JPH11307A - 内視鏡 - Google Patents

内視鏡

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JPH11307A
JPH11307A JP9155414A JP15541497A JPH11307A JP H11307 A JPH11307 A JP H11307A JP 9155414 A JP9155414 A JP 9155414A JP 15541497 A JP15541497 A JP 15541497A JP H11307 A JPH11307 A JP H11307A
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cam
coil
wire
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精介 高瀬
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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B1/00Instruments for performing medical examinations of the interior of cavities or tubes of the body by visual or photographical inspection, e.g. endoscopes; Illuminating arrangements therefor
    • A61B1/00064Constructional details of the endoscope body
    • A61B1/00071Insertion part of the endoscope body
    • A61B1/00078Insertion part of the endoscope body with stiffening means

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 急激な屈曲部を有する大腸の症例に対して
も、硬くした状態での挿入部の良好な挿入性を確保し、
かつ操作性を向上させる。 【解決手段】 カム溝52a、52bは、滑らかな溝形
状(滑らかな螺旋形状)をしており、挿入部6の長手方
向に対して、立ち上がり角度がαから、操作部7方向に
いくに従い途中でβとなっている(α<β)。カム溝5
2aの形状を、挿入部6の長手方向に対して、立ち上が
り角度(β)を大きくすることで、ピン54の水平方向
への移動距離(すなわち、カム溝52aのピッチ)が短
くなる。そのため、少ない負荷で硬度調整ノブを回転さ
せることができ、操作時の最大力量が低減される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は内視鏡、更に詳しく
は軟性部の硬度を調整する硬度調整部分に特徴のある内
視鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、細長の挿入部を体腔内に挿入する
ことにより、切開を必要とすることなく、体腔内の検査
対象部位を観察したり、必要に応じ、処置具を用いて治
療処置のできる内視鏡が広く用いられるようになった。
上記内視鏡の挿入部は、屈曲した挿入経路内にも挿入で
きるように可撓性を有するようにしているが、この可撓
性のために、手元側に対し先端側の方位が定まらず、目
標とする方向に導入することが難しくなる場合がある。
【0003】これに対処するために、例えば特開平5−
91971号公報には、内視鏡の挿入部内にコイルパイ
プとワイヤとからなる硬度可変手段(可撓性可変手段)
を設けたものが開示されている。この従来例の構成によ
れば、内視鏡検査を行う術者が簡単な操作で挿入部の可
撓性を調整することができ、大腸等の屈曲した経路内に
も挿入し易いようにすることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開平5−91971号公報においては、硬度可変手段を
操作する際、カム溝の形状が直線的であるため、硬度を
あげるに従って操作力量が重くなり、操作性が悪いとい
った問題がある。
【0005】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、急激な屈曲部を有する大腸の症例に対しても、
硬くした状態での挿入部の良好な挿入性を確保し、かつ
操作性を向上させることのできる内視鏡を提供すること
