JPH11310541A - 近赤外線分析システムを用いるキシレン異性質体の分離及び異性化工程の調節及び最適化方法及びその装置 - Google Patents

近赤外線分析システムを用いるキシレン異性質体の分離及び異性化工程の調節及び最適化方法及びその装置

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JPH11310541A
JPH11310541A JP7924699A JP7924699A JPH11310541A JP H11310541 A JPH11310541 A JP H11310541A JP 7924699 A JP7924699 A JP 7924699A JP 7924699 A JP7924699 A JP 7924699A JP H11310541 A JPH11310541 A JP H11310541A
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xylene
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Sen Sai
先 崔
Yosho Kin
容昇 金
會一 ▲鄭▼
Kaiichi Tei
Sukushun Kin
▲すく▼俊 金
Joon-Sik Lee
俊植 李
民植 ▲具▼
Minshoku Gu
Eikan Kin
榮換 金
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 試料の分離調節のために必要な情報を近赤外
線分析システムで測定することで、迅速で効率的にキシ
レン異性質体分離及び異性化工程を調節及び最適化させ
る方法及びその装置を提供する。 【解決手段】 キシレン異性質体分離工程及び異性化工
程内の5箇所から抽出した各試料に近赤外線光(波長:
1100〜2500nm)を透過させて、試料中に含まれ
るキシレン異性質体、ベンゼン、トルエン及び炭素数9
以上(C9以上)の芳香族炭化水素をオンラインで同時
に測定し、キシレン異性質体の分離及び異性化工程の調
節と最適化に使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、近赤外線分析シス
テムを用いるキシレン異性質体の分離及び異性化工程の
調節及び最適化に関するものである。より詳しくは、原
料の流入後に工程の異なるステージから抽出された試料
を透過した近赤外線光(波長1100〜2500nm)に
基づいて、各試料に含まれるキシレン異性質体、ベンゼ
ン、トルエン及び炭素数9以上(C9以上)の芳香族炭
化水素をオンラインで同時に測定するキシレン異性質体
の分離及び異性化工程の調節及び最適化方法及びその装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、キシレン異性質体の分離工程及
び異性化工程は、図1に示すように、大きくはキシレン
分離単位工程1と、パラキシレン分離単位工程2と、キ
シレン異性化単位工程3の3つの工程で構成されてい
る。ここで、前記キシレン分離単位工程1に流入される
原料4のおよそは、キシレン異性質体と、エチルベンゼ
ン、トルエン、芳香族成分からなる。なお、キシレン異
性質体は、メタキシレン、オルトキシレン及びパラキシ
レンの混合物でなる。
【0003】キシレン分離単位工程1は、原料4から炭
素数9以上(C9以上)の芳香族成分とオルトキシレン
の一部を分離し、残りをパラキシレン分離単位工程2に
送る。パラキシレン分離単位工程2では、キシレン分離
単位工程1から与えられる残原料からパラキシレンが分
離され、パラキシレンが生産される。この後、パラキシ
レンを除くキシレン異性質体からなる残原料がキシレン
異性化単位工程3に与えられる。キシレン異性化単位工
程3ではパラキシレンを除くキシレン異性質体を平衡濃
度に転換する異性化反応とエチルベンゼンをベンゼンに
転換する脱アルキレーション反応が起こる。これら反応
後に残存する原料はベンゼン生産品とキシレン異性質体
に分離される。なお、分離後のキシレン異性質体はキシ
レン分離単位工程1に循環される。
【0004】ところで、キシレン異性質体分離工程及び
異性化工程には、幾つかのオンライン及びオフライン気
体クロマトグラフィー装置が工程運転の分析及び工程性
能の分析に使用されるのが一般的である。ところが、既
存の気体クロマトグラフィー分析法では、単一成分の分
析に15分から約1時間もの長時間を要する。このため
必要な測定を行うには測定対象とするステージに対応し
て複数の気体クロマトグラフィー装置を設置する必要が
ある。したがって、オンライン気体クロマトグラフィー
装置は工程運転に必須的な幾つかの成分を持続的に検査
して生産品の品質を維持することにだけ使用されてい
る。
【0005】このため、より精密な制御と工程の最適化
を具現するためには、各単位工程についての工程性能と
工程全体についての工程性能の計算が必須となる。かか
る計算には、各単位工程で処理される各原料の全ての成
分と各単位工程で生産される各生産物の全ての成分を分
析することを必要とする。成分分析は一般に反応領域か
ら試料を採取し、これに含まれる成分を実験室のオフラ
イン気体クロマトグラフィー装置を使用して測定するこ
とになる。
【0006】しかしながら、このような一連の手順は長
時間を必要とする。このため、上述のキシレン異性質体
分離工程及び異性化工程の場合、かかる工程性能の分析
は一週間に一回行われる程度である。そして、この分析
結果に基づいて工程変数の調節が行われている。しか
し、キシレン異性質体分離工程及び異性化工程の工程性
能は、原料の提供される各単位工程の流入段階で発生す
る様々な変化に起因して頻繁に変化する。このため、現
在運営されるオンライン及びオフライン気体クロマトグ
ラフィー装置では、その成分分析による工程性能のモニ
タリングや工程変数の調節がこのような変化に効果的に
適用できないのが実情である。
【0007】ところで、米合衆国特許第5,470,4
82号には、パラキシレンの純度又は回収率を用いる流
動床の調節による工程制御方法が開示されている。この
方法は、流動床のポンプアラウンド(Pumparound)及び
プッシュアラウンド(Pusharound)ストリームに含まれ
るパラキシレン、オルトキシレン、メタキシレン及びエ
チルベンゼンの含量を測定してパラキシレン純度又は回
収率を計算し、これら値と運転変数との関係によって工
程全体を調節するものである。この方法は、分離調節の
ために必要な情報を赤外線及び近赤外線分光法で測定す
ることで、迅速かつ効率的に流動床を調節することに特
徴がある。しかし、前記特許は測定概念が提示されてい
るだけであり、具体的な実施例がない欠点がある。
【0008】一方、韓国特許出願第94−15408号
には、ラマンスペクトルを用いて抽出されたキシレンを
含む流動床の制御による工程制御方法が開示されてい
る。この方法は、炭素数が8から10の芳香族炭化水素
異性質体の混合物の化学組成をラマンスペクトルで測定
する。そして、測定結果に基づいて前記混合物内に含ま
れる異性質体の濃度プロフィルを再構成させる。再構成
した値は分離工程で用いられる1以上の作動変数で定義
される基準濃度プロフィルと比較される。前記方法は模
擬流動床を調節することで抽出されるパラキシレン又は
オルトキシレンを取得するため蒸留処理又は結晶化工程
を実施することにその特徴がある。しかし、この特許は
キシレン分離流動床の調節のためにラマン分光法を使用
