JPH11310583A - 近赤外線吸収化合物の製造方法 - Google Patents

近赤外線吸収化合物の製造方法

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JPH11310583A
JPH11310583A JP11880698A JP11880698A JPH11310583A JP H11310583 A JPH11310583 A JP H11310583A JP 11880698 A JP11880698 A JP 11880698A JP 11880698 A JP11880698 A JP 11880698A JP H11310583 A JPH11310583 A JP H11310583A
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atom
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JP11880698A
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Yoriaki Matsuzaki
▲頼▼明 松▲崎▼
Tatsu Oi
龍 大井
Hirosuke Takuma
啓輔 詫摩
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Yamamoto Chemicals Inc
Mitsui Chemicals Inc
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Yamamoto Chemicals Inc
Mitsui Chemicals Inc
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09BORGANIC DYES OR CLOSELY-RELATED COMPOUNDS FOR PRODUCING DYES, e.g. PIGMENTS; MORDANTS; LAKES
    • C09B47/00Porphines; Azaporphines
    • C09B47/04Phthalocyanines abbreviation: Pc
    • C09B47/08Preparation from other phthalocyanine compounds, e.g. cobaltphthalocyanineamine complex
    • C09B47/18Obtaining compounds having oxygen atoms directly bound to the phthalocyanine skeleton
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09BORGANIC DYES OR CLOSELY-RELATED COMPOUNDS FOR PRODUCING DYES, e.g. PIGMENTS; MORDANTS; LAKES
    • C09B47/00Porphines; Azaporphines
    • C09B47/04Phthalocyanines abbreviation: Pc
    • C09B47/08Preparation from other phthalocyanine compounds, e.g. cobaltphthalocyanineamine complex
    • C09B47/20Obtaining compounds having sulfur atoms directly bound to the phthalocyanine skeleton

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 式(3)で表されるフタロシアニン化合物か
ら構成される近赤外線吸収化合物が、簡便に、高純度で
得られる工業的、かつ経済的な製造方法を提供する。 【解決手段】 式(1)で表されるハロゲン置換フタロ
シアニン化合物、式(2)で表される化合物、及び塩基
とを反応させる際に、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノ
ンを溶媒として用いることを特徴とする近赤外線吸収化
合物の製造方法。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、近赤外線領域に吸
収を有する高純度の近赤外線吸収化合物の製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、ハロゲン置換フタロシアニン化合
物とフェノール誘導体等を反応させる製造方法として、
例えば、特開昭51−106125号公報に記載の方法
では、溶媒としてN,N−ジメチルアセトアミド、テト
ラメチル尿素、ヘキサメチル燐酸トリアミド、N−メチ
