蓄熱槽3で冷熱蓄熱
状態の低温潜熱蓄熱剤Xにより負荷熱交換器1の必要熱
媒温度tiまで冷却して負荷熱交換器1に供給する。
【0032】なお、本第1実施形態における熱源システ
ムの具体的諸元の一例としては次の例を挙げることがで
きる。 熱媒W=水 負荷熱交換器1の入口熱媒温度ti(必要熱媒温度)=
7℃ 負荷熱交換器1の出口熱媒温度to=15℃ 低温潜熱蓄熱剤Xの相変化温度tpx=7℃ 高温潜熱蓄熱剤Yの相変化温度tpy=9℃ 冷凍機2の設計出口温度tto=5℃ 冷凍機2の入口温度tti=15℃(to)〜9℃(t
py) 冷凍機2の入口出口熱媒温度差Δtt=10℃deg〜
4℃deg
【0033】〔第2実施形態〕 図2は負荷熱交換器21(例えば暖房用空調機)に温熱
供給する潜熱蓄熱式の熱源システムを示し、22は加熱
機、23は高温蓄熱槽、24は低温蓄熱槽であり、高温
蓄熱槽23には、液相と固相の間の相変化温度tpx
(凝固点)が負荷熱交換器21の必要熱媒温度tiとほ
ぼ等しい高温潜熱蓄熱剤X’を多数の容器25に充填し
て装備し、低温蓄熱槽24には、液相と固相の間の相変
化温度tpyが高温潜熱蓄熱剤X’よりも低い低温潜熱
蓄熱剤Y’を多数の容器26に充填して装備してある。
【0034】27は循環ポンプ28により加熱機22と
両蓄熱槽23,24との間で熱媒Wを循環させる蓄熱用
循環路であり、加熱機22の発生温熱を両蓄熱槽23,
24に蓄熱する蓄熱運転では、この蓄熱用循環路27に
おいて高温蓄熱槽23から低温蓄熱槽24の順に熱媒通
過させる方向で熱媒Wを循環させる循環路構成にしてあ
る。
【0035】つまり、蓄熱運転において熱媒Wを高温蓄
熱槽23から低温蓄熱槽24の順に通過させる熱媒循環
形態を採ることにより、加熱機22による加熱熱媒Wを
先ず高温蓄熱槽23の高温潜熱蓄熱剤X’に対し加熱作
用させた後、低温蓄熱槽24の低温潜熱蓄熱剤Y’に対
し加熱作用させるようにして、上流側に位置する高温蓄
熱槽23への温熱の潜熱蓄熱(すなわち、高温潜熱蓄熱
剤X’を固相から液相に相変化させての温熱蓄熱)が優
先的に進むようにする。
【0036】また、このように高温蓄熱槽23への潜熱
蓄熱を優先させながら両蓄熱槽23,24への温熱の潜
熱蓄熱を進めることにおいて、下流側に位置する低温蓄
熱槽24への温熱の潜熱蓄熱(すなわち、低温潜熱蓄熱
剤Y’を固相から液相に相変化させての温熱蓄熱)が完
了するまで、低温蓄熱槽24から加熱機22に戻る熱媒
Wの温度ttiが低温潜熱蓄熱剤Y’の相変化によって
低温潜熱蓄熱剤Y’の相変化温度tpyとほぼ等しい温
度(tti≒tpy)に保たれるようにし、これによ
り、設計出口熱媒温度ttoが高温潜熱蓄熱剤X’の相
変化温度tpxに近い加熱機22を用いながらも、温熱
の潜熱蓄熱工程において、加熱機22の入口と出口の熱
媒温度差Δtt(=tti−tto)を充分に大きく保
った状態で、加熱機22を最大出力で連続運転できるよ
うにする。
【0037】29は低温蓄熱槽24から送出される熱媒
Wの温度tti(すなわち、加熱機22の入口熱媒温
度)を検出する温度センサ、30はシステム制御器であ
り、このシステム制御器30は温度センサ29により検
出される熱媒温度ttiが低温潜熱蓄熱剤Y’の相変化
温度tpyよりも上昇した状態になると、低温蓄熱槽2
4への温熱の潜熱蓄熱が完了したと判定して、循環ポン
