JPH11309519A - ステンレス製多角筒ケースの高速深絞り加工方法 - Google Patents

ステンレス製多角筒ケースの高速深絞り加工方法

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JPH11309519A
JPH11309519A JP10115486A JP11548698A JPH11309519A JP H11309519 A JPH11309519 A JP H11309519A JP 10115486 A JP10115486 A JP 10115486A JP 11548698 A JP11548698 A JP 11548698A JP H11309519 A JPH11309519 A JP H11309519A
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blank
temperature
die
stainless steel
shape
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Application number
JP10115486A
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English (en)
Inventor
Susumu Sato
佐藤  進
Kiyohiko Nohara
清彦 野原
Sadao Hasuno
貞夫 蓮野
Rikiya Kato
力也 加藤
Yasuomi Watabe
豈臣 渡部
Osamu Sakai
修 坂井
Eiichi Yamazaki
栄一 山崎
Toshihiko Kuwabara
利彦 桑原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Niigata Prefecture
JFE Techno Research Corp
Toshiba Shomei Precision Corp
Original Assignee
Niigata Prefecture
Toshiba Shomei Precision Corp
Kawasaki Steel Corp
Kawatetsu Techno Research Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 1.0超〜120 m/min の高速下で、ステンレ
ス薄鋼板を用いて多角筒ケースに温間深絞り加工するた
めの加工技術を提供する。 【解決手段】 ブランクの形状と寸法およびダイス穴形
状を等方性塑性体のすべり線場理論に基づくシミュレー
ションにより決定するとともに、ダイスおよび/または
板押さえの温度(Td ) を60〜 150℃、かつパンチの温
度(Tp )を−10〜10℃に保持し、さらに、ブランク材
ダイス接触部の予熱またはブランク材パンチ接触部の予
冷、プレス機の金型と接する部分の断熱、プレス機ノッ
クアウト部の−10〜10℃での保持、のうちのいずれか一
つの操作を行い、ストローク速度1.0 超〜120 m/min
にて深絞り加工する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ステンレス薄鋼板
を用いた多角筒ケースの加工方法に関するものであり、
特に、従来実現し得なかった高速の下での加工を可能に
するステンレス製多角筒ケースの高速深絞り加工方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】ステンレス製多角筒ケースは、電気部
品、電子部品、電池部品、自動車部品および各種器物な
ど多くの分野で広く使用されている。さて、ステンレス
鋼板の一般的なプレス加工は、従来から、低速の油圧プ
レスを用いて、室温で行われてきた。この室温での低速
油圧プレス加工に対し、最近では、より高度なプレス成
形が求められるようになるに伴い、温間でのプレス加工
が提案され、実用化されるようになってきた。例えば、
特公昭59−21687 号公報および特公昭59−27261 号公報
には、それぞれオーステナイトステンレス薄鋼板および
フェライトステンレス薄鋼板について、人為的にプレス
加工温度を制御し、薄板の絞り性を向上させる技術が示
されている。また、特公平6−59507 号公報には、オー
ステナイトステンレス鋼と軟鋼からなるステンレスクラ
ッド鋼板について、プレス加工温度を制御して絞り性を
向上させる技術が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の、ステンレス薄鋼板あるいはステンレスクラ
ッド鋼板を対象とした、温間プレス加工方法では、絞り
性そのものは改善されるものの、プレス加工速度は改善
されず小さいままであった。すなわち、上記公報に開示
の従来方法によれば、これらのプレス加工のストローク
速度は、特公昭59−21687 号公報で60cm/min 以下、特