ルピロリドンの記載があり、特にN−メチルピロリドン
を好ましい溶媒として用い、ポリハロゲン化フタロシア
ニンとフェノール等を反応させ製造している。しかし、
公知の方法では、フェノール誘導体の置換効率が悪く、
かつ、生成物の吸光度が低く、目的化合物の純度が低い
など十分な近赤外線吸収能を有する化合物の製造方法と
しては十分なものではなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ハロ
ゲン置換フタロシアニン化合物を出発原料として用いる
工業的かつ経済的に高純度の近赤外線吸収化合物を製造
する方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するために鋭意検討した結果、式(1)で表され
るハロゲン置換フタロシアニン化合物、
【0005】
【化3】
【0006】(式中、Mは2価の金属原子あるいは3価
または4価の置換金属またはオキシ金属を示し、X1
フッ素原子、塩素原子、臭素原子を示し、全て同一で
も、異なっていてもよく、mは10〜16の整数を示
す。) 式(2)で表される化合物、 R1YH (2) (式中、R1は置換されていてもよいアルキル基、置換
されていてもよいアリール基を示し、Yは酸素原子また
はイオウ原子を示す。)及び塩基とを反応させて、式
(3)で表されるフタロシアニン化合物から構成される
近赤外線吸収化合物を製造するにおいて、
【0007】
【化4】
【0008】(式中、Mは2価の金属原子あるいは3価
または4価の置換金属またはオキシ金属を示し、R2
置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよ
いアリール基を示し、全てが同一でも、異なっていても
よく、また、隣合ったR2が二つのヘテロ原子を介して
5員環または6員環を形成してもよく、Yは酸素原子ま
たはイオウ原子を示し、nは10〜16の整数を示し、
2はフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヒドロキシ基
を示し、全て同一でも、また異なっていてもよく、pは
0〜6の整数を示し、n+pは16以下である。) 1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンを溶媒として
用いることで、簡便にかつ経済的に高純度の近赤外線吸
収化合物が得られることを見出し、本発明を完成するに
至った。
【0009】即ち、本発明は、1,3−ジメチル−2−
イミダゾリジノン中で、加熱し攪拌して得られるフタロ
シアニン化合物から構成される近赤外線吸収化合物の製
造方法に関する。尚、本発明において「フタロシアニン
化合物から構成される近赤外線吸収化合物」とは、式
(3)で表されるフタロシアニン化合物の異性体混合物
を含むことを意味している。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳しく説明
する。
【0011】本発明で使用される式(1)で表されるハ
ロゲン置換フタロシアニン化合物としては、10〜16
個のフッ素原子、塩素原子及び/または臭素原子で置換
されたフタロシアニン化合物等の公知の全ての化合物が
挙げられる。例えば、C.I. Pigment Gr
een 7、C.I. Pigment Green3
6、C.I. Pigment Green 37、
C.I. Pigment Green 38等が挙げ
られ、これらは、工業的に安価に入手容易な点から好ま
しい。また、フッ素化フタロシアニン化合物は、フッ素
化フタロニトリルをDyes and Pigment
91頁(1992年)記載の方法で製造できる。中で
も、特にC.I. Pigment Green 7が
より好ましい。
【0012】式(2)で表される化合物、式(3)で表
されるフタロシアニン化合物から構成される近赤外線吸
収化合物の置換基R1、R2において、置換基を有してい
てもよいアルキル基としてはメチル基、エチル基、n−
プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、is
o−ブチル基、n−ペンチル基、iso−ペンチル基、
n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基等の
無置換のアルキル基、メトキシメチル基、エトキシメチ
ル基、プロポキシメチル基、メトキシエチル基、エトキ
シエチル基、プロポキシエチル基、ブトキシエチル基等
のアルコキシアルキル基、ベンジル基、フェネチル基等
のアラルキル基等が例示され、置換基を有していてもよ
いアリール基としては、フェニル基、ナフチル基等の無
置換のアリール基、メチル基、エチル基、n−プロピル
基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチ
ル基、n−ペンチル基、iso−ペンチル基、n−ヘキ
