JPH11307609A - 搬送用アームロボットのアーム駆動装置 - Google Patents

搬送用アームロボットのアーム駆動装置

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JPH11307609A
JPH11307609A JP11119498A JP11119498A JPH11307609A JP H11307609 A JPH11307609 A JP H11307609A JP 11119498 A JP11119498 A JP 11119498A JP 11119498 A JP11119498 A JP 11119498A JP H11307609 A JPH11307609 A JP H11307609A
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JP
Japan
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arm
inner case
case
sliding
magnetic fluid
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP11119498A
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English (en)
Inventor
Kazuhiko Tsuji
和彦 辻
Yasuaki Murakami
泰昭 村上
Eisaku Takinami
栄作 滝波
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Publication date
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  • Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 完成市販品の3軸磁性流体シールユニットの
使用に代わる独自の構成により、軽量かつ高い信頼性・
耐久性・メンテナンス性を有し、また低コストで製造可
能なアーム駆動装置を備える搬送用アームロボットの提
供。 【解決手段】 2つのアーム駆動モータ10、10’を
左右に並設した上下滑動部23を内ケース33が上下方
向に滑動自在に内設し、そしてさらに内ケース33を外
ケース34(及び下部ケース31)が公転軸回りに回転
可能に内設する。そしてアーム駆動装置内部の気密シー
ルとして、モータ保持部24上面と内ケース33上面底
面の間の伸縮間隙にベローズ27a、a’が張設され、
出力軸11、11’と上下滑動部23との間の回転摺接
部には磁性流体シール19、19’が、また上下滑動部
23のプッシュロッド周囲付近の内ケース33と外ケー
ス34との間の回転摺接部に磁性流体シール28aが挿
設されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ウェハまた
は液晶基板等の製造プロセスに使用される搬送用アーム
ロボットのアーム駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より半導体チップの製造工程におけ
る回路形成の最も一般的な方法としては円形平板形状の
半導体ウェハの表面に成膜、エッチング、不純物拡散
等、種々の処理を繰り返し施す方法である。
【0003】また図5は上記のウェハ表面処理を行う装
置として利用されるクラスタツール1の一例を示す上面
図である。この図において、各ウェハ処理を行うための
仕切り部屋(以下チャンバという)であるプロセスチャ
ンバ2a、2b、2c、2dおよび処理前のウェハと処
理後のウェハをそれぞれ外部と受け渡しするための2つ
のカセットモジュールチャンバ3a、3bが、中央に搬
送用アームロボット4を設置した搬送領域5を囲むよう
にして設置されている。そしてこの場合使用される搬送
用アームロボット4は、アーム駆動装置6の上部に並設
