JPH11310993A - 軽量気泡コンクリートパネル - Google Patents
軽量気泡コンクリートパネルInfo
- Publication number
- JPH11310993A JPH11310993A JP11868798A JP11868798A JPH11310993A JP H11310993 A JPH11310993 A JP H11310993A JP 11868798 A JP11868798 A JP 11868798A JP 11868798 A JP11868798 A JP 11868798A JP H11310993 A JPH11310993 A JP H11310993A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- panel
- cellular concrete
- lightweight cellular
- sealing step
- concrete panel
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Panels For Use In Building Construction (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 軽量気泡コンクリート本来の特性である、断
熱性、軽量性を損なうことなく、経年的に亀裂の入る恐
れのない、パネル側面部に設けられたシーリング段差部
の表面が均等に補強、加工された軽量気泡コンクリート
パネルを提供する。 【解決手段】 軽量気泡コンクリートパネルの少なくと
も1つの側面部に形成されたシーリング段差部が、母材
と同質の材料で形成され、かつ、気泡の少ない緻密層
(1)で均等に覆われている軽量気泡コンクリートパネ
ル。
熱性、軽量性を損なうことなく、経年的に亀裂の入る恐
れのない、パネル側面部に設けられたシーリング段差部
の表面が均等に補強、加工された軽量気泡コンクリート
パネルを提供する。 【解決手段】 軽量気泡コンクリートパネルの少なくと
も1つの側面部に形成されたシーリング段差部が、母材
と同質の材料で形成され、かつ、気泡の少ない緻密層
(1)で均等に覆われている軽量気泡コンクリートパネ
ル。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軽量気泡コンクリ
ートパネルに関するものである。
ートパネルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】軽量気泡コンクリートパネルは軽量で断
熱性や耐火性に優れるため、多くの建築物の内外装用建
材として使用されている。しかし、基材自身が気泡を多
く含みもろいため、パネル側面部にシーリング充てん用
の目地であるいわゆるシーリング段差部を切削加工など
により設けようとすると、加工時に欠けやすく、仮にパ
ネル側面部への細かい加工ができたとしても、その加工
のためにパネルの運搬や施工時にさらに欠けやすくな
る。そのためパネル側面部への細かい加工が制限される
問題があった
熱性や耐火性に優れるため、多くの建築物の内外装用建
材として使用されている。しかし、基材自身が気泡を多
く含みもろいため、パネル側面部にシーリング充てん用
の目地であるいわゆるシーリング段差部を切削加工など
により設けようとすると、加工時に欠けやすく、仮にパ
ネル側面部への細かい加工ができたとしても、その加工
のためにパネルの運搬や施工時にさらに欠けやすくな
る。そのためパネル側面部への細かい加工が制限される
問題があった
【0003】この問題を改善するために、軽量気泡コン
クリートパネルの表面に耐アルカリ性ガラス繊維を配合
したモルタル(GRC)を吹き付け、表面強度を向上さ
せる方法(特公昭60−5554号公報)がある。しか
し、この方法では、軽量気泡コンクリートパネルと表面
に積層されたGRC層とが、著しく異なる収縮挙動を示
すことから、経年的にGRC層と軽量気泡コンクリート
層との界面に亀裂、剥離が生じ、補強効果がなくなる問
題があった。そこでこの問題を解決するために、軽量気
泡コンクリートパネルの少なくとも1つの側面部に、気
泡が少なく密度の高い層を形成したパネル(特開平09
−110550号公報)がある。このパネルでは、側面