シル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基等のアルキル
基で置換されたアリール基、メトキシ基、エトキシ基、
プロポキシ基、ブトキシ基等のアルコキシ基で置換され
たアリール基、トリフルオルメチル基等のハロゲン化ア
ルキル基で置換されたアリール基、フッ素原子、塩素原
子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子で置換され
たアリール基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等
のアルキルアミノ基で置換されたアリール基、水酸基、
メルカプト基、アミノ基で置換されたアリール基が例示
される。また、式(3)で表される化合物の隣合ったR
2が二つのヘテロ原子を介して5員環または6員環を形
成してもよい置換基としては下記式で表される置換基が
例示される。
【0013】
【化5】
【0014】式(2)で表される化合物としては、フェ
ノール、クレゾール、トリフルオロメチルフェノール、
ナフトール、ベンジルアルコール、アミノフェノール、
カテコール、ビスフェノールA、チオフェノール、ヒド
ロキシチオフェノール等が好ましい。
【0015】式(3)で表されるフタロシアニン化合物
から構成される近赤外線吸収化合物における置換基R2
Yとしてはフェノキシ基、クレゾキシ基、トリフルオロ
メチルフェニルオキシ基、ナフトキシ基、ベンジルアル
コキシ基、アミノフェニルオキシ基、ヒドロキシフェニ
ルオキシ基、ビスフェノールA基、フェニルチオ基、ヒ
ドロキシチオフェニルチオ基等が好ましく、置換基R2
Yの導入数nとしては、溶解性、近赤外線吸収能を考慮
し、12〜16が好ましい。また、pについては特に限
定はしないが、環境に対するハロゲンの影響を考慮する
と、平均個数が0に近いほうが望ましい。
【0016】式(1)、式(3)で表されるフタロシア
ニン化合物におけるMで表される2価の金属の例として
は、Cu(II)、Zn(II)、Fe(II)、Co(I
I)、Ni(II)、Ru(II)、Rh(II)、Pd(I
I)、Pt(II)、Mn(II)、Mg(II)、Ti(I
I)、Be(II)、Ca(II)、Ba(II)、Cd(I
I)、Hg(II)、Pb(II)、Sn(II)などが挙げ
られる。
【0017】1置換の3価金属の例としては、Al−C
l、Al−Br、Al−F、Al−I、Ga−Cl、G
a−F、Ga−I、Ga−Br、In−Cl、In−B
r、In−I、In−F、Tl−Cl、Tl−Br、T
l−I、Tl−F、Al−C 65、Al−C64(CH
3)、In−C65、In−C64(CH3)、In−C
65、Mn(OH)、Mn(OC65)、Mn〔OSi
(CH33〕、Fe−Cl、Ru−Cl等が挙げられ
る。
【0018】2置換の4価金属の例としては、CrCl
2、SiCl2、SiBr2、SiF2、SiI2、ZrC
2、GeCl2、GeBr2、GeI2、GeF2、Sn
Cl2、SnBr2、SnF2、TiCl2、TiBr2
TiF2、Si(OH)2、Ge(OH)2、Zr(O
H)2、Mn(OH)2、Sn(OH)2、TiR2、Cr
2、SiR2、SnR2、GeR2〔Rはアルキル基、フ
ェニル基、ナフチル基、およびその誘導体を表す〕、S
i(OR’)2、Sn(OR’)2、Ge(OR’) 2
Ti(OR’)2、Cr(OR’)2〔R’はアルキル
基、フェニル基、ナフチル基、トリアルキルシリル基、
ジアルキルアルコキシシリル基およびその誘導体を表
す〕、Sn(SR”)2、Ge(SR”)2(R”はアル
キル基、フェニル基、ナフチル基、およびその誘導体を
表す〕などが挙げられる。
【0019】オキシ金属の例としては、VO、MnO、
TiOなどが挙げられる。
【0020】Mとしては、Cu、AlCl、TiO、ま
たはVO等が好ましい。
【0021】塩基としては、使用可能な公知の全てのも
のが挙げられる。例えば、水酸化カリウム、水酸化ナト
リウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等が好ましい。
【0022】本発明のフタロシアニン化合物から構成さ
れる近赤外線吸収化合物の製造方法について説明する。
式(1)で表されるフタロシアニン化合物、式(1)で
表されるフタロシアニン化合物に対して10〜30倍当
量の式(2)で表される化合物、及び式(1)で表され
るフタロシアニン化合物に対して5〜100倍当量の塩
基を、式(1)で表されるフタロシアニン化合物に対し
て1〜100重量倍の1,3−ジメチル−2−イミダゾ
リジノン中に添加し、温度150〜230℃、好ましく
は160〜220℃に加熱し、3〜30時間、好ましく
は5〜20時間攪拌し反応させる。また、反応の際、必
要に応じて触媒等の添加剤を加えても差し支えない。
【0023】反応の進行度合いは、例えば、反応液の極
大吸収波長を測定することで判断することができる。