公昭59−27261 号公報で100 cm/min 以下、また特公平
6−59507 号公報(実施例)でたかだか60cm/min であ
って、100 cm/min を超えるストローク速度の加工は不
可能であった。
【0004】一方、本発明で対象とするステンレス鋼板
の多角筒絞りは、従来から困難な加工の一つとされ、と
くに四角筒絞り, 中でも長四角筒絞りは上述した低速温
間絞りを採用しても容易ではなかった。例えば、携帯情
報通信機器 (携帯電話, ノートパソコン, ハンディビデ
オ等)用や自動車用のリチウムイオン電池に用いられる
ステンレス製長四角筒ケースを加工する場合の製造技術
の実態は次のとおりであった。通常の室温加工では約2
0工程 (約5回焼鈍) が必要であり、よく知られている
下死点付近のストローク減速処理等を行なっても約13
工程 (約4回焼鈍) 必要であった。また、上記の低速温
間絞りを適用すると、加工性が改善されるために、約7
工程 (約2回焼鈍) と工程上で著効がみられるものの、
ストローク速度が低いために、月間数10万個以上とい
ったニーズに応えることができず、またコスト的にも問
題があった。
【0005】このように、多角筒ケースのプレス加工
に、従来の低速の温間絞り方法を適用しても、生産性の
向上は未解決のまま残されていた。特に、リチウムイオ
ン電池ケースや携帯用情報通信装置等に用いられる小寸
法薄板 (0.5 mm厚以下) の加工製品や、自動車や家電向
等の大寸法薄板の加工製品を、従来技術により高速量産
することは不可能であった。多角筒ケースの高速量産の
障害になっていたもう一つの要因として、ステンレス薄
鋼板のもつ材質上の問題、特に面内における塑性異方性
が挙げられる。従来、この塑性異方性に対しては、特段
の配慮がなされておらず、ブランク形状としては円, 楕
円, 多角形状が用いられてきた。多角筒ケースの場合、
角コーナー部の曲率半径は小さいから、定性的にコーナ
ー部の材料流入量が少なくなるようにブランク材とプレ
ス加工製品の相対的位置関係を考慮しているにすぎな
い。すなわち、材料の流入代や製品形状などによっての
み対処していたが、その効果は、材料の塑性異方性によ
る変形の不均一性が出現するため、きびしい形状を有す
る多角筒ケースの省工程・高速量産化に関し、きわめて
困難な状態になっていた。
【0006】以上述べたように、ステンレス薄鋼板の温
間絞り加工を、従来よりさらに高速化することにより、
トランスファー化したできるかぎり短い工程で、多角筒
ケースを量産化する技術の出現が熱望されていた。そこ
で、本発明の目的は、従来技術が抱えている上記課題を
解決して、 1.0超〜120 m/min の高速下で、ステンレ
ス薄鋼板を用いて四角筒ケースなどの多角筒ケースに温
間深絞り加工するための技術を提案することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】発明者らは、上記課題の
解決に向け、ステンレス製多角筒ケースの温間プレス加
工技術について、鋭意実験、研究を重ね、本発明を完成
するに至った。すなわち、本発明の要旨構成は以下のと
おりである。
【0008】(1)ステンレス薄鋼板を多角筒ケースに深
絞り加工するに当たり、ブランクの形状と寸法およびダ
イス穴形状を等方性塑性体のすべり線場理論に基づくシ
ミュレーションにより決定し、このブランクとダイスの
組み合わせで、ダイスおよび/または板押さえの温度
(Td ) を60〜 150℃、かつパンチの温度(Tp )を−
10〜10℃に保持し、しかもプレス機の金型に接する部分
を断熱して、ストローク速度1.0 超〜120 m/min に
て、前記ブランクを深絞り加工することを特徴とする、
ステンレス製多角筒ケースの高速深絞り加工方法。
【0009】(2)ステンレス薄鋼板を多角筒ケースに深
絞り加工するに当たり、ブランクの形状と寸法およびダ
イス穴形状を等方性塑性体のすべり線場理論に基づくシ
ミュレーションにより決定し、このブランクとダイスの
組み合わせで、ダイスおよび/または板押さえの温度
(Td ) を60〜 150℃、かつパンチの温度(Tp ) を−
10〜10℃に保持し、しかもプレス機のノックアウト部を
−10〜10℃に保持して、ストローク速度1.0 超〜120 m
/min にて、前記ブランクを深絞り加工することを特徴
とする、ステンレス製多角筒ケースの高速深絞り加工方
法。
【0010】(3)ステンレス薄鋼板を多角筒ケースに深
絞り加工するに当たり、ブランクの形状と寸法およびダ
イス穴形状を等方性塑性体のすべり線場理論に基づくシ
ミュレーションにより決定し、このブランクとダイスの
組み合わせで、ブランク材ダイス接触部の予熱またはブ
ランク材パンチ接触部の予冷を行ったのち、ダイスおよ
び/または板押さえの温度(Td ) を60〜 150℃、かつ
パンチの温度(Tp )を−10〜10℃に保持して、ストロ
ーク速度1.0 超〜120 m/min にて、前記ブランクを深
絞り加工することを特徴とする、ステンレス製多角筒ケ
ースの高速深絞り加工方法。