部に形成された密度の高い層は、パネル本体の母材と
は、気泡の有無による比重の差が異なるのみで本質的に
同質であるため、GRCを積層したパネルのような収縮
挙動の違いによる亀裂、剥離の問題が無く、側面部の密
度の高い層が補強となり、パネル側面部の欠けの恐れな
く、側面部への細かい加工が可能となる利点があった。
クリートパネルの表面に耐アルカリ性ガラス繊維を配合
したモルタル(GRC)を吹き付け、表面強度を向上さ
せる方法(特公昭60−5554号公報)がある。しか
し、この方法では、軽量気泡コンクリートパネルと表面
に積層されたGRC層とが、著しく異なる収縮挙動を示
すことから、経年的にGRC層と軽量気泡コンクリート
層との界面に亀裂、剥離が生じ、補強効果がなくなる問
題があった。そこでこの問題を解決するために、軽量気
泡コンクリートパネルの少なくとも1つの側面部に、気
泡が少なく密度の高い層を形成したパネル(特開平09
−110550号公報)がある。このパネルでは、側面
部に形成された密度の高い層は、パネル本体の母材と
は、気泡の有無による比重の差が異なるのみで本質的に
同質であるため、GRCを積層したパネルのような収縮
挙動の違いによる亀裂、剥離の問題が無く、側面部の密
度の高い層が補強となり、パネル側面部の欠けの恐れな
く、側面部への細かい加工が可能となる利点があった。
【0004】しかしながら、上記技術では、側面部に設
けた補強用の層の密度は、表面に近い方がより緻密で、
内部に向かって連続的に密度が減少してゆく傾向を示し
ていた。このような層を有する側面部にシーリング段差
部を切削加工によって設けると、シーリング充てん時の
接着面であるシーリング段差部の表面は、パネル内部に
なるほど粗くなり、シーリング材の接着力は不均等にな
っていた。このような状態でパネル施工後、壁面に外力
が働くと、シーリング接着面が切れやすくなる傾向を示
すという問題があった。
けた補強用の層の密度は、表面に近い方がより緻密で、
内部に向かって連続的に密度が減少してゆく傾向を示し
ていた。このような層を有する側面部にシーリング段差
部を切削加工によって設けると、シーリング充てん時の
接着面であるシーリング段差部の表面は、パネル内部に
なるほど粗くなり、シーリング材の接着力は不均等にな
っていた。このような状態でパネル施工後、壁面に外力
が働くと、シーリング接着面が切れやすくなる傾向を示
すという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、軽量気泡コ
ンクリート本来の特性である、断熱性、軽量性を損なう
ことなく、経年的に亀裂の恐れなく、パネル側面部に設
けられたシーリング段差部の表面が均等に補強、加工さ
れた軽量気泡コンクリートパネルを提供しようとするも
のである。
ンクリート本来の特性である、断熱性、軽量性を損なう
ことなく、経年的に亀裂の恐れなく、パネル側面部に設
けられたシーリング段差部の表面が均等に補強、加工さ
れた軽量気泡コンクリートパネルを提供しようとするも
のである。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、軽
量気泡コンクリートパネルの少なくとも1つの側面部に
プレスによって形成されたシーリング段差部が、母材と
同質の材料で形成され、かつ、気泡の少ない緻密層とさ
れていることを特徴とする軽量気泡コンクリートパネル
である。本発明における軽量気泡コンクリートパネル
は、例えば、JIS A 5416に記載のALCなど
をあげることができる。例えばセメント、生石灰、珪
石、水を主原料として、内部に多量の気泡が混入され
た、かさ比重0.4〜1.0程度の硬化体と、内部に埋
設された補強材とから構成されている軽量気泡コンクリ
ートパネルをあげることができる。
量気泡コンクリートパネルの少なくとも1つの側面部に
プレスによって形成されたシーリング段差部が、母材と
同質の材料で形成され、かつ、気泡の少ない緻密層とさ
れていることを特徴とする軽量気泡コンクリートパネル
である。本発明における軽量気泡コンクリートパネル
は、例えば、JIS A 5416に記載のALCなど
をあげることができる。例えばセメント、生石灰、珪
石、水を主原料として、内部に多量の気泡が混入され
た、かさ比重0.4〜1.0程度の硬化体と、内部に埋
設された補強材とから構成されている軽量気泡コンクリ
