JPH11309760A - 二輪車用外装物品と、その二輪車用外装物品の成形金型 - Google Patents

二輪車用外装物品と、その二輪車用外装物品の成形金型

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JPH11309760A
JPH11309760A JP11714898A JP11714898A JPH11309760A JP H11309760 A JPH11309760 A JP H11309760A JP 11714898 A JP11714898 A JP 11714898A JP 11714898 A JP11714898 A JP 11714898A JP H11309760 A JPH11309760 A JP H11309760A
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久夫 網
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アンダーカットの二輪車用外装物品を一体構
造に提供することと、該外装物品用金型を提供すること
にある。 【解決手段】 二輪車用外装物品は、覆い部8,18
と、覆い部に跨がる連続部9とから成り、覆い部に長手
方向のアンダーカットhと、幅方向のアンダーカットt
を有している。外装物品用金型は、可動金型Aに芯コア
1と、芯コアの左右に配置する内部サイドコア2,12
と、該サイドコアの外側に配置する外部サイドコア3,
13を備え、型締時に、固定金型Bとの間に長手方向の
アンダーカットhと幅方向のアンダーカットtを有する
キャビティCを形成し、型開き時に、芯コアが後退し、
内部サイドコアは芯コアの後退によって生じた内部空間
H内に相互に接近し、外部サイドコアは相互に遠ざか
り、外装物品7の射出を可能にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、アンダーカット
を有する二輪車用外装物品と、その外装物品用金型に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】自動二輪車(オートバイ、モータースク
ーター等)は、主に運転者の保護、及び走行中の空気抵
抗の減少を目的として、各種の外装物品を取付けている
が、その多くの外装物品は、二輪車の左右に跨がって取
付けるものである関係上、長手方向に対するアンダーカ
ットと、幅方向に対するアンダーカットを有している。
例えば図8の如くオートバイにあっては、前輪を覆うフ
ロントフェンダー31、後輪を覆うリヤフェンダー3
2、運転者の上半身とハンドル部を覆うアッパーカウル
33、エンジン部を覆うミドルカウル34、ミッション
部を覆うアンダーカウル35、座席の保持と後輪の保護
を兼ねるリヤカウル36等が、外装物品に相当する。
【0003】他方、アンダーカット製部の成形手段とし
て、内面キャビティを、テーパー状芯コアと、その外周
に配置する分割金型とから形成し、外面キャビティを、
固定金型とサイドコアとから形成し、テーパー状芯コア
の進退によって分割金型の外形寸法を変化するものが提
案されている。即ち、型締時、テーパー状芯コアを前進
し、分割金型を最大寸法とし、型開き時、テーパー状芯
コアを後退し、分割金型を最小寸法とし、サイドコアを
離反していた。 (例えば特公平1−31462号公報、特公平3−69
697号公報)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】長手方向と幅方向にア
ンダーカットを有する二輪車用外装物品は、従来技術に
て一体成形することが極めて困難で、不良製品の発生が
多い問題点があった。そのために、左覆い部と右覆い部
の2部品に別け、或いは左右覆い部と、両覆い部に跨が
って取付ける連続部の3部品に別けて成形されていた
が、2部品や3部品に別けて成形すると、部品毎に金型
セットが必要となるので、金型費用が高つく問題点があ
るし、部品毎に塗装を施すので、色斑を生じる問題点も
あった。また別々に成形した部品は、予め接着剤を用い
て一体化するか、ネジ止め、リベット止めにて一体化
し、或いは二輪車の組立てラインで個々に取付けるた
め、取付けが面倒で繁雑であり、しかも部品の繋ぎ目を
後から仕上げ加工しなければならない問題点もあった。
【0005】アンダーカット製部の成形において、テー
パー状芯コアの外周に、分割金型を配置する成形手段で
は、テーパー状芯コアの進退と同時に分割金型の外形寸
法が変化するので、キャビティを修正する場合、芯コア
がテーパー状を成し、その芯コアのテーパーに沿って分
割金型が摺動するので、修正に高度の熟練を要する問題
点があった。特に、テーパー状芯コアにて分割金型の全
てを制御するので、テーパー状芯コアと分割金型の間、
或いは分割金型間に溶融樹脂が浸入固化し、故障を生じ
る問題点もあった。そこでこの発明は、従来技術の有す
るこのような問題点に鑑みてなされたものであり、その
目的とするところは、アンダーカットの二輪車用外装物
品を一体構造に提供することと、該外装物品用金型を提
供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の二輪車用外装物品は、請求項1として、左