【0024】反応終了後、冷却して、水及び/またはメ
タノール等に前記反応物を排出するか、あるいは反応物
へ添加することで結晶を析出させ式(3)で表されるフ
タロシアニン化合物から構成される近赤外線吸収化合物
が得られる。
【0025】置換基R2Yの導入数nについては、必要
とする置換基R2Yの数に応じて、式(1)で表される
フタロシアニン化合物に対し、対応する式(2)で表さ
れる化合物の当量比を変化させることでコントロールす
ることができる。また、異なった置換基R2Yが導入さ
れた式(3)で表されるフタロシアニン化合物から構成
される近赤外線吸収化合物の製造方法は、前記の製造方
法において、必要とする異なった置換基R2Yの種類や
導入数に応じて、異なる種類の式(2)で表される化合
物を用い、同様に反応させることで、異なった置換基R
2Yが導入された式(3)で表されるフタロシアニン化
合物から構成される近赤外線吸収化合物を得ることがで
きる。また、その他の異なった置換基R2Yの導入方法
としては、前記製造方法において、式(1)で表される
フタロシアニン化合物に対して15倍当量以下の式
(2)で表される化合物を用い、同様に反応させた後、
さらに、前で添加した式(2)で表される化合物とは異
なった種類の式(2)で表される化合物を添加して、1
00〜230℃で反応させることで異なった置換基R2
Yが導入された式(3)で表されるフタロシアニン化合
物から構成される近赤外線吸収化合物を得ることができ
る。
【0026】また、本発明の製造方法で得られた式
(3)で表されるフタロシアニン化合物から構成される
近赤外線吸収化合物は、必要に応じて精製して使用して
も差し支えない。精製方法としては、例えば、カラム精
製、有機溶媒を用いる再結晶法、再沈殿法、スラッジン
グ法あるいはアルカリスラッジング法等が利用可能であ
るが、これらに限定されるものではない。
【0027】
【実施例】以下に本発明を実施例によって説明するが、
これらは例示的なものであり、本発明は、これらに限定
されるものではない。なお、実施例中、「部」は重量部
を示す。
【0028】実施例1 1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン45.1部
に、C.I. Pigment Green 7 5.
6部、フェノール8.9部、及び炭酸カリウム13.1
部を加えて、180℃まで加熱し、8時間攪拌した。5
0℃まで冷却し、メタノール200部に排出し、ろ過、
メタノール洗浄、水洗、乾燥して、下記式(a)で構成
される近赤外線吸収化合物7.7部を得た。
【0029】
【化6】
【0030】得られた化合物のクロロホルム中での極大
吸収波長は、742nmであり、吸光係数εgは1.1
×105あった。
【0031】得られた化合物(a)をカラムクロマトグ
ラフィーにより精製した。その際の精製収率は95%で
あった。その元素分析値を示す。
【0032】この生成物は、フタロシアニン1分子につ
き、平均してフェノキシ基14個で置換されており、塩
素原子は存在しなかった。
【0033】
【表1】
【0034】実施例2 1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン225.5部
に、フタロシアニングリーン28.2部、m−クレゾー
ル51.3部、及び炭酸カリウム65.6部を加えて、
180℃まで加熱し、8時間攪拌した。50℃まで冷却
し、50%メタノール水800部に排出し、ろ過、メタ
ノール洗浄、水洗、乾燥して、下記式(b)から構成さ
れる近赤外線吸収化合物46.8部を得た。
【0035】
【化7】
【0036】得られた化合物のクロロホルム中での極大
吸収波長は、744nmであり、吸光係数εgは1.0
×105あった。
【0037】得られた化合物(b)をカラムクロマトグ
ラフィーにより精製した。その際の精製収率は90%で
あった。その元素分析値を示す。この生成物は、フタロ
シアニン1分子につき、平均してクレゾキシ基14個で
置換されており、塩素原子は存在しなかった。
【0038】
【表2】
【0039】実施例3 1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン45.1部
に、フタロシアニングリーン5.6部、m−ジエチルア
ミノフェノール15.7部、及び炭酸カリウム13.1
部を加えて、180℃まで加熱し、8時間攪拌した。5
0℃まで冷却し、メタノール200部に排出し、ろ過、
メタノール洗浄、水洗、乾燥して、下記式(c)から構
成される近赤外線吸収化合物9.3部を得た。
【0040】
【化8】
【0041】得られた化合物のクロロホルム中での極大
吸収波長は、745nmであり、吸光係数εgは1.0
×105あった。
【0042】得られた化合物(c)をカラムクロマトグ
ラフィーにより精製した。その際の精製収率は95%で
あった。その元素分析値を示す。
【0043】この生成物は、フタロシアニン1分子につ
き、平均してジエチルアミノフェニルオキシ基14個で