【0011】(4)ステンレス薄鋼板を多角筒ケースに深
絞り加工するに当たり、ブランクの形状と寸法およびダ
イス穴形状を等方性塑性体のすべり線場理論に基づくシ
ミュレーションにより決定し、このブランクとダイスの
組み合わせで、ブランク材ダイス接触部の予熱またはブ
ランク材パンチ接触部の予冷を行ったのち、ダイスおよ
び/または板押さえの温度(Td ) を60〜 150℃、かつ
パンチの温度(Tp )を−10〜10℃に保持し、しかもプ
レス機の金型に接する部分を断熱して、ストローク速度
1.0 超〜120 m/min にて、前記ブランクを深絞り加工
することを特徴とする、ステンレス製多角筒ケースの高
速深絞り加工方法。
【0012】(5)ステンレス薄鋼板を多角筒ケースに深
絞り加工するに当たり、ブランクの形状と寸法およびダ
イス穴形状を等方性塑性体のすべり線場理論に基づくシ
ミュレーションにより決定し、このブランクとダイスの
組み合わせで、ブランク材ダイス接触部の予熱またはブ
ランク材パンチ接触部の予冷を行ったのち、ダイスおよ
び/または板押さえの温度(Td ) を60〜 150℃、かつ
パンチの温度(Tp ) を−10〜10℃に保持し、しかもプ
レス機のノックアウト部を−10〜10℃に保持して、スト
ローク速度1.0 超〜120 m/min にて、前記ブランクを
深絞り加工することを特徴とする、ステンレス製多角筒
ケースの高速深絞り加工方法。
【0013】(6)ステンレス薄鋼板を多角筒ケースに深
絞り加工するに当たり、ブランクの形状と寸法およびダ
イス穴形状を等方性塑性体のすべり線場理論に基づくシ
ミュレーションにより決定し、このブランクとダイスの
組み合わせで、ダイスおよび/または板押さえの温度
(Td ) を60〜 150℃、かつパンチの温度(Tp )を−
10〜10℃に保持し、しかもプレス機の金型に接する部分
を断熱し、プレス機のノックアウト部を−10〜10℃に保
持して、ストローク速度1.0 超〜120 m/min にて、前
記ブランクを深絞り加工することを特徴とする、ステン
レス製多角筒ケースの高速深絞り加工方法。
【0014】(7)ステンレス薄鋼板を多角筒ケースに深
絞り加工するに当たり、ブランクの形状と寸法およびダ
イス穴形状を等方性塑性体のすべり線場理論に基づくシ
ミュレーションにより決定し、このブランクとダイスの
組み合わせで、ブランク材ダイス接触部の予熱またはブ
ランク材パンチ接触部の予冷を行ったのち、ダイスおよ
び/または板押さえの温度(Td ) を60〜 150℃、かつ
パンチの温度(Tp )を−10〜10℃に保持し、しかもプ
レス機の金型に接する部分を断熱し、プレス機のノック
アウト部を−10〜10℃に保持して、ストローク速度1.0
超〜120 m/minにて、前記ブランクを深絞り加工する
ことを特徴とする、ステンレス製多角筒ケースの高速深
絞り加工方法。
【0015】(8)60℃〜Td にて予熱する上記 (3) (4)
(5)および (7)のうちのいずれか1つに記載のステンレ
ス製多角筒ケースの高速深絞り加工方法。
【0016】(9)Tp 〜10℃にて予冷する上記 (3) (4)
(5)および (7)のうちのいずれか1つに記載のステンレ
ス製多角筒ケースの高速深絞り加工方法。
【0017】(10)前記シミュレーションの結果を、結晶
塑性異方性をもとに修正してブランクの形状と寸法およ
びダイス穴形状を決定することを特徴とする、上記 (1)
〜 (9)のいずれか1つに記載のステンレス製多角筒ケー
スの高速深絞り加工方法。
【0018】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の好ましい実施形
態について説明する。本発明において、ステンレス薄鋼
板をストローク速度1.0 超〜120 m/min の高速で多角
筒ケースに深絞り加工するためには、まず第1に、ブラ
ンクの形状と寸法およびダイス穴形状を等方性塑性体の
すべり線場理論に基づくシミュレーションにより決定す
ることが必要である。つぎに、ダイスおよび/または板
押さえの温度(Td ) を60〜 150℃、かつパンチの温度
(Tp )を−10〜10℃に保持することが必要である。上
記2要件のほかさらに、 プレス機の金型に接する部分を断熱する、 ノックアウト部を−10〜10℃に保持する、 プレス前に、ブランク材(プレス素板)のダイス接触
部を予熱するか、パンチ接触部を予冷する、のうちの少
なくとも一つの操作を行うことが必要である。なお、予
熱および予冷の温度範囲は、それぞれ60℃〜Td および
p 〜10℃の範囲とすることが好ましい。
【0019】以上の要件を満たせば、所期の目的は達成
できるが、好ましい要件として、上記シミュレーション
の結果(1次近似)を、結晶塑性異方性をもとに修正
し、この結果を用いてブランクの形状と寸法およびダイ
ス穴形状を決定すれば、本発明の効果がより一層高めら
れる。この修正効果は、異方性が大きなステンレス鋼板
を用いるときに大きい。
【0020】以下、上記各操作について、限定理由を含