された2つのアーム7、7’が半径方向(図中矢印Re
の方向、以下Re方向という。但し、図示の矢印方向は
あくまで一例であり、Re方向は矢印以外の他の径方向
全てを含む。)に伸縮する運動、および公転軸(図中矢
印θ方向の回転軸、以下θ軸という)回りの運動、およ
び鉛直方向(図面直交方向、以下上下方向という)の運
動を行ってウェハ8(図中破線部)を搬送する構成とな
る。またこのようなアームが2つ並設するデュアルアー
ム型は各チャンバに対しての効率的な入れ換えを行うも
のとなる。
【0004】ここでクラスタツール1内の搬送領域5お
よびプロセスチャンバ2a、2b、2c、2d等の作業
領域においては、気体によるウェハ表面の汚染(変質)
の防止および防塵を目的として真空の状態に維持され、
開閉可能であり高気密性を有するゲートバルブ9a、9
b、9c、9dにより外気と隔離された密閉構造とな
る。
【0005】しかし、その中で作動させる搬送用アーム
ロボット4の駆動源となるモータは非常に高い発塵性を
有し、また内部のコイルの放熱の問題もあるために大気
中で作動させることが前提となっており、そのため該モ
ータを設置するアーム駆動装置6の内部は前記真空状態
にある外部と摺接部を介してシール(気密、密閉)する
ことが重要なポイントとなる。以上の問題は同じ目的で
搬送領域・作業領域が真空状態に維持されている液晶基
板の製造プロセス中において使用される搬送用アームロ
ボットにもあてはまる。
【0006】図6は上記問題に対応して構成された従来
のアーム駆動装置の側断面図である。この図において、
2つのモータ10、10’(以下アーム制御モータとい
う)は、減速機(ハーモニックドライバ)32、32’
を介して、それぞれの出力軸11、11’に軸設される
不図示の搬送用アームを駆動するアーム駆動手段であ
り、1本の該出力軸の軸回転(図中矢印Rr)により1
つのアームのRe方向の伸縮運動の制御を行う。
【0007】そして内ケース12がこれら2つのアーム
制御モータ10、10’の出力軸11、11’のみを外
部に突設させてモータ10、10’本体を内部に固定
し、さらにθ軸回りの公転回転を制御するθ軸モータ1
3の出力軸を内ケース12の下面の回転軸中心に軸設
し、またこのθ軸モータ13本体を固定する中ケース1
4がこの内ケース12を内設する構成となる。そして中
ケース14は、外ケース15に内設され、さらに該外ケ
ース15内でZ軸モータ16とZ軸プーリーベルト17
と送りネジ18で構成される上下方向駆動手段により上
下方向(図中矢印Z)に滑動可能に構成されている。以
上の構成によってアーム駆動装置6はアーム先端の部材
把持部を搬送作業領域内の任意位置に移動させることが
可能となる。
【0008】前述したようにモータを設置するアーム駆
動装置6の内部と真空状態にある外部とをシールする必
要があるため、モータ10、10’の出力軸11、1
1’と内ケース12との間における回転摺接部には径の
小さい磁性流体シール19、19’が、また内ケース1
2と中ケース14との間における回転摺接部には径の大
きい磁性流体シール20が挿設され、また中ケース14
と外ケース15との間における滑動摺接部にはベローズ
21が張設されている。
【0009】ここで磁性流体シールとは磁性流体を回転
軸周りに磁化固着させることにより回転摺接部分に気密
膜を形成させる軸受けシールであり、ベローズとはそれ
が張設された2つの滑動摺接部材間で伸縮自在となるジ
ャバラ型の気密シールである。
【0010】そして従来のアーム駆動装置の構成におい
ては前記2つのアーム駆動モータ10、10’とθ軸モ
ータ13の3つのモータ、および公転回転を行う内ケー
ス12、とそれらを一体に内設する中ケース14、そし
てそれら各々の部材間の回転摺接部をシールする磁性流
体シール19、19’、20、を一体に構成した3軸磁
性流体シールユニット22の完成品が市販されており、
それを購入してアーム駆動装置6に組み込む構成となっ
ていた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】以上の構成において使