プ28及び加熱機22を自動停止する。
【0038】つまり、この熱源システムでは、蓄熱運転
において低温蓄熱槽24への温熱の潜熱蓄熱が完了した
とき、その蓄熱完了の検出に基づいて蓄熱運転を自動停
止するようにしてあり、これにより、低温蓄熱槽24へ
の温熱の潜熱蓄熱が完了した後、低温蓄熱槽24から加
熱機22に導入される熱媒Wの温度ttiが低温潜熱蓄
熱剤Y’の相変化温度tpyから次第に上昇する状況の
下で加熱機22を無駄に部分負荷運転することやON・
OFF容量制御運転することを防止する。
【0039】また、この熱源システムにおいて、高温蓄
熱槽23と低温蓄熱槽24は、各潜熱蓄熱剤X’,Y’
の装備量の設定などにより、蓄熱運転において低温蓄熱
槽24への温熱の潜熱蓄熱が完了すると同時に又はその
完了よりも先に、高温蓄熱槽23への温熱の潜熱蓄熱が
完了する蓄熱特性関係にしてあり、これにより、高温蓄
熱槽23への温熱の潜熱蓄熱が完了する前に下流側の低
温蓄熱槽24への冷熱の潜熱蓄熱が完了してしまうこと
で、その後、主蓄熱槽である高温蓄熱槽23への温熱の
潜熱蓄熱を完了するのに、加熱機22の部分負荷運転や
ON・OFF容量制御運転が必要になることを回避す
る。
【0040】31は循環ポンプ32により負荷熱交換器
21と両蓄熱槽23,24との間で熱媒Wを循環させる
放熱用循環路であり、両蓄熱槽23,24における蓄熱
温熱を負荷熱交換器21で消費する放熱運転では、この
放熱用循環路31において蓄熱運転とは逆に低温蓄熱槽
24から高温蓄熱槽23の順に熱媒通過させる方向で熱
媒循環させ、これにより、負荷熱交換器21から戻る低
温toの熱媒W(負荷熱交換器21での温熱消費で降温
した熱媒)を先ず低温蓄熱槽24で温熱蓄熱状態の低温
潜熱蓄熱剤Y’により予熱し、これに続き、その熱媒W
を高温蓄熱槽23で温熱蓄熱状態の高温潜熱蓄熱剤X’
により負荷熱交換器21の必要熱媒温度tiまで加熱し
て負荷熱交換器21に供給する。
【0041】なお、本第2実施形態における熱源システ
ムの具体的諸元の一例としては次の例を挙げることがで
きる。 熱媒W=水 負荷熱交換器21の入口熱媒温度ti(必要熱媒温度)
=50℃ 負荷熱交換器21の出口熱媒温度to=43℃ 高温潜熱蓄熱剤X’の相変化温度tpx=50℃ 低温潜熱蓄熱剤Y’の相変化温度tpy=48℃ 加熱機22の設計出口温度tto=52℃ 加熱機22の入口温度tti=43℃(to)〜48℃
(tpy) 加熱機22の入口出口熱媒温度差Δtt=9℃deg〜
4℃deg
【0042】〔その他の実施形態〕次にその他の実施形
態を列記する。
【0043】請求項1に記載の発明の実施にあたって
は、第1実施形態で示した2槽構成に限らず、図3に示
す如く、相変化温度tpxが低い低温潜熱蓄熱剤Xを装
備した低温蓄熱槽3と、相変化温度tpyが低温潜熱蓄
熱剤Xよりも高い高温潜熱蓄熱剤Yを装備した高温蓄熱
槽4と、相変化温度tpmが低温潜熱蓄熱剤Xよりも高
くかつ高温潜熱蓄熱剤Yよりも低い中温潜熱蓄熱剤Mを
装備した中温蓄熱槽13とを設け、そして、冷凍機2の
発生冷熱を各蓄熱槽3,4,13に蓄熱する蓄熱運転で
は、冷凍機2との間で循環させる熱媒Wを低温蓄熱槽3
−中温蓄熱槽13−高温蓄熱槽4の順に通過させ、一
方、各蓄熱槽3,4,13における蓄熱冷熱を負荷熱交
換器1で消費する放熱運転では、負荷熱交換器1との間