めて説明する。 ・素板の形状寸法およびダイス穴形状のシミュレーショ
ン:多角筒ケースの成形においては、その製品寸法の違
いによって微妙に材料流れが変化し、プレス不良や材料
の無駄、縁辺の不均一が発生する。そこで等方性塑性体
を仮定したすべり線場理論を適用して素板形状寸法およ
びダイス穴形状を決定する。正四角筒成形の場合につい
て、その方法を具体的に説明する。最終工程のダイス穴
に均一速度で材料が流れ込む (ダイス穴縁線方向の剪断
応力が働かない) と仮定し、かつ素材の等方性を仮定す
ると、そのダイス穴縁線から出発するすべり線 (最大剪
断応力線) が描ける (図1a)。そのすべり線と45度で
交わる直交曲線群が主応力線格子を与える (図1b) 。
ここで、ダイス穴縁線と直交する曲線群 (最大主応力線
群) が材料の流れる方向を予測する。このときもう一方
の曲線群 (最小主応力線群) と一致するように各工程の
ダイス穴形状と素板形状を決めると、材料の流れの方向
と各工程のダイス穴形状が直交するため、材料に余剰剪
断変形が加わることなく、素材に多工程絞り変形を加え
ることが可能となる。そして、材料に余剰剪断変形が加
わらないため従来の工程設計法に比べて成形段数を小さ
くでき、しかも材料の加工硬化を必要最小限に抑えるこ
とができる。
【0021】プレス材料の塑性変形特性が等方的であれ
ば、上記方法でブランク(プレス素板)の形状寸法およ
びダイス穴形状をシミュレーションしてプレス加工すれ
ばよい。すなわち、2回圧延法で製造したステンレス鋼
板のように、材料特性が等方的、具体的には、塑性歪み
比rの面内における異方性Δr: Δr={2rD −(rL +rc )}/2 ここで、rL 、rc 、rD は、圧延方向に対してそれぞ
れ0°、90°、45°の方向から採取した試験で得られた
値が小さい場合には、1次近似のシミュレーション結果
を修正しなくても良好な加工が可能である。しかし、現
実のステンレス鋼板にはΔrがやや大きなものも存在す
るので、このような異方性が大きい鋼板の場合には、1
次近似のシミュレーションのままこの鋼板をプレストラ
イし、プレス結果をフィードバックして1次近似を修正
することが好ましい。
【0022】・ダイスおよび/または板押さえの加熱保
持、ならびにパンチの冷却保持:ダイスおよび/または
板押さえの温度(Td ) が 150℃を超えるか、パンチの
温度(Tp ) が−10℃に満たない場合には、ダイス肩部
の成形とポンチ肩部の破断力のバランスがくずれて, 絞
りの早期にダイス肩部破断を生じる。また、ダイスおよ
び/または板押さえの温度が60℃に満たないか、パンチ
の温度が10℃を超えると、同様にバランスがくずれて,
絞りの早期にパンチ部破断を生じる。したがって、ダイ
スおよび/または板押さえの温度を60〜 150℃にすると
ともに、パンチの温度を−10〜10℃に保持することが必
要である。ダイスおよび/または板押さえの温度とパン
チの温度が上記範囲内にあれば、ダイス肩部の成形力と
パンチ肩部の破断力との均衡が保たれ、良好な深絞り加
工が可能となる。
【0023】ダイス、板押さえ、パンチを上述した所定
温度に保持するためには、プレス機のダイスおよび/ま
たは板押さえの加熱、パンチの冷却が必要となる。図2
は、この加熱や冷却の機能を備えたプレス機の一例を示
したものである。すなわち、図2において、1, 2, 3
は金型工具としてのそれぞれパンチ, ダイスおよび板押
さえ型であり、4はプレス後製品除去のためのノックア
ウト型である。そして、5が被加工薄板材 (ブランク素
材) で、図は絞り工程の途中状況を示している。6およ
び7はそれぞれ、加熱および冷却用媒体を示している。
電熱ヒータや加熱通油等によりダイスおよび板押さえを
加熱し、また外部に設けた冷凍機から冷却液 (通常、冷
却水) をパンチ型および/またはノックアウト型に循環
通水する。このようにして、別途測温制御によりパン
チ, 板押さえ, ダイスを上述した所定温度に保持する。
この際、タイマー操作により、日常作業開始時間には所
定温度にキープされるようにする。
【0024】かかるダイスおよび/または板押さえ並び
にパンチを所定の温度に保持する操作は、絞り加工工程
が何段にもわたって行われる場合には、最初の絞り加工
で行うのがもっとも効果的である。これに次ぐ、第2回
目以降(2伸以降)の絞り加工においては、必ずしも上
記温度で保持する必要はないが、ダイスおよび/または
板押さえ、パンチのいずれか一方または両方を上記温度
で保持することは、成形性と成形歩留りの向上、焼鈍省
略等が期待できるので、経済性を勘案しながら適宜採用
することが望ましい。
【0025】本発明において、高速深絞り加工を可能な
らしめるためには、このほかに (1)プレス機における金
型に接する部分の断熱、 (2)プレス機におけるノックア
ウト部の冷却、 (3)ブランク材ダイス接触部の予熱また
はブランク材パンチ接触部の予冷、のうちの少なくとも
一つの操作を行うことが必要である。