用される完成品の3軸磁性流体シールユニットはシール
部内部での磁性流体を効果的に磁化するためにユニット
全体がステンレス製部材を多量に用いた高重量となって
おり、それに伴い内ケースの公転回転および3軸磁性流
体シールユニット全体の上下方向滑動の円滑で素速い駆
動を妨げる慣性(イナーシャ)も大きいことになる。
【0012】また上記従来の構成においては内ケースと
中ケースの間に挿設する磁性流体シールおよび中ケース
と外ケースの間に張設するベローズはアーム駆動装置の
上端部の位置で比較的大きい径のものを使用しているた
め高コストおよび気密信頼性・耐久性が低いものとなっ
ていた。
【0013】また上記従来の構成のアーム駆動装置に組
み込む一体型の3軸磁性流体シールユニット単体のコス
トは、構成中に必要となる磁性流体シール、駆動モータ
およびその他構成部材を総て単体で購入した場合の総コ
ストと比較してかなり高コストとなるものであり、ひい
ては搬送用アームロボット全体のコストを高くする要因
となっていた。
【0014】また以上のような完成品の3軸磁性流体シ
ールユニットの使用する以外にも例えば特開平6−33
8554に開示されているような独自のシール構成があ
る。この構成によれば、ベローズの径自体は上記従来の
構成に比べて小型化できる。しかしこの場合において公
転軸回りに対しての回転摺接部の磁性流体シールは径が
依然大きいものであり、高コストかつ気密信頼性の低下
の要因とされ、また一方ベローズを2つ使用しているた
めその分部品点数が多い構成となりメンテナンス性の低
下を招くという問題があった。
【0015】従って以上従来の問題点に鑑み本発明は、
完成品の3軸磁性流体シールユニットの使用に代わる独
自の構成とし、従来と比較して軽量かつ高い信頼性・耐
久性を有し、さらにシール部材を可能な限り少数・小型
で構成することでメンテナンス性が向上し、低コストで
製作可能な搬送用アームロボットのアーム駆動装置の提
供を課題とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するものであり、以下のように構成される。まず本発明
は、アームにより被搬送物を搬送する搬送用アームロボ
ットのアーム駆動装置に適用され、アームに軸回転を伝
達して駆動するアーム駆動手段と、該アーム駆動手段を
設置して該軸回転の回転面に交わる方向に滑動可能な滑
動部と、該滑動部を内設して公転軸回りに回転可能な内
ケースと、該内ケースを内設する外ケースと、該滑動部
を滑動させる滑動駆動手段および該内ケースを公転軸回
りに回転させる公転軸回り回転駆動手段を内設して前記
外ケースに一体化された下部ケースとを備え、該アーム
駆動手段と該滑動部との間の回転摺接部、および該内ケ
ースと該外ケースとの間の回転摺接部を磁性流体シール
で、該滑動部と内ケースとの間の滑動摺接部をベローズ
でシールし、特に該内ケースと該外ケースとの間の回転
摺接部をアーム駆動手段より奥のアーム駆動装置内部の
位置に少なくとも該アーム駆動装置の開口端部での径よ
りも小さい径で設けるよう構成する。
【0017】これにより、従来のアーム駆動装置のよう
に完成品の3軸磁性流体シールユニットを使用する必要
がなく、特にシールを施すべき回転摺接部を全て比較的
小径で構成することが可能となり、またそれによりシー
ル手段となる磁性流体シールを小径のもので構成できる
ため高い気密信頼性・耐久性・メンテナンス性を有する
アーム駆動装置をより軽量に、かつ低コストで製作する
ことが可能となる。
【0018】また上記構成を改良したものとして、特に
該滑動部と該内ケースとの間の滑動摺接部を設置数が少
なくなるように設ける構成となる。これにより、従来の
アーム駆動装置のように完成品の3軸磁性流体シールユ
ニットを使用する必要がなく、特にシールを施すべき滑
動摺接部を全て比較的小径かつ単数で構成することが可
能となり、またそれによりシール手段となるベローズを
単数かつ可能な限り小径のもので構成できるため高い気