を目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の内視鏡は、軟性
部を有する挿入部と、前記挿入部内に配置した前記軟性
部の硬度を調整可能な硬度可変手段と、前記硬度可変手
段を操作するためのカム機構を有する操作部とを備えた
内視鏡において、前記カム機構のカム溝のピッチを途中
で変化させることで、急激な屈曲部を有する大腸の症例
に対しても、硬くした状態での挿入部の良好な挿入性を
確保し、かつ操作性を向上させることを可能とする。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施の形態について述べる。
【0008】図1ないし図5は本発明の第1の実施の形
態に係わり、図1は内視鏡装置の概略の構成を示す構成
図、図2は図1の内視鏡の構成を示す構成図、図3は図
2のA−A線断面とB−B線断面を示す断面図、図4は
図2のカム体の具体例を示す図、図5は図2の内視鏡の
作用を説明する説明図である。
【0009】(構成)図1に示すように、内視鏡装置1
は、撮像手段を内蔵した本実施の形態の電子内視鏡2
と、この電子内視鏡2に照明光を供給する光源装置3
と、電子内視鏡2から出力される撮像信号を信号処理す
る信号処理装置4と、この信号処理装置4から出力され
る映像信号を画面上に表示するカラーモニタ5とから構
成されている。
【0010】電子内視鏡2は、細長の挿入部6と、この
挿入部6の後端側に連設された太幅の操作部7と、この
操作部7の側部から延設されたユニバーサルケーブル8
とを備え、ユニバーサルケーブル8の端部にはコネクタ
9が設けられており、このコネクタ9は光源装置3に着
脱自在で接続することができる。
【0011】挿入部6は、先端側から硬性の先端部11
と、この先端部11の後端に形成され、湾曲自在の湾曲
部12と、この湾曲部12の後端に形成され、長尺で可
撓性を有する軟性部13とからなり、この軟性部13の
後端は操作部7の前端に連結されている。この軟性部1
3の後端外周にはテーパ形状にして折れ止め機能を有す
る折れ止め部材10が設けてある。
【0012】挿入部6、操作部7、ユニバーサルケーブ
ル8内には可撓性を有し、照明光を伝送する機能を有す
るファイバ束からなるライトガイド14が挿通され、コ
ネクタ9に突出するように固定されたライトガイドコネ
クタ部15を光源装置3に接続することにより、光源装
置3内のランプ16の照明光がレンズ17で集光されて
ライトガイドコネクタ部15の端面に供給される。
【0013】このライトガイド14で伝送された照明光
は先端部11の照明窓に固定された先端面から前方に出
射され、患部等の被写体を照明する。照明された被写体
は照明窓に隣接して先端部11に設けられた観察窓に取
り付けた対物レンズ18によりその結像位置に光学像を
結ぶ。この結像位置には光電変換する機能を備えた撮像
素子として電荷結合素子(CCDと略記)19が配置さ
れ、光学像を電気信号に変換する。
【0014】このCCD19は信号ケーブル21の一端
と接統され、この信号ケーブル21は挿入部6内等を押
通されてその後端はコネクタ9の電気コネクタ22に接
続され、この電気コネクタ22に接続される外部ケーブ
ル23を介して信号処理装置4に接続される。この信号
処理装置4内のドライブ回路24で発生したCCDドラ
イブ信号がCCD19に印加されることにより、光電変
換された撮像信号が読み出され、信号処理装置4内の信
号処理回路25に入力され、標準的な映像信号に変換す
る処理を行う。この標準的な映像信号はカラーモニタ5
に入力され、内視鏡画像表示領域5aにCCD19に結
像された像をカラー表示する。
【0015】先端部11に隣接して設けられた湾曲部1
2はリング形状の多数の湾曲駒26が、隣接する湾曲駒
26と上下、左右に対応する位置でリベット等で互いに
回動自在に連結して構成され、最先端の湾曲駒26或い
は先端部11に固着された湾曲ワイヤ27の後端は操作
部7内のスプロケット28に連結され、このスプロケッ
ト28の軸には湾曲操作を行う湾曲操作ノブ29が取り
付けられている(図1では簡単化のため、上下、或いは
左右方向のみの湾曲機構の概略を示す)。
【0016】そして、この湾曲操作ノブ29を回動する
操作を行うことにより、上下方向或いは左右方向に沿っ
て配置した1対の湾曲ワイヤ27の一方を牽引、他方を
弛緩させて牽引した湾曲ワイヤ27側に湾曲部12を湾
曲させることができるようにしている。
【0017】操作部7には、湾曲操作ノブ29が設けら
れた位置より前方側に把持部31が設けられ、術者は把
持部31を把持した片方の手(の把持に使用しない親指
等の指)で湾曲操作ノブ29の操作等を行うことができ
るようにしている。