【0026】・プレス機の断熱、ノックアウト冷却 プレス機の金型に接する部分の断熱は、加熱保持温度を
できるだけ正確かつ高速に達成するために必要であり、
図2に示すように、プレス機における金型に接する部分
にセラミックス、アスベスト、ベークライト等の断熱材
8を貼付したり、ダイス、しわ押えの薄肉化を行うこと
により、工具の熱容量や伝熱を調整するものである。ま
た、図2に示すように、とくにトランスファ作業の場合
に、前述したパンチの冷却に加えてノックアウト部の冷
却保持を行うことは、パンチ冷却と同様な効果を得る上
で効果的である。ノックアウト部の保持温度はパンチの
保持温度と同じでよく、その温度範囲は、−10〜10℃と
することが好ましい。なお、ノックアウト部の冷却保持
は、パンチの場合と同様、外部冷凍機による冷却媒体
(冷凍液) 6循環などの方法によって行うことができ
る。
【0027】・予熱、予冷 また、温間絞りに先立って、ブランク材のダイス接触部
を予熱するか、パンチ接触部(素材の中心部)を予冷す
れば、ダイス、板押さえ、パンチからの伝熱を利用した
鋼板の加熱、冷却の効果に、予熱または予冷による効果
が重畳し、高速、短時間で前記温間効果をひき出すこと
が可能となり、高速深絞り加工が可能になる。この場
合、ダイス接触部の予熱温度は60℃以上、Td 以下と
し、パンチ接触部の予冷温度はTp 以上、+10℃以下と
することが望ましい。予熱温度が、60℃未満では予熱の
効果が少なく、Td を超えると温間絞り条件を逸脱し高
速での深絞りが困難となる。また、予冷温度が、Tp
満では温間絞り条件を逸脱し高速での深絞りが困難とな
り、+10℃を超えると予冷の効果が少ない。予熱または
予冷の方法は、接触式 (加熱プレート, 高温液体, 直接
通電, 冷却プレート) または非接触式 (輻射熱, 誘導加
熱, 赤外線加熱, 点熱急冷法) などによって行えばよ
い。なお、これらの方法を工業的に実施する場合、一般
には、時間経過とともに素材全体の温度が均一化して、
全体が予熱温度又は予冷温度になりやすく、ブランク材
を上記範囲のみに限定して局部加熱することは困難とな
る。このような状況の下で、予熱または予冷を行う場合
には、その目標温度は、Td (予熱) およびTp (予
冷) とし、できるだけ温度勾配をつけることを考慮して
定めればよい。
【0028】以上述べた方法により、従来の技術では到
底なし得なかった、ストローク速度1.0 m/min 超での
加工性が確保でき深絞り加工が可能になる。しかし、12
0 m/min を超えるストローク速度では、加熱や冷却が
追随できなくなるので、深絞り加工のストローク速度を
1.0 超〜120m/min の範囲とする。本発明法を適用する
際には、高速油圧式、クランク式、対向液圧プレスなど
のプレス機を用いて、シングルもしくはトランスファー
稼働で行われる。2伸以降の工程においても、前述した
加熱保持、冷却保持等の操作を追加して行うことは加工
性の低下を抑制できるので、工程省略、不良率の低減、
コストダウン等の面から有効である。なお、この際、再
絞り、逆再絞り、リストライク、焼鈍、形状出しなどの
工程を適宜組み入れることにより、絞り性、形状性の改
善を図ることが可能となる。さらにこのほかに、パン
チ、ダイスの面とりを行うことも良好なプレス結果を得
るために有効である。
【0029】
【実施例】以下、実施例について説明する。板厚0.5 mm
で、通常Δr (Δr=0.5 〜0.8 )のSUS 304, SUS 304
L,2回圧延法で製造した低Δr (Δr=0.1 〜0.3 )の
SUS 304, SUS 304L 、高加工性のR430UDの各ステンレス
薄鋼板を用いて、トランスファー連続高速温間深絞り成
形により製品寸法45mmh×32mmw×7mmdのリチウムイ
オン電池用長四角筒ケースに加工した。素材ブランク→
1伸絞り→2伸絞り→しごき・縁切り→焼鈍→形状出し
仕上げの連続した工程で加工した。
【0030】ここに、ブランクの形状と寸法および各絞
り工程のダイス穴形状を定めるための具体的なシミュレ
ーション方法は、第1近似を、(1) 計算機へ製品寸法を
入力して直交主応力線格子を計算し (図1b)、表面積
一定の条件に従って素板の形状と寸法を決定する、(2)
この素板形状寸法値と1伸絞りの所要絞り比入力値から
1伸絞りのダイス穴形状を決め、次いでこの1伸絞りダ
イス穴形状と2伸絞り比入力値から2伸絞りのダイス穴
形状を決める、(3) 1伸および2伸び絞り比入力値は、
製品寸法からの仮定値を入れるが、予備実験と計算を繰
返して最適条件を確定する、ことにより、また異方性を
考慮した修正はΔr値によって第1近似(等方性を仮定)
から求まる素板寸法を若干修正する、即ち、Δr>0
の場合は素板の圧延45°方向の寸法を若干大きめに、Δ
r<0の場合は逆に若干小さめにとるのであるが、予備
実験から最適寸法を確定することにより行った。断熱は
図2の金型に接する部分を、また予熱は60℃, 80℃, 10
0 ℃、予冷は5℃で行った。1伸につづく2伸以降の加
工では加熱保持と冷却保持を適宜組み合わせ、その温度