で循環させる熱媒Wを高温蓄熱槽4−中温蓄熱槽13−
低温蓄熱槽3の順に通過させるシステム構成にしてもよ
い。
【0044】また、低温蓄熱槽と高温蓄熱槽とに加え2
槽以上の中温蓄熱槽を設ける形態で、装備潜熱蓄熱剤の
相変化温度が順次に高くなる4槽以上の蓄熱槽を設け、
そして、蓄熱運転では、冷凍機との間で循環させる熱媒
を、相変化温度が低い潜熱蓄熱剤を備える低温側の蓄熱
槽から各蓄熱槽に対し順次に通過させ、一方、放熱運転
では、負荷熱交換器との間で循環させる熱媒を、相変化
温度が高い潜熱蓄熱剤を備える高温側の蓄熱槽から各蓄
熱槽に対し順次に通過させるシステム構成にしてもよ
い。
【0045】同様に、請求項4に記載の発明の実施にあ
たっては、第2実施形態で示した2槽構成に限らず、図
4に示す如く、相変化温度tpxが高い高温潜熱蓄熱剤
X’を装備した高温蓄熱槽23と、相変化温度tpyが
高温潜熱蓄熱剤X’よりも低い低温潜熱蓄熱剤Y’を装
備した低温蓄熱槽24と、相変化温度tpmが高温潜熱
蓄熱剤X’よりも低くかつ低温潜熱蓄熱剤Y’よりも高
い中温潜熱蓄熱剤M’を装備した中温蓄熱槽33とを設
け、そして、加熱機22の発生温熱を各蓄熱槽23,2
4,33に蓄熱する蓄熱運転では、加熱機22との間で
循環させる熱媒Wを高温蓄熱槽23−中温蓄熱槽33−
低温蓄熱槽24の順に通過させ、一方、各蓄熱槽23,
24,33における蓄熱温熱を負荷熱交換器21で消費
する放熱運転では、負荷熱交換器21との間で循環させ
る熱媒Wを低温蓄熱槽24−中温蓄熱槽33−高温蓄熱
槽23の順に通過させるシステム構成にしてもよい。
【0046】また、低温蓄熱槽と高温蓄熱槽とに加え2
槽以上の中温蓄熱槽を設ける形態で、装備潜熱蓄熱剤の
相変化温度が順次に低くなる4槽以上の蓄熱槽を設け、
そして、蓄熱運転では、加熱機との間で循環させる熱媒
を、相変化温度が高い潜熱蓄熱剤を備える高温側の蓄熱
槽から各蓄熱槽に対し順次に通過させ、一方、放熱運転
では、負荷熱交換器との間で循環させる熱媒を、相変化
温度が低い潜熱蓄熱剤を備える低温側の蓄熱槽から各蓄
熱槽に対し順次に通過させるシステム構成にしてもよ
い。
【0047】前述の各実施形態では、潜熱蓄熱剤の固相
と液相との間での相変化により潜熱蓄熱する形態を示し
たが、場合によっては、潜熱蓄熱剤の液相と気相との間
での相変化により潜熱蓄熱する形態や、潜熱蓄熱剤の固
相と気相との間での相変化により潜熱蓄熱する形態を採
用してもよい。
【0048】熱媒は水に限定されるものではなく、各種
ブラインを初め種々の流体を採用できる。
【0049】蓄熱冷熱や蓄熱温熱の消費用途は、冷房や
暖房などの空調に限定されるものではなく、どのような
用途であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態を示すシステム構成図
【図2】第2実施形態を示すシステム構成図
【図3】その他の実施形態を示すシステム構成図
【図4】その他の実施形態を示すシステム構成図
【図5】従来例を示すシステム構成図
【符号の説明】
1 負荷熱交換器 2 冷凍機 3 低温蓄熱槽 4 高温蓄熱槽 X 低温潜熱蓄熱剤 Y 高温潜熱蓄熱剤 21 負荷熱交換器 22 加熱機 23 高温蓄熱槽 24 低温蓄熱槽 X’ 高温潜熱蓄熱剤 Y’ 低温潜熱蓄熱剤