する方法であり、近赤外線を使用する前述の米国特許の
方法とは根本的な違いがある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本願出願人は、キシレ
ン異性質体分離工程及び異性化工程に、特定ステージに
おける試料の成分を近赤外線分析システムで測定する方
式を適用することで、既存の気体クロマトグラフィー装
置に基づく成分分析における工程性能のモニタリング及
び工程変数の調節の困難性を解決し得ることを発見し、
本願発明はこの発見に基づいて完成された。
【0010】したがって、本発明の目的は、試料の分離
調節のために必要な情報を近赤外線分析システムで測定
することで、迅速かつ効率的にキシレン異性質体分離及
び異性化工程を調節及び最適化させる方法及びその装置
を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
のキシレン異性質体分離及び異性化工程の調節及び最適
化方法は、近赤外線分析システムを用いるキシレン異性
質体分離及び異性化工程の調節及び最適化方法におい
て、キシレン分離単位工程への流入ステージ(11)、
パラキシレン分離単位工程への流入ステージ(12)、
キシレン異性化単位工程への流入ステージ(13)、キ
シレン異性化単位工程からのベンゼン排出ステージ(1
4)及びキシレン異性化単位工程からキシレン分離単位
工程への還流ステージ(15)のそれぞれから該当試料
を抽出する処理段階(S101)と、抽出された各試料
を移送管(16a〜16e)を通じてファストループ
(21)に収集する処理段階(S102)と、1次熱交
換システム(22)において、ファストループ(21)
を通じて供給された各試料を、冷却水ライン(20)か
ら流入された冷却水で1次熱交換する処理段階(S10
3)と、前記1次熱交換システム(22)において熱交
換された試料の温度が所定温度以下であるかを判断する
処理段階(S104)と、2次冷却システム(23)に
おいて所定温度以下に熱交換された試料を、チラー(1
9)によって更に冷却された冷却水により2次冷却する
処理段階(S105)と、前記2次冷却システム(2
2)において冷却された試料の温度が所定温度以下であ
るかを判断する処理段階(S106)と、所定温度以下
に冷却された各試料をストリームセレクタ(24)によ
って順次選択し、第1試料ないし第5試料がそれぞれ選
択されたかを判断する処理段階(S107〜S111)
と、順次選択された各試料を所定量だけ抽出し、残りは
第1搬送管(20a〜20e)からファストループ(2
1)及び第2搬送管(17a〜17e)を順に通じて前
記処理段階(S101)に回収させる処理段階(S11
2)と、一定量抽出された試料の成分をプローブ(2
5)で検出した後、第3搬送管(26)を通じて試料回
収ライン(29)に回収させる処理段階(S113)
と、近赤外線分析器(28)において、プローブ(2
5)で検出された試料を近赤外線分光法を用いて順次検
査し、エチルベンゼン転換率、ベンゼン選択度、キシレ
ン損失率、触媒活性度、パラキシレン平衡常数、オルト
キシレン平衡常数、パラキシレン収率及びオルトキシレ
ン収率をそれぞれ分析する処理段階(S114)と、近
赤外線分析器(28)において分析された試料に関する
データを、オンラインで分散制御システム(30)に出
力する処理段階(S115)と、分散制御システム(3
0)で処理されたデータを、プロセスコンピュータ(4
0)に出力する処理段階(S117)と、プロセスコン
ピュータ(40)に入力された結果データを、運転員
(45)に認識し易い形態で出力させる処理段階(S1
18)と、前記プロセスコンピュータ(40)により表
示されたデータを認識した運転員(45)が分散制御シ
ステム(30)に対して入力する該当命令を受け付ける
処理段階(S119)と、入力された命令値に基づいて
バルブ(50)の開閉を制御する処理段階(S120)
とからなる。
【0012】また、本発明の目的は、近赤外線分析シス
テムを用いるキシレン異性質体分離及び異性化工程の調
節及び最適化装置において、キシレン分離単位工程への
流入ステージ(11)、パラキシレン分離単位工程への
流入ステージ(12)、キシレン異性化単位工程への流
入ステージ(13)、キシレン異性化単位工程のベンゼ
ン排出ステージ(14)及びキシレン異性化単位工程か
らキシレン分離単位工程への還流ステージ(15)のそ
れぞれから該当試料を抽出して送出する第1移送管(1
6a〜16e)と、前記移送管(16a〜16e)から
移送されてきた各試料を、所定速度以上に加速させるフ
ァストループ(21)と、前記ファストループ(21)
において加速され移送された各試料を、熱交換させて所
定温度に降下させる1次熱交換システム(22)と、前
記熱交換システム(22)において温度降下された各試
料を冷却し、所定温度以下に更に降下させる2次冷却シ
ステム(23)と、前記1次熱交換システム(22)に
冷却水を供給する冷却水ライン(18)と、前記冷却水
ライン(18)から流入された冷却水を所定温度以下に
冷却し、前記2次冷却システム(23)に供給するチラ
ー(19)と、前記2次冷却システム(23)において
所定温度に冷却された各試料を、順次選択して排出させ
るストリームセレクタ(24)と、前記ストリームセレ
クタ(24)から所定量だけ選択的に流入された試料の
成分を検出するプローブ(25)と、前記ストリームセ
レクタ(24)から成分検出のためプローブ(25)に
流入された所定量以外の残り試料をファストループ(2
1)で加速させて搬送させる第1搬送管(20a〜20
e)と、前記第1搬送管(20a〜20e)を通じて回
収された試料をファストループ(21)で再加速させた
後、前記キシレン分離単位工程への流入ステージ(1
1)、パラキシレン分離単位工程への流入ステージ(1
2)、キシレン異性化単位工程への流入ステージ(1
3)、キシレン異性化単位工程のベンゼン排出ステージ
(14)及びキシレン異性化単位工程からキシレン分離
単位工程への還流ステージ(15)にそれぞれ回収させ
る第2搬送管(17a〜17e)と、前記プローブ(2
5)で成分検出が完了された試料を試料回収ライン(2
9)に回収させる第3搬送管(26)と、前記プローブ
(25)で検出された成分に関するデータを分析し、電
気的信号としてオンラインを通じて出力させる近赤外線
分析器(28)と、前記近赤外線分析器(28)から入
力されたデータを分散制御した後、結果の信号をプロセ
スコンピュータ(40)に出力し、プロセスコンピュー
タ(40)により表示された試料に関するデータを運転
員(45)がモニタリングした後、設定データと比較し
て該当命令値を入力すると、これを判断して該当バルブ
(50)を開閉させる分散制御システム(30)と、前
記分散制御システム(30)に入力されたデータを運転
員(45)が認識し易い形態で表示及び出力するプロセ
スコンピュータ(40)とを含んでなる近赤外線分析シ
ステムを用いるキシレン異性質体分離及び異性化工程の
調節及び最適化装置を提供することにより達成し得る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
をより具体的に説明する。
【0014】本発明は光ファイバを用いた分析システム
を用いることにより、すなわち、工程上の幾つかのステ
ージから抽出した試料を透過させた近赤外線光(波長:
1100nm〜2500nm)を分析することにより、試料
中に含まれるキシレン異性質体、ベンゼン、トルエン及