覆い部と右覆い部、及び左右覆い部に跨がる連続部から
成り、少なくとも両覆い部が夫々長手方向に対しアンダ
ーカットを有し、且つ幅方向に対してもアンダーカット
を有している。ここで二輪車用外装物品とは、フロント
フェンダー、リヤフェンダー、アッパーカウル、ミッド
ルカウル、アンダーカウル、リヤカウル等を言い、左覆
い部とは、進行方向に対して左側を覆うことを言い、右
覆い部とは、右側を覆うことを言い、連続部とは、左覆
い部と右覆い部とに跨がって連続している、例えば前方
連続部、後方連続部、中間連続部等を言う。ここで長手
方向に対するアンダーカットとは、二輪車の前後方向に
対し、中間部が前後部より外側に膨出し、弓状に湾曲す
ることを言い、幅方向に対するアンダーカットとは、二
輪車の左右方向に対し、胴部が上縁部、及び下縁部より
外側に膨出し、断面が略C字状に凹曲することを言う。
【0007】請求項2として、固定金型と可動金型から
成り、可動金型は芯コアと、芯コアの左右に配置する内
部サイドコアと、該サイドコアの外側に配置する外部サ
イドコアを備え、型締時に、芯コアと内部サイドコアが
内面キャビティを形成し、外部サイドコアと固定金型が
外面キャビティを形成し、内外面キャビティ間に、長手
方向と幅方向にアンダーカットを成す二輪車外装物品用
キャビティを形成し、型開き時に、芯コアは内部サイド
コアを残して後退し、内部サイドコアは芯コアの後退に
よって生じた内部空間内に相互に接近し、外部サイドコ
アは相互に遠ざかり、外装物品の射出を可能にする。こ
こで固定金型とは、射出成形機の固定板に取付けるもの
で、外装物品の外面キャビティ、外装物品の最大幅部よ
り上部側の外面キャビティを形成するものを言い、キャ
ビティに連続するゲート、ランナー等も形成する。
【0008】ここで可動金型とは、射出成形機の可動板
に取付けるもので、固定金型に向けて進退するものを言
い、芯コアとは、外装物品の連続部の内面キャビティを
形成し、型開き時に、可動金型より最初に後退し、後退
した後に、外装物品の幅方向のアンダーカット分、長手
方向のアンダーカット分より大きい内部空間を形成する
ものを言う。ここで内部サイドコアとは、芯コアの左側
に面接する左内部サイドコアと、右側に面接する右内部
サイドコアとから成り、外装物品の左側内面キャビテ
ィ、右側内面キャビティを形成し、外部から独自に左右
往復可能となるものを言い、各内部サイドコアは芯コア
の後退後、幅方向のアンダーカット、長手方向のアンダ
ーカットより多く内部空間側に相互接近し、外装物品か
ら離型する。ここで外部サイドコアとは、左外部サイド
コアと、右外部サイドコアとから成り、外装物品の左側
外面キャビティ、右側外面キャビティを形成し、外部か
ら独自に左右往復可能となるものを言い、各外部サイド
コアは、幅方向のアンダーカット、長手方向のアンダー
カットより多く離反する。
【0009】請求項3として、可動金型に、少なくとも
幅方向のアンダーカットを有する内部センターコアを備
え、内部センターコアが外装物品の突き出しを兼ねる。
ここでアンダーカット連続部とは、左覆い部と右覆い部
とに跨がって連続していて、連続部の胴部が上縁部、及
び下縁部より外側に膨出し、断面が略C字状に凹曲する
ことを言う。ここで内部センターコアとは、アンダーカ
ット連続部の内面キャビティを形成し、独自に往復動可
能となるものを言い、外装物品の突き出しを兼ねると
は、型開き時の最終工程で作動し、即ち、外装物品を射
出する突き出しピンを兼ねることを言う。
【0010】請求項4として、可動金型に、覆い部の自
由端部の一部を形成する補助コアを備え、型開き時に覆
い部の変形を防ぐ。ここで自由端部とは、例えば覆い部
間に前方連続部を設け、或いは前方連続部と中間連続部
を設け、覆い部の後方が僅かな力で相互に接近したり離
反可能となることを言い、外装物品の全長の2/3以
内、1/2以内、望ましくは1/3以内で自由であるこ
とを言う。ここで補助コアとは、自由端部の上縁部、下
縁部、後縁部を形成するものを言い、型開きの最終工程
まで定位置にあり、最終工程において、外装物品の射出
が可能となるように作動する。覆い部の変形を防ぐと
は、内部サイドコアの離型時、及び外部サイドコアの離
型時に、両コアの離型に追従しないように保持すること
を言う。
【0011】
【発明の実施の形態】先ず本発明による二輪車用外装物
品の実施形態を図面に基づき説明する。請求項1の二輪
車用外装物品を、図1のリヤカウル36に基づき説明す
れば、リヤカウル36は左覆い部8と右覆い部18、及
び左右覆い部8,18に跨がる連続部9から成り、少な
くとも両覆い部8,18が夫々長手方向に対するアンダ
ーカットhと、幅方向に対するアンダーカットtを有し
ている。
【0012】リヤカウル36の左覆い部8は、二輪車の
進行方向に対して左側を覆い、右覆い部18は右側を覆
い、左覆い部8と右覆い部18の前側に、前方連続部9
1を跨がって連続し、中間部に中間連続部92を跨がっ
て連続している。左覆い部8は、前後部より中間部が外
側に膨出し、長手方向に対向して弓状に湾曲し、即ち、
長手方向に対してアンダーカットhを有すると共に、上
下縁部8a,8bより胴部8cが外側に膨出し、断面C
字状に凹曲し、即ち、幅方向に対してアンダーカットt
を有している。右覆い部18は左覆い部8と略対称を成