は1伸の温度と同じとした。これらいずれの絞り加工に
も、水溶性潤滑材を用いた。このほかに、本発明の条件
を外れた比較法、通常の油圧プレス(低速)を用いた従
来法によっても深絞り加工を行った。これら各加工条件
を表1および表2に纏めて示す。
【0031】上記条件でそれぞれプレス加工した際の、
絞り性、形状凍結性、置き割れ、縁切れ等を以下の方法
で調査した。 ・絞り性: 2回の絞り工程後の絞り性を判断すること
により行い、ポンチ肩部破断, ダイス肩部破断のいずれ
も生じない場合を○、破断には至らないがいずれかの部
位でネッキングが生じた場合を△、いずれかもしくは両
部位で破断を生じた場合を×とした。 ・形状凍結性: 最終製品 (リストライク後) の側壁の
平面度とコーナー・稜線の曲げアールを目視観察および
触診判定により行い、十分に形状の出ている場合を○、
曲げアールもしくは平面度が不十分な場合を△、両者と
も明らかに不良の場合を×とした。 ・置き割れ: 破断を生じずに絞った成形品を80℃×1
h 温水中に保持することにより行い、全く割れを生じな
い場合を○、割れに至ると思われるネッキング状欠陥が
生じた場合を△、明らかな割れが生じた場合を×とし
た。 ・縁切れ: フランジ残りコーナー部および直線部の亀
裂発生の有無を目視観察することにより行い、いずれに
も亀裂発生が認められなかった場合を○、コーナー部に
微小亀裂が生じた場合を△、コーナー部、直線部ともに
亀裂が発生した場合を×とした。 以上の調査の調査結果のうち、特段に優れた場合を◎で
表した。これらの結果を、全工程数や焼鈍回数とともに
表1〜表6に併せて示す。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】
【表3】
【0035】
【表4】
【0036】
【表5】
【0037】
【表6】
【0038】これらの表から、本発明法を適用すること
により、高速のプレス加工であるにもかかわらず、従来
の低速温間絞りと比較しても、絞り性、形状凍結性、置
割れ、縁切れ等の製品特性がほぼ同等以上という優れた
加工性が得られることがわかる。具体的には、高速油圧
プレスまたはクランクプレスまたは対向液圧成形プレス
を使用した、ストローク速度6m/min の実験例の一部
に、絞り性が△(他の加工条件を整えれば実用可能)の
ものがみられるものの、いずれも良好な製品性能を有
し、しかも通常は高速加工に起因して工程数の増加が不
可避であるのに、本発明では加工性の低下がないため
に、工程数が全5工程, 焼鈍1回ですみ、量産性、経済
性とも格段に優れている。また、低Δr材では第1近似
のみのシミュレーションでも目標が達成できることもわ
かる。
【0039】これに対し、冷間 (室温) で、通常の速度
(0.12m/min)の油圧プレスを用いて成形した従来法で
は、低速であるため加工そのものは可能であるが、多工
程 (全20工程、焼鈍6回) を必要とし、実用に耐えるも
のではない。なお、下死点ストローク制御等金型を含む
プレス加工条件の工夫を行なっても、たかだか13工程、
焼鈍4回程度にしか改善されず、大量生産に適さない。
また、従来からの低速温間プレスの場合には、絞り性は
室温絞りにくらべて大幅に改善されるが、低速であるた
めに、量産性、経済性の点で本発明より大幅に劣り、実
用には適さない。さらに、本発明範囲を逸脱したNo. 11
0 〜129 の例は、製品特性が劣り、いずれも実用に供し
えない。
【0040】図3は、0.5mm 厚のSUS 304 を用いて、45
mmh×32mmw×7mmdのリチウムイオン電池用長四角筒
ケースに加工したときの、ストローク速度と生産性を、
本発明法と従来法と対比して示したものである。図3の
ように、本発明法によれば、ストローク速度1.0 m/mi
n 以下での従来の温間成形におけるストローク速度と生
産個数の関係から予測されるものよりもさらに大きな生
産性がもたらされ、数10万個/月以上の大量の加工が可
能になることがわかる。これは、すべり線場理論による
シミュレーションに加えて、ダイス温度/ポンチ温度の
適正選択、ブランクの予熱・予冷、ノックアウト冷却、
金型接触部断熱、異方性の考慮等の効果により焼鈍回数
を含む工程数が大幅に削減されたことによるものであ
る。いずれにしても、本発明法は、従来の低速温間絞り
より加工性(絞り性等)を低下させることなく成形する
ことを可能とするので、大量生産、省時間、経済性等の
点で、格段に優れた深絞り加工法であるといえる。
【0041】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明によれ
ば、ステンレス製多角筒ケースが品質を損なうことな
く、ストローク速度1.0 m/min 超という従来技術では
実現できなかった高速でのプレス加工が可能となる。こ
のため、本発明によれば、焼鈍工程を含む工程数が大幅
に削減した、連続・高速のトランスファー化した深絞り
加工が可能となり、月間数10万個以上の多角筒ケース
