JPH11308683A - 車載用スピーカの取付け構造 - Google Patents

車載用スピーカの取付け構造

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JPH11308683A
JPH11308683A JP11351298A JP11351298A JPH11308683A JP H11308683 A JPH11308683 A JP H11308683A JP 11351298 A JP11351298 A JP 11351298A JP 11351298 A JP11351298 A JP 11351298A JP H11308683 A JPH11308683 A JP H11308683A
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Masami Imai
正己 今井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スピーカを設置母材に対して簡単な作業で強
固に取付けること。 【解決手段】 車載用スピーカ3のフレーム4を車両側
の支持部材2に止めねじ8で固定する場合、まず、合成
樹脂製の保持部材7をフレーム4の切欠き4aから支持
部材2のねじ孔2cに挿入し、保持部材7によってスピ
ーカ3を支持部材2に仮止めする。この保持部材7は、
複数に分割されたフランジ部7aと、各フランジ部7a
の内周縁からねじ孔2cの内部に延びる切片7bとを有
し、各フランジ部7aはフレーム4に突き当たる。この
状態で、保持部材7の各切片7b内に止めねじ8を挿入
して締め付けることにより、止めねじ8のねじ山が各切
片7bを介してねじ孔2cの雌ねじに螺合し、スピーカ
3が支持部材2に強固に取付けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両側の設置母材
に止めねじによって固定される車載用スピーカの取付け
構造に関する。
【0002】
【従来の技術】スピーカを車両側の設置母材、例えばド
ア内部の支持部材に取付ける場合、スピーカの構成部品
であるフレームをタッピングねじやスクリューねじ等の
止めねじを用いて支持部材に固定するという手法が従来
より知られている。この場合、スピーカを一方の手で支
持部材に押し当てて保持し、この状態で他方の手で止め
ねじをフレームの取付孔(または切欠き)から支持部材
のねじ孔に挿入してドライバ等により締め付けることに
より、スピーカを支持部材の所定位置に取付けることが
できる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来技術では、スピーカを支持部材に対して仮止めす
る機能がないため、止めねじを支持部材のねじ孔に挿入
する際に、支持部材に手で押し当てた状態のスピーカが
動き易く、また、片手でのねじ止め作業となるため、止
めねじの先端でフレームを傷付けたり、フレームに連接
されたコーン紙等からなる振動板に孔をあけてしまうと
いう問題があった。
【0004】また、車載用スピーカにおいては、ユーザ
が純正品からカスタム品に交換する等の交換作業を行う
ことがあり、このような場合は、止めねじを緩めて既設
のスピーカを取外した後、新たなスピーカを前述した手
順に従って支持部材に取付ける必要がある。しかしなが
ら、上述した従来技術では、止めねじの締め付け時や経
年変化により、止めねじとねじ孔との間にガタ(遊び)
が生じ易く、特に、ねじ孔を有する設置母材が合成樹脂
で成形されている場合、止めねじを一旦ねじ孔から外し
て再度同じねじ孔に締め付けた時に、締め付けトルクが
著しく低下してしまい、最悪の場合は止めねじが空回り
してスピーカを固定できなくなるという問題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、合成樹脂製の
保持部材を介して止めねじをねじ孔に締め付け、この保
持部材に仮止め機能を持たせることとする。このような
保持部材を用いると、スピーカを設置母材に仮止めした
状態で両手で止めねじの締め付け作業ができるため、止
めねじでスピーカを損傷する虞が少なくなり、スピーカ
の取付け作業を簡単に行うことができる。また、止めね
じの締め付け時に保持部材ごとねじを切っていくため、
スピーカの交換時などに止めねじの締め付けトルクが低
下することはなく、スピーカを設置母材に対して強固に