ートパネルをあげることができる。
【0007】本発明におけるシーリング段差部とは、J
ASS 8 に記載のパネル側面部に設けられたシーリ
ング材を充てんするための目地と、それから連続してい
るパネル側面部の面取り部の両者をあわせていう。本発
明では、図1に示すようにシーリング段差部が全面的に
緻密層1で覆われている。シーリング段差部に緻密層1
が形成され、この部分の強度が増すため、凹凸模様があ
っても、運搬や施工時におけるパネル側面部の欠けを防
ぐことができる。シーリング段差部を覆っている緻密層
1は、軽量気泡コンクリートパネルの表面近傍の気泡が
つぶれて、重質化している状態で覆われており、パネル
内部は、通常の軽量気泡コンクリートパネルの内部と同
様な多孔質2と補強材3で構成されている。このように
緻密層1がシーリング段差部を全面的に覆い、その表面
粗さは均一であるので、シーリング材を充てんした時の
接着力は均等になり、パネル施工後の外力によってシー
リング接着面が切れることを防止する。
ASS 8 に記載のパネル側面部に設けられたシーリ
ング材を充てんするための目地と、それから連続してい
るパネル側面部の面取り部の両者をあわせていう。本発
明では、図1に示すようにシーリング段差部が全面的に
緻密層1で覆われている。シーリング段差部に緻密層1
が形成され、この部分の強度が増すため、凹凸模様があ
っても、運搬や施工時におけるパネル側面部の欠けを防
ぐことができる。シーリング段差部を覆っている緻密層
1は、軽量気泡コンクリートパネルの表面近傍の気泡が
つぶれて、重質化している状態で覆われており、パネル
内部は、通常の軽量気泡コンクリートパネルの内部と同
様な多孔質2と補強材3で構成されている。このように
緻密層1がシーリング段差部を全面的に覆い、その表面
粗さは均一であるので、シーリング材を充てんした時の
接着力は均等になり、パネル施工後の外力によってシー
リング接着面が切れることを防止する。
【0008】また、緻密層1は、気泡がないだけでそれ
以外は軽量気泡コンクリートの母材と同質の材料で形成
され、かつ、一体物に形成されている。そのため、収縮
挙動の違いによる、亀裂、剥離の発生の恐れはない。本
発明の軽量気泡コンクリートパネルの表面に、凹凸模様
を設けることは特に制限されるものではなく、意匠性が
向上するので、建築用外壁材としては好ましい。この凹
凸模様は、切削加工、ショットブラスト加工、あるい
は、半硬化状パネルに凹凸面を有する模様型を押し付け
て模様を付ける方法などで付与することができる。
以外は軽量気泡コンクリートの母材と同質の材料で形成
され、かつ、一体物に形成されている。そのため、収縮
挙動の違いによる、亀裂、剥離の発生の恐れはない。本
発明の軽量気泡コンクリートパネルの表面に、凹凸模様
を設けることは特に制限されるものではなく、意匠性が
向上するので、建築用外壁材としては好ましい。この凹
凸模様は、切削加工、ショットブラスト加工、あるい
は、半硬化状パネルに凹凸面を有する模様型を押し付け
て模様を付ける方法などで付与することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以上のような軽量気泡コンクリー
トパネルの製造方法を次に説明する。本発明で使用する
軽量気泡コンクリートの組成は、一般に軽量気泡コンク
リートとして用いられるものであれば、特に限定される
ものではない、例えば、セメント、生石灰、珪石、水を
主原料として、石膏、気泡材、混和材などを必要に応じ
て添加することができる。
トパネルの製造方法を次に説明する。本発明で使用する
軽量気泡コンクリートの組成は、一般に軽量気泡コンク
リートとして用いられるものであれば、特に限定される
ものではない、例えば、セメント、生石灰、珪石、水を
主原料として、石膏、気泡材、混和材などを必要に応じ
て添加することができる。
【0010】気泡の混入方法としては、モルタルスラリ
ーにアルミニウム粉などの気泡材を混入して発泡させる
方法でも良く、あらかじめ発泡させた気泡をモルタルス
ラリーに混入する方法でも良い。こうして得た気泡性モ
ルタルスラリーをあらかじめ、補強材を配置した型枠に
注入、養生し、切断するのに適した硬度に達したとき、
型枠から外し半硬化状の気泡性モルタルブロックを得
る。
ーにアルミニウム粉などの気泡材を混入して発泡させる