を大量生産することが可能になる。しかもこれらは、既
存の高速油圧プレス機やクランクプレス機を用いて、大
きな設備投資を伴うことなく実施できるので、安価な多
角筒ケースを提供でき、産業界への寄与は極めて大きい
ものがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】四角筒容器のすべり線場解析の一例で、(a) は
すべり線場、(b) は等面積主応力線格子を示す図であ
る。
【図2】本発明を実施するためのプレス機の詳細を示す
断面図である。
【図3】プレスストローク速度とステンレス製多角筒ケ
ースの生産個数との関係を、本発明法と従来法を対比し
て示した図である。
【符号の説明】
1 パンチ 2 ダイス 3 板押さえ 4 ノックアウト 5 被プレス材 6 冷却媒体 7 加熱媒体 8 断熱部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 592102940 新潟県 新潟県新潟市新光町4番地1 (71)出願人 598055378 桑原 利彦 東京都府中市幸町2−40 B502 (72)発明者 佐藤 進 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究所内 (72)発明者 野原 清彦 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川鉄テ クノリサーチ株式会社内 (72)発明者 蓮野 貞夫 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社千葉製鉄所内 (72)発明者 加藤 力也 新潟県北魚沼郡川口町大字川口字前島 東 芝照明プレシジョン株式会社内 (72)発明者 渡部 豈臣 新潟県新潟市鐙西1−11−1 新潟県工業 技術総合研究所内 (72)発明者 坂井 修 新潟県新潟市鐙西1−11−1 新潟県工業 技術総合研究所内 (72)発明者 山崎 栄一 新潟県新潟市鐙西1−11−1 新潟県工業 技術総合研究所内 (72)発明者 桑原 利彦 東京都府中市幸町2−40 B502

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステンレス薄鋼板を多角筒ケースに深絞
    り加工するに当たり、ブランクの形状と寸法およびダイ
    ス穴形状を等方性塑性体のすべり線場理論に基づくシミ
    ュレーションにより決定し、このブランクとダイスの組
    み合わせで、ダイスおよび/または板押さえの温度(T
    d ) を60〜 150℃、かつパンチの温度(Tp )を−10〜
    10℃に保持し、しかもプレス機の金型に接する部分を断
    熱して、ストローク速度1.0 超〜120 m/min にて、前
    記ブランクを深絞り加工することを特徴とする、ステン
    レス製多角筒ケースの高速深絞り加工方法。
  2. 【請求項2】 ステンレス薄鋼板を多角筒ケースに深絞
    り加工するに当たり、ブランクの形状と寸法およびダイ
    ス穴形状を等方性塑性体のすべり線場理論に基づくシミ
    ュレーションにより決定し、このブランクとダイスの組
    み合わせで、ダイスおよび/または板押さえの温度(T
    d ) を60〜 150℃、かつパンチの温度(Tp )を−10〜
    10℃に保持し、しかもプレス機のノックアウト部を−10
    〜10℃に保持して、ストローク速度1.0 超〜120 m/mi
    n にて、前記ブランクを深絞り加工することを特徴とす
    る、ステンレス製多角筒ケースの高速深絞り加工方法。
  3. 【請求項3】 ステンレス薄鋼板を多角筒ケースに深絞
    り加工するに当たり、ブランクの形状と寸法およびダイ
    ス穴形状を等方性塑性体のすべり線場理論に基づくシミ
    ュレーションにより決定し、このブランクとダイスの組
    み合わせで、ブランク材ダイス接触部の予熱またはブラ
    ンク材パンチ接触部の予冷を行ったのち、ダイスおよび
    /または板押さえの温度(Td ) を60〜 150℃、かつパ
    ンチの温度(Tp )を−10〜10℃に保持して、ストロー
    ク速度1.0 超〜120 m/min にて、前記ブランクを深絞
    り加工することを特徴とする、ステンレス製多角筒ケー
    スの高速深絞り加工方法。
  4. 【請求項4】 ステンレス薄鋼板を多角筒ケースに深絞
    り加工するに当たり、ブランクの形状と寸法およびダイ
    ス穴形状を等方性塑性体のすべり線場理論に基づくシミ
    ュレーションにより決定し、このブランクとダイスの組
    み合わせで、ブランク材ダイス接触部の予熱またはブラ
    ンク材パンチ接触部の予冷を行ったのち、ダイスおよび
    /または板押さえの温度(Td ) を60〜 150℃、かつパ
    ンチの温度(Tp )を−10〜10℃に保持し、しかもプレ
    ス機の金型に接する部分を断熱して、ストローク速度1.