密信頼性・耐久性・メンテナンス性を有するアーム駆動
装置をより軽量に、かつ低コストで製作することが可能
となる。
【0019】また他の構成としてアームにより被搬送物
を搬送する搬送用アームロボットのアーム駆動装置にお
いて、アームに軸回転を伝達して駆動するアーム駆動手
段と、該アーム駆動手段を設置して公転軸回りに回転可
能な内ケースと、該内ケースを公転軸回りに回転させる
公転軸回り回転駆動手段を設置して該内ケースを内設
し、公転軸回転の回転面に交わる方向に滑動可能な中ケ
ースと、該中ケースを滑動させる滑動駆動手段を設置し
て該中ケースを内設する外ケースとを備え、該アーム駆
動手段と該内ケースとの間の回転摺接部、および該内ケ
ースと該中ケースとの間の回転摺接部を磁性流体シール
で、該中ケースと該外ケースの間の滑動摺接部をベロー
ズでシールし、特に該内ケースと該中ケースとの間の回
転摺接部をアーム駆動手段より奥もしくはその近傍のア
ーム駆動装置内部の位置に少なくとも該内ケースの開口
端部での径よりも小さい径で設けるよう構成する。
【0020】これにより、従来のアーム駆動装置のよう
に完成品の3軸磁性流体シールユニットを使用する必要
がなく、特にシールを施すべき回転摺接部を全て比較的
小径で構成することが可能となり、またそれによりシー
ル手段となる磁性流体シールを小径のもので構成できる
ため高い気密信頼性・耐久性・メンテナンス性を有する
アーム駆動装置をより軽量に、かつ低コストで製作する
ことが可能となる。
【0021】また上記構成を改良したものとして、特に
該中ケースと該外ケースとの間の滑動摺接部を公転軸回
り回転駆動手段よりも奥もしくはその近傍のアーム駆動
装置内部の位置に少なくとも該中ケースの開口端部での
径よりも小さい径で設けるよう構成する。
【0022】これにより、特にシールを施すべき回転摺
接部を全て比較的小径で構成することが可能となり、ま
たそれによりシール手段となる磁性流体シールを小径の
もので構成できるため高い気密信頼性・耐久性・メンテ
ナンス性を有するアーム駆動装置をより軽量に、かつ低
コストで製作することが可能となる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図を
参照して説明する。以降に述べる実施の形態は、例えば
アームにより被搬送物であるウェハを真空中で搬送する
搬送用アームロボットに具体化した例である。
【0024】まず図1は本発明の第1の実施形態にある
アーム駆動装置6の側断面図である。この図において、
本発明によるアーム駆動装置6の概略的な構成としては
2つのアーム駆動モータ10、10’を左右に並設した
上下滑動部23を円筒形状にある内ケース33が上下方
向に滑動自在に内設し、該内ケース33は、大径の本体
と、該本体の底部下面に同軸で且つ該本体よりも小径の
小径円筒部とを形成しており、そしてさらに内ケース3
3とほぼ相似形にあって互いに同軸にある外ケース34
が内ケース33を公転軸であるθ軸回りに回転可能に内
設し、また内ケース33を回転させるθ軸回りの回転駆
動手段および上下滑動部23を上下に滑動させるZ軸方
向の駆動手段をそれぞれ構成する部材を内設する下部ケ
ース31が外ケース34の下部に密閉するよう着設する
構成となる。
【0025】また詳しくは、上下滑動部23はアーム駆
動手段である該2つのアーム駆動モータ10、10’及
び減速機32、32’及び出力軸11、11’を保持す
るモータ保持部24と、θ軸上に位置して小径円筒部の
中を通って内ケース33の外部下方から内部へ延び、上
端部および下端部にそれぞれモータ保持部24および受
けネジ付きロッド支持部材25を不図示のスラストベア
リングで軸設したプッシュロッド26により構成され
る。
【0026】そしてアーム駆動装置6内部の気圧シール
として、上下滑動部23と内ケース33との間の2ヶ所
の滑動摺接部に径の小さいステンレス製ジャバラ型ベロ
ーズ27a、27a’が張設され、2本の出力軸11、
11’と上下滑動部23との間の回転摺接部には磁性流