すので、説明を省略する。
【0013】次に本発明による二輪車用外装物品用金型
の実施形態を図2〜5に基づき説明すると、請求項2は
可動金型Aと固定金型Bとから成り、可動金型Aは芯コ
ア1と、芯コア1の左右に配置する内部サイドコア2,
12と、該サイドコア2,12の外側に配置する外部サ
イドコア3,13から構成し、型締時に、芯コア1と内
部サイドコア2,12とで内面キャビティc1を形成
し、外部サイドコア3,13と固定金型Bとで外面キャ
ビティc2を形成し、内面キャビティc1と外面キャビ
ティc2の間に、長手方向のアンダーカットhと、幅方
向のアンダーカットtを有する二輪車用外装物品7のキ
ャビティCを形成する。
【0014】可動金型Aは、少なくとも芯コア1と、内
部サイドコア2,12と、外部サイドコア3,13とを
備え、射出成形機の可動板に取付け、固定金型Bに向け
て進退可能となり、型締め時に、固定金型Bとの間にキ
ャビティCを形成する。固定金型Bは、外装物品7の外
面キャビティbと、キャビティCに連続するゲートG、
ランナーR、スプルS等を形成し、射出成形機の固定板
に取付ける。
【0015】芯コア1は外装物品7の中心部に位置し、
板状を成すもので、その芯コア厚さTは、幅方向のアン
ダーカットtの2倍、及び長手方向のアンダーカットh
の2倍より僅かに厚く、可動金型Aの進退方向に往復動
し、一部に連続部9の内面キャビティ1aを形成する。
左内部サイドコア2は、芯コア1の左側に面接して外装
物品7の左側内面キャビティ2aを形成し、右内部サイ
ドコア12は、右側内面キャビティ2bを形成し、左内
部サイドコア2と略左右対称を成し、両内部サイドコア
2,12は、外部からシリンダー22で独自に左右往復
可能となり、芯コア1の後退後、幅方向のアンダーカッ
トt、長手方向のアンダーカットhより多く内部空間H
側に相互接近し、外装物品7から離型する。左外部サイ
ドコア3は、外装物品7の左側外面キャビティ3aを形
成し、右外部サイドコア13は、右側外面キャビティ3
bを形成し、内部サイドコア2,12を介して左外部サ
イドコア3と相対し、略左右対称を成し、両外部サイド
コア3,13は、外部からシリンダー23で独自に左右
往復可能となり、各外部サイドコア3,13は、幅方向
のアンダーカットt、長手方向のアンダーカットhより
多く離反する。
【0016】請求項3は図6の如く、可動金型Aに少な
くとも幅方向のアンダーカットtを有する内部センター
コア4を備え、内部センターコア4が外装物品7の突き
出しを兼ねる。アンダーカット連続部9は、覆い部8,
18と同様に、上下縁部9a,9bより胴部9cが外側
に膨出し、断面が略C字状に凹曲し、覆い部8,18に
連続して幅方向のアンダーカットtを有する。内部セン
ターコア4は、アンダーカット連続部9の内面キャビテ
ィ4aを形成し、シリンダー24で独自に往復動可能と
なるもので、型開き時の最終工程で作動し、即ち、外装
物品7を射出する突き出しピンを兼ねる。アンダーカッ
ト連続部9の外面キャビティc2は、最大幅部より上側
を、固定金型Bに形成し、最大幅部より下側を、可動金
型Aに形成する。
【0017】請求項4は図7の如く、可動金型Aに覆い
部8,18の自由端部8dの一部を形成する補助コア
5,15を備え、型開き時に、覆い部8,18の変形を
防ぐ。補助コア5,15は、覆い部8,18の自由端部
8dが連続部9から離れていて、僅かな力で相互に接近
したり離反可能となる場合に用いるもので、内部サイド
コア2,12の離型時、及び外部サイドコア3,13の
離型時に、覆い部8,18の自由端部8dが離型に追従
しないよう定位置に保持し、それによって各覆い部8,
18の変形を防ぐ。
【0018】本発明による二輪車用外装物品用金型は上
記構造であるから、固定金型Bと可動金型Aの型締状態
において、芯コア1と内部サイドコア2,12とで内面
キャビティc1を形成し、外部サイドコア3,13と固
定金型Bとで外面キャビティc2を形成し、内面キャビ
ティc1と外面キャビティc2の間にキャビティCを形
成する。
【0019】型締状態において射出成形機よりキャビテ
ィCに溶融樹脂を注入し、溶融樹脂の固化後、図2の如
く可動金型Aを後退して型開きし、先ず図3の如く芯コ
ア1を内部サイドコア2,12の範囲から完全に抜ける
まで後退すれば、芯コア1の後退によって内部サイドコ
ア2,12間に内部空間Hが生ずる。次に図4の如く、
内部サイドコア2,12を内部空間Hに向けて相互に接
近すれば、内部空間Hは長手方向のアンダーカットhの
2倍以上、幅方向のアンダーカットtの2倍以上あるの
で、内部サイドコア2,12は長手方向のアンダーカッ
トhと、幅方向のアンダーカットt以上に離型するし、
図5の如く外部サイドコア3,13を長手方向のアンダ
ーカットhと、幅方向のアンダーカットt以上に離反方
向に摺動すれば、長手方向のアンダーカットhと、幅方
向のアンダーカットt以上に離型するので、外装物品7
の取出しが可能となる。
【0020】
【実施例】図7(A)の可動金型Aは、自由端部部8d
の後縁部に、外装物品7の突き出し方向に平行する縁部
8eを有する場合、補助コア5,15を定位置に備え
る。図7(B)の可動金型Aは、自由端部8dの後縁部
に、外装物品7の突き出し方向に交差する縁部8eを有