び炭素数9以上(C9以上)の芳香族炭化水素をオンラ
インで同時に測定する方法に関するものである。
【0015】この分析システムは、図1に示すように、
キシレン異性質体分離工程及び異性化工程内のキシレン
分離単位工程1への流入ステージ11、パラキシレン分
離単位工程2への流入ステージ12、キシレン異性化単
位工程3への流入ステージ13、キシレレン異性化単位
工程3からのベンゼン排出ステージ14及びキシレン異
性化単位工程3からキシレン分離単位工程1への還流ス
テージ15の5箇所を一つの近赤外線分光器で同時に測
定し得るように設計されている。
【0016】前記5箇所を同時に分析する理由は、これ
らは全工程の処理状態をモニタリングするのに不可欠な
ステージであり、どの1箇所を欠いた場合でも全工程の
処理状態をモニタリングし得ないためである。なお、本
発明によれば、これら5箇所から得られた試料のすべて
の化学組成を15分以内に分析し得るので、工程全体を
運転するのに必要な化学組成の情報及び工程効率の情報
をオンラインで迅速に得ることができる。
【0017】本発明で使用する近赤外線分光器には、既
存の近赤外線分光器をそのまま使用できる。その測定原
理を簡単に述べる。近赤外線領域には炭化水素のオーバ
ートーン(Overtone)吸収帯とコンビネーション(Comb
ination)吸収帯が現れる。すなわち、炭化水素に固有
の吸収帯が現れる。しかし、炭化水素混合物の場合、各
々の固有吸収帯が相互間に重畳するため、各組成の分離
と個別の測定は不可能である。
【0018】そこで、統計的技法である多変量回帰(Mu
lti-Variate Regression)を使用して各々の組成を分析
することになる。ところが、特に、キシレン異性質体
(オルト、メタ及びパラキシレン)は、近赤外線スペク
トルが定性的に非常に相似する。しかしながら、近赤外
線スペクトル測定時の通過域及び分析波長を最適化する
ことにより、各々のキシレン異性質体(オルト、メタ及
びパラキシレン)、エチルベンゼン、非芳香族炭化水
素、トルエン、ベンゼン、炭素数9以上の芳香族含量を
物理的に分離しなくても同時に測定することができる。
【0019】本発明は、このようにして測定可能なキシ
レン異性質体分離及び異性化工程上の主要な上記5箇所
の化学組成をほとんど実時間で分析することにより、工
程運転全般の状態を迅速にモニタリング可能とするもの
である。
【0020】図2は、キシレン異性質体分離工程及び異
性化工程の部分に設置された近赤外線分析器を用いる分
散制御システムの全体構成を示すものであり、図3は、
近赤外線分析器28、分散制御システム30及びモニタ
リングシステム40相互間の関係をブロック図で表すも
のである。
【0021】第1移送管16a〜16eは、キシレン異
性質体分離工程及び異性化工程上の5つのステージ、本
実施形態の場合、キシレン流入部4であるキシレン分離
単位工程1への流入ステージ11、パラキシレン分離単
位工程2への流入ステージ12、キシレン異性化工程3
への流入ステージ13、キシレン異性化工程からのベン
ゼン排出ステージ(図2のC7分離工程上端)14及び
キシレン異性化工程からキシレン分離単位工程への還流
ステージ(図2のC7分離工程下端)15からそれぞれ
相応する試料を所定直径の管を通じて抽出し、ファスト
ループ21に送出するものである。
【0022】ファストループ21は、前記移送管16a
〜16eから移送されてきた各試料を所定速度以上に加
速させるもので、例えば約7〜20Kg/cm2 の工程内圧
力差を用いて試料を約30秒間以内に近赤外線分析器2
8に移送するための装置である。
【0023】1次熱交換システム22は前記ファストル
ープ21から加速されて移送された各試料を熱交換させ
て所定温度(例えば、約45℃)に降下させるもので、
1次熱交換システム22内を巡回している冷却水により
ホット試料を冷却させるものである。
【0024】2次冷却システム23は、前記熱交換シス
テム22で温度降下された各試料を所定温度(例えば、
約25℃)に再度降下させるために冷却させるもので、
温度に敏感な近赤外線測定のため、所定温度にチラー
(chiller)を使用して冷却及び調節するものである。
このチラー19は前記冷却水ライン18から流入された
冷却水を所定温度に冷却させて2次冷却システム23に
供給するものである。
【0025】冷却水ライン18は前記1次熱交換システ
ム22に冷却水を供給するものである。ストリームセレ
クタ(Stream Selector)24は、前記2次冷却システ
ム23で所定温度に冷却された各試料を順次選択して排
出させるもので、空気圧力を使用して測定要望ストリー
ムを選択し得るものである。ストリームセレクタ24
は、プロセスコンピュータ(process computer)から与
えられる電気信号に基づいて発生した空気圧でバルブを
調節し、例えば、毎分約300ccの試料をプローブ25
に送る装置である。前記ストリームセレクタ24には、
入力される多数の試料を順次一つずつプローブ25及び
第1搬送管20a〜20eにそれぞれ分離させて排出さ
せるために複数のソレノイドバルブが内装されている。
【0026】プローブ25は、前記ストリームセレクタ
24から所定量ずつ選択的に流入された試料の成分を検
出するもので、試料を透過した赤外線光を光ファイバを
通じて分光器に伝達し、近赤外線スペクトルを測定する
ものである。
【0027】第1搬送管20a〜20eは、前記ストリ
ームセレクタ24から成分検出のためにプローブ25に
流入させた所定量の試料を除く残りの試料を加速させた
状態で元の処理ステージに戻すためにファストループ2
1に還流するためのものである。
【0028】第2搬送管17a〜17eは、前記第1搬
送管20a〜20eを通じてファストループ21に回収
され再加速された試料を、前記キシレン分離単位工程1
への流入ステージ11、パラキシレン分離単位工程2へ
の流入ステージ12、キシレン異性化単位工程3への流
入ステージ13、キシレン異性化単位工程3からのベン
ゼン排出ステージ14及びキシレン異性化単位工程3か
らキシレン分離単位工程1への還流ステージ15にそれ
ぞれ還流させるためのものである。
【0029】第2搬送管26は前記プローブ25で成分
検出の完了された試料を試料回収ライン29に回収させ
るもので、測定された試料の圧力差を用いて再度工程に
別の原動機又は搬送装置なしに自動に還元されるシステ
ムである。
【0030】すなわち、前記第1ないし第3搬送管17
a〜17e、20a〜20e、26は別の搬送装置を用
いなく、ストリームセレクタ24及びファストループ2
1間、ファストループ21及び各単位工程間と、プロー
ブ25及び試料回収ライン29間の圧力差を用いて試料
を自動に回収するものである。また、前記移送管16a
〜16e及び搬送管17a〜17e、20a〜20e、
26の直径は液体の移送に必要な最小直径で構成し得
る。
【0031】近赤外線分析器28は、前記プローブ25
で検出された成分に関するデータを分析し、その結果を
電気信号の形態でオンライン出力させるものである。
【0032】分散制御システム(Distributed Control
System;DCS)30は、前記近赤外線分析器28から
入力されたデータを分散制御した後、制御された信号を
プロセスコンピュータ40に出力させるよう構成されて
いる。プロセスコンピュータ40は、受信信号から得ら
れたデータを順番に表示する。プロセスコンピュータ4