体シール19、19’が、また上下滑動部23のプッシ
ュロッド周囲付近に内ケース12と外ケース15との間
の回転摺接部を内ケース12の径と比較して小さい程度
の径(中径)で設けて磁性流体シール28aが挿設され
ている。
【0027】そしてこのように内部を気圧シールするこ
とにより、本発明のアーム駆動装置6内部は磁性流体シ
ール28aでシールされた外ケース34と内ケース33
の間、及び各ベローズ27a、27a’の内側が真空状
態となり、それ以外の領域は大気、即ち4つの駆動モー
タ10、10’、13、16の設置場所は全て大気中に
あることになるため駆動モータの正常な作動の確保が可
能となる。またアーム駆動装置6の上部における内ケー
ス33外周と外ケース34内周との間には内ケース33
の上端部を支持するために真空中で使用可能である通常
のラジアルベアリング29が挿設されている。
【0028】そしてθ軸回りの回転駆動手段(公転軸回
り回転駆動手段)として磁性流体シール28aより下方
の内ケース33の小径円筒部の下部をθ軸プーリベルト
30を介して回転駆動するθ軸モータ13が、またZ軸
方向の駆動手段(滑動駆動手段)として上下滑動部23
の下端に軸設されている受けネジ付きロッド支持部材2
5を送りネジ18及びZ軸プーリベルト17を介して上
下駆動するZ軸モータ16がそれぞれ下部ケース31内
部に固設されている。
【0029】そして、上記のように構成される本発明の
アーム駆動装置6の作動を以下に説明する。まず、前述
した通り2つのアーム制御モータ10、10’の出力軸
11、11’が回転する(図中矢印Rr方向)ことによ
り、各軸に軸設された不図示のベルト伝達型アームはR
e方向の直線的な伸縮運動の制御が行われる。
【0030】また一方、前記Z軸モータ16が回転する
ことによりZ軸プーリベルト17を介して送りネジ18
が回転制御され、それにより該送りネジ18に螺合して
いる受けネジ付きロッド支持部材25を軸設した上下滑
動部23が上下方向(図中矢印Z方向)の移動の制御が
行われる。
【0031】また上下滑動手段の動力伝達の構成は上記
送りネジと受けネジによる構成に限定されず、例えば低
速ギアとラックの組み合わせによる構成等も可能であ
る。そしてさらに、前記θ軸モータ13が回転すること
によりθ軸プーリベルト30を介して磁性流体シール2
8aより下方の内ケース33の小径円筒部の下部がθ軸
回りに回転制御され、そして該小径円筒部の下部と一体
となっている内ケース33の本体をもθ軸回り(図中矢
印θ方向)に回転制御される。
【0032】よって以上のようなモータ駆動での作動に
より本発明の搬送用アームはRe方向、θ軸回り、Z軸
方向の3軸に関する作動が制御される。ここで本発明の
アーム駆動装置は完成市販品である3軸磁性流体シール
ユニットをアーム駆動装置に組み込む従来の場合と比較
して、磁性流体シール周辺の磁化部分を任意に構成する
ことが可能となるためステンレス材使用部分を最小限と
し、他の部分をアルミ材で構成することで大幅な軽量化
が可能となる。
【0033】また上記引用技術の特開平6−33855
4において回転基板7とケース6との間隙に挿設されて
る径の大きい磁気シール22と比較して、本発明では図
1に示すような中径の磁性流体シール28aを使用する
ためさらなる軽量化が図れるばかりでなく、高い耐久
性、気密信頼性が確保できることになる。
【0034】そして以上の軽量化に伴って、可動部全体
の慣性(イナーシャ)を小さくできるため高精度かつ高
速度のアームの作動が可能となる。また上記ステンレス
材部分の削減、および磁性流体シール、ベローズの小型
化、そして汎用磁性流体シールを採用することによって
アーム駆動装置全体の製造コストを大幅に削減可能とな
る。
【0035】そして、図2は上記第1の実施形態を改良
した構成の第2の実施形態にあるアーム駆動装置6の側
断面図であり、同図で示すように伸縮間隙部に張設する
気圧シールとして、モータ保持部24の底面下面と内ケ
ース33底面上面との間の伸縮間隙部に該2つのアーム