方法でも良く、あらかじめ発泡させた気泡をモルタルス
ラリーに混入する方法でも良い。こうして得た気泡性モ
ルタルスラリーをあらかじめ、補強材を配置した型枠に
注入、養生し、切断するのに適した硬度に達したとき、
型枠から外し半硬化状の気泡性モルタルブロックを得
る。
【0011】この半硬化状の気泡性モルタルブロックを
所定の厚さに切断して、半硬化状気泡性パネルとする。
この半硬化状気泡性パネル4を、図2に示したように、
底板7上に置き、半硬化状気泡性パネル4の上下面を底
板7及び上板6で拘束する。次にシーリング段差部を設
ける面以外の側面を側板8で固定した後、パネルに付与
するシーリング段差部の形状が付いた側板型枠5を半硬
化状気泡性パネル4の表面に接触させ、振動機9で側板
型枠5に振動を加えると、半硬化状気泡性パネル4の表
面に、側板型枠5が食い込んでいき、側面部にシーリン
グ段差部の形状が付与されると共に、半硬化状気泡性パ
ネル4の側面部表面近傍の気泡が振動により押しつぶさ
れ緻密層となり、シーリング段差部全面が、緻密層で覆
われることになる。
所定の厚さに切断して、半硬化状気泡性パネルとする。
この半硬化状気泡性パネル4を、図2に示したように、
底板7上に置き、半硬化状気泡性パネル4の上下面を底
板7及び上板6で拘束する。次にシーリング段差部を設
ける面以外の側面を側板8で固定した後、パネルに付与
するシーリング段差部の形状が付いた側板型枠5を半硬
化状気泡性パネル4の表面に接触させ、振動機9で側板
型枠5に振動を加えると、半硬化状気泡性パネル4の表
面に、側板型枠5が食い込んでいき、側面部にシーリン
グ段差部の形状が付与されると共に、半硬化状気泡性パ
ネル4の側面部表面近傍の気泡が振動により押しつぶさ
れ緻密層となり、シーリング段差部全面が、緻密層で覆
われることになる。
【0012】形成される緻密層は、気泡が振動によりつ
ぶされているのみで、パネル内部とは同一組成であり、
かつ、周囲と一体化している。この時の半硬化状気泡性
パネルの圧縮強度は、0.2〜4.0kgf/cm2に
調整して用いることが好ましい。半硬化状気泡性パネル
の圧縮強度が0.2kgf/cm2 より小さい場合は、
側板型枠に気泡性モルタルが付着しやすく、4.0kg
f/cm2 より大きい場合は、シーリング段差部形状を
有する側板型枠を振動させた時、亀裂が入りやすくな
る。ここでいう圧縮強度とは、JIS A 5416に
準じて測定した圧縮強度である。
ぶされているのみで、パネル内部とは同一組成であり、
かつ、周囲と一体化している。この時の半硬化状気泡性
パネルの圧縮強度は、0.2〜4.0kgf/cm2に
調整して用いることが好ましい。半硬化状気泡性パネル
の圧縮強度が0.2kgf/cm2 より小さい場合は、
側板型枠に気泡性モルタルが付着しやすく、4.0kg
f/cm2 より大きい場合は、シーリング段差部形状を
有する側板型枠を振動させた時、亀裂が入りやすくな
る。ここでいう圧縮強度とは、JIS A 5416に
準じて測定した圧縮強度である。
【0013】加える振動は、側板型枠が振動により半硬
化状気泡性パネル側面に食い込む程度の振動であれば良
いため、この振動の振幅および周期などは、特に限定し
ないが、振幅0.001〜5mmが好ましく、振幅0.
1〜2mmがより好ましい。また、振動の周期に関して
は、10〜40000サイクル/分が好ましく、100
〜10000サイクル/分がより好ましい。振幅が0.
001mmより小さい場合及び振動の周期が10サイク
ル/分より小さい場合は、シーリング段差部形状を付与
するのに時間がかかりあまり適当ではない。また、振幅
が5mmより大きい場合にはひび割れが入る場合があ
る。さらに振動の周期が20000サイクル/分より大
きい場合には、可聴域から外れるため騒音にならないと
いう特徴があるが、振幅を0.1mm以下にしないとひ
び割れが入りやすいため、振動の周期が20000サイ
クル/分より大きい場合には、振幅を0.01mm以下
にすることが好ましい。
化状気泡性パネル側面に食い込む程度の振動であれば良
いため、この振動の振幅および周期などは、特に限定し
ないが、振幅0.001〜5mmが好ましく、振幅0.
1〜2mmがより好ましい。また、振動の周期に関して
は、10〜40000サイクル/分が好ましく、100
〜10000サイクル/分がより好ましい。振幅が0.