0が表示した試料に関するデータは運転員45によって
モニタリングされる。運転員45は、表示されたデータ
と設定データとを比較し、判断結果に相応する命令値を
プロセスコンピュータ40に入力する。プロセスコンピ
ュータ40は、これを判断して対応するバルブ50を開
閉させる。
【0033】プロセスコンピュータ40は、前記分散制
御システム30から入力されたデータを運転員45が認
識しやすい形態で表示するもので、前記プロセスコンピ
ュータ40は運転者45が可視的に認識しやすい形態の
データとして表示する表示手段としてのモニタリングシ
ステム42と、前記モニタリングシステム42に表示さ
れたデータを複写又は伝送する工程シュミレータ41と
を包含したものである。この工程シュミレータ41は、
近赤外線分析システムから与えられた測定結果やモニタ
リングシステム42から与えられる工程効率評価パラメ
ータに基づいて、最適工程運転パラメータの確定に必要
な工程シュミレーションを実行する。
【0034】なお上述の説明では、前記プロセスコンピ
ュータ40のモニタリングシステム42で表示されるデ
ータに基づく運転員45の判断による手動操作により、
バルブ50を開閉するものとして説明したが、分散制御
システム30内に設定されたデータに基づいて自動的に
バルブ50を開閉させる設定とすることも可能である。
【0035】一方、前記近赤外線分析器28は、近赤外
線発光灯、単色化装置、検出器、光ファイバ、自動試料
前処理装置及び自動試料移送装置で構成されている。近
赤外線発光灯としては、タングステン−ハロゲンランプ
を使用可能である。単色化装置としては、ホログラフィ
ックグレーティング(Grating)を使用できる。検出器
としては、PbS(硫化鉛)検出器を使用可能である。
自動試料移送装置は、工程から近赤外線分析器(又は分
光器)までファストループ21を介して1分以内に試料
を移送できるように設計されている。自動試料前処理装
置は、高温の試料を25℃に冷却するよう設計されてい
る。
【0036】近赤外線分析器28で得た近赤外線スペク
トルは、2次微分スペクトルに転換され後、部分最小自
乗法(Partial Least Squares)で関連サンプルの化学
組成として測定される。2次微分スペクトルは、近赤外
線スペクトルを2次微分して得られるスペクトルであ
る。この2次微分スペクトルは、発光体の強度変化、分
光器のアラインメント変化によるスペクトルの基線(Ba
seline)の変化の影響を受けない成分である。部分最小
自乗法は、近赤外線スペクトルを因子分析(Factor Ana
lysis)を使用して測定成分の変化が最も大きく現れる
よう軸を再設定した後、回帰分析で検量式を作成する方
法で、複雑な混合物の分析に適する。
【0037】一方、本発明の分析結果は、図3に示すよ
うに、パラキシレン工程のオンラインモニタリングシス
テム、工程制御及び工程最適化に使用される。近赤外線
分析システムは、前述した工程内5箇所の組成を15分
ごとにオンラインを通じて分析及び伝送し、これを分散
制御システム30を通じてプロセスコンピュータ40に
内装されたモニタリングシステム42に伝達する。
【0038】次に、このように構成された本発明による
近赤外線分析システムを用いるキシレン異性質体分離及
び異性化工程の調節及び最適化方法に関する流れ図(図
4及び図5)を参照して具体的に説明すると次のようで
ある。
【0039】すなわち、処理段階(S101)では、キ
シレン分離単位工程1への流入ステージ11、パラキシ
レン分離単位工程2への流入ステージ12、キシレン異
性化単位工程3への流入ステージ13、キシレン異性化
単位工程3からのベンゼン排出ステージ14及びキシレ
ン異性化単位工程3からキシレン分離単位工程1への還
流ステージ15のそれぞれから該当試料を抽出し、処理
段階(S102)では、抽出された各試料を移送管16
a〜16eを通じてファストループ21に収集すること
になる。
【0040】処理段階(S103)では、ファストルー
プ21を通じて1次熱交換システム22に供給される各
試料を冷却水ライン18から流入された冷却水で1次熱
交換を行い、処理段階(S104)では、前記1次熱交
換システム22で熱交換された試料の温度が所定温度以
下(例えば、約45℃以下)であるかを判断することに
なる。
【0041】また、処理段階(S105)では所定温度
以下に熱交換された試料を2次冷却システムでチラー2
7により更に冷却された冷却水で2次冷却を行い、処理
段階(S106)では前記2次冷却システム23で冷却
された試料の温度が所定温度以下(例えば、約25度以
下)であるかを判断することになる。
【0042】処理段階(S107〜S111)では、所
定温度以下に冷却された各試料をストリームセレクタ2
4で順次選択し、第1試料ないし第5試料のいずれが選
択されたかがそれぞれ判断される。処理段階(S11
2)では、順次選択された各試料から所定量だけ抽出
し、残りは第1移送管20a〜20e、ファストループ
21及び第2搬送管17a〜17eを経て前記処理段階
(S101)に回収させる。この際に、各々の第1及び
第2搬送管20a〜20e、17a〜17eを通じて回
収される試料は管内の圧力差により自動に搬送されるの
で、別の原動機又は搬送装置が不要であって半永久的に
使用し得る。
【0043】処理段階(S113)では、一定量抽出さ
れた試料をプローブ25で検出した後、第3搬送管26
を通じて試料回収ライン29に回収させることになる。
【0044】処理段階(S114)では、前記プローブ
25で検出された試料を近赤外線分析器28で近赤外線
分光法によりエチルベンゼン転換率、ベンゼン選択度、
キシレン損失率、触媒活性度、パラキシレン平衡常数、
オルトキシレン平衡常数、パラキシレン収率及びオルト
キシレン収率がそれぞれ分析される。
【0045】処理段階(S115)では、前記近赤外線
分析器28で分析された試料に関するデータをオンライ
ンで分散制御システム30に出力する。
【0046】処理段階(S116)では、前記分散制御
システム30においてデータの分析が実行され、その結
果が処理段階(S117)でプロセスコンピュータ40
に出力される。処理段階(S118)では、前記プロセ
スコンピュータ40に入力された結果データを運転員4
5が認識しやすい形態として出力される。
【0047】また、処理段階(S119)では、前記プ
ロセスコンピュータ40により表示されたデータを運転
員45が認識して分散制御システム30に該当命令値を
入力させ、処理段階(S120)では、入力された命令
値が分散制御システム30で判断され、自動的に各サン
プルに対応するバルブ50の開閉を制御することにな
る。
【0048】このように、前述の近赤外線分析システム
においては、工程内5箇所のステージから採取された試
料の化学組成の分析結果に基づいて、工程全体としての
収率を計算する。また、近赤外線分析システムは、キシ
レン異性化工程において重要な工程性能評価変数である
エチルベンゼン転換率(Ethylbenzene Conversion)、
ベンゼン選択度(Benzene Selectivity)、キシレン損
失率(Xylene Loss)、触媒活性度(Catalyst Activit
y)、パラキシレン平衡常数(p-Xylene Equilibrium Co
nstant)、オルトキシレン(o-Xylene)平衡常数、パラ
キシレン収率(p-Xylene Yield)、オルトキシレン収率
(o-Xylene Yield)も計算し、その計算結果をモニタリ