駆動モータ10、10’および該プッシュロッド26の
周囲付近をできるだけ小さい径で囲むようにベローズ2
7bを張設する構成も可能である。この構成であれば、
図1に示した前記実施例の作用に加え、該実施例や上記
特開平6−338554に開示されているような進退駆
動シャフト(本発明中における出力軸11、11’)の
周囲にそれぞれベローズを設けた場合と比較するとシー
ル部材の部品点数が削減(従来型がベローズを2つ使用
するのに対し、本実施形態のものは1つのみ使用)され
るためメンテナンス性の向上を図ることが可能となる。
【0036】次に図3は本発明の第3の実施形態にある
アーム駆動装置の側断面図である。本実施形態は具体的
に図6に示す従来のアーム駆動装置6を改良した構成と
なり、その差違点となる部分としては、内ケース12本
体よりも小径となる小径円筒部を内ケース12本体の底
面下面にθ軸モータ13の周囲付近に同軸で突設し、さ
らに該内ケース12本体側の小径円筒部を内径側に遊嵌
する円筒部を中ケース14本体底面上面に同軸に突設
し、両円筒部間に中径の磁性流体シール28bを挿設す
ることで、従来アーム駆動装置6の開口端部に挿設して
いた大径の磁性流体シール20を置き換えた構成にあ
る。また従来型において大径の磁性流体シール20が挿
設していたアーム駆動装置6の開口端部には代わりに内
ケース12の上端部を支持するために真空中で使用可能
である通常のラジアルベアリング29’が挿設されてい
る。このように使用する磁性流体シールをより小さい径
のものに置き換えることにより、市販完成品の3軸磁性
流体シールユニットを組み込んだ従来型と比較して耐久
性、気密信頼性の向上を図ることが可能となり、さらに
製造コストの低減も可能となる。
【0037】尚、小径円筒部の形状は、この実施例に限
定はされず、内ケース12の小径円筒部を中ケース14
の円筒部の外側に位置するようにし、その間に磁性流体
シールを設けても良い。
【0038】次に図4は本発明の第4の実施形態にある
アーム駆動装置の側断面図である。本実施形態は上記第
3の実施形態と同様従来のアーム駆動装置6を改良した
構成となり、その差違点となる部分は、中ケース14の
底面下面と外ケース15底面上面(同図中ではZ軸モー
タ16および送りネジ18を支持する支持板)との伸縮
間隙中で中ケース14本体よりも小径でZ軸モータ16
および送りネジ18の周囲付近をできるだけ小さい径で
囲むようにジャバラ型ベローズ27cを張設すること
で、従来型アーム駆動装置の開口端に挿設していた大径
のベローズ21を置き換えた構成にある。このように使
用するベローズをより小さい径のものに置き換えること
により、従来型と比較して耐久性、気密信頼性の向上を
図ることが可能になり、さらに製造コストの低減も可能
となる。これにより上記の引用技術特開平6−3385
54の構成と比較した場合においてもベローズの点数を
2つから一つに減らすことになりメンテナンス性の向上
が図られることになる。
【0039】また上記第3、第4の実施形態の各改良差
違点である中径の磁性流体シール28bと中径のベロー
ズ27cを共に備えた構成とすることも可能である。な
お、従来の搬送用アームロボットと同様、搬送物はウェ
ハに限定されず例えば液晶基板等にも利用可能である。
【0040】またθ軸回りの回転駆動手段の動力伝達の
構成は上記プーリベルト30による構成に限定されず、
例えばウォームギアによる構成等も可能である。また本
発明のアーム駆動装置に使用する4つのモータは例えば
1/8192回転(360°/8192)の分解能を有
するものであり、それによりアームの制御を高精度で行
うことが可能である。
【0041】また本発明の気圧シールを施した駆動装置
は上記のように真空中での利用のみでなく、発塵性を有
するモータをシール領域内部に設置している構成から、
大気中において防塵性を必要とするクリーンルーム内で
の使用にも効果を発揮するものとなる。
【0042】また本発明によるロボット駆動装置の利用
は上記の(円筒座標型の)アームタイプに限定されず、