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 潜熱蓄熱剤を装備した蓄熱槽と冷凍機と
    の間で熱媒を循環させて前記冷凍機の発生冷熱を前記蓄
    熱槽に蓄熱する蓄熱運転と、 前記蓄熱槽と負荷熱交換器との間で熱媒を循環させて前
    記蓄熱槽における蓄熱冷熱を前記負荷熱交換器で消費す
    る放熱運転とを行う潜熱蓄熱式の熱源システムであっ
    て、 前記蓄熱槽として、相変化温度の低い低温潜熱蓄熱剤を
    装備した低温蓄熱槽と、その低温潜熱蓄熱剤よりも相変
    化温度の高い高温潜熱蓄熱剤を装備した高温蓄熱槽とを
    設け、 前記蓄熱運転では、前記冷凍機との間で循環させる熱媒
    を前記低温蓄熱槽から前記高温蓄熱槽の順に通過させ、 前記放熱運転では、前記負荷熱交換器との間で循環させ
    る熱媒を前記高温蓄熱槽から前記低温蓄熱槽の順に通過
    させる構成にしてある潜熱蓄熱式の熱源システム。
  2. 【請求項2】 前記蓄熱運転において前記高温蓄熱槽へ
    の冷熱の潜熱蓄熱が完了したとき、その蓄熱完了の検出
    に基づいて前記冷凍機と前記蓄熱槽との間での熱媒循環
    及び前記冷凍機の運転を自動停止する構成にしてある請
    求項1記載の潜熱蓄熱式の熱源システム。
  3. 【請求項3】 前記低温蓄熱槽と前記高温蓄熱槽とを、
    前記蓄熱運転において前記高温蓄熱槽への冷熱の潜熱蓄
    熱が完了すると同時に又はその完了よりも先に、前記低
    温蓄熱槽への冷熱の潜熱蓄熱が完了する蓄熱特性関係に
    してある請求項1又は2記載の潜熱蓄熱式の熱源システ
    ム。
  4. 【請求項4】 潜熱蓄熱剤を装備した蓄熱槽と加熱機と
    の間で熱媒を循環させて前記加熱機の発生温熱を前記蓄
    熱槽に蓄熱する蓄熱運転と、 前記蓄熱槽と負荷熱交換器との間で熱媒を循環させて前
    記蓄熱槽における蓄熱温熱を前記負荷熱交換器で消費す
    る放熱運転とを行う潜熱蓄熱式の熱源システムであっ
    て、 前記蓄熱槽として、相変化温度の高い高温潜熱蓄熱剤を
    装備した高温蓄熱槽と、その高温潜熱蓄熱剤よりも相変
    化温度の低い低温潜熱蓄熱剤を装備した低温蓄熱槽とを
    設け、 前記蓄熱運転では、前記加熱機との間で循環させる熱媒
    を前記高温蓄熱槽から前記低温蓄熱槽の順に通過させ、 前記放熱運転では、前記負荷熱交換器との間で循環させ
    る熱媒を前記低温蓄熱槽から前記高温蓄熱槽の順に通過
    させる構成にしてある潜熱蓄熱式の熱源システム。
  5. 【請求項5】 前記蓄熱運転において前記低温蓄熱槽へ
    の温熱の潜熱蓄熱が完了したとき、その蓄熱完了の検出
    に基づいて前記加熱機と前記蓄熱槽との間での熱媒循環
    及び前記加熱機の運転を自動停止する構成にしてある請
    求項4記載の潜熱蓄熱式の熱源システム。
  6. 【請求項6】 前記高温蓄熱槽と前記低温蓄熱槽とを、
    前記蓄熱運転において前記低温蓄熱槽への温熱の潜熱蓄
    熱が完了すると同時に又はその完了よりも先に、前記高
    温蓄熱槽への温熱の潜熱蓄熱が完了する蓄熱特性関係に
    してある請求項4又は5記載の潜熱蓄熱式の熱源システ
    ム。
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