取付けることができる。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明による車載用スピーカの取
付け構造では、車両側の設置母材に設けられたねじ孔と
止めねじとの間に合成樹脂製の保持部材を介設し、この
保持部材にねじ孔の開口端から外側へ突出するフランジ
部を設けた。
【0007】このように構成すると、保持部材を利用し
てスピーカが設置母材に仮止めされるため、スピーカの
取付け作業を簡単に行うことができ、また、止めねじの
締め付け時に保持部材ごとねじを切っていくため、スピ
ーカの交換時などに止めねじの締め付けトルクが低下す
ることはなく、スピーカを設置母材に対して強固に取付
けることができる。
【0008】また、前記フランジ部を円周方向に沿って
複数に分割し、これらフランジ部の内周縁にねじ孔の内
部に延びる切片をそれぞれ設けると、各切片の間で止め
ねじとねじ孔とが保持部材を介さずに直接螺合するた
め、止めねじの抜け落ちを確実に防止することができ
る。
【0009】また、前記切片の外周面にリブを設ける
と、リブがねじ孔の雌ねじに嵌まり込むため、保持部材
の仮止め保持力を高めることができる。
【0010】
【実施例】実施例について図面を参照して説明すると、
図1は実施例に係るスピーカの取付け構造の要部を示す
断面図、図2は該取付け構造の分解斜視図である。
【0011】これらの図において、符号1は車両側の適
宜部材、例えばドアの内部に設けられた鉄板製のベース
であり、このベース1に設置母材としての支持部材2が
ねじ3を用いて固定されている。支持部材2は軽量化を
図るために合成樹脂で成形されており、中央が開口され
たリング状の取付面2aを有している。この取付面2a
には複数の筒部2bが形成されており、筒部2bの内部
がねじ孔2cとなっている。
【0012】符号3は車載用スピーカであり、このスピ
ーカ3の全体構成については図示省略されているが、磁
気回路を支持するフレーム4と、フレーム4に変形接合
部5を介して接合された振動板6のみが示されている。
フレーム4は支持部材2の取付面2aに重ねられてお
り、スピーカ3の構成部品のほとんどは取付面2aの開
口内に挿入されている。フレーム4には支持部材2のね
じ孔2cに重なる複数の切欠き4a(または孔)が形成
されており、各切欠き4aから対応するねじ孔2cの内
部に保持部材7が挿入されている。この保持部材7はポ
リアミド系樹脂やビニル系樹脂等の比較的硬質な合成樹
脂からなり、図2に示すように、円周方向に沿って複数
(本実施例では3個)に分割されたフランジ部7aと、
各フランジ部7aの内周縁からねじ孔2cの内部に延び
る切片7bとを有し、各フランジ部7aの外周縁はブリ
ッジ部7cによって繋がれている。さらに、フレーム4
の切欠き4a側から保持部材7の各切片7b内に止めね
じ8が挿入されており、この止めねじ8のねじ山は各切
片7bを介してねじ孔2cの雌ねじに螺合している。
【0013】次に、上記実施例の組立手順を説明する。
まず、スピーカ3を手で保持してフレーム4を支持部材
2の取付面2aに押し付け、保持部材7の切片7bをフ
レーム4の切欠き4a側からねじ孔2c内に挿入し、保
持部材7のフランジ部7aをフレーム4に突き当てる。
その結果、フレーム4が保持部材7を介して支持部材2
に掛止されるため、スピーカ3は支持部材2に仮止めさ
れた状態となり、スピーカ3から手を離すことができ
る。しかる後、保持部材7の各切片7b内に止めねじ8
を挿入して締め付けると、止めねじ8のねじ山が各切片
7bを介してねじ孔2cの雌ねじに螺合するため、スピ
ーカ3を車両側の支持部材2に取付けることができる。
【0014】この場合、スピーカ3を仮止めした状態で
両手で止めねじ8の締め付け作業を行うことができるた
め、止めねじ8でスピーカ3のフレーム4や振動板6を
損傷する虞が少なくなり、スピーカ3の取付け作業を簡
単に行うことができる。また、止めねじ8の締め付け時
に保持部材7の切片7bごとねじを切っていくため、例
えば、ユーザが車両に既設された純正品のスピーカをカ
スタム品のスピーカに交換する場合において、一旦緩め
た止めねじ8と対応するねじ孔2cとの間に遊びが生じ
ていたとしても、止めねじ8を再度締め付ける時の締め
付けトルクが低下することはなく、新しいスピーカ3を
支持部材2に対して強固に取付けることができる。さら
に、保持部材7が複数に分割された切片7bを有するた
め、止めねじ8のねじ山が各切片7bの間でねじ孔2c