001mmより小さい場合及び振動の周期が10サイク
ル/分より小さい場合は、シーリング段差部形状を付与
するのに時間がかかりあまり適当ではない。また、振幅
が5mmより大きい場合にはひび割れが入る場合があ
る。さらに振動の周期が20000サイクル/分より大
きい場合には、可聴域から外れるため騒音にならないと
いう特徴があるが、振幅を0.1mm以下にしないとひ
び割れが入りやすいため、振動の周期が20000サイ
クル/分より大きい場合には、振幅を0.01mm以下
にすることが好ましい。
【0014】側板型枠の材質は、半硬化状気泡性パネル
にシーリング段差部形状を転写できる強度を有するもの
であれば特に限定しないが、例えば、ウレタン樹脂、エ
ポキシ樹脂、スチレン樹脂プラスチック、鉄鋼、ステン
レス、アルミニウム、チタン等を用いることができる。
模様の精度、耐久性の点からは、硬質ウレタン樹脂、エ
ポキシ樹脂、金属が特に好ましい。
にシーリング段差部形状を転写できる強度を有するもの
であれば特に限定しないが、例えば、ウレタン樹脂、エ
ポキシ樹脂、スチレン樹脂プラスチック、鉄鋼、ステン
レス、アルミニウム、チタン等を用いることができる。
模様の精度、耐久性の点からは、硬質ウレタン樹脂、エ
ポキシ樹脂、金属が特に好ましい。
【0015】半硬化状気泡性パネルの側面部にシーリン
グ段差部を付与し、緻密層で全面的に覆うために、振動
を与える時間を調整すると、パネル側面部補強に必要十
分な量だけの緻密層が形成されるので、パネル重量の増
加が少なく好ましい。以上のようにパネル側面部にシー
リング段差部形状を付与し、全面的に緻密層で覆った
後、前記半硬化状気泡性パネルを、例えば、蒸気養生、
オートクレーブ養生などの方法により完全に硬化させ
る。このようにして、本発明の軽量気泡コンクリートパ
ネルを得る。
グ段差部を付与し、緻密層で全面的に覆うために、振動
を与える時間を調整すると、パネル側面部補強に必要十
分な量だけの緻密層が形成されるので、パネル重量の増
加が少なく好ましい。以上のようにパネル側面部にシー
リング段差部形状を付与し、全面的に緻密層で覆った
後、前記半硬化状気泡性パネルを、例えば、蒸気養生、
オートクレーブ養生などの方法により完全に硬化させ
る。このようにして、本発明の軽量気泡コンクリートパ
ネルを得る。
【0016】以下、本発明を実施例に基づいて説明す
る。
る。
【0017】
【実施例1】珪石53重量部、生石灰7.5重量部、セ
メント37重量部、乾燥石膏2.5重量部、これら固形
分100に対し、水72重量部、アルミ粉末0.066
重量部を含有する軽量気泡コンクリートモルタルを、あ
らかじめ560mm×1780mmのメタルラス(目開
き16mm×32mm、太さ0.8mm)を50mmピ
ッチで均等に配置した型枠に注入し、養生後半硬化状の
気泡性モルタルブロックを得た。このモルタルブロック
をピアノ線で切断し、メタルラス網が中央に配置された
50mm×600mm×1800mmの試験体を得た。
メント37重量部、乾燥石膏2.5重量部、これら固形
分100に対し、水72重量部、アルミ粉末0.066
重量部を含有する軽量気泡コンクリートモルタルを、あ
らかじめ560mm×1780mmのメタルラス(目開
き16mm×32mm、太さ0.8mm)を50mmピ
ッチで均等に配置した型枠に注入し、養生後半硬化状の
気泡性モルタルブロックを得た。このモルタルブロック
をピアノ線で切断し、メタルラス網が中央に配置された
50mm×600mm×1800mmの試験体を得た。
【0018】この試験体を20mm×800mm×20
00mmの鋼製平板上に載置し、その上に10mm×6
00mm×1800mmの鋼製平板を置き、さらに、試
験体の短辺を隙間のないように10mm×600mm×
50mmの鋼製平板で押さえた。その後、振動機が取り
付けられた図3に示す断面形状を有する長さ600mm
の側板型枠を試験体の長辺に当て、振幅0.8mm、振
動周期6000サイクル/分で3秒間振動させ、試験体
長辺側面部にシーリング段差部を設けた。上記試験体を
オートクレーブ養生して、側面部にシーリング段差部が
付いた軽量気泡コンクリートパネルを得た。得られた軽
量気泡コンクリートパネルの切断断面からは、シーリン
グ段差部の表面近傍のみに緻密層が形成されていること
が観察され、さらにシーリング段差部表面は、目視によ
れば均一に緻密な面となっていた。
00mmの鋼製平板上に載置し、その上に10mm×6
00mm×1800mmの鋼製平板を置き、さらに、試
験体の短辺を隙間のないように10mm×600mm×
50mmの鋼製平板で押さえた。その後、振動機が取り
付けられた図3に示す断面形状を有する長さ600mm
の側板型枠を試験体の長辺に当て、振幅0.8mm、振
動周期6000サイクル/分で3秒間振動させ、試験体