する場合、型開きの最終工程で、補助コア5,15はシ
リンダー25にて往復し、芯コア1の後退によって生じ
た内部空間H内に相互に接近する。覆い部8,18に連
続する連続部9は、外装物品7の構造に応じて、前方連
続部91と、後方連続部(図示せず)と、中間連続部9
2とを選択して設ける。外部サイドコア3,13の離型
は、芯コア1の後退前後、或いは内部サイドコア2,1
2の作動前後の何れであっても同様の目的を達成する。
可動金型Aの芯コア1、内部サイドコア2,12、外部
サイドコア3,13、内部センターコア4、補助コア
5,15、及び固定金型B等は、外装物品7の形状に応
じて適宜変更可能である。
【0021】
【発明の効果】本発明による二輪車用外装物品は上記構
造のとおりであるから、次に記載する効果を奏する。請
求項1の二輪車用外装物品は、長手方向のアンダーカッ
トと、幅方向のアンダーカットを有していても、一体構
造を成すので、2分割、又は3分割より成る従来外装物
品に比較して、外観(体裁、美観)がよく、即ち、塗装
斑が生じず、接合線や接合隙間も生じないし、取付け手
数、即ち、分割品の接着、接着後の仕上げ加工、分割品
の固定箇所も半減する。
【0022】本発明による二輪車用外装物品用金型は上
記構造のとおりであるから、次に記載する効果を奏す
る。請求項2の二輪車用外装物品用金型は、長手方向の
アンダーカットと、幅方向のアンダーカットを有する外
装物品であっても、1組の金型セットで形成し得るの
で、組の金型セットを要した従来金型に比較して、金型
製造が簡略で、分解組立ても著しく容易になり、且つ安
価に提供し得る。しかもコアの組立て数が少ないので、
コア間に溶融樹脂が浸入して固化することも少ない。特
に、大きなアンダーカットの外装物品でも正確に、しか
も確実に射出成形し得る。
【0023】請求項3の二輪車用外装物品用金型は、可
動金型に、少なくとも幅方向のアンダーカットを有する
内部センターコアを備えているので、内部センターコア
を型開きの最終工程で作動すると、即ち、外装物品を突
き出しに利用することができる。請求項4の二輪車用外
装物品用金型は、可動金型に覆い部の補助コアを備えて
いるので、端部用コアを型開きの最終工程まで定位置に
保持すれば、離型時に覆い部の追従を阻止することがで
きる。その結果、覆い部の変形を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)(B)(C)(D)本発明による二輪車
用外装物品の斜視図と、横断面図、及び長手方向の縦断
面図と幅方向の端面図である。
【図2】本発明による二輪車用外装物品用金型の型開例
を示す一部切欠側面図である。
【図3】芯コアの後退例を示す一部切欠側面図である。
【図4】外部サイドコアの離型例を示す一部切欠側面図
である。
【図5】内部サイドコアの離型例を示す一部切欠側面図
である。
【図6】(A)(B)内部センターコアを備えた金型の
型開時の一部切欠平面図である。
【図7】(A)(B)補助コアを備えた金型の使用例を
示す一部切欠側面図である。
【図8】二輪車の側面図である。
【符号の説明】
A 可動金型 B 固定金型 1 芯コア 2,12 内部サイドコア 3,13 外部サイドコア 4 内部センターコア 5,15 補助コア C キャビティ c1,1a,2a,2b,4a 内面キャビティ b,c2,3a,3b 外面キャビティ 7 外装物品 8,18 覆い部 9,91,92 連続部 22,23,24,25 シリンダー T 芯コア厚さ h 長手方向のアンダーカット、t 幅方向のアンダー
カット H 芯コアの後退によって生じた内部空間
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年6月28日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 二輪車用外装物品と、その二輪車用外
装物品の成形金型
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、アンダーカット
を有する二輪車用外装物品と、その二輪車用外装物品の
成形金型に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動二輪車(オートバイ、モータースク
ーター等)は、主に運転者の保護、及び走行中の空気抵
抗の減少を目的として、各種の外装物品を取付けてい
る。外装物品の内、図8の如く二輪車の前輪を覆うフロ
ントフェンダー31と、後輪を覆うリヤフェンダー32
は、前後輪の左覆い壁と右覆い壁から成り、運転者の上
半身よりハンドル部を覆うアッパーカウル33と、エン
ジン部を覆うミドルカウル34と、ミッション部を覆う
アンダーカウル35と、座席の保持と後輪の保護を兼ね
るリヤカウル36は、左覆い壁と右覆い壁、及び左右覆
い壁間に連続する前方連結壁から成る。
【0003】アンダーカット物品の成形手段として、可
動金型をテーパー状芯コアと、その外周に配置する分割
金型とから形成し、固定金型に分割金型の外側に配置す
る外部サイドコアを設け、テーパー状芯コアの進退によ
って分割金型の外形寸法を変化するものが提案されてい
る。即ち、型締時、テーパー状芯コアを前進し、それに
より分割金型を最大寸法とし、型開き時、テーパー状芯