の雌ねじに直接螺合する箇所が存在し、止めねじ8の抜
け落ちを確実に防止することができる。なお、止めねじ
8を締め付けていく際に、保持部材7の各フランジ部7
aを繋ぐブリッジ部7cが切断する場合もあるが、各フ
ランジ部7aは止めねじ8の頭部とフレーム4との間に
挟圧されるため、ブリッジ部7cが切断しても問題にな
らない。
【0015】図3に示す実施例では、保持部材7の各切
片7bの外周面に複数のリブ7dが形成してある。この
ように構成すると、保持部材7の切片7bをねじ孔2c
内に挿入した際に、リブ7dがねじ孔2cの雌ねじに嵌
まり込むため、保持部材7によるスピーカ3の仮止め保
持力を高めることができる。
【0016】なお、保持部材7のリブ7dをねじ孔2c
の雌ねじに類似したタップ形状にしても良く、この場
合、止めねじ8の締め付け時に保持部材7がスムーズに
回転するため、仮止め保持力と作業効率を共にアップす
ることができる。
【0017】また、保持部材7に切片7bを有する各フ
ランジ部7aどうしを繋ぐブリッジ部7cが一体に形成
してあるため、保持部材7をねじ孔2c内に挿入する
際、各切片7bがバラけることなくねじ孔2cに入り込
み、作業性を高めることができる。このブリッジ部7c
も止めねじ8を締め付けていく際に切断されるが、その
時点では既に止めねじ8が充分にねじ孔2cに螺合して
いるため、問題とはならない。
【0018】
【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実
施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0019】車両側の設置母材に設けられたねじ孔とス
ピーカを固定する止めねじとの間に合成樹脂製の保持部
材を介設し、この保持部材にねじ孔の開口端から外側へ
突出するフランジ部を設けると、保持部材を利用してス
ピーカが設置母材に仮止めされるため、スピーカの取付
け作業を簡単に行うことができ、また、止めねじの締め
付け時に保持部材ごとねじを切っていくため、スピーカ
の交換時などに止めねじの締め付けトルクが低下するこ
とはなく、スピーカを設置母材に対して強固に取付ける
ことができる。
【0020】また、前記フランジ部を円周方向に沿って
複数に分割し、これらフランジ部の内周縁にねじ孔の内
部に延びる切片をそれぞれ設けると、各切片の間で止め
ねじとねじ孔とが保持部材を介さずに直接螺合するた
め、止めねじの抜け落ちを確実に防止することができ
る。
【0021】また、前記切片の外周面にリブを設ける
と、リブがねじ孔の雌ねじに嵌まり込むため、保持部材
の仮止め保持力を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係るスピーカの取付け構造の要部を示
す断面図である。
【図2】該取付け構造の分解斜視図である。
【図3】保持部材の変形例を示す斜視図である。
【符号の説明】
2 支持部材(設置母材) 2a 取付面 2b 筒部 2c ねじ孔 3 スピーカ 4 フレーム 7 保持部材 7a フランジ部 7b 切片 7c ブリッジ部 7d リブ 8 止めねじ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スピーカを車両側の設置母材に止めネジ
    により固定する車載用スピーカの取付け構造において、
    前記設置母材のねじ孔と前記止めねじとの間に合成樹脂
    製の保持部材を介設し、この保持部材に前記ねじ孔の開
    口端から外側へ突出するフランジ部を設けたことを特徴
    とする車載用スピーカの取付け構造。
  2. 【請求項2】 請求項1の記載において、前記フランジ
    部を円周方向に沿って複数に分割し、これらフランジ部
    の内周縁に前記ねじ孔の内部に延びる切片をそれぞれ設
    けたことを特徴とする車載用スピーカの取付け構造。
  3. 【請求項3】 請求項2の記載において、前記切片の外
    周面にリブを設けたことを特徴とする車載用スピーカの
    取付け構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018095118A (ja) * 2016-12-14 2018-06-21 古河電気工業株式会社 組付構造体

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