長辺側面部にシーリング段差部を設けた。上記試験体を
オートクレーブ養生して、側面部にシーリング段差部が
付いた軽量気泡コンクリートパネルを得た。得られた軽
量気泡コンクリートパネルの切断断面からは、シーリン
グ段差部の表面近傍のみに緻密層が形成されていること
が観察され、さらにシーリング段差部表面は、目視によ
れば均一に緻密な面となっていた。
【0019】
【比較例1】実施例1と同様な方法で50mm×610
mm×1800mmの試験体を得た。この試験体を50
mm×610mm×1800mmの鋼製型枠内に設置
し、長辺側面から離型材を塗布した鋼製平板を押しつけ
10mmプレスした。脱型後、オートクレーブ養生し、
比重0.8で厚さ10mmの緻密層を長辺に有する軽量
気泡コンクリートパネルを得た。得られた軽量気泡コン
クリートパネルの長辺側面に実施例1と同様のシーリン
グ段差部を切削加工により設けた。切削加工後のパネル
のシーリング段差部表面は、目視によればパネル内部に
形成された表面ほど、気泡が増え粗面となっており、均
一に緻密な面ではなかった。
mm×1800mmの試験体を得た。この試験体を50
mm×610mm×1800mmの鋼製型枠内に設置
し、長辺側面から離型材を塗布した鋼製平板を押しつけ
10mmプレスした。脱型後、オートクレーブ養生し、
比重0.8で厚さ10mmの緻密層を長辺に有する軽量
気泡コンクリートパネルを得た。得られた軽量気泡コン
クリートパネルの長辺側面に実施例1と同様のシーリン
グ段差部を切削加工により設けた。切削加工後のパネル
のシーリング段差部表面は、目視によればパネル内部に
形成された表面ほど、気泡が増え粗面となっており、均
一に緻密な面ではなかった。
【0020】
【発明の効果】本発明の軽量気泡コンクリートパネル
は、軽量気泡コンクリート本来の特性である、断熱性、
軽量性を損なうことなく、経年的に亀裂の恐れなく、パ
ネル側面部に設けられたシーリング段差部が補強されて
いる。さらに、シーリング段差部の表面は、均等な緻密
層で覆われているため、シーリング充てん時の接着力が
均等に発生する。
は、軽量気泡コンクリート本来の特性である、断熱性、
軽量性を損なうことなく、経年的に亀裂の恐れなく、パ
ネル側面部に設けられたシーリング段差部が補強されて
いる。さらに、シーリング段差部の表面は、均等な緻密
層で覆われているため、シーリング充てん時の接着力が
均等に発生する。
【図1】本発明の軽量気泡コンクリートパネルの一例で
ある断面概略図である。
ある断面概略図である。
【図2】本発明の軽量気泡コンクリートパネルを製造す
る方法の一例の正面断面図である。
る方法の一例の正面断面図である。
【図3】本発明の軽量気泡コンクリートパネルを製造す
るための側板型枠の一例である側面断面図である。
るための側板型枠の一例である側面断面図である。
1 緻密層 2 多孔質領域 3 補強材 4 半硬化状気泡性パネル 5 側板型枠 6 上板 7 底板 8 側板 9 ポータブル振動機
Claims (1)
- 【請求項1】 軽量気泡コンクリートパネルの少なくと
も1つの側面部にプレスによって形成されたシーリング
段差部が、母材と同質の材料で形成され、かつ、気泡の
少ない緻密層とされていることを特徴とする軽量気泡コ
ンクリートパネル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11868798A JPH11310993A (ja) | 1998-04-28 | 1998-04-28 | 軽量気泡コンクリートパネル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11868798A JPH11310993A (ja) | 1998-04-28 | 1998-04-28 | 軽量気泡コンクリートパネル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11310993A true JPH11310993A (ja) | 1999-11-09 |
Family
ID=14742709
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11868798A Pending JPH11310993A (ja) | 1998-04-28 | 1998-04-28 | 軽量気泡コンクリートパネル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11310993A (ja) |
-
1998
- 1998-04-28 JP JP11868798A patent/JPH11310993A/ja active Pending
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