置換されており、塩素原子は存在しなかった。
【0044】
【表3】
【0045】実施例4 1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン45.1部
に、フタロシアニングリーン5.6部、3−トリフルオ
ロメチルフェノール15.5部、及び炭酸カリウム1
3.1部を加えて、180℃まで加熱し、8時間攪拌し
た。50℃まで冷却し、アセトン100部に排出し、ろ
過、メタノール洗浄、水洗、乾燥して、下記式(d)か
ら構成される近赤外線吸収化合物5.5部を得た。
【0046】
【化9】 得られた化合物のクロロホルム中での極大吸収波長は、
744nmであり、吸光係数εgは1.0×105あっ
た。
【0047】得られた化合物(d)をカラムクロマトグ
ラフィーにより精製した。その際の精製収率は95%で
あった。その元素分析値を示す。
【0048】この生成物は、フタロシアニン1分子につ
き、平均してトリフルオロメチルフェニルオキシ基14
個で置換されており、塩素原子は存在しなかった。
【0049】
【表4】
【0050】実施例5 1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン60部に、フ
タロシアニングリーン20.7部、チオフェノール10
部、及び炭酸カリウムを加えて、180℃まで加熱し、
5時間攪拌した。50℃まで冷却し、メタノール50部
に排出し、ろ過、メタノール洗浄、水洗、乾燥して、下
記式(e)から構成される近赤外線吸収化合物4.3部
を得た。
【0051】
【化10】
【0052】得られた化合物のクロロホルム中での極大
吸収波長は、760nmであり、吸光係数εgは1.2
×105あった。
【0053】得られた化合物(e)をカラムクロマトグ
ラフィーにより精製した。その際の精製収率は95%で
あった。その元素分析値を示す。
【0054】この生成物は、フタロシアニン1分子につ
き、平均してフェニルチオ基14個で置換されており、
塩素原子は存在しなかった。
【0055】
【表5】
【0056】実施例6 実施例1において、C.I. Pigment Gre
en 7に変えて、C.I. Pigment Gre
en 36 を使用した以外は同様に反応を行い、下記
式(f)から構成される近赤外線吸収化合物7.7部を
得た。
【0057】
【化11】
【0058】得られた化合物のクロロホルム中での極大
吸収波長は、740nmであり、吸光係数εgは1.1
×105あった。
【0059】得られた化合物(f)をカラムクロマトグ
ラフィーにより精製した。その際の精製収率は95%で
あった。その元素分析値を示す。
【0060】この生成物は、フタロシアニン1分子につ
き、平均してフェノキシ基13個で置換されており、塩
素原子は存在しなかった。
【0061】
【表6】
【0062】実施例7 実施例1において、C.I. Pigment Gre
en 7に変えて、下記式(g)を使用した以外は同様
に反応を行い、下記式(h)から構成される近赤外線吸
収化合物を得た。
【0063】
【化12】
【0064】
【化13】
【0065】得られた化合物のクロロホルム中での極大
吸収波長は、802nmであり、吸光係数εgは1.0
×105あった。
【0066】得られた化合物(h)をカラムクロマトグ
ラフィーにより精製した。その際の精製収率は95%で
あった。その元素分析値を示す。
【0067】この生成物は、フタロシアニン1分子につ
き、平均してフェノキシ基13個で置換されており、塩
素原子は存在しなかった。
【0068】
【表7】
【0069】実施例8 実施例1において、C.I. Pigment Gre
en 7に変えて、下記式(i)を使用した以外は同様
に反応を行い、下記式(j)から構成される近赤外線吸
収化合物を得た。
【0070】
【化14】
【0071】
【化15】
【0072】得られた化合物のクロロホルム中での極大
吸収波長は、790nmであり、吸光係数εgは1.0
×105あった。
【0073】得られた化合物(j)をカラムクロマトグ
ラフィーにより精製した。その際の精製収率は95%で
あった。その元素分析値を示す。
【0074】この生成物は、フタロシアニン1分子につ
き、平均してフェノキシ基13個で置換されており、塩
素原子は存在しなかった。
【0075】
【表8】
【0076】実施例9 実施例1において、C.I. Pigment Gre
en 7に変えて、下記式(k)を使用した以外は同様
に反応を行い、下記式(l)から構成される近赤外線吸
収化合物を得た。
【0077】
【化16】
【0078】
【化17】
【0079】得られた化合物のクロロホルム中での極大
吸収波長は、782nmであり、吸光係数εgは1.0
×105あった。
【0080】得られた化合物(l)をカラムクロマトグ
ラフィーにより精製した。その際の精製収率は95%で
あった。その元素分析値を示す。
【0081】この生成物は、フタロシアニン1分子につ