【0018】また、この把持部31より前端側には、処
置具挿入口32が設けてあり、この処置具挿入口32か
ら処置具を挿入することにより内部の処置具チャンネル
33(図3参照)を経て先端部11のチャンネル出口か
ら処置具の先端側を突出して、ポリープの切除等の処置
を行うことができるようにしている。
【0019】また、本実施の形態では、例えば折れ止め
部材10に隣接する操作部7の前端には、硬度調整操作
(或いは可撓性調整操作)を行う円筒形状の硬度調整ノ
ブ(或いは可撓性調整ノブ)34が設けられており、こ
の硬度調整ノブ34を回動する操作を行うことにより軟
性部13内に配置された硬度可変手段(或いは可撓性可
変手段)を形成する硬度変更用ワイヤ(以下、単にワイ
ヤと略記)35及び硬度変更用コイル(以下、単にコイ
ルと略記)36を介して軟性部13の硬度(或いは可撓
性)を変更できるようになっている。
【0020】図2は電子内視鏡2の挿入部6及び操作部
7のより具体的な構造を示す。軟性部13の外皮を形成
する軟性管37の中には硬度調整ノブ34を操作した場
合の力を圧縮力としてコイル36に印加するワイヤ35
と、このワイヤ35が挿通された密巻き状態のコイル3
6が設けられている。
【0021】湾曲部12と軟性部13を接続する硬性の
接続管38には、コイル36の先端から突出するワイヤ
35の先端がろう付け等で強固に固定されている。この
接続管38は最後端の湾曲駒26に固着されている。或
いは最後端の湾曲駒26が接続管38の機能を兼ねるよ
うにしても良い。この接続管38を含む湾曲駒26はゴ
ムチューブ等の弾性を有する外皮39で覆われている。
【0022】また、ワイヤ35の先端より少し後方とな
る途中位置にコイル36の先端がワイヤ35にろう付け
等で強固に固定されている。このコイル36の手元側の
端部は操作部7の前端内部に配置したコイルストッパ4
0に突き当たってこの位置より後方側への移動と回転が
規制(阻止)されている。
【0023】コイル36内を押通されたワイヤ35はこ
のコイルストッパ40の孔を貫通して後方側に延出さ
れ、コイル36に対してワイヤ35は移動自在になって
いる。なお、コイル36は、大きくは回転しない状態に
なっている。
【0024】コイルストッパ40は、軟性管37の後端
を操作部7に固定する後端口金41にビス42で固定さ
れている。この後端口金41は、その外周に配置した円
筒管43の前端付近でビス44で固定されている。一
方、ワイヤ35の手元側の端部、つまり後端にはワイヤ
ストッパ45がろう付け等で強固に固定されている。
【0025】また、コイルストッパ40とワイヤストッ
パ45の間には、前後方向に移動可能な牽引部材46が
配置され、この牽引部材46は溝48内にワイヤ35を
通すようにして移動リング47に固定されている。
【0026】つまり、図3(B)に示すように半径方向
にワイヤ35を通す溝48を形成した牽引部材46がビ
ス49によって円管状の移動リング47の内周面に固定
されている。
【0027】この移動リング47は、円筒管43の内側
を軸方向(前後方向)に移動可能である。従って、この
移動リング47と共に、牽引部材46が後方側に移動す
ると、図2の2点鎖線で示すように牽引部材46はワイ
ヤストッパ45に突き当たることになる。さらに牽引部
材46を後方側に移動させる操作を行うことにより、ワ
イヤストッパ45も後方側に移動されることになる。
【0028】ワイヤストッパ45が後方側に移動されな
い状態では、コイルストッパ40により後方側への移動
が規制されたコイル36は最も可撓性が高い状態、つま
り最も屈曲し易い硬度が低い軟状態である。
【0029】これに対し、ワイヤストッパ45が後方側
に移動してワイヤ35の後端も同時に後方側に移動する
と、相対的にコイルストッパ40はコイル36を前方側
に押しつける圧縮力が作用する。
【0030】つまり、ワイヤ35の後端を後方側に移動
させる力を加えることによりコイル36に圧縮力を与え
ることになり、この圧縮力により、弾性を有するコイル
36の可撓性を低い状態、つまり屈曲しにくい硬度(よ
り正確には屈曲に対する硬度)が高い、硬い状態に設定
できるようにしている。この場合、牽引部材46の後方
側への移動量に応じてコイル35への圧縮力の大きさを
変更でき、従ってその可撓性の大きさ(硬度の大きさ)
を変更できるようにしている。
【0031】上記円筒管43の外側にはカム筒体51が
かぶさっている。このカム筒体51には、その筒体部分
の対向する2箇所にカム溝52a、52bが螺旋状に設
けられている。また、円筒管43にもその長手方向に長
孔53が設けられている。移動リング47には、この移
動リング47と共に移動する2つのピン54がカム溝5