コアを後退移動し、それにより分割金型を最小寸法と
し、外部サイドコアを離反して、アンダーカット物品を
取出していた。(例えば特公平1−31462号公報、
特公平3−69697号公報)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】左覆い壁と右覆い壁か
ら成るフロントフェンダー等を一体成形する場合、覆い
壁長手方向に対する第一アンダーカットと、覆い壁幅方
向に対する第二アンダーカットを生じるので、従来技術
にて一体成形することが困難で、不良製品の発生が多い
問題点があった。更に前方連結壁を有するアッパーカウ
ル等を一体成形する場合、覆い壁長手方向に対する第一
アンダーカットと、覆い壁幅方向に対する第二アンダー
カットの他に、前方連結壁に、連結壁幅方向に対する第
三アンダーカットを生じるので、一体成形することが不
可能に近かった。そのために、左覆い壁と右覆い壁の2
部品に別け成形し、或いは左右覆い壁と前方連結壁の3
部品に別けて成形し、これらの部品を連結していたが、
2部品や3部品に別けて成形すると、部品毎に金型セッ
トが必要となるので、金型費用が高つく問題点がある
し、部品毎に塗装を施すので、色斑を生じる等の問題点
もあった。また別々に成形した部品は、予め接着剤を用
いて一体化するか、ネジ止め、リベット止めにて一体化
し、或いは二輪車の組立てラインで個々に取付けるた
め、取付けが面倒で繁雑であり、しかも部品の繋ぎ目を
後から仕上げ加工しなければならない問題点もあった。
【0005】アンダーカット製品の成形において、テー
パー状芯コアの外周に、分割金型を配置する成形手段で
は、テーパー状芯コアの進退と同時に分割金型の外形寸
法が変化するので、即ち、芯コアのテーパーに沿って分
割金型が移動するので、キャビティを修正する場合、そ
の修正に高度の熟練を要する問題点があった。特に、テ
ーパー状芯コアにて分割金型の全てを制御するので、テ
ーパー状芯コアと分割金型の間、或いは分割金型間に溶
融樹脂が浸入固化し、故障を生じる問題点もあった。そ
こでこの発明は、従来技術の有するこのような問題点に
鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、
三方にアンダーカットを有する一体構造の二輪車用外装
物品と、その成形金型を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の二輪車用外装物品は、請求項1として、相
対する左覆い壁と右覆い壁、及び両覆い壁の長手方向の
端部間に連続する連結壁を備え、両覆い壁は長手方向に
おいて中間部間が端部間より幅広く膨出し、覆い壁長手
方向に対する第一アンダーカットを夫々有していると共
に、上縁部と下縁部の間に、上下縁部より外側に膨出す
る胴部を設け、覆い壁幅方向に対する第二アンダーカッ
トtを夫々有しており、連結壁は上縁部と下縁部の間
に、覆い壁長手方向の延長側に膨出する胴部を設け、連
結壁幅方向に対する第三アンダーカットを有しており、
第二アンダーカットと第三アンダーカットとが、第一ア
ンダーカットに対して垂直に直交して一体構造を成して
いる。ここで一体構造の二輪車用外装物品とは、第一ア
ンダーカットと第二アンダーカットと第三アンダーカッ
トを備えている物品で、例えばアッパーカウル、ミッド
ルカウル、アンダーカウル、リヤカウル等を言う。左覆
い壁とは、進行方向に対して左側を覆う物を言い、右覆
い壁とは、進行方向に対して右側を覆い、左覆い壁と略
対称を成すものを言い、連結壁とは、左覆い壁と右覆い
壁間に連続するもので、進行方向の前方側に連続する前
方連結壁、中間部に連続する中間部連結壁等を言う。こ
こで第一アンダーカットとは、二輪車の前後方向に対
し、中間部が前後端より外側に膨出し、横断面が弓状に
湾曲していることを言い、第二アンダーカットとは、二
輪車の上下方向に対し、胴部が上下縁部より外側に膨出
し、縦断面が略C字状に湾曲していることを言い、第三
アンダーカットとは、前方連結壁の胴部が上下縁部より
外側に膨出し、断面が略C字状に湾曲していることを言
う。
【0007】本発明の二輪車用外装物品の成形金型は、
請求項2として、可動金型は芯コアと、芯コアの左側面
に位置する左内部サイドコアと、右側面に位置する右内
部サイドコアと、一端面に位置する内部センターコア
と、左内部サイドコアの外側に位置する左外部サイドコ
アと、右内部サイドコアの外側に位置する右外部サイド
コアとを備え、型締め時に、左内部サイドコアと左外部
サイドコアの間に左覆い壁用キャビティを、右内部サイ
ドコアと右外部サイドコアの間に右覆い壁用キャビティ
を形成し、且つ内部センターコアと可動金型及び固定金
型の間に連結壁用キャビティを形成しており、型開き時
に、芯コアが後退移動し、その後退移動によって生じた
内部空間内に両内部サイドコアが相互に接近移動してい
ると共に、左右外部サイドコアが相互に離反方向に移動
しており、且つ内部センターコアが固定金型に向けて移
動している。請求項3として、請求項2の成形金型にお
いて、内部センターコアがキャビティ内で固化した二輪
車用外装物品の突出しピンを兼ねている。請求項4とし
て、請求項2と請求項3の成形金型において、左内部サ
イドコアと左外部サイドコアの間に左内部補助コアを、