ングシステム42を通じて表示する。
【0049】キシレン異性質体分離工程及び異性化工程
は、図1に示すように、キシレン分離単位工程1、パラ
キシレン分離単位工程2及びキシレン異性化単位工程3
の3部分で構成されている。キシレン分離単位工程1
は、1以上の蒸留カラム(column)で構成され、原料の
大部分は、キシレン異性質体とエチルベンゼン、トルエ
ン、炭素数9以上の芳香族成分でなる。キシレン異性質
体は、メタキシレン、オルトキシレン、パラキシレンの
混合物である。キシレン分離単位工程1では、原料から
炭素数9以上の芳香族成分を分離し、その残りをパラキ
シレン分離単位工程2に送る。また、キシレン分離単位
工程1に一つの蒸留カラムを追加設置してオルトキシレ
ン生産物を製造することもできる。
【0050】パラキシレン分離単位工程2は、一つの吸
着カラム(column)と2以上の蒸留カラムで構成され、
吸着カラムでは原料からパラキシレンが分離されパラキ
シレンが生産される。なお、当該パラキシレンを除いた
原料(キシレン異性質体を含む)が、パラキシレン分離
単位工程2からキシレン異性化単位工程3に原料として
移送される。
【0051】キシレン異性化単位工程3は、一つの反応
器システムと1以上の蒸留カラムで構成され、パラキシ
レンを除くキシレン異性質体を平衡濃度に転換する異性
化反応とエチルベンゼンをベンゼンに転換する脱アルキ
レーション反応が起こる。この結果、ベンゼン生産物と
キシレン異性質体が生産され、そのうちキシレン異性質
体はキシレン分離単位工程1に還流される。
【0052】一般に、キシレン異性質体分離工程及び異
性化工程では、幾つかのオンライン及びオフライン気体
クロマトグラフィー装置が工程運転や工程効率の分析に
しばしば用いられている。この場合、単一成分を分析す
るに少なくとも約10分程度が要求され、多成分を分析
するにはずっと長い時間が要求される。したがって、オ
ンライン気体クロマトグラフィー装置は、工程運転に必
須的な幾つかの成分を持続的に検討して生産物の品質を
維持することにだけ使用されている。
【0053】このため、より精密な制御と工程の最適化
を具現するためには、各単位工程についての工程性能と
工程全体についての工程性能の計算が必須となる。かか
る計算には、各単位工程で処理される各原料の全ての成
分と各単位工程で生産される各生産物の全ての成分を分
析することを必要とする。成分分析は一般に反応領域か
ら試料を採取し、これに含まれる成分を実験室のオフラ
イン気体クロマトグラフィー装置を使用して測定するこ
とになる。
【0054】しかしながら、このような一連の手順は長
時間を必要とする。このため、上述のキシレン異性質体
分離工程及び異性化工程の場合には、工程性能分析は一
週間に一回行われる程度である。そして、この分析結果
に基づいて工程変数を調節する。しかし、キシレン異性
質体分離工程及び異性化工程の工程性能は、原料の提供
される各単位工程の流入段階で発生する様々な変化に起
因して頻繁に変化する。このため、現在運営されるオン
ライン及びオフライン気体クロマトグラフィー装置の成
分分析による工程性能モニタリング及び工程変数の調節
はこのような変化に効果的に適用できないのが実情であ
る。
【0055】これに対し、本発明の場合には、モニタリ
ングシステム42から提供される情報により、まず各単
位工程の運転が調整される。すなわち、キシレン分離単
位工程1の原料とカラム(column)上組成に関する分析
試料に基づいて運転変数が調節される。パラキシレン分
離単位工程2の原料とキシレン異性化単位工程3に送ら
れるストリームに関する分析試料に基づいて工程回収率
がモニタリングされる。また、キシレン異性化単位工程
3の原料と生産ストリームに関する分析試料及び前述し
た工程性能評価変数に基づいてキシレン異性化単位工程
3内の反応温度が決定される。また、モニタリングシス
テム42から提供される情報と工程シミュレータを用い
て、最適な工程利得を導出するキシレン異性化単位工程
のエチルベンゼン転換率を決定し得る。ここで、エチル
ベンゼン転換率が高くなると、キシレン異性化単位工程
3からキシレン分離単位工程1に還流される流量が減少
する。しかし、この場合、損失されるキシレン量が多く
なる。したがって、最適のエチルベンゼン転換率が存在
することになる。
【0056】前述したように、本発明の近赤外線分析器
システムは、前述した工程内5箇所のステージから採取
した試料の組成を分析し、これを分散制御システム30
を通じてプロセスコンピュータ40内に設けられたモニ
タリングシステム42に伝達するが、このとき工程内5
箇所の組成だけでなく、測定された分析結果を活用して
キシレン異性化工程の重要な工程の性能評価変数である
エチルベンゼン転換率、ベンゼン選択度、キシレン損失
率、触媒活性度、パラキシレン平衡常数、オルトキシレ
ン平衡常数、パラキシレン収率、オルトキシレン収率も
計算してモニタリングシステム42に伝達する。
【0057】なお、結果は、オンラインで運転部署に提
供される。したがって、既存の手法では2日ないし3日
要求される全工程の運転状態を、およそ15分内にオン
ラインでモニタリングできる。運転部署では、モニタリ
ングシステム42の結果を用いて工程の状態を所望の状
態に維持するため、バルブなどの工程操作の変数を調節
する。
【0058】一方、商用装置を用いて開発されたこの工
程シミュレータ41では、近赤外線分光システムの測定
結果とモニタリングシステム42から提供される工程性
能評価変数を入力資料として最適な工程運転変数を決定
し、これを運転部署に提供する。
【0059】以下、実施例に従って本発明をより具体的
に説明するが、下記例に本発明の範疇が限定されるもの
ではない。
【0060】実施例 前記近赤外線分析器の予測能力を評価するため、図2に
示すシステムを用いて1ヶ月間実際にオンラインで測定
した99個の近赤外線測定値と既存の気体クロマトグラ
フィー装置を用いて測定した測定値とを比較し、その結
果を下記表1に示す。なお、近赤外線分析器で用いる検
量式の作成には、キシレン異性質体分離及び異性化工程
で採取された試料を用いた。近赤外線検量式の開発及び
予測により、下記表1のように既存のクロマトグラフィ
ー分析法との優秀な相関関係を得ることができた。
【0061】
【表1】 *キシレン分離単位工程への流入ステージ、パラキシレ
ン分離単位工程への流入ステージ、キシレン異性化単位
工程への流入ステージ、キシレン異性化単位工程からキ
シレン分離単位工程への還流ステージ **キシレン異性化単位工程からのベンゼン排出ステー
ジ なお、表1に示す予測誤差は、クロマトグラフィー法の
測定値と近赤外線測定法の測定値を比較した絶対誤差で
あり、近赤外線測定法の正確度を示す指標である。同じ
く相関係数は、近赤外線測定法と気体クロマトグラフィ
ー法との相関関係を示す指標である。また、近赤外線測
定法の反復性は、同一試料を連続測定した場合の近赤外
線測定値に対する標準偏差である。
【0062】前記表1から分かるように、測定項目であ
るオルトキシレン、メタキシレン、パラキシレン、エチ
ルベンゼン、非芳香族炭化水素、トルエン、ベンゼン、
炭素数9以上(C9以上)芳香族含量の近赤外線測定法
が気体クロマトグラフィーを十分に対置し得る正確度を
得るだけでなく、近赤外線測定の反復性は気体クロマト
グラフィーより優れている。
【0063】結果を活用して全工程の工程収率を計算
し、キシレン異性化工程の重要な工程性能評価変数であ