2a又は52b及びその外側の長孔53を通してビス部
で固定されている。
【0032】この長孔53はワイヤ35の後端或いはワ
イヤストッパ45の移動範囲(図2の符号E)をカバー
する長さに設定されている。
【0033】カム筒体51にはその外側に硬度調整ノブ
34が、周方向の複数ケ所のピン55によって固定され
ている。つまり、硬度調整ノブ34にはその内側のカム
筒体51に届くピン孔が形成され、ピン55が嵌入さ
れ、充填剤56で塞くようにしている。
【0034】硬度調整ノブ34はその前端が円環形状の
当接部材57に突き当たり、前方への移動が規制されて
いる。この当接部材57は円筒管43の前端付近の外側
に配置され、折れ止め部材10の後端を支持する支持部
材58の外周にビス59で固定されている。
【0035】また、この硬度調整ノブ34の後端側では
カム筒体51の外周面に把持部筒体61の前端の内周面
が嵌合し、かつこの把持部筒体61の前端の外周面は硬
度調整ノブ34の後端の切り欠いた内周面に嵌合してい
る。つまり、硬度調整ノブ34は前後方向への移動が規
制された状態で、カム筒体51を介して円筒管43の外
周面に摺接し、(円筒管43の周りで)回動自在に配置
されている。
【0036】このように硬度調整ノブ34は回転操作可
能であるが、当接部材57は回転しないようにビス59
で固定されている。
【0037】硬度調整ノブ34の前端内周面とその内側
に対向する円筒管43の外周面との間にはOリング62
が配置され、硬度調整ノブ34の前端内周面がOリング
62に圧接している。また、カム筒体51の後端付近の
外周面とこの外周面に嵌合する把持部枠体61の内周面
との間にも、例えばカム体51側に設けた周溝にOリン
グ63が収納され、把持部枠体61の内周面がOリング
63に圧接している。
【0038】図4(A)に示すように、カム溝52a、
52bは、滑らかな溝形状(滑らかな螺旋形状)をして
おり、挿入部6の長手方向に対して、立ち上がり角度が
αから、操作部7方向にいくに従い途中でβとなってい
る。
【0039】ここで、αとβとの関係は、α<βであ
る。また、立ち上がり角度が変化する部分を滑らかな曲
線でつないでも良い。
【0040】なお、図4(B)に示すように、カム溝5
2a、52bを全て曲線形状としてもよい。
【0041】また、図4(A)を示す構造の代わりに、
図4(C)に示すように、例えばカム溝52bの途中に
凹部64aがあったり、カム溝52bの端部に凹部64
bが設けられている構造にして、これらの位置にピン5
4が設定された場合に操作者にクリック感を与えるよう
にしても良い。さらに、立ち上がり角度は、さらに段階
的に大きくしても良い(αくβ<γ…)。
【0042】図2に示すように、把持部31に隣接する
前方位置に処置具挿入口32を形成する挿入口枠体65
が設けられている。この挿入口枠体65は操作部7の内
部において処置具挿入口32側と吸引管路66側とに分
岐している分岐部材67に接続され、この分岐部材67
の前端には挿入部6内に設けられた処置具チャンネル3
3の手元端の端部が接続部68により接続されている。
【0043】また、この分岐部材67はビスにより円筒
管43に固定されている。また、この円筒管43はその
後端がビスにより操作部7の湾曲操作機構等が取り付け
られる枠外60に接続されている。この円筒管43は硬
度調整ノブ34側が回転されても回転しない構造となっ
ている。
【0044】挿入部6内には、図3(A)に示すよう
に、様々の内蔵物が配置されている。つまり、土下、左
右に対応する位置に配置された4本の湾曲ワイヤ27、
中央付近に配置された2本の信号ケーブル21、中央の
上部寄りに配置された2本のライトガイド14、下寄り
に配置された処置具チャンネル33、左寄りに配置され
たコイル36及びワイヤ35、これに隣接して配置され
た送気を行うための送気チューブ69及び送水するため
の送水チューブ70が内蔵されている。
【0045】また、操作部7内にも図3(B)に示すよ
うな内蔵物が配置されている。この内蔵物の配置は図3
(A)とほぼ同様である。
【0046】(作用)図5を用いて電子内視鏡2を大腸
内に挿入していく手順を説明する。一般的には、図5
(A)のように挿入部6が柔らかい状態で、肛門91よ
り曲がりくねったS状結腸92に沿わせるように下行結
腸93を通過させ脾湾曲94付近まで挿入部6を挿入す
る。そこで、挿入部6を捻りながら引くようにして略ス
トレート状態にする。それに伴い図5(B)で示すよう
にS状結腸92の曲がりくねった部分を折り畳まれるよ
うに短縮し、略ストレート状態になる。ここで硬度調整
ノブ34を操作してコイル36及び挿入部6を硬質化す