例えば他の極座標ロボット等のようなタイプのロボット
の駆動にも利用可能である。
【0043】また本発明によるロボット駆動装置は上記
のアームタイプ以外(例えば極座標型や関節型)にも利
用可能である。また本発明の駆動装置全体を設置する基
台の下、または出力軸11、11’の取付先にさらに駆
動部を設けて3軸より多い多軸制御の構成中に組み込む
ことも可能である。
【0044】またベローズ21、27a、a’、b、c
の材質は上記のようにステンレス材に限定されず、例え
ばインコネル、ハステロイ、チタン等の他の材質で構成
されることも可能である。
【0045】また本発明の駆動装置を設置する姿勢とし
ては、上記のようにアームが上下方向に滑動する姿勢に
限定せず、例えば水平方向に滑動する姿勢、つまり駆動
装置6全体をそのまま横へ90°傾けた姿勢で設置する
ことも可能である。
【0046】また上記第1、第2、第3の実施形態にお
ける中径の磁性流体シール28a、28bは本発明のよ
うなラジアルタイプのものに限定せず、軸方向の荷重を
支持するスラストタイプのものを利用することも可能で
ある。この場合、第1の実施形態における内ケース33
と外ケース34の両底面間または第3の実施形態におけ
る内ケース12と中ケース14の両底面間のように回転
軸に垂直な回転摺接面間で挟持するよう設置する構成と
なる。
【0047】
【発明の効果】以上詳細に説明した通り本発明は、完成
市販品の3軸磁性流体シールユニットの使用に代わる独
自の構成とすることおよびシール部品の小径化・単品化
を図ることにより、従来と比較して高い気密信頼性・耐
久性・メンテナンス性を有してさらに高速度、高精度の
アーム作動を可能とする一方低コストで製造可能な搬送
用アームロボットのアーム駆動装置を提供できる。
【0048】また組み込んで使用するモータ等の部品や
内部構成が任意に設定可能となるため、アーム駆動装置
ひいては搬送用アームロボットをより多様な仕様に設定
することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態にあるアーム駆動装置
の側断面図である。
【図2】本発明の第2の実施形態にあるアーム駆動装置
の側断面図である。
【図3】本発明の第3の実施形態にあるアーム駆動装置
の側断面図である。
【図4】本発明の第4の実施形態にあるアーム駆動装置
の側断面図である。
【図5】ウェハ表面処理を行う装置であるクラスタツー
ルの一例を示す上面図である。
【図6】従来のアーム駆動装置の側断面図である。
【符号の説明】
1 クラスタツール 4 搬送用アームロボット 6 アーム駆動装置 10、10’ アーム制御モータ 11、11’ 出力軸 12 内ケース 13 θ軸モータ 14 中ケース 15 外ケース 16 Z軸モータ 17 Z軸プーリベルト 18 送りネジ 19、19’ 磁性流体シール(小径) 20 磁性流体シール(大径) 21 ベローズ(大径) 22 3軸磁性流体シールユニット 23 上下滑動部 24 モータ保持部 25 受けネジ付きロッド支持部材 26 プッシュロッド 27a、a’ ベローズ(小径) 27b、c ベローズ(中径) 28a、28b 磁性流体シール(中径) 29、29’ ラジアルベアリング 30 θ軸プーリベルト 31 下部ケース 32、32’ 減速機(ハーモニックドライバ) 33 内ケース 34 外ケース Rr アーム駆動モータ出力軸回転方向 Re アーム伸縮方向 θ 内ケース公転回転方向 Z 上下滑動部上下移動方向

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アームにより被搬送物を搬送する搬送用
    アームロボットのアーム駆動装置において、 アームに軸回転を伝達して駆動するアーム駆動手段と、 該アーム駆動手段を設置して該軸回転の回転面に交わる
    方向に滑動可能な滑動部と、 該滑動部を内設して公転軸回りに回転可能な内ケース
    と、 該内ケースを内設する外ケースと、 該滑動部を滑動させる滑動駆動手段および該内ケースを