るエチルベンゼン転換率(Ethylbenzene Conversio
n)、ベンゼン選択度(Benzene Selectivity)、キシレ
ン損失率(Xylene Loss)、触媒活性度(Catalyst Acti
vity)、パラキシレン平衡度(p-Xylene Equilibriu
m)、オルトキシレン平衡度(o-Xylene Equilibriu
m)、パラキシレン収率(p-XyleneYield)、オルトキシ
レン収率(o-Xylene Yield)を計算して表示する。これ
らは次の数学式により計算される。
【0064】まず、工程全体でのパラキシレン収率(Y
PX)は数1で求められる。
【0065】
【数1】 ここで、FPXはパラキシレン生産品の流量であり、FX
はパラキシレン原料の流量であり、CX,F はパラキシレ
ン原料のキシレン組成である。
【0066】また、工程全体でのオルトキシレンの収率
(YOX)は数2で求められる。
【0067】
【数2】 ここで、FOXはオルトキシレン生産品の流量である。
【0068】また、工程全体でのキシレン損失率
(LXO)は数3で求められる。
【0069】
【数3】 ここで、CPX,PX はパラキシレン生産品のパラキシレン
組成であり、COX,OXはオルトキシレン生産品のオルト
キシレン組成である。
【0070】また、キシレン異性化単位工程におけるエ
チルベンゼン転換率(ξFR)は数4で求められる。
【0071】
【数4】 ここで、CEB,DO はジヘプタナイザカラム(column)上
のエチルベンゼン組成であり、CEB,DB はジヘプタナイ
ザカラム(column)底のエチルベンゼン組成であり、C
EB,IF はキシレン異性化単位工程で用いられる原料のエ
チルベンゼン組成であり、FDOはジヘプタナイザカラム
上の流量であり、FDBはジヘプタナイザカラム底の流量
であり、FIFはキシレン異性化単位工程で用いられる原
料の流量である。
【0072】また、キシレン異性化単位工程におけるパ
ラキシレン転換率(ξPX)は数5で求められる。
【0073】
【数5】 ここで、CPX,DO はジヘプタナイザ(deheptanizer)カ
ラム上のパラキシレン組成であり、COX,DB はジヘプタ
ナイザカラム底のパラキシレン組成であり、C X,DOはジ
ヘプタナイザカラム上のキシレン組成であり、CCX,DB
はジヘプタナイザカラム底のキシレン組成である。
【0074】また、キシレン異性化単位工程における、
オルトキシレン転換率(ξOX)は数6で求められる。
【0075】
【数6】 ここで、COX,DO はジヘプタナイザカラム上のオルトキ
シレン組成であり、C OX,DB はジヘプタナイザカラム底
のオルトキシレン組成である。
【0076】また、キシレン異性化単位工程におけるパ
ラキシレン平衡度(ΓPX)は数7で求められる。
【0077】
【数7】 ここで、ΓPXはパラキシレンの平衡濃度であり、X
PX,IF はキシレン異性化単位工程で用いられる原料にお
ける全キシレン中のパラキシレン組成である。
【0078】また、キシレン異性化単位工程におけるオ
ルトキシレン平衡度(ΓOX)は数8で求められる。
【0079】
【数8】 ここで、ΓOXはオルトキシレンの平衡濃度であり、X
OX,IFはキシレン異性化単位工程で使用される原料にお
ける全キシレン中のオルトキシレン組成である。
【0080】また、キシレン異性化単位工程における触
媒活性度(A)は数9で求められる。
【0081】
【数9】 ここで、LHSVは時間当たり液体の空間速度であり、
ΔEはジアルキレーション反応の活性化エネルギーであ
り、Rは理想気体常数であり、Tは反応器温度であり、
0 は反応器参考温度である。
【0082】また、キシレン異性化単位工程において、
ベンゼン選択度(SRZ)は数10で求められる。
【0083】
【数10】 ここで、MBZ,DO はジヘプタナイザカラム上のベンゼン
モルパーセント(%)であり、MBZ,DB はジヘプタナイ
ザカラム底のベンゼンモルパーセント(%)であり、M
BZ,DG はジヘプタナイザカラムの排出ガスのベンゼンモ
ルパーセント(%)であり、MBZ,IF はキシレン異性化
単位工程が用いる原料のベンゼンモルパーセント(%)
であり、MEB,DO はジヘプタナイザカラム上のエチルベ
ンゼンモルパーセント(%)であり、MEB,DB はジヘプ
タナイザカラム底のエチルベンゼンモルパーセント
(%)であり、MEB,DG はジヘプタナイザカラムの排出
ガスのエチルベンゼンモルパーセント(%)であり、M
EB,IF はキシレン異性化単位工程で用いられる原料のエ
チルベンゼンモルパーセント(%)である。
【0084】また、キシレン異性化単位工程におけるキ
シレン損失率(LX )は数11で求められる。
【0085】
【数11】 ここで、CX,DOはジヘプタナイザカラム上のキシレン組
成であり、CX,DBはジヘプタナイザカラム底のキシレン
組成であり、CX,IFはキシレン異性化単位工程で用いら
れる原料のキシレン組成である。
【0086】モニタリングシステムから提供される情報
は、まずキシレン分離単位工程1、パラキシレン分離単
位工程2及びキシレン異性化単位工程3の各単位工程の
運転に使用される。キシレン分離単位工程1で使用され
る原料の組成と当該工程で使用されるカラム上の組成に
ついての分析データに基づいて運転変数を調節する。キ
シレン分離単位工程2で処理される原料に含まれる非芳
香族(Non-Aromatic)成分が正常運転時よりも多くなる
と分離度が低下する。そこで工程での分離度を高めるた
め、蒸留カラムに設けられるリボイラー(reboiler)の
熱量と環流流量を増加させる。オルトキシレンを製品と
して生産する場合、キシレン分離単位工程2で処理され
る原料に含まれるオルトキシレン成分が正常運転時より
多くなると、カラム上のパラキシレン組成が正常運転時
の組成よりも少なくなる。これを調節するためには、原
料の流量とカラム底の流量を増やす。
【0087】つぎに、パラキシレン分離単位工程3の運
転には、パラキシレン分離単位工程の原料組成の情報を
用いて、製品の純度を維持しつつパラキシレンの回収率
を増加させるように吸着カラムの調節変数を変化させ
る。
【0088】終わりに、キシレン異性化単位工程3で
は、モニタリングシステムで計算されるエチルベンゼン
転換率を設定値に維持するため、キシレン異性化単位工
程内の反応温度を調節する。エチルベンゼン転換率の設
定値はつぎに紹介される工程全体の最適化処理で決定さ
れる。反応温度を上昇させるにしたがってエチルベンゼ
ン転換率が増加し、これを設定値に維持するため、フィ
ードバック制御あるいは工程モデルを用いるフィードフ
ォワード制御で反応温度を決定する。
【0089】モニタリングシステム42から提供される
情報は、二番目に工程全体を最適化するのに使用され
る。全工程の生産性を最適化するためには、キシレン異
性化単位工程のエチルベンゼン転換率の設定値を、各単
位工程の調節変数が最適化された後に決定すべきであ
る。エチルベンゼン転換率が高くなると、キシレン異性
化単位工程からキシレン分離単位工程に循環される流量
が減少する。この場合、結果的により多くの原料が処理
されるので生産性が向上するが、エチルベンゼン転換反
応の副反応であるキシレンの破壊反応が増加して、キシ
レン損失量が多くなる。したがって、最適のエチルベン
ゼン転換率を求めるためには、エチルベンゼン転換率を
調節して次のような目的関数を最大化する最適化問題を
解くべきである。