る。そうすることで、軟性部13の手元の操作が先端に
伝わりやすくなり、その状態で横行結腸95、肝湾曲9
7、上行結腸96を硬質化し、図5(C)のように先端
が盲腸98の深部に到達する。
【0047】次に、本実施の形態における特徴的な部分
の作用を図4を用いて説明する。硬度調整ノブ34を図
4(A)の符号Cで示す方向(図4(A)では左側が挿
入部側とした状態で示している。)に回転させると、図
4(A)の実線で示すようにピン54が(カム筒体51
に対して)カム溝52aの中を矢印Dで示すように移動
する。また、このピン54は円筒管43の長手方向に形
成した長孔53に貫通しているので、移動部材47はピ
ン54と共にこの長孔53に沿って後方に移動する。つ
まり、ピン54は実際には図4(A)で水平方向(右
側)に移動する。
【0048】この移動により、移動部材47に固定され
た牽引部材46も後方に移動し、この移動により図2の
実線の位置から2点鎖線で示す位置まで移動するとワイ
ヤストッパ45に突き当たる。
【0049】さらに硬度可変ノブ34を回転して、牽引
部材46を後方に移動することによってワイヤ35に引
張力が働き、かつコイル36に圧縮力を与えることでコ
イル36を硬くし、そのことによって軟性部13を硬く
することができる。
【0050】ピン54がカム溝52aの申を移動してい
く際、ワイヤ35に引張力がかかりはじめるため、その
反発力として、ピン54は、挿入部長手方向先端側に引
っ張られ、その負荷は硬度調整ノブ34を符号Cで示す
方向に回転させるほど強くなる。
【0051】硬度調整ノブ34を符号Cで示す方向に回
転させ始めると、ピン54が挿入部長手方向先端側に引
っ張られる。しかし、コイル36にかかる圧縮力は、回
転し始めは小さいため、ピン54に生じる引張力も小さ
い。よって、この引張力に相当する反発力により、カム
溝52aの形状が、挿入部6の長手方向に対して、立ち
上がり角度(α)が小さくても、硬度可変ノブ34を回
転させる力が少ない力でピン54を挿入部長手方向操作
部側に引っ張ることができる(その結果ピン54の水平
方向への移動距離(すなわち、カム溝52aのピッチ)
を長くできる)。しかし、硬度可変ノブ34を回転させ
続けると、前記コイル36にかかる圧縮力は増大してい
く。
【0052】それに対し、カム溝52aの形状を、挿入
部6の長手方向に対して、立ち上がり角度(β)を大き
くすることで、ピン54の水平方向への移動距離(すな
わち、カム溝52aのピッチ)が短くなる。そのため、
少ない負荷で硬度調整ノブ34を回転させることがで
き、操作時の最大力量が低減される。
【0053】また、立ち上がり角度が小さい時(α)
に、ピン54の水平方向への移動距離(すなわち、カム
溝52aのピッチ)を長くできるため、立ち上がり角度
の変化部の位置によっては(組み合わせによっては)、
硬度調整ノブ34を回転させるトータルの回転ストロー
クを短くできる可能性がある。
【0054】なお、図4(B)に示すように、カム溝5
2a、52bを全て曲線形状とし立ち上がり角度が変化
する部分が滑らかな曲線状であると、操作力量が連続的
となる。
【0055】(効果)このように本実施の形態の電子内
視鏡2では、カム溝52aの形状において立ち上がり角
度を変えることで、ピン54の水平方向への移動距離
(すなわち、カム溝52aのピッチ)を変化させている
ので、コイル36及び挿入部6の硬度をあげていって
も、硬度調整ノブ34の操作力量を軽減することがで
き、急激な屈曲部を有する大腸の症例に対しても、硬く
した状態での挿入部の良好な挿入性を確保し、かつ操作
性を向上させることができる。
【0056】図6は本発明の第2の実施の形態に係るカ
ム機構を説明する説明図である。
【0057】第2の実施の形態は、第1の実施の形態と
ほとんど同じであるので、異なる点のみ説明し、同一の
構成には同じ符号をつけ説明は省略する。
【0058】(構成)図6は、本カム機構におけるカム
筒体51のカム溝52a、52bの形状を示す。カム溝
52a、52bは2条カムであり、その一方をカム溝5
2a、もう一方をカム溝52bで示している。
【0059】カム溝52aとカム溝52bは同じ形をし
ていて、カム筒体51の軸に対して一方を180度回転
した位置に他方が重なるような対称となる位置にそれぞ
れ設けられている。
【0060】図6では、カム溝52aとカム溝52bと
は、滑らかな溝形状(滑らかな螺旋形状)をしており、
挿入部6の長手方向に対して、立ち上がり角度がαか
ら、操作部7方向にいくに従い途中でβとなっている。
なお、αとβとの関係は、α<βである。
【0061】また、立ち上がり角度がαとなる初期位置
にはカム溝52aの挿入部側に長手方向と水平な水平部