右内部サイドコアと右外部サイドコアの間に右内部補助
コアを備え、両内部補助コアは覆い壁の自由端部の縁部
形成部を有している。
【0008】ここで固定金型とは、射出成形機の固定板
に取付けるもので、キャビティに連続するゲート、ラン
ナー等も形成し、且つ外装物品の分離線より一方側の一
部外面を形成するものを言う。ここで可動金型とは、射
出成形機の可動板に取付けるもので、固定金型に向けて
進退するものを言い、芯コアとは、可動金型の移動方向
に独自に往復動し、型開き時に、可動金型より最初に後
退移動し、後退移動した後に、第一アンダーカット分、
第二アンダーカット分より大きい内部空間を形成するも
のを言う。
【0009】ここで左右の内部サイドコアとは、可動金
型の移動方向に直交した左右方向に外部から独自に往復
動可能となり、芯コアの後退移動後、芯コアの後退移動
によって生じた内部空間内に向けて相互に接近移動し、
外装物品から第一アンダーカット、第二アンダーカット
より多く離型する。ここで左右の外部サイドコアとは、
内部サイドコアの移動方向に平行した左右方向に独自に
往復動可能となるものを言い、第一アンダーカット、第
二アンダーカットより多く離反する。ここで内部センタ
ーコアとは、可動金型の移動方向に平行して外部から独
自に往復動可能となるものを言い、外装物品の突出しピ
ンを兼ねるとは、型開き時の最終工程で作動し、即ち、
外装物品を射出することを言う。
【0010】ここで内部補助コアとは、覆い壁の自由端
部の外縁部を形成し、外部サイドコアの移動方向に平行
した左右方向に独自に往復動可能となるものを言い、型
開きの最終工程まで型締め位置にあって、自由端部の射
出を可能にするものを言う。ここで覆い壁の自由端部と
は、覆い壁の非連結壁側を言い、例えば前方連結壁から
後方側の覆い壁端部、中間連結壁から後方側の覆い壁端
部で、僅かな力で相互に接近移動したり離反可能となる
後方端部を言い、外装物品の全長の2/3以内、1/2
以内、望ましくは1/3以内で自由であることを言う。
覆い壁の変形を防ぐとは、内部サイドコアの離型時、及
び外部サイドコアの離型時に、覆い壁を保持していて、
両コアの離型に追従しないようにすることを言う。
【0011】
【発明の実施の形態】先ず、本発明による二輪車用外装
物品の実施形態を、図1のリヤカウル36に基づき説明
すれば、相対する左覆い壁8と右覆い壁18、及び両覆
い壁8,18の長手方向の前端部間に連続する前方連結
壁19を備え、両覆い壁8,18は長手方向において中
間部間H1が端部間H2より幅広く膨出し、覆い壁長手
方向に対する第一アンダーカットhを夫々有していると
共に、上縁部8aと下縁部8bの間に、上下縁部8a,
8bより外側に膨出する胴部8cを設け、胴部間T1が
上縁部間T2より幅広く膨出し、覆い壁幅方向に対する
第二アンダーカットtを夫々有しており、前方連結壁1
9は上縁部9aと下縁部9bの間に、覆い壁長手方向の
延長側に膨出する胴部9cを設け、連結壁幅方向に対す
る第三アンダーカットsを有しており、第二アンダーカ
ットtと第三アンダーカットsが、第一アンダーカット
hに対して垂直に直交して一体構造を成している。
【0012】左覆い壁8は、前後端部より中間部が外側
に膨出し、横断面が弓状に湾曲し、即ち、覆い壁8の長
手方向に対して第一アンダーカットhを夫々有すると共
に、上下縁部8a,8bより胴部8cが外側に膨出し、
縦断面がC字状に湾曲し、即ち、覆い壁8の幅方向に対
して第二アンダーカットtを夫々有している。右覆い壁
18は左覆い壁8と略対称を成すので、説明を省略す
る。前方連結壁9は、覆い壁上縁部8aに連続する連結
壁上縁部9aと、覆い壁下縁部8bに連続する連結壁下
縁部9bと、覆い壁胴部8cに連続する連結壁胴部9c
を設け、連結壁胴部9cが上下縁部9a,9bより外側
に膨出し、縦断面がC字状を成し、連結壁幅方向に対す
る第三アンダーカットsを有する。
【0013】次に本発明による二輪車用外装物品の成形
金型の第一実施形態を、図2〜5と図9に基づき説明す
ると、可動金型Aは芯コア1と、芯コア1の左側面に位
置する左内部サイドコア2と、右側面に位置する右内部
サイドコア12と、左内部サイドコア2の外側に位置す
る左外部サイドコア3と、一端面に位置する内部センタ
ーコア4と、右内部サイドコア12の外側に位置する右
外部サイドコア13とを備え、型締め時に、左内部サイ
ドコア2と左外部サイドコア3の間に左覆い壁用キャビ
ティC1を、右内部サイドコア12と右外部サイドコア
13の間に右覆い壁用キャビティC2を形成し、内部セ
ンターコア4と可動金型A及び固定金型Bの間に連結壁
用キャビティC3を形成しており、型開き時に、芯コア
1が左右内部サイドコア2,12を残して後退移動して
いて、両内部サイドコア2,12が芯コア1の後退移動
によって生じた内部空間D内に向けて相互に接近移動し
ていると共に、左右外部サイドコア3,13が相互に離
反方向に移動しており、内部センターコア4が固定金型
Bに向けて移動している。
【0014】可動金型Aを構成する芯コア1と、左右内
部サイドコア2,12と、内部センターコア4の各々
は、型締め型開き方向に平行して独自に往復動可能とな
り、左右外部サイドコア3,13は、型締め型開き方向
に直交して独自に往復動可能となる。固定金型Bはキャ
ビティC1,C2,C3に連続するゲートG、ランナー