【0090】 目的関数 PPX×FPX+POX×FOX+PBZ×FBZ−PX×FX−PU×FU 制約条件 FEX、FOX、FBZ、FX、FU、ξ EB 調節変数 ξEB ここで、PPX、POX、PBZ、PX、PUはそれぞれパラキ
シレン、オルトキシレン、ベンゼン、キシレンとユーテ
ィリティーの価格を示し、FPX、FOX、FBZはそれぞれ
パラキシレン、オルトキシレン、ベンゼンの生産量を示
し、FX、FUはキシレンとユーティリティーの消費量を
示し、ξ EBは最大エチルベンゼン転換率を示す。キシ
レン異性化単位工程の反応温度は設備制約により最大値
を有し、これによりエチルベンゼン転換率も最大値を有
する。各製品の価格は与えられた市場状況により一定で
あると仮定することができる。一方で、汎用の工程シミ
ュレータを用いることによって、各製品の生産量と消費
量を決定する工程特性をシミュレートできる。一般の工
程シミュレータを工程の過去の操業条件を用いてチュー
ニングすると、最適化問題を解く間に、エチルベンゼン
転換率の変化に依存する各製品の生産量と消費量の変化
を予測することができる。このような最適化問題から求
められる最適のエチルベンゼン転換率は、各製品の価格
変化あるいは設備内での変化に依存して持続的に変化す
る。
【0091】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による近赤
外線分析システムによれば、キシレン異性質体分離及び
異性化工程内5箇所における化学組成と共に、キシレン
異性化工程において重要な性能評価変数であるエチルベ
ンゼン転換率、ベンゼン選択度、キシレン損失率、触媒
活性度、パラキシレン平衡常数、オルトキシレン平衡常
数、パラキシレン収率、オルトキシレン収率も計算でき
る。そして、この計算結果をオンラインで運転部署に提
供することにより、既存の方法では2日ないし3日要求
されていた工程全体の運転状態を15分内にオンライン
でモニタリングできる。かくして、運転部署では、モニ
タリングシステムの結果を用いて工程の状態を一定に維
持するためのバルブなどの工程操作変数を迅速かつ効率
的に調節し得る効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的なキシレン異性質体分離工程及び異性化
工程について適用する本発明の測定ポイント例を示すブ
ロック図である。
【図2】キシレン異性質体分離工程及び異性化工程部分
に設置された近赤外線分析システムの全ブロック図であ
る。
【図3】近赤外線分析器、分散制御システム及びモニタ
リングシステムの相互関係を示すブロック図である。
【図4】本発明による近赤外線分析システムを用いるキ
シレン異性質体分離及び異性化工程の調節及び最適化方
法の流れ図である(その1)。
【図5】本発明による近赤外線分析システムを用いるキ
シレン異性質体分離及び異性化工程の調節及び最適化方
法の流れ図である(その2)。
【符号の説明】
1…キシレン分離単位工程、2…パラキシレン分離単位
工程、3…キシレン異性化単位工程、4…キシレン流入
部、11…キシレン分離単位工程への流入ステージ、1
2…パラキシレン分離単位工程への流入ステージ、13
…キシレン異性化単位工程への流入ステージ、14…キ
シレン異性化単位工程からのベンゼン排出ステージ、1
5…キシレン異性化単位工程からキシレン分離単位工程
への還流ステージ、16a〜16e…移送管、17a〜
17e、20a〜20e、26…搬送管、18…冷却水
ライン、19…チラー、21…ファストループ、22…
1次熱交換システム、23…2次冷却システム、24…
ストリームセレクタ、25…プローブ、28…近赤外線
分析器、29…試料回収ライン、30…分散制御システ
ム、40…プロセスコンピュータ、41…工程模写器
(工程シミュレータ)、42…モニタリングシステム、
45…運転員、50…バルブ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ▲鄭▼ 會一 大韓民国蔚山広域市北区花峰洞 ハンウリ アパート6−1005 (72)発明者 金 ▲すく▼俊 大韓民国蔚山広域市南区仙岩洞640 真元 −グレンズアパート1201 (72)発明者 李 俊植 大韓民国蔚山広域市南区新晶1洞709−15 (72)発明者 ▲具▼ 民植 大韓民国蔚山広域市南区霧居洞569 壁山 アパート203 (72)発明者 金 榮換 大韓民国蔚山広域市南区新晶1洞1415−11

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 近赤外線分析システムを用いるキシレン
    異性質体分離及び異性化工程の調節及び最適化方法にお
    いて、 キシレン分離単位工程への流入ステージ(11)、パラ
    キシレン分離単位工程への流入ステージ(12)、キシ
    レン異性化単位工程への流入ステージ(13)、キシレ
    ン異性化単位工程からのベンゼン排出ステージ(14)
    及びキシレン異性化単位工程からキシレン分離単位工程
    への還流ステージ(15)のそれぞれから該当試料を抽
    出する処理段階(S101)と、 抽出された各試料を移送管(16a〜16e)を通じて
    ファストループ(21)に収集する処理段階(S10
    2)と、 1次熱交換システム(22)において、ファストループ
    (21)を通じて供給された各試料を、冷却水ライン
    (20)から流入された冷却水で1次熱交換する処理段
    階(S103)と、 前記1次熱交換システム(22)において熱交換された
    試料の温度が所定温度以下であるかを判断する処理段階
    (S104)と、 2次冷却システム(23)において所定温度以下に熱交
    換された試料を、チラー(19)によって更に冷却され
    た冷却水により2次冷却する処理段階(S105)と、 前記2次冷却システム(22)において冷却された試料
    の温度が所定温度以下であるかを判断する処理段階(S
    106)と、 所定温度以下に冷却された各試料をストリームセレクタ
    (24)によって順次選択し、第1試料ないし第5試料
    がそれぞれ選択されたかを判断する処理段階(S107
    〜S111)と、 順次選択された各試料を所定量だけ抽出し、残りは第1
    搬送管(20a〜20e)からファストループ(21)
    及び第2搬送管(17a〜17e)を順に通じて前記処
    理段階(S101)に回収させる処理段階(S112)
    と、 一定量抽出された試料の成分をプローブ(25)で検出
    した後、第3搬送管(26)を通じて試料回収ライン
    (29)に回収させる処理段階(S113)と、 近赤外線分析器(28)において、プローブ(25)で
    検出された試料を近赤外線分光法を用いて順次検査し、
    エチルベンゼン転換率、ベンゼン選択度、キシレン損失
    率、触媒活性度、パラキシレン平衡常数、オルトキシレ
    ン平衡常数、パラキシレン収率及びオルトキシレン収率
    をそれぞれ分析する処理段階(S114)と、 近赤外線分析器(28)において分析された試料に関す
    るデータを、オンラインで分散制御システム(30)に
    出力する処理段階(S115)と、 分散制御システム(30)で処理されたデータを、プロ
    セスコンピュータ(40)に出力する処理段階(S11
    7)と、 プロセスコンピュータ(40)に入力された結果データ
    を、運転員(45)に認識し易い形態で出力させる処理