き、平均してフェノキシ基13個で置換されており、塩
素原子は存在しなかった。
【0082】
【表9】
【0083】比較例 N−メチルピロリドン60部に、C.I. Pigme
nt Green 79部、フェノール14.4部、及
び炭酸カリウム8.3部を加えて、180℃まで加熱
し、20時間攪拌した。50℃まで冷却し、メタノール
200部に排出し、ろ過、メタノール洗浄、水洗、乾燥
して、下記式(m)の化合物9.5部を得た。
【0084】
【化18】
【0085】得られた化合物のクロロホルム中での極大
吸収波長及び吸光係数εgは、それぞれ728nm、
0.8×105と本発明の製造方法で得られた近赤外線
吸収化合物に比べ短波長であり、またεgも本発明の製
造方法で得たものに比べ低く、純度が悪いものとなっ
た。
【0086】得られた化合物をカラムクロマトグラフィ
ーにより精製した。その際の精製収率は70%であっ
た。その元素分析値を示す。
【0087】この生成物は、フタロシアニン1分子につ
き、平均してフェノキシ基11個、塩素原子2個で置換
されていた。
【0088】
【表10】
【0089】
【発明の効果】1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノ
ン中で、加熱し攪拌することで、フタロシアニン化合物
から構成される近赤外線吸収化合物が簡便に、高純度で
得られる工業的、かつ経済的な製造方法を可能にした。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C09B 47/20 C09B 47/20 C09K 3/00 105 C09K 3/00 105 // C09B 47/18 C09B 47/18 (72)発明者 詫摩 啓輔 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 化学株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(1)で表されるハロゲン置換フタロ
    シアニン化合物、 【化1】 (式中、Mは2価の金属原子あるいは3価または4価の
    置換金属またはオキシ金属を示し、X1はフッ素原子、
    塩素原子、臭素原子を示し、全て同一でも、異なってい
    てもよく、mは10〜16の整数を示す。) 式(2)で表される化合物、 R1YH (2) (式中、R1は置換されていてもよいアルキル基、置換
    されていてもよいアリール基を示し、Yは酸素原子また
    はイオウ原子を示す。)及び塩基とを反応させて得られ
    る、式(3)で表されるフタロシアニン化合物から構成
    される近赤外線吸収化合物を製造するにおいて、 【化2】 (式中、Mは2価の金属原子あるいは3価または4価の
    置換金属またはオキシ金属を示し、R2は置換されてい
    てもよいアルキル基、置換されていてもよいアリール基
    を示し、全てが同一でも、異なっていてもよく、また、
    隣合ったR2が二つのヘテロ原子を介して5員環または
    6員環を形成してもよく、Yは酸素原子またはイオウ原
    子を示し、nは10〜16の整数を示し、X2はフッ素
    原子、塩素原子、臭素原子あるいはヒドロキシ基を示
    し、全て同一でも、また異なっていてもよく、pは0〜
    6の整数を示し、n+pは16以下である。) 1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンを溶媒として
    用いることを特徴とする近赤外線吸収化合物の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 式(1)、式(3)で表される化合物の
    Mが、Cu、AlCl、TiO、またはVOである請求
    項1記載の近赤外線吸収化合物の製造方法。
  3. 【請求項3】 式(1)で表されるハロゲン置換フタロ
    シアニンが、C.I. Pigment Green
    7、C.I. Pigment Green36、C.
    I. Pigment Green 37、C.I.
    Pigment Green 38である請求項1又は
    2記載の近赤外線吸収化合物の製造方法。
  4. 【請求項4】 式(2)で表される化合物が、フェノー
    ル誘導体あるいはチオフェノール誘導体である請求項1
    〜3の何れか1項に記載の近赤外線吸収化合物の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 塩基が、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム
    である請求項1〜4の何れか1項に記載の近赤外線吸収
    化合物の製造方法。
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