    0 超〜120 m/min にて、前記ブランクを深絞り加工す
    ることを特徴とする、ステンレス製多角筒ケースの高速
    深絞り加工方法。
  5. 【請求項5】 ステンレス薄鋼板を多角筒ケースに深絞
    り加工するに当たり、ブランクの形状と寸法およびダイ
    ス穴形状を等方性塑性体のすべり線場理論に基づくシミ
    ュレーションにより決定し、このブランクとダイスの組
    み合わせで、ブランク材ダイス接触部の予熱またはブラ
    ンク材パンチ接触部の予冷を行ったのち、ダイスおよび
    /または板押さえの温度(Td ) を60〜 150℃、かつパ
    ンチの温度(Tp ) を−10〜10℃に保持し、しかもプレ
    ス機のノックアウト部を−10〜10℃に保持して、ストロ
    ーク速度1.0 超〜120 m/min にて、前記ブランクを深
    絞り加工することを特徴とする、ステンレス製多角筒ケ
    ースの高速深絞り加工方法。
  6. 【請求項6】 ステンレス薄鋼板を多角筒ケースに深絞
    り加工するに当たり、ブランクの形状と寸法およびダイ
    ス穴形状を等方性塑性体のすべり線場理論に基づくシミ
    ュレーションにより決定し、このブランクとダイスの組
    み合わせで、ダイスおよび/または板押さえの温度(T
    d ) を60〜 150℃、かつパンチの温度(Tp )を−10〜
    10℃に保持し、しかもプレス機の金型に接する部分を断
    熱し、プレス機のノックアウト部を−10〜10℃に保持し
    て、ストローク速度1.0 超〜120 m/min にて、前記ブ
    ランクを深絞り加工することを特徴とする、ステンレス
    製多角筒ケースの高速深絞り加工方法。
  7. 【請求項7】 ステンレス薄鋼板を多角筒ケースに深絞
    り加工するに当たり、ブランクの形状と寸法およびダイ
    ス穴形状を等方性塑性体のすべり線場理論に基づくシミ
    ュレーションにより決定し、このブランクとダイスの組
    み合わせで、ブランク材ダイス接触部の予熱またはブラ
    ンク材パンチ接触部の予冷を行ったのち、ダイスおよび
    /または板押さえの温度(Td ) を60〜 150℃、かつパ
    ンチの温度(Tp )を−10〜10℃に保持し、しかもプレ
    ス機の金型に接する部分を断熱し、プレス機のノックア
    ウト部を−10〜10℃に保持して、ストローク速度1.0 超
    〜120 m/min にて、前記ブランクを深絞り加工するこ
    とを特徴とする、ステンレス製多角筒ケースの高速深絞
    り加工方法。
  8. 【請求項8】 60℃〜Td にて予熱する請求項3、4、
    5および7のうちのいずれか1項に記載のステンレス製
    多角筒ケースの高速深絞り加工方法。
  9. 【請求項9】 Tp 〜10℃にて予冷する請求項3、4、
    5および7のうちのいずれか1項に記載のステンレス製
    多角筒ケースの高速深絞り加工方法。
  10. 【請求項10】 前記シミュレーションの結果を、結晶
    塑性異方性をもとに修正してブランクの形状と寸法およ
    びダイス穴形状を決定することを特徴とする、請求項1
    〜9のいずれか1項に記載のステンレス製多角筒ケース
    の高速深絞り加工方法。
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