R、スプルS等を形成している。芯コア1は可動金型A
の略中心部に位置し、板状を成すもので、その芯コア厚
さLは、第一アンダーカットh、及び第二アンダーカッ
トtの2倍より僅かに厚い。
【0015】左内部サイドコア2は左覆い壁内面形成部
2aを設け、右内部サイドコア12は右覆い壁内面形成
部12aを設け、左内部サイドコア2と略左右対称を成
し、両内部サイドコア2,12はシリンダー21,22
により芯コア1の移動方向に直交する左右方向に独自に
往復動可能となり、芯コア1の後退移動後、第一アンダ
ーカットh、及び第二アンダーカットtより多く内部空
間D側に相互に接近移動し、覆い壁8,18から離型す
る。左外部サイドコア3は左覆い壁外面形成部3bを設
け、右外部サイドコア13は右覆い壁外面形成部13b
を設け、左外部サイドコア3と略左右対称を成し、両外
部サイドコア3,13はシリンダー23,24により内
部サイドコア2,12と平行して独自に往復動可能とな
り、第一アンダーカットh、及び第二アンダーカットt
より多く離反する。内部センターコア4は図6の如く可
動金型Aに組込まれ、前方連結壁内面形成部4aを設
け、シリンダー25により芯コア1と平行して独自に往
復動可能となるもので、型開き時の最終工程で作動し、
即ち、外装物品7を射出する突出しピンを兼ねる。可動
金型Aは、内部センターコア4の組込み位置から前方連
結壁9の膨出側に前方連結壁下側外面形成部b1を設け
ており、固定金型Bは前方連結壁上側外面形成部b2を
設けている。
【0016】本発明による成形金型の第二実施形態を、
一実施形態と相違する点について説明すると、図7の如
く左内部サイドコア2と左外部サイドコア3の間に左内
部補助コア5を、右内部サイドコア12と右外部サイド
コア13の間に右内部補助コア15を備えており、内部
補助コア5,15はシリンダー26,27にて往復す
る。内部補助コア5,15は、二輪車用外装物品7の自
由端部8dが連結壁9から離れていて、僅かな力で相互
に接近したり離反可能となる場合に、自由端部8dの外
縁部8eを形成するもので、内部サイドコア2,12の
離型時、及び外部サイドコア3,13の離型時に、覆い
壁8,18の自由端部8dが離型に追従しないよう定位
置に保持し、それによって各覆い壁8,18の変形を防
ぐ。例えば、自由端部8dに外装物品7の突出し方向に
平行する外縁部8eを有する場合、型開きの最終工程ま
で内部補助コア5,15で自由端部8dを保持し、外装
物品7の突出し時に内部補助コア5,15から離型する
ようにし、また自由端部8dに外装物品7の突出し方向
に交差する外縁部8eを有する場合、型開きの最終工程
で、内部補助コア5,15を芯コア1の後退移動によっ
て生じた内部空間D内に相互に接近移動する。
【0017】本発明による二輪車用外装物品の成形金型
は上記構造であるから、固定金型Bと可動金型Aの型締
状態において、キャビティC1,C2,C3に溶融樹脂
を注入し、溶融樹脂の固化後、可動金型Aを図2の如く
移動して型開きし、型開きの最先工程で、図3の如く芯
コア1のみを内部サイドコア2,12の範囲から完全に
抜けるまで後退移動すれば、芯コア1の後退移動によっ
て内部サイドコア2,12間に内部空間Dが生ずる。型
開きの中間工程で、図4の如く内部サイドコア2,12
を内部空間Dに向けて相互に接近移動すれば、内部空間
Dは第一アンダーカットh、及び第二アンダーカットt
の2倍以上あるので、内部サイドコア2,12は第一ア
ンダーカットh、及び第二アンダーカットt以上に離型
するし、略同時に外部サイドコア3,13を図5の如く
第一アンダーカットh、及び第二アンダーカットt以上
に離反移動すれば、外装物品7は内部サイドコア2,1
2と外部サイドコア3,13から完全に開放される。型
開きの最終工程で、図6(B)の如く内部センターコア
4を突出せば、内部センターコア4と外装物品7の前方
連結壁19が今だ係止状態にあるので、外装物品7の全
体が可動金型Aから突出され、矢印方向への取出しが可
能となる。
【0018】
【実施例】覆い壁8,18の中間部間に中間連結壁92
を跨がって設ける場合、中間連結壁内面を芯コア1と内
部サイドコア2,12に設け、中間連結壁外面を外部サ
イドコア3,13に設けるか、外部サイドコア3,13
と固定金型Bに設ける。外部サイドコア3,13の離型
は、芯コア1の後退前後、或いは内部サイドコア2,1
2の作動前後の何れであっても同様の目的を達成する。
可動金型Aと固定金型B、及び芯コア1、内部サイドコ
ア2,12、外部サイドコア3,13、内部センターコ
ア4、内部補助コア5,15等は、外装物品7の形状に
応じて適宜変更可能である。
【0019】
【発明の効果】本発明による二輪車用外装物品は上記構
造のとおりであるから、次に記載する効果を奏する。請
求項1の二輪車用外装物品は、左右の覆い壁が長手方向
に対する第一アンダーカットと幅方向に対する第二アン
ダーカットを有し、覆い壁の端部間に連続する連結壁
が、連結壁幅方向に対する第三アンダーカットを有して
いても、覆い壁と連結壁とが一体構造を成すので、これ
らを3分割して構成する従来二輪車用外装物品に比較し
て、外観(体裁、美観)がよく、即ち、塗装斑が生じ
ず、接合線や接合隙間の発生も半減するし、取付け手