    公転軸回りに回転させる公転軸回り回転駆動手段を内設
    し、前記外ケースに一体化された下部ケースと、 を備え、 該アーム駆動手段と該滑動部との間の回転摺接部、およ
    び該内ケースと該外ケースとの間の回転摺接部を磁性流
    体シールで、 該滑動部と内ケースとの間の滑動摺接部をベローズでシ
    ールし、 特に該内ケースと該外ケースとの間の回転摺接部をアー
    ム駆動手段より奥もしくはその近傍のアーム駆動装置内
    部の位置に少なくとも該アーム駆動装置の開口端部での
    径よりも小さい径で設けていることを特徴とする搬送用
    アームロボットのアーム駆動装置。
  2. 【請求項2】 アームにより被搬送物を搬送する搬送用
    アームロボットのアーム駆動装置において、 アームに軸回転を伝達して駆動するアーム駆動手段と、 該アーム駆動手段を設置して該軸回転の回転面に交わる
    方向に滑動可能な滑動部と、 該滑動部を内設して公転軸回りに回転可能な内ケース
    と、 該内ケースを内設する外ケースと、 該滑動部を滑動させる滑動駆動手段および該内ケースを
    公転軸回りに回転させる公転軸回り回転駆動手段を内設
    し、前記外ケースに一体化された下部ケースと、 を備え、 該アーム駆動手段と該滑動部との間の回転摺接部、およ
    び該内ケースと該外ケースとの間の回転摺接部を磁性流
    体シールで、 該滑動部と内ケースとの間の滑動摺接部をベローズでシ
    ールし、 特に該滑動部と該内ケースとの間の滑動摺接部を設置数
    が少なくなるように設けていることを特徴とする搬送用
    アームロボットのアーム駆動装置。
  3. 【請求項3】 アームにより被搬送物を搬送する搬送用
    アームロボットのアーム駆動装置において、 アームに軸回転を伝達して駆動するアーム駆動手段と、 該アーム駆動手段を設置して公転軸回りに回転可能な内
    ケースと、 該内ケースを公転軸回りに回転させる公転軸回り回転駆
    動手段を設置して該内ケースを内設し、公転軸回転の回
    転面に交わる方向に滑動可能な中ケースと、 該中ケースを滑動させる滑動駆動手段を設置して該中ケ
    ースを内設する外ケースと、 を備え、 該アーム駆動手段と該内ケースとの間の回転摺接部、お
    よび該内ケースと該中ケースとの間の回転摺接部を磁性
    流体シールで、 該中ケースと該外ケースの間の滑動摺接部をベローズで
    シールし、 特に該内ケースと該中ケースとの間の回転摺接部をアー
    ム駆動手段より奥もしくはその近傍のアーム駆動装置内
    部の位置に少なくとも該内ケースの開口端部での径より
    も小さい径で設けていることを特徴とする搬送用アーム
    ロボットのアーム駆動装置。
  4. 【請求項4】 アームにより被搬送物を搬送する搬送用
    アームロボットのアーム駆動装置において、 アームに軸回転を伝達して駆動するアーム駆動手段と、 該アーム駆動手段を設置して公転軸回りに回転可能な内
    ケースと、 該内ケースを公転軸回りに回転させる公転軸回り回転駆
    動手段を設置して該内ケースを内設し、公転軸回転の回
    転面に交わる方向に滑動可能な中ケースと、 該中ケースを滑動させる滑動駆動手段を設置して該中ケ
    ースを内設する外ケースと、 を備え、 該アーム駆動手段と該内ケースとの間の回転摺接部、お
    よび該内ケースと該中ケースとの間の回転摺接部を磁性
    流体シールで、 該中ケースと該外ケースの間の滑動摺接部をベローズで
    シールし、 特に該中ケースと該外ケースとの間の滑動摺接部を公転
    軸回り回転駆動手段よりも奥もしくはその近傍のアーム
    駆動装置内部の位置に少なくとも該中ケースの開口端部
    での径よりも小さい径で設けていることを特徴とする搬
    送用アームロボットのアーム駆動装置。
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