    段階(S118)と、 前記プロセスコンピュータ(40)により表示されたデ
    ータを認識した運転員(45)が分散制御システム(3
    0)に対して入力する該当命令を受け付ける処理段階
    (S119)と、 入力された命令値に基づいてバルブ(50)の開閉を制
    御する処理段階(S120)とからなる近赤外線分析シ
    ステムを用いるキシレン異性質体分離及び異性化工程の
    調節及び最適化方法。
  2. 【請求項2】 近赤外線分析システムを用いるキシレン
    異性質体分離及び異性化工程の調節及び最適化装置にお
    いて、 キシレン分離単位工程への流入ステージ(11)、パラ
    キシレン分離単位工程への流入ステージ(12)、キシ
    レン異性化単位工程への流入ステージ(13)、キシレ
    ン異性化単位工程のベンゼン排出ステージ(14)及び
    キシレン異性化単位工程からキシレン分離単位工程への
    還流ステージ(15)のそれぞれから該当試料を抽出し
    て送出する第1移送管(16a〜16e)と、 前記移送管(16a〜16e)から移送されてきた各試
    料を、所定速度以上に加速させるファストループ(2
    1)と、 前記ファストループ(21)において加速され移送され
    た各試料を、熱交換させて所定温度に降下させる1次熱
    交換システム(22)と、 前記熱交換システム(22)において温度降下された各
    試料を冷却し、所定温度以下に更に降下させる2次冷却
    システム(23)と、 前記1次熱交換システム(22)に冷却水を供給する冷
    却水ライン(18)と、 前記冷却水ライン(18)から流入された冷却水を所定
    温度以下に冷却し、前記2次冷却システム(23)に供
    給するチラー(19)と、 前記2次冷却システム(23)において所定温度に冷却
    された各試料を、順次選択して排出させるストリームセ
    レクタ(24)と、 前記ストリームセレクタ(24)から所定量だけ選択的
    に流入された試料の成分を検出するプローブ(25)
    と、 前記ストリームセレクタ(24)から成分検出のためプ
    ローブ(25)に流入された所定量以外の残り試料をフ
    ァストループ(21)で加速させて搬送させる第1搬送
    管(20a〜20e)と、 前記第1搬送管(20a〜20e)を通じて回収された
    試料をファストループ(21)で再加速させた後、前記
    キシレン分離単位工程への流入ステージ(11)、パラ
    キシレン分離単位工程への流入ステージ(12)、キシ
    レン異性化単位工程への流入ステージ(13)、キシレ
    ン異性化単位工程のベンゼン排出ステージ(14)及び
    キシレン異性化単位工程からキシレン分離単位工程への
    還流ステージ(15)にそれぞれ回収させる第2搬送管
    (17a〜17e)と、 前記プローブ(25)で成分検出が完了された試料を試
    料回収ライン(29)に回収させる第3搬送管(26)
    と、 前記プローブ(25)で検出された成分に関するデータ
    を分析し、電気的信号としてオンラインを通じて出力さ
    せる近赤外線分析器(28)と、 前記近赤外線分析器(28)から入力されたデータを分
    散制御した後、結果の信号をプロセスコンピュータ(4
    0)に出力し、プロセスコンピュータ(40)により表
    示された試料に関するデータを運転員(45)がモニタ
    リングした後、設定データと比較して該当命令値を入力
    すると、これを判断して該当バルブ(50)を開閉させ
    る分散制御システム(30)と、 前記分散制御システム(30)に入力されたデータを運
    転員(45)が認識し易い形態で表示及び出力するプロ
    セスコンピュータ(40)とを含んでなることを特徴と
    する近赤外線分析システムを用いるキシレン異性質体分
    離及び異性化工程の調節及び最適化装置。
  3. 【請求項3】 前記第1ないし第3搬送管(17a〜1
    7e、20a〜20e、26)のそれぞれは、ストリー
    ムセレクタ(24)とファストループ(21)との圧力
    差、ファストループ(21)と各単位工程との圧力差、
    プローブ(25)と試料回収ライン(29)との圧力差
    を用いることで、試料が自動的に回収されるようにした
    ことを特徴とする請求項2に記載の近赤外線分析システ
    ムを用いるキシレン異性質体分離及び異性化工程の調節
    及び最適化装置。
  4. 【請求項4】 前記プロセスコンピュータ(40)は、
    運転員(45)が可視的に認識し易い形態でデータを表
    示する表示手段で構成されたモニタリングシステム(4
    2)と、前記近赤外線分析器の測定結果と前記モニタリ
    ングシステムから提供される工程性能評価変数を用いて
    最適の工程運転変数を決定する機能及び、前記モニタリ
    ングシステム(42)で表示されたデータを複写又は伝
    送する工程シュミレーン機能を有する工程シュミレータ
    (41)とを含むことを特徴とする請求項2に記載の近
    赤外線分析システムを用いるキシレン異性質体分離及び
    異性化工程の調節及び最適化装置。
  5. 【請求項5】 前記1次熱交換システム(22)で降下
    させる試料の温度は45℃以下であることを特徴とする
    請求項2に記載の近赤外線分析システムを用いるキシレ
    ン異性質体分離及び異性化工程の調節及び最適化装置。
  6. 【請求項6】 前記2次冷却システム(23)で降下さ
    せる試料の温度は25℃以下であることを特徴とする請
    求項2に記載の近赤外線分析システムを用いるキシレン
    異性質体分離及び異性化工程の調節及び最適化装置。
  7. 【請求項7】 前記ストリームセレクタ(24)には、
    入力される多数の試料を順次一つずつプローブ(25)
    及び第1搬送管(20a〜20e)にそれぞれ分離して
    排出させる複数の電動バルブが内装されていることを特
    徴とする請求項2に記載の近赤外線分析システムを用い
    るキシレン異性質体分離及び異性化工程の調節及び最適
    化装置。
  8. 【請求項8】 前記プロセスコンピュータ(40)を通
    じて表示されるデータを判断した運転員(45)の手動
    操作によらなくても、バルブ(50)の開閉制御は、分
    散制御システム(30)内に設定されたデータにより自
    動的に実行可能であることを特徴とする請求項2に記載
    の近赤外線分析システムを用いるキシレン異性質体分離
    及び異性化工程の調節及び最適化装置。
  9. 【請求項9】 前記移送管(16a〜16e)及び前記
    第1ないし第3搬送管(17a〜17e、20a〜20
    e、26)の各直径は、液体を移送可能な最小直径であ
    ることを特徴とする請求項2に記載の近赤外線分析シス
    テムを用いるキシレン異性質体分離及び異性化工程の調
    節及び最適化装置。
JP7924699A 1998-03-24 1999-03-24 近赤外線分析システムを用いるキシレン異性質体の分離及び異性化工程の調節及び最適化方法及びその装置 Pending JPH11310541A (ja)

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