数、即ち、分割品の接着、接着後の仕上げ加工等も半減
する。
【0020】本発明による二輪車用外装物品の成形金型
は上記構造のとおりであるから、次に記載する効果を奏
する。請求項2の成形金型は、第一アンダーカットと第
二アンダーカットと第三アンダーカットを有する二輪車
用外装物品であっても、1組の金型セットで成形し得る
ので、数組の金型セットを要した従来金型に比較して、
金型製造が簡略で、分解組立ても著しく容易になり、且
つ安価に提供し得る。しかもコアの組立て数が少ないの
で、コア間に溶融樹脂が浸入して固化することも少な
い。
【0021】請求項3の成形金型は、請求項2の効果に
加えて、内部センターコアが二輪車用外装物品の突出し
ピンを兼ねるので、その分、突出しピンの配置を簡略化
できる。請求項4の成形金型は、請求項2と請求項3の
効果に加えて、型開きの最終工程まで内部補助コアで覆
い壁の自由端部を保持し、内部サイドコアや外部サイド
コアの離型時に覆い壁の追従を阻止することができる。
その結果、覆い壁の変形を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)(B)(C)(D) 本発明による二輪車用外装物品の斜視図と、横断面図、
及び長手方向の縦断面図と幅方向の端面図である。
【図2】本発明による二輪車用外装物品の成形金型にお
ける型開初期の一部切欠側面図である。
【図3】芯コアの後退例を示す一部切欠側面図である。
【図4】外部サイドコアの離型例を示す一部切欠側面図
である。
【図5】内部サイドコアの離型例を示す一部切欠側面図
である。
【図6】(A)(B)内部センターコアの移動例を示す
一部切欠平面図である。
【図7】(A)(B)内部補助コアの移動例を示す一部
切欠側面図である。
【図8】二輪車の側面図である。
【図9】キャビティを示す要部断面図である。
【符号の説明】 A 可動金型 B 固定金型 1 芯コア 2,12 内部サイドコア 3,13 外部サイドコア 4 内部センターコア 5,15 内部補助コア 7 外装物品 8,18 覆い壁、8a 上縁部、8b 下縁部、8c
胴部 8d 自由端部、8e 外縁部 9,91,92 連結壁 21,22,23,24,25,26,27 シリンダ
ー C1,C2,C3 キャビティ D 芯コアの後退によって生じた内部空間 L 芯コア厚さ H1 中間部間、H2 端部間 T1 胴部間、T2 上縁部間 h 第一アンダーカット、t 第二アンダーカット、s
第三アンダーカット
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図9】
【図8】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左覆い部(8)と右覆い部(18)、及
    び左右覆い部(8,18)に跨がる連続部(9)から成
    り、少なくとも両覆い部(8,18)に夫々長手方向に
    対しアンダーカット(h)を有し、且つ幅方向に対して
    もアンダーカット(t)を有していることを特徴とする
    合成樹脂製の二輪車用外装物品。
  2. 【請求項2】 可動金型(A)は芯コア(1)と、芯コ
    ア(1)の左右に配置する内部サイドコア(2,12)
    と、該サイドコア(2,12)の外側に配置する外部サ
    イドコア(3,13)とを備え、型締時に、芯コア
    (1)と内部サイドコア(2,12)が内面キャビティ
    (c1)を形成し、外部サイドコア(3,13)と固定
    金型(B)が外面キャビティ(c2)を形成し、内外面
    キャビティ(c1,c2)間に、長手方向のアンダーカ
    ット(h)と幅方向のアンダーカット(t)を成す二輪
    車外装物品用キャビティ(C)を形成し、型開き時に、
    芯コア(1)が内部サイドコア(2,12)を残して後
    退し、内部サイドコア(2,12)が芯コア(1)の後
    退によって生じた内部空間(H)内に相互に接近し、外
    部サイドコア(3,13)が相互に遠ざかり、外装物品
    (7)の射出を可能にすることを特徴とする外装物品用
    金型。
  3. 【請求項3】 可動金型(A)に、少なくとも幅方向の
    アンダーカット連続部(9)を形成する内部センターコ
    ア(4)を備え、内部センターコア(4)が外装物品
    (7)の突き出しを兼ねることを特徴とする請求項2記
    載の外装物品用金型。
  4. 【請求項4】 可動金型(A)に覆い部(8,18)の
    自由端部(8e)の一部を形成する補助コア(5,1
    5)を備え、型開き時に、覆い部(8,18)の変形を
    防ぐことを特徴とする請求項2又は3記載の外装物品用
    金型。
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JP2012035461A (ja) * 2010-08-05 2012-02-23 Honda Motor Co Ltd 成形品の取り出し方法
CN106945238A (zh) * 2017-03-30 2017-07-14 宁波神通模塑有限公司 一种基于卡扣注塑件的脱模装置

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