分(図6中の符号Pで示す部分)が形成されており、ピ
ン54の初期位置は、この水平部分とカム溝52aの立
ち上がり角度がαとなる部分に配設されている。
【0062】このとき、挿入部6が適当なループを形成
しても、水平部分(図6中の符号Pで示す部分)が一種
のあそびとなり、このあそびはピン54がカム溝52a
によって挿入部長手方向の操作部側に規制されない距離
を保っている。
【0063】その他の構成は第1の実施の形態と同じで
ある。
【0064】(作用)挿入部6を大腸内に挿入していく
際、軟性部13にループを作りながら、挿入していくこ
とが多々ある。軟性部13にループが形成されるとワイ
ヤ35が引っ張られるため、コイル36が硬くなる方向
になる。そのため、操作者の意図に反して挿入部6の硬
度が変化するいった問題がある。
【0065】ところが、図6のような本実施の形態のカ
ム筒体51では、ピン54の初期位置がカム溝52aの
挿入部側に長手方向と水平な水平部分(図6中の符号P
で示す部分)に位置しているため、軟性部13がループ
を形成してもカム溝52aに嵌合しているピン54で
は、カム溝52aの挿入部側に長手方向と水平な水平部
分(図6中の符号Pで示す部分)があそびとなって、カ
ム溝52aの規制を受けない。
【0066】その他の作用は第1の実施の形態と同じで
ある。
【0067】(効果)よって、本実施の形態では、第1
の実施の形態の効果に加え、カム溝52aの挿入部側に
設けた長手方向と水平な水平部分(図6中の符号Pで示
す部分)があそびとなり、操作者の意図に反して硬度が
変化することはなく安全性を向上させることが可能とな
る。
【0068】[付記] (付記項1) 軟性部を有する挿入部と、前記挿入部内
に配置した前記軟性部の硬度を調整可能な硬度可変手段
と、前記硬度可変手段を操作するためのカム機構を有す
る操作部とを備えた内視鏡において、前記カム機構のカ
ム溝のピッチを途中で変化させたことを特徴とする内視
鏡。
【0069】(付記項2) 前記カム溝のピッチを、少
なくとも一部曲線状としたことを特徴とする付記項1に
記載の内視鏡。
【0070】(付記項3) 前記カム溝の端部に挿入部
長手方向と略水平方向な水平部を設けたことを特徴とす
る付記項1に記載の内視鏡。
【0071】(付記項4) 前記カム溝のピッチを、段
階的に変化させたことを特徴とする付記項1に記載の内
視鏡。
【0072】(付記項5) 前記カム溝のピッチを、段
階的に大きくしたことを特徴とする付記項4に記載の内
視鏡。
【0073】
【発明の効果】以上説明したように本発明の内視鏡によ
れば、硬度可変手段を操作するためのカム機構のカム溝
のピッチを途中で変化させているので、急激な屈曲部を
有する大腸の症例に対しても、硬くした状態での挿入部
の良好な挿入性を確保し、かつ操作性を向上させること
ができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る内視鏡装置の
概略の構成を示す構成図
【図2】図1の内視鏡の構成を示す構成図
【図3】図2のA−A線断面とB−B線断面を示す断面
【図4】図2のカム体の具体例を示す図
【図5】図2の内視鏡の作用を説明する説明図
【図6】本発明の第2の実施の形態に係るカム機構を説
明する説明図
【符号の説明】
1…内視鏡装置 2…電子内視鏡 3…光源装置 4…信号処理装置 5…カラーモニタ 6…挿入部 7…操作部 8…ユニバーサルケーブル 9…コネクタ 10…折れ止め部材 11…先端部 12…湾曲部 13…軟性部 14…ライトガイド 16…ランプ 18…対物レンズ 19…CCD 21…信号ケーブル 25…信号処理回路 26…湾曲駒 27…湾曲ワイヤ 29…湾曲操作ノブ 31…把持部 32…処置具挿入口 33…処置具チャンネル 34…硬度調整ノブ 35…硬度変更用ワイヤ(ワイヤ) 36…硬度変更用コイル(コイル) 37…軟性管 38…接続管 40…コイルストッパ 41…後端口金 42、44…ビス 43…円筒管 45…ワイヤストッパ 46…牽引部材 47…移動リング 48…溝 51…カム筒体 52a,52b…カム溝 62、63…Oリング

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軟性部を有する挿入部と、前記挿入部内
    に配置した前記軟性部の硬度を調整可能な硬度可変手段
    と、前記硬度可変手段を操作するためのカム機構を有す
    る操作部とを備えた内視鏡において、 前記カム機構のカム溝のピッチを途中で変化させたこと
    を特徴とする内視鏡。
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